(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024136055
(43)【公開日】2024-10-04
(54)【発明の名称】配送業者選定装置、配送業者選定方法、及び配送業者選定プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/0834 20230101AFI20240927BHJP
【FI】
G06Q10/0834
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023047011
(22)【出願日】2023-03-23
(71)【出願人】
【識別番号】398040527
【氏名又は名称】株式会社オービック
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】中村 健一郎
(72)【発明者】
【氏名】宮崎 卓也
(72)【発明者】
【氏名】角田 りんた
【テーマコード(参考)】
5L010
5L049
【Fターム(参考)】
5L010AA16
5L049AA16
(57)【要約】
【課題】配送業者の選定を効率化することができる配送業者選定装置、配送業者選定方法、及び配送業者選定プログラムを提供することを目的とする。
【解決手段】本実施形態では、配送業者選定処理順決定マスタおよび受注項目紐付けマスタの設定に基づいて、配送業者選定の際の条件とする、受注入力画面内の入力項目に入力されている項目値を取得し、配送業者初期セットマスタを参照して、取得した項目値に紐づく配送業者を取得し、取得した配送業者を受注入力画面に表示させる。
【選択図】
図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の入力項目を有する入力画面から、配送業者選定の条件とする条件項目に入力されている項目値を取得する項目値取得部と、
前記条件項目の項目値と前記配送業者の組み合わせを複数保持する配送業者選定マスタを参照して、前記項目値取得部で取得した前記項目値に紐づく前記配送業者を取得する配送業者取得部と、
前記配送業者取得部で取得した前記配送業者を前記入力画面に表示させる表示制御部と、
を備えること、
を特徴とする配送業者選定装置。
【請求項2】
前記配送業者選定マスタは、前記配送業者選定の優先順位の値と複数の前記条件項目の項目値と前記配送業者との組み合わせを複数保持し、
前記項目値取得部は、複数の前記条件項目と前記優先順位の前記値との組み合わせを複数保持する選定順位マスタを参照して、前記優先順位に沿って複数の前記条件項目の取得を実行し、前記入力画面から、取得した複数の前記条件項目に入力されている前記項目値を取得し、
前記配送業者取得部は、前記配送業者選定マスタを参照して、前記項目値取得部で前記条件項目を取得する際に採用した前記優先順位の前記値と前記項目値取得部で取得した複数の前記項目値との組み合わせに紐づく前記配送業者を取得し、
前記配送業者が取得できるまで、前記項目値取得部と前記配送業者取得部を繰り返し動作させること、
を特徴とする請求項1に記載の配送業者選定装置。
【請求項3】
前記配送業者が最終的に取得できなかったときは、前記表示制御部は、オペレータが認識可能な態様で前記配送業者の入力を促すこと、
を特徴とする請求項2に記載の配送業者選定装置。
【請求項4】
前記配送業者は、業者名称と車両の種類とで定義されるものであること、
を特徴とする請求項1から3のいずれか一つに記載の配送業者選定装置。
【請求項5】
前記入力画面は、商品の受注、移動指示、出荷、または売上に関する情報を入力するためのものであること、
を特徴とする請求項4に記載の配送業者選定装置。
【請求項6】
項目値取得部が、複数の入力項目を有する入力画面から、配送業者選定の条件とする条件項目に入力されている項目値を取得する項目値取得ステップと、
配送業者取得部が、前記条件項目の項目値と前記配送業者の組み合わせを複数保持する配送業者選定マスタを参照して、前記項目値取得ステップで取得した前記項目値に紐づく前記配送業者を取得する配送業者取得ステップと、
表示制御部が、前記配送業者取得ステップで取得した前記配送業者を前記入力画面に表示させる表示制御ステップと、
を含むこと、
を特徴とする配送業者選定方法。
【請求項7】
情報処理装置を、
複数の入力項目を有する入力画面から、配送業者選定の条件とする条件項目に入力されている項目値を取得する項目値取得手段、
前記条件項目の項目値と前記配送業者の組み合わせを複数保持する配送業者選定マスタを参照して、前記項目値取得手段で取得した前記項目値に紐づく前記配送業者を取得する配送業者取得手段、
前記配送業者取得手段で取得した前記配送業者を前記入力画面に表示させる表示制御手段、
として機能させるための配送業者選定プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、配送業者選定装置、配送業者選定方法、及び配送業者選定プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、ユーザの使い勝手を向上させることができる求車求荷情報表示装置等が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、鉄鋼業界では、配送する製品または商品の重量が他業界と比較して大きくなる傾向が顕著である一方、配送コストの圧縮および配送リードタイムの短縮の実現は他業界と同様に求められるので、配送業者を選定する際に考慮しなければならない要素が他業界と比較して多い。それ故、個社ごとに過去の経験を踏まえながら要求を満たす配送業者を手作業で選定しているのが実情であり、効率化の観点から見て当該選定の業務に改善の余地があった。
【0005】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、配送業者の選定を効率化することができる配送業者選定装置、配送業者選定方法、及び配送業者選定プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る配送業者選定装置は、複数の入力項目を有する入力画面から、配送業者選定の条件とする条件項目に入力されている項目値を取得する項目値取得部と、前記条件項目の項目値と前記配送業者の組み合わせを複数保持する配送業者選定マスタを参照して、前記項目値取得部で取得した前記項目値に紐づく前記配送業者を取得する配送業者取得部と、前記配送業者取得部で取得した前記配送業者を前記入力画面に表示させる表示制御部と、を備えること、を特徴とする。
【0007】
なお、本発明に係る配送業者選定装置において、前記配送業者選定マスタは、前記配送業者選定の優先順位の値と複数の前記条件項目の項目値と前記配送業者との組み合わせを複数保持してもよく、前記項目値取得部は、複数の前記条件項目と前記優先順位の前記値との組み合わせを複数保持する選定順位マスタを参照して、前記優先順位に沿って複数の前記条件項目の取得を実行し、前記入力画面から、取得した複数の前記条件項目に入力されている前記項目値を取得してもよく、前記配送業者取得部は、前記配送業者選定マスタを参照して、前記項目値取得部で前記条件項目を取得する際に採用した前記優先順位の前記値と前記項目値取得部で取得した複数の前記項目値との組み合わせに紐づく前記配送業者を取得してもよく、そして、本発明に係る配送業者選定装置は、前記配送業者が取得できるまで、前記項目値取得部と前記配送業者取得部を繰り返し動作させてもよい。
【0008】
また、本発明に係る配送業者選定装置において、前記配送業者が最終的に取得できなかったときは、前記表示制御部は、オペレータが認識可能な態様で前記配送業者の入力を促してもよい。
【0009】
また、本発明に係る配送業者選定装置において、前記配送業者は、業者名称と車両の種類とで定義されるものでもよい。
【0010】
また、本発明に係る配送業者選定装置において、前記入力画面は、商品の受注、移動指示、出荷、または売上に関する情報を入力するためのものでもよい。
【0011】
また、本発明に係る配送業者選定方法は、項目値取得部が、複数の入力項目を有する入力画面から、配送業者選定の条件とする条件項目に入力されている項目値を取得する項目値取得ステップと、配送業者取得部が、前記条件項目の項目値と前記配送業者の組み合わせを複数保持する配送業者選定マスタを参照して、前記項目値取得ステップで取得した前記項目値に紐づく前記配送業者を取得する配送業者取得ステップと、表示制御部が、前記配送業者取得ステップで取得した前記配送業者を前記入力画面に表示させる表示制御ステップと、を含むこと、を特徴とする。
【0012】
また、本発明に係る配送業者選定プログラムは、情報処理装置を、複数の入力項目を有する入力画面から、配送業者選定の条件とする条件項目に入力されている項目値を取得する項目値取得手段、前記条件項目の項目値と前記配送業者の組み合わせを複数保持する配送業者選定マスタを参照して、前記項目値取得手段で取得した前記項目値に紐づく前記配送業者を取得する配送業者取得手段、前記配送業者取得手段で取得した前記配送業者を前記入力画面に表示させる表示制御手段、として機能させるためのものである。
【発明の効果】
【0013】
本発明は、配送業者の選定を効率化することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】
図1は、本実施形態に係る業務支援装置の構成の一例を示す図である。
【
図2】
図2は、配送業者選定処理順決定マスタ106aに格納される情報の一例を示す図である。
【
図3】
図3は、配送業者選定項目マスタ106bに格納される情報の一例を示す図である。
【
図4】
図4は、配送業者初期セットマスタ106cに格納される情報の一例を示す図である。
【
図5】
図5は、受注入力画面Mおよび受注項目紐付けマスタ106dの一例を示す図である。
【
図6】
図6は、本実施形態に係る業務支援装置が実行する配送業者選定処理の一例を示すフローチャートである。
【
図7】
図7は、受注入力画面Mの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下に、本発明に係る配送業者選定装置、配送業者選定方法、および配送業者選定プログラムの実施形態を、図面に基づいて詳細に説明する。なお、本実施形態により本発明が限定されるものではない。
【0016】
[1.構成]
本実施形態に係る業務支援装置100(本発明の配送業者選定装置を含む)の構成の一例について、
図1等を参照して説明する。
図1は、業務支援装置100の構成の一例を示すブロック図である。
【0017】
業務支援装置100は、市販のデスクトップ型パーソナルコンピュータを基に構築したものである。なお、業務支援装置100は、デスクトップ型パーソナルコンピュータのような据置型情報処理装置を基に構築したものに限らず、市販のノート型パーソナルコンピュータ、PDA(Personal Digital Assistants)、スマートフォンまたはタブレット型パーソナルコンピュータなどの携帯型情報処理装置を基に構築したものであってもよい。
【0018】
業務支援装置100は、制御部102と通信インターフェース部104と記憶部106と入出力インターフェース部108と、を備えている。業務支援装置100が備えている各部は、任意の通信路を介して通信可能に接続されている。
【0019】
通信インターフェース部104は、ルータ等の通信装置および専用線等の有線または無線の通信回線を介して、業務支援装置100をネットワーク300に通信可能に接続する。通信インターフェース部104は、他の装置と通信回線を介してデータを通信する機能を有する。ここで、ネットワーク300は、業務支援装置100とサーバ200とを相互に通信可能に接続する機能を有し、例えばインターネットやLAN(Local Area Network)等である。なお、記憶部106に格納されるデータは、例えばサーバ200に格納されてもよい。
【0020】
入出力インターフェース部108には、入力装置112および出力装置114が接続されている。出力装置114には、モニタ(家庭用テレビを含む)の他、スピーカやプリンタを用いることができる。入力装置112には、キーボード、マウス、及びマイクの他、マウスと協働してポインティングデバイス機能を実現するモニタを用いることができる。なお、以下では、出力装置114をモニタ114とし、入力装置112をキーボード112またはマウス112として記載する場合がある。
【0021】
記憶部106には、各種のデータベース、テーブルおよびファイルなどが格納される。記憶部106には、OS(Operating System)と協働してCPU(Central Processing Unit)に命令を与えて各種処理を行うためのコンピュータプログラム(配送業者選定プログラムを含む)が記録される。記憶部106として、例えば、RAM(Random Access Memory)・ROM(Read Only Memory)等のメモリ装置、ハードディスクのような固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および光ディスク等を用いることができる。
【0022】
記憶部106は、配送業者選定処理順決定マスタ106a(本発明の選定順位マスタに相当)、配送業者選定項目マスタ106b、配送業者初期セットマスタ106c(本発明の配送業者選定マスタに相当)、受注項目紐付けマスタ106d等を格納する。
【0023】
図2には、配送業者選定処理順決定マスタ106aに格納される情報の一例が示されている。配送業者選定処理順決定マスタ106aは、
図2で示すように、処理を識別するための処理識別情報(例えば、処理コード等)、処理の順番を識別するための処理順識別情報(例えば、処理順等)、および、画面上の入力項目であって配送業者選定の条件とする条件項目を識別するための条件項目識別情報(例えば、項目コード、項目名称など)等を格納する。条件項目識別情報は、「種別CD」という文字列を含む各カラムのフィールド値として管理される。配送業者選定処理順決定マスタ106aには、複数の入力項目を有する入力画面(例えば、商品の受注、移動指示、出荷、または売上に関する情報を入力するための入力画面など)に表示させる配送業者(例えば、業者名称と車両の種類とで定義されるものでもよい)の初期値を決定する際の条件とする条件項目の組合せを複数設定することができ、各組合せの処理順を設定することもできる。
【0024】
図3には、配送業者選定項目マスタ106bに格納される情報の一例が示されている。配送業者選定項目マスタ106bは、
図3で示すように、条件項目識別情報および条件項目に入力可能な設定値(例えば、コード値、コード名称など)等を格納する。条件項目識別情報は、「種別CD」および「種別名称」と題したカラムのフィールド値として管理される。配送業者選定項目マスタ106bには、配送業者を選定するキー項目(条件項目)に関する情報を設定することができる。
【0025】
図4には、配送業者初期セットマスタ106cに格納される情報の一例が示されている。配送業者初期セットマスタ106cは、
図4で示すように、処理識別情報、条件項目の項目値(例えば、コード値、コード名称など)、および配送業者を識別するための配送業者識別情報(例えば、コード値、配送業者名称など)等を格納する。項目値は、「種別CD」という文字列を含む各カラム(配送業者選定処理順決定マスタ106aと同じもの)のフィールド値として管理される。なお、配送業者識別情報に車両種別(例えば5t等)を含んでもよい。配送業者初期セットマスタ106cには、処理コード別に、画面に初期設定される配送業者を選定する際の、条件項目の項目値の組合せを設定することができる。
【0026】
図5には、受注項目紐付けマスタ106dに格納される情報の一例が示されている。受注項目紐付けマスタ106dは、
図5で示すように、受注入力画面M内の入力項目を識別するための項目識別情報(例えば項目名称など)および条件項目識別情報等を格納する。条件項目識別情報は、「種別(キー項目)」と題したカラムのフィールド値として管理される。受注項目紐付けマスタ106dは、受注入力画面Mの項目と、配送業者を選定するための種別CD(キー項目)を紐づけて管理するためのものである。なお、配送業者の初期値選定を決める情報は受注情報で決まるケースが大半である。よって、受注入力画面Mの項目名と、キー項目を紐づけ可能とすることで、受注情報から配送業者の初期値設定が汎用的に実現可能となる。
【0027】
図1に戻り、制御部102は、業務支援装置100を統括的に制御するCPU等である。制御部102は、OS等の制御プログラム・各種の処理手順等を規定したプログラム・所要データなどを格納するための内部メモリを有し、格納されているこれらのプログラムに基づいて種々の情報処理を実行する。
【0028】
制御部102は、機能概念的に、受注入力部102a等を備える。受注入力部102aには、入力情報取得部102a1(本発明の項目値取得部に相当)、選定結果取得部102a2(本発明の配送業者取得部に相当)、および選定結果表示部102a3(本発明の表示制御部に相当)等が含まれる。
【0029】
受注入力画面M(
図7参照)内に設けられている入力項目(配送業者の入力項目を除く)にオペレータが項目値を入力し、登録ボタンM100を押下すると、入力情報取得部102a1は、以下の(11)から(15)の処理を実行する。
(11)配送業者選定処理順決定マスタ106a内の全レコードを読み出して(リードして)、ワークテーブルに格納する。
(12)ワークテーブルから、処理順番が最も若いレコードを取得する(取得したレコードはワークテーブルに残さない)。レコードが取得できなかったときは、配送業者が最終的に選定できなかったと見做して、配送業者が選定できなかった旨を選定結果表示部102a3に知らせる。
(13)受注項目紐付けマスタ106dを参照して、取得したレコードに含まれる、種別CDに関するカラム名の設定値に紐づく入力項目を特定し、受注入力画面Mから、特定した入力項目の項目値を取得することにより、取得したレコードに含まれる、種別CDに関するカラム名と、項目値との組み合わせを作成する。
(14)取得したレコードに含まれる処理識別情報と、作成した、種別CDに関するカラム名と項目値との組み合わせを、選定結果取得部102a2に渡す。
(15)選定結果取得部102a2から処理再実行の指示を受けると、(12)から処理を再実行する。
【0030】
選定結果取得部102a2は、以下の(21)から(23)の処理を実行する。
(21)配送業者初期セットマスタ106cを参照して、入力情報取得部102a1から渡された処理識別情報および種別CDに関するカラム名と項目値との組み合わせに紐づく配送業者識別情報を取得する。
(22)配送業者識別情報が取得できた場合は、取得した配送業者識別情報を選定結果表示部102a3に渡す。
(23)配送業者識別情報が取得できなかった場合は、入力情報取得部102a1に処理再実行の指示を出す。
【0031】
選定結果表示部102a3は、以下の(31)および(32)の処理を実行する。
(31)選定結果取得部102a2から渡された配送業者識別情報を、受注入力画面Mに設けられている、配送業者の入力項目に初期セットする。
(32)入力情報取得部102a1から配送業者が選定できなかった旨が知らされた場合は、受注入力画面Mにおいて、配送業者の手入力を、オペレータが認識可能な態様(例えば、配送業者の入力項目の強調表示または配送業者の入力項目近傍へのメッセージ表示など)で促す。
【0032】
[2.処理]
上述のように構成された業務支援装置100が実行する処理の具体例を、
図6および
図7等を参照して詳細に説明する。
【0033】
まず、オペレータが、
図7に示す受注入力画面M内に設けられている、太線枠内の入力領域(M12、M13、M22、M23、M32、M33、M42、M52、およびM53)に項目値を入力し、登録ボタンM100を押下すると、入力情報取得部102a1は、以下の(A)から(D)の処理を実行する。
【0034】
(A)配送業者選定処理順決定マスタ106a(
図2参照)内の全レコード(本説明では5つのレコード)を読み出して(リードして)、ワークテーブルに格納する。
【0035】
(B)ワークテーブルから、処理順番が最も若いレコードを取得する(取得したレコードはワークテーブルに残さない)。本説明では、この段階で、カラム名「処理コード」の設定値「Haisou01」、カラム名「処理順」の設定値「1」、カラム名「種別CD1」の設定値「400003」、カラム名「種別CD2」の設定値「400004」、カラム名「種別CD3」の設定値「400005」、カラム名「種別CD4」の設定値「400006」、およびカラム名「種別CD5」の設定値「NULL」を含むレコードが取得される。
【0036】
(C)受注項目紐付けマスタ106dを参照して、取得したレコードに含まれる、種別CDに関するカラム名(種別CD1~種別CD5)の設定値に紐づく入力項目を特定し、受注入力画面Mから、特定した入力項目の項目値を取得することにより、取得したレコードに含まれる、種別CDに関するカラム名と、項目値との組み合わせを作成する。本説明では、カラム名「種別CD1」の設定値「400003」に紐づく入力項目「HaisouJouhouCD(配送情報CD)」が特定され、特定された入力項目「HaisouJouhouCD(配送情報CD)」の項目値「1:路線」が取得されるので、カラム名「種別CD1」と項目値「1:路線」の組み合わせが作成される(
図5参照)。また、カラム名「種別CD2」の設定値「400004」に紐づく入力項目「BumonCD(部門CD)」が特定され、特定された入力項目「BumonCD(部門CD)」の項目値「101:営業1部」が取得されるので、カラム名「種別CD2」と項目値「101:営業1部」の組み合わせが作成される(
図5参照)。また、カラム名「種別CD3」の設定値「400005」に紐づく入力項目「TokuisakiCD(得意先CD)」が特定され、特定された入力項目「TokuisakiCD(得意先CD)」の項目値「T0001:得意先T001(株)」が取得されるので、カラム名「種別CD3」と項目値「T0001:得意先T001(株)」の組み合わせが作成される(
図5参照)。また、カラム名「種別CD4」の設定値「400006」に紐づく入力項目「NounyuusakiCD(納入先CD)」が特定され、特定された入力項目「NounyuusakiCD(納入先CD)」の項目値「N0001:納入先N001(株)」が取得されるので、カラム名「種別CD4」と項目値「N0001:納入先N001(株)」の組み合わせが作成される(
図5参照)。
【0037】
(D)(B)で取得したレコードに含まれる、カラム名「処理コード」の設定値と、(C)で作成した、種別CDに関するカラム名と項目値との組み合わせを、選定結果取得部102a2に渡す。
【0038】
つぎに、選定結果取得部102a2は、以下の(E)および(F)の処理を実行する。
【0039】
(E)配送業者初期セットマスタ106cを参照して、(D)で渡されたカラム名「処理コード」の設定値および種別CDに関するカラム名と項目値との組み合わせに紐づく、カラム名「配送業者」の設定値を取得する。本説明では、カラム名「処理コード」の設定値が「Haisou01」であり、カラム名「種別CD1」の設定値が「1:路線」であり、カラム名「種別CD2」の設定値が「101:営業1部」であり、カラム名「種別CD3」の設定値が「T0001:得意先T001(株)」であり、カラム名「種別CD4」の設定値が「N0001:納入先N001(株)」であるレコードが、配送業者初期セットマスタ106cに存在するので、当該レコードにおけるカラム名「配送業者」の設定値「120001:AA運輸2t」が取得される。
【0040】
なお、上述した(B)から(E)の処理が、
図6に示す処理1に対応する。
【0041】
(F)カラム名「配送業者」の設定値が取得できた場合は、取得した設定値を選定結果表示部102a3に渡す。本説明では、設定値「120001:AA運輸2t」を選定結果表示部102a3に渡す。
【0042】
つぎに、選定結果表示部102a3は、(F)で渡された設定値を、受注入力画面M内の、「配送業者」と題した入力項目M61に関する項目値を入力させるための入力領域M62と入力領域M63に表示させる。本説明では、設定値「120001:AA運輸2t」を入力領域M62と入力領域M63に表示させる(
図7参照)。
【0043】
ここで、上述した(E)の処理でカラム名「配送業者」の設定値が取得できなかった場合は、選定結果取得部102a2は入力情報取得部102a1に処理再実行の指示を出し、その指示を受けた入力情報取得部102a1は上述した(B)から処理を再実行する。なお、1回目の処理再実行の指示が出された場合に実行される上述した(B)から(E)の処理は、
図6に示す処理2に対応し、2回目の処理再実行の指示が出された場合に実行される上述した(B)から(E)の処理は、
図6に示す処理3に対応し、3回目の処理再実行の指示が出された場合に実行される上述した(B)から(E)の処理は、
図6に示す処理4に対応する。
【0044】
また、上述した(B)の処理でレコードが取得できなかった場合は、配送業者初期セットマスタ106cからカラム名「配送業者」の設定値が最終的に取得できなかったと見做して、入力情報取得部102a1は、配送業者が選定できなかった旨を選定結果表示部102a3に知らせ、その知らせを受けた選定結果表示部102a3は、例えば、受注入力画面M内の入力領域M63近傍に、「配送業者が選定できなかったので手入力してください」といった内容のメッセージを表示させる。
【0045】
以上、本実施形態によれば、配送業者を選定する情報は受注情報で決まるケースが大半であるため、あらかじめ処理順、配送業者の初期値を決定する項目の組合せをマスタ設定し、さらに、受注入力画面の任意の項目と種別(キー項目)の紐付けをマスタ設定することにより、オペレータ等により受注入力画面にて、受注情報を設定するだけで、配送業者を決定し、自動セットすることができ、配送業者の選定をより正確に効率よくできるという効果がある。また、例えば、配送情報(路線、貸切、当社、コンテナ、その他の5種)と納入先の住所又は部門、得意先CD、納入先CDにて、配送業者を決定し、画面に自動セットしてもよい。また、移管又は預託の場合は、入庫倉庫の住所と配送情報にて配送業者を決定してもよい。
【0046】
[3.国連が主導する持続可能な開発目標(SDGs)への貢献]
本実施形態により、業務効率化や企業の適切な経営判断を推進することに寄与することができるので、SDGsの目標8および9に貢献することが可能となる。
【0047】
また、本実施形態により、廃棄ロス削減や、ペーパレス・電子化を推進することに寄与することができるので、SDGsの目標12、13および15に貢献することが可能となる。
【0048】
また、本実施形態により、統制、ガバナンス強化に寄与することができるので、SDGsの目標16に貢献することが可能となる。
【0049】
[4.他の実施形態]
本発明は、上述した実施形態以外にも、特許請求の範囲に記載した技術的思想の範囲内において種々の異なる実施形態にて実施されてよいものである。
【0050】
例えば、実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。
【0051】
また、本明細書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各処理の登録データや検索条件等のパラメータを含む情報、画面例、データベース構成については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
【0052】
また、業務支援装置100に関して、図示の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。
【0053】
例えば、業務支援装置100が備える処理機能、特に制御部にて行われる各処理機能については、その全部または任意の一部を、CPUおよび当該CPUにて解釈実行されるプログラムにて実現してもよく、また、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現してもよい。尚、プログラムは、本実施形態で説明した処理を情報処理装置に実行させるためのプログラム化された命令を含む一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されており、必要に応じて業務支援装置100に機械的に読み取られる。すなわち、ROMまたはHDD(Hard Disk Drive)などの記憶部などには、OSと協働してCPUに命令を与え、各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録されている。このコンピュータプログラムは、RAMにロードされることによって実行され、CPUと協働して制御部を構成する。
【0054】
また、このコンピュータプログラムは、業務支援装置100に対して任意のネットワークを介して接続されたアプリケーションプログラムサーバに記憶されていてもよく、必要に応じてその全部または一部をダウンロードすることも可能である。
【0055】
また、本実施形態で説明した処理を実行するためのプログラムを、一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納してもよく、また、プログラム製品として構成することもできる。ここで、この「記録媒体」とは、メモリーカード、USB(Universal Serial Bus)メモリ、SD(Secure Digital)カード、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(登録商標)(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)、CD-ROM(Compact Disk Read Only Memory)、MO(Magneto-Optical disk)、DVD(Digital Versatile Disk)、および、Blu-ray(登録商標) Disc等の任意の「可搬用の物理媒体」を含むものとする。
【0056】
また、「プログラム」とは、任意の言語または記述方法にて記述されたデータ処理方法であり、ソースコードまたはバイナリコード等の形式を問わない。なお、「プログラム」は必ずしも単一的に構成されるものに限られず、複数のモジュールやライブラリとして分散構成されるものや、OSに代表される別個のプログラムと協働してその機能を達成するものをも含む。なお、実施形態に示した各装置において記録媒体を読み取るための具体的な構成および読み取り手順ならびに読み取り後のインストール手順等については、周知の構成や手順を用いることができる。
【0057】
記憶部に格納される各種のデータベース等は、RAM、ROM等のメモリ装置、ハードディスク等の固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および、光ディスク等のストレージ手段であり、各種処理やウェブサイト提供に用いる各種のプログラム、テーブル、データベース、および、ウェブページ用ファイル等を格納する。
【0058】
また、業務支援装置100は、既知のパーソナルコンピュータまたはワークステーション等の情報処理装置として構成してもよく、また、任意の周辺装置が接続された当該情報処理装置として構成してもよい。また、業務支援装置100は、当該装置に本実施形態で説明した処理を実現させるソフトウェア(プログラムまたはデータ等を含む)を実装することにより実現してもよい。
【0059】
更に、装置の分散・統合の具体的形態は図示するものに限られず、その全部または一部を、各種の付加等に応じてまたは機能負荷に応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。すなわち、上述した実施形態を任意に組み合わせて実施してもよく、実施形態を選択的に実施してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0060】
本発明は、鉄鋼業界や配送業者を利用するさまざまな業界において有用である。
【符号の説明】
【0061】
100 業務支援装置
102 制御部
102a 受注入力部
102a1 入力情報取得部
102a2 選定結果取得部
102a3 選定結果表示部
104 通信インターフェース部
106 記憶部
106a 配送業者選定処理順決定マスタ
106b 配送業者選定項目マスタ
106c 配送業者初期セットマスタ
106d 受注項目紐付けマスタ
108 入出力インターフェース部
112 入力装置
114 出力装置
200 サーバ
300 ネットワーク