(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024136875
(43)【公開日】2024-10-04
(54)【発明の名称】情報処理システム及びプログラム
(51)【国際特許分類】
H04N 1/00 20060101AFI20240927BHJP
B41J 29/38 20060101ALI20240927BHJP
【FI】
H04N1/00 127A
H04N1/00 127B
H04N1/00 E
B41J29/38 401
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023048168
(22)【出願日】2023-03-24
(71)【出願人】
【識別番号】000005496
【氏名又は名称】富士フイルムビジネスイノベーション株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 弘一
【テーマコード(参考)】
2C061
5C062
【Fターム(参考)】
2C061AP07
2C061HK05
2C061HN05
2C061HN15
5C062AA05
5C062AA13
5C062AA35
5C062AA37
5C062AB17
5C062AB20
5C062AB22
5C062AB25
5C062AB38
5C062AB41
5C062AB42
5C062AC02
5C062AC04
5C062AC05
5C062AC22
5C062AC38
5C062AE01
5C062AE14
5C062AF01
5C062AF02
5C062AF14
5C062BB03
(57)【要約】
【課題】第1装置と当該第1装置の仮想的な装置である第1仮想装置との間で直接通信ができない場合であっても、第1装置と第1仮想装置との同期を行うことができる情報処理システム及びプログラムを得る。
【解決手段】情報処理システム1は、第2装置(画像形成装置50)を特定するための近接機器情報、及び、第2装置が自装置に接続する場合に用いる復旧用接続情報を第1仮想装置10Aに送信する第1送信部31Aと、第1装置(撮影装置30)との通信ができない場合、第1装置から受信した近接機器情報が示す第2装置に対応した第2仮想装置10Bに対して復旧用接続情報を送信する第2送信部11Aと、第1仮想装置10Aから受信した復旧用接続情報を第2装置に送信する第3送信部11Bと、第2仮想装置10Bから受信した復旧用接続情報を用いて第1装置との接続を試みる接続部51Aを備える。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1装置、前記第1装置の仮想的な装置である第1仮想装置、前記第1装置から予め定められた距離以内に存在する第2装置、及び前記第2装置の仮想的な装置である第2仮想装置を含む情報処理システムであって、
1又は複数のプロセッサを備え、
前記プロセッサにより、
前記第1装置は、
前記第2装置を特定するための近接機器情報、及び、前記第2装置が自装置に接続する場合に用いる復旧用接続情報を前記第1仮想装置に送信し、
前記第1仮想装置は、
前記第1装置との通信ができない場合、前記第1装置から受信した前記近接機器情報が示す前記第2装置に対応した前記第2仮想装置に対して前記復旧用接続情報を送信し、
前記第2仮想装置は、
前記第1仮想装置から受信した前記復旧用接続情報を前記第2装置に送信し、
前記第2装置は、
前記第2仮想装置から受信した前記復旧用接続情報を用いて前記第1装置との接続を試みる、
情報処理システム。
【請求項2】
前記復旧用接続情報は、前記第2装置が前記第1装置に接続するための接続方式を示す情報を含み、
前記第2装置は、前記復旧用接続情報における前記接続方式を示す情報を用いて前記第1装置と接続する、
請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記復旧用接続情報は、前記第2装置を特定するための特定情報を含み、
前記第2装置は、前記復旧用接続情報における前記特定情報を用いて前記第1装置が電源オフ状態、又は、スリープ状態とされているか否かを確認する、
請求項1又は請求項2に記載の情報処理システム。
【請求項4】
前記第1装置は、予め定められた通信方式を用いた通信により前記第2装置を検出する、
請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項5】
前記通信方式は、近距離通信方式である、
請求項4に記載の情報処理システム。
【請求項6】
前記第1装置は、予め定められた定期的なタイミングで、前記近接機器情報及び前記復旧用接続情報を前記第1仮想装置に送信する、
請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項7】
前記第1装置は、前記第1仮想装置との同期を行う場合に、前記近接機器情報及び前記復旧用接続情報を前記第1仮想装置に送信する、
請求項6に記載の情報処理システム。
【請求項8】
前記第1装置は、前記第2装置を用いて前記第1仮想装置との同期を行う、
請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項9】
前記第1装置は、前記第2装置及び前記第2仮想装置を介して前記第1仮想装置との同期を行う、
請求項8に記載の情報処理システム。
【請求項10】
前記第1装置は、前記第2装置の通信に関する設定情報を自装置に設定することで、前記第1仮想装置との同期を行う、
請求項8に記載の情報処理システム。
【請求項11】
第1装置、前記第1装置の仮想的な装置である第1仮想装置、前記第1装置から予め定められた距離以内に存在する第2装置、及び前記第2装置の仮想的な装置である第2仮想装置を含む情報処理システムであって、
1又は複数のプロセッサを備え、
前記プロセッサにより、
前記第1装置は、
前記第2装置を特定するための近接機器情報を前記第1仮想装置に送信し、かつ、前記第2装置が自装置に接続する場合に用いる復旧用接続情報を前記第2装置に送信し、
前記第1仮想装置は、
前記第1装置との通信ができない場合、前記第1装置から受信した前記近接機器情報が示す前記第2装置に対応した前記第2仮想装置に対して前記第1装置を復旧させる指示を示す指示情報を送信し、
前記第2仮想装置は、
前記第1仮想装置から受信した前記指示情報を前記第2装置に送信し、
前記第2装置は、
前記第2仮想装置から前記指示情報を受信した場合、前記第1装置から受信した前記復旧用接続情報を用いて前記第1装置との接続を試みる、
情報処理システム。
【請求項12】
第1装置、前記第1装置の仮想的な装置である第1仮想装置、前記第1装置から予め定められた距離以内に存在する第2装置、及び前記第2装置の仮想的な装置である第2仮想装置を含む情報処理システムにおける前記第1装置によって実行されるプログラムであって、
予め定められた近距離通信方式を用いた通信により前記第2装置を検出し、
前記第1仮想装置との同期を行う場合に、前記第2装置を特定するための近接機器情報、及び、前記第2装置が自装置に接続する場合に用いる復旧用接続情報を前記第1仮想装置に送信する、
処理をコンピュータに実行させるプログラム。
【請求項13】
第1装置、前記第1装置の仮想的な装置である第1仮想装置、前記第1装置から予め定められた距離以内に存在する第2装置、及び前記第2装置の仮想的な装置である第2仮想装置を含む情報処理システムにおける前記第1装置によって実行されるプログラムであって、
予め定められた近距離通信方式を用いた通信により前記第2装置を検出し、
前記第1仮想装置との同期を行う場合に、前記第2装置を特定するための近接機器情報を前記第1仮想装置に送信し、かつ、前記第2装置が自装置に接続する場合に用いる復旧用接続情報を前記第2装置に送信する、
処理をコンピュータに実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報処理システム及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、情報処理装置と、その情報処理装置に一番近い端末装置又はその情報処理装置を利用するためにその情報処理装置の周辺にいる利用者が所持している端末装置以外の端末装置との間で無線通信を行われることを低減させることを目的とした情報処理装置が開示されている。
【0003】
この情報処理装置は、メモリとプロセッサを備え、前記メモリは、本情報処理装置の識別情報を記憶しており、前記プロセッサは、無線近接通信である第1の通信手段を用いて前記識別情報を端末装置へ送信し、端末装置からの通信を検知し、前記通信に本情報処理装置の識別情報が含まれていた場合、前記通信の発信元である端末装置へ第2の通信手段を介して接続の要求を行い、前記端末装置との接続を確立するように制御する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、近年、クラウドサーバ上に実デバイスの機能や設定等の情報をシャドウとして仮想的に設け、外部サービスからこのシャドウにアクセスすることにより、実デバイスの設定や操作を仮想的に実現する技術が普及しつつあり、デジタルシャドウ技術と呼ぶことがある。なお、ここでいう「デバイス」とは、情報端末装置や周辺装置等の各種装置を意味し、「シャドウ」とは、当該装置を仮想的に表現した仮想装置を意味する。
【0006】
デジタルシャドウ技術では、デバイスとシャドウ間で通信による同期が行われ、次のような動作を行うことにより、ユーザがデバイスを、クラウドサーバのシャドウを経由して管理することができる。
【0007】
・シャドウに対して操作及び設定の少なくとも一方を行うことで、デバイスに対する操作及び設定の少なくとも一方を行う。
・デバイスに対する操作及び設定の少なくとも一方を行うことで、シャドウに反映させる。
【0008】
このため、デジタルシャドウ技術の実現のためには、デバイスとシャドウとの同期を行うための通信が必須となるが、デバイス側のネットワーク設定の間違った変更等により、当該同期を行うことができなくなる場合がある、という問題点があった。この場合、デジタルシャドウの機能を維持できなくなる。通常、デバイスはファイアウォール内でネットワーク的に保護されており、デバイスからシャドウ(クラウドサーバ)への通信は可能だが、シャドウからデバイスへは通信はできないためである。
【0009】
本開示の目的は、第1装置と当該第1装置の仮想的な装置である第1仮想装置との間で直接通信ができない場合であっても、第1装置と第1仮想装置との同期を行うことができる情報処理システム及びプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するために、第1態様に係る情報処理システムは、第1装置、前記第1装置の仮想的な装置である第1仮想装置、前記第1装置から予め定められた距離以内に存在する第2装置、及び前記第2装置の仮想的な装置である第2仮想装置を含む情報処理システムであって、1又は複数のプロセッサを備え、前記プロセッサにより、前記第1装置は、前記第2装置を特定するための近接機器情報、及び、前記第2装置が自装置に接続する場合に用いる復旧用接続情報を前記第1仮想装置に送信し、前記第1仮想装置は、前記第1装置との通信ができない場合、前記第1装置から受信した前記近接機器情報が示す前記第2装置に対応した前記第2仮想装置に対して前記復旧用接続情報を送信し、前記第2仮想装置は、前記第1仮想装置から受信した前記復旧用接続情報を前記第2装置に送信し、前記第2装置は、前記第2仮想装置から受信した前記復旧用接続情報を用いて前記第1装置との接続を試みる。
【0011】
また、第2態様に係る情報処理システムは、第1態様に係る情報処理システムにおいて、前記復旧用接続情報が、前記第2装置が前記第1装置に接続するための接続方式を示す情報を含み、前記第2装置が、前記復旧用接続情報における前記接続方式を示す情報を用いて前記第1装置と接続するものである。
【0012】
また、第3態様に係る情報処理システムは、第1態様又は第2態様に係る情報処理システムにおいて、前記復旧用接続情報が、前記第2装置を特定するための特定情報を含み、前記第2装置が、前記復旧用接続情報における前記特定情報を用いて前記第1装置が電源オフ状態、又は、スリープ状態とされているか否かを確認するものである。
【0013】
また、第4態様に係る情報処理システムは、第1態様に係る情報処理システムにおいて、前記第1装置が、予め定められた通信方式を用いた通信により前記第2装置を検出するものである。
【0014】
また、第5態様に係る情報処理システムは、第4態様に係る情報処理システムにおいて、前記通信方式が、近距離通信方式であるものである。
【0015】
また、第6態様に係る情報処理システムは、第1態様に係る情報処理システムにおいて、前記第1装置が、予め定められた定期的なタイミングで、前記近接機器情報及び前記復旧用接続情報を前記第1仮想装置に送信するものである。
【0016】
また、第7態様に係る情報処理システムは、第6態様に係る情報処理システムにおいて、前記第1装置が、前記第1仮想装置との同期を行う場合に、前記近接機器情報及び前記復旧用接続情報を前記第1仮想装置に送信するものである。
【0017】
また、第8態様に係る情報処理システムは、第1態様に係る情報処理システムにおいて、前記第1装置が、前記第2装置を用いて前記第1仮想装置との同期を行うものである。
【0018】
また、第9態様に係る情報処理システムは、第8態様に係る情報処理システムにおいて、前記第1装置が、前記第2装置及び前記第2仮想装置を介して前記第1仮想装置との同期を行うものである。
【0019】
また、第10態様に係る情報処理システムは、第8態様に係る情報処理システムにおいて、前記第1装置が、前記第2装置の通信に関する設定情報を自装置に設定することで、前記第1仮想装置との同期を行うものである。
【0020】
また、上記目的を達成するために、第11態様に係る情報処理システムは、第1装置、前記第1装置の仮想的な装置である第1仮想装置、前記第1装置から予め定められた距離以内に存在する第2装置、及び前記第2装置の仮想的な装置である第2仮想装置を含む情報処理システムであって、1又は複数のプロセッサを備え、前記プロセッサにより、前記第1装置は、前記第2装置を特定するための近接機器情報を前記第1仮想装置に送信し、かつ、前記第2装置が自装置に接続する場合に用いる復旧用接続情報を前記第2装置に送信し、前記第1仮想装置は、前記第1装置との通信ができない場合、前記第1装置から受信した前記近接機器情報が示す前記第2装置に対応した前記第2仮想装置に対して前記第1装置を復旧させる指示を示す指示情報を送信し、前記第2仮想装置は、前記第1仮想装置から受信した前記指示情報を前記第2装置に送信し、前記第2装置は、前記第2仮想装置から前記指示情報を受信した場合、前記第1装置から受信した前記復旧用接続情報を用いて前記第1装置との接続を試みる。
【0021】
また、上記目的を達成するために、第12態様に係るプログラムは、第1装置、前記第1装置の仮想的な装置である第1仮想装置、前記第1装置から予め定められた距離以内に存在する第2装置、及び前記第2装置の仮想的な装置である第2仮想装置を含む情報処理システムにおける前記第1装置によって実行されるプログラムであって、予め定められた近距離通信方式を用いた通信により前記第2装置を検出し、前記第1仮想装置との同期を行う場合に、前記第2装置を特定するための近接機器情報、及び、前記第2装置が自装置に接続する場合に用いる復旧用接続情報を前記第1仮想装置に送信する、処理をコンピュータに実行させる。
【0022】
更に、上記目的を達成するために、第13態様に係るプログラムは、第1装置、前記第1装置の仮想的な装置である第1仮想装置、前記第1装置から予め定められた距離以内に存在する第2装置、及び前記第2装置の仮想的な装置である第2仮想装置を含む情報処理システムにおける前記第1装置によって実行されるプログラムであって、予め定められた近距離通信方式を用いた通信により前記第2装置を検出し、前記第1仮想装置との同期を行う場合に、前記第2装置を特定するための近接機器情報を前記第1仮想装置に送信し、かつ、前記第2装置が自装置に接続する場合に用いる復旧用接続情報を前記第2装置に送信する、処理をコンピュータに実行させる。
【発明の効果】
【0023】
第1態様、第11態様~第13態様によれば、第1装置と当該第1装置の仮想的な装置である第1仮想装置との間で直接通信ができない場合であっても、第1装置と第1仮想装置との同期を行うことができる。
【0024】
第2態様によれば、復旧用接続情報に接続方式を示す情報を含めない場合に比較して、より容易に、第1装置と第2装置とを接続することができる。
【0025】
第3態様によれば、第1装置と第1仮想装置との通信ができない原因が、第1装置が電源オフ状態、又は、スリープ状態とされていることにある場合の対処を行うことができる。
【0026】
第4態様によれば、ユーザによる操作を要することなく、第2装置を特定することができる。
【0027】
第5態様によれば、近距離通信方式を用いない場合に比較して、より容易に第2装置を特定することができる。
【0028】
第6態様によれば、定期的に第1装置から第1仮想装置へ近接機器情報及び復旧用接続情報を送信することができる。
【0029】
第7態様によれば、同期の動作を利用して、第1装置から第1仮想装置へ近接機器情報及び復旧用接続情報を送信することができる。
【0030】
第8態様によれば、第2装置を用いて第1装置と第1仮想装置との同期を行うことができる。
【0031】
第9態様によれば、第2装置及び第2仮想装置を用いて第1装置と第1仮想装置との同期を行うことができる。
【0032】
第10態様によれば、第2装置の通信に関する設定を用いて第1装置と第1仮想装置との同期を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【
図1】本開示の実施形態に係る情報処理システムの構成の一例を示すブロック図である。
【
図2】本開示の実施形態に係るサーバの電気系の構成の一例を示すブロック図である。
【
図3】本開示の実施形態に係る撮影装置の電気系の構成の一例を示すブロック図である。
【
図4】本開示の実施形態に係る画像形成装置の電気系の構成の一例を示すブロック図である。
【
図5】本開示の実施形態に係る情報処理システムの機能的な構成の一例を示すブロック図である。
【
図6】本開示の実施形態に係る同期情報データベースの構成の一例を示す模式図である。
【
図7】本開示の第1実施形態に係る近接機器検索処理の一例を示すフローチャートである。
【
図8】本開示の第1実施形態に係る近接機器検索処理の説明に供する模式図である。
【
図9】本開示の第1実施形態に係る近接機器検索処理の説明に供する模式図である。
【
図10】本開示の第1実施形態に係る同期処理の一例を示すフローチャートである。
【
図11】本開示の第1実施形態に係る同期処理の説明に供する模式図である。
【
図12】本開示の第1実施形態に係るシャドウとデバイスとの通信が切断される様子の一例を示す模式図である。
【
図13】本開示の実施形態に係る仮想装置特定処理の一例を示すフローチャートである。
【
図14】本開示の実施形態に係る仮想装置特定処理の説明に供する模式図である。
【
図15】本開示の第1実施形態に係る第1復旧依頼処理の一例を示すフローチャートである。
【
図16】本開示の第1実施形態に係る第2復旧依頼処理の一例を示すフローチャートである。
【
図17】本開示の第1実施形態に係る第1復旧依頼処理及び第2復旧依頼処理の説明に供する模式図である。
【
図18】本開示の第1実施形態に係る復旧処理の一例を示すフローチャートである。
【
図19】本開示の第1実施形態に係る復旧方法の説明に供する模式図である。
【
図20】本開示の第2実施形態に係る近接機器検索処理の一例を示すフローチャートである。
【
図21】本開示の第2実施形態に係る同期処理の一例を示すフローチャートである。
【
図22】本開示の第2実施形態に係る第1復旧依頼処理の一例を示すフローチャートである。
【
図23】本開示の第2実施形態に係る第2復旧依頼処理の一例を示すフローチャートである。
【
図24】本開示の第2実施形態に係る復旧処理の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0034】
以下、図面を参照して、本開示の実施の形態について詳細に説明する。なお、本実施形態では、本開示の技術を、インターネット等の通信回線により接続された実デバイス内に格納されている各種データを、実デバイスとの間で同期して保持する、上述したデジタルシャドウと呼ばれるサービスを提供する情報処理システムに適用した場合について説明する。ここで、上記実デバイスには、撮影装置、画像形成装置、パーソナルコンピュータ等の各種装置が含まれる。また、上記各種データには、設定情報、履歴情報、状態情報、構成情報、宛先表等の各種データが含まれる。以下では、上記実デバイスとして、撮影装置及び画像形成装置を適用した場合について説明する。
【0035】
[第1実施形態]
まず、
図1を参照して、本実施形態に係る情報処理システム1の構成を説明する。
図1は、本実施形態に係る情報処理システム1の構成の一例を示すブロック図である。
【0036】
図1に示すように、本実施形態に係る情報処理システム1は、クラウドサーバとして構成されたサーバ10と、複数の撮影装置30A、30B、・・・と、複数の画像形成装置50A、50B、・・・と、を含む。なお、以下では、撮影装置30A、30B、・・・を区別することなく説明する場合は単に「撮影装置30」と総称する。また、以下では、画像形成装置50A、50B、・・・を区別することなく説明する場合は単に「画像形成装置50」と総称する。
【0037】
サーバ10の例としては、パーソナルコンピュータ及びサーバコンピュータ等の情報処理装置が挙げられる。また、本実施形態では、撮影装置30として、静止画像の撮影を行うデジタルスチルカメラを適用している。また、本実施形態では、画像形成装置50として、画像印刷機能、画像読取機能、及び画像送信機能等を有するデジタル複合機を適用している。但し、この形態に限るものではなく、画像印刷機能のみを有する画像形成装置や、画像印刷機能及び画像読取機能のみを有する画像形成装置等の他の画像形成装置を画像形成装置50として適用する形態としてもよい。
【0038】
サーバ10と、撮影装置30と、画像形成装置50と、は、ネットワークNを介して接続されており、サーバ10は、撮影装置30、及び画像形成装置50とネットワークNを介して相互に通信可能とされている。
【0039】
なお、本実施形態では、ネットワークNとして、インターネット、電話回線網等の公共の通信回線と、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)等の企業内の通信回線とを組み合わせたものを適用しているが、この形態に限定されるものではない。例えば、ネットワークNとして、上記公共の通信回線、及び企業内の通信回線の何れか一方のみを適用する形態としてもよい。また、本実施形態では、ネットワークNとして有線及び無線の通信回線を適用しているが、この形態に限定されるものではなく、無線の通信回線及び有線の通信回線の何れか一方のみを適用する形態としてもよい。
【0040】
次に、
図2を参照して、本実施形態に係るサーバ10の構成を説明する。
図2は、本実
【0041】
施形態に係るサーバ10の電気系の構成の一例を示すブロック図である。
【0042】
図2に示すように、本実施形態に係るサーバ10は、プロセッサとしてのCPU(Central Processing Unit)11、一時記憶領域としてのメモリ12、不揮発性の記憶部13、キーボード及びマウス等の入力部14、液晶ディスプレイ等の表示部15、媒体読み書き装置(R/W)16、及び通信インタフェース(I/F)部18を備えている。CPU11、メモリ12、記憶部13、入力部14、表示部15、媒体読み書き装置16、及び通信I/F部18はバスB1を介して互いに接続されている。媒体読み書き装置16は、記録媒体17に書き込まれている情報の読み出し及び記録媒体17への情報の書き込みを行う。
【0043】
本実施形態に係る記憶部13はHDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、フラッシュメモリ等によって実現される。記憶媒体としての記憶部13には、仮想装置特定処理プログラム13A、第1復旧依頼処理プログラム13B、及び第2復旧依頼処理プログラム13Cが記憶されている。仮想装置特定処理プログラム13A、第1復旧依頼処理プログラム13B、及び第2復旧依頼処理プログラム13Cの各プログラムは、当該各プログラムが書き込まれた記録媒体17が媒体読み書き装置16に接続され、媒体読み書き装置16が記録媒体17からの上記各プログラムの読み出しを行うことで、記憶部13へ記憶(インストール)される。CPU11は、仮想装置特定処理プログラム13A、第1復旧依頼処理プログラム13B、及び第2復旧依頼処理プログラム13Cの各プログラムを記憶部13から適宜読み出してメモリ12に展開し、上記各プログラムが有するプロセスを順次実行する。
【0044】
また、記憶部13には、同期情報データベース13Dが記憶されている。なお、同期情報データベース13Dについては、詳細を後述する。
【0045】
次に、
図3を参照して、本実施形態に係る撮影装置30の構成を説明する。
図3は、本実施形態に係る撮影装置30の電気系の構成の一例を示すブロック図である。
【0046】
図3に示すように、本実施形態に係る撮影装置30は、プロセッサとしてのCPU31、一時記憶領域としてのメモリ32、不揮発性の記憶部33、各種スイッチ等の入力部34、液晶ディスプレイ等の表示部35、媒体読み書き装置(R/W)36、及び通信I/F部38を備えている。CPU31、メモリ32、記憶部33、入力部34、表示部35、媒体読み書き装置36、及び通信I/F部38はバスB2を介して互いに接続されている。媒体読み書き装置36は、記録媒体37に書き込まれている情報の読み出し及び記録媒体37への情報の書き込みを行う。
【0047】
本実施形態に係る記憶部33はHDD、SSD、フラッシュメモリ等によって実現される。記憶媒体としての記憶部33には、近接機器検索処理プログラム33A、同期処理プログラム33B、及び復旧処理プログラム33Cが記憶されている。近接機器検索処理プログラム33A、同期処理プログラム33B、及び復旧処理プログラム33Cの各プログラムは、当該各プログラムが書き込まれた記録媒体37が媒体読み書き装置36に接続され、媒体読み書き装置36が記録媒体37からの上記各プログラムの読み出しを行うことで、記憶部33へ記憶(インストール)される。CPU31は、近接機器検索処理プログラム33A、同期処理プログラム33B、及び復旧処理プログラム33Cの各プログラムを記憶部33から適宜読み出してメモリ32に展開し、上記各プログラムが有するプロセスを順次実行する。
【0048】
次に、
図4を参照して、本実施形態に係る画像形成装置50の構成を説明する。
図4は、本実施形態に係る画像形成装置50の電気系の構成の一例を示すブロック図である。
【0049】
図4に示すように、本実施形態に係る画像形成装置50は、プロセッサとしてのCPU51、一時記憶領域としてのメモリ52、不揮発性の記憶部53、各種スイッチ等の入力部54、液晶ディスプレイ等の表示部55、媒体読み書き装置(R/W)56、及び通信I/F部58を備えている。CPU51、メモリ52、記憶部53、入力部54、表示部55、媒体読み書き装置56、及び通信I/F部58はバスB3を介して互いに接続されている。媒体読み書き装置56は、記録媒体57に書き込まれている情報の読み出し及び記録媒体57への情報の書き込みを行う。
【0050】
本実施形態に係る記憶部53はHDD、SSD、フラッシュメモリ等によって実現される。記憶媒体としての記憶部53には、撮影装置30に記憶されているものと同様の近接機器検索処理プログラム53A、同期処理プログラム53B、及び復旧処理プログラム53Cが記憶されている。近接機器検索処理プログラム53A、同期処理プログラム53B、及び復旧処理プログラム53Cの各プログラムは、当該各プログラムが書き込まれた記録媒体57が媒体読み書き装置56に接続され、媒体読み書き装置56が記録媒体57からの上記各プログラムの読み出しを行うことで、記憶部53へ記憶(インストール)される。CPU51は、近接機器検索処理プログラム53A、同期処理プログラム53B、及び復旧処理プログラム53Cの各プログラムを記憶部53から適宜読み出してメモリ52に展開し、上記各プログラムが有するプロセスを順次実行する。
【0051】
本実施形態に係る情報処理システム1では、撮影装置30及び画像形成装置50の各々が上述した実デバイスとされており、各々、対応する実デバイスの仮想的な装置である仮想装置がサーバ10に構築されている。即ち、本実施形態では、本開示の技術の第1装置及び第2装置として、撮影装置30及び画像形成装置50を適用している。
【0052】
次に、
図5を参照して、本実施形態に係る情報処理システム1の機能的な構成について説明する。
図5は、本実施形態に係る情報処理システム1の機能的な構成の一例を示すブロック図である。なお、
図5では、便宜上、本開示の技術の第1装置になり得る装置として撮影装置30を適用し、本開示の技術の第2装置になり得る装置として画像形成装置50を適用した場合について例示している。
【0053】
この場合、
図5に示すように、本実施形態に係る撮影装置30は第1送信部31Aを含み、本実施形態に係るサーバ10における第1仮想装置10Aは第2送信部11Aを含み、サーバ10における第2仮想装置10Bは第3送信部11Bを含み、本実施形態に係る画像形成装置50は接続部51Aを含む。サーバ10のCPU11が仮想装置特定処理プログラム13A、第1復旧依頼処理プログラム13B、及び第2復旧依頼処理プログラム13Cを実行することで、第2送信部11A及び第3送信部11Bとして機能する。また、この場合、撮影装置30のCPU31が近接機器検索処理プログラム33A、及び同期処理プログラム33Bを実行することで、第1送信部31Aとして機能する。更に、この場合、画像形成装置50のCPU51が復旧処理プログラム53Cを実行することで、接続部51Aとして機能する。
【0054】
即ち、本実施形態に係る情報処理システム1は、上記第1装置の仮想的な装置である第1仮想装置10A、及び当該第1装置に近接する装置である上記第2装置の仮想的な装置である第2仮想装置10Bがサーバ10に構築されている。
【0055】
ここで、本実施形態に係る撮影装置30(第1装置)の第1送信部31Aは、第2装置を特定するための近接機器情報、及び、当該第2装置が自装置に接続する場合に用いる復旧用接続情報を第1仮想装置10Aに送信する。
【0056】
これに対し、本実施形態に係るサーバ10における第1仮想装置10Aの第2送信部11Aは、第1装置との通信ができない場合、当該第1装置から受信した近接機器情報が示す第2装置に対応した第2仮想装置10Bに対して復旧用接続情報を送信する。また、本実施形態に係るサーバ10における第2仮想装置10Bの第3送信部11Bは、第1仮想装置10Aから受信した復旧用接続情報を第2装置に送信する。
【0057】
そして、本実施形態に係る画像形成装置50(第2装置)の接続部51Aは、第2仮想装置10Bから受信した復旧用接続情報を用いて第1装置との接続を試みる。
【0058】
ここで、本実施形態に係る復旧用接続情報は、第2装置が第1装置に接続するための接続方式を示す情報を含み、第2装置は、復旧用接続情報における接続方式を示す情報を用いて第1装置と接続する。
【0059】
また、本実施形態に係る第1装置は、予め定められた通信方式を用いた通信により第2装置を検出する。
【0060】
なお、本実施形態では、上記通信方式として、WiFi-Direct(登録商標)、Bluetooth Low Energy(登録商標)(以下、「BLE」という。)、赤外線通信、NFC(Near Field Communication)等といった近距離通信方式を適用している。このため、本実施形態に係る撮影装置30の通信I/F部38、及び画像形成装置50の通信I/F部58には、上記近距離通信方式による通信機能(以下、「近距離通信機能」という。)が搭載されている。
【0061】
また、本実施形態では、上述した第2装置が第1装置に接続するための接続方式を示す情報として、第1装置が第2装置を検出する際に適用した通信方式を示す情報を適用しているが、これに限るものではない。例えば、上記接続方式を示す情報として、第1装置が第2装置を検出する際に適用した通信方式とは異なる通信方式を示す情報を適用する形態としてもよい。
【0062】
また、本実施形態に係る第1装置の第1送信部31Aは、予め定められた定期的なタイミングで、近接機器情報及び復旧用接続情報を第1仮想装置10Aに送信する。特に、本実施形態に係る第1装置の第1送信部31Aは、第1仮想装置10Aとの同期を行う場合に、近接機器情報及び復旧用接続情報を第1仮想装置10Aに送信する。
【0063】
また、本実施形態に係る第1装置は、第2装置を用いて第1仮想装置10Aとの同期を行う。特に、本実施形態に係る第1装置は、第2装置及び第2仮想装置10Bを介して第1仮想装置10Aとの同期を行う。
【0064】
なお、上述したように、
図5に示す例では、便宜上、本開示の技術の第1装置になり得る装置として撮影装置30を適用し、本開示の第2装置になり得る装置として画像形成装置50を適用した場合について例示しているが、これに限るものではない。例えば、本開示の技術の第1装置になり得る装置として画像形成装置50を適用し、本開示の第2装置になり得る装置として撮影装置30を適用する形態としてもよいし、本開示の技術の第1装置及び第2装置になり得る装置として撮影装置30及び画像形成装置50の双方を適用する形態としてもよい。以下では、本開示の技術の第1装置及び第2装置になり得る装置として撮影装置30及び画像形成装置50の双方を適用した場合について説明する。
【0065】
次に、
図6を参照して、本実施形態に係る同期情報データベース13Dについて説明する。
図6は、本実施形態に係る同期情報データベース13Dの構成の一例を示す模式図である。
【0066】
本実施形態に係る同期情報データベース13Dは、上述した同期に関する情報が登録されるデータベースであり、一例として
図6に示すように、機器情報、及び同期情報の各情報が関連付けられて記憶される。
【0067】
上記機器情報は、情報処理システム1が対象としている第1装置及び第2装置の各々を個別に識別するために、当該各々別に異なるものとして予め定められた情報である。なお、本実施形態では、機器情報として、対応する実デバイスのUUID(Universally Unique Identifier)を適用しているが、これに限るものではない。例えば、対応する実デバイスの機種及びシリアルナンバーの組み合わせを、上記機器情報として適用する形態としてもよい。
【0068】
また、上記同期情報は、対応する実デバイスとの同期によって当該実デバイスから得られた各種情報を示す情報であり、本実施形態では、機器関連情報及び復旧用情報の2種類の情報に大別されている。ここで、機器関連情報は、対応する実デバイスそのものに関する、設定、構成、ステータス等の各情報、即ち、通常の同期により得られる情報である。これに対し、復旧用情報は、対応する実デバイスが、何らかの原因で同期を行うことができなくなった場合に、当該同期を復旧させるための情報であり、上述した近接機器情報及び復旧用接続情報を含む。本実施形態では、近接機器情報としても、対応する実デバイスのUUIDを適用しているが、これに限るものではない。例えば、対応する実デバイスの機種及びシリアルナンバーの組み合わせを、上記近接機器情報として適用する形態としてもよいことは、上記機器情報と同様である。
【0069】
次に、
図7~
図19を参照して、本実施形態に係る情報処理システム1の作用を説明する。なお、以下において模式図を用いて具体例を説明する場合には、撮影装置30及び画像形成装置50における、上述した第1装置をデバイスAといい、デバイスAの仮想装置、即ち第1仮想装置10AをシャドウAという。同様に、撮影装置30及び画像形成装置50における、上述した第2装置をデバイスBといい、デバイスBの仮想装置、即ち第2仮想装置10BをシャドウBといい、デバイスAには近接しない装置をデバイスCといい、デバイスCの仮想装置をシャドウCという。
【0070】
まず、
図7~
図9を参照して、近接機器検索処理を実行する場合の撮影装置30及び画像形成装置50の作用を説明する。
図7は、本実施形態に係る近接機器検索処理の一例を示すフローチャートである。
【0071】
本実施形態に係る情報処理システム1では、予め定められたタイミング(本実施形態では、5分毎のタイミング)で、撮影装置30のCPU31、及び画像形成装置50のCPU51が近接機器検索処理プログラムを実行することで、一例として
図7に示す近接機器検索処理が実行される。なお、以下では、撮影装置30のCPU31が近接機器検索処理を実行する場合について説明するが、画像形成装置50のCPU51が近接機器検索処理を実行する場合も同様に作用する。
【0072】
図7のステップ100で、CPU31は、上述した近距離通信機能を用いた通信を試みる。ステップ102で、CPU31は、通信可能な装置である近接機器が存在するか否かを判定し、否定判定となった場合は本近接機器検索処理を終了する一方、肯定判定となった場合はステップ104に移行する。
【0073】
ステップ104で、CPU31は、存在すると判定した近接機器に対応する、上述した近接機器情報及び復旧用接続情報を記憶部33に記憶し、その後に本近接機器検索処理を終了する。
【0074】
図8及び
図9は、本実施形態に係る近接機器検索処理の説明に供する模式図である。
【0075】
本実施形態では、一例として
図8に示すように、デバイスBが、BLEのビーコン機能を用いて、デジタルシャドウ接続中フラグを有するビーコンを発信する。これに応じて、デバイスAは、デバイスBのビーコンを受信することで、デバイスBが、自身から物理的に距離が近い機器である近接機器であると認識する。
【0076】
同様に、一例として
図9に示すように、デバイスAも上記ビーコンを発信することで、デバイスBは、デバイスAが、自身から物理的に距離が近い機器である近接機器であると認識する。これに対し、デバイスCは、デバイスA及びデバイスBから物理的に距離が遠いため、デバイスA及びデバイスBからのビーコンを受信することができない。同様に、デバイスA及びデバイスBも、デバイスCからのビーコンを受信することができないため、互いに近接機器とは認識されない。
【0077】
次に、
図10~
図11を参照して、同期処理を実行する場合の撮影装置30及び画像形成装置50の作用を説明する。
図10は、本実施形態に係る同期処理の一例を示すフローチャートである。
【0078】
本実施形態に係る情報処理システム1では、予め定められたタイミング(本実施形態では、10分毎のタイミング)で、撮影装置30のCPU31、及び画像形成装置50のCPU51が同期処理プログラムを実行することで、一例として
図10に示す同期処理が実行される。なお、以下では、撮影装置30のCPU31が同期処理を実行する場合について説明するが、画像形成装置50のCPU51が同期処理を実行する場合も同様に作用する。
【0079】
図10のステップ200で、CPU31は、上述した近接機器検索処理において、本同期処理を前回実施した以降に記憶部33に記憶した近接機器情報及び復旧用接続情報を読み出す。ステップ202で、CPU31は、読み出した近接機器情報及び復旧用接続情報も含めて、対応する仮想装置(シャドウ)との同期を行い、その後に本同期処理を終了する。以上の同期処理により、一例として
図6に示す同期情報データベース13Dが構築(更新)されることになる。
【0080】
図11は、本実施形態に係る同期処理の説明に供する模式図である。
【0081】
本実施形態に係る情報処理システム1では、一例として
図11に示すように、各デバイスと各シャドウとが定期的に互いに保持する情報の同期を行う。同期する情報は、一般に、デバイスの設定、構成、ステータス等である。本実施形態に係る各デバイスでは、同期する際に、これらの通常の情報に加えて、近接機器情報及び復旧用接続情報も含めて同期を行う。なお、本実施形態では、近接機器情報として、対応する近接機器検索処理で検出されたデバイス情報(本実施形態では、一例としてBLEのUUID)を適用しており、復旧用接続情報として、他のデバイスが自身のデバイスにアクセスする際に使用する情報(本実施形態では、一例としてWiFi-Direct(登録商標)の接続情報)を適用している。
【0082】
ところで、本実施形態に係る情報処理システム1では、一例として
図12に示すように、何れかのデバイス(
図12に示す例では、デバイスA)への誤ったネットワーク設定等により、当該デバイスと、対応するシャドウとの通信ができなくなる場合がある。この場合、本実施形態に係るシャドウは、復旧接続用の通信(本実施形態では、WiFi-Direct(登録商標)による通信)を起動し、他のデバイスからの接続を待つ。なお、
図12は、本実施形態に係るシャドウとデバイスとの通信が切断される様子の一例を示す模式図である。
【0083】
この場合、本実施形態に係るシャドウが構築されたサーバ10のCPU11が仮想装置特定処理プログラム13Aを第1仮想装置10Aとして実行することで、一例として
図13に示す仮想装置特定処理が実行される。
図13は、本実施形態に係る仮想装置特定処理の一例を示すフローチャートである。
【0084】
図13のステップ300で、CPU11は、自身に対応する実デバイスに対応する近接機器情報を同期情報データベース13Dから読み出す。そして、CPU11は、読み出した近接機器情報を用いて、当該近接機器情報が示すデバイスのシャドウを検索する処理を開始し、ステップ302で、検索結果を取得するまで待機する。
【0085】
ステップ304で、CPU11は、上記検索されたシャドウが、上記近接機器情報が示すデバイスのシャドウであると見なして、当該シャドウを特定することのできる情報(以下、「シャドウ特定情報」という。)を記憶部13に記憶する。ステップ306で、CPU11は、ステップ300の処理によって開始した検索処理を停止し、その後に本仮想装置特定処理を終了する。
【0086】
図14は、本実施形態に係る仮想装置特定処理の説明に供する模式図である。
【0087】
一例として
図14に示すように、本実施形態に係る仮想装置特定処理では、シャドウAがデバイスAとの接続が切れたことを検知した場合、シャドウAは、上述したように近接機器情報が示すデバイスのシャドウの検索を行う。当該検索の要求を受信したシャドウのうち、接続先がデバイスBのシャドウBは、検索の要求元のシャドウAに対してシャドウBの識別情報を返信する。これにより、シャドウAは、デバイスBのシャドウがシャドウBであることを特定することができる。
【0088】
以上の仮想装置特定処理が終了すると、サーバ10のCPU11が第1復旧依頼処理プログラム13Bを第1仮想装置10Aとして実行することで、一例として
図15に示す第1復旧依頼処理が実行される。
図15は、本実施形態に係る第1復旧依頼処理の一例を示すフローチャートである。
【0089】
図15のステップ400で、CPU11は、仮想装置特定処理によって特定して記憶部13に記憶したシャドウ特定情報が示すシャドウに対して、通信の復旧を依頼する復旧依頼メッセージを、対応する復旧用接続情報と共に送信し、その後に本第1復旧依頼処理を終了する。
【0090】
一方、復旧依頼メッセージ及び復旧用接続情報を受信すると、サーバ10のCPU11は第2復旧依頼処理プログラム13Cを第2仮想装置10Bとして実行することで、一例として
図16に示す第2復旧依頼処理が実行される。
図16は、本実施形態に係る第2復旧依頼処理の一例を示すフローチャートである。
【0091】
図16のステップ500で、CPU11は、受信した復旧依頼メッセージ及び復旧用接続情報を、自身の同期対象とするデバイスに送信し、その後に本第2復旧依頼処理を終了する。
【0092】
図17は、本実施形態に係る第1復旧依頼処理及び第2復旧依頼処理の説明に供する模式図である。
【0093】
一例として
図17に示すように、シャドウAが、対応するデバイスAとの通信が途絶えた場合、シャドウAが第1復旧依頼処理を実行することで、復旧依頼メッセージ及び復旧用接続情報が、仮想装置特定処理により特定したシャドウBに対して送信される。そして、シャドウBは、第2復旧依頼処理を実行することで、シャドウAから受信した復旧依頼メッセージ及び復旧用接続情報をデバイスBに送信する。
【0094】
一方、復旧依頼メッセージ及び復旧用接続情報を受信すると、対応するデバイスである撮影装置30のCPU31、又は画像形成装置50のCPU51が復旧処理プログラム33C、又は復旧処理プログラム53Cを実行することで、一例として
図18に示す復旧処理が実行される。なお、以下では、撮影装置30のCPU31が復旧処理を実行する場合について説明するが、画像形成装置50のCPU51が復旧処理を実行する場合も同様に作用する。
【0095】
図18のステップ600で、CPU31は、サーバ10から受信した復旧用接続情報を用いて、対応するデバイスに接続し、その後に本復旧処理を終了する。この復旧処理により、シャドウと通信ができないデバイスと、当該デバイスに近接するデバイスとが通信可能となる。このため、その後、本実施形態に係る情報処理システム1では、シャドウと通信できないデバイスを以下のように復旧させる。
【0096】
以下、
図19を参照して、この復旧の方法として次の4種類の方法を説明する。
図19は、本実施形態に係る復旧方法の説明に供する模式図である。なお、以下では、シャドウと通信できないデバイスをデバイスAとし、デバイスAと近距離通信が可能なデバイスをデバイスBとして説明する。
【0097】
(第1の方法)
デバイスA→デバイスB→シャドウB→シャドウAの経路で情報を同期する。この方法により、簡易的な復旧が可能である。
【0098】
(第2の方法)
管理者が正しいネットワーク設定をシャドウAに設定し、第1の方法で同期して、デバイスAとシャドウAとの通信を復旧させる。この際、管理者には、サーバ10から、デバイスAがシャドウAと通信できない旨を示す情報を、デバイスAとシャドウAとの間で通信できていたときのネットワーク設定を示す情報と共に送信する。これらの情報を受信した管理者は、当該情報を用いて、シャドウAのネットワーク設定に対して、受信した情報が示すネットワーク設定とは異なる情報を反映させる。
【0099】
(第3の方法)
デバイスAとシャドウAとが通信できていたときのネットワーク設定を第1の方法で同期することで、デバイスAとシャドウAとの通信を復旧させる。即ち、元々シャドウAにはデバイスAの正しいネットワーク設定が同期によって得られているので、第1の方法で確立した通信経路でシャドウAとデバイスAとで同期を行い、当該ネットワーク設定をデバイスAに反映させることで、デバイスAのネットワーク設定を正常化させる。
【0100】
(第4の方法)
デバイスBが有するネットワーク設定(Proxy情報、DNS(Domain Name System)情報等)をデバイスAに複写することで、デバイスAとシャドウAとの通信を復旧させる。
【0101】
[第2実施形態]
本実施形態では、復旧用接続情報をシャドウに送信するのではなく、近接機器に対して送信しておき、復旧の際に用いる場合の形態例について説明する。なお、本実施形態に係る情報処理システム1の構成は、第1実施形態に係るものと略同様であるため、ここでの説明は省略する。
【0102】
以下、
図20~
図24を参照して、本実施形態に係る情報処理システム1の作用を説明する。
【0103】
まず、
図20を参照して、近接機器検索処理を実行する場合の撮影装置30及び画像形成装置50の作用を説明する。
図20は、本実施形態に係る近接機器検索処理の一例を示すフローチャートである。
【0104】
本実施形態に係る情報処理システム1では、予め定められたタイミング(本実施形態では、5分毎のタイミング)で、撮影装置30のCPU31、及び画像形成装置50のCPU51が近接機器検索処理プログラムを実行することで、一例として
図20に示す近接機器検索処理が実行される。なお、以下では、撮影装置30のCPU31が近接機器検索処理を実行する場合について説明するが、画像形成装置50のCPU51が近接機器検索処理を実行する場合も同様に作用する。
【0105】
図20のステップ100で、CPU31は、上述した近距離通信機能を用いた通信を試みる。ステップ102で、CPU31は、通信可能な装置である近接機器が存在するか否かを判定し、否定判定となった場合は本近接機器検索処理を終了する一方、肯定判定となった場合はステップ105に移行する。
【0106】
ステップ105で、CPU31は、存在すると判定した近接機器に対応する、上述した近接機器情報を記憶部33に記憶する。ステップ106で、CPU31は、存在すると判定した近接機器に対応する、上述した復旧用接続情報を当該近接機器に送信し、その後に本近接機器検索処理を終了する。近接機器は、復旧用接続情報を受信すると、当該復旧用接続情報を記憶部に記憶する。
【0107】
次に、
図21を参照して、同期処理を実行する場合の撮影装置30及び画像形成装置50の作用を説明する。
図21は、本実施形態に係る同期処理の一例を示すフローチャートである。
【0108】
本実施形態に係る情報処理システム1では、予め定められたタイミング(本実施形態では、10分毎のタイミング)で、撮影装置30のCPU31、及び画像形成装置50のCPU51が同期処理プログラムを実行することで、一例として
図21に示す同期処理が実行される。なお、以下では、撮影装置30のCPU31が同期処理を実行する場合について説明するが、画像形成装置50のCPU51が同期処理を実行する場合も同様に作用する。
【0109】
図21のステップ201で、CPU31は、上述した近接機器検索処理において、本同期処理を前回実施した以降に記憶部33に記憶した近接機器情報を読み出す。ステップ203で、CPU31は、読み出した近接機器情報も含めて、対応する仮想装置(シャドウ)との同期を行い、その後に本同期処理を終了する。
【0110】
ところで、本実施形態に係る情報処理システム1でも、一例として
図12に示すように、何れかのデバイス(
図12に示す例では、デバイスA)への誤ったネットワーク設定等により、当該デバイスと、対応するシャドウとの通信ができなくなる場合がある。この場合、本実施形態に係るシャドウは、復旧接続用の通信(本実施形態では、WiFi-Direct(登録商標)による通信)を起動し、他のデバイスからの接続を待つ。
【0111】
この場合、本実施形態に係るシャドウが構築されたサーバ10のCPU11が仮想装置特定処理プログラム13Aを第1仮想装置10Aとして実行することで、一例として
図13に示す仮想装置特定処理が実行される点は第1実施形態と同様である。
【0112】
仮想装置特定処理が終了すると、サーバ10のCPU11が第1復旧依頼処理プログラム13Bを第1仮想装置10Aとして実行することで、一例として
図22に示す第1復旧依頼処理が実行される。
図22は、本実施形態に係る第1復旧依頼処理の一例を示すフローチャートである。
【0113】
図22のステップ401で、CPU11は、仮想装置特定処理によって特定して記憶部13に記憶したシャドウ特定情報が示すシャドウに対して、通信の復旧を依頼する、本開示の技術における指示情報に相当する復旧依頼メッセージを送信し、その後に本第1復旧依頼処理を終了する。
【0114】
一方、復旧依頼メッセージを受信すると、サーバ10のCPU11は第2復旧依頼処理プログラム13Cを第2仮想装置10Bとして実行することで、一例として
図23に示す第2復旧依頼処理が実行される。
図23は、本実施形態に係る第2復旧依頼処理の一例を示すフローチャートである。
【0115】
図23のステップ501で、CPU11は、受信した復旧依頼メッセージを、自身の同期対象とするデバイスに送信し、その後に本第2復旧依頼処理を終了する。
【0116】
一方、復旧依頼メッセージを受信すると、対応するデバイスである撮影装置30のCPU31、又は画像形成装置50のCPU51が復旧処理プログラム33C、又は復旧処理プログラム53Cを実行することで、一例として
図24に示す復旧処理が実行される。なお、以下では、撮影装置30のCPU31が復旧処理を実行する場合について説明するが、画像形成装置50のCPU51が復旧処理を実行する場合も同様に作用する。
【0117】
図24のステップ601で、CPU31は、上述した近接機器検索処理に応じて記憶しておいた復旧用接続情報を用いて、対応するデバイスに接続し、その後に本復旧処理を終了する。
【0118】
その後、上述した第1の方法~第4の方法によってシャドウと通信できないデバイスの復旧を行うことは、第1実施形態に係る情報処理システム1と同様である。
【0119】
なお、上記各実施形態では、シャドウ探索を行うことで近接機器のシャドウを検出する場合について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、サーバ10の記憶部13に対して、情報処理システム1が対象としている全てのデバイスの機器情報と、対応するシャドウを特定するための情報とを関連付けてテーブル情報等として登録しておき、当該テーブル情報等を参照することで、近接機器のシャドウを特定する形態としてもよい。
【0120】
また、上記各実施形態では、同期情報データベース13Dをサーバ10に登録した場合について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、何れかの撮影装置30及び画像形成装置50や、何れかの撮影装置30及び画像形成装置50からアクセス可能な他の装置に同期情報データベース13Dを登録する形態としてもよい。
【0121】
また、上記各実施形態では、本開示の第1装置及び第2装置として撮影装置30及び画像形成装置50を適用した場合について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、パーソナルコンピュータや、携帯情報端末等の、デジタルシャドウ技術を適用可能な他の装置を、本開示の第1装置及び第2装置として適用する形態としてもよい。
【0122】
また、上記各実施形態では、第1装置が電源オフ状態又はスリープ状態となっているために第1仮想装置と同期することができない場合については考慮していないが、この場合を考慮する形態としてもよい。
【0123】
この場合の形態例としては、復旧用接続情報に第2装置を特定するための特定情報を含めておき、第2装置により、当該特定情報を用いて第1装置が電源オフ状態、又は、スリープ状態とされているか否かを確認する形態を例示することができる。
【0124】
この形態によれば、第1装置と第1仮想装置との通信ができない場合、第1仮想装置から第2仮想装置を経由して上記特定情報が第2装置に送信される。そこで、第2装置は、受信した特定情報を用いて、第1装置に対し、テストジョブを起動すること等によってスリープ状態を解除させる操作を行う。
【0125】
その後、第1仮想装置は第1装置との接続状態を再度確認し、それでも第1装置からの反応がない場合は第1装置が電源オフ状態であると判断する。
【0126】
この形態によれば、第1装置と第1仮想装置との通信ができない原因が、第1装置が電源オフ状態、又は、スリープ状態とされていることにある場合の対処を行うことができる。
【0127】
また、上記各実施形態では、同期を行うタイミングで、近接機器情報及び復旧用接続情報を実デバイスから仮想装置に送信する場合について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、仮想装置との同期とは無関係に、予め定められた定期的なタイミングで、これらの情報を実デバイスから仮想装置に送信する形態としてもよい。
【0128】
以上、実施形態を説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に記載の範囲には限定されない。発明の要旨を逸脱しない範囲で上記実施形態に多様な変更又は改良を加えることができ、該変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
【0129】
また、上記各実施形態は、クレーム(請求項)にかかる発明を限定するものではなく、また実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。前述した実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件の組み合わせにより種々の発明が抽出される。実施の形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、効果が得られる限りにおいて、この幾つかの構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
【0130】
また、上記各実施形態において、プロセッサとは広義的なプロセッサを指し、汎用的なプロセッサ(例えば、CPU等)や、専用のプロセッサ(例えば、GPU: Graphics Processing Unit、ASIC: Application Specific Integrated Circuit、FPGA: Field Programmable Gate Array、プログラマブル論理デバイス、等)を含むものである。
【0131】
更に、上記各実施形態では、各種処理を、プログラムを実行することにより、コンピュータを利用してソフトウェア構成により実現する場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、各種処理を、ハードウェア構成や、ハードウェア構成とソフトウェア構成の組み合わせによって実現する形態としてもよい。
【0132】
その他、上記各実施形態で説明したサーバ10、撮影装置30、及び画像形成装置50の構成は一例であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲内において不要な部分を削除したり、新たな部分を追加したりしてもよいことは言うまでもない。
【0133】
また、上記各実施形態で説明した各種処理の流れも一例であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲内において不要なステップを削除したり、新たなステップを追加したり、処理順序を入れ替えたりしてもよいことは言うまでもない。
【0134】
(付記)
(((1)))
第1装置、前記第1装置の仮想的な装置である第1仮想装置、前記第1装置から予め定められた距離以内に存在する第2装置、及び前記第2装置の仮想的な装置である第2仮想装置を含む情報処理システムであって、
1又は複数のプロセッサを備え、
前記プロセッサにより、
前記第1装置は、
前記第2装置を特定するための近接機器情報、及び、前記第2装置が自装置に接続する場合に用いる復旧用接続情報を前記第1仮想装置に送信し、
前記第1仮想装置は、
前記第1装置との通信ができない場合、前記第1装置から受信した前記近接機器情報が示す前記第2装置に対応した前記第2仮想装置に対して前記復旧用接続情報を送信し、
前記第2仮想装置は、
前記第1仮想装置から受信した前記復旧用接続情報を前記第2装置に送信し、
前記第2装置は、
前記第2仮想装置から受信した前記復旧用接続情報を用いて前記第1装置との接続を試みる、
情報処理システム。
(((2)))
前記復旧用接続情報は、前記第2装置が前記第1装置に接続するための接続方式を示す情報を含み、
前記第2装置は、前記復旧用接続情報における前記接続方式を示す情報を用いて前記第1装置と接続する、
(((1)))に記載の情報処理システム。
(((3)))
前記復旧用接続情報は、前記第2装置を特定するための特定情報を含み、
前記第2装置は、前記復旧用接続情報における前記特定情報を用いて前記第1装置が電源オフ状態、又は、スリープ状態とされているか否かを確認する、
(((1)))又は(((2)))に記載の情報処理システム。
(((4)))
前記第1装置は、予め定められた通信方式を用いた通信により前記第2装置を検出する、
(((1)))から(((3)))の何れか1項に記載の情報処理システム。
(((5)))
前記通信方式は、近距離通信方式である、
(((4)))に記載の情報処理システム。
(((6)))
前記第1装置は、予め定められた定期的なタイミングで、前記近接機器情報及び前記復旧用接続情報を前記第1仮想装置に送信する、
(((1)))から(((5)))の何れか1項に記載の情報処理システム。
(((7)))
前記第1装置は、前記第1仮想装置との同期を行う場合に、前記近接機器情報及び前記復旧用接続情報を前記第1仮想装置に送信する、
(((6)))に記載の情報処理システム。
(((8)))
前記第1装置は、前記第2装置を用いて前記第1仮想装置との同期を行う、
(((1)))から(((7)))の何れか1項に記載の情報処理システム。
(((9)))
前記第1装置は、前記第2装置及び前記第2仮想装置を介して前記第1仮想装置との同期を行う、
(((8)))に記載の情報処理システム。
(((10)))
前記第1装置は、前記第2装置の通信に関する設定情報を自装置に設定することで、前記第1仮想装置との同期を行う、
(((8)))に記載の情報処理システム。
(((11)))
第1装置、前記第1装置の仮想的な装置である第1仮想装置、前記第1装置から予め定められた距離以内に存在する第2装置、及び前記第2装置の仮想的な装置である第2仮想装置を含む情報処理システムであって、
1又は複数のプロセッサを備え、
前記プロセッサにより、
前記第1装置は、
前記第2装置を特定するための近接機器情報を前記第1仮想装置に送信し、かつ、前記第2装置が自装置に接続する場合に用いる復旧用接続情報を前記第2装置に送信し、
前記第1仮想装置は、
前記第1装置との通信ができない場合、前記第1装置から受信した前記近接機器情報が示す前記第2装置に対応した前記第2仮想装置に対して前記第1装置を復旧させる指示を示す指示情報を送信し、
前記第2仮想装置は、
前記第1仮想装置から受信した前記指示情報を前記第2装置に送信し、
前記第2装置は、
前記第2仮想装置から前記指示情報を受信した場合、前記第1装置から受信した前記復旧用接続情報を用いて前記第1装置との接続を試みる、
情報処理システム。
【0135】
(((1)))及び(((11)))に係る情報処理システムによれば、第1装置と当該第1装置の仮想的な装置である第1仮想装置との間で直接通信ができない場合であっても、第1装置と第1仮想装置との同期を行うことができる。
(((2)))に係る情報処理システムによれば、復旧用接続情報に接続方式を示す情報を含めない場合に比較して、より容易に、第1装置と第2装置とを接続することができる。
(((3)))に係る情報処理システムによれば、第1装置と第1仮想装置との通信ができない原因が、第1装置が電源オフ状態、又は、スリープ状態とされていることにある場合の対処を行うことができる。
(((4)))に係る情報処理システムによれば、ユーザによる操作を要することなく、第2装置を特定することができる。
(((5)))に係る情報処理システムによれば、近距離通信方式を用いない場合に比較して、より容易に第2装置を特定することができる。
(((6)))に係る情報処理システムによれば、定期的に第1装置から第1仮想装置へ近接機器情報及び復旧用接続情報を送信することができる。
(((7)))に係る情報処理システムによれば、同期の動作を利用して、第1装置から第1仮想装置へ近接機器情報及び復旧用接続情報を送信することができる。
(((8)))に係る情報処理システムによれば、第2装置を用いて第1装置と第1仮想装置との同期を行うことができる。
(((9)))に係る情報処理システムによれば、第2装置及び第2仮想装置を用いて第1装置と第1仮想装置との同期を行うことができる。
(((10)))に係る情報処理システムによれば、第2装置の通信に関する設定を用いて第1装置と第1仮想装置との同期を行うことができる。
【符号の説明】
【0136】
1 情報処理システム
10 サーバ
10A 第1仮想装置
10B 第2仮想装置
11 CPU
11A 第2送信部
11B 第3送信部
12 メモリ
13 記憶部
13A 仮想装置特定処理プログラム
13B 第1復旧依頼処理プログラム
13C 第2復旧依頼処理プログラム
13D 同期情報データベース
14 入力部
15 表示部
16 媒体読み書き装置
17 記録媒体
18 通信I/F部
30 撮影装置
31 CPU
31A 第1送信部
32 メモリ
33 記憶部
33A 近接機器検索処理プログラム
33B 同期処理プログラム
33C 復旧処理プログラム
34 入力部
35 表示部
36 媒体読み書き装置
37 記録媒体
38 通信I/F部
50 画像形成装置
51 CPU
51A 接続部
52 メモリ
53 記憶部
53A 近接機器検索処理プログラム
53B 同期処理プログラム
53C 復旧処理プログラム
54 入力部
55 表示部
56 媒体読み書き装置
57 記録媒体
58 通信I/F部
N ネットワーク