(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024135942
(43)【公開日】2024-10-04
(54)【発明の名称】半導体装置
(51)【国際特許分類】
H01L 21/8234 20060101AFI20240927BHJP
H01L 27/088 20060101ALI20240927BHJP
H10B 41/27 20230101ALI20240927BHJP
H10B 43/27 20230101ALI20240927BHJP
H01L 21/336 20060101ALI20240927BHJP
【FI】
H01L27/088 E
H01L27/088 C
H01L27/088 D
H01L27/088 331E
H01L27/088 331A
H10B41/27
H10B43/27
H01L29/78 371
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023046861
(22)【出願日】2023-03-23
(71)【出願人】
【識別番号】318010018
【氏名又は名称】キオクシア株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】山北 茂洋
【テーマコード(参考)】
5F048
5F083
5F101
【Fターム(参考)】
5F048AA01
5F048AB01
5F048AC01
5F048BA16
5F048BB03
5F048BB16
5F048BF16
5F048BG13
5F048CB01
5F048CB02
5F048CB04
5F048CB10
5F083EP02
5F083EP17
5F083EP33
5F083EP34
5F083EP42
5F083EP47
5F083EP48
5F083EP76
5F083ER03
5F083ER09
5F083ER14
5F083ER19
5F083ER22
5F083GA10
5F083JA01
5F083JA35
5F083JA39
5F083MA06
5F083MA16
5F083MA19
5F083ZA28
5F083ZA29
5F101BA01
5F101BA45
5F101BB04
5F101BC02
5F101BD16
5F101BD22
5F101BD30
5F101BD34
5F101BE07
(57)【要約】
【課題】複数のトランジスタを過度に高密度化することなく半導体装置を小型化すること。
【解決手段】実施形態の半導体装置は、第1の半導体層と、前記第1の半導体層上に設けられた複数の第1のトランジスタと、前記第1の半導体層上に設けられ、前記複数の第1のトランジスタを覆う絶縁層と、前記絶縁層中に設けられた第2の半導体層と、前記第2の半導体層上に設けられた複数の第2のトランジスタと、を備える。
【選択図】
図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の半導体層と、
前記第1の半導体層上に設けられた複数の第1のトランジスタと、
前記第1の半導体層上に設けられ、前記複数の第1のトランジスタを覆う絶縁層と、
前記絶縁層中に設けられた第2の半導体層と、
前記第2の半導体層上に設けられた複数の第2のトランジスタと、を備える、
半導体装置。
【請求項2】
前記複数の第2のトランジスタ間の前記第2の半導体層を貫通し、前記複数の第2のトランジスタを互いに分離する分離層を更に備える、
請求項1に記載の半導体装置。
【請求項3】
前記第1及び第2の半導体層の間であって、前記分離層と上下方向に重なる位置に、フローティング状態のダミー配線を更に備える、
請求項2に記載の半導体装置。
【請求項4】
前記複数の第1のトランジスタは、
第1のゲート電極と、
第1のゲート絶縁層と、をそれぞれ備え、
前記複数の第2のトランジスタは、
前記第1のゲート電極より長いゲート長を有する第2のゲート電極と、
前記第1のゲート絶縁層より厚い第2のゲート絶縁層と、をそれぞれ備える、
請求項1に記載の半導体装置。
【請求項5】
前記複数の第1のトランジスタは、
前記第1のゲート電極のゲート長方向の両端部と上下に重なるよう、前記第1の半導体層に設けられた第1のソース/ドレイン領域と、
前記複数の第1のトランジスタの上方から延びて、前記第1のソース/ドレイン領域に接続される第1のコンタクトと、をそれぞれ備え、
前記複数の第2のトランジスタは、
前記第2のゲート電極の前記ゲート長方向の両端部と上下に重なるよう、前記第2の半導体層に設けられた第2のソース/ドレイン領域と、
前記複数の第2のトランジスタの上方から延びて、前記第2のソース/ドレイン領域に接続される第2のコンタクトと、をそれぞれ備え、
前記第1のコンタクトの延伸方向の距離は、
前記第2のコンタクトの延伸方向の距離よりも短い、
請求項4に記載の半導体装置。
【請求項6】
前記第1のコンタクトは、
少なくとも下端部において、前記第2のコンタクトの下端部の面積よりも小さい面積を有している、
請求項5に記載の半導体装置。
【請求項7】
前記第1の半導体層は、
(110)面の面方位を有しており、
前記第1のゲート電極は、
前記(110)面に対して斜交する方向にゲート幅を有している、
請求項4に記載の半導体装置。
【請求項8】
前記第1及び第2の半導体層の間に設けられた第3の半導体層と、
前記第3の半導体層上に設けられた複数の第3のトランジスタと、を備える、
請求項4に記載の半導体装置。
【請求項9】
前記複数の第3のトランジスタは、
前記第1のゲート電極より長いゲート長を有する第3のゲート電極と、
前記第1のゲート絶縁層より厚い第3のゲート絶縁層と、をそれぞれ備える、
請求項8に記載の半導体装置。
【請求項10】
前記複数の第3のトランジスタは、
前記第2のゲート電極より短いゲート長を有する第3のゲート電極と、
前記第2のゲート絶縁層より薄い第3のゲート絶縁層と、をそれぞれ備える、
請求項8に記載の半導体装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、半導体装置に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体基板上に複数のトランジスタが設けられた半導体装置が知られている。半導体装置の小型化に伴って、これらのトランジスタの配置面積の縮小が強く求められている。しかしながら、半導体装置の製造難度が高まるなどの弊害から、複数のトランジスタの更なる高密度化には限界がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
1つの実施形態は、複数のトランジスタを過度に高密度化することなく半導体装置を小型化することができる半導体装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態の半導体装置は、第1の半導体層と、前記第1の半導体層上に設けられた複数の第1のトランジスタと、前記第1の半導体層上に設けられ、前記複数の第1のトランジスタを覆う絶縁層と、前記絶縁層中に設けられた第2の半導体層と、前記第2の半導体層上に設けられた複数の第2のトランジスタと、を備える。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】実施形態にかかる半導体記憶装置のブロック図。
【
図2】実施形態にかかる半導体記憶装置が備えるメモリセルアレイの構成の一例を示す等価回路図。
【
図3】実施形態にかかる半導体装置が備えるセンスアンプ回路およびラッチ回路の構成の一例を示す回路図。
【
図4】実施形態にかかる半導体装置が備えるロウデコーダの構成の一例を示す回路図。
【
図5】実施形態にかかる半導体装置の概略の構成例を示す断面図。
【
図6】実施形態にかかる半導体装置が備える周辺回路の構成の一例を示す断面図。
【
図7】実施形態にかかる半導体装置の製造方法の手順の一部を順に例示する図。
【
図8】実施形態にかかる半導体装置の製造方法の手順の一部を順に例示する図。
【
図9】実施形態にかかる半導体装置の製造方法の手順の一部を順に例示する図。
【
図10】実施形態の変形例にかかる半導体装置が備える周辺回路の構成の一例を示す断面図。
【
図11】実施形態の変形例にかかる半導体装置が備える周辺回路の構成の他の例を示す断面図。
【
図12】その他の実施形態の半導体装置の概略の構成例を示す断面図。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下に、本発明の実施形態につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、下記の実施形態により、本発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるものあるいは実質的に同一のものが含まれる。
【0008】
[半導体装置の回路構成]
まずは、
図1~
図4を用いて、実施形態の半導体装置の回路構成の一例について説明する。
【0009】
(半導体装置の全体構成)
図1は、実施形態にかかる半導体装置1のブロック図である。
図1に示すように、半導体装置1は、入出力回路310、ロジック制御回路320、ステータスレジスタ330、アドレスレジスタ340、コマンドレジスタ350、シーケンサ360、レディ/ビジー回路370、電圧発生回路380、メモリセルアレイ510、ロウデコーダ520、センスアンプモジュール530、データレジスタ540、及びカラムデコーダ550を備える。
【0010】
入出力回路310は、半導体装置1を制御する不図示のメモリコントローラ等の外部装置との信号DQの入出力を制御する。入出力回路310は、図示しない入力回路と出力回路とを備える。
【0011】
入力回路は、外部装置から受信した書き込みデータWDT等のデータDATを、データレジスタ540に送信し、アドレスADDをアドレスレジスタ340に送信し、コマンドCMDをコマンドレジスタ350に送信する。
【0012】
出力回路は、ステータスレジスタ330から受信したステータス情報STS、データレジスタ540から受信した読み出しデータRDT等のデータDAT、及びアドレスレジスタ340から受信したアドレスADDを外部装置に送信する。
【0013】
ロジック制御回路320は、外部装置から例えばチップイネーブル信号CEn、コマンドラッチイネーブル信号CLE、アドレスラッチイネーブル信号ALE、ライトイネーブル信号WEn、及びリードイネーブル信号REnを受信する。また、ロジック制御回路320は、受信した信号に応じて、入出力回路310及びシーケンサ360を制御する。
【0014】
ステータスレジスタ330は、例えばデータの書き込み動作、読み出し動作、及び消去動作におけるステータス情報STSを一時的に保持し、外部装置に動作が正常に終了したか否かを通知する。
【0015】
アドレスレジスタ340は、入出力回路310を介して外部装置から受信したアドレスADDを一時的に保持する。また、アドレスレジスタ340は、ロウアドレスRAをロウデコーダ520へ転送し、カラムアドレスCAをカラムデコーダ550に転送する。
【0016】
コマンドレジスタ350は、入出力回路310を介して外部装置から受信したコマンドCMDを一時的に保存し、シーケンサ360に転送する。
【0017】
シーケンサ360は、半導体装置1全体の動作を制御する。より具体的には、シーケンサ360は、コマンドレジスタ350が保持するコマンドCMDに応じて、例えばステータスレジスタ330、レディ/ビジー回路370、電圧発生回路380、ロウデコーダ520、センスアンプモジュール530、データレジスタ540、及びカラムデコーダ550等を制御し、書き込み動作、読み出し動作、及び消去動作等を実行する。
【0018】
レディ/ビジー回路370は、シーケンサ360の動作状況に応じて、レディ/ビジー信号R/Bnを外部装置に送信する。
【0019】
電圧発生回路380は、シーケンサ360の制御に応じて、書き込み動作、読み出し動作、及び消去動作に必要な電圧を発生させ、発生した電圧を例えばメモリセルアレイ510、ロウデコーダ520、及びセンスアンプモジュール530等に供給する。ロウデコーダ520及びセンスアンプモジュール530は、電圧発生回路380から供給された電圧をメモリセルアレイ510内のメモリセルに印加する。
【0020】
メモリセルアレイ510は、複数のブロックBLK(BLK0~BLKn)を含んでいる。nは2以上の整数である。ブロックBLKは、ビット線及びワード線に関連付けられた複数のメモリセルの集合であり、例えばデータの消去単位となる。メモリセルは、例えばトランジスタとして構成され、不揮発性データを保持する。
【0021】
このようなメモリセルを備えることにより、半導体装置1は、例えばNAND型不揮発性メモリとして構成される。
【0022】
ロウデコーダ520は、ロウアドレスRAをデコードする。また、ロウデコーダ520は、デコード結果に基づいて、いずれかのブロックBLKを選択する。また、ロウデコーダ520は、必要な電圧をブロックBLKに印加する。
【0023】
センスアンプモジュール530は、読み出し動作のときには、メモリセルアレイ510から読み出されたデータをセンスする。また、センスアンプモジュール530は、読み出しデータRDTをデータレジスタ540に送信する。書き込み動作のときには、センスアンプモジュール530は、書き込みデータWDTをメモリセルアレイ510に送信する。
【0024】
データレジスタ540は、複数のラッチ回路を備える。ラッチ回路は、書き込みデータWDT及び読み出しデータRDTを保持する。例えば、書き込み動作において、データレジスタ540は、入出力回路310から受信した書き込みデータWDTを一時的に保持し、センスアンプモジュール530に送信する。また例えば、読み出し動作において、データレジスタ540は、センスアンプモジュール530から受信した読み出しデータRDTを一時的に保持し、入出力回路310に送信する。
【0025】
カラムデコーダ550は、例えば書き込み動作、読み出し動作、及び消去動作の際、カラムアドレスCAをデコードし、デコード結果に応じてデータレジスタ540内のラッチ回路を選択する。
【0026】
なお、メモリセルアレイ510の周辺に配置される回路群を周辺回路とも呼ぶ。周辺回路は、ロウデコーダ520、センスアンプモジュール530、データレジスタ540、及びカラムデコーダ550を少なくとも含む。周辺回路に、ステータスレジスタ330、アドレスレジスタ340、コマンドレジスタ350、及びシーケンサ360を含めてもよく、更に、入出力回路310、ロジック制御回路320、レディ/ビジー回路370、及び電圧発生回路380を含めてもよい。
【0027】
このように、半導体装置1は、複数のメモリセルを含むメモリセルアレイ510と、複数のメモリセルを動作させる周辺回路とを備える。
【0028】
(メモリセルアレイの回路構成)
図2は、実施形態にかかる半導体装置1が備えるメモリセルアレイ510の構成の一例を示す等価回路図である。
【0029】
メモリセルアレイ510は、上述のように複数のブロックBLKを備える。複数のブロックBLKはそれぞれ、複数のストリングユニットSUを備える。複数のストリングユニットSUはそれぞれ、複数のメモリストリングMSを備える。複数のメモリストリングMSの一端はそれぞれ、ビット線BLを介してセンスアンプモジュール530等の周辺回路に接続される。複数のメモリストリングMSの他端は、それぞれ、共通のソース線SLを介して周辺回路に接続される。
【0030】
メモリストリングMSは、ビット線BL及びソース線SLの間に直列に接続されたドレイン選択トランジスタSTDと、複数のメモリセルMCと、ソース選択トランジスタSTSとを備える。以下、ドレイン選択トランジスタSTD、及びソース選択トランジスタSTSを、単に選択トランジスタ(STD、STS)と呼ぶことがある。
【0031】
メモリセルMCは、例えばゲート絶縁層に電荷蓄積層を含む電界効果型トランジスタ(FET:Field Effect Transistor)である。メモリセルMCの閾値電圧は電荷蓄積層中の電荷量に応じて変化する。閾値電圧を1つ、または複数設けることで、メモリセルMCが1ビット、または複数ビットのデータを記憶可能であってよい。1つのメモリストリングMSに対応する複数のメモリセルMCのゲート電極には、それぞれ、ワード線WLが接続される。これらワード線WLは、それぞれ、1つのブロックBLK中の全てのメモリストリングMSに共通に接続される。
【0032】
選択トランジスタ(STD、STS)は例えば電界効果型トランジスタである。選択トランジスタ(STD、STS)のゲート電極にはそれぞれ、選択ゲート線(SGD、SGS)が接続される。ドレイン選択トランジスタSTDに接続されるドレイン選択線SGDは、ストリングユニットSUに対応して設けられ、1つのストリングユニットSU中の全てのメモリストリングMSに共通に接続される。ソース選択トランジスタSTSに接続されるソース選択線SGSは、1つのブロックBLK中の全てのメモリストリングMSに共通に接続される。
【0033】
ワード線WL及び選択ゲート線(SGD,SGS)の一端はそれぞれ、ロウデコーダ520等の周辺回路に接続される。
【0034】
(センスアンプモジュールの回路構成)
図3は、実施形態にかかる半導体装置1が備えるセンスアンプ回路SA及びラッチ回路DL,XDLの構成の一例を示す回路図である。
【0035】
上述のセンスアンプモジュール530は、ビット線BLごとに設けられる複数のセンスアンプ回路SAから構成される。個々のセンスアンプ回路SAは、例えば読み出し動作において、対応するビット線BLに読み出されたデータをセンスして、読み出したデータが“0”であるか“1”であるかを判定する。
【0036】
また、上述のデータレジスタ540には、複数のセンスアンプ回路SAにそれぞれ対応する複数のラッチ回路DL,XDLを含む。ラッチ回路XDLもまた、ビット線BLごとに設けられる。一方、ラッチ回路DLは、対応するセンスアンプ回路SAに対して複数設けられる。この場合、ラッチ回路DLの個数は、例えば1つのメモリセルMCが保持することのできるデータのビット数に基づいて設計される。ラッチ回路DL,XDLは、対応するビット線BLに関連するデータを一時的に保持する。
【0037】
図3には、センスアンプモジュール530内の1つのセンスアンプ回路SAと、データレジスタ540内の1つのラッチ回路DL,XDLとが示されている。なお、センスアンプ回路SA等に供給される複数の制御信号は、シーケンサ360によって制御される。
【0038】
図3に示すように、センスアンプ回路SAは、トランジスタTR
31~TR
38、及びキャパシタCAPを含んでいる。図中、トランジスタTR
31は、低耐圧PチャネルMOS(Metal-Oxide-Semiconductor)トランジスタである。また、トランジスタTR
32~TR
38は、低耐圧NチャネルMOSトランジスタである。
【0039】
低耐圧PチャネルMOSトランジスタ及び低耐圧NチャネルMOSトランジスタを含めた低耐圧CMOSトランジスタは、比較的低い電圧が印加されるトランジスタであって、低電圧(LV:Low Voltage,VLV:Very Low Voltage)MOSトランジスタとも呼ばれる。
【0040】
トランジスタTR31の一端は電源電圧Vddが供給される電源線に接続され、トランジスタTR31のゲート電極はノードINVに接続されている。トランジスタTR32の一端はトランジスタTR31の他端に接続され、トランジスタTR32の他端はノードCOMに接続され、トランジスタTR32のゲート電極には制御信号BLXが入力される。トランジスタTR33の一端はノードCOMに接続され、トランジスタTR33の他端は対応するビット線BLに接続され、トランジスタTR33のゲート電極には制御信号BLCが入力される。
【0041】
トランジスタTR34の一端はノードCOMに接続され、トランジスタTR34の他端はノードSRCに接続され、トランジスタTR34のゲート電極はノードINVに接続されている。
【0042】
トランジスタTR35の一端はトランジスタTR31の他端に接続され、トランジスタTR35の他端はノードSENに接続され、トランジスタTR35のゲート電極には制御信号HLLが入力される。トランジスタTR36の一端はノードSENに接続され、トランジスタTR36の他端はノードCOMに接続され、トランジスタTR36のゲート電極には制御信号XXLが入力される。
【0043】
トランジスタTR37の一端にはクロックCLKが入力され、トランジスタTR37のゲート電極はノードSENに接続されている。トランジスタTR38の一端はトランジスタTR37の他端に接続され、トランジスタTR38の他端はバスLBUSに接続され、トランジスタTR38のゲート電極には制御信号STBが入力される。キャパシタCAPの一端はノードSENに接続され、キャパシタCAPの他端にはクロックCLKが入力される。
【0044】
ラッチ回路DLは、インバータIVa,IVb、及びトランジスタTR41,TR42を備えている。図中、トランジスタTR41,TR42は、低耐圧NチャネルMOSトランジスタである。以下、データレジスタ540に含まれるトランジスタTR41,TR42を、単にトランジスタTRと呼ぶことがある。
【0045】
なお、
図3には1つのラッチ回路DLが示されるが、他のラッチ回路DLも同様の構成を有する。
【0046】
インバータIVaは、入力端子がノードLATに接続され、出力端子がノードINVに接続されている。インバータIVbは、入力端子がノードINVに接続され、出力端子がノードLATに接続されている。
【0047】
トランジスタTR41は、一端がノードINVに接続され、他端がバスLBUSに接続され、ゲート電極には制御信号STIが入力される。トランジスタTR42は、一端がノードLATに接続され、他端がバスLBUSに接続され、ゲート電極には制御信号STLが入力される。
【0048】
ラッチ回路XDLは、例えばラッチ回路DLと略同様の構成を備え、センスアンプ回路SA及びラッチ回路DLとデータの送受信が可能なようにバスLBUSに接続される。また、ラッチ回路XDLは、上述の入出力回路310に接続され、センスアンプ回路SAと入出力回路310との間のデータの入出力に使用される。
【0049】
また、ラッチ回路XDLは、半導体装置1のキャッシュ動作用にも用いられる。すなわち、センスアンプ回路SAに対応するラッチ回路DLが全て使用中であったとしても、ラッチ回路XDLが空いていれば、半導体装置1は外部からデータを受け付けることができる。
【0050】
このように、周辺回路に属するセンスアンプ回路SA及びラッチ回路DL,XDLは複数のトランジスタTRを備える。
【0051】
次に、上記構成のセンスアンプ回路SAの動作について簡単に説明する。
【0052】
メモリセルMCにデータを書き込む場合の例として、メモリセルMCに電荷を注入して閾値を上昇させる場合、ラッチ回路DLのノードINVには“H”レベル(“1”データ)が格納される。これにより、トランジスタTR34がオンされ、ビット線BLは0Vとされる。
【0053】
メモリセルMCにデータを書き込む場合の他の例として、メモリセルMC電荷を注入せず閾値を変化させない場合、ラッチ回路DLのノードINVには“L”レベル(“0”データ)が格納される。これにより、トランジスタTR31がオンされ、ビット線BLに所定の正電圧が与えられる。
【0054】
読み出し時には、ノードINVが“L”レベルとされ、トランジスタTR31がオンされる。また、トランジスタTR41,TR42を介して、ビット線BLがトランジスタTR31によってプリチャージされる。また、トランジスタTR35もオンされ、ノードSENが所定の電位まで充電される。
【0055】
その後、トランジスタTR35がオフされ、信号XXLが“H”レベルとされてトランジスタTR36がオンされる。これにより、対応するメモリセルMCがオンされていれば、ノードSENの電位は低下し、トランジスタTR37がオフされる。一方、対応するメモリセルMCがオフされていれば、ノードSENの電位は“H”レベルを維持し、トランジスタTR37はオンされる。
【0056】
また、信号STBによってトランジスタTR38がオンされ、トランジスタTR37のオン/オフに応じた電位がバスLBUSに読み出され、ラッチ回路DLに保持される。
【0057】
なお、
図3に示すセンスアンプ回路SA及びラッチ回路DL,XDLの回路構成は一例であって、センスアンプ回路SA及びラッチ回路DL,XDLは、上記以外にも様々な構成を採りうる。このため、センスアンプ回路SA及びラッチ回路DL,XDLにそれぞれ含まれるトランジスタTRの個数および種類も種々に異なり得る。例えば、センスアンプ回路SA及びラッチ回路DL,XDLが、高耐圧PチャネルMOSトランジスタ、または高耐圧NチャネルMOSトランジスタ等を含んで構成されていてもよい。
【0058】
(ロウデコーダの回路構成)
図4は、実施形態にかかる半導体装置1が備えるロウデコーダ520の構成の一例を示す回路図である。
【0059】
図4に示すように、ロウデコーダ520は、アドレスデコーダ21、ブロック選択回路22、及び電圧選択回路23を備える。
【0060】
アドレスデコーダ21は、複数のブロック選択線BLKSEL及び複数の電圧選択線VOLSELを備える。
【0061】
アドレスデコーダ21は、例えばシーケンサ360からの制御信号にしたがって、上述の周辺回路に含まれるアドレスレジスタ340のアドレスデータを参照する。
【0062】
また、アドレスデコーダ21は、参照したアドレスデータをデコードして、アドレスデータに対応するトランジスタTR22及びトランジスタTR23をオンし、それ以外のトランジスタTR22及びトランジスタTR23をオフする。なお、トランジスタTR22及びトランジスタTR23は、後述するブロック選択回路22及び電圧選択回路23にそれぞれ含まれるトランジスタである。
【0063】
また、アドレスデコーダ21は、アドレスデータに対応するブロック選択線BLKSEL及び電圧選択線VOLSELの電圧を例えば“H”状態とし、それ以外の電圧を“L”状態とする。なお、ブロック選択回路22及び電圧選択回路23に、Nチャネル型あるいはPチャネル型のいずれのトランジスタを用いるかによって、これらの配線に印加される電圧が逆になる。上記電圧は、トランジスタがNチャネル型である場合の例である。
【0064】
図4の例では、アドレスデコーダ21には、メモリセルアレイ510内の1つのブロックBLKに対してブロック選択線BLKSELが1つずつ設けられている。しかし、この構成は適宜変更可能である。例えば、2つ以上のブロックBLKに対してブロック選択線BLKSELを1つずつ備えていても良い。
【0065】
ブロック選択回路22は、メモリセルアレイ510のブロックBLKにそれぞれ対応する複数のブロック選択部220を備える。これらの複数のブロック選択部220はそれぞれ、ワード線WL及び選択ゲート線(SGD、SGS)に対応する複数のトランジスタTR22を備える。
【0066】
トランジスタTR22は、高耐圧NチャネルMOSトランジスタであり、ブロック駆動トランジスタとして機能する。トランジスタTR22のドレイン電極はそれぞれ、対応するワード線WLまたは選択ゲート線(SGD、SGS)に電気的に接続される。トランジスタTR22のソース電極はそれぞれ、配線WR及び電圧選択回路23を介して電圧出力端子OTMに電気的に接続される。トランジスタTR22のゲート電極は、対応するブロック選択線BLKSELに共通に接続される。
【0067】
また、ブロック選択回路22は、図示しない複数のトランジスタを更に備える。これらの複数のトランジスタは、選択ゲート線(SGD,SGS)及び接地電圧供給端子の間に接続された高耐圧CMOSトランジスタである。これらの複数のトランジスタは、メモリセルアレイ510内の非選択のブロックBLKに含まれる選択ゲート線(SGD、SGS)を接地電圧供給端子と導通させる。なお、非選択のブロックBLKに含まれる複数のワード線WLはフローティング状態となる。
【0068】
電圧選択回路23は、ワード線WL及び選択ゲート線(SGD、SGS)に対応する複数の電圧選択部230を備える。これらの複数の電圧選択部230はそれぞれ、複数のトランジスタTR23を備える。
【0069】
トランジスタTR23は、高耐圧NチャネルMOSトランジスタであり、電圧選択トランジスタとして機能する。トランジスタTR23のドレイン端子は、それぞれ、配線WR及びブロック選択回路22を介して、対応するワード線WLまたは選択ゲート線(SGD、SGS)に電気的に接続される。ソース端子はそれぞれ、対応する電圧出力端子OTMに電気的に接続される。ゲート電極はそれぞれ、対応する電圧選択線VOLSELに接続される。
【0070】
上述の高耐圧PチャネルMOSトランジスタ及び高耐圧NチャネルMOSトランジスタを含めた高耐圧CMOSトランジスタは、比較的高い電圧が印加されるトランジスタであって、高電圧(HV:High Voltage)MOSトランジスタとも呼ばれる。
【0071】
このように、周辺回路に属するロウデコーダ520は複数のトランジスタTR
22,TR
23等を備える。ただし、
図4に示すロウデコーダ520の回路構成は一例であって、ロウデコーダ520に含まれるトランジスタTR
22,TR
23等の個数および種類も種々に異なり得る。
【0072】
[半導体装置の物理構成]
次に、
図5及び
図6を用いて、実施形態の半導体装置の物理構成の一例について説明する。
【0073】
(半導体装置の概略構成)
図5は、実施形態にかかる半導体装置1の概略の構成例を示す断面図である。ただし、
図5においては図面の見やすさを考慮してハッチングを省略する。
【0074】
図5に示すように、半導体装置1は、半導体基板SBの上方に、周辺回路CBA、ピラーPLが形成された複数のワード線WL等、ソース線SL、及び電極層ELをこの順に備える。なお、以下の説明においては、半導体基板SBが配置される側を半導体装置1の下方側とする。
【0075】
半導体基板SBは、例えばシリコン基板等である。ただし、半導体基板SBは、例えば個片化されたシリコン基板等である。また、半導体基板SBが、数百nm程度に薄層化されたシリコン基板等であるなど、シリコン基板の一部分であってもよい。
【0076】
半導体基板SB上には、センスアンプモジュールSA及びロウデコーダRD等を含む周辺回路CBAが配置されている。図中のセンスアンプモジュールSA及びロウデコーダRDは、上述のセンスアンプモジュール530及びロウデコーダ520の物理構成の一例をそれぞれ示している。
【0077】
周辺回路CBAは、少なくとも一部のトランジスタTRを半導体基板SB上に有し、これらのトランジスタTRには、複数レイヤに設けられたコンタクト、ビア、及び配線等が接続されている。これらのトランジスタTR、コンタクト、ビア、及び配線等を含む周辺回路CBAは、絶縁層40で覆われている。
【0078】
また、センスアンプモジュールSA及びロウデコーダRD等の外側の半導体基板SB両端部には、PウェルPWに両側を挟まれたN+拡散領域DFが設けられている。このN+拡散領域DFには、複数レイヤに設けられたコンタクト、ビア、及び配線等を介して、半導体基板SBと上述のソース線SLとが電気的に接続される。なお、これらのPウェルPW、N+拡散領域DF、並びにN+拡散領域DFに接続されるコンタクト、ビア、及び配線等を周辺回路CBAに含めてもよい。
【0079】
絶縁層40の上方には、少なくとも1つの選択ゲート線SGD、複数のワード線WL、及び少なくとも1つの選択ゲート線SGSが、この順に互いに離間して積層されている。複数の導電層としての複数のワード線WL及び選択ゲート線SGD,SGSは絶縁層50で覆われており、この絶縁層50を介して周辺回路CBAを覆う絶縁層40と接合されている。
【0080】
絶縁層50は、複数のワード線WL等の周囲にも広がっている。周囲の絶縁層50には、複数のワード線WLの積層方向に絶縁層50中を延びるコンタクトC3が配置されている。コンタクトC3は、半導体基板SBに設けられた上述のN+拡散領域DFに電気的に接続される。これにより、半導体基板SBとソース線SLとが電気的に接続される。
【0081】
複数のワード線WLが延びる方向の中央部にはメモリ領域MRが配置され、複数のワード線WL及び選択ゲート線SGD,SGSの両端部には階段領域SRが配置されている。複数のワード線WLの外側には、周辺領域PRが配置されている。
【0082】
メモリ領域MRには、ワード線WL及び選択ゲート線SGD,SGSを積層方向に貫通する複数のピラーPLが配置されている。ピラーPLとワード線WLとの交差部にはメモリセルMCが形成され、ピラーPLと選択ゲート線SGD,SGSとの交差部には選択ゲートSTD,STSがそれぞれ形成される。これにより、半導体装置1は、例えばメモリ領域MRにメモリセルMCが3次元に配置された3次元不揮発性メモリとして構成される。
【0083】
このように、メモリ領域MRは、上述のメモリセルアレイ510(
図2参照)に相当する物理構成の一例である。また、ピラーPLは、メモリセルMC等が直列に接続された上述のメモリストリングMS(
図2参照)に相当する物理構成の一例である。
【0084】
半導体装置1の物理構成において、ピラーPLは、ピラーPL上方に配置されるビット線BL等を介して、周辺回路CBAのセンスアンプモジュールSAに電気的に接続されている。このため、上述のセンスアンプモジュールSAは、例えば接続対象となるビット線BLが配置されるメモリ領域MRと上下方向に重なる位置の半導体基板SB上に配置されている。
【0085】
階段領域SRでは、複数のワード線WL及び選択ゲート線SGD,SGSの両端部が階段状に加工されている。これにより、複数のワード線WL等の両端部の幅は、上方のソース線SLへと向かうにつれて広がっていく。複数のワード線WL及び選択ゲート線SGD,SGSの階段状となった各層にはコンタクトCCがそれぞれ接続されている。
【0086】
これらのコンタクトCCにより、多層に積層されるワード線WL及び選択ゲート線SGD,SGSが個々に引き出される。これらのコンタクトCCからは、複数のワード線WLの延伸方向の中央部のメモリ領域MRに含まれるメモリセルMCに対し、そのメモリセルMCと同じ高さ位置のワード線WLを介して書き込み電圧および読み出し電圧等が印加される。
【0087】
コンタクトCCからメモリセルMCに印加される各種電圧は、これらのコンタクトCCと電気的に接続される周辺回路CBAのロウデコーダRDにより制御される。このため、上述のロウデコーダRDは、例えば接続対象となるコンタクトCCが配置される階段領域SRと上下方向に重なる位置の半導体基板SB上に配置されている。
【0088】
複数のワード線WL等の上方にはソース線SLが配置されている。ソース線SLの上には、酸化シリコン層等の絶縁層60を介して電極層ELが配置されている。電極層ELは、一部領域で絶縁層60を貫通し、ソース線SLと電気的な導通を保つパッド領域PDを有する。
【0089】
電極層ELは、パッド領域PDを除く上面を、電極層EL側からこの順に積層される複数の絶縁層71~73によって覆われている。絶縁層71は例えば酸化シリコン層等であり、絶縁層72は例えば窒化シリコン層等であり、絶縁層73は例えばポリイミド層等である。
【0090】
このような構成により、半導体装置1の外部から、電極層ELを介してソース線SLにソース電位を印加することができる。
【0091】
(周辺回路の構成例)
図6は、実施形態にかかる半導体装置1が備える周辺回路CBAの構成の一例を示す断面図である。
【0092】
なお、
図6に示すX方向とY方向とは互いに直交する方向である。また、
図6においてX方向は、後述するゲート電極GEt,GEvの延伸方向に直交する方向、つまり、ゲート電極GEt,GEvのゲート長に沿う方向であるものとする。また、Y方向は、ゲート電極GEt,GEvのゲート幅に沿う方向であるものとする。
【0093】
図6に示すように、周辺回路CBAは、半導体基板SB上に設けられた複数の第1のトランジスタとしてのトランジスタTRtと、半導体層BSL上に設けられた複数の第2のトランジスタとしてのトランジスタTRvとを備える。
【0094】
複数のトランジスタTRtは、第1のゲート絶縁層としてのゲート絶縁層GXt、第1のゲート電極としてのゲート電極GEt、及び第1のソース/ドレイン領域としてのソース/ドレイン領域SDtをそれぞれ備えている。
【0095】
ゲート絶縁層GXt、及びゲート電極GEtはこの順に半導体基板SB上に設けられている。個々のトランジスタTRtのゲート電極GEtは、ゲート絶縁層GXtとともに、X方向に互いに離間してY方向に沿う方向に延びる。つまり、ゲート電極GEtのX方向に沿う方向の距離が、トランジスタTRtにおけるゲート電極GEtのゲート長に相当し、ゲート電極GEtのY方向に沿う方向の距離が、トランジスタTRtにおけるゲート電極GEtのゲート幅に相当する。
【0096】
ゲート電極GEtは、例えばタングステン層またはニッケル-白金シリサイド層等である。ソース/ドレイン領域SDtは、ゲート電極GEtのX方向両端部と上下方向に重なる位置の半導体基板SBに設けられている。
【0097】
これらのトランジスタTRtは、例えば比較的低い電圧が印加される低電圧(LV,VLV)MOSトランジスタとして構成されている。また、これらのトランジスタTRtは、周辺回路CBAのうち、例えばセンスアンプモジュールSA、並びに
図1の入出力回路310、ロジック制御回路320、及びレディ/ビジー回路370等の外部装置とのインターフェースとなる回路に含まれる。
【0098】
インターフェースとなるこれらの回路に用いられるトランジスタTRtには高速動作が要求される。トランジスタTRtのゲート電極GEtに用いられる上述のタングステン層またはニッケル-白金シリサイド層等は、高速動作が要求され、ゲート長が比較的短い低電圧MOSトランジスタのゲート電極材料に適する。
【0099】
なお、半導体基板SBが備える(110)面の面方位に対し、ゲート電極GEtの長尺方向、つまり、ゲート幅方向が斜交するよう、これらのゲート電極GEtが半導体基板SB上に設けられていることが好ましい。トランジスタTRtがPチャネルMOSトランジスタ等である場合、半導体基板SBの面方位とゲート電極GEtのゲート幅方向とがこのような位置関係を取ることにより、半導体基板SB中のキャリア移動度をいっそう高めることができる。
【0100】
複数のトランジスタTRt間の半導体基板SBの領域には、これらのトランジスタTRtを互いに電気的に分離する分離層SHtが設けられている。トランジスタTRtは例えば低電圧MOSトランジスタであるので、トランジスタTRt下方に生じる空乏層も、半導体基板SBの比較的浅い位置に留まる。したがって、分離層SHtもまた比較的浅く形成することができる。
【0101】
複数のトランジスタTRtのソース/ドレイン領域SDt、及び複数のトランジスタTRtを分離する分離層SHt等が設けられた半導体基板SBの少なくとも表層部分は、第1の半導体層の一例である。ソース/ドレイン領域SDt及び分離層SHt等を含む部分の半導体基板SBの層厚は、例えば数百nm程度である。
【0102】
複数のトランジスタTRtは、絶縁層41によって覆われている。絶縁層41は、
図5の絶縁層40の一部を構成する。絶縁層41中には、これらのトランジスタTRtに接続されるコンタクトCGt,CSt、配線D0t~D2t、及びビアC1t,C2tが複数レイヤに亘って設けられている。
【0103】
個々のトランジスタTRtのゲート電極GEtには、トランジスタTRtの上方から絶縁層41中を延びるコンタクトCGtが接続されている。個々のトランジスタTRtのソース/ドレイン領域SDtには、トランジスタTRtの上方から絶縁層41中を延びる第1のコンタクトとしてのコンタクトCStが接続されている。
【0104】
これらのコンタクトCGt,CStには、下層側から順に、配線D0t、ビアC1t、配線D1t、ビアC2t、及び配線D2tが接続されている。また、これらのうち最上層の配線D2tと同じレイヤであって、複数のトランジスタTRt間の領域にはダミー配線DDが設けられている。ダミー配線DDは、他の配線等には接続されずフローティング状態となっている。
【0105】
これらの構成を覆う絶縁層41上には、半導体層BSLが設けられている。半導体層BSLは、例えばポリシリコン層等であり、例えば数百nm程度の厚さを有している。上述のように、半導体層BSL上には、複数のトランジスタTRvが設けられている。半導体層BSLは、第2の半導体層の一例である。
【0106】
複数のトランジスタTRvは、第2のゲート絶縁層としてのゲート絶縁層GXv、第2のゲート電極としてのゲート電極GEv、及び第2のソース/ドレイン領域としてのソース/ドレイン領域SDvをそれぞれ備えている。
【0107】
ゲート絶縁層GXv、及びゲート電極GEvはこの順に半導体層BSL上に設けられている。個々のトランジスタTRvのゲート電極GEvは、ゲート絶縁層GXvとともに、例えばX方向に互いに離間してY方向に沿う方向に延びる。このように、ゲート電極GEvの長尺方向を、上述のトランジスタTRtのゲート電極GEtの長尺方向と合わせることで、半導体装置1の製造プロセスを簡素化することができる。
【0108】
ただし、半導体層BSL上に形成されるトランジスタTRvのゲート電極GEvにおいては、上述の半導体基板SBの面方位との関係性が無視できる。このため、トランジスタTRvのゲート電極GEvの長尺方向は、必ずしもトランジスタTRtのゲート電極GEtと一致していなくともよい。
【0109】
ゲート絶縁層GXvは、例えばタングステンシリサイド層または窒化タングステン層等である。ソース/ドレイン領域SDvは、ゲート電極GEvのX方向両端部と上下方向に重なる位置の半導体層BSLに設けられている。
【0110】
これらのトランジスタTRvは、例えば比較的高い電圧が印加される高電圧(HV)MOSトランジスタとして構成されている。トランジスタTRvには、一部の低電圧MOSトランジスタのような高速動作は求められない。このため、トランジスタTRvのゲート電極GEvとしては、低電圧MOSトランジスタのゲート電極材料に用いられるタングステン層またはニッケル-白金シリサイド層等に比べ、上述のタングステンシリサイド層または窒化タングステン層等の比較的加工がしやすいゲート電極材料を用いることができる。
【0111】
また、高電圧が印加されるトランジスタTRvは、例えば上述のトランジスタTRtよりも高耐圧を有するよう構成されている。
【0112】
具体的には、これらのトランジスタTRvのゲート絶縁層GXvは、例えば上述のトランジスタTRtのゲート絶縁層GXtよりも厚く形成されている。また、これらのトランジスタTRvのゲート電極GEvは、例えば上述のトランジスタTRtのゲート電極GEtよりも長いゲート長を有する。
【0113】
これらのトランジスタTRvは、周辺回路CBAのうち、例えばロウデコーダRD等に含まれる。このように、トランジスタTRtはセンスアンプモジュールSAに含まれ、トランジスタTRvはロウデコーダRDに含まれるというように、それぞれのトランジスタTRt,TRvは含まれる回路および接続先が異なり得る。したがって、これらのトランジスタTRvは、
図6においては、上述のトランジスタTRtと上下方向に重なる位置に配置されているが、トランジスタTRt、TRvの配置はこれに限られない。
【0114】
トランジスタTRtが例えばセンスアンプモジュールSAに含まれるトランジスタ等である場合、上述のピラーPLが設けられたメモリ領域MRの下方に、これらのトランジスタTRtが設けられていてよい。また、トランジスタTRvが例えばロウデコーダRDに含まれるトランジスタ等である場合、ワード線WL及び選択ゲート線SGD,SGSが引き出される上述の階段領域SRの下方に、これらのトランジスタTRvが設けられていてよい。
【0115】
複数のトランジスタTRv間の半導体基板SBの領域には、これらのトランジスタTRvを互いに電気的に分離する分離層SHvが設けられている。分離層SHvは、半導体層BSLを貫通しており、分離層SHvの下方には、上述のダミー配線DDが配置されている。
【0116】
このように、絶縁層41上に設けられた半導体層BSLを貫通するように分離層SHvが設けられていることで、分離層SHvの下方を回り込んで複数のトランジスタTRv間にリーク電流が流れてしまうことが抑制される。
【0117】
複数のトランジスタTRvは、絶縁層42によって覆われている。絶縁層42もまた、上述の絶縁層41とともに、
図5の絶縁層40の一部を構成する。絶縁層42中には、これらのトランジスタTRvに接続されるコンタクトCGv,CSv、配線D0v~D2v、及びビアC1v,C2vが複数レイヤに亘って設けられている。
【0118】
個々のトランジスタTRvのゲート電極GEvには、トランジスタTRvの上方から絶縁層42中を延びるコンタクトCGvが接続されている。個々のトランジスタTRvのソース/ドレイン領域SDvには、トランジスタTRvの上方から絶縁層42中を延びる第2のコンタクトとしてのコンタクトCSvが接続されている。
【0119】
トランジスタTRvに高電圧を印加するこれらのコンタクトCGv,CSvは、少なくとも下端部において、トランジスタTRtに接続される上述のコンタクトCGt,CStの下端部の面積よりも大きい面積を有していてよい。このように大きな接続面積を有することで、コンタクトCGv,CSvにより、トランジスタTRvに高電圧を印加することができる。
【0120】
また、コンタクトCGv,CSvに接続される後述の配線D0vにもまた、高電圧が印加される。したがって、配線D0vと半導体層BSLとの間の寄生容量を抑えるため、ソース/ドレイン領域SDvに接続されるコンタクトCSvが、トランジスタTRtのソース/ドレイン領域SDtに接続されるコンタクトCStよりも、延伸方向に長くなるよう構成されていてもよい。これにより、配線D0vと半導体層BSLとの距離を広げることができ、寄生容量の影響を抑制することができる。
【0121】
これらのコンタクトCGv,CSvには、下層側から順に、配線D0v、ビアC1v、配線D1v、ビアC2v、及び配線D2vが接続されている。
【0122】
また、絶縁層42の上面には複数の電極パッドPDcが設けられている。電極パッドPDcは、上述のピラーPL、ワード線WL、及び選択ゲート線SGD,SGSを含む構成に電気的に接続される。これらの電極パッドPDcからは、絶縁層41,42中を貫通コンタクトC4a,C4bが延びている。
【0123】
貫通コンタクトC4aは、電極パッドPDcから、絶縁層42中、半導体層BSLに設けられた開口部OR、及び絶縁層41中を延びて、トランジスタTRtの配線D2tに接続されている。
図6では、図示を省略しているが、貫通コンタクトC4aは、個々のトランジスタTRtの配線D2tに接続される。これにより、個々のトランジスタTRtを電極パッドPDcに引き出して、ピラーPL等に接続することができる。
【0124】
貫通コンタクトC4bは、電極パッドPDcから、絶縁層42中を延びて、トランジスタTRvの配線D2vに接続されている。
図6では、図示を省略しているが、貫通コンタクトC4vは、個々のトランジスタTRvの配線D2vに接続される。これにより、個々のトランジスタTRvを電極パッドPDcに引き出して、ワード線WL及び選択ゲート線SGD,SGS等に接続することができる。
【0125】
[半導体装置の製造方法]
次に、
図7~
図9を用いて、実施形態の半導体装置1の製造方法について説明する。
図7~
図9は、実施形態にかかる半導体装置1の製造方法の手順の一部を順に例示する断面図である。
【0126】
図7(a)に示すように、半導体基板SBを準備する。このとき、ノッチを基準として(100)面の面方位を有する半導体基板SBを用いることが好ましい。このような半導体基板SBは、ノッチを基準として(110)面の面方位を有する基板に対し、ノッチ位置を45°回転させた45°ノッチ基板とも呼ばれる。
【0127】
半導体基板SBに分離層SHtを形成する。分離層SHtは、例えば半導体基板SBに溝を形成し、溝内に絶縁層を埋め込むことで形成される。また、半導体基板SBの分離層SHtで分離された各領域に、ゲート絶縁層GXt及びゲート電極GEtをこの順に形成する。
ゲート絶縁層GXt及びゲート電極GEtは、通常、半導体基板SBのノッチを下にして、水平方向または垂直方向に沿う方向に長尺を有するよう形成される。上述のように、例えばノッチを基準として(100)面の面方位を有する半導体基板SBを用いることで、ゲート電極GEtの長尺方向を、半導体基板SBの(110)面の面方位に対して斜交させることができる。
【0128】
また、半導体基板SBに、ソース/ドレイン領域SDtを形成する。ソース/ドレイン領域SDtは、例えばゲート電極GEtを用いたセルフアライメント方式で半導体基板SBに所定の導電型のドーパントを注入し、半導体基板SBをアニールすることで形成される。
【0129】
以上により、複数のトランジスタTRtが半導体基板SB上に形成される。
【0130】
図7(b)に示すように、トランジスタTRtを覆う絶縁層41をレイヤごとに形成しつつ、トランジスタTRtに接続されるコンタクトCGt,CSt、配線D0t、ビアC1t、配線D1t、ビアC2t、及び配線D2tを順次形成していく。また、配線D2tと並行して、いずれの配線等にも接続されないダミー配線DDを配線D2tと同一レイヤに形成する。
【0131】
図7(c)に示すように、最上層の配線D2t上に更に絶縁層41を形成し、絶縁層41上に、半導体層BSLを形成する。
【0132】
図8(a)に示すように、半導体層BSLを貫通する溝GR及び貫通孔THを形成する。溝GRは、複数のトランジスタTRyが形成されることとなる各領域間に設けられる。
【0133】
このとき、溝GRは、半導体層BSL下方のダミー配線DDをストッパ層として形成されるため、ダミー配線DD上に下端部を有することとなる。貫通孔THは、複数のトランジスタTRvが形成されることとなる領域外に設けられる。このとき、貫通孔THは、半導体層BSL下方の配線D2tをストッパ層として形成されるため、配線D2t上に下端部を有することとなる。
【0134】
図8(b)に示すように、半導体層BSLの溝GR及び貫通孔TH内に絶縁層を充填して、分離層SHv及び開口部ORをそれぞれ形成する。
【0135】
図8(c)に示すように、半導体層BSLの分離層SHvで分離された各領域に、ゲート絶縁層GXv及びゲート電極GEvをこの順に形成する。また、例えばゲート電極GEvを用いたセルフアライメント方式で、半導体層BSLにソース/ドレイン領域SDvを形成する。
【0136】
以上により、複数のトランジスタTRvが半導体層BSL上に形成される。
【0137】
図9(a)に示すように、トランジスタTRvを覆う絶縁層42をレイヤごとに形成しつつ、トランジスタTRvに接続されるコンタクトCGv,CSv、配線D0v、ビアC1v、配線D1v、ビアC2v、及び配線D2vを順次形成していく。また、最上層の配線D2v上に更に絶縁層42を形成する。
【0138】
図9(b)に示すように、絶縁層42の表面に複数の溝RCと、これらの溝RCから絶縁層41,42中を延びるコンタクトホールCLa,CLbとを形成する。コンタクトホールCLaは、絶縁層42中、半導体層BSLに設けられた開口部OR、及び絶縁層41中を延びて、トランジスタTRtの配線D2tに到達する。コンタクトホールCLbは、絶縁層42中を延びて、トランジスタTRvの配線D2vに到達する。
【0139】
このように、コンタクトホールCLa,CLbは到達深さが異なるため、別個に形成されることが好ましい。
【0140】
この後、溝RC及びコンタクトホールCLa,CLb内に導電層を充填することで、電極パッドPDc、及び貫通コンタクトC4a,C4bがそれぞれ形成される。
【0141】
なお、
図9(b)に示す例では、デュアルダマシン方式により、電極パッドPDc及び貫通コンタクトC4a,C4bを一括して形成したが、電極パッドPDcと貫通コンタクトC4a,C4bとが個別に形成されてもよい。
【0142】
これ以降、半導体基板SB上に形成されたトランジスタTRt,TRvを覆う絶縁層40と、上述のピラーPL、ワード線WL、及び選択ゲート線SGD,SGSを覆う絶縁層50とを接合する。なお、ピラーPL、ワード線WL、及び選択ゲート線SGD,SGS等を含む構成は、以下のように形成される。
【0143】
支持基板上に、ソース線SLを形成し、更に、複数の犠牲層を互いに離間させて積層する。支持基板は、例えば半導体基板SBとは別体の半導体基板、セラミック基板もしくは石英基板等の絶縁基板、またはアルミナ基板等の導電性基板等である。犠牲層は、後にタングステン層またはモリブデン層等の導電層に置き換えられて、ワード線WL及び選択ゲート線SGD,SGSとなる層である。
【0144】
複数の犠牲層を貫通するピラーPLを形成する。これらのピラーPL、ワード線WL、及び選択ゲート線SGD,SGSを覆う絶縁層50を形成する。
【0145】
上述のように、半導体基板SBと支持基板とを絶縁層40,50で貼り合わせた後、支持基板を除去する。その後、半導体基板SBを例えば数百nm程度に薄層化してもよい。
【0146】
以上により、実施形態の半導体装置1が製造される。
【0147】
この後、更に、トランジスタTRt,TRvが形成された半導体基板SBを含む複数の薄層化した半導体基板をスタックした後、半導体装置1をパッケージ化してもよい。
【0148】
[概括]
3次元不揮発性メモリ等の半導体装置は、例えばメモリセルの電気的な動作を制御する周辺回路を備える。周辺回路は、半導体基板上に形成される複数のトランジスタを含む。半導体装置の記憶容量の増大、及び小型化の要求に伴って、周辺回路に含まれるトランジスタの個数および半導体基板上の密度が増加している。しかしながら、これにより、半導体装置の製造難度が高まってしまい、多数のトランジスタを高密度に配置することには限界がある。
【0149】
実施形態の半導体装置1によれば、半導体基板SB上に設けられた複数のトランジスタTRtと、半導体層BSL上に設けられた複数のトランジスタTRvと、を備える。これにより、複数のトランジスタTRt,TRvの半導体基板SB上の配置面積を増やすことなく、半導体基板SB及び半導体層BSL全体として、これらのトランジスタTRt,TRvの配置面積を増やすことができる。よって、トランジスタTRt,TRvを過度に高密度化することなく半導体装置1を小型化することができる。
【0150】
実施形態の半導体装置1によれば、複数のトランジスタTRv間の半導体層BSLを貫通し、複数のトランジスタTRvを互いに分離する分離層SHvを備える。
【0151】
絶縁層41中に設けられた半導体層BSLを貫通させて分離層SHvを形成するので、分離層SHvの下方側からのリーク電流の回り込みを抑制することができ、トランジスタTRvの性能を向上させることができる。
【0152】
また、このような構成の分離層SHvにより、リーク電流を抑制しつつ半導体層BSLを例えば数百nm等の薄層に形成することができ、よりいっそう半導体装置1を小型化することが容易となる。
【0153】
実施形態の半導体装置1によれば、半導体基板SB及び半導体層BSLの間であって、分離層SHvと上下方向に重なる位置に、フローティング状態のダミー配線DDを更に備える。
【0154】
分離層SHvを形成する際には、このようなダミー配線DDをストッパ層として、半導体層BSLを貫通する溝GRvを形成することができる。よって、絶縁層41中における溝GRvの到達深さをダミー層DDの高さ位置によって精密に制御することができる。
【0155】
実施形態の半導体装置1によれば、ダミー配線DDは、複数のトランジスタTRtのそれぞれと電気的に接続される複数の配線D2tと同じ高さ位置に配置されている。このように、ダミー層DDのレイヤを例えば配線D2tと同層とすることで、配線D2tの形成時に一括してダミー層DDを形成することができ、半導体装置1の製造プロセスを簡素化することができる。
【0156】
実施形態の半導体装置1によれば、トランジスタTRtは、低電圧MOSトランジスタであり、トランジスタTRvは、高電圧MOSトランジスタである。
【0157】
上述のように、単結晶の半導体基板SBと、ポリシリコン層等である半導体層BSLとでは、半導体基板SBにおいて、より高いキャリア移動度が得られる。したがって、一部用途において高速動作が求められる低電圧用のトランジスタTRtを半導体基板SB上に設けることで、トランジスタTRtの動作性能を高めることができる。
【0158】
また、上記構成により、半導体基板SB上には、例えば高電圧用のトランジスタTRvは形成されない。したがって、半導体基板SBを薄層化して、半導体装置1の更なる小型化を図る際などに、例えば高電圧用のトランジスタTRvによる空乏層等の影響を考慮して、半導体基板SBの厚さを数μm程度まで維持する必要が無い。
【0159】
つまり、トランジスタTRtにおいては、半導体基板SB中に形成される空乏層も比較的薄いため、半導体基板SBを例えば数百nm程度に薄層化することができる。これにより、よりいっそう半導体装置1を小型化することができる。また、トランジスタTRt,TRvが形成された半導体基板SBを含む複数の半導体基板をスタックして、半導体パッケージ等を製造する際、半導体基板のスタック数を増加させることができる。
【0160】
また、トランジスタTRt,TRvをそれぞれ異なるレイヤに設けることで、これらのトランジスタTRt,TRvのゲート電極材等を、それぞれの用途に応じて異ならせることが容易となる。
【0161】
実施形態の半導体装置1によれば、トランジスタTRtのソース/ドレイン領域SDtに接続されるコンタクトCStの延伸方向の距離は、トランジスタTRvのソース/ドレイン領域SDvに接続されるコンタクトCSvの延伸方向の距離よりも短い。
【0162】
上述のように、ソース/ドレイン領域SDtの上方に設けられ、高電圧用のトランジスタTRvに接続される配線D0vには高電圧が印加される。高電圧用のコンタクトCSvを、低電圧用のコンタクトCStよりも長く形成することで、コンタクトCSv上に接続される配線D0vと半導体層BSLとの距離を長く取ることができる。よって、配線D0vと半導体層BSLとの間の寄生容量を抑えることができる。
【0163】
このとき、上述のように、トランジスタTRt,TRvをそれぞれ異なるレイヤに設けているので、これらに接続されるコンタクトCSt,CSvの長さをそれぞれ適正に構成することができる。
【0164】
実施形態の半導体装置1によれば、トランジスタTRtのソース/ドレイン領域SDtに接続されるコンタクトCStは、少なくとも下端部において、トランジスタTRvのソース/ドレイン領域SDvに接続されるコンタクトCSvの下端部の面積よりも小さい面積を有している。
【0165】
低電圧用のトランジスタTRtに低い電圧を印加するコンタクトCStの径は、例えば高電圧用のトランジスタTRvに高い電圧を印加するコンタクトCSvの径よりも小さくともよい。
【0166】
ここで、トランジスタTRt,TRvをそれぞれ異なるレイヤに設けることで、トランジスタTRtに接続されるコンタクトCStを、トランジスタTRvに接続されるコンタクトCSvよりも短くしている。このため、絶縁層41中にコンタクトホールを形成してコンタクトCStとする際に、径を縮小してもコンタクトホールのアスペクト比が過度に高まってしまうことを抑制できる。
【0167】
このように、トランジスタTRt,TRvをそれぞれ異なるレイヤに設けることで、トランジスタTRtのコンタクトCStの径を小さくすることも容易となる。
【0168】
実施形態の半導体装置1によれば、トランジスタTRtのゲート電極GEtは、半導体基板SBが備える(110)面に対して斜交する方向にゲート幅を有している。これにより、半導体基板SB中のキャリア移動度を一層高め、トランジスタTRtを拘束に動作させることができる。
【0169】
[変形例]
次に、
図10及び
図11を用いて、実施形態の変形例の半導体装置について説明する。変形例の半導体装置は、複数の半導体層BSLb,BSLcを備える点が、上述の実施形態とは異なる。
【0170】
なお、以下の図面においては、上述の実施形態と同様の構成に同様の符号を付し、その説明を省略することがある。
【0171】
図10は、実施形態の変形例にかかる半導体装置が備える周辺回路CBAaの構成の一例を示す断面図である。
【0172】
図10に示すように、周辺回路CBAaは、半導体基板SB上に設けられた複数の第1のトランジスタとしてのトランジスタTRtと、半導体層BSLb上に設けられた複数の第3のトランジスタとしてのトランジスタTRvと、半導体層BSLc上に設けられた複数の第2のトランジスタとしてのトランジスタTRvとを備える。
【0173】
半導体基板SBに設けられた複数のトランジスタTRtを含む構成は、上述の実施形態と同様に構成されている。すなわち、半導体基板SBには、複数のトランジスタTRt、分離層SHt、並びにトランジスタTRtに接続されるコンタクトCGt,CSt、配線D0t~D2t、及びビアC1t,C2tを備える。
【0174】
複数のトランジスタTRtに対応する配線D2t間には、それぞれダミー配線DDaが形成されている。ダミー配線DDaは、上述の実施形態のダミー配線DDと同様、フローティング状態となっており、上層の半導体層BSLbに設けられる後述の分離層SHbに上下方向に重なる位置に設けられている。
【0175】
複数のトランジスタTRtのソース/ドレイン領域SDt、及び複数のトランジスタTRtを分離する分離層SHt等が設けられた半導体基板SBの少なくとも表層部分は、第1の半導体層の一例である。
【0176】
このような半導体基板SBを覆う絶縁層41上には、例えば数百nm程度の厚さを有するポリシリコン層等の半導体層BSLbが設けられている。上述のように、半導体層BSLb上には、複数のトランジスタTRvが設けられている。半導体層BSLbは、第3の半導体層の一例である。
【0177】
半導体層BSLbに設けられた複数のトランジスタTRvを含む構成は、上述の実施形態と同様に構成されている。すなわち、半導体層BSLbには、複数のトランジスタTRv、半導体層BSLbを貫通する分離層SHb、並びにトランジスタTRvに接続されるコンタクトCGv,CSv、配線D0v~D2v、及びビアC1v,C2vを備える。
【0178】
複数のトランジスタTRvに対応する配線D2v間には、それぞれダミー配線DDbが形成されている。ダミー配線DDbは、上述の実施形態のダミー配線DDと同様、フローティング状態となっており、上層の半導体層BSLcに設けられる後述の分離層SHcに上下方向に重なる位置に設けられている。
【0179】
このような半導体基板SBを覆う絶縁層42上には、例えば数百nm程度の厚さを有するポリシリコン層等の半導体層BSLcが設けられている。上述のように、半導体層BSLc上には、複数の第2のトランジスタとしてのトランジスタTRvが設けられている。半導体層BSLcは、第2の半導体層の一例である。
【0180】
半導体層BSLcに設けられた複数のトランジスタTRvを含む構成は、上述の実施形態と同様に構成されている。すなわち、半導体層BSLcには、複数のトランジスタTRv、半導体層BSLcを貫通する分離層SHc、並びにトランジスタTRvに接続されるコンタクトCGv,CSv、配線D0v~D2v、及びビアC1v,C2vを備える。
【0181】
半導体層BSLcに設けられたこれらの構成は絶縁層43により覆われている。絶縁層43は、絶縁層41,42とともに、例えば上述の実施形態の
図5に示す絶縁層40の一部を構成する。絶縁層43の上面には、複数の電極パッドPDcが設けられており、この絶縁層43上に、上述のピラーPL、ワード線WL、及び選択ゲート線SGD,SGS等を覆う絶縁層50が接合される。
【0182】
絶縁層43上に設けられた複数の電極パッドPDcからは、絶縁層41,42中を貫通コンタクトC4a~C4cが延びている。
【0183】
貫通コンタクトC4aは、電極パッドPDcから、絶縁層43中、半導体層BSLcに設けられた開口部ORc、絶縁層42中、半導体層BSLbに設けられた開口部ORb、及び絶縁層41中を延びて、半導体基板SBに設けられたトランジスタTRtの配線D2tに接続されている。これにより、個々のトランジスタTRtを電極パッドPDcに引き出すことができる。
【0184】
貫通コンタクトC4bは、電極パッドPDcから、絶縁層43中、半導体層BSLcに設けられた開口部ORc、及び絶縁層42中を延びて、半導体層BSKbに設けられたトランジスタTRvの配線D2vに接続されている。これにより、個々のトランジスタTRvを電極パッドPDcに引き出すことができる。
【0185】
貫通コンタクトC4cは、電極パッドPDcから、絶縁層43中を延びて、半導体層BSLcに設けられたトランジスタTRvの配線D2vに接続されている。これにより、個々のトランジスタTRvを電極パッドPDcに引き出すことができる。
【0186】
このように、半導体基板SBの上方に複数の半導体層BSLb,BSLcを設け、それぞれに複数のトランジスタTRvを配置することで、周辺回路CBA全体の配置面積を増大させることなく、トランジスタTRvの配置面積を更に増やすことができる。
【0187】
図11は、実施形態の変形例にかかる半導体装置が備える周辺回路CBAbの構成の他の例を示す断面図である。
【0188】
図11に示すように、周辺回路CBAbは、半導体基板SB上に設けられた複数の第1のトランジスタとしてのトランジスタTRtと、半導体層BSLb上に設けられた複数の第3のトランジスタとしてのトランジスタTRtと、半導体層BSLc上に設けられた複数の第2のトランジスタとしてのトランジスタTRvとを備える。
【0189】
半導体基板SBに設けられた複数のトランジスタTRtを含む構成は、上述の実施形態と同様に構成されている。複数のトランジスタTRtに対応する配線D2t間には、それぞれダミー配線DDaが形成されている。
【0190】
このような半導体基板SBを覆う絶縁層41上には半導体層BSLbが設けられている。上述のように、半導体層BSLb上には、複数のトランジスタTRtが設けられている。
【0191】
半導体層BSLbに設けられた複数のトランジスタTRtを含む構成は、半導体基板SBに設けられた複数のトランジスタTRtを含む構成と同様に構成されている。すなわち、半導体層BSLbには、複数のトランジスタTRt、半導体層BSLbを貫通する分離層SHb、並びにトランジスタTRtに接続されるコンタクトCGt,CSt、配線D0t~D2t、及びビアC1t,C2tを備える。
【0192】
複数のトランジスタTRtに対応する配線D2t間には、それぞれダミー配線DDbが形成されている。
【0193】
このような半導体層BSLbを覆う絶縁層42上には半導体層BSLcが設けられている。上述のように、半導体層BSLc上には、複数のトランジスタTRvが設けられている。
【0194】
半導体層BSLcに設けられた複数のトランジスタTRvを含む構成は、上述の実施形態と同様に構成されている。
【0195】
上述のように、外部装置とのインターフェースとなる入出力回路310、ロジック制御回路320、及びレディ/ビジー回路370等(
図1参照)に用いられる一部のトランジスタTRtには、高速動作が要求されるため、半導体基板SB及び半導体層BSLb,BSLcのうち、キャリアの移動度が高い半導体基板SB上に設けられることが望ましい。
【0196】
しかし、例えばセンスアンプモジュールSA等に用いられるトランジスタTRt等には、インターフェース用のトランジスタTRtほどの高速動作は要求されない。このため、半導体基板SBの上方に複数の半導体層BSLb,BSLcを設け、それぞれに複数のトランジスタTRt,TRvを配置することで、高速動作が要求されるトランジスタTRtの半導体基板SB上における配置面積をよりいっそう確保しやすくなる。
【0197】
変形例の半導体装置によれば、その他、上述の実施形態の半導体装置1と同様の効果を奏する。
【0198】
[その他の変形例]
上述の実施形態および変形例では、トランジスタTRt,TRvが設けられた半導体基板SBと、ピラーPL、ワード線WL、及び選択ゲート線SGD,SGSが設けられた支持基板を貼り合わせて半導体装置1を構成することとした。しかし、半導体装置1が、これ以外の構成を有していてもよい。半導体装置の他の構成例を
図12に示す。
【0199】
図12は、その他の実施形態の半導体装置2の概略の構成例を示す断面図である。
【0200】
図12に示すように、半導体装置2は、半導体基板SB上に、周辺回路CUA、メモリ領域MR、貫通コンタクト領域TP、及び階段領域SRを備える。なお、以下の説明においては、半導体基板SBが配置される側を半導体装置2の下方側とする。
【0201】
半導体基板SB上には、例えば上述の
図1に示す回路構成を有するトランジスタTRを含み、絶縁層40で覆われた周辺回路CUAが配置されている。周辺回路CUAの一部のトランジスタTRもまた、半導体基板SB上に設けられている。また、他の一部のトランジスタTRは、半導体基板SB上方の絶縁層40中に形成された上述の半導体層BSL(
図6参照)等に設けられている。絶縁層40上にはソース線SLが配置されている。
【0202】
ソース線SL上には少なくとも1つの選択ゲート線SGD、複数のワード線WL、及び少なくとも1つの選択ゲート線SGSが、この順に互いに離間して積層されている。これらの構成もまた、絶縁層50により覆われている。複数のワード線WL等には、複数のメモリ領域MR、メモリ領域MR間の貫通コンタクト領域TP、及びワード線WL等の両端部の階段領域SRが設けられている。
【0203】
メモリ領域MRには、ワード線WL及び選択ゲート線SGD,SGSを積層方向に貫通する複数のピラーPLが配置されている。ピラーPLとワード線WLとの交差部には複数のメモリセルMCが形成される。ピラーPLは、ピラーPL上方に配置されるビット線BLに電気的に接続されている。
【0204】
このような構成により、半導体装置2もまた、例えばメモリ領域MRにメモリセルMCが3次元に配置された3次元不揮発性メモリとして構成されることとなる。
【0205】
階段領域SRは、複数のワード線WL及び選択ゲート線SGD,SGSが階段状に引き出された構成を有し、複数のコンタクトCCが配置されている。これらのコンタクトCCは、コンタクトCC上方に配置される上層配線に電気的に接続されている。
【0206】
貫通コンタクト領域TPは、例えば複数のメモリ領域MRの間に設けられている貫通コンタクト領域TPには、下方の半導体基板SB上に配置された周辺回路CUAと、コンタクトCCの上層配線等とを接続する貫通コンタクトC4が配置されている。したがって、例えば貫通コンタクトC4と上下方向に重なる位置にロウデコーダRDが配置されている。
【0207】
なお、半導体装置2は、
図12に図示されない他の貫通コンタクト領域を有している。それらの貫通コンタクト領域のうち少なくとも1つには、下方の半導体基板SB上に配置された周辺回路CUAと。ピラーPLのビット線BLとを接続する図示しない貫通コンタクトが配置されている。したがって、例えばビット線BLと接続される貫通コンタクトと上下方向に重なる位置にセンスアンプSAが配置されている。
【0208】
貫通コンタクト領域TPの貫通コンタクトC4を含む各種の貫通コンタクトは、その他の実施形態の半導体装置においても、上述の実施形態の貫通コンタクトC4と同様の機能を有する。
【0209】
すなわち、その他の実施形態の貫通コンタクトC4等は、周辺回路CUAに電気的に接続される配線D2t,D2v等(
図6参照)に下端部で接続されている。また、その他の実施形態の貫通コンタクトC4は、ピラーPLのビット線BL及びコンタクトCCの上層配線等と上端部で接続されている。これにより、貫通コンタクトC4等もまた、ピラーPL、複数のワード線WL、及び選択ゲート線SGD,SGS等の構成と、周辺回路CUAとを電気的に接続している。
【0210】
[付記]
以下、本発明の好ましい態様について付記する。
【0211】
(付記1)
本発明の一態様によれば、
第1の半導体層と、
前記第1の半導体層上に設けられた複数の第1のトランジスタと、
前記第1の半導体層上に設けられ、前記複数の第1のトランジスタを覆う絶縁層と、
前記絶縁層中に設けられた第2の半導体層と、
前記第2の半導体層上に設けられた複数の第2のトランジスタと、を備える、
半導体装置が提供される。
【0212】
(付記2)
上記の付記1の半導体装置において、
前記複数の第2のトランジスタ間の前記第2の半導体層を貫通し、前記複数の第2のトランジスタを互いに分離する分離層を更に備える。
【0213】
(付記3)
上記の付記2の半導体装置において、
前記第1及び第2の半導体層の間であって、前記分離層と上下方向に重なる位置に、フローティング状態のダミー配線を更に備える。
【0214】
(付記4)
上記の付記3の半導体装置において、
前記第1及び第2の半導体層の間に配置され、前記複数の第1のトランジスタのそれぞれと電気的に接続される複数の配線を更に備えており、
前記ダミー配線は、
前記複数の配線と同じ高さ位置に配置されている。
【0215】
(付記5)
上記の付記1の半導体装置において、
前記複数の第1のトランジスタは、
第1のゲート電極と、
第1のゲート絶縁層と、をそれぞれ備え、
前記複数の第2のトランジスタは、
前記第1のゲート電極より長いゲート長を有する第2のゲート電極と、
前記第1のゲート絶縁層より厚い第2のゲート絶縁層と、をそれぞれ備える。
【0216】
(付記6)
上記の付記5の半導体装置において、
前記第1の半導体層は、
(110)面の面方位を有しており、
前記第1のゲート電極は、
前記(110)面に対して斜交する方向にゲート幅を有している。
【0217】
(付記7)
上記の付記6の半導体装置において、
前記第1の半導体層は、
ノッチに対して(100)面の面方位を有する半導体基板の一部である。
【0218】
(付記8)
上記の付記5の半導体装置において、
前記第1のトランジスタは、低電圧MOSトランジスタであり、
前記第2のトランジスタは、高電圧MOSトランジスタである。
【0219】
(付記9)
上記の付記5の半導体装置において、
前記第1及び第2の半導体層の間に設けられた第3の半導体層と、
前記第3の半導体層上に設けられた複数の第3のトランジスタと、を備える。
【0220】
(付記10)
上記の付記9の半導体装置において、
前記複数の第3のトランジスタは、
前記第1のゲート電極より長いゲート長を有する第3のゲート電極と、
前記第1のゲート絶縁層より厚い第3のゲート絶縁層と、をそれぞれ備える。
【0221】
(付記11)
上記の付記10の半導体装置において、
前記複数の第3のトランジスタは、
前記第3のゲート電極の前記ゲート長方向の両端部と上下に重なるよう、前記第3の半導体層に設けられた第3のソース/ドレイン領域と、
前記複数の第3のトランジスタの上方から延びて、前記第3のソース/ドレイン領域に接続される第3のコンタクトと、をそれぞれ備え、
前記第3のコンタクトの延伸方向の距離は、
前記第1のコンタクトの延伸方向の距離よりも長い。
【0222】
(付記12)
上記の付記11の半導体装置において、
前記第3のコンタクトは、
少なくとも下端部において、前記第1のコンタクト下端部の面積よりも大きい面積を有している。
【0223】
(付記13)
上記の付記10の半導体装置において、
前記第1のトランジスタは、低電圧MOSトランジスタであり、
前記第2及び第3のトランジスタは、高電圧MOSトランジスタである。
【0224】
(付記14)
上記の付記9の半導体装置において、
前記複数の第3のトランジスタは、
前記第2のゲート電極より短いゲート長を有する第3のゲート電極と、
前記第2のゲート絶縁層より薄い第3のゲート絶縁層と、をそれぞれ備える。
【0225】
(付記15)
上記の付記14の半導体装置において、
前記複数の第3のトランジスタは、
前記第3のゲート電極の前記ゲート長方向の両端部と上下に重なるよう、前記第3の半導体層に設けられた第3のソース/ドレイン領域と、
前記複数の第3のトランジスタの上方から延びて、前記第3のソース/ドレイン領域に接続される第3のコンタクトと、をそれぞれ備え、
前記第3のコンタクトの延伸方向の距離は、
前記第2のコンタクトの延伸方向の距離よりも短い。
【0226】
(付記16)
上記の付記15の半導体装置において、
前記第3のコンタクトは、
少なくとも下端部において、前記第2のコンタクト下端部の面積よりも小さい面積を有している。
【0227】
(付記17)
上記の付記14の半導体装置において、
前記第1及び第3のトランジスタは、低電圧MOSトランジスタであり、
前記第2のトランジスタは、高電圧MOSトランジスタである。
【0228】
(付記18)
上記の付記1の半導体装置において、
前記絶縁層の上方に配置され、互いに離間して積層された複数の導電層と、
前記複数の導電層を前記複数の導電層の積層方向に延び、前記複数の導電層との交差部にそれぞれメモリセルを形成するピラーと、を更に備え、
前記第1及び第2のトランジスタは、
前記メモリセルの電気的な動作を制御する周辺回路に含まれる。
【0229】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0230】
1,2…半導体装置、40,41~43、50…絶縁層、BL…ビット線、BSL,BSLb,BSLc…半導体層、C1t,C1v,C2t,C2v…ビア、C3,CC,CGt,CGv,CSt,CSv…コンタクト、C4…貫通コンタクト、CBA,CBAa,CBAb,CUA…周辺回路、D0t~D2t,D0v~D2v…配線、DD,DDa,DDb…ダミー配線、MC…メモリセル、MR…メモリ領域、PL…ピラー、RD…ロウデコーダ、SA…センスアンプモジュール、SB…半導体基板、SGD,SGS…選択ゲート線、SR…階段領域、STD,STS…選択ゲート、WL…ワード線。