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  • 特開-キッチンユニット 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024136051
(43)【公開日】2024-10-04
(54)【発明の名称】キッチンユニット
(51)【国際特許分類】
   A47B 77/00 20060101AFI20240927BHJP
   A47B 77/02 20060101ALI20240927BHJP
   A47B 77/14 20060101ALI20240927BHJP
   A47B 77/06 20060101ALI20240927BHJP
【FI】
A47B77/00
A47B77/02
A47B77/14
A47B77/06
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023047006
(22)【出願日】2023-03-23
(71)【出願人】
【識別番号】504163612
【氏名又は名称】株式会社LIXIL
(74)【代理人】
【識別番号】110000497
【氏名又は名称】弁理士法人グランダム特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】高久 秀之
(72)【発明者】
【氏名】川原 明里彩
(72)【発明者】
【氏名】三好 鉄平
【テーマコード(参考)】
3B260
【Fターム(参考)】
3B260CA00
3B260CA02
3B260CA13
3B260DA11
3B260FA00
3B260FA03
3B260JA03
(57)【要約】
【課題】天板の清掃性に優れたキッチンユニットを提供する。
【解決手段】キッチンユニットAは、天板12を有するキッチンカウンター10と、天板12の上面から立ち上がる少なくとも1本の柱状フレーム21L,21Rと、柱状フレーム21L,21Rに連なる梁状フレーム22と、梁状フレーム22に設けた水栓装置30と、を備えている。水栓装置30は、柱状フレーム21L,21Rと梁状フレーム22とによって天板12に支持されている。柱状フレーム21L,21Rは細長い形状をなしているので、天板12の上面と柱状フレーム21L,21Rとの境目となる入り隅の長さは、比較的短い。よって、天板12の清掃性に優れている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
天板を有するキッチンカウンターと、
前記天板の上面から立ち上がる少なくとも1本の柱状フレームと、
前記柱状フレームに連なる梁状フレームと、
前記梁状フレームに設けた水栓装置と、を備えているキッチンユニット。
【請求項2】
前記柱状フレーム内に、前記水栓装置への給水を行う給水管が収容されている請求項1記載のキッチンユニット。
【請求項3】
一対の前記柱状フレームが、前記梁状フレームの両端部を支持するように設けられ、
前記梁状フレームには、電気器具が設けられ、
前記一対の柱状フレームのうち一方の前記柱状フレーム内には、前記給水管が収容されており、
他方の前記柱状フレーム内には、前記電気器具に電力を供給する電線が収容されている請求項2に記載のキッチンユニット。
【請求項4】
前記天板にシンクが設けられており、
前記梁状フレームのうち、前記キッチンカウンターの幅方向において前記シンクの少なくとも一部と同じ領域には、前記梁状フレームから奥行き方向に拡がった載置部が設けられている請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のキッチンユニット。
【請求項5】
前記載置部の上面と前記梁状フレームの上面とが、面一状に連なった載置面を構成している請求項4に記載のキッチンユニット。
【請求項6】
前記天板のうち前記シンクと加熱調理機との間に、調理スペースが確保されており、
前記載置部は、前記梁状フレームのうち、前記キッチンカウンターの幅方向において前記調理スペースから外れた領域のみに配置されている請求項4に記載のキッチンユニット。
【請求項7】
前記水栓装置は、前記水栓装置の機能部を収容する機能ボックスを有しており、
前記載置部が前記機能ボックスの上面部を構成している請求項4に記載のキッチンユニット。
【請求項8】
前記天板から立ち上がる前記柱状フレームが、1本のみであり、
前記梁状フレームの一方の端部が前記柱状フレームに連なり、
前記梁状フレームの他方の端部が、建物の壁面に支持されている請求項1に記載のキッチンユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、キッチンユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、流し台から立ち上がる立上り壁部を有し、立上り壁部の前面に水栓本体を取り付けた水栓装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2000-220177号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の水栓装置では、水栓本体を支持している立上り壁部が、流し台の天板の上面から立ち上がっているため、天板を清掃する際に、天板の上面と立上り壁部との境目である入隅部を清掃し難いという問題がある。
【0005】
本開示は、上記従来の実情に鑑みてなされたものであって、天板の清掃性に優れたキッチンユニットを提供することを解決すべき課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示のキッチンユニットは、
天板を有するキッチンカウンターと、
前記天板の上面から立ち上がる少なくとも1本の柱状フレームと、
前記柱状フレームに連なる梁状フレームと、
前記梁状フレームに設けた水栓装置と、を備えている。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】実施形態1のキッチンユニットの斜視図
図2】キッチンユニットの正面図
図3】水栓装置において機能ボックスの蓋板を外した状態の平面図
図4】水栓装置の側面図
図5】実施形態2のキッチンユニットの正面図
【発明を実施するための形態】
【0008】
<実施形態1>
以下、本開示を具体化した実施形態1を図1図4を参照して説明する。尚、以下の説明において、キッチンユニットAの前後方向については、加熱調理機14に正対する使用者から見て、手前側を前方と定義し、使用者から見て奥側を後方と定義する。図1,3,4におけるF方向は、前方を示す。前後方向と奥行き方向を同義で用いる。上下の方向については、図1,2,4におけるH方向を上方と定義する。左右の方向については、加熱調理機14に正対する使用者から見た向きを、そのまま左方、右方と定義する。図1~3におけるR方向は、右方を示す。左右方向と幅方向を同義で用いる。
【0009】
本実施形態1のキッチンユニットAは、キッチンカウンター10と、キッチンフレーム20と、水栓装置30と、付帯部材とを備えている。キッチンカウンター10は、キャビネット11と、キャビネット11の上面に水平に載置された天板12と、シンク13と、加熱調理機14とを有する。キャビネット11内には、例えば、鍋やフライパン等の調理器具(図示省略)を収納するための引出しや、食器洗浄機(図示省略)等が設けられている。キャビネット11内には、給水管23や給湯管26や排水管(図示省略)や電線24等を収容するためのスペースが確保されている。
【0010】
天板12の左端側の領域には、シンク13が配置されている。天板12の右端側の領域には、加熱調理機14が配置されている。本実施形態1では、加熱調理機14としてIH(電磁誘導加熱)クッキングヒーターを設けたが、ガスコンロでもよい。ガスコンロを用いた場合は、キャビネット11内にガスの配管が配置される。天板12のうち、左右方向においてシンク13と加熱調理機14との領域は、調理作業を行ったり、調理に必要や食材や調理器具を置いたりするための調理スペース15として確保されている。
【0011】
キッチンフレーム20は、左右対称な一対の柱状フレーム21L,21Rと、一対の柱状フレーム21L,21Rの上端同士を連結した形態の梁状フレーム22とを有する。柱状フレーム21L,21Rは、角筒状をなし、天板12の左右両端部から立ち上がっている。天板12を上から視た平面視において、左側の柱状フレーム21Lは、シンク13の左側縁よりも左方で、且つシンク13の後縁よりも後方の位置に配置されている。右側の柱状フレーム21Rは、加熱調理機14の右側縁よりも右方で、且つ加熱調理機14の後縁よりも後方の位置に配置されている。左側の柱状フレーム21L内には、後述する水栓金具37と浄水器43に給水するための給水管23と給湯管26が挿通されている。給水管23は、後述する機能ボックス30内において分岐している。給水管23の一方の分岐管と給湯管26は、水栓金具37に接続されている。給水管23の他方の分岐管は浄水器43に接続されている。右側の柱状フレーム21R内には、後述する浄水器43とコンセントと照明器具56に電力を供給するための電線24が挿通されている。柱状フレーム21L,21Rは、給水管23と電線24を露出させずに収容することによって、意匠性を高める機能を有する。
【0012】
梁状フレーム22の左右両端部は、柱状フレーム21L,21Rに連なっている。梁状フレーム22は、水平方向に直線状に延びている。梁状フレーム22は、柱状フレーム21L,21R内と連通した角筒状をなす。梁状フレーム22の内部には、給水管23と給湯管26と電線24が挿通されている。梁状フレーム22も、柱状フレーム21L,21Rと同様、給水管23と電線24を露出させずに収容することによって、意匠性を高める機能を有している。図4に示すように、梁状フレーム22の前面と後面には、角筒状の拡幅バー25が固定されている。拡幅バー25は梁状フレーム22の全長に亘って連続して配置されている。拡幅バー25の上面は、梁状フレーム22の上面に対して同じ高さで面一状に連なっている。梁状フレーム22は、天板12の上方において、天板12との間に間隔を空けて配置されている。梁状フレーム22は、水栓装置30と付帯部材とを支持する支持部材としての機能を有する。
【0013】
水栓装置30は、機能ボックス31と、水栓金具37と、機能部と備えている。機能ボックス31は、ボックス本体32と蓋板33とを有する。ボックス本体32は、上面に開口部34を有し、左右方向に細長い箱形をなす部材である。ボックス本体32は、梁状フレーム22の前面と下面とに固定されている。機能ボックス31は、梁状フレーム22の前面及び下面に固定されている。機能ボックス31は、左右方向においてシンク13と同じ領域に配置されている。具体的には、機能ボックス31の幅方向における形成範囲は、シンク13の全幅と同じ領域、又はシンク13の全幅よりも狭い領域である。
【0014】
蓋板33は、ボックス本体32に対して、開口部34を閉塞するように取り付けられている。蓋板33は、必要に応じてボックス本体32から取り外すことができる。蓋板33をボックス本体32に取り付けた状態では、蓋板33は載置部35としての機能を発揮し得る状態となる。載置部35(蓋板33)の上面は、梁状フレーム22の上面及び拡幅バー25の上面に対して同じ高さで面一状に連なる。載置部35の上面と梁状フレーム22と上面と拡幅バー25の上面とによって、前後方向(奥行き方向)の寸法が、梁状フレーム22よりも大きい水平な載置面36が構成されている。
【0015】
水栓金具37は、ボックス本体32に取り付けられている。水栓金具37は、スパウト38と、可撓性を有する給水ホース39と、スパウト38の先端部に対して着脱可能な吐水ヘッド40と、を備えている。スパウト38は、機能ボックス31の下面から水平に突出し、シンク13の上方において左右方向に回転させることができる。給水ホース39は、ボックス本体32の内部とスパウト38の内部とに収容されている。ボックス本体32内では、給水ホース39が曲げられた状態で収容されている。給水ホース39の上流端は、バルブ装置41に接続されている。給水ホース39の下流端には、吐水ヘッド40が接続されている。吐水ヘッド40は、給水ホース39をスパウト38の先端部から引き出しながら、吐水方向や吐水位置を自在に変えることができる。
【0016】
機能部は、バルブ装置41と、レバー42と、浄水器43と、洗剤ディスペンサー47とを含む。バルブ装置41は、機能ボックス31内に収容されている。バルブ装置41には、梁状フレーム22内に挿通された給水管23の下流端が接続されている。レバー42は、操作部を機能ボックス31から下方へ突出させた状態で、バルブ装置41に取り付けられている。レバー42を操作することによって、水栓金具37からの湯水の流量と温度を調節することができる。
【0017】
浄水器43は、スパウト44と、カートリッジ45と、スイッチ46とを備えている。スパウト44は、機能ボックス31の下面に支持され、シンク13の上方に配置されている。カートリッジ45は、ボックス本体32内に収容されている。カートリッジ45には、給水管23の下流端が接続されている。スイッチ46は、電線24に接続されており、ボックス本体32の前面に配置されている。使用者がスイッチ46を押すと、浄水器43から浄水が吐出される。吐水状態でスイッチ46を押すと、浄水の吐出が停止する。洗剤ディスペンサー47は、ボックス本体32内に収納されている。洗剤ディスペンサー47は、ボックス本体32の前面に配置されたボタン48を有する。使用者がボタン48を押すと、洗剤ディスペンサー47から洗剤が吐出される。
【0018】
付帯部材は、ペーパーホルダ49と、端末機器ホルダ50と、スクリーン52と、コンセントボックス53と、照明器具56とを含む。ペーパーホルダ49は、梁状フレーム22の前面に固定されている。ペーパーホルダ49は、左右方向において調理スペース15の形成領域内に配置されている。端末機器ホルダ50は、梁状フレーム22の上面に固定されている。端末機器ホルダ50には、スマートフォンやタブレット等の携帯端末機器51を置くことができる。端末機器ホルダ50は、左右方向において調理スペース15の範囲内に配置されている。端末機器ホルダ50は、左右方向においてシンク13や加熱調理機14の形成領域内に配置してもよく、梁状フレーム22の左右両端の間の任意の位置へ移動させることができるようにしてもよい。
【0019】
スクリーン52は、透明な材料からなり、左右方向において少なくとも加熱調理機14の形成領域に配置されている。キッチンユニットAを前方から見た正面視において、スクリーン52は長方形をなす。スクリーン52は、梁状フレーム22の右端部に固定され、梁状フレーム22に吊り下げられた状態で固定されている。スクリーン52の下端縁と天板12との間には、作用者が手を差し入れることができる程度の隙間が空いている。スクリーン52の右側縁部は、右側の柱状フレーム21Rに固定されている。スクリーン52は、調理中に生じる油の飛散を防止する機能や、調理中に生じる油煙や水蒸気を、加熱調理機14の上方に設けたレンジフード(図示省略)へ誘導する機能を有する。加熱調理機14がガスコンロである場合は、ガス炎に対する風防の機能を発揮する。
【0020】
コンセントボックス53は、1つのボックスに電源コンセント54とUSBコネクタ55を纏めて設けたものである。電源コンセント54は、三相交流の商用電源から電気機器57(例えば、調理用ミキサー)に電力を供給するためのものである。電源コンセント54に対しては、電気機器57のプラグ(図示省略)が抜き差しされるようになっている。USBコネクタ55は、三相交流の商用電源からの電力によって、USB端子を備えた携帯端末機器51を充電するためのコンセントである。USBコネクタ55に対しては、USBケーブルのUSB端子(図示省略)が抜き差しされるようになっている。
【0021】
照明器具56は、機能ボックス31の蓋板33の下面の前端部に埋設されたLEDからなる。照明器具56は、蓋板33の左端部から右端部に亘って連続した細長い形状をなす。蓋板33をボックス本体32に取り付けた状態において、照明器具56は、ボックス本体32の前面よりも前方に配置され、シンク13全体を照らすことができる。
【0022】
本実施形態1のキッチンユニットAは、天板12を有するキッチンカウンター10と、キッチンフレーム20と、水栓装置30とを有する。キッチンフレーム20は、天板12の上面から立ち上がる2本(少なくとも1本)の柱状フレーム21L,21Rと、柱状フレーム21L,21Rの上端に連なる水平な梁状フレーム22とを有する。水栓装置30は、梁状フレーム22に設けられている。水栓装置30は、柱状フレーム21L,21Rと梁状フレーム22とによって天板12に支持されている。
【0023】
水栓装置30を支持している柱状フレーム21L,21Rは、細長い形状をなしているので、天板12の上面と柱状フレーム21L,21Rとの境目となる入り隅は、柱状フレーム21L,21Rの外周面に沿った短い4辺だけである。水栓装置30を支持する部材として、天板12から左右方向の壁部を立ち上げた場合には、天板12と壁部との境目となる入り隅の長さが、長くなる。入り隅に付着した汚れは、雑巾等で拭き取り難い。これに対し、本実施形態1の天板12と柱状フレーム21L,21Rとの境目の入り隅の長さは、短いので、天板12を清掃する際の作業性に優れている。
【0024】
一対の柱状フレーム21L,21Rは、梁状フレーム22の両端部を支持するように設けられている。梁状フレーム22には、電気器具(浄水器43、電源コンセント54、USBコネクタ55、照明器具56)が設けられている。一対の柱状フレーム21L,21Rのうち一方(左側)の柱状フレーム21L内には、水栓装置30の水栓金具37及び浄水器43への給水を行う給水管23が収容されている。他方(右側)の柱状フレーム21R内には、浄水器43、電源コンセント54、USBコネクタ55、照明器具56に電力を供給する電線24が収容されている。天板12よりも上方において、給水管23と電線24が外部に露出しないので、美観に優れている。給水管23と電線24とを別々の経路で配索できるので、施工性が良好である。
【0025】
天板12にはシンク13が設けられている。梁状フレーム22のうち、キッチンカウンター10の幅方向(左右方向)においてシンク13の少なくとも一部と同じ領域には、梁状フレーム22から奥行き方向の前方へ拡がった載置部35が設けられている。この構成によれば、シンク13で作業を行っているときに、載置部35に物を載せておくことができるので、作業性に優れている。載置部35の上面と梁状フレーム22の上面は、面一状に連なった水平な載置面36を構成している。この構成によれば、載置部35の上面だけを載置面36として使用する場合に比べると、広い載置面36が確保されるので、使い勝手が良い。
【0026】
天板12のうちシンク13と加熱調理機14との間には、調理スペース15が確保されている。載置部35は、梁状フレーム22のうち、キッチンカウンター10の幅方向において調理スペース15から外れた領域のみに配置されている。即ち、載置部35は、キッチンカウンター10の幅方向において、シンク13が形成されている領域の範囲内に配置されている。シンク13を使う作業は、食器や調理器具の洗浄や、食材の水洗い等である。これらの作業は、作業者が前傾した姿勢で行うので、機能ボックス31は作業者の視界に入り難い。したがって、機能ボックス31が梁状フレーム22からシンク13の上方へ張り出していても、作業者が圧迫感を覚えずに済む。
【0027】
梁状フレーム22は調理スペース15の斜め上後方に位置している。作業者が調理スペース15で作業を行うときの視線は、シンク13で作業をするときよりも高くなるため、作業者の視界に梁状フレーム22が入り、作業者が圧迫感を覚えることが懸念される。しかし、棒状をなす梁状フレーム22の奥行き寸法と高さ寸法は、小さいので、作業者は、梁状フレーム22が視界に入っても圧迫感を感じ難い。
【0028】
水栓装置30は、水栓装置30の機能部(バルブ装置41、レバー42、浄水器43、及び洗剤ディスペンサー47)を収容する機能ボックス31を有している。載置部35は、機能ボックス31の上面部を構成している。機能ボックス31と載置部35が一体化されているので、機能ボックス31と載置部35とを別々に設ける場合に比べると、意匠性に優れている。
【0029】
<実施形態2>
次に、本開示を具体化した実施形態2を図5を参照して説明する。本実施形態2のキッチンユニットBのキッチンフレーム60は、1本の柱状フレーム61と、1本の梁状フレーム62のみから構成されている。柱状フレーム61は、実施形態1の柱状フレーム21L,21Rと同じ部材である。梁状フレーム62は実施形態1の梁状フレーム22と同じ部材である。その他の構成については上記実施形態1と同じであるため、同じ構成については、同一符号を付し、構造、作用及び効果の説明は省略する。
【0030】
キッチンユニットBは、キッチンカウンター10の右側面を建物の壁面Wに突き当てるように配置されている。1本の柱状フレーム61は、天板12の左端部から立ち上がっている。柱状フレーム61が立ち上がる位置は、実施形態1と同じ位置である。梁状フレーム62の左端部は、柱状フレーム61の上端部に繋がっている。梁状フレーム62の右端部は、壁面Wに支持されている。スクリーン52は、梁状フレーム62に吊り下げられた状態で支持されている。スクリーン52の右側縁は、壁面Wから離隔している。給水管23と電線24(図5では図示省略)は、柱状フレーム61内と梁状フレーム62内に挿通されている。
【0031】
本実施形態2のキッチンフレーム60は、柱状フレーム61が1本のみであり、梁状フレーム62の一方(左側)の端部が柱状フレーム61に連なった形態である。梁状フレーム62の他方(右側)の端部が、建物の壁面Wに支持されている。この構成によれば、2本の柱状フレーム61を設ける場合に比べると、天板12上において柱状フレーム61の占める面積が小さくなるので、その分、天板12を広く使うことができる。
【0032】
<他の実施形態>
本開示は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本開示の技術的範囲に含まれる。
実施形態1,2において、柱状フレームの上端部は、梁状フレームよりも上方へ突出した形態でもよい。
実施形態1,2において、柱状フレームは、梁状フレームの最端部よりも左右方向中央寄りの位置に繋がっていてもよい。換言すると、梁状フレームの左右両最端部のうち少なくとも一方の最端部は、柱状フレームから左右方向(幅方向)における外方へ突出していてもよい。
実施形態1,2において、柱状フレームが梁状フレームを支持する位置は、梁状フレームの左右両端部に限らず、梁状フレームの左右方向両端部よりも幅方向中央寄りの位置でもよい。具体的には、シンクの調理スペースとの境界位置や、調理スペースと加熱調理機との境界位置等でもよい。この場合も、柱状フレーム内に給水管、給湯管、電線を収容することができる。
実施形態1,2において、梁状フレームの左右方向における形成領域は、シンクと対応する領域だけでもよい。この場合、平面視において、梁状フレームがシンクと重なる位置に配置されていてもよい。
実施形態1,2において、給水管は、柱状フレーム内に挿通しない経路に沿って配管してもよい。
実施形態1,2において、電線は、柱状フレーム内に挿通しない経路に沿って配索してもよい。
実施形態1,2において、載置部は、梁状フレームから前方と後方に拡がっていてもよく、梁状フレームから後方のみに拡がっていてもよい。
実施形態1,2において、載置部の上面と、梁状フレームの上面との間に高低差があってもよい。
実施形態1,2において、載置部の一部が、幅方向において調理スペースと同じ領域に配置されていてもよい。
実施形態1,2において、載置部を機能ボックスとは別の位置に配置してもよい。
実施形態1,2では、柱状フレーム内と梁状フレーム内に給水管と給湯管を挿通したが、キャビネット内に水とお湯の混合装置を配置した場合は、水栓金具に供給する供給管を1本だけにすることができる。この場合、混合装置における温度と流量の調整は、梁状フレームに設けた操作スイッチによって行えばよい。
実施形態1において、一方の柱状フレームに給水管と電線を収容してもよい。
【符号の説明】
【0033】
A,B…キッチンユニット、10…キッチンカウンター、12…天板、13…シンク、14…加熱調理機、15…調理スペース、21L,21R…柱状フレーム、22…梁状フレーム、23…給水管、24…電線、30…水栓装置、31…機能ボックス、35…載置部、36…載置面、41…バルブ装置(機能部)、42…レバー(機能部)、43…浄水器(機能部、電気器具)、47…洗剤ディスペンサー(機能部)、54…電源コンセント(電気器具)、55…USBコネクタ(電気器具)、56…照明器具(電気器具)
図1
図2
図3
図4
図5