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特開2024-137088電力管理装置、および、電力システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024137088
(43)【公開日】2024-10-07
(54)【発明の名称】電力管理装置、および、電力システム
(51)【国際特許分類】
   H02J 13/00 20060101AFI20240927BHJP
   H02J 3/00 20060101ALI20240927BHJP
   H02J 3/38 20060101ALI20240927BHJP
   H02J 3/46 20060101ALI20240927BHJP
【FI】
H02J13/00 311R
H02J3/00 130
H02J3/00 170
H02J3/38 120
H02J3/46
H02J13/00 311T
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023048461
(22)【出願日】2023-03-24
(71)【出願人】
【識別番号】000000262
【氏名又は名称】株式会社ダイヘン
(71)【出願人】
【識別番号】509086464
【氏名又は名称】株式会社関電エネルギーソリューション
(74)【代理人】
【識別番号】100135389
【弁理士】
【氏名又は名称】臼井 尚
(74)【代理人】
【識別番号】100168044
【弁理士】
【氏名又は名称】小淵 景太
(72)【発明者】
【氏名】花尾 隆史
(72)【発明者】
【氏名】大堀 彰大
(72)【発明者】
【氏名】阿部 幸司
(72)【発明者】
【氏名】堀 祐二
【テーマコード(参考)】
5G064
5G066
【Fターム(参考)】
5G064AC06
5G064CB08
5G064CB12
5G064CB21
5G066AA02
5G066AA03
5G066HA15
5G066HB06
5G066HB09
5G066JA01
5G066JB03
5G066KA06
5G066KB03
(57)【要約】
【課題】蓄電設備が導入されない、または、導入された蓄電設備が小容量であっても、再エネ発電設備の設備利用率を向上できる電力システムを提供する。
【解決手段】電力システムB1において、再生可能エネルギーによる発電を行う再エネ発電設備(太陽光発電設備2)を含む複数の電力設備と、空調を行う空調設備4と、複数の電力設備および空調設備を管理する電力管理装置A1とを備えた。各電力設備は、個別電力の制御を行うパワーコンディショナ22,32を備える。空調設備4は、空調利用電力を空調利用可能電力以下に抑えるように制御を行う電力制御装置42を備える。電力管理装置A1は、接続点電力P(t)を全体目標電力Pcに制御するために、各電力設備の個別目標電力をそれぞれ算出して指令する目標指令部14と、空調利用可能電力を変化させて、電力制御装置42に指令する上限指令部15と、を備えている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
再生可能エネルギーによる発電を行う再エネ発電設備を含む複数の電力設備と、空調を行う空調設備と、前記複数の電力設備および前記空調設備を管理する電力管理装置と、を備える電力システムであって、
前記各電力設備は、それぞれの入出力電力である個別電力の制御を行うパワーコンディショナを備え、
前記空調設備は、空調利用電力を空調利用可能電力以下に抑えるように制御を行う電力制御装置を備え、
前記電力管理装置は、
前記電力システム全体の入出力電力である接続点電力を全体目標電力に制御するために、前記各電力設備の前記個別電力の目標値である個別目標電力をそれぞれ算出して、対応する電力設備のパワーコンディショナに指令する目標指令部と、
前記空調利用可能電力を変化させて、前記電力制御装置に指令する上限指令部と、
を備えている、
電力システム。
【請求項2】
前記電力管理装置は、
気象情報に基づいて、前記再エネ発電設備の未来の出力電力を予測する再エネ出力予測部と、
前記空調設備を含む負荷の未来の需要電力を予測する需要予測部と、
をさらに備え、
前記上限指令部は、前記再エネ出力予測部によって予測された前記再エネ発電設備の出力電力と、前記需要予測部によって予測された前記負荷の需要電力との差が大きいほど、前記空調利用可能電力を大きくする、
請求項1に記載の電力システム。
【請求項3】
前記電力管理装置は、前記再エネ出力予測部および前記需要予測部の予測結果に基づいて、前記接続点電力の未来の全体目標電力を計画する計画部をさらに備え、
前記目標指令部は、前記計画部が計画した全体目標電力を用いる、
請求項2に記載の電力システム。
【請求項4】
前記電力制御装置は、前記空調設備の入出力電力である空調個別電力の制御を行い、
前記目標指令部は、前記空調個別電力の目標値である空調個別目標電力を算出して、前記電力制御装置に指令する、
請求項1に記載の電力システム。
【請求項5】
前記目標指令部は、前記接続点電力を前記全体目標電力に制御するための指標を算出し、前記各パワーコンディショナに、前記個別目標電力の代わりに、共通の前記指標を指令し、
前記各パワーコンディショナは、それぞれ、
前記指標、および、あらかじめ設定されている最適化問題に基づいて、前記個別目標電力を算出する目標電力算出部と、
前記個別目標電力に基づいて、前記個別電力の制御を行う出力制御部と、
を備えている、
請求項1ないし4のいずれかに記載の電力システム。
【請求項6】
再生可能エネルギーによる発電を行う再エネ発電設備を含む複数の電力設備と、空調を行う空調設備と、を備える電力システムにおいて、前記複数の電力設備および前記空調設備を管理する電力管理装置であって、
前記各電力設備は、それぞれの入出力電力である個別電力の制御を行うパワーコンディショナを備え、
前記空調設備は、空調利用電力を空調利用可能電力以下に抑えるように制御を行う電力制御装置を備え、
前記電力システム全体の入出力電力である接続点電力を全体目標電力に制御するために、前記各電力設備の前記個別電力の目標値である個別目標電力をそれぞれ算出して、対応する電力設備のパワーコンディショナに指令する目標指令部と、
前記空調利用可能電力を変化させて、前記電力制御装置に指令する上限指令部と、
を備えている、
電力管理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の電力設備を備える電力システムの入出力電力を制御する電力管理装置、および、当該電力管理装置を備えた電力システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、電力系統に接続された複数の電力設備を備え、電力管理装置によってこれらを管理して、電力系統との間で送受される電力の制御を行う電力システムが普及しつつある。例えば、特許文献1には、太陽光発電設備、蓄電設備、および負荷設備などとこれらを管理する電力管理装置とを備える電力システムが開示されている。当該電力管理装置は、太陽光発電設備、蓄電設備、および負荷設備などと通信を行って、これらの制御を行う。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2017-189108号公報
【特許文献2】特開2018-148627号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
電力管理装置は、電力システム全体としての受電電力を検出し、検出した受電電力が目標電力になるように制御する。太陽光などの再生可能エネルギーによる発電を行う発電設備(以下では「再エネ発電設備」と記載する場合がある)の設備利用率を向上させるためには、容量の大きい蓄電設備を導入して、蓄電池を適切に充放電させるのが望ましい。すなわち、需要電力が比較的小さいときに、再生エネ設備による電力出力を抑制するのではなく、余剰電力を蓄電池に充電し、需要電力が比較的大きいときに蓄電池を放電させることで、再エネ発電設備の設備利用率が向上する。しかしながら、蓄電池は高価であり、大容量の蓄電設備を導入することは難しいので、小規模の電力システムにおいては、小容量の蓄電設備の導入、または、蓄電設備を導入しない場合もある。
【0005】
本発明は、上記した事情のもとで考え出されたものであって、蓄電設備が導入されない、または、導入された蓄電設備が小容量であっても、再エネ発電設備の設備利用率を向上できる電力システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の側面によって提供される電力システムは、再生可能エネルギーによる発電を行う再エネ発電設備を含む複数の電力設備と、空調を行う空調設備と、前記複数の電力設備および前記空調設備を管理する電力管理装置と、を備える電力システムであって、前記各電力設備は、それぞれの入出力電力である個別電力の制御を行うパワーコンディショナを備え、前記空調設備は、空調利用電力を空調利用可能電力以下に抑えるように制御を行う電力制御装置を備え、前記電力管理装置は、前記電力システム全体の入出力電力である接続点電力を全体目標電力に制御するために、前記各電力設備の前記個別電力の目標値である個別目標電力をそれぞれ算出して、対応する電力設備のパワーコンディショナに指令する目標指令部と、前記空調利用可能電力を変化させて、前記電力制御装置に指令する上限指令部と、を備えている。
【0007】
本発明の好ましい実施の形態においては、前記電力管理装置は、気象情報に基づいて、前記再エネ発電設備の未来の出力電力を予測する再エネ出力予測部と、前記空調設備を含む負荷の未来の需要電力を予測する需要予測部と、をさらに備え、前記上限指令部は、前記再エネ出力予測部によって予測された前記再エネ発電設備の出力電力と、前記需要予測部によって予測された前記負荷の需要電力との差が大きいほど、前記空調利用可能電力を大きくする。
【0008】
なお、「気象情報」とは、気象サーバなどから入手可能な気象に関する情報であり、未来の各時刻において予測される天気、日射強度、気温、風向、風力、湿度などの情報が含まれる。
【0009】
本発明の好ましい実施の形態においては、前記電力管理装置は、前記再エネ出力予測部および前記需要予測部の予測結果に基づいて、前記接続点電力の未来の全体目標電力を計画する計画部をさらに備え、前記目標指令部は、前記計画部が計画した全体目標電力を用いる。
【0010】
本発明の好ましい実施の形態においては、前記電力制御装置は、前記空調設備の入出力電力である空調個別電力の制御を行い、前記目標指令部は、前記空調個別電力の目標値である空調個別目標電力を算出して、前記電力制御装置に指令する。
【0011】
本発明の好ましい実施の形態においては、前記電力管理装置は、前記再エネ発電設備の出力電力を検出する再エネ出力検出部と、前記空調設備を含む負荷の受電電力を検出する受電電力検出部と、をさらに備え、前記上限指令部は、検出された前記再エネ発電設備の出力電力と、検出された前記負荷の需要電力との差が大きいほど、前記空調利用可能電力を大きくする。
【0012】
本発明の好ましい実施の形態においては、前記目標指令部は、前記接続点電力を前記全体目標電力に制御するための指標を算出し、前記各パワーコンディショナに、前記個別目標電力の代わりに、共通の前記指標を指令し、前記各パワーコンディショナは、それぞれ、前記指標、および、あらかじめ設定されている最適化問題に基づいて、前記個別目標電力を算出する目標電力算出部と、前記個別目標電力に基づいて、前記個別電力の制御を行う出力制御部と、を備えている。
【0013】
本発明の第2の側面によって提供される電力管理装置は、再生可能エネルギーによる発電を行う再エネ発電設備を含む複数の電力設備と、空調を行う空調設備と、を備える電力システムにおいて、前記複数の電力設備および前記空調設備を管理する電力管理装置であって、前記各電力設備は、それぞれの入出力電力である個別電力の制御を行うパワーコンディショナを備え、前記空調設備は、空調利用電力を空調利用可能電力以下に抑えるように制御を行う電力制御装置を備え、前記電力システム全体の入出力電力である接続点電力を全体目標電力に制御するために、前記各電力設備の前記個別電力の目標値である個別目標電力をそれぞれ算出して、対応する電力設備のパワーコンディショナに指令する目標指令部と、前記空調利用可能電力を変化させて、前記電力制御装置に指令する上限指令部と、を備えている。
【発明の効果】
【0014】
本発明によると、空調設備の電力制御装置は、空調利用電力を空調利用可能電力以下に抑える。電力管理装置の上限指令部は、空調利用可能電力を変化させて、電力制御装置に指令する。したがって、本発明に係る電力システムは、状況に応じて空調利用可能電力を変化させることが可能である。空調利用可能電力が変化することで、空調設備の電力制御装置は、空調利用電力の抑制を緩和することが可能である。空調利用電力の抑制が緩和されると、電力管理装置は、再エネ発電設備の出力電力の抑制を緩和することが可能である。これにより、本発明に係る電力システムは、蓄電設備が導入されない、または、導入された蓄電設備が小容量であっても、空調利用可能電力が固定されている場合と比較して、再エネ発電設備の設備利用率を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】第1実施形態に係る電力システムの全体構成を示すブロック図である。
図2】空調利用可能電力による空調利用電力の抑制を説明するための図である。
図3】第2実施形態に係る電力システムの全体構成を示すブロック図である。
図4】第3実施形態に係る電力システムの全体構成を示すブロック図である。
図5】第4実施形態に係る電力システムの全体構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の好ましい実施の形態を、添付図面を参照して具体的に説明する。
【0017】
図1は、第1実施形態に係る電力システムB1の全体構成を示すブロック図である。電力システムB1は、電力系統Cに連系しており、電力系統Cから受電可能であるが、電力系統Cへの送電(逆潮流)はできない。電力システムB1は、電力システムB1と電力系統Cとの接続点における電力(以下「接続点電力」とする)が全体目標電力となるように制御される。電力システムB1は、電力管理装置A1、太陽光発電設備2、蓄電設備3、空調設備4、および負荷5を備えている。負荷5は、電力システムB1における空調設備4以外の、電力を消費する負荷をまとめて示している。なお、電力システムB1は、太陽光発電設備2、蓄電設備3、および空調設備4を、それぞれ複数備えてもよいし、蓄電設備3を備えなくてもよい。以下では、電力管理装置A1の管理対象である、太陽光発電設備2、蓄電設備3、および空調設備4をまとめて示す場合、「電力設備2~4」と記載する。なお、電力システムB1は、電気自動車の蓄電池を充電、または、充放電するEVスタンドなどの他の電力設備を備えてもよい。また、電力システムB1は、太陽光発電設備2の代わりに、または、さらに加えて、風力発電設備などの他の再エネ発電設備(再生可能エネルギーによる発電を行う発電設備)を備えてもよい。
【0018】
電力管理装置A1は、接続点電力P(t)を監視し、接続点電力P(t)を全体目標電力Pcに制御する。全体目標電力Pcの設定方法については後述する。電力管理装置A1は、再エネ出力予測部11、需要予測部12、計画部13、目標指令部14、および上限指令部15を備えている。
【0019】
再エネ出力予測部11は、気象サーバDから取得した気象情報に基づいて、太陽光発電設備2の未来の出力電力を予測する。気象情報には、天気および日射強度の予測情報が含まれている。再エネ出力予測部11は、気象情報および過去の実績情報などに基づいて、現在より先(例えば翌日)のデマンド時限(例えば30分)ごとの、太陽光発電設備2の出力電力を予測する。なお、再エネ出力予測部11による未来の出力電力の予測方法は限定されない。また、再エネ出力予測部11が未来の出力電力の予測のために使用する気象情報は、再エネ発電設備によって異なる。例えば、電力システムB1が風力発電設備を備えている場合、気象情報には、風向および風力の予測情報が含まれている。
【0020】
需要予測部12は、空調設備4および負荷5の未来の需要電力(受電電力)を予測する。需要予測部12は、過去の需要電力の情報などに基づいて、現在より先(例えば翌日)のデマンド時限ごとの需要電力を予測する。なお、需要予測部12による未来の需要電力の予測方法は限定されない。
【0021】
計画部13は、再エネ出力予測部11および需要予測部12の予測結果に基づいて、接続点電力の未来の全体目標電力を計画する。具体的には、計画部13は、再エネ出力予測部11が予測したデマンド時限ごとの太陽光発電設備2の出力電力と、需要予測部12が予測したデマンド時限ごとの需要電力とを用いて、デマンド時限ごとの全体目標電力Pcを算出して記憶する。そして、計画部13は、各デマンド時限が到来したときに、対応する全体目標電力Pcを目標指令部14に出力することで設定する。
【0022】
また、計画部13は、再エネ出力予測部11および需要予測部12の予測結果に基づいて、空調設備4に設定する空調利用可能電力を計画する。空調利用可能電力は、空調設備4が受電する電力である空調利用電力の上限値である。空調設備4は、空調利用電力が空調利用可能電力以下になるように制御する。本実施形態では、空調利用電力および空調利用可能電力はデマンド値であり、デマンド時限の間に受電する電力の平均電力である。具体的には、計画部13は、再エネ出力予測部11が予測したデマンド時限ごとの太陽光発電設備2の出力電力から、需要予測部12が予測したデマンド時限ごとの需要電力を減算する。そして、計画部13は、減算結果が所定値以上である場合、空調利用可能電力を大きくする。本実施形態では、計画部13は、減算結果がP1(例えば30kW)以上である場合、空調利用可能電力を、基準値P0からP2(例えば20kW)だけ増加させる。基準値P0はあらかじめ設定されている。なお、計画部13が減算結果に応じて、空調利用可能電力をどのように増加させるかは限定されない。例えば、計画部13は、空調利用可能電力を基準値P0から2段階以上で増加させてもよい。また、計画部13は、空調利用可能電力を減算結果に比例させて線型的に増加させてもよい。計画部13は、算出した空調利用可能電力を記憶する。そして、計画部13は、各デマンド時限が到来したときに、対応する空調利用可能電力を上限指令部15に出力することで設定する。
【0023】
目標指令部14は、電力システムB1と電力系統Cとの接続点で検出した電力値を、接続点電力P(t)として用いる。なお、目標指令部14は、電力設備2~4および負荷5でそれぞれ検出された個別の入出力電力である個別電力を受信して、これらの個別電力から算出される推算値を接続点電力P(t)として用いてもよい。目標指令部14は、計画部13によって設定された全体目標電力Pcと接続点電力P(t)との差に基づいて、電力設備2~4を制御する。具体的には、目標指令部14は、全体目標電力Pcと接続点電力P(t)との差に基づいて、各電力設備2~4の個別電力の目標値である個別目標電力をそれぞれ算出して、対応する電力設備2~4に指令として出力する。同じ種類の電力設備であっても、目標指令部14は、各電力設備の状況に応じて、それぞれ異なる個別目標電力を出力する。例えば、蓄電設備3が複数あった場合、目標指令部14は、それぞれの蓄電容量や残容量などに応じて、異なる個別目標電力を出力する。
【0024】
各電力設備2~4は、自身の個別電力を入力された個別目標電力に制御する。例えば、接続点電力P(t)が全体目標電力Pcより大きい場合、目標指令部14は、太陽光発電設備2に出力を上昇させる指令を行い、蓄電設備3に放電を行わせる指令を行い、空調設備4に受電電力を抑制する指令を行う。どの電力設備2~4に指令を行うか、また、指令の程度は、全体目標電力Pcと接続点電力P(t)との差や、各電力設備2~4の状態などによって異なる。目標指令部14は、あらかじめ設定されたアルゴリズムに従って、電力設備2~4に指令を行う。なお、目標指令部14と電力設備2~4との通信方法は限定されず、有線通信であってもよいし、無線通信であってもよい。
【0025】
上限指令部15は、計画部13によって設定された空調利用可能電力を、空調設備4に指令として出力する。上限指令部15が指令する空調利用可能電力は、再エネ出力予測部11の予測出力電力から需要予測部12の予測需要電力を減算した減算結果が大きいほど大きくなる。本実施形態では、空調利用可能電力は、減算結果がP1未満の場合は基準値P0であり、減算結果がP1以上の場合は基準値P0にP2を加算した値である。
【0026】
太陽光発電設備2は、太陽光発電を行う設備である。太陽光発電設備2は、太陽電池21およびパワーコンディショナ22を備えている。太陽電池21は、太陽光を受光して電力を発生させる。なお、太陽電池21の種類や接続形状などは限定されない。太陽電池21は、発電した直流電力をパワーコンディショナ22に出力する。パワーコンディショナ22は、太陽電池21から入力される直流電力を交流電力に変換して出力する。パワーコンディショナ22は、出力電力(個別電力)が、目標指令部14から指令される個別目標電力になるように制御を行う。
【0027】
蓄電設備3は、電力を蓄積する設備である。蓄電設備3は、蓄電池31およびパワーコンディショナ32を備えている。蓄電池31は、繰り返し充電により電力を蓄えることができる電池であり、例えば、リチウムイオン電池、ニッケル水素電池、ニッケルカドミウム電池、鉛蓄電池などの二次電池である。なお、蓄電池31は限定されず、電気二重層コンデンサなどのコンデンサを用いてもよい。蓄電池31は、パワーコンディショナ32より入力される直流電力を充電して蓄積し、蓄積された電力を放電して、直流電力をパワーコンディショナ32に出力する。パワーコンディショナ32は、蓄電池31から入力される直流電力を交流電力に変換して出力する。また、パワーコンディショナ32は、交流電力を直流電力に変換して蓄電池31に出力する。パワーコンディショナ32は、入出力電力(個別電力)が、目標指令部14から指令される個別目標電力になるように制御を行う。
【0028】
空調設備4は、電力システムB1を備える需要家の空調を行う設備である。空調設備4は、空調機器41および電力制御装置42を備えている。空調機器41は、空調を行う機器であり、例えばエアーコンディショナなどである。空調機器41は、電力制御装置42からの指令に応じて空調を行う。空調設備4は、複数の空調機器41を備えているが、図1においては1台の空調機器41のみを示している。
【0029】
電力制御装置42は、空調機器41を制御する。電力制御装置42は、各空調機器41の設定温度、風向、および風量などを調整し、また、空調機器41のオンオフを行うことで、需要家の空調を行う。また、電力制御装置42は、受電電力(個別電力)が、目標指令部14から指令される個別目標電力になるように制御を行う。さらに、電力制御装置42は、空調利用電力を、上限指令部15から指令される空調利用可能電力以下に抑えるように制御を行う。電力制御装置42は、空調利用電力を空調利用可能電力以下に抑える制御を、受電電力(個別電力)を個別目標電力にする制御より優先する。空調利用可能電力は、固定値ではなく、上述したように、計画部13によって計画されており、再エネ出力予測部11および需要予測部12の予測結果に基づいて変化する。
【0030】
図2は、空調利用可能電力による空調利用電力の抑制を説明するための図である。図2(a)は、比較のための参考図であり、空調利用可能電力が固定された場合を示している。図2(b)、(c)は、電力システムB1の場合を示している。図2(b)は、電力管理装置A1における、空調利用可能電力の設定方法を示している。図2(c)は、空調設備4における空調利用電力の抑制を示している。各図において横軸はデマンド時限を示しており、縦軸はデマンド値を示している。図2(a)、(c)の白色の棒グラフは、各デマンド時限における空調要求電力を示している。空調要求電力は、外部から空調設備4に要求される空調を行った場合に必要となる電力であり、空調利用電力および空調利用可能電力と同様、デマンド値である。図2(a)、(c)のハッチングを付した棒グラフは、各デマンド時限での空調利用電力を示しており、太い実線は空調利用可能電力を示している。図2(b)の実線は再エネ出力予測部11の予測出力電力を示しており、破線は需要予測部12の予測需要電力を示しており、太い実線は予測出力電力から予測需要電力を減算した減算結果を示している。
【0031】
図2(a)、(c)に示すように、空調要求電力が空調利用可能電力以下の場合、空調利用電力は空調要求電力と同じ大きさになっている。一方、空調要求電力が空調利用可能電力を超える場合、電力制御装置42による制御によって、空調利用電力は空調利用可能電力に抑えられている。図2(a)に示すように、空調利用可能電力が基準値P0に固定されている場合、多くのデマンド時限で空調利用電力の抑制が行われる。
【0032】
一方、図2(b)、(c)に示すように、電力システムB1の場合、電力管理装置A1から空調設備4に指令される空調利用可能電力は、固定値ではなく、予測出力電力および予測需要電力に基づいて変化する。図2(b)に示すように、予測出力電力から予測需要電力を減算した減算結果(太い実線参照)は、12:00のデマンド時限から14:30のデマンド時限まで、P1以上になっている。したがって、図2(c)に示すように、この間のデマンド時限において、空調利用可能電力は、基準値P0にP2を加算した値になっている。これにより、図2(a)では空調利用電力が抑制されていた13:00および13:30のデマンド時限において、空調利用電力が抑制されなくなっている。また、14:00および14:30のデマンド時限において、空調利用電力の抑制が緩和されている。
【0033】
次に、本実施形態に係る電力管理装置A1および電力システムB1の作用および効果について説明する。
【0034】
本実施形態によると、空調設備4の電力制御装置42は、空調利用電力を空調利用可能電力以下に抑える制御を行う。電力管理装置A1は、空調利用可能電力を固定値ではなく、変化させて電力制御装置42に指令する。したがって、電力システムB1は、状況に応じて空調利用可能電力を変化させることが可能である。空調利用可能電力が変化することで、空調設備4の電力制御装置42は、空調利用電力の抑制を緩和することが可能である。空調利用電力の抑制が緩和されると、電力管理装置A1は、太陽光発電設備2の出力電力の抑制を緩和することが可能である。これにより、電力システムB1は、蓄電設備が導入されない、または、導入された蓄電設備が小容量であっても、空調利用可能電力が固定されている場合と比較して、再エネ発電設備の設備利用率を向上できる。
【0035】
また、本実施形態によると、電力管理装置A1は、再エネ出力予測部11の予測出力電力から需要予測部12の予測需要電力を減算した減算結果が大きい場合に、空調利用可能電力を大きくする。したがって、電力システムB1は、余剰電力が大きくなると予想される場合に空調利用可能電力を大きくすることで、空調利用電力の抑制を緩和して、できるだけ空調要求量に応じた制御を可能にできる。また、空調利用電力が大きくなることで余剰電力が抑制されるので、電力システムB1は、太陽光発電設備2の出力電力の抑制を緩和することが可能である。
【0036】
また、本実施形態によると、再エネ出力予測部11が、気象情報に基づいて太陽光発電設備2の出力電力を予測する。また、需要予測部12が、過去の需要電力の情報などに基づいて需要電力を予測する。これにより、計画部13は、空調利用可能電力を適切に計画できる。また、計画部13は、接続点電力の全体目標電力を適切に計画できる。
【0037】
また、本実施形態によると、目標指令部14が空調設備4の個別目標電力も算出して空調設備4に指令として出力し、空調設備4が受電電力(個別電力)を個別目標電力にする制御を行っている。つまり、空調設備4も、接続点電力P(t)を全体目標電力Pcにする制御に加わっている。したがって、空調設備4が当該制御に加わっていない場合と比較して、電力システムB1は、接続点電力P(t)をより早く、全体目標電力Pcに制御できる。
【0038】
なお、本実施形態では、計画部13が、再エネ出力予測部11および需要予測部12の予測結果に基づいて空調利用可能電力を計画する場合について説明したが、これに限られない。計画部13は、再エネ出力予測部11の予測結果のみに基づいて、空調利用可能電力を計画してもよい。また、計画部13は、気象サーバDから取得した気象情報に基づいて、空調利用可能電力を計画してもよい。例えば、計画部13は、天気および日射強度の予測情報から、太陽光発電設備2の出力電力が大きくなると予測される時間帯において、空調利用可能電力を大きくするように計画してもよい。また、計画部13は、需要予測部12の予測結果のみに基づいて、空調利用可能電力を計画してもよい。
【0039】
また、本実施形態では、計画部13が空調利用可能電力を、基準値P0から増加させる場合について説明したが、これに限られない。計画部13は、例えば、減算結果が第2の所定値(<P1)以下である場合、空調利用可能電力を、基準値P0から減少させてもよい。この場合、電力システムB1は、余剰電力が小さくなると予想される場合に空調利用可能電力を小さくすることで、空調利用電力をさらに抑制できる。なお、減算結果が小さい局面において、太陽光発電設備2の出力電力が抑制されることはほとんどないので、再エネ発電設備の設備利用率の向上は妨げられない。
【0040】
また、本実施形態では、目標指令部14が、計画部13によって計画された全体目標電力Pcを設定される場合について説明したが、これに限られない。例えば、目標指令部14は、図示しない上位機器から入力される全体目標電力Pcを設定されてもよい。
【0041】
また、本実施形態では、上限指令部15が、計画部13によって設定された空調利用可能電力を、空調設備4に指令として出力する場合について説明したが、これに限られない。例えば、計画部13が空調利用可能電力の変化量を設定して、上限指令部15が当該変化量を、空調設備4に指令として出力してもよい。また、計画部13が空調利用可能電力を基準値のままとするか上昇させるかを設定して、上限指令部15が当該設定を空調設備4に指令として出力してもよい。
【0042】
図3は、第2実施形態に係る電力システムB2の全体構成を示すブロック図である。図3において、第1実施形態に係る電力システムB1と同一または類似の要素には同一の符号を付して、重複する説明を省略する。本実施形態に係る電力システムB2は、空調設備4が、受電電力(個別電力)を個別目標電力にする制御を行わない点で、第1実施形態に係る電力システムB1とは異なる。
【0043】
本実施形態に係る電力管理装置A2の目標指令部14は、各電力設備2~3の個別目標電力をそれぞれ算出して、対応する電力設備2~3に指令として出力するが、空調設備4の個別目標電力は算出しない。本実施形態に係る空調設備4の電力制御装置42は、目標指令部14から個別目標電力を受信せず、受電電力(個別電力)を個別目標電力にする制御を行わない。つまり、空調設備4は、接続点電力P(t)を全体目標電力Pcにする制御に加わっていない。空調設備4の電力制御装置42は、各空調機器41の制御と、空調利用電力を空調利用可能電力以下に抑える制御だけを行う。
【0044】
本実施形態においても、電力管理装置A2は、空調利用可能電力を固定値ではなく、変化させて電力制御装置42に指令する。したがって、電力システムB2は、状況に応じて空調利用可能電力を変化させることが可能である。これにより、電力システムB2は、蓄電設備が導入されない、または、導入された蓄電設備が小容量であっても、空調利用可能電力が固定されている場合と比較して、再エネ発電設備の設備利用率を向上できる。また、電力システムB2は、電力システムB1と共通する構成をとることにより、電力システムB1と同等の効果を奏する。
【0045】
図4は、第3実施形態に係る電力システムB3の全体構成を示すブロック図である。図4において、第1実施形態に係る電力システムB1と同一または類似の要素には同一の符号を付して、重複する説明を省略する。本実施形態に係る電力システムB3は、予測に基づいて空調利用可能電力を変更するのではなく、現在の状況に基づいて空調利用可能電力を変更する点で、第1実施形態に係る電力システムB1とは異なる。
【0046】
本実施形態に係る電力管理装置A3は、再エネ出力予測部11、需要予測部12、および計画部13を備えておらず、代わりに、再エネ出力検出部16および受電電力検出部17を備えている。再エネ出力検出部16は、太陽光発電設備2の現在の出力電力を検出する。受電電力検出部17は、空調設備4および負荷5の現在の受電電力を検出する。本実施形態に係る目標指令部14は、上位機器Eから入力される全体目標電力Pcと接続点電力P(t)との差に基づいて、電力設備2~4を制御する。本実施形態に係る上限指令部15は、再エネ出力検出部16および受電電力検出部17の検出結果に基づいて、空調設備4に設定する空調利用可能電力を算出する。具体的には、上限指令部15は、再エネ出力検出部16が検出した太陽光発電設備2の出力電力から、需要予測部12が検出した需要電力を減算する。そして、上限指令部15は、減算結果が所定値以上である場合、空調利用可能電力を大きくする。本実施形態では、上限指令部15は、減算結果がP1(例えば30kW)以上である場合、空調利用可能電力を、基準値P0からP2(例えば20kW)増加させる。上限指令部15は、算出した空調利用可能電力を、空調設備4に指令として出力する。
【0047】
本実施形態においても、電力管理装置A3は、空調利用可能電力を固定値ではなく、変化させて電力制御装置42に指令する。したがって、電力システムB3は、状況に応じて空調利用可能電力を変化させることが可能である。これにより、電力システムB3は、蓄電設備が導入されない、または、導入された蓄電設備が小容量であっても、空調利用可能電力が固定されている場合と比較して、再エネ発電設備の設備利用率を向上できる。また、電力システムB3は、電力システムB1と共通する構成をとることにより、電力システムB1と同等の効果を奏する。さらに、電力システムB3は、現在の状況に基づいて空調利用可能電力を変更するので、予測に基づいて空調利用可能電力を変更する場合と比較して、より正確に状況に合わせた変更を行うことが可能である。
【0048】
図5は、第4実施形態に係る電力システムB4の全体構成を示すブロック図である。図5において、第1実施形態に係る電力システムB1と同一または類似の要素には同一の符号を付して、重複する説明を省略する。
【0049】
本実施形態に係る電力システムB4は、電力管理装置A4が、接続点電力P(t)を全体目標電力Pcに制御するための指標prを算出し、各電力設備2~4に共通の指標prを指令として出力する点で、第1実施形態に係る電力システムB1とは異なる。各電力設備2~4は、電力管理装置A4から入力された共通の指標prを用いて、それぞれ設定されている最適化問題に基づいて、自設備の個別電力の目標値である個別目標電力を算出する。そして、個別電力が個別目標電力になるように制御を行う。各電力設備2~4が指標prに基づいて、自律的に個別電力を制御することで、接続点電力P(t)が全体目標電力Pcに制御される。指標prを用いた自律分散協調制御については、例えば特許文献2に開示されている。
【0050】
電力管理装置A4は、目標指令部14に代えて目標指令部14’を備えている。目標指令部14’は、全体目標電力Pcと接続点電力P(t)との差に基づいて指標prを算出し、各電力設備2~4に、個別目標電力の代わりに、共通の指標prを指令として出力する。指標prの算出方法の説明は省略する。
【0051】
太陽光発電設備2は、パワーコンディショナ22に代えて、パワーコンディショナ23を備えている。パワーコンディショナ23は、目標電力算出部231および出力制御部232を備えている。目標電力算出部231は、目標指令部14’から入力された指標prを用いて、あらかじめ設定されている最適化問題に基づいて、個別目標電力を算出する。なお、目標電力算出部231には、太陽電池21の制御に適した最適化問題があらかじめ設定されている。出力制御部232は、目標電力算出部231が算出した個別目標電力に基づいて、個別電力の制御を行う。つまり、パワーコンディショナ23は、パワーコンディショナ22に目標電力算出部231が追加されたものである。
【0052】
蓄電設備3は、パワーコンディショナ32に代えて、パワーコンディショナ33を備えている。パワーコンディショナ33は、パワーコンディショナ32に、目標電力算出部231と同様の構成が追加されたものである。なお、パワーコンディショナ33には、蓄電池の充放電に適した最適化問題があらかじめ設定されている。
【0053】
空調設備4は、電力制御装置42に代えて、電力制御装置43を備えている。電力制御装置43は、電力制御装置42に、目標電力算出部231と同様の構成が追加されたものである。なお、電力制御装置43には、空調制御に適した最適化問題があらかじめ設定されている。
【0054】
本実施形態においても、電力管理装置A4は、空調利用可能電力を固定値ではなく、変化させて電力制御装置42に指令する。したがって、電力システムB4は、状況に応じて空調利用可能電力を変化させることが可能である。これにより、電力システムB4は、蓄電設備が導入されない、または、導入された蓄電設備が小容量であっても、空調利用可能電力が固定されている場合と比較して、再エネ発電設備の設備利用率を向上できる。また、電力システムB4は、電力システムB1と共通する構成をとることにより、電力システムB1と同等の効果を奏する。さらに、本実施形態によると、電力管理装置A4は、各電力設備2~4の個別の状態などを把握することなく、指標prを算出して出力するだけなので、演算や通信の負担が小さい。つまり、電力管理装置A4は、高性能で高価な装置である必要がないので、初期導入費用を軽減できる。また、電力システムB4を拡張する場合に、電力管理装置A4の大きな改修が必要にならない。
【0055】
なお、電力管理装置A4が各電力設備2~4に出力する指標prは共通のものに限られない。電力管理装置A4は、電力設備の種類ごとにそれぞれ異なる指標prを出力してもよい。ただし、電力管理装置A4は、同じ種類の電力設備には共通の指標prを出力する。
【0056】
本発明に係る電力管理装置および電力システムは、上述した実施形態に限定されるものではない。本発明に係る電力管理装置および電力システムの各部の具体的な構成は、種々に設計変更自在である。
【符号の説明】
【0057】
B1~B4:電力システム、A1~A4:電力管理装置、11:再エネ出力予測部、12:需要予測部、13:計画部、14:目標指令部、15:上限指令部、2:太陽光発電設備、23:パワーコンディショナ、231:目標電力算出部、232:出力制御部、4:空調設備、42:電力制御装置
図1
図2
図3
図4
図5