(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024136008
(43)【公開日】2024-10-04
(54)【発明の名称】半導体装置
(51)【国際特許分類】
H01L 21/822 20060101AFI20240927BHJP
H01L 27/06 20060101ALI20240927BHJP
H01L 21/8234 20060101ALI20240927BHJP
H10B 43/27 20230101ALI20240927BHJP
H10B 41/27 20230101ALI20240927BHJP
H01L 21/336 20060101ALI20240927BHJP
【FI】
H01L27/04 H
H01L27/06 311C
H01L27/088 E
H01L27/088 H
H10B43/27
H10B41/27
H01L29/78 371
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023046953
(22)【出願日】2023-03-23
(71)【出願人】
【識別番号】318010018
【氏名又は名称】キオクシア株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001634
【氏名又は名称】弁理士法人志賀国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】佐々木 俊介
(72)【発明者】
【氏名】尾崎 正一
(72)【発明者】
【氏名】菅原 健一
(72)【発明者】
【氏名】中佐 広章
(72)【発明者】
【氏名】宮葉 武史
(72)【発明者】
【氏名】稲垣 真野
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 将来
【テーマコード(参考)】
5F038
5F048
5F083
5F101
【Fターム(参考)】
5F038BE07
5F038BE09
5F038BH07
5F038BH09
5F038BH13
5F038BH18
5F038CA16
5F038CD02
5F038CD03
5F038CD04
5F038CD12
5F038DF05
5F048AA05
5F048AB01
5F048AC01
5F048BA01
5F048BF11
5F048BF16
5F048BF18
5F048BG13
5F048CB01
5F048CC09
5F048CC11
5F048CC18
5F083EP02
5F083EP18
5F083EP23
5F083EP33
5F083EP34
5F083EP76
5F083ER03
5F083ER09
5F083ER14
5F083ER19
5F083GA10
5F083GA23
5F083JA36
5F083JA37
5F083KA01
5F083KA05
5F083KA11
5F083LA21
5F083MA06
5F083MA16
5F083NA01
5F083NA03
5F101BA01
5F101BA45
5F101BB05
5F101BC02
5F101BD16
5F101BD22
5F101BD30
5F101BD34
5F101BD35
5F101BD36
5F101BE02
5F101BE05
5F101BE06
(57)【要約】
【課題】 ラッチアップの発生を防止しながらESD特性を向上させる。
【解決手段】 実施形態の半導体装置は、高電圧が入力される第1パッドと、低電圧が入力される第2パッドと、接地電圧が入力される第3パッドと、前記第1パッドと前記第3パッドとの間に設けられる保護回路と、を具備し、前記保護回路は、第1方向に配列された複数のトランジスタにより構成される第1保護素子群と、前記第1方向に配列された複数のトランジスタにより構成される第2保護素子群であって、前記第1保護素子群に対して前記第1方向に直交する第2方向に離間して配置される第2保護素子群と、前記第1及び第2保護素子群の周囲に設けられるガードリングと、前記第1保護素子群と前記第2保護素子群との間に設けられ、前記第3パッドとの間に調整抵抗を介して接続される中間ガードリングと、を具備する。
【選択図】
図12
【特許請求の範囲】
【請求項1】
高電圧が入力される第1パッドと、
低電圧が入力される第2パッドと、
接地電圧が入力される第3パッドと、
前記第1パッドと前記第3パッドとの間に設けられる保護回路と、を具備し、
前記保護回路は、
第1方向に配列された複数のトランジスタにより構成される第1保護素子群と、
前記第1方向に配列された複数のトランジスタにより構成される第2保護素子群であって、前記第1保護素子群に対して前記第1方向に直交する第2方向に離間して配置される第2保護素子群と、
前記第1及び第2保護素子群の周囲に設けられるガードリングと、
前記第1保護素子群と前記第2保護素子群との間に設けられ、前記第3パッドとの間に調整抵抗を介して接続される中間ガードリングと、
を具備する半導体装置。
【請求項2】
前記第3パッドに接続される第1配線と、
前記中間ガードリングに接続される複数の第2配線と、
前記複数の第2配線のうちの所定数の配線を前記第1配線に接続する配線接続部と、
を具備する請求項1に記載の半導体装置。
【請求項3】
前記第1配線は、前記第2方向に設けられ、
前記第2配線は、前記第1配線と同じ配線層において、前記第1配線との交差位置においては前記第1方向に分断可能に前記中間ガードリングに沿って設けられ、
前記配線接続部は、第2配線の分断位置において、前記第2配線と前記第1配線とを接続する
請求項2に記載の半導体装置。
【請求項4】
前記第3バッドと前記中間ガードリングとを接続する第3配線を具備し、
前記第3配線は、前記第3パッドに接続される一端部と、前記中間ガードリングに接続される他端部と、前記一端部と他端部との間に設けられる屈曲部を含み、
前記屈曲部は、一端部と他端部との間の実質的な配線長を短縮する短絡部を形成可能である、
請求項1に記載の半導体装置。
【請求項5】
前記第3バッドと前記中間ガードリングとを接続する第4配線を具備し、
前記第4配線は、前記中間ガードリングとの接続に用いられる複数のコンタクトホール部を有し、前記複数のコンタクトホール部のうちの所定数のコンタクトホール部に前記中間ガードリングと接続するコンタクト材料が充填される
請求項1に記載の半導体装置。
【請求項6】
前記第1及び第2の保護素子群を構成するトランジスタは、GGNMOSである
請求項1に記載の半導体装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、半導体装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、半導体装置においては、ESD(Electro-Static Discharge)保護素子として、GG(Gate-Ground)NMOSが採用されることがある。
【0003】
しかしながら、GGNMOSによるESD特性を向上させようとすると、半導体装置にラッチアップが生じやすくなるという問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許出願公開第2008/0135940号明細書
【特許文献2】米国特許出願公開第2008/0198519号明細書
【特許文献3】米国特許第10121778号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本実施形態は、ラッチアップの発生を防止しながらESD特性を向上させることができる半導体装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
実施形態の半導体装置は、高電圧が入力される第1パッドと、低電圧が入力される第2パッドと、接地電圧が入力される第3パッドと、前記第1パッドと前記第3パッドとの間に設けられる保護回路と、を具備し、前記保護回路は、第1方向に配列された複数のトランジスタにより構成される第1保護素子群と、前記第1方向に配列された複数のトランジスタにより構成される第2保護素子群であって、前記第1保護素子群に対して前記第1方向に直交する第2方向に離間して配置される第2保護素子群と、前記第1及び第2保護素子群の周囲に設けられるガードリングと、前記第1保護素子群と前記第2保護素子群との間に設けられ、前記第3パッドとの間に調整抵抗を介して接続される中間ガードリングと、を具備する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】本発明の一実施形態に係る半導体装置の一例としての半導体記憶装置を含むメモリシステムを示すブロック図。
【
図2】
図1中の不揮発性メモリ2の一例を示すブロック図。
【
図3】3次元構造のメモリセルアレイ23のブロックの構成例を示す図。
【
図4】実施形態にかかる半導体記憶装置の一部領域の断面図。
【
図5】不揮発性メモリ2が形成される半導体記憶装置(NANDメモリチップ)2A上のパッドの配置の例を示す図。
【
図6】
図5のVPPパッドとVSSパッドとの間の領域PRに形成される複数のGGNMOSによる保護素子群の比較例を示す平面図。
【
図7】VPPパッド及びVSSパッドとGGNMOSのソース及びドレインとの間の配線を説明する説明図。
【
図9】GGNMOSとVPPパッドPp及びVSSパッドPsとの接続関係を示す回路図。
【
図10】横軸にドレイン電圧Vdをとり縦軸にドレイン電流をとって、GGNMOSのスナップバック特性を示すグラフ。
【
図11】中間ガードリングを備えたESD保護素子の比較例の構成を示す平面図。
【
図12】本実施形態における保護素子群の構成を示す説明図。
【
図13】配線Lsの具体的な構成の一例を示す説明図。
【
図14】
図13中の丸印にて囲った領域を拡大して示す平面図。
【
図15】
図13のA-A'線にて切断して断面形状を説明するための断面図。
【
図17】VPPパッド及びVSSパッドとGGNMOSとを接続する配線を省略して示したもの。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について詳細に説明する。
【0009】
(第1の実施形態)
図1は本発明の一実施形態に係る半導体装置の一例としての半導体記憶装置を含むメモリシステムを示すブロック図である。本実施形態は、ESD保護素子であるGGNMOSの比較的近傍に形成されたガードリングと電源とを接続する配線の配線抵抗を最適化することにより、ラッチアップの発生を防止しながらESD特性を向上させることを可能にするものである。
【0010】
なお、本実施形態は半導体装置として例えばNAND型の半導体記憶装置を例に説明するが、本実施形態はESD保護素子としてGGNMOSを採用した各種半導体装置に適用可能である。
【0011】
(メモリシステムの構成)
図1はメモリシステムの構成例を示すブロック図である。本実施形態のメモリシステムは、メモリコントローラ1と不揮発性メモリ2とを備える。なお、不揮発性メモリ2は、複数のメモリチップを含む場合がある。メモリシステム1は、図示しないホスト装置と接続可能である。ホスト装置は、例えば、パーソナルコンピュータ、携帯端末などの電子機器である。
【0012】
メモリシステム1は、ホスト装置が搭載されたマザーボード上に、メモリシステムを構成する複数のチップを実装して構成してもよいし、メモリシステムを1つのモジュールで実現するシステムLSI(Large-Scale Integrated Circuit)又はSoC(System-on-a-Chip)として構成してもよい。メモリシステムの例としては、SDカードのようなメモリカード、SSD(Solid-State-Drive)、及びeMMC(embedded-Multi-Media-Card)などが挙げられる。
【0013】
不揮発性メモリ2は、複数のメモリセルを備えたNAND型メモリであり、データを不揮発に記憶する。不揮発性メモリ2の具体的な構成については後述する。
【0014】
メモリコントローラ1は、例えばホスト装置からの命令に応答して、不揮発性メモリ2に対して書き込み(プログラムともいう)、読み出し、及び消去などを命令する。また、メモリコントローラ1は、不揮発性メモリ2のメモリ空間を管理する。メモリコントローラ1は、プロセッサ11、RAM(Random Access Memory)12、ホストインターフェース(ホストI/F)回路13、メモリインターフェース(メモリI/F)回路14、及びECC(Error Checking and Correcting)回路15などを備える。
【0015】
ホストI/F回路13は、ホストバスを介してホスト装置に接続され、ホスト装置との間でインターフェース処理を行う。また、ホストI/F回路13は、ホスト装置との間で、命令、アドレス、及びデータの送受信を行う。
【0016】
プロセッサ11は、例えばCPU(中央処理装置)から構成される。プロセッサ11は、メモリコントローラ1全体の動作を制御する。例えば、プロセッサ11は、ホスト装置から書き込み命令を受けた場合に、メモリI/F回路14を介して、ホスト装置からの書き込み命令に応じた書き込み命令を不揮発性メモリ2に発行する。読み出し及び消去の場合も同様である。また、プロセッサ11は、ウェアレベリングなど、不揮発性メモリ2を管理するための様々な処理を実行する。
【0017】
RAM12は、プロセッサ11の作業領域として使用され、不揮発性メモリ2からロードされたファームウェアデータ、及びプロセッサ11が作成した各種テーブルなどを格納する。RAM12は、例えばDRAMまたはSRAMから構成される。
【0018】
メモリI/F回路14は、バスを介して不揮発性メモリ2に接続され、不揮発性メモリ2との間でインターフェース処理を行う。また、メモリI/F回路14は、不揮発性メモリ2との間で命令、アドレス、及びデータの送受信を行う。
【0019】
ECC回路15は、データの書き込み時には、書き込みデータに対してエラー訂正符号を生成し、このエラー訂正符号を書き込みデータに付加してメモリI/F回路14に送る。また、ECC回路15は、データの読み出し時には、読み出しデータに対して、読み出しデータに含まれるエラー訂正符号を用いてエラー検出及び/又はエラー訂正を行う。なお、ECC回路15は、メモリI/F回路14内に設けるようにしてもよい。
【0020】
(不揮発性メモリの構成)
図2は
図1中の不揮発性メモリ2の一例を示すブロック図である。不揮発性メモリ2は、ロジック制御回路21、入出力回路22、メモリセルアレイ23、センスアンプ24、ロウデコーダ25、レジスタ26、シーケンサ27、電圧供給回路28、入出力用パッド群32、ロジック制御用パッド群34、及び、電源入力用パッド群35を備えている。
【0021】
メモリセルアレイ23は、複数のブロックを備える。複数のブロックBLKの各々は、複数のメモリセルトランジスタ(メモリセル)を備える。メモリセルアレイ23には、メモリセルトランジスタに印加する電圧を制御するために、複数のビット線、複数のワード線、及びソース線などが配設される。ブロックBLKの具体的な構成については後述する。
【0022】
入出力用パッド群32は、メモリコントローラ1との間でデータを含む各信号の送受信を行うため、信号DQ<7:0>、及び、データストローブ信号DQS、/DQSに対応する複数の端子(パッド)を備えている。
【0023】
ロジック制御用パッド群34は、メモリコントローラ1との間で各信号の送受信を行うため、チップイネーブル信号/CE、コマンドラッチイネーブル信号CLE、アドレスラッチイネーブル信号ALE、ライトイネーブル信号/WE、リードイネーブル信号RE、/RE、ライトプロテクト信号/WP、及び信号R/Bに対応する複数の端子(パッド)を備えている。
【0024】
信号/CEは、不揮発性メモリ2の選択を可能にする。信号CLEは、信号DQとして送信されるコマンドをコマンドレジスタにラッチすることを可能にする。信号ALEは、信号DQとして送信されるアドレスをアドレスレジスタにラッチすることを可能にする。信号WEは、書き込みを可能にする。信号REは、読み出しを可能にする。信号WPは、書き込み及び消去を禁止する。信号R/Bは、不揮発性メモリ2がレディー状態(外部からの命令を受け付けることが可能である状態)であるか、ビジー状態(外部からの命令を受け付けることができない状態)であるかを示す。メモリコントローラ1は、信号R/Bを受けることで、不揮発性メモリ2の状態を知ることができる。
【0025】
なお、先頭に記号"/"が付された信号 は、アクティブ・ローまたは不論理であることを示す。すなわち、先頭に記号"/"が付されていない信号は、"H"レベルのときにアクティブになるのに対して、先頭に記号"/"が付された信号は、"L"レベルのときにアクティブになる。
【0026】
電源入力用パッド群35は、外部から不揮発性メモリ2に、種々の動作電源を供給するため、電源電圧VCC、VCCQ、VPPと、接地電圧VSSを入力する複数のパッドと、を備えている。電源電圧VCCは、動作電源として一般的に外部から与えられる回路電源電圧であり、例えば3.3V程度の電圧が入力される。電源電圧VCCQは、例えば1.2Vの電圧が入力される。電源電圧VCCQは、メモリコントローラ1と不揮発性メモリ2との間で信号を送受信する際に用いられる。
【0027】
電源電圧VPPは、電源電圧VCCよりも高圧の電源電圧であり、例えば12Vの電圧が入力される。メモリセルアレイ23へデータを書き込んだり、データを消去したりする際には、20V程度の高い電圧が必要となる。この際に、約3.3Vの電源電圧VCCを電圧供給回路28の昇圧回路で昇圧するよりも、約12Vの電源電圧VPPを昇圧するほうが、高速かつ低消費電力で所望の電圧を生成することができる。電源電圧VCCは、不揮発性メモリ2に標準的に供給される電源であり、電源電圧VPPは、例えば使用環境に応じて追加的・任意的に供給される電源である。
【0028】
ところで、半導体記憶装置等の半導体装置には、高速インターフェース用のVLV(Very Low Voltage)トランジスタが用いられている。VLVトランジスタは、LV(Low Voltage)トランジスタよりも、ゲート酸化膜およびゲート長等において縮小されており、電気的特性において大きく異なる。そのため、VLVトランジスタが接続されるパスに設けられるESD保護素子としては、より大きな放電電流を流すことができるように、或る程度大規模なダイオードおよびRCTMOS(RC Triger Metal Oxide Semiconductor)で構成された回路を用いる場合がある。
【0029】
一方、電源電圧VPPのように比較的高電圧が入力されるパスについては、RCTMOSの耐圧を超えることから、HV(Hight Voltage)トランジスタで構成されるGGNMOSが採用される。後述するように、電源電圧VPPが供給されるVPPパッドと、接地電圧VSSが供給されるVSSパッド相互間に、GGNMOSにより構成されるESD保護素子群が設けられる。
【0030】
ロジック制御回路21及び入出力回路22は、NANDバスを介して、メモリコントローラ1に接続される。入出力回路22は、メモリコントローラ1との間でNANDバスを介して、信号DQ(例えばDQ0~DQ7)を送受信する。
【0031】
ロジック制御回路21は、メモリコントローラ1からNANDバスを介して、外部制御信号(例えば、チップイネーブル信号/CE、コマンドラッチイネーブル信号CLE、アドレスラッチイネーブル信号ALE、書き込みイネーブル信号/WE、読み出しイネーブル信号RE,/RE、及びライトプロテクト信号/WP)を受信する。また、ロジック制御回路21は、NANDバスを介して、メモリコントローラ1にレディー/ビジー信号R/Bを送信する。
【0032】
入出力回路22は、メモリコントローラ1との間で、信号DQ<7:0>、及び、データストローブ信号DQS、/DQSを送受信する。入出力回路22は、信号DQ<7:0>内のコマンド及びアドレスをレジスタ26に転送する。また、入出力回路22は、書き込みデータ、及び読み出しデータをセンスアンプ24との間で送受信する。
【0033】
レジスタ26は、コマンドレジスタ、アドレスレジスタ、及びステータスレジスタなどを備える。コマンドレジスタは、コマンドを一時的に保持する。アドレスレジスタは、アドレスを一時的に保持する。ステータスレジスタは、不揮発性メモリ2の動作に必要なデータを一時的に保持する。レジスタ26は、例えばSRAMから構成される。
【0034】
シーケンサ27は、レジスタ26からコマンドを受け、このコマンドに基づくシーケンスに従って不揮発性メモリ2を制御する。
【0035】
電圧供給回路28は、シーケンサ27に制御されて、不揮発性メモリ2の外部から電源電圧を受け、この電源電圧を用いて、書き込み動作、読み出し動作、及び消去動作に必要な複数の電圧を生成する。
【0036】
ロウデコーダ25は、レジスタ26からロウアドレスを受け、このロウアドレスをデコードする。ロウデコーダ25は、デコードされたロウアドレスに基づいて、ワード線の選択動作を行う。そして、ロウデコーダ25は、選択されたブロックに、書き込み動作、読み出し動作、及び消去動作に必要な複数の電圧を転送する。
【0037】
センスアンプ24は、レジスタ26からカラムアドレスを受け、このカラムアドレスをデコードする。センスアンプ24は、センスアンプユニット群24Aと、データレジスタ24Bを有する。センスアンプユニット群24Aは、各ビット線に接続されており、デコードされたカラムアドレスに基づいて、いずれかのビット線を選択する。また、センスアンプユニット群24Aは、データの読み出し時には、メモリセルトランジスタからビット線に読み出されたデータを検知及び増幅する。また、センスアンプユニット群24Aは、データの書き込み時には、書き込みデータをビット線に転送する。
【0038】
データレジスタ24Bは、データの読み出し時には、センスアンプユニット群24Aにより検出したデータを一時的に保持し、これをシリアルに入出力回路22へ転送する。また、データレジスタ24Bは、データの書き込み時には、入出力回路22からシリアルに転送されたデータを一時的に保持し、これをセンスアンプユニット群24Aへ転送する。データレジスタ24Bは、SRAMなどで構成される。
【0039】
(メモリセルアレイのブロック構成)
図3は3次元構造のメモリセルアレイ23のブロックの構成例を示す図である。
図3はメモリセルアレイ23を構成する複数のブロックのうちの1つのブロックBLKを示している。メモリセルアレイ23の他のブロックも
図3と同様の構成を有する。
【0040】
図示するように、ブロックBLKは、例えば4つのストリングユニットSU0~SU3(以下、これらを代表してストリングユニットSUという)を含む。また各々のストリングユニットSUは、複数のメモリセルトランジスタMT(MT0~MT7)と、選択ゲートトランジスタST1,ST2とを含むNANDストリングNSを有する。なお、NANDストリングNSに含まれるメモリセルトランジスタMTの個数は、
図3では8個とするが、更に多数個であってもよい。選択ゲートトランジスタST1,ST2は、電気回路上は1つのトランジスタとして示しているが、構造上はメモリセルトランジスタと同じでもよい。また、選択ゲートトランジスタST1,ST2として、それぞれ複数の選択ゲートトランジスタを用いてもよい。さらに、メモリセルトランジスタMTと選択ゲートトランジスタST1,ST2との間には、ダミーセルトランジスタが設けられていてもよい。
【0041】
メモリセルトランジスタMTは、選択ゲートトランジスタST1,ST2間において、直列接続されるようにして配置されている。一端側(ビット線側)のメモリセルトランジスタMT7が、選択ゲートトランジスタST1に接続され、他端側(ソース線側)のメモリセルトランジスタMT0が、選択ゲートトランジスタST2に接続されている。
【0042】
ストリングユニットSU0~SU3の各々の選択ゲートトランジスタST1のゲートは、それぞれ選択ゲート線SGD0~SGD3(以下、これらを代表して選択ゲート線SGDという)に接続される。また、ストリングユニットSU0~SU3の各々の選択ゲートトランジスタST2のゲートは、共通の選択ゲート線SGSに接続される。なお、各ブロックBLK内にある複数の選択ゲートトランジスタST2のゲートが、それぞれ図示しない選択ゲート線SGS0~SGS3(以下、これらを代表して選択ゲート線SGSという)に接続される構成であってもよい。
【0043】
同一のブロックBLK内にあるメモリセルトランジスタMT0~MT7のゲートは、それぞれワード線WL0~WL7に共通接続される。すなわち、ワード線WL0~WL7は、同一ブロックBLK内の複数のストリングユニットSU0~SU3間で共通に接続されているのに対し、選択ゲート線SGDは、同一ブロックBLK内であってもストリングユニットSU0~SU3毎に独立している。ブロックBLK内において同一行にあるメモリセルトランジスタMTi(iは
図3では0~7)のゲートは、同一のワード線WLiに接続される。
【0044】
各NANDストリングNSは、対応するビット線に接続されている。従って、各メモリセルトランジスタMTは、NANDストリングNSに含まれる選択ゲートトランジスタST1,ST2や他のメモリセルトランジスタMTを介して、ビット線に接続されている。一般に、同一のブロックBLK内にあるメモリセルトランジスタMTのデータは、一括して消去される。一方、データの読み出し及び書き込みは、典型的には、1つのストリングユニットSUに配設された1本のワード線WLに共通接続された複数のメモリセルトランジスタMTに対して、一括して行われる。このような、1つのストリングユニットSU内でワード線WLを共有するメモリセルトランジスタMTの組を、セルユニットCUと呼ぶ。
【0045】
セルユニットCUに対する書き込み動作及び読み出し動作は、ページを単位として実行される。例えば、各セルが、3ビット(8値)のデータを保持可能なTLC(Triple Level Cell)である場合、1つのセルユニットCUが、3ページ分のデータを保持することができる。各メモリセルトランジスタMTが保持することができる3ビットは、それぞれこの3ページに対応する。
【0046】
(不揮発性メモリの断面構造)
図4は実施形態にかかる半導体記憶装置の一部領域の断面図である。
図4は、半導体基板71上にセンスアンプ24やロウデコーダ25等の周辺回路に対応する周辺回路領域が設けられ、周辺回路領域の上層にメモリ領域が設けられる例について示している。なお、以下の説明において、半導体基板71の表面に水平な直交する2方向をx方向及びy方向とし、半導体基板71表面に垂直な方向をz方向とする。
【0047】
図4に示すように、メモリ領域MRにおいて不揮発性メモリは、半導体基板71、導電体641から657、メモリピラー634、並びにコンタクトC0、C1、C2及びコンタクトプラグCPを含む。なお、以下で説明される図面では、半導体基板71の上面部分に形成されたp型又はn型のウェル領域と、各ウェル領域内に形成された不純物拡散領域と、ウェル領域間を絶縁するゲート絶縁膜および素子分離領域のそれぞれの図示は省略されている。
【0048】
メモリ領域MRにおいて、半導体基板71上には、ゲート絶縁膜(図示せず)を介して、導電体GCが設けられている。また、半導体基板71に導電体GCを挟むように設けられた複数の不純物拡散領域(図示せず)には、例えば複数のコンタクトC0それぞれが設けられている。半導体基板71上には、配線層領域WRを介してメモリセルアレイ23が配置されている。
【0049】
各コンタクトC0上には、配線パターンを形成する導電体641が設けられている。例えば、導電体GCはトランジスタのゲート電極として機能し、導電体641はトランジスタのソース電極またはドレイン電極として機能する。
【0050】
各導電体641上には、例えばコンタクトC1が設けられている。各コンタクトC1上には、例えば導電体642が設けられている。導電体642上には、例えばコンタクトC2が設けられている。コンタクトC2上には、例えば導電体643が設けられている。
【0051】
導電体641、642、643の各配線パターンは、配線層領域WRに配設されている。以下、導電体641、642、643が設けられる配線層を、それぞれ配線層D0、D1、D2と呼ぶ。配線層D0、D1、D2は、不揮発性メモリ2の下層部分に設けられている。なお、ここでは、配線層領域WRには、3つの配線層D0~D2が設けられているが、配線層領域WRには、2つ以下の配線層、あるいは4つ以上の配線層が設けられていてもよい。
【0052】
導電体643の上方には、例えば層間絶縁膜を介して導電体644が設けられている。導電体644は、例えば、xy平面に平行な板状に形成され、ソース線CELSRCとして機能する。導電体644の上方には、各NANDストリングNSに対応して、例えば、導電体645~654が順に積層されている。これらの導電体のうちz方向に隣り合う導電体の間には、図示しない層間絶縁膜が設けられている。
【0053】
導電体645~654のそれぞれは、例えばxy平面に平行な板状に形成される。例えば、導電体645は、選択ゲート線SGSとして機能し、導電体646~653は、それぞれワード線WL0~WL7して機能し、導電体654は、選択ゲート線SGDして機能する。
【0054】
各メモリピラー634は、柱状であり、導電体645~654のそれぞれを貫通し、導電体644に接触している。メモリピラー634は、例えば、中心側にピラー状の半導体層(半導体ピラー)半導体層638と、半導体層638の外側に形成されるトンネル絶縁膜637と、トンネル絶縁膜637の外側に形成される電荷蓄積膜636と、電荷蓄積膜636の外側に形成されるブロック絶縁膜635を含む。
【0055】
例えば、メモリピラー634と導電体645とが交差する部分は、選択トランジスタST2として機能する。メモリピラー634と導電体646~653のそれぞれとが交差する部分は、メモリセルトランジスタ(メモリセル)MTとして機能する。メモリピラー634と導電体654とが交差する部分は、選択トランジスタST1として機能する。
【0056】
メモリピラー634の上面よりも上層には、層間絶縁膜を介して導電体655が設けられている。導電体655は、x方向に延伸したライン状に形成され、ビット線BLに対応している。複数の導電体655は、y方向において間隔をおいて配列している(図示せず)。導電体655は、ストリングユニットSU毎に対応する1つのメモリピラー634内の半導体層638と電気的に接続されている。
【0057】
具体的には、各ストリングユニットSUにおいて、例えば各メモリピラー634内の半導体層638上にコンタクトプラグCPが設けられ、コンタクトプラグCP上に1つの導電体655が設けられる。なお、このような構成に限定されず、メモリピラー634内の半導体層638及び導電体655間は、複数のコンタクトや配線などを介して接続されてもよい。
【0058】
導電体655が設けられた層よりも上層には、層間絶縁膜を介して導電体656が設けられている。導電体656が設けられた層よりも上層には、層間絶縁膜を介して導電体657が設けられている。
【0059】
導電体656及び657は、例えばメモリセルアレイ23に設けられた配線と、メモリセルアレイ23下に設けられた周辺回路とを接続するための配線に対応する。導電体656と657の間は、図示しない柱状のコンタクトで接続されてもよい。ここでは、導電体655が設けられた層のことを、配線層M0と称し、導電体656が設けられた層のことを、配線層M1と称し、導電体657が設けられた層のことを、配線層M2と称する。
【0060】
図4に示すように、実施形態の半導体記憶装置は、ストリングユニットSUより下層に配線層D0、D1、D2が形成されている。また、ストリングユニットSUより上層に配線層M0、M1、M2が形成されている。配線層D0、D1、D2は、例えば、ダマシン法により形成されるタングステン配線である。
【0061】
配線層M2は、例えば、反応性イオンエッチング(RIE:Reactive Ion Etching)など異方性エッチングにより形成されるアルミニウム配線である。配線層M2は、膜厚が厚く低抵抗であるため、基幹電源配線(VCC、VSS)が割り当てられる。配線層M1は、例えば、ダマシン法により形成される銅(Cu)配線である。Cu配線はEM(エレクトロマイグレーション)耐性などの配線信頼性が高いため、配線層M1は、確実にデータを伝達する必要がある信号線が割り当てられる。配線層M0は、例えば、ダマシン法により形成されるCu配線である。ビット線BLとして用いられるほか、電源強化の目的で、基幹電源配線の一部も割り当てられる。なお、信号線など基幹電源配線以外の配線についても、可能な限り低抵抗とすることが好ましいため、なるべく上層の配線層(例えば、配線層M2)を用いて形成される。
【0062】
図5は不揮発性メモリ2が形成されるNANDメモリチップ2A上のパッドの配置の例を示す図である。また、
図6は
図5のVPPパッドとVSSパッドとの間の領域PR(破線部)に形成される複数のGGNMOSによる保護素子群の比較例を示す平面図である。
【0063】
図5に示すように、チップ2Aの端辺に沿って、四角枠にて示す複数のパッドが配置される。例えば、斜線で示すパッドは、接地電圧VSSが供給されるVSSパッドPsである。また、例えば、パッドPdは、信号線DQが接続されるパッドである。また、例えば、網線にて示すパッドは、電圧VPPが供給されるVPPパッドPpである。VPPパッドPpとVSSパッドPsとの間の領域PR(破線枠)にはESD保護素子群が形成される。
【0064】
(保護素子群の比較例の構成)
図6はVPPパッドとVSSパッドとの間に形成される保護素子群の比較例を示す。
図6の第1方向に配列された複数の拡散層DLa1により、複数のGGNMOSのソース及びドレインが形成される。これらの拡散層DLa1と各拡散層DLa1相互間に配置される複数のゲートGAa1により、第1方向に配列された複数のGGNMOSが形成される。第1方向に形成された複数のGGNMOSにより第1保護素子群PRa1が構成される。
【0065】
なお、GGNMOSの「ソース」及び「ドレイン」は相対的なものである。例えば、2つの拡散層とゲートを有するNMOSトランジスタ(電子がキャリアとなるトランジスタ)においては、2つの拡散層のうち低い電圧を供給される側がキャリアの供給元としてのソースとして機能し、高い電圧を供給される側がキャリアの流出口としてのドレインとして機能する。違う言い方をすると、MOSトランジスタにおける2つの拡散層は、それぞれ、「ソースまたはドレインの一方」及び「ソースまたはドレインの他方」として機能する。以下の説明では、便宜上、通常状態においてより低い電圧が供給されている側を「ソース」、通常状態においてより高い電圧が供給される側を「ドレイン」と呼ぶ場合がある。この場合、「ソース」、「ドレイン」は、キャリアの供給元、流出口とは一致しない場合がある。
【0066】
第1保護素子群PRa1に対して第1方向に直交する第2方向に離間して、第1保護素子群PRa1と同一構成の第2保護素子群PRa2が形成される。即ち、第2保護素子群PRa2は、第1方向に配列された複数の拡散層DLa2と各拡散層DLa2相互間に配置される複数のゲートGAa2により構成される複数のGGNMOSを含む。
【0067】
第1及び第2保護素子群PRa1,PRa2を構成する各GGNMOSは、ソース及びゲートがVSSパッドPsに共通接続され、ドレインがVPPパッドに接続される。なお、
図6ではこれらの配線については、図示を省略している。また、第1及び第2保護素子群PR1,PR2を囲むように、3層のガードリングGRAが形成される。
【0068】
図7はVPPパッド及びVSSパッドとGGNMOSのソース及びドレインとの間の配線を説明する説明図である。
図7において
図6と同一の構成要素には同一符号を付して説明を省略する。
図7は第1及び第2保護素子群PRa1,PRa2を構成するGGNMOSの数がそれぞれ4個の例を示しているが、GGNMOSの個数が多い場合でも同様の配線が行われる。
【0069】
図7に示すように、VPPパッドPpからの電源電圧VPPは、配線Lpdによって伝送される。配線Lpdは、黒丸印にて示すコンタクトにより、第1保護素子群PRa1のGGNMOSのドレインを構成する拡散層DLa1及び第2保護素子群PRa2のGGNMOSのドレインを構成する拡散層DLa2に電気的に接続される。ソースを構成する拡散層DLa1及びソースを構成する拡散層DLa2は、それぞれ黒丸印にて示すコンタクトを経由して配線Lssに接続される。配線Lssは、VSSパッドPsに接続されて電源電圧VSSをGGNMOSのゲート及びソースに供給する。なお、後述するように、ゲートGAa1及びゲートGAa2は、ゲート及びソースに接地電圧VSSが供給される図示しないトランジスタのドレイン・ソース路を介してVSSパッドPsに接続される。
【0070】
(GGNMOSの構造)
図8はGGNMOSを説明するための説明図である。
図8はGGNMOS及び隣接するガードリングGRA部分の断面を模式的に示している。また、
図9はGGNMOSとVPPパッドPp及びVSSパッドPsとの接続関係を示す回路図である。
【0071】
図8に示すように、GGNMOSは、半導体基板71の上面部分にはp型のウェル領域72が形成される。ウェル領域72内にはソースを構成する不純物拡散領域73とドレインを構成する不純物拡散領域74とが形成される。不純物拡散領域73,74(
図6のDLa1,DLa2)相互間にはゲート絶縁膜75が形成され、ゲート絶縁膜75上にゲート76(
図6のGAa1,GAa2)が形成される。
【0072】
また、ウェル領域72には、コンタクト領域77も形成される。不純物拡散領域73、コンタクト領域77及びゲート76は、VSSパッドPsに接続されて、接地電圧VSSが供給される。即ち、GGNMOSのゲート及びソースは、接地電圧VSSが供給され、GGNMOSはオフとなる。また、ドレインを構成する不純物拡散領域74は、VPPパッドPpに接続される。
【0073】
なお、GGNMOSの形成領域及びコンタクト領域77の形成領域以外の基板表面側には、素子分離領域STIが形成される。例えば、素子分離領域STIは、酸化シリコン膜や窒化シリコン膜のような絶縁層が埋め込まれたSTI(Shallow Trench Isolation)により形成される。
【0074】
図9に示すように、GGNMOSは、ドレインがVPPパッドPpに接続され、ソースがVSSパッドPsに接続される。GGNMOSのゲートは、NMOSトランジスタ92のドレイン・ソース路を介してVSSパッドPsに接続される。トランジスタ92は、ゲート及びソースに接地電圧VSSが印加される。なお、VSSパッドPsとVPPパッドPpとの間には、後述するPN接合ダイオード93が形成される。
【0075】
サージ等の発生により、VSSパッドPsが接地された状態でVPPパッドPpに大電圧VPP+が印加されると、GGNMOSはオンとなって、サージ電流がVSSパッドPsに流れて回路が保護される。例えば、VPPパッドPpに接続されたGGNMOSのドレインの電圧が上昇するものとする。そうすると、ドレイン側の空乏層78の電界が大きくなって、電子とホールが発生し、ホールは、0Vの基板71に向かう(アバランシェ降伏)。GGNMOSのドレイン及びソースはN型拡散層により形成されており、P型のウェル領域72をベースとして、GGNMOSのドレイン、基板、ソースにより、
図8に示す寄生バイポーラトランジスタが形成される。アバランシェ降伏により基板に流れたホールによって基板が正にバイアスされると、寄生バイポーラトランジスタがオンとなるスナップバック(snapback)が発生し、電流をドレインからソースに流す。
【0076】
なお、サージ等の発生により、VSSパッドPsが接地された状態で、VPPパッドPpに負の大電圧VPP-が印加された場合には、ドレインを構成する不純物拡散領域74と、隣接するガードリングGRAを構成するコンタクト領域GRAdとにより構成されるPN接合ダイオード93を経由して電流が流れて、回路が保護されるようになっている。
【0077】
図7に示すように配線Lpd,Lssが配設されている場合には、VSSパッドPsが接地で、VPPパッドPpに大電圧VPP+が発生すると、配線Lpdを経由して拡散層DLa1,DLa2によるドレインの電圧が上昇する。この結果、配線Lpdから、拡散層DLa1によるドレイン及びソース並びに拡散層DLa2によるドレイン及びソースを経由して配線Lssに電流が流れて、スナップバック電流がVSSパッドPsに流れる。こうして、サージが発生した場合でも、回路を保護することができる。
【0078】
(GGNMOSの特性)
図10は横軸にドレイン電圧Vdをとり縦軸にドレイン電流をとって、GGNMOSのスナップバック特性を示すグラフである。
【0079】
スナップバックは、GGNMOSのドレイン電圧Vdがアバランシェ降伏電圧Vthよりも高くなることによって発生する。
図10はVSSパッドPsが接地状態で、VPPパッドPpに大電圧VPP+のサージが印加された場合の特性を示している。
図10の特性曲線Aは、ゲート電圧Vgが高い場合の特性を示し、特性曲線Bは、ゲート電圧Vgが低い場合の特性を示している。
【0080】
アバランシェ降伏は、ドレイン電圧Vdがアバランシェ降伏電圧Vthを超えるまで発生しない。従って、アバランシェ降伏電圧Vthが低い方が、GGNMOSのESD特性は良好であると言える。GGNMOSのゲートとVSSパッドPsとの間には、常時オフとなるトランジスタ92が接続されている。このトランジスタ92のソース・ドレイン間の抵抗の高低に応じて、GGNMOSの特性が変化する。トランジスタ92のソース・ドレイン間抵抗が高い程特性曲線Aに近づき、低い程特性曲線Bに近づく。トランジスタ92のソース・ドレイン間抵抗が高い場合には、アバランシェ降伏電圧Vthが低くなるという利点がある一方、通常動作時には、GGNMOSのゲート電圧Vgが高くなり、リーク電流が大きくなる。
【0081】
GGNMOSにおいては、スナップバックによりVSSパッドPsに流れる電流(破壊電流)は、GGNMOSの単位ゲート幅に依存する。GGNMOSの単位ゲート幅が小さい場合、破壊電流は小さくESD特性は低い。ESD特性を向上させるために、GGNMOSの単位ゲート幅を大きくする方法が考えられる。しかしながら、この場合には、半導体装置にラッチアップが生じやすくなってしまう。
【0082】
ラッチアップは、半導体装置内のPNPN結合において、大電流が流れる現象である。GGNMOSと他のトランジスタとによりPNPN結合による寄生サイリスタが形成される。GGNMOSの単位ゲート幅が大きくなって、GGNMOSと接地電圧VSSを供給するガードリングGRAとの間の距離が大きくなると、半導体基板71の電位が浮きやすくなり、半導体基板71の電位が高くなりやすくなる。もし、半導体基板71の電位が高くなると、寄生サイリスタのゲートに電流が流れて寄生サイリスタがオンとなる。この結果、寄生サイリスタに大電流が流れ続けてしまう。
【0083】
このようなラッチアップの発生を防止するには、半導体基板71の電位を安定させた方がよい。そこで、第1保護素子群PRa1と第2の保護素子群PRa2との間に、接地電圧VSSを供給するガードリング(以下、中間ガードリングという)を形成する手法が採用される。
【0084】
図11は中間ガードリングを備えたESD保護素子の比較例の構成を示す平面図である。なお、
図11において
図6と同様の構成要素には同一符号を付して説明を省略する。
図11においても、VPPパッド及びVSSパッドとGGNMOSのソース及びドレインとの間の配線については図示を省略している。
【0085】
図11の第1保護素子群PR1は、単位ゲート幅が第1保護素子群PRa1よりも長い点を除き、第1保護素子群PRa1と同様の構造を有する。即ち、拡散層DL1及びゲートGA1は、単位ゲート幅がそれぞれ拡散層DLa1及びゲートGAa1よりも長くなるように形成される。また、第2保護素子群PR2は、単位ゲート幅が第1保護素子群PRa2よりも長い点を除き、第2保護素子群PRa2と同様の構造を有する。即ち、拡散層DL2及びゲートGA2は、単位ゲート幅がそれぞれ拡散層DLa2及びゲートGAa2よりも長くなるように形成される。また、第1及び第2保護素子群PR1,PR2を囲むように、3層のガードリングGRが形成される。
【0086】
図11の例では、第1保護素子群PR1と第2保護素子群PR2との間の第2方向の中央には、第1保護素子群PR1と第2保護素子群PR2との間を仕切るように、第1方向に延設された中間ガードリングGRCが形成される。中間ガードリングGRCにはVSSパッドPsから接地電圧VSSが供給される。中間ガードリングGRCによって、GGNMOSの近傍に接地電圧VSSが供給されることになり、半導体基板71の電位が浮きにくくなって、ラッチアップを生じさせるPNPN接合トランジスタの導通をしにくくすることができる。
【0087】
しかしながら、中間ガードリングGRCを形成して中間ガードリングGRCに接地電圧VSSを供給すると、半導体基板71の電位が浮きにくくなることから、半導体基板71は正にバイアスされにくくなって、スナップバックに必要なアバランシェ降伏電圧Vtが大きくなってしまう。アバランシェ降伏電圧Vthが大きくなると、上述したように、ESD特性が劣化する。即ち、接地電圧VSSを供給する中間ガードリングGRCを設ける構成では、ラッチアップ特性とESD特性との両者を同時に満足することは困難であった。
【0088】
(保護素子群の構成)
そこで、本実施形態においては、半導体基板71の電位の浮きやすさを調整するために、上述したように、中間ガードリングGRCと、中間ガードリングGRCに接地電圧VSSを供給するVSSパッドPsと、の間の配線の抵抗を適宜設定する。即ち、ラッチアップが起こらない範囲でアバランシェ降伏電圧Vtが低くなる最適な抵抗値を選択する。これにより、ラッチアップ特性及びESD特性の両方を満足する特性の半導体装置の提供を可能にする。
【0089】
図12は本実施形態における保護素子群の構成を示す説明図である。
図12において、
図11と同一の構成要素には同一の符号を付して重複する説明を省略するものとする。
【0090】
図12に示す保護素子群を構成する第1保護素子群PR1、第2保護素子群PR2、中間ガードリングGRC及びガードリングGRの構成は、
図11と同様である。ガードリングGRは、第1及び第2保護素子群PR1,PR2に最も隣接したガードリングGR1、ガードリングGR1を囲むように形成されたガードリングGR2及びガードリングGR2を囲むように形成されたガードリングGR3の3層の構造を有する。ガードリングGR1,GR3は、VSSパッドPsに接続されて、接地電圧VSSが供給される。また、中間ガードリングGRCは、配線Lsを介してVSSパッドPsに接続されるように構成される。なお、ガードリングGR2は、例えば電源電圧VCCが供給される。
【0091】
本実施形態においては、配線Lsの配線抵抗RLの抵抗値は可変である。抵抗値RLを大きくするほど、ESD特性は良好となる。逆に、抵抗値RLを小さくするほど、ラッチアップ特性は良好となる。本実施形態においては、ESD特性とラッチアップ特性とを良好にするように、抵抗値RLの調整を行う。
【0092】
図13は配線Lsの具体的な構成の一例を示す説明図である。
図13において、
図11と同一の構成要素には同一符号を付して説明を省略する。
図13においても、VPPパッド及びVSSパッドとGGNMOSのソース及びドレインとの間の配線については図示を省略している。また、
図14は、
図13中の丸印にて囲った領域を拡大して示す平面図である。
【0093】
図13に示すように、中間ガードリングGRC上の所定の配線層には、中間ガードリングGRCの延出方向(第1方向)に沿った複数の配線L1が配設される。配線L1の配線領域上に記載した複数の黒丸印は、各配線L1と中間ガードリングGRCとの間をそれぞれ電気的に接続するコンタクトを代表して示している。即ち、
図13では示していないが、これらのコンタクトは、各配線L1と中間ガードリングGRCとをそれぞれ個別に電気的に接続するものである。
【0094】
また、所定の配線層には、第1方向に直交する第2方向に延設された複数の配線Ls1が形成される。各配線Ls1は、VSSパッドPsに電気的に接続される。配線Ls1とガードリングGR1,GR3とは、黒丸印にて示すコンタクトによって電気的にされる。配線Ls1は、ガードリングGR1,GR3に接地電圧VSSを供給する。本実施形態においては、複数の配線L1と配線Ls1とは、例えば、同一の配線層に形成される。
【0095】
図14は配線L1が4本の配線L1a,L1b,L1c.L1dにより構成される例を示している。本実施形態においては、
図14に示すように、配線L1a~L1dは、第1方向において配線Ls1と交差する各位置の領域(以下、抵抗調整領域という)において、分断された状態で形成可能である。また、抵抗調整領域において、配線L1a~L1 dと配線Ls1とを接続した状態で形成することも可能である。各配線L1a,L1b,L1c.L1dは、分断される領域毎に、黒丸印にて示すコンタクトCO1により、中間ガードリングGRCに電気的に接続可能に構成される。
【0096】
図14の例では、4本の配線L1a~L1dのうち、配線L1a,L1dは、抵抗調整領域において配線が形成されていない配線未形成領域LCN(破線枠)を有する。即ち、配線配線L1a,L1dは、配線Ls1に接触しておらず、配線Ls1に電気的に接続されていない。一方、
図14の例では、4本の配線L1a~L1dのうち、配線L1b,L1cは、抵抗調整領域において配線Ls1に接続された配線接続部LCB(斜線部)を有する。即ち、配線配線L1b,L1cは、配線接続部LCBにより配線Ls1に電気的に接続されている。
【0097】
即ち、
図14の例では、4本の配線L1a~L1dのうちの半分の2本の配線が配線Ls1に接続されており、4本の配線L1a~L1dの全ての配線が配線Ls1に接続される場合に比べて、VSSパッドPsと中間ガードリングGRCとの間の配線抵抗は大きい。
【0098】
複数の配線L1のうち、配線Ls1に電気的に接続される配線の数が多いほど、VSSパッドPsと中間ガードリングGRCとの間の配線抵抗は小さくなる。逆に、配線Ls1に電気的に接続される配線L1の数が少ないほど、VSSパッドPsと中間ガードリングGRCとの間の配線抵抗は大きくなる。このように、抵抗調整領域において、いくつの配線接続部LCBを形成するか(いくつの配線未形成領域LCNを残すか)によって、VSSパッドPsと中間ガードリングGRCとの間の配線抵抗を適宜設定可能である。
【0099】
図15は
図13のA-A'線にて切断して断面形状を説明するための断面図である。
【0100】
図15は
図4に示した周辺回路の配線領域WRとは異なる位置における配線領域WRを示している。半導体基板71の上面部分にウェル領域72が形成され、ウェル領域72にはソース及びドレインを構成する2つの拡散層DL1が形成される。これらの拡散層DL1相互間の半導体基板71表面に、ゲート絶縁膜を介してゲートGA1が形成される。各拡散層DL1及びゲートGA1により、1つのGGNMOSが構成される。
【0101】
一方の拡散層DL1は、配線層D1に形成された配線81にコンタクトを介して接続される。この拡散層DL1の周辺には、ガードリングGR1,GR2,GR3が形成され、拡散層DL1と各ガードリングGR1~GR3の間には、素子分離領域STIが形成される。なお、ウェル領域72を区画するN型のウェル領域79も形成される。
【0102】
他方の拡散層DL1は、配線層D0に形成された配線82にコンタクトを介して接続される。この拡散層DL1の近傍には、素子分離領域STIを介して中間ガードリングGRCが形成される。中間ガードリングGRCは、各コンタクトCO1をそれぞれ経由して配線層D2に形成された配線L1a,L1b,L1c,L1dに接続される。即ち、配線L1a,L1b,L1c,L1dは、それぞれ個別に中間ガードリングGRCに接続される。
【0103】
このように構成された実施形態においては、抵抗調整領域において、配線L1を配線Ls1に接続するための配線接続部LCBをいくつの数の配線L1に形成するかを設定する。配線接続部LCBを形成する数に応じて、VSSパッドPsと中間ガードリングGRCとの間の配線抵抗を適宜設定可能である。VSSパッドPsと中間ガードリングGRCとの間の配線抵抗に応じて、半導体基板71の電位の浮きやすさを調節することができ、ラッチアップ特性及びESD特性の特性の設定が可能である。これにより、ラッチアップの発生を防止しつつ、良好のESD特性を得る最適な設定を行うことができる。
【0104】
このように、本実施形態においては、GGNMOSの比較的近傍に形成された中間ガードリングGRCとVSSパッドPsとを接続する配線の配線抵抗を最適化することができ、ラッチアップの発生を防止しながらESD特性を向上させることが可能である。
【0105】
(第2の実施形態)
図16は第2の実施形態を説明するための説明図である。
図16において、
図11と同一の構成要素には同一符号を付して説明を省略する。
図16においても、VPPパッド及びVSSパッドとGGNMOSのソース及びドレインとの間の配線については図示を省略している。
【0106】
第1の実施形態は中間ガードリングGRC上に形成された複数の配線L1のうち何本の配線を配線Ls1に接続するかを決定することで、中間ガードリングGRCとVSSパッドPsとを接続する配線の配線抵抗を最適化する例を示した。これに対し、本実施形態は中間ガードリングGRCとVSSパッドPsとを接続する配線の配線長を適宜設定することで、配線抵抗を最適化する例である。
【0107】
本実施形態においては、配線Ls1は、VSSパッドPsとガードリングGR1,GR2との間に接続され、VSSパッドPsと中間ガードリングGRCとの間には接続されない。本実施形態においては、VSSパッドPsと中間ガードリングGRCとを接続する配線として、配線L2及び配線Ls2が採用される。
【0108】
配線L2は、中間ガードリングGRC上に、中間ガードリングGRCに沿って形成される。配線Ls2は、一端がVSSパッドPsに接続され、他端側は、配線L2上に、配線L2に沿って形成される。配線Ls2は、黒丸印にて示すコンタクトによって、配線L2を経由して、中間ガードリングGRCに電気的に接続される。例えば、配線Ls2は配線層D2に形成され、配線L2は配線層D1に形成される。
【0109】
配線Ls2は、VSSパッドPsに接続される直線状の部分と配線L2に接続される直線状の直線部Ls2Sとの他に、屈曲した形状の屈曲部Ls2Cを有する。屈曲部Ls2Cは、配線が屈曲した結果、VSSパッドPsに接続される直線部Ls2Sに近接する領域(抵抗調整領域)が1つ以上形成される。なお、
図16の例は、抵抗調整領域は2箇所に設けられているが、抵抗調整領域の数は適宜設定可能である。本実施形態においては、この複数の抵抗調整領域のうちの所定の抵抗調整領域において、屈曲部Ls2Cと直線部Ls2Sとを接続する配線短絡部Ls2B(太線部)を形成可能である。
【0110】
図16の例では、2箇所の抵抗調整領域のうち、一方は配線が形成されていない配線未形成領域Ls2N(破線部)であり、他方は太線にて示す配線短絡部Ls2Bである。配線短絡部Ls2Bを設けることで、VSSパッドPsと中間ガードリングGRCとの間の実質的な配線長を短くすることが可能である。即ち、複数の抵抗調整領域のうち、いずれの抵抗調整領域を配線未形成領域Ls2Nとし、いずれの抵抗調整領域を配線短絡部Ls2Bとするかによって、実質的な配線長を調整して、中間ガードリングGRCとVSSパッドPsとを接続する配線の配線抵抗を最適化することが可能である。
【0111】
なお、本実施形態は、屈曲する配線に対して配線長を短くするための短絡する経路を設ければよく、配線の屈曲形状は特に限定されるものではない。
【0112】
このように本実施形態においても、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0113】
(第3の実施形態)
図17及び
図18は第3の実施形態を説明するための説明図である。
図17において
図16と同一の構成要素には同一符号を付して説明を省略する。
図17はVPPパッド及びVSSパッドとGGNMOSとを接続する配線を省略して示したものである。また、
図18は、
図17中の丸印にて囲った領域を拡大して示す平面図である。
【0114】
本実施形態は、中間ガードリングGRCとVSSパッドPsとを接続する配線の配線抵抗を最適化する他の手法を示すものである。
図17は、配線L2及び配線Ls2に代えて、配線L3を採用した点が第2の実施形態と異なる。配線L3は、中間ガードリングGRC上に、中間ガードリングGRCに沿って形成される配線部L3aを含む。配線L3は、一端がVSSパッドPsに接続され、他端側が配線部L3aを構成する。
【0115】
配線部L3aには、コンタクトホール部による抵抗調整領域が複数設けられる。各抵抗調整領域は、コンタクトホール部にコンタクト材料が充填されたコンタクト形成部COB(四角枠)と、コンタクトホール部にコンタクト材料が充填されていないコンタクト被形成領域CON(破線枠)とを含む。なお、
図18の例は、12箇所の抵抗調整領域がコンタクト形成部COBとして形成され、10箇所の抵抗調整領域がコンタクト被形成領域CONとして形成された例を示している。コンタクト形成部COBの数が多いほど中間ガードリングGRCとVSSパッドPsとの間の配線抵抗は小さくなり、コンタクト被形成領域CONの数が多いほど中間ガードリングGRCとVSSパッドPsとの間の配線抵抗は大きくなる。
【0116】
即ち、複数の抵抗調整領域のうち、コンタクト形成部COB(コンタクト被形成領域CON)の個数を調整することで、中間ガードリングGRCとVSSパッドPsとを接続する配線の配線抵抗を最適化することが可能である。
【0117】
このように本実施形態においても、上記各実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0118】
なお、上記第2及び第3の実施形態を組み合わせて、中間ガードリングGRCとVSSパッドPsとを接続する配線の配線抵抗を最適化するようにしてもよい。
【0119】
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。また、上記実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適当な組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示される全構成要件からいくつかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題が解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
【符号の説明】
【0120】
1…メモリコントローラ、2…不揮発性メモリ、11…プロセッサ、12…RAM、13…ホストI/F回路、14…メモリI/F回路、15…ECC回路、21…ロジック制御回路、22…入出力回路、23…メモリセルアレイ、24…センスアンプ、25…ロウデコーダ、26…レジスタ、27…シーケンサ、28…電圧供給回路、32…入出力用パッド群、34…ロジック制御用パッド群、35…電源入力用パッド群、71…半導体基板、Pp…VPPパッド、Ps…VSSパッド、DL1,DL2…拡散層、GA1,GA2…ゲート、GRC…中間ガードリング、L1,L2,L3,Ls1,Ls2…配線、PR1…第1保護素子群、PR2…第2保護素子群。