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特開2024-136205住宅借入金控除管理装置、住宅借入金控除管理方法、および、住宅借入金控除管理プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024136205
(43)【公開日】2024-10-04
(54)【発明の名称】住宅借入金控除管理装置、住宅借入金控除管理方法、および、住宅借入金控除管理プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 40/12 20230101AFI20240927BHJP
【FI】
G06Q40/12
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023047238
(22)【出願日】2023-03-23
(71)【出願人】
【識別番号】398040527
【氏名又は名称】株式会社オービック
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】平田 健太
(72)【発明者】
【氏名】嶋田 清孝
【テーマコード(参考)】
5L040
5L055
【Fターム(参考)】
5L040BB65
5L055BB65
(57)【要約】
【課題】住宅借入金等特別控除の申告時に控除期間のチェックを行うことで、申告ミスを防ぐことができる住宅借入金控除管理装置、住宅借入金控除管理方法、および、住宅借入金控除管理プログラムを提供することを課題とする。
【解決手段】住宅への居住開始日、住宅借入金等特別控除の種類、および、特定取得区分を紐付けて設定した控除申告データを取得し、住宅控除表マスタ、および、控除申告データに基づいて、住宅借入金等特別控除申請が控除適用期間に適合するか否かを判定し、住宅借入金等特別控除申請が控除適用期間に適合しないと判定された場合、警告処理を実行する。
【選択図】図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
記憶部と制御部とを備えた住宅借入金控除管理装置であって、
前記記憶部は、
住宅借入金等特別控除の種類、特定取得区分、住宅への居住日期間、および、控除年数を紐付けて設定した住宅控除表マスタ、
を備え、
前記制御部は、
住宅への居住開始日、前記住宅借入金等特別控除の種類、および、前記特定取得区分を紐付けて設定した控除申告データを取得する控除申告取得手段と、
前記住宅控除表マスタ、および、前記控除申告データに基づいて、住宅借入金等特別控除申請が控除適用期間に適合するか否かを判定する控除判定手段と、
前記控除判定手段により前記住宅借入金等特別控除申請が前記控除適用期間に適合しないと判定された場合、警告処理を実行する警告実行手段と、
を備えたことを特徴とする住宅借入金控除管理装置。
【請求項2】
前記控除判定手段は、
前記住宅控除表マスタ、および、前記控除申告データに基づいて、前記控除年数と前記住宅への居住開始日からの経過年数との比較により、前記住宅借入金等特別控除申請が前記控除適用期間に適合するか否かを判定することを特徴とする請求項1に記載の住宅借入金控除管理装置。
【請求項3】
前記居住日期間は、
居住日期間開始日、および、居住日期間終了日を含み、
前記控除判定手段は、
前記控除申告データに設定された前記住宅借入金等特別控除の種類および前記特定取得区分が紐付けて設定された前記住宅控除表マスタのレコードを特定し、前記住宅への居住開始日を含む期間を構成する前記居住日期間開始日および前記居住日期間終了日が紐付けて設定された前記レコードに設定された前記控除年数と当該住宅への居住開始日からの前記経過年数との比較により、前記住宅借入金等特別控除申請が前記控除適用期間に適合するか否かを判定することを特徴とする請求項2に記載の住宅借入金控除管理装置。
【請求項4】
前記控除判定手段は、
前記住宅控除表マスタ、および、前記控除申告データに基づいて、前記住宅借入金等特別控除の申告年から前記住宅への居住開始日を含む居住開始年を差し引いた年数に1を加えた値を前記経過年数として取得し、前記控除年数と前記住宅への居住開始日からの前記経過年数との比較により、前記住宅借入金等特別控除申請が前記控除適用期間に適合するか否かを判定することを特徴とする請求項2に記載の住宅借入金控除管理装置。
【請求項5】
前記警告実行手段は、
前記控除判定手段により前記住宅借入金等特別控除申請が前記控除適用期間に適合しないと判定された場合、エラーメッセージを表示させることで、前記警告処理を実行することを特徴とする請求項1から4のいずれか一つに記載の住宅借入金控除管理装置。
【請求項6】
前記警告実行手段は、
前記控除判定手段により前記経過年数が前記控除年数を上回ることで、前記住宅借入金等特別控除申請が前記控除適用期間に適合しないと判定された場合、控除期間徒過を示すエラーメッセージを表示させることで、前記警告処理を実行することを特徴とする請求項2に記載の住宅借入金控除管理装置。
【請求項7】
前記警告実行手段は、
更に、前記住宅への居住開始日からの経過年数が0年である場合、年末調整不可を示すエラーメッセージを表示させることで、前記警告処理を実行することを特徴とする請求項1に記載の住宅借入金控除管理装置。
【請求項8】
前記控除申告取得手段は、
前記住宅への居住開始日、前記住宅借入金等特別控除の種類、および、前記特定取得区分が申告画面に設定された場合、前記控除申告データを取得し、
前記警告実行手段は、
前記控除判定手段により前記住宅借入金等特別控除申請が前記控除適用期間に適合しないと判定された場合、前記申告画面に前記エラーメッセージを表示させることで、前記警告処理を実行することを特徴とする請求項5に記載の住宅借入金控除管理装置。
【請求項9】
記憶部と制御部とを備えた住宅借入金控除管理装置に実行させるための住宅借入金控除管理方法であって、
前記記憶部は、
住宅借入金等特別控除の種類、特定取得区分、住宅への居住日期間、および、控除年数を紐付けて設定した住宅控除表マスタ、
を備え、
前記制御部において実行される、
住宅への居住開始日、前記住宅借入金等特別控除の種類、および、前記特定取得区分を紐付けて設定した控除申告データを取得する控除申告取得ステップと、
前記住宅控除表マスタ、および、前記控除申告データに基づいて、住宅借入金等特別控除申請が控除適用期間に適合するか否かを判定する控除判定ステップと、
前記控除判定ステップにて前記住宅借入金等特別控除申請が前記控除適用期間に適合しないと判定された場合、警告処理を実行する警告実行ステップと、
を含むことを特徴とする住宅借入金控除管理方法。
【請求項10】
記憶部と制御部とを備えた住宅借入金控除管理装置に実行させるための住宅借入金控除管理プログラムであって、
前記記憶部は、
住宅借入金等特別控除の種類、特定取得区分、住宅への居住日期間、および、控除年数を紐付けて設定した住宅控除表マスタ、
を備え、
前記制御部において、
住宅への居住開始日、前記住宅借入金等特別控除の種類、および、前記特定取得区分を紐付けて設定した控除申告データを取得する控除申告取得ステップと、
前記住宅控除表マスタ、および、前記控除申告データに基づいて、住宅借入金等特別控除申請が控除適用期間に適合するか否かを判定する控除判定ステップと、
前記控除判定ステップにて前記住宅借入金等特別控除申請が前記控除適用期間に適合しないと判定された場合、警告処理を実行する警告実行ステップと、
を実行させるための住宅借入金控除管理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、住宅借入金控除管理装置、住宅借入金控除管理方法、および、住宅借入金控除管理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、年末調整において、住宅借入金等特別控除の控除申告者に関する最新のデータと、前年以前の控除申告データに含まれる情報との間で異なる情報を特定し、当該特定した異なる情報をオペレータが識別容易な態様で、最新のデータを当年の控除申告データの作成画面に表示することで、控除申告データ作成、および、控除申告データチェックを容易化する構成が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2019-53509号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献1記載の発明においては、住宅借入金等特別控除の適用期間を満たさず、本来控除受けられないのにも関わらず申告者が申告を行ってしまう場合に、誤申告を防ぐことができないという課題があった。
【0005】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであって、住宅借入金等特別控除の申告時に控除期間のチェックを行うことで、申告ミスを防ぐことができる住宅借入金控除管理装置、住宅借入金控除管理方法、および、住宅借入金控除管理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る住宅借入金控除管理装置は、記憶部と制御部とを備えた住宅借入金控除管理装置であって、前記記憶部は、住宅借入金等特別控除の種類、特定取得区分、住宅への居住日期間、および、控除年数を紐付けて設定した住宅控除表マスタ、を備え、前記制御部は、住宅への居住開始日、前記住宅借入金等特別控除の種類、および、前記特定取得区分を紐付けて設定した控除申告データを取得する控除申告取得手段と、前記住宅控除表マスタ、および、前記控除申告データに基づいて、住宅借入金等特別控除申請が控除適用期間に適合するか否かを判定する控除判定手段と、前記控除判定手段により前記住宅借入金等特別控除申請が前記控除適用期間に適合しないと判定された場合、警告処理を実行する警告実行手段と、を備えたことを特徴とする。
【0007】
また、本発明に係る住宅借入金控除管理装置において、前記控除判定手段は、前記住宅控除表マスタ、および、前記控除申告データに基づいて、前記控除年数と前記住宅への居住開始日からの経過年数との比較により、前記住宅借入金等特別控除申請が前記控除適用期間に適合するか否かを判定することを特徴とする。
【0008】
また、本発明に係る住宅借入金控除管理装置において、前記居住日期間は、居住日期間開始日、および、居住日期間終了日を含み、前記控除判定手段は、前記控除申告データに設定された前記住宅借入金等特別控除の種類および前記特定取得区分が紐付けて設定された前記住宅控除表マスタのレコードを特定し、前記住宅への居住開始日を含む期間を構成する前記居住日期間開始日および前記居住日期間終了日が紐付けて設定された前記レコードに設定された前記控除年数と当該住宅への居住開始日からの前記経過年数との比較により、前記住宅借入金等特別控除申請が前記控除適用期間に適合するか否かを判定することを特徴とする。
【0009】
また、本発明に係る住宅借入金控除管理装置において、前記控除判定手段は、前記住宅控除表マスタ、および、前記控除申告データに基づいて、前記住宅借入金等特別控除の申告年から前記住宅への居住開始日を含む居住開始年を差し引いた年数に1を加えた値を前記経過年数として取得し、前記控除年数と前記住宅への居住開始日からの前記経過年数との比較により、前記住宅借入金等特別控除申請が前記控除適用期間に適合するか否かを判定することを特徴とする。
【0010】
また、本発明に係る住宅借入金控除管理装置において、前記警告実行手段は、前記控除判定手段により前記住宅借入金等特別控除申請が前記控除適用期間に適合しないと判定された場合、エラーメッセージを表示させることで、前記警告処理を実行することを特徴とする。
【0011】
また、本発明に係る住宅借入金控除管理装置において、前記警告実行手段は、前記控除判定手段により前記経過年数が前記控除年数を上回ることで、前記住宅借入金等特別控除申請が前記控除適用期間に適合しないと判定された場合、控除期間徒過を示すエラーメッセージを表示させることで、前記警告処理を実行することを特徴とする。
【0012】
また、本発明に係る住宅借入金控除管理装置において、前記警告実行手段は、更に、前記住宅への居住開始日からの経過年数が0年である場合、年末調整不可を示すエラーメッセージを表示させることで、前記警告処理を実行することを特徴とする。
【0013】
また、本発明に係る住宅借入金控除管理装置において、前記控除申告取得手段は、前記住宅への居住開始日、前記住宅借入金等特別控除の種類、および、前記特定取得区分が申告画面に設定された場合、前記控除申告データを取得し、前記警告実行手段は、前記控除判定手段により前記住宅借入金等特別控除申請が前記控除適用期間に適合しないと判定された場合、前記申告画面に前記エラーメッセージを表示させることで、前記警告処理を実行することを特徴とする。
【0014】
また、本発明に係る住宅借入金控除管理方法は、記憶部と制御部とを備えた住宅借入金控除管理装置に実行させるための住宅借入金控除管理方法であって、前記記憶部は、住宅借入金等特別控除の種類、特定取得区分、住宅への居住日期間、および、控除年数を紐付けて設定した住宅控除表マスタ、を備え、前記制御部において実行される、住宅への居住開始日、前記住宅借入金等特別控除の種類、および、前記特定取得区分を紐付けて設定した控除申告データを取得する控除申告取得ステップと、前記住宅控除表マスタ、および、前記控除申告データに基づいて、住宅借入金等特別控除申請が控除適用期間に適合するか否かを判定する控除判定ステップと、前記控除判定ステップにて前記住宅借入金等特別控除申請が前記控除適用期間に適合しないと判定された場合、警告処理を実行する警告実行ステップと、を含むことを特徴とする。
【0015】
また、本発明に係る住宅借入金控除管理プログラムは、記憶部と制御部とを備えた住宅借入金控除管理装置に実行させるための住宅借入金控除管理プログラムであって、前記記憶部は、住宅借入金等特別控除の種類、特定取得区分、住宅への居住日期間、および、控除年数を紐付けて設定した住宅控除表マスタ、を備え、前記制御部において、住宅への居住開始日、前記住宅借入金等特別控除の種類、および、前記特定取得区分を紐付けて設定した控除申告データを取得する控除申告取得ステップと、前記住宅控除表マスタ、および、前記控除申告データに基づいて、住宅借入金等特別控除申請が控除適用期間に適合するか否かを判定する控除判定ステップと、前記控除判定ステップにて前記住宅借入金等特別控除申請が前記控除適用期間に適合しないと判定された場合、警告処理を実行する警告実行ステップと、を実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、住宅借入金等特別控除(住宅ローン控除)の申告時に控除期間(適用期間)のチェックを行うことで、申告ミスを防ぎ、再申告のコストを削減することができるという効果を奏する。また、本発明によれば、申告者の申告ミスが減ることで、管理者のチェックコストも削減することができるという効果を奏する。また、本発明によれば、控除期間をマスタ管理することで、今後の制度改正にも柔軟に対応することができるという効果を奏する。また、年末調整業務において短期間で複雑な内容のチェックおよび承認が必要となるが、本発明によれば、住宅購入日や控除の種類など組み合わせたチェックを従業員の申告段階で気づかせることができるという効果を奏する。また、本発明によれば、オペレータによる入力値および住宅控除表マスタを基にした控除対象期間か否かのチェックを行うため、制度改正により控除の種類や特定取得区分の増減が発生した場合にも柔軟に対応することができるという効果を奏する。また、本発明によれば、申告者の住宅ローン控除の種類や、居住開始年月日によって住宅ローンの適用期間が異なるが、様々なパターンの控除の期間をマスタで管理しておき、入力データからマスタのデータ参照しチェックを行うことで、住宅ローン控除の適用期間を過ぎている申告者が、誤って申告を行う前に警告による気づきを与えることができ、申告者に誤申告を減らすともに、管理者のチェック業務の負荷を軽減することができるという効果を奏する。また、住宅借入金等特別控除は、取得した住宅の種類や居住開始年月日によって控除の適用期間が異なるが、本発明によれば、控除の適用期間をマスタで管理し、申告時に控除期間のチェックを行うことで、申告ミスを防ぐことができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1図1は、住宅借入金等特別控除の期間の一例を示す図である。
図2図2は、従来の住宅借入金控除管理処理の一例を示す図である。
図3図3は、従来の住宅借入金控除管理処理の一例を示す図である。
図4図4は、従来の住宅借入金控除管理処理の一例を示す図である。
図5図5は、従来の住宅借入金控除管理処理の一例を示す図である。
図6図6は、本実施形態における住宅借入金控除管理装置の構成の一例を示すブロック図である。
図7図7は、本実施形態における控除種類マスタの一例を示す図である。
図8図8は、本実施形態における取得区分マスタの一例を示す図である。
図9図9は、本実施形態における住宅借入金控除管理装置の処理の一例を示すフローチャートである。
図10図10は、本実施形態における住宅借入金控除管理処理の一例を示す図である。
図11図11は、本実施形態における住宅借入金控除管理処理の一例を示す図である。
図12図12は、本実施形態における住宅借入金控除管理処理の一例を示す図である。
図13図13は、本実施形態における住宅借入金控除管理処理の一例を示す図である。
図14図14は、本実施形態における申告画面の一例を示す図である。
図15図15は、本実施形態における住宅借入金控除管理処理の一例を示す図である。
図16図16は、本実施形態における住宅借入金控除管理処理の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、本発明は本実施形態により限定されるものではない。
【0019】
[1.概要]
まず、図1から図5を参照して、本発明の概要を説明する。図1は、住宅借入金等特別控除の期間の一例を示す図である。図2から図5は、従来の住宅借入金控除管理処理の一例を示す図である。
【0020】
年末調整において、住宅借入金等特別控除を受けられる期間は、住宅を取得後居住開始した時期、および、控除の種類によって期間が定められており、図1に示すように、一般住宅を取得した場合、住宅に居住を開始した年によって、住宅借入金等特別控除の期間が変わる。
【0021】
ここで、図2に示すように、従来から、年末調整において住宅借入金等特別控除の適用を受けるためには、控除開始から2年目に税務署から届く控除証明書、および、毎年銀行から届く残高証明書のデータが必要になる(なお、控除開始初年度は確定申告にて控除が適用される)。
【0022】
そして、図3に示すように、従来、控除期間が終わった年の年末調整において、税務署から届く控除証明書は、控除開始から2年目以降の住宅借入金等特別控除を受けられる年数分しか配られないため、申告者自身で手元に控除証明書が無い場合、管理者により住宅借入金等特別控除を受けられないと判断されていた。
【0023】
また、図4に示すように、従来、複数の住宅ローン控除の適用を受けている場合、一方(例えば、新築等)の住宅ローン控除の控除期間が終わっても、他方(例えば、増改築等)の控除証明書が手元にある場合があるので、申告者が申告をしてしまう虞があった。すなわち、従来、一社員で複数の住宅ローンを持つ場合、住宅借入金等特別控除の適用年数が過ぎているのにも関わらず、住宅借入金等特別控除の申告を行ってしまう場合があった。
【0024】
また、図5に示すように、従来、制度理解が浅い申告者が、税務署から届く控除証明書が無い状態で申告をするケース(住宅控除の適用初年度で本来確定申告をするはずなのに年末調整で申告してしまうケース)、ならびに、ローンの残高証明書が銀行から毎年届くが、届いた年に控除を受けられると勘違いした申告者が誤申告するケース(控除の適用期間が満了して控除受けられないのにも関わらず申告してしまうケース)、および、申告者が残高証明書のデータ入力なしに申告するケース等が発生しており、管理者にとって申告者とのやりとりや、チェックで負荷がかかっていた。
【0025】
そのため、従来、住宅ローン控除は、年末調整の中でも計算方法が複雑で、申告者の申告ミスが多く、管理者側のチェックの負担が大きい業務となっていた。また、従来、住宅借入金等特別控除の適用期間を満了し、本来控除受けられないのにも関わらず申告者が申告を行ってしまうことがあり、誤申告が発生するケースがあった。また、従来、誤申告を防ぐための管理者のチェックコストがかかっていた。
【0026】
そこで、本実施形態においては、申告者の住宅借入金等特別控除の誤申告を防ぎ、管理者のチェック業務の負担を減らすことに着目し、適用年数をマスタ管理することで、今後の制度改正に柔軟に対応できる仕組みを提供している。すなわち、本実施形態においては、控除の種類や居住開始日によって変わる控除年数のデータを予めのマスタで保持しておくことで、住宅借入金等特別控除の申告内容から申告者が適用期間外に誤った申告をする前にチェックをかけ、画面の登録データからマスタの控除年数を参照して控除の適用期間を過ぎていたらチェックエラーにする仕組み(今後の制度改正で住宅控除の制度が変わっても、マスタデータを提供することでチェックのロジックを変えられるような仕組み)を提供している。
【0027】
[2.構成]
本実施形態に係る住宅借入金控除管理装置100の構成の一例について、図6を参照して説明する。図6は、本実施形態における住宅借入金控除管理装置100の構成の一例を示すブロック図である。
【0028】
図6に示すように、住宅借入金控除管理装置100は、市販のデスクトップ型パーソナルコンピュータである。なお、住宅借入金控除管理装置100は、デスクトップ型パーソナルコンピュータのような据置型情報処理装置に限らず、市販されているノート型パーソナルコンピュータ、PDA(Personal Digital Assistants)、スマートフォン、タブレット型パーソナルコンピュータなどの携帯型情報処理装置であってもよい。
【0029】
住宅借入金控除管理装置100は、制御部102と通信インターフェース部104と記憶部106と入出力インターフェース部108と、を備えている。住宅借入金控除管理装置100が備えている各部は、任意の通信路を介して通信可能に接続されている。
【0030】
通信インターフェース部104は、ルータ等の通信装置および専用線等の有線または無線の通信回線を介して、住宅借入金控除管理装置100をネットワーク300に通信可能に接続する。通信インターフェース部104は、他の装置と通信回線を介してデータを通信する機能を有する。ここで、ネットワーク300は、住宅借入金控除管理装置100とサーバ200とを相互に通信可能に接続する機能を有し、例えばインターネットやLAN(Local Area Network)等である。
【0031】
入出力インターフェース部108には、入力装置112および出力装置114が接続されている。出力装置114には、モニタ(タッチパネルを含む)の他、スピーカやプリンタを用いることができる。入力装置112には、キーボード、マウス、およびマイクの他、マウスと協働してポインティングデバイス機能を実現するモニタを用いることができる。なお、以下では、出力装置114をモニタ114またはプリンタ114とし、入力装置112をキーボード112またはマウス112として記載する場合がある。
【0032】
記憶部106には、各種のデータベース、テーブル、およびファイルなどが格納される。記憶部106には、OS(Operating System)と協働してCPU(Central Processing Unit)に命令を与えて各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録される。記憶部106として、例えば、RAM(Random Access Memory)・ROM(Read Only Memory)等のメモリ装置、ハードディスクのような固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および光ディスク等を用いることができる。記憶部106は、控除種類マスタ106aと取得区分マスタ106bと住宅控除表マスタ106cと税務データベース106dとを備えている。
【0033】
控除種類マスタ106aは、住宅借入金等特別控除の種類を設定したマスタである。
【0034】
ここで、図7を参照して、本実施形態における控除種類マスタ106aの一例について説明する。図7は、本実施形態における控除種類マスタ106aの一例を示す図である。
【0035】
図7に示すように、本実施形態における控除種類マスタ106aにおいては、区分値が保持され、制度改正のタイミングで区分値データの配布が行われる。なお、本実施形態においては、住宅ローンの借入時、どのような借入を行ったかによって、住宅借入金等特別控除の種類が変わり、住宅借入金等特別控除の期間が変わる。ここで、図7に示すように、「1:一般住宅」は、一般の住宅の取得時の借入であり、「2:認定住宅」は、認定住宅の取得時の借入(一定の要件を満たした住宅)であり、「3:特定増改築」は特定の増改築時の借入(バリアフリー等)であり、「4:震災等」は、東日本大震災で被災された場合の住宅の再取得時の借入である。
【0036】
図6に戻り、取得区分マスタ106bは、住宅借入金特定取得区分を設定したマスタである。
【0037】
ここで、図8を参照して、本実施形態における取得区分マスタ106bの一例について説明する。図8は、本実施形態における取得区分マスタ106bの一例を示す図である。
【0038】
図8に示すように、本実施形態における取得区分マスタ106bにおいては、区分値が保持され、制度改正のタイミングで区分値データの配布が行われる。なお、本実施形態においては、住宅ローンの借入時、いつどの消費税率でどのような住宅を取得したかによって、特定取得区分が変わり、これにより住宅借入金等特別控除の期間が変わる。ここで、図8に示すように、「1:特定取得」は、消費税8%または10%で取得した場合(10%でも入居時期が遅い場合等はこれに該当)の区分であり、「2:特別特定取得」は、消費税10%で取得した場合(令和3年末までの入居)の区分であり、「3:特例特別特例取得」は、所定期間において床面積が40平方メートル~50平方メートルの住宅を消費税10%で取得した場合の区分である。
【0039】
図6に戻り、住宅控除表マスタ106cは、住宅借入金等特別控除の種類、特定取得区分、住宅への居住日期間、および、控除年数を紐付けて設定したマスタである。ここで、住宅への居住日期間は、居住日期間開始日、および、居住日期間終了日を含んでいてもよい。なお、住宅控除表マスタ106cは、ユーザによる変更を想定しておらず、毎年配信される年末調整の更新プログラムの適用により住宅控除表のデータが更新されてもよい。
【0040】
税務データベース106dは、税務データを記憶する。ここで、税務データは、控除申告データ、住宅借入金残高証明書データ、および/または、住宅借入金詳細データを含んでいてもよい。
【0041】
制御部102は、住宅借入金控除管理装置100を統括的に制御するCPU等である。制御部102は、OS等の制御プログラム・各種の処理手順等を規定したプログラム・所要データなどを格納するための内部メモリを有し、格納されているこれらのプログラムに基づいて種々の情報処理を実行する。制御部102は、機能概念的に、控除申告取得部102aと控除判定部102bと警告実行部102cと登録部102dとを備えている。
【0042】
控除申告取得部102aは、住宅借入金等特別控除の控除申告データを取得する。ここで、控除申告取得部102aは、住宅への居住開始日、住宅借入金等特別控除の種類、および、特定取得区分を紐付けて設定した控除申告データを取得してもよい。また、控除申告取得部102aは、住宅への居住開始日、住宅借入金等特別控除の種類、および、特定取得区分が申告画面に設定された場合、控除申告データを取得してもよい。
【0043】
控除判定部102bは、住宅借入金等特別控除申請が控除適用期間に適合するか否かを判定する。ここで、控除判定部102bは、住宅控除表マスタ106c、および、控除申告データに基づいて、住宅借入金等特別控除申請が控除適用期間に適合するか否かを判定してもよい。また、控除判定部102bは、住宅控除表マスタ106c、および、控除申告データに基づいて、控除年数と住宅への居住開始日からの経過年数との比較により、住宅借入金等特別控除申請が控除適用期間に適合するか否かを判定してもよい。また、控除判定部102bは、控除申告データに設定された住宅借入金等特別控除の種類および特定取得区分が紐付けて設定された住宅控除表マスタ106cのレコードを特定し、住宅への居住開始日を含む期間を構成する居住日期間開始日および居住日期間終了日が紐付けて設定されたレコードに設定された控除年数と当該住宅への居住開始日からの経過年数との比較により、住宅借入金等特別控除申請が控除適用期間に適合するか否かを判定してもよい。また、控除判定部102bは、住宅控除表マスタ106c、および、控除申告データに基づいて、住宅借入金等特別控除の申告年から住宅への居住開始日を含む居住開始年を差し引いた年数に1を加えた値を経過年数として取得し、控除年数と住宅への居住開始日からの経過年数との比較により、住宅借入金等特別控除申請が控除適用期間に適合するか否かを判定してもよい。
【0044】
警告実行部102cは、住宅借入金等特別控除申請に対する警告処理を実行する。ここで、警告実行部102cは、控除判定部102bにより住宅借入金等特別控除申請が控除適用期間に適合しないと判定された場合、警告処理を実行してもよい。また、警告実行部102cは、控除判定部102bにより住宅借入金等特別控除申請が控除適用期間に適合しないと判定された場合、エラーメッセージを表示させることで、警告処理を実行してもよい。また、警告実行部102cは、控除判定部102bにより経過年数が控除年数を上回ることで、住宅借入金等特別控除申請が控除適用期間に適合しないと判定された場合、控除期間徒過を示すエラーメッセージを表示させることで、警告処理を実行してもよい。また、警告実行部102cは、住宅への居住開始日からの経過年数が0年である場合、年末調整不可を示すエラーメッセージを表示させることで、警告処理を実行してもよい。また、警告実行部102cは、控除判定部102bにより住宅借入金等特別控除申請が控除適用期間に適合しないと判定された場合、申告画面にエラーメッセージを表示させることで、警告処理を実行してもよい。
【0045】
登録部102dは、住宅借入金等特別控除の控除申告データを登録する。ここで、登録部102dは、住宅借入金等特別控除の控除申告データを税務データベース106dに登録してもよい。
【0046】
[3.具体例]
本実施形態の具体例について、図9から図16を参照して説明する。
【0047】
[住宅借入金控除管理処理]
ここで、図9を参照して、本実施形態における住宅借入金控除管理処理の一例について説明する。図9は、本実施形態における住宅借入金控除管理装置100の処理の一例を示すフローチャートである。
【0048】
図9に示すように、控除申告取得部102aは、申告画面を出力装置114に表示させ、ユーザにより入力装置112を介して住宅への居住開始日、住宅借入金等特別控除の種類、および、特定取得区分が申告画面に設定された場合、居住開始日、住宅借入金等特別控除の種類および特定取得区分を紐付けて設定した控除申告データを取得する(ステップSA-1)。
【0049】
そして、控除判定部102bは、控除申告データに設定された住宅借入金等特別控除の種類および特定取得区分が紐付けて設定された住宅控除表マスタ106cのレコードを特定し、住宅への居住開始日を含む期間を構成する居住日期間開始日および居住日期間終了日が紐付けて設定されたレコードに設定された控除年数と当該住宅への居住開始日からの経過年数との比較により、住宅借入金等特別控除申請が控除適用期間に適合するか否かを判定する(ステップSA-2)。
【0050】
そして、控除判定部102bは、住宅借入金等特別控除申請が控除適用期間に適合すると判定した場合(ステップSA-2:Yes)、処理をステップSA-3に移行させる。
【0051】
そして、登録部102dは、住宅借入金等特別控除の控除申告データを税務データベース106dに登録し(ステップSA-3)、処理を終了する。
【0052】
一方、控除判定部102bは、住宅借入金等特別控除申請が控除適用期間に適合しないと判定した場合(ステップSA-2:No)、処理をステップSA-4に移行させる。
【0053】
そして、警告実行部102cは、出力装置114に表示された申告画面にエラーメッセージを表示させることで、警告処理を実行し(ステップSA-4)、処理を終了する。
【0054】
このように、本実施形態においては、控除の種類や居住を開始した日付によって変わる、控除期間のデータがマスタ管理され、申告者が住宅控除の申告を行う際に、マスタが参照され、控除期間内であるかがチェックされ、期間外であればエラーとされる。
【0055】
ここで、図10から図14を参照して、本実施形態における住宅借入金控除管理処理の一例について説明する。図10から図13は、本実施形態における住宅借入金控除管理処理の一例を示す図である。図14は、本実施形態における申告画面の一例を示す図である。
【0056】
図10に示すように、本実施形態においては、住宅借入金等特別控除の申告初年度に、申告者により申告画面にて申告された際に、複数住宅ローン控除の適用を受けている場合、適用個数分(明細Aおよび明細B)の控除申告データが入力され、住宅借入金残高証明書テーブルおよび住宅借入金詳細テーブルが更新される。ここで、本実施形態において、住宅借入金残高証明書テーブルに設定された回数は、住宅ローン控除の明細数を示し、住宅借入金残高証明書テーブルに設定されたIDは、住宅ローン控除の明細に紐づく残高証明書を連番管理する識別子である。
【0057】
そして、図11に示すように、本実施形態においては、住宅借入金等特別控除の申告2年目以降に、申告者により申告画面にて申告された際に、控除申告データ(Web申告書)の前年度の内容がコピーされ、(毎年入力する)残高証明書の金額が空白表示され、住宅借入金詳細の初年度の内容がコピー表示される。そして、図11に示すように、本実施形態における住宅借入金残高証明書テーブルにおいては、Web申告2年目以降の申告画面が起動されたタイミングで前年のデータがコピーされ、借入金年末残高は、毎年変わるため空白のデータとして登録される。また、図11に示すように、本実施形態における住宅借入金詳細テーブルにおいては、前年から変わることはないため、前年のデータがそのままコピーされて登録される。
【0058】
また、図12に示すように、本実施形態においては、住宅借入金等特別控除の申告年=2030年(控除期間内)に、申告者により申告画面にて申告された場合、住宅控除表マスタ106cに基づいて、控除年数として10年が特定される(すなわち、住宅控除表マスタ106c.居住日期間開始≦申告画面.居住開始日≦住宅控除表マスタ106c.居住日期間終了、且つ、申告画面.控除の種類=住宅控除表マスタ106c.控除の種類、且つ、申告画面.特定取得区分=住宅控除表マスタ106c.特定取得区分を満たす控除年数が特定される)。そして、図12に示すように、本実施形態においては、居住開始日と申告年とから居住年数が算出され(すなわち、「居住年数」=「申告年-居住開始年+1」=2030-2021+1=10年と算出され)、居住年数と控除年数との比較により2030年の申告がエラーと判定されない。
【0059】
また、図13に示すように、本実施形態においては、住宅借入金等特別控除の申告年=2031年(控除期間を過ぎた年)に、申告者により申告画面にて申告された場合、住宅控除表マスタ106cに基づいて、控除年数として10年が特定される(すなわち、住宅控除表マスタ106c.居住日期間開始≦申告画面.居住開始日≦住宅控除表マスタ106c.居住日期間終了、且つ、申告画面.控除の種類=住宅控除表マスタ106c.控除の種類、且つ、申告画面.特定取得区分=住宅控除表マスタ106c.特定取得区分を満たす控除年数が特定される)。そして、図13に示すように、本実施形態においては、居住開始日と申告年とから居住年数が算出され(すなわち、「居住年数」=「申告年-居住開始年+1」=2031-2021+1=11年と算出され)、居住年数と控除年数との比較により2031年の申告がエラーと判定される。そして、図14に示すように、本実施形態においては、控除期間が過ぎている旨が申告画面にエラー表示される。
【0060】
また、図15および図16を参照して、本実施形態における複数住宅ローンの住宅借入金控除管理処理の一例について説明する。図15および図16は、本実施形態における住宅借入金控除管理処理の一例を示す図である。
【0061】
本実施形態においては、図15に示すように、複数明細の住宅ローン控除を適用している場合、図16に示すように、住宅借入金等特別控除の申告年=2024年において、それぞれの明細毎に住宅控除表マスタ106cに設定された控除年数が取得され、申告画面の入力時にチェックが行われる。すなわち、図16に示すように、本実施形態においては、明細Aに関して、住宅控除表マスタ106cより控除年数:10年が特定される(すなわち、住宅控除表マスタ106c.居住日期間開始≦申告画面.居住開始日≦住宅控除表マスタ106c.居住日期間終了、且つ、申告画面.控除の種類=住宅控除表マスタ106c.控除の種類、且つ、申告画面.特定取得区分=住宅控除表マスタ106c.特定取得区分を満たす控除年数が特定される)。そして、図16に示すように、本実施形態においては、明細Aに関して、居住開始日と申告年とから居住年数が算出され(すなわち、「居住年数」=「申告年-居住開始年+1」=2024-2014+1=11年と算出され)、居住年数と控除年数との比較により2024年の申告がエラーと判定される。また、図16に示すように、本実施形態においては、明細Bに関して、住宅控除表マスタ106cより控除年数:13年が特定される(すなわち、住宅控除表マスタ106c.居住日期間開始≦申告画面.居住開始日≦住宅控除表マスタ106c.居住日期間終了、且つ、申告画面.控除の種類=住宅控除表マスタ106c.控除の種類、且つ、申告画面.特定取得区分=住宅控除表マスタ106c.特定取得区分を満たす控除年数が特定される)。そして、図16に示すように、本実施形態においては、明細Bに関して、居住開始日と申告年とから居住年数が算出され(すなわち、「居住年数」=「申告年-居住開始年+1」=2024-2021+1=4年と算出され)、居住年数と控除年数との比較により2024年の申告がエラーと判定されない。
【0062】
なお、本実施形態においては、新規明細が追加された際、控除期間を過ぎた年と同様に、住宅控除表マスタ106cが参照され、入力内容からマスタデータが取得できなかった場合、同様のチェックが行われてもよい。
【0063】
[4.国連が主導する持続可能な開発目標(SDGs)への貢献]
本実施形態により、業務効率化や企業の適切な経営判断を推進することに寄与することができるので、SDGsの目標8及び9に貢献することが可能となる。
【0064】
また、本実施形態により、廃棄ロス削減や、ペーパレス・電子化を推進することに寄与することができるので、SDGsの目標12、13及び15に貢献することが可能となる。
【0065】
また、本実施形態により、統制、ガバナンス強化に寄与することができるので、SDGsの目標16に貢献することが可能となる。
【0066】
[5.他の実施形態]
本発明は、上述した実施形態以外にも、特許請求の範囲に記載した技術的思想の範囲内において種々の異なる実施形態にて実施されてよいものである。
【0067】
例えば、実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。
【0068】
また、本明細書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各処理の登録データや検索条件等のパラメータを含む情報、画面例、データベース構成については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
【0069】
また、住宅借入金控除管理装置100に関して、図示の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。
【0070】
例えば、住宅借入金控除管理装置100が備える処理機能、特に制御部102にて行われる各処理機能については、その全部または任意の一部を、CPUおよび当該CPUにて解釈実行されるプログラムにて実現してもよく、また、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現してもよい。尚、プログラムは、本実施形態で説明した処理を情報処理装置に実行させるためのプログラム化された命令を含む一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されており、必要に応じて住宅借入金控除管理装置100に機械的に読み取られる。すなわち、ROMまたはHDD(Hard Disk Drive)などの記憶部などには、OSと協働してCPUに命令を与え、各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録されている。このコンピュータプログラムは、RAMにロードされることによって実行され、CPUと協働して制御部を構成する。
【0071】
また、このコンピュータプログラムは、住宅借入金控除管理装置100に対して任意のネットワークを介して接続されたアプリケーションプログラムサーバに記憶されていてもよく、必要に応じてその全部または一部をダウンロードすることも可能である。
【0072】
また、本実施形態で説明した処理を実行するためのプログラムを、一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納してもよく、また、プログラム製品として構成することもできる。ここで、この「記録媒体」とは、メモリーカード、USB(Universal Serial Bus)メモリ、SD(Secure Digital)カード、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(登録商標)(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)、CD-ROM(Compact Disk Read Only Memory)、MO(Magneto-Optical disk)、DVD(Digital Versatile Disk)、および、Blu-ray(登録商標) Disc等の任意の「可搬用の物理媒体」を含むものとする。
【0073】
また、「プログラム」とは、任意の言語または記述方法にて記述されたデータ処理方法であり、ソースコードまたはバイナリコード等の形式を問わない。なお、「プログラム」は必ずしも単一的に構成されるものに限られず、複数のモジュールやライブラリとして分散構成されるものや、OSに代表される別個のプログラムと協働してその機能を達成するものをも含む。なお、本実施形態に示した各装置において記録媒体を読み取るための具体的な構成および読み取り手順ならびに読み取り後のインストール手順等については、周知の構成や手順を用いることができる。
【0074】
記憶部106に格納される各種のデータベース等は、RAM、ROM等のメモリ装置、ハードディスク等の固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および、光ディスク等のストレージ手段であり、各種処理やウェブサイト提供に用いる各種のプログラム、テーブル、データベース、および、ウェブページ用ファイル等を格納する。
【0075】
また、住宅借入金控除管理装置100は、既知のパーソナルコンピュータまたはワークステーション等の情報処理装置として構成してもよく、また、任意の周辺装置が接続された当該情報処理装置として構成してもよい。また、住宅借入金控除管理装置100は、当該装置に本実施形態で説明した処理を実現させるソフトウェア(プログラムまたはデータ等を含む)を実装することにより実現してもよい。
【0076】
更に、装置の分散・統合の具体的形態は図示するものに限られず、その全部または一部を、各種の付加等に応じてまたは機能負荷に応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。すなわち、上述した実施形態を任意に組み合わせて実施してもよく、実施形態を選択的に実施してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0077】
本発明は、住宅ローン控除の適用を受ける社員数が多い企業を有する全ての業界において有用である。
【符号の説明】
【0078】
100 住宅借入金控除管理装置
102 制御部
102a 控除申告取得部
102b 控除判定部
102c 警告実行部
102d 登録部
104 通信インターフェース部
106 記憶部
106a 控除種類マスタ
106b 取得区分マスタ
106c 住宅控除表マスタ
106d 税務データベース
108 入出力インターフェース部
112 入力装置
114 出力装置
200 サーバ
300 ネットワーク
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16