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特開2024-135749発泡成形品およびその製造方法ならびに成形型
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024135749
(43)【公開日】2024-10-04
(54)【発明の名称】発泡成形品およびその製造方法ならびに成形型
(51)【国際特許分類】
   B29C 44/12 20060101AFI20240927BHJP
   B29C 39/26 20060101ALI20240927BHJP
   B29C 39/24 20060101ALI20240927BHJP
   B29C 44/00 20060101ALI20240927BHJP
   B29C 44/36 20060101ALI20240927BHJP
   B29C 39/10 20060101ALI20240927BHJP
   A47C 27/14 20060101ALI20240927BHJP
   A47C 7/40 20060101ALI20240927BHJP
   A47C 7/18 20060101ALI20240927BHJP
   B60N 2/64 20060101ALI20240927BHJP
【FI】
B29C44/12
B29C39/26
B29C39/24
B29C44/00 A
B29C44/36
B29C39/10
A47C27/14 A
A47C7/40
A47C7/18
B60N2/64
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023046599
(22)【出願日】2023-03-23
(71)【出願人】
【識別番号】000219705
【氏名又は名称】東海興業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000648
【氏名又は名称】弁理士法人あいち国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】山崎 裕之
【テーマコード(参考)】
3B084
3B087
3B096
4F202
4F204
4F214
【Fターム(参考)】
3B084CA00
3B084EC03
3B087DE03
3B096AD07
4F202AH26
4F202CA01
4F202CB01
4F202CK81
4F204AA42
4F204AB02
4F204AC05
4F204AD17
4F204AG20
4F204AH26
4F204AJ08
4F204EA01
4F204EB01
4F204EB11
4F204EF27
4F204EK24
4F214AA42
4F214AB02
4F214AC05
4F214AD17
4F214AG20
4F214AH26
4F214AK08
4F214UA01
4F214UB01
4F214UB11
4F214UD17
4F214UF27
4F214UK31
(57)【要約】
【課題】側面の貫通穴周囲の破れを抑制可能な発泡成形品、当該発泡成形品の製造方法、また、当該発泡成形品の製造方法に好適に用いることが可能な成形型を提供する。
【解決手段】発泡成形品1は、パッド材10と第1部材11とを有する。パッド材10の側面は、発泡成形品1の裏面側よりも発泡成形品1の表面側の方が外側に張り出した形状を呈しており、貫通穴12の周壁のうち発泡成形品1の表面側の少なくとも一部が欠けた形状となるように形成された欠け部位104aを備える未完成貫通穴104を有している。発泡成形品1は、パッド材10の欠け部位104aに第1部材11が取り付けられることにより、側面に貫通穴12が形成される。上記形状を呈するパッド材10を成形するための成形型2は、未完成貫通穴成形部233の下型21側の部分がアンダーカット形状になることがない。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
側面に貫通穴を少なくとも1つ有する発泡成形品であって、
上記発泡成形品の表面と裏面と側面の一部とを構成するパッド材と、
上記パッド材とは別の部材であって上記発泡成形品の側面の一部を構成する第1部材と、を有しており、
上記パッド材の側面は、上記発泡成形品の裏面側よりも上記発泡成形品の表面側の方が外側に張り出した形状を呈しており、
上記パッド材の側面は、上記貫通穴の周壁のうち上記発泡成形品の表面側の少なくとも一部が欠けた形状となるように形成された欠け部位を備える未完成貫通穴を有しており、
上記パッド材の側面における上記未完成貫通穴の上記欠け部位に上記第1部材が取り付けられることにより、上記発泡成形品の側面に上記貫通穴が形成されている、
発泡成形品。
【請求項2】
上記第1部材の硬さは、上記パッド材の硬さ以上である、
請求項1に記載の発泡成形品。
【請求項3】
上記第1部材は、上記発泡成形品の側面の一部および上記発泡成形品の表面の一部を構成している、
請求項1または請求項2に記載の発泡成形品。
【請求項4】
側面に貫通穴を少なくとも1つ有する発泡成形品の製造方法であって、
成形型による成形によって上記発泡成形品の表面と裏面と側面の一部とを構成するパッド材と、上記パッド材とは別に、上記発泡成形品の側面の一部を構成する第1部材と、を準備する工程と、
上記パッド材の側面に上記第1部材を取り付ける工程と、を有しており、
上記パッド材の側面は、上記発泡成形品の裏面側よりも上記発泡成形品の表面側の方が外側に張り出した形状を呈しており、
上記パッド材の側面は、上記貫通穴の周壁のうち上記発泡成形品の表面側の少なくとも一部が欠けた形状となるように形成された欠け部位を備える未完成貫通穴を有しており、
上記パッド材の側面における上記未完成貫通穴の上記欠け部位に上記第1部材を取り付けることにより、上記発泡成形品の側面における上記貫通穴を形成する、
発泡成形品の製造方法。
【請求項5】
上記パッド材における上記未完成貫通穴の上記欠け部位の周囲、および、上記第1部材の少なくとも一方に、
上記パッド材の側面に上記第1部材を取り付けるときの目印となる目印部が形成されている、
請求項4に記載の発泡成形品の製造方法。
【請求項6】
下型と上型と上型に設けられた中子型とを有しており、側面に貫通穴を少なくとも1つ有する発泡成形品の製造に用いられるパッド材を成形するための成形型であって、
上記パッド材は、上記発泡成形品の表面と裏面と側面の一部とを構成するものであり、
上記パッド材の側面は、上記発泡成形品の裏面側よりも上記発泡成形品の表面側の方が外側に張り出した形状を呈しており、
上記パッド材の側面は、上記貫通穴の周壁のうち上記発泡成形品の表面側の少なくとも一部が欠けた形状となるように形成された欠け部位を備える未完成貫通穴を有しており、
上記中子型は、上記上型と上記下型とを閉じ合わせたときに形成されるキャビティに上記中子型の成形面の一部から突出して上記未完成貫通穴を形成するための未完成貫通穴成形部を有しており、
上記未完成貫通穴成形部の先端面は、上記上型と上記下型とを閉じ合わせた状態において、上記下型の成形側面に対向する、
成形型。
【請求項7】
上記下型は、上記パッド材における上記未完成貫通穴の上記欠け部位の周囲に目印部を形成するための凹部または凸部を有している、
請求項6に記載の成形型。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、発泡成形品およびその製造方法ならびに成形型に関し、詳しくは、車両用シートの背もたれ部や座部などに用いて好適な発泡成形品およびその製造方法、ならびに、発泡成形品の製造に用いて好適な成形型に関する。
【背景技術】
【0002】
車両用シートにおける背もたれ部や座部は、発泡した樹脂材料により構成された発泡成形品に、カバー(表皮)が被せられて形成されている。発泡成形品は、一般に、成形型内に発泡性原料を充填して発泡させることによって成形されている。このような発泡成形品は、例えば、スイッチ装置、アームレストなどの装着品を装着するため、側面に貫通穴が形成されることがある。
【0003】
例えば、特許文献1には、発泡成形品の側面となる壁部に、壁部の厚み方向に貫通する1つまたは複数の貫通穴が形成された発泡成形品が開示されている。この特許文献1において、発泡成形品の側面の貫通穴は、上型と下型とを閉じ合わせたときに形成されるキャビティに、上型に設けた中子型の成形面の一部から貫通穴を形成するための貫通穴成形部を突出させ、この貫通穴成形部の周囲に発泡性原料を流動、充填することによって形成される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2020-196206号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1の技術によれば、発泡成形品の表面側や裏面側に対して壁部(側面)がほぼ垂直な形状を呈し、壁部(側面)に貫通穴を有する発泡成形品を得ることは可能である。
【0006】
しかしながら、近年、発泡成形品の側面は、発泡成形品の裏面側よりも発泡成形品の表面側の方が外側に張り出した形状のデザインとされることがある。
【0007】
このような形状を呈する発泡成形品の側面に貫通穴を形成しようとすると、従来の成形型においては、貫通穴の周壁のうち貫通穴成形部の下側の部分、つまり、発泡成形品の表面側を形成する部分が、アンダーカット形状になり、下型に対して上型を開くときに、貫通穴周囲が破れてしまうことがある。
【0008】
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、側面の貫通穴周囲の破れを抑制可能な発泡成形品、当該発泡成形品の製造方法、また、当該発泡成形品の製造方法に好適に用いることが可能な成形型を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
第1の発明は、
側面に貫通穴を少なくとも1つ有する発泡成形品であって、
上記発泡成形品の表面と裏面と側面の一部とを構成するパッド材と、
上記パッド材とは別の部材であって上記発泡成形品の側面の一部を構成する第1部材と、を有しており、
上記パッド材の側面は、上記発泡成形品の裏面側よりも上記発泡成形品の表面側の方が外側に張り出した形状を呈しており、
上記パッド材の側面は、上記貫通穴の周壁のうち上記発泡成形品の表面側の少なくとも一部が欠けた形状となるように形成された欠け部位を備える未完成貫通穴を有しており、
上記パッド材の側面における上記未完成貫通穴の上記欠け部位に上記第1部材が取り付けられることにより、上記発泡成形品の側面に上記貫通穴が形成されている、
発泡成形品としたものである。
【0010】
第2の発明は、第1の発明において、
上記第1部材の硬さは、上記パッド材の硬さ以上である、
発泡成形品としたものである。
【0011】
第3の発明は、第1の発明または第2の発明において、
上記第1部材は、上記発泡成形品の側面の一部および上記発泡成形品の表面の一部を構成している、
発泡成形品としたものである。
【0012】
第4の発明は、
側面に貫通穴を少なくとも1つ有する発泡成形品の製造方法であって、
成形型による成形によって上記発泡成形品の表面と裏面と側面の一部とを構成するパッド材と、上記パッド材とは別に、上記発泡成形品の側面の一部を構成する第1部材と、を準備する工程と、
上記パッド材の側面に上記第1部材を取り付ける工程と、を有しており、
上記パッド材の側面は、上記発泡成形品の裏面側よりも上記発泡成形品の表面側の方が外側に張り出した形状を呈しており、
上記パッド材の側面は、上記貫通穴の周壁のうち上記発泡成形品の表面側の少なくとも一部が欠けた形状となるように形成された欠け部位を備える未完成貫通穴を有しており、
上記パッド材の側面における上記未完成貫通穴の上記欠け部位に上記第1部材を取り付けることにより、上記発泡成形品の側面における上記貫通穴を形成する、
発泡成形品の製造方法としたものである。
【0013】
第5の発明は、第4の発明において、
上記パッド材における上記未完成貫通穴の上記欠け部位の周囲、および、上記第1部材の少なくとも一方に、
上記パッド材の側面に上記第1部材を取り付けるときの目印となる目印部が形成されている、
発泡成形品の製造方法としたものである。
【0014】
第6の発明は、
下型と上型と上型に設けられた中子型とを有しており、側面に貫通穴を少なくとも1つ有する発泡成形品の製造に用いられるパッド材を成形するための成形型であって、
上記パッド材は、上記発泡成形品の表面と裏面と側面の一部とを構成するものであり、
上記パッド材の側面は、上記発泡成形品の裏面側よりも上記発泡成形品の表面側の方が外側に張り出した形状を呈しており、
上記パッド材の側面は、上記貫通穴の周壁のうち上記発泡成形品の表面側の少なくとも一部が欠けた形状となるように形成された欠け部位を備える未完成貫通穴を有しており、
上記中子型は、上記上型と上記下型とを閉じ合わせたときに形成されるキャビティに上記中子型の成形面の一部から突出して上記未完成貫通穴を形成するための未完成貫通穴成形部を有しており、
上記未完成貫通穴成形部の先端面は、上記上型と上記下型とを閉じ合わせた状態において、上記下型の成形側面に対向する、
成形型としたものである。
【0015】
第7の発明は、第6の発明において、
上記下型は、上記パッド材における上記未完成貫通穴の上記欠け部位の周囲に目印部を形成するための凹部または凸部を有している、
成形型としたものである。
【発明の効果】
【0016】
第1の発明の発泡成形品によれば、パッド材の側面が、発泡成形品の裏面側よりも発泡成形品の表面側の方が外側に張り出した形状であっても、当該パッド材の側面は、形成すべき貫通穴の周壁のうち発泡成形品の表面側の少なくとも一部が欠けた形状となるように形成された欠け部位を備える未完成貫通穴を有している。そのため、第1の発明の発泡成形品によれば、その製造時に、パッド材を成形するための成形型は、未完成貫通穴成形部の下型側の部分(形成すべき貫通穴の周壁のうち発泡成形品の表面側を形成する部分)がアンダーカット形状になることがない。そのため、第1の発明の発泡成形品によれば、その製造時に、下型に対して上型を開いて成形型からパッド材を取り出すときに、未完成貫通穴の周囲に破れが発生することを抑制することができ、パッド材の成形後に、形成すべき貫通穴の周壁に対して欠け部位がある点において未完成の形状を呈する未完成貫通穴の欠け部位に第1部材を取り付けることにより、側面に完全な形状の貫通穴が形成された発泡成形品とすることができる。よって、第1の発明の発泡成形品によれば、側面の貫通穴周囲の破れを抑制可能な発泡成形品を得ることができるという効果が得られる。
【0017】
第2の発明の発泡成形品によれば、第1の発明の効果に加えて、第1部材の硬さがパッド材の硬さ以上であることにより、発泡成形品にカバーを被せたときに、カバーに皺が発生することなく、外観の低下を防止することができるという効果が得られる。
【0018】
第3の発明の発泡成形品によれば、第1の発明または第2の発明の効果に加えて、さらに、貫通穴が形成された周囲にも表面を有する発泡成形品を安定して得ることができるという効果が得られる。
【0019】
第4の発明の発泡成形品の製造方法によれば、パッド材の側面が、発泡成形品の裏面側よりも発泡成形品の表面側の方が外側に張り出した形状であっても、当該パッド材の側面は、形成すべき貫通穴の周壁のうち発泡成形品の表面側の少なくとも一部が欠けた形状となるように形成された欠け部位を備える未完成貫通穴を有している。そのため、第4の発明の発泡成形品の製造方法によれば、パッド材を成形するための成形型は、未完成貫通穴成形部の下型側の部分(形成すべき貫通穴の周壁のうち発泡成形品の表面側を形成する部分)がアンダーカット形状になることがない。そのため、第4の発明の発泡成形品の製造方法によれば、下型に対して上型を開いて成形型からパッド材を取り出すときに、未完成貫通穴の周囲に破れが発生することを抑制することができ、パッド材の成形後に、形成すべき貫通穴の周壁に対して欠け部位がある点において未完成の形状を呈する未完成貫通穴の欠け部位に第1部材を取り付けることにより、発泡成形品の側面に完全な形状の貫通穴が形成された発泡成形品を得ることができる。よって、第4の発明の発泡成形品の製造方法によれば、側面の貫通穴周囲の破れを抑制可能な発泡成形品を得ることができるという効果が得られる。
【0020】
第5の発明の発泡成形品の製造方法によれば、第4の発明の効果に加えて、さらに、パッド材の側面に第1部材を取り付ける際の取り付け作業を容易に行うことができるという効果が得られる。
【0021】
第6の発明の成形型によれば、未完成貫通穴成形部の下型側の部分(形成すべき貫通穴の周壁のうち発泡成形品の表面側を形成する部分)がアンダーカット形状になることがない。そのため、第6の発明の成形型によれば、下型に対して上型を開いて成形型からパッド材を取り出すときに、未完成貫通穴の周囲に破れが発生することを抑制することができるため、上述した発泡成形品の製造方法に好適に用いることができるという効果が得られる。
【0022】
第7の発明の成形型によれば、第6の発明の効果に加えて、さらに、凹部または凸部を用いて、成形されるパッド材における未完成貫通穴の欠け部位の周囲に目印部を容易に形成することができるため、上述した発泡成形品の製造方法におけるパッド材の側面に第1部材を取り付ける際の取り付け作業を容易に行うことができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1図1は、一実施形態に係る発泡成形品の斜視図である。
図2図2は、一実施形態に係る発泡成形品を構成するパッド材および第1部材を示した発泡成形品の分解斜視図であり、また、一実施形態に係る発泡成形品の製造方法で準備されるパッド材および第1部材を示した斜視図でもある。
図3図3は、図1に示した一実施形態に係る発泡成形品のIII-III線矢視断面図である。
図4】(a)は、図3に示した発泡成形品の断面の一部を拡大して示した図であり、(b)は、(a)に示した発泡成形品の変形例を示した図である。
図5図5は、一実施形態に係る成形型(下型に対して上型を開いた状態)の斜視図である。
図6図6は、一実施形態に係る成形型(上型に対して中子型を開いた状態)の斜視図である。
図7図7は、図5に示した一実施形態に係る成形型を閉じた状態としたときのVII-VII線矢視断面図である。
図8図8は、図7に示した閉じた状態にある一実施形態に係る成形型に対応させて描いた比較形態に係る成形型の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
一実施形態の発泡成形品およびその製造方法ならびに成形型について、図1図8を用いて説明する。
【0025】
(発泡成形品)
本実施形態の発泡成形品1の構成について、図1図4を用いて説明する。図1図4に例示されるように、本実施形態の発泡成形品1は、車両用シートにおける背もたれ部に用いられるものである。発泡成形品1は、これに限定されることなく、車両用シートにおける座部などに用いられるものであってもよい。本実施形態では、発泡成形品1は、車両用シートの背もたれ部の骨格をなす背もたれ部フレーム(不図示)に組み付けられる。発泡成形品1は、例えば、ウレタンフォームなどの軟質ウレタン材料などから構成されることができる。
【0026】
発泡成形品1は、側面に貫通穴12を少なくとも1つ有している。本実施形態では、貫通穴12は、車両用シート用のスイッチ装置を配置するための穴として用いられる。なお、貫通穴12は、車両用シートのアームレストを装着するための穴などであってもよい。
【0027】
発泡成形品1は、パッド材10と第1部材11とを有している。発泡成形品1は、他にも、パッド材10の裏面に、裏面補材(不図示)を有していてもよい。裏面補材は、パッド材10を補強するとともに、パッド材10と背もたれ部フレームとが直接接触しないようにして異音の発生を防止するためのものである。裏面補材は、例えば、不織布などにより形成することができる。なお、車両用シートの背もたれ部(座部)は、通常、布製、樹脂製、皮革製などのカバー(表皮)によって覆われるが、図1図4では、カバーの図示は省略されている。
【0028】
本実施形態においては、図3に示すA1方向(自動車の前方方向)を、発泡成形品1およびパッド材10の表面側、A2方向(自動車の後方方向)を、発泡成形品1およびパッド材10の裏面側とする。また、図1および図3に示す発泡成形品1およびパッド材10の幅方向Wにおける右方向Rを、発泡成形品1およびパッド材10の右側、左方向Lを、発泡成形品1およびパッド材10の左側とする。なお、本実施形態の発泡成形品1は自動車の部品である車両用シートに用いられるものであるため、上記の左右は、前方方向を向いた乗員から見た方向で表すものとする。また、図1に示す発泡成形品1およびパッド材10の上下方向Hにおける上方向H1を、発泡成形品1およびパッド材10の上側、下方向H2を、発泡成形品1およびパッド材10の下側とする。また、発泡成形品1およびパッド材10の外側とは、A1方向およびB1方向に垂直な方向であって、外方に向く方向をいう。したがって、図1および図3に示す発泡成形品1およびパッド材10の幅方向Wに沿った方向であって、発泡成形品1およびパッド材10の幅方向Wの中央部を向く方向と反対の方向B1は、発泡成形品1およびパッド材10の外側となり、発泡成形品1およびパッド材10の幅方向Wの中央部を向く方向B2は、発泡成形品1およびパッド材10の内側となる。同様に、図1に示す発泡成形品1およびパッド材10の上下方向Hに沿った方向であって、発泡成形品1およびパッド材10の上下方向Hの中央部を向く方向と反対の方向(不図示)は、発泡成形品1およびパッド材10の外側となり、発泡成形品1およびパッド材10の上下方向Hの中央部を向く方向(不図示)は、発泡成形品1およびパッド材10の内側となる。
【0029】
パッド材10は、具体的には、本体部101と、本体部101の上側に設けられた上部(不図示)と、本体部101の下側に設けられた下部102と、本体部101の左右にそれぞれ設けられた側部103とを有している。
【0030】
上部は、本体部101の上側の端部からパッド材10の裏面側に向けて延びる壁部(不図示)と、この壁部の先端部からパッド材10の下側に向けて延びる張出部(不図示)とを有している。下部102は、本体部101の下側の端部からパッド材10の裏面側かつ斜め外側に向かって傾斜するように延びる壁部102aを有している。
【0031】
各側部103は、それぞれ、本体部101の左右の端部からパッド材10の裏面側に向けて延びる壁部103aと、壁部103aの先端部103bからパッド材10の幅方向Wの内側に向けて延びる張出部103cとを有している。壁部103aの先端部103bは、図4(a)に拡大して示すように、壁部103aにおける一番外側に張り出した面部分よりも、距離δぶんだけ、パッド材10の幅方向Wの内側に入り込んだ位置に配置されている。
【0032】
パッド材10は、発泡成形品1の表面と、裏面と、側面の一部とを構成している。ここで、パッド材10が発泡成形品1の側面の一部を構成しているとは、パッド材10の側面にパッド材10とは別の部材である第1部材11が取り付けられる前の段階においては、パッド材10の側面が発泡成形品1の側面全体を完全には構成しておらず、後述のようにパッド材10の側面に第1部材11が取り付けられた状態において、パッド材10の側面と第1部材11とによって発泡成形品1の側面全体が構成されることを意味する。
【0033】
パッド材10の側面は、具体的には、パッド材10の上部(不図示)を構成する壁部(不図示)と、パッド材10の下部102を構成する壁部102aと、パッド材10の各側部103を構成する各壁部103aとによって構成されている。本実施形態においては、図4(a)に例示されるように、各壁部103aにより構成されるパッド材10の側面は、発泡成形品1の裏面側よりも発泡成形品1の表面側の方が幅方向Wの外側に張り出した形状を呈している。
【0034】
パッド材10の側面は、未完成貫通穴104を有している。本実施形態では、未完成貫通穴104は、より具体的には、パッド材10の一方(左側)の側部103を構成する壁部103aに形成されている。なお、図示はしないが、未完成貫通穴104は、パッド材10の他方(右側)の側部103を構成する壁部103aや、パッド材10の上部を構成する壁部(不図示)などに形成されていてもよい。
【0035】
また、本実施形態では、パッド材10の側面が未完成貫通穴104を1つ有する例が示されているが、パッド材10の側面は未完成貫通穴104を複数有していてもよい。後述するが、この未完成貫通穴104は、第1部材11と合わさった状態で完成した貫通穴12を構成するものである。なお、発泡成形品1は、貫通穴12を1つまたは複数有することができるが、貫通穴12のうちの少なくとも1つが未完成貫通穴104を用いて構成されていればよい。
【0036】
未完成貫通穴104は、貫通穴12の周壁のうち発泡成形品1の表面側の少なくとも一部が欠けた形状となるように形成された欠け部位104aを備えている。本実施形態では、四角形状に形成される貫通穴12の周壁のうち、発泡成形品1の表面側の部分に、欠け部位104aが形成されている。
【0037】
第1部材11は、発泡成形品1の側面の一部を構成している。第1部材11は、未完成貫通穴104と合わさった状態で完成した貫通穴12を構成するものである。第1部材11は、具体的には、未完成貫通穴104の欠け部位104aに相当する形状に形成されている。本実施形態では、第1部材11は、着座者が異物感を感じることがなく、また、発泡成形品1にカバーを被せたときにカバーに皺が発生することがないように、第1部材11の硬さはパッド材10の硬さ以上とされている。これ以外にも、第1部材11の硬さはパッド材10の硬さ未満とされていてもよく、車両用シートに適用される発泡成形品1として必要な硬度があればよい。なお、第1部材11およびパッド材10の硬さは、プッシュプルゲージにより測定することができる。
【0038】
本実施形態においては、第1部材11は、図4(a)に示すように、発泡成形品1の側面の一部のみならず、さらに、発泡成形品1の表面の一部も構成している。つまり、パッド材10の側面にパッド材10とは別の部材である第1部材11が取り付けられる前の段階においては、後述のようにパッド材10の表面が発泡成形品1の表面全体を完全には構成しておらず、パッド材10の側面に第1部材11が取り付けられた状態において、パッド材10の表面と第1部材11とによって発泡成形品1の表面全体が構成されている。第1部材11は、図4(a)に示される形状に限定されることなく、例えば、図4(b)に示すように、発泡成形品1の表面側の端部が斜めに形成されることにより、発泡成形品1の表面の一部を構成することなく、発泡成形品1の側面の一部のみを構成していてもよい。
【0039】
発泡成形品1は、パッド材10の側面における未完成貫通穴104の欠け部位104aに第1部材11が取り付けられることにより、発泡成形品1の側面に貫通穴12が形成されている。第1部材11は、接着剤などによって欠け部位104aに貼り付けられることができる。他にも例えば、第1部材11は、接着剤を用いることなく、欠け部位104aに嵌め込まれて保持されていてもよい。
【0040】
本実施形態では、パッド材10における未完成貫通穴104の欠け部位104aの周囲に、パッド材10の側面に第1部材11を取り付けるときの目印となる目印部105が形成されている。目印部105は、具体的には、溝から構成され、未完成貫通穴104の欠け部位104aの周囲であって発泡成形品1の表面側の面に形成されている。なお、目印部105は、1つまたは複数形成されていてもよい。また、目印部105は、突起などから構成されていてもよい。
【0041】
パッド材10に目印部105が形成される場合、第1部材11は、パッド材10の側面への第1部材11の取り付け時に、パッド材10の目印部105と位置を合わせるための目印となる第1部材側目印部110を有することができる。第1部材側目印部110は、パッド材10の目印部105と同様に、例えば、溝や突起などから構成することができ、1つまたは複数形成されていてもよい。
【0042】
なお、発泡成形品1は、例えば、ヘッドレストを取り付けるために、上部の壁部(不図示)に完成した形状の貫通穴を有していてもよい。
【0043】
(成形型)
本実施形態の成形型2の構成について、図5図7を用いて説明する。図5図7に例示されるように、成形型2は、下型21と、上型22と、上型22に設けられた中子型23とを有している。成形型2は、側面に貫通穴12を少なくとも1つ有する発泡成形品1の製造に用いられるパッド材10を成形するためのものである。つまり、成形型2は、上述した未完成貫通穴104を有するパッド材10を成形するためのものであり、第1部材11に相当する部分は成形することができないものである。なお、本実施形態においては、図2に示した形状を有するパッド材10を成形するための成形型2を例に用いて説明する。また、図5に示すC1方向を成形型2の上側、C2方向を成形型2の下側とする。
【0044】
下型21は、パッド材10の表面を成形する成形面211と、パッド材10の側面の一部を成形する成形側面212とを有している。パッド材10の製造時には、図5に示すように、例えば、成形面211上の丸印で示した領域Gに発泡性原料が注入される。上型22は、下型21に対してヒンジ部24を介して相対的に開閉可能に構成されている。上型22は、パッド材10の上部が有する張出部の裏面側の面を成形する成形面221を有している。
【0045】
中子型23は、図6に示されるように、シリンダ(不図示)により作動するロッド231の移動により上型22に対して開閉自在に構成されており、パッド材10の裏面の一部を成形するための成形面232を有している。中子型23は、上型22と下型21とを閉じ合わせたときに形成されるキャビティ20に中子型23の成形面232の一部から突出して未完成貫通穴104を形成するための未完成貫通穴成形部233を有している。
【0046】
なお、本実施形態では、図2に示されるパッド材10を製造するため、未完成貫通穴成形部233は、中子型23に1つだけ設けられているが、これに限定されるものではなく、パッド材10に形成すべき未完成貫通穴104の数に応じて設けることができる。また、中子型23は、パッド材10に完成した形状の貫通穴を形成するための貫通穴成形部234を有していてもよい。なお、図5に示される貫通穴成形部234は、ヘッドレスト(不図示)用の貫通穴(不図示)をパッド材10の上部(不図示)に形成するためのものである。
【0047】
また、図7中、符号Pの部分は、上型22と中子型23とのパーティングラインを示している。つまり、成形型2は、成形型2を閉じた状態において、未完成貫通穴成形部233よりも上型22側に、上型22と中子型23とのパーティングラインPを有している。また、成形型2では、上型22と中子型23との間を掃除しやすいように、上型22に対して中子型23が開いたときに上型22と中子型23とが離れるように構成されている(図6参照)。
【0048】
未完成貫通穴成形部233の先端面233aは、上型22と下型21とを閉じ合わせた状態において、下型21の成形側面212に対向している。未完成貫通穴成形部233の先端面233aは、上型22と下型21とを閉じ合わせた状態において、図6に例示するように下型21の成形側面212に当接していてもよいし、図示はしないが下型21の成形側面212との間に微小な隙間があってもよい。
【0049】
本実施形態において、下型21は、パッド材10における未完成貫通穴104の欠け部位104aの周囲に上述した目印部105を形成するための凹部(不図示)または凸部(不図示)を有している。下型21が凸部を有する場合には、上述した溝部からなる目印部105を形成することができる。一方、下型21が凹部を有する場合には、上述した突起からなる目印部105を形成することができる。
【0050】
(発泡成形品の製造方法)
本実施形態の発泡成形品1の製造方法の工程について、図1図7を用いて説明する。本実施形態の発泡成形品1の製造方法は、側面に貫通穴12を少なくとも1つ有する発泡成形品1を製造する方法である。本実施形態においては、図1に示した形状を有する発泡成形品1を製造する方法を例に用いて説明する。
【0051】
本実施形態の発泡成形品1の製造方法は、発泡成形品1の表面と裏面と側面の一部とを構成するパッド材10と、パッド材10とは別に、発泡成形品1の側面の一部を構成する第1部材11と、を準備する工程、および、パッド材10の側面に第1部材11を取り付ける工程を有している。
【0052】
パッド材10と第1部材11は、発泡成形品1を構成するための別々の部品であり、別々に準備される。本実施形態では、パッド材10は、図5図7に示した成形型2を用いたモールド成形により準備することができる。
【0053】
具体的には、下型21に対して上型22が開いた状態にするとともに、上型22に対して中子型23が開いた状態にする。この際、パッド材10に裏面補材を設ける場合には、中子型23に裏面補材をセットしておく。そして、上型22に対して中子型23を閉じた状態にし、成形型2における下型21の成形面211上に、例えば、ウレタンフォームの発泡性原料を注入する。次いで、下型21に対して、上型22と中子型23とを閉じて発泡性原料を発泡させ、キャビティ20内に発泡性原料を充填し、パッド材10を形成する。裏面補材をセットしてある場合には、パッド材10と裏面補材とが一体化される。次いで、下型21に対して、上型22と中子型23とを開き、上型22に対して中子型23を開く。次いで、中子型23から成形後のパッド材10を取り出す。なお、裏面補材以外にも、ワイヤーやチップ成形品などの部材を成形型2にセットし、パッド材10に一体化することもできる。
【0054】
形成されたパッド材10は、上述したように、パッド材10の側面が、発泡成形品1の裏面側よりも発泡成形品1の表面側の方が外側に張り出した形状を呈している。また、パッド材10の側面は、貫通穴12の周壁のうち発泡成形品1の表面側の少なくとも一部が欠けた形状となるように形成された欠け部位104aを備える未完成貫通穴104を有している。なお、本実施形態では、成形型2の下型21に設けられた凸部(不図示)により、未完成貫通穴104の欠け部位の周囲には、溝からなる目印部105が形成されている。
【0055】
一方、第1部材11は、例えば、ウレタンフォームの発泡性原料を用い、パッド材10とは別の成形型にてモールド成形することにより準備することができる。第1部材11は、他にも、例えば、チップウレタン材をプレス成形するなどして形成してもよい。なお、本実施形態では、第1部材11の表面に、パッド材10の目印部105に対応する溝からなる第1部材側目印部110が形成されている。
【0056】
上記のようにしてパッド材10と第1部材11とを別々に準備した後、パッド材10の側面における未完成貫通穴104の欠け部位104aに第1部材11を取り付け、発泡成形品1の側面における貫通穴12を形成する。本実施形態では、欠け部位104aへの第1部材11の取り付けは、パッド材10の目印部105と第1部材11の第1部材側目印部110の位置が合うように、パッド材10に第1部材11を接着剤にて貼り付けることにより行われる。以上の工程を経ることにより、発泡成形品1を製造することができる。
【0057】
次に、上述した本実施形態の発泡成形品およびその製造方法ならびに成形型の作用効果について、まとめて説明する。
【0058】
図8に、図7に示した閉じた状態にある本実施形態に係る成形型2に対応させて描いた比較形態に係る成形型2Cの断面図を示す。図2に示される比較形態の成形型2Cは、後から第1部材11を取り付けるのではなく、比較形態の成形型2Cにより直接、側面に完成形状の貫通穴が形成された比較形態の発泡成形品(不図示)を成形するためのものである。比較形態の発泡成形品の側面は、本実施形態の発泡成形品1と同様に、裏面側よりも表面側の方が外側に張り出した形状のデザインになっている。そのため、比較形態の発泡成形品を成形する比較形態の成形型2Cでは、中子型23Cに設けられた貫通穴形成部233Cの下側の部分、つまり、比較形態の発泡成形品の表面側を形成する部分が、アンダーカット形状Uとなる。それ故、比較形態の成形型2C、これを用いた比較形態の発泡成形品の製造方法においては、下型21Cに対して上型22Cを開くときに、貫通穴周囲に破れが生じやすい。
【0059】
これに対して、本実施形態の成形型2、本実施形態の発泡成形品1の製造方法によれば、準備するパッド材10の側面が、発泡成形品1の裏面側よりも発泡成形品1の表面側の方が外側に張り出した形状であっても、当該パッド材10の側面は、形成すべき貫通穴12の周壁のうち発泡成形品1の表面側の少なくとも一部が欠けた形状となるように形成された欠け部位104aを備える未完成貫通穴104を有している。そのため、本実施形態の成形型2、本実施形態の発泡成形品1の製造方法によれば、パッド材10を成形するための成形型2は、未完成貫通穴成形部233の下型21側の部分(形成すべき貫通穴12の周壁のうち発泡成形品1の表面側を形成する部分)がアンダーカット形状Uになることがない。そのため、本実施形態の成形型2、本実施形態の発泡成形品1の製造方法によれば、下型21に対して上型22を開いて成形型2からパッド材10を取り出すときに、未完成貫通穴104の周囲に破れが発生することを抑制することができ、パッド材10の成形後に、形成すべき貫通穴12の周壁に対して欠け部位104aがある点において未完成の形状を呈する未完成貫通穴104の欠け部位104aに第1部材11を取り付けることにより、側面に完全な形状の貫通穴12が形成された発泡成形品1を得ることができる。よって、本実施形態の成形型2、本実施形態の発泡成形品の製造方法によれば、側面の貫通穴12周囲の破れを抑制可能な本実施形態の発泡成形品1を得ることができるという効果が得られる。このような効果が得られるのは、本実施形態の発泡成形品1がパッド材10と第1部材11とに分けて構成されており、両者が合わせられることによって全体が構成されるという特定の構造を採用したことによる。
【0060】
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。また、上記実施形態に示される各構成は、それぞれ任意に組み合わせることができる。また、出願当初の特許請求の範囲に記載の各請求項同士は、それぞれ任意に組み合わせることができる。
【符号の説明】
【0061】
1 発泡成形品
10 パッド材
104 未完成貫通穴
104a 欠け部位
11 第1部材
12 貫通穴
2 成形型
21 下型
22 上型
23 中子型
233 未完成貫通穴成形部
233a 先端面
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8