(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024135552
(43)【公開日】2024-10-04
(54)【発明の名称】間柱型鋼材ダンパー
(51)【国際特許分類】
E04H 9/02 20060101AFI20240927BHJP
F16F 15/02 20060101ALI20240927BHJP
F16F 7/12 20060101ALI20240927BHJP
【FI】
E04H9/02 321B
F16F15/02 L
F16F7/12
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023046302
(22)【出願日】2023-03-23
(71)【出願人】
【識別番号】591205536
【氏名又は名称】JFEシビル株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100184859
【弁理士】
【氏名又は名称】磯村 哲朗
(72)【発明者】
【氏名】兵藤(入江) 千鶴
(72)【発明者】
【氏名】塩田 啓介
(72)【発明者】
【氏名】吉永 光寿
【テーマコード(参考)】
2E139
3J048
3J066
【Fターム(参考)】
2E139AA01
2E139BA06
2E139BD22
3J048AA04
3J048AB01
3J048BC09
3J048DA03
3J048EA38
3J066AA26
3J066BA03
3J066BB04
3J066BC03
3J066BD07
3J066BF01
3J066BG01
(57)【要約】 (修正有)
【課題】せん断パネルに鉛直力を作用させることなくせん断力を確実に作用させ、エネルギー吸収能力の発揮が損なわれることの無い間柱型鋼材ダンパーを提供する。
【解決手段】柱8と梁とからなる架構の上側の梁9Uと下側の梁9Lとの間に取り付けられる間柱型鋼材ダンパー1であって、前記上側の梁9Uに接続される間柱上部11と、前記下側の梁9Lに接続される間柱下部12とを備え、前記間柱上部11および前記間柱下部12の少なくとも一方には、開口部11oが設けられるとともに、前記間柱上部11および前記間柱下部12よりも降伏耐力が小さい低降伏点鋼からなるせん断パネル13が前記開口部11oを塞ぐように前記架構と平行に接合され、連結部21により前記間柱上部11前記間柱下部12とが連結されている間柱型鋼材ダンパー1。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
柱と梁とからなる架構の上側の梁と下側の梁との間に取り付けられる間柱型鋼材ダンパーであって、
前記上側の梁に接続される間柱上部と、前記下側の梁に接続される間柱下部とを備え、
前記間柱上部および前記間柱下部の少なくとも一方には、開口部が設けられるとともに、前記間柱上部および前記間柱下部よりも降伏耐力が小さい低降伏点鋼からなるせん断パネルが前記開口部を塞ぐように前記架構と平行に接合され、
前記架構と平行な面内において前記間柱上部と前記間柱下部との間でせん断力のみを伝達し軸方向力は伝達しないように前記間柱上部と前記間柱下部とを係合させるとともに、前記間柱上部と前記間柱下部とが前記架構と垂直な方向にずれて前記間柱上部と前記間柱下部との係合状態が解除されるのを防止する連結部により、前記間柱上部と前記間柱下部とが連結されている、間柱型鋼材ダンパー。
【請求項2】
前記連結部が、前記上側の梁および前記下側の梁から等距離となる高さに設けられている、請求項1に記載の間柱型鋼材ダンパー。
【請求項3】
前記間柱上部の下端部および前記間柱下部の上端部の少なくとも一方に、鉛直方向に長い長孔が設けられ、
前記長孔に挿通されたピンが、前記長孔から抜け出さない状態に、前記間柱上部の下端部および前記間柱下部の上端部に留め付けられることにより、前記連結部が構成されている、請求項1または2に記載の間柱型鋼材ダンパー。
【請求項4】
前記長孔の周囲を補強する補強材が設けられている、請求項3に記載の間柱型鋼材ダンパー。
【請求項5】
前記間柱上部の下端部および前記間柱下部の上端部の一方に、鉛直方向に突出する凸部が設けられ、
前記間柱上部の下端部および前記間柱下部の上端部の他方に、前記凸部に係合する凹部が設けられ、
前記凸部と前記凹部とを両側から挟むようにして、前記間柱上部または前記間柱下部に抑え材が固定されることにより、前記連結部が構成されている、請求項1または2に記載の間柱型鋼材ダンパー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、柱と梁とからなる架構に取付けられ、地震時等に構造物に入力するエネルギーを吸収して構造物の振動を低減するために用いられる間柱型鋼材ダンパーに関する。
【背景技術】
【0002】
柱と梁とからなる架構において上側の梁と下側の梁との間に取り付けられ、構造物に地震力等の外力が作用した時に構造物よりも先に塑性変形してエネルギーを吸収し、構造物の損傷や振動を抑制する、間柱型鋼材ダンパーが、種々用いられている。
【0003】
このような間柱型鋼材ダンパーでは、間柱に開口部が設けられるとともに、間柱よりも降伏耐力が小さい低降伏点鋼からなるせん断パネルが開口部を塞ぐように架構と平行に接合されている。そして、構造物に地震力等の外力が作用すると、構造物の各層にせん断変形が生じ、間柱に設けられたせん断パネルにせん断力が作用して塑性変形することにより、エネルギー吸収能力が発揮され、制振効果が得られる。
【0004】
このとき、上側の梁と下側の梁との間には、水平方向の相対変位が生じるとともに、鉛直方向にも相対変位が生じる。よって、せん断パネルには、せん断力が作用することによるせん断変形だけでなく、鉛直力が作用することによる鉛直方向の変形も生じる。
【0005】
せん断パネルに鉛直力が作用せず、せん断力のみが作用する場合には、構造物に地震力等の外力が作用するときの水平方向の正負交番繰返しせん断荷重とせん断変形との関係は、安定した紡錘曲線となる。よって、せん断パネルが塑性変形することによるエネルギー吸収能力が十分に発揮される。
【0006】
これに対し、せん断パネルにせん断力だけでなく鉛直力も作用する場合には、せん断パネルには鉛直方向の変形も生じ、これによる応力がせん断応力に付加されることになる。よって、構造物に地震力等の外力が作用するときの水平方向の正負交番繰返しせん断荷重に対し、せん断パネルが塑性変形を繰り返す過程で、せん断パネルに蓄積する疲労が増加して、せん断パネルに座屈や破断が生じやすくなる。この結果、せん断パネルのエネルギー吸収能力が低下し、制振効果が十分に得られない場合がある。
【0007】
上述のように、間柱型鋼材ダンパーにおいて、せん断パネルにせん断力だけでなく鉛直力も作用することによるエネルギー吸収能力の低下を抑制する技術が、特許文献1に開示されている。具体的には、特許文献1では、せん断パネルが設けられる間柱を、上部連結部材と下部連結部材とに分離して間隙をあけることにより、間柱に鉛直力が発生しないようにしている。また、上部連結部材の下端面および下部連結部材の上端面にそれぞれ支圧部材を備え、両者を係合させることにより、間柱にせん断力を発生させ、せん断パネルに伝達させるようにしている。このようにして、せん断パネルに鉛直力を作用させず、せん断力のみを作用させて、エネルギー吸収能力の低下を抑制している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかし、特許文献1に記載の技術では、上部連結部材の下端面および下部連結部材の上端面にそれぞれ支圧部材を備え、両者を接触させて係合させる構造であるため、この係合状態が解除されてしまう恐れがある。
【0010】
具体的には、構造物に地震力等の外力が作用するときに、上側の梁と下側の梁との間には、水平方向の相対変位が生じるとともに、鉛直方向にも相対変位が生じる。よって、上部連結部材の下端面と下部連結部材の上端面との間の間隙が拡大すると、上部連結部材および下部連結部材にそれぞれ設けられた支圧部材が同じ高さに位置しなくなり、係合しなくなる恐れがある。また、せん断力を受けて塑性変形するせん断パネルは、面内だけでなく面外にも変形しうるため、せん断パネルが面外方向に変形すると、上部連結部材および下部連結部材にそれぞれ設けられた支圧部材が同じ面内に位置しなくなり、係合しなくなる恐れがある。
【0011】
このように、上部連結部材および下部連結部材にそれぞれ設けられた支圧部材の間の係合状態が解除されてしまうと、せん断パネルにせん断力が作用しなくなってエネルギー吸収能力を発揮できなくなり、間柱型鋼材ダンパーの機能が失われてしまう。
【0012】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、せん断パネルに鉛直力を作用させることなくせん断力を確実に作用させ、エネルギー吸収能力の発揮が損なわれることの無い、間柱型鋼材ダンパーを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記課題を解決するための手段は、以下の通りである。
[1] 柱と梁とからなる架構の上側の梁と下側の梁との間に取り付けられる間柱型鋼材ダンパーであって、前記上側の梁に接続される間柱上部と、前記下側の梁に接続される間柱下部とを備え、前記間柱上部および前記間柱下部の少なくとも一方には、開口部が設けられるとともに、前記間柱上部および前記間柱下部よりも降伏耐力が小さい低降伏点鋼からなるせん断パネルが前記開口部を塞ぐように前記架構と平行に接合され、前記架構と平行な面内において前記間柱上部と前記間柱下部との間でせん断力のみを伝達し軸方向力は伝達しないように前記間柱上部と前記間柱下部とを係合させるとともに、前記間柱上部と前記間柱下部とが前記架構と垂直な方向にずれて前記間柱上部と前記間柱下部との係合状態が解除されるのを防止する連結部により、前記間柱上部と前記間柱下部とが連結されている、間柱型鋼材ダンパー。
[2] 前記連結部が、前記上側の梁および前記下側の梁から等距離となる高さに設けられている、[1]に記載の間柱型鋼材ダンパー。
[3] 前記間柱上部の下端部および前記間柱下部の上端部の少なくとも一方に、鉛直方向に長い長孔が設けられ、前記長孔に挿通されたピンが、前記長孔から抜け出さない状態に、前記間柱上部の下端部および前記間柱下部の上端部に留め付けられることにより、前記連結部が構成されている、[1]または[2]に記載の間柱型鋼材ダンパー。
[4] 前記長孔の周囲を補強する補強材が設けられている、[3]に記載の間柱型鋼材ダンパー。
[5] 前記間柱上部の下端部および前記間柱下部の上端部の一方に、鉛直方向に突出する凸部が設けられ、前記間柱上部の下端部および前記間柱下部の上端部の他方に、前記凸部に係合する凹部が設けられ、前記凸部と前記凹部とを両側から挟むようにして、前記間柱上部または前記間柱下部に抑え材が固定されることにより、前記連結部が構成されている、[1]または[2]に記載の間柱型鋼材ダンパー。
【発明の効果】
【0014】
本発明の間柱型鋼材ダンパーによれば、柱と梁とからなる架構と平行な面内において間柱上部と間柱下部との間でせん断力のみを伝達し軸方向力は伝達しないように、間柱上部と間柱下部とが連結部により係合される。よって、間柱上部および間柱下部に鉛直力を発生させずに、せん断力のみを発生させることができるので、せん断パネルにせん断力のみを作用させて、エネルギー吸収能力の低下を抑制できる。
【0015】
また、本発明の間柱型鋼材ダンパーによれば、間柱上部と間柱下部とが、柱と梁とからなる架構と垂直な方向にずれて、間柱上部と間柱下部との係合状態が解除されることが、連結部により防止される。よって、構造物に地震力等の外力が作用するときに、上側の梁と下側の梁との間に、鉛直方向の相対変位が生じ、間柱上部と間柱下部との間隙が拡大しても、間柱上部と間柱下部との係合状態が解除されることがない。また、せん断力を受けて塑性変形するせん断パネルが、面内だけでなく面外にも変形しても、間柱上部と間柱下部との係合状態が解除されることがない。
【0016】
これにより、せん断パネルに鉛直力を作用させることなくせん断力を確実に作用させ、エネルギー吸収能力の発揮が損なわれることが無い、間柱型鋼材ダンパーを実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】
図1は、本発明の第一の実施形態の間柱型鋼材ダンパーを示す正面図である。
【
図2】
図2(a)および
図2(b)はそれぞれ、本発明の第一の実施形態の間柱型鋼材ダンパーの要部を示す正面図、縦断面図である。
【
図3】
図3(a)および
図3(b)はそれぞれ、本発明の第二の実施形態の間柱型鋼材ダンパーの要部を示す正面図、縦断面図である。
【
図4】
図4(a)および
図4(b)はそれぞれ、本発明の第三の実施形態の間柱型鋼材ダンパーの要部を示す正面図、縦断面図である。
【
図5】
図5(a)および
図5(b)はそれぞれ、本発明の第四の実施形態の間柱型鋼材ダンパーの要部を示す正面図、縦断面図である。
【
図6】
図6(a)および
図6(b)はそれぞれ、本発明の第五の実施形態の間柱型鋼材ダンパーの要部を示す正面図、縦断面図である。
【
図7】
図7(a)および
図7(b)はそれぞれ、本発明の第六の実施形態の間柱型鋼材ダンパーの要部を示す正面図、縦断面図である。
【
図8】
図8(a)および
図8(b)はそれぞれ、本発明の第七の実施形態の間柱型鋼材ダンパーの要部を示す正面図、縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、図面を参照して、本発明の間柱型鋼材ダンパーの実施形態について、具体的に説明する。
[第一の実施形態]
図1に、本発明の第一の実施形態の間柱型鋼材ダンパー1が、鉄骨造の建築物(構造物)における柱8と梁9U、9Lとからなる架構内に設置された状態を示す。また、
図2(a)および
図2(b)に、本実施形態の間柱型鋼材ダンパー1の要部を拡大して示す。
図2(a)は、間柱型鋼材ダンパー1の正面図であり、
図2(b)は、間柱型鋼材ダンパー1の縦断面図である。
【0019】
図1及び
図2に示すように、本実施形態の間柱型鋼材ダンパー1は、柱8と梁9U、9Lとからなる架構の上側の梁9Uと下側の梁9Lとの間に取り付けられるものである。
図1に示すように、間柱型鋼材ダンパー1は、上側の梁9Uに接続される間柱上部11と、下側の梁9Lに接続される間柱下部12とを備えている。間柱上部11および間柱下部12は、H形鋼、I形鋼、ビルトH形鋼等の、H形断面を有する鋼材から構成されている。間柱上部11は、その上端部に設けられたエンドプレート11eが、ボルト14により上側の梁9Uに締結されることで、上側の梁9Uに取り付けられている。同様に、間柱下部12は、その下端部に設けられたエンドプレート12eが、ボルト14により下側の梁9Lに締結されることで、下側の梁9Lに取り付けられている。
【0020】
また、
図1に示すように、間柱上部11のウェブには、ガス切断等により開口部11oが設けられている。そして、開口部11oを塞ぐように、開口部11oと略同じ平面形状に形成されたせん断パネル13が、柱8と梁9U、9Lとからなる架構と平行な向きに接合されている。せん断パネル13は、間柱上部11を構成する鋼材よりも降伏耐力が低い低降伏点鋼から構成され、開口部11oの周囲のウェブ及びフランジに完全溶け込み溶接により一体に接合されている。
【0021】
また、
図1に示すように、せん断パネル13の一方の面には縦方向に、他方の面には横方向に、それぞれスチフナ13sが取り付けられている。このようにすると、せん断パネル13が塑性域まで変形しても、せん断パネル13の面外座屈が抑えられるため、せん断パネル13の変形性能を最大限引き出すことができ、好ましい。
【0022】
そして、
図1に示すように、間柱上部11と間柱下部12とが連結部21により連結されている。具体的には、
図2(a)および
図2(b)に示すように、本実施形態の間柱型鋼材ダンパー1では、間柱上部11の下端部および間柱下部12の上端部の各々のウェブに、鉛直方向に長い長孔21hが、水平方向に2箇所設けられている。すなわち、間柱上部11の下端部および間柱下部12の上端部の各々に2箇所設けられる長孔21hは、柱8と梁9U、9Lとからなる架構と平行に配設されている。
【0023】
間柱上部11の下端部および間柱下部12の上端部の長孔21hは、同一形状に形成され、互いに重なる位置に設けられている。そして、間柱上部11の下端部および間柱下部12の上端部の長孔21hに挿通されたピン21pが、間柱上部11の下端部および間柱下部12の上端部に、長孔21hから抜け出さない状態に留め付けられている。
【0024】
具体的には、
図2(a)および
図2(b)に示すように、本実施形態の間柱型鋼材ダンパー1では、頭部を有するねじによりピン21pが構成されている。ピン21pを構成するねじのねじ部および円筒部の直径は、長孔21hの水平方向の幅と等しいサイズに設定されている。これにより、構造物に地震力等の外力が作用するときに、間柱上部11および間柱下部12の長孔21hの周囲のウェブとピン21pとの間で、水平方向にせん断力が伝達されるようにしている。そして、ピン21pを構成するねじの頭部が間柱上部11の長孔21hの両側に係合し、ねじに螺合されるナット21nが間柱下部12の長孔21hの両側に係合している。
【0025】
ナット21nの締付トルクは、構造物に地震力等の外力が作用するときに、間柱上部11の下端部のウェブと間柱下部12の上端部のウェブとの間での鉛直方向の摺動性を妨げない程度の大きさにする。このようにして、ピン21pが長孔21hから抜け出さない状態に、間柱上部11の下端部および間柱下部12の上端部に留め付けられることにより、連結部21が構成されている。
【0026】
なお、連結部21においては、間柱上部11の下端部のウェブと間柱下部12の上端部のウェブとの間に、フッ素樹脂等の低摩擦性に優れる素材からなる摩擦力低減材(図示せず)等が介挿または塗布されていることが好ましい。このようにすると、ピン21pのナット21nによる締付力によって間柱上部11の下端部および間柱下部12の上端部のウェブの間に発生する摩擦力が低減し、ウェブ間での鉛直力の伝達をゼロに近づけることができ、間柱上部11の下端部のウェブと間柱下部12の上端部のウェブとの間での鉛直方向の摺動性を確実に維持できる。
【0027】
この結果、連結部21により、柱8と梁9U、9Lとからなる架構と平行な面内において間柱上部11と間柱下部12との間でせん断力のみを伝達し軸方向力は伝達しない状態に、間柱上部11と間柱下部12とが係合される。また、連結部21により、間柱上部11と間柱下部12とが、柱8と梁9U、9Lとからなる架構と垂直な方向にずれることが防止され、間柱上部11と間柱下部12との係合状態が解除されることがない。
【0028】
なお、2箇所設けられているピン21pのせん断耐力の合計が、せん断パネル11pのせん断降伏耐力を上回るようにすることが好ましい。このようにすると、せん断パネル13の終局耐力時まで、ピン21pが破断することがなく、せん断パネル13のエネルギー吸収能力を最大限引き出すことができる。
【0029】
また、長孔21hの鉛直方向の長さは、構造物に地震力等の外力が作用するときに、上側の梁9Uと下側の梁9Lとの間に生じることが想定される鉛直方向の相対変位の大きさに応じて設定することが好ましい。例えば、間柱型鋼材ダンパー1の高さ、すなわち上側の梁9Uの下面と下側の梁9Lの上面との間の距離が3500mmの場合には、長孔21hの鉛直方向の長さを、ピン21pを構成するねじのねじ部および円筒部の直径よりも2~5mm長く設定することが好ましい。
【0030】
また、間柱上部11の下端部および間柱下部12の上端部の両方ではなく、間柱上部11の下端部および間柱下部12の上端部の一方のみに、長孔21hを設けるようにしてもよい。この場合には、長孔21hの鉛直方向の長さは、間柱上部11の下端部および間柱下部12の上端部の両方に長孔21hを設ける場合の倍程度に設定することが好ましい。
【0031】
さらに、
図1に示すように、本実施形態の間柱型鋼材ダンパー1では、連結部21が、上側の梁9Uおよび下側の梁9Lから等距離となる高さに設けられている。すなわち、上側の梁9Uの下面から連結部21までの高さ11hと、下側の梁9Lの上面から連結部21までの高さ12hとが等しくなるように、連結部21の高さが設定されている。このようにすると、構造物に地震力等の外力が作用するときに、連結部21の位置から上下に線形的に増加するように間柱型鋼材ダンパー1に発生する曲げモーメント分布に対し、間柱上部11および間柱下部12を、同一断面で経済的に設計できる。
[第二の実施形態]
図3(a)および
図3(b)に、本発明の第二の実施形態の間柱型鋼材ダンパー2の要部を拡大して示す。
図3(a)は、間柱型鋼材ダンパー2の正面図であり、
図3(b)は、間柱型鋼材ダンパー2の縦断面図である。
【0032】
図3(a)および
図3(b)に示すように、本実施形態の間柱型鋼材ダンパー2では、間柱上部11と間柱下部12のウェブが同一面上に配置されている。そして、第一の実施形態の間柱型鋼材ダンパー1における連結部21に代えて、下記のように構成された連結部22を備えている。
【0033】
すなわち、
図3(a)および
図3(b)に示すように、本実施形態の間柱型鋼材ダンパー2では、間柱下部12の上端部には長孔が設けられておらず、間柱上部11の下端部のみに、鉛直方向に長い長孔22hが、水平方向に2箇所設けられている(
図3(a)では、このうちの1箇所のみを拡大して示している)。また、間柱上部11の下端部と間柱下部12の上端部とを両側から挟むようにして、一対の抑え材22cが配置され、間柱下部12の上端部に固定されている。そして、間柱上部11の下端部に挿通されたピン22pが、間柱上部11の下端部およびこれを両側から挟む一対の抑え材22cに、長孔22hから抜け出さない状態に留め付けられている。
【0034】
具体的には、
図3(a)および
図3(b)に示すように、本実施形態の間柱型鋼材ダンパー1では、ピン22pは円筒形の鋼材により構成されている。また、ピン22pの直径は、長孔22hの水平方向の幅と等しいサイズに設定されている。間柱上部11の下端部を両側から挟む一対の抑え材22cは、高力ボルト22dにより、間柱下部12の上端部に摩擦接合されている。抑え材22cには、間柱上部11の長孔22hと重なる位置に、ピン22pの直径と等しい内径を有するピン固定孔22fが設けられている。そして、間柱上部11の下端部の長孔22hおよびこれを両側から挟む一対の抑え材22cに挿通されたピン22pの両端面に、ピン22pよりも一回り大きな外径を有する止めボルト22bが螺入されて、ピン22pが間柱上部11の下端部および一対の抑え材22cに留め付けられる。
【0035】
図3(b)に示すように、本実施形態の間柱型鋼材ダンパー2では、間柱上部11の下端部のウェブの板厚は、間柱下部12の上端部のウェブの板厚よりも薄くなっている。これにより、間柱上部11の下端部のウェブと一対の抑え材22cと間には、間柱上部11の下端部のウェブの板厚と、間柱下部12の上端部のウェブの板厚との差の分だけ、間隙が生じる。この間隙内には、間柱上部11の下端部に設けられる長孔22hの周囲を補強するように、平板状の補強材22aが配置されている。具体的には、間柱下部12の上端部のウェブの板厚との差の約半分の板厚を有する補強材22aが、間柱上部11の下端部のウェブを挟むように両側に配置され、溶接Wにより間柱上部11の下端部のウェブに接合されている。補強材22aには、間柱上部11の長孔22hと同形状の長孔22ahが、間柱上部11の長孔22hと重なる位置に設けられている。
【0036】
ピン22pの長さは、一対の抑え材22cの外側の面の間の距離よりもわずかに大きく設定されている。これにより、ピン22pの両端面に螺入される止めボルト22bから一対の抑え材22cには、締付力が作用することがない。よって、構造物に地震力等の外力が作用するときに、間柱上部11の下端部のウェブと間柱下部12の上端部のウェブとの間での鉛直方向の摺動性が、止めボルト22bの締付力によって妨げられることがない。このようにして、ピン22pが長孔22hから抜け出さない状態に、間柱上部11の下端部および間柱下部12の上端部に留め付けられることにより、連結部22が構成されている。
【0037】
なお、連結部22においては、間柱上部11の下端部のウェブ両側の補強材22aと一対の抑え材22cとの間に、フッ素樹脂等の低摩擦性に優れる素材からなる摩擦力低減材(図示せず)等が介挿または塗布されていることが好ましい。このようにすると、間柱上部11の下端部のウェブ両側の補強材22aと、間柱下部12の上端部に固定される一対の抑え材22cとの間に発生する摩擦力が低減し、ウェブ間での鉛直力の伝達をゼロに近づけることができ、間柱上部11の下端部のウェブと一対の抑え材22cとの間での鉛直方向の摺動性を確実に維持できる。
【0038】
なお、ピン22pのせん断耐力の合計が、せん断パネル(図示せず)のせん断降伏耐力を上回るようにすることが好ましい。また、一対の抑え材22cの面内のせん断耐力の合計が、せん断パネル(図示せず)のせん断降伏耐力を上回るようにすることが好ましい。このようにすると、せん断パネル13の終局耐力時まで、ピン22pおよび一対の抑え材22cが破断することがなく、せん断パネル13のエネルギー吸収能力を最大限引き出すことができる。
【0039】
その他の点については、本実施形態の間柱型鋼材ダンパー2は、第一の実施形態の間柱型鋼材ダンパー1と同様に構成されている。
[第三の実施形態]
図4(a)および
図4(b)に、本発明の第三の実施形態の間柱型鋼材ダンパー3の要部を拡大して示す。
図4(a)は、間柱型鋼材ダンパー3の正面図であり、
図4(b)は、間柱型鋼材ダンパー3の縦断面図である。
【0040】
図4(a)および
図4(b)に示すように、本実施形態の間柱型鋼材ダンパー3は、第二の実施形態の間柱型鋼材ダンパー2と基本的に同様の構成を有する。すなわち、本実施形態の間柱型鋼材ダンパー3の連結部23における長孔23h、ピン23p、抑え材23c、ピン固定孔23f、止めボルト23b、補強材23aは、第二の実施形態の間柱型鋼材ダンパー2の連結部22における長孔22h、ピン22p、抑え材22c、ピン固定孔22f、止めボルト22b、補強材22aと同様に構成されている。
【0041】
ただし、
図4(b)に示すように、本実施形態の間柱型鋼材ダンパー3では、間柱上部11の下端部を両側から挟む一対の抑え材23cは、高力ボルトではなく、溶接Wにより間柱下部12の上端部に接合されている。
【0042】
その他の点については、本実施形態の間柱型鋼材ダンパー3は、第二の実施形態の間柱型鋼材ダンパー2と同様に構成されている。
[第四の実施形態]
図5(a)および
図5(b)に、本発明の第四の実施形態の間柱型鋼材ダンパー4の要部を拡大して示す。
図5(a)は、間柱型鋼材ダンパー4の正面図であり、
図5(b)は、間柱型鋼材ダンパー4の縦断面図である。
【0043】
図5(a)および
図5(b)に示すように、本実施形態の間柱型鋼材ダンパー4は、第三の実施形態の間柱型鋼材ダンパー3と基本的に同様の構成を有する。すなわち、本実施形態の間柱型鋼材ダンパー4の連結部24における長孔24h、ピン24p、抑え材24c、ピン固定孔24f、止めボルト24bは、第三の実施形態の間柱型鋼材ダンパー2の連結部23における長孔23h、ピン23p、抑え材23c、ピン固定孔23f、止めボルト23bと同様に構成されている。
【0044】
ただし、
図5(a)に示すように、本実施形態の間柱型鋼材ダンパー4では、長孔24hの周囲を補強する補強材24aの形状が、第三の実施形態の間柱型鋼材ダンパー3における補強材23aの形状と相違する。具体的には、
図4(a)に示すように、第三の実施形態の間柱型鋼材ダンパー3では、長孔23h、23ahの縁から補強材23aの外周までの長さが均一である。これに対し、
図5(a)に示すように、本実施形態の間柱型鋼材ダンパー4では、補強材24aは、長孔24h、24ahの縁から補強材24aの外周までの長さが、長孔24hの水平方向両側では大きく、長孔24hの鉛直方向両側では小さい。このようにすると、構造物に地震力等の外力が作用するときに、間柱上部11の長孔24hの周囲のウェブとピン24pとの間で水平方向にせん断力が伝達されるときの、補強材24aによる長孔24hの周囲のウェブの補強効果が高められるので好ましい。
【0045】
その他の点については、本実施形態の間柱型鋼材ダンパー4は、第三の実施形態の間柱型鋼材ダンパー3と同様に構成されている。
[第五の実施形態]
図6(a)および
図6(b)に、本発明の第五の実施形態の間柱型鋼材ダンパー5の要部を拡大して示す。
図6(a)は、間柱型鋼材ダンパー5の正面図であり、
図6(b)は、間柱型鋼材ダンパー5の縦断面図である。
【0046】
図6(a)および
図6(b)に示すように、本実施形態の間柱型鋼材ダンパー5は、第四の実施形態の間柱型鋼材ダンパー4と基本的に同様の構成を有する。すなわち、本実施形態の間柱型鋼材ダンパー5の連結部25における長孔25h、抑え材25c、補強材25a、長孔25ahは、第四の実施形態の間柱型鋼材ダンパー4の連結部24における長孔24h、抑え材24c、補強材24a、長孔24ahと同様に構成されている。
【0047】
ただし、
図6(a)に示すように、本実施形態の間柱型鋼材ダンパー5では、間柱上部11の下端部の長孔25hに挿通されるピン25pの断面形状が、第四の実施形態の間柱型鋼材ダンパー4におけるピン24pの断面形状と相違する。具体的には、
図5(a)に示すように、第四の実施形態の間柱型鋼材ダンパー4では、ピン24pおよびピン固定孔24fの断面形状が円形であり、ピン24pの両端面の中心に一本ずつ止めボルト24bが螺入されている。これに対し、
図6(a)に示すように、本実施形態の間柱型鋼材ダンパー5では、ピン25pおよびピン固定孔25fの断面形状が、鉛直方向に長い長円状に形成されている。ピン25pおよびピン固定孔25fの断面の高さは、長孔25h、25ahの長さよりも短く設定され、間柱上部11の下端部のウェブと間柱下部12の上端部のウェブとの間での鉛直方向の摺動性を妨げない程度の大きさにする。また、ピン25pの両端面に、ピン25pおよびピン固定孔25fの断面形状よりも一回り大きな止めプレート25eが配設され、さらに鉛直方向に二本ずつ止めボルト25bが螺入されて、ピン25pが間柱上部11の下端部および一対の抑え材25cに留め付けられていることで、ピン25pの回転が防止されている。このようにすると、ピン25pと長孔25hとの接触面積が増え、間柱上部11の長孔25hの周囲のウェブとピン25pとの間での水平方向のせん断力の伝達をより効果的に行なえるので、好ましい。
【0048】
その他の点については、本実施形態の間柱型鋼材ダンパー5は、第四の実施形態の間柱型鋼材ダンパー4と同様に構成されている。
[第六の実施形態]
図7(a)および
図7(b)に、本発明の第六の実施形態の間柱型鋼材ダンパー6の要部を拡大して示す。
図7(a)は、間柱型鋼材ダンパー6の正面図であり、
図7(b)は、間柱型鋼材ダンパー6の縦断面図である。
【0049】
図7(a)および
図7(b)に示すように、本実施形態の間柱型鋼材ダンパー6は、第五の実施形態の間柱型鋼材ダンパー5と基本的に同様の構成を有する。すなわち、本実施形態の間柱型鋼材ダンパー6の連結部26における抑え材26c、補強材26a、止めボルト26b、止めプレート26eは、第五の実施形態の間柱型鋼材ダンパー5の連結部25における抑え材25c、補強材25a、止めボルト25b、止めプレート25eと同様に構成されている。
【0050】
ただし、
図7(a)に示すように、本実施形態の間柱型鋼材ダンパー6では、間柱上部11の下端部の長孔26hに挿通されるピン26pの断面形状が、第五の実施形態の間柱型鋼材ダンパー5におけるピン25pの断面形状と相違する。具体的には、
図6(a)に示すように、第五の実施形態の間柱型鋼材ダンパー5では、ピン25pおよびピン固定孔25fの断面形状が、鉛直方向に長い長円形である。これに対し、
図7(a)に示すように、本実施形態の間柱型鋼材ダンパー6では、ピン26pおよびピン固定孔26fの断面形状が、鉛直方向に長い矩形状に形成されている。ピン26pおよびピン固定孔26fの断面の高さは、長孔26h、26ahの長さよりも短く設定され、間柱上部11の下端部のウェブと間柱下部12の上端部のウェブとの間での鉛直方向の摺動性を妨げない程度の大きさにする。そして、長孔26h、26ahの内周の上部および下部は、ピン26pの断面形状に合わせて、矩形状に形成されている。このようにすると、ピン26pと長孔26hとの接触面積がさらに増え、間柱上部11の長孔26hの周囲のウェブとピン26pとの間での水平方向のせん断力の伝達をさらに効果的に行なえるので、好ましい。また、ピン26pの断面形状が単純なため、連結部26を簡単に製作できる。
【0051】
その他の点については、本実施形態の間柱型鋼材ダンパー6は、第五の実施形態の間柱型鋼材ダンパー5と同様に構成されている。
[第七の実施形態]
図8(a)および
図8(b)に、本発明の第七の実施形態の間柱型鋼材ダンパー7の要部を拡大して示す。
図8(a)は、間柱型鋼材ダンパー7の正面図であり、
図8(b)は、
図8(a)に示す間柱型鋼材ダンパー7の、VIIIB-VIIIB線に沿う縦断面図である。
【0052】
図8(a)および
図8(b)に示すように、本実施形態の間柱型鋼材ダンパー7は、第三の実施形態の間柱型鋼材ダンパー3と同様に、間柱上部11と間柱下部12のウェブが同一面上に配置されている。また、間柱上部11の下端部と間柱下部12の上端部とを両側から挟むようにして、一対の抑え材27cが配置され、間柱下部12の上端部に、溶接Wにより固定されている。
【0053】
ただし、
図8および
図8(b)に示すように、本実施形態の間柱型鋼材ダンパー7では、間柱上部11の下端部および間柱下部12の上端部のいずれにも長孔が設けられておらず、長孔に挿通されるピンも設けられていない。また、間柱下部12の上端部には、鉛直方向上方に突出する凸部27aが設けられるとともに、間柱上部11の下端部に、凸部27aに係合する凹部27bが設けられている。凸部27aおよび凹部27bは、凸部27aの水平方向の両側が凹部27bの内面に接触する状態を保ちつつ、凸部27aが凹部27b内を鉛直方向に摺動可能となる形状に形成されている。これにより、構造物に地震力等の外力が作用するときに、間柱下部12の上端部に設けられた凸部27aと間柱上部11の下端部に設けられた凹部27bとの間で、水平方向にせん断力が伝達され、かつ鉛直方向の摺動性が確保される。
【0054】
ここで、
図8(a)に示すように、凸部27aの形状をT字状に形成するとともに、凸部27aに係合する凹部の形状をC字状に形成して、凸部27aが凹部27bから抜けないようにすると、より好ましい。この場合には、T字状の凸部27aの頭部の鉛直方向の長さ27alおよび凹部27bの鉛直方向の長さ27blを、上側の梁9Uと下側の梁9Lとの間に生じることが想定される鉛直方向の相対変位の大きさに応じて設定することが好ましい。例えば、間柱型鋼材ダンパー1の高さ、すなわち上側の梁9Uの下面と下側の梁9Lの上面との間の距離が3500mmの場合には、T字状の凸部27aの頭部の鉛直方向の長さ27alを、凹部27bの鉛直方向の長さ27blよりも、4~10mm小さく設定することが好ましい。
【0055】
その他の点については、本実施形態の間柱型鋼材ダンパー7は、第二の実施形態の間柱型鋼材ダンパー2と同様に構成されている。
【0056】
なお、上記第二~第六の実施形態では、間柱上部11の下端部に長孔22h~26hが設けられている例について説明したが、これに代えて、間柱下部12の上端部に長孔22h~26hを設けるようにしても良い。また、上記第七の実施形態では、間柱下部12の上端部に凸部27aが設けられ、間柱上部11の下端部に凹部27bが設けられている例について説明したが、これに代えて、間柱上部11の下端部に凸部27aを設け、間柱下部12の上端部に凹部27bを設けるようにしても良い。
【0057】
また、上記各実施形態では、間柱型鋼材ダンパー1~7が、鉄骨造の建築物の架構内に設置される例について説明したが、本発明の間柱型鋼材ダンパーが設置される構造物はこれに限定されない。例えば、本発明の間柱型鋼材ダンパーは、鉄筋コンクリート造や鉄骨鉄筋コンクリート造の建築物やその他の構造物にも設置可能である。
【符号の説明】
【0058】
1~7 間柱型鋼材ダンパー
8 柱
9U 上側の梁
9L 下側の梁
11 間柱上部
11o 開口部
11h 間柱上部の高さ
12 間柱下部
12h 間柱下部の高さ
13 せん断パネル
13s スチフナ
21~27 連結部
21h~26h 長孔
21p~26p ピン
21n ナット
22c~27c 抑え材
22d 高力ボルト
22f~26f ピン固定孔
22b~26b 止めボルト
25e、26e 止めプレート
22a~26a 補強材
22ah~26ah 長孔
27a 凸部
27b 凹部
27al 凸部の鉛直方向の長さ
27bl 凹部の鉛直方向の長さ
W 溶接