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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024136986
(43)【公開日】2024-10-04
(54)【発明の名称】点灯装置及び照明装置
(51)【国際特許分類】
   H05B 47/175 20200101AFI20240927BHJP
   H05B 47/105 20200101ALI20240927BHJP
   H05B 45/34 20200101ALI20240927BHJP
【FI】
H05B47/175
H05B47/105
H05B45/34
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023048314
(22)【出願日】2023-03-24
(71)【出願人】
【識別番号】000003757
【氏名又は名称】東芝ライテック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100146592
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100176751
【弁理士】
【氏名又は名称】星野 耕平
(72)【発明者】
【氏名】清水 智章
(72)【発明者】
【氏名】石北 徹
(72)【発明者】
【氏名】西本 拓矢
(72)【発明者】
【氏名】小林 勝之
(72)【発明者】
【氏名】相澤 菜穂
(72)【発明者】
【氏名】寺坂 博志
【テーマコード(参考)】
3K273
【Fターム(参考)】
3K273PA10
3K273QA21
3K273QA24
3K273QA25
3K273SA04
3K273SA17
3K273SA36
3K273SA37
3K273SA57
3K273SA60
3K273TA03
3K273TA05
3K273TA07
3K273TA12
3K273TA15
3K273TA41
3K273TA42
3K273TA52
3K273TA54
3K273TA62
3K273TA71
3K273UA02
3K273UA17
3K273UA22
3K273UA23
3K273UA27
3K273UA28
3K273VA05
3K273VA09
(57)【要約】
【課題】複数のユニット装置の構成をより簡単にしつつ、複数のユニット装置のそれぞれに対して適切に電力を供給できる点灯装置及び照明装置を提供する。
【解決手段】機能の異なる複数のユニット装置のうちのいずれか1つと接続される接続部と、電源から供給された電力を光源に対応した電力に変換する第1変換回路と、電源から供給された電力を複数のユニット装置に対応した電力に変換する第2変換回路と、第1変換回路及び第2変換回路の動作を制御する制御回路と、を備え、第2変換回路は、電圧の大きさを調整可能であり、制御回路は、接続部に接続されたユニット装置と通信を行い、ユニット装置との通信の結果に応じて第2変換回路の動作を制御することにより、第2変換回路から接続部に接続されたユニット装置に供給する電力の電圧の大きさを変更することを特徴とする点灯装置が提供される。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
機能の異なる複数のユニット装置のうちのいずれか1つのユニット装置と選択的に接続される接続部と、
電源から供給された電力を光源に対応した電力に変換し、変換後の電力を前記光源に供給することにより、前記光源を点灯させる第1変換回路と、
前記電源から供給された電力を前記複数のユニット装置に対応した電力に変換し、変換後の電力を前記接続部に出力することにより、前記接続部に接続された前記ユニット装置に前記接続部を介して電力を供給する第2変換回路と、
前記第1変換回路及び前記第2変換回路の動作を制御する制御回路と、
を備え、
前記第2変換回路は、前記ユニット装置に供給する電力の電圧の大きさを調整可能であり、
前記制御回路は、前記接続部に接続された前記ユニット装置から入力された信号に基づいて前記第1変換回路の動作を制御することにより、前記ユニット装置から入力された信号に基づいて前記光源の点灯状態を変化させるとともに、前記接続部に接続された前記ユニット装置と通信を行い、前記ユニット装置との通信の結果に応じて前記第2変換回路の動作を制御することにより、前記第2変換回路から前記接続部に接続された前記ユニット装置に供給する電力の電圧の大きさを変更することを特徴とする点灯装置。
【請求項2】
前記複数のユニット装置は、前記制御回路と通信可能な制御部を有するユニット装置と、前記制御部を有しないユニット装置と、を有し、
前記第2変換回路は、第1電圧と、前記第1電圧よりも高い第2電圧と、を出力可能であり、
前記制御回路は、前記第1電圧を前記第2変換回路に出力させ、前記接続部に接続された前記ユニット装置が前記制御部を有し、前記制御部との通信を行えた場合には、前記第2変換回路に前記第1電圧の出力を継続させ、前記接続部に接続された前記ユニット装置が前記制御部を有せず、前記制御部との通信を行えなかった場合には、前記第2変換回路から出力する電圧を前記第1電圧から前記第2電圧に変更させることを特徴とする請求項1記載の点灯装置。
【請求項3】
前記第1電圧は、前記制御部の駆動に必要な電圧であることを特徴とする請求項2記載の点灯装置。
【請求項4】
前記第1電圧は、5V以下であることを特徴とする請求項2記載の点灯装置。
【請求項5】
光源と、
請求項1~4のいずれか1つに記載の点灯装置と、
を備えた照明装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、点灯装置及び照明装置に関する。
【背景技術】
【0002】
光源と、光源を点灯させるための点灯装置と、を備えた照明装置がある。こうした照明装置において、機能の異なる複数のユニット装置のいずれかを選択的に点灯装置に接続することが行われている。このような照明装置では、点灯装置に接続するユニット装置を変更するだけで、照明装置の機能を容易に変更することができる。
【0003】
複数のユニット装置は、例えば、制御装置とセンサ装置とを含む。制御装置は、外部機器と通信を行い、通信に基づく信号を点灯装置に入力する。センサ装置は、人感センサや照度センサなどのセンサを有し、センサの検出結果に基づく信号を点灯装置に入力する。点灯装置は、ユニット装置から入力された信号に基づいて光源の点灯状態を変化させる。これにより、制御装置が接続されている場合には、外部機器との通信結果に基づいて、光源の点灯及び消灯の切り替え、及び光源から照射される光の明るさや色などを変化させることができる。そして、センサ装置が接続されている場合には、センサの検出結果に基づいて、光源の点灯及び消灯の切り替えなどを変化させることができる。
【0004】
点灯装置は、光源への電力の供給を行い、光源を点灯させるとともに、ユニット装置への電力の供給を行う。ユニット装置は、点灯装置から供給された電力に基づいて動作する。この際、複数のユニット装置において、必要とする電圧が異なる場合がある。例えば、制御装置において必要となる電圧は、5V程度である。一方、センサ装置においては、センサの駆動などのために18V程度の電圧が必要となる。
【0005】
このような場合、点灯装置は、複数のユニット装置において必要となる最も高い電圧を供給する。複数のユニット装置のうち、必要とする電圧の低いユニット装置は、降圧回路を有し、点灯装置から供給された電圧を降圧回路で降圧して使用する。これにより、複数のユニット装置において必要となる電圧が異なる場合にも、接続されたユニット装置を点灯装置からの電力の供給によって適切に動作させることができる。
【0006】
しかしながら、ユニット装置に降圧回路を設ける構成では、降圧回路によってユニット装置のサイズやコストが増加してしまうことが懸念される。また、降圧回路の発熱により、消費電力も増加してしまう恐れがある。
【0007】
このため、点灯装置及び照明装置では、複数のユニット装置において必要となる電圧が異なる場合にも、複数のユニット装置の構成をより簡単にしつつ、複数のユニット装置のそれぞれに対して適切に電力を供給できるようにすることが望まれる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2018-37232号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
複数のユニット装置において必要となる電圧が異なる場合にも、複数のユニット装置の構成をより簡単にしつつ、複数のユニット装置のそれぞれに対して適切に電力を供給できる点灯装置及び照明装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の実施形態によれば、機能の異なる複数のユニット装置のうちのいずれか1つのユニット装置と選択的に接続される接続部と、電源から供給された電力を光源に対応した電力に変換し、変換後の電力を前記光源に供給することにより、前記光源を点灯させる第1変換回路と、前記電源から供給された電力を前記複数のユニット装置に対応した電力に変換し、変換後の電力を前記接続部に出力することにより、前記接続部に接続された前記ユニット装置に前記接続部を介して電力を供給する第2変換回路と、前記第1変換回路及び前記第2変換回路の動作を制御する制御回路と、を備え、前記第2変換回路は、前記ユニット装置に供給する電力の電圧の大きさを調整可能であり、前記制御回路は、前記接続部に接続された前記ユニット装置から入力された信号に基づいて前記第1変換回路の動作を制御することにより、前記ユニット装置から入力された信号に基づいて前記光源の点灯状態を変化させるとともに、前記接続部に接続された前記ユニット装置と通信を行い、前記ユニット装置との通信の結果に応じて前記第2変換回路の動作を制御することにより、前記第2変換回路から前記接続部に接続された前記ユニット装置に供給する電力の電圧の大きさを変更することを特徴とする点灯装置が提供される。
【発明の効果】
【0011】
本発明の実施形態によれば、複数のユニット装置において必要となる電圧が異なる場合にも、複数のユニット装置の構成をより簡単にしつつ、複数のユニット装置のそれぞれに対して適切に電力を供給できる灯装置及び照明装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】実施形態に係る照明装置を模式的に表すブロック図である。
図2図2(a)及び図2(b)は、実施形態に係る照明装置の一部を模式的に表すブロック図である。
図3】実施形態に係る照明装置の動作の一例を模式的に表すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下に、各実施の形態について図面を参照しつつ説明する。
なお、図面は模式的または概念的なものであり、各部分の厚みと幅との関係、部分間の大きさの比率などは、必ずしも現実のものと同一とは限らない。また、同じ部分を表す場合であっても、図面により互いの寸法や比率が異なって表される場合もある。
なお、本願明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
【0014】
図1は、実施形態に係る照明装置を模式的に表すブロック図である。
図1に表したように、照明装置2は、光源4と、点灯装置10と、を備える。また、照明装置2では、機能の異なる複数のユニット装置20のうちのいずれか1つのユニット装置20が点灯装置10に選択的に接続される。これにより、照明装置2では、点灯装置10に接続するユニット装置20を変更するだけで、照明装置2の機能を容易に変更することができる。
【0015】
照明装置2は、例えば、複数のユニット装置20のうちのいずれか1つのユニット装置20を工場において予め点灯装置10に接続した状態で出荷される。照明装置2は、例えば、選択的に接続された1つのユニット装置20をさらに備える。複数のユニット装置20は、例えば、点灯装置10に着脱可能に接続されるようにしてもよい。複数のユニット装置20は、例えば、出荷後に点灯装置10に対して任意に接続されるようにしてもよい。換言すれば、複数のユニット装置20は、点灯装置10に対して任意に付け替えられるようにしてもよい。照明装置2は、必ずしも複数のユニット装置20のいずれかを備えなくてもよい。点灯装置10には、必ずしも複数のユニット装置20のいずれかが接続されていなくてもよい。
【0016】
複数のユニット装置20は、例えば、制御装置21とセンサ装置22とを有する。点灯装置10は、例えば、制御装置21及びセンサ装置22のいずれか一方と選択的に接続される。制御装置21は、換言すれば、第1ユニット装置であり、センサ装置22は、換言すれば、第2ユニット装置である。但し、点灯装置10に対して選択的に接続されるユニット装置20は、2種類に限ることなく、3種類以上でもよい。
【0017】
光源4は、例えば、発光ダイオード(Light Emitting Diode:LED)である。光源4は、例えば、有機発光ダイオード(Organic Light Emitting Diode:OLED)、無機エレクトロルミネッセンス(Inorganic ElectroLuminescence)発光素子、有機エレクトロルミネッセンス(Organic ElectroLuminescence)発光素子、または、その他の電界発光型の発光素子などでもよい。光源4は、例えば、電球などでもよい。光源4は、例えば、直流電力の供給に応じて点灯する。但し、光源4は、交流電力の供給に応じて点灯する光源などでもよい。光源4は、電力の供給に応じて光を照射する任意の光源でよい。なお、光源4は、1つの素子に限ることなく、例えば、直列に接続された複数の素子で構成してもよい。
【0018】
点灯装置10は、接続部30と、第1変換回路31と、第2変換回路32と、制御回路33と、を有する。
【0019】
接続部30は、機能の異なる複数のユニット装置20のうちのいずれか1つのユニット装置20と選択的に接続される。接続部30は、例えば、制御装置21及びセンサ装置22のいずれか一方の選択的な接続を可能とする。接続部30は、例えば、制御装置21及びセンサ装置22(複数のユニット装置20)に対して共通に用いられ、制御装置21及びセンサ装置22のいずれか一方(複数のユニット装置20のいずれか)との電気的な接続を得る。接続部30は、例えば、コネクタである。接続部30は、例えば、制御装置21及びセンサ装置22と着脱可能に接続される。このように、点灯装置10は、接続部30を介して制御装置21及びセンサ装置22のいずれか一方と選択的に接続される。
【0020】
第1変換回路31は、光源4と接続されるとともに、電源PSと接続される。第1変換回路31(点灯装置10)は、例えば、図示を省略したコネクタなどを介して光源4及び電源PSのそれぞれと着脱可能に接続される。
【0021】
第1変換回路31は、電源PSから供給された電力を光源4に対応した電力に変換し、変換後の電力を光源4に供給することにより、光源4を点灯させる。光源4は、第1変換回路31からの電力の供給に応じて光を照射する。第1変換回路31には、例えば、電源PSから交流電力が供給される。第1変換回路31は、例えば、電源PSから供給された交流電力を直流電力に変換し、変換後の直流電力を光源4に供給する。電源PSは、例えば、商用電源である。電源PSは、例えば、自家発電機などでもよい。
【0022】
なお、電源PSから第1変換回路31(点灯装置10)に供給される電力は、交流電力に限ることなく、直流電力などでもよい。第1変換回路31は、電源PSから供給された直流電力を光源4に対応した別の直流電力に変換する構成でもよい。
【0023】
第1変換回路31は、例えば、光源4に供給する電力の電圧及び電流の大きさを調整可能である。第1変換回路31は、例えば、図示を省略したスイッチング素子を有し、スイッチング素子のスイッチングにより、光源4に供給する電力の電圧及び電流の大きさを調整する。これにより、第1変換回路31は、光源4から照射される光の明るさを変化させる調光機能、及び光源4から照射される光の色を変化させる調色機能を実現する。但し、点灯装置10は、必ずしも調光機能及び調色機能を有しなくてもよい。点灯装置10は、調光機能及び調色機能の一方のみを有してもよい。点灯装置10(第1変換回路31)は、少なくとも電力の供給による光源4の点灯、及び電力の供給の停止による光源4の消灯を切り替えられればよい。第1変換回路31の構成は、電源PSから供給された電力を光源4に対応した電力に変換可能な任意の構成でよい。
【0024】
第2変換回路32は、電源PS及び接続部30と接続される。第2変換回路32は、第1変換回路31と同様に、図示を省略したコネクタなどを介して電源PSと着脱可能に接続される。第2変換回路32は、電源PSから供給された電力を複数のユニット装置20(制御装置21又はセンサ装置22)に対応した電力に変換し、変換後の電力を接続部30に出力することにより、接続部30に接続されたユニット装置20に接続部30を介して電力を供給する。
【0025】
第2変換回路32は、接続部30に接続されたユニット装置20に供給する電力の電圧の大きさを調整可能である。第2変換回路32は、例えば、図示を省略したスイッチング素子を有し、スイッチング素子のスイッチングにより、ユニット装置20に供給する電力の電圧の大きさを調整する。
【0026】
ユニット装置20に供給する電力は、例えば、直流電力である。第2変換回路32は、接続部30に接続されたユニット装置20に供給する直流電力の直流電圧の大きさを調整可能とする。但し、第2変換回路32の構成は、上記に限ることなく、ユニット装置20に供給する電力の電圧の大きさを調整可能な任意の構成でよい。ユニット装置20に供給する電力は、交流電力などでもよい。
【0027】
制御回路33は、第1変換回路31及び第2変換回路32の動作を制御する。制御回路33は、第1変換回路31から光源4への電力の供給及び供給の停止を制御する。また、制御回路33は、点灯装置10が調光機能及び調色機能を有する場合、第1変換回路31から光源4に供給する電力の電圧及び電流の大きさを制御する。制御回路33は、第2変換回路32からユニット装置20への電力の供給及び供給の停止を制御するとともに、第2変換回路32からユニット装置20に供給する電力の電圧の大きさを制御する。
【0028】
制御回路33は、例えば、第2変換回路32から電力の供給を受けて動作する。第2変換回路32は、例えば、電源PSから供給された電力をユニット装置20に対応した電力に変換してユニット装置20に供給するとともに、電源PSから供給された電力を制御回路33に対応した電力に変換して制御回路33に供給する。
【0029】
図2(a)及び図2(b)は、実施形態に係る照明装置の一部を模式的に表すブロック図である。
図2(a)は、制御装置21を接続部30に接続した例を模式的に表している。図2(b)は、センサ装置22を接続部30に接続した例を模式的に表している。
【0030】
図2(a)に表したように、制御装置21は、接続部30に接続された状態において、点灯装置10の制御回路33と通信可能な制御部21aを有する。制御部21aは、より詳しくは、制御部21aと双方向の通信を行う。
【0031】
制御部21aは、例えば、制御回路33と通信を行うとともに、外部機器と通信を行う。外部機器は、例えば、リモコン、調光器、あるいは外部のコントローラなどである。制御部21aは、例えば、外部機器と通信を行うことにより、外部機器から光源4の点灯状態を変化させるための信号を受信する。光源4の点灯状態を変化させるための信号は、例えば、光源4の点灯及び消灯を切り替えるための切替信号、光源4から照射する光の明るさを調整するための調光信号、及び光源4から照射する光の色を調整するための調色信号などである。制御部21aは、外部機器から受信した信号を制御回路33に入力する。
【0032】
制御回路33は、接続部30に接続された制御装置21の制御部21aから入力された信号に基づいて第1変換回路31の動作を制御することにより、制御部21aから入力された信号に基づいて光源4の点灯状態を変化させる。この場合、制御回路33は、制御部21aから入力された信号に基づいて、光源4の点灯及び消灯の切り替え、光源4から照射する光の明るさ、光源4から照射する光の色などを変化させる。
【0033】
このように、制御装置21を接続部30に接続した場合には、外部機器からの信号に基づいて、光源4の点灯状態を変化させることができる。なお、制御部21aと外部機器との間の通信は、有線通信でもよいし、無線通信でもよい。
【0034】
図2(b)に表したように、センサ装置22は、点灯装置10の制御回路33と通信可能な制御部を有しない。センサ装置22では、センサ装置22から制御回路33への信号の入力のみが行われ、制御回路33との双方向の通信は行うことができない。このように、複数のユニット装置20は、制御部を有するユニット装置20と、制御部を有しないユニット装置20と、を有する。第1ユニット装置は、換言すれば、制御部を有するユニット装置20である。第2ユニット装置は、換言すれば、制御部を有しないユニット装置20である。
【0035】
センサ装置22は、センサ回路22aを有する。センサ回路22aは、センサ22bを有する。センサ22bは、例えば、人感センサや照度センサなどである。センサ回路22aは、センサ22bを駆動することにより、センサ22bに人体や明るさなどの検出動作を行わせる。そして、センサ回路22aは、センサ22bの検出結果に基づく信号を制御回路33に入力する。
【0036】
制御回路33は、接続部30に接続されたセンサ装置22のセンサ回路22aから入力された信号に基づいて第1変換回路31の動作を制御することにより、センサ回路22aから入力された信号に基づいて光源4の点灯状態を変化させる。この場合、制御回路33は、例えば、センサ回路22aから入力された信号に基づいて、光源4の点灯及び消灯の切り替えを変化させる。
【0037】
制御回路33は、例えば、センサ22bが人感センサである場合には、センサ22bによる人体の検出に応じて光源4を点灯させ、センサ22bによる人体の非検出に応じて光源4を消灯させる。また、制御回路33は、例えば、センサ22bが照度センサである場合には、センサ22bによる所定値未満の明るさの検出に応じて光源4を点灯させ、センサ22bによる所定値以上の明るさの検出に応じて光源4を消灯させる。
【0038】
このように、センサ装置22を接続部30に接続した場合には、センサ22bの検出結果に基づいて、光源4の点灯状態を変化させることができる。
【0039】
図2(a)及び図2(b)に表したように、接続部30は、2本の電源線を介して第2変換回路32と接続されている。また、接続部30は、3本の信号線を介して制御回路33と接続されている。接続部30は、例えば、5つの端子を有するコネクタである。
【0040】
図2(a)に表したように、制御装置21を接続部30に接続した場合には、制御装置21が、接続部30及び2本の電源線を介して第2変換回路32と接続される。図2(b)に表したように、センサ装置22を接続部30に接続した場合には、センサ装置22が、接続部30及び2本の電源線を介して第2変換回路32と接続される。このように、接続部30の2つの電源端子は、複数のユニット装置20に対して共通に用いられる。これにより、複数のユニット装置20いずれかを接続部30に接続することにより、接続されたユニット装置20に接続部30を介して第2変換回路32から電力を供給することができる。
【0041】
また、制御装置21を接続部30に接続した場合、制御装置21は、2本の信号線を介して制御回路33と接続される。これにより、制御装置21を接続部30に接続した場合には、制御回路33が、接続部30及び2本の信号線を介して制御部21aと双方向の通信を行うことができる。2本の信号線のうちの一方の信号線は、制御回路33から制御部21aへの送信用の信号線である。2本の信号線のうちの他方の信号線は、制御回路33の制御部21aからの受信用の信号線である。制御回路33と制御部21aとの間の通信は、例えば、デジタル通信である。一方の信号線は、例えば、制御回路33のデジタル出力端子に接続される。他方の信号線は、例えば、制御回路33のデジタル入力端子に接続される。
【0042】
センサ装置22を接続部30に接続した場合、センサ装置22は、残りの1本の信号線を介して制御回路33と接続される。これにより、センサ装置22を接続部30に接続した場合には、センサ22bの検出結果に基づく信号が、センサ回路22aから制御回路33に入力される。センサ22bの検出結果に基づく信号は、例えば、アナログ信号である。残りの1本の信号線は、例えば、制御回路33のアナログ入力端子に接続される。
【0043】
なお、センサ装置22から制御回路33に信号を入力する信号線は、制御装置21から制御回路33に信号を入力する信号線と共通にしてもよい。この場合、接続部30は、例えば、4つの端子を有するコネクタとすることができる。また、例えば、制御回路33とユニット装置20との間の通信は、無線通信としてもよい。この場合、接続部30は、例えば、電源用の2つの端子を有するコネクタとすることができる。接続部30の構成は、上記に限ることなく、選択的に接続される複数のユニット装置20のそれぞれに対して適切に電力を供給することができ、かつ制御回路33に対して適切に信号を入力可能な任意の構成でよい。
【0044】
制御回路33は、接続部30に接続されたユニット装置20から入力された信号に基づいて第1変換回路31の制御することにより、ユニット装置20から入力された信号に基づいて光源4の点灯状態を変化させるとともに、接続部30に接続されたユニット装置20と通信を行い、ユニット装置20との通信の結果に応じて第2変換回路32の動作を制御することにより、第2変換回路32から接続部30に接続されたユニット装置20に供給する電力の電圧の大きさを変更する。
【0045】
第2変換回路32は、第1電圧と、第1電圧よりも高い第2電圧と、を出力可能である。第2変換回路32は、例えば、図示を省略したスイッチング素子のスイッチングにより、第1電圧と第2電圧とを出力可能とする。第1電圧及び第2電圧は、例えば、直流電圧である。
【0046】
制御装置21の必要とする電圧は、センサ装置22の必要とする電圧と異なる。制御装置21の必要とする電圧は、例えば、5V以下である。一方、センサ装置22の必要とする電圧は、例えば、15V程度(10V以上20V以下)である。センサ装置22の必要とする電圧は、制御装置21の必要とする電圧よりも高い。センサ装置22では、例えば、センサ22bの駆動のために、制御装置21よりも高い電圧が必要となる。
【0047】
第1電圧は、制御装置21に対応した電圧である。第1電圧は、制御部21aの駆動に必要な電圧である。第1電圧は、例えば、10V以下であり、より好ましくは、5V以下である。第1電圧は、制御部21aを適切に駆動することができる任意の電圧でよい。第2電圧は、センサ装置22に対応した電圧である。第2電圧は、例えば、15V程度(10V以上20V以下)である。第2電圧は、センサ回路22a及びセンサ22bを適切に駆動することが可能な任意の電圧でよい。
【0048】
図3は、実施形態に係る照明装置の動作の一例を模式的に表すフローチャートである。
図3に表したように、制御回路33は、第2変換回路32からの電力の供給に応じて動作を開始すると、まず、第1電圧を第2変換回路32から接続部30に出力させる(図3のステップS101)。
【0049】
接続部30に制御装置21が接続されている場合には、第2変換回路32からの第1電圧の供給に応じて制御部21aが動作を開始する。一方、接続部30にセンサ装置22が接続されている場合、センサ装置22は、第2変換回路32からの第1電圧の供給では動作を開始しない。
【0050】
制御回路33は、第2変換回路32に第1電圧を出力させた後、制御部21aとの双方向の通信が可能であるか否かの判定を行う(図3のステップS102)。換言すれば、制御回路33は、接続部30に接続されたユニット装置20が、制御装置21であるか、センサ装置22であるかを判定する。
【0051】
制御回路33は、制御部21aとの通信を行えた場合には、第2変換回路32に第1電圧の出力を継続させる(図3のステップS103)。制御回路33は、制御部21aとの通信を行えた場合に、接続部30に制御装置21が接続されていると判定する。これにより、接続部30に制御装置21が接続されている場合には、第2変換回路32からの第1電圧の供給に基づいて制御部21aが動作し、外部機器との通信結果に応じた信号が、制御部21aから制御回路33に入力される。
【0052】
一方、制御回路33は、制御部21aとの通信を行えなかった場合には、第2変換回路32から出力する電圧を第1電圧から第2電圧に変更させる(図3のステップS104)。制御回路33は、制御部21aとの通信を行えなかった場合に、接続部30にセンサ装置22が接続されているか、接続部30にユニット装置20が接続されていないと判定する。これにより、接続部30にセンサ装置22が接続されている場合には、第2変換回路32に第2電圧を出力させることによって、センサ装置22が動作を開始し、センサ22bの検出結果に応じた信号が、センサ回路22aから制御回路33に入力される。
【0053】
また、この場合、制御回路33は、接続部30にユニット装置20が接続されていない場合も、第2変換回路32に第2電圧を出力させるようになる。このため、例えば、ユニット装置20の付け替えを行う場合には、点灯装置10に対する電源供給を遮断した状態で行う。これにより、例えば、第2電圧が出力された接続部30に制御装置21を接続し、制御装置21が故障してしまうことを抑制することができる。
【0054】
以上、説明したように、本実施形態に係る照明装置2及び点灯装置10では、制御回路33が、接続部30に接続されたユニット装置20と通信を行い、ユニット装置20との通信の結果に応じて第2変換回路32の動作を制御することにより、第2変換回路32から接続部30に接続されたユニット装置20に供給する電力の電圧の大きさを変更する。
【0055】
これにより、例えば、低い電圧を必要とするユニット装置20である制御装置21に降圧回路を設ける必要を無くすことができる。従って、制御装置21のサイズやコストが降圧回路によって増加してしまうことを抑制することができる。さらに、降圧回路の発熱により、制御装置21の消費電力が増加してしまうことも抑制することができる。例えば、第2変換回路32をスイッチング素子のスイッチングにより、第1電圧と第2電圧とを出力可能な構成とした場合には、第1電圧と第2電圧とを出力する構成とした際にも、第2変換回路32(点灯装置10)での消費電力の増加も抑制することができる。
【0056】
このように、本実施形態に係る照明装置2及び点灯装置10では、複数のユニット装置20において必要となる電圧が異なる場合にも、複数のユニット装置20の構成をより簡単にしつつ、複数のユニット装置20のそれぞれに対して適切に電力を供給することができる。
【0057】
また、本実施形態に係る照明装置2及び点灯装置10では、制御回路33が、第1電圧を第2変換回路32に出力させ、接続部30に接続されたユニット装置20が制御部21aを有し、制御部21aとの通信を行えた場合には、第2変換回路32に第1電圧の出力を継続させ、接続部30に接続されたユニット装置20が制御部21aを有せず、制御部21aとの通信を行えなかった場合には、第2変換回路32から出力する電圧を第1電圧から第2電圧に変更させる。
【0058】
これにより、制御部21aを有するユニット装置20、及び制御部21aを有しないユニット装置20のそれぞれに対して、適切に電力の供給を行うことができる。
【0059】
上記実施形態では、制御部21aを有するユニット装置20として、外部機器との通信を行う制御装置21を示している。制御部21aを有するユニット装置20は、これに限ることなく、制御部21aを有し、制御部21aの動作に基づいて光源4の点灯状態を変化させるための信号を制御回路33に対して入力可能な任意の装置でよい。
【0060】
上記実施形態では、制御部21aを有しないユニット装置20として、センサ装置22を示している。制御部21aを有しないユニット装置20は、これに限ることなく、制御部21aを有せず、第1電圧よりも高い第2電圧の供給によって動作可能な任意の装置でよい。
【0061】
上記実施形態では、第1電圧及び第2電圧の2段階の電圧を第2変換回路32から出力している。第2変換回路32の出力する電圧は、2段階に限ることなく、3段階以上でもよい。例えば、3種類以上のユニット装置20が接続部30に対して選択的に接続される場合には、各ユニット装置20との通信の結果に応じて第2変換回路32から出力する電圧の大きさを任意に変更してもよい。なお、各ユニット装置20との通信は、双方向の通信に限ることなく、ユニット装置20から出力される信号を制御回路33で読み取る一方向の通信でもよい。換言すれば、制御回路33は、各ユニット装置20から入力された信号に基づいて、第2変換回路32から出力する電圧の大きさを任意に変更してもよい。
【0062】
本実施形態は、以下の態様を含む。
(付記1)
機能の異なる複数のユニット装置のうちのいずれか1つのユニット装置と選択的に接続される接続部と、
電源から供給された電力を光源に対応した電力に変換し、変換後の電力を前記光源に供給することにより、前記光源を点灯させる第1変換回路と、
前記電源から供給された電力を前記複数のユニット装置に対応した電力に変換し、変換後の電力を前記接続部に出力することにより、前記接続部に接続された前記ユニット装置に前記接続部を介して電力を供給する第2変換回路と、
前記第1変換回路及び前記第2変換回路の動作を制御する制御回路と、
を備え、
前記第2変換回路は、前記ユニット装置に供給する電力の電圧の大きさを調整可能であり、
前記制御回路は、前記接続部に接続された前記ユニット装置から入力された信号に基づいて前記第1変換回路の動作を制御することにより、前記ユニット装置から入力された信号に基づいて前記光源の点灯状態を変化させるとともに、前記接続部に接続された前記ユニット装置と通信を行い、前記ユニット装置との通信の結果に応じて前記第2変換回路の動作を制御することにより、前記第2変換回路から前記接続部に接続された前記ユニット装置に供給する電力の電圧の大きさを変更することを特徴とする点灯装置。
【0063】
(付記2)
前記複数のユニット装置は、前記制御回路と通信可能な制御部を有するユニット装置と、前記制御部を有しないユニット装置と、を有し、
前記第2変換回路は、第1電圧と、前記第1電圧よりも高い第2電圧と、を出力可能であり、
前記制御回路は、前記第1電圧を前記第2変換回路に出力させ、前記接続部に接続された前記ユニット装置が前記制御部を有し、前記制御部との通信を行えた場合には、前記第2変換回路に前記第1電圧の出力を継続させ、前記接続部に接続された前記ユニット装置が前記制御部を有せず、前記制御部との通信を行えなかった場合には、前記第2変換回路から出力する電圧を前記第1電圧から前記第2電圧に変更させることを特徴とする付記1記載の点灯装置。
【0064】
(付記3)
前記第1電圧は、前記制御部の駆動に必要な電圧であることを特徴とする付記2記載の点灯装置。
【0065】
(付記4)
前記第1電圧は、5V以下であることを特徴とする付記2又は3に記載の点灯装置。
【0066】
(付記5)
光源と、
付記1~4のいずれか1つに記載の点灯装置と、
を備えた照明装置。
【0067】
本発明のいくつかの実施形態および実施例を説明したが、これらの実施形態または実施例は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態または実施例は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態または実施例やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0068】
2…照明装置、 4…光源、 10…点灯装置、 20…ユニット装置、 21…制御装置、 21a…制御部、 22…センサ装置、 22a…センサ回路、 22b…センサ、 30…接続部、 31…第1変換回路、 32…第2変換回路、 33…制御回路、 PS…電源
図1
図2
図3