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  • 特開-レーザ加工装置 図1
  • 特開-レーザ加工装置 図2
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024136480
(43)【公開日】2024-10-04
(54)【発明の名称】レーザ加工装置
(51)【国際特許分類】
   B23K 26/00 20140101AFI20240927BHJP
   B23K 26/382 20140101ALI20240927BHJP
   H05K 3/00 20060101ALI20240927BHJP
【FI】
B23K26/00 N
B23K26/382
H05K3/00 N
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023047609
(22)【出願日】2023-03-24
(71)【出願人】
【識別番号】000233332
【氏名又は名称】ビアメカニクス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003133
【氏名又は名称】弁理士法人近島国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】武川 裕亮
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 賢司
(72)【発明者】
【氏名】簑島 悠
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 僚平
【テーマコード(参考)】
4E168
【Fターム(参考)】
4E168AD11
4E168CB04
4E168DA23
4E168DA43
4E168EA05
4E168EA15
4E168EA26
4E168JB01
4E168KA04
(57)【要約】
【課題】被加工部に照射されるレーザパルスの強度の変化を低減し、加工品質のばらつきを抑制すること。
【解決手段】レーザ加工装置(1)は、レーザ発振器(3)と、指令信号(S2)に応じて、レーザ発振器(3)から出射されたレーザパルス(L1)を加工方向と非加工方向とに向けて偏向が可能で、かつ加工方向に向けて射出するレーザパルス(L2)の強度変調が可能な音響光学素子(4)と、レーザ発振器(3)からレーザパルス(L1)を射出させると共に、音響光学素子(4)に指令信号(S2)を出力して、音響光学素子(4)によってレーザ発振器(3)から射出されたレーザパルス(L1)の一部を加工方向に向けて偏向する制御手段(10)と、を備え、制御手段(10)は、指令信号(S2)をフィードバックして補正することで、音響光学素子(4)による加工方向に向けて射出するレーザパルス(L2)の強度変調を補正する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
レーザ発振器と、
指令信号に応じて、前記レーザ発振器から出射されたレーザパルスを加工方向と非加工方向とに向けて偏向が可能で、かつ前記加工方向に向けて射出するレーザパルスの強度変調が可能な音響光学素子と、
前記レーザ発振器からレーザパルスを射出させると共に、前記音響光学素子に前記指令信号を出力して、前記音響光学素子によって前記レーザ発振器から射出されたレーザパルスの一部を前記加工方向に向けて偏向する制御手段と、を備え、
前記制御手段は、前記指令信号をフィードバックして補正することで、前記音響光学素子による前記加工方向に向けて射出するレーザパルスの強度変調を補正する、
ことを特徴とするレーザ加工装置。
【請求項2】
前記制御手段は、前記レーザ発振器からレーザパルスを射出させていない状態における前記指令信号をフィードバックし、前記レーザ発振器からレーザパルスを射出させている状態における前記指令信号を補正する、
ことを特徴とする請求項1に記載のレーザ加工装置。
【請求項3】
前記制御手段は、前記音響光学素子によってレーザパルスを前記非加工方向に偏向させる状態における前記指令信号をフィードバックし、前記音響光学素子によってレーザパルスを前記加工方向に偏向させる状態における前記指令信号を補正する、
ことを特徴とする請求項1に記載のレーザ加工装置。
【請求項4】
前記非加工方向は、第1非加工方向と、前記加工方向に対する偏向角が小さい第2非加工方向と、を含み、
前記第1非加工方向に射出されたレーザパルスを吸収する第1ダンパと、
前記第2非加工方向に射出されたレーザパルスを吸収する第2ダンパと、を備え、
前記制御手段は、前記音響光学素子によってレーザパルスを前記第2非加工方向に偏向させる状態における前記指令信号をフィードバックする、
ことを特徴とする請求項3に記載のレーザ加工装置。
【請求項5】
前記指令信号は、周波数により前記音響光学素子における偏向角度を指令し、振幅により前記音響光学素子によるレーザパルスの強度変調を指令するアナログのRF信号である、
ことを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載のレーザ加工装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、レーザパルスの偏向と強度変調とが可能な音響光学素子を備えたレーザ加工装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、レーザパルスをプリント基板等の被加工物に照射して穴明けを行うレーザ加工装置において、例えば超音波による回折格子を発生させるゲルマニウム等の結晶体を用いた音響光学素子(以下、「AOM」という)を備えたものが知られている(特許文献1参照)。このようなレーザ加工装置においては、レーザ発信器から射出されたレーザパルスを、制御部からのRF信号等の指令信号に応じて制御されるAOMによって、非加工方向と加工方向とに偏向可能となるように構成されており、つまり穴明け加工に必要なレーザパルスをAOMによって加工方向に切り出して非加工物に照射するように構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2019-25505号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、制御部を構成する制御回路は、その環境や稼働状況によって温度が変化するが、制御回路の温度が上昇すると、その影響でRF信号等の指令信号における振幅が小さくなり、制御回路の温度が下降すると指令信号における振幅が大きくなり、つまり制御回路の温度によって指令信号の振幅が変化するという問題がある。そして、このように指令信号が変化すると、AOMにおけるレーザパルスの強度変調も変化するため、被加工物に照射されるレーザパルスの強度が変化して、加工品質がばらつくという問題がある。
【0005】
そこで本発明は、被加工部に照射されるレーザパルスの強度の変化を低減し、加工品質のばらつきを抑制することが可能なレーザ加工装置を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様は、レーザ発振器と、指令信号に応じて、前記レーザ発振器から出射されたレーザパルスを加工方向と非加工方向とに向けて偏向が可能で、かつ前記加工方向に向けて射出するレーザパルスの強度変調が可能な音響光学素子と、前記レーザ発振器からレーザパルスを射出させると共に、前記音響光学素子に前記指令信号を出力して、前記音響光学素子によって前記レーザ発振器から射出されたレーザパルスの一部を前記加工方向に向けて偏向する制御手段と、を備え、前記制御手段は、前記指令信号をフィードバックして補正することで、前記音響光学素子による前記加工方向に向けて射出するレーザパルスの強度変調を補正する、ことを特徴とするレーザ加工装置である。
【発明の効果】
【0007】
本発明によると、被加工部に照射されるレーザパルスの強度の変化を低減でき、加工品質のばらつきを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本実施の形態に係るレーザ加工装置を示す模式図である。
図2】本実施の形態に係る各指令信号とレーザパルスの射出との関係を示すタイムチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施の形態に係るレーザ加工装置について図を用いて説明をする。なお、以下の説明において、X軸方向、Y軸方向とは、加工対象を平面視で視た際の状態を基準とする。図1において、X軸方向は図中矢印で示す左右方向であり、Y軸方向は図示を省略した手前奥方向でX軸方向に直交する方向である。
【0010】
[レーザ加工装置の概略構成]
図1に示すように、本実施の形態に係るレーザ加工装置1は、XY軸方向に移動可能な加工テーブル2上に載置された加工対象としてのプリント基板Wに穴明け加工を行うレーザ加工装置であり、上述した加工テーブル2の他に、レーザ発振器3、ミラー9、音響光学素子(以下、AOMという)4、第2ダンパとしての第1ビームダンパ5a、第1ダンパとしての第2ビームダンパ5b、走査部としてのガルバノスキャナ6、Fθレンズである集光レンズ7、制御部(制御手段)10等を備えている。
【0011】
レーザ発振器3は、例えば、炭酸ガス(CO)レーザ発振器であり、生成されたレーザがレーザパルス(パルスレーザ)L1としてレーザ発振器3から出射されるようになっている。
【0012】
AOM4は、レーザ発振器3から出射されたレーザパルスL1から加工用のレーザパルスを切り出す切り出し手段であり、レーザパルスL1を、第1非加工経路である第1ダンパ経路と、第2非加工経路である第2ダンパ経路と、加工経路と、に偏向することが可能である。具体的には、AOM4を動作させない場合、AOM4に入射したレーザビームは、0次回折光としてAOM4を透過し、上述した第1ダンパ経路へレーザパルスL4として出射される。AOM4を動作させた場合、1次回折光としてAOM4から上述した加工経路へレーザパルスL2としてレーザパルスL1から切り出された形で出射される。なお、レーザパルスL1から切り出されたレーザパルスL2以外の残りのレーザパルスは、第1ダンパ経路から第1ビームダンパ5a(或いは第2ダンパ経路から第2ビームダンパ5b)に出射される。
【0013】
また、本実施の形態においては、詳しくは後述するAOM指令信号S2の振幅をテストする際に、AOM4を第1ダンパ経路と加工経路との間にある第2ダンパ経路となるように動作させ、その場合、AOM4から第2ダンパ経路へレーザパルスL3として出射される。
【0014】
ガルバノスキャナ6は、ユニット化された光学装置であって、レーザビームの光路上において、AOM4の下流側に配置されており、加工用のレーザパルスL2を、X軸方向に走査する第1ガルバノスキャナ(不図示)と、Y軸方向に走査する第2ガルバノスキャナ(不図示)と、を備えている。加工用のレーザパルスL2は、上記ガルバノスキャナ6の一対のガルバノスキャナによってプリント基板W上におけるXY軸方向の照射位置が位置決めされ、集光レンズ7を介してプリント基板Wにおける穴明け位置に集光される。
【0015】
[レーザ加工装置の制御構成]
レーザ加工装置1の制御部10は、レーザ加工装置1の全体を制御する全体制御部であり、レーザ発振制御部11、AOM制御部12、ガルバノ制御部13、エネルギ判別部14等を備えている。なお、エネルギ判別部14によるAOM指令信号S2のフィードバック制御については、まとめて後述する。
【0016】
なお、上述したレーザ発振制御部11、AOM制御部12、ガルバノ制御部13、エネルギ判別部14は、それぞれ、レーザ加工装置1の制御プログラムの一つの機能(処理)として実現されても、独立した回路として実現されても良い。このため、制御部10は、上記制御プログラムが格納された少なくとも1つの記憶部と、当該制御プログラムを実行する少なくとも1つのCPU(演算部)を備えている。
【0017】
レーザ発振制御部11は、レーザ発振器3でのレーザパルスの発振と減衰を指令するためのレーザ発振指令信号S1をレーザ発振器3へ出力し、レーザ発振器3から出射されるレーザパルスL1の強度やパルス幅等を制御する。
【0018】
AOM制御部12は、例えばアナログのRF信号であるAOM指令信号S2をAOM4へ出力する。AOM4は、そのAOM指令信号S2の周波数に応じて、レーザ発振器3から出射されたレーザパルスL1を、上記第1ダンパ経路、第2ダンパ経路、及び加工経路に偏向し、基本的に第1ダンパ経路と加工経路との偏向を切換えるタイミングによって、加工用のレーザパルスL2の切り出しタイミングを制御する。また、AOM4は、そのAOM指令信号S2の振幅に応じて、レーザパルスL1を加工経路に偏向することで切り出した加工用のレーザパルスL2の強度を変調する。要するに、AOM4は、レーザパルスL1を加工方向と非加工方向とに向けて偏向が可能で、かつ加工方向に向けて射出するレーザパルスL2の強度変調が可能である。換言すると、アナログのRF信号であるAOM指令信号S2は、周波数によりAOM4における偏向角度を指令し、振幅によりAOM4によるレーザパルスの強度変調を指令する。
【0019】
ガルバノ制御部13は、ガルバノ動作指令信号S3をガルバノスキャナ6に出力し、ガルバノスキャナのミラーの回転角度を制御する。これにより、レーザ加工装置1において、例えばプリント基板Wの所定位置に対してレーザパルスを照射して穴明け加工を行う場合、上記プリント基板W上の加工位置に応じてガルバノ動作指令信号S3がガルバノ制御部13からガルバノスキャナ6へと出力され、レーザ照射位置が位置決めされる。
【0020】
[通常の穴明け加工時の動作]
上記ガルバノスキャナ6による位置決めが完了すると、レーザ発振制御部11によりレーザ発振指令信号S1が出力され、レーザ発振器3は、レーザ発振指令信号S1に応じたレーザ強度及びパルス幅のレーザパルスL1をAOM4に向けて出射する。
【0021】
上記レーザパルスL1は、コリメータやアパチャーなどで構成される光学処理部(不図示)によってビームの外形が整形された後、AOM4に入射される。この際、AOM4は駆動していないため、入射したレーザパルスL1は、AOM4によって偏向されず、そのまま第1ダンパ経路へとレーザパルスL4として出射される。レーザパルスL4は、第1ビームダンパ5aによって吸収される。
【0022】
レーザ発振指令信号S1が出力されてから所定時間が経過すると、上記AOM制御部12によりAOM指令信号S2が出力され、AOM4が駆動する。AOM4が駆動すると、レーザパルスL1が偏向され、その光路が加工経路へと切り換えられる。これにより、レーザパルスL1の一部が加工用のレーザパルスL2として切り出され、ガルバノスキャナ6へと入射する。ガルバノスキャナ6へと入射したレーザパルスL2は、第1及び第2ガルバノスキャナによってXY軸方向に偏向され、集光レンズ7に入射する。そして、プリント基板W上の所定位置にて集光され、プリント基板Wに穴明け加工が行われる。
【0023】
[AOM指令信号S2のフィードバック制御を行う際の穴明け加工時の動作]
上述したAOM指令信号S2は、アナログのRF信号であるため、制御部10の回路における温度に応じてAOM指令信号S2の振幅が変化するという問題がある。特に、制御部10の温度が上昇するとAOM指令信号S2の振幅が小さくなり、制御部10の温度が下降するとAOM指令信号S2の振幅が大きくなる。AOM指令信号S2の振幅が変化すると、レーザパルスL1から切り出される大きさが変化し、レーザパルスL2の強度が変化することになるため、プリント基板Wに照射されるレーザパルスL2の強度が変化して、穴明け加工の精度に影響し、加工品質がばらつくことになる。
【0024】
そこで、本実施の形態に係るレーザ加工装置1においては、AOM指令信号S2のフィードバック信号S2fをエネルギ判別部14に入力し、その振幅レベル(AOM指令信号S2のエネルギ)を判別して、AOM指令信号S2の振幅を補正するフィードバック制御を行い、制御部10の温度変化に関わらずAOM指令信号S2の振幅を安定化させる。
【0025】
詳細には、図2に示すように、ガルバノ制御部13からガルバノ動作指令信号S3を出力すると、ガルバノスキャナ6においてレーザ照射位置を決める動作が行われ、その動作の終了後から時間taが経過するタイミングで、レーザ発振制御部11からレーザ発振指令信号Sが出力される。レーザ発振器3は、レーザ発振指令信号Sを受けて駆動し、レーザ発振指令信号Sの出力から時間tbが経過すると、実際にレーザパルスL1が出射される。そして、レーザ発振指令信号S1から時間tcが経過した後、AOM指令信号S2-2が出力され、プリント基板Wを加工するためのレーザパルスL2が切り出されてガルバノスキャナ6に出射される。
【0026】
この際、制御部10の回路(基板)の熱の影響によりAOM指令信号S2-2の振幅が低下すると、レーザパルスL1から切り出される図示を省略したレーザパルスL3の出力も低下し、そのレーザパルスL3から切り出されるレーザパルスL2の出力も低下する。また反対に、AOM指令信号S2-2の振幅が上昇すると、レーザパルスL2の出力が上昇することになる。従って、制御部10の熱の影響で振幅がずれたAOM指令信号S2を用いると、プリント基板Wの正常な加工(穴明け)ができず、加工品質がばらつく。なお、レーザパルスL3の出力が低下しても第2ビームダンパ5bへ送られるだけであるので、加工には影響しない。
【0027】
そこで、制御部10は、AOM制御部12によりAOM指令信号S2-2を出力する前、好ましくはレーザ発振制御部11によりレーザ発振指令信号S1を出力する前に、テスト用のAOM指令信号S2-1を出力する。そして、そのAOM指令信号S2-1をフィードバック信号S2fとしてエネルギ判別部14に入力し、そのエネルギレベルからのAOM指令信号S2-1の振幅を判定する。これを受けてAOM制御部12は、次に出力するAOM指令信号S2-1を補正し、レーザパルスL2の出力を目標通りの出力となるようにする。これにより、プリント基板Wの正常な加工(穴明け)ができるようになり、加工品質のばらつきを抑制することができる。
【0028】
なお、上記の説明では、レーザパルスL1を出射していない状態で、テスト用のAOM指令信号S2-1を出力するものを説明したが、これに限らず、前回のレーザパルスL2を出射したときのAOM指令信号S2をフィードバックして、次のAOM指令信号S2を補正するようにしても良い。このように、AOM指令信号S2をモニタリングしていることで、AOM指令信号S2の振幅が低下した場合に、直ぐに正常な振幅に補正することができ、正常なレーザパルスL2が出射され、プリント基板Wの正常な加工を行うことができる。
【0029】
[他の実施の形態の可能性]
なお、以上説明した本実施の形態においては、レーザパルスL1を出射していない状態でAOM指令信号S2-1を出力してフィードバックするものを説明したが、AOM指令信号S2-1を第1ダンパ経路(レーザパルスL4)から第2ダンパ経路(レーザパルスL3)に偏向する信号で出力すれば、レーザパルスL1が出射されていても、第1ビームダンパ5a又は第2ビームダンパ5bにレーザパルスL1が吸収され、プリント基板Wには照射されないので、そのようなフィードバック手法を用いても良い。
【0030】
また、本実施の形態においては、非加工経路として、第1ダンパ経路と第2ダンパ経路との2つの経路を有するものを説明したが、これに限らず、ダンパ経路は1つ、また3つ以上であっても構わない。
【0031】
また、本実施の形態においては、AOM指令信号S2がアナログのRF信号であるものを説明したが、これに限らず、デジタルのRF信号であっても構わず、つまりAOM4を制御でき、振幅によりレーザパルスL2の強度が変わる信号であれば、どのような信号でも良い。
【0032】
また、本実施の形態においては、音響光学素子としてAOMと呼称されるものを用いたが、例えばAODと呼称されるものを用いても構わない。即ち、本明細書における音響光学素子とは、音響光学変調器、音響光学偏向器、等の音響によりレーザパルスの偏向を行うものを含むものである。
【符号の説明】
【0033】
1…レーザ加工装置
3…レーザ発振器
4…AOM(音響光学素子)
5a…第1ビームダンパ(第1ダンパ)
5b…第2ビームダンパ(第2ダンパ)
10…制御部(制御手段)
L1…レーザパルス
L2…レーザパルス
S2…AOM指令信号(指令信号)
図1
図2