(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024136679
(43)【公開日】2024-10-04
(54)【発明の名称】情報処理システム、プログラム及び情報処理方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 20/06 20120101AFI20240927BHJP
【FI】
G06Q20/06 300
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023047865
(22)【出願日】2023-03-24
(71)【出願人】
【識別番号】513040384
【氏名又は名称】株式会社マネーフォワード
(74)【代理人】
【識別番号】110002789
【氏名又は名称】弁理士法人IPX
(72)【発明者】
【氏名】黒田 直樹
【テーマコード(参考)】
5L020
5L055
【Fターム(参考)】
5L020AA14
5L055AA14
(57)【要約】 (修正有)
【課題】電子マネーの利便性を向上させる情報処理システム、プログラムおよび情報処理方法を提供する。
【解決手段】キャッシュレス決済サーバと、組織端末と、従業員端末と、外部サーバと、ネットワークと、を含む情報処理システムにおいて、少なくとも1つのプロセッサは、次の各ステップを実行する。制御ステップでは、第1ウォレット口座と、第2ウォレット口座との間で行われる送金を制御する。第1ウォレット口座は、電子マネーの口座であり、第2ウォレット口座は、残高の上限として残高上限条件が設定される電子マネーの口座である。管理ステップでは、第2ウォレット口座の残高が残高上限条件の上限を上回る場合、残高上限条件の上限を上回る金額をスイープ先口座に入金するように管理する。スイープ先口座は、第2ウォレット口座からの入金を受け付け可能な口座である。
【選択図】
図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報処理システムであって、
次の各ステップを実行する少なくとも1つのプロセッサを備え、
制御ステップでは、第1ウォレット口座と、第2ウォレット口座との間で行われる送金を制御し、ここで前記第1ウォレット口座は、電子マネーの口座であり、前記第2ウォレット口座は、残高の上限として残高上限条件が設定される電子マネーの口座であり、
管理ステップでは、前記第2ウォレット口座の残高が前記残高上限条件の上限を上回る場合、前記残高上限条件の上限を上回る金額をスイープ先口座に入金するように管理し、ここで前記スイープ先口座は、前記第2ウォレット口座からの入金を受け付け可能な口座である、
情報処理システム。
【請求項2】
請求項1に記載の情報処理システムにおいて、
前記第1ウォレット口座は、一回の送金による取引額の上限に関する条件が第1送金条件として設定される口座であり、
前記第2ウォレット口座は、一回の送金による取引額の上限に関する条件が前記第1送金条件と異なる第2送金条件として設定される口座である、
情報処理システム。
【請求項3】
請求項2に記載の情報処理システムにおいて、
前記第2ウォレット口座は、第2種資金移動業の口座であり、
前記第2送金条件は、前記第2種資金移動業の口座からの送金による取引額の上限として法律により定められている金額であることである、
情報処理システム。
【請求項4】
請求項2に記載の情報処理システムにおいて、
前記第1ウォレット口座は、送金可能な金額の上限が定められていない第1種資金移動業の口座である。
情報処理システム。
【請求項5】
請求項4に記載の情報処理システムにおいて、
前記第1ウォレット口座は、組織が管理する口座であり、
前記第2ウォレット口座は、前記組織に属する従業員が管理する口座であり、
前記制御ステップでは、前記組織の前記第1ウォレット口座から前記従業員の前記第2ウォレット口座への給与の送金を制御する、
情報処理システム。
【請求項6】
請求項3に記載の情報処理システムにおいて、
前記制御ステップでは、前記第2ウォレット口座から前記第2送金条件の上限を超える取引額の送金をする場合、前記第2送金条件の上限を超えない範囲で複数回に分けて送金する、
情報処理システム。
【請求項7】
請求項1に記載の情報処理システムにおいて、
前記スイープ先口座は、前記第2ウォレット口座との間での入金又は出金が、1日以内に可能な口座である、
情報処理システム。
【請求項8】
請求項1に記載の情報処理システムにおいて、
前記スイープ先口座は、日々決算型ファンドである、
情報処理システム。
【請求項9】
請求項1に記載の情報処理システムにおいて、
前記残高上限条件の上限は、100万円である、
情報処理システム。
【請求項10】
請求項1に記載の情報処理システムにおいて、
前記残高上限条件の上限は、前記第2ウォレット口座の名義人が任意に設定可能な値である、
情報処理システム。
【請求項11】
請求項1に記載の情報処理システムにおいて、
表示ステップでは、前記第2ウォレット口座の残高と前記スイープ先口座の残高との合計金額を表示させる、
情報処理システム。
【請求項12】
プログラムであって、
少なくとも1つのコンピュータに、請求項1~請求項11の何れか1つに記載の情報処理システムの各ステップを実行させる、
プログラム。
【請求項13】
情報処理方法であって、
請求項1~11の何れか1つに記載の情報処理システムの各ステップを備える、
情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理システム、プログラム及び情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の技術において、従来型電子マネーへ入金することができる基盤マネーを、消費活動に介在させることができる金融基盤システム、情報処理装置、情報処理方法、及びプログラムが開示されている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明では上記事情に鑑み、電子マネーの利便性を更に向上させる技術を提供することした。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一態様によれば、情報処理システムが提供される。この情報処理システムは、次の各ステップを実行する少なくとも1つのプロセッサを備える。制御ステップでは、第1ウォレット口座と、第2ウォレット口座との間で行われる送金を制御する。第1ウォレット口座は、電子マネーの口座であり、第2ウォレット口座は、残高の上限として残高上限条件が設定される電子マネーの口座である。管理ステップでは、第2ウォレット口座の残高が残高上限条件の上限を上回る場合、残高上限条件の上限を上回る金額をスイープ先口座に入金するように管理する。スイープ先口座は、第2ウォレット口座からの入金を受け付け可能な口座である。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】情報処理システム1のシステム構成の一例を示す図である。
【
図2】キャッシュレス決済サーバ2のハードウェア構成の一例を示す図である。
【
図3】組織端末3のハードウェア構成の一例を示す図である。
【
図4】従業員端末4のハードウェア構成の一例を示す図である。
【
図5】外部サーバ5のハードウェア構成の一例を示す図である。
【
図6】キャッシュレス決済サーバ2のプロセッサ21が備える機能部の一例を示す図である。
【
図8】甲株式会社の第1ウォレット口座60に紐づく資金の移動の一例を説明する図である。
【
図9】従業員Aの第2ウォレット口座64に紐づく資金の移動の一例を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、図面を用いて本発明の実施形態について説明する。以下に示す実施形態中で示した各種特徴事項は、互いに組み合わせ可能である。
【0008】
ところで、本実施形態に登場するソフトウェアを実現するためのプログラムは、コンピュータが読み取り可能な非一時的な記録媒体(Non-Transitory Computer-Readable Medium)として提供されてもよいし、外部のサーバからダウンロード可能に提供されてもよいし、外部のコンピュータで当該プログラムを起動させてクライアント端末でその機能を実現(いわゆるクラウドコンピューティング)するように提供されてもよい。
【0009】
また、本実施形態において「部」とは、例えば、広義の回路によって実施されるハードウェア資源と、これらのハードウェア資源によって具体的に実現されうるソフトウェアの情報処理とを合わせたものも含みうる。また、本実施形態においては様々な情報を取り扱うが、これら情報は、例えば電圧・電流を表す信号値の物理的な値、0又は1で構成される2進数のビット集合体としての信号値の高低、又は量子的な重ね合わせ(いわゆる量子ビット)によって表され、広義の回路上で通信・演算が実行されうる。
【0010】
また、広義の回路とは、回路(Circuit)、回路類(Circuitry)、プロセッサ(Processor)、及びメモリ(Memory)等を少なくとも適当に組み合わせることによって実現される回路である。すなわち、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device:SPLD)、複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device:CPLD)、及びフィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA))等を含むものである。
【0011】
1.情報処理システム1のシステム構成
まず、
図1を参照しながら本実施形態の情報処理システム1のシステム構成について説明する。
【0012】
図1は、情報処理システム1のシステム構成の一例を示す図である。情報処理システム1は、キャッシュレス決済によるサービスを提供するシステムである。
図1が示すように、情報処理システム1は、キャッシュレス決済サーバ2と、組織端末3と、従業員端末4と、外部サーバ5と、ネットワークNとを含む。なお、キャッシュレス決済サーバ2、組織端末3、従業員端末4及び外部サーバ5は、それぞれが1以上の情報処理装置で構成されてもよい。ここで、情報処理システム1に例示されるシステムとは、1つ又はそれ以上の装置又は構成要素からなるものである。したがって、キャッシュレス決済サーバ2単体、組織端末3単体、従業員端末4単体及び外部サーバ5単体であっても情報処理システム1に例示されるシステムに含まれる。
【0013】
キャッシュレス決済サーバ2は、キャッシュレス決済手段に関連するデータを管理するサーバである。
【0014】
組織端末3は、組織の管理者が使用する端末である。組織の管理者は、組織端末3を介して、第1ウォレット口座を管理するユーザである。組織端末3は、PC(Personal Computer)、タブレット型コンピュータ、スマートフォン等の何れであってもよい。
【0015】
従業員端末4は、組織の従業員が所有する端末である。従業員端末4は、組織の従業員が私物として所有する端末であるものとして説明するが、組織の所有する端末であってもよい。顧客は、従業員端末4を介して、第2ウォレット口座を管理するユーザである。従業員端末4は、PC(Personal Computer)、タブレット型コンピュータ、スマートフォン等の何れであってもよい。
【0016】
外部サーバ5は、キャッシュレス決済サーバ2以外のサーバである。本実施形態では例えば、外部サーバ5は、各銀行口座61、62、70、71を管理するサーバと、スイープ先口座65、73とを管理するサーバとを少なくとも含む。
【0017】
ネットワークNは、キャッシュレス決済サーバ2と組織端末3と従業員端末4と外部サーバ5とのそれぞれを、相互に通信可能な状態にする。ネットワークNは、インターネットを使用した無線による通信であってもよいが、これに限定されるものではなく、有線による通信であってもよい。
【0018】
2.ハードウェア構成
次に、
図2~
図5を参照しながら本実施形態の、キャッシュレス決済サーバ2、組織端末3、従業員端末4及び外部サーバ5のハードウェア構成について説明する。
【0019】
2.1.キャッシュレス決済サーバ2のハードウェア構成
図2は、キャッシュレス決済サーバ2のハードウェア構成の一例を示す図である。
図2に示されるように、キャッシュレス決済サーバ2は、プロセッサ21と、記憶部22と、通信部23とを備え、これらの構成要素がキャッシュレス決済サーバ2の内部において通信バス20を介して電気的に接続されている。キャッシュレス決済サーバ2は、実施形態に係る処理を実行する。
【0020】
プロセッサ21は、キャッシュレス決済サーバ2に関連する全体動作の処理及び制御を行う。プロセッサ21は、例えば中央処理装置(Central Processing Unit:CPU)である。プロセッサ21が、記憶部22に記憶された所定のプログラムを読み出し、プログラムに基づき処理を実行することによって、キャッシュレス決済サーバ2に係る種々の機能、例えば、後述する
図7~
図11に示される処理が実現される。なお、プロセッサ21は単一であることに限定されず、機能ごとに複数のプロセッサ21を有するように実施してもよい。また、それらの組合せであってもよい。
【0021】
記憶部22は、前述の記載により定義される様々な情報を記憶する。これは、例えば、プロセッサ21によって実行されるキャッシュレス決済サーバ2に係る種々のプログラム等を記憶するソリッドステートドライブ(Solid State Drive:SSD)等のストレージデバイスとして、プログラムの演算に係る一時的に必要な情報(引数、配列等)を記憶するランダムアクセスメモリ(Random Access Memory:RAM)等のメモリとして実施されうる。記憶部22は、プロセッサ21によって実行されるキャッシュレス決済サーバ2に係る種々のプログラム、変数及びプロセッサ21がプログラムに基づき処理を実行する際に用いるデータ等を記憶している。記憶部22は、記憶媒体の一例である。記憶部22は、後述する、ユーザテーブルT1、取引テーブルT2等の種々のデータベースが記憶する。
【0022】
通信部23は、USB、IEEE1394、Thunderbolt(登録商標)、有線LANネットワーク通信等といった有線型の通信手段が好ましいものの、無線LANネットワーク通信、LTE/3G/4G/5G等のモバイル通信、BLUETOOTH(登録商標)通信等を必要に応じて含めてもよい。すなわち、これら複数の通信手段の集合として実施することがより好ましい。すなわち、キャッシュレス決済サーバ2は、通信部23を介して、外部から種々の情報を通信してもよい。
【0023】
2.2.組織端末3のハードウェア構成
図3は、組織端末3のハードウェア構成の一例を示す図である。
図3に示されるように、組織端末3は、プロセッサ31と、記憶部32と、通信部33と、入力部34と、出力部35と、を有し、これらの構成要素が組織端末3の内部において通信バス30を介して電気的に接続されている。組織端末3は、実施形態に係る処理を実行する。組織端末3のプロセッサ31、記憶部32及び通信部33については、キャッシュレス決済サーバ2のプロセッサ21、記憶部22及び通信部23を参照されたい。
【0024】
入力部34は、組織端末3の筐体に含まれてもよいし、外付けされてもよい。例えば、入力部34は、出力部35と一体となってタッチパネルとして実施されてもよい。タッチパネルであれば、ユーザは、タップ操作、スワイプ操作等を入力することが可能である。もちろん、タッチパネルに代えて、スイッチボタン、マウス、QWERTYキーボード等を採用してもよい。すなわち、入力部34がユーザによってなされた操作に基づく入力を受け付ける。当該入力が命令信号として、通信バス30を介してプロセッサ31に転送され、プロセッサ31が必要に応じて所定の制御又は演算を実行しうる。
【0025】
出力部35は、組織端末3の表示デバイスとして機能することが可能である。出力部35は、例えば、組織端末3の筐体に含まれてもよいし、外付けされてもよい。出力部35は、ユーザが操作可能なグラフィカルユーザインターフェース(Graphical User Interface:GUI)の画面を表示する。これは例えば、CRTディスプレイ、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ及びプラズマディスプレイ等の表示デバイスを、組織端末3の種類に応じて使い分けて実施することが好ましい。
【0026】
2.3.従業員端末4のハードウェア構成
図4は、従業員端末4のハードウェア構成の一例を示す図である。従業員端末4は、プロセッサ41と、記憶部42と、通信部43と、入力部44と、出力部45とを備える。従業員端末4のそれぞれの構成要素が従業員端末4のそれぞれの内部において通信バス40を介して電気的に接続されている。従業員端末4は、実施形態に係る処理を実行する。従業員端末4の、プロセッサ41と、記憶部42と、通信部43とについては、キャッシュレス決済サーバ2のプロセッサ21と、記憶部22と、通信部23とを参照されたい。従業員端末4の、入力部44と、出力部45については、組織端末3の入力部34と、出力部35とを参照されたい。
【0027】
2.4.外部サーバ5のハードウェア構成
図5は、外部サーバ5のハードウェア構成の一例を示す図である。外部サーバ5は、プロセッサ41と、記憶部42と、通信部43とを備える。外部サーバ5のそれぞれの構成要素が外部サーバ5のそれぞれの内部において通信バス50を介して電気的に接続されている。外部サーバ5は、実施形態に係る処理を実行する。外部サーバ5の、プロセッサ51と、記憶部52と、通信部53とについては、キャッシュレス決済サーバ2のプロセッサ21と、記憶部22と、通信部23とを参照されたい。
【0028】
3.キャッシュレス決済サーバ2のプロセッサ21の機能構成
図6は、キャッシュレス決済サーバ2のプロセッサ21が備える機能部の一例を示す図である。記憶部22に記憶されているソフトウェアによる情報処理がハードウェアの一例である少なくとも1つのプロセッサ21によって具体的に実現されることで、プロセッサ21に含まれる各機能部として実行されうる。すなわち、プロセッサ21は、
図6に示すように、記憶部22に記憶された次の各部がなされるようにプログラムを実行することにより、情報送受信部210と、制御部211と、管理部212と、表示部213として機能する。
【0029】
情報送受信部210は、ネットワークN及び通信部23を介して種々の情報を、組織端末3、従業員端末4又は、外部サーバ5から受け付け、受信し、又は取得するように構成される。また、情報送受信部210は、通信部23及びネットワークNを介して種々の情報を、組織端末3、従業員端末4又は外部サーバ5に、送信又は出力するように構成される。
【0030】
制御部211は、複数のウォレット口座の間で行われる送金を制御する。例えば、制御部211は、第1ウォレット口座と、第2ウォレット口座との間で行われる送金を制御する。
【0031】
管理部212は、あるウォレット口座からのスイープ先口座への入金又はスイープ先口座からウォレット口座への出金を管理する。
【0032】
表示部213は、表示情報に基づいて、種々の情報を組織端末3又は従業員端末4に表示させる。ここで表示情報とは、画面、画像、アイコン、テキスト等といった、ユーザが視認可能な態様で生成された情報そのものだけでなく、表示させるためのレンダリング情報を含む概念である。
【0033】
情報送受信部210と、制御部211と、管理部212と、表示部213とは、より具体的には例えば、後述する情報処理を実行するように構成される。
【0034】
4.用語の説明
次に、本明細書における各用語を説明する。
【0035】
「キャッシュレス決済手段」とは、現金を使わない決済方式を採用する手段であり、クレジット、電子マネー(プリペイド式とポストペイド式とを含む)、スマートフォンアプリ等による決済の方法を含む手段である。本実施形態のキャッシュレス決済手段は、クレジット機能による決済とプリペイド機能による決済とを備える。本実施形態のキャッシュレス決済手段は、プリペイド機能による決済を行うか、クレジット機能による決済を行うかをユーザが任意に選択できる手段であってもよい。本実施形態のキャッシュレス決済手段は、プリペイドの残高がない場合にクレジット機能による決済が行われる手段であってもよい。クレジット機能は、ユーザの銀行口座に紐づけがされており、所定のタイミングで使用された金額の引き落としがされる機能である。プリペイド機能は、ユーザのウォレット口座に基づいており、ウォレット口座の残高を使用して決済がなされる機能である。
【0036】
「ウォレット口座」とは、プリペイド式の電子マネーの口座である。例えば、ウォレット口座は、ウォレット口座を管理するユーザの銀行口座と紐付いており、当該銀行口座の残高から当該ウォレット口座に所定の金額を出金することで、当該ウォレット口座の残高をチャージ可能に構成されてもよい。ウォレット口座の残高は、チャージされている金額の一部又は全部を銀行口座又は他のウォレット口座に送金可能に構成される。また、ウォレット口座は、レジ等のチャージ機能を有する特定の機器の操作を介してチャージ可能に構成されてもよい。ウォレット口座は、スマートフォンのアプリによって管理されてもよいし、専用のICプリペイドカードによって管理されてもよい。このスマートフォンのアプリは、スマートフォン内のICチップを介して所定の決済端末と通信してもよいし、アプリの使用により表示されるバーコードやQRコード(登録商標)等の特定のシンボルをスキャンすることにより行われるコード決済であってもよいし、インターネット通信を介した情報の送受信により行われてもよい。また、この専用のICプリペイドカードは、クレジットカードに組み込まれる形態であってもよい。ウォレット口座の残高は、例えば、公共料金の支払い、コンビニ、スーパーマケットでの買い物への支払い、テーマパークでの入場料の支払い等種々の支払いに利用される。
【0037】
このウォレット口座は、複数の種類のウォレット口座が存在する。この複数のウォレット口座は、第1ウォレット口座と、第2ウォレット口座とを含む。この「第1ウォレット口座」は、令和3年5月1日施行の改正資金決済法(資金決済に関する法律)に規定される第1種資金移動業の口座と、資金決済法の法改正により第1種資金移動業の口座と略同等の位置づけとなる口座と、その他の法律に準ずる第1種資金移動業の口座と略同等の位置づけとなる口座とのうち少なくとも1つを含む口座である。
【0038】
また、この第1ウォレット口座は、組織が管理する口座であってもよい。この「組織」とは、所定の目的を達成するための集団である。組織は、例えば、株式会社、有限会社、合資会社、合名会社、合資会社、一般社団法人、一般財団法人、公益社団・公益財団法人、NPO法人、組合等の法人を含んでもよい。また、組織は、例えば、その組織が会社である場合、グループ会社、関連会社、関係会社、親会社、子会社を含んでもよい。
【0039】
また、この第1ウォレット口座は、第1送金条件が設定される口座である。この「第1送金条件」は、一回の取引額の上限に関する条件である。第1送金条件は、ユーザが任意に設定できる値の条件であってもよいし、所定の法律が適用されることで当該法律により規制される取引額の上限値の条件であってもよい。所定の法律は、例えば、令和3年5月1日施行の改正資金決済法であってもよい。例えば、第1ウォレット口座が第1種資金移動業である場合、第1送金条件は、第1種資金移動業の口座からの送金による取引額の上限が定められていないことである。資金決済法の第36条の2第1項の規定は、取引額の上限が定められていないことの範囲に含まれるものとする。
【0040】
「第2ウォレット口座」とは、令和3年5月1日施行の改正資金決済法に規定される第2種資金移動業の口座と、資金決済法の法改正により第2種資金移動業の口座と略同等の位置づけとなる口座と、その他の法律に準ずる第2種資金移動業と略同等の位置づけとなる口座とのうち少なくとも1つを含む口座である。また、第2ウォレット口座は、令和3年5月1日施行の改正資金決済法に規定される第3種資金移動業の口座と、資金決済法の法改正により第3種資金移動業の口座と略同等の位置づけとなる口座と、その他の法律に準ずる第3種資金移動業と略同等の位置づけとなる口座とのうち少なくとも1つを含む口座である。
【0041】
また、この第2ウォレット口座は、第2送金条件が設定される口座である。この「第2送金条件」は、一回の取引額の上限に関する条件が第1送金条件と異なる条件である。第2送金条件は、ユーザが任意に設定できる値の条件であってもよいし、所定の法律が適用されることで当該法律により規制される取引額の上限値の条件であってもよい。所定の法律は、例えば、令和3年5月1日施行の改正資金決済法である。例えば、第2ウォレット口座が第2種資金移動業である場合、第2送金条件は、第2種資金移動業の口座からの送金による取引額の上限が法律により定められている金額であることである。この場合の取引額の上限は、資金決済法の第36条の2第2項に規定する少額として政令で定める額であり、例えば、百万円に相当する額である。また、例えば、第2ウォレット口座が第3種資金移動業である場合の取引額の上限は、資金決済法の第36条の2第3項に規定する少額として政令で定める額であり、五万円に相当する額である。
【0042】
第2ウォレット口座は、組織に属する従業員等の個人が管理する口座であってもよい。より具体的には例えば、第2ウォレット口座は、ある組織が管理する第1ウォレット口座から当該組織に所属する従業員の給与が振り込まれる口座である。第2ウォレット口座は、従業員自身が管理する口座として自由に入金又は出金することが可能な口座である。
【0043】
また、第2ウォレット口座は、個人事業主が管理する口座であってもよい。個人事業主に仕事を発注した組織は、その組織の管理する第1ウォレット口座から当該個人事業主の管理する第2ウォレット口座に対して、発注に紐づく支払いとしての送金が行われてもよい。
【0044】
残高上限条件は、第2ウォレット口座に残高の上限として設定される条件である。残高上限条件の上限は、任意の方法で設定可能な値である。例えば、残高上限条件の上限は、第2ウォレット口座の名義人が任意に設定可能な値であってもよいし、第2ウォレット口座に紐づく第2種の資金移動業者が任意に設定可能な値であってもよいし、何らかの法律、規則、商習慣等に基づいて設定される値であってもよい。残高上限条件の上限は、その条件に紐づく上限の値を上回れないように設定されてもよいし、その条件に紐づく上限を上回れるように設定されてもよい。その条件に紐づく上限の値を上回れるように設定された場合、その上回った金額をスイープ先口座にスイープしてもよいし、その旨をユーザに通知するようにしてもよい。
【0045】
スイープ先口座は、ウォレット口座との間での入金又は出金が、1日以内に可能な口座である。スイープ先口座は、銀行口座、投資信託口座等を含んでもよい。銀行口座は、一般社団法人全国銀行協会によって付与された4桁の金融機関コードを有する金融機関(例えば、銀行、信用金庫、信用組合、労働金庫、農協系、ネット銀行、ゆうちょ銀行等)に紐づく口座を含んでもよい。本明細書では、スイープ先口座としての銀行口座は、スイープ先口座ではない銀行口座と区別するために、スイープ先銀行口座と称する。また、スイープ先口座ではない銀行口座は、単に、銀行口座と称する。投資信託口座は、一般口座、特定口座、NISA口座等を含んでもよい。投資信託口座は、日々決算型ファンドの取引を行う口座であってもよい。日々決算型ファンドは、毎日決算されている投資信託のことである。日々決算型ファンドは、MRF、MMF、中期国債ファンドなどが該当し、毎日決算型ファンドと称されてもよい。
【0046】
「送金」とは、あるウォレット口座から資金を移動させる概念を含む。例えば、送金とは、ある第1ウォレット口座又はある第2ウォレット口座から、他の第1ウォレット口座、他の第2ウォレット口座、スイープ先口座、又は銀行口座への資金の移動を意味する場合がある。
【0047】
「入金」とは、銀行口座又はスイープ先口座の残高が増加する概念を含む。例えば、入金とは、あるウォレット口座からある銀行口座又はあるスイープ先口座に対して、資金を移動させることを意味する場合があり、その言葉の概念が「送金」と重なる範囲を有する。
【0048】
「出金」とは、銀行口座又はスイープ先口座の残高が減少する概念を含む。例えば、出金とは、ある銀行口座又はあるスイープ先口座から、あるウォレット口座又は他の銀行口座に対して、資金を移動させることを意味する場合がある。
【0049】
5.情報処理の説明
次に本実施形態における情報処理について説明をする。
【0050】
プロセッサ21は、記憶部22を参照して、
図7に示すユーザテーブルT1のようなテーブルを用いて各ユーザを管理する。
図7は、ユーザテーブルT1の一例を示す図である。ユーザテーブルT1は、各ユーザの情報が格納されているテーブルである。ユーザテーブルT1は、ユーザIDカラムT10と、ユーザ名カラムT11と、ウォレット口座残高カラムT12と、スイープ先口座残高カラムT13と、種別カラムT14とを含む。
【0051】
ユーザIDカラムT10は、ユーザ毎に固有の文字列からなるユーザIDが格納されるカラムであり、例えば、
図7に示すように「00001」、「00002」等の数字からなるユーザIDが格納されてもよいし、「abc123」等のように英数字からなるユーザIDが格納されてもよい。
【0052】
ユーザ名カラムT11は、「佐藤A太」、「山口B子」等のようにユーザの氏名の情報、又は「甲株式会社」等のように法人の名称の情報が格納されるカラムである。
【0053】
ウォレット口座残高カラムT12は、「81,427」等のウォレット口座の残高を示す情報が格納されるカラムである。ウォレット口座の残高を示す情報は、通貨の単位が省略されてもよいし、円やドル等の通貨の単位を含んでもよい。
【0054】
スイープ先口座残高カラムT13は、「9,594,196」等のスイープ先口座の残高を示す情報が格納されるカラムである。スイープ先口座の残高を示す情報は、通貨の単位が省略されてもよいし、円やドル等の通貨の単位を含んでもよい。
【0055】
種別カラムT14は、第1種資金移動業、第2種資金移動業又は第3種資金移動業の何れかを特定する情報が格納されるカラムである。
【0056】
例えば、管理部212は、「00001」のユーザIDに紐づいて、ユーザ名が「佐藤A太」であり、ウォレット口座残高が「81,427」であり、スイープ先口座残高が「13,524」であり、業種の種別が「第2種資金移動業」である情報を取得する。制御部211及び管理部212は、参照した、ウォレット口座残高及びスイープ先口座残高に基づいて、以下のトランザクションP1-1~P1-9、P2-1~P2-9を実行する。
【0057】
5.1.第1ウォレット口座を中心とした資金の移動に関する情報処理の説明
次に、
図8を示しながら、甲株式会社の第1ウォレット口座60を中心とした資金の移動に関する情報処理の説明を行う。
図8は、甲株式会社の第1ウォレット口座60に紐づく資金の移動の一例を説明する図である。ここで甲株式会社は、佐藤A太(以下従業員A)を従業員として雇用する法人である。
図8には、甲株式会社の第1ウォレット口座60と、甲株式会社の銀行口座61と、乙株式会社の銀行口座62と、丙株式会社の第1ウォレット口座63と、従業員Aの第2ウォレット口座64と、甲株式会社のスイープ先口座65と、プリペイド加盟店66と、クレジット加盟店67とが含まれる。
【0058】
甲株式会社の第1ウォレット口座60は、甲株式会社が管理する第1ウォレット口座である。甲株式会社の銀行口座61は、甲株式会社が管理する銀行口座である。乙株式会社の銀行口座62は、乙株式会社が管理する銀行口座である。ここで乙株式会社は、甲株式会社と異なる組織である。丙株式会社の第1ウォレット口座63は、丙株式会社が管理する第1ウォレット口座である。ここで、丙株式会社は、甲株式会社とは異なる組織であるが、乙株式会社とは異なる組織であっても同一の組織であってもよい。従業員Aの第2ウォレット口座64は、甲株式会社に所属する従業員Aが管理する第2ウォレット口座である。甲株式会社のスイープ先口座65は、甲株式会社が管理するスイープ先口座である。甲株式会社の第1ウォレット口座60と甲株式会社の銀行口座61と甲株式会社のスイープ先口座65とは、甲株式会社が所有する組織端末3の操作により、出金と入金と送金とが管理される。乙株式会社の銀行口座62は、乙株式会社が所有する組織端末3の操作により、出金と入金と送金とが管理される。従業員Aの第2ウォレット口座64は、従業員Aが所有する従業員端末4の操作により、出金と入金と送金とが管理される。
【0059】
プリペイド加盟店66は、プリペイド機能による決済の加盟店である。クレジット加盟店67は、クレジット機能による決済の加盟店である。ここで、クレジット加盟店67は、プリペイド加盟店66とは異なる店舗であってもよいし、プリペイド加盟店66とは同一の店舗であってもよい。プリペイド加盟店66とクレジット加盟店67とによる決済は、キャッシュレス決済サーバ2により管理される。
【0060】
甲株式会社の第1ウォレット口座60の操作の権限を有する組織端末3のプロセッサ31は、甲株式会社の管理者からの操作を介して、種々のトランザクション指示を受け付ける。組織端末3のプロセッサ31は、通信部33及びネットワークNを介して、トランザクション指示をキャッシュレス決済サーバ2に送信する。キャッシュレス決済サーバ2の情報送受信部210は、トランザクション指示を組織端末3から受信する。キャッシュレス決済サーバ2の制御部211及び管理部212は、トランザクション指示に基づいて、各トランザクションP1-1~P1-9を実効する。キャッシュレス決済サーバ2の表示部213は、トランザクションを実行した旨の表示方法を生成する。以下では、想定される種々のトランザクション指示のうち、代表的なトランザクション指示を受け付けた場合の制御部211及び管理部212の動作を説明する。
【0061】
(甲株式会社の銀行口座61への入金に係るトランザクションP1-1)
トランザクションP1-1を実行するトランザクション指示は、甲株式会社の銀行口座61への入金の指示である。例えば、甲株式会社の銀行口座61への入金の指示は、入金先としての甲株式会社の銀行口座61を特定する情報と、入金する金額の情報とを含む。銀行口座を特定する情報は、金融機関名、支店名、口座の種別(当座又は普通)、口座番号等の情報を含む情報である。
【0062】
トランザクションP1-1は、入金先となる甲株式会社の銀行口座61を特定する情報と、入金する金額の情報とに基づいて、特定した入金先の甲株式会社の銀行口座61に、所定の金額を入金する処理である。また、トランザクションP1-1は、甲株式会社の第1ウォレット口座60から入金をする場合であって、入金先が甲株式会社の銀行口座61である場合、電子マネーから現金に変換して入金する処理である。甲株式会社の銀行口座61としての外部サーバ5は、通信部53を介してキャッシュレス決済サーバ2及び組織端末3と通信し、プロセッサ51によってトランザクションP1-1を実行し、記憶部52にトランザクションP1-1に関する記録を記憶させる。トランザクションP1-1によれば、ウォレット口座から銀行口座に入金する場合、電子マネーから現金に変換して入金することが可能となる。
【0063】
なお、甲株式会社の銀行口座61との通信にあたって、全国銀行データ通信システムが利用されてもよいし、その他の通信システムが利用されてもよい。以下で説明する銀行口座と連携する各トランザクションについても同様である。
【0064】
(甲株式会社の銀行口座61からの出金に係るトランザクションP1-2)
トランザクションP1-2を実行するトランザクション指示は、甲株式会社の銀行口座61からの出金の指示である。甲株式会社の銀行口座61からの出金の指示は、甲株式会社の第1ウォレット口座60にチャージを実行させるための情報を含む指示である。例えば、甲株式会社の銀行口座61からの出金の指示は、出金元となる甲株式会社の銀行口座61を特定する情報と、出金する金額の情報とを含む。
【0065】
トランザクションP1-2は、特定した甲株式会社の銀行口座61から所定の金額を甲株式会社の第1ウォレット口座60に出金する処理である。また、トランザクションP1-2は、甲株式会社の銀行口座61に紐づく現金を電子マネーに変換して甲株式会社の第1ウォレット口座60に出金する処理である。なお、トランザクションP1-1、P1-2を実行する場合、制御部211は、甲株式会社の第1ウォレット口座60の残高又は甲株式会社の銀行口座61の残高から、手数料を差し引いてもよい。甲株式会社の銀行口座61としての外部サーバ5は、通信部53を介してキャッシュレス決済サーバ2及び組織端末3と通信し、プロセッサ51によってトランザクションP1-2を実行し、記憶部52にトランザクションP1-2に関する記録を記憶させる。トランザクションP1-2によれば、銀行口座からウォレット口座に出金する場合、現金から電子マネーに変換して出金することが可能となる。
【0066】
(乙株式会社の銀行口座62への入金に係るトランザクションP1-3)
トランザクションP1-3を実行するトランザクション指示は、乙株式会社の銀行口座62への入金の指示である。乙株式会社の銀行口座62への入金の指示は、甲株式会社の第1ウォレット口座60から乙株式会社の銀行口座62に入金(送金)するための情報を含む指示である。例えば、乙株式会社の銀行口座62への入金は、入金先としての乙株式会社の銀行口座62を特定する情報と、入金する金額の情報とを含む。乙株式会社の銀行口座62を特定する情報は、金融機関名、支店名、口座の種別(当座又は普通)、口座番号等の情報を含む情報である。制御部211は、乙株式会社の銀行口座62への入金の指示に基づいて、電子マネーを現金に変換して入金する。
【0067】
トランザクションP1-3は、特定した入金先の乙株式会社の銀行口座62に対して所定の金額を入金する処理である。なお、トランザクションP1-3を実行する場合、制御部211は、甲株式会社の第1ウォレット口座60の残高又は乙株式会社の銀行口座62の残高から、手数料を差し引いてもよい。乙株式会社の銀行口座62としての外部サーバ5は、通信部53を介してキャッシュレス決済サーバ2及び組織端末3と通信し、プロセッサ51によってトランザクションP1-3を実行し、記憶部52にトランザクションP1-3に関する記録を記憶させる。トランザクションP1-3によれば、第1ウォレット口座から入金をする場合であって、入金先が他社の銀行口座である場合、電子マネーから現金に変換して入金することが可能となる。
【0068】
(丙株式会社の第1ウォレット口座63への送金に係るトランザクションP1-4)
トランザクションP1-4を実行するトランザクション指示は、丙株式会社の第1ウォレット口座63への送金の指示である。丙株式会社の第1ウォレット口座63への送金の指示は、甲株式会社の第1ウォレット口座60から丙株式会社の第1ウォレット口座63に送金するための情報を含む指示である。例えば、丙株式会社の第1ウォレット口座63への送金の指示は、送金先となる丙株式会社の第1ウォレット口座63を特定する情報と、送金する金額の情報とを含む。送金先となる丙株式会社の第1ウォレット口座63は、同じサービスにより提供される電子マネーの口座であってもよいし、異なるサービスにより提供される電子マネーの口座であってもよい。
【0069】
トランザクションP1-4は、甲株式会社の第1ウォレット口座60と丙株式会社の第1ウォレット口座63との間で行われる送金を制御する処理である。より具体的には例えば、トランザクションP1-4は、特定した丙株式会社の第1ウォレット口座63に所定の金額を送金する処理である。丙株式会社の第1ウォレット口座63としてのキャッシュレス決済サーバ2は、通信部53を介して組織端末3と通信し、プロセッサ51によってトランザクションP1-4を実行し、記憶部52にトランザクションP1-4に関する記録を記憶させる。トランザクションP1-4によれば、同じ種類の資金移動業者の口座との間で送金を行うことが可能となるため、電子マネーの利便性を更に向上させる技術を提供することができる。
【0070】
(従業員Aの第2ウォレット口座64への送金に係るトランザクションP1-5)
トランザクションP1-5を実行するトランザクション指示は、従業員Aの第2ウォレット口座64への送金の指示である。従業員Aの第2ウォレット口座64への送金の指示は、甲株式会社の第1ウォレット口座60からある従業員Aの第2ウォレット口座64に送金するための情報を含む指示である。例えば、従業員Aの第2ウォレット口座64への送金の指示は、送金先となる従業員Aの第2ウォレット口座64を特定する情報と、送金する金額の情報とを含む。従業員Aの第2ウォレット口座64への送金の指示は、甲株式会社の管理者による設定に基づいて自動で生成されてもよい。例えば、従業員Aの第2ウォレット口座64への送金の指示は、従業員の毎月の給料の支払いのタイミング、ボーナスの支払いのタイミング等に生成されるように設定されてもよい。送金先の従業員Aの第2ウォレット口座64は、同じサービスにより提供される電子マネーの口座であってもよいし、異なるサービスにより提供される電子マネーの口座であってもよい。
【0071】
トランザクションP1-5は、甲株式会社の第1ウォレット口座60から、特定した従業員Aの第2ウォレット口座64に所定の金額を送金する処理である。より具体的には例えば、トランザクションP1-5は、組織である甲株式会社の第1ウォレット口座から甲株式会社の従業員Aの第2ウォレット口座への給与の送金を制御する処理が含まれることがある。従業員Aの第2ウォレット口座64としてのキャッシュレス決済サーバ2は、通信部53を介して組織端末3と通信し、プロセッサ51によってトランザクションP1-5を実行し、記憶部52にトランザクションP1-5に関する記録を記憶させる。トランザクションP1-5によれば、異なる種類の資金移動業者の口座との間で送金を行うことが可能となるため、電子マネーの利便性を更に向上させる技術を提供することができる。
【0072】
(甲株式会社のスイープ先口座65への入金に係るトランザクションP1-6)
トランザクションP1-6を実行するトランザクション指示は、甲株式会社のスイープ先口座65への入金の指示である。甲株式会社のスイープ先口座65への入金の指示は、甲株式会社の第1ウォレット口座60から甲株式会社のスイープ先口座65に入金するための情報を含む指示である。例えば、甲株式会社のスイープ先口座65への入金の指示は、入金先となる甲株式会社のスイープ先口座65を特定する情報と、入金する金額の情報とを含む。入金先となる甲株式会社のスイープ先口座65を特定する情報は、甲株式会社が管理する何れかのスイープ先銀行口座又は投資信託口座を特定する情報であってもよい。
【0073】
また、トランザクション指示としての甲株式会社のスイープ先口座65への入金の指示は、甲株式会社の管理者からの操作を介して受け付けることにより生成される他に、入金条件を満たすことによって生成されてもよい。すなわち、この入金条件は、甲株式会社のスイープ先口座65への入金の指示を発生させるための条件である。入金条件は、第1ウォレット口座の残高が所定の金額となった場合、所定の金額が入金された場合、所定の時間となった場合等を含む。
【0074】
トランザクションP1-6は、甲株式会社の第1ウォレット口座60からの甲株式会社のスイープ先口座65への入金を管理する処理である。トランザクションP1-6は、甲株式会社のスイープ先口座65が日々決算型ファンドの投資信託口座である場合、スイープ先口座65内の資金を利用して投資を行う処理である。甲株式会社のスイープ先口座65としての外部サーバ5は、通信部53を介して組織端末3と通信し、プロセッサ51によってトランザクションP1-6を実行し、記憶部52にトランザクションP1-6に関する記録を記憶させる。トランザクションP1-6によれば、ウォレット口座とスイープ先口座との間での入金を1日以内に実行可能であり、ユーザは即時に電子マネーの口座の残高を調整することができるため、電子マネーの利便性を更に向上させる技術を提供することができる。
【0075】
(甲株式会社のスイープ先口座65からの出金に係るトランザクションP1-7)
トランザクションP1-7を実行するトランザクション指示は、甲株式会社のスイープ先口座65からの出金の指示である。甲株式会社のスイープ先口座65からの出金の指示は、甲株式会社のスイープ先口座65から甲株式会社の第1ウォレット口座60へ出金(送金)するための情報を含む指示である。例えば、甲株式会社のスイープ先口座65からの出金の指示は、出金元となる甲株式会社のスイープ先口座65を特定する情報と、出金する金額の情報とを含む。出金元となる甲株式会社のスイープ先口座65を特定する情報は、何れかの銀行口座又は投資信託口座を特定する情報であってもよい。
【0076】
トランザクションP1-7は、甲株式会社のスイープ先口座65から甲株式会社の第1ウォレット口座60への出金を管理する処理である。また、トランザクションP1-7は、甲株式会社のスイープ先口座65が日々決算型ファンドの投資信託口座である場合、かつ、当該日々決算型ファンドを購入している場合、かつ、甲株式会社のスイープ先口座65からの出金の指示を受け付けた場合、当該日々決算型ファンドを売却して第1ウォレット口座に出金する処理が含まれる。甲株式会社のスイープ先口座65としての外部サーバ5は、通信部53を介して組織端末3と通信し、プロセッサ51によってトランザクションP1-7を実行し、記憶部52にトランザクションP1-7に関する記録を記憶させる。トランザクションP1-7によれば、ウォレット口座とスイープ先口座との間での出金を1日以内に実行可能であり、ユーザは即時に電子マネーの口座の残高を調整することができるため、電子マネーの利便性を更に向上させる技術を提供することができる。また、トランザクションP1-7によれば、投資先が日々決算型ファンドである場合、ファンドの売却を1日以内に実行することが可能であるため、ユーザのウォレット口座への入金をすみやかに実行することができる。
【0077】
(プリペイド加盟店66とのトランザクションP1-8)
トランザクションP1-8を実行するトランザクション指示は、プリペイド機能による決済の指示である。プリペイド機能による決済の指示は、甲株式会社の第1ウォレット口座60からの決済の情報を含む指示である。例えば、プリペイド機能による決済の指示は、決済をする金額の情報と、決済先のプリペイド加盟店66を特定する情報とを含む指示である。また、プリペイド機能による決済の指示は、スイープ先口座の残高を使用して決済を実行させる指示を含んでもよい。
【0078】
トランザクションP1-8は、甲株式会社の第1ウォレット口座60から特定したプリペイド加盟店66に決済を実行する処理である。トランザクションP1-8は、甲株式会社の第1ウォレット口座60の残高を使用し、不足する分がある場合は、甲株式会社のスイープ先口座65の残高を使用して決済を実行する処理であってもよい。トランザクションP1-8は、甲株式会社の第1ウォレット口座60の残高又は甲株式会社のスイープ先口座65の残高に不足する分が存在する場合、クレジット機能により決済を実行する処理であってもよい。トランザクションP1-8によれば、第1ウォレット口座及びスイープ先口座の残高を使用して決済をすることができるため、電子マネーの利便性を更に向上させる技術を提供することができる。
【0079】
(クレジット加盟店67とのトランザクションP1-9)
トランザクションP1-9を実行するトランザクション指示は、クレジット機能による決済の指示である。クレジット機能による決済の指示は、第1ウォレット口座60からの決済の情報を含む指示である。例えば、決済の指示は、決済をする金額の情報と、決済先のクレジット加盟店67を特定する情報とを含む指示である。
【0080】
トランザクションP1-9は、甲株式会社の銀行口座61から決済を実行する処理である。トランザクションP1-9は、所定の期間内のクレジットによる決済について、所定の引き落とし日に一括で引き落としを実行する処理である。トランザクションP1-9によれば、クレジット機能を使用して決済をすることができるため、電子マネーの利便性を更に向上させる技術を提供することができる。
【0081】
なお、上記したトランザクションP1-1、P1-3~P1-5、P1-7~P1-9は、第1ウォレット口座60からの送金に関する処理であるため、第1送金条件が適用される。
【0082】
5.2.第2ウォレット口座を中心とした資金の移動に関する情報処理
次に、
図9を示しながら、従業員Aの第2ウォレット口座64を中心とした資金の移動に関する説明を行う。
図9は、従業員Aの第2ウォレット口座64に紐づく資金の移動の一例を説明する図である。
図9には、従業員Aの第2ウォレット口座64と、従業員Aの銀行口座70と、個人B(
図7の山口B子)の銀行口座71と、甲株式会社の第1ウォレット口座60と、個人Cの第2ウォレット口座72と、従業員Aのスイープ先口座73と、プリペイド加盟店66と、クレジット加盟店67とが含まれる。従業員Aの第2ウォレット口座64と、甲株式会社の第1ウォレット口座60と、プリペイド加盟店66と、クレジット加盟店67との説明については、省略する。
【0083】
従業員Aの銀行口座70は、従業員Aが管理する銀行口座である。個人Bの銀行口座71は、個人Bが管理する銀行口座である。個人Cの第2ウォレット口座72は、個人Cが管理する第2ウォレット口座である。従業員Aのスイープ先口座73は、従業員Aが管理するスイープ先口座である。従業員Aの銀行口座70と従業員Aのスイープ先口座73とは、従業員Aが所有する従業員端末4の操作により、出金と入金と送金とが管理される。個人Bの銀行口座71は、個人Bが所有する情報処理装置の操作により、出金と入金と送金とが管理される。個人Cの第2ウォレット口座72は、個人Cが所有する情報処理装置の操作により、出金と入金と送金とが管理される。
【0084】
従業員Aの第2ウォレット口座64の操作の権限を有する従業員端末4のプロセッサ41は、従業員Aからの操作を介して、種々のトランザクション指示を受け付ける。従業員端末4のプロセッサ41は、通信部43及びネットワークNを介して、トランザクション指示をキャッシュレス決済サーバ2に送信する。キャッシュレス決済サーバ2の情報送受信部210は、従業員端末4から受信する。キャッシュレス決済サーバ2の制御部211及び管理部212は、トランザクション指示に基づいて、各トランザクションP2-1~P2-9を実効する。キャッシュレス決済サーバ2の表示部213は、トランザクションを実行した旨の表示方法を生成する。以下では、想定される種々のトランザクション指示のうち、代表的なトランザクション指示を受け付けた場合の制御部211及び管理部212の動作を説明する。
【0085】
(従業員Aの銀行口座70への入金に係るトランザクションP2-1)
ここでのトランザクション指示は、従業員Aの銀行口座70への入金(送金)の指示である。従業員Aの銀行口座70への入金の指示は、入金先としての従業員Aの銀行口座70を特定する情報と、入金する金額の情報とを含む。
【0086】
トランザクションP2-1は、トランザクションP1-1と比較して、甲株式会社の第1ウォレット口座ではなく従業員Aの第2ウォレット口座64から、甲株式会社の銀行口座61ではなく従業員Aの銀行口座70に対して入金される処理である。
【0087】
(従業員Aの銀行口座70からの出金に係るトランザクションP2-2)
ここでのトランザクション指示は、従業員Aの銀行口座70からの出金の指示である。従業員Aの銀行口座70からの出金の指示は、出金元となる従業員Aの銀行口座70を特定する情報と、出金する金額の情報とを含む。
【0088】
トランザクションP2-2は、トランザクションP1-2と比較して、甲株式会社の銀行口座61ではなく従業員Aの銀行口座70から、甲株式会社の第1ウォレット口座60ではなく従業員Aの第2ウォレット口座64に対して出金される処理である。
【0089】
(個人Bの銀行口座71への送金に係るトランザクションP2-3)
ここでのトランザクション指示は、個人Bの銀行口座71への送金(入金)の指示である。個人Bの銀行口座71への送金の指示は、送金先としての個人Bの銀行口座71を特定する情報と、送金する金額の情報とを含む。
【0090】
トランザクションP2-3は、トランザクションP1-3と比較して、甲株式会社の第1ウォレット口座60ではなく従業員Aの第2ウォレット口座64から、乙株式会社の銀行口座62ではなく個人Bの銀行口座71に送金される処理である。
【0091】
(甲株式会社の第1ウォレット口座60への送金に係るトランザクションP2-4)
ここでのトランザクション指示は、甲株式会社の第1ウォレット口座60への送金の指示である。甲株式会社の第1ウォレット口座60への送金の指示は、送金先となる甲株式会社の第1ウォレット口座60を特定する情報と、送金する金額の情報とを含む。
【0092】
トランザクションP2-4は、トランザクションP1-4と比較して、甲株式会社の第1ウォレット口座60ではなく従業員Aの第2ウォレット口座64から、丙株式会社の第1ウォレット口座63ではなく甲株式会社の第1ウォレット口座60に送金される処理である。
【0093】
(個人Cの第2ウォレット口座72への送金に係るトランザクションP2-5)
ここでのトランザクション指示は、個人Cの第2ウォレット口座72への送金の指示である。個人Cの第2ウォレット口座72への送金の指示は、個人Cの第2ウォレット口座72への送金の指示は、送金先となる個人Cの第2ウォレット口座72を特定する情報と、送金する金額の情報とを含む。
【0094】
トランザクションP2-5は、トランザクションP1-5と比較して、甲株式会社の第1ウォレット口座60ではなく従業員Aの第2ウォレット口座64から、従業員Aの第2ウォレット口座64ではなく個人Cの第2ウォレット口座72に送金される処理である。
【0095】
(従業員Aのスイープ先口座73への入金に係るトランザクションP2-6)
ここでのトランザクション指示は、従業員Aのスイープ先口座73への入金の指示である。従業員Aのスイープ先口座73への入金の指示は、甲株式会社のスイープ先口座65への入金の指示と同様である。
【0096】
トランザクションP2-6は、トランザクションP1-6と比較して、入金元が第1ウォレット口座60ではなく第2ウォレット口座64であり入金先がスイープ先口座65ではなくスイープ先口座73である処理である。
【0097】
(従業員Aのスイープ先口座73からの出金に係るトランザクションP2-7)
ここでのトランザクション指示は、従業員Aのスイープ先口座73からの出金(送金)の指示である。従業員Aのスイープ先口座73からの出金の指示は、出金元となる従業員Aのスイープ先口座73を特定する情報と、出金する金額の情報とを含む。
【0098】
トランザクションP2-7は、トランザクションP1-7と比較して、出金元が甲株式会社のスイープ先口座65ではなく従業員Aのスイープ先口座73であり、出金先が甲株式会社の第1ウォレット口座60ではなく従業員Aの第2ウォレット口座64である処理である。
【0099】
(プリペイド加盟店66とのトランザクションP2-8)
ここでのトランザクション指示は、プリペイド機能による決済の指示である。プリペイド機能による決済の指示は、プリペイド機能による決済の指示と同様である。
【0100】
トランザクションP2-8は、トランザクションP1-8と比較して、決済元が甲株式会社の第1ウォレット口座60ではなく従業員Aの第2ウォレット口座64である処理である。
【0101】
(クレジット加盟店67とのトランザクションP2-9)
ここでのトランザクション指示は、クレジット機能による決済の指示である。クレジット機能による決済の指示は、クレジット機能による決済の指示と同様である。
【0102】
トランザクションP2-9は、トランザクションP1-9と比較して、決済元が甲株式会社の第1ウォレット口座60ではなく従業員Aの第2ウォレット口座64である処理である。
【0103】
なお、トランザクションP2-1、P2-3~P2-5、P2-7~P2-9は、従業員Aの第2ウォレット口座64からの送金に関する処理であるため、第1送金条件が適用される。また、トランザクションP2-1、P2-3~P2-5、P2-7~P2-9は、トランザクションP1-5にて従業員Aの第2ウォレット口座64に対して給料として振り込まれた資金を利用して行われるものであってもよい。
【0104】
次に、
図10の取引テーブルT2を用いて、従業員Aの第2ウォレット口座64に紐づく複数の取引の流れの一例を説明する。
図10は、取引テーブルT2の一例を示す図である。取引テーブルT2は、各取引を特定するための情報が格納されているテーブルであり、プロセッサ21により記憶部22から参照される。取引テーブルT2は、ユーザ毎に管理されていてもよく、
図10の例では、従業員A(佐藤A太)に紐づく取引の情報が格納されているものとする。取引テーブルT2は、取引IDカラムT20と、時刻カラムT21と、取引額カラムT22と、ウォレット口座残高カラムT23と、スイープ先口座残高カラムT24と、取引先カラムT25と、取引種別カラムT26を含む。
【0105】
取引IDカラムT20は、取引を特定するための情報として取引IDが格納されているカラムである。取引IDは、取引毎に固有の文字列で構成され、例えば、文字列の表記態様は、任意の記号からなる任意の桁数であればよく、
図10に示すように「10000」、「10001」等の5桁の数字からなる情報が格納されてもよいし、「abc123」、「abcd」等のように6桁の英数字又は4桁のアルファベッドからなる情報が格納されてもよい。
【0106】
時刻カラムT21は、取引に紐づく時刻を示す情報が格納されるカラムである。取引に紐づく時刻を示す情報は、時刻を示すことができればよく、例えば「2023年3月1日12時29分」であるが、これに限定されない。
【0107】
取引額カラムT22は、取引種別に紐づく情報処理において、送金、出金又は入金の取引額を示す情報が格納されるカラムである。例えば、取引ID「10000」では、甲株式会社の第1ウォレット口座60から従業員Aの第2ウォレット口座64への送金が行われており(P1-5)、取引額は、「3,700,000」であることを示す。取引額を示す情報は、円やドル等の通貨の単位を含んでもよいし、通貨の単位が省略されてもよい。
【0108】
ウォレット口座残高カラムT23は、取引により変化するウォレット口座の残高を示す情報が格納されるカラムである。最新のウォレット口座残高カラムT23のウォレット口座の残高を示す情報は、ウォレット口座残高カラムT12のウォレット口座の残高を示す情報と紐づいている。
【0109】
スイープ先口座残高カラムT24は、取引により変化するスイープ先口座の残高を示す情報が格納されるカラムである。最新のスイープ先口座残高カラムT24のウォレット口座の残高を示す情報は、スイープ先口座残高カラムT13のウォレット口座の残高を示す情報と紐づいている。
【0110】
取引先カラムT25は、その取引に紐づく取引先を示す情報が格納されるカラムである。取引先を示す情報は、例えば、「甲株式会社の第1ウォレット口座」、「佐藤A太のスイープ先口座」等である。
【0111】
取引種別カラムT26は、その取引に紐づくトランザクションを示す情報が格納されるカラムである。
【0112】
図10の取引IDが「10000」~「10003」の取引は、残高上限条件の上限が100万円である場合の情報処理である。すなわち、管理部212は、従業員Aの第2ウォレット口座64の残高のうち残高上限条件の上限を超えている金額を、1日以内にスイープ先口座に入金する。
図10の例では、管理部212は、甲株式会社の第1ウォレット口座60から従業員Aの第2ウォレット口座64に残高上限条件の上限(100万円)を超える取引額(3,700,000円)の送金を受け付ける(取引ID「10000」)。管理部212は、従業員Aの第2ウォレット口座64の残高が残高上限条件の上限(100万円)を超えない範囲となるように、1日以内に従業員Aの第2ウォレット口座64から従業員Aのスイープ先口座73に入金する(取引ID「10001」~「10003」)。この1日以内とは、1日を上限とする範囲内の期間であり、例えば、24時間以内であってもよいし、24時間よりも狭い範囲の時間(3時間等)であってもよいし、送金を受け付けた当日中であってもよいし。第2ウォレット口座64から従業員Aのスイープ先口座73に入金する場合、上記した第2送金条件の範囲内で処理が行われる。これにより、残高上限条件に応じてスイープ先口座に入金されることとなり、ユーザは電子マネーの口座の残高を調整することができるため、電子マネーの利便性を更に向上させる技術を提供することができる。また、これにより、ユーザによる残高上限条件の上限の設定により、電子マネーの口座の残高を調整することができるため、電子マネーの利便性を更に向上させる技術を提供することができる。
【0113】
図10の取引IDが「10001」~「10003」及び「10005」~「10006」の取引は、第2送金条件の上限が100万円である場合の情報処理である。すなわち、制御部211は、従業員Aの第2ウォレット口座64から第2送金条件の上限を超える取引額の送金をする場合、第2送金条件の上限を超えない範囲で複数回に分けて送金する。第2送金条件の上限を超えない範囲で複数回に分けて送金する態様は、任意の態様であればよい。第2送金条件の上限を超えない範囲で複数回に分けて送金する態様は、例えば、
図10の取引ID「10001」~「10003」の例ように、A従業員の第2ウォレット口座64から「2,700,000円」の送金を行う場合、制御部211は、「1,000,000円」と「1,000,000円」と「700,000円」とというように、100万円単位で分割されて送金してもよい。また、
図10の取引ID「10005」~「10006」の例ように、A従業員の第2ウォレット口座64から「1,300,000円」の送金(入金)を行う場合、制御部211は、「1,000,000円」と「300,000円」とというように100万円単位で分割されて送金してもよい。
図10の取引ID「10001」~「10003」の例ように、A従業員の第2ウォレット口座64から「2,700,000円」の送金を行う場合、制御部211は、「900,000円」毎に送金回数で割った平均金額に分割されて送金してもよい。これにより、第2送金条件を満たす範囲内で送金を実行することが可能となる。
【0114】
次に、
図11を用いて従業員Aに表示される画面について説明する。
図11は、利用状況画面8の一例を示す図である。すなわち、表示部213は、利用状況画面8を従業員Aに表示させる。利用状況画面8は、従業員Aに表示されるキャッシュレス決済手段により決済することが可能な金額と、利用可能な各キャッシュレス決済手段の金額を示す画面である。利用状況画面8は、利用可能額情報80と、保有資産情報81と、第2ウォレット口座情報82と、スイープ先口座情報83と、あと払い利用枠情報84と、あと払い利用額情報85とを含む。
【0115】
利用可能額情報80は、ユーザが決済に使用することができる金額の総額である。より具体的には、利用可能額情報80は、第2ウォレット口座の残高(第2ウォレット口座情報82)と、スイープ先口座の残高(スイープ先口座情報83)と、ユーザに対して設定されたあと払い利用枠(あと払い利用枠情報84)とを加えた金額から、引き落とし前のあと払い利用額(あと払い利用額情報85)を差し引いた金額である。
【0116】
保有資産情報81は、ユーザが所有する資金を示す情報である。より具体的には、保有資産情報81は、第2ウォレット口座の残高(第2ウォレット口座情報82)と、スイープ先口座の残高(スイープ先口座情報83)とを加えた金額である。すなわち、表示部213は、第2ウォレット口座の残高とスイープ先口座の残高との合計金額を表示させる。
【0117】
第2ウォレット口座情報82は、第2ウォレット口座の残高を示す情報である。
【0118】
スイープ先口座情報83は、スイープ先口座の残高を示す情報である。スイープ先口座が投資信託口座である場合、スイープ先口座情報83は、スイープ先口座の残高と運用益の金額を示す情報とを識別可能な態様の情報であってもよい。
【0119】
あと払い利用枠情報84は、あと払い利用枠に関する情報である。ここであと払い利枠は、ウォレット残高の利用、あと払いの利用等によって変化しない固定値である。あと払い利用枠は、あと払いによる決済を利用することが可能な金額である。
【0120】
あと払い利用額情報85は、あと払いを利用している額の総額に関する情報である。あと払い利用額が存在しない場合は、あと払い利用額情報85は、「0」となる。
【0121】
[その他]
実施形態では、「ウォレット口座」とは、プリペイド式の電子マネーの口座であるものとして説明をしたが、変形例では、ポストペイド式の電子マネーの口座であってもよい。変形例のポストペイド式の電子マネーの口座は、給料の入金とともに引き落とされるように設定されてもよい。ユーザが引き落とし日を任意に設定してもよい。
【0122】
実施形態の利用状況画面8は、甲株式会社の従業員Aに表示される画面として説明したが、変形例では、甲株式会社の管理者に対して表示される画面を構成してもよい。変形例では、第2ウォレット口座情報82の代わりに第1ウォレット口座の残高が表示される。また、変形例の利用可能額情報及び保有資産情報は、第2ウォレット口座の残高ではなく第1ウォレット口座の残高を使用して示される情報である。
【0123】
実施形態では、甲株式会社から従業員Aへの、給料の支払い等の資金の送金は、甲株式会社の第1ウォレット口座60と、従業員Aの第2ウォレット口座64との間で行われるものとして説明したが、変形例では、甲株式会社の第1ウォレット口座60と、従業員Aのスイープ先口座73との間で行われてもよい。
【0124】
実施形態では、第1種資金移動業の口座としての第1ウォレット口座は、組織が管理する口座であるものとして説明したが、変形例では、従業員等の個人が管理する口座であってもよい。また、実施形態では、第2種資金移動業又は第3種資金移動業の口座としての第2ウォレット口座は、従業員等の個人が管理する口座であるものとして説明したが、変形例では、組織が管理する口座であってもよい。
【0125】
上記実施形態では、キャッシュレス決済サーバ2が種々の記憶・制御を行ったが、キャッシュレス決済サーバ2に代えて、複数の外部装置が用いられてもよい。すなわち、種々の情報やプログラムは、ブロックチェーン技術等を用いて複数の外部装置に分散して記憶されてもよい。
【0126】
プログラムは、少なくとも1つのコンピュータに、情報処理システムの各ステップを実行させる。情報処理方法は、情報処理システムの各ステップを備える。
【0127】
更に、次に記載の各態様で提供されてもよい。
【0128】
(1)情報処理システムであって、次の各ステップを実行する少なくとも1つのプロセッサを備え、制御ステップでは、第1ウォレット口座と、第2ウォレット口座との間で行われる送金を制御し、ここで前記第1ウォレット口座は、電子マネーの口座であり、前記第2ウォレット口座は、残高の上限として残高上限条件が設定される電子マネーの口座であり、管理ステップでは、前記第2ウォレット口座の残高が前記残高上限条件の上限を上回る場合、前記残高上限条件の上限を上回る金額をスイープ先口座に入金するように管理し、ここで前記スイープ先口座は、前記第2ウォレット口座からの入金を受け付け可能な口座である、情報処理システム。
【0129】
このような構成によれば、残高上限条件の設定により、電子マネーの口座の残高を調整することができるため、電子マネーの利便性を更に向上させる技術を提供することができる。
【0130】
(2)上記(1)に記載の情報処理システムにおいて、前記第1ウォレット口座は、一回の送金による取引額の上限に関する条件が第1送金条件として設定される口座であり、前記第2ウォレット口座は、一回の送金による取引額の上限に関する条件が前記第1送金条件と異なる第2送金条件として設定される口座である、情報処理システム。
【0131】
このような構成によれば、種類の異なる資金移動業者の口座の間で入金又は出金を行うことが可能となるため、電子マネーの利便性を更に向上させる技術を提供することができる。
【0132】
(3)上記(2)に記載の情報処理システムにおいて、前記第2ウォレット口座は、第2種資金移動業の口座であり、前記第2送金条件は、前記第2種資金移動業の口座からの送金による取引額の上限として法律により定められている金額であることである、情報処理システム。
【0133】
このような構成によれば、第2種資金移動業の口座との間で入金又は出金を行うことが可能となるため、電子マネーの利便性を更に向上させる技術を提供することができる。
【0134】
(4)上記(2)に記載の情報処理システムにおいて、前記第1ウォレット口座は、送金可能な金額の上限が定められていない第1種資金移動業の口座である。情報処理システム。
【0135】
このような構成によれば、第1種資金移動業の口座との間で入金又は出金を行うことが可能となるため、電子マネーの利便性を更に向上させる技術を提供することができる。
【0136】
(5)上記(4)に記載の情報処理システムにおいて、前記第1ウォレット口座は、組織が管理する口座であり、前記第2ウォレット口座は、前記組織に属する従業員が管理する口座であり、前記制御ステップでは、前記組織の前記第1ウォレット口座から前記従業員の前記第2ウォレット口座への給与の送金を制御する、情報処理システム。
【0137】
このような構成によれば、組織が管理する第1種資金移動業の口座と、当該組織の従業員が管理する第2種資金移動業の口座との間で給与の送金が可能となるため、電子マネーの利便性を更に向上させる技術を提供することができる。
【0138】
(6)上記(3)に記載の情報処理システムにおいて、前記制御ステップでは、前記第2ウォレット口座から前記第2送金条件の上限を超える取引額の送金をする場合、前記第2送金条件の上限を超えない範囲で複数回に分けて送金する、情報処理システム。
【0139】
このような構成によれば、第2送金条件を満たす範囲内で送金を実行することが可能となる。
【0140】
(7)上記(1)に記載の情報処理システムにおいて、前記スイープ先口座は、前記第2ウォレット口座との間での入金又は出金が、1日以内に可能な口座である、情報処理システム。
【0141】
このような構成によれば、ウォレット口座とスイープ先口座との間での入金又は出金を1日以内に実行可能であり、ユーザは即時に電子マネーの口座の残高を調整することができるため、電子マネーの利便性を更に向上させる技術を提供することができる。
【0142】
(8)上記(1)に記載の情報処理システムにおいて、前記スイープ先口座は、日々決算型ファンドである、情報処理システム。
【0143】
このような構成によれば、日々決算型ファンドにウォレット口座の残高の一部を入金することが可能となるため、スイープ先口座に入金した金額を運用しながら即座に引き出すことが可能となる。
【0144】
(9)上記(1)に記載の情報処理システムにおいて、前記残高上限条件の上限は、100万円である、情報処理システム。
【0145】
このような構成によれば、残高上限条件を100万円と設定することにより、電子マネーの口座の残高が高くなりすぎないように調整することができるため、電子マネーの利便性を更に向上させる技術を提供することができる。
【0146】
(10)上記(1)に記載の情報処理システムにおいて、前記残高上限条件の上限は、前記第2ウォレット口座の名義人が任意に設定可能な値である、情報処理システム。
【0147】
このような構成によれば、名義人による残高上限条件の設定により、電子マネーの口座の残高を調整することができるため、電子マネーの利便性を更に向上させる技術を提供することができる。
【0148】
(11)上記(1)に記載の情報処理システムにおいて、表示ステップでは、前記第2ウォレット口座の残高と前記スイープ先口座の残高との合計金額を表示させる、情報処理システム。
【0149】
このような構成によれば、ユーザが使用可能な額を合算して表示させることが可能となる。
【0150】
(12)プログラムであって、少なくとも1つのコンピュータに、上記(1)~(11)の何れか1つに記載の情報処理システムの各ステップを実行させる、プログラム。
【0151】
このような構成によれば、残高上限条件の設定により、電子マネーの口座の残高を調整することができるため、電子マネーの利便性を更に向上させる技術を提供することができる。
【0152】
(13)情報処理方法であって、上記(1)~(11)の何れか1つに記載の情報処理システムの各ステップを備える、情報処理方法。
【0153】
このような構成によれば、残高上限条件の設定により、電子マネーの口座の残高を調整することができるため、電子マネーの利便性を更に向上させる技術を提供することができる。
もちろん、この限りではない。
【0154】
また、次の場合であってもよい。
(14)情報処理システムであって、次の各ステップを実行する少なくとも1つのプロセッサを備え、制御ステップでは、複数のウォレット口座の間で行われる送金を制御し、ここで前記ウォレット口座は、電子マネーの口座であり、管理ステップでは、あるウォレット口座からのスイープ先口座への入金又は前記スイープ先口座から前記ウォレット口座への出金を管理し、ここで前記スイープ先口座は、前記ウォレット口座との間での入金又は出金が、1日以内に可能な口座である、情報処理システム。
【0155】
(15)上記(14)に記載の情報処理システムにおいて、前記複数のウォレット口座は、第1ウォレット口座と、第2ウォレット口座とを含み、前記第1ウォレット口座は、一回の取引額の上限に関する条件が第1送金条件として設定される口座であり、前記第2ウォレット口座は、一回の取引額の上限に関する条件が前記第1送金条件と異なる第2送金条件として設定される口座である、情報処理システム。
【0156】
(16)上記(15)に記載の情報処理システムにおいて、前記第1ウォレット口座は、第1種資金移動業の口座であり、前記第1送金条件は、前記第1種資金移動業の口座からの送金による取引額の上限が定められていないことであり、前記第2ウォレット口座は、第2種資金移動業の口座であり、前記第2送金条件は、前記第2種資金移動業の口座からの送金による取引額の上限が法律により定められている金額であることである、情報処理システム。
【0157】
(17)上記(16)に記載の情報処理システムにおいて、前記第1ウォレット口座は、組織が管理する口座であり、前記第2ウォレット口座は、前記組織に属する従業員が管理する口座であり、前記制御ステップでは、前記組織の前記第1ウォレット口座から前記従業員の前記第2ウォレット口座への給与の送金を制御する、情報処理システム。
【0158】
(18)上記(16)に記載の情報処理システムにおいて、前記管理ステップでは、前記第2ウォレット口座の残高のうち残高上限条件を超えている金額を、1日以内に前記スイープ先口座に入金し、ここで前記残高上限条件は、前記第2ウォレット口座に残高の上限として設定される条件である、情報処理システム。
【0159】
(19)上記(18)に記載の情報処理システムにおいて、前記残高上限条件の上限は、前記第2ウォレット口座の名義人が任意に設定可能な値である、情報処理システム。
【0160】
(20)上記(16)に記載の情報処理システムにおいて、前記管理ステップでは、前記制御ステップにて前記第1ウォレット口座から前記第2ウォレット口座に残高上限条件の上限を超える取引額の送金を受け付けた場合、前記第2ウォレット口座の残高が前記残高上限条件の上限を超えない範囲となるように、1日以内に前記第2ウォレット口座から前記スイープ先口座に入金し、ここで前記残高上限条件は、前記第2ウォレット口座に残高の上限として設定される条件である、情報処理システム。
【0161】
(21)上記(16)に記載の情報処理システムにおいて、前記制御ステップでは、前記第2ウォレット口座から前記第2送金条件の上限を超える取引額の送金をする場合、前記第2送金条件の上限を超えない範囲で複数回に分けて送金する、情報処理システム。
【0162】
(22)上記(15)に記載の情報処理システムにおいて、前記制御ステップでは、あるウォレット口座から送金をする場合であって、送金先が銀行口座である場合、電子マネーから現金に変換して送金する、情報処理システム。
【0163】
(23)上記(15)に記載の情報処理システムにおいて、前記スイープ先口座は、日々決算型ファンドである、情報処理システム。
【0164】
(24)上記(15)に記載の情報処理システムにおいて、表示ステップでは、前記第2ウォレット口座の残高と前記スイープ先口座の残高との合計金額を表示させる、情報処理システム。
【0165】
(25)情報処理システムであって、制御ステップを実行する少なくとも1つのプロセッサを備え、前記制御ステップでは、第1ウォレット口座と、第2ウォレット口座との間で行われる送金を制御し、前記第2ウォレット口座から前記第2送金条件の上限を超える取引額の送金をする場合、第2送金条件の上限を超えない範囲で複数回に分けて送金をし、ここで前記第1ウォレット口座は、電子マネーの口座であり、前記第2ウォレット口座は、一回の送金による取引額の上限に関する条件が前記第2送金条件として設定される口座である、情報処理システム。
【0166】
(26)プログラムであって、少なくとも1つのコンピュータに、上記(14)~(25)の何れか1つに記載の情報処理システムの各ステップを実行させる、プログラム。
【0167】
(27)情報処理方法であって、上記(14)~(25)の何れか1つに記載の情報処理システムの各ステップを備える、情報処理方法。
【0168】
最後に、本発明に係る種々の実施形態を説明したが、これらは、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。当該新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。当該実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0169】
1 :情報処理システム
2 :キャッシュレス決済サーバ
20 :通信バス
21 :プロセッサ
22 :記憶部
23 :通信部
210 :情報送受信部
211 :制御部
212 :管理部
213 :表示部
3 :組織端末
30 :通信バス
31 :プロセッサ
32 :記憶部
33 :通信部
34 :入力部
35 :出力部
4 :従業員端末
40 :通信バス
41 :プロセッサ
42 :記憶部
43 :通信部
44 :入力部
45 :出力部
5 :外部サーバ
50 :通信バス
51 :プロセッサ
52 :記憶部
53 :通信部
60 :第1ウォレット口座
61 :銀行口座
62 :銀行口座
63 :第1ウォレット口座
64 :第2ウォレット口座
65 :スイープ先口座
66 :プリペイド加盟店
67 :クレジット加盟店
70 :銀行口座
71 :銀行口座
72 :第2ウォレット口座
73 :スイープ先口座
8 :利用状況画面
80 :利用可能額情報
81 :保有資産情報
82 :第2ウォレット口座情報
83 :スイープ先口座情報
84 :払い利用枠情報
85 :払い利用額情報
A :従業員
B :個人
C :個人
T1 :ユーザテーブル
T10 :ユーザIDカラム
T11 :ユーザ名カラム
T12 :ウォレット口座残高カラム
T13 :スイープ先口座残高カラム
T14 :種別カラム
T2 :取引テーブル
T20 :取引IDカラム
T21 :時刻カラム
T22 :取引額カラム
T23 :ウォレット口座残高カラム
T24 :スイープ先口座残高カラム
T25 :取引先カラム
T26 :取引種別カラム