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特開2024-136309マルチフィルム敷設機のフィルム覆土機構
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  • 特開-マルチフィルム敷設機のフィルム覆土機構 図1
  • 特開-マルチフィルム敷設機のフィルム覆土機構 図2
  • 特開-マルチフィルム敷設機のフィルム覆土機構 図3
  • 特開-マルチフィルム敷設機のフィルム覆土機構 図4
  • 特開-マルチフィルム敷設機のフィルム覆土機構 図5
  • 特開-マルチフィルム敷設機のフィルム覆土機構 図6
  • 特開-マルチフィルム敷設機のフィルム覆土機構 図7
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024136309
(43)【公開日】2024-10-04
(54)【発明の名称】マルチフィルム敷設機のフィルム覆土機構
(51)【国際特許分類】
   A01G 13/00 20060101AFI20240927BHJP
【FI】
A01G13/00 303
【審査請求】未請求
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023047392
(22)【出願日】2023-03-23
(71)【出願人】
【識別番号】520192359
【氏名又は名称】株式会社アグリアタッチ研究所
(72)【発明者】
【氏名】長谷川 誠
(72)【発明者】
【氏名】笹岡 和弘
【テーマコード(参考)】
2B024
【Fターム(参考)】
2B024CA01
2B024CB07
(57)【要約】
【課題】リンクを使用した折畳み式のサイドフレームアセンブリーでは、旋回姿勢から作業姿勢に移行する時、引張りバネの支点を変化させ、初動にかかる力を軽減しているが、折畳み式で無い場合に比べ、サイドフレームアセンブリーの回転軸からの距離が近いため初動にかかる力が大きくなり、リンクが有るためサイドフレームアセンブリーを移動させるために力を加える方向が一方向で無く変化するため、力を加える方向とズレが生じ、必要以上に力が必要になっていた。
【解決手段】本発明によれば、折畳み式のサイドフレームアセンブリーにおいて、3種(4本)のバネを用いバネの強度を調整することで、旋回姿勢から作業姿勢に変更する時に、初動を軽くし水平方向にハンドルを引く事で作業姿勢に姿勢変更でき、逆に 作業姿勢から旋回姿勢に変更する時は、レバーを持ち上げるだけで、バネの力により旋回姿勢に姿勢変更することが可能になる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
バネ掛け金具(11)が回転軸A(17)とEリング(18)で取付けられたサイドフレーム取付金具(10)にサイドフレーム(12)が回転軸B(30)で取付けられ、サイドフレーム(12)にリアフレーム取付金具(13)が回転軸C(33)で取付けられ、リアフレーム取付金具(13)にスポンジ車輪(8)とレバー(16)が取付けられたレバー取付金具(15)が取付けられている覆土板(9)が取付けられたリアフレーム(14)が挿入され六角ネジにより固定され、サイドフレーム取付金具(10)の(10a)部分とバネ掛け金具(11)の(11a)に引張りバネA(21)が取付けられ、バネ掛け金具(11)の(11a)とサイドフレーム(12)の(12c)に両側から引張りバネB(22)が取付けられ、サイドフレーム(12)の(12d)とリアフレーム取付金具(13)の(13b)に引張りバネC(23)が取付けられ、サイドフレーム(12)の(12c)と松葉ピン(32)で固定されたピン(31)がサイドフレーム(12)の回転範囲を制限し、サイドフレーム(12)の(12a)と(12b)がリアフレーム取付金具(13)の回転範囲を制限していることを特徴とするマルチフィルム敷設機のフィルム覆土機構。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マルチフィルム敷設機のフィルム覆土機構に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来のマルチフィルム敷設機のフィルム覆土機構にはマルチフィルムの左右両側に、先端側にスポンジ車輪と覆土板とが装着された、左右一対のサイドフレームアセンブリーが回転軸を中心に回転可能に取付けられ、スポンジ車輪及び覆土板が接地する作業姿勢とスポンジ車輪及び覆土板が持ち上げられる旋回姿勢に変形可能で、サイドフレームアセンブリーを作業姿勢にしてマルチフィルムを畝の端まで被覆した後、左右のサイドフレームアセンブリーを持ち上げて旋回姿勢にし、マルチフィルム敷設機を旋回させた後、左右のサイドフレームアセンブリーを下げて作業姿勢にし、次の畝にマルチフィルムを被覆するようにしていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【非特許文献1】特開2015-19689号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、従来の場合、特許文献1にあるような、リンクを使用した折畳み式のサイドフレームアセンブリーでは、旋回姿勢から作業姿勢に移行する時、引張りバネの支点を変化させ、初動にかかる力を軽減しているが、折畳み式で無い場合に比べ、サイドフレームの回転軸からの距離が近くなるため、初動にかかる力が大きくなり、リンクが有るためサイドフレームアセンブリーを移動させるために力を加える方向が一方向で無く変化するため、力を加える方向とズレが生じ、必要以上に力が必要になっていた。
【0005】
また、リンクを使用しない折畳み式のサイドフレームアセンブリーでは、旋回姿勢から作業姿勢に移行する時、折畳み式で無い場合に比べ、サイドフレームの回転軸からの距離が近くなるため、初動にかかる力が大きくなり、力を加える方向が安定せず、スポンジ車輪がマルチシートに接触する等、うまく作業姿勢に移行できない場合があった。
【0006】
本発明は上記問題点に鑑み、サイドフレームアセンブリーを作業姿勢と旋回姿勢をより簡単に姿勢変更することができるようにしたマルチフィルム敷設機のフィルム覆土機構を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明における課題解決のための具体的手段は、次の通りである。
マルチフィルム敷設機のフィルム覆土機構において、バネ掛け金具11が回転軸A17とEリング18で取付けられたサイドフレーム取付金具10にサイドフレーム12が回転軸B30で取付けられ、サイドフレーム12にリアフレーム取付金具13が回転軸C33で取付けられ、リアフレーム取付金具13にスポンジ車輪8とレバー16が取付けられたレバー取付金具15が取付けられている覆土板9が取付けられたリアフレーム14が挿入され六角ボルト34により固定され、サイドフレーム取付金具10の10a部分とバネ掛け金具11の11aに引張りバネA21が取付けられ、バネ掛け金具11の11aとサイドフレーム12の12cに両側から引張りバネB22が取付けられ、サイドフレーム12の12dとリアフレーム取付金具13の13bに引張りバネC23が取付けられ、サイドフレーム12の12cと松葉ピン32で固定されたピン31がサイドフレーム12の回転範囲を制限し、サイドフレーム12の12aと12bがリアフレーム取付金具13の回転範囲を制限していることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、折畳み式のサイドフレームアセンブリーにおいて、3種(4本)のバネを用いバネの強度を調整することで、旋回姿勢から作業姿勢に変更する時に、初動を軽くしレバー16を水平方向に引く事で作業姿勢に姿勢変更でき、逆に 作業姿勢から旋回姿勢に変更する時は、レバー16を持ち上げるだけで、引張りバネB22の力により旋回姿勢に姿勢変更することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明のマルチフィルム敷設機の作業姿勢の側面図である。
図2】本発明のマルチフィルム敷設機の旋回姿勢の側面図である。
図3】(a)折畳み式でないサイドフレームアセンブリーの移動方向を示す側面図である。 (b)本発明のサイドフレームアセンブリーの移動方向を示す側面図である。
図4】(a)本発明のサイドフレームアセンブリーの側面図である。 (b)本発明のサイドフレームアセンブリーの矢視図Xである。
図5】(a)本発明のサイドフレームアセンブリーの旋回姿勢の拡大側面図である。 (b)本発明のサイドフレームアセンブリーの旋回姿勢の拡大正面図である。
図6】本発明のサイドフレームアセンブリーの初動時の拡大側面図である。
図7】(a)~(e)本発明のサイドフレームアセンブリーの移動を示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の一例である実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は本発明品の作業姿勢を、図2は本発明品の旋回姿勢を示し、図3(a)は、折畳み式でないサイドフレームアセンブリー、図3(b)折畳み式のサイドフレームアセンブリーを示しており、サイドフレームアセンブリーを折畳みにすることで旋回姿勢時の高さがH1からH2に低くなり、作業姿勢に姿勢変更する際のサイドフレームアセンブリーの移動方向が変化する。
【0011】
図4図6を用い本発明品の引張りバネの働きとサイドフレームアセンブリーの動作について示している。図4(a)(b)において、サイドフレーム12にリアフレーム取付金具13が回転軸C33で取付けられており、サイドフレーム12に溝付きの丸型の鋼材12dが垂直に溶接され、リアフレーム取付金具13に溝付きの丸型の鋼材13bが垂直に溶接されており、12dと13bの溝に引張りバネC23が掛けられており、サイドフレーム12の12aと12bがリアフレーム取付金具13の回転範囲を制限している。
【0012】
図5(a)(b)において、旋回姿勢の拡大側面図と拡大正面図を示している。バネ掛け金具11が回転軸A17とEリング18で取付けられたサイドフレーム取付金具10にサイドフレーム12が回転軸B30で取付けられ、サイドフレーム取付金具10の10a部分とバネ掛け金具11の11aに引張りバネA21が取付けられ、バネ掛け金具11の11aとサイドフレーム12の12cに両側から引張りバネB22が取付けられ、サイドフレーム12の12cと松葉ピン32で固定されたピン31がサイドフレーム12の回転範囲を制限している。
【0013】
この時、引張りバネB22は自由長になり、引張りバネA21のみが伸びている様に、引張りバネA21と引張りバネB22を設計している。
【0014】
図6において、サイドフレームアセンブリーの初動時には、11aが10bに接触するまでは、引張りバネA21のみが伸び、引張りバネB22は自由長のまま移動するため、サイドフレームアセンブリーには、バネ定数の小さい引張りバネA21の力しか掛からないので、水平方向にレバー16を引く力が軽くなり、その勢いを利用しサイドフレームアセンブリーを作業姿勢への姿勢変更がスムースに行える。
【0015】
図7(a)~(e)は本発明のサイドフレームアセンブリーの旋回姿勢から作業姿勢の動きを示している。旋回姿勢からレバーを水平方向に移動させることで、マルチシート6をかわしすまでは、最高位置は、ほほ一定で作業姿勢に姿勢変更できる。
【0016】
また、作業姿勢から旋回姿勢に姿勢変更するときは、サイドフレームアセンブリーのレバー16を旋回姿勢の高さまで上げると、図7(d)に示すように、引張りバネB22が回転軸B30を超えるので、引張りバネB22の力で旋回姿勢に姿勢変更がスムースに行える。
【符号の説明】
【0017】
1 管理機本
2 ハンドル
3 ロータリー耕耘装置
4 整形器
5 尾輪
6 マルチシート
7 鎮圧ロール
8 スポンジ車輪
9 覆土板
10 サイドフレーム取付金具
11 バネ掛け金具
12 サイドフレーム
13 フレーム取付金具
14 リアフレーム
15 レバー取付金具
16 レバー
17 回転軸A
18 Eリング
21 引張りバネA
22 引張りバネB
23 引張りバネC
24 圧縮バネ
30 回転軸
31 ピン
32 松葉ピン
33 回転軸
34 六角ボルト
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7