IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ コニカミノルタ株式会社の特許一覧

特開2024-136651画像処理装置、画面共有表示方法、及び、プログラム
<>
  • 特開-画像処理装置、画面共有表示方法、及び、プログラム 図1
  • 特開-画像処理装置、画面共有表示方法、及び、プログラム 図2
  • 特開-画像処理装置、画面共有表示方法、及び、プログラム 図3
  • 特開-画像処理装置、画面共有表示方法、及び、プログラム 図4
  • 特開-画像処理装置、画面共有表示方法、及び、プログラム 図5
  • 特開-画像処理装置、画面共有表示方法、及び、プログラム 図6
  • 特開-画像処理装置、画面共有表示方法、及び、プログラム 図7
  • 特開-画像処理装置、画面共有表示方法、及び、プログラム 図8
  • 特開-画像処理装置、画面共有表示方法、及び、プログラム 図9
  • 特開-画像処理装置、画面共有表示方法、及び、プログラム 図10
  • 特開-画像処理装置、画面共有表示方法、及び、プログラム 図11
  • 特開-画像処理装置、画面共有表示方法、及び、プログラム 図12
  • 特開-画像処理装置、画面共有表示方法、及び、プログラム 図13
  • 特開-画像処理装置、画面共有表示方法、及び、プログラム 図14
  • 特開-画像処理装置、画面共有表示方法、及び、プログラム 図15
  • 特開-画像処理装置、画面共有表示方法、及び、プログラム 図16
  • 特開-画像処理装置、画面共有表示方法、及び、プログラム 図17
  • 特開-画像処理装置、画面共有表示方法、及び、プログラム 図18
  • 特開-画像処理装置、画面共有表示方法、及び、プログラム 図19
  • 特開-画像処理装置、画面共有表示方法、及び、プログラム 図20
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024136651
(43)【公開日】2024-10-04
(54)【発明の名称】画像処理装置、画面共有表示方法、及び、プログラム
(51)【国際特許分類】
   H04N 1/00 20060101AFI20240927BHJP
   G06F 3/0481 20220101ALI20240927BHJP
   B41J 29/38 20060101ALI20240927BHJP
   B41J 29/42 20060101ALI20240927BHJP
   B41J 29/00 20060101ALI20240927BHJP
【FI】
H04N1/00 350
H04N1/00 838
G06F3/0481
B41J29/38 203
B41J29/42 F
B41J29/00 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】19
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023047826
(22)【出願日】2023-03-24
(71)【出願人】
【識別番号】000001270
【氏名又は名称】コニカミノルタ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100117651
【弁理士】
【氏名又は名称】高垣 泰志
(72)【発明者】
【氏名】篠崎 佑介
【テーマコード(参考)】
2C061
5C062
5E555
【Fターム(参考)】
2C061AP01
2C061AP03
2C061AP04
2C061AP07
2C061CL08
2C061CQ04
2C061CQ10
2C061CQ24
2C061CQ30
2C061CQ34
2C061HJ07
2C061HJ08
2C061HK11
2C061HN08
2C061HN15
5C062AA02
5C062AA05
5C062AA13
5C062AA29
5C062AB20
5C062AB23
5C062AB38
5C062AC02
5C062AC05
5C062AC34
5C062AC56
5C062AE03
5C062AE07
5C062AE15
5C062AF00
5C062AF02
5C062AF12
5C062AF13
5E555AA16
5E555AA52
5E555BA02
5E555BA14
5E555BA27
5E555BA45
5E555BB02
5E555BB14
5E555BB27
5E555BC03
5E555BC08
5E555CA12
5E555CB12
5E555CB33
5E555CB37
5E555CB74
5E555CC05
5E555CC19
5E555DB03
5E555DB20
5E555DB25
5E555DB41
5E555DB52
5E555DC11
5E555DC13
5E555DC63
5E555DC84
5E555DD06
5E555EA11
5E555EA14
5E555FA00
(57)【要約】
【課題】複数のブラウザで操作画面を共有して表示させるときに、機密性の高い情報が流出してしまうことを防止する。
【解決手段】画像処理装置2は、表示部5aと、ユーザーが操作可能な操作画面を表示部5aに表示する第1のブラウザ31と、外部装置において起動している第2のブラウザ45と通信を行う通信インタフェース11と、第1のブラウザ31と第2のブラウザ45のそれぞれに操作画面を提供し、第1のブラウザ31及び第2のブラウザ45で操作画面を共有して表示させる画面提供部32と、を備える。画面提供部32は、操作画面に所定の表示コンテンツが含まれているとき、第1のブラウザ31及び第2のブラウザ45の一方に表示コンテンツを表示させ、他方に表示コンテンツを表示させない。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示部と、
ユーザーが操作可能な操作画面を取得し、前記操作画面を前記表示部に表示する第1のブラウザと、
外部装置において起動している第2のブラウザと通信を行う通信部と、
前記第1のブラウザと前記第2のブラウザのそれぞれに前記操作画面を提供し、前記第1のブラウザ及び前記第2のブラウザで前記操作画面を共有して表示させる画面提供部と、
を備え、
前記画面提供部は、前記操作画面に所定の表示コンテンツが含まれているとき、前記第1のブラウザ及び前記第2のブラウザの一方に前記表示コンテンツを表示させ、他方に前記表示コンテンツを表示させないことを特徴とする画像処理装置。
【請求項2】
画面提供部は、前記第1のブラウザ及び前記第2のブラウザで共有している前記操作画面を更新するとき、更新用の前記操作画面に前記所定の表示コンテンツが含まれるか否かを判断することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項3】
前記表示コンテンツは、ユーザーによって入力される情報を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の画像処理装置。
【請求項4】
前記所定の表示コンテンツは、前記操作画面に含まれる複数の表示コンテンツのうち、機密属性が設定されている表示コンテンツであることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像処理装置。
【請求項5】
前記画面提供部は、前記機密属性が設定されている表示コンテンツを、前記第1のブラウザに表示させ、前記第2のブラウザに表示させないことを特徴とする請求項4に記載の画像処理装置。
【請求項6】
前記画面提供部は、前記機密属性が設定されている表示コンテンツに代えてダミーコンテンツを配置した操作画面を前記第2のブラウザに提供することを特徴とする請求項5に記載の画像処理装置。
【請求項7】
前記所定の表示コンテンツは、ユーザーの入力操作に伴う操作ボタンの表示態様の変化を含むことを特徴とする請求項4に記載の画像処理装置。
【請求項8】
前記所定の表示コンテンツは、ユーザー名又はパスワードの表示を含むことを特徴とする請求項4に記載の画像処理装置。
【請求項9】
前記所定の表示コンテンツは、アドレス情報の表示を含むことを特徴とする請求項4に記載の画像処理装置。
【請求項10】
前記所定の表示コンテンツは、電子ファイルのファイル名の表示を含むことを特徴とする請求項4に記載の画像処理装置。
【請求項11】
前記所定の表示コンテンツは、サムネイル画像又はプレビュー画像の表示を含むことを特徴とする請求項4に記載の画像処理装置。
【請求項12】
前記機密属性は、機密レベルの設定を含んでおり、
前記画面提供部は、前記機密属性が設定されている表示コンテンツの前記機密レベルが所定レベル以上である場合に、前記機密属性が設定されている表示コンテンツを、前記第1のブラウザに表示させ、前記第2のブラウザに表示させないことを特徴とする請求項4に記載の画像処理装置。
【請求項13】
前記画面提供部は、前記機密レベルが前記所定レベル未満である場合、前記機密属性が設定されている表示コンテンツを、前記第1のブラウザ及び前記第2のブラウザの双方に表示させることを特徴とする請求項12に記載の画像処理装置。
【請求項14】
前記画面提供部が前記第2のブラウザに前記操作画面の提供を開始するとき、前記操作画面に含まれる複数の表示コンテンツのそれぞれに対する前記機密属性の設定操作を受け付け、前記設定操作に基づいて前記機密属性を設定することを特徴とする請求項4に記載の画像処理装置。
【請求項15】
前記所定の表示コンテンツは、前記操作画面に含まれる複数の表示コンテンツのうち、秘匿設定が付与されている表示コンテンツであることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像処理装置。
【請求項16】
前記画面提供部は、前記秘匿設定が付与されている表示コンテンツを、前記第2のブラウザに表示させ、前記第1のブラウザに表示させないことを特徴とする請求項15に記載の画像処理装置。
【請求項17】
前記所定のコンテンツは、遠隔サポートを行うユーザーが閲覧可能な管理用コンテンツであることを特徴とする請求項16に記載の画像処理装置。
【請求項18】
表示部を有する画像処理装置が前記表示部に表示する操作画面を外部装置に提供し、前記表示部と前記外部装置とで前記操作画面を共有して表示させる画面共有表示方法であって、
前記操作画面を取得する取得ステップと、
前記操作画面を、前記画像処理装置において起動している第1のブラウザと、前記外部装置において起動している第2のブラウザとのそれぞれに提供し、前記第1のブラウザ及び前記第2のブラウザで前記操作画面を共有して表示させる表示ステップと、
を有し、
前記表示ステップは、前記操作画面に所定の表示コンテンツが含まれているとき、前記第1のブラウザ及び前記第2のブラウザの一方に前記表示コンテンツを表示させ、他方に前記表示コンテンツを表示させないことを特徴とする画面共有表示方法。
【請求項19】
表示部を有する画像処理装置において実行され、前記表示部に表示する操作画面を外部装置に提供し、前記表示部と前記外部装置とで前記操作画面を共有して表示させるプログラムであって、前記画像処理装置に、
前記操作画面を取得する取得ステップと、
前記操作画面を、前記画像処理装置において起動している第1のブラウザと、前記外部装置において起動している第2のブラウザとのそれぞれに提供し、前記第1のブラウザ及び前記第2のブラウザで前記操作画面を共有して表示させる表示ステップと、
を実行させ、
前記表示ステップは、前記操作画面に所定の表示コンテンツが含まれているとき、前記第1のブラウザ及び前記第2のブラウザの一方に前記表示コンテンツを表示させ、他方に前記表示コンテンツを表示させないことを特徴とするプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像処理装置、画面共有表示方法、及び、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
MFP(Multifunction Peripheral)などの画像処理装置は、ユーザーが操作可能な操作画面を操作パネルに表示し、ユーザーによる操作を受け付ける。従来、この種の画像処理装置において、表示機能を有する携帯端末と接続し、操作パネルの操作画面と同じ画面を携帯端末に表示させるものが知られている(例えば特許文献1)。しかし、この画像処理装置は、ブラウザの表示機能を利用して操作画面を表示するものではない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009-44349号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
画像処理装置において、操作パネルの表示部に操作画面を表示する際、Webブラウザなどのブラウザの表示機能を利用するものが普及している。この種の画像処理装置は、内部にコンテンツサーバーを搭載している。ブラウザは、内部のコンテンツサーバーから表示コンテンツを読み出して画面内にレイアウトし、表示部に表示する。
【0005】
一方、近年では、複数のブラウザで同じ画面を共有して表示する技術が知られている。この技術を適用すると、画像処理装置に接続可能なパーソナルコンピュータなどにおいてブラウザを起動することにより、操作パネルに表示されている操作画面と同じ画面をリモートで表示することができる。そのため、例えば画像処理装置の操作方法などをリモートでサポートする際に、リモートユーザーは、操作パネルと同じ画面を自身のコンピュータ上に表示し、画像処理装置をリモート操作することが可能である。
【0006】
しかしながら、画像処理装置の操作パネルに表示されている操作画面と同じ操作画面がリモートのコンピュータ上に表示されると、画像処理装置の操作パネルを操作しているユーザーがパスワードなどの機密情報を入力する際に、その機密情報がリモートユーザーに見られてしまう可能性があり、問題となる。
【0007】
また、リモートユーザーは、画像処理装置のメンテナンスなどのために一般ユーザーが操作できないメンテナンス画面に対するリモート操作を行うことがある。その場合、メンテナンス画面が操作パネルに表示されてしまうと、一般ユーザーによってメンテナンス画面が操作されてしまう可能性があり、問題となる。
【0008】
そこで本発明は、上記従来の問題点を解決するためになされたものであり、複数のブラウザで操作画面を共有して表示させるとき、操作画面に所定の表示コンテンツが含まれていれば、その表示コンテンツを一方のみに表示させ、他方に表示させないことを可能にする画像処理装置、画面共有表示方法、及び、プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するため、請求項1に係る発明は、画像処理装置であって、表示部と、ユーザーが操作可能な操作画面を取得し、前記操作画面を前記表示部に表示する第1のブラウザと、外部装置において起動している第2のブラウザと通信を行う通信部と、前記第1のブラウザと前記第2のブラウザのそれぞれに前記操作画面を提供し、前記第1のブラウザ及び前記第2のブラウザで前記操作画面を共有して表示させる画面提供部と、を備え、前記画面提供部は、前記操作画面に所定の表示コンテンツが含まれているとき、前記第1のブラウザ及び前記第2のブラウザの一方に前記表示コンテンツを表示させ、他方に前記表示コンテンツを表示させないことを特徴とする構成である。
【0010】
請求項2に係る発明は、請求項1の画像処理装置において、画面提供部は、前記第1のブラウザ及び前記第2のブラウザで共有している前記操作画面を更新するとき、更新用の前記操作画面に前記所定の表示コンテンツが含まれるか否かを判断することを特徴とする構成である。
【0011】
請求項3に係る発明は、請求項1又は2の画像処理装置において、前記表示コンテンツは、ユーザーによって入力される情報を含むことを特徴とする構成である。
【0012】
請求項4に係る発明は、請求項1又は2の画像処理装置において、前記所定の表示コンテンツは、前記操作画面に含まれる複数の表示コンテンツのうち、機密属性が設定されている表示コンテンツであることを特徴とする構成である。
【0013】
請求項5に係る発明は、請求項4の画像処理装置において、前記画面提供部は、前記機密属性が設定されている表示コンテンツを、前記第1のブラウザに表示させ、前記第2のブラウザに表示させないことを特徴とする構成である。
【0014】
請求項6に係る発明は、請求項5の画像処理装置において、前記画面提供部は、前記機密属性が設定されている表示コンテンツに代えてダミーコンテンツを配置した操作画面を前記第2のブラウザに提供することを特徴とする構成である。
【0015】
請求項7に係る発明は、請求項4の画像処理装置において、前記所定の表示コンテンツは、ユーザーの入力操作に伴う操作ボタンの表示態様の変化を含むことを特徴とする構成である。
【0016】
請求項8に係る発明は、請求項4の画像処理装置において、前記所定の表示コンテンツは、ユーザー名又はパスワードの表示を含むことを特徴とする構成である。
【0017】
請求項9に係る発明は、請求項4の画像処理装置において、前記所定の表示コンテンツは、アドレス情報の表示を含むことを特徴とする構成である。
【0018】
請求項10に係る発明は、請求項4の画像処理装置において、前記所定の表示コンテンツは、電子ファイルのファイル名の表示を含むことを特徴とする構成である。
【0019】
請求項11に係る発明は、請求項4の画像処理装置において、前記所定の表示コンテンツは、サムネイル画像又はプレビュー画像の表示を含むことを特徴とする構成である。
【0020】
請求項12に係る発明は、請求項4の画像処理装置において、前記機密属性は、機密レベルの設定を含んでおり、前記画面提供部は、前記機密属性が設定されている表示コンテンツの前記機密レベルが所定レベル以上である場合に、前記機密属性が設定されている表示コンテンツを、前記第1のブラウザに表示させ、前記第2のブラウザに表示させないことを特徴とする構成である。
【0021】
請求項13に係る発明は、請求項12の画像処理装置において、前記画面提供部は、前記機密レベルが前記所定レベル未満である場合、前記機密属性が設定されている表示コンテンツを、前記第1のブラウザ及び前記第2のブラウザの双方に表示させることを特徴とする構成である。
【0022】
請求項14に係る発明は、請求項4の画像処理装置において、前記画面提供部が前記第2のブラウザに前記操作画面の提供を開始するとき、前記操作画面に含まれる複数の表示コンテンツのそれぞれに対する前記機密属性の設定操作を受け付け、前記設定操作に基づいて前記機密属性を設定することを特徴とする構成である。
【0023】
請求項15に係る発明は、請求項1又は2の画像処理装置において、前記所定の表示コンテンツは、前記操作画面に含まれる複数の表示コンテンツのうち、秘匿設定が付与されている表示コンテンツであることを特徴とする構成である。
【0024】
請求項16に係る発明は、請求項15の画像処理装置において、前記画面提供部は、前記秘匿設定が付与されている表示コンテンツを、前記第2のブラウザに表示させ、前記第1のブラウザに表示させないことを特徴とする構成である。
【0025】
請求項17に係る発明は、請求項16の画像処理装置において、前記所定のコンテンツは、遠隔サポートを行うユーザーが閲覧可能な管理用コンテンツであることを特徴とする構成である。
【0026】
請求項18に係る発明は、表示部を有する画像処理装置が前記表示部に表示する操作画面を外部装置に提供し、前記表示部と前記外部装置とで前記操作画面を共有して表示させる画面共有表示方法であって、前記操作画面を取得する取得ステップと、前記操作画面を、前記画像処理装置において起動している第1のブラウザと、前記外部装置において起動している第2のブラウザとのそれぞれに提供し、前記第1のブラウザ及び前記第2のブラウザで前記操作画面を共有して表示させる表示ステップと、を有し、前記表示ステップは、前記操作画面に所定の表示コンテンツが含まれているとき、前記第1のブラウザ及び前記第2のブラウザの一方に前記表示コンテンツを表示させ、他方に前記表示コンテンツを表示させないことを特徴とする構成である。
【0027】
請求項19に係る発明は、表示部を有する画像処理装置において実行され、前記表示部に表示する操作画面を外部装置に提供し、前記表示部と前記外部装置とで前記操作画面を共有して表示させるプログラムであって、前記画像処理装置に、前記操作画面を取得する取得ステップと、前記操作画面を、前記画像処理装置において起動している第1のブラウザと、前記外部装置において起動している第2のブラウザとのそれぞれに提供し、前記第1のブラウザ及び前記第2のブラウザで前記操作画面を共有して表示させる表示ステップと、を実行させ、前記表示ステップは、前記操作画面に所定の表示コンテンツが含まれているとき、前記第1のブラウザ及び前記第2のブラウザの一方に前記表示コンテンツを表示させ、他方に前記表示コンテンツを表示させないことを特徴とする構成である。
【発明の効果】
【0028】
本発明によれば、複数のブラウザで操作画面を共有して表示させるとき、操作画面に所定の表示コンテンツが含まれていれば、その表示コンテンツを一方のみに表示させ、他方に表示させないことが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
図1】画像処理システムの一構成例を示す図である。
図2】画像処理システムのハードウェア構成及び機能構成の例を示すブロック図である。
図3】操作画面の一例を示す図である。
図4】認証プリントを行う際に表示される操作画面の一例を示す図である。
図5】コンテンツ情報の一例を示す図である。
図6】操作画面の一例を示す図である。
図7】操作画面の別の例を示す図である。
図8】操作画面の別の例を示す図である。
図9】操作ボタンの表示態様の変化の例を示す図である。
図10】画像処理装置において行われる処理手順の一例を示すフローチャートである。
図11】画面共有表示処理の詳細な処理手順の一例を示すフローチャートである。
図12】操作画面の別の例を示す図である。
図13】ダミーコンテンツを配置した操作画面の例を示す図である。
図14】コンテンツ情報の別の例を示す図である。
図15】機密レベルを指定する操作画面の例を示す図である。
図16】第2処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。
図17】機密属性を設定する操作画面の例を示す図である。
図18】リモート操作によって表示される操作画面の例を示す図である。
図19】コンテンツ情報の別の例を示す図である。
図20】操作画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下、本発明に関する好ましい実施形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。尚、以下に説明する実施形態において互いに共通する要素には同一符号を付しており、それらについての重複する説明は省略する。
【0031】
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態について説明する。図1は、本発明の第1実施形態における画像処理システム1の一構成例を示す図である。この画像処理システム1は、例えばオフィスなどに設置される画像処理装置2と、情報処理装置3とを有し、画像処理装置2と情報処理装置3とがネットワーク4を介して通信可能な構成である。ネットワーク4は、LAN(Local Area Network)などのローカルネットワークを含むネットワークである。ネットワーク4は、インターネットなどの広域ネットワークを含むネットワークであっても構わない。
【0032】
画像処理装置2は、例えばコピー機能、スキャン機能、プリント機能、FAX機能などの複数の機能を備えたMFPとして構成され、コピージョブやスキャンジョブ、プリントジョブなどのユーザーによって指定されたジョブを実行する。この画像処理装置2は、装置本体の正面側にユーザーが操作可能な操作パネル5を備えている。操作パネル5は、ユーザーAが画像処理装置2を使用する際のユーザーインタフェースであり、各種の操作画面を表示し、ユーザーAによる操作を受け付ける。
【0033】
情報処理装置3は、画像処理装置2に接続される外部装置である。情報処理装置3は、パーソナルコンピュータやサーバーコンピュータなどで構成される。情報処理装置3は、画像処理装置2をリモートから操作するリモートユーザー(以下、「ユーザーB」という。)によって使用される。情報処理装置3は、画像処理装置2と同じオフィスに設置されていても良いし、画像処理装置2とは異なるオフィスに設置されていても良い。
【0034】
画像処理装置2は、Webブラウザなどのブラウザ(第1のブラウザ)を搭載している。画像処理装置2は、そのブラウザの表示機能を利用して操作パネル5に各種の操作画面を表示する。
【0035】
情報処理装置3も、Webブラウザなどのブラウザ(第2のブラウザ)を搭載している。ユーザーBは、情報処理装置3においてブラウザを起動し、画像処理装置2にアクセスすることにより、操作パネル5に表示されている操作画面と同じ画面を取得して表示する。そのため、ユーザーBは、ユーザーAが見ている操作画面と同じ操作画面を見ながら、画像処理装置2の操作方法などをユーザーAに教示することができる。尚、ユーザーAとユーザーBは、図示を省略する携帯電話などにより、互いに会話できる環境を構築しておくことが好ましい。
【0036】
図2は、画像処理システム1のハードウェア構成及び機能構成の例を示すブロック図である。画像処理装置2は、そのハードウェア構成として、操作パネル5と、制御部10と、通信インタフェース11と、記憶部12と、スキャナ部13と、プリンタ部14と、FAX部15とを備えている。また、情報処理装置3は、そのハードウェア構成として、制御部40と、通信インタフェース41と、表示部42と、操作部43とを備えている。
【0037】
まず、画像処理装置2について説明する。操作パネル5は、表示部5aと、操作部5bとを備えている。表示部5aは、カラー液晶ディスプレイなどで構成され、ユーザーAが操作可能な操作画面を表示する。操作部5bは、表示部5aの画面上に配置されるタッチパネルキーなどで構成され、ユーザーAによる操作を受け付ける。
【0038】
通信インタフェース11は、画像処理装置2をネットワーク4に接続して外部装置(例えば情報処理装置3)と通信を行うためのインタフェースである。通信インタフェース11は、例えばNIC(Network Interface Card)などで構成される。
【0039】
制御部10は、画像処理装置2における動作を統括的に制御する。制御部10は、図示を省略するハードウェアプロセッサとメモリとを備えている。ハードウェアプロセッサは、所定のプログラムを実行することにより各部の動作を制御する。メモリは、ハードウェアプロセッサがプログラムに基づく処理を実行しているときに発生する一時的なデータなどを記憶する作業用メモリである。
【0040】
記憶部12は、ハードディスクドライブ(HDD)やソリッドステートドライブ(SSD)などで構成される不揮発性の記憶デバイスである。記憶部12には、制御部10のハードウェアプロセッサによって実行されるプログラム20が予め記憶される。また、記憶部12は、操作画面情報21、表示コンテンツ22、コンテンツ情報23、電子ファイル24などを記憶する。
【0041】
操作画面情報21は、例えばHTML(HyperText Markup Language)で記述された情報であり、操作画面内に配置する表示コンテンツ22の位置やサイズなどを定義した情報である。操作パネル5の表示部5aには、様々な操作画面が表示される。そのため、記憶部12には、それら複数の操作画面のそれぞれに対応する操作画面情報21が記憶される。
【0042】
表示コンテンツ22は、各種の操作画面に表示されるコンテンツであり、操作画面の一部を構成する部品(エレメント)である。1つの操作画面は、様々な表示コンテンツ22を配置することによって構成される。そのため、記憶部12には、複数の表示コンテンツ22が記憶される。
【0043】
コンテンツ情報23は、記憶部12に記憶される複数の表示コンテンツ22を管理するための情報である。コンテンツ情報23の詳細については後述する。
【0044】
電子ファイル24は、文書や画像などの電子ファイルである。例えば、スキャン機能によって生成される画像データは、記憶部12に電子ファイル24として記憶しておくことが可能である。また、ネットワーク4を介して受信する文書データや画像データも、記憶部12に電子ファイル24として記憶しておくことが可能である。尚、電子ファイル24は、記憶部12においてBOXと呼ばれる記憶領域に保存される。
【0045】
スキャナ部13は、ユーザーAによってセットされる原稿の画像を光学的に読み取り、画像データを生成する。プリンタ部14は、印刷対象となる画像を印刷用紙などのシートに印刷して出力する。FAX部15は、図示を省略する公衆電話回線を介してFAXデータ(画像データ)の送受信を行う。
【0046】
制御部10は、ハードウェアプロセッサがプログラム20を実行することにより、ブラウザ31、画面提供部32、及び、ジョブ制御部33として機能する。
【0047】
ブラウザ31は、第1のブラウザとして機能するWebブラウザである。ブラウザ31は、操作パネル5の表示部5aに操作画面を表示する。例えば、ブラウザ31は、画面提供部32に操作画面を要求し、画面提供部32から提供される操作画面を取得して表示部5aに表示する。また、ブラウザ31は、操作部5bを介してユーザーAによる操作を受け付け、ユーザーAの操作に基づく操作情報やリンク情報を画面提供部32へ送信する。
【0048】
画面提供部32は、コンテンツサーバー又はWebサーバーとして構成され、ブラウザ31からの要求に基づき、ブラウザ31に操作画面G1を提供する。ブラウザ31には、画面提供部32のURL(Uniform Resource Locator)が操作画面の要求先として予め設定されている。
【0049】
画面提供部32は、ブラウザ31から要求された操作画面情報21を記憶部12から読み出すと共に、その操作画面情報21に定義されている表示コンテンツ22を記憶部12から読み出す。そして画面提供部32は、操作画面情報21に従って、表示コンテンツ22を配置した操作画面G1を生成する。画面提供部32は、生成した操作画面G1をブラウザ31へ出力する。これにより、表示部5aにおいてユーザーAが操作可能な操作画面G1が表示される。
【0050】
また、画面提供部32は、ブラウザ31から操作情報やリンク情報を取得すると、それらの情報に基づき、操作画面G1を更新し、更新後の操作画面G1をブラウザ31へ提供する。これにより、表示部5aにおいて表示される操作画面G1は、ユーザーAの操作に基づいて更新される。
【0051】
ジョブ制御部33は、画像処理装置2におけるジョブの実行を制御する。例えば、ブラウザ31によって表示される操作画面G1がジョブの設定操作を行うための画面である場合、ジョブ制御部33は、ブラウザ31から出力される操作情報に基づき、ジョブの設定処理を行う。また、ユーザーAによるジョブの実行指示がブラウザ31によって検知された場合、ジョブ制御部33は、スキャナ部13、プリンタ部14、又は、FAX部15を駆動し、ユーザーAによって指定されたジョブの実行を制御する。
【0052】
次に、情報処理装置3について説明する。表示部42は、カラー液晶ディスプレイなどで構成され、ユーザーBが操作可能な操作画面を表示する。操作部43は、キーボードやマウス、タッチパネルキーなどで構成され、ユーザーBによる操作を受け付ける。
【0053】
通信インタフェース41は、情報処理装置3をネットワーク4に接続して画像処理装置2と通信を行うためのインタフェースである。通信インタフェース41は、例えばNICなどで構成される。
【0054】
制御部40は、情報処理装置3における動作を統括的に制御する。制御部40は、図示を省略するハードウェアプロセッサとメモリとを備えている。ハードウェアプロセッサは、所定のブラウザプログラムを実行することにより、制御部40をブラウザ45として機能させる。メモリは、作業用メモリである。
【0055】
ブラウザ45は、第2のブラウザとして機能するWebブラウザである。ブラウザ45は、通信インタフェース41を介して画像処理装置2の画面提供部32にアクセスする。このとき、ブラウザ45に設定されるURLは、ブラウザ31に設定されるURLと同一である。したがって、ブラウザ45は、画像処理装置2の表示部5aに表示されている操作画面G1と同じ操作画面G2を取得し、情報処理装置3の表示部42に表示することができる。
【0056】
画面提供部32は、複数のブラウザ31,45に対し、同じ操作画面G1,G2を提供する画面共有機能を備えている。すなわち、画面提供部32は、ブラウザ31に対して操作画面G1を出力しているとき、情報処理装置3のブラウザ45から操作画面が要求されると、ブラウザ31に表示している操作画面G1と同じ操作画面G2を生成し、その操作画面G2をブラウザ45に提供することが可能である。これにより、画面提供部32は、複数のブラウザ31,45において同じ操作画面G1,G2を共有表示させることができる。
【0057】
また、画面提供部32は、複数のブラウザ31,45において同じ操作画面G1,G2を共有表示させているとき、複数のブラウザ31,45のいずれか一方から操作情報やリンク情報を取得すると、それらの情報に基づき、操作画面G1,G2を同時に更新し、更新後の操作画面G1,G2をブラウザ31,45のそれぞれへ提供する。したがって、画面提供部32は、複数のブラウザ31,45のそれぞれにおいて表示されている操作画面G1,G2を同時に更新することが可能である。
【0058】
図3は、表示部5a,42において表示される操作画面G1,G2の一例を示す図である。図3では、コピージョブの設定操作の画面例を示している。図3に示す操作画面G1,G2が画像処理装置2及び情報処理装置3のそれぞれで表示されることにより、ユーザーA及びBは、同じ操作画面G1,G2を見ながら、コピージョブの設定操作を行うことができる。例えば、ユーザーAが操作画面G1に対する操作を行うと、その操作は、操作画面G1,G2の双方に反映される。また、ユーザーBが操作画面G2に対する操作を行うと、その操作も、操作画面G1,G2の双方に反映される。そのため、ユーザーBは、情報処理装置3において表示される操作画面G2に対する操作を行うことで、ユーザーAに操作方法などを案内することができる。
【0059】
図4は、画像処理装置2において認証プリントを行う際に表示される操作画面G1の一例を示す図である。認証プリントとは、機密情報などを含む文書や画像を印刷する際に、第三者によって印刷物が見られることを防ぐため、ユーザー認証を行ってログイン状態へ移行した後に印刷を開始するプリントジョブである。図4(a)に示す操作画面G1には、認証方法、認証プリント、操作権限、ユーザー名、及び、パスワードといった表示コンテンツが含まれている。図4(a)に示す操作画面G1が表示部5aに表示されると、ユーザーAは、ユーザー名のテキストボックスに自身の名前(文字列)を入力する。また、ユーザーAは、パスワードのテキストボックスに自身のパスワード(文字列)を入力する。
【0060】
ユーザーAによって文字列が入力されると、ブラウザ31は、図4(b)に示すように、入力された文字列をテキストボックスに表示する。これにより、ユーザーAは、自身で入力した文字列に誤りがないかどうかを確認することができる。
【0061】
ところが、図4(b)に示す操作画面G1と同じ操作画面G2を情報処理装置3の表示部42に表示してしまうと、ユーザーAが入力した機密性の高い文字列がユーザーBに見られてしまい、情報漏洩のリスクがある。そこで、本実施形態の画面提供部32は、表示部5a,42のそれぞれに表示する操作画面G1,G2を生成するとき、操作画面G1,G2にユーザー名やパスワードなどの機密性の高い情報を表示する表示コンテンツが含まれていれば、その表示コンテンツをブラウザ31のみに表示させ、ブラウザ45には表示させない操作画面G1,G2を生成する。これにより、ユーザーAが入力する機密性の高い情報はユーザーAのみが閲覧可能となり、ユーザーBが閲覧できないため、情報漏洩を防ぐことができる。
【0062】
具体的に説明すると、画面提供部32は、操作画面G1,G2を生成するとき、コンテンツ情報23に基づいて操作画面G1,G2に含まれる表示コンテンツ22の表示又は非表示の設定を行う。コンテンツ情報23には、操作画面G1,G2に含まれる複数の表示コンテンツ22のうち、機密性の高い情報を表示する表示コンテンツ22には機密属性が設定されている。画面提供部32は、操作画面G1を生成するとき、機密属性の有無にかかわらず、操作画面G1に含まれる全ての表示コンテンツ22を表示設定する。これに対し、画面提供部32は、操作画面G2を生成するとき、コンテンツ情報23を参照し、機密属性が設定されている表示コンテンツ22を非表示に設定する。
【0063】
図5は、コンテンツ情報23の一例を示す図である。コンテンツ情報23は、画面提供部32によって生成される操作画面ごとに、表示コンテンツ22が登録された情報である。例えばコンテンツ情報23において複数の操作画面はタブによって管理される。図5に示す画面ID「100」の操作画面は、図4に示した認証プリントを行う際に表示される操作画面に対応している。コンテンツ情報23は、各操作画面に含まれる表示コンテンツ22ごとに、コンテンツIDと、フィールド名と、表示形式と、機密属性とが登録された情報である。コンテンツIDは、操作画面内に配置すべき表示コンテンツ22を特定するための情報である。フィールド名は、表示コンテンツ22を表示する際の名称が登録された情報である。表示形式は、表示コンテンツ22の表示形式を示しており、リストボックス、テキストボックス、操作ボタンなどの表示形式が登録されている。機密属性は、表示コンテンツ22が機密性の高い情報を表示するコンテンツである場合に「YES」が設定され、機密性の低い情報を表示するコンテンツである場合に「NO」が設定される属性情報である。すなわち、機密属性は、機密性の高い表示コンテンツ22に設定される情報である。図5の例では、フィールド名が「ユーザー名」と「パスワード」との2つの表示コンテンツ22の機密属性が「YES」として予め設定されており、他の表示コンテンツ22の機密属性が「NO」として設定されている。
【0064】
画面提供部32は、外部の情報処理装置3に対する操作画面G2を生成するとき、コンテンツ情報23を参照し、操作画面G2に含まれる表示コンテンツ22ごとに、機密属性が設定されているか否かを判断する。その結果、機密属性が設定されていない表示コンテンツ22である場合、画面提供部32は、その表示コンテンツ22を操作画面情報21に基づいて操作画面G2内にそのまま配置し、ユーザーBが視認可能な状態で表示する。これに対し、機密属性が設定されている表示コンテンツ22である場合、画面提供部32は、その表示コンテンツ22を操作画面情報21に基づいて操作画面G2内に配置するとき、ユーザーBが機密性の高い情報を視認できない状態に処理する。尚、ユーザーBが機密性の高い情報を視認できない状態とする処理には、幾つかの態様がある。
【0065】
図6は、画面提供部32によって生成される操作画面G2の一例を示す図である。この操作画面G2は、図4(a),(b)に示した操作画面G1に対応している。
【0066】
図6(a)は、ユーザーBが機密性の高い情報を視認できない状態とする1つの処理態様を例示している。図6(a)の例では、画面提供部32が操作画面G2を生成するとき、機密属性が設定されている表示コンテンツ22を画面内に配置しない。そのため、図6(a)に示す操作画面G2では、ユーザーAが「ユーザー名」と「パスワード」とを入力する2つの表示コンテンツ22が非表示となっている。したがって、ユーザーAが操作画面G1において表示されるユーザー名のテキストボックスに自身の名前を入力した場合や、パスワードのテキストボックスに自身のパスワードを入力した場合であっても、それらの文字列は、操作画面G2には表示されない。それ故、ユーザーBが、ユーザーAによって入力されるユーザー名やパスワードを認識することはできず、情報漏洩を未然に防ぐことができる。
【0067】
図6(b)は、ユーザーBが機密性の高い情報を視認できない状態とする別の処理態様を例示している。図6(b)の例では、画面提供部32が操作画面G2を生成するとき、機密属性が設定されている表示コンテンツ22を画面内に配置する。ただし、ユーザーAによって文字列が入力されたとき、画面提供部32は、その文字列を操作画面G2の表示コンテンツ22に表示させない。そのため、図6(b)に示す操作画面G2では、ユーザーAが入力するユーザー名やパスワードなどの機密性の高い情報(文字列)が表示されない。それ故、ユーザーAによって入力されるユーザー名やパスワードをユーザーBが認識することはできず、情報漏洩を未然に防ぐことができる。
【0068】
図7は、画像処理装置2において表示される別の操作画面G1の例を示す図である。図7に示す操作画面G1は、例えば図4に示した操作画面G1において、ユーザーAがユーザー名又はパスワードのテキストボックス(表示コンテンツ22)を操作した場合にブラウザ31によって表示部5aに表示される画面である。この操作画面G1には、ユーザー名とパスワードとを入力するテキストボックスと、ソフトウェアキーボードとが表示コンテンツ22として含まれている。ユーザーAは、ユーザー名とパスワードのいずれか一方のテキストボックスを選択し、ソフトウェアキーボードを操作することにより、ユーザー名やパスワードを入力することができる。すなわち、図7の操作画面G1は、ユーザーがユーザー名やパスワードなどの機密性の高い情報を入力するための専用画面となっている。
【0069】
図7に示すように操作画面G1の全体が機密性の高い情報を表示するものであるとき、コンテンツ情報23では操作画面G1に含まれる全ての表示コンテンツ22に対して機密属性が設定されている。この場合、画面提供部32は、図7に示す操作画面G1をブラウザ31に提供して表示部5aに表示させるとき、操作画面G1に対応する操作画面G2を他方のブラウザ45には提供しない。これにより、情報処理装置3の表示部42では、画面遷移が行われなくなり、操作画面G1に対応する操作画面G2が表示されない。したがって、ユーザーAが操作画面G1において表示されるユーザー名のテキストボックスに自身の名前を入力した場合や、パスワードのテキストボックスに自身のパスワードを入力した場合であっても、それらの文字列は情報処理装置3において表示されなくなる。それ故、ユーザーBは、ユーザーAによって入力されるユーザー名やパスワードを認識することができず、情報漏洩を未然に防ぐことができる。
【0070】
また、画面提供部32は、図7に示す操作画面G1に対応する操作画面G2をブラウザ45に提供し、情報処理装置3において操作画面G2を表示させても構わない。ただし、ユーザーAによって入力されるユーザー名やパスワードなどの文字列を操作画面G2内のテキストボックスに表示してしまうと、機密性の高い情報がユーザーBによって見られてしまう可能性がある。そのため、画面提供部32は、ユーザーAによって入力される機密性の高い情報(文字列)を操作画面G2において非表示とする。
【0071】
図8は、文字列が表示される操作画面G1と、文字列が表示されない操作画面G2とを示す図である。画面提供部32は、操作画面G1のテキストボックスに対してユーザーAが文字列を入力すると、ブラウザ31に、入力された文字列の表示を許可する。そのため、画像処理装置2の表示部5aには、図8(a)に示すような操作画面G1が表示される。つまり、ユーザーAは、自身で入力する文字列が正しいかどうかを確認しながら、文字列を入力することができる。
【0072】
これに対し、画面提供部32は、操作画面G1のテキストボックスに入力された文字列を他方のブラウザ45には提供せず、文字列の表示を許可しない。そのため、情報処理装置3の表示部42には、図8(b)に示すような操作画面G2が表示された状態から変化せず、ユーザーAが入力した文字列が表示されない。これにより、ユーザー名やパスワードなどの機密性の高い情報がユーザーBによって見られてしまうことを防止できる。
【0073】
また、ブラウザ31は、ユーザーAによってソフトウェアキーボードが操作されると、ユーザーAによって操作された操作ボタンの表示態様を変化させることが可能である。図9は、操作ボタンの表示態様の変化の例を示す図である。図9(a)に示すように、ブラウザ31は、ユーザーAによって「z」の操作ボタン51が操作されると、その操作ボタン51の表示色を変化させる。つまり、画面提供部32は、ユーザーAの操作に伴い、表示色を変化させる操作画面G1をブラウザ31に表示させるのである。図9(a)に示すように、操作ボタン51の表示色が変化することに伴い、ユーザーAは自身の操作が正しく検知されているかどうかを確認することができる。
【0074】
また、図9(b)は、図9(a)とは異なる表示態様の変化の例を示している。図9(b)に示すように、ブラウザ31は、ユーザーAによって「z」の操作ボタン51が操作されると、その操作ボタン51に隣接する位置に補助画像52を表示し、「z」の操作ボタン51に対する操作を検知したことを報知する。つまり、画面提供部32は、ユーザーAの操作に伴い、補助画像52を表示させる操作画面G1をブラウザ31に表示させるのである。図9(b)に示すように、補助画像52が表示されることに伴い、ユーザーAは自身の操作が正しく検知されているかどうかを確認することができる。
【0075】
一方、ブラウザ31によって画像処理装置2で表示されている操作画面G1に対してユーザーAが操作ボタンを操作した場合であっても、画面提供部32は、ブラウザ45によって情報処理装置3で表示されている操作画面G2において操作画面G1と同様の表示態様の変化を生じさせない。つまり、画面提供部32は、操作ボタンの表示態様を変化させる表示コンテンツ(例えばアニメーションなど)をブラウザ45に表示させないのである。これにより、ユーザーBによってユーザーAの操作した操作ボタンが特定されてしまうことを防ぐことができる。
【0076】
図10は、画像処理装置2において行われる処理手順の一例を示すフローチャートである。この処理手順は、制御部10のハードウェアプロセッサによって実行されるプログラム20に規定された処理手順であり、特に画面提供部32による処理手順を示している。

る。画像処理装置2は、この処理を開始すると、第2のブラウザ45が接続中であるか否かを判断する(ステップS1)。第2のブラウザ45が接続中である場合(ステップS1でYES)、画像処理装置2は、第1のブラウザ31と第2のブラウザ45とで1つの操作画面を共有して表示する画面共有表示処理を実行する(ステップS2)。これに対し、第2のブラウザ45が接続中でない場合(ステップS1でNO)、画像処理装置2は、第1のブラウザ31で操作画面を表示部5aに表示する通常表示処理を実行する(ステップS3)。通常表示処理では、画面提供部32によって生成される操作画面が複数のブラウザ31,45で共有表示されず、画像処理装置2の表示部5aのみで表示される。
【0077】
図11は、画面共有表示処理(ステップS2)の詳細な処理手順の一例を示すフローチャートである。画像処理装置2は、画面共有表示処理を開始すると、第1のブラウザ31に操作画面G1を表示させる第1処理(ステップS10)と、第2のブラウザ45に操作画面G2を表示させる第2処理(ステップS20)との処理を順次実行する。
【0078】
第1処理(ステップS10)において、画像処理装置2は、まず表示対象となる操作画面情報21を記憶部12から読み出す(ステップS11)。画像処理装置2は、その操作画面情報21に定義されている1つの表示コンテンツ22を記憶部12から読み出し(ステップS12)、その表示コンテンツ22を操作画面G1内の指定された位置に配置する(ステップS13)。画像処理装置2は、操作画面情報21に基づき、操作画面G1に配置すべき他の表示コンテンツ22があるかどうかを判断する(ステップS14)。他の表示コンテンツ22がある場合(ステップS14でYES)、画像処理装置2による処理は、ステップS12へ戻り、上記処理を繰り返す。操作画面G1に対する全ての表示コンテンツ22の配置が完了すると(ステップS14でYES)、画像処理装置2は、操作画面G1を第1のブラウザ31へ出力する(ステップS15)。これにより、第1のブラウザ31は、画面提供部32から出力される操作画面G1を表示部5aに表示する。
【0079】
次に第2処理(ステップS20)へ進み、画像処理装置2は、再び表示対象となる操作画面情報21を記憶部12から読み出す(ステップS21)。このとき、読み出される操作画面情報21は、ステップS11で読み出された操作画面情報21と同じである。画像処理装置2は、その操作画面情報21に定義されている1つの表示コンテンツ22を記憶部12から読み出し(ステップS22)、コンテンツ情報23を参照する(ステップS23)。そして画像処理装置2は、ステップS22で読み出した表示コンテンツ22に機密属性が設定されているか否かを判断する(ステップS24)。機密属性が設定されている場合(ステップS14でYES)、画像処理装置2は、ステップS22で読み出した表示コンテンツ22を非表示に設定する(ステップS25)。この非表示の設定には、表示コンテンツ22そのものを非表示とする設定の他、表示コンテンツ22に含まれる機密性の高い情報(文字列など)を非表示とする設定や、ユーザーの操作に基づく操作ボタンの表示態様の変化を非表示とする設定などが含まれる。一方、機密属性が設定されていない場合(ステップS14でNO)、画像処理装置2は、ステップS22で読み出した表示コンテンツ22を操作画面G2内の指定された位置に配置する(ステップS26)。
【0080】
続いて画像処理装置2は、操作画面情報21に基づき、操作画面G2に配置すべき他の表示コンテンツ22があるかどうかを判断する(ステップS27)。他の表示コンテンツ22がある場合(ステップS27でYES)、画像処理装置2による処理は、ステップS22へ戻り、上記処理を繰り返す。操作画面G2に対する全ての表示コンテンツ22の配置が完了すると(ステップS27でYES)、画像処理装置2は、操作画面G2を第2のブラウザ45へ出力する(ステップS15)。これにより、第2のブラウザ45は、画面提供部32から出力される操作画面G2を表示部42に表示する。
【0081】
画像処理装置2は、第2のブラウザ45が接続中である場合、上記のような画面共有表示処理(ステップS2)を繰り返し実行する。そのため、例えばユーザーA又はユーザーBの操作に基づいて操作画面G1,G2が更新するとき、画像処理装置2は、機密属性が設定されている表示コンテンツ22を一方の操作画面G1だけに表示させ、他方の操作画面G2に表示させない処理を行う。これにより、機密性の高い情報をユーザーBには見せず、ユーザーAだけに開示することが可能であり、情報の漏洩を防ぐことができる。
【0082】
画像処理装置2の表示部5aには、上述した操作画面の他にも様々な画面が表示される。そこで以下においては、具体的な操作画面を例示しつつ、画面提供部32によって行われる他の処理について説明する。
【0083】
図12は、BOXに保存されている電子ファイル24の一覧を表示する操作画面の例を示す図である。図12(a)は、ブラウザ31によって画像処理装置2の表示部5aに表示される操作画面G1を示している。この操作画面G1には、表示コンテンツ22として、BOX名を表示するBOX名表示領域R1と、電子ファイル24の一覧を表示するファイル一覧表示領域R2とが含まれる。BOX名表示領域R1には、BOX名を示す文字列が表示される。また、ファイル一覧表示領域R2には、BOXに保存されている電子ファイル24のサムネイル画像とファイル名とが一覧表示される。
【0084】
BOX名を示す文字列には、機密性の高い情報が含まれることがある。また、電子ファイル24のサムネイル画像やファイル名にも、機密性の高い情報が含まれることがある。そのため、図12(a)に示す操作画面G1の場合、BOX名表示領域R1とファイル一覧表示領域R2のそれぞれの表示コンテンツ22に機密属性が設定される。そのため、画面提供部32は、図12(a)に示す操作画面G1をブラウザ31へ出力すると、例えば図12(b)に示すように、BOX名表示領域R1とファイル一覧表示領域R2とをブランクにした操作画面G2を生成し、ブラウザ45へ出力する。これにより、情報処理装置3の表示部42には、図12(b)に示すような操作画面G2が表示される。そのため、ユーザーBは、図12(b)の操作画面G2から機密性の高い情報を読み取ることができない。
【0085】
また、画面提供部32は、図12(b)の操作画面G2に代えて、図13に示す操作画面G2をブラウザ45へ出力しても良い。図13の操作画面G2では、機密属性が設定されている表示コンテンツに代えて、ダミーコンテンツ60が配置されている。すなわち、画面提供部32は、ブラウザ45に出力する操作画面G2を生成するとき、機密属性が設定されている表示コンテンツ22に代えて、ダミーコンテンツ60を操作画面G2内に配置するのである。これにより、機密性の高い文字列は、ダミー文字列に置き換えられる。また、電子ファイル24のサムネイル画像は、ダミー画像に置き換えられる。したがって、ユーザーBは、BOX名やファイル名などを把握することができず、また電子ファイル24のサムネイル画像を見ることもできなくなる。
【0086】
以上のように本実施形態の画像処理装置2は、ユーザーが操作可能な操作画面G1を表示部5aに表示する第1のブラウザ31と、外部装置において起動している第2のブラウザ45と通信を行う通信インタフェース11と、第1のブラウザ31と前記第2のブラウザのそれぞれに操作画面G1,G2を提供し、第1のブラウザ31及び第2のブラウザ45で操作画面を共有して表示させる画面提供部32と、を備えている。そして画面提供部32は、第1のブラウザ31及び第2のブラウザ45のそれぞれに提供する操作画面に所定の表示コンテンツ22が含まれているとき、第1のブラウザ31にその表示コンテンツ22を表示させ、第2のブラウザ45にその表示コンテンツ22を表示させない制御を行うように構成される。このような構成によれば、外部の情報処理装置3を操作しているユーザーBに、機密性の高い情報が漏れてしまうことを防止することができる。
【0087】
(第2実施形態)
次に本発明の第2実施形態について説明する。本実施形態では、操作画面に含まれる表示コンテンツ22に機密属性が設定されている場合、その機密レベルに応じて第2のブラウザ45に対する表示/非表示を切り替える例について説明する。尚、本実施形態における画像処理システム1の構成は、第1実施形態と同様である。
【0088】
図14は、本実施形態におけるコンテンツ情報23の一例を示す図である。図14に示すコンテンツ情報23では、機密属性が「YES」として設定されている表示コンテンツ22に対し、機密レベルが設定されている。図14の例では、機密レベルが「1」と「2」の2段階である場合を示しているが、これに限られるものではなく、3段階以上のレベル設定であっても構わない。
【0089】
画面提供部32は、第2のブラウザ45からのアクセスを検知すると、第1のブラウザ31に対し、図15に示すような操作画面G1を出力する。図15は、画像処理装置2において表示される操作画面G1を示す図である。この操作画面G1は、第2のブラウザ45に対して操作画面G2の提供が開始される前に、画像処理装置2の表示部5aに表示される。ユーザーAは、表示部5aに図15の操作画面G1が表示されると、外部の情報処理装置3において表示を禁止する機密レベルを設定する。図15では、機密レベルが「2」以上である場合に表示コンテンツ22の表示を禁止する設定を行った例を示している。
【0090】
ユーザーAによって機密レベルが設定されると、画面提供部32は、ユーザーAによって指定された機密レベル以上の表示コンテンツ22を非表示に設定した操作画面G2を生成し、第2のブラウザ45への提供を開始する。
【0091】
図16は、本実施形態における第2処理(ステップS20)の詳細な処理手順の一例を示すフローチャートである。この第2処理が第1実施形態で説明した第2処理と異なる点は、ステップS30である。画像処理装置2は、操作画面G2に配置すべき表示コンテンツ22に機密属性が設定されている場合(ステップS24でYES)、コンテンツ情報23に基づいて表示コンテンツ22に設定されている機密レベルを判定する(ステップS31)。そして画像処理装置2は、表示コンテンツ22の機密レベルがユーザーAによって指定された所定レベル以上であるか否かを判断する(ステップS32)。表示コンテンツ22の機密レベルが所定レベル以上である場合(ステップS32でYES)、画像処理装置2は、その表示コンテンツ22を非表示に設定する(ステップS25)。これに対し、表示コンテンツ22の機密レベルが所定レベル未満である場合(ステップS32でNO)、画像処理装置2は、その表示コンテンツ22を操作画面G2内の指定された位置に配置する(ステップS26)。その他の処理は、第1実施形態で説明した処理と同様である。
【0092】
このように本実施形態の画像処理装置2は、第2のブラウザ45に操作画面G2を出力するとき、表示コンテンツ22の機密レベルに応じて表示/非表示を切り替える。具体的には、表示コンテンツ22の機密レベルが所定レベル以上であるとき、画像処理装置2は、その表示コンテンツ22を第1のブラウザ31のみに表示させ、第2のブラウザ45には表示させない。また、表示コンテンツ22の機密レベルが所定レベル未満であるとき、画像処理装置2は、その表示コンテンツ22を、第1のブラウザ31と第2のブラウザ45との双方において表示させる。このように機密レベルに応じて第2のブラウザ45における表示/非表示を切り替えることにより、例えばユーザーBがユーザーAと同じ組織に属するユーザーであるか否かに応じて、ユーザーBに開示する情報を適宜変更することが可能となる。
【0093】
尚、本実施形態において上述した点以外については、第1実施形態で説明したものと同様である。
【0094】
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態について説明する。第1及び第2実施形態では、コンテンツ情報23において予め表示コンテンツ22に機密属性が設定されている場合を例示した。しかし、これに限られるものではなく、機密属性は、第2のブラウザ45のアクセスを検知したときに、ユーザーAによって設定される情報であっても構わない。本実施形態では、画像処理装置2が第2のブラウザ45からのアクセスを検知したときにユーザーAによる機密属性の設定操作を受け付ける例について説明する。
【0095】
画面提供部32は、第2のブラウザ45からのアクセスを検知すると、第1のブラウザ31に対し、図17に示すような操作画面G1を出力する。図17は、画像処理装置2において表示される操作画面G1を示す図である。この操作画面G1は、第2のブラウザ45に対して操作画面G2の提供が開始される前に、画像処理装置2の表示部5aに表示される。操作画面G1には、記憶部12に記憶されている複数の表示コンテンツ22のそれぞれに対し、機密属性を設定するための操作ボタンが表示される。例えば、各表示コンテンツ22に機密属性を設定するとき、ユーザーAは、「YES」の操作ボタンを操作すれば良い。これに対し、各表示コンテンツ22に機密属性を設定しないとき、ユーザーAは、「NO」の操作ボタンを操作すれば良い。ユーザーAは、図17の操作画面G1に対する操作を行うことで、複数の表示コンテンツ22のそれぞれに対し、機密属性を個別に設定することができる。
【0096】
機密属性が設定される表示コンテンツ22は、例えば、ユーザー名やパスワードの表示を含むコンテンツである。この他にも、例えば、アドレス情報の表示を含むコンテンツや電子ファイルのファイル名の表示を含むコンテンツ、サムネイル画像の表示を含むコンテンツ、プレビュー画像の表示を含むコンテンツなどがある。ユーザーAは、操作画面G1に対する操作を行うことで、それらの表示コンテンツ22に対し、機密属性を個別に設定することができる。
【0097】
このように本実施形態の画像処理装置2は、第2のブラウザ45に操作画面G2を出力するとき、ユーザーAが複数の表示コンテンツ22のそれぞれに対し、個別に機密属性を設定することができる。そのため、例えばユーザーBがユーザーAと同じ組織に属するユーザーであるか否かに応じて、ユーザーA自身がユーザーBに開示する情報を適宜設定することが可能である。
【0098】
尚、本実施形態において上述した点以外については、第1又は第2実施形態で説明したものと同様である。
【0099】
(第4実施形態)
次に本発明の第4実施形態について説明する。上記第1乃至第3実施形態では、表示コンテンツ22に機密属性が設定されている場合、第1のブラウザ31へ出力する操作画面G1において表示コンテンツ22を表示させ、第2のブラウザ45へ出力する操作画面G2において表示コンテンツ22を表示さない例を説明した。しかしながら、例えばユーザーBが操作画面G2に対する操作を行うことにより、ユーザーAに見られてはいけない表示コンテンツ22を含む操作画面G1,G2が表示されることがある。そこで、本実施形態では、複数の表示コンテンツ22のそれそれに秘匿設定を個別付与し、秘匿設定が付与されている表示コンテンツ22を第2のブラウザ45にのみ表示させ、第1のブラウザ31には表示させない例を説明する。
【0100】
図18は、ユーザーBによるリモート操作によって表示される操作画面G2の例を示す図である。この操作画面G2には、画像処理装置2の基本情報である装置名やIPアドレス、MACアドレスなどの情報を表示する表示コンテンツ22が含まれる。また、操作画面G2には、コピーカウント値、スキャンカウント値及びプリントカウント値のそれぞれを表示する表示コンテンツ22が含まれる。
【0101】
コピーカウント値、スキャンカウント値及びプリントカウント値のそれぞれを表示する表示コンテンツ22は、遠隔サポートを行うユーザーBが閲覧可能な管理用コンテンツである。例えば、コピーカウント値、スキャンカウント値及びプリントカウント値は、操作画面G2に対してユーザーBが所定の操作を行うことでリセットすることが可能である。ユーザーBが操作画面G2に対して行う操作をユーザーAによって見られてしまうと、コピーカウント値などのカウント値が不正にリセットされてしまう可能性がある。そのため、コピーカウント値、スキャンカウント値及びプリントカウント値のそれぞれを表示する表示コンテンツ22は、ユーザーAには見せないことが好ましい。そこで、本実施形態の画像処理装置2は、図18に示すような操作画面G2をブラウザ45に提供するとき、コピーカウント値などを表示する表示コンテンツ22を非表示に設定した操作画面G1を生成し、ブラウザ31へ出力するように構成される。
【0102】
図19は、本実施形態におけるコンテンツ情報23の一例を示す図である。このコンテンツ情報23には、表示コンテンツ22ごとに秘匿設定に関する情報が付与される。秘匿設定は、画像処理装置2の表示部5aに表示させないコンテンツである場合に「YES」が設定され、画像処理装置2の表示部5aに表示させるコンテンツである場合に「NO」が設定される。つまり、図19のコンテンツ情報23において秘匿設定の項目に「YES」が付与されている表示コンテンツ22は、画像処理装置2の表示部5aにおいて表示されない表示コンテンツ22である。
【0103】
画面提供部32は、図19に示すコンテンツ情報23を参照し、ブラウザ31に提供する操作画面G1と、ブラウザ45に提供する操作画面G2とを生成する。したがって、情報処理装置3の表示部42において図18に示す操作画面G2が表示されるとき、画像処理装置2の表示部5aには、図20に示すような操作画面G1が表示される。図20の操作画面G1では、コピーカウント値、スキャンカウント値及びプリントカウント値のそれぞれを表示する表示コンテンツ22が表示されない。これにより、ユーザーAによってカウント値が不正にリセットされてしまうことを未然に防ぐことができる。
【0104】
このように本実施形態の画像処理装置2は、第1のブラウザ31及び第2のブラウザ45のそれぞれに提供する操作画面に所定の表示コンテンツ22が含まれているとき、第1のブラウザ31及び第2のブラウザ45の一方にその表示コンテンツ22を表示させ、他方にその表示コンテンツ22を表示させない制御を行うように構成される。このような構成によれば、ユーザーA及びBの一方に見られてはいけない情報を秘匿した状態で他方に開示することができるため、より利便性が向上する。
【0105】
尚、本実施形態において上述した点以外については、第1乃至第3実施形態で説明したものと同様である。
【0106】
(変形例)
以上、本発明に関する好ましい実施形態について説明した。しかし、本発明は、上記実施形態において説明した内容のものに限られるものではなく、種々の変形例が適用可能である。
【0107】
例えば上記各実施形態では、画像処理装置2がMFPとして構成される場合を例示したが、これに限られるものではない。例えば、画像処理装置2は、コピー専用機、スキャナ、プリンタ、FAX専用機などの単機能機として構成される装置であっても構わない。また、画像処理装置2は、上記以外の他の装置として構成されるものであっても良い。
【0108】
また、上記実施形態では、画像処理装置2で実行されるプログラム20が予め記憶部12に記憶されている例を説明した。しかし、プログラム20は、画像処理装置2に予め記憶されているものに限られない。すなわち、画像処理装置2において実行されるプログラム20は、それ単体で取引の対象となるものであっても構わない。この場合、プログラム20は、インターネットなどのネットワークを介してダウンロード可能な態様で提供されるものであっても良いし、またCD-ROMなどのコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録された状態で提供されるものであっても良い。
【符号の説明】
【0109】
1 画像処理システム
2 画像処理装置
3 情報処理装置(外部装置)
5a 表示部
20 プログラム
21 操作画面情報
22 表示コンテンツ
23 コンテンツ情報
31 ブラウザ(第1のブラウザ)
32 画面提供部
45 ブラウザ(第2のブラウザ)
G1,G2 操作画面
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20