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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024136507
(43)【公開日】2024-10-04
(54)【発明の名称】電力システム及び移動体
(51)【国際特許分類】
   F02C 6/08 20060101AFI20240927BHJP
   F02C 7/18 20060101ALI20240927BHJP
   F02C 7/00 20060101ALI20240927BHJP
   F01D 25/12 20060101ALI20240927BHJP
   H02K 7/18 20060101ALI20240927BHJP
【FI】
F02C6/08
F02C7/18 Z
F02C7/00 A
F01D25/12 E
H02K7/18 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023047643
(22)【出願日】2023-03-24
(71)【出願人】
【識別番号】000005326
【氏名又は名称】本田技研工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003683
【氏名又は名称】弁理士法人桐朋
(72)【発明者】
【氏名】福地 有一
(72)【発明者】
【氏名】久保田 拓也
(72)【発明者】
【氏名】平▲柳▼ 光
(72)【発明者】
【氏名】市川 小月
【テーマコード(参考)】
5H607
【Fターム(参考)】
5H607AA02
5H607BB02
5H607BB07
5H607BB14
5H607CC05
5H607DD03
5H607FF30
(57)【要約】
【解決手段】移動体12の電力システム10は、コンプレッサ28を有するガスタービンエンジン14と、ガスタービンエンジンに接続された回転電機16と、コンプレッサによって圧縮された空気の一部を取り出すことにより得られる抽出空気を回転電機に導く第1抽出空気流路88と、回転電機に導かれた抽出空気を、タービンエンジンのうちの冷却が必要な部品である冷却必要部品62に導く第2抽出空気流路92と、を備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンプレッサと冷却が必要な部品である冷却必要部品とを有するガスタービンエンジンと、
前記ガスタービンエンジンに接続された回転電機と、
前記コンプレッサによって圧縮された空気の一部を取り出すことにより得られる抽出空気を前記回転電機に導く第1抽出空気流路と、
前記回転電機に導かれた前記抽出空気を前記冷却必要部品に導く第2抽出空気流路と、
を備える、電力システム。
【請求項2】
請求項1に記載の電力システムであって、
前記ガスタービンエンジンの排気ガスが導かれる排気流路と、
前記冷却必要部品に導かれた前記抽出空気を前記排気流路に導くための抽出空気導出流路と、
を備える、電力システム。
【請求項3】
請求項2に記載の電力システムであって、
前記回転電機を冷却するためのラジエータと、
前記ラジエータを冷却するための冷却空気を前記排気流路に導くための冷却空気流路と、
前記抽出空気と前記冷却空気とを互いに混合させる混合部と、
を備え、
前記混合部は、前記抽出空気と前記冷却空気とが混合されることによって得られた混合空気を前記排気流路に導入する、電力システム。
【請求項4】
請求項1に記載の電力システムであって、
前記回転電機は、
回転電機本体と、
前記回転電機本体を収容するハウジングと、
を有し、
前記ハウジング内には、前記第1抽出空気流路と前記第2抽出空気流路とに連通する中間流路が設けられ、
前記回転電機には、前記中間流路に空気を送るエアポンプが設けられている、電力システム。
【請求項5】
請求項4に記載の電力システムであって、
前記ガスタービンエンジンは、前記冷却必要部品を収容する収容室を有し、
前記電力システムは、
前記エアポンプの動作を制御するポンプ制御部と、
前記収容室内の温度を取得する温度取得部と、
を備え、
前記ポンプ制御部は、前記温度取得部により取得された温度が予め決定された温度閾値よりも高い場合に前記エアポンプを駆動させる、電力システム。
【請求項6】
請求項5に記載の電力システムであって、
前記ガスタービンエンジンの排気ガスが導かれる排気流路と、
前記冷却必要部品に導かれた前記抽出空気を前記排気流路に導くための抽出空気導出流路と、
を備え、
前記ポンプ制御部は、前記排気ガスと前記抽出空気とが混合された混合ガスの流量が流量閾値以上になった場合に前記エアポンプの駆動を停止させる、電力システム。
【請求項7】
請求項1に記載の電力システムであって、
前記回転電機の潤滑油が前記抽出空気と共に前記冷却必要部品に導かれることを阻止するためのオイルフィルタが設けられている、電力システム。
【請求項8】
請求項1に記載の電力システムであって、
前記ガスタービンエンジンは、
燃焼器と、
前記燃焼器を覆う環状のケーシングと、
を有し、
前記ケーシング内には、前記冷却必要部品を収容するための収容室が設けられている、電力システム。
【請求項9】
請求項8記載の電力システムであって、
前記ケーシングは、
前記ガスタービンエンジンの軸方向における一端部である第1端部と、
前記ガスタービンエンジンの前記軸方向における他端部である第2端部と、
を有し、
前記第1端部は、前記第2端部と前記回転電機との間に位置し、
前記第1端部には、前記抽出空気を前記収容室に導入するための第1開口部が設けられ、
前記第2端部には、前記抽出空気を前記ケーシングの外部に導出させるための第2開口部が設けられている、電力システム。
【請求項10】
請求項9に記載の電力システムであって、
前記第1開口部は、前記ケーシングの周方向に間隔を空けて複数設けられ、
前記第2開口部は、前記ケーシングの周方向に間隔を空けて複数設けられている、電力システム。
【請求項11】
請求項10に記載の電力システムであって、
前記第1開口部と前記第2開口部とは、前記ケーシングの周方向の位置が互いにずれるように配置されている、電力システム。
【請求項12】
請求項1に記載の電力システムであって、
前記冷却必要部品は、
前記ガスタービンエンジンの燃焼器内に燃料を供給する燃料供給部と、
前記燃焼器内の前記燃料を点火させるための点火装置と、
前記燃焼器内の燃焼ガスの温度を検出する燃焼温度センサと、
前記ガスタービンエンジンの排気ガスの温度を検出する排気温度センサと、
の少なくともいずれかを含む、電力システム。
【請求項13】
請求項1~12のいずれか1項に記載の電力システムを備えた、移動体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電力システム及び移動体に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、より多くの人々が手ごろで信頼でき、持続可能且つ先進的なエネルギーへのアクセスを確保できるようにするため、エネルギーの効率化に貢献する電力システムの研究開発が行われている。
【0003】
特許文献1には、ガスタービンエンジンのコンプレッサにより圧縮された空気の一部を取り出すことにより得られる抽出空気をガスタービンエンジンに接続された回転電機に導く構成が開示されている。回転電機を流通した抽出空気は、回転電機及びガスタービンエンジンの外部に排出される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特表2017-527728号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ガスタービンエンジンは、冷却が必要な冷却必要部品を有する。簡便な構成により冷却必要部品を冷却することができる電力システムが求められている。
【0006】
本発明は、上述した課題を解決することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様は、コンプレッサと冷却が必要な部品である冷却必要部品とを有するガスタービンエンジンと、前記ガスタービンエンジンに接続された回転電機と、前記コンプレッサによって圧縮された空気の一部を取り出すことにより得られる抽出空気を前記回転電機に導く第1抽出空気流路と、前記回転電機に導かれた前記抽出空気を前記冷却必要部品に導く第2抽出空気流路と、を備える、電力システムである。
【0008】
本発明の他の態様は、上述した電力システムを備えた移動体である。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、簡便な構成によりガスタービンエンジンの冷却必要部品を冷却することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1図1は、本発明の一実施形態に係る電力システム(移動体)の模式図である。
図2図2は、ガスタービンエンジンの一部省略斜視図である。
図3図3は、燃焼器の斜視図である。
図4図4は、エアポンプの制御を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明の一実施形態に係る電力システム10及び移動体12について図面を用いて以下に説明する。図1に示すように、本実施形態に係る移動体12は、電力システム10を備える。移動体12は、例えば、航空機である。具体的には、移動体12は、電動垂直離着陸機(eVTOL:Electric Vertical Take-Off and Landing aircraft)である。なお、移動体12は、電動垂直離着陸機以外の航空機であってもよいし、船舶、車両等であってもよい。電力システム10は、移動体12に搭載された例に限定されない。電力システム10は、定置型の発電装置に設けられてもよい。
【0012】
電力システム10は、ガスタービンエンジン14と、回転電機16と、排気管18と、冷却装置20と、抽出空気流路22と、混合部24とを備える。ガスタービンエンジン14は、回転駆動力を発生させる。回転電機16は、ガスタービンエンジン14が発生した回転駆動力を用いて発電する。回転電機16が発電した電力は、例えば、移動体12の図示しないバッテリに充電される。なお、回転電機16が発電した電力は、移動体12を駆動させるためのモータ等の負荷に供給されてもよい。
【0013】
ガスタービンエンジン14は、タービン部26と、コンプレッサ28と、燃焼器30と、導出管部32と、ケーシング34とを有する。
【0014】
タービン部26は、タービンシャフト36と、タービンホイール38とを有する。タービンシャフト36は、矢印X方向に延在している。タービンホイール38は、タービンシャフト36に固定されている。タービンホイール38は、燃焼器30から供給される燃焼ガスによって回転する。タービンホイール38は、排気ガスを矢印X1方向に排出する。
【0015】
コンプレッサ28は、タービン部26に対して矢印X2方向に隣接している。コンプレッサ28は、圧縮空気を発生させる。コンプレッサ28は、例えば、遠心圧縮機である。コンプレッサ28は、コンプレッサホイール40と、シュラウドケース42とを有する。コンプレッサホイール40は、タービンシャフト36に固定されている。すなわち、コンプレッサホイール40とタービンホイール38とは、一体に回転する。
【0016】
シュラウドケース42は、コンプレッサホイール40を収容する。シュラウドケース42には、シュラウドケース42の内部に外部の空気を流入させるための図示しない空気導入口が設けられている。シュラウドケース42の内部の空気は、コンプレッサホイール40が回転することにより圧縮される。コンプレッサ28は、圧縮空気を燃焼器30に供給する。
【0017】
燃焼器30は、燃焼ガスを発生させる。燃焼器30は、環状に形成されている。燃焼器30は、タービン部26を径方向外方から覆っている。燃焼器30は、内部に環状の燃焼室44を有する。燃焼室44には、コンプレッサ28から供給された圧縮空気が導入される。
【0018】
図3に示すように、燃焼器30には、燃料供給部46と、2つの点火装置48と、複数の燃焼温度センサ50とが設けられている。燃料供給部46は、複数のインジェクタ52と、複数の燃料パイプ56とを含む。
【0019】
インジェクタ52は、燃焼室44に燃料を噴射する。インジェクタ52は、燃焼器30におけるコンプレッサ28とは反対側(矢印X1方向)の端面30aに取り付けられている。インジェクタ52の先端部は、燃焼室44内に位置する。インジェクタ52の基端部は、燃焼器30の外側に位置する。
【0020】
複数のインジェクタ52は、燃焼器30の周方向に沿って互いに間隔を空けて配置されている。燃料パイプ56は、互いに隣り合うインジェクタ52の基端部を連結する。燃料パイプ56は、図示しない燃料供給源からインジェクタ52に燃料を供給する。
【0021】
点火装置48は、燃焼室44で放電するイグナイタである。点火装置48は、ガスタービンエンジン14の起動時に燃焼室44内の燃料を点火する。点火装置48は、燃焼器30の外壁部58に取り付けられている。点火装置48の一部は、燃焼器30の外側に位置する。点火装置48の数は、適宜設定し得る。燃焼室44では、燃料が燃焼することにより燃焼ガスが発生する。燃焼器30は、燃焼室44で発生した燃焼ガスをタービン部26に導く。燃焼器30は、燃焼ガスが発生することにより他の部材(回転電機16等)よりも高温になる。
【0022】
燃焼温度センサ50は、燃焼室44内の燃焼ガスの温度を検出する。燃焼温度センサ50は、燃焼器30の外壁部58に取り付けられている。燃焼温度センサ50の一部は、燃焼器30の外側に位置する。燃焼温度センサ50の数は、適宜設定し得る。
【0023】
導出管部32は、燃焼器30から矢印X1方向に突出している。導出管部32は、タービンホイール38の排気ガスを排気管18に導く(図1参照)。導出管部32には、排気ガスの温度を検出する排気温度センサ60が取り付けられている。排気温度センサ60の一部は、導出管部32の外側に位置する。
【0024】
燃料供給部46と、点火装置48と、燃焼温度センサ50と、排気温度センサ60とは、燃焼器30から発生した熱を受ける。燃料供給部46と、点火装置48と、燃焼温度センサ50と、排気温度センサ60とは、冷却が必要な冷却必要部品62である。冷却必要部品62は、ここで示した例に限定されず、これら以外の部材を含んでいてもよいし、例示した部材の少なくとも1つを含んでいなくてもよい。
【0025】
図1及び図2に示すように、ケーシング34は、タービン部26と、燃焼器30と、導出管部32とを収容する。図2に示すように、ケーシング34は、環状に形成されている。ケーシング34は、ガスタービンエンジン14の軸方向に第1端部34aと第2端部34bとを有する。第1端部34aは、第2端部34bと回転電機16との間に位置する。
【0026】
ケーシング34は、筒状の周壁部64と、端壁部66とを含む。周壁部64は、燃焼器30の外壁部58をタービンシャフト36の径方向外方から覆う。ケーシング34の周壁部64と燃焼器30の外壁部58とは、互いに離間している。端壁部66は、燃焼器30の端面30aを矢印X1方向から覆う。
【0027】
端壁部66は、ケーシング34の第2端部34bに位置する。端壁部66と燃焼器30の端面30aとは、互いに離間している。端壁部66の内周端部は、導出管部32に連結されている。ケーシング34内には、冷却必要部品62を収容する収容室68が形成されている。
【0028】
図1に示すように、回転電機16は、ガスタービンエンジン14に接続されている。回転電機16は、例えば、ガスタービンエンジン14の起動時に、コンプレッサホイール40を回転させるためのモータとして機能する。また、回転電機16は、例えば、タービンホイール38の回転駆動力によって発電する発電機として機能する。
【0029】
回転電機16は、コンプレッサ28に対して燃焼器30とは反対方向(矢印X2方向)に隣接している。回転電機16は、回転電機本体70と、軸受72と、ハウジング74とを有する。回転電機本体70は、ロータ76と、ステータ78とを含む。
【0030】
ロータ76は、タービンシャフト36(矢印X2方向の端部)に連結されている。ロータ76は、タービンシャフト36と一体に回転する。軸受72は、ロータ76を回転可能に支持する。軸受72は、回転電機本体70の両側に配置されている。軸受72は、例えば、転がり軸受である。なお、軸受72は、すべり軸受であってもよい。軸受72には、潤滑油が供給される。ハウジング74は、回転電機本体70と軸受72とを収容する。
【0031】
排気管18は、ガスタービンエンジン14の導出管部32に連結している。排気管18は、導出管部32から矢印X1方向に延びている。排気管18は、内部に排気流路80を有する。排気流路80は、下流側に向かって拡径する。すなわち、排気管18は、ディフューザである。
【0032】
冷却装置20は、回転電機16を冷却する。冷却装置20は、冷媒回路82と、ラジエータ84と、冷却空気流路86とを有する。冷媒回路82には、冷却媒体が流通する。冷媒回路82内の冷却媒体は、図示しないポンプによって流動する。冷媒回路82の一部は、回転電機16の内部に設けられている。
【0033】
ラジエータ84は、冷媒回路82に接続されている。ラジエータ84は、冷媒回路82を流通する冷却媒体と外部の空気(冷却空気)との間で熱交換を行う。すなわち、ラジエータ84は、冷却空気によって冷却媒体を冷却する。冷却空気流路86は、ラジエータ84によって熱交換が行われた後の冷却空気を混合部24に導く。
【0034】
冷却空気流路86は、混合部24を介して排気流路80に連通する。冷却空気は、ディフューザである排気流路80によって吸引される。なお、冷却装置20は、冷却空気をラジエータ84から混合部24に向かって流通させるファン等を備えてもよい。
【0035】
抽出空気流路22は、コンプレッサ28によって圧縮された空気の一部を取り出すことにより得られる抽出空気を、回転電機16とガスタービンエンジン14の冷却必要部品62とを介して混合部24に導く。抽出空気流路22は、第1抽出空気流路88と、第1中間流路90と、第2抽出空気流路92と、第2中間流路94と、抽出空気導出流路96とを有する。
【0036】
第1抽出空気流路88は、コンプレッサ28のシュラウドケース42と回転電機16のハウジング74とを連結する。第1抽出空気流路88は、抽出空気をコンプレッサ28から回転電機16に導く。
【0037】
第1中間流路90は、回転電機16のハウジング74内に設けられている。第1中間流路90は、第1抽出空気流路88と第2抽出空気流路92とに連通する。第1中間流路90は、第1冷却流路98と、シール流路100とを含む。
【0038】
第1冷却流路98は、回転電機本体70に設けられている。第1冷却流路98を流通する抽出空気は、回転電機本体70を冷却する。シール流路100は、回転電機本体70と軸受72との間に位置する。シール流路100を流通する抽出空気は、軸受72に供給された潤滑油の回転電機本体70への進入を阻止する。第1中間流路90を流通する抽出空気は、冷媒回路82の冷却媒体を冷却してもよい。
【0039】
第1中間流路90のうちの第1冷却流路98よりも上流側には、空気導入流路102が設けられている。空気導入流路102には、エアポンプ104が設けられている。エアポンプ104は、空気導入流路102を介して第1中間流路90に空気を供給する。第1中間流路90のうちのシール流路100よりも下流側には、オイルフィルタ106が設けられている。オイルフィルタ106は、抽出空気から潤滑油を除去する。
【0040】
第2抽出空気流路92は、回転電機16のハウジング74とガスタービンエンジン14のケーシング34とを連結する。第2抽出空気流路92は、第1中間流路90を流通した抽出空気をケーシング34内の収容室68に導く。
【0041】
第2中間流路94は、ガスタービンエンジン14のケーシング34に設けられている。図2に示すように、第2中間流路94は、複数の第1開口部108と、複数の第2開口部110と、第2冷却流路112とを含む。
【0042】
第1開口部108は、第2抽出空気流路92と収容室68とを互いに連通させる。第1開口部108は、抽出空気をケーシング34の収容室68に導入する。本実施形態において、第2中間流路94は、4つの第1開口部108を含む。第1開口部108は、ケーシング34の第1端部34aに設けられている。換言すれば、第1開口部108は、ケーシング34の周壁部64に設けられている。
【0043】
複数の第1開口部108は、ケーシング34の周方向に間隔を空けて配置されている。具体的には、複数の第1開口部108は、ケーシング34の周方向に等間隔に配置されている。第1開口部108は、四角形状の孔である。
【0044】
第2開口部110は、第2冷却流路112の抽出空気を抽出空気導出流路96に導く。本実施形態において、第2中間流路94は、4つの第2開口部110を含む。第2開口部110は、ケーシング34の第2端部34bに設けられている。換言すれば、第2開口部110は、ケーシング34の端壁部66に設けられている。
【0045】
第2開口部110と燃料供給部46とは、互いに向かい合っている。複数の第2開口部110は、ケーシング34の周方向に間隔を空けて配置されている。具体的には、複数の第2開口部110は、ケーシング34の周方向に等間隔に配置されている。第2開口部110は、四角形状の孔である。複数の第1開口部108と複数の第2開口部110とは、ケーシング34の周方向の位置が互いにずれるように配置されている。
【0046】
第2冷却流路112は、第1開口部108から第2開口部110に向かって抽出空気を流通させる。第2冷却流路112は、ケーシング34の収容室68に設けられる。なお、第1開口部108及び第2開口部110の形状、大きさ、数、位置は、適宜設定可能である。
【0047】
図1に示すように、抽出空気導出流路96は、第2開口部110から導かれた抽出空気を混合部24に導く。
【0048】
混合部24は、排気管18に設けられている。混合部24は、排気管18を外側から覆う筒状部である。混合部24は、排気管18の外側に混合室114を有する。混合部24は、抽出空気導出流路96から導かれた抽出空気と、冷却空気流路86から導かれた冷却空気とを混合室114内で混合する。
【0049】
混合部24は、抽出空気と冷却空気とが混合されることによって得られた混合空気を排気流路80に導入する。排気流路80では、タービンホイール38から排出された排気ガスと混合空気とが混合された混合ガスが流通する。
【0050】
電力システム10は、温度センサ122と、流量センサ124と、制御部126とをさらに備える。温度センサ122は、ガスタービンエンジン14の収容室68の温度Taを検出する。流量センサ124は、排気流路80を流通する混合ガスの流量Qaを検出する。
【0051】
制御部126は、演算部128と、記憶部130とを備える。演算部128は、例えばCPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)等のプロセッサ(processor)、すなわち、処理回路(processing circuitry)によって構成される。
【0052】
演算部128は、ポンプ制御部132と、温度取得部134と、流量取得部136と、閾値設定部138と、判定部140とを有する。ポンプ制御部132と、温度取得部134と、流量取得部136と、閾値設定部138と、判定部140とは、記憶部130に記憶されているプログラムが演算部128によって実行されることによって実現され得る。
【0053】
なお、ポンプ制御部132、温度取得部134、流量取得部136、閾値設定部138及び判定部140の少なくとも一部が、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)等の集積回路によって実現されるようにしてもよい。また、ポンプ制御部132、温度取得部134、流量取得部136、閾値設定部138及び判定部140の少なくとも一部が、ディスクリートデバイスを含む電子回路によって構成されるようにしてもよい。
【0054】
記憶部130は、不図示の揮発性メモリと、不図示の不揮発性メモリとによって構成される。揮発性メモリとしては、例えばRAM(Random Access Memory)等が挙げられる。揮発性メモリは、プロセッサのワーキングメモリとして使用され、処理または演算に必要なデータ等を一時的に記憶する。不揮発性メモリとしては、例えばROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ等が挙げられる。不揮発性メモリは、保存用のメモリとして使用され、プログラム、テーブル、マップ等を記憶する。記憶部130の少なくとも一部が、上述したようなプロセッサ、集積回路等に備えられていてもよい。
【0055】
ポンプ制御部132は、エアポンプ104の動作の制御を司る。ポンプ制御部132は、エアポンプ104に制御信号を適宜供給する。ポンプ制御部132は、エアポンプ104を駆動させることにより空気を空気導入流路102に供給する。
【0056】
温度取得部134は、温度センサ122から供給された温度(温度Ta)を取得する。流量取得部136は、流量センサ124から供給された流量(流量Qa)を取得する。
【0057】
閾値設定部138は、流量閾値Qbを設定する。ところで、エアポンプ104が駆動すると、混合部24に導かれる抽出空気の流量が増加する。そうすると、抽出空気と冷却空気とが混合することにより得られる混合空気の流量が増加する。混合空気の流量が増加すると、排気ガスと混合空気とが混合することにより得られる混合ガスの流量が増加する。
【0058】
混合ガスの流量が過度に多くなると、タービンホイール38から排気ガスを円滑に排出できなくなるため、ガスタービンエンジン14が停止(ストール)することがある。閾値設定部138は、ガスタービンエンジン14が停止するような混合ガスの流量よりも小さい流量を流量閾値Qbとして設定する。閾値設定部138は、例えば、タービンシャフト36の回転数等の各種パラメータに基づいて流量閾値Qbを設定する。
【0059】
判定部140は、温度取得部134によって取得された温度Taが予め決定された温度閾値Tbよりも高いか否かを判定する。判定部140は、流量取得部136によって取得された流量Qaが閾値設定部138によって設定された流量閾値Qb以上であるか否かを判定する。
【0060】
温度閾値Tbは、予め決定され、記憶部130に記憶されている。温度閾値Tbは、燃焼器30の熱によって冷却必要部品62に不具合が生じる温度以下に設定される。具体的には、温度閾値Tbは、例えば、燃料供給部46内の燃料が炭化する温度以下に設定される。
【0061】
次に、電力システム10の動作について説明する。ガスタービンエンジン14が駆動すると、シュラウドケース42内に外部の空気が取り込まれてコンプレッサホイール40によって圧縮される。コンプレッサホイール40によって圧縮された空気は、燃焼器30の燃焼室44に導かれる。燃焼器30は、燃料供給部46から燃焼室44に噴射された燃料を燃焼させて燃焼ガスを発生させる。燃焼ガスは、タービンホイール38を回転させる。
【0062】
タービンホイール38の回転駆動力は、タービンシャフト36を介して回転電機16のロータ76に伝達される。これにより、回転電機16が発電する。回転電機16は、冷却装置20によって冷却される。なお、タービンホイール38の排気ガス(燃焼排ガス)は、排気流路80に導かれる。
【0063】
本実施形態では、コンプレッサホイール40によって圧縮された空気の一部は、第1抽出空気流路88に取り出される。第1抽出空気流路88に取り出された抽出空気は、回転電機16のハウジング74内に設けられた第1中間流路90に導入する。
【0064】
第1中間流路90に導入された抽出空気は、第1冷却流路98とシール流路100とに流れる。第1冷却流路98を流通する抽出空気は、回転電機本体70を冷却する。シール流路100を流通する抽出空気は、軸受72から回転電機本体70への潤滑油の進入を阻止する。第1冷却流路98を流通した抽出空気とシール流路100を流通した抽出空気は、合流した後でオイルフィルタ106に導かれる。オイルフィルタ106では、抽出空気中の潤滑油が除去される。オイルフィルタ106によって潤滑油が除去された抽出空気は、第2抽出空気流路92を介して第2中間流路94に導かれる。
【0065】
具体的には、第2抽出空気流路92を流通した抽出空気は、複数の第1開口部108からガスタービンエンジン14の収容室68(第2冷却流路112)に流入する。抽出空気は、第2冷却流路112をケーシング34の周方向に広がりながら第2開口部110に向かって流通する。第2冷却流路112を流通する抽出空気は、冷却必要部品62を冷却する。抽出空気は、冷却必要部品62を冷却した後、第2開口部110から抽出空気導出流路96に導出される。抽出空気導出流路96に導出された抽出空気は、混合部24に導かれる。
【0066】
混合部24に導かれた抽出空気は、冷却装置20から導かれた冷却空気と混合される。抽出空気と冷却空気とが混合されることにより得られた混合空気は、排気流路80に導入されることにより排気ガスと混合される。
【0067】
次に、エアポンプ104の制御について説明する。図4に示すように、ステップS1においてガスタービンエンジン14が駆動すると、ステップS2において、判定部140は、収容室68の温度Taが温度閾値Tbよりも高いか否かを判定する。温度Taが温度閾値Tbよりも高い場合(ステップS2:YES)、ステップS3に遷移する。温度Taが温度閾値Tb以下である場合、ステップS2が繰り返される。
【0068】
ステップS3において、ポンプ制御部132は、エアポンプ104を駆動させる。エアポンプ104が駆動すると、エアポンプ104から空気導入流路102を介して第1中間流路90に空気が供給される。そうすると、抽出空気の流量が増大するため、冷却必要部品62を効率よく冷却できる。ステップS3の後、ステップS4に遷移する。
【0069】
ステップS4において、判定部140は、混合ガスの流量Qaが流量閾値Qb以上であるか否かを判定する。流量Qaが流量閾値Qb以上である場合(ステップS4:YES)、ステップS5に遷移する。流量Qaが流量閾値Qbよりも小さい場合、ステップS4が繰り返される。
【0070】
ステップS5において、ポンプ制御部132は、エアポンプ104の駆動を停止させる。これにより、混合ガスの流量が過度に大きくなることが抑制されるため、ガスタービンエンジン14のストールが防止される。
【0071】
本実施形態は、上述した構成に限定されない。エアポンプ104は、第1中間流路90のうちの第1冷却流路98及びシール流路100よりも下流側に空気が供給されるように回転電機16に設けられてもよい。オイルフィルタ106は、第2抽出空気流路92に設けられてもよい。
【0072】
ポンプ制御部132は、抽出空気流路22を流通する抽出空気の流量に基づいてエアポンプ104を駆動させてもよい。この場合、例えば、第1中間流路90と空気導入流路102との接続部に抽出空気の流量を検出する流量センサを設けてもよい。具体的には、ポンプ制御部132は、当該流量センサによって検出された抽出空気の流量が予め決定された流量閾値以下である場合にエアポンプ104を駆動させる。なお、流量閾値は、例えば、シール流路100を流通する抽出空気によって潤滑油をシールすることができる抽出空気の流量の下限値に設定される。これにより、軸受72から回転電機本体70に潤滑油が進入することを抽出空気によって一層抑制できる。
【0073】
電力システム10は、ガスタービンエンジン14の停止直後に燃焼器30の内部の高温部からの熱伝導及び対流等によって冷却必要部品62の温度が再上昇してしまう場合に、回転電機16によりコンプレッサ28を駆動させて冷却必要部品62に抽出空気を供給してもよい。この場合、エアポンプ104の体格を最小にし得る。
【0074】
上述した開示に関し、さらに以下の付記を開示する。
【0075】
(付記1)
電力システム(10)は、コンプレッサ(28)と冷却が必要な部品である冷却必要部品(62)とを有するガスタービンエンジン(14)と、前記ガスタービンエンジンに接続された回転電機(16)と、前記コンプレッサによって圧縮された空気の一部を取り出すことにより得られる抽出空気を前記回転電機に導く第1抽出空気流路(88)と、前記回転電機に導かれた前記抽出空気を前記冷却必要部品(62)に導く第2抽出空気流路(92)と、を備える。
【0076】
このような構成によれば、コンプレッサから回転電機に導かれた抽出空気により冷却必要部品を効率よく冷却することができる。これにより、冷却必要部品を冷却するための装置を新たに設けなくてよいため、電力システムを簡便な構成にすることができる。
【0077】
(付記2)
付記1に記載の電力システムにおいて、前記ガスタービンエンジンの排気ガスが導かれる排気流路(80)と、前記冷却必要部品に導かれた前記抽出空気を前記排気流路に導くための抽出空気導出流路(96)と、を備えてもよい。
【0078】
このような構成によれば、抽出空気を排気流路に排出することにより、抽出空気の流れを円滑にすることができる。
【0079】
(付記3)
付記2に記載の電力システムにおいて、前記回転電機を冷却するため冷却媒体を冷却するためのラジエータ(84)と、前記ラジエータを冷却するための冷却空気を前記排気流路に導くための冷却空気流路(86)と、前記抽出空気と前記冷却空気とを互いに混合させる混合部(24)と、を備え、前記混合部は、前記抽出空気と前記冷却空気とが混合されることによって得られた混合空気を前記排気流路に導入してもよい。
【0080】
このような構成によれば、回転電機を効率よく冷却することができる。また、抽出空気と冷却空気とを混合させることにより得られた混合空気を排気流路に導入するため、混合空気と排気ガスとが均等に混ざり易くなる。そのため、排気ガスを排出流路に円滑に排出することができる。
【0081】
(付記4)
付記1~3のいずれかに記載の電力システムにおいて、前記回転電機は、回転電機本体(70)と、前記回転電機本体を収容するハウジング(74)と、を有し、前記ハウジング内には、前記第1抽出空気流路と前記第2抽出空気流路とに連通する中間流路(90)が設けられ、前記回転電機には、前記中間流路に空気を送るエアポンプ(104)が設けられてもよい。
【0082】
このような構成によれば、中間流路を流通する抽出空気の流量をエアポンプによって調整することができる。これにより、冷却必要部品を効率よく冷却することができる。
【0083】
(付記5)
付記4に記載の電力システムにおいて、前記ガスタービンエンジンは、前記冷却必要部品を収容する収容室(68)を有し、前記電力システムは、前記エアポンプの動作を制御するポンプ制御部(132)と、前記収容室内の温度を取得する温度取得部(134)と、を備え、前記ポンプ制御部は、前記温度取得部により取得された温度(Ta)が予め決定された温度閾値(Tb)よりも高い場合に前記エアポンプを駆動させてもよい。
【0084】
このような構成によれば、冷却必要部品を一層効率よく冷却することができる。
【0085】
(付記6)
付記5に記載の電力システムにおいて、前記ガスタービンエンジンの排気ガスが導かれる排気流路と、前記冷却必要部品に導かれた前記抽出空気を前記排気流路に導くための抽出空気導出流路と、を備え、前記ポンプ制御部は、前記排気ガスと前記抽出空気とが混合された混合ガスの流量(Qa)が流量閾値(Qb)以上になった場合に前記エアポンプの駆動を停止させてもよい。
【0086】
このような構成によれば、多量の抽出空気が排出流路に導かれることによってガスタービンエンジンがストールすることを防止することができる。
【0087】
(付記7)
付記1~6のいずれかに記載の電力システムにおいて、前記回転電機の潤滑油が前記抽出空気と共に前記冷却必要部品に導かれることを阻止するためのオイルフィルタ(106)が設けられてもよい。
【0088】
このような構成によれば、冷却必要部品に潤滑油が付着することを抑制できる。
【0089】
(付記8)
付記1~7のいずれかに記載の電力システムにおいて、前記ガスタービンエンジンは、燃焼器(30)と、前記燃焼器を覆う環状のケーシング(34)と、を有し、前記ケーシング内には、前記冷却必要部品を収容するための収容室が設けられてもよい。
【0090】
このような構成によれば、燃焼器の周囲に配置されている冷却必要部品を冷却することができる。
【0091】
(付記9)
付記8に記載の電力システムにおいて、前記ケーシングは、前記ガスタービンエンジンの軸方向における一端部である第1端部(34a)と、前記ガスタービンエンジンの前記軸方向における他端部である第2端部(34b)と、を有し、前記第1端部は、前記第2端部と前記回転電機との間に位置し、前記第1端部には、前記抽出空気を前記収容室に導入するための第1開口部(108)が設けられ、前記第2端部には、前記抽出空気を前記ケーシングの外部に導出させるための第2開口部(110)が設けられてもよい。
【0092】
このような構成によれば、ガスタービンエンジンを簡便な構成にすることができると共に抽出空気を収容室に円滑に流通させることができる。
【0093】
(付記10)
付記9に記載の電力システムにおいて、前記第1開口部は、前記ケーシングの周方向に間隔を空けて複数設けられ、前記第2開口部は、前記ケーシングの周方向に間隔を空けて複数設けられていてもよい。
【0094】
このような構成によれば、ケーシングの周方向における収容室の温度バラツキを抑制できる。
【0095】
(付記11)
付記10に記載の電力システムにおいて、前記第1開口部と前記第2開口部とは、前記ケーシングの周方向の位置が互いにずれるように配置されてもよい。
【0096】
このような構成によれば、ケーシングの周方向における収容室の温度バラツキを一層抑制できる。
【0097】
(付記12)
付記1~11のいずれかに記載の電力システムにおいて、前記冷却必要部品は、前記ガスタービンエンジンの燃焼器内に燃料を供給する燃料供給部(46)と、前記燃焼器内の前記燃料を点火させるための点火装置(48)と、前記燃焼器内の燃焼ガスの温度を検出する燃焼温度センサ(50)と、前記ガスタービンエンジンの排気ガスの温度を検出する排気温度センサ(60)と、の少なくともいずれかを含んでもよい。
【0098】
このような構成によれば、燃焼器で発生した熱によって燃料供給部、点火装置、温度センサ及び排気温度センサの少なくともいずれかに不具合が発生することを抑制できる。
【0099】
(付記13)
移動体(12)は、付記1~12のいずれかに記載の電力システムを備える。
【0100】
なお、本発明は、上述した開示に限らず、本発明の要旨を逸脱することなく、種々の構成を採り得る。
【符号の説明】
【0101】
10…電力システム 12…移動体
14…ガスタービンエンジン 16…回転電機
22…抽出空気流路 24…混合部
28…コンプレッサ 30…燃焼器
34…ケーシング 34a…第1端部
34b…第2端部 46…燃料供給部
48…点火装置 50…燃焼温度センサ
60…排気温度センサ 62…冷却必要部品
68…収容室 70…回転電機本体
74…ハウジング 80…排気流路
84…ラジエータ 88…第1抽出空気流路
90…第1中間流路(中間流路) 92…第2抽出空気流路
96…抽出空気導出流路 104…エアポンプ
106…オイルフィルタ 108…第1開口部
110…第2開口部 122…温度センサ
126…制御部 132…ポンプ制御部
134…温度取得部
図1
図2
図3
図4