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特開2024-136709ヒートスタンプ及びヒートスタンプを用いた保護テープの剥離方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024136709
(43)【公開日】2024-10-04
(54)【発明の名称】ヒートスタンプ及びヒートスタンプを用いた保護テープの剥離方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/683 20060101AFI20240927BHJP
【FI】
H01L21/68 N
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023047913
(22)【出願日】2023-03-24
(71)【出願人】
【識別番号】000003078
【氏名又は名称】株式会社東芝
(71)【出願人】
【識別番号】317011920
【氏名又は名称】東芝デバイス&ストレージ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100119035
【弁理士】
【氏名又は名称】池上 徹真
(74)【代理人】
【識別番号】100141036
【弁理士】
【氏名又は名称】須藤 章
(74)【代理人】
【識別番号】100178984
【弁理士】
【氏名又は名称】高下 雅弘
(72)【発明者】
【氏名】古住 信介
【テーマコード(参考)】
5F131
【Fターム(参考)】
5F131AA02
5F131BA32
5F131CA21
5F131EC63
5F131EC64
5F131EC68
5F131EC69
5F131EC76
(57)【要約】
【課題】高性能の半導体装置を製造可能な、ヒートスタンプを提供する。
【解決手段】第1基板面と、第1基板面に対向する第2基板面と、を有する基板であって、第2基板面に貼付された保護テープと、帯状の形状を有し、第2基板面の中央を挟んで互いに対向する第5端部及び第6端部の、第5端部の上から第6端部の上にわたって、保護テープの上に貼付された剥離テープと、を有する基板に対し、底面を有するヒートスタンプであって、ヒートスタンプの底面を剥離テープの上に押し当てた場合に、剥離テープの長手方向である剥離方向の側に設けられた底面の第1辺が、剥離テープの剥離方向に交差する方向において、底面の第1辺に互いに離間して設けられた第1端部と第2端部の間に、剥離テープの剥離方向に突き出た凸部を有するヒートスタンプである。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1基板面と、前記第1基板面に対向する第2基板面と、を有する基板であって、
前記第2基板面に貼付された保護テープと、
帯状の形状を有し、前記第2基板面の中央を挟んで互いに対向する第5端部及び第6端部の、前記第5端部の上から前記第6端部の上にわたって、前記保護テープの上に貼付された剥離テープと、
を有する前記基板に対し、
底面を有するヒートスタンプであって、前記ヒートスタンプの前記底面を前記剥離テープの上に押し当てた場合に、前記剥離テープの長手方向である剥離方向の側に設けられた前記底面の第1辺が、前記剥離テープの前記剥離方向に交差する方向において、前記底面の前記第1辺に互いに離間して設けられた第1端部と第2端部の間に、前記剥離テープの前記剥離方向に突き出た凸部を有するヒートスタンプ。
【請求項2】
前記第1辺が、前記第1端部と前記第2端部の間に、前記剥離テープの前記剥離方向に突き出た複数の凸部を有する、
請求項1記載のヒートスタンプ。
【請求項3】
前記第1辺が、矩形波状又は鋸波状の形状を有する、
請求項2記載のヒートスタンプ。
【請求項4】
前記第1辺の形状が、前記剥離方向と反対の方向に湾曲している、
請求項1記載のヒートスタンプ。
【請求項5】
前記剥離方向における前記ヒートスタンプの幅は、前記剥離方向に交差する前記方向にわたって、等しい、
請求項2記載のヒートスタンプ。
【請求項6】
前記剥離方向における前記ヒートスタンプの前記幅は0.5mm以上5mm以下である、
請求項5記載のヒートスタンプ。
【請求項7】
第1基板面と、前記第1基板面に対向する第2基板面と、を有する基板であって、
前記第2基板面に貼付された保護テープと、
帯状の形状を有し、前記第2基板面の中央を挟んで互いに対向する第5端部及び第6端部の、前記第5端部の上から前記第6端部の上にわたって、前記保護テープの上に貼付された剥離テープと、
を有する前記基板に対し、
底面を有するヒートスタンプであって、前記ヒートスタンプの前記底面を前記剥離テープの上に押し当てた場合に、前記剥離テープの長手方向である剥離方向に交差する方向において、それぞれ離間し、所定の面内に設けられた複数の底面を有するヒートスタンプ。
【請求項8】
前記複数の底面は、前記剥離テープの前記剥離方向に交差する前記方向において、第1底面と、第2底面と、前記第1底面と前記第2底面の間に設けられた第3底面と、を有し、
前記第3底面は、前記第1底面及び前記第2底面よりも、前記剥離方向と反対の方向に突き出ている、
請求項7記載のヒートスタンプ。
【請求項9】
第1基板面と、前記第1基板面に対向する第2基板面と、を有する基板であって、
前記第2基板面に貼付された保護テープと、
帯状の形状を有し、前記第2基板面の中央を挟んで互いに対向する第5端部及び第6端部の、前記第5端部の上から前記第6端部の上にわたって、前記保護テープの上に貼付された剥離テープと、
を有する前記基板に対し、
底面を有するヒートスタンプであって、前記ヒートスタンプの前記底面を前記剥離テープの上に押し当てた場合に、前記剥離テープの長手方向である剥離方向の側に設けられた前記底面の第1辺が、前記剥離テープの前記剥離方向に交差する方向において、前記底面の前記第1辺に互いに離間して設けられた第1端部と第2端部の間に、前記剥離テープの前記剥離方向に突き出た凸部を有する前記ヒートスタンプを加熱する工程と、
前記ヒートスタンプを用いて、前記第2基板面の前記第5端部の上に位置する前記剥離テープの部分を加熱する工程と、
ローラーを、前記第2基板面の前記第5端部の上から、前記ローラーと前記基板の距離を一定に維持するように、前記剥離テープの前記剥離方向に移動させながら、前記第2基板面の前記第5端部の上に位置する前記剥離テープの前記部分から前記剥離テープの剥離を行う工程と、
前記剥離テープ及び前記保護テープの、前記第2基板面からの剥離を行う工程と、
を備える、ヒートスタンプを用いた保護テープの剥離方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、ヒートスタンプ及びヒートスタンプを用いた保護テープの剥離方法に関する。
【背景技術】
【0002】
MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)などの半導体装置は、電力変換等の用途に用いられる。
【0003】
かかる半導体装置の製造においては、ウェハ(基板)の基板面に、バックグラインドテープ(BGテープ)等の保護テープを貼付することが行われている。この保護テープを剥離する際には、剥離テープが用いられる。具体的には、保護テープの上に剥離テープを貼付し、剥離テープを剥離することにより、剥離テープと共に保護テープを基板面から剥離する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009-044008号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、高性能の半導体装置を製造可能な、ヒートスタンプ及びヒートスタンプを用いた保護テープの剥離方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
実施形態のヒートスタンプは、第1基板面と、第1基板面に対向する第2基板面と、を有する基板であって、第2基板面に貼付された保護テープと、帯状の形状を有し、第2基板面の中央を挟んで互いに対向する第5端部及び第6端部の、第5端部の上から第6端部の上にわたって、保護テープの上に貼付された剥離テープと、を有する基板に対し、底面を有するヒートスタンプであって、ヒートスタンプの底面を剥離テープの上に押し当てた場合に、剥離テープの長手方向である剥離方向の側に設けられた底面の第1辺が、剥離テープの剥離方向に交差する方向において、底面の第1辺に互いに離間して設けられた第1端部と第2端部の間に、剥離テープの剥離方向に突き出た凸部を有する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】第1実施形態の基板、保護テープ及び剥離テープを示す模式図である。
図2】第1実施形態のヒートスタンプを用いた保護テープの剥離装置の模式図である。
図3】第1実施形態の他の態様のヒートスタンプを用いた保護テープの剥離装置の要部の模式図である。
図4】第1実施形態のヒートスタンプの底面の模式下面図である。
図5】第1実施形態の他の態様におけるヒートスタンプの底面の模式下面図である。
図6】第1実施形態の他の態様におけるヒートスタンプの底面の模式下面図である。
図7】第1実施形態のヒートスタンプを用いた保護テープの剥離方法を説明するための模式図である。
図8】第1実施形態のヒートスタンプを用いた保護テープの剥離方法を説明するための模式図である。
図9】第1実施形態のヒートスタンプを用いた保護テープの剥離方法を説明するための模式図である。
図10】第1実施形態のヒートスタンプを用いた保護テープの剥離方法を説明するための模式図である。
図11】第1実施形態のヒートスタンプを用いた保護テープの剥離方法のフローチャートである。
図12】第1実施形態の比較形態となるヒートスタンプの模式図である。
図13】第1実施形態の比較形態となるヒートスタンプを用いた保護テープの剥離方法の模式図である。
図14】第1実施形態の比較形態となるヒートスタンプを用いた保護テープの剥離方法の模式図である。
図15】第1実施形態のヒートスタンプを用いた保護テープの剥離方法の模式図である。
図16】第2実施形態のヒートスタンプの底面の模式下面図である。
図17】第2実施形態の他の形態のヒートスタンプの底面の模式下面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図面を参照しつつ本発明の実施形態を説明する。なお、以下の説明では、同一の部材等には同一の符号を付し、一度説明した部材等については適宜その説明を省略する。
【0009】
本明細書中、部品等の位置関係を示すために、図面の上方向を「上」、図面の下方向を「下」と記述する。本明細書中、「上」、「下」の概念は、必ずしも重力の向きとの関係を示す用語ではない。
【0010】
(第1実施形態)
本実施形態のヒートスタンプは、第1基板面と、第1基板面に対向する第2基板面と、を有する基板であって、第2基板面に貼付された保護テープと、帯状の形状を有し、第2基板面の中央を挟んで互いに対向する第5端部及び第6端部の、第5端部の上から第6端部の上にわたって、保護テープの上に貼付された剥離テープと、を有する基板に対し、底面を有するヒートスタンプであって、ヒートスタンプの底面を剥離テープの上に押し当てた場合に、剥離テープの長手方向である剥離方向の側に設けられた底面の第1辺が、剥離テープの剥離方向に交差する方向において、底面の第1辺に互いに離間して設けられた第1端部と第2端部の間に、剥離テープの剥離方向に突き出た凸部を有する。
【0011】
本実施形態のヒートスタンプを用いた保護テープの剥離方法は、第1基板面と、第1基板面に対向する第2基板面と、を有する基板であって、第2基板面に貼付された保護テープと、帯状の形状を有し、第2基板面の中央を挟んで互いに対向する第5端部及び第6端部の、第5端部の上から第6端部の上にわたって、保護テープの上に貼付された剥離テープと、を有する基板に対し、底面を有するヒートスタンプであって、ヒートスタンプの底面を剥離テープの上に押し当てた場合に、剥離テープの長手方向である剥離方向の側に設けられた底面の第1辺が、剥離テープの剥離方向に交差する方向において、底面の第1辺に互いに離間して設けられた第1端部と第2端部の間に、剥離テープの剥離方向に突き出た凸部を有するヒートスタンプを加熱する工程と、ヒートスタンプを用いて、第2基板面の第5端部の上に位置する剥離テープの部分を加熱する工程と、ローラーを、第2基板面の第5端部の上から、ローラーと基板の距離を一定に維持するように、剥離テープの剥離方向に移動させながら、第2基板面の第5端部の上に位置する剥離テープの部分から剥離テープの剥離を行う工程と、剥離テープ及び保護テープの、第2基板面からの剥離を行う工程と、を備える。
【0012】
図1は、本実施形態の基板2、保護テープ10及び剥離テープ20を示す模式図である。図1(a)は、本実施形態の基板2、保護テープ10及び剥離テープ20の模式上面図である。図1(b)は、本実施形態の基板2、保護テープ10及び剥離テープ20の一部の模式断面図である。
【0013】
基板2は、半導体材料を含む。ここで半導体材料は、例えばSi(シリコン)、SiC(炭化珪素)、GaAs(ヒ化ガリウム)、又はGaN(窒化ガリウム)等であるが、これに限定されるものではない。基板2は、例えば、MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)やIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)等の半導体デバイスが形成された基板である。本実施形態のヒートスタンプ及びヒートスタンプを用いた保護テープの剥離方法は、基板2をダイシング等により個片化し、上記の半導体デバイスを有する半導体装置を製造する工程において用いられる。本実施形態の半導体装置は、例えば、半導体チップである。
【0014】
基板2は、直径dを有する。基板2は、第1基板面2aと、第1基板面2aに対向し第1基板面2aの上に設けられた第2基板面2bと、を有する。図1(a)においては、第2基板面2bの中央Oがあわせて図示されている。
【0015】
ここで、X方向と、X方向に対して垂直に交差するY方向と、X方向及びY方向に垂直に交差するZ方向を定義する。第1基板面2a及び第2基板面2bは、XY面に対して平行に設けられているものとする。
【0016】
保護テープ10は、第2基板面2bの上に設けられている。保護テープ10は、第1粘着層12を有する。そして、第1粘着層12により、保護テープ10は第2基板面2bに貼付されている。基板2にMOSFETやIGBT等の半導体デバイスが形成されている場合、オン抵抗低減のために、第1基板面2aの研削により基板2の膜厚を薄くして、オン抵抗を低減させることが行われている。保護テープ10は、この際に、第2基板面2bに形成されたMOSFETやIGBT等の回路パターンを保護するために用いられる。保護テープ10は、例えば、バックグラインドテープである。また、保護テープ10は、後工程流品時の基板2の保護のために用いられる。本実施形態のヒートスタンプ及びヒートスタンプを用いた保護テープの剥離方法は、かかる保護テープ10の剥離のために用いられる。
【0017】
なお、保護テープ10は、研削された基板面に貼付されることもある。例えば、第1基板面2aにMOSFETやIGBTの回路パターンが形成され、第2基板面2bが研削されて膜厚が薄くされた基板2を考える。かかる場合に、第2基板面2bに保護テープ10が貼付されることもある。本実施形態のヒートスタンプ及びヒートスタンプを用いた保護テープの剥離方法は、研削された第2基板面2bに貼付された保護テープ10の剥離のためにも、好ましく用いられる。
【0018】
また、保護テープ10は、MOSFETやIGBTの回路パターンを有さず、かつ、研削されない基板面に貼付されることもある。例えば、第1基板面2aにMOSFETやIGBTの回路パターンが形成され、第2基板面2bが研削されていない基板2を考える。かかる場合に、第2基板面2bに保護テープ10が貼付されることもある。本実施形態のヒートスタンプ及びヒートスタンプを用いた保護テープの剥離方法は、MOSFETやIGBTの回路パターンを有さず、かつ、研削されていない第2基板面2bに貼付された保護テープ10の剥離のためにも、好ましく用いられる。
【0019】
以下、第1基板面2aが研削され、第2基板面2bにMOSFETやIGBT等の回路パターンが形成されているものとして、説明を行う。
【0020】
図1には、保護テープ10の直径dが、基板2の直径dより短いものとして図示されている。しかし、保護テープ10の直径dは、基板2の直径dより長くてもかまわない。
【0021】
剥離テープ20は、保護テープ10の上に設けられている。剥離テープ20は、例えば、基板2の直径dよりも短く、保護テープ10の直径dよりも短い幅dの、帯状の形状を有する。なお、剥離テープの幅dは、基板2の直径dより長くても良い。剥離テープ20は、第2基板面2bを横切るように、第2基板面2bの第5端部2b1の上から第6端部2b2の上にわたって、保護テープ10の上に貼付されている。第5端部2b1と第6端部2b2は、第2基板面2bの中央Oを挟んで互いに対向している。剥離テープ20は、第2粘着層22を有する。そして、第2粘着層22により、剥離テープ20は、保護テープ10に貼付されている。剥離テープ20は、第3端部20aと、第4端部20bと、を有する。なお、剥離テープ20は、第3端部20a及び第4端部20bから、さらに延長された部分をそれぞれ有していてもかまわない。剥離テープ20は、第2基板面2bから保護テープ10を剥離するために用いられる。剥離テープ20の剥離方向は、帯状の形状の長手方向に平行である。
【0022】
なお、保護テープ10は、例えば、第2粘着層22と粘着する図示しない粘着層を、さらに有していてもかまわない。
【0023】
基板2のノッチ2cは、例えば図1(a)の図面上側に設けられている。しかし、ノッチ2cは、例えば図1(a)の図面下側、図面左側、又は図面右側に設けられていてもかまわない。また、ノッチ2cは、設けられていなくてもかまわない。さらに、ノッチ2cの代わりに、オリエンテーションフラットが設けられていてもかまわない。
【0024】
なお、図1(a)には、基板2の基板端2iがあわせて図示されている。
【0025】
図2は、本実施形態のヒートスタンプを用いた保護テープの剥離装置150の模式図である。
【0026】
なお、第1粘着層12及び第2粘着層22の図示は、省略している。
【0027】
ここでは、裏面研削により薄膜化された基板2の第2基板面2bに貼付された保護テープ10を、剥離テープ20を用いて剥離する場合について説明する。基板2の第1基板面2aには、基板2が薄膜化された場合においても基板2の強度を維持するための環状凸部2dが設けられている。なお、薄膜化されておらず環状凸部2dを有しない基板2に対しても、本実施形態のヒートスタンプを用いた保護テープの剥離装置150は好ましく適用可能である。さらに、第1基板面2aが環状凸部2dを有しないように、第1基板面2aの全面に対して裏面研削が行われ、薄膜化された基板2に対しても、本実施形態のヒートスタンプを用いた保護テープの剥離装置150は好ましく適用可能である。
【0028】
以下、剥離テープ20及び保護テープ10の剥離方向は、Y方向であるものとして説明を行う。
【0029】
ステージ4は、基板2が載置されるステージである。ステージ4は、例えば、基板2を図示しない真空吸着機構等により保持したまま、X方向、-X方向、Y方向及び-Y方向に移動可能である。
【0030】
ここで、Z方向は、例えば、鉛直方向の反対方向である。ステージ4は、第1基板面2a及び第2基板面2bを水平に保持している。
【0031】
剥離ローラー40(ローラーの一例)は、基板2の上方に設けられている。剥離ローラー40は、第3端部20aから剥離テープ20を剥離させる際に、剥離テープ20を折り返して剥離させるためのローラーである。剥離ローラー40は、YZ面内において回転可能である。剥離ローラー40は、例えば、剥離ローラー40に接続されたシリンダー44により、上下方向に移動可能となっている。また、例えば、シリンダー44は、レール46内に設けられたスライダー42を用いて、基板2の上をY方向に移動可能である。これにより、剥離ローラー40は、基板2の上をY方向に移動可能である。なお、剥離ローラー40を上下方向及びY方向に移動可能とする手段は、上記のものに限定されない。
【0032】
貼付ローラー36は、基板2の上方に設けられている。貼付ローラー36は、保護テープ10の上に剥離テープ20を押し当てて貼付するためのものである。なお、貼付ローラー36は、例えば、貼付ローラー36に接続されたシリンダー39、及びシリンダー39に接続されたスライダー38により、上下方向及びY方向に移動可能である。
【0033】
ヒートスタンプ100は、基板2の上方に設けられている。ヒートスタンプ100は、加熱機構90を有する。加熱機構90は、例えば、ヒーターである。加熱機構90により、ヒートスタンプ100の底面50は加熱される。底面50は、保護テープ10の上に貼付された剥離テープ20の第3端部20aに接触する。これにより、剥離テープ20の第3端部20aが加熱される。加熱により、剥離テープ20は、保護テープ10に対して、より強固に貼付される。なお、ヒーター32は、例えば、ヒートスタンプ100に接続されたシリンダー35、及びシリンダー35に接続されたスライダー34により、上下方向及びY方向に移動可能である。なお、底面50は、剥離テープ20の第3端部20a以外の場所に接触してもかまわない。
【0034】
なお、剥離ローラー40を用いて剥離された剥離テープ20及び保護テープ10は、例えば、図示しない巻き取りローラー等を用いて巻き取られる。
【0035】
図3は、本実施形態の他の態様のヒートスタンプを用いた保護テープの剥離装置の要部の模式図である。ここでは、剥離ローラー40の他に、折り返しローラー47が設けられている。剥離ローラー40によって剥離された剥離テープ20は、折り返しローラー47によって上方向に折り返されていてもかまわない。なお、例えば、かかる折り返しローラー47は、折り返しローラー47に接続されたシリンダー48及びシリンダー48に接続されたスライダー49により、上下方向及びY方向に移動可能となっている。図3における剥離ローラー40及び折り返しローラー47は、ローラーの一例である。
【0036】
図4は、本実施形態のヒートスタンプ100の底面50の模式下面図である。なお、図4には、一例として、幅d31を有する剥離テープ20c、及び幅d32を有する剥離テープ20dが、あわせて図示されている。幅d32の長さは、幅d31の長さより長い。また、図4には、第2基板面2bの中央O、基板2の基板端2i及び剥離テープ20cがあわせて図示されている。底面50は、第2基板面2bに平行に配置されている。
【0037】
底面50は、剥離テープ20の剥離方向(Y方向)の側に設けられた第1辺52と、剥離テープ20の剥離方向と反対方向(-Y方向)の側に設けられた第2辺54と、を有する。第2辺54は、第1辺52の反対側に設けられている。
【0038】
第1辺52は、剥離テープ20の剥離方向に交差する方向において、互いに離間して設けられた第1端部51aと第2端部51bの間に、底面50を剥離テープ20の上に押し当てた場合に、剥離テープ20の剥離方向に突き出た凸部52a1、凸部52a2、凸部52a3、凸部52a4、凸部52a5、凸部52a6を有する。X方向は、剥離方向に交差する方向の一例である。ここで、図4においては、6個の凸部52aが図示されている。凸部52aの個数は1個でもかまわない。しかし、複数の凸部52aが設けられていることが、より好ましい。ここで凸部52a1を例として凸部52aについて説明する。凸部52a1は、第1辺52の第1部分52eと、第1辺52の第2部分52fの間において、第1部分52e及び第2部分52fよりも、剥離方向の側に位置している。
【0039】
さらに、第1辺52は、剥離方向と反対の方向に湾曲した上で、剥離方向に突き出た凸部52aを有していることが好ましい。
【0040】
図4に示した第1辺52は、波状の形状を有している。
【0041】
第2辺54の形状は、例えば、剥離方向と反対の方向に湾曲している。
【0042】
第2辺54の形状は、例えば、剥離テープの第3端部20a付近における、基板2の基板端2iの形状に沿っている。
【0043】
なお、第2辺54の形状は、上記のものに限定されるものではない。
【0044】
X方向の剥離テープ20の幅と、X方向の底面50の幅d50の関係については、剥離テープ20cのように、X方向の剥離テープ20cの幅d31よりX方向の底面の幅d50が広いものであってもかまわない。また、剥離テープ20dのように、X方向の剥離テープ20dの幅d32よりX方向の底面の幅d50が狭いものであってもかまわない。
【0045】
図5は、本実施形態の他の態様におけるヒートスタンプ100の底面50の模式下面図である。
【0046】
図5(a)及び図5(b)に示した底面50の第1辺52は、第1端部51aと第2端部51bの間に、凸部52b1と、凸部52b2と、凸部52b3と、凸部52b4と、凸部52b5と、凸部52b6と、を有している。図5(a)及び図5(b)に示した底面50の第1辺52は、矩形波形状を有している。
【0047】
図5(a)に示した底面50の第1辺52の場合、凸部52b2及び凸部52b5は、凸部52b3及び凸部52b4よりも、剥離方向に突き出ている。凸部52b1は、凸部52b2よりも、剥離方向に突き出ている。凸部52b6は、凸部52b5よりも、剥離方向に突き出ている。
【0048】
図5(b)に示した底面50の第1辺52の場合、凸部52b1、凸部52b2、凸部52b3、凸部52b4、凸部52b5及び凸部52b6は、X方向に一列に並んでいる。
【0049】
図5(a)の底面50及び図5(b)の底面50は、いずれも本実施形態の底面50として好ましく用いられる。ただし、図5(a)のように、凸部52b2及び凸部52b5は、凸部52b3及び凸部52b4よりも、剥離方向に突き出ている方が、より好ましい。これは、凸部52bの配列を、基板2の基板端2iに沿ったものとすることで、保護テープ10の、第2基板面2bの第5端部2b1の上からの剥離を円滑に行うためのものである。
【0050】
図5(c)及び図5(d)に示した底面50の第1辺52は、頂点52c1、頂点52c2、頂点52c3、頂点52c4、頂点52c5及び頂点52c6を有する。ここで、頂点52c1は、第1端部51aである。また、頂点52c6は、第2端部51bである。図5(c)及び図5(d)に示した底面50の第1辺52は、鋸波状の形状を有している。
【0051】
図5(c)に示した底面50の第1辺52の場合、頂点52c2及び頂点52c5は、頂点52c3及び頂点52c4よりも、剥離方向に突き出ている。頂点52c1は、頂点52c2よりも、剥離方向に突き出ている。頂点52c6は、頂点52c5よりも、剥離方向に突き出ている。
【0052】
図5(d)に示した底面50の第1辺52の場合、頂点52c1、頂点52c2、頂点52c3、頂点52c4、頂点52c5及び頂点52c6は、X方向に一列に並んでいる。
【0053】
図5(c)の底面50及び図5(d)の底面50は、いずれも本実施形態の底面50として好ましく用いられる。ただし、図5(c)のように、頂点52c2及び頂点52c5が、頂点52c3及び頂点52c4よりも剥離方向に突き出ている方が、より好ましい。これは、頂点52cの配列を、基板2の基板端2iに沿ったものとすることで、保護テープ10の、第2基板面2bの第5端部2b1の上からの剥離を円滑に行うためのものである。
【0054】
図6は、本実施形態の他の態様におけるヒートスタンプ100の底面50の模式下面図である。
【0055】
図6(a)に示した底面50の場合、第2辺54は、剥離テープ20の剥離方向に交差する方向の端部53aと端部53bの間に、剥離テープの剥離方向と反対方向に突き出た凸部54b1、凸部54b2、凸部54b3、凸部54b4を有する。また、図6(a)に示した底面50の場合、Y方向における底面50の幅Lは、剥離方向に交差する方向(X方向)にわたって、等しい。言い換えると、第2辺54の形状は、Y方向に平行移動させたときに、第1辺52と重なるものである。幅Lは、例えば、0.5mm以上5mm以下であることが好ましい。
【0056】
図6(b)に示した底面50の場合、第1辺52の形状は、図4に示した第1辺52の形状と同様である。図6(b)に示した底面50の場合、第2辺54は、剥離テープ20の剥離方向に交差する方向の端部53aと端部53bの間に、剥離テープの剥離方向と反対方向に突き出た凸部54b1、凸部54b2、凸部54b3を有する。また、図6(b)に示した底面50の場合、第2辺54の形状は、剥離テープ20の剥離方向(Y方向)に垂直な方向(X方向)に対して線対称である。
【0057】
図6(c)に示した底面50の場合、第1辺52の形状は、図4に示した第1辺52の形状と同様である。図6(c)に示した底面50の場合、第2辺54は、剥離テープ20の剥離方向に交差する方向の端部53aと端部53bの間に、剥離テープの剥離方向と反対方向に突き出た凸部54b1、凸部54b2、凸部54b3を有する。また、図6(c)に示した底面50の場合、第2辺54の形状は、鋸波状である。このように、第1辺52と第2辺54の組合せは特に限定されるものではない。本実施形態で記載された第1辺52と第2辺54について、全て組み合わせて、底面50とすることが可能である。
【0058】
図7乃至図10は、本実施形態のヒートスタンプを用いた保護テープの剥離方法を説明するための模式図である。なお図7乃至図10のそれぞれの図において、一部の部材の図示を省略することがある。
【0059】
図11は、本実施形態のヒートスタンプを用いた保護テープの剥離方法のフローチャートである。
【0060】
まず、貼付ローラー36を用いて、剥離テープ20を、第2基板面2bにわたって、保護テープ10の上に貼付する(図11のS2及び図7)。
【0061】
次に、加熱機構90を用いて加熱されたヒートスタンプ100の底面50を、第2基板面2bの第5端部2b1の上に位置する剥離テープ20の部分に押し当てる(図11のS4)。
【0062】
次に、ヒートスタンプ100の底面50を用いて、第2基板面2bの第5端部2b1の上に位置する剥離テープの部分を加熱する(図11のS6及び図8)。
【0063】
次に、剥離ローラー40を、第2基板面2bの第5端部2b1の上に位置する剥離テープ20の部分に接触させる。次に、剥離ローラー40を接触させたままで、剥離ローラー40を、スライダー42及びレール46を用いて、第2基板面2bの第5端部2b1の上に位置する剥離テープ20の部分の上から、第2基板面2bの中央O又はその近傍の上に設けられた剥離テープ20の上に向かって、剥離ローラー40と基板2の距離を一定に維持するように、第2基板面2bに平行なY方向の移動を行う。これにより、第2基板面2bの第5端部2b1の上に位置する剥離テープ20の部分から、剥離テープ20の剥離を行う。ここで、剥離ローラー40による剥離テープ20の折り返しの形状は、ループ状の形状を有し、できるだけ一定になっていることが好ましい。言い換えると、剥離ローラー40による剥離テープ20の折り返しの形状が、できるだけ一定のループ状の形状になるように、剥離ローラー40のY方向の移動が行われる。なお、ここで、剥離ローラー40が剥離テープ20に対してY方向に移動しても良い。また、剥離テープ20、保護テープ10、基板2及びステージ4が剥離ローラー40に対して-Y方向に移動することにより、剥離ローラー40が剥離テープ20に対してY方向に移動してもかまわない(図11のS8及び図9)。
【0064】
剥離テープ20が、第2基板面2bから剥離されると共に、保護テープ10が、剥離テープ20が保護テープ10に貼り付いたまま一体化して、第2基板面2bから剥離される(図11のS10及び図10)。ここで、例えば図示しない巻き取りローラーに剥離テープ20が巻き取られることにより、剥離ローラー40が回転する。これにより、まず剥離テープ20だけが剥離ローラー40によって送られる。そして、保護テープ10が第2基板面2bから剥離された後は、保護テープ10と剥離テープ20が一体化して剥離ローラー40によって送られる。
【0065】
次に、本実施形態のヒートスタンプ及びヒートスタンプを用いた保護テープの剥離方法の作用効果を記載する。
【0066】
図12は、本実施形態の比較形態となるヒートスタンプの模式図である。図13及び図14は、本実施形態の比較形態となるヒートスタンプを用いた保護テープの剥離方法の模式図である。
【0067】
図12に示したヒートスタンプ1000の底面50の形状は、矩形状の形状又は長方形状の形状である。第1辺52及び第2辺54は、X方向に平行である。第1辺52は、凸部52aを有していない。
【0068】
このようなヒートスタンプ1000を剥離テープ20の第3端部20aに接触させた場合、図13に示したように、第1辺52の形状を反映した、折りしろ1058のような、X方向に平行な直線状の折りしろ1058が剥離テープ20に形成される。このような剥離テープ20を剥離する場合、図14に示したように、折りしろ1058に沿って、剥離テープ20が鋭角に折れ曲がってしまい、ループ状の形状を形成することが困難になる。さらに剥離テープ20の剥離を続けようとすると、ステージ4から基板2が外れてしまい、剥離を行うことが出来ないという問題があった。
【0069】
そこで、本実施形態のヒートスタンプ100は、ヒートスタンプの底面50を剥離テープ20の上に押し当てた場合に、剥離テープ20の剥離方向に突き出た凸部52aを有する。
【0070】
図15は、本実施形態のヒートスタンプを用いた保護テープの剥離方法の模式図である。本実施形態のヒートスタンプ100を用いた場合には、第1辺52の凸部52aの形状を反映した、直線状ではない折りしろ58が形成される。
【0071】
このような剥離テープ20を剥離する場合、X方向に、接着が強固に行われた箇所と、接着が強固に行われていない箇所が交互に設けられている。そのため、接着が強固に行われた箇所により保護テープ10と剥離テープ20の接着を保持しつつ、接着が強固に行われていない箇所によりループ状の形状(図9)を形成することができる。これにより、剥離テープ20が鋭角に折れ曲がることが発生しにくくなる。
【0072】
特に、第1辺52が複数の凸部を有することにより、接着が強固に行われた箇所と、接着が強固に行われていない箇所を細かく設けることができる。そのため、剥離テープ20が鋭角に折れ曲がることが、より発生しにくくなる。
【0073】
第1辺52が、矩形波状又は鋸波状の形状を有していること、及び、第1辺52の形状が、剥離方向と反対の方向に湾曲していることは、上記のようなヒートスタンプを提供する上で好ましい一例である。
【0074】
剥離方向のヒートスタンプの幅を、剥離方向に交差する方向において一定にすることにより、接着が強固に行われた箇所と接着が強固に行われていない箇所が、剥離方向においてより長い距離にわたってあらわれる。そのため、ループ状の形状が、剥離方向においてより長い距離にわたって形成されやすくなる。このようにするためには、ヒートスタンプの幅を0.5mm以上5mm以下とすることがより好ましい。
【0075】
本実施形態のヒートスタンプによれば、高性能の半導体装置の製造が可能なヒートスタンプの提供が可能となる。本実施形態のヒートスタンプを用いた保護テープの剥離装置によれば、高性能の半導体装置の製造が可能な、ヒートスタンプを用いた保護テープの剥離装置の提供が可能となる。
【0076】
(第2実施形態)
本実施形態のヒートスタンプは、第1基板面と、第1基板面に対向する第2基板面と、を有する基板であって、第2基板面に貼付された保護テープと、帯状の形状を有し、第2基板面の中央を挟んで互いに対向する第5端部及び第6端部の、第5端部の上から第6端部の上にわたって、保護テープの上に貼付された剥離テープと、を有する基板に対し、底面を有するヒートスタンプであって、ヒートスタンプの底面を剥離テープの上に押し当てた場合に、剥離テープの長手方向である剥離方向に交差する方向において、それぞれ離間し、所定の面内に設けられた複数の底面を有する。ここで、第1実施形態と重複する内容の記載は省略する。
【0077】
図16は、本実施形態のヒートスタンプ200の底面60の模式下面図である。複数の底面60が、X方向において、それぞれ離間して設けられている。図16においては、底面60a、底面60b、底面60c、底面60d及び底面60eが図示されている。底面60は、例えば、図示しないヒートスタンプ200の上方において互いに接続されている。複数の底面60は、第2基板面2bに平行な面内(所定の面内の一例)に設けられている。
【0078】
図16において図示されている底面の数は5個である。しかし、底面の数は5個に限定されるものではない。
【0079】
底面60の形状は、例えば矩形形状である。しかし、底面60の形状は矩形に限定されるものではない。
【0080】
図17は、本実施形態の他の形態のヒートスタンプ210の模式下面図である。
【0081】
X方向において、底面60c(第3底面の一例)は、底面60b(第1底面の一例)と底面60d(第2底面の一例)の間に設けられている。底面60b及び底面60dは、底面60cよりも、剥離方向に突き出ている。また、底面60aは、底面60bよりも、剥離方向に突き出ている。また、底面60eは、底面60dよりも、剥離方向に突き出ている。これは、複数の底面60の配列を、基板2の基板端2iに沿ったものとすることで、剥離テープ20及び保護テープ10の剥離を円滑に行うためのものである。
【0082】
本実施形態のヒートスタンプによれば、高性能の半導体装置の製造が可能なヒートスタンプの提供が可能となる。本実施形態のヒートスタンプを用いた保護テープの剥離装置によれば、高性能の半導体装置の製造が可能な、ヒートスタンプを用いた保護テープの剥離装置の提供が可能となる。
【0083】
本発明のいくつかの実施形態及び実施例を説明したが、これらの実施形態及び実施例は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことが出来る。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0084】
2 :基板
2a :第1基板面
2b :第2基板面
2b1 :第5端部
2b2 :第6端部
2b :基板面
10 :保護テープ
10 :保護テープの端部
20 :剥離テープ
20a :剥離テープの端部
50 :底面
51a :第1端部
51b :第2端部
52 :第1辺
52a :凸部
52b :凸部
52c :頂点
60 :底面
90 :加熱機構
100 :ヒートスタンプ
200 :ヒートスタンプ
210 :ヒートスタンプ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17