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特開2024-136101施錠制御システム、制御装置、施錠制御方法およびプログラム
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  • 特開-施錠制御システム、制御装置、施錠制御方法およびプログラム 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024136101
(43)【公開日】2024-10-04
(54)【発明の名称】施錠制御システム、制御装置、施錠制御方法およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   E05B 47/00 20060101AFI20240927BHJP
【FI】
E05B47/00 G
E05B47/00 U
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023047078
(22)【出願日】2023-03-23
(71)【出願人】
【識別番号】516046008
【氏名又は名称】Connected Design株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100123788
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 昭夫
(74)【代理人】
【識別番号】100127454
【弁理士】
【氏名又は名称】緒方 雅昭
(72)【発明者】
【氏名】寺島 裕紀
(57)【要約】
【課題】個室から退出する際に容易に解錠する。
【解決手段】個室の扉に設置された電子錠500と、個室内に人物がいるかどうかを検知する検知装置300と、外部から取得した認証情報に基づいて、電子錠500の施錠を制御し、検知装置300が個室に人物がいることを検知している間、電子錠500を施錠することを制限する制御装置100とを有する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
個室の扉に設置された電子錠と、
前記個室内に人物がいるかどうかを検知する検知装置と、
外部から取得した認証情報に基づいて、前記電子錠の施錠を制御する制御装置とを有し、
前記制御装置は、前記検知装置が前記個室に人物がいることを検知している間、前記電子錠を施錠することを制限する施錠制御システム。
【請求項2】
請求項1に記載の施錠制御システムにおいて、
前記個室が使用中か否かを表示する表示装置を有する施錠制御システム。
【請求項3】
請求項2に記載の施錠制御システムにおいて、
前記表示装置は、前記検知装置が前記個室に人物がいることを検知している間、前記個室の外側に対して所定の表示を行う施錠制御システム。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか1項に記載の施錠制御システムにおいて、
前記検知装置は、前記個室の内側から手動で前記扉を施錠する手動錠が施錠されたかどうかを検知し、前記手動錠が施錠されたことを検知した場合、前記個室内に人物がいると判定する施錠制御システム。
【請求項5】
請求項1から3のいずれか1項に記載の施錠制御システムにおいて、
前記検知装置は、人感センサである施錠制御システム。
【請求項6】
請求項5に記載の施錠制御システムにおいて、
前記検知装置は、赤外線センサである施錠制御システム。
【請求項7】
請求項1から3のいずれか1項に記載の施錠制御システムにおいて、
前記制御装置は、利用者が所持する通信装置から前記認証情報を取得する施錠制御システム。
【請求項8】
請求項7に記載の施錠制御システムにおいて、
前記制御装置は、前記通信装置から送信されてきた前記認証情報を取得する施錠制御システム。
【請求項9】
請求項7に記載の施錠制御システムにおいて、
前記制御装置は、前記通信装置に表示された前記認証情報を読み取って取得する施錠制御システム。
【請求項10】
請求項1から3のいずれか1項に記載の施錠制御システムにおいて、
前記制御装置は、前記電子錠を解錠してから所定の時間が経過すると、該電子錠を施錠する施錠制御システム。
【請求項11】
請求項1から3のいずれか1項に記載の施錠制御システムにおいて、
前記制御装置は、二次元コードを用いて前記認証情報を取得する施錠制御システム。
【請求項12】
請求項1から3のいずれか1項に記載の施錠制御システムにおいて、
前記制御装置は、前記認証情報に基づいた認証に成功した場合、前記電子錠を解錠する施錠制御システム。
【請求項13】
外部から取得した認証情報に基づいて、個室の扉に設置された電子錠の施錠を制御する施錠制御部と、
前記個室内に人物がいる間、前記施錠制御部が前記電子錠を施錠することを制限する施錠制限部とを有する制御装置。
【請求項14】
外部から取得した認証情報に基づいて、個室の扉に設置された電子錠の施錠を制御する処理と、
前記個室内に人物がいる間、前記電子錠を施錠することを制限する処理とを行う施錠制御方法。
【請求項15】
コンピュータに、
外部から取得した認証情報に基づいて、個室の扉に設置された電子錠の施錠を制御する手順と、
前記個室内に人物がいる間、前記電子錠を施錠することを制限する手順とを実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、施錠制御システム、制御装置、施錠制御方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、個室に設けられ、利用者が利用していない場合に自動施錠されるドアロック装置を、利用予約者があらかじめ登録した認証コードを用いて解錠する技術が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2021-184192号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述したような技術においては、自動解錠された鍵(以下、自動鍵と称する)が個室に利用者が入室した後に施錠される。この施錠により個室の外部に対して何らかの表示がなされたとしても、個室が使用中であるかどうかを認識することができない。そのため、個室の使用中には使用中である表示を行うために、自動鍵とは別の、使用中か否かを示す表示と連動した手動の鍵(手動錠)を用いて施錠するケースがある。その場合、利用者が使用後に個室から退出しようとする際、手動の鍵だけではなく、自動鍵を開ける必要が生じる。そのため、個室から退出する際に容易に解錠することができないという問題点がある。
【0005】
本発明の目的は、個室から退出する際に容易に解錠することができる施錠制御システム、制御装置、施錠制御方法およびプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の施錠制御システムは、
個室の扉に設置された電子錠と、
前記個室内に人物がいるかどうかを検知する検知装置と、
外部から取得した認証情報に基づいて、前記電子錠の施錠を制御する制御装置とを有し、
前記制御装置は、前記検知装置が前記個室に人物がいることを検知している間、前記電子錠を施錠することを制限する。
【0007】
また、本発明の制御装置は、
外部から取得した認証情報に基づいて、個室の扉に設置された電子錠の施錠を制御する施錠制御部と、
前記個室内に人物がいる間、前記施錠制御部が前記電子錠を施錠することを制限する施錠制限部とを有する。
【0008】
また、本発明の施錠制御方法は、
外部から取得した認証情報に基づいて、個室の扉に設置された電子錠の施錠を制御する処理と、
前記個室内に人物がいる間、前記電子錠を施錠することを制限する処理とを行う。
【0009】
また、本発明のプログラムは、
コンピュータに実行させるためのプログラムであって、
コンピュータに、
外部から取得した認証情報に基づいて、個室の扉に設置された電子錠の施錠を制御する手順と、
前記個室内に人物がいる間、前記電子錠を施錠することを制限する手順とを実行させる。
【発明の効果】
【0010】
本発明においては、個室から退出する際に容易に解錠することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の施錠制御システムの第1の実施の形態を示す図である。
図2(a)】図1に示した検知装置が個室に人物がいることを検知している間の表示装置が行う表示の一例を示す図である。
図2(b)】図1に示した検知装置が個室に人物がいることを検知している間以外に表示装置が行う表示の一例を示す図である。
図3図1に示した制御装置に具備された構成要素の一例を示す図である。
図4図1に示した施錠制御システムにおける施錠制御方法の一例を説明するためのフローチャートである。
図5図1に示した施錠制御システムにおける施錠制御方法の他の例を説明するためのフローチャートである。
図6】本発明の施錠制御システムの第2の実施の形態を示す図である。
図7図6に示した施錠制御システムにおける施錠制御方法の一例を説明するためのフローチャートである。
図8図6に示した施錠制御システムにおける施錠制御方法の他の例を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下に本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
(第1の実施の形態)
【0013】
図1は、本発明の施錠制御システムの第1の実施の形態を示す図である。本形態における施錠制御システムは図1に示すように、制御装置100と、手動錠200と、検知装置300と、表示装置400と、電子錠500とを有する。制御装置100と、検知装置300と、表示装置400と、電子錠500とは通信ネットワーク600を介して互いに通信可能となっている。また、これらは通信ネットワーク600を介さず、互いに直接通信が行われるものであっても良い。また、これらの接続は、無線を介した接続でも良いし、有線を介した接続でも良い。
【0014】
電子錠500は、個室の扉に設置された鍵である。電子錠500は、制御装置100からの指示に基づいて、施錠および解錠を行う。ここで個室とは、例えばトイレや風呂(バスルーム)、更衣室(フィッティングルーム)等、利用者が1人で入室し、利用時には施錠される空間である。
【0015】
手動錠200は、電子錠500が設置された個室の内側から扉を手動で施錠する手動鍵である。手動錠200は、利用者の操作に従って扉を施錠する。手動錠200の形状は、特に規定しない。
【0016】
検知装置300は、電子錠500が設置された個室に人物がいるかどうかを検知する。本形態において検知装置300は、手動錠200が扉を施錠したことを検知する。検知装置300における施錠の検知方法は、手動錠200の嵌合部分の互いの接触や近接を検知する方法でも良いし、手動錠200を構成するサムターンの向きを検知する方法でも良く、特に規定しない。検知装置300は、検知した結果を検知信号として、制御装置100および必要であれば表示装置400へ送信する。
【0017】
表示装置400は、個室が使用中か否かを表示する。つまり、表示装置400は、手動錠200が扉を施錠している間、個室の外側に対して所定の表示を行う。表示装置400は、手動錠200と機械的または電気的に連動して、手動錠200が扉を施錠している間、個室が使用中である旨を表示しても良い。または、表示装置400は、検知装置300が個室に人物がいることを検知している間、個室の外側に対して所定の表示を行っても良い。所定の表示とは、個室内に人物がいる(個室を使用中)である旨を示す情報の表示や、所定のランプの点灯等で良い。表示装置400は、個室を利用しようとする利用者が当該個室の外側から視認可能な当該個室の扉やその周辺の所定の位置に設置されている。表示装置400が表示する情報は、個室が使用中かどうかを示す情報である。
【0018】
図2(a)は、図1に示した検知装置300が個室に人物がいることを検知している間の表示装置400が行う表示の一例を示す図である。図2(a)に示すように、個室の内部に人物がいることを検知装置300が検知している間、表示装置400は「使用中」と表示する。この表示は、電光表示でも良いし、あらかじめ印刷されたプレート等を用いた表示でも良い。
【0019】
図2(b)は、図1に示した検知装置300が個室に人物がいることを検知している間以外に表示装置400が行う表示の一例を示す図である。図2(b)に示すように、個室の内部に人物がいることを検知装置300が検知している間以外は、表示装置400は「空き」と表示する。この表示は、電光表示でも良いし、あらかじめ印刷されたプレート等を用いた表示でも良い。
【0020】
制御装置100は、電子錠500の施錠を制御する装置である。図3は、図1に示した制御装置100に具備された構成要素の一例を示す図である。図1に示した制御装置100は図3に示すように、施錠制御部110と、施錠制限部120とを有する。なお、図2には、図1に示した制御装置100が具備する構成要素のうち、本実施の形態に関わる主要な要素を示している。
【0021】
施錠制御部110は、外部から取得した認証情報に基づいて、電子錠500の施錠を制御する。ここで、施錠制御部110は、外部の装置から送信されてきた認証情報を受信し、受信した認証情報を用いて利用者の認証を行っても良い。また、施錠制御部110は、コード情報(例えば、利用者が所持する二次元コード)を読み取る機能を具備し、読み取ったコード情報を用いて利用者の認証を行っても良い。この認証は、一般的に用いられるログインID等の利用者識別情報やパスワード等を用いた認証、顔認証や静脈認証、指紋認証等の生体情報を用いた認証でも良い。また、施錠制御部110は、利用者が所持するICカード読み取り機能を具備し、ICカードから読み取った情報を用いて認証を行っても良い。また、施錠制御部110は、電子錠500に直接入力された情報に基づいて、認証を行っても良い。施錠制御部110は、認証に成功した場合、電子錠500を解錠する指示を示す解錠指示信号を電子錠500へ送信する。また、施錠制御部110は、電子錠500へ解錠指示信号を送信してから所定の時間が経過すると、電子錠500を施錠する指示を示す施錠指示信号を電子錠500へ送信する。
【0022】
施錠制限部120は、個室に人物がいることを検知装置300が検知している間、施錠制御部110が電子錠500を施錠することを制限する。具体的には、施錠制限部120は、個室に人物がいることを検知装置300が検知している間、施錠制御部110が電子錠500へ施錠指示信号を送信することを停止させる。
【0023】
以下に、図1に示した施錠制御システムにおける施錠制御方法について説明する。図4は、図1に示した施錠制御システムにおける施錠制御方法の一例を説明するためのフローチャートである。図4を用いて説明する例は、施錠制御部110が、外部の装置から送信されてきた認証情報を受信し、受信した認証情報を用いて利用者の認証を行う場合の処理の一例である。
【0024】
まず、施錠制御部110が他の装置から送信されてきた認証情報を受信すると(ステップS1)、施錠制御部110は認証情報を送信した装置の利用者を認証する(ステップS2)。ここで、認証情報を送信する他の装置は、当該利用者が所持する通信装置(例えば、携帯端末等)でも良い。認証に成功すると(ステップS3)、施錠制御部110は電子錠500へ解錠指示信号を送信して電子錠500を解錠する(ステップS4)。認証に失敗した場合、施錠制御部110は認証情報が送信されてくるのを待つ。
【0025】
その後、手動錠200が施錠されたことを検知装置300が検知したかどうかを施錠制限部120が判定する(ステップS5)。手動錠200が施錠されたことを検知装置300が検知した場合、その後、手動錠200が施錠されていることを検知装置300が検知しなくなったどうかを施錠制限部120が判定する(ステップS6)。ステップS5およびステップS6において、施錠制限部120は検知装置300から送信されてきた検知信号に基づいて判定を行う。手動錠200が施錠されていることを検知装置300が検知しなくなった場合、所定の時間が経過すると(ステップS7)、施錠制御部110は電子錠500へ施錠指示信号を送信して電子錠500を施錠する(ステップS8)。
【0026】
なお、ステップS5にて手動錠200が施錠されたことを検知装置300が検知したと施錠制限部120が判定してからステップS6にて手動錠200が施錠されていることを検知装置300が検知しなくなったと施錠制限部120が判定するまでの間、施錠制限部120は施錠制御部110が電子錠500へ施錠指示信号を送信することを停止させる。
【0027】
また、ステップS4の処理が行われてから所定の時間が経過しても、手動錠200が施錠されていることを検知装置300が検知しなかった場合は、ステップS6の処理は行われず、ステップS7の処理が行われる。
【0028】
図5は、図1に示した施錠制御システムにおける施錠制御方法の他の例を説明するためのフローチャートである。図5を用いて説明する例は、施錠制御部110がコード情報を読み取る機能を具備し、読み取ったコード情報を用いて利用者の認証を行う場合の処理の一例である。
【0029】
まず、施錠制御部110がコード情報を読み取ると(ステップS11)、施錠制御部110は読み取ったコード情報を用いて利用者を認証する(ステップS12)。ここで、コード情報は、当該利用者が所持する通信装置(例えば、携帯端末等)に表示された二次元コードでも良い。この場合、利用者は所持する通信装置に表示された二次元コードを制御装置100のコード情報を読み取るリーダ部(不図示)にかざすことで、施錠制御部110がコード情報を読み取る。認証に成功すると(ステップS13)、施錠制御部110は電子錠500へ解錠指示信号を送信して電子錠500を解錠する(ステップS14)。認証に失敗した場合、処理は終了する。
【0030】
その後、手動錠200が施錠されたことを検知装置300が検知したかどうかを施錠制限部120が判定する(ステップS15)。手動錠200が施錠されたことを検知装置300が検知した場合、その後、手動錠200が施錠されていることを検知装置300が検知しなくなったどうかを施錠制限部120が判定する(ステップS16)。ステップS15およびステップS16において、施錠制限部120は検知装置300から送信されてきた検知信号に基づいて判定を行う。手動錠200が施錠されていることを検知装置300が検知しなくなった場合、所定の時間が経過すると(ステップS17)、施錠制御部110は電子錠500へ施錠指示信号を送信して電子錠500を施錠する(ステップS18)。
【0031】
なお、ステップS15にて手動錠200が施錠されたことを検知装置300が検知したと施錠制限部120が判定してからステップS16にて手動錠200が施錠されていることを検知装置300が検知しなくなったと施錠制限部120が判定するまでの間、施錠制限部120は施錠制御部110が電子錠500へ施錠指示信号を送信することを停止させる。
【0032】
また、ステップS14の処理が行われてから所定の時間が経過しても、手動錠200が施錠されていることを検知装置300が検知しなかった場合は、ステップS16の処理は行われず、ステップS17の処理が行われる。
【0033】
このように本形態においては、個室が手動錠200を用いて施錠されている間は、電子錠500の施錠を制御する施錠制御部110からの施錠を制限する。このため、個室を利用している利用者が退出する際に、電子錠500を解錠するための操作を行う必要がなくなり、手動錠200の解錠のみで扉を開けることができる。したがって、個室から退出する際に容易に解錠することができる。
(第2の実施の形態)
【0034】
図6は、本発明の施錠制御システムの第2の実施の形態を示す図である。本形態における施錠制御システムは図6に示すように、制御装置100と、手動錠200と、検知装置301と、表示装置400と、電子錠500とを有する。制御装置100と、検知装置301と、表示装置400と、電子錠500とは通信ネットワーク600を介して互いに通信可能となっている。また、これらは通信ネットワーク600を介さず、互いに直接通信が行われるものであっても良い。また、これらの接続は、無線を介した接続でも良いし、有線を介した接続でも良い。制御装置100、手動錠200、表示装置400および電子錠500のそれぞれは、第1の実施の形態におけるものとそれぞれ同じものである。
【0035】
検知装置301は、電子錠500が設置された個室に人物がいるかどうかを検知する。本形態において検知装置301は、例えば赤外線センサ等の人感センサであっても良い。また、検知装置301は、重量センサや、温度センサ、レーダを用いたセンサであっても良い。検知装置301は、検知した結果を示す検知信号を制御装置100および必要であれば表示装置400へ送信する。
【0036】
以下に、図6に示した施錠制御システムにおける施錠制御方法について説明する。図7は、図6に示した施錠制御システムにおける施錠制御方法の一例を説明するためのフローチャートである。図7を用いて説明する例は、施錠制御部110が、外部の装置から送信されてきた認証情報を受信し、受信した認証情報を用いて利用者の認証を行う場合の処理の一例である。
【0037】
まず、施錠制御部110が他の装置から送信されてきた認証情報を受信すると(ステップS21)、施錠制御部110は認証情報を送信した装置の利用者を認証する(ステップS22)。ここで、認証情報を送信する他の装置は、当該利用者が所持する通信装置(例えば、携帯端末等)でも良い。認証に成功すると(ステップS23)、施錠制御部110は電子錠500へ解錠指示信号を送信して電子錠500を解錠する(ステップS24)。認証に失敗した場合、施錠制御部110は認証情報が送信されてくるのを待つ。
【0038】
その後、個室内に人物が入室したことを検知装置301が検知したかどうかを施錠制限部120が判定する(ステップS25)。個室内に人物が入室したことを検知装置301が検知した場合、その後、検知装置301が個室内に人物を検知しなくなったどうかを施錠制限部120が判定する(ステップS26)。ステップS25およびステップS26において、施錠制限部120は検知装置301から送信されてきた検知信号に基づいて判定を行う。検知装置301が個室内に人物を検知しなくなった場合、所定の時間が経過すると(ステップS27)、施錠制御部110は電子錠500へ施錠指示信号を送信して電子錠500を施錠する(ステップS28)。
【0039】
なお、ステップS25にて個室内に人物が入室したことを検知装置301が検知したと施錠制限部120が判定してからステップS26にて検知装置301が個室内に人物を検知しなくなったと施錠制限部120が判定するまでの間、施錠制限部120は施錠制御部110が電子錠500へ施錠指示信号を送信することを停止させる。
【0040】
また、ステップS24の処理が行われてから所定の時間が経過しても、個室内に人物が入室したことを検知装置301が検知しなかった場合は、ステップS26の処理は行われず、ステップS27の処理が行われる。
【0041】
図8は、図6に示した施錠制御システムにおける施錠制御方法の他の例を説明するためのフローチャートである。図8を用いて説明する例は、施錠制御部110がコード情報を読み取る機能を具備し、読み取ったコード情報を用いて利用者の認証を行う場合の処理の一例である。
【0042】
まず、施錠制御部110がコード情報を読み取ると(ステップS31)、施錠制御部110は読み取ったコード情報を用いて利用者を認証する(ステップS32)。ここで、コード情報は、当該利用者が所持する通信装置(例えば、携帯端末等)に表示された二次元コードでも良い。この場合、利用者は所持する通信装置に表示された二次元コードを制御装置100のコード情報を読み取るリーダ部(不図示)にかざすことで、施錠制御部110がコード情報を読み取る。認証に成功すると(ステップS33)、施錠制御部110は電子錠500へ解錠指示信号を送信して電子錠500を解錠する(ステップS34)。認証に失敗した場合、処理は終了する。
【0043】
その後、個室内に人物が入室したことを検知装置301が検知したかどうかを施錠制限部120が判定する(ステップS35)。個室内に人物が入室したことを検知装置301が検知した場合、その後、検知装置301が個室内に人物を検知しなくなったどうかを施錠制限部120が判定する(ステップS36)。ステップS35およびステップS36において、施錠制限部120は検知装置301から送信されてきた検知信号に基づいて判定を行う。検知装置301が個室内に人物を検知しなくなった場合、所定の時間が経過すると(ステップS37)、施錠制御部110は電子錠500へ施錠指示信号を送信して電子錠500を施錠する(ステップS38)。
【0044】
なお、ステップS35にて個室内に人物が入室したことを検知装置301が検知したと施錠制限部120が判定してからステップS36にて検知装置301が個室内に人物を検知しなくなったと施錠制限部120が判定するまでの間、施錠制限部120は施錠制御部110が電子錠500へ施錠指示信号を送信することを停止させる。
【0045】
また、ステップS34の処理が行われてから所定の時間が経過しても、個室内に人物が入室したことを検知装置300が検知しなかった場合は、ステップS36の処理は行われず、ステップS37の処理が行われる。
【0046】
このように本形態においては、個室内に人物が検知されている間は、電子錠500の施錠を制御する施錠制御部110からの施錠を制限する。このため、個室を利用している利用者が退出する際に、電子錠500を解錠するための操作を行う必要がなくなり、手動錠200の解錠のみで扉を開けることができる。したがって、個室から退出する際に容易に解錠することができる。
【0047】
以上、各構成要素に各機能(処理)それぞれを分担させて説明したが、この割り当ては上述したものに限定しない。また、構成要素の構成についても、上述した形態はあくまでも例であって、これに限定しない。また、上述した各実施の形態を任意の組み合わせで組み合わせても良い。
【0048】
上述した制御装置100が行う処理は、目的に応じてそれぞれ作製された論理回路で行うようにしても良い。制御装置100としては、PLC(Programmable Logic Controller)等を用いても良い。また、処理内容を手順として記述したコンピュータプログラム(以下、プログラムと称する)を制御装置100にて読取可能な記録媒体に記録し、この記録媒体に記録されたプログラムを制御装置100に読み込ませ、実行するものであっても良い。制御装置100にて読取可能な記録媒体とは、フロッピー(登録商標)ディスク、光磁気ディスク、DVD(Digital Versatile Disc)、CD(Compact Disc)、Blu-ray(登録商標) Disc、USB(Universal Serial Bus)メモリ、SDカードなどの移設可能な記録媒体の他、制御装置100に内蔵されたROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等のメモリやHDD(Hard Disc Drive)等を指す。この記録媒体に記録されたプログラムは、制御装置100に設けられたCPUにて読み込まれ、CPUの制御によって、上述したものと同様の処理が行われる。ここで、CPUは、プログラムが記録された記録媒体から読み込まれたプログラムを実行するコンピュータとして動作するものである。
【符号の説明】
【0049】
100 制御装置
110 施錠制御部
120 施錠制限部
200 手動錠
300,301 検知装置
400 表示装置
500 電子錠
600 通信ネットワーク
図1
図2(a)】
図2(b)】
図3
図4
図5
図6
図7
図8