IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ セイコーエプソン株式会社の特許一覧

<>
  • 特開-成形管理システム 図1
  • 特開-成形管理システム 図2
  • 特開-成形管理システム 図3
  • 特開-成形管理システム 図4
  • 特開-成形管理システム 図5
  • 特開-成形管理システム 図6
  • 特開-成形管理システム 図7
  • 特開-成形管理システム 図8
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024136979
(43)【公開日】2024-10-04
(54)【発明の名称】成形管理システム
(51)【国際特許分類】
   B29C 45/76 20060101AFI20240927BHJP
   B29C 45/17 20060101ALI20240927BHJP
   B29C 45/13 20060101ALI20240927BHJP
【FI】
B29C45/76
B29C45/17
B29C45/13
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023048306
(22)【出願日】2023-03-24
(71)【出願人】
【識別番号】000002369
【氏名又は名称】セイコーエプソン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000028
【氏名又は名称】弁理士法人明成国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】厚田 耕佑
(72)【発明者】
【氏名】塩澤 総慈
【テーマコード(参考)】
4F206
【Fターム(参考)】
4F206AM19
4F206AM22
4F206AM32
4F206JA07
4F206JC08
4F206JL02
4F206JL07
4F206JP01
4F206JP14
4F206JP15
4F206JP30
4F206JQ88
(57)【要約】
【課題】不良の詳細な情報の入力にかかる時間を短縮できる技術を提供する。
【解決手段】成形管理システムは、少なくとも成形機を含む成形品の生産に使用される装置の識別情報である装置識別情報を複数記憶する装置記憶部と、成形品または成形品の成形に使用される材料の不良の分類に関する情報である不良分類情報を複数有するマスターデータを記憶する不良分類記憶部と、装置記憶部に記憶された装置識別情報の選択を受け付ける第1受付部と、マスターデータが有する不良分類情報の選択を受け付ける第2受付部と、第1受付部が受け付けた装置識別情報と、第2受付部が受け付けた不良分類情報と、が関連付けて記憶される、装置不良記憶部と、成形品または材料に不良が発生した場合に、不良が発生した際に成形品の生産に使用されていた装置の装置識別情報に関連付けて装置不良記憶部に記憶されている不良分類情報の選択を受け付ける第3受付部と、を備える。
【選択図】図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
成形管理システムであって、
少なくとも成形機を含む成形品の生産に使用される装置の識別情報である装置識別情報を複数記憶する装置記憶部と、
前記成形品または前記成形品の成形に使用される材料の不良の分類に関する情報である不良分類情報を複数有するマスターデータを記憶する不良分類記憶部と、
前記装置記憶部に記憶された前記装置識別情報の選択を受け付ける第1受付部と、
前記マスターデータが有する前記不良分類情報の選択を受け付ける第2受付部と、
前記第1受付部が受け付けた前記装置識別情報と、前記第2受付部が受け付けた前記不良分類情報と、が関連付けて記憶される、装置不良記憶部と、
前記成形品または前記材料に前記不良が発生した場合に、前記不良が発生した際に前記成形品の生産に使用されていた前記装置の前記装置識別情報に関連付けて前記装置不良記憶部に記憶されている前記不良分類情報の選択を受け付ける、または、前記成形品に前記不良が検出された場合に、前記不良を検出した前記装置の前記装置識別情報に関連付けて前記装置不良記憶部に記憶されている前記不良分類情報の選択を受け付ける、第3受付部と、を備える、
成形管理システム。
【請求項2】
請求項1に記載の成形管理システムであって、
前記装置識別情報は、前記成形機、検査装置、乾燥装置、および取出装置の識別情報を含む、
成形管理システム。
【請求項3】
請求項1に記載の成形管理システムであって、
前記装置の種別に関する情報の選択を受け付ける第4受付部を備え、
前記第1受付部が前記成形機の前記装置識別情報の選択を受け付けた場合、前記第4受付部は、前記成形機の種別に関する情報の選択を受け付ける、
成形管理システム。
【請求項4】
請求項3に記載の成形管理システムであって、
前記第4受付部は、前記成形機の種別に関する情報として、多色成形機または竪型成形機の選択を受け付ける、
成形管理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、成形管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1で開示されているプログラム及び情報処理装置では、ショット番号と、成形品が良品であることを示す良タグあるいは成形品が不良品であることを示す不良タグが関連付けられた、タグデータが、金型内の温度データや圧力データ、流速データと紐付けて記憶装置に格納される。上述したタグデータは、ユーザーが、キーボード等の入力インターフェースを用いて入力するデータである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2019-119172号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
成形品の生産において不良が発生した場合や、成形品に不良が検出された場合、ユーザーは、成形品や成形品の材料に不良が発生した際に成形品の生産に使用されていた装置、または、成形品の不良を検出した装置と、不良の詳細な情報を、関連付けて成形管理システムに記憶させる場合がある。このとき、ユーザーがキーボード等を用いて不良の詳細な情報を入力すると、情報の入力に時間がかかるという問題があった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の第1の形態によれば、成形管理システムが提供される。この成形管理システムは、少なくとも成形機を含む成形品の生産に使用される装置の識別情報である装置識別情報を複数記憶する装置記憶部と、前記成形品または前記成形品の成形に使用される材料の不良の分類に関する情報である不良分類情報を複数有するマスターデータを記憶する不良分類記憶部と、前記装置記憶部に記憶された前記装置識別情報の選択を受け付ける第1受付部と、前記マスターデータが有する前記不良分類情報の選択を受け付ける第2受付部と、前記第1受付部が受け付けた前記装置識別情報と、前記第2受付部が受け付けた前記不良分類情報と、が関連付けて記憶される、装置不良記憶部と、前記成形品または前記材料に前記不良が発生した場合に、前記不良が発生した際に前記成形品の生産に使用されていた前記装置の前記装置識別情報に関連付けて前記装置不良記憶部に記憶されている前記不良分類情報の選択を受け付ける、または、前記成形品に前記不良が検出された場合に、前記不良を検出した前記装置の前記装置識別情報に関連付けて前記装置不良記憶部に記憶されている前記不良分類情報の選択を受け付ける、第3受付部と、を備える。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】成形管理システムの概略構成を示す説明図である。
図2】成形管理システムが実行する不良分類紐付処理の工程図である。
図3】装置一覧画面を示す図である。
図4】不良分類紐付画面を示す図である。
図5】成形管理システムが実行する、不良入力処理の工程図である。
図6】不良入力画面を示す図である。
図7】第2実施形態における不良分類紐付処理の工程図である。
図8】不良分類紐付画面を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
A.第1実施形態:
図1は、成形管理システム10の概略構成を示す説明図である。成形管理システム10は、管理サーバ100と、成形ユニット200と、クラウドサーバ300と、端末装置400と、を備える。成形ユニット200は、成形機210と、センサ220と、周辺機器250と、を備える。管理サーバ100は、成形機210とネットワークNTを介して相互に通信可能に構成されている。ネットワークNTは、例えば、LANであってもよいし、WANであってもよいし、インターネットであってもよい。クラウドサーバ300は、管理サーバ100および端末装置400とインターネットINを介して相互に通信可能に構成されている。なお、図1には、成形管理システム10が1つの成形ユニット200を備える例が示されているが、成形管理システム10は、複数の成形ユニット200を備えてもよい。
【0008】
成形機210は、成形品の生産に使用される装置である。成形機210は、成形品を成形する。成形機210は、横型成形機、多色成形機、竪型成形機などである。横型成形機は、インラインスクリューまたはフラットスクリューを有し、射出装置と型締装置が水平方向に並べて配置された射出成形機である。本明細書では、横型成形機を、単に成形機とも呼ぶ。多色成形機は、色や材質の異なる樹脂が一体となった成形品の成形が可能な射出成形機である。竪型成形機は、射出装置と型締装置が垂直方向に並べて配置された射出成形機である。なお、成形機210は、インサート成形機、フープ成形機、ブロー成形機であってもよい。
【0009】
成形機210は、第1制御部211と、それぞれ図示しない射出装置と型締装置を備えている。型締装置には、キャビティーを有する成形型が装着される。成形型は、金属製でもよいし、セラミック製でもよいし、樹脂製でもよい。金属製の成形型のことを金型と呼ぶ。第1制御部211は、1つまたは複数のプロセッサーと、記憶装置と、外部との信号の入出力を行う入出力インターフェイスとを備えるコンピューターによって構成されている。第1制御部211は、複数のコンピューターによって構成されてもよい。成形機210は、液晶ディスプレイなどの表示装置と、キーボードなどの入力装置を備えてもよい。
【0010】
第1制御部211は、管理サーバ100を介してクラウドサーバ300から取得した成形条件に基づいて、成形機210の各部を制御して射出成形を行い、成形品を成形する。より具体的には、第1制御部211は、型締装置を制御して成形型を型締めし、射出装置を制御して材料を可塑化した造形材料を成形型に射出することによって、成形型に設けられたキャビティーの形状に応じた形状を有する成形品を成形する。
【0011】
センサ220は、成形機210の動作状態に関する物理量である、射出圧力や金型の温度、射出充填時間などを計測する。センサ220は、例えば、射出圧力を計測する圧力センサや、金型の温度を計測する温度センサなどである。センサ220は、計測した成形機210の動作状態に関する物理量を、成形機210の第1制御部211を介して、管理サーバ100に送信する。なお、センサ220は、管理サーバ100とネットワークNTを介して相互に通信可能に構成されていてもよい。この場合、センサ220は、計測した成形機210の動作状態に関する物理量を、第1制御部211を介さずに管理サーバ100に送信してもよい。
【0012】
周辺機器250は、成形品の生産に使用される装置である。周辺機器250は、成形機210と一体として構成されている。本実施形態では、成形ユニット200は、周辺機器250として、乾燥装置251、取出装置252、および検査装置253を備える。なお、成形ユニット200は、各周辺機器250を複数台ずつ備えてもよい。各周辺機器250は、管理サーバ100とネットワークNTを介して相互に通信可能に構成されていてもよい。
【0013】
乾燥装置251は、成形機210で使用される材料、すなわち、成形品の成形に使用される材料を乾燥させる装置である。以下では、成形品の成形に使用される材料を、単に材料と呼ぶ。乾燥装置251は、例えば、空気中の水分を吸湿剤によって除去し、その乾燥空気を加熱器によって加熱して乾燥ホッパーに送り込むことで、乾燥ホッパー内に貯留された材料を乾燥させる。
【0014】
取出装置252は、成形機210で成形された成形品を、成形機210から取り出す装置である。取出装置252は、例えば、成形品を吸引することによって、成形機210の成形型から成形品を取り出す。
【0015】
検査装置253は、成形品の検査を行う装置である。検査装置253は、図示しない制御部とカメラとによって構成される。制御部は、カメラを制御して成形品を撮像し、撮像した成形品を画像解析することによって、成形品の寸法測定および外観検査を行う。
【0016】
管理サーバ100は、第1処理部101と、第1記憶部102と、通信制御部103と、を備えるコンピューターによって構成されている。第1処理部101は、1つ又は複数のプロセッサーおよび主記憶装置を備えている。第1記憶部102は、ハードディスクドライブなどの補助記憶装置により構成される。通信制御部103は、クラウドサーバ300や成形機210などの他の装置との通信を制御するための通信回路を備えている。管理サーバ100は、複数台のコンピューターによって構成されていてもよい。管理サーバ100は、液晶ディスプレイなどの表示装置と、キーボードやマウスなどの入力装置を備えてもよい。
【0017】
第1処理部101は、センサ220から送信された成形機210の動作状態に関する物理量を取得する。第1処理部101によって取得された成形機210の動作状態に関する物理量は、第1記憶部102に記憶される。第1処理部101は、成形機210の動作状態に関する物理量を、クラウドサーバ300に送信してもよい。この場合、クラウドサーバ300の第2記憶部302に、成形機210の動作状態に関する物理量が記憶される。
【0018】
端末装置400は、CPUと記憶装置と表示部450とを備えるコンピューターとして構成されている。端末装置400としては、例えば、タブレット端末やノート型パソコン、スマートフォン、ハンディターミナルを適用できる。表示部450には、クラウドサーバ300から出力された各種の画面が表示される。表示部450には、タッチパネル機能が備えられてもよい。端末装置400を、情報端末とも呼ぶ。
【0019】
クラウドサーバ300は、インターネットIN経由で使用されるサーバである。クラウドサーバ300は、第2処理部301と、第2記憶部302と、を備える。管理サーバ100の第1記憶部102と、クラウドサーバ300の第2記憶部302を、まとめて記憶部とも呼ぶ。なお、管理サーバ100とクラウドサーバ300は、1つのサーバとして構成されていてもよい。
【0020】
第2記憶部302は、装置記憶部360と、不良分類記憶部370と、装置不良記憶部380と、を備える。
【0021】
装置記憶部360には、成形品の生産に使用される装置の識別情報である装置識別情報が複数記憶される。具体的には、装置記憶部360には、成形機210および周辺機器250の識別情報が記憶される。装置識別情報は、それぞれの装置に割り当てられた識別情報である。装置識別情報は、装置の名称や、それぞれの装置に割り当てられたID番号などである。
【0022】
不良分類記憶部370には、成形品または材料の不良の分類に関する情報である不良分類情報を複数有するマスターデータが記憶される。マスターデータは、成形管理システム10が備える、成形品の生産に使用される全ての装置について、各装置に特有の不良の不良分類情報を有する。不良分類情報は、閾値異常、折れ(成形)、変形(成形)、傷(成形)、ショートショット(1色目)、ショートショット(2色目)、射出圧力(1色目)、射出圧力(2色目)、汚れ(竪型)、気泡(竪型)、転写不良(竪型)、変色(乾燥)、落下(取出)、折れ(取出)、変形(取出)、傷(取出)、焼け、変色、傷、バリ、ウェルドライン、フローマーク、幾何公差、寸法不良などである。ここで、閾値異常とは、射出圧力や金型の温度などの計測値がそれらの閾値の上限値を上回ったこと、または、それらの閾値の下限値を下回ったことを意味する。ショートショット(1色目)とは、多色成形機を使用した成形品の成形において、成形型に造形材料を射出した際に、1色目の色の造形材料がキャビティーに十分に充填されなかったことを意味する。ショートショット(2色目)とは、多色成形機を使用した成形品の成形において、1色目の色とは異なる色である、2色目の色の造形材料が、キャビティーに十分に充填されなかったことを意味する。射出圧力(1色目)とは、多色成形機を使用した成形品の成形において、1色目の色の造形材料の射出圧力がその閾値の上限値を上回った、または、閾値の下限値を下回ったことを意味する。射出圧力(2色目)とは、多色成形機を使用した成形品の成形において、2色目の色の造形材料の射出圧力がその閾値の上限値を上回った、または、閾値の下限値を下回ったことを意味する。転写不良(竪型)とは、竪型成形機を使用した成形品の成形において、成形型の内部に空気や水分が存在した為に、キャビティーの表面の形状が成形品の表面に正しく転写されなかったことを意味する。
【0023】
上述した不良分類情報のうち、閾値異常、折れ(成形)、変形(成形)、傷(成形)は、成形機に特有の不良の不良分類情報である。ショートショット(1色目)、ショートショット(2色目)、射出圧力(1色目)、射出圧力(2色目)は、多色成形機に特有の不良の不良分類情報である。汚れ(竪型)、気泡(竪型)、転写不良(竪型)は、竪型成形機に特有の不良の不良分類情報である。焼け(乾燥)および変色(乾燥)は、乾燥装置251に特有の不良の不良分類情報である。落下(取出)、折れ(取出)、変形(取出)、傷(取出)は、取出装置252に特有の不良の不良分類情報である。幾何公差および寸法不良は、検査装置253に特有の不良の不良分類情報である。
【0024】
装置不良記憶部380には、装置識別情報と不良分類情報が関連付けて記憶される。
【0025】
クラウドサーバ300の第2記憶部302には、装置の種別に関する情報と、成形機210の種別に関する情報が記憶される。本実施形態では、装置の種別に関する情報である装置種別が、第2記憶部302に記憶されている。装置種別は、例えば、「成形機」、「乾燥装置」、「取出装置」、「検査装置」などである。また、本実施形態では、成形機210の種別に関する情報である成形機種別が、第2記憶部302に記憶されている。成形機種別は、例えば、「成形機」、「多色成形機」、「竪型成形機」などである。
【0026】
クラウドサーバ300の第2処理部301は、第1受付部310と、第2受付部320と、第3受付部330と、第4受付部340と、を備える。第1受付部310と、第2受付部320と、第3受付部330と、第4受付部340は、第2処理部301が第2記憶部302に記憶されたプログラムを実行することによって実現される。なお、これらは回路によって実現されてもよい。
【0027】
第1受付部310は、装置記憶部360に記憶された装置識別情報の選択を受け付ける。
【0028】
第2受付部320は、不良分類記憶部370に記憶されたマスターデータが有する不良分類情報の選択を受け付ける。
【0029】
第3受付部330は、成形品または材料に不良が発生した場合、または、成形品に不良が検出された場合に、不良分類情報の選択を受け付ける。
【0030】
第4受付部340は、成形品の生産に使用される装置の種別に関する情報の選択を受け付ける。
【0031】
図2は、成形管理システム10が実行する不良分類紐付処理の工程図である。不良分類紐付処理は、予め定められた操作が成形管理システム10に対して行われた場合に実行される。
【0032】
ステップS10において、クラウドサーバ300の第2処理部301は、装置記憶部360に記憶されている装置識別情報が表示される画面である装置一覧画面SC1のデータを生成し、端末装置400に出力する。装置一覧画面SC1は、端末装置400の表示部450に表示される。なお、第2処理部301は、生成した装置一覧画面SC1のデータを、成形機210や管理サーバ100に出力してもよい。この場合、装置一覧画面SC1は、成形機210や管理サーバ100が備える表示装置に表示される。
【0033】
図3は、装置一覧画面SC1を示す図である。装置一覧画面SC1には、装置表示領域RG1と、追加ボタンBT1と、が設けられている。
【0034】
装置表示領域RG1には、各装置について、装置識別情報である装置IDと、装置識別情報である装置名と、装置の種別に関する情報である装置種別と、が表示されている。また、装置表示領域RG1には、各装置に対応付けられたチェックボックスC1が設けられている。
【0035】
図2のステップS20において、クラウドサーバ300の第2処理部301は、装置に対応付ける不良分類情報をユーザーが選択するための画面である不良分類紐付画面SC2のデータを生成し、端末装置400に出力する。不良分類紐付画面SC2は、端末装置400の表示部450に表示される。ステップS20は、図3に示す装置一覧画面SC1において、追加ボタンBT1がクリックされた場合に実行される。なお、第2処理部301は、生成した不良分類紐付画面SC2のデータを、成形機210や管理サーバ100に出力してもよい。この場合、不良分類紐付画面SC2は、成形機210や管理サーバ100が備える表示装置に表示される。
【0036】
図4は、不良分類紐付画面SC2を示す図である。不良分類紐付画面SC2には、選択欄BX1と、選択欄BX2と、選択欄BX3と、選択欄BX4と、選択欄BX5と、確定ボタンBT2と、が設けられている。選択欄BX1では、装置IDが選択される。選択欄BX1は、ユーザーが選択欄BX1をクリックすることで、装置記憶部360に記憶されている装置IDの一覧が表示されるように設けられている。選択欄BX2では、装置名が選択される。選択欄BX2は、ユーザーが選択欄BX2をクリックすることで、装置記憶部360に記憶されている装置名の一覧が表示されるように設けられている。選択欄BX3では、装置種別が選択される。選択欄BX3は、ユーザーが選択欄BX3をクリックすることで、第2記憶部302に記憶されている装置種別の一覧が表示されるように設けられている。選択欄BX4では、成形機種別が選択される。選択欄BX4は、ユーザーが選択欄BX4をクリックすることで、第2記憶部302に記憶されている成形機種別の一覧が表示されるように設けられている。選択欄BX5では、不良分類情報が選択される。選択欄BX5は、ユーザーが選択欄BX5をクリックすることで、不良分類記憶部370に記憶されているマスターデータが有する不良分類情報の一覧が表示されるように設けられている。
【0037】
ユーザーは、不良分類紐付画面SC2で情報を選択する。以下では、ユーザーが不良分類紐付画面SC2で選択する情報について説明する。
【0038】
ユーザーは、選択欄BX1において不良分類情報を関連付ける装置の装置ID、または、選択欄BX2において不良分類情報を関連付ける装置の装置名を選択する。ユーザーは、選択欄BX3において、選択欄BX1または選択欄BX2で選択された装置識別情報に対応する装置の、装置種別を選択する。例えば、選択欄BX1または選択欄BX2で多色成形機の装置識別情報が選択された場合、ユーザーは、選択欄BX3で「成形機」を選択する。選択欄BX3で「成形機」が選択された場合、ユーザーは、選択欄BX4において、選択欄BX1または選択欄BX2で選択された装置識別情報に対応する成形機210の、成形機種別を選択する。例えば、選択欄BX1または選択欄BX2で多色成形機の装置識別情報が選択された場合、ユーザーは、選択欄BX4で「多色成形機」を選択する。選択欄BX3で「成形機」が選択されていない場合、ユーザーは、選択欄BX4で何も選択しない。ユーザーは、選択欄BX5において、選択欄BX1または選択欄BX2で選択された装置識別情報に対応する装置に関連付ける不良分類情報を選択する。選択欄BX1から選択欄BX5には、各選択欄でユーザーが選択した情報が表示される。
【0039】
ユーザーは、選択欄BX5において、選択欄BX1または選択欄BX2で選択された装置で発生する可能性がある不良分類情報、または、選択欄BX1または選択欄BX2で選択された装置で検出される可能性がある不良分類情報を選択する。言い換えると、ユーザーは、選択欄BX5において、選択欄BX1または選択欄BX2で選択された装置に特有の不良の不良分類情報を選択する。以下では、各装置について、ユーザーが選択欄BX5で選択する不良分類情報の例を説明する。
【0040】
装置が成形機の場合、ユーザーは、閾値異常、折れ(成形)、変形(成形)、傷(成形)などの不良分類情報を選択する。この場合、ユーザーは、ショートショット(1色目)、汚れ(竪型)などの不良分類情報を選択しない。装置が多色成形機の場合、ユーザーは、ショートショット(1色目)、ショートショット(2色目)、射出圧力(1色目)、射出圧力(2色目)などの不良分類情報を選択する。この場合、ユーザーは、汚れ(竪型)、気泡(竪型)などの不良分類情報を選択しない。装置が竪型成形機の場合、ユーザーは、汚れ(竪型)、気泡(竪型)、転写不良(竪型)などの不良分類情報を選択する。この場合、ユーザーは、ショートショット(1色目)、ショートショット(2色目)などの不良分類情報を選択しない。装置が乾燥装置251の場合、ユーザーは、焼け(乾燥)、変色(乾燥)などの不良分類情報を選択する。この場合、ユーザーは、折れ(成形)、落下(取出)などの不良分類情報を選択しない。装置が取出装置252の場合、ユーザーは、落下(取出)、折れ(取出)、変形(取出)、傷(取出)などの不良分類情報を選択する。この場合、ユーザーは、折れ(成形)、焼け(乾燥)などの不良分類情報を選択しない。装置が検査装置253の場合、ユーザーは、幾何公差、寸法不良などの不良分類情報を選択する。この場合、ユーザーは、閾値異常、落下(取出)などの不良分類情報を選択しない。
【0041】
図2のステップS30において、第1受付部310は、図4に示す不良分類紐付画面SC2の選択欄BX1で選択された装置ID、または、選択欄BX2で選択された装置名を、装置識別情報として受け付ける。ステップS30以降の各ステップは、不良分類紐付画面SC2の確定ボタンBT2がクリックされた場合に実行される。
【0042】
図2のステップS40において、第2受付部320は、図4に示す不良分類紐付画面SC2の選択欄BX5で選択された不良分類情報を受け付ける。
【0043】
図2のステップS50において、第4受付部340は、図4に示す不良分類紐付画面SC2の選択欄BX3で選択された装置種別を受け付ける。
【0044】
図2のステップS60において、クラウドサーバ300の第2処理部301は、ステップS30で第1受付部310が受け付けた装置識別情報が成形機210であるか否かを判定する。ステップS30で第1受付部310が受け付けた装置識別情報が成形機210であると判定された場合、ステップS70が実行される。
【0045】
図2のステップS70において、第4受付部340は、図4に示す不良分類紐付画面SC2の選択欄BX4で選択された成形機種別を受け付ける。すなわち、第4受付部340は、第1受付部310が成形機210の装置識別情報の選択を受け付けた場合、成形機の種別に関する情報の選択を受け付ける。
【0046】
ステップS70の後、または、ステップS60で第1受付部310が受け付けた装置識別情報が成形機210でないと判定された場合、ステップS80が実行される。ステップS80において、クラウドサーバ300の第2処理部301は、ステップS30で第1受付部310が受け付けた装置識別情報と、ステップS40で第2受付部320が受け付けた不良分類情報と、ステップS50で第4受付部340が受け付けた装置種別と、ステップS70で第4受付部340が受け付けた成形機種別を、関連付けて装置不良記憶部380に記憶させる。以上で説明したようにして、不良分類紐付処理が実行される。
【0047】
図5は、成形管理システム10が実行する、不良入力処理の工程図である。不良入力処理は、成形品または材料に不良が発生した場合、または、成形品に不良が検出された場合に、予め定められた操作が成形管理システム10に対して行われた場合に実行される。
【0048】
ステップS110において、クラウドサーバ300の第2処理部301は、不良分類情報をユーザーが選択するための画面である不良入力画面SC3のデータを生成し、端末装置400に出力する。不良入力画面SC3は、端末装置400の表示部450に表示される。なお、第2処理部301は、生成した不良入力画面SC3のデータを、成形機210や管理サーバ100に出力してもよい。この場合、不良入力画面SC3は、成形機210や管理サーバ100が備える表示装置に表示される。
【0049】
図6は、不良入力画面SC3を示す図である。不良入力画面SC3には、不良入力領域RG2と、登録ボタンBT3と、が設けられている。不良入力領域RG2には、選択欄BX11と、選択欄BX12と、入力欄BX13と、入力欄BX14と、選択欄BX15と、入力欄BX16と、が設けられている。選択欄BX11では、装置IDが選択される。選択欄BX11は、ユーザーが選択欄BX11をクリックすることで、装置記憶部360に記憶されている装置識別情報である装置IDの一覧が表示されるように設けられている。選択欄BX12では、装置名が選択される。選択欄BX12は、ユーザーが選択欄BX12をクリックすることで、装置記憶部360に記憶されている装置識別情報である装置名の一覧が表示されるように設けられている。入力欄BX13には、ユーザーのID番号が入力される。入力欄BX14には、ユーザーの名前が入力される。選択欄BX15では、不良分類情報が選択される。選択欄BX15は、ユーザーが選択欄BX15をクリックすることで、選択欄BX11または選択欄BX12で選択された装置識別情報に関連付けて装置不良記憶部380に記憶されている不良分類情報の一覧が表示されるように設けられている。入力欄BX16には、不良が発生した成形品または材料の個数が入力される。
【0050】
ユーザーは、不良入力画面SC3に情報を入力する。ユーザーは、選択欄BX11において、成形品または材料に不良が発生した際に成形品の生産に使用されていた装置の装置ID、または、不良を検出した装置の装置IDを選択する。ユーザーは、選択欄BX12において、成形品または材料に不良が発生した際に成形品の生産に使用されていた装置の装置名、または、不良を検出した装置の装置名を選択する。なお、ユーザーは、選択欄BX11または選択欄BX12のいずれかで上述した装置識別情報を選択してもよい。ユーザーは、入力欄BX13に、ユーザーのID番号を入力する。ユーザーは、入力欄BX14に、ユーザーの名前を入力する。ユーザーは、選択欄BX15において、成形品または材料に発生した不良、もしくは、成形品に検出された不良に該当する不良分類情報を選択する。ユーザーは、入力欄BX16において、不良が発生した成形品の個数を入力する。
【0051】
以下では、成形品に不良が発生した場合に、ユーザーが不良入力画面SC3で選択する情報の例を説明する。例えば、成形機による成形品の成形において、変形した成形品が成形された場合、ユーザーは、選択欄BX11または選択欄BX12において、その成形機に対応する装置識別情報を選択し、選択欄BX15において「変形(成形)」の不良分類情報を選択する。また、多色成形機による成形品の成形において、1色目の色の造形材料がキャビティーに十分に充填されなかった成形品が成形された場合、ユーザーは、選択欄BX11または選択欄BX12において、その多色成形機に対応する装置識別情報を選択し、選択欄BX15において「ショートショット(1色目)」の不良分類情報を選択する。また、竪型成形機による成形品の成形において、気泡を含む成形品が成形された場合、ユーザーは、選択欄BX11または選択欄BX12において、その竪型成形機に対応する装置識別情報を選択し、選択欄BX15において「気泡(竪型)」の不良分類情報を選択する。また、乾燥装置251で乾燥された材料に焼けが確認された場合、ユーザーは、選択欄BX11または選択欄BX12において、その乾燥装置251に対応する装置識別情報を選択し、選択欄BX15において「変色(乾燥)」の不良分類情報を選択する。また、取出装置252が成形機210から成形品を取り出す際に成形品が落下した場合、ユーザーは、選択欄BX11または選択欄BX12において、その取出装置252に対応する装置識別情報を選択し、選択欄BX15において「落下(取出)」の不良分類情報を選択する。
【0052】
以下では、成形品に不良が検出された場合に、ユーザーが不良入力画面SC3で選択する情報の例を説明する。例えば、成形品の検査において、寸法不良の成形品が存在すると検査装置253によって判定された場合、ユーザーは、選択欄BX11または選択欄BX12において、その検査装置253に対応する装置識別情報を選択し、選択欄BX15において「寸法不良」の不良分類情報を選択する。
【0053】
図5のステップS120において、第3受付部330は、図6に示す不良入力画面SC3の選択欄BX15で選択された不良分類情報を受け付ける。すなわち、第3受付部330は、成形品または材料に不良が発生した場合に、不良が発生した際に成形品の生産に使用されていた装置の装置識別情報に関連付けて装置不良記憶部380に記憶されている不良分類情報、または、成形品に不良が検出された場合に、不良を検出した装置の装置識別情報に関連付けて装置不良記憶部380に記憶されている不良分類情報の選択を受け付ける。また、ステップS120において、第2処理部301は、選択欄BX11および選択欄BX12で選択された装置識別情報と、入力欄BX13、入力欄BX14、および入力欄BX16に入力された情報を受け付ける。ステップS120は、不良入力画面SC3の登録ボタンBT3がクリックされた場合に実行される。
【0054】
図5のステップS130において、第2処理部301は、ステップS120で第3受付部330が受け付けた不良分類情報と、選択欄BX11および選択欄BX12で選択された装置識別情報と、入力欄BX13、入力欄BX14、および入力欄BX16に入力された情報を、関連付けて第2記憶部302に記憶させる。すなわち、第2処理部301は、不良が発生した際に成形品の生産に使用されていた装置の装置識別情報、または、不良を検出した装置の装置識別情報と、不良分類情報とを、関連付けて第2記憶部302に記憶させる。以上で説明したようにして、不良入力処理が実行される。
【0055】
以上で説明した第1実施形態における成形管理システム10によれば、装置不良記憶部380には、装置記憶部360に記憶されている装置識別情報から選択された装置識別情報と、不良分類記憶部370に記憶されているマスターデータが有する不良分類情報から選択された不良分類情報が、関連付けて記憶されている。また、第3受付部330は、成形品または材料に不良が発生した場合に、不良が発生した際に成形品の生産に使用されていた装置の装置識別情報に関連付けて装置不良記憶部380に記憶されている不良分類情報の選択、または、成形品に不良が検出された場合に、不良を検出した装置の装置識別情報に関連付けて装置不良記憶部380に記憶されている不良分類情報の選択を受け付ける。そのため、ユーザーは、成形品または材料に不良が発生した場合に、不良が発生した際に成形品の生産に使用されていた装置の装置識別情報に関連付けて装置不良記憶部380に記憶されている不良分類情報を選択できる。また、ユーザーは、成形品に不良が検出された場合に、不良を検出した装置の装置識別情報に関連付けて装置不良記憶部380に記憶されている不良分類情報を選択できる。したがって、発生または検出された不良の詳細な情報を、キーボードなどを用いて入力する必要がないため、不良の詳細な情報の入力にかかる時間を短縮することができる。
【0056】
また、本実施形態では、ユーザーは、不良分類紐付処理において、それぞれの装置に特有の不良の不良分類情報のみを、その装置の装置識別情報と関連付けて装置不良記憶部380に記憶させることができる。そのため、図6に示す不良入力画面SC3の選択欄BX15には、不良が発生した際に成形品の生産に使用されていた装置に特有の不良の不良分類情報のみが表示される。具体的には、不良入力画面SC3の選択欄BX11または選択欄BX12で多色成形機が選択された場合、選択欄BX15には、多色成形機に特有の不良の不良類情報のみが表示される。また、不良入力画面SC3の選択欄BX15には、不良を検出した装置に特有の不良の不良分類情報のみが表示される。具体的には、不良入力画面SC3の選択欄BX11または選択欄BX12で検査装置253が選択された場合、選択欄BX15には、検査装置253に特有の不良の不良類情報のみが表示される。そのため、不良入力処理において、発生または検出された不良の不良分類情報を、ユーザーが選択しやすくできる。
【0057】
また、本実施形態では、不良分類記憶部370には、複数の不良分類情報を有するマスターデータが記憶されている。このマスターデータは、全ての装置について、各装置に特有の不良分類情報を有する。そのため、ユーザーは、1つのマスターデータを編集することで、全ての装置の不良分類情報を編集することができる。したがって、不良分類記憶部370に、装置毎に、それぞれの装置に特有の不良分類情報を有するマスターデータが記憶されている場合と比べて、不良分類情報のマスターデータを管理しやすくできる。
【0058】
B.第2実施形態:
第2実施形態では、装置種別は、装置の種別に関する情報であると同時に、成形機210の種別に関する情報である。装置種別は、例えば、「成形機」、「多色成形機」、「竪型成形機」、「乾燥装置」、「取出装置」、「検査装置」、「プレス装置」などである。
【0059】
図7は、第2実施形態における不良分類紐付処理の工程図である。なお、図2に示した第1実施形態における不良分類紐付処理と同様の処理が実行される部分については、同一の符号を付記し、説明を省略する。
【0060】
図8は、図7のステップS20で出力される不良分類紐付画面SC4を示す図である。不良分類紐付画面SC4には、第1実施形態における不良分類紐付画面SC2と異なり、選択欄BX4は設けられていない。
【0061】
ユーザーは、図7のステップS20で、図8に示す不良分類紐付画面SC4の選択欄BX3において、選択欄BX1または選択欄BX2で選択された装置識別情報に対応する装置の、装置種別を選択する。例えば、選択欄BX1または選択欄BX2で多色成形機の装置識別情報が選択された場合、ユーザーは、選択欄BX3で「多色成形機」を選択する。
【0062】
図7のステップS51において、第4受付部340は、図8に示す不良分類紐付画面SC4の選択欄BX3で選択された装置種別を受け付ける。すなわち、ステップS51において、第4受付部340は、装置の種別に関する情報および成形機210の種別に関する情報の選択を受け付ける。
【0063】
ステップS81において、クラウドサーバ300の第2処理部301は、ステップS30で第1受付部310が受け付けた装置識別情報と、ステップS40で第2受付部320が受け付けた不良分類情報と、ステップS51で第4受付部340が受け付けた装置種別を、関連付けて装置不良記憶部380に記憶させる。
【0064】
以上で説明した第2実施形態における成形管理システム10によれば、第1実施形態で説明した成形管理システム10と同様に、ユーザーは、成形品または材料に不良が発生した場合に、不良が発生した際に成形品の生産に使用されていた装置の装置識別情報に関連付けて装置不良記憶部380に記憶されている不良分類情報を選択できる。また、ユーザーは、成形品に不良が検出された場合に、不良を検出した装置の装置識別情報に関連付けて装置不良記憶部380に記憶されている不良分類情報を選択できる。したがって、発生または検出された不良の詳細な情報を、キーボードなどを用いて入力する必要がないため、不良の詳細な情報の入力にかかる時間を短縮することができる。
【0065】
C.他の実施形態:
(C-1)上記実施形態では、成形管理システム10は、第4受付部340を備える。これに対して、成形管理システム10は、第4受付部340を備えなくてもよい。この場合、装置不良記憶部380には、装置の種別に関する情報と、成形機210の種別に関する情報が記憶されなくてもよい。
【0066】
(C-2)上記実施形態では、成形ユニット200は、周辺機器250として、乾燥装置251、取出装置252、および検査装置253を備える。これに対して、成形ユニット200は、乾燥装置251、取出装置252、検査装置253の、一部または全部を備えなくてもよい。また、成形ユニット200は、周辺機器250として、成形型温度調整装置や、洗浄装置、梱包装置などを備えてもよい。
【0067】
(C-3)上記実施形態では、クラウドサーバ300の第2処理部301が、第1受付部310、第2受付部320、第3受付部330、および第4受付部340を備える。これに対して、管理サーバ100の第1処理部101が、第1受付部310、第2受付部320、第3受付部330、および第4受付部340の、一部または全部を備えてもよい。
【0068】
(C-4)上記実施形態では、クラウドサーバ300の第2記憶部302が、装置記憶部360と、不良分類記憶部370と、装置不良記憶部380と、を備える。これに対して、管理サーバ100の第1記憶部102が、装置記憶部360と、不良分類記憶部370と、装置不良記憶部380と、を備えてもよい。
【0069】
D.他の形態:
本開示は、上述した実施形態に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の形態で実現することができる。例えば、本開示は、以下の形態によっても実現可能である。以下に記載した各形態中の技術的特徴に対応する上記実施形態中の技術的特徴は、本開示の課題の一部又は全部を解決するために、あるいは、本開示の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
【0070】
(1)本開示の一形態によれば、成形管理システムが提供される。この成形管理システムは、少なくとも成形機を含む成形品の生産に使用される装置の識別情報である装置識別情報を複数記憶する装置記憶部と、前記成形品または前記成形品の成形に使用される材料の不良の分類に関する情報である不良分類情報を複数有するマスターデータを記憶する不良分類記憶部と、前記装置記憶部に記憶された前記装置識別情報の選択を受け付ける第1受付部と、前記マスターデータが有する前記不良分類情報の選択を受け付ける第2受付部と、前記第1受付部が受け付けた前記装置識別情報と、前記第2受付部が受け付けた前記不良分類情報と、が関連付けて記憶される、装置不良記憶部と、前記成形品または前記材料に前記不良が発生した場合に、前記不良が発生した際に前記成形品の生産に使用されていた前記装置の前記装置識別情報に関連付けて前記装置不良記憶部に記憶されている前記不良分類情報の選択を受け付ける、または、前記成形品に前記不良が検出された場合に、前記不良を検出した前記装置の前記装置識別情報に関連付けて前記装置不良記憶部に記憶されている前記不良分類情報の選択を受け付ける、第3受付部と、を備える。
このような形態によれば、ユーザーは、成形品または材料に不良が発生した場合、または、成形品に不良が検出された場合に、発生または検出された不良の詳細な情報を、キーボードなどを用いて入力する必要がないため、不良の詳細な情報の入力にかかる時間を短縮することができる。
【0071】
(2)上記形態において、前記装置識別情報は、前記成形機、検査装置、乾燥装置、および取出装置の識別情報を含んでもよい。
このような形態によれば、上述した装置において成形品または材料に不良が発生した場合、または、上述した装置において成形品または材料に不良が検出された場合に、発生または検出された不良の詳細な情報を、キーボードなどを用いて入力する必要がないため、不良の詳細な情報の入力にかかる時間を短縮することができる。
【0072】
(3)上記形態において、前記装置の種別に関する情報の選択を受け付ける第4受付部を備え、前記第1受付部が前記成形機の前記装置識別情報の選択を受け付けた場合、前記第4受付部は、前記成形機の種別に関する情報の選択を受け付けてもよい。
このような形態によれば、ユーザーは、装置の種別に関する情報を選択することができる。また、ユーザーは、成形機の装置識別情報を選択した場合に、成形機の種別に関する情報を選択することができる。
【0073】
(4)上記形態において、前記第4受付部は、前記成形機の種別に関する情報として、多色成形機または竪型成形機の選択を受け付けてもよい。
このような形態によれば、ユーザーは、成形機の種別に関する情報として、多色成形機または竪型成形機を選択することができる。
【符号の説明】
【0074】
10…成形管理システム、100…管理サーバ、101…第1処理部、102…第1記憶部、103…通信制御部、200…成形ユニット、210…成形機、211…第1制御部、220…センサ、250…周辺機器、251…乾燥装置、252…取出装置、253…検査装置、300…クラウドサーバ、301…第2処理部、302…第2記憶部、310…第1受付部、320…第2受付部、330…第3受付部、340…第4受付部、360…装置記憶部、370…不良分類記憶部、380…装置不良記憶部、400…端末装置、450…表示部、BT1…追加ボタン、BT2…確定ボタン、BT3…登録ボタン、BX1…選択欄、BX11…選択欄、BX12…選択欄、BX13…入力欄、BX14…入力欄、BX15…選択欄、BX16…入力欄、BX2,BX3,BX4,BX5…選択欄、C1…チェックボックス、IN…インターネット、NT…ネットワーク、RG1…装置表示領域、RG2…不良入力領域、SC1…装置一覧画面、SC2…不良分類紐付画面、SC3…不良入力画面、SC4…不良分類紐付画面
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8