(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024135568
(43)【公開日】2024-10-04
(54)【発明の名称】情報処理装置及びプログラム
(51)【国際特許分類】
H04N 1/32 20060101AFI20240927BHJP
H04N 1/00 20060101ALI20240927BHJP
H04N 1/21 20060101ALI20240927BHJP
G06F 3/12 20060101ALI20240927BHJP
【FI】
H04N1/32 358
H04N1/00 127A
H04N1/00 350
H04N1/21
H04N1/32 005
G06F3/12 303
G06F3/12 360
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023046326
(22)【出願日】2023-03-23
(71)【出願人】
【識別番号】000005496
【氏名又は名称】富士フイルムビジネスイノベーション株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104880
【弁理士】
【氏名又は名称】古部 次郎
(74)【代理人】
【識別番号】100107216
【弁理士】
【氏名又は名称】伊與田 幸穂
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 満
【テーマコード(参考)】
5C062
【Fターム(参考)】
5C062AA02
5C062AA05
5C062AA13
5C062AA25
5C062AA32
5C062AA35
5C062AB02
5C062AB20
5C062AB23
5C062AB38
5C062AB41
5C062AB42
5C062AB43
5C062AB44
5C062AB46
5C062AC02
5C062AC04
5C062AC22
5C062AC35
5C062AC43
5C062AC60
5C062AF01
5C062AF02
5C062AF06
5C062AF07
5C062AF13
5C062AF15
5C062BC03
5C062BC06
5C062BD09
(57)【要約】
【課題】取得日に処理されなかった画像データが翌日以降に見落とされて処理されない事態の発生を低減する。
【解決手段】プロセッサを備え、プロセッサは、画像データを取得した日付及び時間を示す情報である日時情報を取得し、画像データを格納する格納先200に画像データを転送する場合の格納先における格納場所4、5を示す情報として、取得した日時情報の日付を含む情報を送信し、日時情報の時間が予め定められる時間を経過している場合、画像データを転送する際、日時情報の日付を含む情報の送信に代え、日付の翌日以降のいずれかの日付を含む情報を送信する、情報処理装置100である。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサを備え、
前記プロセッサは、
画像データを取得した日付及び時間を示す情報である日時情報を取得し、
前記画像データを格納する格納先に当該画像データを転送する場合の当該格納先における格納場所を示す情報として、取得した前記日時情報の前記日付を含む情報を送信し、
前記日時情報の前記時間が予め定められる時間を経過している場合、前記画像データを転送する際、前記日時情報の前記日付を含む情報の送信に代え、当該日付の翌日以降のいずれかの日付を含む情報を送信する、
情報処理装置。
【請求項2】
前記翌日以降のいずれかの日付は、カレンダー情報を基に設定される、
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記カレンダー情報は、前記画像データの処理を行う会社の営業日と休日の少なくともいずれか一方を示す情報を含む、
ことを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記カレンダー情報は、前記画像データの処理を行う担当者の出勤日と休日の少なくともいずれか一方を示す情報を含む、
ことを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記日付の翌日以降のいずれかの日付を含む情報を送信する際、当該いずれかの日付に対応する前記格納先の格納場所が存在しない場合は、当該格納場所を生成することを指示する、
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記日付の翌日以降のいずれかの日付を含む情報が送信された場合の前記画像データは、前記日時情報の前記日付を含む情報が送信された場合の当該画像データとは異なる態様で表示される、
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記異なる態様は、格納場所における画像データの表示色を異ならせるものである、
ことを特徴とする請求項6に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記日付の翌日以降のいずれかの日付を含む情報が送信された場合の前記画像データは、当該いずれかの日付を含む情報が送信されたことが識別できる文字列を更に付加したファイル名である、
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項9】
情報処理装置に、
画像データを取得した日付及び時間を示す情報である日時情報を取得する機能と、
前記画像データを格納する格納先に当該画像データを転送する場合の当該格納先における格納場所を示す情報として、取得した前記日時情報の前記日付を含む情報を送信する機能と、
前記日時情報の前記時間が予め定められる時間を経過している場合、前記画像データを転送する際、前記日時情報の前記日付を含む情報の送信に代え、当該日付の翌日以降のいずれかの日付を含む情報を送信する機能と、
を実現させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置及びプログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
例えば、特許文献1には、FAX受信部が受信した画像データを予め設定されている条件に従って転送する際、画像データの情報を参照することで転送先のフォルダを決定し、そのフォルダ名を例えば日付の階層を含む3つの階層とする構成が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、取得した画像データが画像データを格納する格納先に転送され、取得の日付に対応する格納場所に格納されると、格納された画像データについて担当者が当日中に処理を終わらせるように業務を行う場合を考える。もし、担当者の業務終了時間等の予め定められた時間が経過した後に取得した画像データをその日付に対応する格納場所に転送する場合には、当日に処理が行われず未処理のままである。そのため、翌日の処理業務において担当者が翌日の日付に対応する格納場所のみを参照した場合、取得日に処理されなかった画像データが見落とされて処理されないおそれがある。
本発明の目的は、取得日に処理されなかった画像データが翌日以降に見落とされて処理されない事態の発生を低減することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1に記載の発明は、プロセッサを備え、前記プロセッサは、画像データを取得した日付及び時間を示す情報である日時情報を取得し、前記画像データを格納する格納先に当該画像データを転送する場合の当該格納先における格納場所を示す情報として、取得した前記日時情報の前記日付を含む情報を送信し、前記日時情報の前記時間が予め定められる時間を経過している場合、前記画像データを転送する際、前記日時情報の前記日付を含む情報の送信に代え、当該日付の翌日以降のいずれかの日付を含む情報を送信する、情報処理装置である。
請求項2に記載の発明は、前記翌日以降のいずれかの日付は、カレンダー情報を基に設定される、ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置である。
請求項3に記載の発明は、前記カレンダー情報は、前記画像データの処理を行う会社の営業日と休日の少なくともいずれか一方を示す情報を含む、ことを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置である。
請求項4に記載の発明は、前記カレンダー情報は、前記画像データの処理を行う担当者の出勤日と休日の少なくともいずれか一方を示す情報を含む、ことを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置である。
請求項5に記載の発明は、前記日付の翌日以降のいずれかの日付を含む情報を送信する際、当該いずれかの日付に対応する前記格納先の格納場所が存在しない場合は、当該格納場所を生成することを指示する、ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置である。
請求項6に記載の発明は、前記日付の翌日以降のいずれかの日付を含む情報が送信された場合の前記画像データは、前記日時情報の前記日付を含む情報が送信された場合の当該画像データとは異なる態様で表示される、ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置である。
請求項7に記載の発明は、前記異なる態様は、格納場所における画像データの表示色を異ならせるものである、ことを特徴とする請求項6に記載の情報処理装置である。
請求項8に記載の発明は、前記日付の翌日以降のいずれかの日付を含む情報が送信された場合の前記画像データは、当該いずれかの日付を含む情報が送信されたことが識別できる文字列を更に付加したファイル名である、ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置である。
請求項9に記載の発明は、情報処理装置に、画像データを取得した日付及び時間を示す情報である日時情報を取得する機能と、前記画像データを格納する格納先に当該画像データを転送する場合の当該格納先における格納場所を示す情報として、取得した前記日時情報の前記日付を含む情報を送信する機能と、前記日時情報の前記時間が予め定められる時間を経過している場合、前記画像データを転送する際、前記日時情報の前記日付を含む情報の送信に代え、当該日付の翌日以降のいずれかの日付を含む情報を送信する機能と、を実現させるプログラムである。
【発明の効果】
【0006】
請求項1の発明によれば、取得日に処理されなかった画像データが翌日以降に見落とされて処理されない事態の発生を低減することができる。
請求項2の発明によれば、画像データの見落としが発生する可能性のある格納場所に格納されることを防止することができる。
請求項3の発明によれば、画像データの見落としが発生する可能性のある格納場所に格納されることを防止することができる。
請求項4の発明によれば、担当者の画像データ見落としが発生する可能性のある格納場所に格納されることを防止することができる。
請求項5の発明によれば、転送先における格納場所の管理を転送元で行うことができる。
請求項6の発明によれば、日付の翌日以降のいずれかの日付を含む情報が送信された場合の画像データは、日時情報の日付を含む情報が送信された場合の画像データとは異なる態様で表示されるという構成を採用しない場合に比べて、画像データの処理を行う担当者の注意喚起を促すことができる。
請求項7の発明によれば、異なる態様は、格納場所における画像データの表示色を異ならせるものであるという構成を採用しない場合に比べて、画像データの処理を行う担当者の注意喚起を促すことができる。
請求項8の発明によれば、日付の翌日以降のいずれかの日付を含む情報が送信された場合の画像データは、いずれかの日付を含む情報が送信されたことが識別できる文字列を更に付加したファイル名であるという構成を採用しない場合に比べて、画像データの処理を行う担当者の注意喚起を促すことができる。
請求項9の発明によれば、取得日に処理されなかった画像データが翌日以降に見落とされて処理されない事態の発生を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図2】画像形成装置に設けられた情報処理部及びサーバ装置に設けられた情報処理部のハードウェアの構成例を示した図である。
【
図3】画像形成装置及びサーバ装置の機能構成を説明するブロック図である。
【
図4】第1の実施の形態に係る画像形成装置における情報処理部のCPUでの処理例を説明するフローチャートである。
【
図5】第1の実施の形態に係る第1具体例を説明する図である。
【
図6】第1の実施の形態に係る第2具体例を説明する図であり、(a)はその具体例1、(b)はその具体例2を示す。
【
図7】第2の実施の形態に係る画像形成装置における情報処理部のCPUでの処理例を説明するフローチャートである。
【
図8】第2の実施の形態に係る具体例を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
図1は、画像管理システム1の一例を示した図である。
本実施形態の画像管理システム1では、コピー、プリンタ、ファクス、スキャナ等の各種機能を備える画像形成装置100と、画像形成装置100に対して通信回線190を介して接続されるサーバ装置200とが設けられている。本実施形態では、情報処理装置の一例としての画像形成装置100が、ファクス受信した画像の管理を行う。かかる画像は、画像形成装置100が備える親展ボックスに保存され、または、サーバ装置200に転送されて対応する格納場所に格納されて管理される。画像データについて、転送元は画像形成装置100であり、転送先がサーバ装置200である。
【0009】
さらに、本実施形態の画像管理システム1には、サーバ装置200と接続可能であり、ユーザから操作を受け付けるユーザ端末300が設けられている。
なお、
図1では、ユーザ端末300として1台を表示しているが、ユーザ端末300が複数台であってもよい。
【0010】
画像形成装置100には、情報処理部100Aが設けられている。情報処理部100Aは、画像形成装置100について行われる各種の処理を実行する。画像形成装置100は、例えば、ファクス装置400からの画像データを受信すると、予め定められている処理を行う。
画像形成装置100には、さらに、データを格納する格納装置100Bが設けられている。格納装置100Bは、ファクス受信した受信画像データや印刷する印刷データ等のデータを格納するものであり、ソフトウェアで作成され親展ボックス等のボックスとして用いることができる。格納装置100Bは、例えばHDD(Hard Disk Drive)により実現される。受信画像データは、画像データの一例である。
画像形成装置100には、例えば、インクジェット方式や電子写真方式を用いて記録媒体の一例である用紙への画像の形成を行う画像形成部が設けられている。
【0011】
サーバ装置200には、各種の処理を実行する情報処理部200Aが設けられている。情報処理部200Aは、サーバ装置200について行われる各種の処理を実行する。
サーバ装置200には、データを格納する格納装置200Bが設けられている。格納装置200Bは、画像形成装置100から転送されたデータを格納するための複数フォルダを備えることができる。かかるフォルダは、ユーザ端末300からの指示に基づき作成されたり情報処理部200Aからの作成依頼に基づき作成されたりして、管理される。
格納装置200Bは、例えばHDDにより実現される。
【0012】
ユーザ端末300には、表示装置310が設けられている。表示装置310には、サーバ装置200の格納装置200Bに格納されたデータが表示可能である。
ユーザ端末300は、コンピュータにより実現される。ユーザ端末300の形態としては、例えば、PC(Personal Computer)や、スマートフォンや、タブレット端末が挙げられる。
【0013】
図2は、画像形成装置100に設けられた情報処理部100A及びサーバ装置200に設けられた情報処理部200Aのハードウェアの構成例を示した図である。情報処理部100A、200Aは、コンピュータにより実現される。
画像形成装置100とサーバ装置200の各々は、プログラムに従ってデジタル演算処理を実行する演算処理部11と、情報を記憶する2次記憶部12とを有する。
2次記憶部12は、例えばHDD、半導体メモリ、磁気テープ等、既存の情報記憶装置により実現される。
【0014】
演算処理部11には、プロセッサの一例としてのCPU11aが設けられている。
また、演算処理部11には、CPU11aの作業用メモリ等として用いられるRAM11b、CPU11aにより実行されるプログラム等が格納されるROM11cが設けられている。
また、演算処理部11には、書き換え可能に構成され電源供給が途絶えた場合にもデータを保持できる不揮発性メモリ11d、演算処理部11に接続される通信部等の各部を制御するインターフェース部11eが設けられている。
【0015】
不揮発性メモリ11dは、例えば、電池によりバックアップされたSRAMやフラッシュメモリ等で構成される。2次記憶部12には、ファイル等が記憶される他、演算処理部11により実行されるプログラムが記憶される。
本実施形態では、演算処理部11が、ROM11cや2次記憶部12に記憶されたプログラムを読み込むことによって、各処理が実行される。
【0016】
CPU11aによって実行されるプログラムは、磁気記録媒体(磁気テープ、磁気ディスクなど)、光記録媒体(光ディスクなど)、光磁気記録媒体、半導体メモリなどのコンピュータが読取可能な記録媒体に記憶した状態で、情報処理部100A、200Aへ提供しうる。また、CPU11aによって実行されるプログラムは、インターネットなどの通信手段を用いて、情報処理部100A、200Aへ提供してもよい。
【0017】
本明細書において、プロセッサとは、広義的なプロセッサを指し、汎用的なプロセッサ(例えばCPU:Central Processing Unit、等)や、専用のプロセッサ(例えばGPU:Graphics Processing Unit、ASIC:Application Specific Integrated Circuit、FPGA:Field Programmable Gate Array、プログラマブル論理デバイス、等)を含むものである。
また、プロセッサの動作は、1つのプロセッサによって成すのみでなく、物理的に離れた位置に存在する複数のプロセッサが協働して成すものであってもよい。また、プロセッサの各動作の順序は、本実施形態において記載した順序のみに限定されるものではなく、変更してもよい。
【0018】
以下で説明する処理のうち、画像形成装置100が行う処理は、画像形成装置100に設けられたプロセッサの一例としてのCPU11aが行う。
また、以下で説明する処理のうち、サーバ装置200が行う処理は、サーバ装置200に設けられたプロセッサの一例としてのCPU11aが行う。
画像形成装置100により行う情報処理システムは、1台の画像形成装置100などの一台の装置により実現してもよいし、複数台の装置により実現してもよい。
【0019】
図3は、画像形成装置100及びサーバ装置200の機能構成を説明するブロック図である。
図3に示すように、画像形成装置100の情報処理部100Aは、情報取得部101、送信制御部102及び表示制御部103を有する。
【0020】
情報取得部101は、受信画像データや受信日時の情報等の各種の情報を取得する。また、情報取得部101は、取得した情報を用いて受信画像データに関する各種の処理を行う。
なお、情報取得部101は、サーバ装置200及びユーザ端末300からの情報を取得する。
【0021】
送信制御部102は、情報取得部101により取得された各種の情報や上述した処理の結果をサーバ装置200に送信する制御を行う。
【0022】
表示制御部103は、サーバ装置200に対し、ユーザ端末300の表示装置310における表示制御を行う。表示制御の内容は、送信制御部102によりサーバ装置200に送信される。
【0023】
また、
図3に示すように、画像形成装置100の格納装置100Bは、上述した親展ボックス等を含むボックス100Cを備えている。ボックス100Cには、例えば、受信画像データが格納される。
【0024】
サーバ装置200の格納装置200Bは、複数のフォルダを有する。かかる複数のフォルダは、画像形成装置100からの要求に応じ、情報処理部200Aにより作成される。例えば、複数のフォルダを、例えば日付ごとのフォルダとしたり、ユーザ端末300のユーザである担当者ごとのフォルダとしたりすることができる。
【0025】
格納装置200Bには、情報処理部200Aにより作成される複数のフォルダを有する。かかる複数のフォルダは、担当者ごとに作成される担当者別のフォルダである担当者フォルダや、日付ごとに作成される日付別のフォルダである日付フォルダが含まれてもよい。
例えば、受信画像データ(
図1参照)を、予め定められている条件に従って割り振られた担当者の担当者フォルダに格納する。かかる場合に、担当者フォルダ内に日付フォルダを作成し、ファクス受信した日付である受信日付ごとの日付フォルダとして用いるようにしてもよい。日付フォルダのフォルダ名として、受信日付を含ませることが考えられる。
【0026】
本実施の形態では、
図3に示すように、格納装置200Bは、複数のフォルダとして、当日フォルダ4及び翌日フォルダ5を有する。
当日フォルダ4は、上述した日付フォルダのうち、ある日を基準とする場合の当日の受信日付をフォルダ名に含むフォルダである当日の日付フォルダである。また、翌日フォルダ5は、翌日の受信日付をフォルダ名に含むフォルダである翌日の日付フォルダである。
なお、ある日を基準とする場合の前日の受信日付をフォルダ名に含むフォルダを、前日の日付フォルダということがある。
【0027】
ここで、ユーザ端末300を使う担当者は、自身の担当者フォルダに格納されている受信画像データ(
図1参照)について、予め定められている処理を行う業務を担うものとする。また、自身に割り振られた受信画像データは、自身の担当者フォルダ内の日付フォルダに格納されるものとする。さらに、担当者は、当日の日付フォルダに格納されている受信画像データの処理を当日の業務時間内に行うというものとする。
【0028】
かかる業務において、当日の業務時間外に受信した受信画像データが当日フォルダ4に格納される場合、当日フォルダ4に未処理の受信画像データが存在していることになる。そのため、担当者は、翌日の業務において、前日の日付フォルダにある未処理の受信画像データを確認し忘れると、未処理案件について見落としが発生してしまい、速やかな処理が行われないことになる。その後に気づいて処理を行ったとしても、処理が遅くなってしまい、好ましくない。
また、翌日の業務において、前日の日付フォルダである当日フォルダ4に未処理の受信画像データを確認した場合、担当者は、未処理の受信画像データを翌日フォルダ5に移動する操作が必要になると、操作の手間がかかってしまう。また、未処理の受信画像データが複数の場合には、操作ミスしないように注意して操作を行うことで作業効率が低下する要因になるおそれがある。
【0029】
そこで、本実施の形態では、当日の業務時間外にファクス受信した受信画像データは、当日フォルダ4に格納するのではなく、翌日フォルダ5に格納するようにする。これにより、翌日の業務においては、前日の日付フォルダに未処理の受信画像データが存在しないかを確認しなくても、未処理の受信画像データの見落としを防止することができる。また、未処理の受信画像データを移動させる操作を省略することができ、作業効率の低下を防止することができる。
なお、サーバ装置200は格納先の一例であり、また、サーバ装置200の格納装置200Bにおける当日フォルダ4及び翌日フォルダ5は、格納場所の一例であり、そのファイル名は、格納場所を示す情報の一例である。
【0030】
以下、第1の実施の形態及び第2の実施の形態について説明する。まず、第1の実施の形態について説明する。なお、第2の実施の形態については、第1の実施の形態と共通する説明を省略することがある。
【0031】
〔第1の実施の形態〕
図4は、第1の実施の形態に係る画像形成装置100における情報処理部100AのCPU11a(
図2参照)での処理例を説明するフローチャートである。
図4に示す処理例では、画像形成装置100がファクス装置400(
図1参照)からファクス受信した場合(ステップ101)、CPU11aの情報取得部101(
図3参照)は、取得した受信画像データを格納装置100Bに格納する。そして、情報取得部101は、ファクス受信した日付及び時刻を示す情報である当日の日時情報すなわちファクス受信日時の情報を取得し(ステップ102)、また、締め時刻の情報を取得する(ステップ103)。
【0032】
ここにいう締め時刻の情報は、画像形成装置100に対して行われた入力の情報であり、受信画像データの格納場所として当日フォルダ4か翌日フォルダ5かの仕分けを行うための情報であり、情報処理部100AのRAM11b(
図2参照)に予め格納されているものである。
かかる締め時刻の情報入力は、画像形成装置100の操作受付部132(
図1参照)にて行う場合のほか、通信回線190を介して画像形成装置100に行う場合でもよい。締め時刻は、予め定められる時間の一例である。
【0033】
情報取得部101は、取得したファクス受信日時及び締め時刻の情報を用い、ファクス受信日時による受信時刻は、締め時刻以前であるかどうかを判別する(ステップ104)。
受信時刻が締め時刻以前である場合(ステップ104でYes)、送信制御部102(
図3参照)は、転送する受信画像データの格納場所を当日フォルダ4(
図3参照)とするために、当日の日時情報を含む情報をサーバ装置200に送信する(ステップ105)。このサーバ装置200に送信される日時情報を含む情報は、例えば日付のフォルダ名と受信画像データの受信時刻を示すファイル名とからなるファイルパス情報である 。
【0034】
その一方で、受信時刻が締め時刻より後である場合(ステップ104でNo)、送信制御部102は、受信画像データの格納場所を翌日フォルダ5(
図3参照)とするために、翌日の日時情報を含む情報をサーバ装置200に送信する(ステップ106)。
なお、上述したステップ105、106で送信される情報には、表示制御部103(
図3参照)による表示制御の内容を含ませることができる。
【0035】
図5は、第1の実施の形態に係る第1具体例を説明する図であり、ファクス受信が業務時間内である場合を示す。なお、業務時間は、24時間表示で8時30分から17時10分までであり、締め時刻を業務終了時刻と同じ17時10分であるとする。第1の実施の形態では、業務終了時刻と締め時刻を同じ時刻としているが、これに限られず、締め時刻を、例えば業務終了時刻である17時10分よりも前の17時00分としてもよい。
【0036】
なお、
図5では、画像形成装置100及びサーバ装置200を説明する図であるが、別の見方をすると、サーバ装置200の格納装置200B内のファイル構成を示す部分は、ユーザ端末300の表示装置310(
図1参照)に表示する画面表示の態様を示す図であるとも言える。後述する
図6及び
図8も同様である。
【0037】
図5に示す場合、画像形成装置100におけるファクス受信の日時が、XXXX年7月19日12時00分であり、受信時刻は締め時刻以前である。このため、送信制御部102(
図3参照)は、当日の日時情報を含む情報をサーバ装置200に送信する(
図4のステップ105参照)。この日時情報の例として、「~/XXXX_07_19/XXXX_07_19_12_00.pdf」というファイルパス情報が送信される。
なお、当日の日時情報には、上述したように、ファクス受信した当日の日付を示す情報とその時刻を示す情報が含まれる。また、当日の日時情報を含む情報には、上述したように、表示制御部103による表示制御の内容が含まれる。
【0038】
サーバ装置200が当日の日時情報を含む情報を受信すると、情報処理部200Aは、格納装置200Bに第1フォルダ41があるかどうかを確認する。かかる第1フォルダ41のフォルダ名は、当日の日付を示す情報によるものであり、「XXXX_07_19」である。
第1フォルダ41がない場合、情報処理部200Aは、当日フォルダ4としての第1フォルダ41を格納装置200Bに新たに作成する。なお、本実施の形態では、サーバ装置200に存在するフォルダを、受信画像データの送信タイミングで確認しているが(都度確認)、これに限られず、予め定められている時間が経過する度に確認してもよい(事前確認)。
【0039】
また、情報処理部200Aは、画像形成装置100から今回受信した受信画像データを、予め定められているファイル形式のファイル名で格納装置200Bの第1フォルダ41に格納する。すなわち、新たに取得した受信画像データについてファイル形式変換及びファイル名変更を行い、ファイル名「XXXX_07_19_12_00.pdf」として「XXXX_07_19」フォルダに格納する。
【0040】
なお、
図5に示す第1フォルダ41に格納されているファイル名は、太字フォントで示されている。かかる太字フォントを用いる画面表示の態様は、そのファイルが未処理であること乃至処理が開始されていないことを示すものである。
付言すると、破線で示す矩形形状は、説明の便宜のために付したものであるが、ユーザ端末300の表示装置310における画面表示の態様としてもよい。後述する
図6及び
図8の場合も同様である。
【0041】
図6は、第1の実施の形態に係る第2具体例を説明する図であり、ファクス受信が業務時間外である場合を示す。(a)はその具体例1、(b)はその具体例2を示す。
図6(a)に示す具体例1の場合、ファクス受信の日時は、XXXX年7月19日20時00分であり、受信時刻は締め時刻以前ではない。このため、送信制御部102(
図3参照)は、翌日の日時情報を含む情報をサーバ装置200に送信する(
図4のステップ106参照)。
【0042】
サーバ装置200が翌日の日時情報を含む情報を受信すると、情報処理部200Aは、格納装置200Bに第2フォルダ51があるかどうかを確認する。かかる第2フォルダ51のフォルダ名は、翌日の日付を示す情報によるものであり、「XXXX_07_20」である。
第2フォルダ51がない場合、情報処理部200Aは、翌日フォルダ5としての第2フォルダ51を格納装置200Bに新たに作成する。
【0043】
また、情報処理部200Aは、画像形成装置100からの受信画像データを、予め定められているファイル形式のファイル名で格納装置200Bの第2フォルダ51に格納する。すなわち、新たに取得した受信画像データについてファイル形式変換及びファイル名変更を行い、ファイル名「XXXX_07_19_20_00.pdf」として「XXXX_07_20」フォルダに格納する。
なお、
図6(a)に示す場合において、第1フォルダ41に格納されているファイルは、すでに処理されていることから、そのファイル名の表示は太字フォントではないものの、第2フォルダ51に格納されているファイル名は、未処理であることから、太字フォントで示されている。
【0044】
図6(b)に示す具体例2は、第2フォルダ51に格納されるファイル名が、同図(a)の具体例1とは異なる。より詳細には、第2フォルダ51は翌日フォルダ5の一例であり、前日に受信した受信画像データであることを担当者が容易に認識しやすいようなファイル名としている。
すなわち、具体例2では、ファイル名の先頭に「締め時刻以降受付」という文字を付し、「締め時刻以降受付XXXX_07_19_20_00.pdf」とし、担当者への注意喚起を促すファイル名としている。なお、「締め時刻経過後受付」という文字を付す以外の態様として、当該文字とともに又は当該文字の代わりに、予め定められている記号等の文字列を付加してもよい。
【0045】
また、
図6(b)に示す具体例2では、フォルダ名が具体例1とは異なり、太字フォントで示されている。上述したファイル名と共に、担当者への注意喚起が促される。
なお、かかる注意喚起のための表示態様として、締め時刻以前に受け付けた受信画像データの表示態様と締め時刻経過後に受け付けた受信画像データの表示態様との違いを持たせるものとして、上述したように、格納場所としてのフォルダを変えることや、ファイル名を変えること、ファイル名に文字列を付加すること、太字フォントを用いることのほか、表示色を異ならしめること等が考えられる。
【0046】
次に、第2の実施の形態について説明する。
〔第2の実施の形態〕
ここで、翌日フォルダ5の日付が、担当者が所属する会社の営業日でなく休業日に該当する場合には、未処理案件について見落としが発生したり担当者の作業効率が低下する要因になったりするおそれがある。
そこで、第2の実施の形態では、会社のカレンダー情報を基に、次の営業日ないし稼働日の日付を含むフォルダを受信画像データの格納場所とする。
【0047】
図7は、第2の実施の形態に係る画像形成装置100における情報処理部100AのCPU11a(
図2参照)での処理例を説明するフローチャートである。なお、
図7は、第1の実施の形態を説明する上述の
図4に対応するものである。そして、
図7のステップ201~205は、
図4のステップ101~105に相当するものであることから、その説明を省略する。
【0048】
図7に示す処理例において、受信時刻が締め時刻以前でない場合(ステップ204でNo)、情報取得部101は、新たな受信画像データの仕分け先を定める日付を当日から翌日に変更する(ステップ206)。また、情報取得部101は、会社の出勤日と休業日の少なくともいずれか一方を示す情報であるカレンダー情報を取得する(ステップ207)。そして、格納場所ないし仕分け先を定める日付である仕分け日が出勤日であるかどうかを判別する(ステップ208)。
【0049】
仕分け日が出勤日でない場合(ステップ208でNo)、ステップ206に戻って日付を次の翌日に変更した上で、変更した日付の日が出勤日であるかを判断する(ステップ208)という処理を繰り返す。
【0050】
仕分け日が出勤日である場合(ステップ208でYes)、仕分け日の日時情報を含む情報をサーバ装置200に送信する(ステップ209)。これにより、画像形成装置100は、サーバ装置200における新たな受信画像データの格納場所として、次の出勤日の日付を含むフォルダが指定される。
【0051】
ここにいうカレンダー情報は、受信画像データの処理が行われる直近の日を定めるのに用いられる情報であり、祝祭日や曜日を示す一般的なカレンダー情報のほか、例えば会社指定の休日や出勤日を定める会社のカレンダー情報が含まれる。また、カレンダー情報には、受信画像データの処理を担当する担当者の出勤予定日ないし休暇予定日を示す個人的なカレンダー情報を含んでもよい。ステップ207で用いるカレンダー情報としては、上述した種々のカレンダー情報のいずれか一つ又は複数を用いることができる。
【0052】
図8は、第2の実施の形態に係る具体例を説明する図であり、ファクス受信が業務時間外である場合を示す。
図8は、第1の実施の形態の具体例1を説明する
図6に対応するものであり、
図6と同じく、業務時間外でファクス受信した場合を示す。
図8が、
図6と共通する部分については説明を省略することがある。
【0053】
図8に示す具体例では、画像形成装置100の情報処理部100Aは、カレンダー情報61を備えている。付言すると、情報処理部100AのRAM11b(
図2参照)がカレンダー情報61を保持している。
カレンダー情報61によれば、当日である7月19日は出勤日であるが、翌日の20日と翌々日の21日は休業日であり、次の出勤日は22日である。
【0054】
そのため、情報処理部200Aは、画像形成装置100からの受信画像データを、出勤日の日付「07_22(月曜日)」をフォルダ名に含む「XXXX_07_22(月曜日)」のフォルダ53に格納する。受信画像データのファイル名は、具体例1(
図6(a)参照)の場合と同じく、ファクス受信日時を示す「XXXX_07_19_20_00.pdf」である。
フォルダ53におけるフォルダ名及びファイル名は、具体例2(
図6(b)参照)と同じく、太字フォントで示されている。
【0055】
さらに説明すると、受信画像データは、休業日の日付「07_20(土曜日)」をファイル名に含む「XXXX_07_20(土曜日)」のフォルダ52には格納しない。このように、フォルダ52は、受信画像データの格納場所としては用いられないことから作成しないものとして、
図8においてフォルダ53よりも薄く示し、かつ仮想のものを示すのに用いられる一点鎖線で示している。
【0056】
<付記>
(((1)))
プロセッサを備え、
前記プロセッサは、
画像データを取得した日付及び時間を示す情報である日時情報を取得し、
前記画像データを格納する格納先に当該画像データを転送する場合の当該格納先における格納場所を示す情報として、取得した前記日時情報の前記日付を含む情報を送信し、
前記日時情報の前記時間が予め定められる時間を経過している場合、前記画像データを転送する際、前記日時情報の前記日付を含む情報の送信に代え、当該日付の翌日以降のいずれかの日付を含む情報を送信する、
情報処理装置。
(((2)))
前記翌日以降のいずれかの日付は、カレンダー情報を基に設定される、
ことを特徴とする(((1)))に記載の情報処理装置。
(((3)))
前記カレンダー情報は、前記画像データの処理を行う会社の営業日と休日の少なくともいずれか一方を示す情報を含む、
ことを特徴とする(((2)))に記載の情報処理装置。
(((4)))
前記カレンダー情報は、前記画像データの処理を行う担当者の出勤日と休日の少なくともいずれか一方を示す情報を含む、
ことを特徴とする(((2)))に記載の情報処理装置。
(((5)))
前記日付の翌日以降のいずれかの日付を含む情報を送信する際、当該いずれかの日付に対応する前記格納先の格納場所が存在しない場合は、当該格納場所を生成することを指示する、
ことを特徴とする(((1)))乃至(((4)))のいずれか1つに記載の情報処理装置。
(((6)))
前記日付の翌日以降のいずれかの日付を含む情報が送信された場合の前記画像データは、前記日時情報の前記日付を含む情報が送信された場合の当該画像データとは異なる態様で表示される、
ことを特徴とする(((1)))又は(((5)))に記載の情報処理装置。
(((7)))
前記異なる態様は、格納場所における画像データの表示色を異ならせるものである、
ことを特徴とする(((6)))に記載の情報処理装置。
(((8)))
前記日付の翌日以降のいずれかの日付を含む情報が送信された場合の前記画像データは、当該いずれかの日付を含む情報が送信されたことが識別できる文字列を更に付加したファイル名である、
ことを特徴とする(((1)))又は(((5)))に記載の情報処理装置。
(((9)))
情報処理装置に、
画像データを取得した日付及び時間を示す情報である日時情報を取得する機能と、
前記画像データを格納する格納先に当該画像データを転送する場合の当該格納先における格納場所を示す情報として、取得した前記日時情報の前記日付を含む情報を送信する機能と、
前記日時情報の前記時間が予め定められる時間を経過している場合、前記画像データを転送する際、前記日時情報の前記日付を含む情報の送信に代え、当該日付の翌日以降のいずれかの日付を含む情報を送信する機能と、
を実現させるプログラム。
【0057】
(((1)))の発明によれば、取得日に処理されなかった画像データが翌日以降に見落とされて処理されない事態の発生を低減することができる。
(((2)))の発明によれば、画像データの見落としが発生する可能性のある格納場所に格納されることを防止することができる。
(((3)))の発明によれば、画像データの見落としが発生する可能性のある格納場所に格納されることを防止することができる。
(((4)))の発明によれば、担当者の画像データ見落としが発生する可能性のある格納場所に格納されることを防止することができる。
(((5)))の発明によれば、転送先における格納場所の管理を転送元で行うことができる。
(((6)))の発明によれば、日付の翌日以降のいずれかの日付を含む情報が送信された場合の画像データは、日時情報の日付を含む情報が送信された場合の画像データとは異なる態様で表示されるという構成を採用しない場合に比べて、画像データの処理を行う担当者の注意喚起を促すことができる。
(((7)))の発明によれば、異なる態様は、格納場所における画像データの表示色を異ならせるものであるという構成を採用しない場合に比べて、画像データの処理を行う担当者の注意喚起を促すことができる。
(((8)))の発明によれば、日付の翌日以降のいずれかの日付を含む情報が送信された場合の画像データは、いずれかの日付を含む情報が送信されたことが識別できる文字列を更に付加したファイル名であるという構成を採用しない場合に比べて、画像データの処理を行う担当者の注意喚起を促すことができる。
(((9)))の発明によれば、取得日に処理されなかった画像データが翌日以降に見落とされて処理されない事態の発生を抑制することができる。
【符号の説明】
【0058】
4…当日フォルダ、5…翌日フォルダ、11a…CPU、41…第1フォルダ、51…第2フォルダ、53…フォルダ、61…カレンダー情報、100…画像形成装置、100A…情報処理部、101…情報取得部、102…送信制御部、103…表示制御部、200…サーバ装置