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特開2024-136913電子時計及びソーラパネルの製造方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024136913
(43)【公開日】2024-10-04
(54)【発明の名称】電子時計及びソーラパネルの製造方法
(51)【国際特許分類】
   G04G 19/00 20060101AFI20240927BHJP
   H01L 31/05 20140101ALI20240927BHJP
   G04C 10/02 20060101ALI20240927BHJP
【FI】
G04G19/00 B
H01L31/04 570
G04C10/02 A
【審査請求】有
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023048224
(22)【出願日】2023-03-24
(71)【出願人】
【識別番号】000001443
【氏名又は名称】カシオ計算機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001254
【氏名又は名称】弁理士法人光陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】斉藤 雄太
【テーマコード(参考)】
2F002
2F101
5F251
【Fターム(参考)】
2F002AA03
2F002AA04
2F002AB04
2F002AC01
2F002AE00
2F101DB06
5F251AA08
5F251BA04
5F251EA19
5F251FA10
5F251JA03
5F251JA06
(57)【要約】
【課題】より簡便かつ柔軟に太陽電池の発電電力を出力させることのできる電子時計及びソーラパネルの製造方法を提供する。
【解決手段】電子時計は、発電層(712)と、前記発電層(712)を挟む配線電極(711)及び下部電極(713)と、を有する太陽電池(71)と、太陽電池(71)の第1面の少なくとも一部に貼り合わされているラミネートフィルム(75)と、を備える。ラミネートフィルム(75)は、第1面と貼り合わされている第2面に位置し、配線電極(711)及び下部電極(713)と電気的に接続している引き出し配線(752)を有する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
発電層と、前記発電層を挟む一対の電極と、を有する太陽電池と、
前記太陽電池の第1面の少なくとも一部に貼り合わされている被覆部材と、
を備え、
前記被覆部材は、
前記第1面と貼り合わされている第2面に位置し、前記電極と電気的に接続されている引き出し配線を有する
電子時計。
【請求項2】
前記引き出し配線の第1端は、平面視で前記太陽電池と重ならない第1範囲に位置する、請求項1記載の電子時計。
【請求項3】
前記第1面の平面視で前記発電層の外側に、前記一対の電極からそれぞれ引き出されて前記引き出し配線の前記第1端とは反対の第2端と接着される接続部を備える、請求項2記載の電子時計。
【請求項4】
前記引き出し配線は、平面視で前記発電層と重ならない、請求項3記載の電子時計。
【請求項5】
前記第1面は、前記発電層への光の入射面である、請求項1記載の電子時計。
【請求項6】
前記被覆部材は、平面視で前記発電層と重なる第2範囲を有し、
少なくとも前記第2範囲は、光透過性を有する、
請求項5記載の電子時計。
【請求項7】
前記被覆部材は、可撓性を有する、請求項5記載の電子時計。
【請求項8】
前記太陽電池を複数有し、
前記被覆部材は、第2面上に位置し前記複数の太陽電池を直列につなぐ接続配線を有する、
請求項1記載の電子時計。
【請求項9】
第3面上に前記複数の太陽電池が位置する基体を備え、
前記複数の太陽電池は、各々扇形状を有し、前記基体上に全体で円形状に並んでおり、
前記基体は、平面視で前記円形状の範囲を内包する多角形状を有する、
請求項8記載の電子時計。
【請求項10】
回転動作可能な指針を備え、
前記指針は、表示面の一部でのみ回転動作する小針を含み、
前記複数の太陽電池は、前記小針の回転動作の範囲に対応する範囲に位置している、
請求項9記載の電子時計。
【請求項11】
回転動作可能な指針を備え、
前記被覆部材は、前記指針の回転軸が通る孔部を有する、
請求項1記載の電子時計。
【請求項12】
被覆部材上に配線パターンを形成するステップ、
発電層と、前記発電層を挟む一対の電極と、を有する太陽電池の構造体に対し、前記配線パターンが前記一対の電極と電気的に接続されるように前記被覆部材を貼り付けるステップ、
を含むソーラパネルの製造方法。
【請求項13】
前記構造体は、基体を含み、
前記太陽電池は、前記基体上に位置しており、
前記基体上及び前記太陽電池上のうち少なくともいずれかには、前記一対の電極にそれぞれつながる電極が位置し、
前記配線パターンには、前記一対の電極から外部へ引き出す引き出し配線が含まれ、
前記被覆部材の貼り付けでは、前記引き出し配線の一端を導電性接着剤により前記電極に接着する、請求項12記載のソーラパネルの製造方法。
【請求項14】
前記配線パターンは、導電性ペーストにより形成される、請求項12記載のソーラパネルの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、電子時計及びソーラパネルの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
太陽電池を備える電子時計は、太陽電池の発電による電力を蓄えて長時間継続的に動作することができる。電子時計では、太陽電池の電極に対して接続する取り出し配線を経て、バッテリなどに電力が供給される。
【0003】
小型の電子時計内で電力を取り出す構造は、破損、断線が生じやすく耐久性に問題がある。特許文献1、2には、確実に電力を取り出す構造が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009-76560号公報
【特許文献2】平7-287081号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来の構造は、電子時計の形状やサイズなどに応じてオーダーメイドになりやすく、各々設計開発や製造に係る手間やコストが嵩むという課題がある。
【0006】
この発明の目的は、より簡便かつ柔軟に太陽電池の発電電力を出力させることのできる電子時計及びソーラパネルの製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本発明は、
発電層と、前記発電層を挟む一対の電極と、を有する太陽電池と、
前記太陽電池の第1面の少なくとも一部に貼り合わされている被覆部材と、
を備え、
前記被覆部材は、
前記第1面と貼り合わされている第2面に位置し、前記電極と電気的に接続している引き出し配線を有する、
電子時計である。
【発明の効果】
【0008】
本発明に従うと、より簡便かつ柔軟に太陽電池の発電電力を出力させることのできるソーラパネルが得られるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】第1実施形態の電子時計の平面図である。
図2】ソーラパネルについて説明する図である。
図3】ソーラパネルについて説明する図である。
図4】第2実施形態の電子時計の平面図である。
図5】第2実施形態のソーラパネルについて説明する図である。
図6】第2実施形態のソーラパネルについて説明する図である。
図7】第1実施形態のソーラパネルの構造体の変形例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
[第1実施形態]
図1は、第1実施形態の電子時計1の平面図である。
【0011】
電子時計1は、筐体2と、文字板52と、指針51と、ベゼル11と、押しボタンスイッチB1~B3やりゅうずC1などの外部からの操作を受け付ける操作受付部材と、を有する。文字板52上では、指針51が回転動作可能に位置しており、指針51の指す向きに応じた内容が表示される。指針51による表示内容には、時刻(日付や曜日などを含む日時であってもよい)表示が含まれる。文字板52上には、表示時刻を示すための標識(時字53)などが位置している。
【0012】
文字板52上には、その(表示面の)一部を占める小窓101~104(ダイヤル)が位置している。一部の指針51(小針)は、これら小窓101~104のそれぞれ内側で回転動作し、曜日、アラーム設定時刻、世界の他の都市(UTCを含む)の時刻、24時間の表示などを行うことができる。
【0013】
また、文字板52は、6時方向に開口54を有する。文字板52の下方(裏面側)には、日車55が位置しており、日車55の回転により、開口54から日付に対応する数字の表示(日付標識)が選択的に表示される。また、日車55は、日付標識以外の部分は、当該日付標識を支持して回転移動させるのに必要な枠状部分を除いて光が透過可能となっている。
【0014】
筐体2は、上下面が開放された筒状の形状を有する。筐体2は、内部に上記の指針51、日車55、文字板52及び時字53の他、制御部を含む回路基板、駆動部、及びバッテリなどを収容する。制御部は、計時動作や指針51による表示動作などを制御する。駆動部は、ステッピングモータや歯車列などを含み、指針51や日車55を回転させてそれらの指し示す位置を変更させる。押しボタンスイッチB1~B3及びりゅうずC1は、筐体2の側面で外側へ突出している。これらの操作に係る電気信号は、筐体2を通って内部の回路基板へ伝えられる。筐体2の12時方向及び6時方向において、ベルトの取付部2aが平面視で筐体2の外側へ延びている。筐体2は、樹脂やセラミックなどの絶縁性の部材であってもよいし、チタンなどの金属部材であってもよい。筐体2の下端(背面側)は、図示略の裏蓋によって封止されている。
【0015】
文字板52及び指針51の上方(筐体2の上端、表面側)は、図示略の透明な風防部材で覆われて、筐体2が封止されている。文字板52の周縁は、見切り板6により囲まれている。時字53などのうち一部又は全部は、見切り板6に対して固定されていてもよい。
【0016】
風防部材は、例えば、筐体2の内縁に沿ってはめ込まれており、平面視でその周囲は、ベゼル11により囲まれている。このベゼル11は、指針51により指示される標識を有していてもよい。また、ベゼル11は、耐衝撃構造を有していてもよく、また、装飾用途としても用いられる。さらに、電子時計1が電波受信や通信などを行う場合に、アンテナ素子として機能するものであってもよい。
【0017】
文字板52の下方には、見切り板6の内縁に沿って環状に(図1の同心円状の破線の間)ソーラパネル70が位置している。文字板52のうち少なくともソーラパネル70の上方(第2範囲)は、光透過性の部材である。この光透過性部材は、当該光透過性部材を通してソーラパネル70が直接視認しづらいようなものであってもよい。
【0018】
上記のバッテリは、二次電池であり、ソーラパネル70が発電した電力により充電されて、制御部や駆動部などに当該電力を供給して動作させる。
【0019】
図2及び図3は、電子時計1におけるソーラパネル70の構造を説明する図である。
図2(a)は、ソーラパネル70の平面図であり、図2(b)は、断面線AAにおける断面図である。図2(c)は、断面線BBにおける断面図である。図3(a)は、ソーラパネル70の太陽電池71(ソーラセル)及び基体72を示した図であり、図3(b)は、ラミネートフィルム75を示した図である。
【0020】
ソーラパネル70は、3つの太陽電池71a~71c(まとめて太陽電池71とも記載)と、基体72と、ラミネートフィルム75とを有する。図2(a)及び図3(a)に示すように、太陽電池71a~71cは、円弧状の形状を有し、全体で略環状に並んでいる。太陽電池71は、平面視で太陽電池71よりも若干広い基体72の一面(第3面72P)上に位置している。太陽電池71と基体72とにより構造体700が構成されている。構造体700の太陽電池71における配線電極711の側(第1面71Pの側)には、基体72と略同一のサイズ及び形状のラミネートフィルム75が少なくとも一部で接着されている。
【0021】
太陽電池71は、面状の下部電極713と、下部電極713上の発電層712と、発電層712上の配線電極711とを有する。すなわち、発電層712は、下部電極713及び配線電極711からなる一対の電極により挟まれて位置する。発電層712は、入射光に応じた発電起電力を当該一対の電極間に出力する。発電層712の配線電極711の側の第1面71Pが光の入射面である。各太陽電池71の配線電極711は、略環状に並ぶ太陽電池71の外縁に沿って同心円上をそれぞれ伸びる線状である。配線電極711が細線状であることで、発電層712への光の入射を遮断する範囲が低減される。配線電極711は、光透過性を有する透明電極であってもよい。
【0022】
太陽電池71a~71cは、直列に接続される。直列配列において両端となる2つの太陽電池71b、71cのうち、それぞれ反対側の電極に接続する2つの電極72aは、略環状の太陽電池71の内縁に沿って露出して位置している。
図2(c)に示すように、太陽電池71cの下部電極713は、直接、当該下部電極713(太陽電池71c)上の電極72aにつながっている。すなわち、平面視で下部電極713が接続電極751と重なる位置では、発電層72が除去されている。下部電極713と電極72aとの間に導電性ペーストや導電性接着剤などの接続導体が位置していてもよい。あるいは、導電性ペーストを含めて電極72aと称してもよい。さらにこの場合、電極72aは、下部電極713と外部とを接続する接続導体のみであってもよい。すなわち、下部電極713の上方には、導電性ペーストなどの他に、別途電極導電層を有していなくてもよい。電極72aは、下部電極713の一部であってもよい。
図3(a)に示すように、太陽電池71bの配線電極711は、当該太陽電池71bの縁に沿った絶縁面(絶縁層723)上の接続線725を介して基体72上の電極72aとつながっている。
これら電極72aは、それぞれラミネートフィルム75(被覆部材)上の引き出し配線752の一端(第2端)に電気的に接続されている。引き出し配線752の第2端とは反対側の一端(第1端。引き出し配線752における上記第2端と反対側の端部)は、太陽電池71の平面視範囲(第2範囲)から離隔した部分(第1範囲)に位置する引き出し電極753に接続されている。
【0023】
発電層712は、特に限られるものではないが、例えば、InGaPなどの化合物半導体材料を含む。下部電極713は、面電極であるが、その平面視形状は、発電層712と同一ではなくてもよい。隣り合う配線電極711と下部電極713とは、当該隣り合う太陽電池71の間の隙間(意図的に発電層712及び配線電極711を設けていない下部電極713上の領域であってもよい)を上下につなぐ接続配線714により接続されている。
【0024】
図2(a)及び図3(b)に示すように、基体72及びラミネートフィルム75は、太陽電池71の上下に加えて一部太陽電池71の内側に突出している部分を有する。ラミネートフィルム75の太陽電池71との貼付面(第2面75P)には、太陽電池71との接続端子751と、この接続端子751から伸びてその一端(第2端)に位置する引き出し電極753につながる引き出し配線752とが位置している。引き出し配線752の一端(第2端)に位置する引き出し電極753は、ラミネートフィルム75の上記突出している部分に太陽電池71の平面視範囲から離隔して(第1範囲)位置している。図2(c)に示すように、貼付された接続端子751は、電極72aと重なって位置する。ラミネートフィルム75は、発電を阻害しないために、光透過性を有する部材のものである。図2(a)及び図3(b)において、配線パターン(接続端子751、引き出し配線752及び引き出し電極753)は、ラミネートフィルム75を透過して裏側に見えている状態を示している。基体72の平面視で引き出し電極753と重なる範囲には、貫通孔が位置している。電子時計1の回路基板との接続配線などは、この貫通孔を介して引き出し電極753と接続される。
電極72a(接続導体であっても/含んでもよい)及び接続線725により本実施形態の接続部が構成される。
【0025】
ラミネートフィルム75は、可撓性を有するものであってもよい。これにより、図2(c)に示した接続端子751が電極72aとの接着箇所以外についても、ラミネートフィルム75が基体72などに沿って撓み、粘着又は接着していてもよい。さらにラミネートフィルム75は、入射光の反射を抑制する凹凸構造を有するもの(モスアイフィルム)などであってもよい。あるいは、ラミネートフィルム75上に更にこのようなフィルムが重ねて貼り付けられてもよい。また、ラミネートフィルム75は、開口755を有する。この開口755は、日車55が露出される開口54の位置に対応しており、太陽電池71bと太陽電池71cとの間にも略同サイズの間隙がある。同様に、基体72にも開口54の位置に合わせて開口が設けられている。これにより、日車55による日付表示が太陽電池71に遮られずに適切に行われる。
【0026】
図2(b)に示すように、基体72は、支持フィルム721上に接着層722を挟んで絶縁層723が位置している。絶縁層723が太陽電池71の下部電極713と接着される。支持フィルム721と絶縁層723の組み合わせは、例えば、太陽電池71との接着性や追従性と、支持強度との組み合わせなどに応じて適宜定められ得る。接続端子751、引き出し配線752及び引き出し電極753(これらまとめて配線パターン)は、例えば、ラミネートフィルム75上に導電性ペーストを塗布することで形成される。導電性ペーストは、金属粒子、例えば、銀粒子などが含まれて互いに連続的に結合することで、導電性を有する。
【0027】
ラミネートフィルム75は、上記のように、太陽電池71の光入射面(第1面71P)の側に貼り付けられている。ラミネートフィルム75が表面に接着/粘着成分を有している場合には、直接太陽電池71に貼り合わせることもできる。しかしながら、ここでは、接続端子751に導電性接着剤を塗布してから当該導電性接着剤を介して接続端子751と電極72aとを接着する。これにより、接続端子751と電極72aとの間をより確実かつ低抵抗で電気的に接続することができる。導電性接着剤は、例えば、銀や銅などの粒子を含有する。特に限られるものではないが、導電性接着剤に含まれる金属と、上記導電性ペーストに含まれる金属とを同一とすることで、より確実に接続端子751と電極72aとが接着する。
【0028】
このようなソーラパネル70の製造方法は、以下の通りである。(1)設計された形状のラミネートフィルム75上に導電性ペーストにより配線パターン(接続端子751、引き出し配線752及び引き出し電極753)を形成する(図3(b))。導電性ペーストによる配線パターンの形成は、印刷など周知の適宜な方法で行われればよい。
【0029】
(2)ウエハから切り出された太陽電池71及び基体72を有する構造体700(図3(a))に対し、電極72aの位置に導電性接着剤を塗布する。なお、導電性接着剤は、ラミネートフィルム75の接続端子751に塗布されてもよい。
【0030】
(3)構造体700とラミネートフィルム75の相対位置を合わせて接触させ、配線パターンが太陽電池71の電極と電気的に接続されるように、導電性接着剤によりラミネートフィルム75(接続端子751)を構造体700(電極72a)と貼り付け(接着)する(図2(a))。
【0031】
[第2実施形態]
図4は、第2実施形態の電子時計1aの平面図である。
電子時計1aは、電子時計1と比較して、小窓101~104及び開口54の位置が異なっている。ソーラパネル80は、小窓102の内部に位置している。文字板52の小窓102以外の部分は、光が透過可能ではなくてもよい。また、日車55は、開口54の位置に合わせた向きに各日付標識が向いている。その他の構成は、両実施形態の間で同一であり、同一の構成には同一の符号を付して説明を省略する。
【0032】
図5及び図6は、ソーラパネル80について説明する図である。
図5(a)は、ソーラパネル80のパネル配置について説明する平面図である。図5(b)は、図5(a)の断面線CCにおける断面構造を示す図である。図6(a)は、太陽電池81及び基体82の平面図である。図6(b)は、ラミネートフィルム85の平面図である。
【0033】
ソーラパネル80は、基体82と、基体82の一面(第3面82P)上に位置する複数、例えば3つの太陽電池81a~81c(まとめて太陽電池81とも記載)と、を有する構造体800と、ラミネートフィルム85と、を備える。図5(a)及び図6(a)に示されるように、太陽電池81a~81cは、それぞれ扇形状を有する。これらは、扇形状の中心位置が略同一の円形状の位置関係で並んでいる。この円形状の範囲が概ね小窓102の表示面(小窓102内で回転する指針51(小針)の回転動作の範囲)に対応するが、これらは、同一サイズである必要はない。また、太陽電池81a~81cは、必ずしも同一形状ではなくてもよい。各々の角度幅が互いに異なっていてもよい。太陽電池81は、上記第1実施形態の太陽電池71と同じように、下部電極813、発電層812及び配線電極811がこの順番に重なっている。図6(a)に示されているように、配線電極811は、各太陽電池81a~81cの平面視外縁に沿って伸びている。
【0034】
基体82は、上記円形状の範囲を内包する正六角形の形状(多角形状)を有している。平面視で太陽電池81の外側であって正六角形の各頂点付近には、3つの太陽電池81a~81cの両極につながる合計6個の電極82a、82bが位置している。基体82の構造は、上記第1実施形態の基体72と同一であってもよく、説明を省略する。
【0035】
太陽電池81への光の入射面(第1面81P)の側には、図5(a)、(b)及び図6(b)に示すように、ラミネートフィルム85(被覆部材)が貼られている。ラミネートフィルム85の上記第1面81Pへの貼付面(第2面85P)上には、引き出し電極853と、一端(第2端)が引き出し電極853につながる引き出し配線852と、太陽電池81a~81cを直列につなぐ接続配線854とが位置している。
【0036】
ラミネートフィルム85は、基体82、太陽電池81及び小窓102よりも大きく、指針51の回転軸位置に当該指針51の回転動作のための軸を通す貫通孔510(孔部)が位置している。これにより、ラミネートフィルム85の位置合わせがなされる。また、ラミネートフィルム85は、端部に切り込みを有し、当該端部にねじなどが挿入されることで、やはり位置合わせがなされる。ラミネートフィルム85は、例えば、基体82及び太陽電池81の全体を被覆しており、平面視で少なくとも太陽電池81(発電層812)と重なる部分(第2範囲)は光透過性を有する。あるいは、ラミネートフィルム85は、基体82及び太陽電池81の全面を被覆するものではなくてもよい。また、ラミネートフィルム85は、平面視で太陽電池81と重ならない部分は、光透過性を有しなくてもよい。
【0037】
上述のように、太陽電池81a~81cは、直列に接続される。直列配列において両端となる2つの太陽電池81b、81cのうち、それぞれ反対側の電極に接続する2つの電極82aがラミネートフィルム85の引き出し配線852に電気的に接続されている。引き出し配線852の一端(第1端。上記第2端とは反対の端)は、太陽電池81の平面視範囲(第2範囲)から離隔した部分(第1範囲)に位置する引き出し電極853に接続されている。残りの4つの電極82bは、接続配線854により太陽電池81a~81cが直列となるように接続されている。引き出し配線852、引き出し電極853(第1端)及び接続配線854は、平面視で太陽電池81(発電層812)と重ならない。これにより、引き出し配線852及び接続配線854は、太陽電池81への入射光を妨げない。3枚の下部電極813は、図5(b)の接続導体824により、電極82aのうち1つ(太陽電池81b)及び電極82bのうち2つ(太陽電池81a、81c)と基体82上でつながっている。
【0038】
図6(b)に示すように、ラミネートフィルム85を平面視したときに電極82a、82bと重なる位置には、接続端子851(引き出し配線852の第2端及び接続配線854の両端)が位置している。接続端子851、引き出し配線852及び引き出し電極853に加え、接続配線854も含んだ配線パターンは、第1実施形態の配線パターンと同じように、ラミネートフィルム85上に導電性ペーストを塗布することで形成されればよい。
【0039】
太陽電池81の第1面81Pなどに貼り付けられたラミネートフィルム85の第2面85Pに位置する引き出し配線852の先端の引き出し電極853は、下向きとなる。ラミネートフィルム85が基体82よりも大きく、引き出し電極853と平面視で重なる位置に基体82がないことで、引き出し電極853は、電子時計1aの内部に向かって露出される。したがって、電子時計1aの基板(回路基板)などとの接続が容易になる。基体82上の太陽電池81について、引き出し電極を光の入射方向(上方)とは反対向き(下向き)にしようとすると、基体82に貫通孔などを設けるなどの更なる手間が必要になる。しかしながら、別途ラミネートフィルム85に引き出し配線852及び引き出し電極853を形成して、これを基体82及び太陽電池81からなる構造体800と貼り合わせるだけであれば、作製は容易である。
【0040】
また、引き出し配線852及び引き出し電極853がラミネートフィルム85上に位置していることから、上記構造体800が汎用的な形状及び電極配置であっても、電子時計1aの内部構造に応じ、任意の位置に対して容易に配線を引き出すことができる。
【0041】
さらに、上記構造体800が汎用的な形状であり、かつ太陽電池81を得るのに必要な範囲に留まることで、一枚のウエハからより多くの構造体800を得やすくなる。
【0042】
太陽電池81における光の入射面(第1面81P)側の配線電極811は、発電層812への光の入射を妨げないように細線状の形状を有する。図6(a)では、配線電極811は、発電層812の縁に沿って描かれているが、これに限られない。平面視で発電層812の内部を横切っているものであってもよい。また、配線電極811は、円弧形状に限られない。配線電極811は、任意に折れ曲がり又は湾曲していてもよい。図6(a)に示すように、3本の配線電極811は、電極82aのうち1つ(太陽電池81c)及び電極82bのうち2つ(太陽電池81a、81b)と接続線825により基体82上で接続されている。なお、電極82a、82bが配線電極811側に延びて直接配線電極811とつながっていてもよい。
電極82a、接続導体824及び接続線825により本実施形態の接続部が構成される。
【0043】
図5(b)に示すように、基体82上の電極82a、82bは、太陽電池81よりも厚さを有する構造となっている。したがって、電極82a、82bと接続端子851との接続は、導電性接着剤などにより容易に行われる。
【0044】
以上のように、本実施形態の電子時計1、1aは、発電層712、812と、発電層712、812を挟む一対の電極である配線電極711、811及び下部電極713、813と、を有する太陽電池71、81と、太陽電池71、81の第1面71P、81Pの少なくとも一部に貼り合わされているラミネートフィルム75、85と、を備える。ラミネートフィルム75、85は、太陽電池71、81の第1面71P、81Pと貼り合わされている第2面75P、85Pに位置し、上記一対の電極とそれぞれ電気的に接続されている引き出し配線752、852を有する。このような電子時計1、1aによれば、個々の電子時計1、1aの構造などに応じた引き出し配線752、852を柔軟にラミネートフィルム75、85上に形成することができる。したがって、太陽電池71、81自体の構造を複数の電子時計で容易に併用することができる。よって、電子時計1、1aは、より簡便かつ柔軟に太陽電池71、81の発電電力を回路基板などに出力させることができる。
【0045】
また、引き出し配線752、852の一端(引き出し電極753、853との接続端)は、平面視で太陽電池71、81と重ならない第1範囲に位置する。したがって、電子時計1、1aは、無理なく引き出し配線を形成し、より容易に太陽電池71、81と、内部の回路基板などと接続することが可能になる。
【0046】
また、電子時計1、1aは、太陽電池71、81の第1面71P、81Pの平面視で発電層712、812の外側に、一対の電極(配線電極711、811及び下部電極713、813)からそれぞれ必要に応じて接続導体824や接続線725、825などを介して引き出されて引き出し配線752、852の第1端とは反対の第2端に位置する接続端子751、851と接着される電極72a、82a及び上記接続導体824、接続線725、825などを備える。引き出し配線752、852との接続端が太陽電池71、81上から外れた位置にあることで、太陽電池71、81との接続を確実に行いやすくなる。
【0047】
また、引き出し配線752、852は、平面視で発電層712、812と重ならない。すなわち、引き出し配線752、852自体は発電に影響せず、電極72a、82aを経て取り出された電力を伝えるためのものとして適切に設計配置することができる。
【0048】
また、太陽電池71、81の第1面71P、81Pは、発電層712、812への光の入射面である。したがって、引き出し配線752、852は、発電をほぼ阻害しないので、発電効率の低下が十分に抑えられる。また、光の入射面が電子時計1の外側に向いている場合には、第1面71P、81Pに対向するラミネートフィルム75、85の第2面75P、85Pは、電子時計1の内側に向く。したがって、第2面75P、85P上の引き出し電極753、853と電子時計1の内部の回路基板などとの間を容易に接続することが可能になる。第1面71P、81Pにラミネートフィルム75、85を貼り付けることで、このような位置関係を容易に得ることができる。
【0049】
また、ラミネートフィルム75、85は、平面視で発電層712、812と重なる第2範囲を有し、少なくとも前記第2範囲は、光透過性を有している。すなわち、ラミネートフィルム75、85は、発電層712、812の保護膜としても利用され得る。ラミネートフィルム75、85が光透過性を有することで、発電には影響を与えずに、発電層712、812を適切に保護し、劣化や損傷などによる発電効率の低下などを抑制することができる。
【0050】
また、電子時計1、1aは、太陽電池71、81を複数有する。ラミネートフィルム85は、第2面85P上に位置し複数の太陽電池81a~81cを直列につなぐ接続配線854を有する。太陽電池71、81の構成や、内部の動作電圧などにより、十分な光量の入射がある場合でも単一の太陽電池71、81では発電電圧が不足する場合には、直列に複数の太陽電池71、81をつなぐことで昇圧回路を用いずとも適宜な電圧を得ることができる。これにより、ソーラパネル70、80の構造を単純化することができる。また、このときの接続配線854をラミネートフィルム85の表面に形成させることで、太陽電池81及び基体82の構造体800において、複雑な配線が不要となる。したがって、この構造体800の汎用性がより高まる。
【0051】
また、ラミネートフィルム75、85は、可撓性を有していてもよい。これにより、位置を合わせながらの貼り付け時における取り扱いが容易になる。また、ラミネートフィルム75、85が構造体700、800の上面の凹凸に沿って位置することで、太陽電池71、81などを保護することができる。
【0052】
また、上記構造体700、800は、第3面72P、82P上に複数の太陽電池71、81が位置する基体72、82を備える。複数の太陽電池81は、各々扇形状を有し、基体82上に全体で円形状に並んでいる。基体82は、平面視で円形状の範囲を内包する多角形状を有する。
このような太陽電池71、81より若干大きい基体72、82で支持した構造の構造体700、800であることで、精度よく半導体プロセスを用いて太陽電池71、81を含む構造体700、800を得ることができる。また、多角形状での切断は容易であり、かつ単一のウエハ上に効率よく並べて複数個を得ることができるので、製造効率が向上する。
【0053】
また、電子時計1、1aは、回転動作可能な指針51を備える。指針51は、表示面の一部でのみ回転動作する小針を含み、複数の太陽電池71、81は、小針の回転動作の範囲に対応する範囲である小窓104内に位置している。このように、文字板上に小窓(ダイヤル)を有する電子時計1において、ソーラパネル70を特定の小窓内に限ることで、その範囲の境界に応じたデザインの制限などの影響を受けにくくなり、より多様な電子時計1の文字板デザインが可能になる。
【0054】
また、ラミネートフィルム85は、指針51の回転軸が通る貫通孔510を有していてもよい。ラミネートフィルム85が太陽電池81よりも大きいサイズであることで、固定位置を適切に定める部分を複数箇所に定めやすくなる。これにより、製造時の位置ずれをより適切に低減し、歩留まりの低下などを抑えることができる。
【0055】
また、本実施形態のソーラパネル70、80の製造方法は、以下のステップを含む。(1)ラミネートフィルム75、85上に配線パターン(接続端子751、851、引き出し配線752、852、及び引き出し電極753、853)を形成するステップ。(2)発電層712、812と、発電層712、812を挟む一対の電極(配線電極711、811及び下部電極713、813)と、を有する太陽電池71、81の構造体700、800に対し、上記配線パターンが上記一対の電極と電気的に接続されるようにラミネートフィルム75、85を貼り付けるステップ。
このように、電力を制御部や駆動部など、回路基板へ出力するための配線パターンを太陽電池71、81や基体72、82などとは別個にラミネートフィルム75、85上に形成するのは、従来に比して容易である。また、このような配線パターンの形成後にラミネートフィルム75、85を構造体700、800と貼り付けることで、多様な配線パターンを有するラミネートフィルム75、85との貼り付けが可能である。したがって、太陽電池71、81などの構造を電子時計の製品ごとなどで毎回設計変更せずとも、簡便に太陽電池71、81の起電力を外部に供給することができる。よって、このようにして得られるソーラパネル70、80を用いた電子時計1、1aは、開発設計の手間や製造コストなどを低減することができる。
【0056】
また、上記構造体800は、基体82を含む。太陽電池71、81は、基体72、82上に位置している。基体72、82上及び基体72上のうち少なくともいずれかには、上記一対の電極にそれぞれつながる電極72a、82aが位置する。配線パターンには、一対の電極から外部へ引き出す引き出し配線752、852が含まれる。ラミネートフィルム75、85の貼り付けでは、引き出し配線752、852の一端(接続端子751、851)を導電性接着剤により電極72a、82aに接着する。よって、太陽電池71、81を半導体プロセスにより確実かつ高い歩留まりで容易に得ることができる。これにより、ソーラパネル70、80は、低抵抗で確実に太陽電池71、81とラミネートフィルム75、85とを電気的に接続することができる。
【0057】
また、配線パターンは、導電性ペーストにより形成されてもよい。柔軟かつ適切にラミネートフィルム75、85上の配線パターンが得られる。
【0058】
なお、本発明は、上記実施の形態に限られるものではなく、様々な変更が可能である。
例えば、上記実施の形態では、被覆部材としてラミネートフィルム75、85を例に挙げて説明したが、これに限られない。被覆部材は、ラミネートフィルムとされない一般的な樹脂膜や樹脂板などであってもよい。また、被覆部材は、発電層712、812を覆う光透過性の部分と他の部分とで異なる材質であってもよい。異なる材質の部分は、各々別個に構造体700、800に対して貼り付けられてもよい。
【0059】
また、複数の太陽電池71、81の形状や位置関係は、上記示した例に限られない。また、複数の太陽電池81が複数の小窓に分散して配置されていてもよい。この場合、複数の小窓内の太陽電池81を直列につなげる接続配線854を有する共通のラミネートフィルム85であってもよい。あるいは、個々の小窓内で直列につながれて得られた発電起電力を出力する引き出し配線852が並列に接続されてもよい。この場合には、引き出し配線752の間で出力電圧が異なる場合にそれぞれ逆流が生じないように回路が定められる。また、基体72の形状も上記に限られない。
【0060】
また、接続配線854が基体82上に位置していてもよいし、接続配線714がラミネートフィルム75上に位置していてもよい。
【0061】
また、上記第2の実施の形態では、指針51の回転軸が通る貫通孔510を有するラミネートフィルム85について説明したが、その他のピンなどに応じた孔部や切り欠きにより位置が併せられてもよい。
【0062】
また、配線電極711、811は、平行に伸びる複数本であってもよい。
図7は、第1実施形態のソーラパネル70の構造体700の変形例である。
配線電極711bは、平行に伸びる2本であってもよい。このように複数本の配線電極711bを有することにより、いずれか一本の配線電極711bが切断されても、引き続き太陽電池71は発電動作が可能である。
【0063】
また、上記実施の形態では、小窓と、当該小窓の内部で回転動作する小針を有する表示画面について説明したが、これに限られない。指針51は、文字板52の略中心に位置する共通の回転軸の周りを回転動作するもののみであってもよい。また、文字板52には、指針51による表示に加えて又は代えてデジタル表示画面が含まれていてもよい。
【0064】
また、配線パターンの形成は、ペースト状のものではなく、特定の条件で硬化する液状又はゾル状のものなどにより行われてもよい。
【0065】
また、ラミネートフィルム75、85は、導電性接着剤により接続端子751、851と電極72a、82aとが接着されるものとして説明したが、他の部分が更に接着されることを排除しない。発電や導通に影響のない位置で通常の絶縁性接着剤によりラミネートフィルム75、85が基体72、82などに接着されてもよい。
その他、上記実施の形態で示した具体的な構成、処理動作の内容及び手順などは、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。本発明の範囲は、特許請求の範囲に記載した発明の範囲とその均等の範囲を含む。
【符号の説明】
【0066】
1、1a 電子時計
2 筐体
2a 取付部
6 見切り板
8 風防部材
11 ベゼル
51 指針
52 文字板
53 時字
54 開口
55 日車
70、80 ソーラパネル
71、71a~71c、81、81a~81c 太陽電池
71P、81P 第1面
72、82 基体
72a、82a、82b 電極
72P、82P 第3面
75、85 ラミネートフィルム
75P、85P 第2面
101~104 小窓
510 貫通孔
700、800 構造体
711、811 配線電極
712、812 発電層
713、813 下部電極
824 接続導体
725、825 接続線
751、851 接続端子
752、852 引き出し配線
753、853 引き出し電極
754、814 接続配線
755 開口
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
【手続補正書】
【提出日】2024-04-12
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0007】
上記目的を達成するため、本発明は、
発電層と、前記発電層を挟む一対の電極と、を有する太陽電池と、
前記太陽電池の第1面の少なくとも一部に第2面が貼り合わされている被覆部材と、
を備え、
前記被覆部材は、
前記第2面に位置し、前記電極と電気的に接続している引き出し配線を有する、
電子時計である。
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
発電層と、前記発電層を挟む一対の電極と、を有する太陽電池と、
前記太陽電池の第1面の少なくとも一部に第2面が貼り合わされている被覆部材と、
を備え、
前記被覆部材は、
前記第2面に位置し、前記電極と電気的に接続されている引き出し配線を有する
電子時計。
【請求項2】
前記引き出し配線の第1端は、平面視で前記太陽電池と重ならない第1範囲に位置する、
請求項1記載の電子時計。
【請求項3】
前記第1面の平面視で前記発電層の外側に、前記一対の電極からそれぞれ引き出されて前記引き出し配線の前記第1端とは反対の第2端と接着される接続部を備える、
請求項2記載の電子時計。
【請求項4】
前記引き出し配線は、平面視で前記発電層と重ならない、
請求項3記載の電子時計。
【請求項5】
前記第1面は、前記発電層への光の入射面である、
請求項1記載の電子時計。
【請求項6】
前記被覆部材は、平面視で前記発電層と重なる第2範囲を有し、
少なくとも前記第2範囲は、光透過性を有する、
請求項5記載の電子時計。
【請求項7】
前記被覆部材は、可撓性を有する、
請求項5記載の電子時計。
【請求項8】
前記太陽電池を複数有し、
前記被覆部材は、前記第2面上に位置し前記複数の太陽電池を直列につなぐ接続配線を有する、
請求項1記載の電子時計。
【請求項9】
第3面上に前記複数の太陽電池が位置する基体を備え、
前記複数の太陽電池は、各々扇形状を有し、前記基体上に全体で円形状に並んでおり、
前記基体は、平面視で前記円形状の範囲を内包する多角形状を有する、
請求項8記載の電子時計。
【請求項10】
回転動作可能な指針を備え、
前記指針は、表示面の一部でのみ回転動作する小針を含み、
前記複数の太陽電池は、前記小針の回転動作の範囲に対応する範囲に位置している、
請求項9記載の電子時計。
【請求項11】
回転動作可能な指針を備え、
前記被覆部材は、前記指針の回転軸が通る孔部を有する、
請求項1記載の電子時計。
【請求項12】
被覆部材上に配線パターンを形成するステップ、
発電層と、前記発電層を挟む一対の電極と、を有する太陽電池の構造体に対し、前記配線パターンが前記一対の電極と電気的に接続されるように前記被覆部材を貼り付けるステップ、
を含むソーラパネルの製造方法。
【請求項13】
前記構造体は、基体を含み、
前記太陽電池は、前記基体上に位置しており、
前記基体上及び前記太陽電池上のうち少なくともいずれかには、前記一対の電極にそれぞれつながる電極が位置し、
前記配線パターンには、前記一対の電極から外部へ引き出す引き出し配線が含まれ、
前記被覆部材の貼り付けでは、前記引き出し配線の一端を導電性接着剤により前記電極に接着する、
請求項12記載のソーラパネルの製造方法。
【請求項14】
前記配線パターンは、導電性ペーストにより形成される、
請求項12記載のソーラパネルの製造方法。