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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024135588
(43)【公開日】2024-10-04
(54)【発明の名称】視力検査装置
(51)【国際特許分類】
   A61B 3/024 20060101AFI20240927BHJP
【FI】
A61B3/024
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023046360
(22)【出願日】2023-03-23
(71)【出願人】
【識別番号】506423051
【氏名又は名称】株式会社QDレーザ
(71)【出願人】
【識別番号】304023994
【氏名又は名称】国立大学法人山梨大学
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 誠
(72)【発明者】
【氏名】森野 誠治
(72)【発明者】
【氏名】安井 賢治
(72)【発明者】
【氏名】柏木 賢治
(72)【発明者】
【氏名】郷 健太郎
(72)【発明者】
【氏名】タン ズー シェン
【テーマコード(参考)】
4C316
【Fターム(参考)】
4C316AA18
4C316AA21
4C316FA18
4C316FY02
(57)【要約】
【課題】周辺視力を容易に検査可能な視力検査装置を提供する。
【解決手段】視力検査装置は、被験者の周辺視力を検査する視力検査装置であって、レーザ光を生成する光源と、前記レーザ光を走査する走査ミラーとを有するレーザ照射部と、被験者の網膜に前記レーザ光によって投影する投影画像を前記レーザ照射部に生成させるとともに、前記投影画像上の所定の位置に前記レーザ照射部に検査用画像を生成させることによって、被検者の網膜の所定の位置に前記検査用画像を投影する制御を行う投影制御部とを含み、前記投影制御部は、前記被験者の視野の中心に相当する所定位置から外側にずれた所定の投影位置に前記レーザ照射部に前記検査用画像を投影させてから所定時間が経過する前に、前記レーザ照射部に前記検査用画像の投影を停止させる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
被験者の周辺視力を検査する視力検査装置であって、
レーザ光を生成する光源と、前記レーザ光を走査する走査ミラーとを有するレーザ照射部と、
被験者の網膜に前記レーザ光によって投影する投影画像を前記レーザ照射部に生成させるとともに、前記投影画像上の所定の位置に前記レーザ照射部に検査用画像を生成させることによって、被検者の網膜の所定の位置に前記検査用画像を投影する制御を行う投影制御部と
を含み、
前記投影制御部は、前記被験者の視野の中心に相当する所定位置から外側にずれた所定の投影位置に前記レーザ照射部に前記検査用画像を投影させてから所定時間が経過する前に、前記レーザ照射部に前記検査用画像の投影を停止させる、視力検査装置。
【請求項2】
前記被験者が操作する操作入力部を有し、
前記操作入力部から入力された情報及び前記検査用画像の投影状態から、被験者の周辺視力を検査する、請求項1に記載の視力検査装置。
【請求項3】
前記視野の中心に対する前記所定の投影位置の画角を調整することで、前記被験者の視野の中心に相当する前記所定位置に対する前記所定の投影位置のずれを調整可能である、請求項1又は2に記載の視力検査装置。
【請求項4】
前記所定時間は、300ミリ秒未満である、請求項1又は2に記載の視力検査装置。
【請求項5】
前記所定時間は、250ミリ秒以上かつ400ミリ秒未満である、請求項1又は2に記載の視力検査装置。
【請求項6】
前記被検者の眼球を撮影する撮像部と、前記撮像部からの撮像データにより被験者の瞳孔の向きを検出する視線方向検出部とを備え、
前記視線方向検出部が、被験者の視線方向が被検者の視野の中心部から外れたことを検出したとき、再測定を行う、請求項1又は2に記載の視力検査装置。
【請求項7】
前記被検者の眼球を撮影する撮像部と、前記撮像部からの撮像データにより被験者の瞳孔の向きを検出する視線方向検出部とを備え、
前記視線方向検出部が、被験者の視線方向が被検者の視野の中心部内にあることを検出したときの検査結果に基づいて視力検査を行う、請求項1又は2に記載の視力検査装置。
【請求項8】
被験者の周辺視力を検査する視力検査方法であって、
光源がレーザ光を生成し、
走査ミラーを有するレーザ照射部が前記レーザ光を走査し、
投影制御部が被験者の網膜に前記レーザ光によって投影する投影画像を前記レーザ照射部に生成させるとともに、前記投影画像上の所定の位置に前記レーザ照射部に検査用画像を生成させることによって、被検者の網膜の所定の位置に前記検査用画像を投影する制御を行ない、
前記被験者の視野の中心に相当する所定位置から外側にずれた所定の投影位置に前記レーザ照射部に前記検査用画像を投影させてから所定時間が経過する前に、前記レーザ照射部に前記検査用画像の投影を停止させる、視力検査方法。
【請求項9】
操作入力部から入力された情報及び前記検査用画像の投影状態から、被験者の周辺視力を検査する、請求項8記載の視力検査方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、視力検査装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、視野検査のための指標が表示される画面と、被験者の視線方向を検出するカメラを有する視野測定システムがある。視野検査を行うためにカメラによって視線方向を検出することで、周辺視力を検査している(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特表2013-502962号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示されている従来の視野測定システム(視力検査装置)は、被験者の視線方向が正面を向いていることをカメラで検出できた状態で周辺視力を検出する。このため、被験者の視線方向が正面を向いていることを検出することが前提であり、周辺視力を容易に検出することは困難であった。
【0005】
そこで、周辺視力を容易に検査可能な視力検査装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の実施の形態の視力検査装置は、被験者の周辺視力を検査する視力検査装置であって、レーザ光を生成する光源と、前記レーザ光を走査する走査ミラーとを有するレーザ照射部と、被験者の網膜に前記レーザ光によって投影する投影画像を前記レーザ照射部に生成させるとともに、前記投影画像上の所定の位置に前記レーザ照射部に検査用画像を生成させることによって、被検者の網膜の所定の位置に前記検査用画像を投影する制御を行う投影制御部とを含み、前記投影制御部は、前記被験者の視野の中心に相当する所定位置から外側にずれた所定の投影位置に前記レーザ照射部に前記検査用画像を投影させてから所定時間が経過する前に、前記レーザ照射部に前記検査用画像の投影を停止させる。
【発明の効果】
【0007】
周辺視力を容易に検査可能な視力検査装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】実施の形態の視力検査装置100の構成の一例を示す図である。
図2】視力検査装置100の構成の一例を示すブロック図である。
図3】制御部130の構成の一例を示す図である。
図4】周辺視力の検査方法の一例を説明する図である。
図5A】視力検査装置100での周辺視力の検査結果の一例を示す図である。
図5B】視力検査装置100での周辺視力の検査結果の一例を示す図である。
図5C】視力検査装置100での周辺視力の検査結果の一例を示す図である。
図5D】比較用に視野の中心に検査用画像を表示して測定した視力の検査結果の一例を示す図である。
図6】実施形態の変形例の視力検査装置200の構成の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本開示の視力検査装置を適用した実施の形態について説明する。
【0010】
<実施の形態>
視力は、黄斑部の視細胞の一種である錐体細胞による空間分解能を示しているが、黄斑周囲の網膜にも錐体細胞があり一定の視力(周辺視力)を有しているが、その正確な評価は困難であった。本実施形態の視力検査装置は、新しい測定アルゴリズムを用い眼鏡やコンタクトレンズなしでも、精度高く周辺視力を評価することができる新しい検査装置である。
【0011】
視力は重要な視機能の1つであり、通常黄斑部の空間分解能を示す。網膜は視覚情報を得る感覚器であるが、空間分解能は光受容体である視細胞のうちの錐体細胞が担当し、光覚を視細胞のもう1種類である杆体細胞が担当する。錐体細胞は黄斑部に集中して存在し、周辺部ほど減少し多くは杆体細胞になる。錐体細胞が障害されないと、視力低下が視細胞レベルで起こることは稀である。視細胞の視覚情報は、リレー細胞である網膜神経節細胞が障害される代表的疾患である緑内障では最初に周辺部の視野が障害され、進行するにつれて中心部の障害が発症し、失明に至る。現在の緑内障診療では、杆体細胞情報の消失による視野の障害が中心部に及ぶことで視力低下の可能性を推定しているが、本来錐体細胞が担当する視力について杆体細胞情報を指標に推定することは理論的に問題がある。より正確に視力障害の可能性を評価するには、黄斑部近傍の錐体細胞の障害を評価することが重要である。
【0012】
これまでの周辺視力の測定機器は、被検者が中心点を凝視した状態で中心点の近傍に図形指標を提示して回答を求めるものであり、被験者は屈折矯正器具が必要であった。また、図形指標を追視して視線方向が移動するため周辺視力を正確に評価できなかった。また、中間透光体の影響を受けやすい等の課題があった。
【0013】
これらの課題のうち、周辺視力を測定するために被検者が中心固視を維持する必要がある点については、多くの被検者にとって困難であり、周辺視力を測定するために視野の中心の周囲に提示される図形指標を追いかけてしまう。すなわち、視野の中心の周囲に検査用画像を提示しても、視野の中心により視認してしまい、周辺視力の測定ではなく中心視力の測定になってしまう虞があった。
【0014】
この課題の克服のために、アイトラッキングを用いる方法が検討されてきたが、非常に微妙な眼球の運動をトラッキングすることは難しい。本発明はこの課題を克服するために、被験者の視野の中心に相当する所定位置から外側にずれた所定の投影位置に前記レーザ照射部に前記検査用画像を投影させてから所定時間が経過する前に、前記レーザ照射部に前記検査用画像の投影を停止させる。
【0015】
また、本来最も測定したい網膜や視神経などの影響による周辺視力の測定に角膜混濁や白内障等の前眼部中間透光体が測定結果に影響することも正確な測定を困難にしている。
【0016】
このような背景から、本実施形態では、周辺視力を容易に検査可能な視力検査装置を提供する。
【0017】
本実施形態の視力検査装置は、中間透光体の混濁の影響が少なく、またレーザ特性から眼鏡やコンタクトレンズ等の屈折矯正器具を用いずに網膜の機能を評価することができる。また、本実施形態の視力検査装置は、黄斑部周辺部の空間分解能を正確に評価することができる。本実施形態の視力検査装置は、世界初のもので、上述した緑内障に加え網膜色素変性症、加齢性黄斑変性症、網膜前膜、網膜剥離等の様々な疾患への応用が可能である。
【0018】
図1は、実施の形態の視力検査装置100の構成の一例を示す図である。視力検査装置100は、フレーム102、調整部材103、104、基部105、支持部106a、106b、画像投影部107a、107b、台座108、撮像部180a、180bを有し、図示しない操作入力部を有する。
【0019】
視力検査装置100において、基部105の上に台座108が設けられており、フレーム102は、両端が基部105の上面に固定されている。
【0020】
画像投影部107a、107bは、支持部106a、106bによって支持されており、内部に、後述するレーザ照射部と投影制御部とを有する。画像投影部107a、107bは、それぞれが有するレーザ照射部によって、視野、視力、視認等の視覚を検査する被験者の左眼と右眼に対し、レーザ光を照射し、被験者の網膜に検査用画像を含む投影画像を投影させる。
【0021】
撮像部180a、180bは、検査中の被験者の眼球の動きを検出するために、被験者の右眼、左眼それぞれの眼球の画像を撮像するカメラである。
【0022】
操作入力部は、被験者が検査用画像を視認できたかどうかを入力するためのものであり、上下左右方向に配置されたキースイッチや、上下左右方向に傾倒させることができるレバースイッチなどである。
【0023】
以下の説明では、画像投影部107aと画像投影部107bとを区別しない場合には、画像投影部107と呼び、支持部106a、106bを区別しない場合には、支持部106と呼び、撮像部180a、180bを区別しない場合には撮像部180と呼ぶ。
【0024】
調整部材103は、画像投影部107が支持された支持部106を、紙面に示すY軸方向に移動させる。調整部材104は、画像投影部107を支持部106に沿ってZ軸方向に移動させる。
【0025】
視力検査装置100は、台座108とフレーム102のそれぞれに被験者の顎と額とを接触させ、調整部材103、104によって、被験者が画像投影部107を覗くような状態となるように、画像投影部107を眼球に近づけた状態で検査が行われる。
【0026】
以下に、図2を参照して、視力検査装置100のハードウェア構成について説明する。図2は、視力検査装置100の構成の一例を示すブロック図である。
【0027】
視力検査装置100は、レーザ照射部110、通信部120、制御部130、記憶部140、レーザ出力制御部150、及び撮像部180を含む。
【0028】
これらのうち、制御部130、記憶部140、及びレーザ出力制御部150は、制御装置101に含まれる。制御装置101は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、及び内部バス等を含むコンピュータのような情報処理装置によって実現される。制御部130及びレーザ出力制御部150は、制御装置101が実行するプログラムの機能(ファンクション)を機能ブロックとして示したものである。また、記憶部140は、制御装置101のメモリを機能的に表したものである。
【0029】
レーザ照射部110は、記憶部140に格納された検査用画像データを含む投影画像データに基づくレーザ光を、予め設定された光量で被験者の網膜に照射する。すなわち、レーザ照射部110は被験者にとっての接眼部であり、このレーザ照射部110に眼を当てる(レーザ照射部110を覗き込む)ことによって、被験者は網膜に投影された検査用画像等を脳で認識(認知)し、視野や視力等の検査や、検査用画像等を視認するかどうかの検査等の視覚検査を行うことができる。視力検査装置100が実行可能な視覚検査には、周辺視野の検査が含まれる。レーザ照射部110は、マクスウェル視を利用して、被験者の眼球20の網膜にレーザ光を照射する。
【0030】
本実施形態では、視力検査装置100は、視野の中心の外側(周辺)における視野(周辺視野)での視力(周辺視力)を検査する。視力検査装置100は、周辺視力を検査する際には、撮像部180を利用しない。また、視力検査装置100は、一例として、周辺視力以外の視力や視野を検査する際には、撮像部180を利用してもよい。
【0031】
ここで、視野の中心とは、被験者が眼を動かさずに視認する領域の中央部の画角が10度程度の範囲であり、周辺視野とは、その外側の領域であり、周辺視力とは、周辺視野領域での視力である。
【0032】
なお、視野検査とは見えている範囲を調べる検査であり、視力検査とは中心視力又は中心外視力(周辺視力)を調べる検査である。また、視認とは、画像を網膜で捉えて(見て)、かつ、脳で認識することである。視力検査装置100は、レーザ照射部110で検査用画像が移動する投影画像を網膜に投影させて視認検査を行うため、視力検査装置100を用いて行う視認検査とは、移動する検査用画像を網膜で捉えて(見て)追って、かつ、脳で認識しているかどうかを調べる検査である。
【0033】
通信部120は、視力検査装置100と、外部装置との通信を行うための通信装置である。具体的には、例えば、通信部120は、ネットワーク等を介して医療機関に設けられた端末等と通信を行ってもよいし、視力検査装置100と有線等で接続された装置と通信を行ってもよい。なお、通信部120による通信の方式は、視力検査装置100と外部装置とが通信を行うことができれば、どのような方式であってもよい。
【0034】
制御部130は、視力検査装置100の動作の全体を制御する。記憶部140は、制御部130により実行されるプログラムや、演算により取得された各種の値等を格納する。また、記憶部140は、周辺視力の検査を含む視覚検査に用いられる検査用画像を示す検査用画像データを格納する。
【0035】
レーザ出力制御部150は、記憶部140に格納された検査用画像データに基づくレーザ光を、設定された光量で、レーザ照射部110から照射させる。
【0036】
なお、図示していないが、視力検査装置100は、各種の情報を出力するための出力部(ディスプレイ)を有してもよい。また、このディスプレイには、検査用画像に基づく被験者Pによる視力検査の結果を入力させる入力画面等が表示されてもよい。また、出力部は、記憶部140に格納された検査結果を示す情報を、記録媒体等に書き出すためのものであってもよい。
【0037】
図3は、制御部130の構成の一例を示す図である。
【0038】
制御部130は、撮像制御部131、投影制御部132、視線方向検出部133、検査処理部134を有する。撮像制御部131、投影制御部132、視線方向検出部133、検査処理部134は、制御部130が実行するプログラムの機能(ファンクション)を機能ブロックとして示したものである。
【0039】
投影制御部132は、レーザ照射部110による検査用画像の投影を制御する。具体的には、投影制御部132は、記憶部140から検査用画像のデータを含む投影画像のデータを読み出してレーザ出力制御部150へ渡す。レーザ出力制御部150は、レーザ照射部110に対し、投影画像のデータに基づくレーザ光を、予め設定された光量で、被験者の網膜に照射させる。投影制御部132は、視力検査装置100が周辺視力の検査を行う際に、検査用画像のデータをレーザ出力制御部150に渡し、所定時間だけ検査用画像のデータに基づくレーザ光を、予め設定された光量で、被験者の網膜に照射させる。周辺視力の検査用の検査用画像のデータに基づくレーザ光は、所定時間だけ被験者の網膜に照射され、照射から所定時間が経過すると、照射されなくなる。この詳細については後述する。
【0040】
検査処理部134は、投影制御部132によって制御されるレーザ照射部110によって網膜に検査用画像が投影される位置と、検査用画像がランドルト環である場合は切れ目の方向と、被験者が検査画像を視認した結果を操作入力部から入力した情報とに基づいて、視覚検査処理を行う。
【0041】
<投影制御部132による周辺視力の検査のための制御>
投影制御部132は、視力検査装置100が周辺視力の検査を行う際に、被験者の網膜にレーザ光によって投影する投影画像を前記レーザ照射部110に生成させるとともに、投影画像上の所定の位置に前記レーザ照射部110に検査用画像を生成させることによって、被検者の網膜の所定の位置に検査用画像を投影する制御を行う。
【0042】
より具体的には、投影制御部132は、視力検査装置100が周辺視力の検査を行う際に、周辺視力の検査用画像のデータを含む投影画像のデータと、所定時間を表すデータとを読み出してレーザ出力制御部150へ渡す。レーザ出力制御部150は、レーザ照射部110に対して、周辺視力の検査用画像のデータに基づくレーザ光を被験者の網膜の所定の位置に所定時間だけ照射させる。所定の位置は、被験者の視野の中心から外側にずれた位置であり、被験者の周辺視力を測定する位置である。投影制御部132は、被験者の視野の中心に相当する所定位置から外側にずれた所定の投影位置にレーザ照射部110に検査用画像を投影させてから所定時間が経過する前に、検査用画像の投影を停止させる。
【0043】
検査処理部134が、検査用画像の投影位置、被験者が入力した情報(ランドルト環の切れ目の方向)、その入力された時間と所定時間との関係などを用いることで被験者の視認状態を検出し、中心視力及び周辺視力の検査結果とする。
【0044】
所定時間の設定のためには、人間の視覚の反応時間に基づいて行う必要がある。人間は、周辺視力を測定する際に、視野の中心の周囲に提示される検査用画像を反射的に追いかける習性がある。このような習性によって、人間が検査用画像を追いかけて眼球を動かして視線方向を検査用画像に向けるまでの反応時間を第1時間T1とする。第1時間T1は、視線方向が正面を向いている被験者の視野の中心からずれた位置に検査用画像が表示されてから、検査用画像に向けて人間が眼球を動かすまでに要する反応時間である。
【0045】
被験者の視野の中心に相当する所定位置から外側にずれた所定の投影位置に検査用画像を投影してから第1時間T1が経過する前に、検査用画像の投影を停止すると、被験者が検査用画像に向けて視線方向を動かしても、視線方向を動かしてから検査用画像を認識する前に検査用画像のデータに基づくレーザ光は、被験者の網膜に照射されなくなっている。
【0046】
すなわち、視線方向を正面に向けている被験者の視野の中心から外側にずらした位置に検査用画像を表示してから、第1時間T1が経過する前に検査用画像を非表示にすれば、被験者が検査用画像に向けて視線方向を動かしても、検査用画像を視認することはできない。換言すれば、視線方向を正面に向けている被験者の視野の中心から外側にずらした位置に検査用画像を表示してから、第1時間T1が経過する前に検査用画像を非表示にすれば、検査用画像を中心視野で視認することはできない。
【0047】
したがって、視線方向を正面に向けている被験者の視野の中心から外側にずらした位置に検査用画像を表示してから、第1時間T1が経過する前に検査用画像を非表示に切り替えて、被験者が認識した検査用画像を確認すれば、精度高く周辺視力の検査を行うことができる。なお、第1時間T1は、上述の反応時間から所定の余裕時間を引いた時間であってもよい。被験者が検査用画像に向けて視線方向を動かしても、検査用画像のデータに基づくレーザ光が被験者の網膜に照射されなくなるようにするためである。
【0048】
第1時間T1は人間が反応時間する時間であって、これに基づいて視力検査装置としての所定時間を設定することになり、上述のような理由から、所定時間は第1時間T1未満とすることで、周辺視力検査を含めた視力検査の精度を高めることができるようになる。
【0049】
また、投影制御部132は、視野の中心に対する所定の投影位置の画角を調整することで、被験者の視野の中心に相当する所定位置に対する所定の投影位置のずれを調整可能である。
【0050】
<検査方法>
図4は、周辺視力の検査方法の一例を説明する図である。図4には、被験者に見える画像40を模式的に示す。被験者に見える画像40には、基準位置を示す固視指標41と、ランドルト環42とが含まれる。固視指標41は、一例として+マークである。
【0051】
被験者の視野の中心を固視指標41に合わせて、固視指標41から外側にずれた所定の投影位置にランドルト環42を表示し、ランドルト環42を表示してから所定時間が経過する前に、ランドルト環42を非表示にする。こうすれば、被験者が視線方向を動かしても、ランドルト環42を視認する前にランドルト環42は表示されなくなる。
【0052】
このようにして、視線方向を正面に向けて視野の中心を固視指標41に合わせている状態で、視野の中心から外側にずらした位置にランドルト環42を表示してから、所定時間が経過する前に非表示に切り替えて、被験者が認識した検査用画像を確認すれば、周辺視力の検査を行うことができる。なお、図4では、検査用画像としてのランドルト環42を、固視指標41を中心とし、一例として画角が5度と10度の位置に表示したときの位置関係を示している。検査を行うときは、いずれか1か所のみに表示する。ここでの破線は中心からの位置を図示すためのもので、実際には投影されない。
【0053】
被験者が検査用画像を認識したときは、走査入力部を操作することで入力する。検査用画像がランドルト環であれば、その示す方向に応じて上下左右の入力を行う。
【0054】
また、視野の中心に対するランドルト環42の投影位置の画角を調整することで、被験者の視野の中心に対するランドルト環42の位置を調整可能である。
【0055】
<第1時間T1の実験結果>
第1時間T1がどの程度の時間であるかを測定するために、視力検査装置100を用いて20代の4人の学生に対して実験を行った。検査用画像を投影する投影時間をT0として、4人の学生の各々に対して、T0が100ミリ秒で画角が1度、T0が100ミリ秒で画角が3度、T0が100ミリ秒で画角が5度、T0が200ミリ秒で画角が1度、T0が200ミリ秒で画角が3度、T0が200ミリ秒で画角が5度の各場合において、4回ずつ実験を行った。すなわち、4人の学生に対して、24回ずつ実験を行った。
【0056】
4人の学生に対して24回ずつ実験を行って得られた96回分のT0の平均時間を求めたところ、248.5ミリ秒であり、各学生が時間Tごとに行った4回の実験値の中での最大値(明らかに大きすぎる実験値を除いたもの)の平均時間は、272.3ミリ秒であった。
【0057】
以上より、第1時間T1の平均値は248.5ミリ秒であり、被験者ごとの最大値の平均値は272.3ミリ秒であることが測定できた。上述したように、この測定は4人の学生に対する実験であり、反応時間としてはかなり短い方であると思われる。本発明の周辺視野を測定する対象は主に高齢者であることを考慮すると、もっと長い第1時間T1であっても周辺視野の測定には支障がないということができる。従って、視線方向を正面に向けている被験者の視野の中心から外側にずらした位置に検査用画像を表示してから検査用画像を非表示にする所定時間として300ミリ秒が好ましい一例である。
【0058】
さらに、高齢者の検査を考慮した場合、第1時間T1は、さらに100ミリ秒程度増加することになると考えられるので、所定時間は、例えば、400ミリ秒から250ミリ秒まで可変に設定できるようにしておくことがより好ましい。
【0059】
20代の学生は、人間が視野の中心からずれた検査用画像を追いかける習性によって、検査用画像を追いかけて眼球を動かして視線方向を検査用画像に向けるまでの反応時間が非常に短いと考えてよい。このため、このような実験結果で得られる所定時間を用いることで、周辺視力の検査を精度高く行うことができると考えられる。
【0060】
<周辺視力の検査結果>
図5A図5Cは、視力検査装置100での周辺視力の検査結果の一例を示す図である。20代の3人の学生A~Cに対して、視力検査装置100を用いて周辺視力の検査を行った。
【0061】
同様に、検査用画像を投影する投影時間をT0とし、図5Aは、画角を1度に設定して、T0を100ミリ秒、200ミリ秒、及び300ミリ秒に設定して、各T0の設定時間において3回ずつ周辺視力を測定した測定結果の一例を示す。図5Bは、画角を3度に設定して、T0を100ミリ秒、200ミリ秒、及び300ミリ秒に設定して、各T0の設定時間において3回ずつ周辺視力を測定した測定結果の一例を示す。図5Cは、画角を5度に設定して、T0を100ミリ秒、200ミリ秒、及び300ミリ秒に設定して、各T0の設定時間において3回ずつ周辺視力を測定した測定結果の一例を示す。
【0062】
図5に示す周辺視力の値は、一般的に視力の値として用いられている値であって、1.00とは、視力が1.0のことを示している。
【0063】
画角が大きくなると、視野の中心からのずれが大きくなり、錐体細胞の数が少なくなるため、周辺視力は低下する。
【0064】
図5Aに示すように、学生AについてのT0が100ミリ秒、200ミリ秒、及び300ミリ秒のときの周辺視力の平均値は、0.62であった。学生BについてのT0が100ミリ秒、200ミリ秒、及び300ミリ秒のときの周辺視力の平均値は、0.51であった。学生CについてのT0が100ミリ秒、200ミリ秒、及び300ミリ秒のときの周辺視力の平均値は、0.72であった。
【0065】
また、学生A~CについてのT0が100ミリ秒のときの周辺視力の平均値は、0.60であった。学生A~CについてのT0が200ミリ秒のときの周辺視力の平均値は、0.60であった。学生A~CについてのT0が300ミリ秒のときの周辺視力の平均値は、0.63であった。学生A~CについてのT0が100ミリ秒、200ミリ秒、及び300ミリ秒のときの周辺視力の平均値は、0.61であった。
【0066】
図5Bに示すように、学生AについてのT0が100ミリ秒、200ミリ秒、及び300ミリ秒のときの周辺視力の平均値は、0.43であった。学生BについてのT0が100ミリ秒、200ミリ秒、及び300ミリ秒のときの周辺視力の平均値は、0.42であった。学生CについてのT0が100ミリ秒、200ミリ秒、及び300ミリ秒のときの周辺視力の平均値は、0.44であった。
【0067】
また、学生A~CについてのT0が100ミリ秒のときの周辺視力の平均値は、0.39であった。学生A~CについてのT0が200ミリ秒のときの周辺視力の平均値は、0.43であった。学生A~CについてのT0が300ミリ秒のときの周辺視力の平均値は、0.48であった。学生A~CについてのT0が100ミリ秒、200ミリ秒、及び300ミリ秒のときの周辺視力の平均値は、0.43であった。
【0068】
図5Cに示すように、学生AについてのT0が100ミリ秒、200ミリ秒、及び300ミリ秒のときの周辺視力の平均値は、0.36であった。学生BについてのT0が100ミリ秒、200ミリ秒、及び300ミリ秒のときの周辺視力の平均値は、0.31であった。学生CについてのT0が100ミリ秒、200ミリ秒、及び300ミリ秒のときの周辺視力の平均値は、0.37であった。
【0069】
また、学生A~CについてのT0が100ミリ秒のときの周辺視力の平均値は、0.32であった。学生A~CについてのT0が200ミリ秒のときの周辺視力の平均値は、0.33であった。学生A~CについてのT0が300ミリ秒のときの周辺視力の平均値は、0.37であった。学生A~CについてのT0が100ミリ秒、200ミリ秒、及び300ミリ秒のときの周辺視力の平均値は、0.34であった。
【0070】
以上のように、画角が大きくなるにつれて、周辺視力が低下しており、妥当な結果が得られていることを確認できた。
【0071】
図5Dは、比較用に、視野の中心に検査用画像を表示して測定した視力の検査結果の一例を示す図である。20代の3人の学生A~Cに対して検査を行った。
【0072】
図5Dに示すように、学生AについてのT0が100ミリ秒、200ミリ秒、及び300ミリ秒のときの周辺視力の平均値は、0.97であった。学生BについてのT0が100ミリ秒、200ミリ秒、及び300ミリ秒のときの周辺視力の平均値は、0.63であった。学生CについてのT0が100ミリ秒、200ミリ秒、及び300ミリ秒のときの周辺視力の平均値は、0.97であった。
【0073】
また、学生A~CについてのT0が100ミリ秒のときの周辺視力の平均値は、0.79であった。学生A~CについてのT0が200ミリ秒のときの周辺視力の平均値は、0.63であった。学生A~CについてのT0が300ミリ秒のときの周辺視力の平均値は、0.89であった。学生A~CについてのT0が100ミリ秒、200ミリ秒、及び300ミリ秒のときの周辺視力の平均値は、0.77であった。
【0074】
上記実験では、検査用画像を投影する投影時間T0が、人間が検査用画像を追いかけて眼球を動かして視線方向を検査用画像に向けるまでの反応時間を第1時間T1に対応していることになる。
【0075】
図5A図5Cの結果と、図5Dの結果とを比べると、図5Dの視野の中心に検査用画像を表示して測定した視力に対して、図5A図5Cの周辺視力は低い値を示しており、所定時間を300ミリ秒とすることについて妥当な結果が得られていることを確認できた。
【0076】
このように、検査用画像を投影させてから第1時間T1に基づく所定時間が経過する前に、検査用画像の投影を停止させることで、周辺視力を測定することができる。
【0077】
しかし、被検者は、検査用画像が投影されているとき、投影されていないときにかかわらず、検査中に中心固視を行わずに、視野の周辺へ視線をずらしてしまうこともあり、その場合は、視野の周辺ではなく、視野の中心部付近で検査用画像を視認することになり、正確な周辺視力を測定することができなくなることがある。
【0078】
そのために、本実施例では、撮像部180、撮像制御部131及び視線方向検出部133を有している。
【0079】
撮像部180は、レーザ照射部110の近傍に配置されたカメラである。撮像部180により撮像された画像データから、被験者の眼球20の動きや、被験者の瞳孔の向きが検出される。
【0080】
撮像制御部131は、視力検査装置100が周辺視力以外の視力や視野を検査する際に、撮像部180による画像の撮像を制御する。具体的には、撮像制御部131は、所定の間隔で撮像部180に、被験者の画像を撮像させてもよい。
【0081】
視線方向検出部133は、撮像部180により撮像された瞳孔、虹彩等の画像の画像データを解析して、被験者の眼球20の視線方向と動きを検出する。具体的には、視線方向検出部133は、被験者の瞳、瞼など眼球とその周囲の画像を撮像し、瞳の形状や瞳と瞼の位置関係などから、視線方向を検出する。その検出を複数回行い、その結果を比較することによって、被験者の眼球が動いたか否かを判定するとともに、動いた方向及び距離を検出している。
【0082】
例えば、視線方向検出部133は、複数の画像について、画素毎に画素値を比較し、画素値差分が所定の値以上となる画素が、一定数存在する場合に、被験者の眼球20が動いたと判定してもよい。
【0083】
検査処理部134は、投影制御部132によって制御されるレーザ照射部110によって網膜に検査用画像が投影される位置と、検査用画像がランドルト環である場合は切れ目の方向と、被験者が検査画像を視認した結果を操作入力部から入力した情報と、視線方向検出部133によって検出される視線方向とに基づいて、視覚検査処理を行う。
【0084】
この構成により、被検者の視線が中心部方向から外れたことを検出することもできるようになり、検出された視線方向のズレが、所定の範囲以上である時は、測定結果は採用せず再測定を行う。又は、視線方向が所定の範囲内である時の測定結果を検査結果として採用する。このような処理を行うことで周辺視野検査の精度をさらに向上させることができる。
【0085】
視線方向のズレの所定範囲は、一例として視野の中心から10度以上とすることができるが、被験者の状態などの条件にあわせて任意に設定する。
【0086】
<変形例>
図6は、実施形態の変形例の視力検査装置200の構成の一例を示す図である。視力検査装置200は、小型であり、一例として、手で持って利用するタイプである。
【0087】
視力検査装置200は、レンズ210及び筐体220を含む。視力検査装置200は、図2に示す視力検査装置100と同様の構成要素を含み、筐体220の内部に設けている。レンズ210は、筐体220の上部に固定されており、図2に示すレーザ照射部から照射される光線を眼球の瞳孔の中心近傍で画像光の各光線が収束するように屈折させて出射する。レンズ210は、被験者が接眼可能である。
【0088】
このような視力検査装置200は、持ち運びが容易であるため、図1に示す視力検査装置100よりも、より簡便に、周辺視力を容易に検査可能である。
【0089】
<効果>
視力検査装置100は、被験者の周辺視力を検査する視力検査装置100であって、レーザ光を生成する光源と、レーザ光を走査する走査ミラーとを有するレーザ照射部110と、被験者の網膜にレーザ光によって投影する投影画像を前記レーザ照射部110に生成させるとともに、投影画像上の所定の位置に前記レーザ照射部110に検査用画像を生成させることによって、被検者の網膜の所定の位置に検査用画像を投影する制御を行う投影制御部132とを含み、投影制御部132は、被験者の視野の中心に相当する所定位置から外側にずれた所定の投影位置にレーザ照射部110に検査用画像を投影させてから所定時間が経過する前に、検査用画像の投影を停止させる。このため、被験者が検査用画像に向けて視線方向を動かしても、視線方向を動かしてから検査用画像を認識する前に検査用画像のデータに基づくレーザ光は、被験者の網膜に照射されなくなっている。
【0090】
したがって、周辺視力を容易に検査可能な視力検査装置100を提供することができる。
【0091】
また、視野の中心に対する所定の投影位置の画角を調整することで、被験者の視野の中心に相当する所定位置に対する所定の投影位置のずれを調整可能であってもよい。このため、被験者の視野の中心に対する検査用画像の位置を容易に調整可能であり、様々な位置に検査用画像を表示して、周辺視力を容易に検査可能な視力検査装置100を提供することができる。
【0092】
また、前述したように、所定時間は、300ミリ秒が好ましい一例である。所定時間が300ミリ秒であれば、被験者が検査用画像に向けて視線方向を動かしても、視線方向を動かしてから検査用画像を認識する前に検査用画像のデータに基づくレーザ光は、被験者の網膜に照射されなくなり、周辺視力測定の制度を向上させることができる。
【0093】
そして、高齢者などの第1時間T1の時間が長い被験者も含めての検査を行う場合は、所定時間を400ミリ秒と長く設定し、下限を250ミリ秒とすることで、さらに検査の汎用性を高めることができる。
【0094】
したがって、周辺視力を容易かつ高精度に検査可能な視力検査装置100を提供することができる。
【0095】
以上、本開示の例示的な実施の形態の画像中継装置について説明したが、本開示は、具体的に開示された実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲から逸脱することなく、種々の変形や変更が可能である。
【符号の説明】
【0096】
100、200 視力検査装置
110 レーザ照射部
120 通信部
130 制御部
132 投影制御部
140 記憶部
150 レーザ出力制御部
180 撮像部
210 レンズ
220 筐体
図1
図2
図3
図4
図5A
図5B
図5C
図5D
図6