(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024135789
(43)【公開日】2024-10-04
(54)【発明の名称】ピザ用載置部材
(51)【国際特許分類】
A47G 19/02 20060101AFI20240927BHJP
A47G 19/03 20060101ALI20240927BHJP
【FI】
A47G19/02 Z
A47G19/03
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023046656
(22)【出願日】2023-03-23
(71)【出願人】
【識別番号】522446122
【氏名又は名称】松尾 龍大郎
(74)【代理人】
【識別番号】100145861
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 薫
(72)【発明者】
【氏名】松尾 龍大郎
【テーマコード(参考)】
3B001
【Fターム(参考)】
3B001AA11
3B001BB10
3B001CC15
3B001CC36
(57)【要約】
【課題】ピザを食べる際における手の油汚れを容易に軽減すること。
【解決手段】ピザが載置されるシート状のピザ用載置部材1は、中心部10と、中心部10の周縁部11に沿って切離可能に設けられると共に周縁部11より放射状に延設される複数の切片部20と、を有する。切片部20は、ピザが載置された際に延設方向においてピザより突出する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ピザが載置されるシート状のピザ用載置部材であって、
中心部と、
前記中心部の周縁部に沿って切離可能に設けられると共に前記周縁部より放射状に延設される複数の切片部と、
を有し、
前記切片部は、
前記ピザが載置された際に延設方向においてピザより突出する、
ことを特徴とするピザ用載置部材。
【請求項2】
前記切片部は、
前記中心部に対して切離可能に接続している、
ことを特徴とする請求項1記載のピザ用載置部材。
【請求項3】
前記切片部は、
前記延設方向に沿って複数個所より切離可能である、
ことを特徴とする請求項1又は請求項2記載のピザ用載置部材。
【請求項4】
前記切片部は、
切離線によって前記中心部に対して切離可能である、
ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載のピザ用載置部材。
【請求項5】
前記切片部は、
前記周縁部より延設される延設部と、前記延設部の前記延設方向の端部より前記延設方向に突出する突出部と、を備え、
前記突出部の前記延設方向に交差する方向の長さが前記端部の前記交差する方向の長さよりも短い、
ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載のピザ用載置部材。
【請求項6】
前記切片部は、前記突出部と該突出部に連続する前記切片部の一部分とを前記切片部の一部分以外の部分より切り離すための切離線を備えるとともに、前記切片部の一部分の前記延設方向に交差する方向の長さが前記端部の前記交差する方向の長さよりも小さい、
ことを特徴とする請求項5に記載のピザ用載置部材。
【請求項7】
前記切片部を切離するための切離線は円弧状である、
ことを特徴とする請求項1から請求項6のいずれかに記載のピザ用載置部材。
【請求項8】
前記切離線は、ミシン目とすることを特徴とする請求項4又は請求項7に記載のピザ用載置部材。
【請求項9】
前記切片部の各々は、
前記ピザを複数の分割片に分割した際において前記分割片の大きさに対応した大きさを有する、
ことを特徴とする請求項1から請求項8のいずれかに記載のピザ用載置部材。
【請求項10】
耐熱性の材料によって形成される、
ことを特徴とする請求項1から請求項9のいずれかに記載のピザ用載置部材。
【請求項11】
前記切片部の各々は、
前記周縁部より放射状に延びる隣接する辺部間が互いに切り離されている、
ことを特徴とする請求項1から請求項10のいずれかに記載のピザ用載置部材。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ピザが載置されるシート状のピザ用載置部材に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、宅配ピザ等の食品を入れる容器内において、食品の下に広告を印刷した油とり紙を封入する技術を開示している。特許文献1によれば、油とり紙を封入することにより、手と箱の油汚れを軽減することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1においては、容器内より取り出したピザを食べる際に、ピザを手で直接持って食べる必要があるため、ピザを食べる際の手の油汚れを軽減することができないという課題を有する。また、特許文献1においては、ピザを食べる際の手の油汚れを軽減するためにはピザを掴む紙ナプキン等を別途用意しなければいけないため、面倒であるという課題を有する。
【0005】
本発明の目的は、ピザを食べる際における手の油汚れを容易に軽減することができるピザ用載置部材を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係るピザ用載置部材は、ピザが載置されるシート状のピザ用載置部材であって、中心部と、前記中心部の周縁部に沿って切離可能に設けられると共に前記周縁部より放射状に延設される複数の切片部と、を有し、前記切片部は、前記ピザが載置された際に延設方向においてピザより突出する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、ピザを食べる際における手の油汚れを容易に軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明の第1の実施形態に係るピザ用載置部材の平面図である。
【
図4】ミシン目の構成を拡大して示す拡大平面図である。
【
図5】本発明の第1の実施形態に係るピザ用載置部材にピザを載せた状態の平面図である。
【
図6】本発明の第1の実施形態に係るピザ用載置部材にピザを載せた状態の側面図である。
【
図7】本発明の第1の実施形態に係るピザ用載置部材の切片部を切り離して切片部によりピザを包んだ状態の図である。
【
図8】本発明の第1の実施形態に係るピザ用載置部材の第1の変形例の平面図である。
【
図9】本発明の第1の実施形態に係るピザ用載置部材の第2の変形例の平面図である。
【
図10】本発明の第1の実施形態に係るピザ用載置部材の第3の変形例の平面図である。
【
図11】本発明の第1の実施形態に係るピザ用載置部材の第4の変形例の平面図である。
【
図12】本発明の第1の実施形態に係るピザ用載置部材の第5の変形例の平面図である。
【
図13】本発明の第2の実施形態に係るピザ用載置部材の平面図である。
【
図15】ミシン目の構成を拡大して示す拡大平面図である。
【
図16】本発明の第3の実施形態に係るピザ用載置部材の平面図である。
【
図17】ミシン目の構成を拡大して示す拡大平面図である。
【
図18】本発明の第3の実施形態に係るピザ用載置部材にピザを載せた状態の平面図である。
【
図19】本発明の第3の実施形態に係るピザ用載置部材の切片部を切り離して切片部によりピザを包んだ状態の平面図である。
【
図20】本発明の第3の実施形態に係るピザ用載置部材の切片部の一部分と突出部とでピザを包んだ状態の平面図である。
【
図21】本発明の第3の実施形態に係るピザ用載置部材の別の形態を示す平面図である。
【
図22】ミシン目の構成を拡大して示す拡大平面図である。
【
図23】本発明の変形例に係るピザ用載置部材の形態を示す平面図である。
【
図24】本発明の別の変形例に係るピザ用載置部材の形態を示す平面図である。
【
図25】本発明の更に別の変形例に係るピザ用載置部材の形態を示す平面図である。
【
図26】本発明のまた更に別の変形例に係るピザ用載置部材の形態を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を適宜参照して、本発明の実施形態に係るピザ用載置部材につき、詳細に説明する。
【0010】
(第1の実施形態)
<ピザ用載置部材の構成>
本発明の第1の実施形態に係るピザ用載置部材1の構成について、
図1から
図4を参照しながら、以下に詳細に説明する。
【0011】
ピザ用載置部材1は、耐熱性の材料によって形成されていると共にシート状であり、中心部10と、切片部20と、を有している。
【0012】
中心部10は、
図1に示すように平面視で円形である。
【0013】
切片部20は、中心部10の周縁部11に沿って切離可能に複数設けられると共に、周縁部11より放射状に延設されている。複数の切片部20の数は、ここでは8つを例示している。切片部20は、切片部20を切り離すための切離線であるミシン目12によって中心部10に対して切離可能に接続している。複数の切片部20の各々は、中心部10の周縁部11と同一の曲率で湾曲している端部21を有している。複数の切片部20の各々は、周縁部11より放射状に延びる隣接する辺部22間が互いに切り離されていると共に同一形状を有している。ミシン目12は、周縁部11に沿って設けられている。すなわち、ミシン目12は、各切片部20において円弧状に形成されている。ミシン目12は、
図4に拡大して示すように、隣接する切辺部20の辺部22を接続する部分12aと離間させる部分12bが交互に形されている。
【0014】
<ピザ用載置部材の使用方法>
本発明の第1の実施形態に係るピザ用載置部材1の使用方法について、
図5から
図7を参照しながら、以下に詳細に説明する。
【0015】
図5および
図6に示すように、上記の構成を有するピザ用載置部材1の上側(
図2及び
図3において上側)に、ピザ30を載置する。ピザ30は、複数の分割片30aに分割されている。複数の分割片30aの数は、ここでは8つを例示する。この際に、切片部20の各々は、分割片30aの大きさに対応して分割片30aの大きさと略等しい大きさを有していると共に、分割片30aの形状に略等しい形状を有している。
【0016】
また、ピザ用載置部材1の上側にピザ30を載置した状態において、ピザ用載置部材1の切片部20の端部21側の部分20aは、ピザ30より切片部20の延設方向に突出している。
【0017】
ピザ30を食べる際には、切片部20のピザ30より延設方向に突出している部分20aを、分割片30aの上側に折り返して、分割片30aの端部を、部分20aと切片部20の部分20a以外の部分とを介して手で上下より挟み込む。
【0018】
そして、分割片30aを切片部20と共に上方に持ち上げると共に、持ち上げた切片部20を中心部10に対してミシン目12より切り離すことにより
図7に示す状態にする。ミシン目12を設けることにより、切片部20を容易に切り離すことができる。また、切片部20を切り離すためのミシン目12を各切片部20において円弧状にすることにより、切片部20を容易に切り離すことができる。また、各切片部20を予め互いに切り離した状態にすることにより、隣り合う切片部20を切り離す手間を省くことができる。
【0019】
図7に示す状態にした後に、分割片30aの端部を、部分20aと切片部20の部分20a以外の部分とを介して手で上下より挟み込む状態を維持したまま分割片30aを食べる。このように、切片部20を中心部10より切り離すことにより、大きな切片部20を介して手でピザ30を掴むことができるため、手がピザ30に確実に触れないようにすることができる。また、切片部20の各々はピザ30を分割片30aの大きさに対応した大きさを有することにより、切片部20が大き過ぎたり小さ過ぎたりすることがなく、適度な大きさの切片部20を介して手でピザ30を掴むことができる。
【0020】
上記の一連の動作においては、手がピザ30に触れることなくピザ30を食べることができる。
【0021】
また、ピザ用載置部材1を耐熱性の材料によって形成することにより、ピザ用載置部材1の上にピザ30を載置した状態で、ピザ用載置部材1とピザ30とをオーブン等で加熱することができる。
【0022】
(第1の変形例)
本発明の第1の実施形態に係るピザ用載置部材1の第1の変形例であるピザ用載置部材2の構成について、
図8を参照しながら、以下に詳細に説明する。
【0023】
なお、
図8において
図1と同一構成である部分については同一符号を付して、その説明を省略する。
【0024】
ピザ用載置部材2は、耐熱性の材料によって形成されていると共にシート状であり、中心部10と、切片部120と、を有している。
【0025】
切片部120は、中心部10の周縁部11に沿って切離可能に複数設けられると共に、周縁部11より放射状に延設されている。複数の切片部120の数は、ここでは8つを例示している。切片部120は、切片部120を切り離すための切離線であるミシン目12によって中心部10に対して切離可能に接続している。複数の切片部120の各々は、中心部10の周縁部11の曲率よりも大きい曲率で湾曲している端部121を有している。複数の切片部120の各々は、周縁部11より放射状に延びる隣接する辺部122間が互いに切り離されていると共に同一形状を有している。
【0026】
なお、ピザ用載置部材2の使用方法は上記のピザ用載置部材1の使用方法と同一方法であるので、その説明を省略する。
【0027】
(第2の変形例)
本発明の第1の実施形態に係るピザ用載置部材1の第2の変形例であるピザ用載置部材3の構成について、
図9を参照しながら、以下に詳細に説明する。
【0028】
なお、
図9において
図1と同一構成である部分については同一符号を付して、その説明を省略する。
【0029】
ピザ用載置部材3は、耐熱性の材料によって形成されていると共にシート状であり、中心部10と、切片部220と、を有している。
【0030】
切片部220は、中心部10の周縁部11に沿って切離可能に複数設けられると共に、周縁部11より放射状に延設されている。切片部220は、切片部220を切り離すための切離線であるミシン目12によって中心部10に対して切離可能に接続している。複数の切片部220の各々は、延設方向に向けて尖った形状の端部221を有している。複数の切片部220の各々は、周縁部11より放射状に延びる隣接する辺部222間が互いに切り離されていると共に同一形状を有している。
【0031】
なお、ピザ用載置部材3の使用方法は上記のピザ用載置部材1の使用方法と同一方法であるので、その説明を省略する。
【0032】
(第3の変形例)
本発明の第1の実施形態に係るピザ用載置部材1の第3の変形例であるピザ用載置部材4の構成について、
図10を参照しながら、以下に詳細に説明する。
【0033】
なお、
図10において
図1と同一構成である部分については同一符号を付して、その説明を省略する。
【0034】
ピザ用載置部材4は、耐熱性の材料によって形成されていると共にシート状であり、中心部10と、切片部320と、を有している。
【0035】
切片部320は、中心部10の周縁部11に沿って切離可能に複数設けられると共に、周縁部11より放射状に延設されている。複数の切片部320の数は、ここでは8つを例示している。切片部320は、切片部320を切り離すための切離線であるミシン目12によって中心部10に対して切離可能に接続している。複数の切片部320の各々は、中心部10の周縁部11の曲率よりも大きい曲率で湾曲した複数の半円弧が連続して連なる端部321を有している。複数の切片部320の各々は、周縁部11より放射状に延びる隣接する辺部322間が互いに切り離されていると共に同一形状を有している。
【0036】
なお、ピザ用載置部材4の使用方法は上記のピザ用載置部材1の使用方法と同一方法であるので、その説明を省略する。
【0037】
(第4の変形例)
本発明の第1の実施形態に係るピザ用載置部材1の第4の変形例であるピザ用載置部材5の構成について、
図11を参照しながら、以下に詳細に説明する。
【0038】
なお、
図11において
図1と同一構成である部分については同一符号を付して、その説明を省略する。
【0039】
ピザ用載置部材5は、耐熱性の材料によって形成されていると共にシート状であり、中心部10と、切片部420と、を有している。
【0040】
切片部420は、中心部10の周縁部11に沿って切離可能に複数設けられると共に、周縁部11より放射状に延設されている。複数の切片部420の数は、ここでは8つを例示している。切片部420は、切片部420を切り離すための切離線であるミシン目12によって中心部10に対して切離可能に接続している。複数の切片部420の各々は、鋸刃状のジグザグの端部421を有している。複数の切片部420の各々は、周縁部11より放射状に延びる隣接する辺部422間が互いに切り離されていると共に同一形状を有している。
【0041】
なお、ピザ用載置部材5の使用方法は上記のピザ用載置部材1と同一方法であるので、その説明を省略する。
【0042】
(第5の変形例)
本発明の第1の実施形態に係るピザ用載置部材1の第5の変形例であるピザ用載置部材6の構成について、
図12を参照しながら、以下に詳細に説明する。
【0043】
なお、
図12において
図1と同一構成である部分については同一符号を付して、その説明を省略する。
【0044】
ピザ用載置部材6は、耐熱性の材料によって形成されていると共にシート状であり、中心部10と、切片部520と、を有している。
【0045】
切片部520は、中心部10の周縁部11に沿って切離可能に複数設けられると共に、周縁部11より放射状に延設されている。複数の切片部520の数は、ここでは8つを例示している。切片部520は、切片部520を切り離すための切離線であるミシン目12によって中心部10に対して切離可能に接続している。複数の切片部520の各々は、直線状の端部521を有している。複数の切片部520の各々は、周縁部11より放射状に延びる隣接する辺部522間が互いに切り離されていると共に同一形状を有している。
【0046】
なお、ピザ用載置部材6の使用方法は上記のピザ用載置部材1と同一方法であるので、その説明を省略する。
【0047】
このように、本実施形態によれば、ピザ30が載置されるシート状のピザ用載置部材1は、中心部10と、中心部10の周縁部11に沿って切離可能に設けられると共に周縁部11より放射状に延設される複数の切片部20と、を有している。また、切片部20は、ピザ30が載置された際に延設方向において端部21,121,221,321,421,521側がピザ30より突出する。これにより、ピザ30を食べる際における手の油汚れを容易に軽減することができる。
【0048】
(第2の実施形態)
<ピザ用載置部材の構成>
本発明の第2の実施形態に係るピザ用載置部材7の構成について、
図13から
図15を参照しながら、以下に詳細に説明する。
【0049】
なお、
図13から
図15において
図1から
図4と同一構成である部分については同一符号を付して、その説明を省略する。
【0050】
ピザ用載置部材7は、耐熱性の材料によって形成されていると共にシート状であり、中心部10と、切片部620と、を有している。
【0051】
切片部620は、中心部10の周縁部11に沿って切離可能に複数設けられると共に、周縁部11より放射状に延設されている。複数の切片部620の数は、ここでは8つを例示している。切片部620は、切片部620を切り離すための切離線であるミシン目12によって中心部10に対して切離可能に接続していると共に、切片部620を切り離すための切離線であるミシン目622を備えており、切片部620の延設方向に沿って複数個所より切離可能になっている。複数の切片部620の各々は、中心部10の周縁部11と同一の曲率で湾曲している端部621を有している。複数の切片部620の各々は、周縁部11より放射状に延びる隣接する辺部622a間が互いに切り離されていると共に同一形状を有している。ミシン目12及びミシン目622は、各切片部620において円弧状に形成されている。ミシン目12及びミシン目622は、周縁部11に沿って設けられている。ミシン目622は、
図15に拡大して示すように、隣接する切辺部20の辺部22を接続する部分622aと離間させる部分622bが交互に形されている(ミシン目12の構成は、
図4に示す通り)。
【0052】
<ピザ用載置部材の使用方法>
本発明の第2の実施形態に係るピザ用載置部材7の使用方法について、以下に詳細に説明する。
【0053】
上記の構成を有するピザ用載置部材7の上側(
図14において上側)に、ピザ30を載置する。ピザ30は、複数の分割片30aに分割されている。この際に、切片部620の各々は、分割片30aの大きさに対応して分割片30aの大きさに略等しい大きさを有していると共に、分割片30aの形状に略等しい形状を有している。また、ピザ用載置部材7の上側にピザ30を載置した状態において、ピザ用載置部材7の切片部620の端部621側の部分620aは、ピザ30より切片部620の延設方向に突出している。
【0054】
ピザ30を食べる際には、切片部620のピザ30より延設方向に突出している部分620aを、分割片30aの上方に折り返して、分割片30aの端部を切片部620を介して手で上下より挟み込む。
【0055】
そして、分割片30aを切片部620と共に上方に持ち上げると共に、持ち上げた切片部620をミシン目12又はミシン目622より切り離す。
【0056】
この状態にした後に、分割片30aの端部を切片部620を介して手で上下より挟み込む状態を維持したまま分割片30aを食べる。
【0057】
上記の一連の動作においては、手がピザ30に触れることなくピザ30を食べることができる。また、切片部622をミシン目622より切り離した場合には、ピザ30を食べる際に切片部620が邪魔になることがなく、ピザ30を容易に食べることができる。
【0058】
また、ミシン目12又はミシン目622を選択して切片部622を切り離すことができるため、好みの大きさの切片部622を介して手でピザ30を掴むことができる。
【0059】
このように、本実施形態によれば、ピザ30が載置されるシート状のピザ用載置部材7は、中心部10と、中心部10の周縁部11に沿って切離可能に設けられると共に周縁部11より放射状に延設される複数の切片部620と、を有している。また、切片部620は、ピザ30が載置された際に延設方向において端部621側がピザ30より突出する。これにより、ピザを食べる際における手の油汚れを容易に軽減することができる。
【0060】
なお、本実施形態において、端部621をピザ用載置部材1の端部21と同一形状にしたが、これに限らず、端部621の形状を
図8に示す端部121の形状、
図9に示す端部221の形状、
図10に示す端部321の形状、
図11に示す端部421の形状又は
図12に示す端部521の形状と同一形状にすることができる。
【0061】
また、本実施形態において、2つのミシン目12及びミシン目622によって切片部620を切離可能にしたが、これに限らず、切片部620の延設方向に沿って3つ以上の複数のミシン目を設けて、3つ以上の複数のミシン目の中から選択したミシン目より切片部を切り離せるようにすることができる。
【0062】
(第3の実施形態)
<ピザ用載置部材の構成>
本発明の第3の実施形態に係るピザ用載置部材8の構成について、
図16および
図17を参照しながら、以下に詳細に説明する。
【0063】
なお、
図16および
図17において
図1から
図4と同一構成である部分については同一符号を付して、その説明を省略する。
【0064】
ピザ用載置部材8は、耐熱性の材料によって形成されていると共にシート状であり、中心部10と、切片部720と、を有している。
【0065】
切片部720は、中心部10の周縁部11に沿って切離可能に複数設けられると共に、周縁部11より放射状に延設されている。複数の切片部720の数は、ここでは8つを例示している。切片部720は、切片部720を切り離すための切離線であるミシン目12によって中心部10に対して切離可能に接続している。複数の切片部720の各々は、中心部10の周縁部11と同一の曲率で湾曲している端部721と、端部721より延設方向に突出している突出部723と、周縁部11より延設されている延設部724と、を備えている。突出部723は、延設部724の延設方向の端部721より延設方向に突出している。
【0066】
切片部720は、突出部723と該突出部723と連続する切片部720の一部分720aとを切片部720の一部分720a以外の部分より切り離すための切離線であるミシン目722を備えている。複数の切片部720の各々は、周縁部11より放射状に延びる隣接する辺部722a間が互いに切り離されていると共に同一形状を有している。ミシン目12は、各切片部720において円弧状に形成されている。ミシン目722は、直線状に形成されている。ミシン目722は、
図17に拡大して示すように、切片部720の一部分720aとを切片部720の一部分720a以外の部分を接続する部分722aと離間させる部分722bが交互に形されている(ミシン目12の構成は、
図4に示す通り)。突出部723と一部分720aとは同一形状であり、ともに矩形状である(突出部723と一部分720aは、長辺部が端部721から同じ距離離間している)。突出部723および一部分720aにおける切片部720の延設方向に交差する方向の長さL1は、端部721における切片部720の延設方向に交差する方向の長さL2よりも短くなっている(L1<L2)(
図16参照)。突出部723および一部分720aは略矩形状(長方形状)に形成されている。
【0067】
<ピザ用載置部材の使用方法>
本発明の第3の実施形態に係るピザ用載置部材8の使用方法について、
図18から
図20を参照しながら、以下に詳細に説明する。
【0068】
上記の構成を有するピザ用載置部材8の上側(
図18において手前側)に、ピザ30を載置する。ピザ30は、複数の分割片30aに分割されている。この際に、切片部720の各々は、分割片30aの大きさに対応して分割片30aの大きさに略等しい大きさを有していると共に、分割片30aの形状に略等しい形状を有している。
【0069】
また、ピザ用載置部材8の上側にピザ30を載置した状態において、ピザ用載置部材8の突出部723は、ピザ30より切片部620の延設方向に突出している。
【0070】
ピザ30を食べる際には、切片部720の突出部723を、分割片30aの上方に折り返して、分割片30aの端部を切片部720の一部分720aと突出部723とを介して手で上下より挟み込む。
【0071】
そして、分割片30aを切片部720と共に上方に持ち上げると共に、持ち上げた切片部720を中心部10に対してミシン目12より切り離すことにより
図19に示す状態にする。
図19に示す状態にした後に、分割片30aの端部を、部分20aと切片部20の部分20a以外の部分とを介して手で上下より挟み込む状態を維持したまま分割片30aを食べる。
次いで、分割片30aをある程度食べた後は、更にミシン目722より切り離すことにより、切片部720の一部分720aと突出部723とで分割片30aの端部を挟み込んだ
図20に示す状態にする。
【0072】
図20に示す状態にした後に、分割片30aの端部を切片部720の一部分720aと突出部723とを介して手で上下より挟み込む状態を維持したまま分割片30aを更に食べ進める。
【0073】
上記の一連の動作においては、手がピザ30に触れることなくピザ30を食べることができる。また、切片部720の一部分720aのみを更に切り離すことにより、ピザ30をある程度食べた際に切片部720が邪魔になることがなく、ピザ30を容易に食べ進めることができる。また、突出部723および一部分720aにおける切片部720の延設方向に交差する方向の長さL1が、端部721における切片部720の延設方向に交差する方向の長さL2よりも短くなっているため、ピザ30の分割片30aを食べ終わる間際において、切片部720の延設方向に交差する方向からも切片部720が邪魔になることなく容易に食べることができる。
【0074】
このように、本実施形態によれば、ピザ30が載置されるシート状のピザ用載置部材8は、中心部10と、中心部10の周縁部11に沿って切離可能に設けられると共に周縁部11より放射状に延設される複数の切片部720と、を有している。また、切片部720は、ピザ30が載置された際に延設方向において突出部723がピザ30より突出する。これにより、ピザを食べる際における手の油汚れを容易に軽減することができる。
【0075】
なお、本実施形態において、端部721をピザ用載置部材1の端部21と同一形状にしたが、これに限らず、端部721の形状を
図8に示す端部121の形状、
図9に示す端部221の形状、
図10に示す端部321の形状、
図11に示す端部421の形状又は
図12に示す端部521の形状と同一形状にすることができる。
【0076】
また、本実施形態において、突出部723をミシン目等によって切離可能にすると共にピザ突出部723の一部がピザ30より延設方向に突出するようにして、切り離した突出部723によってピザ30を上下より挟み込むようにしてもよい。
【0077】
また、本実施形態において、突出部723における切片部720の延設方向に交差する方向の長さL1が、端部721における切片部720の延設方向に交差する方向の長さL2よりも短くなっていれば、突出部723の形状及び大きさを任意の形状及び大きさにすることができる。
また、ミシン目722は直線状に限らず
図21に示すように円弧状に形成してもよい。ミシン目722は、
図22に拡大して示すように、切片部720の一部分720aとを切片部720の一部分720a以外の部分を接続する部分722aと離間させる部分722bが交互に形されている(ミシン目12の構成は、
図4に示す通り)。
【0078】
本発明は、部材の種類、配置、個数等は前述の実施形態に限定されるものではなく、その構成要素を同等の作用効果を奏するものに適宜置換する等、発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能であることはもちろんである。
【0079】
具体的には、上記の第1の実施形態から第3の実施形態において、ピザ30を8つの分割片30aに分割したが、これに限らず、ピザを2つの分割片、12の分割片、又は16の分割片等の8つ以外の分割片に分割してもよい(
図23に第1の変形例において分割片を12とした場合を例示する)。この場合には、切片部をピザの分割片と同じ数及び大きさにすることにより、同様の効果を得ることができる。
【0080】
また、上記の第1の実施形態から第3の実施形態において、切片部20,120,220,320,420,520,620,720をミシン目12,622,722によって切り離したが、これに限らず、切離可能な程度の接着力の弱い接着剤又は接着テープ等によって切片部を切離可能にしてもよい(切離可能な程度の力で切片部と中心部を結ぶ糸や繊維であってもよく、切離可能な各種の構成を採用することができる)。また、接着剤や接着テープは、食品に使用することが可能で人体に無害なものが使用される。
【0081】
また、上記の第1の実施形態から第3の実施形態において、切片部20,120,220,320,420,520,620,720の辺部の各々を互いに切り離したが、これに限らず、切片部の辺部22,122,222,322,422,522,622a722aの各々をミシン目によって切離可能に接続してもよい(
図24に切片部の辺部の各々をミシン目によって切離可能とした場合を例示する)。この場合には、ピザ30を食べる際に、各切片部をミシン目より切り離すことにより、同様の効果を得ることができる。また、切片部の辺部の各々において1ケ所(1点)のみで接続し切離可能としてもよい(
図25に切片部の辺部の各々をミシン目によって切離可能とした場合を例示する)。更に、中心部の大きさも各種の大きさに設定することができる(
図26に中心部の大きさを大きく設定した場合を例示する)。
【0082】
また、上記の第1の実施形態から第3の実施形態において、各切片部を同一形状及び同一の大きさにしたが、これに限らず、切片部の全て又は切片部の一部を異なる形状又は異なる大きさにしてもよい。
【0083】
また、上記の第1の実施形態から第3の実施形態において、切片部を
図1及び
図8から
図12に示すいずれかの形状にしたが、これに限らず、任意の形状にすることができる。
【0084】
また、上記の第1の実施形態から第3の実施形態において、ピザ用載置部材1は、耐熱性の材料によって形成されていることとしているが、使用される温度によっては耐熱性に限らず、また、材料も各種の紙、不織布、プラスチック(各種のポリエチレン等のポリ系のプラスチック、ビニール等を含む)、樹脂等を含むものとし、これらは、食品に使用することが可能で人体に無害な各種のものが使用される。
【産業上の利用可能性】
【0085】
本発明は、ピザが載置されるシート状のピザ用載置部材に好適である。
【符号の説明】
【0086】
1 ピザ用載置部材
2 ピザ用載置部材
3 ピザ用載置部材
4 ピザ用載置部材
5 ピザ用載置部材
6 ピザ用載置部材
7 ピザ用載置部材
8 ピザ用載置部材
10 中心部
11 周縁部
12 ミシン目(切離線)
20 切片部
21 端部
22 辺部
30 ピザ
30a 分割片
120 切片部
121 端部
122 辺部
220 切片部
221 端部
222 辺部
320 切片部
321 端部
322 辺部
420 切片部
421 端部
422 辺部
520 切片部
521 端部
522 辺部
620 切片部
621 端部
622 ミシン目(切離線)
622a 辺部
720 切片部
721 接続端部
722 ミシン目(切離線)
722a 辺部
723 突出部
724 延設部