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特開2024-137061作成装置、作成方法、プログラム、及び記憶媒体
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024137061
(43)【公開日】2024-10-07
(54)【発明の名称】作成装置、作成方法、プログラム、及び記憶媒体
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/109 20230101AFI20240927BHJP
【FI】
G06Q10/109
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023048414
(22)【出願日】2023-03-24
(71)【出願人】
【識別番号】000003078
【氏名又は名称】株式会社東芝
(71)【出願人】
【識別番号】598076591
【氏名又は名称】東芝インフラシステムズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110004026
【氏名又は名称】弁理士法人iX
(72)【発明者】
【氏名】島田 裕輔
(72)【発明者】
【氏名】蚊戸 健浩
(72)【発明者】
【氏名】小峰 英明
(72)【発明者】
【氏名】大江 真理
(72)【発明者】
【氏名】山登 亮太
(72)【発明者】
【氏名】松本 将太
【テーマコード(参考)】
5L010
5L049
【Fターム(参考)】
5L010AA10
5L010AA13
5L049AA10
5L049AA13
(57)【要約】      (修正有)
【課題】勤務スケジュール及び業務スケジュールをより容易に作成な作成装置、方法、プログラム及び記憶媒体を提供する。
【解決手段】方法は、複数の業務、複数の業務の夫々の期限、複数の従事者、複数の従事者の夫々が担当可能な業務を示す資格及び勤務に関する制約条件を取得し、勤務スケジュール及び業務スケジュールが作成される第1期間において、第1期間よりも短い第2期間毎に、勤務する従事者と、勤務する従事者によって実行される業務と、の組み合わせを選定し、制約条件を満たし且つ実行される業務に応じた資格を有する従事者を、勤務する従事者として選定して期限までに終了するように、実行される業務を選定し、選定した組み合わせを、業務スケジュール及び勤務スケジュールに割り付け、複数の従事者の夫々の勤務予定を示す勤務スケジュールと、複数の業務の夫々が実行される予定を示す業務スケジュールと、を作成する。
【選択図】図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の業務、前記複数の業務のそれぞれの期限、複数の従事者、前記複数の従事者のそれぞれが担当可能な前記業務を示す資格、及び勤務に関する制約条件を取得する取得ステップと、
勤務スケジュール及び業務スケジュールが作成される第1期間において、前記第1期間よりも短い第2期間ごとに、勤務する前記従事者と、前記勤務する従事者によって実行される前記業務と、の組み合わせを選定する選定ステップであって、前記制約条件を満たし且つ前記実行される業務に応じた前記資格を有する前記従事者が前記勤務する従事者として選定され、前記期限までに終了するように前記実行される業務が選定される、前記選定ステップと、
選定された前記組み合わせを前記業務スケジュール及び前記勤務スケジュールに割り付け、前記複数の従事者のそれぞれの勤務予定を示す前記勤務スケジュールと、前記複数の業務のそれぞれが実行される予定を示す前記業務スケジュールと、を作成する割付ステップと、
を実行する作成装置。
【請求項2】
前記取得ステップにおいて、休暇又は勤務の希望と、休暇の連続回数と、の少なくとも1つが定められた目的条件をさらに取得し、
前記選定ステップにおいて、前記目的条件を満たすように、前記従事者及び前記業務が選定される、請求項1に記載の作成装置。
【請求項3】
前記選定ステップにおいて、いずれかの前記業務の前記期限が経過する場合、前記期限の後の前記第2期間で、前記期限が経過した前記業務を選定し、
前記割付ステップにおいて、前記期限が経過した前記業務を含む前記組み合わせを、前記業務スケジュール及び前記勤務スケジュールに割り付ける、請求項1又は2に記載の作成装置。
【請求項4】
前記選定ステップにおいて、いずれかの前記業務の前記期限が経過する場合、前記複数の従事者の数を増やし、数が増加された前記複数の従事者を用いて、前記選定ステップ及び前記割付ステップを実行する、請求項1又は2に記載の作成装置。
【請求項5】
前記選定ステップにおいて、いずれかの前記業務の前記期限が経過する場合、前記制約条件の一部を緩和又は無視して、前記選定ステップ及び前記割付ステップを実行する、請求項1又は2に記載の作成装置。
【請求項6】
コンピュータに、
複数の業務、前記複数の業務のそれぞれの期限、複数の従事者、前記複数の従事者のそれぞれが担当可能な前記業務を示す資格、及び勤務に関する制約条件を取得する取得ステップと、
勤務スケジュール及び業務スケジュールが作成される第1期間において、前記第1期間よりも短い第2期間ごとに、勤務する前記従事者と、前記勤務する従事者によって実行される前記業務と、の組み合わせを選定する選定ステップであって、前記制約条件を満たし且つ前記実行される業務に応じた前記資格を有する前記従事者が前記勤務する従事者として選定され、前記期限までに終了するように前記実行される業務が選定される、前記選定ステップと、
選定された前記組み合わせを前記業務スケジュール及び前記勤務スケジュールに割り付け、前記複数の従事者のそれぞれの勤務予定を示す前記勤務スケジュールと、前記複数の業務のそれぞれが実行される予定を示す前記業務スケジュールと、を作成する割付ステップと、
を実行させる作成方法。
【請求項7】
請求項6に記載の作成方法をコンピュータに実行させるプログラム。
【請求項8】
請求項7に記載のプログラムを記憶した記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、作成装置、作成方法、プログラム、及び記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
複数の従事者によって複数の業務が実行される場合、より効率的に、より確実に業務を実行するために、勤務スケジュール及び業務スケジュールが作成されることがある。勤務スケジュール及び業務スケジュールを、より容易に作成できる技術が求められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2018-45341号公報
【特許文献2】特開2022-63687号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする課題は、勤務スケジュール及び業務スケジュールをより容易に作成な、作成装置、作成方法、プログラム、及び記憶媒体を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態に係る作成装置は、取得ステップと、選定ステップと、割付ステップと、を実行する。前記取得ステップでは、複数の業務、前記複数の業務のそれぞれの期限、複数の従事者、前記複数の従事者のそれぞれが担当可能な前記業務を示す資格、及び勤務に関する制約条件が取得される。前記選定ステップでは、勤務スケジュール及び業務スケジュールが作成される第1期間において、前記第1期間よりも短い第2期間ごとに、勤務する前記従事者と、前記勤務する従事者によって実行される前記業務と、の組み合わせが選定される。前記制約条件を満たし且つ前記実行される業務に応じた前記資格を有する前記従事者が、前記勤務する従事者として選定される。前記期限までに終了するように、前記実行される業務が選定される。前記割付ステップでは、選定された前記組み合わせが、前記業務スケジュール及び前記勤務スケジュールに割り付けられる。これにより、前記複数の従事者のそれぞれの勤務予定を示す前記勤務スケジュールと、前記複数の業務のそれぞれが実行される予定を示す前記業務スケジュールと、が作成される。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1図1は、実施形態に係る作成システムの構成を示す模式図である。
図2図2は、スケジュールの作成に用いられるデータを示す模式図である。
図3図3は、従事者マスタデータを例示するテーブルである。
図4図4は、業務マスタデータを例示するテーブルである。
図5図5は、オーダを例示するテーブルである。
図6図6は、勤務実績データ、休暇希望データ、及び勤務希望データを例示するスケジュールである。
図7図7は、実施形態に係る作成方法の概要を示すフローチャートである。
図8図8は、夜勤における従事者及び業務の割付方法を示すフローチャートである。
図9図9は、夜勤における責任者の選定方法を示すフローチャートである。
図10図10は、夜勤における業務の選定方法を示すフローチャートである。
図11図11は、夜勤における担当者の選定方法を示すフローチャートである。
図12図12は、夜勤における従事者及び業務のチェック方法を示すフローチャートである。
図13図13は、日勤における従事者及び業務の割付方法を示すフローチャートである。
図14図14は、日勤における責任者の選定方法を示すフローチャートである。
図15図15は、日勤における業務の選定方法を示すフローチャートである。
図16図16は、日勤における担当者の選定方法を示すフローチャートである。
図17図17は、日勤における従事者及び業務のチェック方法を示すフローチャートである。
図18図18は、実施形態に係る作成装置による出力結果を例示する模式図である。
図19図19は、実施形態に係る作成装置による出力結果を例示する模式図である。
図20図20は、実施形態に係る作成装置による出力結果を例示する模式図である。
図21図21は、実施形態に係る作成装置による出力結果を例示する模式図である。
図22図22は、実施形態に係る作成装置による出力結果を例示する模式図である。
図23図23は、実施形態に係る作成装置による出力結果を例示する模式図である。
図24図24は、実施形態に係る作成装置による出力結果を例示する模式図である。
図25図25は、ハードウェア構成を表す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下に、本発明の各実施形態について図面を参照しつつ説明する。本願明細書と各図において、既に説明したものと同様の要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
【0008】
実施形態に係る発明は、勤務スケジュール及び業務スケジュールを、より容易に作成するために用いられる。勤務スケジュールでは、どの従事者がいつ勤務するかが定められる。業務スケジュールでは、どの業務がいつ実行されるかが定められる。勤務スケジュール及び業務スケジュールが作成されると、これらのスケジュールに従って従事者は勤務し、業務を実行する。
【0009】
図1は、実施形態に係る作成システムの構成を示す模式図である。
実施形態に係る作成システム1は、作成装置10、入力装置20、出力装置30、及び記憶装置40を含む。
【0010】
作成装置10は、スケジュールの作成に必要な各種処理を実行する。入力装置20は、ユーザが作成装置10にデータを入力するために使用される。出力装置30は、ユーザがデータを確認できるように、ユーザに向けてデータを出力する。記憶装置40は、作成装置10の処理に必要なデータ、当該処理によって得られたデータなどを記憶する。
【0011】
作成装置10は、中央演算処理装置(CPU)を含む。入力装置20は、マウス、キーボード、マイク(音声入力)、及びタッチパッドから選択される1つ以上を含む。出力装置30は、モニタ、プロジェクタ、及びプリンタから選択される1つ以上を含む。タッチパネルのように、入力装置20と出力装置30の両方の機能を備えた機器が用いられても良い。記憶装置40は、Hard Disk Drive(HDD)及びSolid State Drive(SSD)から選択される1つ以上を含む。
【0012】
作成装置10は、入力装置20、出力装置30、及び記憶装置40と、有線通信又は無線通信で接続される。記憶装置40としてネットワークHDD(NAS)が用いられ、作成装置10と記憶装置40がネットワークを介して接続されても良い。作成装置10は、他のクライアント端末とネットワークを介して接続され、クライアント端末の要求に応じて処理を実行するサーバであっても良い。
【0013】
図2は、スケジュールの作成に用いられるデータを示す模式図である。
スケジュールの作成には、主に、実行される複数の業務、各業務の期限、業務を実行可能な複数の従事者、各従事者の資格、及び制約条件が用いられる。図2では、これらのデータを含む、従事者マスタデータ、業務マスタデータ、入力データ、及び制約条件が用いられる例を示す。作成装置10は、これらのデータを用いて、スケジュールが作成される第1期間のうち、第2期間ごとに、勤務する従事者及び実行される業務を割り付けていく。第2期間は、第1期間よりも短い。
【0014】
ここでは、第1期間が1か月であり、第2期間が1日である例について説明する。また、この例では、1日のうち、昼の時間帯と夜の時間帯のそれぞれに、勤務する従事者と実行される業務が割り付けられる。以降では、昼の時間帯の勤務を「日勤」という。夜の時間帯の勤務を「夜勤」という。「勤務」は、日勤及び夜勤の少なくともいずれかを指す。
【0015】
従事者マスタデータ100は、全ての従事者の一覧及び各従事者の情報を含む。従事者の情報として、1か月の間に勤務できる回数(日数)の上限、連続して勤務できる回数の上限、1か月の間に夜勤できる回数の上限、連続して夜勤できる回数の上限などが登録される。
【0016】
業務マスタデータ110は、全ての業務の一覧及び各業務の情報を含む。業務の情報として、業務に要する時間、業務を実行可能な従事者の一覧、業務の必要人数などが登録される。業務を実行可能な従事者は、従事者の資格に応じて登録される。例えば、各業務は、責任者として実行される業務と、担当者として実行される業務と、を含む。業務マスタデータ110には、業務ごとに、その業務を責任者として実行可能な従事者と、その業務を担当者として実行可能な従事者と、が登録される。
【0017】
入力データ120は、オーダ、勤務実績、休暇希望、及び勤務希望を含む。オーダは、スケジュールが作成される1か月の間に実行される業務を示す。業務ごとに、1か月の間のどの期間に実行されるか登録される。勤務実績は、直前の1か月における各従事者の勤務の実績である。休暇希望は、各従事者が休暇を希望する日を示す。勤務希望は、各従事者が勤務を希望する日と、希望する業務と、を示す。
【0018】
制約条件130は、スケジュールが作成される際の制約を示す。図示した例では、業務の期限、従事者の資格、勤務回数の上限、連続勤務回数の上限、夜勤後の昼間の休暇取得、当該休暇取得翌日の日勤の禁止、夜勤回数の上限、及び連続夜勤回数の上限が、守るべき制約条件として設定されている。
【0019】
図2に示す例では、より良いスケジュールを作成するために、目的条件140が登録されている。目的条件140には、スケジュールを作成する際の好ましい条件が登録されている。図示した例では、目的条件として、従事者間での夜勤回数の平準化、従事者間での業務量の平準化、勤務と休暇のバランス、連続した夜勤、休暇希望の反映、勤務希望の反映などが設定されている。勤務と休暇のバランスは、過度の長期の休暇が連続して生じないように設定される。また、昼の時間帯の勤務と夜勤とが交互に生じると、従事者の負担となる。このため、可能な限り夜勤は同じ従事者が連続して担当するために、夜勤の連続が設定される。
【0020】
例えば、従事者マスタデータ100、業務マスタデータ110、入力データ120、制約条件130、及び目的条件140は、記憶装置40に記憶される。作成装置10は、記憶装置40から、これらのデータを取得する。これらのデータの少なくとも一部が、入力装置20によって作成装置10へ入力されても良い。
【0021】
図3は、従事者マスタデータを例示するテーブルである。
図3に示す従事者マスタデータ100は、従事者コード101、名称102、勤務回数上限103、連続勤務回数上限104、夜勤回数上限105、及び連続夜勤回数上限106を含む。従事者コード101は、各従事者を特定するための文字列である。名称102は、各従事者の名前である。勤務回数上限103は、1か月における勤務の回数(日数)の上限である。連続勤務回数上限104は、連続して勤務可能な回数の上限である。夜勤回数上限105は、1か月における夜勤の回数の上限である。連続夜勤回数上限106は、連続して夜勤可能な回数の上限である。
【0022】
図4は、業務マスタデータを例示するテーブルである。
図4に示す業務マスタデータ110は、業務コード111、業務内容112、時間113、従事者コード114、必要人数115、従事者コード116、必要人数117、及びフラグ118を含む。業務コード111は、各業務を特定するための文字列である。業務内容112は、各業務の内容を示す。時間113は、業務の実行に必要な時間を示す。従事者コード114は、業務に第1資格者として対応可能な従事者のコードを示す。必要人数115は、必要な第1資格者の人数を示す。従事者コード116は、業務に第2資格者として対応可能な従事者のコードを示す。必要人数117は、必要な第2資格者の人数を示す。フラグ118は、各業務が夜と昼のいずれにおいて実施されるかを示す。図示した例では、夜に実施される業務には、フラグが付されている。昼に実施される業務には、フラグが付されていない。
【0023】
例えば、各業務が実行される際、責任者と担当者が決定される。責任者は、監視、巡回、点検などの各業務において、作業を管理、監督、又は指導する。担当者は、責任者に同行して業務に対応する。この例では、第1資格者は責任者であり、第2資格者は担当者である。業務に必要な人数が1人である場合は、責任者のみが決定される。
【0024】
図5は、オーダを例示するテーブルである。
図5に示すオーダ150は、オーダコード151、業務コード152、業務内容153、開始日時154、及び期限155を含む。オーダコード151は、オーダを特定するための文字列である。業務コード152は、オーダされた業務を示し、業務マスタデータ110で定義されたコードが使用される。業務内容153は、業務の内容を示す。開始日時154は、その業務を開始可能なタイミングを示す。図示した例では、タイミングが日付で定められている。期限155は、業務の期限を示す。業務は、開始日時154から期限155までの間に、完了されることが求められる。
【0025】
図6は、勤務実績データ、休暇希望データ、及び勤務希望データを例示するスケジュールである。
図6に示すスケジュール160は、従事者コード161、名称162、実績データ163、及び希望データ164を含む。従事者コード161は、従事者を特定するための文字列であり、従事者マスタデータ100で定義されたコードが使用される。名称162は、従事者の名称である。実績データ163は、先月の各日における各従事者の勤務の実績を示す。すなわち、実績データ163は、直前の第1期間における第2期間ごとの各従事者の勤務の実績を示す。「昼」は、日勤を示す。「夜」は、夜勤を示す。希望データ164は、今月の各日における各従事者の希望を示す。すなわち、希望データ164は、スケジュールが作成される第1期間における第2期間ごとの各従事者の希望を示す。従事者が休暇を希望する日には、「休」が入力されている。勤務を希望する日には、希望する業務を示す業務コードが入力されている。
【0026】
図7は、実施形態に係る作成方法の概要を示すフローチャートである。
まず、作成装置10は、実行される複数の業務、各業務の期限、業務を実行可能な複数の従事者、各従事者の資格、制約条件などのデータを取得する(ステップS0:取得ステップ)。
【0027】
次に、作成装置10は、1か月の間、1日ごとに、従事者及び業務を選定する選定ステップと、選定された従事者及び業務を割り付ける割付ステップと、を実行する。ここでは、1日の勤務が日勤と夜勤に分けられて、従事者及び業務が割り付けられる例を説明する。
【0028】
作成装置10は、夜勤への従事者及び業務の割付を実行する(ステップS10)。作成装置10は、日勤への従事者及び業務の割付を実行する(ステップS20)。従事者及び業務が割り付けられる際、制約条件及び目的条件が参照される。作成装置10は、従事者及び業務を割り付けて得られたスケジュールを出力する(ステップS30)。
【0029】
以降では、日勤及び夜勤への従事者及び業務の割付方法について具体的に説明する。
【0030】
図8は、夜勤における従事者及び業務の割付方法を示すフローチャートである。
まず、作成装置10は、処理日を設定する(ステップS11)。処理日は、従事者及び業務が割り付けられる日である。例えば、11月1日~11月30日の間のスケジュールが作成される場合、最初に、11月1日が処理日として設定される。
【0031】
作成装置10は、責任者を選定する(ステップS12)。作成装置10は、選定された責任者によって実行される業務を選定する(ステップS13)。作成装置10は、選定された業務を実行する担当者を選定する(ステップS14)。作成装置10は、選定された従事者及び業務について、制約条件が満たされているか判断する(ステップS15)。
【0032】
ステップS15において制約条件が満たされる場合、作成装置10は、選定された従事者及び業務を割り付ける(ステップS16)。作成装置10は、オーダされた業務のうち、割り付けられずに残っている業務があるか判断する(ステップS17)。業務が残っていない場合、作成装置10は、夜勤への割付を終了する。
【0033】
ステップS15において制約条件が満たされないと判断された場合、又はステップS17において業務が残っていると判断された場合、作成装置10は、割り付けられていない業務を、処理日に割付可能か判断する(ステップS18)。業務の開始日時が処理日以前の業務が無い場合、又は処理日に割り付け可能な従事者がいない場合、作成装置10は、処理日に割付可能な業務はないと判断する。なお、ステップS15において制約条件が満たされないと判断された場合には、それまでのステップS12~S14で選定された従事者及び業務の組み合わせは、割り付けられる対象から除外される。ステップS18において、作成装置10は、除外された組み合わせ以外について、従事者及び業務を割付可能か判断する。
【0034】
割付可能な業務がある場合、作成装置10は、ステップS12を再度実行する。再度のステップS12では、それまでに選定された責任者とは別の責任者が選定される。割付可能な業務がない場合、作成装置10は、処理日を更新する(ステップS19)。これにより、それまでの処理日の次の日が、新たな処理日として設定される。その後、新たな処理日について、ステップS12が再度実行される。
【0035】
図9は、夜勤における責任者の選定方法を示すフローチャートである。
作成装置10は、ステップS12において、図9に示す処理を実行する。まず、作成装置10は、全ての従事者から、処理日が休暇希望の日ではない従事者を抽出する。作成装置10は、抽出された従事者の数a1が1か否かを判断する(ステップS12a)。
【0036】
ステップS12aで抽出された従事者の数a1が2以上であった場合、作成装置10は、抽出された従事者から、処理日が勤務希望の日である従事者を抽出する。数a1がゼロである場合、作成装置10は、全ての従事者から、処理日が勤務希望の日である従事者を抽出する。作成装置10は、抽出された従事者の数a2が1か否かを判断する(ステップS12b)。
【0037】
ステップS12bで抽出された従事者の数a2が2以上であった場合、作成装置10は、抽出された従事者から、1か月間の夜勤回数が上限以下である従事者を抽出する。具体的には、スケジュールが作成される期間において、既に割り付けられた従事者及び業務から、夜勤の回数がカウントされる。カウントされた値が、上限と比較される。数a2がゼロである場合、作成装置10は、ステップS12aで抽出された2人以上の従事者の中から、1か月間の夜勤回数が上限以下である従事者を抽出する。作成装置10は、抽出された従事者の数a3が1か否かを判断する(ステップS12c)。
【0038】
ステップS12cで抽出された従事者の数a3が2以上であった場合、作成装置10は、抽出された従事者から、1か月間の夜勤の連続回数が上限以下である従事者を抽出する。数a3がゼロである場合、作成装置10は、ステップS12bで抽出された2人以上の従事者の中から、1か月間の夜勤の連続回数が上限以下である従事者を抽出する。作成装置10は、抽出された従事者の数a4が1か否かを判断する(ステップS12d)。
【0039】
ステップS12dで抽出された従事者の数a4が2以上であった場合、作成装置10は、抽出された従事者から、過去24時間以内に夜勤を行った従事者を抽出する。数a4がゼロである場合、作成装置10は、ステップS12cで抽出された2人以上の従事者の中から、過去24時間以内に夜勤を行った従事者を抽出する。作成装置10は、抽出された従事者の数a5が1か否かを判断する(ステップS12e)。
【0040】
ステップS12eで抽出された従事者の数a5が2以上であった場合、作成装置10は、抽出された複数の従事者から、その月における夜勤の回数が最小の従事者を抽出する(ステップS12f)。作成装置10は、その従事者を責任者として選定する(ステップS12g)。ステップS12a~S12eのいずれかで、抽出された従事者の数が1である場合、作成装置10は、その従事者を、責任者として選定する(ステップS12g)。
【0041】
数a5がゼロであった場合は、ステップS12dで抽出された2人以上の従事者の中から、その月における夜勤の回数が最小の従事者が抽出される。ステップS12a~S12dのいずれかで抽出された従事者の数がゼロであった場合、ステップS12eまでが省略され、ステップS12fへ処理がスキップされても良い。
【0042】
図9に示すフローチャートにおいて、ステップS12a及びS12bの判断処理は、従事者の希望を反映するために実行される。ステップS12c及びS12dの判断処理は、制約条件を満たすために実行される。ステップS12eの判断処理は、同じ従事者に夜勤を連続して設定するために実行される。ステップS12fの処理は、従事者間での業務量を平準化するために実行される。
【0043】
図10は、夜勤における業務の選定方法を示すフローチャートである。
作成装置10は、ステップS13において、図10に示す処理を実行する。まず、作成装置10は、全ての業務から、処理日に開始可能であり、且つ図4に示すフラグが付与された業務を抽出する。作成装置10は、抽出された業務から、さらに、選定された従事者が責任者として対応可能な業務を抽出する。作成装置10は、抽出された業務の数b1を判断する(ステップS13a)。数b1がゼロである場合、作成装置10は、処理を終了し、ステップS12を再度実行する。再度のステップS12では、別の責任者が選定される。
【0044】
ステップS13aで抽出された業務の数b1が2以上であった場合、作成装置10は、抽出された業務の中に、選定された従事者が希望する業務が有るか判断する(ステップS13b)。希望する業務が無い場合、作成装置10は、複数の業務から期限が最も早い業務を抽出する(ステップS13c)。作成装置10は、抽出された業務を、実行される業務として選定する(ステップS13d)。ステップS13aで抽出された業務の数b1が1であった場合、又はステップS13bで希望する業務が存在した場合、その業務が選定される(ステップS13d)。
【0045】
図10に示すフローチャートにおいて、ステップS12aの判断処理は、必要な資格を有する従事者に業務を実施させるために実行される。ステップS12bの判断処理は、従事者の希望を反映するために実行される。
【0046】
図11は、夜勤における担当者の選定方法を示すフローチャートである。
作成装置10は、ステップS14において、図11に示す処理を実行する。まず、作成装置10は、選定された責任者以外の全ての従事者を参照する。作成装置10は、全ての従事者から、ステップS13で選定された業務を担当者として実行可能な従事者を抽出する。作成装置10は、抽出された従事者の数c1が1か否かを判断する(ステップS14a)。
【0047】
ステップS14aで抽出された従事者の数c1が2以上であった場合、作成装置10は、抽出された従事者から、処理日が休暇希望の日ではない従事者を抽出する。数c1がゼロである場合、作成装置10は、全ての従事者から、処理日が休暇希望の日ではない従事者を抽出する。作成装置10は、抽出された従事者の数c2が1か否かを判断する(ステップS14b)。
【0048】
ステップS14bで抽出された従事者の数c2が2以上であった場合、作成装置10は、抽出された従事者から、処理日が勤務希望の日である従事者を抽出する。数c2がゼロである場合、作成装置10は、ステップS14aで抽出された2人以上の従事者の中から、処理日が勤務希望の日である従事者を抽出する。作成装置10は、抽出された従事者の数c3が1か否かを判断する(ステップS14c)。
【0049】
ステップS14cで抽出された従事者の数c3が2以上であった場合、作成装置10は、抽出された複数の従事者から、1か月間の夜勤回数が上限以下である従事者を抽出する。数c3がゼロである場合、作成装置10は、ステップS14bで抽出された2人以上の従事者の中から、1か月間の夜勤回数が上限以下である従事者を抽出する。作成装置10は、抽出された従事者の数c4が1か否かを判断する(ステップS14d)。
【0050】
ステップS14dで抽出された従事者の数c4が2以上であった場合、作成装置10は、抽出された複数の従事者から、1か月間の夜勤の連続回数が上限以下である従事者を抽出する。数c4がゼロである場合、作成装置10は、ステップS14cで抽出された2人以上の従事者の中から、1か月間の夜勤の連続回数が上限以下である従事者を抽出する。作成装置10は、抽出された従事者の数c5が1か否かを判断する(ステップS14e)。
【0051】
ステップS14eで抽出された従事者の数c5が2以上であった場合、作成装置10は、抽出された複数の従事者から、過去24時間以内に夜勤を行った従事者を抽出する。数c5がゼロである場合、作成装置10は、ステップS14dで抽出された2人以上の従事者の中から、過去24時間以内に夜勤を行った従事者を抽出する。作成装置10は、抽出された従事者の数c6が1か否かを判断する(ステップS14f)。
【0052】
ステップS14fで抽出された従事者の数c6が2以上であった場合、作成装置10は、抽出された複数の従事者から、その月における夜勤回数が最小の従事者を抽出する(ステップS14g)。作成装置10は、その従事者を担当者として選定する(ステップS14h)。
【0053】
ステップS14a~S14fのいずれかで、抽出された従事者の数が1である場合、作成装置10は、その従事者を、担当者として選定する(ステップS14h)。
【0054】
ステップS14fで抽出された従事者の数c6がゼロであった場合は、ステップS14eで抽出された2人以上の従事者の中から、その月における夜勤回数が最小の従事者が抽出される。ステップS14a~S14eのいずれかで抽出された従事者の数がゼロであった場合、ステップS14fまでが省略され、ステップS14gへ処理がスキップされても良い。
【0055】
図11に示すフローチャートにおいて、ステップS14aの判断処理は、必要な資格を有する従事者に業務を実施させるために実行される。ステップS14b及びS14cの判断処理は、従事者の希望を反映するために実行される。ステップS14d及びS14eの判断処理は、制約条件を満たすために実行される。ステップS14fの判断処理は、同じ従事者に夜勤を連続して設定するために実行される。ステップS14gの処理は、従事者間での夜勤回数を平準化するために実行される。
【0056】
図12は、夜勤における従事者及び業務のチェック方法を示すフローチャートである。
作成装置10は、ステップS15において、図12に示す処理を実行する。まず、作成装置10は、選定された責任者及び担当者について、夜勤の回数が上限以下であるか判断する(ステップS15a)。夜勤の回数が上限以下であると判断された場合、作成装置10は、夜勤の連続回数が上限以下であるか判断する(ステップS15b)。夜勤の連続回数が上限以下であると判断された場合、作成装置10は、選定された責任者、選定された担当者、及び選定された業務の割付を許可する(ステップS15c)。
【0057】
夜勤の回数が上限を超えると判断された場合、又は夜勤の連続回数が上限を超えると判断された場合、制約条件が満たされないと判断される。作成装置10は、選定された従事者及び業務の組み合わせを除外する(ステップS15d)。除外の後、その処理日において、選定された従事者と業務の組み合わせは、割り付けられなくなる。別の従事者と当該業務の組み合わせ、又は当該従事者と別の業務の組み合わせは、許容される。その後、ステップS18において、別の従事者及び業務が割付可能か判断される。
【0058】
選定された責任者、担当者、及び業務が許可された場合、作成装置10は、それらの責任者、担当者、及び業務を、処理日に割り付ける(ステップS16)。このとき、作成装置10は、割り付けられた責任者及び担当者のスケジュールについて、処理日の翌日の昼に休暇を割り付ける。これにより、制約条件に設定された「夜勤後の昼間の休暇取得」が達成される。以降は、図8に示すように、ステップS17~S19が実行される。以上により、夜勤への従事者及び業務の割付が完了する。
【0059】
次に、日勤への従事者及び業務の割付が実行される。日勤への従事者及び業務の割付方法は、概ね、上述した夜勤への従事者及び業務の割付方法と同じである。
【0060】
図13は、日勤における従事者及び業務の割付方法を示すフローチャートである。
ステップS20において、まず、作成装置10は、処理日を設定する(ステップS21)。作成装置10は、責任者を選定する(ステップS22)。作成装置10は、選定された責任者によって実行される業務を選定する(ステップS23)。作成装置10は、選定された業務を実行する担当者を選定する(ステップS24)。作成装置10は、選定された従事者及び業務について、制約条件が満たされているか判断する(ステップS25)。
【0061】
ステップS25において制約条件が満たされる場合、作成装置10は、選定された従事者及び業務を割り付ける(ステップS26)。作成装置10は、オーダされた業務のうち、割り付けられずに残っている業務があるか判断する(ステップS27)。業務が残っていない場合、作成装置10は、日勤への割付を終了する。
【0062】
ステップS25において制約条件が満たされないと判断された場合、又はステップS27において業務が残っていると判断された場合、残っている業務を、処理日に割付可能か判断する(ステップS28)。割付可能な業務がある場合、作成装置10は、ステップS22を再度実行する。割付可能な業務がない場合、作成装置10は、処理日を更新する(ステップS29)。
【0063】
図14は、日勤における責任者の選定方法を示すフローチャートである。
作成装置10は、ステップS22において、図14に示す処理を実行する。まず、作成装置10は、全ての従事者から、処理日が休暇希望の日ではない従事者を抽出する。作成装置10は、抽出された従事者の数d1が1か否かを判断する(ステップS22a)。
【0064】
ステップS22aで抽出された従事者の数d1が2以上であった場合、作成装置10は、抽出された従事者から、処理日が勤務希望の日である従事者を抽出する。数d1がゼロである場合、作成装置10は、全ての従事者から、処理日が勤務希望の日である従事者を抽出する。作成装置10は、抽出された従事者の数d2が1か否かを判断する(ステップS22b)。
【0065】
ステップS22bで抽出された従事者の数d2が2以上であった場合、作成装置10は、抽出された従事者から、1か月間の勤務回数が上限以下である従事者を抽出する。数d2がゼロである場合、作成装置10は、ステップS22aで抽出された2人以上の従事者の中から、1か月間の勤務回数が上限以下である従事者を抽出する。作成装置10は、抽出された従事者の数d3が1か否かを判断する(ステップS22c)。
【0066】
ステップS22cで抽出された従事者の数d3が2以上であった場合、作成装置10は、抽出された従事者から、1か月間の勤務の連続回数が上限以下である従事者を抽出する。数d3がゼロである場合、作成装置10は、ステップS22bで抽出された2人以上の従事者の中から、1か月間の勤務の連続回数が上限以下である従事者を抽出する。作成装置10は、抽出された従事者の数d4が1か否かを判断する(ステップS22d)。
【0067】
ステップS22dで抽出された従事者の数d4が2以上であった場合、作成装置10は、抽出された従事者から、過去24時間以内に夜勤がない従事者を抽出する。数d4がゼロである場合、作成装置10は、ステップS22cで抽出された2人以上の従事者の中から、過去24時間以内に夜勤がない従事者を抽出する。作成装置10は、抽出された従事者の数d5が1か否かを判断する(ステップS22e)。
【0068】
ステップS22eで抽出された従事者の数d5が2以上であった場合、作成装置10は、抽出された従事者から、過去48時間以内に業務を実行していない従事者を抽出する。数d5がゼロである場合、作成装置10は、ステップS22dで抽出された2人以上の従事者の中から、過去48時間以内に業務を実行していない従事者を抽出する。作成装置10は、抽出された従事者の数d6が1か否かを判断する(ステップS22f)。
【0069】
ステップS22fで抽出された従事者の数d6が2以上であった場合、作成装置10は、抽出された複数の従事者から、その月における勤務回数が最小の従事者を抽出する(ステップS22g)。作成装置10は、その従事者を責任者として選定する(ステップS22h)。ステップS22a~S22fのいずれかで、抽出された従事者の数が1である場合、作成装置10は、その従事者を、責任者として選定する(ステップS22h)。
【0070】
数d6がゼロであった場合は、ステップS22eで抽出された2人以上の従事者の中から、その月における勤務回数が最小の従事者が抽出される。ステップS22a~S22eのいずれかで抽出された従事者の数がゼロであった場合、ステップS22fまでが省略され、ステップS22gへ処理がスキップされても良い。
【0071】
図14に示すフローチャートにおいて、ステップS22eの判断処理は、夜勤後の昼間の休暇取得、当該休暇取得翌日の日勤の禁止を守るために実行される。ステップS22fの判断処理は、勤務と休暇のバランスを良くするために実行される。
【0072】
図15は、日勤における業務の選定方法を示すフローチャートである。
作成装置10は、ステップS23において、図15に示す処理を実行する。まず、作成装置10は、全ての業務から、処理日に開始可能であり、且つ図4に示すフラグが付与されていない業務を抽出する。作成装置10は、抽出された業務から、さらに、選定された従事者が責任者として対応可能な業務を抽出する。作成装置10は、抽出された業務の数e1を判断する(ステップS23a)。抽出された業務の数e1がゼロである場合、作成装置10は、処理を終了し、ステップS22を再度実行する。
【0073】
ステップS23aで抽出された業務の数e1が2以上であった場合、作成装置10は、抽出された業務の中に、従事者が希望する業務が有るか判断する(ステップS23b)。希望する業務がない場合、作成装置10は、抽出された業務から、納期が最も早い業務を抽出する。作成装置10は、抽出された業務の数e2が1か否か判断する(ステップS23c)。
【0074】
ステップS23cで抽出された業務の数e2が2以上であった場合、作成装置10は、抽出された業務から、繰り返し業務を抽出する。繰り返し業務は、第1期間において、定期的に繰り返される業務である。例えば、毎日実行される業務が、繰り返し業務に該当する。作成装置10は、抽出された繰り返し業務の数e3が1か否か判断する(ステップS23d)。
【0075】
ステップS23dで抽出された業務の数e3が2以上であった場合、作成装置10は、抽出された業務から、対応可能な従事者が最も少ない業務を抽出する(ステップS23e)。作成装置10は、抽出された業務を、選定された責任者によって実行される業務として選定する(ステップS23f)。ステップS23a、S23c、又はS23dのいずれかで抽出された業務の数が1である場合、又はステップS23bで希望する業務がある場合、作成装置10は、その業務を選定する(ステップS23f)。
【0076】
図16は、日勤における担当者の選定方法を示すフローチャートである。
作成装置10は、ステップS24において、図16に示す処理を実行する。まず、作成装置10は、選定された責任者以外の全ての従事者を参照する。作成装置10は、全ての従事者から、ステップS23で選定された業務を担当者として実行可能な従事者を抽出する。作成装置10は、抽出された従事者の数f1が1か否かを判断する(ステップS24a)。
【0077】
ステップS24aで抽出された従事者の数f1が2以上であった場合、作成装置10は、抽出された従事者から、処理日が休暇希望の日ではない従事者を抽出する。数f1がゼロである場合、作成装置10は、全ての従事者から、処理日が休暇希望の日ではない従事者を抽出する。作成装置10は、抽出された従事者の数f2が1か否かを判断する(ステップS24b)。
【0078】
ステップS24bで抽出された従事者の数f2が2以上であった場合、作成装置10は、抽出された従事者から、処理日が勤務希望の日である従事者を抽出する。数f2がゼロである場合、作成装置10は、ステップS24aで抽出された2人以上の従事者の中から、処理日が勤務希望の日である従事者を抽出する。作成装置10は、抽出された従事者の数f3が1か否かを判断する(ステップS24c)。
【0079】
ステップS24cで抽出された従事者の数f3が2以上であった場合、作成装置10は、抽出された複数の従事者から、1か月間の勤務回数が上限以下である従事者を抽出する。数f3がゼロである場合、作成装置10は、ステップS24bで抽出された2人以上の従事者の中から、1か月間の勤務回数が上限以下である従事者を抽出する。作成装置10は、抽出された従事者の数f4が1か否かを判断する(ステップS24d)。
【0080】
ステップS24dで抽出された従事者の数f4が2以上であった場合、作成装置10は、抽出された複数の従事者から、1か月間の連続勤務回数が上限以下である従事者を抽出する。数f4がゼロである場合、作成装置10は、ステップS24cで抽出された2人以上の従事者の中から、1か月間の連続勤務回数が上限以下である従事者を抽出する。作成装置10は、抽出された従事者の数f5が1か否かを判断する(ステップS24e)。
【0081】
ステップS24eで抽出された従事者の数f5が2以上であった場合、作成装置10は、抽出された従事者から、過去24時間以内に夜勤がない従事者を抽出する。数f5がゼロである場合、作成装置10は、ステップS24dで抽出された2人以上の従事者の中から、過去24時間以内に夜勤がない従事者を抽出する。作成装置10は、抽出された従事者の数f6が1か否かを判断する(ステップS24f)。
【0082】
ステップS24fで抽出された従事者の数f6が2以上であった場合、作成装置10は、抽出された従事者から、過去48時間以内に業務を実行していない従事者を抽出する。数f6がゼロである場合、作成装置10は、ステップS24eで抽出された2人以上の従事者の中から、過去48時間以内に業務を実行していない従事者を抽出する。作成装置10は、抽出された従事者の数f7が1か否かを判断する(ステップS24g)。
【0083】
ステップS24gで抽出された従事者の数f7が2以上であった場合、作成装置10は、抽出された複数の従事者から、その月における勤務回数が最小の従事者を抽出する(ステップS24h)。作成装置10は、その従事者を、選定された業務を実行する担当者として選定する(ステップS24i)。ステップS24a~S24gのいずれかで、抽出された従事者の数が1である場合、作成装置10は、その従事者を、担当者として選定する(ステップS24i)。
【0084】
数f7がゼロであった場合は、ステップS24fで抽出された2人以上の従事者の中から、その月における勤務回数が最小の従事者が抽出される。ステップS24a~S24fのいずれかで抽出された従事者の数がゼロであった場合、ステップS24gまでが省略され、ステップS24hへ処理がスキップされても良い。
【0085】
図17は、日勤における従事者及び業務のチェック方法を示すフローチャートである。
作成装置10は、ステップS25において、図17に示す処理を実行する。まず、作成装置10は、選定された責任者及び担当者について、1か月間の勤務回数が上限以下であるか判断する(ステップS25a)。勤務回数が上限以下であると判断された場合、作成装置10は、連続の勤務回数が上限以下であるか判断する(ステップS25b)。連続の勤務回数が上限以下であると判断された場合、作成装置10は、処理日の24時間以内に、選定された責任者及び担当者に対して夜勤が割り付けられていないか判断する(ステップS25c)。24時間以内に夜勤が割り付けられていないことは、「休暇を取得した翌日の日勤の禁止」の制約条件を満たすことに相当する。24時間以内に夜勤が割り付けられていない場合、作成装置10は、選定された責任者、選定された担当者、及び選定された業務の割付を許可する(ステップS25d)。
【0086】
1か月間の勤務回数が上限を超えると判断された場合、又は連続の勤務回数が上限を超えると判断された場合、制約条件が満たされないと判断される。作成装置10は、選定された従事者及び業務の組み合わせを除外する(ステップS25e)。その後、ステップS28において、別の従事者及び業務を割付可能か判断される。
【0087】
選定された責任者、担当者、及び業務が許可された場合、作成装置10は、それらの責任者、担当者、及び業務を、処理日に割り付ける。以降は、図13に示すように、ステップS27~S29が実行される。以上により、日勤への従事者及び業務の割付が完了する。
【0088】
夜勤及び日勤への割付が完了すると、1か月(第1期間)における1日(第2期間)ごとの従事者及び業務の予定が登録されたスケジュールが得られる。作成装置10は、割付により、勤務スケジュール及び業務スケジュールを作成する。業務スケジュールでは、どの業務がいつ実行されるかが定められている。業務スケジュールにおいて、業務ごとに、実行される従事者が紐付けられていても良い。勤務スケジュールでは、どの従事者がいつ勤務するかが定められている。勤務スケジュールにおいて、従事者ごとに、実行する業務が紐付けられていても良い。
【0089】
図18図20は、実施形態に係る作成装置による出力結果を例示する模式図である。
作成装置10は、例えば、図18に示す勤務スケジュール200と、図19に示す業務スケジュール210と、を出力する。図示した例では、各スケジュールがガントチャートで示されている。
【0090】
図18に示すように、勤務スケジュール200は、従事者コード201、名称202、及び勤務予定203を含む。従事者コード201及び名称202の列の各行では、従事者のデータが記載されている。勤務予定203の各列には、第2期間が示されている。勤務予定203では、第2期間ごとに、どの従事者が昼間又は夜間に勤務するかが示されている。また、各従事者の勤務予定ごとに、実行される業務が紐付けられている。さらに、勤務スケジュール200では、責任者として勤務する予定と、担当者として勤務する予定と、が異なる態様で表示されている。図示した例では、責任者として業務を実行する日には、密度のより高いドットが付されている。責任者として業務を実行する日には、密度のより低いドットが付されている。
【0091】
図19に示すように、業務スケジュール210は、オーダコード211、業務コード212、及び業務予定213を含む。オーダコード211及び業務コード212の列の各行では、業務のデータが記載されている。業務予定213の各列には、第2期間が示されている。業務予定213では、第2期間ごとに、日勤及び夜勤でどの業務が実行されるかが示されている。また、業務ごとに、どの従事者によって実行されるかが紐付けられている。図示した例では、各業務を実行する責任者の従事者コードが示されている。各業務を実行する担当者の従事者コードがさらに示されても良い。
【0092】
図20は、図18及び図19とは別のスケジュールの例を示す。図20に示すように、作成装置10は、より長期のスケジュールを出力することも可能である。図20に示すスケジュールにおいて、各行は、各従事者の勤務予定を示す。従事者ごとに、業務が実行される日及び時間帯にパターンが付されている。また、業務ごとに、異なるパターンが付されている。出力されるスケジュールの期間は、ユーザが任意に設定可能である。また、グラフィカルユーザインターフェース(GUI)などにスケジュールが表示され、GUI上で表示されるスケジュールの期間がユーザによって調整されても良い。
【0093】
以上で説明したスケジュールの作成には、一般のスケジューラを利用することができる。スケジューラとして、フレクシェ(登録商標)を用いることができる。いずれかのスケジューラにおいて、上記の各種処理を実行するためのプログラムを実装することで、実施形態に係る発明を実現可能である。また、スケジューラとして、フレクシェ(登録商標)の他、Asprova(登録商標)、JoyScheduler(登録商標)などが用いられても良い。
【0094】
実施形態の利点を説明する。
複数の従事者によって複数の業務が実行される場合、より効率的に、より確実に業務を実行するために、勤務スケジュール及び業務スケジュールが作成されることがある。業務スケジュールが作成される際には、各業務の期限、従事者の資格などの業務に関する制約条件が考慮される。勤務スケジュールが作成される際には、各従事者の勤務回数の上限、連続の勤務回数の上限、休暇及び勤務の希望などが考慮される。また、特定の従事者に業務が集中せず、各従事者に勤務と休暇がバランスよく割り付けられることが好ましい。従来、これらの複数の条件を考慮しながら、人が勤務スケジュール及び業務スケジュールを個別に作成していた。このため、勤務スケジュール及び業務スケジュールの作成に多くの時間が費やされていた。また、これらのスケジュールの作成には、知識及び経験も必要であり、スケジュールを作成できる人が限られていた。作成されたスケジュールについても、全ての業務と従事者の全ての組み合わせが考慮されておらず、改善の余地が存在する場合も多かった。さらに、勤務スケジュール及び業務スケジュールが完成した後に、業務スケジュールと勤務スケジュールとの間で不整合が見つかることもあった。一例として、一部の業務を実行する従事者が適切な資格を有していない、一部の業務が実行される期間に従事者の勤務予定がない、一部の従事者が制限を超えて勤務することになっている、などが挙げられる。これらの不整合を解消するために、勤務に関する制約条件又は業務に関する制約条件を逸脱しないように、勤務スケジュール又は業務スケジュールを試行錯誤して調整しなければならないことがあった。
【0095】
この課題に関して、実施形態に係る作成装置10は、複数の業務、各業務の期限、複数の従事者、各従事者の資格、勤務に関する制約条件などを取得すると、第2期間ごとに、勤務する従事者と、実行される業務と、の組み合わせを選定する。組み合わせを選定する際には、勤務に関する制約条件を満たし、且つ、実行される業務に応じた資格を有する従事者が選定される。また、業務がその期限までに終了するように、実行される業務が選定される。すなわち、業務に関する制約条件と、勤務に関する制約条件と、の両方が考慮され、従事者及び業務の組み合わせが選定される。そして、選定された組み合わせが割り付けられることで、勤務スケジュール及び業務スケジュールが作成される。
【0096】
実施形態によれば、業務に関する制約条件と、勤務に関する制約条件と、の両方を満足する勤務スケジュール及び業務スケジュールが、作成装置10によって同時に作成される。このため、作成された勤務スケジュールと、作成された業務スケジュールと、の間で不整合が生じることも無い。作成装置10を用いることで、人が勤務スケジュール及び業務スケジュールを作成する必要がなく、スケジュールの作成に要する時間を大きく短縮できる。スケジュールの作成に関する知識が無い人でも、作成装置10を用いて、互いに矛盾しない勤務スケジュール及び業務スケジュールを容易に作成できる。また、作成装置10により、従事者と業務の様々な組み合わせについて割付が検討されるため、人がスケジュールを作成する場合に比べて、より好ましいスケジュールが得られ易い。
【0097】
作成装置10は、作成された勤務スケジュール及び業務スケジュールを、ユーザに向けて出力する。例えば、勤務スケジュール及び業務スケジュールは、出力装置30に表示される。これにより、ユーザは、作成された勤務スケジュール及び業務スケジュールを容易に確認できる。
【0098】
実施形態に係る発明は、特に、プラントなどの大型の施設の管理・運用に関するスケジュールを作成する場合に有効である。プラントは、浄水場、発電所、大型の工場などである。大型の施設では、実行される業務も多く、各業務に資格が求められることも多い。このため、人によるスケジュールの作成が困難である。実施形態に係る発明は、業務及び従事者が多い場合に、特に有効である。
【0099】
作成装置10は、さらに、目的条件を取得し、目的条件に沿ったスケジュールを作成することが好ましい。目的条件では、休暇と勤務のバランスや、休暇又は勤務に関する希望など、より好ましい条件が定められている。制約条件を満たしつつ、目的条件も満たされるようにスケジュールが作成されることで、より好ましいスケジュールが得られる。
【0100】
作成装置10は、原則として、期限までに終了できるように業務を選定する。しかし、期限までに終了可能な従事者と業務の組み合わせが得られない場合、作成装置10は、期限経過後の第2期間で、期限を経過した業務と従事者との組み合わせを選定する。すなわち、作成装置10は、期限までに業務が終了しない場合でも、その業務を無視せずに、遅延してその業務が実行されるように、業務及び従事者を割り付ける。例えば、作成装置10は、一部の業務が期限までに終了しない勤務スケジュール及び業務スケジュールを作成し、出力する。制約条件が満たされない勤務スケジュール及び業務スケジュールが出力されることで、ユーザは、全体の第1期間のうち、どの期間又はどの業務に問題がありそうか、容易に確認できる。
【0101】
図21図23は、実施形態に係る作成装置による出力結果を例示する模式図である。
例えば図21に示すように、作成装置10は、期限を経過する業務を、その他の業務と区別可能に表示する。例えば、期限を経過する業務のセルの色又は模様が、期限を経過しない業務のセルの色又は模様と異なる。又は、期限を経過する業務を示す文字の色、書体、太さ、大きさ、文字飾り、及び背景色の少なくともいずれかが、期限を経過しない業務を示す文字の色、書体、太さ、大きさ、文字飾り、及び背景色の少なくともいずれかと異なっても良い。図21に示すように、作成装置10は、期限を経過した業務にメッセージ215を付しても良い。
【0102】
いずれかの業務が期限を経過する場合、作成装置10は、期限を経過する業務の一覧を出力しても良い。例えば図22に示すように、作成装置10は、リスト220を出力する。リスト220は、オーダコード221、業務コード222、業務内容223、期限224、及び実施予定日225を含む。実施予定日225は、作成されたスケジュールにおいて、各業務が実施される予定の時間を示す。
【0103】
作成装置10は、制約条件を満足する勤務スケジュール及び業務スケジュールを作成できない場合、スケジュールの作成に使用されるデータの一部を変更しても良い。例えば、作成装置10は、従事者を追加し、勤務スケジュール及び業務スケジュールを作成する。従事者が追加されると、業務が期限までに実行され易くなる。作成装置10は、制約条件を満足する勤務スケジュール及び業務スケジュールが作成されるまで、従事者を追加し続けても良い。これにより、ユーザは、どの程度の従事者が追加されれば、制約条件を満足できるか、容易に把握できる。
【0104】
作成装置10は、例えば図23に示すように、従事者を追加したスケジュールを出力する。追加された従事者201a及び201bは、他の従事者と区別可能に表示される。追加された従事者は、コード又は名称によって、他の従事者に区別される。図示したように、追加された従事者の表示態様が、他の従事者の表示態様と異なっても良い。従事者が追加された場合のスケジュールが出力されることで、ユーザは、従事者の追加によってどのようにスケジュールが変化するか、容易に把握できる。
【0105】
作成装置10は、目的条件及び制約条件を満足する勤務スケジュール及び業務スケジュールを作成できない場合、目的条件の一部又は勤務に関する制約条件の一部を緩和又は無視しても良い。例えば、作成装置10は、勤務回数の上限の引き上げ、連続勤務回数の上限の引き上げ、休暇希望の無視、及び勤務希望の無視から選択される1つ以上を実行する。作成装置10は、条件の一部を緩和又は無視し、勤務スケジュール及び業務スケジュールを作成する。作成装置10は、緩和又は無視する条件を変更しながら、複数の業務スケジュール及び複数の勤務スケジュールを作成しても良い。
【0106】
作成装置10は、例えば図24に示すように、緩和又は無視された条件を用いて作成されたスケジュールを出力する。これにより、ユーザは、目的条件又は制約条件が変更された場合に、スケジュールがどのように変化するか、容易に把握できる。作成装置10は、緩和又は無視された条件を示すメッセージ205を表示しても良い。
【0107】
目的条件及び制約条件を緩和又は無視せずに作成されたスケジュールと、条件の一部を無視又は緩和して作成されたスケジュールと、の差分に目印が付されても良い。図22に示すスケジュールでは、「TAK3」は、11月2日に休暇の予定であった。「WAT8」の11月3日の夜間には、勤務が割り付けられていなかった。これに対して、図24に示すスケジュールでは、「TAK3」の11月2日に、勤務の予定203aが割り付けられている。「WAT8」の11月3日の夜間に、勤務の予定203bが割り付けられている。予定203a及び203bは、他の予定とは区別可能に表示されている。これにより、ユーザは、条件の緩和又は無視によって変化した予定を容易に把握できる。
【0108】
例えば、休暇希望又は勤務希望を無視することで、他の制約条件を満足する勤務スケジュール及び業務スケジュールが得られる場合、休暇希望又は勤務希望を提出した従事者と交渉することが考えられる。休暇希望又は勤務希望が変更可能であった場合、結果として、いずれの制約条件も満足する勤務スケジュール及び業務スケジュールが得られる。
【0109】
図25は、ハードウェア構成を表す模式図である。
作成装置10として、例えば図25に示すコンピュータ90が用いられる。コンピュータ90は、CPU91、ROM92、RAM93、記憶装置94、入力インタフェース95、出力インタフェース96、及び通信インタフェース97を含む。
【0110】
ROM92は、コンピュータ90の動作を制御するプログラムを格納している。ROM92には、上述した各処理をコンピュータ90に実現させるために必要なプログラムが格納されている。RAM93は、ROM92に格納されたプログラムが展開される記憶領域として機能する。
【0111】
CPU91は、処理回路を含む。CPU91は、RAM93をワークメモリとして、ROM92又は記憶装置94の少なくともいずれかに記憶されたプログラムを実行する。プログラムの実行中、CPU91は、システムバス98を介して各構成を制御し、種々の処理を実行する。
【0112】
記憶装置94は、プログラムの実行に必要なデータや、プログラムの実行によって得られたデータを記憶する。
【0113】
入力インタフェース(I/F)95は、コンピュータ90と入力装置20とを接続可能である。入力I/F95は、例えば、USB等のシリアルバスインタフェースである。CPU91は、入力I/F95を介して、入力装置20から各種データを読み込むことができる。
【0114】
出力インタフェース(I/F)96は、コンピュータ90と出力装置30とを接続可能である。出力I/F96は、例えば、Digital Visual Interface(DVI)やHigh-Definition Multimedia Interface(HPMI(登録商標))等の映像出力インタフェースである。CPU91は、出力I/F96を介して、出力装置30にデータを送信し、出力装置30にスケジュールを表示させることができる。
【0115】
通信インタフェース(I/F)97は、コンピュータ90外部のサーバと、コンピュータ90と、を接続可能である。通信I/F97は、例えば、LANカード等のネットワークカードである。CPU91は、通信I/F97を介して、サーバから各種データを読み込むことができる。
【0116】
記憶装置94は、HDD及びSSDから選択される1つ以上を含む。記憶装置94が、記憶装置40として用いられても良い。入力装置20は、マウス、キーボード、マイク(音声入力)、及びタッチパッドから選択される1つ以上を含む。出力装置30は、モニタ、プロジェクタ、及びプリンタから選択される1つ以上を含む。タッチパネルのように、入力装置20と出力装置30の両方の機能を備えた機器が用いられても良い。
【0117】
作成装置10が実行する各処理は、1つのコンピュータ90によって実現されても良いし、複数のコンピュータ90の協働によって実現されても良い。
【0118】
上記の種々のデータの処理は、コンピュータに実行させることのできるプログラムとして、磁気ディスク(フレキシブルディスク及びハードディスクなど)、光ディスク(CD-ROM、CD-R、CD-RW、DVD-ROM、DVD±R、DVD±RWなど)、半導体メモリ、又は、他の非一時的なコンピュータで読取可能な記録媒体(non-transitory computer-readable storage medium)に記録されても良い。
【0119】
例えば、記録媒体に記録された情報は、コンピュータ(または組み込みシステム)により読み出されることが可能である。記録媒体において、記録形式(記憶形式)は任意である。例えば、コンピュータは、記録媒体からプログラムを読み出し、このプログラムに基づいてプログラムに記述されている指示をCPUで実行させる。コンピュータにおいて、プログラムの取得(または読み出し)は、ネットワークを通じて行われても良い。
【0120】
以上で説明した実施形態によれば、勤務スケジュール及び業務スケジュールを容易に作成可能な、作成装置、作成方法、プログラム、及び記憶媒体が提供される。
【0121】
以上、本発明のいくつかの実施形態を例示したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更などを行うことができる。これら実施形態やその変形例は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。また、前述の各実施形態は、相互に組み合わせて実施することができる。
【符号の説明】
【0122】
1:作成システム、 10:作成装置、 20:入力装置、 30:出力装置、 40:記憶装置、 90:コンピュータ、 100:従事者マスタデータ、 110:業務マスタデータ、 120:入力データ、 130:制約条件、 140:目的条件、 150:オーダ、 160:スケジュール、 200:勤務スケジュール、 210:業務スケジュール
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