(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024136747
(43)【公開日】2024-10-04
(54)【発明の名称】車両制御装置
(51)【国際特許分類】
B60P 1/04 20060101AFI20240927BHJP
【FI】
B60P1/04 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023047966
(22)【出願日】2023-03-24
(71)【出願人】
【識別番号】000005463
【氏名又は名称】日野自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100088155
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 芳樹
(74)【代理人】
【識別番号】100113435
【弁理士】
【氏名又は名称】黒木 義樹
(74)【代理人】
【識別番号】100130052
【弁理士】
【氏名又は名称】大阪 弘一
(74)【代理人】
【識別番号】100211052
【弁理士】
【氏名又は名称】奥村 大輔
(72)【発明者】
【氏名】馬場 健
(57)【要約】
【課題】上部構造物に対する荷台の接触を防止する。
【解決手段】
一態様に係る車両制御装置は、車両の位置情報を取得する車両位置取得部と、位置情報と制限高さを示す情報とが関連付けられた地図データを参照して、車両の位置情報に対応する制限高さを取得する制限高さ取得部と、取得された制限高さに対応する荷台の傾斜角である最大傾斜角を取得する最大傾斜角取得部と、荷台の傾斜角を制御する荷台制御部であり、荷台の傾斜角を最大傾斜角以下に制限する該荷台制御部と、を備える。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
荷台を有する車両を制御する車両制御装置であって、
前記車両の位置情報を取得する車両位置取得部と、
位置情報と制限高さを示す情報とが関連付けられた地図データを参照して、前記車両の位置情報に対応する前記制限高さを取得する制限高さ取得部と、
取得された前記制限高さに対応する前記荷台の傾斜角である最大傾斜角を取得する最大傾斜角取得部と、
前記荷台の傾斜角を制御する荷台制御部であり、前記荷台の傾斜角を前記最大傾斜角以下に制限する該荷台制御部と、
を備える、車両制御装置。
【請求項2】
前記最大傾斜角取得部は、前記荷台の傾斜角と前記荷台の最大高さとが関連付けられた荷台高さデータを参照して、前記最大傾斜角を取得する、請求項1に記載の車両制御装置。
【請求項3】
前記車両のユーザによって指定された目的地を取得する目的地取得部と、
前記地図データを参照して前記目的地の位置情報に対応する前記制限高さを取得し、取得した前記制限高さが基準値以下であるときに前記目的地の位置を補正する補正部と、
を更に備える、請求項1又は2に記載の車両制御装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、車両制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、ベッセル(荷台)と、ベッセルを傾動させるホイストシリンダとを備え、ホイストシリンダを伸長することによりベッセルを傾斜させてベッセル上の土砂等の積載物を集積場所へ排出するダンプトラックが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
積荷の荷下ろし位置の上方に天井、屋根、高架橋等の上部構造物が存在する場合には、荷台が上部構造物に接触しないように荷台の傾斜角を調整する必要がある。従来、上部構造物がある位置で荷下ろしをする場合には、運転者又は誘導員が荷台と上部構造物との位置関係を目視で確認しながら荷台を傾斜させることが一般的であり、荷下ろしに時間がかかる原因となっていた。また近年、運転者の操作によることなく、積荷の荷下ろしを自動化することが検討されている。この場合には、目視での確認によらずに、上部構造物への荷台の接触を防止する仕組みが必要となる。
【0005】
そこで本開示は、上部構造物に対する荷台の接触を防止する車両制御装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一態様に係る車両制御装置は、荷台を有する車両を制御する。車両制御装置は、車両の位置情報を取得する車両位置取得部と、位置情報と制限高さを示す情報とが関連付けられた地図データを参照して、車両の位置情報に対応する制限高さを取得する制限高さ取得部と、取得された制限高さに対応する荷台の傾斜角である最大傾斜角を取得する最大傾斜角取得部と、荷台の傾斜角を制御する荷台制御部であり、荷台の傾斜角を最大傾斜角以下に制限する該荷台制御部と、を備える。
【0007】
本態様に係る車両制御装置では、車両の位置情報に対応する制限高さを取得し、荷台の傾斜角を当該制限高さに対応する最大傾斜角以下に制限しているので、荷台の高さが制限高さを超えることを防止することができる。したがって、荷台が上部構造物に接触することを防止することができる。
【0008】
一態様では、最大傾斜角取得部は、荷台の傾斜角と荷台の最大高さとが関連付けられた荷台高さデータを参照して、最大傾斜角を取得してもよい。荷台高さデータを参照することにより、最大傾斜角を適切に取得することができる。
【0009】
一態様に係る車両制御装置は、車両のユーザによって指定された目的地を取得する目的地取得部と、地図データを参照して目的地の位置情報に対応する制限高さを取得し、取得した制限高さが基準値以下であるときに目的地の位置を補正する補正部と、を更に備えてもよい。目的地の制限高さが基準値以下である場合には、荷台の最大傾斜角が小さくなるので、目的地で積荷の荷下ろしができない場合がある。本態様では、目的地の制限高さが基準値以下であるときに、目的地の位置が補正されるので、目的地に到着後に荷下ろしができなくなる事態を回避することができる。
【発明の効果】
【0010】
本発明の種々の態様によれば、上部構造物に対する荷台の接触を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】車両制御装置を搭載する車両を示す図である。
【
図2】一実施形態に係る車両制御装置の機能的構成を示すブロック図である。
【
図3】車両制御装置の動作を示すフローチャートである。
【
図4】別の実施形態に係る車両制御装置の機能的構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照して種々の実施形態に係る車両制御装置について詳細に説明する。なお、各図面において同一又は相当の部分に対しては同一の符号を附すこととし、同一又は相当の部分に対する重複した説明は省略する。
【0013】
図1は、一実施形態に係る車両制御装置10が搭載される車両50を示している。一実施形態に係る車両制御装置10は、道路の制限高さに応じて車両50の荷台53の傾斜角θを制御する。
【0014】
図1に示す車両50は、ダンプトラックであり、フレーム51、キャビン52及び荷台53を備えている。キャビン52及び荷台53は、フレーム51に支持されている。荷台53は、キャビン52の後方に配置されている。荷台53には、積荷Cが積載される。車両50は、荷台53を傾斜させて積荷Cを荷下ろしする。
【0015】
車両50は、自動運転車両である。例えば車両50は、設定された走行経路に沿って荷下ろし位置まで自動で走行し、荷下ろし位置において積荷Cを自動で荷下ろしする。なお、車両50は、遠隔操作により積荷Cの荷下ろしをしてもよい。この場合には、荷下ろし位置から離れた場所にいる操作者によって車両50が遠隔で操作され、積荷Cが荷下ろしされる。
【0016】
また、車両50は、GPS受信機21、傾斜角センサ22、加減速制御装置25、操舵制御装置26及び油圧装置27を更に備えている(
図2参照)。GPS受信機21は、3個以上のGPS衛星から信号を受信して、車両50の位置を示す位置情報を取得する。位置情報には、例えば緯度及び経度が含まれる。GPS受信機21は、取得した車両50の位置情報を車両制御装置10に出力する。
【0017】
傾斜角センサ22は、荷台53の傾斜角θを検知する。荷台53の傾斜角θとは、水平面に対する荷台53の載置面の角度をいう。傾斜角センサ22は、例えば油圧装置27の作動量に基づいて荷台53の傾斜角θを検知する。傾斜角センサ22は、荷台53の傾斜角θを示す情報を車両制御装置10に出力する。
【0018】
加減速制御装置25は、例えばスロットルアクチュエータやブレーキアクチュエータを介し、車両50の始動、停止、及び加減速を制御する。操舵制御装置26は、例えばステアリングアクチュエータを介し、車両50の操舵角を制御する。
【0019】
油圧装置27は、荷台53の傾斜角θを制御する。油圧装置27は、例えば油圧シリンダを含む。油圧シリンダは、フレーム51と荷台53との間に設けられ、伸縮することにより荷台53の傾斜角θを調整する。例えば油圧シリンダが伸長すると、荷台53の前部が上方に持ち上げられ、荷台53の傾斜角θが大きくなる。
図1に示すように、荷台53の後部に設けられたあおり板53aが開いた状態で、荷台53の傾斜角θが大きくなると、積荷Cが荷台53を滑り落ち、荷台53の後部から排出される。
【0020】
一方、油圧シリンダが伸縮すると、傾斜角θが小さくなり、荷台53が水平に近づけられる。以下の説明では、傾斜角θを大きくする制御をダンプアップといい、傾斜角θを小さくする制御をダンプダウンということがある。
【0021】
車両制御装置10は、車両50に搭載され、道路の制限高さH1に応じて荷台53の傾斜角θを制御する。制限高さH1とは、路面Gを基準とする上部構造物Sの高さである。上部構造物Sとは、陸橋、高架橋、歩道橋又はトンネルの天井等、道路の上方に存在する構造物である。路面Gを基準とする荷台53の最高点53pの高さ(以下、「荷台53の最大高さ」という)H2が制限高さH1に達すると、荷台53が上部構造物Sに衝突する。
【0022】
車両制御装置10は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、CAN(Controller Area Network)通信回路などを有する電子制御ユニットである。車両制御装置10は、例えばCAN通信回路を用いて通信するネットワークに接続され、車両50の各構成要素と通信可能に接続される。車両制御装置10は、例えば、CPUが出力する信号に基づいて、CAN通信回路を動作させてデータを入出力し、データをRAMに記憶し、ROMに記憶されているプログラムをRAMにロードし、RAMにロードされたプログラムを実行することで、後述する各種機能を実現する。車両制御装置10は、複数の電子制御ユニットから構成されてもよい。
【0023】
具体的には、車両制御装置10は、GPS受信機21、傾斜角センサ22、加減速制御装置25、操舵制御装置26及び油圧装置27と通信可能に接続されており、GPS受信機21及び傾斜角センサ22の出力に基づいて、加減速制御装置25、操舵制御装置26及び油圧装置27を制御する。
【0024】
図2は、一実施形態に係る車両制御装置10の機能的構成を示すブロック図である。
図2に示すように、車両制御装置10は、機能的構成として、車両位置取得部11、目的地取得部12、経路生成部13、走行制御部14、制限高さ取得部15、最大傾斜角取得部16、荷台制御部17及び記憶部18を備えている。
【0025】
記憶部18は、例えば車両50に搭載されたHDD(Hard disk drive)によって構成され、地図データD1及び荷台高さデータD2を記憶している。地図データD1は、位置情報と制限高さH1を示す制限高さ情報とを関連付けて記憶している。地図データD1は、例えば上部構造物Sの高さを測定する距離センサを搭載した車両を走行させ、車両の位置情報と測定された制限高さを示す情報とを関連付けて記憶することで生成される。地図データD1には、位置情報及び制限高さ情報に加えて、道路形状に関する情報(例えば車線の幅、カーブの曲率等)、構造物の種別、道路工事に関する情報、交差点及び料金所等の位置情報が含まれていてもよい。なお、記憶部18は、車両50に搭載されておらず、車両50と通信可能な情報処理センター等の施設に配置されていてもよい。
【0026】
荷台高さデータD2は、荷台53の傾斜角θと荷台53の最大高さH2を示す情報とを関連付けて記憶する。上述したように、荷台53の最大高さH2は、路面Gを基準とする荷台53の最高点53pの高さである。荷台53の最大高さH2は、荷台53の傾斜角θが大きくなるにつれて高くなる。
【0027】
車両位置取得部11は、GPS受信機21から出力された位置情報に基づいて、車両50の位置情報を取得する。なお、車両位置取得部11は、GPS受信機21を使用せずに、地図データD1に記憶された構造物(電柱等)の位置情報と外部センサで検出された構造物との位置関係を用いて現在位置を特定するSLAM(Simultaneous Localization and Mapping)技術を利用して車両50の位置情報を取得してもよい。
【0028】
目的地取得部12は、車両50の目的地を取得する。典型的には、目的地は積荷Cの荷下ろし位置である。目的地は、入力機を用いて、或いは、ネットワークを介して車両50のユーザによって指定される。経路生成部13は、地図データD1を参照して、車両50の現在地から目的地までの走行経路を生成する。
【0029】
走行制御部14は、車両50の走行駆動、操舵及び制動を制御する。例えば、走行制御部14は、経路生成部13によって生成された走行経路に沿って車両50が走行するように、加減速制御装置25及び操舵制御装置26に制御信号を送出して、車両50の加速度及び操舵角を制御する。
【0030】
制限高さ取得部15は、地図データD1を参照して、車両50の位置情報に対応する制限高さH1を取得する。取得された制限高さH1は、車両50の上方に存在する上部構造物Sの高さに相当する。
【0031】
最大傾斜角取得部16は、取得された制限高さH1に対応する荷台53の傾斜角θである最大傾斜角を取得する。最大傾斜角は、荷台53が上部構造物Sに接触しない傾斜角θの最大値である。例えば、最大傾斜角取得部16は、荷台高さデータD2を参照して、荷台53の最大高さH2が制限高さH1以下となる傾斜角θの最大値を最大傾斜角として取得する。なお、最大傾斜角取得部16は、荷台高さデータD2を用いずに、路面Gを基準とする荷台53の設置高さと荷台53の寸法とに基づいて、制限高さH1に対応する荷台53の最大傾斜角を算出してもよい。
【0032】
荷台制御部17は、油圧装置27を制御して荷台53の傾斜角θを調整する。例えば、荷台制御部17は、油圧装置27に制御信号を送出して油圧シリンダを伸長させ、荷台53の傾斜角θを大きくする。荷台53の傾斜角θが大きくなることにより、荷下ろし位置において積荷Cが荷下ろしされる。
【0033】
このとき、荷台制御部17は、荷台53の傾斜角θが最大傾斜角以下になるように荷台の傾斜角θを制限する。すなわち、荷台制御部17は、荷台53の傾斜角θを最大傾斜角より大きくする制御を禁止して、傾斜角θの範囲を最大傾斜角以下に制限する。荷台53の傾斜角θを最大傾斜角以下に制限することにより、荷台53の最大高さH2が制限高さH1よりも低くなるので、荷台53が上部構造物Sに接触することが防止される。
【0034】
次に、一実施形態に係る車両制御装置10の動作について説明する。
図3は、車両制御装置10の動作を示すフローチャートである。
【0035】
まず、車両制御装置10の車両位置取得部11が車両50の位置情報を取得する(ステップST1)。次に、車両制御装置10は、車両50が目的地である荷下ろし位置に到着したか否かを判定する(ステップST2)。荷下ろし位置に到着していないと判定された場合には、車両50が荷下ろし位置に到着するまでステップST2の判定が繰り返される。
【0036】
車両50が荷下ろし位置に到着したと判定された場合には、制限高さ取得部15が、地図データD1を参照して車両50の位置情報に対応する制限高さH1を取得する(ステップST3)。車両50の位置情報に対応する制限高さH1は、路面Gを基準とする上部構造物Sの高さである。
【0037】
次に、最大傾斜角取得部16が、荷台高さデータD2を参照して、制限高さH1に対応する荷台53の最大傾斜角を取得する(ステップST4)。最大傾斜角は、荷台53が上部構造物Sに接触しない傾斜角θの最大値である。
【0038】
次に、荷台制御部17が荷台53をダンプアップする(ステップST5)。次に、荷台制御部17が、荷台53の傾斜角θを取得し、当該傾斜角θが最大傾斜角よりも小さいか否かを判定する(ステップST6)。傾斜角θが最大傾斜角よりも小さい場合には、荷台53のダンプアップが継続される。その結果、荷下ろし位置において荷台53の積荷Cが荷下ろしされる。
【0039】
一方、荷台53の傾斜角θが最大傾斜角以上である場合には、荷台制御部17は、荷台53のダンプアップを停止する(ステップST7)。荷台53の傾斜角θが最大傾斜角に達したときに荷台53のダンプアップを停止することにより、上部構造物Sへの荷台53の接触が防止される。また、荷台53の傾斜角θを最大傾斜角に近づけることで、荷台53の積荷Cを荷下ろしすることができる。
【0040】
以上説明したように、車両制御装置10では、車両50の位置情報に対応する制限高さH1を取得し、荷台の傾斜角θを当該制限高さH1に対応する最大傾斜角以下に制限しているので、荷台53の最大高さH2が制限高さH1を超えることが防止される。したがって、荷台53が上部構造物Sに接触することを防止することができる。
【0041】
次に、
図4を参照して、別の実施形態に係る車両制御装置について説明する。
図4は、別の実施形態に係る車両制御装置10Aを概略的に示す図である。車両制御装置10Aは、指定された目的地の制限高さH1に応じて目的地を補正する。以下では、
図2に示す車両制御装置10との相違点について主に説明し、重複する説明は省略する。
【0042】
図4に示すように、車両制御装置10Aは、機能的構成として補正部19を更に備えている。補正部19は、ユーザによって指定された目的地の位置情報を目的地取得部12から取得し、地図データD1を参照して、その位置情報に対応する制限高さH1を取得する。目的地の制限高さH1は、当該目的地における上部構造物Sの高さを示している。
【0043】
次に、補正部19は、目的地の制限高さH1が基準値以下であるか否かを判定する。目的地の制限高さH1が基準値以下である場合、荷台53の傾斜角θが大きく制限されるため、目的地で荷下ろしをすることができない場合がある。そこで補正部19は、目的地の制限高さH1が基準値以下である場合には、目的地の位置を補正する。例えば、補正部19は、目的地から所定の範囲内に位置し、且つ、基準値以上の制限高さH1が関連付けられた位置を補正された目的地として設定する。そして、補正部19は、補正された目的地を表示装置等に表示してユーザに提案する。
【0044】
車両制御装置10Aでは、目的地の制限高さH1が基準値以下であるときに、目的地の位置が補正されるので、目的地に到着後に荷下ろしができなくなる事態を回避することができる。
【0045】
以上、種々の実施形態に係る車両制御装置について説明してきたが、上述した実施形態に限定されることなく発明の要旨を変更しない範囲で種々の変形態様を構成可能である。
【0046】
例えば、上記実施形態では、車両50が自動運転車両である例について説明したが、車両50は自動運転車両でなくてもよい。車両50が運転者によって運転される場合であっても、荷台53の傾斜角θを最大傾斜角以下に制限することにより、荷台53と上部構造物Sとの位置関係を目視で確認しながら荷台53を傾斜させる必要がなくなるので、荷下ろしの効率を高めることができる。なお、上述した種々の実施形態は、矛盾のない範囲で任意に組み合わせることが可能である。
【符号の説明】
【0047】
10,10A…車両制御装置、11…車両位置取得部、12…目的地取得部、15…制限高さ取得部、16…最大傾斜角取得部、17…荷台制御部、19…補正部、50…車両、53…荷台、D1…地図データ、D2…荷台高さデータ、θ…傾斜角。