(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024136100
(43)【公開日】2024-10-04
(54)【発明の名称】解錠制御システム、制御装置、解錠制御方法およびプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20240927BHJP
E05B 49/00 20060101ALI20240927BHJP
【FI】
G06Q50/10
E05B49/00 L
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023047077
(22)【出願日】2023-03-23
(71)【出願人】
【識別番号】516046008
【氏名又は名称】Connected Design株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100123788
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 昭夫
(74)【代理人】
【識別番号】100127454
【弁理士】
【氏名又は名称】緒方 雅昭
(72)【発明者】
【氏名】寺島 裕紀
【テーマコード(参考)】
2E250
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
2E250AA01
2E250BB05
2E250DD07
2E250FF11
2E250FF37
5L049CC11
5L050CC11
(57)【要約】
【課題】利用に適した解錠を行う。
【解決手段】所定のサイトへ接続するための第1のコード情報を発行し、発行した第1のコード情報を所定のタイミングで更新していき、発行した第1のコード情報を提供装置200へ送信する制御装置100と、制御装置100から送信されてきた第1のコード情報を提供する提供装置200と、提供装置200が提供する第1のコード情報を取得し、取得した第1のコード情報を用いて所定のサイトへ接続して取得した読み取り機能を用いて、電子錠400付近に表示された第2のコード情報を読み取る利用者端末300と、利用者端末300が第2のコード情報を読み取ると解錠する電子錠400とを有する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
制御装置と、提供装置と、利用者端末と、電子錠とを有し、
前記制御装置は、
所定のサイトへ接続するための第1のコード情報を発行する発行部と、
前記発行部が発行した前記第1のコード情報を前記提供装置へ送信する送信部とを有し、
前記提供装置は、
前記送信部から送信されてきた前記第1のコード情報を提供する情報提供部を有し、
前記利用者端末は、
前記情報提供部が提供する前記第1のコード情報を取得する取得部と、
前記取得部が取得した前記第1のコード情報を用いて前記サイトへ接続する通信部と、
前記通信部が前記サイトへ接続して該サイトから取得した読み取り機能を用いて、前記電子錠付近に表示された第2のコード情報を読み取る読み取り部とを有し、
前記電子錠は、
前記読み取り部が前記第2のコード情報を読み取ると、当該電子錠を解錠する解錠制御部を有し、
前記発行部は、前記発行する第1のコード情報を所定のタイミングで更新していく解錠制御システム。
【請求項2】
請求項1に記載の解錠制御システムにおいて、
前記制御装置は、
前記読み取り部が前記第2のコード情報を読み取ったことを検知する検知部と、
前記読み取り部が前記第2のコード情報を読み取ったことを前記検知部が検知した場合、前記解錠制御部へ前記電子錠を解錠する指示を行う指示部とを有し、
前記解錠制御部は、前記指示部から前記電子錠を解錠する指示が行われると、前記電子錠を解錠する解錠制御システム。
【請求項3】
請求項1に記載の解錠制御システムにおいて、
前記電子錠は、前記利用者端末との間で通信を行い、前記読み取り部が前記第2のコード情報を読み取ったことを検知する通信部を有し、
前記解錠制御部は、前記読み取り部が前記第2のコード情報を読み取ったことを前記通信部が検知した場合、当該電子錠を解錠する解錠制御システム。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか1項に記載の解錠制御システムにおいて、
前記電子錠は、ドアを施錠および解錠する解錠制御システム。
【請求項5】
請求項1から3のいずれか1項に記載の解錠制御システムにおいて、
前記情報提供部は、前記第1のコード情報を二次元コードとして表示する解錠制御システム。
【請求項6】
請求項1から3のいずれか1項に記載の解錠制御システムにおいて、
前記第2のコード情報は、二次元コードである解錠制御システム。
【請求項7】
請求項1から3のいずれか1項に記載の解錠制御システムにおいて、
前記発行部は、前記発行する第1のコード情報を所定の周期で更新していく解錠制御システム。
【請求項8】
請求項1から3のいずれか1項に記載の解錠制御システムにおいて、
前記提供装置は、前記電子錠付近に設置されている解錠制御システム。
【請求項9】
所定のサイトへ接続するための第1のコード情報を発行する発行部と、
前記発行部が発行した前記第1のコード情報を提供装置へ送信する送信部と、
利用者端末が第2のコード情報を読み取ったことを検知する検知部と、
前記利用者端末が前記第2のコード情報を読み取ったことを前記検知部が検知した場合、電子錠を解錠する指示を行う指示部とを有し、
前記発行部は、前記発行する第1のコード情報を所定のタイミングで更新していく制御装置。
【請求項10】
所定のサイトへ接続するための第1のコード情報を発行する処理と、
前記発行した前記第1のコード情報を提供装置へ送信する処理と、
利用者端末が第2のコード情報を読み取ったことを検知する処理と、
前記利用者端末が前記第2のコード情報を読み取ったことを検知した場合、電子錠を解錠する指示を行う処理と、
前記発行する第1のコード情報を所定のタイミングで更新していく処理とを行う解錠制御方法。
【請求項11】
コンピュータに、
所定のサイトへ接続するための第1のコード情報を発行する手順と、
前記発行した前記第1のコード情報を提供装置へ送信する手順と、
利用者端末が第2のコード情報を読み取ったことを検知する手順と、
前記利用者端末が前記第2のコード情報を読み取ったことを検知した場合、電子錠を解錠する指示を行う手順と、
前記発行する第1のコード情報を所定のタイミングで更新していく手順とを実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、解錠制御システム、制御装置、解錠制御方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ブース等の空間を利用するために、利用者が所持するスマートフォン等の通信端末を用いて当該ブース付近に表示されているコード情報を読み取り、所定のサイトにアクセスすることにより、ブースを解錠する技術が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述した技術においては、コード情報が固定されているため、当該コード情報を利用者が所持する通信端末に一旦記憶しておけば、利用時以外であってもブースを解錠することができてしまう。そのため、利用に適した解錠を行うことができないという問題点がある。
【0005】
本発明の目的は、利用に適した解錠を行うことができる解錠制御システム、制御装置、解錠制御方法およびプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の解錠制御システムは、
制御装置と、提供装置と、利用者端末と、電子錠とを有し、
前記制御装置は、
所定のサイトへ接続するための第1のコード情報を発行する発行部と、
前記発行部が発行した前記第1のコード情報を前記提供装置へ送信する送信部とを有し、
前記提供装置は、
前記送信部から送信されてきた前記第1のコード情報を提供する情報提供部を有し、
前記利用者端末は、
前記情報提供部が提供する前記第1のコード情報を取得する取得部と、
前記取得部が取得した前記第1のコード情報を用いて前記サイトへ接続する通信部と、
前記通信部が前記サイトへ接続して該サイトから取得した読み取り機能を用いて、前記電子錠付近に表示された第2のコード情報を読み取る読み取り部とを有し、
前記電子錠は、
前記読み取り部が前記第2のコード情報を読み取ると、当該電子錠を解錠する解錠制御部を有し、
前記発行部は、前記発行する第1のコード情報を所定のタイミングで更新していく。
【0007】
また、本発明の制御装置は、
所定のサイトへ接続するための第1のコード情報を発行する発行部と、
前記発行部が発行した前記第1のコード情報を提供装置へ送信する送信部と、
利用者端末が第2のコード情報を読み取ったことを検知する検知部と、
前記利用者端末が前記第2のコード情報を読み取ったことを前記検知部が検知した場合、電子錠を解錠する指示を行う指示部とを有し、
前記発行部は、前記発行する第1のコード情報を所定のタイミングで更新していく。
【0008】
また、本発明の解錠制御方法は、
所定のサイトへ接続するための第1のコード情報を発行する処理と、
前記発行した前記第1のコード情報を提供装置へ送信する処理と、
利用者端末が第2のコード情報を読み取ったことを検知する処理と、
前記利用者端末が前記第2のコード情報を読み取ったことを検知した場合、電子錠を解錠する指示を行う処理と、
前記発行する第1のコード情報を所定のタイミングで更新していく処理とを行う。
【0009】
また、本発明のプログラムは、
コンピュータに実行させるためのプログラムであって、
コンピュータに、
所定のサイトへ接続するための第1のコード情報を発行する手順と、
前記発行した前記第1のコード情報を提供装置へ送信する手順と、
利用者端末が第2のコード情報を読み取ったことを検知する手順と、
前記利用者端末が前記第2のコード情報を読み取ったことを検知した場合、電子錠を解錠する指示を行う手順と、
前記発行する第1のコード情報を所定のタイミングで更新していく手順とを実行させる。
【発明の効果】
【0010】
本発明においては、利用に適した解錠を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本発明の解錠制御システムの実施の一形態を示す図である。
【
図2】
図1に示した制御装置に具備された構成要素の一例を示す図である。
【
図3】
図1に示した提供装置に具備された構成要素の一例を示す図である。
【
図4】
図1に示した利用者端末に具備された構成要素の一例を示す図である。
【
図5】
図1に示した電子錠に具備された構成要素の一例を示す図である。
【
図6】
図1に示した解錠制御システムにおける解錠制御方法の一例を説明するためのシーケンス図である。
【
図7】本発明の解錠制御システムの第2の実施の形態を示す図である。
【
図8】
図7に示した制御装置に具備された構成要素の一例を示す図である。
【
図9】
図7に示した利用者端末に具備された構成要素の一例を示す図である。
【
図10】
図7に示した電子錠に具備された構成要素の一例を示す図である。
【
図11】
図7に示した解錠制御システムにおける解錠制御方法の一例を説明するためのシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下に本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
(第1の実施の形態)
【0013】
図1は、本発明の解錠制御システムの第1の実施の形態を示す図である。本形態における解錠制御システムは
図1に示すように、制御装置100と、提供装置200と、利用者端末300と、電子錠400とを有する。これらは通信ネットワーク500を介して互いに通信可能となっている。また、これらは通信ネットワーク500を介さず、互いに直接通信が行われるものであっても良い。また、これらの接続は、無線を介した接続でも良いし、有線を介した接続でも良い。
【0014】
制御装置100は、解錠制御システム全体を制御する装置である。制御装置100は、解錠制御システムを運用する運用者や管理者等が操作、管理する装置である。
図2は、
図1に示した制御装置100に具備された構成要素の一例を示す図である。
図1に示した制御装置100は
図2に示すように、発行部110と、送信部120と、検知部130と、指示部140とを有する。なお、
図2には、
図1に示した制御装置100が具備する構成要素のうち、本実施の形態に関わる主要な要素を示している。
【0015】
発行部110は、通信装置が所定のサイトへ接続するための第1のコード情報を発行する。発行部110が発行する第1のコード情報は、表示された第1のコード情報を通信装置が読み取り機能を用いて読み取ることで当該通信装置が所定のサイトに接続することができる情報である。例えば、第1のコード情報は、所定のサイトのURL(Uniform Resource Locator)と対応付けられている情報である。第1のコード情報は、例えば、二次元コードであっても良い。発行部110は、発行する第1のコード情報を所定のタイミングで更新していく。発行部110が第1のコード情報を更新していくタイミングは、例えば、1時間ごとといった所定の周期でも良いし、平日の9時、12時、15時といったあらかじめ決められた日時でも良い。制御装置100の外部からこのタイミングを設定・変更することが可能である。また、発行部110は、制御装置100の外部から所定の入力があったときに第1のコード情報を更新しても良い。発行部110は、発行(更新)した第1のコードを送信部120へ出力する。
【0016】
送信部120は、発行部110から出力されてきた第1のコード情報を提供装置200へ送信する。送信部120が第1のコード情報を送信する形式は特に規定しない。送信部120は、発行部110から第1のコード情報が出力されてきたタイミングに応じたタイミングで第1のコード情報を提供装置200へ送信することが好ましい。送信部120が第1のコード情報を送信するタイミングは、別途設定されるものでも良い。
【0017】
検知部130は、後述する利用者端末300が具備する読み取り部が第2のコード情報を読み取ったことを検知する。第2のコード情報は、電子錠400付近に表示されたコード情報である。第2のコード情報は、例えば、電子錠400付近の壁等に貼り付けられていても良い。第2のコード情報は、表示された第2のコード情報を通信装置が読み取り機能を用いて読み取ることで電子錠400を解錠することができる情報である。第2のコード情報には、電子錠400に固有に付与された識別情報が含まれている。第2のコード情報は、例えば、二次元コードであっても良い。検知部130における検知の方法は、例えば、第2のコード情報が検知部130へアクセスするための情報を含み、検知部130が当該アクセスを検知した場合、第2のコード情報が読み取られたことを検知する方法でも良い。検知部130は、第2のコード情報が読み取られたことを検知した場合、その旨を指示部140へ通知する。
【0018】
指示部140は、第2のコード情報が読み取られたことを検知した旨が検知部130から通知された場合、電子錠400へ解錠する指示を行う。この指示には、所定の解錠信号が用いられる。解錠信号は、制御装置100と電子錠400との間で、電子錠400を解錠する指示であることが認識できる信号であれば良い。
【0019】
提供装置200は、送信部120から送信されてきた第1のコード情報を提供する。提供装置200は、情報を表示するディスプレイ等の情報表示機能を具備した通信装置でも良いし、近距離無線通信等を用いて情報を無線送信する通信機能を具備した通信装置でも良い。提供装置200は、本解錠制御システムが適用された建物等を利用する利用者が利用者端末300を用いて、表示された第1のコード情報を取得することができる所定の位置に設置されている。提供装置200は、電子錠400付近に設置されていても良い。
図3は、
図1に示した提供装置200に具備された構成要素の一例を示す図である。
図1に示した提供装置200は
図3に示すように、情報提供部210と、通信部220とを有する。なお、
図3には、
図1に示した提供装置200が具備する構成要素のうち、本実施の形態に関わる主要な要素を示している。
【0020】
通信部220は、制御装置100との間で通信を行う。特に、通信部220は、制御装置100の送信部120から送信されてきた第1のコード情報を受信する。通信部220は、受信した第1のコード情報を情報提供部210へ出力する。
【0021】
情報提供部210は、通信部220から出力されてきた第1のコード情報を提供する。情報提供部210は、一般的な情報処理装置に具備されたディスプレイに通信部220から出力されてきた第1のコード情報を表示しても良い。このとき、情報提供部210は、通信部220から出力されてきた第1のコード情報を二次元コードとして表示しても良い。また、情報提供部210は、近距離無線通信を用いて、通信部220から出力されてきた第1のコード情報を送信しても良い。
【0022】
利用者端末300は、利用者が所持し、操作する通信端末である。利用者端末300は、スマートフォン等の携帯端末でも良い。
図4は、
図1に示した利用者端末300に具備された構成要素の一例を示す図である。
図1に示した利用者端末300は
図4に示すように、取得部310と、読み取り部320と、通信部330とを有する。なお、
図4には、
図1に示した利用者端末300が具備する構成要素のうち、本実施の形態に関わる主要な要素を示している。
【0023】
取得部310は、コード情報を取得する。取得部310は、二次元コードを読み取る一般的なコードリーダでも良い。この場合、利用者が利用者端末300を操作して、コード情報である二次元コードに取得部310をかざして当該コード情報を読み取っても良い。特に、取得部310は、情報提供部210が表示している第1のコード情報を読み取る。また、取得部310は、近距離無線通信機能を用いて、送信されてきたコード情報を受信して取得しても良い。この場合、利用者が利用者端末300の取得部310を第1のコード情報の送信元に近付けて(例えば、送信元のチップにかざして)、取得部310を用いて当該第1のコード情報を受信して取得しても良い。取得部310は、取得した第1のコード情報を通信部330へ出力する。
【0024】
通信部330は、取得部310から出力されてきた第1のコード情報を用いて所定のサイトへ接続する。通信部330は、読み取り部320が読み取った第2のコード情報を用いて制御装置100へ所定のアクセスを行う。
【0025】
読み取り部320は、通信部330が第1のコード情報を用いて所定のサイトへ接続して当該サイトから取得した読み取り機能を用いて、電子錠400付近に表示された第2のコード情報を読み取る。第2のコード情報は、制御装置100に対して電子錠400の解錠を要求するための情報である。所定のサイトから取得する読み取り機能は、利用者端末300に専用のページを表示させ、利用者が当該ページの表示に従った操作を行うことでカメラが起動し、起動したカメラを用いて第2のコード情報を読み取ることができる機能である。
【0026】
電子錠400は、制御装置100からの指示に基づいて、個室等の所定のエリアの出入口に設けられたドア等を施錠および解錠する電子錠である。
図5は、
図1に示した電子錠400に具備された構成要素の一例を示す図である。
図1に示した電子錠400は
図5に示すように、錠部410と、解錠制御部420とを有する。なお、
図5には、
図1に示した電子錠400が具備する構成要素のうち、本実施の形態に関わる主要な要素を示している。
【0027】
錠部410は、電子錠400の施錠部分である。錠部410は外部からの指示に従って施錠される。また、錠部410は、解錠制御部420からの指示に従って解錠される。本形態においては、錠部410は、解錠制御部420からの解錠の指示がない場合は施錠状態となっている。
【0028】
解錠制御部420は、電子錠400の錠部410へ解錠の指示を出力する。本形態における解錠制御部420は、指示部140から解錠信号が送信されてくると、電子錠400の錠部410へ解錠の指示を出力する。
【0029】
以下に、
図1に示した解錠制御システムにおける処理について説明する。
図6は、
図1に示した解錠制御システムにおける解錠制御方法の一例を説明するためのシーケンス図である。ここでは、
図1に示した提供装置200が第1のコード情報を表示する場合の処理を例に挙げて説明する。
【0030】
まず、制御装置100の発行部110が第1のコード情報を発行すると(ステップS1)、送信部120が第1のコード情報を提供装置200へ送信する(ステップS2)。すると、提供装置200の情報提供部210が、制御装置100から送信されてきた第1のコード情報を表示する(ステップS3)。
【0031】
その後、利用者が利用者端末300を操作して、取得部310が第1のコード情報を情報提供部210から読み取ると(ステップS4)、通信部330は第1のコード情報が示すサイトに接続し、第2のコード情報を読み取るための読み取り機能を取得する(ステップS5)。このとき、利用者端末300とサイトとの間において、一般的なログインIDやパスワードを用いた利用者の認証を行い、認証に成功した場合に利用者端末300が読み取り機能を取得できる仕組みにしても良い。
【0032】
その後、ステップS5にて取得した読み取り機能によって表示されたページに従って利用者が利用者端末300を操作して、読み取り部320が第2のコード情報を読み取ると(ステップS6)、利用者端末300が制御装置100へ所定のアクセスを行う(ステップS7)。このとき、利用者が利用者端末300に表示されたページに従ってログインIDやパスワードを入力して利用者の認証が行われ、認証に成功した場合に読み取り部320が第2のコード情報を読み取ることができる仕組みにしても良い。すると、制御装置100の検知部130は、利用者端末300の読み取り部320が第2のコード情報を読み取ったことを検知し(ステップS8)、指示部140が電子錠400へ解錠指示を送信する(ステップS9)。解錠指示を受信した電子錠400の解錠制御部420は錠部410を解錠する(ステップS10)。錠部410が解錠状態を継続する時間は、あらかじめ設定されていても良い。例えば、解錠指示が制御装置100から送信されてきてから1分間、解錠制御部420は錠部410を解錠状態としても良い。
【0033】
その後、所定のタイミングで発行部110が第1のコード情報を更新すると(ステップS11)、更新された第1のコード情報についてステップS2の処理が行われる。
【0034】
このように、本形態においては、電子錠400の解錠を制御装置100へ要求するための第2のコード情報を読み取る機能を取得するための第1のコード情報を設け、第1のコード情報を時限的なものとして更新していく。これにより、第1のコード情報を取得した時間に応じた時間以外では、電子錠400を解錠することが制限され、利用に適した解錠を行うことができる。
(第2の実施の形態)
【0035】
図7は、本発明の解錠制御システムの第2の実施の形態を示す図である。本形態における解錠制御システムは
図7に示すように、制御装置101と、提供装置200と、利用者端末301と、電子錠401とを有する。制御装置101と、提供装置200と、利用者端末301とは通信ネットワーク500を介して互いに通信可能となっている。また、制御装置101と、提供装置200と、利用者端末301とは通信ネットワーク500を介さず、互いに直接通信が行われるものであっても良い。また、これらの接続は、無線を介した接続でも良いし、有線を介した接続でも良い。利用者端末301と電子錠401とは、互いに近距離無線通信を介して接続されても良い。提供装置200は、第1の実施の形態におけるものと同じものである。
【0036】
制御装置101は、解錠制御システム全体を制御する装置である。制御装置101は、解錠制御システムを運用する運用者や管理者等が操作、管理する装置である。
図8は、
図7に示した制御装置101に具備された構成要素の一例を示す図である。
図7に示した制御装置101は
図8に示すように、発行部110と、送信部120とを有する。なお、
図8には、
図7に示した制御装置101が具備する構成要素のうち、本実施の形態に関わる主要な要素を示している。発行部110および送信部120は、第1の実施の形態におけるものとそれぞれ同じものである。
【0037】
利用者端末301は、利用者が所持し、操作する通信端末である。利用者端末301は、スマートフォン等の携帯端末でも良い。
図9は、
図7に示した利用者端末301に具備された構成要素の一例を示す図である。
図7に示した利用者端末301は
図9に示すように、取得部310と、読み取り部320と、通信部330,341とを有する。取得部310、読み取り部320および通信部330は、第1の実施の形態におけるものとそれぞれ同じものである。なお、
図9には、
図7に示した利用者端末301が具備する構成要素のうち、本実施の形態に関わる主要な要素を示している。
【0038】
通信部341は、読み取り部320が読み取った第2のコード情報を用いて、電子錠401にアクセスを行う。このとき、通信部341は、第2のコード情報に含まれる電子錠401の識別情報を用いて、電子錠401との間でBluetooth(登録商標)等を用いた近距離無線通信を行う。また、通信部341は、通信ネットワーク500を介して電子錠401と通信を行っても良い。
【0039】
電子錠401は、個室等の所定のエリアの出入口に設けられたドア等を施錠および解錠する電子錠である。
図10は、
図7に示した電子錠401に具備された構成要素の一例を示す図である。
図7に示した電子錠401は
図10に示すように、錠部410と、解錠制御部420と、通信部431とを有する。錠部410および解錠制御部420は、第1の実施の形態におけるものとそれぞれ同じものである。なお、
図10には、
図7に示した電子錠401が具備する構成要素のうち、本実施の形態に関わる主要な要素を示している。
【0040】
通信部431は、利用者端末301との間で通信を行い、利用者端末301の読み取り部320が第2のコード情報を読み取ったことを検知する。具体的には、通信部431は、第2のコード情報を用いて利用者端末301の通信部341からアクセスが行われると、利用者端末301の読み取り部320が第2のコード情報を読み取ったことを検知する。
【0041】
解錠制御部420は、電子錠400の錠部410へ解錠の指示を出力する。本形態における解錠制御部420は、利用者端末301の読み取り部320が第2のコード情報を読み取ったことを通信部431が検知すると、電子錠400の錠部410へ解錠の指示を出力する。
【0042】
以下に、
図7に示した解錠制御システムにおける処理について説明する。
図11は、
図7に示した解錠制御システムにおける解錠制御方法の一例を説明するためのシーケンス図である。ここでは、
図7に示した提供装置200が第1のコード情報を表示する場合の処理を例に挙げて説明する。
【0043】
まず、制御装置101の発行部110が第1のコード情報を発行すると(ステップS21)、送信部120が第1のコード情報を提供装置200へ送信する(ステップS22)。すると、提供装置200の情報提供部210が、制御装置101から送信されてきた第1のコード情報を表示する(ステップS23)。
【0044】
その後、利用者が利用者端末301を操作して、取得部310が第1のコード情報を情報提供部210から読み取ると(ステップS24)、通信部330は第1のコード情報が示すサイトに接続し、第2のコード情報を読み取るための読み取り機能を取得する(ステップS25)。このとき、利用者端末301とサイトとの間において、一般的なログインIDやパスワードを用いた利用者の認証を行い、認証に成功した場合に利用者端末301が読み取り機能を取得できる仕組みにしても良い。
【0045】
その後、ステップS25にて取得した読み取り機能によって表示されたページに従って利用者が利用者端末301を操作して、読み取り部320が第2のコード情報を読み取ると(ステップS26)、通信部341が第2のコード情報に含まれる電子錠401の識別情報を用いて電子錠401へ所定のアクセスを行う(ステップS27)。このとき、利用者が利用者端末301に表示されたページに従ってログインIDやパスワードを入力して利用者の認証が行われ、認証に成功した場合に読み取り部320が第2のコード情報を読み取ることができる仕組みにしても良い。すると、電子錠401の通信部431は、利用者端末300の読み取り部320が第2のコード情報を読み取ったことを検知し(ステップS28)、解錠制御部420は錠部410を解錠する(ステップS29)。錠部410が解錠状態を継続する時間は、あらかじめ設定されていても良い。例えば、利用者端末301が第2のコード情報を用いて電子錠401へアクセスしてから1分間、解錠制御部420は錠部410を解錠状態としても良い。
【0046】
その後、所定のタイミングで発行部110が第1のコード情報を更新すると(ステップS30)、更新された第1のコード情報についてステップS22の処理が行われる。
【0047】
このように、本形態においては、電子錠401の解錠を電子錠401へ要求するための第2のコード情報を読み取る機能を取得するための第1のコード情報を設け、第1のコード情報を時限的なものとして更新していく。これにより、第1のコード情報を取得した時間に応じた時間以外では、電子錠401を解錠することが制限され、利用に適した解錠を行うことができる。さらに、電子錠401の解錠を要求するために利用者が操作する利用者端末301と電子錠401とが直接通信を行うため、他の通信ネットワークへの負荷を軽減させることができる。
【0048】
以上、各構成要素に各機能(処理)それぞれを分担させて説明したが、この割り当ては上述したものに限定しない。また、構成要素の構成についても、上述した形態はあくまでも例であって、これに限定しない。また、上述した各実施の形態を任意の組み合わせで組み合わせても良い。
【0049】
上述した制御装置100,101それぞれが行う処理は、目的に応じてそれぞれ作製された論理回路で行うようにしても良い。制御装置100,101としては、PLC(Programmable Logic Controller)等を用いても良い。また、処理内容を手順として記述したコンピュータプログラム(以下、プログラムと称する)を制御装置100,101それぞれにて読取可能な記録媒体に記録し、この記録媒体に記録されたプログラムを制御装置100,101それぞれに読み込ませ、実行するものであっても良い。制御装置100,101それぞれにて読取可能な記録媒体とは、フロッピー(登録商標)ディスク、光磁気ディスク、DVD(Digital Versatile Disc)、CD(Compact Disc)、Blu-ray(登録商標) Disc、USB(Universal Serial Bus)メモリ、SDカードなどの移設可能な記録媒体の他、制御装置100,101それぞれに内蔵されたROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等のメモリやHDD(Hard Disc Drive)等を指す。この記録媒体に記録されたプログラムは、制御装置100,101それぞれに設けられたCPUにて読み込まれ、CPUの制御によって、上述したものと同様の処理が行われる。ここで、CPUは、プログラムが記録された記録媒体から読み込まれたプログラムを実行するコンピュータとして動作するものである。
【符号の説明】
【0050】
100,101 制御装置
110 発行部
120 送信部
130 検知部
140 指示部
200 提供装置
210 情報提供部
220,330,341,431 通信部
300,301 利用者端末
310 取得部
320 読み取り部
400,401 電子錠
410 錠部
420 解錠制御部
500 通信ネットワーク