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特開2024-135930プロセッサパッケージ及び情報処理装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024135930
(43)【公開日】2024-10-04
(54)【発明の名称】プロセッサパッケージ及び情報処理装置
(51)【国際特許分類】
   G06F 11/36 20060101AFI20240927BHJP
   G06F 15/78 20060101ALI20240927BHJP
【FI】
G06F11/36 148
G06F15/78 516
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023046846
(22)【出願日】2023-03-23
(71)【出願人】
【識別番号】000005223
【氏名又は名称】富士通株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003649
【氏名又は名称】弁理士法人真田特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100189201
【弁理士】
【氏名又は名称】横田 功
(72)【発明者】
【氏名】稲田 賢
【テーマコード(参考)】
5B042
5B062
【Fターム(参考)】
5B042GA13
5B042GC02
5B042HH03
5B062AA02
5B062JJ08
(57)【要約】
【課題】デバッグ用の出力ピンの数を減らす。
【解決手段】プロセッサの複数のデバッグ部21~24から出力されたデバック信号に、出力したデバッグ部21~24を区別する制御コードをそれぞれ付加する付加部112と、制御コードを付加した信号を一つの信号にまとめるマルチプレクサ部111と、まとめられた信号を出力する出力ピン102と、を備える。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサの複数のデバッグ部から出力されたデバック信号に、出力したデバッグ部を区別する制御コードをそれぞれ付加する付加部と、
前記制御コードを付加した信号を一つの信号にまとめるマルチプレクサ部と、
前記まとめられた信号を出力する出力ピンと、
を備える、プロセッサパッケージ。
【請求項2】
信号の入力を受け付ける入力ピンと、
前記制御コードを参照して前記入力された信号を振り分けるデマルチプレクサ部と、
前記振り分けられた信号から前記制御コードを削除して、複数のデバッグ部のうち前記制御コードに対応するデバック部に前記制御コードを削除した信号を出力する削除部と、
を更に備える、請求項1に記載のプロセッサパッケージ。
【請求項3】
前記出力ピンは、前記マルチプレクサ部によって前記まとめられた信号を任意の順序で出力する、
請求項1又は2に記載のプロセッサパッケージ。
【請求項4】
プロセッサパッケージとシステム制御チップとを有する情報処理装置であって、
前記プロセッサパッケージは、
プロセッサの複数のデバッグ部から出力されたデバック信号に、出力したデバッグ部を区別する制御コードをそれぞれ付加する第1付加部と、
前記制御コードを付加した信号を一つの信号にまとめる第1マルチプレクサ部と、
前記まとめられた信号を出力する出力ピンと、
を備え、
前記システム制御チップは、
前記制御コードを参照して前記出力ピンから出力された信号を振り分ける第1デマルチプレクサ部と、
前記振り分けられた信号から前記制御コードを削除して、前記制御コードに対応する画面に前記制御コードを削除した信号を出力する第1削除部と、
を備える、情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プロセッサパッケージ及び情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
Central Processing Unit(CPU)パッケージ内に複数の制御マイコンを内蔵するのが近年のトレンドとなっている。複数の制御マイコンのそれぞれが、セキュリティや電源制御等を担っている。
【0003】
デバッグの観点でそれぞれの制御マイコンの出力を同時に参照するためには、Application(AP)用のプロセッサにおいて多数のピンを使用する。一方、デバッグ用途でのピン数は極力減らしたい。
【0004】
また、セキュリティレベル(例えば、Realm/Root/Secure/Non-Secureの4種類)ごとに異なるサービスが動作する場合には、それぞれ別々に出力を参照したいことがある。
【0005】
計算速度向上のためコア数を増加させると、コアを管理する制御マイコンの必要数も増加する。コア数が増加するとコア制御のための処理が増加し、レイテンシが増大し、電力効率が落ちる。よって、コア数増に合わせてマイコン数も増やす必要がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平3-90955号公報
【特許文献2】特開2004-164367号公報
【特許文献3】特開2006-155671号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
パッケージに内蔵するマイコンの種類及び数が増すごとに、別々に操作したいデバッグ入出力の数は増える一方、デバッグ入出力のためのピン数が増加するとCPUパッケージ面積が増大するおそれがある。
【0008】
1つの側面では、デバッグ用の出力ピンの数を減らすことを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
1つの側面では、プロセッサパッケージは、プロセッサの複数のデバッグ部から出力されたデバック信号に、出力したデバッグ部を区別する制御コードをそれぞれ付加する付加部と、前記制御コードを付加した信号を一つの信号にまとめるマルチプレクサ部と、前記まとめられた信号を出力する出力ピンと、を備える。
【発明の効果】
【0010】
1つの側面では、デバッグ用の出力ピンの数を減らすことができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】関連例としての情報処理装置におけるCPUパッケージと対CPUデバッグ通信用Hardware(HW)との接続構成を例示するブロック図である。
図2】実施形態としての情報処理装置におけるCPUパッケージから信号を出力する場合の機能構成例を模式的に示すブロック図である。
図3】実施形態としての情報処理装置におけるCPUパッケージへ信号を入力する場合の機能構成例を模式的に示すブロック図である。
図4】実施形態におけるマルチプレクサ制御及びデマルチプレクサ制御を説明するフローチャートである。
図5】実施形態におけるCPUパッケージから信号を出力する場合のデータの流れを説明する図である。
図6】実施形態における情報処理装置のハードウェア構成例を模式的に示すブロック図である。
【0012】
〔A〕関連例
図1は、関連例としての情報処理装置600におけるCPUパッケージ60と対CPUデバッグ通信用HW70との接続構成を例示するブロック図である。
【0013】
情報処理装置600は、CPUパッケージ60及び対CPUデバッグ通信用HW70を備える。
【0014】
CPUパッケージ60は、Rootデバッグ入出力機構61,Realmデバッグ入出力機構62,Non-Secureデバッグ入出力機構63,Secureデバッグ入出力機構64,SCPデバッグ入出力機構65,MCPデバッグ入出力機構66及びHESデバッグ入出力機構67を備える。Rootデバッグ入出力機構61,Realmデバッグ入出力機構62,Non-Secureデバッグ入出力機構63,Secureデバッグ入出力機構64,SCPデバッグ入出力機構65,MCPデバッグ入出力機構66及びHESデバッグ入出力機構67を、まとめてデバッグ入出力機構61~67と称する場合がある。
【0015】
Rootデバッグ入出力機構61,Realmデバッグ入出力機構62,Non-Secureデバッグ入出力機構63及びSecureデバッグ入出力機構64は、アプリケーションプロセッサとして機能する。SCPデバッグ入出力機構65,MCPデバッグ入出力機構66及びHESデバッグ入出力機構67は、制御マイコンとして機能する。
【0016】
対CPUデバッグ通信用HW70は、複数(図1に示す例では7つ)のデバッグ入出力機構71及び不図示のデバッグ入出力画面を備える。
【0017】
対CPUデバッグ通信用HW70の各デバッグ入出力機構71は、CPUパッケージ60のデバッグ入出力機構61~67にそれぞれ対応するデバッグ入出力用ピン68に接続される。CPUパッケージ60のデバッグ入出力機構61~67と対CPUデバッグ通信用HW70の各デバッグ入出力機構71とは、デバッグ入出力用ピン68を介してデバッグ入出力信号を送受信する。
【0018】
このように、関連例におけるCPUパッケージ60では、デバッグ入出力機構61~67の数に応じたデバッグ入出力用ピン68が必要になる。
【0019】
〔B〕実施形態
以下、図面を参照して一実施の形態を説明する。ただし、以下に示す実施形態はあくまでも例示に過ぎず、実施形態で明示しない種々の変形例や技術の適用を排除する意図はない。すなわち、本実施形態を、その趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。また、各図は、図中に示す構成要素のみを備えるという趣旨ではなく、他の機能等を含むことができる。
【0020】
図2は、実施形態としての情報処理装置100におけるCPUパッケージ10から信号を出力する場合の機能構成例を模式的に示すブロック図である。
【0021】
情報処理装置100は、CPUパッケージ10及びシステムボード制御チップ30を備える。
【0022】
CPUパッケージ10は、デバッグ信号制御マイコン101,Rootデバッグ入出力機構21,Secureデバッグ入出力機構22,Non-Secureデバッグ入出力機構23及びMCPデバッグ入出力機構24を備える。Rootデバッグ入出力機構21,Secureデバッグ入出力機構22,Non-Secureデバッグ入出力機構23及びMCPデバッグ入出力機構24を、まとめてデバッグ入出力機構21~24と称する場合がある。
【0023】
デバッグ信号制御マイコン101は、デバッグ信号マルチプレクサ111及び複数の制御コード付加機能112を備える。
【0024】
制御コード付加機能112は、デバッグ入出力機構21~24のいずれかに接続されており、対応するデバッグ入出力機構21~24から入力された信号の1Byteずつにチャネル識別用の制御コードを付ける(符号A1参照)。
【0025】
デバッグ信号マルチプレクサ111は、各制御コード付加機能112から入力された制御コード付きの入力信号から一つを選択して、デバッグ出力用ピン102を介してシステムボード制御チップ30へ出力する。
【0026】
システムボード制御チップ30は、デバッグ信号デマルチプレクサ31及び複数の制御コード削除機能32を備える。
【0027】
デバッグ信号デマルチプレクサ31は、CPUパッケージ10から入力された信号を制御コードごとの出力先に分けて各制御コード削除機能32へ出力する(符号A2参照)。
【0028】
制御コード削除機能32は、デバッグ信号デマルチプレクサ31から入力された信号から制御コードを削除し(符号A3参照)、TCP/IPポート301を介してデバッグ入出力画面302へ出力する。
【0029】
図3は、実施形態としての情報処理装置100におけるCPUパッケージ10へ信号を入力する場合の機能構成例を模式的に示すブロック図である。
【0030】
情報処理装置100は、図2に示した場合と同様に、CPUパッケージ10及びシステムボード制御チップ30を備える。
【0031】
システムボード制御チップ30は、デバッグ信号マルチプレクサ33及び複数の制御コード付加機能34を備える。
【0032】
制御コード付加機能34は、デバッグ入出力画面302からTCP/IPポート301を介して入力された信号1Byteずつにチャネル識別用の制御コードを付ける(符号B1参照)。
【0033】
デバッグ信号マルチプレクサ33は、各制御コード付加機能34から入力された制御コード付きの入力信号から一つを選択して、CPUパッケージ10へ出力する。
【0034】
CPUパッケージ10は、デバッグ信号制御マイコン101及びデバッグ入出力機構21~24を備える。
【0035】
デバッグ信号制御マイコン101は、デバッグ信号デマルチプレクサ113及び複数の制御コード削除機能114を備える。
【0036】
デバッグ信号デマルチプレクサ113は、システムボード制御チップ30からCPUパッケージ10のデバッグ入力用ピン103を介して入力された信号を制御コードごとの出力先に分けて(符号B2参照)、制御コード削除機能114へ出力する。
【0037】
制御コード削除機能114は、デバッグ信号デマルチプレクサ113から入力された信号から制御コードを削除して(符号B3参照)、対応するデバッグ入出力機構21~24へ出力する。
【0038】
実施形態におけるマルチプレクサ制御及びデマルチプレクサ制御を、図4に示すフローチャート(ステップS11~S31及びS61~S94)を参照して説明する。
【0039】
以下では、CPUパッケージ10におけるマルチプレクサ制御及びデマルチプレクサ制御を説明するが、システムボード制御チップ30におけるマルチプレクサ制御及びデマルチプレクサ制御もCPUパッケージ10と同様である。
【0040】
マルチプレクサ制御及びデマルチプレクサ制御では、図4に示す制御コード対応テーブル201が参照される。制御コード対応テーブル201には、制御コード,CPU側モジュール,デバッグ入出力画面番号が対応付けて登録されている。
【0041】
マルチプレクサ制御において、Rootデバッグ入出力機構21,Secureデバッグ入出力機構22及びMCPデバッグ入出力機構24は、それぞれデバッグ信号を出力する(ステップS11~S13)。
【0042】
制御コード付加機能112は、デバッグ入出力機構21~24からそれぞれ入力されたデバッグ信号に対して、制御コード対応テーブル201を参照して、制御コードを付与する。例えば、CPU側モジュールがRootの場合には、制御コード\01が付加される。
【0043】
デバッグ信号マルチプレクサ111は、制御コード付加機能112からの複数の出力から一つを選択してシステムボード制御チップ30へ出力する(ステップS31)。そして、マルチプレクサ制御は終了する。
【0044】
次に、デマルチプレクサ制御において、デバッグ信号デマルチプレクサ113は、システムボード制御チップ30からの制御コード及びデバイスデータを読み出す(ステップS61)。
【0045】
デバッグ信号デマルチプレクサ113は、制御コード対応テーブル201を参照して、デバッグ信号の出力先を振り分ける(ステップS71)。例えば、制御コードが\01の場合には、デバッグ入出力画面番号0に対応する制御コード削除機能114へデバッグ信号が振り分けられる。
【0046】
各制御コード削除機能114は、デバッグ信号から制御コードを削除する(ステップS81~S84)。
【0047】
そして、デバッグ信号が対応するデバッグ入出力画面#0~#Nに出力され(ステップS91~S94)、デマルチプレクサ制御は終了する。
【0048】
図5は、実施形態におけるCPUパッケージ10から信号を出力する場合のデータの流れを説明する図である。
【0049】
制御コード付加機能112は、対応するデバッグ入出力機構21~24から入力された信号の1Byteずつにチャネル識別用の制御コードを付ける(符号C1参照)。例えば、Rootデバッグ入出力機構21から出力された信号「ABCD」,「EFGH」に制御コードが付加されることにより「1A1B1C1D」,「2E2F2G2H」となる。
【0050】
デバッグ信号マルチプレクサ111は、各制御コード付加機能112から入力された制御コード付きの入力信号から一つを選択して、デバッグ出力用ピン102を介してシステムボード制御チップ30へ制御コード及びデータのセットごとにまとめて出力する(符号C2参照)。なお、制御コード及びデータのセットは、任意の順序で出力されてよい。
【0051】
デバッグ信号デマルチプレクサ31は、CPUパッケージ10から入力された信号を制御コードごとの出力先に分けて各制御コード削除機能32へ出力する(符号C3参照)。
【0052】
制御コード削除機能32は、デバッグ信号デマルチプレクサ31から入力された信号から制御コードを削除し(符号C3参照)、TCP/IPポート301を介してデバッグ入出力画面302へ出力する。例えば、入力された信号「1A1B1C1D」,「2E2F2G2H」から制御コードを削除することにより「ABCD」,「EFGH」が出力される。
【0053】
〔C〕ハードウェア構成例
図6は、実施形態における情報処理装置100のハードウェア構成例を模式的に示すブロック図である。
【0054】
図6に示すように、情報処理装置100は、CPU(Central Processing Unit)11,メモリ部12,表示制御部13,記憶装置14,入力Interface(IF)15,外部記録媒体処理部16及び通信IF17を備える。
【0055】
メモリ部12は、記憶部の一例であり、例示的に、Read Only Memory(ROM)及びRandom Access Memory(RAM)などである。メモリ部12のROMには、Basic Input/Output System(BIOS)等のプログラムが書き込まれてよい。メモリ部12のソフトウェアプログラムは、CPU11に適宜に読み込まれて実行されてよい。また、メモリ部12のRAMは、一時記録メモリあるいはワーキングメモリとして利用されてよい。
【0056】
表示制御部13は、表示装置131と接続され、表示装置131を制御する。表示装置131は、液晶ディスプレイやOrganic Light-Emitting Diode(OLED)ディスプレイ,Cathode Ray Tube(CRT),電子ペーパーディスプレイ等であり、オペレータ等に対する各種情報を表示する。表示装置131は、入力装置と組み合わされたものでもよく、例えば、タッチパネルでもよい。表示装置131は、情報処理装置100のユーザに対する種々の情報を表示する。
【0057】
記憶装置14は、高IO性能の記憶装置であり、例えば、Dynamic Random Access Memory(DRAM)やSSD(Solid State Drive),Storage Class Memory(SCM),HDD(Hard Disk Drive)が用いられてよい。
【0058】
入力IF15は、マウス151やキーボード152等の入力装置と接続され、マウス151やキーボード152等の入力装置を制御してよい。マウス151やキーボード152は、入力装置の一例であり、これらの入力装置を介して、オペレータが各種の入力操作を行う。
【0059】
外部記録媒体処理部16は、記録媒体160が装着可能に構成される。外部記録媒体処理部16は、記録媒体160が装着された状態において、記録媒体160に記録されている情報を読み取り可能に構成される。本例では、記録媒体160は、可搬性を有する。例えば、記録媒体160は、フレキシブルディスク、光ディスク、磁気ディスク、光磁気ディスク、又は、半導体メモリ等である。
【0060】
通信IF17は、外部装置との通信を可能にするためのインタフェースである。
【0061】
CPU11は、プロセッサの一例であり、種々の制御や演算を行う処理装置である。CPU11は、メモリ部12に読み込まれたOperating System(OS)やプログラムを実行することにより、種々の機能を実現する。なお、CPU11は、複数のCPUを含むマルチプロセッサであってもよいし、複数のCPUコアを有するマルチコアプロセッサであってもよく、或いは、マルチコアプロセッサを複数有する構成であってもよい。
【0062】
情報処理装置100全体の動作を制御するための装置は、CPU11に限定されず、例えば、MPUやDSP,ASIC,PLD,FPGAのいずれか1つであってもよい。また、情報処理装置100全体の動作を制御するための装置は、CPU,MPU,DSP,ASIC,PLD及びFPGAのうちの2種類以上の組み合わせであってもよい。なお、MPUはMicro Processing Unitの略称であり、DSPはDigital Signal Processorの略称であり、ASICはApplication Specific Integrated Circuitの略称である。また、PLDはProgrammable Logic Deviceの略称であり、FPGAはField Programmable Gate Arrayの略称である。
【0063】
〔D〕効果
上述した実施形態におけるプロセッサパッケージ及び情報処理装置によれば、例えば以下の作用効果を奏することができる。
【0064】
制御コード付加機能112は、プロセッサの複数のデバッグ部から出力されたデバック信号に、出力したデバッグ部を区別する制御コードをそれぞれ付加する。デバッグ信号マルチプレクサ111は、制御コードを付加した信号を一つの信号にまとめる。デバッグ出力用ピン102は、まとめられた信号を出力する。
【0065】
これにより、デバッグ用の出力ピンの数を減らすことができる。
【0066】
デバッグ入力用ピン103は、信号の入力を受け付ける。デバッグ信号デマルチプレクサ113は、制御コードを参照して入力された信号を振り分ける。制御コード削除機能114は、振り分けられた信号から制御コードを削除して、複数のデバッグ部のうち制御コードに対応するデバック部に制御コードを削除した信号を出力する。
【0067】
これにより、デバッグ用の入力ピンの数を減らすことができる。
【0068】
出力ピンは、マルチプレクサ部によってまとめられた信号を任意の順序で出力する。
【0069】
これにより、デバッグ信号の出力順序が入れ替わっても、制御コードによりデバッグ信号を識別できる。
【0070】
〔E〕その他
開示の技術は上述した実施形態に限定されるものではなく、本実施形態の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。本実施形態の各構成及び各処理は、必要に応じて取捨選択することができ、あるいは適宜組み合わせてもよい。
【0071】
〔E〕付記
以上の実施形態に関し、更に以下の付記を開示する。
【0072】
(付記1)
プロセッサの複数のデバッグ部から出力されたデバック信号に、出力したデバッグ部を区別する制御コードをそれぞれ付加する付加部と、
前記制御コードを付加した信号を一つの信号にまとめるマルチプレクサ部と、
前記まとめられた信号を出力する出力ピンと、
を備える、プロセッサパッケージ。
【0073】
(付記2)
信号の入力を受け付ける入力ピンと、
前記制御コードを参照して前記入力された信号を振り分けるデマルチプレクサ部と、
前記振り分けられた信号から前記制御コードを削除して、複数のデバッグ部のうち前記制御コードに対応するデバック部に前記制御コードを削除した信号を出力する削除部と、
を更に備える、付記1に記載のプロセッサパッケージ。
【0074】
(付記3)
前記出力ピンは、前記マルチプレクサ部によって前記まとめられた信号を任意の順序で出力する、
付記1又は2に記載のプロセッサパッケージ。
【0075】
(付記4)
プロセッサパッケージとシステム制御チップとを有する情報処理装置であって、
前記プロセッサパッケージは、
プロセッサの複数のデバッグ部から出力されたデバック信号に、出力したデバッグ部を区別する制御コードをそれぞれ付加する第1付加部と、
前記制御コードを付加した信号を一つの信号にまとめる第1マルチプレクサ部と、
前記まとめられた信号を出力する出力ピンと、
を備え、
前記システム制御チップは、
前記制御コードを参照して前記出力ピンから出力された信号を振り分ける第1デマルチプレクサ部と、
前記振り分けられた信号から前記制御コードを削除して、前記制御コードに対応する画面に前記制御コードを削除した信号を出力する第1削除部と、
を備える、情報処理装置。
【0076】
(付記5)
前記システム制御チップは、
複数の前記画面から入力されたデバック信号に、入力された画面を区別する制御コードをそれぞれ付加する第2付加部と、
前記制御コードを付加した信号を一つの信号にまとめる第2マルチプレクサ部と、
を備え、
前記プロセッサパッケージは、
前記まとめられた信号を入力する入力ピンと、
前記制御コードを参照して前記入力された信号を振り分ける第2デマルチプレクサ部と、
前記振り分けられた信号から前記制御コードを削除して、複数のデバッグ部のうち前記制御コードに対応するデバック部に前記制御コードを削除した信号を出力する第2削除部と、
を備える、付記4に記載の情報処理装置。
【0077】
(付記6)
前記出力ピンは、前記マルチプレクサ部によって前記まとめられた信号を任意の順序で出力する、
付記4又は5に記載の情報処理装置。
【符号の説明】
【0078】
10,60 :CPUパッケージ
11 :CPU
12 :メモリ部
13 :表示制御部
14 :記憶装置
15 :入力IF
16 :外部記録媒体処理部
17 :通信IF
21~24,61~67,71:デバッグ入出力機構
30 :システムボード制御チップ
31,113:デバッグ信号デマルチプレクサ
32,114:制御コード削除機能
33,111:デバッグ信号マルチプレクサ
34,112:制御コード付加機能
68 :デバッグ入出力用ピン
100,600:情報処理装置
101 :デバッグ信号制御マイコン
102 :デバッグ出力用ピン
103 :デバッグ入力用ピン
131 :表示装置
151 :マウス
152 :キーボード
160 :記録媒体
201 :制御コード対応テーブル
301 :IPポート
302 :デバッグ入出力画面
70 :対CPUデバッグ通信用HW70
図1
図2
図3
図4
図5
図6