(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024137043
(43)【公開日】2024-10-04
(54)【発明の名称】配送管理サーバ
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/0834 20230101AFI20240927BHJP
B65G 61/00 20060101ALI20240927BHJP
B64C 13/18 20060101ALI20240927BHJP
B64C 19/02 20060101ALI20240927BHJP
B64U 10/13 20230101ALI20240927BHJP
B64D 9/00 20060101ALI20240927BHJP
B64U 101/64 20230101ALN20240927BHJP
【FI】
G06Q10/0834
B65G61/00 542
B64C13/18 Z
B64C19/02
B64U10/13
B64D9/00
B64U101:64
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023048396
(22)【出願日】2023-03-24
(71)【出願人】
【識別番号】308036402
【氏名又は名称】株式会社JVCケンウッド
(74)【代理人】
【識別番号】100105924
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 賢樹
(72)【発明者】
【氏名】小倉 卓也
(72)【発明者】
【氏名】池田 航
(72)【発明者】
【氏名】高橋 真那夢
【テーマコード(参考)】
5L010
5L049
【Fターム(参考)】
5L010AA16
5L049AA16
(57)【要約】
【課題】複数のドローンが共同で複数の荷物を配送することを支援する技術を提供する。
【解決手段】配送管理サーバ12は、コンテナ18同士を接続するコンテナ接続部22によって接続されるコンテナ18を配送先に届けるための自身の飛行を制御する複数のドローン14の情報を記憶する。配送管理サーバ12は、配送対象の複数のコンテナ18それぞれについての重量の情報および配送先の情報を記憶する。配送管理サーバ12は、これらの情報に基づいて、複数のドローン14のうちどのドローン14がどのコンテナ18を配送するかと、複数のコンテナ18の接続の態様とを選定する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンテナ同士を接続する接続部によって接続されるコンテナを配送先に届けるための自身の飛行を制御する複数のドローンの情報と、配送対象の複数の前記コンテナそれぞれについての重量の情報および配送先の情報とに基づいて、前記複数のドローンのうちどのドローンがどのコンテナを配送するかと、前記複数のコンテナの接続の態様とを選定する選定部を備える配送管理サーバ。
【請求項2】
指示部をさらに備え、
前記選定部は、前記配送先の情報に基づいて決定される配送ルートにおいて前記複数のコンテナのうち一部のコンテナの配送が終了したときに、前記コンテナの重量の情報に基づいて、前記複数のコンテナを前記一部のコンテナの配送先まで配送した複数のドローンのうちどのドローンがどのコンテナを配送するかと、前記複数のコンテナの接続の態様とを再度選定し、
前記指示部は、前記選定部による選定結果に基づいて、前記複数のコンテナを前記一部のコンテナの配送先まで配送した複数のドローンのうち少なくとも1つのドローンに対して、前記複数のコンテナの前記接続部の接続または接続解除、および、前記コンテナと前記ドローンとの接続または接続解除を指示する、
請求項1に記載の配送管理サーバ。
【請求項3】
前記接続部は、前記指示部の指示によって開閉可能なロック機構を備え、
前記指示部は、前記複数のコンテナのうち一部のコンテナの配送が終了したときに、前記複数のコンテナを前記一部のコンテナの配送先まで配送した複数のドローンのうち少なくとも1つのドローンに対して、前記ロック機構の開閉を指示する、
請求項2に記載の配送管理サーバ。
【請求項4】
前記コンテナは、収容する荷物の重量を計測するセンサと、前記センサの計測結果に基づく重量情報を出力する出力部をさらに有し、
前記選定部は、前記配送ルートにおいて前記複数のコンテナのうち一部のコンテナの配送が終了したときに、前記コンテナから出力された重量情報に基づいて、前記複数のコンテナを前記一部のコンテナの配送先まで配送した複数のドローンのうちどのドローンがどのコンテナを配送するかと、前記複数のコンテナの接続の態様とを再度選定する、
請求項2に記載の配送管理サーバ。
【請求項5】
前記コンテナは、自身の形状を変形させる折り畳み機構をさらに有し、
前記指示部は、前記配送ルートにおいて前記複数のコンテナのうち一部のコンテナの配送が終了したときに、配送が終了したコンテナにおける前記折り畳み機構の作動を指示する、
請求項2に記載の配送管理サーバ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、配送管理サーバに関する。
【背景技術】
【0002】
複数のドローンが、重い荷物を運搬する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の技術では、複数のドローンが共同で一つ荷物を配送しているが、配送したい荷物が複数である場合にはドローンのリソースを有効に活用できない可能性がある。本発明はこうした課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、複数のドローンが共同で複数の荷物を配送することを支援する技術を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、本発明のある態様の配送管理サーバは、コンテナ同士を接続する接続部によって接続されるコンテナを配送先に届けるための自身の飛行を制御する複数のドローンの情報と、配送対象の複数のコンテナそれぞれについての重量の情報および配送先の情報とに基づいて、複数のドローンのうちどのドローンがどのコンテナを配送するかと、複数のコンテナの接続の態様とを選定する選定部を備える。
【0006】
なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本発明の表現を装置、システム、方法、コンピュータプログラム、コンピュータプログラムを格納した記録媒体などの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、複数のドローンが共同で複数の荷物を配送することを支援できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】実施例の配送システムの構成例を示す図である。
【
図2】配送管理サーバの機能ブロックを示すブロック図である。
【
図3】コンテナの機能ブロックを示すブロック図である。
【
図6】ドローンの機能ブロックを示すブロック図である。
【
図7】配送管理サーバの動作を示すフローチャートである。
【
図8】複数のコンテナを垂直方向に接続する例を示す図である。
【
図9】水平方向の接続を含む複数のコンテナの接続例を示す図である。
【
図10】配送管理サーバの動作を示すフローチャートである。
【
図11】ドローンとコンテナとの組合せの例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
図1は、実施例の配送システム10の構成例を示す。配送システム10は、配送管理サーバ12と、複数のドローン14を備える。配送管理サーバ12は、LAN・WAN・インターネットを含む通信網16に有線接続され、または無線接続される。複数のドローン14は、通信網16に無線接続される。配送管理サーバ12と複数のドローン14は、通信網16を介して接続される。
【0010】
実施例では、配送すべき荷物が、コンテナ18に収容される。複数のドローン14は、コンテナ18を配送することによりその中に収容された荷物を配送する。
図1に示す複数のドローン14は、ドローン14a、ドローン14b、ドローン14c、ドローン14dを含む。複数のドローン14は、いずれも自律飛行の制御が可能である。複数のドローン14と複数のコンテナ18は、配送センタに集積されることとする。
【0011】
実施例では、複数のコンテナ18が接続され、それら複数のコンテナ18が1台または複数台のドローン14により配送される。例えば、
図1では、4台のドローン14が共同で4個のコンテナ18を配送する例を示している。コンテナ18は、ドローン接続部20とコンテナ接続部22とを含む。ドローン接続部20とコンテナ接続部22は、コンテナ18に含まれなくてもよい。つまりドローン接続部20とコンテナ接続部22は、それぞれコンテナ18と接続されればよい。ドローン接続部20は、コンテナ18にドローン14を接続し、コンテナ接続部22は、コンテナ18に他のコンテナ18を接続する。コンテナ接続部22は、以下の説明において単に接続部と称することがある。
【0012】
配送管理サーバ12は、複数のドローンが共同で複数の荷物(実施例ではコンテナ18)を配送することを管理し、支援する情報処理装置である。
図2は、配送管理サーバ12の機能ブロックを示すブロック図である。
【0013】
本明細書のブロック図で示す各ブロックは、ハードウェア的には、コンピュータのプロセッサ、CPU、メモリをはじめとする素子や電子回路、機械装置で実現でき、ソフトウェア的にはコンピュータプログラム等によって実現されるが、ここでは、それらの連携によって実現される機能ブロックを描いている。したがって、これらの機能ブロックはハードウェア、ソフトウェアの組合せによっていろいろなかたちで実現できることは、当業者には理解されるところである。
【0014】
配送管理サーバ12は、処理部30、記憶部32、通信部34を備える。処理部30は、各種データ処理を実行する。記憶部32は、処理部30により参照または更新されるデータを記憶する。通信部34は、所定の通信プロトコルにしたがって外部装置と通信する。例えば、通信部34は、通信網16を利用して複数のドローン14と通信する。処理部30は、通信部34を介して、複数のドローン14とデータを送受信する。
【0015】
記憶部32は、ドローン情報記憶部36、コンテナ情報記憶部38、配送情報記憶部40を含む。ドローン情報記憶部36は、複数のドローン14のそれぞれに関するドローン情報を記憶する。ドローン情報は、ドローンID、現在位置、電池残量、最大積載重量(収容可能な荷物の最大重量)を含む。
【0016】
コンテナ情報記憶部38は、配送対象の複数のコンテナ18のそれぞれに関するコンテナ情報を記憶する。コンテナ情報は、コンテナID、重量(コンテナ重量+荷物重量)、配送先に関する情報(例えば配送先の緯度および経度を示す情報)を含む。
【0017】
配送情報記憶部40は、配送センタから最終的な配送先までのコンテナ18の配送に関する配送情報を記憶する。配送情報は、配送の単位としての配送組ごとの情報である。配送組は、1つまたは複数のドローン14を含み、また、それらのドローン14により配送される1つまたは複数のコンテナ18を含む。配送情報は、配送組に含まれるドローン14のID、配送組に含まれるコンテナ18のID、現在位置を含む。
【0018】
処理部30は、配送要求受付部42、配送ルート決定部43、選定部44、指示部46、ドローン情報取得部48、重量情報取得部50を含む。これら複数の機能ブロックの機能が実装されたコンピュータプログラムが記録媒体に格納され、記録媒体を介して配送管理サーバ12のストレージにインストールされてもよい。または、上記コンピュータプログラムがネットワークを介してダウンロードされ、配送管理サーバ12のストレージにインストールされてもよい。配送管理サーバ12のプロセッサ(CPU等)は、上記コンピュータプログラムをメインメモリに読み出して実行することにより、上記複数の機能ブロックの機能を発揮してもよい。
【0019】
配送要求受付部42は、外部装置から配送管理サーバ12に入力された、コンテナ18の配送要求を受け付ける。配送要求は、配送対象のコンテナ18のIDと、各コンテナ18の配送先(例えば緯度および経度)とを指定する情報を含む。実施例では、配送対象のコンテナ18として、同時に配送すべき複数のコンテナ18が指定されることとする。ここで、配送管理サーバ12は、配送要求の情報に基づいて、複数のコンテナ18を同時に配送すべきか否かを決定してもよい。配送管理サーバ12に配送要求を入力する外部装置は、例えば、配送センタの担当者の情報端末であってもよい。
【0020】
配送ルート決定部43は、予め配送管理サーバ12に記憶された地図情報と、配送対象のコンテナ18の配送先とに基づいて、コンテナ18の配送ルートを決定する。
【0021】
選定部44は、ドローン情報記憶部36に記憶されたドローン情報と、コンテナ情報記憶部38に記憶されたコンテナ情報(既述したように重量、配送先を含む)とに基づいて、複数のドローン14のうちどのドローン14がどのコンテナ18を配送するかと、配送対象の複数のコンテナ18の接続の態様とを選定する。以下の説明において、複数のドローン14のうちどのドローン14がどのコンテナ18を配送するかと、配送対象の複数のコンテナ18の接続の態様と、をまとめて配送態様と称することがある。選定部44が選定するコンテナ18の接続の態様には、複数のコンテナ18のうちどのコンテナ18を接続するか又は接続しないかの情報、及び、接続するコンテナ18の接続方向の情報を含む。なお、選定部44が、配送ルート決定部43を含む構成であってもよい。
【0022】
指示部46は、コンテナ18を配送すべきドローン14として選定部44により選定された複数のドローン14のうち少なくとも1つのドローン又は図示しない接続装置に対して、複数のコンテナ18間の接続または接続解除を指示する。ここで、接続装置とは、配送センタに設置され、コンテナ18間の接続または接続解除を実行する装置である。接続装置は、例えば複数のロボットアームを備える。複数のコンテナ18間の接続または接続解除は、隣り合う複数のコンテナ18のコンテナ接続部22を接続状態または接続解除状態に制御することと言える。
【0023】
また、指示部46は、コンテナ18を配送すべきドローン14として選定部44により選定された複数のドローン14のうち少なくとも1つのドローンに対して、コンテナ18とドローン14との接続または接続解除を指示する。コンテナ18とドローン14との接続または接続解除は、コンテナ18のドローン接続部20を接続状態または接続解除状態に制御することと言える。
【0024】
選定部44は、配送ルートにおいて複数のコンテナ18のうち一部のコンテナ18の配送が終了したときに、コンテナ情報(各コンテナ18の重量情報)に基づいて、複数のコンテナ18を一部のコンテナ18の配送先まで配送した複数のドローン14のうちどのドローン14がどのコンテナ18を配送するかと、複数のコンテナの接続の態様とを再度選定する。この場合、指示部46は、選定部44による選定結果に基づいて、複数のコンテナ18を一部のコンテナ18の配送先まで配送した複数のドローン14のうち少なくとも1つのドローンに対して、複数のコンテナ18間の接続または接続解除、および、コンテナ18とドローン14との接続または接続解除を指示する。
【0025】
また、指示部46は、複数のコンテナ18のうち一部のコンテナ18の配送が終了したときに、複数のコンテナ18を一部のコンテナ18の配送先まで配送した複数のドローン14のうち少なくとも1つのドローンに対して、コンテナ18のロック機構(後述)の開閉を指示する。さらにまた、指示部46は、複数のコンテナ18のうち一部のコンテナ18の配送が終了したときに、配送が終了したコンテナの折り畳み機構(後述)の制御を指示する。
【0026】
ドローン情報取得部48は、複数のドローン14から送信されたドローン情報を受け付ける。ドローン情報取得部48は、受け付けたドローン情報をドローン情報記憶部36に格納する。重量情報取得部50は、複数のコンテナ18から送信され、ドローン14により転送された重量情報(コンテナ重量+荷物重量)を受け付ける。重量情報取得部50は、受け付けた重量情報をもとに、コンテナ情報記憶部38に記憶された対応するコンテナ情報を更新する。
【0027】
図3は、コンテナ18の機能ブロックを示すブロック図である。コンテナ18は、通信部140、重量センサ142、重量情報出力部144、ドローン接続部20、コンテナ接続部22、折り畳み機構118を備える。
【0028】
通信部140は、所定の通信プロトコルにしたがってドローン14と無線通信する。通信部140は、近距離無線通信を利用して、ドローン14とデータを送受信してもよい。重量センサ142は、コンテナ18内に収容された荷物の重量を計測する。重量情報出力部144は、重量センサ142の計測結果に基づく重量情報を配送管理サーバ12へ送信する。
【0029】
実施例では、重量情報出力部144が送信する重量情報は、重量センサ142により計測された荷物の重量と、予め計測された荷物なし時のコンテナ18の重量との合計値を含む。変形例として、重量情報出力部144が送信する重量情報は、荷物の重量を示すものであってもよく、コンテナ18の重量(荷物なし時)の加算は、配送管理サーバ12が行ってもよい。また、実施例では、重量情報出力部144から出力された重量情報は、ドローン14が中継して配送管理サーバ12へ送信されることとする。変形例として、重量情報出力部144は、移動通信システム(例えば4Gや5G)を利用して、重量情報を配送管理サーバ12へ直接送信してもよい。
【0030】
ドローン接続部20は、コンテナ18にドローン14を接続するための機械装置である。ドローン接続部20は、ドローン14と接続した状態と、ドローン14との接続を解除した状態とを切り替えるアクチュエータを備える。
【0031】
コンテナ接続部22は、コンテナ18に他のコンテナ18を接続するための機械装置である。コンテナ接続部22は、ロック機構146と認証部148を備える。ロック機構146は、他のコンテナ18と接続した状態と、他のコンテナ18との接続を解除した状態とを切り替えるアクチュエータ(例えば後述の電気モータ230)を備える。
【0032】
認証部148は、外部装置(実施例ではドローン14)から入力された、ロック機構146の状態を切り替える制御信号で指定された情報をもとに認証する。すなわち、認証部148は、制御信号が正当な送信元から送信されたものであるかを確認する。コンテナ接続部22は、認証部148による認証が成功した場合に、入力された制御信号にしたがって、ロック機構146(例えば後述の電気モータ230)を接続状態または接続解除状態に制御する。
【0033】
図4は、ロック機構146の概念断面図である。ロック機構146は、電気モータ230を備える。電気モータ230は、コンテナ接続部22により動作が制御される。電気モータ230は、第1ロック手段215と第2ロック手段225のうちの少なくとも1つを、対応する凹部内において開放位置とロック位置との間で転換するように構成されてもよい。ここで、対応する凹部とは、例えばコンテナ18の角部に備えられる。また、電気モータ230は、第2ロック手段225をロック位置から開放位置へと、および/またはその逆に転換するように構成され得る。ロック機構146は、ロックピン235を備えてもよい。その場合、好ましくは、電気モータ230は、例えば回転により、ロックピン235の位置を転換させてもよい。これにより、第1ロック手段215と第2ロック手段225を、それぞれ対応する凹部内において開放位置および/またはロック位置に設定できる。電気モータ230は、直流モータであってもよい。
【0034】
第2ロック手段225がロック位置に設定される際には、電気モータ230は、ロックピン235を回転させてもよい。これにより、ロック機構146を所定の状態で固定できる。また、ロックピン235が回転して第2ロック手段225が開放位置に設定されると、第2ロック手段225が動いて開放可能となり、それ以外の場合には、ロックピン235は第2ロック手段225の動きを制限する。
【0035】
ここでコンテナ接続部22は、認証部148を必ずしも備えなくてもよい。その場合、ロック機構146に図示しないロック用ボタンなどを備えてもよい。ロック用ボタンが押下されることでロックピン235が回転し、第1ロック手段215と第2ロック手段225をそれぞれ対応する凹部内において開放位置および/またはロック位置に切り替えられてもよい。
【0036】
図3に戻り、折り畳み機構118は、コンテナ18の形状を、箱状状態から折り畳み状態(言い換えればコンパクト状態)に変形させ、または、折り畳み状態から箱状状態に変形させる機械装置である。後述するように、折り畳み機構118は、昇降装置114を含む。折り畳み機構118は、外部から入力された制御信号に応じて、昇降装置114を動作させる。
【0037】
図5は、コンテナ18の例を示す。
図5は、折り畳み途中のコンテナ18を示している。折り畳み機構118は、昇降装置114と、付勢機構と、第1のロック機構と、第2のロック機構とを含む。昇降装置114は、床板130に対して屋根板120を上下に昇降させるものである。付勢機構は、上側パネル111および下側パネル112を、起立状態では折畳状態の方向に回転するよう付勢し、折畳状態では起立状態の方向に回転するよう付勢するものである。第1のロック機構は、側壁110を起立状態でロックするもので、第2のロック機構は、側壁110を折畳状態でロックするものである。
【0038】
ここで折り畳み機構118は、外部から入力された制御信号に応じて、昇降装置114を動作させる機能を有さなくてもよい。その場合、コンテナ18に図示しない折り畳み用ボタンなどを備えてもよい。折り畳み用ボタンが押下されることでロックピン235が回転し、第1ロック手段215と第2ロック手段225をそれぞれ対応する凹部内において開放位置および/またはロック位置に切り替えられてもよい。
【0039】
図6は、ドローン14の機能ブロックを示すブロック図である。ドローン14は、通信部150、飛行駆動部152、現在位置取得部154、飛行制御部156、ドローン情報送信部158、接続指示部160、折り畳み指示部162を備える。
【0040】
通信部150は、所定の通信プロトコルにしたがって外部装置と通信する。例えば、通信部150は、通信網16を利用して配送管理サーバ12と通信する。例えば、通信部150は、移動通信システム(例えば4Gや5G)を利用して、配送管理サーバ12とデータを送受信してもよい。また、通信部150は、近距離無線通信を利用して、コンテナ18とデータを送受信してもよい。
【0041】
飛行駆動部152は、ドローン14が浮上および飛行するために駆動する機構であり、例えば回転翼を含む。現在位置取得部154は、GNSS(Global Navigation Satellite System)等、公知の測位技術を用いて、ドローン14の現在位置を取得する。飛行制御部156は、現在位置取得部154により取得されたドローン14の現在位置からドローン14の記憶部(不図示)に記憶された配送先まで移動するように飛行駆動部152の動作を制御する。つまり飛行制御部156は、ドローン14自身の飛行を制御する。
【0042】
ドローン情報送信部158は、所定の周期で、自らのドローン14に関するドローン情報を配送管理サーバ12へ送信する。ドローン情報は、ドローン14のID、現在位置、電池残量を含む。所定の周期とは例えば1分とする。
【0043】
接続指示部160は、配送管理サーバ12から送信された、複数のコンテナ18間の接続または接続解除の指示に基づいて、所定の制御信号を各コンテナ18に送信することにより、各コンテナ18のコンテナ接続部22を接続状態または接続解除状態に制御する。接続指示部160は、配送管理サーバ12から送信された指示に基づいて、飛行駆動部152とドローン14に備えられた図示しないロボットアームなどを制御することでコンテナ接続部22を制御してもよい。また、接続指示部160は、配送管理サーバ12から送信された、コンテナ18とドローン14との接続または接続解除の指示に基づいて、所定の制御信号を各コンテナ18に送信することにより、各コンテナ18のドローン接続部20を接続状態または接続解除状態に制御する。
【0044】
折り畳み指示部162は、配送管理サーバ12から送信されたコンテナ18の折り畳み指示にしたがって、コンテナ18の折り畳み機構118を作動させることによりコンテナ18を折り畳む。折り畳み指示部162は、折り畳み指示にしたがって、飛行駆動部152とドローン14に備えられた図示しないロボットアームなどを制御することでコンテナ18の折り畳み機構118を制御してもよい。
【0045】
以上の構成による配送システム10の動作を説明する。
図7は、配送管理サーバ12の動作を示すフローチャートである。
図7の処理は、配送管理サーバ12の配送要求受付部42が、外部装置から配送要求を受け付けたことを契機に開始される。配送要求は、配送対象の複数のコンテナ18の指定と、各コンテナ18の配送先の指定とを含む。
【0046】
配送管理サーバ12の配送ルート決定部43は、配送要求で指定された配送対象の各コンテナ18の配送先にしたがって、配送対象の複数のコンテナ18についての、配送センタから最終的な配送先までの配送ルートを決定する(ステップS10)。配送ルートの決定は、公知技術により実現されてよい。
【0047】
配送管理サーバ12の選定部44は、コンテナ情報記憶部38に記憶された配送対象の各コンテナ18の重量を取得する。実施例では、コンテナ18の重量情報が予めコンテナ情報記憶部38に記憶されることとする。変形例として、選定部44は、配送対象の各コンテナ18の重量情報出力部144から出力された最新の重量情報に基づいて、各コンテナ18の重量を取得してもよい。
【0048】
配送対象の複数のコンテナ18の中に、予め定められた閾値X以上の重量のコンテナ18が1つ以上存在する場合(ステップS11のYes)、選定部44は、配送対象の複数のコンテナ18の重量(ここでは荷物重量+コンテナ重量)を合計する(ステップS12)。以下、重量の合計値を「貨物総重量」とも呼ぶ。閾値Xは、配送システム10の開発者の知見や、配送システム10を用いた実験により適切な値が設定されてもよい。例えば、閾値Xは、配送を割り当てうる各ドローン14の最大積載重量の中で最も小さい最大積載重量の値であってもよい。
【0049】
選定部44は、ステップS12で算出した貨物総重量と、ドローン情報記憶部36に記憶された各ドローン14の最大積載重量とに基づいて、複数のコンテナ18を配送する複数のドローン14を選定する(ステップS13)。例えば、選定部44は、複数のドローン14の最大積載重量の合計が貨物総重量以上になるように、複数のコンテナ18を配送する複数のドローン14を選定する。典型的には、選定部44は、貨物総重量が大きくなるほど、ドローン14の台数を多く決定する。
【0050】
ステップS12で貨物総重量を算出した同時配送すべきコンテナ数が閾値Y未満である場合(ステップS14のNo)、選定部44は、配送対象の複数のコンテナ18を垂直方向に接続することを決定する(ステップS15)。同時配送すべきコンテナ数が閾値Y以上の場合(ステップS14のYes)、複数のコンテナ18を水平方向に並べる態様を含んで接続することを決定する(ステップS16)。選定部44は、ステップS15とステップS16のいずれにおいても、複数のコンテナ18の重量情報に基づいて、複数のコンテナ18の重心が中心に来るように、複数のコンテナ18の接続態様を決定する。
【0051】
上記の閾値Yは、コンテナ18を垂直方向に積むことができる上限値に対応する。閾値Yは、配送システム10の開発者の知見や、配送システム10を用いた実験により適切な値が設定されてもよい。例えば、閾値Yは、「4」であってもよい。
【0052】
配送対象の複数のコンテナ18のいずれの重量も閾値X未満であれば(ステップS11のNo)、選定部44は、各コンテナに1台のドローン14を割り当てる(ステップS17)。
【0053】
ステップS11のYesの場合、少なくとも閾値X以上の重量のコンテナ18についてステップS12~ステップS16の処理を実行すればよい。つまり、S11がYesであっても、配送対象のすべてのコンテナ18についてステップS12~ステップS16を実行しなくてもよい。例えば、選定部44は、各コンテナ18の重量と各ドローン14の最大積載重量とに基づいて、ステップS12~ステップS16を実行するコンテナ18を決定すればよい。その場合、ステップS12~ステップS16を実行しない閾値X未満の重量のコンテナ18は、ステップS17の処理を実行する。
【0054】
選定部44は、配送対象の複数のコンテナ18の接続態様に応じて、コンテナ18に対するドローン14の接続位置を決定する(ステップS18)。すなわち、複数のコンテナ18のうち、どのコンテナの、どのドローン接続部20に、どのドローン14を接続するかを決定する。このとき、選定部44は、一つのドローン14に対して、複数のドローン接続部20を接続するように決定してもよい。
【0055】
図示しない接続装置は、選定部44が決定した複数のコンテナ18の接続態様に基づいて、コンテナ18を配置する(ステップS19)。例えば接続装置はロボットアームを用いて、接続態様を実現するようにコンテナ18を配置する。例えば複数のコンテナ18を垂直方向に接続する場合、接続装置は複数のコンテナ18を垂直方向に重ねて配置する。ステップS19において、接続装置ではなく、任意のドローン14の飛行制御部156が飛行駆動部152を制御して飛行し、ドローン14に備えられた図示しないロボットアームを用いてコンテナ18を配置してもよい。
【0056】
配送管理サーバ12の指示部46は、選定部44により決定された複数のコンテナ18の接続態様に応じて、複数のコンテナ18のコンテナ接続部22(ロック機構146)の状態を切り替えさせるための制御信号をドローン14へ送信する(ステップS20)。ドローン14の接続指示部160は、配送管理サーバ12から送信された、複数のコンテナ18のコンテナ接続部22(ロック機構146)に対する制御信号を複数のコンテナ18に転送する。配送管理サーバ12の指示部46は、複数のコンテナ18に直接制御信号を送信してもよい。なお、配送管理サーバ12の指示部46は、コンテナ18の認証部148による認証をパスするための予め定められた認証情報を制御信号に含める。制御信号に含まれる認証情報をもとに認証部148による認証が成功すると、ロック機構146は、制御信号にしたがって接続状態または接続解除状態に切り替えられる。ステップS20において、接続装置のロボットアーム、又は任意のドローン14に備えられた図示しないロボットアームのいずれかを用いて図示しないロック用ボタンを押下することでロック機構146を制御してもよい。
【0057】
また、指示部46は、選定部44により決定された、コンテナ18に対するドローン14の接続位置を示す制御信号をドローン14へ送信する。ドローン14の接続指示部160は、配送管理サーバ12から送信された、複数のコンテナ18のドローン接続部20に対する制御信号を複数のコンテナ18に転送する。また、ドローン14の飛行制御部156は、制御信号が示す接続位置のドローン接続部20にドローン14を接続させるように、飛行駆動部152を動作させる。
【0058】
配送管理サーバ12の指示部46は、配送ルートの情報を含む配送指示を、配送組を構成する複数のドローン14に送信する(ステップS21)。複数のドローン14の飛行制御部156は、配送ルートに沿って飛行するよう飛行駆動部152を制御する。
【0059】
図8は、
図7のステップS15に関連し、複数のコンテナ18を垂直方向に接続する例を示す。既述したように、同時に配送すべきコンテナ18の個数がY個未満の場合、それらの複数のコンテナは垂直方向に重ねて接続される。複数のドローン14は、典型的には、最も上に位置するコンテナ18のドローン接続部20に接続される。
【0060】
一方、
図1は、
図7のステップS16に関連し、水平方向の接続を含む複数のコンテナ18の接続例を示している。同様に、
図9も、水平方向の接続を含む複数のコンテナ18の接続例を示している。
図9では、水平方向の接続と垂直方向の接続の両方を含む例を示している。
図9では、下段に4つのコンテナ18が水平方向に並べられ、上段に2つのコンテナ18が水平方向に並べられている。
【0061】
図10も、配送管理サーバ12の動作を示すフローチャートである。
図10の処理は、複数のドローン14が、複数のコンテナ18を配送中に繰り返し実行される。
【0062】
コンテナ18の重量情報出力部144は、重量センサ142により計測された荷物の重量に関する重量情報を所定の周期でドローン14へ送信する。ドローン14の通信部150は、コンテナ18から送信された、コンテナ18の重量情報を配送管理サーバ12へ転送する。配送管理サーバ12の重量情報取得部50は、ドローン14から送信されたコンテナ18の重量情報を受信する(ステップS30のYes)。重量情報取得部50は、取得した重量情報をコンテナ情報記憶部38に格納する(ステップS31)。コンテナ18の重量情報を未受信であれば(ステップS30のNo)、ステップS31の処理をスキップする。
【0063】
ドローン14の現在位置取得部154は、ドローン14の現在位置を所定の周期で検出する。ドローン14のドローン情報送信部158は、通信部150を介して、ドローン14の現在位置を示すドローン情報を所定の周期で配送管理サーバ12へ送信する。配送管理サーバ12のドローン情報取得部48は、ドローン14から送信されたドローン情報を取得する(ステップS32のYes)。ドローン情報取得部48は、取得したドローン情報に基づいて、ドローン情報記憶部36に記憶されたドローン情報を更新する(ステップS33)。例えば、ドローン情報取得部48は、コンテナ18の最新の位置をドローン情報記憶部36のドローン情報に反映する。ドローン情報を未取得であれば(ステップS32のNo)、ステップS33の処理をスキップする。
【0064】
配送管理サーバ12の選定部44は、ドローン14の現在位置と、当該ドローン14が配送中の複数のコンテナ18の配送先とに基づいて、配送中の複数のコンテナ18のうち一部のコンテナ18の配送が終了した場合、そのことを検出する。例えば、配送管理サーバ12は、ドローン14から配送終了の情報を受信することにより、一部のコンテナ18の配送が終了したことを検出してもよい。一部のコンテナ18の配送が終了した場合(ステップS34のYes)、選定部44は、複数のコンテナ18の配送態様を再度選定する(ステップS35)。すなわち、
図7のフローチャートの処理と同様に、選定部44は、各コンテナ18の重量情報に基づいて、一部のコンテナ18の配送先まで配送した複数のドローン14のうちどのドローンが、配送未完了の1つ以上のコンテナ18を配送するかと、それら1つ以上のコンテナ18の接続態様を再度決定する。
【0065】
例えば、選定部44は、1台以上のドローン14の最大積載重量の合計が貨物総重量以上になるように、配送未完了の1つ以上のコンテナ18を配送する1台以上のドローン14を選定する。また、例えば、選定部44は、同時に配送すべき配送未完了の複数のコンテナ18を接続し、一方、配送未完了のコンテナ18と配送が完了したコンテナ18との接続を解除するように接続態様を選定する。
【0066】
また、選定部44は、配送が終了したコンテナ18を配送センタに戻すべきコンテナ18として特定する。ステップS35において、選定部44は、配送が終了したコンテナ18を配送センタまで戻すドローン14も決定する。
【0067】
配送管理サーバ12の指示部46は、配送が終了したコンテナ18に対して、折り畳み機構118の作動を指示する制御信号であり、すなわちコンテナ18の折り畳みを指示する制御信号を入力する(ステップS36)。実施例では、指示部46は、上記制御信号をドローン14へ送信し、ドローン14は、上記制御信号をコンテナ18へ転送する。ステップS36において、任意のドローン14の飛行駆動部152とドローン14に備えられた図示しないロボットアームを用いて折り畳み用ボタンを押下することで折り畳み機構118を制御してもよい。
【0068】
ステップS37とステップS38の処理は、
図7のステップS20の処理に対応する。指示部46は、ステップS35で決定されたコンテナ18の接続態様に応じて、ドローン14に対して、コンテナ18同士の接続または接続解除を指示する(ステップS37)。ステップS37において、任意のドローン14の飛行駆動部152とドローン14に備えられた図示しないロボットアームを用いてロック用ボタンを押下することでロック機構146を制御してもよい。また、指示部46は、ステップS35で決定された、どのドローン14がどのコンテナ18を配送するかに基づいて、ドローン14に対して、ドローン14とコンテナ18との接続または接続解除を指示する(ステップS38)。
【0069】
ステップS36~ステップS38は、処理の順番が入れ替わってもよい。例えばステップS37、ステップS38、ステップS36の順で処理されてもよい。また、ステップS35で選定部44が選定した配送態様を実現するために、コンテナ18同士を再配置する必要がある場合には、ステップS36~ステップS38のいずれかのステップにおいてドローン14の飛行制御部156が飛行駆動部152を制御して飛行し、ドローン14に備えられた図示しないロボットアームを用いてコンテナ18を再配置してもよい。例えば、
図9の水平方向の接続と垂直方向の接続の両方を含む接続例から、上段の2つのコンテナ18の接続を解除した上で折り畳み、残りの4つのコンテナ18を
図1のように水平方向のみの接続とする配送態様を考える。この場合、まず上段2つのコンテナ18に備えられたコンテナ接続部をそれぞれ接続解除状態とするように指示し(ステップS37)、次に上段2つのコンテナ18と接続しているドローン14の飛行駆動部152を制御して飛行させることで上段2つのコンテナ18を移動させた上で、下段4つのコンテナ18と接続しているドローン14に対してドローン14とコンテナ18との接続および接続解除を指示し(ステップS38)、最後に上段2つのコンテナ18に対する折り畳みを指示する(ステップS36)。
【0070】
指示部46は、配送未完了のコンテナ18の配送を担当するドローン14に、配送ルートの情報を含む配送指示を送信する。また、指示部46は、配送が完了したコンテナ18(ステップS36で折り畳まれたコンテナ18)の配送を担当するドローン14に、配送センタへの帰還指示を送信する(ステップS39)。配送中の複数のコンテナ18のいずれの配送も未完了であれば(ステップS34のNo)、ステップS35~ステップS39の処理をスキップする。
【0071】
図11は、ドローン14とコンテナ18との組合せの例を示す。
図11は、
図1に示したように、4台のドローン14が共同して4個のコンテナ18の配送を開始し、その後、2個のコンテナ18の配送が完了した場合に再構成されたドローン14とコンテナ18との関係を示している。
【0072】
図11では、配送未完了の2個のコンテナ18のそれぞれをドローン14aとドローン14bが個別に配送する。また、配送が完了した2個のコンテナ18のそれぞれをドローン14cとドローン14dが個別に配送センタに戻す。配送が完了した2個のコンテナ18は折り畳まれている。なお、配送未完了の2個のコンテナ18のうち一方の重量が閾値X以上である場合、配送管理サーバ12は、ドローン14aとドローン14bが共同して配送未完了の2個のコンテナ18を配送するよう指示する。
【0073】
また、選定部44は、ドローン情報記憶部36に記憶された各ドローン14の電池残量に応じて、ドローン14とコンテナ18との組合せを決定してもよい。例えば、選定部44は、配送未完了の複数のコンテナ18のうち相対的に重いコンテナ18に対して、電池残量が相対的に多いドローン14を選定してもよい。また、選定部44は、配送未完了の複数のコンテナ18のうち配送先までの距離が相対的に長いコンテナ18に対して、電池残量が相対的に多いドローン14を選定してもよい。
【0074】
実施例の配送管理サーバ12によると、配送すべき複数のコンテナ18の重量情報に基づいて、複数のドローン14のうちどのドローン14が複数のコンテナ18を配送するかと、複数のコンテナ18の接続態様を適切に決定できる。すなわち、配送管理サーバ12によると、複数のドローン14が共同でコンテナ18を配送することを好適な態様で実現させることができる。
【0075】
また、配送管理サーバ12によると、複数のドローン14が共同で配送する複数のコンテナ18のうち一部のコンテナ18の配送が終了したときに、複数のドローン14のうちどのドローン14が複数のコンテナ18を配送するかと、複数のコンテナ18の接続態様とを適切に再構成できる。例えば、配送管理サーバ12は、コンテナ18のロック機構146の状態を適切に切り替えることができる。
【0076】
また、配送管理サーバ12は、コンテナ18に収納された荷物重量の配送中の変化に応じて、複数のドローン14のうちどのドローン14が複数のコンテナ18を配送するかと、複数のコンテナ18の接続態様を適切に再構成できる。また、配送管理サーバ12は、配送が終了したコンテナ18を折り畳ませることにより、配送が終了したコンテナ18を配送センタに戻すことの安全性を高めることができる。
【0077】
以上、本発明を実施例をもとに説明した。各実施例に記載の内容は例示であり、各実施例の構成要素や処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
【0078】
変形例を説明する。配送管理サーバ12の配送ルート決定部43は、配送センタから最後の配送先までの配送ルートにおいて、一部のコンテナ18の配送が終了する地点の情報を含む配送ルート情報を決定してもよい。ドローン14のドローン情報送信部158は、ドローン14の現在位置が、一部のコンテナ18の配送が終了する地点に一致する場合、一部のコンテナ18の配送が終了したことを示すドローン情報を配送管理サーバ12へ送信してもよい。配送管理サーバ12の選定部44は、上記ドローン情報が受信された場合に、一部のコンテナ18の配送が終了したことを検知してもよい。
【0079】
別の変形例を説明する。上記実施例の配送管理サーバ12の機能は、複数台の情報処理装置に分散して実装されてもよい。その場合、複数台の情報処理装置が互いに通信して、システムとして連携することにより、上記実施例の配送管理サーバ12と同様の処理が実現されてもよい。
【0080】
上述した実施例および変形例の任意の組み合わせもまた本発明の実施の形態として有用である。組み合わせによって生じる新たな実施の形態は、組み合わされる実施例および変形例それぞれの効果をあわせもつ。また、請求項に記載の各構成要件が果たすべき機能は、実施例および変形例において示された各構成要素の単体もしくはそれらの連携によって実現されることも当業者には理解されるところである。
【0081】
本開示は、SDGs(Sustainable Development Goals)の「産業と技術革新の基盤をつくろう」の実現に貢献し、IoTソリューションによる価値創出に寄与する事項を含む。
【符号の説明】
【0082】
10 配送システム、 12 配送管理サーバ、 14 ドローン、 18 コンテナ、 22 コンテナ接続部、 44 選定部、 46 指示部、 118 折り畳み機構、 142 重量センサ、 144 重量情報出力部、 146 ロック機構。