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特開2024-13584情報処理装置、車両、情報処理方法、及び、プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024013584
(43)【公開日】2024-02-01
(54)【発明の名称】情報処理装置、車両、情報処理方法、及び、プログラム
(51)【国際特許分類】
   B60W 30/182 20200101AFI20240125BHJP
   B60W 40/08 20120101ALI20240125BHJP
   B60W 40/105 20120101ALI20240125BHJP
【FI】
B60W30/182
B60W40/08
B60W40/105
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022115777
(22)【出願日】2022-07-20
(71)【出願人】
【識別番号】501440684
【氏名又は名称】ソフトバンク株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】山科 瞬
(72)【発明者】
【氏名】竹内 和雅
【テーマコード(参考)】
3D241
【Fターム(参考)】
3D241BA08
3D241BA51
3D241BB01
3D241BB06
3D241DD10Z
(57)【要約】
【課題】乗員等のクラスタに応じた速度制御を実現可能な技術を提供すること。
【解決手段】複数のクラスタの中から、車両に乗車する運転者以外の乗員に関するクラスタ又は車両の積載物に関するクラスタを取得する取得部と、前記取得部で取得される前記クラスタに基づいて、前記車両の速度変化を定義する速度制御パラメータを決定する決定部と、を有する情報処理装置を提供する。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のクラスタの中から、車両に乗車する運転者以外の乗員に関するクラスタ又は車両の積載物に関するクラスタを取得する取得部と、
前記取得部で取得される前記クラスタに基づいて、前記車両の速度変化を定義する速度制御パラメータを決定する決定部と、
を有する情報処理装置。
【請求項2】
前記決定部で決定される前記速度制御パラメータを用いて前記車両の速度を制御する制御部、を有する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記速度制御パラメータは、開始速度及び終了速度の組み合わせごとに複数の速度制御パラメータを含み、
前記決定部は、前記複数の速度制御パラメータの中から、開始速度及び終了速度が前記車両の現在速度及び目標速度に対応し、かつ、前記取得部で取得される前記クラスタに対応する評価値が最も高い速度制御パラメータを、前記車両に適用する速度制御パラメータとして決定する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記速度制御パラメータは、開始速度及び終了速度の組み合わせごとに複数の速度制御パラメータを含み、
前記取得部で取得される前記クラスタには、前記車両に乗車する前記乗員ごとのクラスタである複数のクラスタが含まれており、
前記決定部は、前記複数の速度制御パラメータの中から、開始速度及び終了速度が前記車両の現在速度及び目標速度に対応し、かつ、前記取得部で取得される前記複数のクラスタの各々に対応する評価値の合計が最も高くなる速度制御パラメータを、前記車両に適用する速度制御パラメータとして決定する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記決定部は、
前記複数の速度制御パラメータの中から、開始速度及び終了速度が前記車両の現在速度及び目標速度に対応する複数の速度制御パラメータ候補を選択し、
選択した前記複数の速度制御パラメータ候補の各々に対応する評価値を、前記取得部で取得される前記クラスタごとに決定し、
前記クラスタごとの評価値を前記クラスタの重要度に応じて重みづけし、重みづけした後の評価値の合計が最も高くなる速度制御パラメータを、前記車両に適用する速度制御パラメータとして決定する、
請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記速度制御パラメータは、速度変化量ごとに複数の速度制御パラメータを含み、
前記決定部は、前記複数の速度制御パラメータの中から、速度変化量が前記車両の目標速度から現在速度を減算した値に対応し、かつ、前記取得部で取得される前記クラスタに対応する評価値が最も高い速度制御パラメータを、前記車両に適用する速度制御パラメータとして決定する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記速度制御パラメータは、速度変化量ごとに複数の速度制御パラメータを含み、
前記取得部で取得される前記クラスタには、前記車両に乗車する前記乗員ごとのクラスタである複数のクラスタが含まれており、
前記決定部は、前記複数の速度制御パラメータの中から、速度変化量が前記車両の目標速度から現在速度を減算した値に対応し、かつ、前記取得部で取得される前記複数のクラスタの各々に対応する評価値の合計が最も高くなる速度制御パラメータを、前記車両に適用する速度制御パラメータとして決定する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記決定部は、
前記複数の速度制御パラメータの中から、速度変化量が前記車両の目標速度から現在速度を減算した値に対応する複数の速度制御パラメータ候補を選択し、
選択した前記複数の速度制御パラメータ候補の各々に対応する評価値を、前記取得部で取得される前記クラスタごとに決定し、
前記クラスタごとの評価値を前記クラスタの重要度に応じて重みづけし、重みづけした後の評価値の合計が最も高くなる速度制御パラメータを、前記車両に適用する速度制御パラメータとして決定する、
請求項7に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記決定部は、前記速度制御パラメータを、前記クラスタごとに予め定められた評価モデルに入力することで評価値を決定する、
請求項3~8のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記評価モデルは、機械学習モデルを学習させることで生成される学習済モデルである、
請求項9に記載の情報処理装置。
【請求項11】
複数のクラスタの中から、車両に乗車する運転者以外の乗員に関するクラスタ又は車両の積載物に関するクラスタを取得する取得部と、
前記取得部で取得される前記クラスタに基づいて、前記車両の速度変化を定義する速度制御パラメータを決定する決定部と、
を有する車両。
【請求項12】
情報処理装置が、複数のクラスタの中から、車両に乗車する運転者以外の乗員に関するクラスタ又は車両の積載物に関するクラスタを取得するステップと、
情報処理装置が、取得される前記クラスタに基づいて、前記車両の速度変化を定義する速度制御パラメータを決定するステップと、
を含む情報処理方法。
【請求項13】
複数のクラスタの中から、車両に乗車する運転者以外の乗員に関するクラスタ又は車両の積載物に関するクラスタを取得するステップと、
取得される前記クラスタに基づいて、前記車両の速度変化を定義する速度制御パラメータを決定するステップと、
をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、車両、情報処理方法、及び、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
現在、自動運転に向けた技術開発が進んでいる。例えば、特許文献1には、自動運転制御を実行中に、状況に応じて加速度を変化させる技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2021-041839号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
現在の自動運転技術においては、制限速度を超えない範囲で車両を加速(アクセル)すること、及び、障害物を検知した際に、急減速(ブレーキ)をかけること等、自動的に車両の加速及び減速を行うことは可能である。しかしながら、バス及びタクシー等のように乗員の運送を目的とする自動運転において、乗員が満足できるスムーズな自動運転を実現するためには、乗員が快適さを感じるように乗員の好みに応じて加減速等の運転操作を調整可能とすることが望ましい。また、同様の問題は、トラックなど荷物を運搬する車についても当てはまる。言い換えれば、自動運転を実現するためには、乗員又は積載物の特性等に応じて纏められる運転方法の集団(クラスタ)に応じて速度を制御することが望ましいといえる。
【0005】
そこで、本発明は、乗員等のクラスタに応じた速度制御を実現可能な技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様に係る情報処理装置は、複数のクラスタの中から、車両に乗車する運転者以外の乗員に関するクラスタ又は車両の積載物に関するクラスタを取得する取得部と、前記取得部で取得される前記クラスタに基づいて、前記車両の速度変化を定義する速度制御パラメータを決定する決定部と、を有する。
【0007】
上記態様において、前記速度制御パラメータは、開始速度及び終了速度の組み合わせごとに複数の速度制御パラメータを含み、前記決定部は、前記複数の速度制御パラメータの中から、開始速度及び終了速度が前記車両の現在速度及び目標速度に対応し、かつ、前記取得部で取得される前記クラスタに対応する評価値が最も高い速度制御パラメータを、前記車両に適用する速度制御パラメータとして決定するようにしてもよい。
【0008】
上記態様において、前記決定部は、前記速度制御パラメータを、前記クラスタごとに予め定められた評価モデルに入力することで評価値を決定するようにしてもよい。
【0009】
上記態様において、前記評価モデルは、機械学習モデルを学習させることで生成される学習済モデルであってもよい。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、乗員等のクラスタに応じた速度制御を実現可能な技術を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】第1実施形態に係る自動運転システムの一例を示す図である。
図2】第1実施形態に係る車載装置及びサーバのハードウェア構成例を示す図である。
図3】第1実施形態に係る車載装置の機能ブロック構成例を示す図である。
図4】第1実施形態に係るサーバの機能ブロック構成例を示す図である。
図5】プロドライバー等が行う運転操作に関する各種データを収集する際の処理手順の一例を示すフローチャートである。
図6】収集データDBの一例を示す図である。
図7】速度制御パラメータ及び評価モデルを生成する処理の一例を示すフローチャートである。
図8】時系列データにフィットする定数を算出する方法を示す図である。
図9】速度制御パラメータDBの一例を示す図である。
図10】車載装置が自動運転制御を実行する際の処理手順の一例を示すフローチャートである。
図11】第3実施形態に係る車載装置の機能ブロック構成例を示す図である。
図12】第3実施形態に係るサーバの機能ブロック構成例を示す図である。
図13】第3実施形態に係る車載装置とサーバ間の処理手順を示すシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
添付図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。なお、各図において、同一の符号を付したものは、同一又は同様の構成を有する。
【0013】
<<第1実施形態>>
<システム構成>
図1は、第1実施形態に係る自動運転システム1の一例を示す図である。自動運転システム1は、車載装置10と、サーバ20とを含む。自動運転システム1は、更に、車両30を含んでいてもよい。
【0014】
車載装置10は、車両30に搭載され、車両30のアクセル操作及びブレーキ操作等を制御することで自動運転を実現する。車載装置10は、汎用的なコンピュータであってもよいし、車載に特化した専用のコンピュータであってもよい。車載装置10は、情報処理装置と呼ばれてもよい。
【0015】
サーバ20は、車載装置10が自動運転を実現するために必要なデータを生成し、生成したデータを車載装置10に提供する。サーバ20は、車載装置10と無線ネットワークを介して相互に通信することができる。サーバ20は、1又は複数の物理的なサーバ等から構成されていてもよいし、ハイパーバイザー(hypervisor)上で動作する仮想的なサーバを用いて構成されていてもよいし、クラウドサーバを用いて構成されていてもよい。サーバ20は、情報処理装置と呼ばれてもよい。
【0016】
自動運転システム1は、バス、タクシー及びトラック等のプロドライバーなど運転が上手なドライバーが行う運転操作(乗り味)を学習する。自動運転システム1は、特に現状の自動運転には不足していると考えられる運転操作、例えば、乗員にとって運転が上手と感じるアクセル及びブレーキの掛け方及び抜き方を自動運転に反映させる。
【0017】
より具体的には、自動運転システム1は、車両30の自動運転制御を開始する前に、運転方法に関する複数のクラスタ(以下、「運転方法クラスタ」と言う。)のうち、車両30の運転操作に関する乗員の好みに応じたクラスタ、又は、車両30に積載された積載物の特性に応じたクラスタを取得する。続いて、自動運転システム1は、複数の加減速パターンの中から、取得したクラスタに対応する加減速パターンを車両30に適用することで、乗員が満足する自動運転又は積載物にとって適切な自動運転を実現する。
【0018】
「運転方法クラスタ」は、どのような種別に分類されていてもよいが、例えば、安全運転を特に重視するクラスタ(以下、「安全運転クラスタ」と言う。)、安全運転及び到着時間の両方を重視するクラスタ(以下、「両方重視クラスタ」と言う。)、到着時間を重視するクラスタ(以下、「時間重視クラスタ」と言う。)の3段階に分類されてもよい。安全運転クラスタに属する乗員は、速度変化がゆるやかな運転を好むクラスタであり、時間重視クラスタは、速度変化が迅速なきびきびとした運転(つまり到着時間が早い運転)を好むクラスタであり、両方重視クラスタは、安全運転クラスタと時間重視クラスタの中間の速度変化を好むクラスタであってもよい。
【0019】
また、積載物の特性に応じた運転方法クラスタについても同様であり、例えば、安全運転クラスタに属する積載物は、壊れやすい荷物であり、時間重視クラスタに属する積載物は、例えば生鮮食料品など、出荷先に早く到着することが望ましい荷物であり、両方重視クラスタは、飲料、乾物及び缶詰など、壊れにくいが出荷先に早めに到着した方がよい荷物であってもよい。
【0020】
第1実施形態では、自動運転中の車両30が行う加減速パターンを、1以上の定数を含む関数で定義する。当該関数に含まれる1以上の定数のセットを「速度制御パラメータ」と言う。関数はどのような関数であってもよいが、一次関数(線形関数)、二次関数、三次関数、指数関数などであってもよい。
【0021】
車載装置10は、車両30の加速又は減速に適用する速度制御パラメータを決定する際、運転方法クラスタごとに用意された評価モデルを利用する。評価モデルは、車両30の加減速パターンに対し、各運転方法クラスタに属する乗員が感じる運転方法に関する満足度を表す評価値、又は、各運転方法クラスタに属する積載物に対する運転方法の適性度を表す評価値を推定(出力)するモデルである。
【0022】
例えば、安全運転クラスタに属する乗員は、速度変化がゆるやかな運転に対しては高い満足度を示すと思われるが、速度変化が激しい運転に対しては高い満足度を示さないと想定される。一方で、時間重視クラスタに属する乗員は、速度変化がゆるやかな運転に対しては不満に感じると想定されるが、速度変化が激しい運転に対しては、高い満足度を示すと想定される。
【0023】
評価モデルは、運転方法クラスタ及び速度制御パラメータに対し、乗員の満足度又は積載物の適性度を出力することができれば、どのようなモデルであってもよい。評価モデルは、例えば機械学習モデルを学習させることで生成された学習済モデルであってもよいしし、所定の評価関数であってもよい。
【0024】
<ハードウェア構成>
図2は、第1実施形態に係る車載装置10及びサーバ20のハードウェア構成例を示す図である。車載装置10及びサーバ20は、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphical Processing Unit)等のプロセッサ11、メモリ、HDD(Hard Disk Drive)及び/又はSSD(Solid State Drive)等の記憶装置12、有線又は無線通信を行う通信IF(Interface)13、入力操作を受け付ける入力デバイス14、及び情報の出力を行う出力デバイス15を有する。入力デバイス14は、例えば、キーボード、タッチパネル、マウス及び/又はマイク等である。出力デバイス15は、例えば、ディスプレイ、タッチパネル及び/又はスピーカ等である。
【0025】
<機能ブロック構成>
(車載装置)
図3は、第1実施形態に係る車載装置10の機能ブロック構成例を示す図である。車載装置10は、記憶部100と、取得部101と、決定部102と、制御部103と、通信処理部104とを含む。記憶部100は、車載装置10が備える記憶装置12を用いて実現することができる。また、取得部101と、決定部102と、制御部103と、通信処理部104とは、車載装置10のプロセッサ11が、記憶装置12に記憶されたプログラムを実行することにより実現することができる。また、当該プログラムは、記憶媒体に格納することができる。当該プログラムを格納した記憶媒体は、コンピュータ読み取り可能な非一時的な記憶媒体(Non-transitory computer readable medium)であってもよい。非一時的な記憶媒体は特に限定されないが、例えば、USBメモリ又はCD-ROM等の記憶媒体であってもよい。
【0026】
記憶部100は、速度制御パラメータDB100aと、評価モデル100bとを記憶する。速度制御パラメータDB100aには、予め定義された速度制御パラメータが複数格納される。評価モデル100bには、運転方法クラスタごとの評価モデルが格納される。
【0027】
取得部101は、複数の運転方法クラスタ(クラスタ)の中から、車両30に乗車する乗員に関する運転方法クラスタ又は車両30の積載物に関する運転方法クラスタを取得する。なお、車両30の自動運転には、専用の道路等を走行することで、運転者が乗車せずに完全な自動運転を行うケースと、運転者が車両30に乗車し、運転者が必要に応じて自動運転を補助するケースが存在する。そこで、車両30に運転者が乗車する場合、取得部101は、複数の運転方法クラスタの中から、車両30に乗車する“運転者以外の乗員”に関する運転方法クラスタ又は車両30の積載物に関する運転方法クラスタを取得するようにしてもよい。
【0028】
決定部102は、取得部101で取得される運転方法クラスタに基づいて、車両30の速度変化を定義する速度制御パラメータを決定する。ここで、決定部102は、速度制御パラメータを、運転方法クラスタごとに予め定められた評価モデルに入力することで評価値を決定するようにしてもよい。例えば、決定部102は、評価モデルを用いて、評価値(乗員の満足度又は積載物への適性度)が最も高くなるように速度制御パラメータを決定するようにしてもよい。
【0029】
制御部103は、決定部102で決定される速度制御パラメータを用いて、車両30の速度を制御する。例えば、制御部103は、速度制御パラメータを関数に設定することで表される加減速パターンに従って、車両30の車載コンピュータ等に対しアクセル開度及びブレーキ操作を指示することで、車両30の加速及び減速を制御するようにしてもよい。
【0030】
通信処理部104は、サーバ20との間で各種の通信を行う。例えば、通信処理部104は、サーバ20から、速度制御パラメータ及び評価モデルに関するデータを取得して、速度制御パラメータDB100a及び評価モデル100bを更新する処理等を行う。
【0031】
(サーバ)
図4は、第1実施形態に係るサーバ20の機能ブロック構成例を示す図である。サーバ20は、記憶部200と、通信処理部201と、生成部202と、収集部203とを含む。記憶部200は、サーバ20が備える記憶装置12を用いて実現することができる。また、通信処理部201と、生成部202と、収集部203とは、車載装置10のプロセッサ11が、記憶装置12に記憶されたプログラムを実行することにより実現することができる。また、当該プログラムは、記憶媒体に格納することができる。当該プログラムを格納した記憶媒体は、コンピュータ読み取り可能な非一時的な記憶媒体であってもよい。非一時的な記憶媒体は特に限定されないが、例えば、USBメモリ又はCD-ROM等の記憶媒体であってもよい。
【0032】
記憶部200は、収集データDB200aと、速度制御パラメータDB200bと、評価モデル200cとを記憶する。収集データDB200aには、プロドライバー等が行った運転操作に対して乗員が回答した評価値、乗員が属する運転方法クラスタを示すクラスタデータ、及び、プロドライバー等が行った運転操作を表す車速の時系列データが記憶される。速度制御パラメータDB200bには、収集された車速の時系列データから生成された、速度制御パラメータが格納される。評価モデル200cには、評価データ及び速度制御パラメータを用いて機械学習モデルを学習させることで生成された学習済モデルのパラメータデータ、又は、評価データ及び速度制御パラメータを用いて生成された評価関数を示すデータが格納される。
【0033】
通信処理部201は、車載装置10との間で各種の通信を行う。例えば、通信処理部201は、記憶部200の速度制御パラメータDB200bから速度制御パラメータを取得して車載装置10に送信する。また、記憶部200の評価モデル200cから評価モデルに関するデータを取得して、車載装置10に送信する。
【0034】
生成部202は、収集データDB200aに格納されている評価データ及び車速の時系列データを用いて機械学習モデルを学習させることで、学習済みモデルを生成し、生成した学習済モデルのパラメータデータを評価モデル200cに格納する。また、生成部202は、収集データDB200aに格納されている評価データ及び車速の時系列データを用いて、評価関数を生成し、生成した評価関数を示すデータを評価モデル200cに格納する。
【0035】
収集部203は、プロドライバー等が行った運転操作に対して乗員が回答した評価値を示す評価データ、乗員が属する運転方法クラスタを示すクラスタデータ、及び、プロドライバー等が行った運転操作を表す車速の時系列データを、車載装置10及び乗員が使用するスマートフォン等から収集して記憶部200に格納する。
【0036】
<処理手順>
(運転操作に関するデータ収集)
図5は、プロドライバー等が行う運転操作に関する各種データを収集する際の処理手順の一例を示すフローチャートである。図5に示す処理手順は、例えば、プロドライバーが自ら運転するバス又はタクシー等に乗員が乗車している状態で行われる。
【0037】
ステップS10で、収集部203は、車両30に乗車している1以上の乗員の各々から、各乗員の運転方法クラスタを収集する。
【0038】
ステップS11で、収集部203は、ある速度で走行又は停止している車両30が加速及び減速をして目的の速度に到達するまでの間における速度変化を示す時系列データを、当該車両30から収集する。例えば、15時35分40秒の時点では20km/hで走行している車両30が、15時35分40秒から5秒間減速して、15時35分45秒の時点で停止したとする。この場合、収集部203は、(時刻、速度)=(0秒、20km/h)、(1秒、15km/h)、(2秒、10km/h)、(3秒、7km/h)、(4秒、3km/h)、(5秒、0km/h)のように、6つのデータから構成される時系列データを収集するようにしてもよい。また、時速20km/hで走行している車両30が、15時35分40秒から6秒間加速し、時速50km/hに到達して定速走行をしたとする。この場合、収集部203、(時刻、速度)=(0秒、20km/h)、(1秒、25km/h)、(2秒、30km/h)、(3秒、40km/h)、(4秒、45km/h)、(5秒、48km/h)、(6秒、50km/h)という7つのデータから構成される時系列データを収集するようにしてもよい。なお、当該時系列データはあくまで一例であり、これに限定されるものではない。例えば、時系列データの計測間隔は1秒ではなく、0.1秒間隔であってもよいし、0.5秒間隔であってもよく、また等間隔でなくてもよい。
【0039】
ステップS12で、収集部203は、車両30に乗車している1以上の乗員から、加速に関する運転操作及び減速に関する運転操作についての評価値を収集する。評価値は何段階であってもよいが、例えば、ステップS11の処理手順で例示した時系列データに対し、1~10までの10段階で評価値を収集するようにしてもよい。なお、ステップS12の処理手順は、加速又は減速操作が行われる度に、乗員から評価値を収集するようにしてもよいし、出発地から目的地までの一連の運転が完了した後に、乗員から、当該一連の運転に関する評価値を収集するようにしてもよい。当該一連の運転に関する評価値を収集する場合、収集部203は、一連の運転の間に行われた全ての加速又は減速操作について、同一の評価値を付与するようにしてもよい。
【0040】
ステップS13で、収集部203は、ステップS10~ステップS12の処理手順で収集した運転方法クラスタの種別、時系列データ及び評価値の組を対応づけて、収集データDB200aに格納する。例えば、上述の6つのデータから構成される時系列データに対し、安全運転クラスタの乗員が、評価値7をつけたとする。この場合、収集部203は、6つのデータから構成される時系列データと安全運転クラスタと評価値7とを対応づけて収集データDB200aに格納する。同様に、上述の6つのデータから構成される時系列データに対し、時間重視クラスタの乗員が、評価値3をつけたとする。この場合、収集部203は、6つのデータから構成される時系列データと時間重視クラスタと評価値3とを対応づけて収集データDB200aに格納する。
【0041】
サーバ20は、ステップS10~ステップS13の処理手順を繰り返すことで、運転方法クラスタの種別、時系列データ及び評価値の組を多数収集する。
【0042】
図6は、収集データDBの一例を示す図である。「識別番号」は、収集データを識別する識別子であり、収集部203が運転方法クラスタの種別、時系列データ及び評価値の組を収集データDB200aに格納する際に一意に割り振られる。以上説明した図5のステップS10~ステップS13の処理手順が繰り返し実行されることで、収集データDB200aにレコードが追加されていくことになる。
【0043】
(速度制御パラメータ及び評価モデルの生成)
図7は、速度制御パラメータ及び評価モデルを生成する処理の一例を示すフローチャートである。
【0044】
ステップS20で、生成部202は、収集データDB200aから、時系列データを取得し、取得した時系列データから速度制御パラメータを生成する。ここで、車両30の加減速パターンを定義する関数fの一例を式(1)に示す。
【数1】
数式1における関数fは、三次関数であり、パラメータpは関数fに含まれる定数(a、b、c及びd)である。vは速度を示し、tは時刻(例えば秒)を示す。
【0045】
続いて、生成部202は、式(2)で示されるように、最小二乗法を用いることで、時系列データを関数fを用いて表現した場合に、最も時系列データにフィットする定数a、b、c及びdを算出する。
【数2】
ここで、iは、時系列データに含まれる各々のデータの順番を示す。
【0046】
図8は、時系列データにフィットする定数を算出する方法を示す図である。図8の時系列データには、i=1~8までの8つのデータが含まれており、i=1のデータは0秒の時点における速度、すなわち走行速度を示しており、i=8のデータは、T秒後に速度がゼロになったことを示している。生成部202は、式(2)を用いて、8つの時系列データに最もフィットする定数a、b、c及びdを算出する。つまり、生成部202は、時系列データに含まれるi=1~8の全データについて、収集データDB200aから取得した時系列データにおけるi番目の速度から、関数fにより求めた速度を減算した値を2乗した値を算出し、算出した8つの値の合計が最小になるパラメータpを探索する。最小二乗法の利用については、既存のライブラリ等を利用するようにしてもよいし、取り得るパラメータpの値を総当たりで試すこととしてもよい。
【0047】
続いて、生成部202は、時系列データに含まれる8つのデータのうち最初のデータにおける速度(つまり0秒の時点における速度)を、車両30の開始速度とし、最後のデータにおける速度(つまりT秒の時点における速度)を終了速度として、算出した定数とともに速度制御パラメータDB200bに格納する。
【0048】
図9は、速度制御パラメータDB200bの一例を示す図である。「識別番号」は、速度制御パラメータを一意に識別する識別子である。識別番号は、収集データDB200aと同一の識別番号を設定しておく。例えば、収集データDB200aにおける1行目の時系列データを用いて速度制御パラメータを生成した場合、速度制御パラメータDB200bの識別番号は、収集データDB200aと同様に「0001」とする。「速度制御パラメータ」には、開始速度、終了速度及び関数に適用される1以上の定数の値が含まれる。当該1以上の定数は、式(1)における定数a、b、c及びdに対応する。
【0049】
生成部202は、以上説明した方法に従い、収集データDB200aに格納されている全ての時系列データについて定数を算出し、開始速度及び終了速度と共に速度制御パラメータDB200bに格納する。第1実施形態では、プロドライバー等が行った運転操作を表す車速の時系列データを、少なくとも自動運転で使用される開始速度及び終了速度の組み合わせごとに複数収集しておくことが望ましい。これにより、速度制御パラメータDB200bには、開始速度及び終了速度の組み合わせごとに複数の速度制御パラメータが格納されることになる。図7に戻り説明を続ける。
【0050】
ステップS21で、生成部202は、運転方法クラスタごとに、速度制御パラメータを入力すると評価値を出力する評価モデルを生成する。生成部202は、評価関数又は学習済モデルのいずれか一方を生成するようにしてもよいし、両方を生成するようにしてもよい。
【0051】
式(3)は、評価関数uの一例を示す式である。
【数3】
式(3)におけるsは評価値を示す。また、生成部202は、式(4)で示されるように、最小二乗法を用いることで、評価値sを関数uを用いて表現した場合に、最も速度制御パラメータにフィットする重み係数w(w1、w2、w3、w4)を算出する。
【数4】
式(4)におけるkは、速度制御パラメータに対応する識別番号である。また、skは、当該識別番号に対応する、乗員の評価値(評価モデルの出力ではなく、乗員が実際に回答した評価値)を示す。例えば、安全運転クラスタに関する評価関数uを生成する場合、生成部202は、収集データDB200a及び速度制御パラメータDB200bから、安全運転クラスタに該当する全ての速度制御パラメータと、乗員の評価値のペアを取得する。より具体的には、生成部202は、収集データDB200aから、運転方法クラスタが安全運転クラスタに該当する全レコードの識別番号と評価値とを取得し、更に、速度制御パラメータDB200bから、取得した識別番号に対応する速度制御パラメータを取得することで、全ての速度制御パラメータと評価値のペアを得ることができる。例えば図7で識別番号0001であるレコードの速度制御パラメータは、図6で識別番号0001であるレコードの時系列データから算出されたものである。従って、図7の識別番号0001であるレコードの速度制御パラメータと、図6の識別番号0001であるレコードの評価値は、速度制御パラメータと評価値の1組のペアである。
【0052】
生成部202は、このように取得した、運転方法クラスタが安全運転クラスタに該当する全ての速度制御パラメータと評価値のペアについて、式(4)に従って最小二乗法を用いることで、安全運転クラスタに該当する評価関数uを算出する。このとき、式(4)におけるskには、収集データDB200aから取得した評価値を代入する。つまり、生成部202は、全ての速度制御パラメータと評価値のペアについて、乗員の評価値から評価関数uにより求めた評価値を減算した値を2乗した値を算出し、算出した値の合計が最小になる重み係数wを探索する。最小二乗法の利用については、既存のライブラリ等を利用するようにしてもよいし、取り得る重みwのパターンを総当たりで試すこととしてもよい。生成部202は、生成した評価関数を示すデータを、運転方法クラスタ(ここでは安全方法クラスタ)と対応づけて評価モデル200cに格納する。
【0053】
続いて、生成部202は、同様の方法で、他の運転方法クラスタ(時間重視クラスタ及び両方重視クラスタ)に対応する評価式uを算出し、生成された評価関数を示すデータを、運転方法クラスタと対応づけて評価モデル200cに格納する。
【0054】
生成部202は、収集データDB200a及び速度制御パラメータDB200bから、安全運転クラスタに該当する全ての速度制御パラメータと乗員の評価値とのペアを取得する。続いて、生成部202は、取得した全ての速度制御パラメータと乗員の評価値とのペアの全部又は一部を教師データとして、モデルを学習させる。当該モデルのアルゴリズムは、どのようなアルゴリズムでもよいが、例えば、ニューラルネットワーク又は勾配ブースティング等を利用するようにしてもよい。生成部202は、学習により生成された学習済みモデルのパラメータセットを、運転方法クラスタ(ここでは安全方法クラスタ)と対応づけて評価モデル200cに格納する。また、生成部202は、同様の方法で、他の運転方法クラスタ(時間重視クラスタ及び両方重視クラスタ)に対応するモデルを生成し、学習により生成された学習済みモデルのパラメータセットを、運転方法クラスタと対応づけて評価モデル200cに格納する。
【0055】
サーバ20の通信処理部201は、以上説明した処理手順で生成された速度制御パラメータDB200b及び評価モデル200cを、車載装置10に送信する。車載装置10の通信処理部104は、サーバ20から受信した速度制御パラメータDB200b及び評価モデル200cを、それぞれ、記憶部100の速度制御パラメータDB100a及び評価モデル100bに格納する。
【0056】
(自動運転制御)
図10は、車載装置10が自動運転制御を実行する際の処理手順の一例を示すフローチャートである。
【0057】
ステップS30で、取得部101は、複数の運転方法クラスタの中から、車両30に乗車する乗員に関する運転方法クラスタ又は車両30の積載物に関する運転方法クラスタを取得する。具体的には、車両30が乗員の輸送を目的としている場合、取得部101は、車両30に乗車している1以上の乗員の各々に関する運転方法クラスタを取得する。また、車両30に運転者が乗車している場合、取得部101は、運転者以外の1以上の乗員の各々に関する運転方法クラスタを取得する。例えば、取得部101は、車両30の各乗員から、運転操作に関する好みの希望を受け付けるようにしてもよいし、車両30に搭載されたカメラで撮影された画像から、運転方法クラスタを推定するようにしてもよい。例えば、年配の女性であれば安全運転クラスタと推定し、スーツ姿の男性であれば時間重視クラスタであると推定することが考えられる。
【0058】
また、車両30が荷物の輸送を目的としている場合、取得部101は、積載物に関する運転方法クラスタを取得する。この場合、取得部101は、車両30に乗車する作業者等から、積載物に対応する運転方法クラスタの指定を受け付けるようにしてもよい。
【0059】
ステップS31で、制御部103は、取得した運転方法クラスタに基づいて、自動運転制御を開始する。
【0060】
ステップS32で、制御部103は、加速又は減速を実行する場合、ステップS33の処理手順に進む。加速又は減速を実行しない場合、ステップS35の処理手順に進む。
【0061】
ステップS33で、制御部103は、車両30を、現在の速度から、何km/hまで加速又は減速すればよいのかを決定する。すなわち、制御部103は、目標速度を決定する。続いて、決定部102は、ステップS30の処理手順で取得した運転方法クラスタに基づいて、車両30の加速又は減速に用いる速度制御パラメータを決定する。例えば、決定部102は、速度制御パラメータDB100aに格納される複数の速度制御パラメータの中から、開始速度及び終了速度が、車両30の現在速度及び目標速度に対応し、かつ、取得部101で取得される運転方法クラスタに対応する評価値が最も高い速度制御パラメータを、車両30に適用する速度制御パラメータとして決定するようにしてもよい。
【0062】
例えば、制御部103は、20km/hで走行している車両30を、停止させることを決定したとする。また、乗員又は積載物の運転方法クラスタは、時間重視クラスタであるものとする。また、評価値は学習済モデルを用いて決定するものとする。この場合、決定部102は、速度制御パラメータDB100aを参照し、開始速度及び終了速度がそれぞれ20km/h及び0km/hである速度制御パラメータを複数取得する。続いて、決定部102は、取得した各速度制御パラメータに含まれるパラメータp(a、b、c、d)を、時間重視クラスタに対応する学習済モデルに入力することで、取得した速度制御パラメータごとの評価値を取得する。続いて、決定部102は、取得した評価値が最も高いパラメータp(a、b、c、d)を、車両30に適用する速度制御パラメータとして決定する。
【0063】
ここで、車両30がバス又はタクシーなどであり、乗員が複数人存在する場合、各乗員の運転方法クラスタが異なることが想定される。例えば、乗員は2人である場合において、1人は時間重視クラスタであり、もう1人は両方重視クラスタである等が挙げられる。つまり、ステップS30の処理手順において取得部101で取得される運転方法クラスタには、複数の運転方法クラスタ(すなわち、車両30に乗車する乗員ごとの運転方法クラスタ)が含まれていることがあり得る。この場合、決定部102は、複数の速度制御パラメータの中から、開始速度及び終了速度が車両30の現在速度及び目標速度に対応し、かつ、取得部101で取得される複数の運転方法クラスタの各々に対応する評価値の合計が最も高くなる速度制御パラメータを、車両30に適用する速度制御パラメータとして決定するようにしてもよい。
【0064】
例えば、制御部103は、停止している車両30を、40km/hまで加速させることを決定したとする。また、乗員は2人であり、時間重視クラスタが1人、安全運転クラスタが1人であるものとする。また、評価値は評価モデルを用いて決定するものとする。この場合、決定部102は、速度制御パラメータDB100aを参照し、開始速度及び終了速度がそれぞれ0km/h及び40km/hである速度制御パラメータを複数取得する。続いて、決定部102は、取得した各速度制御パラメータに含まれるパラメータp(a、b、c、d)を、時間重視クラスタに対応する評価モデル及び安全運転クラスタに対応する評価モデルに入力することで、取得した速度制御パラメータごとに、時間重視クラスタの評価値及び安全運転クラスタの評価値を取得する。
【0065】
続いて、決定部102は、以下の数式5に従い、評価値が最大になる速度制御パラメータを決定する。
【数5】
数式5におけるcは、運転方法クラスタの種別を示す。mcは運転方法クラスタの重要度を示す。ncは、運転方法クラスタごとの人数を示す。なお、評価モデルに学習済モデルを利用する場合、数式5の評価関数uは、学習済モデルから出力される評価値を意味する。
【0066】
例えば、開始速度及び終了速度がそれぞれ0km/h及び40km/hである速度制御パラメータとして、速度制御パラメータA及び速度制御パラメータBが存在するものとする。また、数式5におけるmcについて、各運転方法クラスタの重要度は同一(例えば1)であるとする。また、速度制御パラメータAに対する評価値は、時間重視クラスタ及び安全運転クラスタで、それぞれ「5」及び「8」であるとする。また、速度制御パラメータBに対する評価値は、時間重視クラスタ及び安全運転クラスタで、それぞれ「9」及び「2」であるとする。数式5によれば、速度制御パラメータAについて、運転方法クラスタごとの評価値の合計は、5+8=13になる。また、速度制御パラメータBについて、運転方法クラスタごとの評価値の合計は、9+2=11になる。従って、決定部102は、速度制御パラメータAを、車両30に適用する速度制御パラメータとして決定する。これにより、運転方法クラスタが異なる複数の乗員が乗車している場合であっても、速度制御パラメータを決定することが可能になる。
【0067】
なお、数式5によれば、運転方法クラスタごとの人数を示すncが評価値に乗算されている。すなわち、決定部102は、複数の速度制御パラメータの中から、開始速度及び終了速度が車両30の現在速度及び目標速度に対応し、かつ、取得部101で取得される複数の運転方法クラスタの各々に対応する評価値に運転方法クラスタの乗員数を乗算した評価値の合計が最も高くなる速度制御パラメータを、車両30に適用する速度制御パラメータとして決定するようにしてもよい。
【0068】
例えば、上述の例において乗員は3人であり、時間重視クラスタが2人、安全運転クラスタが1人であるものとする。この場合、数式5によれば、速度制御パラメータAについて、運転方法クラスタごとの評価値の合計は、5×2+8=18になる。また、速度制御パラメータBについて、運転方法クラスタごとの評価値の合計は、9×2+2=20になる。従って、決定部102は、速度制御パラメータBを、車両30に適用する速度制御パラメータとして決定する。これにより、運転方法クラスタが異なる複数の乗員が乗車している場合であっても、クラスタごとの乗車人数を考慮して速度制御パラメータを決定することが可能になる。
【0069】
また、数式5によれば、運転方法クラスタの重要度を示すmcは評価値に乗算されている。当該重要度は、運転方法クラスタごとに異なる値が設定されていてもよい。決定部102は、速度制御パラメータを決定する際、評価値を、運転方法クラスタの重要度に基づいて重み付けするようにしてもよい。まず、決定部102は、複数の速度制御パラメータの中から、開始速度及び終了速度が車両30の現在速度及び目標速度に対応する複数の速度制御パラメータ候補を選択する。続いて、決定部102は、選択した複数の速度制御パラメータ候補の各々に対応する評価値を、取得部101で取得される運転方法クラスタごとに決定する。続いて、決定部102は、決定した運転方法クラスタごとの評価値を運転方法クラスタの重要度に応じて重みづけする。なお、決定部102は、決定した運転方法クラスタごとの評価値に運転方法クラスタの乗員数を乗算した評価値を、運転方法クラスタの重要度に応じて重みづけするようにしてもよい。最後に決定部102は、重みづけした後の評価値の合計が最も高くなる速度制御パラメータを、車両30に適用する速度制御パラメータとして決定する。
【0070】
例えば、上述の例において乗員は2人であり、時間重視クラスタが1人、安全運転クラスタが1人であるものとする。また、時間重視クラスタの重要度は1であり、安全運転クラスタの重要度は2であるものとする。この場合、数式5によれば、速度制御パラメータAについて、運転方法クラスタごとの評価値の合計は、5+8×2=21になる。また、速度制御パラメータBについて、運転方法クラスタごとの評価値の合計は、9+2×2=13になる。従って、決定部102は、速度制御パラメータAを、車両30に適用する速度制御パラメータとして決定する。これにより、運転方法クラスタの重要度に応じて速度制御パラメータを決定することが可能になる。
【0071】
決定部102は、数式5に従って評価値が最大になる速度制御パラメータを決定する際、少なくとも一部の運転方法クラスタの評価値が所定値未満である速度制御パラメータについては、数式5に適用せずに無視するようにしてもよい。すなわち、決定部102は、複数の速度制御パラメータの中から、開始速度及び終了速度が車両30の現在速度及び目標速度に対応し、かつ、取得部101で取得される複数の運転方法クラスタの各々に対応する評価値が所定値以上である評価値の合計が最も高くなる速度制御パラメータを、車両30に適用する速度制御パラメータとして決定するようにしてもよい。
【0072】
ここで、所定値は「4」に設定されていると仮定する。開始速度及び終了速度がそれぞれ0km/h及び40km/hである速度制御パラメータとして、速度制御パラメータC及び速度制御パラメータDが存在するものとする。また、数式5におけるmcは、各運転方法クラスタの重要度は同一(例えば1)であるものとする。また、速度制御パラメータCに対する評価値は、時間重視クラスタ及び安全運転クラスタで、それぞれ「5」及び「6」であるとする。また、速度制御パラメータDに対する評価値は、時間重視クラスタ及び安全運転クラスタで、それぞれ「8」及び「2」であるとする。
【0073】
速度制御パラメータDに対する安全運転クラスタの評価値は2であり所定値未満であることから、決定部102は、速度制御パラメータDを無視する。従って、決定部102は、速度制御パラメータCを、車両30に適用する速度制御パラメータとして決定する。これにより、少なくとも一部の運転方法クラスタにおける評価値が所定値未満である速度制御パラメータが選択されてしまうことを抑制することが可能になる。
【0074】
ステップS34で、制御部103は、ステップS33の処理手順で決定された速度制御パラメータを用いて、車両30を加速又は減速する制御を行う。
【0075】
ステップS35で、制御部103は、自動運転を終了する場合は処理を終了し、自動運転を終了しない場合はステップS32の処理手順に戻る。なお、自動運転を終了した後、サーバ20は、図5と同様の方法により、車両30が実際に走行した際の時系列データと乗員の評価値とを収集して収集データDB200aを更新するようにしてもよい。また、サーバ20は、更新された収集データDB200aを用いて、図7と同様の方法により、評価モデルの更新を行うようにしてもよい。
【0076】
<<第2実施形態>>
第1実施形態では、開始速度及び終了速度を、速度制御パラメータに対応づけるようにした。一方、第2実施形態では、速度変化量を、速度制御パラメータに対応づけるようにしてもよい。例えば、図8に示す速度変化は、T秒間で20km/hから0km/hに減速した際の例である。しかしながら、T秒間で60km/hから40km/hに減速する場合、及びT秒間で40km/hから20km/hに減速する場合のように、T秒間で20km/h減速する場合、開始速度が何km/hであるかに関わらず、速度変化は図8と同様のグラフ形状になり、かつ、乗員の評価も同様になることが想定される。また、減速時のみならず加速時も同様であると想定される。
【0077】
そこで、サーバ20は、図7の処理手順について、以下の通り処理を行うこととしてもよい。なお、特に言及しない点は、第1実施形態の説明と同一でよい。
【0078】
ステップS20で、生成部202は、収集データDB200aから、時系列データを取得し、取得した時系列データから速度制御パラメータを生成する。このとき、生成部202は、取得した時系列データに含まれる複数のデータの各々から、最も速度が低い値を減算することで、取得した時系列データを、0kmから加速した場合の時系列データ、又は、0kmまで減速した場合の時系列データに変換する。例えば、取得した時系列データに(時刻、速度)=(0秒、20km/h)、(1秒、25km/h)、(2秒、30km/h)、(3秒、40km/h)、(4秒、45km/h)、(5秒、48km/h)、(6秒、50km/h)という7つのデータが含まれていたとする。この場合、最も低い速度のデータは20km/hであるから、生成部202は、当該7つのデータからそれぞれ20km/hを減算することで、取得した時系列データを、(時刻、速度)=(0秒、0km/h)、(1秒、5km/h)、(2秒、10km/h)、(3秒、20km/h)、(4秒、25km/h)、(5秒、28km/h)、(6秒、30km/h)という7つのデータに変換する。
【0079】
続いて、生成部202は、式(2)を用いて、変換後の時系列データに最もフィットする定数a、b、c及びdを算出する。
【0080】
続いて、生成部202は、時系列データに含まれる7つのデータのうち最後のデータにおける速度(つまり6秒の時点における速度30km)から、最初のデータにおける速度を減算した値を速度変化量として、算出した定数とともに速度制御パラメータDB200bに格納する。
【0081】
本変形例では、速度制御パラメータDB200bの「速度制御パラメータ」には、“開始速度、終了速度及び関数に適用される1以上の定数の値”に代えて、“速度変化量及び関数に適用される1以上の定数の値”が含まれる。上記の時系列データの例では、速度制御パラメータには、速度変化量として+30km/hが格納されることになる。もし、時系列データが減速するパターン(つまりブレーキ時)である場合、速度変化量にはマイナスの値、例えば、-20km/hといった値が格納されることになる。
【0082】
生成部202は、以上説明した変形例に従い、収集データDB200aに格納されている全ての時系列データについて定数を算出し、速度変化量と共に速度制御パラメータDB200bに格納する。本変形例では、プロドライバー等が行った運転操作を表す車速の時系列データを、少なくとも自動運転で使用される速度変化量ごとに複数収集しておくことが望ましい。これにより、速度制御パラメータDB200bには、速度変化量ごとに複数の速度制御パラメータが格納されることになる。
【0083】
また、サーバ20は、図10の処理手順について、以下の通り処理を行うこととしてもよい。なお、特に言及しない点は、これまでの説明と同一でよい。
【0084】
ステップS33で、制御部103は、車両30の目標速度を決定する。続いて、決定部102は、ステップS30の処理手順で取得した運転方法クラスタに基づいて、車両30の加速又は減速に用いる速度制御パラメータを決定する。例えば、決定部102は、速度制御パラメータDB100aに格納される複数の速度制御パラメータの中から、速度変化量が、車両30の目標速度から現在速度を減算した値に対応し、かつ、取得部101で取得される運転方法クラスタに対応する評価値が最も高い速度制御パラメータを、車両30に適用する速度制御パラメータとして決定するようにしてもよい。
【0085】
例えば、制御部103は、40km/hで走行している車両30を、20kmに減速させることを決定したとする。また、乗員又は積載物の運転方法クラスタは、時間重視クラスタであるものとする。また、評価値は学習済モデルを用いて決定するものとする。この場合、決定部102は、速度制御パラメータDB100aを参照し、速度変化量が-20km/hである速度制御パラメータを複数取得する。続いて、決定部102は、取得した各速度制御パラメータに含まれるパラメータp(a、b、c、d)を、時間重視クラスタに対応する学習済モデルに入力することで、取得した速度制御パラメータごとの評価値を取得する。続いて、決定部102は、取得した評価値が最も高いパラメータp(a、b、c、d)を、車両30に適用する速度制御パラメータとして決定する。
【0086】
ここで、車両30がバス又はタクシーなどであり、乗員が複数人存在する場合、各乗員の運転方法クラスタが異なることが想定される。この場合、決定部102は、複数の速度制御パラメータの中から、速度変化量が車両30の目標速度から現在速度を減算した値に対応し、かつ、取得部101で取得される複数の運転方法クラスタの各々に対応する評価値の合計が最も高くなる速度制御パラメータを、車両30に適用する速度制御パラメータとして決定するようにしてもよい。
【0087】
例えば、制御部103は、停止している車両30を、40km/hまで加速させることを決定したとする。また、乗員は2人であり、時間重視クラスタが1人、安全運転クラスタが1人であるものとする。また、評価値は評価モデルを用いて決定するものとする。この場合、決定部102は、速度制御パラメータDB100aを参照し、速度変化量が+40km/hである速度制御パラメータを複数取得する。続いて、決定部102は、取得した各速度制御パラメータに含まれるパラメータp(a、b、c、d)を、時間重視クラスタに対応する評価モデル及び安全運転クラスタに対応する評価モデルに入力することで、取得した速度制御パラメータごとに、時間重視クラスタの評価値及び安全運転クラスタの評価値を取得する。
【0088】
続いて、決定部102は、数式5に従い、評価値が最大になる速度制御パラメータを決定する。
【0089】
なお、数式5によれば、運転方法クラスタごとの人数を示すncが評価値に乗算されている。すなわち、決定部102は、複数の速度制御パラメータの中から、速度変化量が車両30の目標速度から現在速度を減算した値に対応し、かつ、取得部101で取得される複数の運転方法クラスタの各々に対応する評価値に運転方法クラスタの乗員数を乗算した評価値の合計が最も高くなる速度制御パラメータを、車両30に適用する速度制御パラメータとして決定するようにしてもよい。
【0090】
また、数式5によれば、運転方法クラスタの重要度を示すmcは評価値に乗算されている。当該重要度は、運転方法クラスタごとに異なる値が設定されていてもよい。決定部102は、速度制御パラメータを決定する際、評価値を、運転方法クラスタの重要度に基づいて重み付けするようにしてもよい。まず、決定部102は、複数の速度制御パラメータの中から、速度変化量が、車両30の目標速度から現在速度を減算した値に対応する複数の速度制御パラメータ候補を選択する。続いて、決定部102は、選択した複数の速度制御パラメータ候補の各々に対応する評価値を、取得部101で取得される運転方法クラスタごとに決定する。続いて、決定部102は、決定した運転方法クラスタごとの評価値を運転方法クラスタの重要度に応じて重みづけする。なお、決定部102は、決定した運転方法クラスタごとの評価値に運転方法クラスタの乗員数を乗算した評価値を、運転方法クラスタの重要度に応じて重みづけするようにしてもよい。最後に決定部102は、重みづけした後の評価値の合計が最も高くなる速度制御パラメータを、車両30に適用する速度制御パラメータとして決定する。
【0091】
決定部102は、数式5に従って評価値が最大になる速度制御パラメータを決定する際、少なくとも一部の運転方法クラスタの評価値が所定値未満である速度制御パラメータについては、数式5に適用せずに無視するようにしてもよい。すなわち、決定部102は、複数の速度制御パラメータの中から、速度変化量が、車両30の目標速度から現在速度を減算した値に対応し、かつ、取得部101で取得される複数の運転方法クラスタの各々に対応する評価値が所定値以上である評価値の合計が最も高くなる速度制御パラメータを、車両30に適用する速度制御パラメータとして決定するようにしてもよい。 ステップS34で、制御部103は、ステップS33の処理手順で決定された速度制御パラメータを用いて、車両30を加速又は減速する制御を行う。例えば、制御部103は、ステップS32の処理手順で、40km/hで走行している車両30を、20kmに減速させることを決定したとする。このとき、ステップS33の処理手順では、速度変化量が-20km/hである速度制御パラメータが1つ選択されることになる。したがって、制御部103は、40km/hで走行している車両30を、選択された速度制御パラメータで示される関数fのグラフ形状に沿うように20km/hまで減速させる。
【0092】
<<第3実施形態>>
以上説明した第1実施形態及び第2実施形態では、車載装置10が、乗員又は積載物の運転方法クラスタに応じて、車両30に適用する速度制御パラメータを決定するようにしたが、第3実施形態では、車両30に適用する速度制御パラメータをサーバ20が決定するようにしてもよい。特に言及しない点は第1実施形態及び第2実施形態と同一でよい。
【0093】
図11は、第3実施形態に係る車載装置10の機能ブロック構成例を示す図である。また、図12は、第3実施形態に係るサーバ20の機能ブロック構成例を示す図である。図12に示すように、サーバ20は、決定部204を備えるようにしてもよい。また、図11に示すように、車載装置10は、図3に存在した決定部102、速度制御パラメータDB100a及び評価モデル100bを備えていなくてもよい。その他特に言及しない点は、図3及び図4と同一であるため説明を省略する。
【0094】
図13は、第3実施形態に係る車載装置10とサーバ20間の処理手順を示すシーケンス図である。図13の処理手順は、図10の処理手順におけるステップS33及びステップS34の処理手順で実行される。
【0095】
ステップS100で、通信処理部104は、車両30の現在速度、目標速度及び乗員又は積載物の運転方法クラスタに関する情報をサーバ20に送信する。もし、車両30に複数の乗員が乗車している場合、通信処理部104は、乗員ごとの運転方法クラスタをサーバ20に送信する。
【0096】
ステップS101で、サーバ20の決定部204は、図10の処理手順におけるステップS34の処理手順と同様の処理手順により、車両30に適用する速度制御パラメータを決定する。
【0097】
ステップS102で、サーバ20の通信処理部201は、決定された、車両30に適用する速度制御パラメータを車載装置10に送信する。車載装置10の制御部103は、サーバ20から受信した速度制御パラメータを用いて車両30の自動制御を行う。
【0098】
<まとめ>
以上説明した各実施形態によれば、乗員又は積載物に関する運転方法クラスタを定義し、運転方法クラスタに基づいて、速度制御パラメータを決定するようにした。これにより、乗員等のクラスタに応じた速度制御を実現することが可能になる。また、運転者は自身で運転操作を行うことから、急ブレーキ及び急発進が生じることを予測することが可能である一方、運転者以外の乗員は、急ブレーキ及び急発進が突発的に生じるように感じることから、急ブレーキ及び急発進に伴う不快感は、運転者以上に強い。各実施形態によれば、乗員のクラスタに応じた速度制御を実現することから、運転者以外の者を含む乗員が感じる不快感を削減し、乗員にとって快適な乗り心地を提供することが可能になる。また、各実施形態に係る技術は、持続可能な開発目標(SDGs)の目標9「産業と技術革新の基盤をつくろう」の達成に貢献できる。
【0099】
以上説明した各実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。実施形態で説明したフローチャート、シーケンス、実施形態が備える各要素並びにその配置、材料、条件、形状及びサイズ等は、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。また、異なる実施形態で示した構成同士を部分的に置換し又は組み合わせることが可能である。
【符号の説明】
【0100】
1…自動運転システム、10…車載装置、11…プロセッサ、12…記憶装置、13…通信IF、14…入力デバイス、15…出力デバイス、20…サーバ、30…車両、100…記憶部、100a…速度制御パラメータDB、100b…評価モデル、101…取得部、102…決定部、103…制御部、104…通信処理部、200…記憶部、200a…収集データDB、200b…速度制御パラメータDB、200c…評価モデル、201…通信処理部、202…生成部、203…収集部、204…決定部
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