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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024136884
(43)【公開日】2024-10-04
(54)【発明の名称】ロボットの手首機構
(51)【国際特許分類】
   B25J 17/02 20060101AFI20240927BHJP
【FI】
B25J17/02 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023048181
(22)【出願日】2023-03-24
(71)【出願人】
【識別番号】390000804
【氏名又は名称】白山工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100078776
【弁理士】
【氏名又は名称】安形 雄三
(74)【代理人】
【識別番号】100121887
【弁理士】
【氏名又は名称】菅野 好章
(72)【発明者】
【氏名】広瀬 茂男
(72)【発明者】
【氏名】木村 直人
【テーマコード(参考)】
3C707
【Fターム(参考)】
3C707BT05
3C707BT06
3C707ES03
3C707ET03
3C707EU05
3C707HT02
3C707HT03
3C707HT04
3C707HT24
(57)【要約】
【課題】原子炉などの極限状態においても構成要素が破壊、損傷されることなく信頼性が高く、純粋にメカニカルな構造となっていて、作業を行うロボットの指先を含めた4自由度で柔軟に動作するロボットの手首機構を提供する
【解決手段】グリッパを具備するロボットの手首機構において、根本側からメカニカルな動力伝達系で伝搬される4つの駆動源からの駆動力で、互いに直交する3軸自由度の回転運動と、グリッパを開閉する1自由度の開閉運動を実現する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
グリッパを具備するロボットの手首機構において、根本側からメカニカルな動力伝達系で伝搬される4つの駆動源からの駆動力で、互いに直交する3軸自由度の回転運動と、前記グリッパを開閉する1自由度の開閉運動とを実現することを特徴とするロボットの手首機構。
【請求項2】
前記3軸自由度の回転運動が、第1回転軸と、前記第1回転軸に直交する第2回転軸と、前記第2回転軸に直交する第3回転軸とで成る請求項1に記載のロボットの手首機構。
【請求項3】
第1回転軸回りに回転自在に支持され、第1の駆動源で回転駆動される第1の傘歯車と、
前記第1回転軸回りに回転自在に支持され、前記第1の傘歯車の軸内を貫通し、第3の駆動源で駆動される第3の傘歯車と、
前記第1回転軸回りに、前記第1の傘歯車及び前記第3の傘歯車と対向して回転自在に支持され、第2の駆動源で駆動される第2の傘歯車と、
前記第2の傘歯車の軸内を貫通して回転自在に支持され、第4の駆動源で駆動される第4の傘歯車と、
前記第1の傘歯車及び前記第2の傘歯車と噛合し、前記第1回転軸と直交する第2回転軸回りに回転自在に支持される第5の傘歯車と、
前記第2回転軸回りに回転自在に支持される前記第5の傘歯車の軸内を貫通して回転自在に支持され、前記第3の傘歯車と噛合する第6の傘歯車と、
前記第2回転軸回りに回転自在に支持される前記第6の傘歯車の軸内を貫通して回転自在に支持され、前記第4の傘歯車と噛合する第7の傘歯車と、
前記第6の傘歯車の軸の他端に連結された第8の傘歯車と、
前記第7の傘歯車の軸の他端に連結された第9の傘歯車と、
前記第2回転軸と直交する第3回転軸の一端に連結され、前記第8の傘歯車と噛合する第10の傘歯車と、
前記第9の傘歯車と噛合し、軸が前記第10の傘歯車の軸内を貫通して前記第3回転軸の一端に連結された第11の傘歯車と、
前記第3回転軸の他端に連結されたグリッパと、
前記第11の傘歯車の他端に連結され、前記グリッパを開閉する減速機構と、
で構成されていることを特徴とするロボットの手首機構。
【請求項4】
前記第1の駆動源による前記第1の傘歯車の駆動と前記第2の駆動源による前記第2の傘歯車の駆動により、前記第2回転軸の前記第1転軸回りの回転角と自分自身の第2回転軸回りの回転角を制御し、前記第3の駆動源による前記第3の傘歯車の駆動により、前記第3回転軸の第2回転軸回りの回転角を制御し、前記第4の駆動源による前記第4の傘歯車の駆動により、前記減速機構を介して前記グリッパを開閉制御する請求項3に記載のロボットの手首機構。
【請求項5】
第1回転軸回りに回転自在に支持され、軸の一端に第1の駆動輪が連結され、他端に第1の回転輪が連結された第1の駆動体と、
前記第1回転軸回りに回転自在に支持され、前記第1の駆動体の軸を貫通した軸の一端に第3の駆動輪が連結され、他端に第3の回転輪が連結された第3の駆動体と、
前記第1回転軸回りに、前記第1の駆動体及び前記第3の駆動体と対向し、軸の一端に第2の駆動輪が連結され、他端に第2の回転輪が連結された第2の駆動体と、
前記第1回転軸回りに、前記第2の駆動体の軸を貫通した軸の一端に第4の駆動輪が連結され、他端に第4の回転輪が連結された第4の駆動体と、
前記第1回転軸と直交して配設された第5の回転輪と、
回転自在に前記第5の回転輪を貫通した軸の一端に連結された第6の回転輪と、他端に連結された第8の回転輪と、
前記第5の回転輪及び前記第6の回転輪の軸を貫通した軸の一端に連結された第7の回転輪と、他端に連結された第9の回転輪と、
前記第2回転軸と直交して配設された第3回転軸の一端に設けられた第10の回転輪と、他端に第1の減速装置を介して連結されたグリッパと、
前記第10の回転輪を貫通した軸の一端に設けられた第11の回転輪と、前記第11の回転輪の他端に設けられた第2の減速装置で駆動される前記グリッパの把持部材と、
第1の方向変換用回転体を介して、前記第1の回転輪、前記第5の回転輪、前記第2の回転輪に懸架された第1の紐状部材と、
第2の方向変換用回転体を介して、前記第3の回転輪、前記第7の回転輪に懸架された第2の紐状部材と、
第3の方向変換用回転体を介して、前記第4の回転輪、前記第6の回転輪に懸架された第3の紐状部材と、
第4の方向変換用回転体を介して、前記第9の回転輪、前記第10の回転輪に懸架された第4の紐状部材と、
第5の方向変換用回転体を介して、前記第8の回転輪、前記第11の回転輪に懸架された第5の紐状部材と、
で構成されていることを特徴とするロボットの手首機構。
【請求項6】
前記第1の駆動源による前記第1の回転輪の駆動及び前記第2の駆動源による前記第2の回転輪の駆動と前記第5の回転輪の係合により、前記第1回転軸回りの第2回転軸の回転と、前記第2回転軸回りの第3回転軸の回転角を制御し、
前記第3の駆動源による前記第3の回転輪の駆動により、前記第3回転軸回りの回転角を前記第1の減速装置を介して制御し、
前記第4の駆動源による前記第4の回転輪の駆動により、前記第2の減速装置を介して前記グリッパを開閉制御する請求項5に記載のロボットの手首機構。
【請求項7】
前記第1の回転輪~前記第11の回転輪がいずれもプーリであり、前記第1の紐状部材~前記第5の紐状部材がいずれもワイヤ若しくはロープである請求項5又は6に記載のロボットの手首機構。
【請求項8】
前記第1の回転輪~前記第11の回転輪がいずれもスプロケットであり、前記第1の紐状部材~前記第5の紐状部材がいずれもチェーンである請求項5又は6に記載のロボットの手首機構。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はロボットの手首機構に関し、特に3方向の回転と共に、グリッパの開閉も行い得る4自由度のロボットの手首機構に関する。即ち、本発明は、根本側からメカニカルな動力伝達系で伝搬される4つの駆動源からの駆動力で、互いに直交する3軸自由度の回転運動と、グリッパを開閉する1自由度の開閉運動(回転運動)とを実現するロボットの手首機構に関する。
【背景技術】
【0002】
ロボットの手首機構は、ロボットアームの先端部のロボットハンドを繋ぐ部分に相当し、手首機構の先端部には、物体を把持するなどの作業を行うグリッパ(指)が設けられている。根元側の駆動源から動力伝達されるように構成される、ロボットの手首機構に関する従来技術を示す文献として、例えば下記文献が挙げられるが、いずれも3自由度以下の動きに留まっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第6443456号公報
【特許文献2】特開昭57-61491号公報
【特許文献3】特開平8-141968号公報
【特許文献4】特開2006-289534号公報
【特許文献5】米国特許出願公開第2012/0067150号明細書
【特許文献6】米国特許出願公開第2012/0034022号明細書
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】Makoto Jinno, “Proof of concept for a wrist mechanism for articulated forceps for use in robot-assisted laparoscopic surgery”, ROBOMECH Journal 5, Article number. 5 (2018)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
廃炉作業を行うロボットの指先や手首は、高放射性物質に直接触れたり、すぐ傍らに近づくため、放射線に弱い半導体部品やセンサを搭載しないことが望ましい。即ち、モータ(アクチュエータ)やモータドライバはアーム機構の基台部に搭載し、手先機構は純粋にメカニカルな機構駆動系のみで構成して、根元から遠隔駆動することが望ましい。そして、手首機構には3方向の回動と共に、グリッパの開閉も含めると合計4自由度の運動を遠隔操作できることが必要である。
【0006】
しかしながら、従来のロボットの手首機構では、根元からの動力伝達でもって4自由度の運動(回動)をするものは存在していなかった。
【0007】
本発明は上述のような事情よりなされたものであり、本発明の目的は、原子炉などの極限状態においても構成要素が破壊、損傷されることなく信頼性が高く、純粋にメカニカルな構造となっていて、作業を行うロボットの指先を含めた4自由度で柔軟に動作するロボットの手首機構を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、グリッパを具備するロボットの手首機構に関し、本発明の上記目的は、根本側からメカニカルな動力伝達系で伝搬される4つの駆動源からの駆動力で、互いに直交する3軸自由度の回転運動と、前記グリッパを開閉する1自由度の開閉運動を実現することにより達成される。
【0009】
また、本発明の上記目的は、第1回転軸回りに回転自在に支持され、第1の駆動源(X)で回転駆動される第1の傘歯車(101)と、前記第1回転軸回りに回転自在に支持され、前記第1の傘歯車(101)の軸内を貫通し、第3の駆動源(X)で駆動される第3の傘歯車(103)と、前記第1回転軸回りに、前記第1の傘歯車(101)及び前記第3の傘歯車(103)と対向して回転自在に支持され、第2の駆動源(X)で駆動される第2の傘歯車(102)と、前記第2の傘歯車(102)の軸内を貫通して回転自在に支持され、第4の駆動源(X)で駆動される第4の傘歯車(104)と、前記第1の傘歯車(101)及び前記第2の傘歯車(102)と噛合し、前記第1回転軸と直交する第2回転軸回りに回転自在に支持される第5の傘歯車(110)と、前記第2回転軸回りに回転自在に支持される前記第5の傘歯車(110)の軸内を貫通して回転自在に支持され、前記第3の傘歯車(103)と噛合する第6の傘歯車(111)と、前記第2回転軸回りに回転自在に支持される前記第6の傘歯車(111)の軸内を貫通して回転自在に支持され、前記第4の傘歯車(104)と噛合する第7の傘歯車(112)と、前記第6の傘歯車(111)の軸の他端に連結された第8の傘歯車(113)と、前記第7の傘歯車(112)の軸の他端に連結された第9の傘歯車(114)と、前記第2回転軸と直交する第3回転軸の一端に連結され、前記第8の傘歯車(113)と噛合する第10の傘歯車(120)と、前記第9の傘歯車(114)と噛合し、軸が前記第10の傘歯車(121)の軸内を貫通して前記第3回転軸の一端に連結された第11の傘歯車(121)と、前記第3回転軸の他端に連結されたグリッパ(140)と、前記第11の傘歯車(121)の他端に連結され、前記グリッパ(140)を開閉する減速機構(130)とで構成されていることにより達成される。
【0010】
更に、本発明の上記目的は、第1回転軸回りに回転自在に支持され、軸の一端に第1の駆動輪(201B)が連結され、他端に第1の回転輪(201C)が連結された第1の駆動体(201)と、前記第1回転軸回りに回転自在に支持され、前記第1の駆動体(201)の軸を貫通した軸の一端に第3の駆動輪(203B)が連結され、他端に第3の回転輪(203C)が連結された第3の駆動体(203)と、前記第1回転軸回りに、前記第1の駆動体(201)及び前記第3の駆動体(203)と対向し、軸の一端に第2の駆動輪(202B)が連結され、他端に第2の回転輪(202C)が連結された第2の駆動体(202)と、前記第1回転軸回りに、前記第2の駆動体(202)の軸を貫通した軸の一端に第4の駆動輪(204B)が連結され、他端に第4の回転輪(204C)が連結された第4の駆動体(204)と、前記第1回転軸と直交して配設された第5の回転輪(210)と、回転自在に前記第5の回転輪(210)を貫通した軸の一端に連結された第6の回転輪(211)と、他端に連結された第8の回転輪(212)と、前記第5の回転輪(210)及び前記第6の回転輪(211)の軸を貫通した軸の一端に連結された第7の回転輪(213)と、他端に連結された第9の回転輪(214)と、前記第2回転軸と直交して配設された第3回転軸の一端に設けられた第10の回転輪(220)と、他端に第1の減速装置(221)を介して連結されたグリッパ(290)と、前記第10の回転輪(220)を貫通した軸の一端に設けられた第11の回転輪(230)と、前記第11の回転輪(230)の他端に設けられた第2の減速装置(231)で駆動される前記グリッパ(290)の把持部材(291,292)と、第1の方向変換用回転体(241,242)を介して、前記第1の回転輪(201C)、前記第5の回転輪(210)、前記第2の回転輪(202C)に懸架された第1の紐状部材(240)と、第2の方向変換用回転体(251)を介して、前記第3の回転輪(203C)、前記第7の回転輪(213)に懸架された第2の紐状部材(250)と、第3の方向変換用回転体(261)を介して、前記第4の回転輪(204C)、前記第6の回転輪(211)に懸架された第3の紐状部材(260)と、第4の方向変換用回転体(271)を介して、前記第9の回転輪(214)、前記第10の回転輪(220)に懸架された第4の紐状部材(270)と、第5の方向変換用回転体(281)を介して、前記第8の回転輪(212)、前記第11の回転輪(230)に懸架された第5の紐状部材(280)とで構成されていることにより達成される。
【発明の効果】
【0011】
本発明のロボットの手首機構によれば、メカニカルな動力伝達系で伝搬される4つの駆動源からの駆動力で、互いに直交する3軸自由度の回転運動と、グリッパを開閉する1自由度の開閉運動とを備えていて、手首とグリッパにモータとその駆動回路が無いため、高放射能環境での耐放性が高く、ロボット動作の一層の拡張を図ることができ、柔軟に作業を行うことが可能となる。また、手首の機構駆動系に半導体部品やセンサなどを含まないので、原子炉のような高放射能領域においても、安定的で耐久性の優れた作業が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明に係るロボットの手首機構の一例を示す斜視図である。
図2】グリッパの構成例を示す斜視図である。
図3】歯車式手首機構の原理機構を示す模式的断面図である。
図4】歯車式手首機構の実施例を示す平面図である。
図5】歯車式手首機構の実施例を示す平面的断面図である。
図6】歯車式手首機構の一部を示す平面図である。
図7図6の内部構造を示す平面図である。
図8】歯車式手首機構の一部の詳細構造を示す斜視図である。
図9図8のA-A線, B-B線, C-C線の断面構造を示す断面図である。
図10】プーリ式(若しくはスプロケット式)手首機構の原理機構を示す模式的断面図である。
図11】プーリ式手首機構の実施例を示す平面図である。
図12】プーリ式手首機構の実施例を示す平面的断面図である。
図13】プーリ式手首機構の実施例を示す斜視図である。
図14】プーリ式手首機構の実施例を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明は、グリッパを具備するロボットの手首機構において、根本側からメカニカルな動力伝達系で伝搬される4つの駆動源からの駆動力で、互いに直交する3軸自由度の回転運動と、グリッパを開閉する1自由度の開閉運動とを実現するロボットの手首機構である。
【0014】
即ち、図1で示すように、根本側に配置された4つの駆動源11~14から駆動力X~Xがメカニカルな動力伝達系(ベルト、ワイヤ、ロープ、チェーンなどと、プーリ、ローラーなど)で伝搬され、駆動力X~Xが、手首機構を構成する互いに直交する3軸自由度の駆動体1~3の回転角θ~θをそれぞれ独立的に回転させる。駆動体2及び3は連結部4を介して連結されており、駆動体3の先端部にはグリッパ20が設けられており、グリッパ20は駆動力Xにより開閉されるようになっている。このように4つの駆動源11~14からの駆動力X~Xにより、互いに直交する3軸自由度の回転運動(θ~θ)と、グリッパ20を開閉する1自由度の開閉運動(θ)とを実現している。
【0015】
図2はグリッパ20の構成例を示しており、図2(A)は同軸に配置された円筒状の駆動体3と、内部の円柱状の駆動体31とが同一面であり、駆動体3に垂設された棒状の把持部材3-1と、駆動体31に垂設された棒状の把持部材31-1とでグリッパ20を構成している。即ち、駆動体3と駆動体31とが逆方向に回転(θ)することによって、把持部材3-1及び31-1が離間若しくは接近して開閉する。また、図2(B)は、同軸に配置された円筒状の駆動体3の端面に対して、内部の円柱状の駆動体32が突出しており、駆動体3に垂設された棒状の把持部材3-1と、駆動体32に垂設された棒状の把持部材32-1とでグリッパ20を構成している。駆動体3と駆動体32とが逆方向に回転(θ)することによって、グリッパ20が開閉される。
【0016】
なお、グリッパ20は、リンク機構などによっても構成可能であり、グリッパ20自体は回転(θ)によって制御される。
【0017】
以下に、本発明の実施形態及び実施例を図面を参照して説明する。
【0018】
図3は、ロボットの歯車式手首機構(第1実施形態)100の機構原理を、模式的な断面図で示している。本発明の手首機構100は直交する3軸の回転軸を有しており、第1回転軸(θ)に直交する第2回転軸(θ)と、第2回転軸に直交する第3回転軸(θ)とである。
【0019】
手首機構100は、第1回転軸回りに回転自在に支持され、駆動源からの駆動力Xで駆動輪101Bを介して回転駆動される第1の傘歯車101と、第1回転軸回りに回転自在に支持され、第1の傘歯車101の軸101A内を貫通し、駆動源からの駆動力Xで駆動輪103Bを介して駆動される第3の傘歯車103と、第1回転軸回りに、第1の傘歯車101及び第3の傘歯車103と対向して回転自在に支持され、駆動源からの駆動力Xで駆動輪102Bを介して駆動される第2の傘歯車102と、第2の傘歯車102の軸102A内を貫通して回転自在に支持され、駆動源からの駆動力Xで駆動輪104Bを介して駆動される第4の傘歯車104とを備えている。第1の傘歯車101の軸101Aの他端には、駆動力Xで駆動される駆動輪101Bが設けられ、第2の傘歯車102の軸102Aの他端には、駆動力Xで駆動される駆動輪102Bが設けられ、第3の傘歯車103の軸103Aの他端には、駆動力Xで駆動される駆動輪103Bが設けられ、第4の傘歯車104の軸104Aの他端には、駆動力Xで駆動される駆動輪104Bが設けられている。
【0020】
つまり、第1回転軸回りには、駆動力X~Xで駆動される4枚の傘歯車101~104が設けられており、傘歯車101~104の各軸101A~104Aの他端部には、それぞれ駆動輪101B~104Bが設けられて連結されている。そして、駆動力X~Xの伝達が、例えばワイヤやベルトで行われる場合、駆動輪101B~104Bはそれぞれプーリで構成される。
【0021】
第1の傘歯車101及び第2の傘歯車102は同一径サイズであり、かつ第2回転軸からそれぞれ同距離離れており、第3の傘歯車103は傘歯車101及102よりも小さい径サイズであり、かつ第2回転軸により近くなっている。第4の傘歯車104は傘歯車103より更に小さい径サイズであり、かつ第2回転軸に最も接近している。
【0022】
また、第1回転軸に直交する第2回転軸回りには、以下の傘歯車110~114が同軸に設けられている。即ち、第1の傘歯車101及び第2の傘歯車102と噛合し、第1回転軸と直交する第2回転軸回りに回転自在に支持される第5の傘歯車110と、第2回転軸回りに回転自在に支持される第5の傘歯車110の軸110A内を貫通して回転自在に支持され、第3の傘歯車103と噛合する第6の傘歯車111と、第2回転軸回りに回転自在に支持される第6の傘歯車111の軸111A内を貫通して回転自在に支持され、第4の傘歯車104と噛合する第7の傘歯車112と、第6の傘歯車111の軸111Aの他端に連結された第8の傘歯車113と、第7の傘歯車112の軸112Aの他端に連結された第9の傘歯車114とが設けられている。このように、第5の傘歯車110の軸110A内を貫通する軸111Aの一端には第6の傘歯車111が連結され、他端には第8の傘歯車113が連結され、軸111A内を貫通する軸112Aの一端には第7の傘歯車112が連結され、他端には第9の傘歯車114が連結されている。
【0023】
更に、第2回転軸と直交する第3回転軸の一端に連結され、第8の傘歯車113と噛合する第10の傘歯車120と、第9の傘歯車114と噛合し、軸121Aが第10の傘歯車120の軸120A内を貫通して第3回転軸の一端に連結された第11の傘歯車121と、第3回転軸の他端に連結されたグリッパ140と、第11の傘歯車121の軸121Aの他端に連結され、グリッパ140を開閉するウォームギアなどで成る減速機構130とを備えている。グリッパ140の把持部は、把持部材141及び142で構成されており、回転角θの回転で開閉されるようになっている(図2参照)。
【0024】
このような手首機構100において、駆動力X~Xに基づく駆動輪101B~104Bの回転換算入力角をそれぞれφ~φとして説明する。駆動力Xによる傘歯車101の駆動と駆動力Xによる傘歯車102の駆動により、第2回転軸の第1回転軸回りの回転角θと手首機構の第2回転軸回りの回転角θを制御することができる。回転角θは下記数1で表わされ、回転角θは下記数2で表わされる。
【0025】
【数1】
【0026】
【数2】

また、駆動源からの駆動力Xにより駆動輪103Bを回転させると、軸103Aを経て傘歯車103が回転し、傘歯車103に噛合する傘歯車111が回転することにより、軸111Aが回転する。軸111Aの他端には傘歯車113が連結されているので、傘歯車113が回転し、傘歯車113に噛合している傘歯車120が回転し、第3回転軸回りの回転θが得られる。回転θは下記数3で表わされる。
【0027】
【数3】

更に、駆動源からの駆動力Xにより駆動輪104Bを回転させると、軸104Aを経て傘歯車104が回転し、傘歯車104に噛合する傘歯車112が回転することにより、軸112Aが回転する。軸112Aの他端には傘歯車114が連結されているので、傘歯車114が回転し、傘歯車114に噛合している傘歯車121が回転し、減速比ηの減速機構130を介してグリッパ140の把持部材141及び142が回転(θ)され、グリッパ140が開閉される。回転θは下記数4で表わされる。
【0028】
【数4】

上述のように、図3に示されるロボットの歯車式手首機構100によれば、根本側からメカニカルな動力伝達系で伝搬される4つの駆動源からの駆動力X~Xにより、互いに直交する3軸(第1回転軸~第3回転軸)の回転運動θ~θと、グリッパ140を開閉(回転θ)する1自由度の開閉運動とを実現している。上記数1~数4を出力(θ~θ)と入力(φ~φ)で整理すると、下記数5となる。
【0029】
【数5】

図3に示す原理機構による具体的な実施例を、図4図9に示して説明する。図4は、本発明に係る実施例の歯車式手首機構300の全体平面図であり、図5はその平面的断面図であり、図6は歯車式手首機構300の主要部詳細構造を示す平面図であり、図7はその平面的断面図である。図8は内部構造を示す斜視図であり、図9図7のA-A線(第2回転軸)、B-B線(第3回転軸), C-C線(第1回転軸)の断面構造を示す断面図である。
【0030】
歯車式手首機構300は図4及び図5に示すように、駆動力伝達部310、駆動部320、連結部330及びグリッパ340で構成されており、駆動部320、連結部330及びグリッパ340の平面図は図6であり、詳細な内部構成は図7及び図8に示されている。また、図6及び図7におけるA-A線の断面図は図9(A)であり、B-B線の断面図は図9(B)であり、C-C線の断面図は図9(C)である。
【0031】
図5に示される駆動力伝達部310のベルト311~314は、図7及び図8に詳細を示される駆動輪としてのプーリ321~324にそれぞれ懸架されており、駆動源からの駆動力(X~X)が回転で伝達される。プーリ321には、その回転軸を通して傘歯車321G(図3の傘歯車101に対応)が連結され、プーリ322には、その回転軸を通して傘歯車322G(図3の傘歯車102に対応)が連結され、プーリ323には、その回転軸を通して傘歯車323G(図3の傘歯車103に対応)が連結され、プーリ324には、その回転軸を通して傘歯車324G(図3の傘歯車104に対応)が連結されている。傘歯車321G及び322Gには傘歯車325(図3の傘歯車110に対応)が噛合しており、傘歯車323Gには傘歯車326(図3の傘歯車111に対応)が噛合しており、傘歯車326の回転軸の他端に連結された傘歯車331(図3の傘歯車113に対応)が連結部330に設けられている。また、傘歯車324Gには傘歯車327(図3の傘歯車112に対応)が噛合しており、傘歯車327の回転軸の他端に連結された傘歯車333が連結部330に設けられている。
【0032】
連結部330において、傘歯車331には傘歯車332(図3の傘歯車120に対応)が噛合しており、傘歯車333には傘歯車334(図3の傘歯車121に対応)が噛合している。そして、傘歯車332にはグリッパ340が連結されており、傘歯車334の軸の他端にはウォームギア343が連結されており、ウォームギア343にリンク機構344が係合している。リンク機構344の先端部には、平板状の把持部材341及び342が開閉可能に取り付けられている。
【0033】
このような手首機構300において、駆動力(X~X)に基づく駆動力伝達部310のベルト311~314の駆動により、図3で説明した動作と同様に、第1回転軸回りの回転θ,第2回転軸回りの回転θ,第3回転軸回りの回転θ及びグリッパ340の開閉(回転θ)を制御することができる。
【0034】
上述の歯車式手首機構(第1実施形態)によれば、傘歯車の噛合により回転運動を確実に伝達できる反面、傘歯車で大きなトルクを伝達しようとすると、大型の鋼鉄の塊で作製されている傘歯車を使用することになって、著しく重くなってしまう不都合を生じ、身軽に作業ができなくなってしまう。そのため、ロボットの軽量化のためには、以下に説明するワイヤ・プーリ機構で動力を伝達するプーリ式手首機構(第2実施形態)が有効である。最近開発されている、ダイニーマなどの化学繊維ロープを使用したワイヤは軽量であり、しかも著しく破断荷重が高く、また、プーリなどもアルミ合金で作製できるため、全体として軽量化が可能である。
【0035】
図10は、ロボットのプーリ式手首機構(第2実施形態)200の機構原理を、一部断面の模式的な平面構成で示している。第2実施形態においても、第1実施形態と同様な3軸の回転軸(第1回転軸(θ)、第2回転軸(θ)、第3回転軸(θ))を有している。本例では回転輪をアルミ合金で成るプーリとし、プーリに懸架される紐状部材をダイニーマなどの化学繊維で成るワイヤとしている。
【0036】
ロボットのプーリ式手首機構200は、第1回転軸回りに回転自在に支持され、軸201Aの一端に第1の駆動輪201Bが連結され、他端に第1のプーリ201Cが連結された第1の駆動体201と、第1回転軸回りに回転自在に支持され、第1の駆動体201の軸201Aを貫通した軸203Aの一端に第3の駆動輪203Bが連結され、他端に第3のプーリ203Cが連結された第3の駆動体203と、第1回転軸回りに、第1の駆動体201及び第3の駆動体203と対向し、軸202Aの一端に第2の駆動輪202Bが連結され、他端に第2のプーリ202Cが連結された第2の駆動体202と、第1回転軸回りに、第2の駆動体202の軸202Aを貫通した軸204Aの一端に第4の駆動輪204Bが連結され、他端に第4のプーリ204Cが連結された第4の駆動体204とを備えている。つまり、第1回転軸回りには、4つの駆動体201~204が設けられ、各駆動体201~204は、軸201A~204Aの各両端に連結された駆動輪201B~204B及びプーリ201C~204Cで構成されている。
【0037】
本例では、第2回転軸に対して、駆動体201~204の駆動輪201B~204Bは外側に配置され、プーリ201C~204Cは内側に配置されているが、内外が逆の配置であっても良い。駆動輪201B及び202Bは同一径であり、プーリ201C及び202Cも同一径である。本例では駆動輪203B及び204B、プーリ203C及び204Cが同一径となっているが、異なる径であっても良い。また、駆動輪201Bは駆動力Xで駆動され、駆動輪202Bは駆動力Xで駆動され、駆動輪203Bは駆動力Xで駆動され、駆動輪204Bは駆動力Xで駆動される。駆動輪201B~204Bの駆動により、それぞれ回転軸で連結されているプーリ201C~204Cが回転される。
【0038】
また、第1回転軸に直交する第2回転軸には、軸を第1回転軸と直交して配設された第5のプーリ210と、回転自在に、第5のプーリ210を貫通した軸211Aの一端に連結された第6のプーリ211と、他端に連結された第8のプーリ212と、回転自在に、第6のプーリ211及び第8のプーリ212の軸211Aを貫通した軸213Aの一端に連結された第7のプーリ213と、他端に連結された第9のプーリ214とが配設されている。つまり、第6のプーリ211及び第8のプーリ212は軸211Aで回転自在に連結され、第7のプーリ213及び第9のプーリ214は軸213Aで回転自在に連結されている。
【0039】
第6のプーリ211及び第8のプーリ212は同一径であり、第7のプーリ213及び第9のプーリ214は同一径である。第1回転軸にそれぞれ対向して配設されている第1の駆動体201及び第3の駆動体203と、第2の駆動体202及び第4の駆動体204との間に、第2回転軸が配置される位置関係となっている。
【0040】
また、第2回転軸と直交する第3回転軸の一端に設けられた第10のプーリ220と、他端に第1の減速装置221を介して連結されたグリッパ290と、第10のプーリ220を貫通した軸230Aの一端に設けられた第11のプーリ230と、第11のプーリ230の他端に設けられた第2の減速装置231で駆動されるグリッパ290の把持部材291及び292とが設けられている。第10のプーリ220と第11のプーリ230との間に第2回転軸が配置される位置関係であり、把持部材291及び292の回転(θ)によりグリッパ290の開閉が行われる。
【0041】
減速装置221及び231として、波動歯車装置(ハーモニックドライブ(登録商標))や遊星歯車機構を用いることができ、減速装置221はプーリ220の回転を減速してグリッパ290を回転(θ)し、減速装置231はプーリ230の回転を減速(減速比η)して、把持部材222及び232を回転(θ)するように伝達する。
【0042】
そして、第1のプーリ201C、第5のプーリ210、第2のプーリ202Cには、プーリ、ローラーなどで成る方向変換用回転体241及び242を介してワイヤ240が懸架されており、第3のプーリ203C、第7のプーリ213Cには、方向変換用回転体251を介してワイヤ250が懸架されており、第4のプーリ204C、第6のプーリ211には、方向変換用回転体261を介してワイヤ260が懸架されている。また、第9のプーリ214、第10のプーリ220には、方向変換用回転体271を介してワイヤ270が懸架されており、第8のプーリ212、第11のプーリ230には、方向変換用回転体281を介してワイヤ280が懸架されている。
【0043】
このような手首機構200において、駆動力Xによるプーリ201Cの駆動と駆動力Xによるプーリ202Cの駆動により、第2回転軸の第1回転軸回りの回転角θと自分自身の第2回転軸回りの回転角θを制御することができる。回転角θ及びθは、上記数1及び数2で表わされる。
【0044】
また、駆動源からの駆動力Xにより駆動輪203Bを回転させると、軸203Aを経てプーリ203Cが回転し、ワイヤ250が方向変換用回転体251を介してプーリ213を回転することにより、軸213Aが回転する。軸213Aの他端にはプーリ214が連結されているので、プーリ214が回転し、ワイヤ270が回転変換用回転体271を介して懸架されているプーリ220を回転し、減速装置221を介してグリッパ290の第3回転軸回りの回転θが得られる。回転θは上記数3で表わされる。
【0045】
更に、駆動源からの駆動力Xにより駆動輪204Bを回転させると、軸204Aを経てプーリ204Cが回転し、ワイヤ260が方向変換用回転体261を介してプーリ211を回転することにより、軸211Aが回転する。軸211Aの他端にはプーリ212が連結されているので、プーリ212が回転し、ワイヤ280が方向変換用回転体281を介して懸架されているプーリ230を回転し、減速装置231(減速比η)を介して把持部材291及び292か回転(θ)することにより、グリッパ290が開閉される。回転(θ)は上記数4で表わされる。
【0046】
上述のように、図10に示されるロボットのプーリ式手首機構200によれば、根本側からメカニカルな動力伝達系で伝搬される4つの駆動源からの駆動力X~Xにより、互いに直交する3軸自由度の回転運動θ~θと、把持部材291及び292で成るグリッパ290を開閉(回転θ)する1自由度の開閉運動とを実現している。入力(φ~φ)と出力(θ~θ)の関係は、第1実施形態と同様であり、数5となる。
【0047】
図10に示す原理機構による具体的な実施例を、図11図14に示して説明する。図11は、本発明に係る実施例のプーリ式手首機構400の平面図であり、図12は平面的断面図であり、図13は外観斜視図であり、図14はその内部構造図である。図11図14に示されるように、プーリ式手首機構400は駆動力伝達部410、駆動部420、連結部430及びグリッパ440で構成されている。グリッパ440は、円柱状の把持部材441及び442で構成されている。
【0048】
駆動力伝達部410には駆動力(X~X)を伝達するベルト411~414が配設され、ベルト411~414は駆動部420内の駆動輪421B~424Bにそれぞれ懸架されている。駆動輪421B~424Bの軸の他端にはそれぞれプーリ421C~424Cが連結されており、駆動部420には図10で説明したと同様なプーリが設けられており、これらプーリとプーリ421C~424Cとの間にはワイヤが懸架されている。駆動部420内の各プーリ(図10のプーリ211,213に対応)の回転軸の他端には、連結部430においてプーリ433及び434(図10に示すプーリ230,220に対応)が連結されている。プーリ433には減速装置432が連結されており、減速装置432にグリッパ440の把持部材441及び442が取り付けられている。また、プーリ434には、減速装置431が連結されている。
【0049】
このような機構において、駆動力(X~X)に基づく駆動力伝達部410のベルト411~414の駆動により、図10で説明した動作と同様に、第1回転軸回りの回転θ,第2回転軸回りの回転θ,第3回転軸回りの回転θ及びグリッパ440の開閉(回転θ)を制御することができる。
【0050】
なお、第2実施形態では回転輪としてプーリ、紐状部材としてワイヤを用いた例を挙げて説明したが、プーリに代えてスプロケットを使用し、ワイヤに代えてチェーンを使用した構成でも良い。
【符号の説明】
【0051】
1~3、31,32 駆動体
3-1、31-1、32-1 把持部材
4 連結部
11~14 駆動源
20 グリッパ
100、300 歯車式手首機構
101~104、110~114、120,121 傘歯車
130 減速機構
140、290、340、440 グリッパ
141、142、341、342 把持部材
200、400 プーリ式手首機構
201~204 駆動体
221、231 減速装置
222、232 把持部材
240、250、260、270、280 ワイヤ
241、251、261、271、281 方向変換用回転体
310、410 駆動力伝達部
320、420 駆動部
330、430 連結部
343 ウォームギア
344 リンク機構
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14