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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024135689
(43)【公開日】2024-10-04
(54)【発明の名称】便器装置
(51)【国際特許分類】
   E03D 11/02 20060101AFI20240927BHJP
   E03D 9/00 20060101ALI20240927BHJP
【FI】
E03D11/02 A
E03D9/00 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023046497
(22)【出願日】2023-03-23
(71)【出願人】
【識別番号】504163612
【氏名又は名称】株式会社LIXIL
(74)【代理人】
【識別番号】110000497
【氏名又は名称】弁理士法人グランダム特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】奥澤 宙
(72)【発明者】
【氏名】加藤 正規
(72)【発明者】
【氏名】木全 淳
(72)【発明者】
【氏名】竹下 幸一
(72)【発明者】
【氏名】堀ノ江 匠
【テーマコード(参考)】
2D038
2D039
【Fターム(参考)】
2D038JC01
2D038ZA00
2D039AA02
2D039AC06
2D039DB04
(57)【要約】
【課題】泡洗浄機能が実行された後に終了していることを確認することができる便器装置を提供する。
【解決手段】便器装置5は、便鉢部3A内の汚物の排出及び便鉢部3Aの洗浄を目的として便鉢部3Aに洗浄水を供給する便器洗浄機能とは異なり、便鉢部3Aを綺麗にすることを目的にした泡洗浄機能を実行するクリーン機能部と、泡洗浄機能が実行された後に終了していることを知らせる第1表示部と、を備えている。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
便鉢部内の汚物の排出及び前記便鉢部の洗浄を目的として前記便鉢部に洗浄水を供給する便器洗浄機能とは異なり、前記便鉢部を綺麗にすることを目的にしたクリーン機能を実行するクリーン機能部と、
前記クリーン機能が実行された後に終了していることを知らせる報知部と、
を備えている便器装置。
【請求項2】
前記報知部は、前記クリーン機能が実行中であることを報知する第1報知状態と、前記クリーン機能が完了していることを報知する第2報知状態とを有している請求項1に記載の便器装置。
【請求項3】
前記クリーン機能部は、前記クリーン機能を実行中に水洗式便器が使用される状態になると、前記クリーン機能を停止するとともに、前記報知部は、前記クリーン機能が実行中であることを報知する第1報知状態から前記クリーン機能が実行途中に終了したことを報知する第3報知状態に変化する請求項1及び2のいずれか一項に記載の便器装置。
【請求項4】
前記クリーン機能部は、前記クリーン機能を実行する際に使用される洗浄剤を貯留する貯留部を有しており、
前記報知部は、前記貯留部に貯留された前記洗浄剤が所定量よりも少なくなったことを報知する請求項1及び2のいずれか一項に記載の便器装置。
【請求項5】
前記報知部は、前記便鉢部内に向けて光を放つことによって報知する鉢内照明部、及び前記便鉢部以外に表示することによって報知する表示部である請求項1及び2のいずれか一項に記載の便器装置。
【請求項6】
前記クリーン機能部の前記クリーン機能は、前記便器洗浄機能を実行する時間よりも長い時間を要して実行される請求項1及び2のいずれか一項に記載の便器装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は便器装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、従来の便器装置を開示している。この便器装置は、除菌用のイオンを発生するイオン発生機能部と、イオン発生機能部が除菌用のイオンを発生しているか否かを表示する表示部とを備えている。この便器装置は、イオン発生機能部が除菌用のイオンを発生しているか否かを表示部によって確認することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2017-43907号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の便器装置は、表示部を確認した時点において、イオン発生機能部が除菌用のイオンを発生しているか否かを確認することができるのみである。このため、この便器装置は、表示部を確認した時点において、イオン発生機能部が除菌用のイオンを発生していないことを確認できたとしても、それ以前にイオン発生機能部が除菌用のイオンを発生していたことまで確認することができない。
【0005】
本開示は、上記従来の実情に鑑みてなされたものであって、クリーン機能が実行された後に終了していることを確認することができる便器装置を提供することを解決すべき課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の便器装置は、便鉢部内の汚物の排出及び前記便鉢部の洗浄を目的として前記便鉢部に洗浄水を供給する便器洗浄機能とは異なり、前記便鉢部を綺麗にすることを目的にしたクリーン機能を実行するクリーン機能部と、前記クリーン機能が実行された後に終了していることを知らせる報知部と、を備えている。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】実施形態1の便器装置を具備した水洗式便器を示す斜視図である。
図2】実施形態1の便器装置を具備した水洗式便器の要部を示す斜視図である。
図3】実施形態1の便器装置の構成を示すブロック図である。
図4】実施形態1の操作部ユニットを示す斜視図である。
図5】実施形態1の操作部ユニットを示す分解斜視図である。
図6】実施形態1の操作部ユニットの要部を示す断面図である。
図7】実施形態1の操作部ユニットの要部を示す斜視図である。
図8】実施形態1のクリーン機能部の泡洗浄機能を実行した際における第1表示部及び第2表示部の態様、及び鉢内照明の態様を示す表である。
図9】実施形態1のクリーン機能部の泡洗浄機能を実行中に水洗式便器が使用されると判断された際における第1表示部及び第2表示部の態様、及び鉢内照明の態様を示す表である。
図10】実施形態1のクリーン機能部のタンク内の洗剤切れした際の第1表示部の態様を示す表である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
次に、本開示の便器装置を具体化した実施形態1について、図面を参照しつつ説明する。
【0009】
<実施形態1>
実施形態1の便器装置5は、図1に示すように、水洗式便器1に設けられている。水洗式便器1は、便器本体3、及び便器装置5を具備している。便器本体3は、便鉢部3A、及び図示しない便器排水路を備えている。便器排水路は便鉢部3Aの下端部に連続している。
【0010】
説明の便宜上、トイレの床面に設置された水洗式便器1の上下方向を上下方向とし、便座に着座した水洗式便器1の使用者から見た左右方向を左右方向とし、便座に着座した水洗式便器1の使用者から見た前後方向を前後方向とする。各図に示す3次元の直交座標系において、X軸の正方向は「左方向」、X軸の負方向は「右方向」、Y軸の正方向は「前方向」、Y軸の負方向は「後方向」、Z軸の正方向は「上方向」、Z軸の負方向は「下方向」である。
【0011】
便器装置5は、図1から図4に示すように、筐体10、複数の機能部20、制御部30、操作部ユニット40、便蓋80、図示しない便座、設定用リモートコントローラ90、及び図示しない操作用リモートコントローラを備えている。筐体10は、カバー13、蓋部材15、及び図示しないベースプレートを有している。ベースプレートは、略平板状であり、便器本体3の後部に昇降自在に取り付けられている。ベースプレートの前端部の左右中央部は、便鉢部3Aの後端部の上方に位置し、下面が便鉢部3A内に露出している。カバー13は、左側壁部13L、右側壁部13R、後側壁部13B、及び上壁部を具備している。ベースプレートの前縁及び左右縁は、カバー13の前側の下端縁に沿っており、カバー13の下方に形成された空間の前部下面を構成している。筐体10は、カバー13の下方に形成された空間内に複数の機能部20、及び制御部30を備えている。筐体10は、カバー13の上壁部に形成された凹部に設定用リモートコントローラ90を収納している。蓋部材15は、カバー13の後部上面に着脱自在に取り付けられている。設定用リモートコントローラ90は、蓋部材15をカバー13から取り外すした状態において、カバー13の上壁部に形成された凹部に対して着脱自在である。操作用リモートコントローラは、トイレの壁面等に取り付けられる。
【0012】
各機能部20は、図3に示すように、便器洗浄機能部、クリーン機能部、鉢内照明機能部、イオン発生機能部、人体検知機能部、着座検知機能部、局部洗浄機能部、便座・便蓋開閉機能部、便座ヒータ機能部、及び電源機能部等である。
【0013】
便器洗浄機能部は、便鉢部3A内に所定水量の洗浄水を吐水する便器洗浄機能を有している。水洗式便器1は、便器洗浄機能部の便器洗浄機能部が便器洗浄機能を実行することによって、便鉢部3A内の汚物を排出するとともに、便鉢部3Aを洗浄することができる。つまり、便器洗浄機能は、便鉢部3A内の汚物の排出、及び便鉢部3Aの洗浄を目的としている。便器装置5は、水洗式便器1の使用者等が操作用リモートコントローラに設けられた便器洗浄ボタンや、操作部ユニット40の後述する押しボタン41のいずれか一方を押すと、便器洗浄機能部の便器洗浄機能を実行する。便器装置5は、水洗式便器1の使用者等が設定用リモートコントローラ90に設けられた自動洗浄ボタンを押すことによって、水洗式便器1を使用した後に便器洗浄機能部の便器洗浄機能を自動的に実行する状態に設定することができる。この設定は、設定用リモートコントローラ90の自動洗浄ボタンを押すたびに入り切りされる。
【0014】
クリーン機能部は、洗剤を貯留するタンク21を有している(図2参照)。タンク21は貯留部に対応する。クリーン機能部は、設定した時刻に洗剤を含んだ泡を便鉢部3A内に投入し、便鉢部3A内に泡を溜めた状態で所定時間放置し、その後、便鉢部3A内に洗浄水を吐水して、泡を便鉢部3A内から排出する泡洗浄機能を有している。水洗式便器1は、便器装置5のクリーン機能部が泡洗浄機能を実行することによって、便鉢部3Aを綺麗にすることができる。つまり、泡洗浄機能は便鉢部3Aを綺麗にすることを目的にしている。クリーン機能部の泡洗浄機能は、便器洗浄機能部の便器洗浄機能を実行する時間よりも長い時間を要して実行される。泡洗浄機能はクリーン機能に対応する。便器装置5は、水洗式便器1の使用者等が設定用リモートコントローラ90に設けられた泡洗浄ボタンを押すことによって、クリーン機能部の泡洗浄機能を実行する状態に設定することができる。この設定は、設定用リモートコントローラ90の泡洗浄ボタンを押すたびに入り切りされる。
【0015】
鉢内照明機能部は、ベースプレートの便鉢部3A内に露出している部分に設けられた第3LED(Light Emitting Diode)素子L3(図2参照)を所定条件下で発光する鉢内照明機能を有している。第3LED素子L3は、青色の周波数域の可視光を発光する。水洗式便器1は、便器装置5の鉢内照明機能部が鉢内照明機能を実行することによって、便鉢部3A内に向けて光を放つ鉢内照明をすることができる。以下、鉢内照明とは、鉢内照明機能部が鉢内照明機能を実行して、便鉢部3A内を向けて光を放つことである。便器装置5は、水洗式便器1の使用者等が設定用リモートコントローラ90に設けられた照明ボタンを押すことによって、鉢内照明機能部の鉢内照明機能を実行する状態に設定することができる。この設定は、設定用リモートコントローラ90の照明ボタンを押すたびに入り切りされる。鉢内照明機能部は鉢内照明部に対応する。
【0016】
イオン発生機能部は、所定の時間間隔毎に除菌用のイオンを発生するイオン発生機能を有している。水洗式便器1は、便器装置5のイオン発生機能部がイオン発生機能を実行することによって、便鉢部3A内にイオンが行き渡り、浮遊カビ菌や付着菌、においの原因菌を除菌することができる。便器装置5は、水洗式便器1の使用者等が設定用リモートコントローラ90に設けられたイオンボタンを押すことによって、イオン発生機能部のイオン発生機能を実行する状態に設定することができる。この設定は、設定用リモートコントローラ90のイオンボタンを押すたびに入り切りされる。
【0017】
局部洗浄機能部は、洗浄ノズルから洗浄水を吐水する局部洗浄機能を有している。水洗式便器1は、水洗式便器1の使用者が操作用リモートコントローラに設けられた局部洗浄ボタンを押すと、局部洗浄機能部の局部洗浄機能を実行する。
【0018】
便座・便蓋開閉機能部は、便座及び便蓋80を軸支しており、モータ及びダンパを利用して、便座及び便蓋80を開閉する便座・便蓋開閉機能を有している。便器装置5は、便座・便蓋開閉機能部の便座・便蓋開閉機能を実行することによって、便蓋80のみを開閉したり、便座及び便蓋80を同時に開閉したり、便座のみを閉じたりすることができる。便器装置5は、水洗式便器1の使用者等が操作用リモートコントローラに設けられた便座開閉ボタン、及び便蓋開閉ボタンのいずれかを押すことによって、便座・便蓋開閉機能部の便座・便蓋開閉機能を実行する。便器装置5は、水洗式便器1の使用者等が設定用リモートコントローラ90に設けられた自動開閉ボタンを押すことによって、水洗式便器1の使用者の有無により便座・便蓋開閉機能部の便座・便蓋開閉機能を自動的に実行する状態に設定することができる。この設定は、設定用リモートコントローラ90に設けられた自動開閉ボタンを押すたびに入り切りされる。
【0019】
便座ヒータ機能部は、便座を温める便座ヒータ機能を有している。便器装置5は、便座ヒータ機能を実行することによって、便座を設定温度に温めることができる。便器装置5は、水洗式便器1の使用者等が設定用リモートコントローラ90に設けられた便座温度ボタンを押すことによって、便座ヒータ機能部が便座ヒータ機能を実行する状態に設定することができる。便座ヒータ機能部は、設定用リモートコントローラ90の便座温度ボタンを押すたびに、ヒータに通電しない状態を含めて設定温度を変化させられる。
【0020】
人体検知機能部は、赤外線センサによって、水洗式便器1に近づいた水洗式便器1の使用者を検知する人体検知機能を有している。着座検知機能部は、静電容量センサによって、便座に着座した水洗式便器1の使用者を検知する着座検知機能を有している。
【0021】
電源機能部は、各機能部20へ電力を供給する電力供給機能を有している。便器装置5は、操作用リモートコントローラに設けられた電源ボタンを押すことによって、電源機能部が電力供給機能を実行している状態(以下、「電源投入状態」という。)に設定することができる。この設定は、操作用リモートコントローラの電源ボタンを押すたびに入り切りされる。
【0022】
制御部30は、設定用リモートコントローラ90及び操作用リモートコントローラの操作に基づいて各機能部20を制御する。便器装置5は、水洗式便器1の使用者等が設定用リモートコントローラ90に設けられた節電スイッチを押すことによって、制御部30が消費電力を抑える節電制御を実行する状態に設定することができる。この設定は、設定用リモートコントローラ90の節電スイッチを押すたびに入り切りされる。制御部30の節電制御は、便座ヒータ機能部に対して、所定時間の間、ヒータへの通電を止めたり、便座の温度を設定した温度よりも低くしたりして消費電力を抑える制御である。
【0023】
操作部ユニット40は、図1図2,及び図4に示すように、カバー13の左側壁部13Lの後部に左方向に突出している。操作部ユニット40のカバー13の左側壁部13Lから突出して露出している部分は、左右方向に延びた水平線を中心軸にした略円柱形状である。
【0024】
操作部ユニット40は、図5及び図6に示すように、押しボタン41、枠部材42、ケース43、基板44、導光部材45、遮光部材46、パッキン47、フィルム48、及び取付部材49を有している。押しボタン41は円盤形状である。押しボタン41は、左から見た側面視において円形状である。押しボタン41の左側面は、中心に向けて僅かに左方向に膨らんだ湾曲面である。枠部材42は円環状である。枠部材42の外周縁は、ケース43の後述する周壁部43Aの左周縁部に連続している。枠部材42の左側面は、中心に向けて僅かに左方向に傾斜している。押しボタン41は、枠部材42の内周縁と僅かな隙間を形成して枠部材42内に配置されている。押しボタン41の左側面及び枠部材42の左側面は、操作部ユニット40の左側面を構成する。押しボタン41は、右方向に押し込み自在であり、図示しない弾性部材の弾性力が左方向に作用している。便器装置5は、水洗式便器1の使用者等が押しボタン41を押すと、便器洗浄機能部の便器洗浄機能を実行する。
【0025】
ケース43は、図4に示すように、筐体10のカバー13の左側壁部13Lよりも左側に位置している。ケース43は、図5から図7に示すように、左右方向に延びた水平線を中心軸にした円筒形状の周壁部43Aを有している。ケース43は、ケース本体431と、ケース本体431に一体成形された窓部材433とを具備している。窓部材433は、透明な樹脂製である。窓部材433は、周壁部43Aの幅よりも僅かに狭い幅であり、周壁部43Aの周方向の約1/3を構成している。
【0026】
基板44の外形は、図5に示すように、略円形状である。基板44は、図6に示すように、ケース43の周壁部43Aの右側開口からケース43内に収納されている。ケース43に収納された基板44の外周面とケース43の周壁部43Aの内周面とは僅かな隙間Gが形成されている。基板44は、図5から図7に示すように、左側面に5個の第2LED素子L2、1個の受光素子R1、及びタクトスイッチS1を取り付けている。5個の第2LED素子L2は、基板44において中心角が約90度の扇形状内であって、基板44の上方から前方に亘る外周縁に沿って等間隔に配置されている。上側4個の第2LED素子L2は、青色の周波数域の可視光を発光し、最も下側に位置する第2LED素子L2は、赤色の周波数域の可視光を発光する。各第2LED素子L2は、基板44の左側面に直交する左方向に可視光を発光する。
【0027】
受光素子R1は、最も上側に位置する第2LED素子L2の後側に受光面を上方に向けて配置されている。受光素子R1は、操作用リモートコントローラ及び設定用リモートコントローラ90の送信部から送信された赤外線信号を受信する受信部である。タクトスイッチS1は、基板44の左側面の中央部に配置されている。タクトスイッチS1の操作部は、押しボタン41が右方向に押し込まれることによって押し込まれる。
【0028】
基板44は、図6に示すように、右側面に7個の第1LED素子L1、及びコネクタC1を取り付けている。7個の第1LED素子L1は、基板44の外周縁に沿って配置されている。各第1LED素子L1は、青色の周波数域の可視光を発光する。各第1LED素子L1は、同時に発光する。各第1LED素子L1は、基板44の右側面に直交する右方向に可視光を発光する。
【0029】
ケース43は、図5から図7に示すように、基板44よりも左側に各第2LED素子L2、及び受光素子R1を収納する収納空間を形成している。収納空間は、周壁部43Aの窓部材433が設けられている部分の内側に形成されている。収納空間は、4個の仕切り壁431Aによって5個の分割空間に仕切られている。各分割空間は、ケース43の上方から前方に亘って周壁部43Aに沿って並んでいる。各分割空間は第2LED素子L2を1個ずつ収納している。最も上側に位置する分割空間は、1個の第2LED素子L2と1個の受光素子R1を収納している。
【0030】
各分割空間は、ケース43の中心から放射方向に開口した開口部を塞ぐ窓部433Aを有している。各窓部433Aは、ケース43の上方から前方に亘って周壁部43Aを構成している。各窓部433Aは、各第2LED素子L2から発光された光が通過することができる。隣り合う窓部433Aは、基板44側に設けられた第1連結部433Bによって連結されている。各窓部433A及び各第1連結部433Bを一体に成形した窓部材433は、樹脂製のケース本体431を射出成形する際にインサートされ、ケース本体431に一体化されている。
【0031】
導光部材45は、図4に示すように、筐体10のカバー13の左側壁部13Lよりも左側に位置している。導光部材45は、図5から図7に示すように、透明な樹脂製であり、略円環状の平板である。導光部材45の外径は、ケース43の外径と等しい。導光部材45は、ケース43の右側に連続して組み付けられている。導光部材45をケース43に組み付けた状態において、導光部材45の外周面45Aとケース43の周壁部43Aの外周面とは面一である。導光部材45の右側面及び内周面は、白色の塗膜45Pが形成されている。各第1LED素子L1から発光された光は、導光部材45の左側面から左側面に略垂直に入射する。導光部材45の左側面から入射した光は、右側面及び内周面の白色の塗膜45Pに反射しつつ拡散し、後述するフィルム48に覆われた導光部材45の外周面45Aから放射される。第1表示部は、後述するフィルム48に覆われた導光部材45の外周面45Aである。第1表示部は、操作部ユニット40の側面を周方向に一周して延びたリング状である。
【0032】
遮光部材46は、図5及び図6に示すように、導光部材45の左側面に貼り付けられている。遮光部材46は、黒色の弾性部材であり、円環状の平板である。遮光部材46の外径は、導光部材45の外径よりもわずかに小さい。遮光部材46の内径は、導光部材45の内径よりも大きい。基板44の右側面に取り付けられた7個の第1LED素子L1は、遮光部材46の内側に配置されている。遮光部材46は、ケース43の右側に導光部材45を組み付けた状態において、ケース43に収納された基板44の外周面とケース43の周壁部43Aの内周面との間に形成された隙間Gを基板44の右側から塞いでいる。これによって、基板44の右側面に取り付けられた各第1LED素子L1から発光された光が基板44の左側面側に漏れることを防止し、基板44の左側面に取り付けられた各第2LED素子L2から発光された光が基板44の右側面側に漏れることを防止している。遮光部材46の弾性力は、基板44をケース43内に押し込む方向に作用している。遮光部材46は、ケース43と導光部材45との間の水密性を確保している。
【0033】
パッキン47は、図6に示すように、導光部材45の右側面に貼り付けられている。パッキン47は、黒色の弾性部材であり、円環状の平板である。パッキン47の外径は、導光部材45の外径よりも小さい。パッキン47の内径は、導光部材45の内径よりも大きい。パッキン47は、導光部材45の右側に取付部材49を組み付けた状態において、取付部材49の左側面に接触し、導光部材45と取付部材49との間の水密性を確保している。
【0034】
フィルム48は、図4から図6に示すように、樹脂製であり、一方向に長い帯状である。フィルム48の長さは、ケース43の周壁部43Aの外周、及び導光部材45の外周と略等しい。フィルム48は、導光部材45をケース43に組み付けた状態において、導光部材45の外周面45A、及びケース43の周壁部43Aの外周面の全体を覆うように貼り付けられている。フィルム48の外面は金属調である。導光部材45の外周面45A、及びケース43の周壁部43Aの外周面の全体を覆ったフィルム48は、第1LED素子L1、及び第2LED素子L2が発光していないとき、金属調の光沢を有している。
【0035】
フィルム48は、図4及び図5に示すように、ケース43の各窓部433Aに対応した位置に4種類のピクトグラム48A,48B,48C,48Dと「点検」という文字を印刷している。各ピクトグラム48A,48B,48C,48D、及び「点検」は、上から、電源ピクトグラム48A、節電ピクトグラム48B、イオン発生ピクトグラム48C、泡洗浄ピクトグラム48D、及び「点検」の順に配置されている。4種類のピクトグラム48A,48B,48C,48Dと「点検」は、ケース43の周壁部43Aの上方から前方に亘って配置されている。このため、4種類のピクトグラム48A,48B,48C,48Dと「点検」は、後述するように点灯すると、水洗式便器1の前に立った使用者にも視認することができる。4種類のピクトグラム48A,48B,48C,48Dと「点検」という文字は、フィルム48の導光部材45の外周面45Aを覆う部分の左側に並んで配置されている。
【0036】
フィルム48の内面において、4種類のピクトグラム48A,48B,48C,48Dと「点検」という文字の輪郭、及び導光部材45の外周面45Aに対応する部分は、メジウム印刷されており、他の部分は黒色に印刷されている。メジウム印刷されている部分は、第1LED素子L1、及び第2LED素子L2から発光された光を拡散しつつ通過し、外部に光が放射される。メジウム印刷されている部分は、第1LED素子L1、及び第2LED素子L2が発光していないとき、導光部材45の内部、及びケース43の内部を見えなくしている。黒色に印刷されている部分は、光を通過させない。フィルム48は、4種類のピクトグラム48A,48B,48C,48Dの輪郭をメジウム印刷することによって、4種類のピクトグラム48A,48B,48C,48D間の光漏れを防止することができる。第2表示部は、4種類のピクトグラム48A,48B,48C,48D、及び「点検」という文字である
【0037】
電源ピクトグラム48Aは、便器装置5が電源投入状態であるか否かを示す。電源ピクトグラム48Aは、便器装置5が電源投入状態である場合、対応する第2LED素子L2が発光して青色に点灯する。電源ピクトグラム48Aは、便器装置5が電源投入状態でない場合、対応する第2LED素子L2が発光しないため、消灯し、金属調の光沢を有して略視認できなくなる。このように、電源ピクトグラム48Aは、水洗式便器1の使用者等に便器装置5が電源投入状態であるか否かを知らせることができる。
【0038】
節電ピクトグラム48Bは、制御部30が節電制御を実行する状態に設定されている(以下、「節電設定されている」という。)か否かを示す。節電ピクトグラム48Bは、制御部30が節電設定されている場合、対応する第2LED素子L2が発光して青色に点灯する。節電ピクトグラム48Bは、制御部30が節電設定されていない場合、対応する第2LED素子L2が発光しないため、消灯し、金属調の光沢を有して略視認できなくなる。このように、節電ピクトグラム48Bは、水洗式便器1の使用者等に制御部30が節電設定されているか否かを知らせることができる。
【0039】
イオン発生ピクトグラム48Cは、イオン発生機能部がイオン発生機能を実行する状態に設定されている(以下、「イオン設定されている」という。)か否かを示す。イオン発生ピクトグラム48Cは、イオン発生機能部がイオン設定されている場合、対応する第2LED素子L2が発光して青色に点灯する。イオン発生ピクトグラム48Cは、イオン発生機能部がイオン設定されていない場合、対応する第2LED素子L2が発光しないため、消灯し、金属調の光沢を有して略視認できなくなる。このように、イオン発生ピクトグラム48Cは、水洗式便器1の使用者等にイオン発生機能部がイオン設定されているか否かを知らせることができる。
【0040】
泡洗浄ピクトグラム48Dは、クリーン機能部が泡洗浄機能を実行する状態に設定されている(以下、「泡洗浄設定されている」という。)か否かを示す。泡洗浄ピクトグラム48Dは、図12に示すように、クリーン機能部が泡洗浄設定されている場合(以下、設定「入」状態という。)、対応する第2LED素子L2が発光して青色に点灯する。泡洗浄ピクトグラム48Dは、クリーン機能部が泡洗浄設定されていない場合(以下、設定「切」状態という。)、対応する第2LED素子L2が発光しないため、消灯し、金属調の光沢を有して略視認できなくなる。このように、泡洗浄ピクトグラム48Dは、水洗式便器1の使用者等にクリーン機能部が泡洗浄設定されているか否かを知らせることができる。
【0041】
「点検」という文字は、通常、対応する第2LED素子L2が発光していないため、金属調の光沢を有して略視認できない。「点検」という文字は、水洗式便器1を使用してから所定の年数を経過した場合、対応する第2LED素子L2が発光して赤色に点灯する。このように、「点検」という文字は、水洗式便器1の使用者に便器装置5が点検時期になったことを知らせることができる。
【0042】
取付部材49は、図4及び図5に示すように、略円筒状である。取付部材49は、基板44を収納したケース43との間に導光部材45を挟み込み、2本のネジ49Aによってケース43に組付けられる。この際、導光部材45の右側面に貼り付けられたパッキン47は、導光部材45と取付部材49とにより押しつぶされる。操作部ユニット40は、右から順に、取付部材49、第1表示部、第2表示部、及び押しボタン41を配置している。取付部材49は、筐体10のカバー13の左側壁部13Lに設けられた開口からカバー13内に差し込まれ、カバー13内で図示しない部材によってカバー13に取り付けられる。
【0043】
次に、クリーン機能部の泡洗浄機能を実行した際における第1表示部及び第2表示部の態様、及び鉢内照明の態様について説明する。第1表示部は、図8に示すように、設定「切」状態において、消灯している。設定「切」状態とは、クリーン機能部が泡洗浄機能を実行する状態に設定されていない状態である。つまり、設定「切」状態において、各第1LED素子L1は発光していない。第1表示部は、設定「入」状態であっても、泡洗浄機能を実行する前において、消灯している。設定「入」状態とは、設定用リモートコントローラ90に設けられた泡洗浄ボタンが押されることによって、クリーン機能部が泡洗浄機能を実行する状態に設定されている状態である。
【0044】
第1表示部は、クリーン機能部が設定した時刻に泡洗浄機能を開始し、実行している間(以下、「泡洗浄中」という。)、青色のリング状にフェード点滅する。つまり、各第1LED素子L1は、泡洗浄中、所定時間間隔で徐々に明るくなるフェードインと、徐々に暗くなるフェードアウトを繰り返して発光する。泡洗浄中とは、便鉢部3A内に洗剤を含んだ泡を投入し始めてから、便鉢部3A内に泡を溜めた状態で所定時間放置し、その後、便鉢部3A内に洗浄水を吐水して、泡を便鉢部3Aから排出するまでの間である。
【0045】
第1表示部は、泡洗浄を完了し、水洗式便器1が使用されると判断されるまでの間、青色のリング状に点灯している。つまり、泡洗浄を完了し、水洗式便器1が使用されると判断されるまでの間、各第1LED素子L1は発光する。水洗式便器1が使用されると判断されるまでとは、便座・便蓋開閉装置によって便蓋80が開いたことが検知され、且つ、着座検知装置によって水洗式便器1の使用者の着座が検知されるまでか、便座・便蓋開閉装置によって便座が開いたことが検知されるまでのいずれか一方である。水洗式便器1が使用されるとの判断は、使用者が水洗式便器1に使づいたことを人体検知機能部が検知した場合、操作用リモートコントローラや操作部ユニット40が操作された場合も水洗式便器1が使用されると判断してもよい。第1表示部は、水洗式便器1が使用されると判断された後、消灯する。つまり、水洗式便器1が使用されると判断された後、各第1LED素子L1は発光しない。
【0046】
第1表示部は、報知部及び表示部に対応する。第1表示部は、青色のリング状にフェード点滅している状態が泡洗浄中であることを報知する第1報知状態であり、青色のリング状に点灯している状態が泡洗浄を完了していることを報知する第2報知状態である。第1表示部は、操作部ユニット40に設けられており、便鉢部3A以外に表示することによって報知するものである。
【0047】
第2表示部の一部である泡洗浄ピクトグラム48Dは、上述したように、設定「入」の状態において、青色に点灯する。泡洗浄ピクトグラム48Dは、設定「切」状態において、消灯し、略視認することができなくなる。
【0048】
鉢内照明機能部の鉢内照明機能は、クリーン機能部が泡洗浄機能を実行して便鉢部3A内に洗剤を含んだ泡を投入し始めてから、泡洗浄を完了し、水洗式便器1が使用されると判断されるまでの間、青色にフェード点滅する。つまり、この期間の間、第3LED素子L3は、所定時間間隔で徐々に明るくなるフェードインと、徐々に暗くなるフェードアウトを繰り返して発光する。他の期間は、鉢内照明機能部の鉢内照明機能は、実行されずに消灯している。
【0049】
以上説明したように、この便器装置5は、設定「入」状態であること、つまりクリーン機能部が泡洗浄機能を実行する状態に設定されていることを、第2表示部の泡洗浄ピクトグラム48Dの点灯によって水洗式便器1の使用者等に知らせることができる。この便器装置5は、泡洗浄中であること、つまり、クリーン機能部が泡洗浄機能を実行していることを第1表示部及び鉢内照明のフェード点滅によって、水洗式便器1の使用者等に知らせることができる。さらに、この便器装置5は、泡洗浄が完了していること、つまり、クリーン機能部が泡洗浄機能を完了していることを第1表示部の点灯と鉢内照明のフェード点滅によって、水洗式便器1の使用者等に知らせることができる。このように、この便器装置5は、第1表示部及び鉢内照明の態様によって、泡洗浄中であること、泡洗浄が完了していることを水洗式便器1の使用者等に知らせることができる。
【0050】
次に、泡洗浄中に水洗式便器1が使用されると判断された際における第1表示部の態様、及び鉢内照明の態様について説明する。泡洗浄中に水洗式便器1が使用されると判断されると、図9に示すように、クリーン機能部は泡洗浄機能を停止し、第1表示部、及び鉢内照明を消灯する。つまり、第1表示部において、青色のリング状にフェード点滅している状態が泡洗浄中であることを報知する第1報知状態であり、消灯した状態が泡洗浄の実行途中に終了したことを報知する第3報知状態である。このように、泡洗浄中に水洗式便器1が使用されると判断されると、第1表示部は第1報知状態から第3報知状態に変化する。第1表示部において、第1報知状態、第2報知状態、及び第3報知状態の夫々は異なっている。このように、この便器装置5は、泡洗浄中に水洗式便器1が使用されると判断されると、クリーン機構は泡洗浄機能を途中で停止し、水洗式便器1の使用を許容するとともに、泡洗浄機能が実行途中に終了したことを第1表示部、及び鉢内照明が消灯していることによって、水洗式便器1の使用者等に知らせることができる。
【0051】
この便器装置5は、図10に示すように、クリーン機能部のタンク21内に貯留した洗剤が所定量よりも少なくなると、第1表示部を点滅させる。このように、この便器装置5は、第1表示部が点滅していることによって、洗剤切れであることを水洗式便器1の使用者等に知らせることができる。
【0052】
以上説明したように、便器装置5は、便鉢部3A内の汚物の排出及び便鉢部3Aの洗浄を目的として便鉢部3Aに洗浄水を供給する便器洗浄機能とは異なり、便鉢部3Aを綺麗にすることを目的にした泡洗浄機能を実行するクリーン機能部と、泡洗浄機能が実行された後に終了していることを知らせる第1表示部と、を備えている。
【0053】
この便器装置5は、第1表示部によって、泡洗浄機能が実行された後に終了していることを水洗式便器1の使用者等に知らせることができる。
【0054】
第1表示部は、泡洗浄中であることを報知する第1報知状態と、泡洗浄を完了していることを報知する第2報知状態とを有している。第1表示部の第1報知状態は、青色のリング状にフェード点滅している状態である。第1表示部の第2報知状態は、青色のリング状に点灯している状態である。この便器装置5は、第1表示部によって、便器装置5が泡洗浄中であること、及び泡洗浄を完了していることを水洗式便器1の使用者等に知らせることができる。
【0055】
クリーン機能部は、泡洗浄中に水洗式便器1が使用される状態になると、泡洗浄機能を停止するとともに、第1表示部は、泡洗浄中であることを報知する第1報知状態と異なる第3報知状態に変化する。第1表示部の第1報知状態は、青色のリング状にフェード点滅している状態である。第1表示部の第3報知状態は、消灯している状態である。この便器装置5は、泡洗浄機能が実行途中に終了したことを水洗式便器1の使用者等に知らせることができる。
【0056】
クリーン機能部は、泡洗浄機能を実行する際に使用される洗浄剤を貯留するタンク21を有しており、第1表示部は、タンク21に貯留された洗浄剤が所定量よりも少なくなると、点滅する。この便器装置5は、クリーン機能部の泡洗浄機能に利用される洗剤切れを水洗式便器1の使用者等に知らせることができる。
【0057】
報知部は、便鉢部内に向けて光を放つことによって報知する鉢内照明機能部、及び便鉢部以外に表示することによって報知する第1表示部である。この便器装置5は、鉢内照明機能部と第1表示部とによって、泡洗浄中であること等を水洗式便器1の使用者等により確実に知らせることができる。この便器装置5は、仮に便蓋80が起立状態であって、第1表示部が見えにくくても、鉢内照明機能部の態様によって、泡洗浄中であること等を水洗式便器1の使用者等に知らせることができる。
【0058】
クリーン機能部の泡洗浄機能は、便器洗浄機能を実行する時間よりも長い時間を要して実行される。クリーン機能部の泡洗浄機能の実行時間が長いため、泡洗浄機能が実行された後に終了しているか否かが判りにくいが、この便器装置は、報知部によって、泡洗浄機能が実行された後に終了していることを水洗式便器1の使用者等に知らせることができる。
【0059】
本開示は上記記述及び図面によって説明した実施形態1に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本開示の技術的範囲に含まれる。
(1)実施形態1では、クリーン機能部はクリーン機能として泡洗浄機能を実行して便鉢部を綺麗にした。これに対し、クリーン機能部は、界面活性剤と防カビ材を便鉢部内に塗布する黒ずみ防止機能等、別のクリーン機能を実行するようにしてもよいし、泡洗浄機能と黒ずみ防止機能等の複数機能を実行するようにしてもよい。複数機能を実行するクリーン機能部である場合、第1表示部は、各機能に応じた複数の報知状態を有しているとよい。
(2)実施形態1では、第1表示部を消灯、フェード点滅、及び点灯の3パターンの状態に変化させ、鉢内照明を消灯、及びフェード点滅に変化させて泡洗浄の状態を水洗式便器の使用者等に知らせる。これに対し、第1表示部及び鉢内照明の点滅(フェード点滅を含む)の間隔を変化させたり、点灯及び点滅する色を変更させたりすることによって、クリーン機能の状態を水洗式便器の使用者等に知らせてもよい。
(3)実施形態1では、第1表示部を点灯させたり、フェード点滅させたりする7個の第1LED素子は、同時に発光したり、同時に点滅する。これに対し、7個の第1LED素子を順に発光させて、リング状の第1表示部において光りが回転するように点灯させてもよい。第1LED素子の発光数を変化させることによって第1表示部における点灯面積を変化させてタンク内に貯留した洗剤の量を示すようにしてもよい。
(4)実施形態1では、報知部である第1表示部が操作部ユニットに設けられている。これに対し、筐体の蓋部材等、水洗式便器の使用者等が視認しやすい場所に報知部を設けてもよい。
(5)実施形態1では、報知部は、鉢内照明機能部及び第1表示部であり、水洗式便器の使用者等の視覚により認識されるものである。これに対し、報知部は、水洗式便器の使用者等の聴覚により認識される音を発生するものであってもよいし、触覚により認識される点字等であってもよい。
(6)実施形態1では、報知部は、鉢内照明機能部及び第1表示部ある。これに対し、報知部は、鉢内照明機能部及び第1表示部のいずれか一方であってもよい。
【符号の説明】
【0060】
1…水洗式便器、3A…便鉢部、5…便器装置、21…タンク(貯留部)、45A…外周面(第1表示部、報知部)
図1
図2
図3
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図10