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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024137277
(43)【公開日】2024-10-07
(54)【発明の名称】会計処理装置、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G07G 1/12 20060101AFI20240927BHJP
   G07G 1/01 20060101ALI20240927BHJP
【FI】
G07G1/12 321D
G07G1/12 321K
G07G1/01 301C
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023048739
(22)【出願日】2023-03-24
(71)【出願人】
【識別番号】000003562
【氏名又は名称】東芝テック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 尉修
【テーマコード(参考)】
3E142
【Fターム(参考)】
3E142AA01
3E142DA07
3E142FA22
3E142FA42
3E142GA41
3E142JA01
(57)【要約】
【課題】セミセルフ方式あるいはフルセルフ方式に応じた状態に簡単に変更できる会計処理装置を提供すること。
【解決手段】実施形態における会計処理装置は、登録画面表示手段、受信手段、会計画面表示手段、会計処理手段を備える。登録画面表示手段は、待機画面の表示中に入力操作を受け付けた場合に、購買対象とする商品に係る第1情報の登録を受け付けるための商品登録画面を表示する。受信手段は、登録機から商品の取引に係る第2情報を受信する。会計画面表示手段は、前記第2情報が受信された場合に、前記第2情報をもとにした商品に対する会計処理のための会計画面を表示する。会計処理手段は、前記商品登録画面を通じて受け付けられた前記第1情報、あるいは前記受信手段により受信された前記第2情報をもとに、商品に対する会計処理をする。
【選択図】 図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
待機画面の表示中に入力操作を受け付けた場合に、購買対象とする商品に係る第1情報の登録を受け付けるための商品登録画面を表示する登録画面表示手段と、
登録機から商品の取引に係る第2情報を受信する受信手段と、
前記第2情報が受信された場合に、前記第2情報をもとにした商品に対する会計処理のための会計画面を表示する会計画面表示手段と、
前記商品登録画面を通じて受け付けられた前記第1情報、あるいは前記受信手段により受信された前記第2情報をもとに、商品に対する会計処理をする会計処理手段と、
を有する会計処理装置。
【請求項2】
前記会計画面表示手段は、会計画面において前記商品登録画面への表示の切り替え指示を受け付けるためのボタンを含む第1会計画面と、前記ボタンを含まない第2会計画面とを、予め設定された画面設定に応じて切り替える、請求項1記載の会計処理装置。
【請求項3】
前記登録画面表示手段は、前記商品登録画面に会計画面の切り替え指示を受け付けるための画面変更ボタンを表示させ、
前記会計画面表示手段は、前記画面変更ボタンに対する操作に応じて設定された前記画面設定に応じて、前記第1会計画面と前記第2会計画面とを切り替える、請求項2記載の会計処理装置。
【請求項4】
前記登録画面表示手段は、前記商品登録画面において受け付けられた前記第1情報を表示させ、前記画面変更ボタンに対する操作に応じて、前記第1情報の表示状態をホームページする、請求項3記載の会計処理装置。
【請求項5】
コンピュータを、
待機画面の表示中に入力操作を受け付けた場合に、購買対象とする商品に係る第1情報の登録を受け付けるための商品登録画面を表示する登録画面表示手段と、
登録機から商品の取引に係る第2情報を受信する受信手段と、
前記第2情報が受信された場合に、前記第2情報をもとにした商品に対する会計処理のための会計画面を表示する会計画面表示手段と、
前記商品登録画面を通じて受け付けられた前記第1情報、あるいは前記受信手段により受信された前記第2情報をもとに、商品に対する会計処理をする会計処理手段として機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、会計処理装置、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、スーパーマーケット等の小売店では、労力の軽減及び効率化等の観点から、セミセルフ方式あるいはフルセルフ方式と称される会計システムが注目されている。
【0003】
セミセルフ方式の会計システムは、客の購買商品を登録する登録機と、購買商品の代金支払いを受けて客との売買取引を決済する会計機とを分離する。そして、店の従業員である店員が登録機を操作し、客が会計機を操作するようにしたものである。
【0004】
一方、フルセルフ方式の会計システムは、客の購買商品を登録する登録機と、購買商品の代金支払いを受けて客との売買取引を決済する会計機の両方の機能を備え、客が購買商品の登録と購買商品の代金支払いの両方を操作するようにとしたものである。
【0005】
従来では、セミセルフ方式とフルセルフ方式とを切り替えて動作可能とする会計システムも考えられているが、動作を切り替えるためには特別な作業、例えば店員による切り替え操作、動作方式の設定を変更して装置を再起動させる操作などが必要となっていた。このため、例えば、店舗の混雑状況などに応じて、セミセルフ方式あるいはフルセルフ方式に応じた状態に簡単に変更できるようにすることが望まれている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2001-076261号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の実施形態が解決しようとする課題は、セミセルフ方式あるいはフルセルフ方式に応じた状態に簡単に変更できる会計処理装置、及びプログラムを提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
実施形態における会計処理装置は、登録画面表示手段、受信手段、会計画面表示手段、会計処理手段を備える。登録画面表示手段は、待機画面の表示中に入力操作を受け付けた場合に、購買対象とする商品に係る第1情報の登録を受け付けるための商品登録画面を表示する。受信手段は、登録機から商品の取引に係る第2情報を受信する。会計画面表示手段は、前記第2情報が受信された場合に、前記第2情報をもとにした商品に対する会計処理のための会計画面を表示する。会計処理手段は、前記商品登録画面を通じて受け付けられた前記第1情報、あるいは前記受信手段により受信された前記第2情報をもとに、商品に対する会計処理をする。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、本実施形態に係る会計システムの概略構成を示す模式図である。
図2図2は、登録機の要部回路構成を示すブロック図である。
図3図3は、会計処理装置の要部回路構成を示すブロック図である。
図4図4は、サーバの要部回路構成を示すブロック図である。
図5図5は、会計処理装置のプロセッサが会計プログラムにしたがって実行する情報処理の要部手順を示す流れ図である。
図6図6は、会計処理装置のプロセッサが会計プログラムにしたがって実行する情報処理の要部手順を示す流れ図である。
図7図7は、登録機のプロセッサが登録プログラムにしたがって実行する情報処理の要部手順を示す流れ図である。
図8A図8Aは、登録機のプロセッサが登録プログラムにしたがって実行する情報処理の要部手順を示す流れ図である。
図8B図8Bは、登録機のプロセッサが登録プログラムにしたがって実行する情報処理の要部手順を示す流れ図である。
図9図9は、会計処理装置のタッチパネルにおける表示画面の一例を示す図である。
図10図10は、会計処理装置のタッチパネルにおける表示画面の一例を示す図である。
図11図11は、会計処理装置のタッチパネルにおける表示画面の一例を示す図である。
図12図12は、会計処理装置のタッチパネルにおける表示画面の一例を示す図である。
図13図13は、会計処理装置のタッチパネルにおける表示画面の一例を示す図である。
図14図14は、会計処理装置のタッチパネルにおける表示画面の一例を示す図である。
図15図15は、会計処理装置のタッチパネルにおける表示画面の一例を示す図である。
図16図16は、会計処理装置のタッチパネルにおける表示画面の一例を示す図である。
図17図17は、会計処理装置のタッチパネルにおける表示画面の一例を示す図である。
図18図18は、登録機のタッチパネルにおける表示画面の一例を示す図である。
図19図19は、登録機のタッチパネルにおける表示画面の一例を示す図である。
図20図20は、登録機のタッチパネルにおける表示画面の一例を示す図である。
図21図21は、登録機のタッチパネルにおける表示画面の一例を示す図である。
図22図22は、登録機のタッチパネルにおける表示画面の一例を示す図である。
図23図23は、登録機のタッチパネルにおける表示画面の一例を示す図である。
図24図24は、登録機のタッチパネルにおける表示画面の一例を示す図である。
図25図25は、会計処理装置のタッチパネルにおける表示画面の一例を示す図である。
図26図26は、会計処理装置のタッチパネルにおける表示画面の一例を示す図である。
図27図27は、会計処理装置のタッチパネルにおける表示画面の一例を示す図である。
図28図28は、会計処理装置のタッチパネルにおける表示画面の一例を示す図である。
図29図29は、会計処理装置のタッチパネルにおける表示画面の一例を示す図である。
図30図30は、会計処理装置のタッチパネルにおける表示画面の一例を示す図である。
図31図31は、会計処理装置のタッチパネルにおける表示画面の一例を示す図である。
図32図32は、会計処理装置のタッチパネルにおける表示画面の一例を示す図である。
図33図33は、会計処理装置のタッチパネルにおける表示画面の一例を示す図である。
図34図34は、会計処理装置のタッチパネルにおける表示画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、会計システムにおけるセミセルフ方式あるいはフルセルフ方式に応じた状態に簡単に変更できる会計処理装置の実施形態について、図面を用いて説明する。
【0011】
図1は、本実施形態に係る会計システム10の概略構成を示す模式図である。会計システム10は、登録機11と、会計処理装置12と、サーバ13と、これらを接続するネットワーク14と、を含む。ネットワーク14の種類は特に限定されないが、一般的には有線又は無線のLAN(local area network)が適用される。
【0012】
登録機11は、会計システム10がセミセルフ方式によって動作される場合に、チェッカと呼ばれる役割を担った店員21により操作され、客の購買商品が登録される。会計処理装置12は、会計システム10がセミセルフ方式あるいはフルセルフ方式の何れの方式で動作される場合も、店舗で商品を購入する客22によって操作される。会計処理装置12は、客の購買商品を登録する登録機と、購買商品の代金支払いを受けて客との売買取引を決済する会計機の両方の機能を備える。会計処理装置12は、会計システム10がセミセルフ方式によって動作される場合に、登録機11によって登録された購買商品の代金支払いを受けて客との売買取引を決済する会計機(ハイブリッドPOS(Point Of Sales)装置)として運用される。また、会計処理装置12は、会計システム10がフルセルフ方式によって動作される場合に、客の操作により購買商品の登録と購買商品の代金支払いの両方の処理を実行するフルセルフPOS装置として運用される。
【0013】
会計処理装置12を操作して売買の取引を決済する客22は、決済者、購買者等と称することができる。なお、取引は、購買商品に対する代金の支払いに限定されない。例えば、役務に対する対価の支払いも取引の一態様である。
【0014】
登録機11は、図1においては、作業テーブル23に取り付けられる。作業テーブル23は、矩形の天板を有する。複数の作業テーブル23が、天板の長手方向がほぼ並行するように配置されることにより、客22のための通路、いわゆるチェックアウトレーンが形成される。
【0015】
登録機11及び会計処理装置12は、チェックアウトレーン毎に配置される。1つのチェックアウトレーンに対し、登録機11は1台配置され、会計処理装置12は複数台配置される。そして登録機11は、会計システム10がセミセルフ方式によって動作される場合に、同じチェックアウトレーンに配置された会計処理装置12に売買の取引に係る情報を送信する。登録機11は、取引に係る情報を、サーバ13を介して会計処理装置12に送信してもよいし、サーバ13を介さずに会計処理装置12に送信してもよい。また登録機11は、同じチェックアウトレーンに配置された会計処理装置12のみならず、隣接するチェックアウトレーンに配置された会計処理装置12に対しても、取引に係る情報を送信することも可能である。
【0016】
因みに、図1では、2つのチェックアウトレーンに対し、それぞれ1台の登録機11と2台の会計処理装置12とを配置した例を示している。詳しくは、登録機IDが“111”の1台の登録機11(111)と、会計機IDが“121”及び“122”の2台の会計処理装置12(121)及び会計処理装置12(122)とが1つのチェックアウトレーンに配置され、登録機IDが“112”の1台の登録機11(112)と、会計機IDが“123”及び“124”の2台の会計処理装置12(123)及び会計処理装置12(124)とがもう1つのチェックアウトレーンに配置されている。このような配置において、本実施形態では、一方の登録機11(111)は同一チェックアウトレーンの会計処理装置12(121)及び会計処理装置12(122)に加えて隣接するチェックアウトレーンの会計処理装置12(123)に対して取引に係る情報を送信可能とする。同様に、他方の登録機11(112)は同一チェックアウトレーンの会計処理装置12(123)及び会計処理装置12(124)に加えて隣接するチェックアウトレーンの会計処理装置12(122)に対して取引に係る情報を送信可能とする。
【0017】
なお、登録機IDは、各登録機11を個々に識別するために登録機11毎に設定された一意の識別子である。会計機IDは、各会計処理装置12を個々に識別するために会計処理装置12毎に設定された一意の識別子である。
【0018】
一方、店員21の操作により登録機11に対する購買商品の登録がされず、会計処理装置12に対して取引に係る情報が送信されない場合に、会計処理装置12は、客22の操作により購買商品の登録と購買商品の代金支払いの両方の処理を実行することができる。すなわち、フルセルフPOS装置として運用される。
【0019】
図2は、登録機11の要部回路構成を示すブロック図である。登録機11は、プロセッサ31、メインメモリ32、補助記憶デバイス33、時計34、通信インターフェース35、キーボード36、スキャナ37、タッチパネル38、客用ディスプレイ39、プリンタ40、カードリーダ41、自動釣銭機42及びシステム伝送路43等を備える。システム伝送路43は、アドレスバス、データバス、制御信号線等を含む。システム伝送路43は、プロセッサ31と他の各部とを直接又は信号入出力回路を介して接続し、相互間で授受されるデータ信号を伝送する。
【0020】
登録機11は、プロセッサ31と、メインメモリ32、補助記憶デバイス33、時計34及び通信インターフェース35とをシステム伝送路43で接続することにより、コンピュータを構成する。そして登録機11は、そのコンピュータに、システム伝送路43を介してキーボード36、スキャナ37、タッチパネル38、客用ディスプレイ39、プリンタ40、カードリーダ41等のデバイスを接続する。
【0021】
プロセッサ31は、上記コンピュータの中枢部分に相当する。プロセッサ31は、オペレーティングシステム又はアプリケーションプログラムに従って、登録機11としての各種の機能を実現するべく各部を制御する。プロセッサ31は、複数の処理を並行して実行可能なマルチコア又はマルチスレッドタイプであることが好ましい。プロセッサ31は、例えばCPU(Central Processing Unit)である。
【0022】
メインメモリ32は、上記コンピュータの主記憶部分に相当する。メインメモリ32は、不揮発性のメモリ領域と揮発性のメモリ領域とを含む。メインメモリ32は、不揮発性のメモリ領域ではオペレーティングシステム又はアプリケーションプログラムを記憶する。メインメモリ32は、プロセッサ31が各部を制御するための処理を実行する上で必要なデータを不揮発性又は揮発性のメモリ領域で記憶する場合もある。メインメモリ32は、揮発性のメモリ領域を、プロセッサ31によってデータが適宜書き換えられるワークエリアとして使用する。不揮発性のメモリ領域は、例えばROM(Read Only Memory)である。揮発性のメモリ領域は、例えばRAM(Random Access Memory)である。
【0023】
補助記憶デバイス33は、上記コンピュータの補助記憶部分に相当する。例えばEEPROM(Electric Erasable Programmable Read-Only Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、あるいはSSD(Solid State Drive)等が補助記憶デバイス33となり得る。補助記憶デバイス33は、プロセッサ31が各種の処理を行う上で使用するデータ、プロセッサ31での処理によって作成されたデータ等を保存する。補助記憶デバイス33は、上記のアプリケーションプログラムを記憶する場合もある。
【0024】
時計34は、日付と時刻を計時する。プロセッサ31は、時計34によって計時されている日付と時刻を現在日時として処理する。
【0025】
通信インターフェース35は、ネットワーク14を介して接続されたサーバ13及び会計処理装置12との間でデータ通信を行う。通信インターフェース35は、ネットワーク14を介して接続された他の登録機11との間でデータ通信を行うこともできる。
【0026】
キーボード36は、客が購入する商品に係るデータの入力等に必要な種々のキーを配置した入力デバイスである。
【0027】
スキャナ37は、バーコード、二次元コード等のコードシンボルを読み取るための入力デバイスである。スキャナ37は、レーザ光の走査によりコードシンボルを読み取るタイプであってもよいし、撮像デバイスで撮像した画像からコードシンボルを読み取るタイプであってもよい。
【0028】
タッチパネル38は、ディスプレイに文字、記号、画像等からなる表示要素を表示可能な表示デバイスである。またタッチパネル38は、ディスプレイに対するタッチ操作位置をセンサで検知し、その位置の表示要素が入力されたものとして処理する入力デバイスでもある。タッチパネル38は、登録機11のオペレータである店員に対して情報を表示し、その店員による操作入力を受け付ける。
【0029】
客用ディスプレイ39は、登録機11に登録された商品の商品名、価格等の情報を客22に対して表示するために設けられた表示デバイスである。
【0030】
プリンタ40は、レシート用紙に買上レシート、クレジットカード伝票等に係るデータを印刷する出力デバイスである。プリンタ40によって種々のデータが印刷されたレシート用紙は、カッタによりカットされて、レシート発行口から発行される。プリンタ40は、例えばサーマルプリンタまたはドットインパクトプリンタ等によって実現される。
【0031】
カードリーダ41は、クレジットカード、電子マネーカード、ポイントカード等のカード媒体に記録されたデータを読み取る入力デバイスである。カード媒体が磁気カードの場合、カードリーダ41は磁気カードリーダである。カード媒体がICカードの場合、カードリーダ41は、ICカードリーダである。登録機11は、カードリーダ41として磁気カードリーダまたはICカードリーダのいずれか一方を備えていてもよいし、両方を備えていてもよい。カードリーダ41は、カードへのデータ書込み機能を有したカードリーダ・ライタであってもよい。
【0032】
自動釣銭機42は、現金を処理する装置である。自動釣銭機42は、紙幣投入口、紙幣排出口、硬貨投入口及び硬貨排出口を有する。自動釣銭機42は、紙幣投入口に投入された紙幣を処理する。自動釣銭機42は、釣銭としての紙幣を紙幣排出口から排出する。自動釣銭機42は、硬貨投入口に投入された硬貨を受け入れて処理する。自動釣銭機42は、釣銭としての硬貨を硬貨排出口から排出する。
【0033】
このような登録機11のハードウェアとしては、例えば既存のPOS端末を利用することができる。なお、登録機11に接続されるデバイスは、図2に示すキーボード36、スキャナ37、タッチパネル38、客用ディスプレイ39、プリンタ40及びカードリーダ41に限定されるものではない。登録機11の用途において必要なデバイスを追加したり、一部のデバイスを省略したりしてもよい。
【0034】
登録機11は、メインメモリ32の揮発性メモリ領域の一部を状態テーブル321の領域としている。状態テーブル321は、当該登録機11に接続された複数台の会計処理装置12の状態を示す情報を記憶するための領域である。
【0035】
状態テーブル321は、会計機IDと関連付けてステータスを記憶する。ステータスは、対応する会計機IDで識別される会計処理装置12の状態を示す情報である。具体的には、ステータスは、会計処理装置12が取引に係る情報を受信可能な状態であるときを示す値を“0”とし、会計処理装置12が会計処理中であるときを示す値を“1”とし、会計処理装置12が決済終了後の待機中であるときを示す値を“2”とする。また、取引に係る情報の送信対象でない会計処理装置12に対しては、そのステータスを“9”とする。したがって図4は、登録機IDが“111”の登録機11(111)が有する状態テーブル321を示している。登録機IDが“112”の登録機11(112)が有する状態テーブル321は、会計機IDが“121”の会計処理装置12(121)に対するステータスが“9”となり、他の会計処理装置12に対するステータスが“0”、“1”、又は“2”となる。
【0036】
登録機11は、店員21の操作によって客の購買商品を登録し、購買対象とする商品に係る情報会計処理装置12に送信するための機能を、プロセッサ31が実現するための登録プログラムを実装している。登録プログラムは、アプリケーションソフトウェアの一種であり、補助記憶デバイス33にインストールされている。登録プログラムは、メインメモリ32にインストールされてもよい。登録プログラムをメインメモリ32又は補助記憶デバイス33にインストールする方法は特に限定されない。リムーバブルな記録媒体に会計プログラムを記録して、あるいはネットワークを介した通信により登録プログラムを配信して、登録プログラムをメインメモリ32又は補助記憶デバイス33にインストールすることができる。記録媒体は、SDメモリカード、USBメモリ等のようにプログラムを記憶でき、かつ装置が読み取り可能であれば、その形態は問わない。
【0037】
図3は、会計処理装置12の要部回路構成を示すブロック図である。会計処理装置12は、プロセッサ61、メインメモリ62、補助記憶デバイス63、時計64、通信インターフェース65、自動釣銭機66、タッチパネル67、カードリーダ68、スキャナ69、プリンタ70及びシステム伝送路71等を備える。システム伝送路71は、アドレスバス、データバス、制御信号線等を含む。システム伝送路71は、プロセッサ61と他の各部とを直接又は信号入出力回路を介して接続し、相互間で授受されるデータ信号を伝送する。
【0038】
会計処理装置12は、プロセッサ61と、メインメモリ62、補助記憶デバイス63、時計64及び通信インターフェース65とをシステム伝送路71で接続することにより、コンピュータを構成する。そして会計処理装置12は、そのコンピュータに、システム伝送路71を介して自動釣銭機66、タッチパネル67、カードリーダ68、スキャナ69、プリンタ70等のデバイスを接続する。
【0039】
プロセッサ61は、上記コンピュータの中枢部分に相当する。プロセッサ61は、オペレーティングシステム又はアプリケーションプログラムに従って、会計処理装置12としての各種の機能を実現するべく各部を制御する。プロセッサ61は、複数の処理を並行して実行可能なマルチコア又はマルチスレッドタイプであることが好ましい。プロセッサ61は、例えばCPUである。
【0040】
メインメモリ62は、上記コンピュータの主記憶部分に相当する。メインメモリ62は、不揮発性のメモリ領域と揮発性のメモリ領域とを含む。メインメモリ62は、不揮発性のメモリ領域ではオペレーティングシステム又はアプリケーションプログラムを記憶する。メインメモリ62は、プロセッサ61が各部を制御するための処理を実行する上で必要なデータを不揮発性又は揮発性のメモリ領域で記憶する場合もある。メインメモリ62は、揮発性のメモリ領域を、プロセッサ61によってデータが適宜書き換えられるワークエリアとして使用する。不揮発性のメモリ領域は、例えばROMである。揮発性のメモリ領域は、例えばRAMである。
【0041】
補助記憶デバイス63は、上記コンピュータの補助記憶部分に相当する。例えばEEPROM、HDD、あるいはSSD等が補助記憶デバイス63となり得る。補助記憶デバイス63は、プロセッサ61が各種の処理を行う上で使用するデータ、プロセッサ61での処理によって作成されたデータ等を保存する。補助記憶デバイス63は、上記のアプリケーションプログラムを記憶する場合もある。
【0042】
また、補助記憶デバイス63には、会計画面(例えば、後述する支払い方法選択画面)において、商品登録画面への表示の切り替え指示を受け付けるためのボタン(例えば、後述する「もどる」ボタン)を含む第1会計画面と、ボタン(「もどる」ボタン)を含まない第2会計画面の何れを表示するかを示す画面設定データを含む設定ファイル631が記憶される。画面設定データが示す「もどる」ボタンの「表示あり/表示なし」の設定に応じて、第1会計画面と第2会計画面が切り替えられる。
【0043】
画面設定データは、例えば管理者等の操作による設定処理において予め設定されていても良いし、会計処理装置12の運用(動作)中に、例えば商品登録画面に設けられた会計画面の切り替え指示を受け付けるための画面変更ボタンに対する操作によって設定変更することもできる。
【0044】
時計64は、日付と時刻を計時する。プロセッサ61は、時計64によって計時されている日付と時刻を現在日時として処理する。
【0045】
通信インターフェース65は、ネットワーク14を介して接続されたサーバ13又は登録機11との間でデータ通信を行う。通信インターフェース65は、ネットワーク14を介して接続された他の会計処理装置12との間でデータ通信を行うこともできる。
【0046】
自動釣銭機66は、現金を処理する装置である。自動釣銭機66は、紙幣投入口、紙幣排出口、硬貨投入口及び硬貨排出口を有する。自動釣銭機66は、紙幣投入口に投入された紙幣を処理する。自動釣銭機66は、釣銭としての紙幣を紙幣排出口から排出する。自動釣銭機66は、硬貨投入口に投入された硬貨を受け入れて処理する。自動釣銭機66は、釣銭としての硬貨を硬貨排出口から排出する。
【0047】
タッチパネル67は、ディスプレイに文字、記号、画像(ボタンを含む)等からなる表示要素を表示可能な表示デバイスである。またタッチパネル67は、ディスプレイに対するタッチ操作位置をセンサで検知し、その位置の表示要素が入力されたものとして処理する入力デバイスでもある。タッチパネル67は、会計処理装置12のオペレータである客に対して情報を表示し、その客による操作入力を受け付ける。
【0048】
カードリーダ68は、クレジットカード、電子マネーカード、ポイントカード等のカード媒体に記録されたデータを読み取る入力デバイスである。カード媒体が磁気カードの場合、カードリーダ68は磁気カードリーダである。カード媒体がICカードの場合、カードリーダ68は、ICカードリーダである。会計処理装置12は、カードリーダ68として磁気カードリーダまたはICカードリーダのいずれか一方を備えていてもよいし、両方を備えていてもよい。カードリーダ68は、カードへのデータ書込み機能を有したカードリーダ・ライタであってもよい。
【0049】
スキャナ69は、バーコード、二次元コード等のコードシンボルを読み取るための入力デバイスである。スキャナ69は、レーザ光の走査によりコードシンボルを読み取るタイプであってもよいし、撮像デバイスで撮像した画像からコードシンボルを読み取るタイプであってもよい。
【0050】
プリンタ70は、レシート用紙に買上レシート、クレジットカード伝票等に係るデータを印刷する出力デバイスである。プリンタ70によって種々のデータが印刷されたレシート用紙は、カッタによりカットされて、レシート発行口から発行される。プリンタ70は、例えばサーマルプリンタまたはドットインパクトプリンタ等によって実現される。
【0051】
このような会計処理装置12のハードウェアとしては、例えば既存のフルセルフPOS端末を利用することが可能である。な会計処理装置12に接続されるデバイスは、図3に示す自動釣銭機66、タッチパネル67、カードリーダ68、スキャナ69及びプリンタ70に限定されるものではない。会計処理装置12の用途において必要なデバイスを追加したり、一部のデバイスを省略したりしてもよい。
【0052】
会計処理装置12は、客の購買商品を登録する登録機と、購買商品の代金支払いを受けて客との売買取引を決済する会計機の両方の機能を、プロセッサ61が実現するための会計プログラムを実装している。会計プログラムは、アプリケーションソフトウェアの一種であり、補助記憶デバイス63にインストールされている。会計プログラムは、メインメモリ62にインストールされてもよい。会計プログラムをメインメモリ62又は補助記憶デバイス63にインストールする方法は特に限定されない。リムーバブルな記録媒体に会計プログラムを記録して、あるいはネットワークを介した通信により会計プログラムを配信して、会計プログラムをメインメモリ62又は補助記憶デバイス63にインストールすることができる。記録媒体は、SDメモリカード、USBメモリ等のようにプログラムを記憶でき、かつ装置が読み取り可能であれば、その形態は問わない。
【0053】
登録機11は、取引に係る情報を受信可能な状態である会計処理装置12、つまりはステータスが“0”の会計処理装置12に対して、登録された商品の取引に係る情報を送信する。会計処理装置12は、商品の取引に係る情報を受信すると、セミセルフ方式の会計機(ハイブリッドPOS装置)として動作するため会計開始応答のデータ信号を登録機11に送信する。この場合、会計処理装置12は、登録機11から受信した商品の取引に係る情報を基に会計処理を実行する。
【0054】
また、会計処理装置12は、登録機11から登録された商品の取引に係る情報を受信していない状態において、待機画面の表示中に客22による入力操作を受け付けた場合に、フルセルフ方式のフルセルフPOS装置として動作するため会計開始応答のデータ信号を登録機11に送信する。この場合、会計処理装置12は、商品登録画面を通じて客22の操作によって受け付けた購買対象とする商品に係る情報を基に会計処理を実行する。
【0055】
会計処理を終えた会計処理装置12は、会計終了応答のデータ信号を登録機11に送信する。
【0056】
登録機11は、会計処理装置12から会計開始応答のデータ信号を受信すると、その会計処理装置12の状態を示すステータスの値を“0”から“1”に変更する。また登録機11は、会計処理装置12から会計終了応答のデータ信号を受信すると、その会計処理装置12の状態を示すステータスの値を“1”から“0”に変更する。ステータスの値が“0”に変更された会計処理装置12は、登録機11において取引に係る情報の送信先となり得る。
【0057】
図4は、サーバ13の要部回路構成を示すブロック図である。サーバ13は、プロセッサ81、メインメモリ82、補助記憶デバイス83、時計84、通信インターフェース85、タッチパネル87、キーボード88、プリンタ70及びシステム伝送路91等を備える。システム伝送路71は、アドレスバス、データバス、制御信号線等を含む。システム伝送路91は、プロセッサ81と他の各部とを直接又は信号入出力回路を介して接続し、相互間で授受されるデータ信号を伝送する。
【0058】
サーバ13は、プロセッサ81と、メインメモリ82、補助記憶デバイス83、時計84及び通信インターフェース85とをシステム伝送路71で接続することにより、コンピュータを構成する。そしてサーバ13は、そのコンピュータに、システム伝送路71を介して、タッチパネル87、キーボード88、プリンタ70等のデバイスを接続する。
【0059】
プロセッサ81は、上記コンピュータの中枢部分に相当する。プロセッサ81は、オペレーティングシステム又はアプリケーションプログラムに従って、サーバ13としての各種の機能を実現するべく各部を制御する。プロセッサ81は、複数の処理を並行して実行可能なマルチコア又はマルチスレッドタイプであることが好ましい。プロセッサ81は、例えばCPUである。
【0060】
メインメモリ82は、上記コンピュータの主記憶部分に相当する。メインメモリ82は、不揮発性のメモリ領域と揮発性のメモリ領域とを含む。メインメモリ82は、不揮発性のメモリ領域ではオペレーティングシステム又はアプリケーションプログラムを記憶する。メインメモリ82は、プロセッサ81が各部を制御するための処理を実行する上で必要なデータを不揮発性又は揮発性のメモリ領域で記憶する場合もある。メインメモリ82は、揮発性のメモリ領域を、プロセッサ81によってデータが適宜書き換えられるワークエリアとして使用する。不揮発性のメモリ領域は、例えばROMである。揮発性のメモリ領域は、例えばRAMである。
【0061】
補助記憶デバイス83は、上記コンピュータの補助記憶部分に相当する。例えばEEPROM、HDD、あるいはSSD等が補助記憶デバイス83となり得る。補助記憶デバイス83は、プロセッサ81が各種の処理を行う上で使用するデータ、プロセッサ81での処理によって作成されたデータ等を保存する。補助記憶デバイス83は、上記のアプリケーションプログラムを記憶する場合もある。
【0062】
また、補助記憶デバイス83には、ネットワーク14を介して接続された複数の会計処理装置12に対する画面設定データを含む設定ファイル15が記憶される。会計処理装置12において記憶される設定ファイル(画面設定データ)は、会計処理装置12に対する店員21等による操作によって個別に設定しても良いし(例えば、商品登録画面に設けられた画面変更ボタンに対する操作)、サーバ13における設定処理によって管理者等の操作によって、複数の会計処理装置12に対して一括して設定しても良い。会計処理装置12に設定される設定ファイルには、会計処理装置12に対する画面設定データが含まれる。サーバ13において設定された画面設定データは、CC(Carbon Copy)の会計処理装置12に送信され。それぞれの会計処理装置12において設定ファイルとして記憶される。
【0063】
時計84は、日付と時刻を計時する。プロセッサ81は、時計84によって計時されている日付と時刻を現在日時として処理する。
【0064】
通信インターフェース85は、ネットワーク14を介して接続されたサーバ13又は登録機11との間でデータ通信を行う。通信インターフェース85は、ネットワーク14を介して接続された他のサーバ13との間でデータ通信を行うこともできる。
【0065】
タッチパネル87は、ディスプレイに文字、記号、画像(ボタンを含む)等からなる表示要素を表示可能な表示デバイスである。またタッチパネル87は、ディスプレイに対するタッチ操作位置をセンサで検知し、その位置の表示要素が入力されたものとして処理する入力デバイスでもある。タッチパネル87は、サーバ13のオペレータである客に対して情報を表示し、その客による操作入力を受け付ける。
【0066】
キーボード88は、管理者等により操作される入力デバイスである。プリンタ70は、サーバ13に記憶された各種データを印刷する出力デバイスである。
【0067】
このようなサーバ13のハードウェアとしては、例えば既存のパーソナルコンピュータを利用することが可能である。なお、サーバ13に接続されるデバイスは、図4に示すタッチパネル87、キーボード88、及びプリンタ70に限定されるものではない。サーバ13の用途において必要なデバイスを追加したり、一部のデバイスを省略したりしてもよい。
【0068】
(動作の説明)
図5及び図6は、会計処理装置12のプロセッサ61が会計プログラムにしたがって実行する情報処理の要部手順を示す流れ図である。図7図8A及び図8Bは、登録機11のプロセッサ31が登録プログラムにしたがって実行する情報処理の要部手順を示す流れ図である。以下、各図を用いて会計システム10の主要な動作について説明する。なお、以下に説明する情報処理の手順及び内容は一例である。同様な結果を得ることが可能であればその手順及び内容は特に限定されるものではない。
【0069】
はじめに、会計処理装置12における運用開始前の設定ファイル(画面設定データ)の設定操作、すなわち、支払選択画面に「もどる」ボタンの「表示あり/表示なし」の設定操作について説明する。図9図17は、会計処理装置12のタッチパネル67における表示画面の一例を示す図である。
【0070】
待機状態にある会計処理装置12のプロセッサ61は、タッチパネル67に待機画面DA0を表示させる(図5、ACT11)。図9は、会計処理装置12における待機画面DA0の一例を示す図である。待機画面DA0には、例えば客22に対して、タッチパネル67に対する操作を促すメッセージ「いらっしゃいませ/画面をタッチしてください」が表示されている。
【0071】
プロセッサ61は、タッチパネル67においてタッチ操作が検出されると(ACT12、YES)、商品登録開始画面DA1をタッチパネル67に表示させる(ACT13)。図10は、会計処理装置12における商品登録開始画面の一例を示す図である。商品登録開始画面DA1には、例えば、購買商品の登録前に客22に有料レジ袋/マイバッグ/袋不要を選択させるためのボタンと、「店員呼出」ボタンDA11が設けられている。
【0072】
プロセッサ61は、有料レジ袋/マイバッグ/袋不要を選択させるためのボタンに対するタッチ操作が検出されると(ACT14、YES)、商品登録画面DA3をタッチパネル67に表示させる(ACT15)。図11は、会計処理装置12における商品登録画面DA3の一例を示す図である。商品登録画面DA3は、明細領域と合計領域とを配置した画面である。明細領域は、一連の番号順に、購買商品の商品名、個数、単価及び金額をリスト形式で表示するための領域である。なお、明細領域に表示される項目は、商品名、個数、単価及び金額に限定されるものではない。他の項目が追加されてもよいし、いずれかの項目、例えば金額が省略されてもよい。合計領域は、明細領域に表示された個数の合計(点)と金額の合計(円)とをそれぞれ表示するための領域である。なお、合計領域に表示される項目は、個数の合計と金額の合計とに限定されるものではない。他の項目が追加されてもよいし、いずれかの項目、例えば個数の合計が省略されてもよい。
【0073】
また、商品登録画面DA3には、「店員呼出」ボタンDA31、画面変更ボタンDA32が設けられている。画面変更ボタンDA32は、会計画面(例えば、後述する支払い方法選択画面)において、商品登録画面への表示の切り替え指示を受け付けるための「もどる」ボタンを含む第1会計画面と「もどる」ボタンを含まない第2会計画面の切り替えを指示すためのボタンである。画面変更ボタンDA32に対する操作に応じて画面設定データが変更され、「もどる」ボタンの「表示あり/表示なし」が切り替えられる。
【0074】
プロセッサ61は、商品登録画面DA3の画面変更ボタンDA32に対するタッチ操作が検出されると(ACT16、NO→ACT17、YES)、設定ファイル631に設定された画面設定データを参照し、「もどる」ボタンの「表示あり/表示なし」(第1会計画面/第2会計画面)の何れが設定されているか判別する(ACT18)。
【0075】
なお、設定ファイル631に設定された画面設定データは、会計処理装置12の電源投入時には、常に管理者等の操作による設定内容が保持されていても良いし、前回の運用時に設定された設定内容が保持されていても良い。
【0076】
プロセッサ61は、画面設定データが示す設定内容に応じて、画面変更確認画面をタッチパネル67に表示させる(ACT19)。
【0077】
例えば、画面設定データが「もどる」ボタンの「表示あり」(第1会計画面)の画面設定を示すことが判別された場合、プロセッサ61は、図12に示すような、画面変更確認画面を表示させる。図12に示す画面変更確認画面DA4では、現在の状態を示す「[もどる]表示あり」のメッセージが表示されている。ここで、画面変更確認画面の「はい」ボタンDA42に対するタッチ操作を検出すると、プロセッサ61は、画面設定データが示す設定内容を、「もどる」ボタンの「表示なし」(第2会計画面)に変更する(ACT21)。なお、画面変更確認画面の「いいえ」ボタンDA43に対するタッチ操作を検出すると、プロセッサ61は、画面設定データの変更をせずに、商品登録画面DA3の表示状態に戻る(ACT15)。
【0078】
一方、ACT18において、画面設定データが「もどる」ボタンの「表示なし」(第2会計画面)の画面設定を示すことが判別された場合、プロセッサ61は、図13に示すような、画面変更確認画面を表示させる。図13に示す画面変更確認画面DA5では、現在の状態を示す「[もどる]表示なし」のメッセージが表示されている。ここで、画面変更確認画面の「はい」ボタンDA52に対するタッチ操作を検出すると、プロセッサ61は、画面設定データが示す設定内容を、「もどる」ボタンの「表示あり」(第1会計画面)に変更する(ACT21)。なお、画面変更確認画面の「いいえ」ボタンDA53に対するタッチ操作を検出すると、プロセッサ61は、画面設定データの変更をせずに、商品登録画面DA3の表示状態に戻る(ACT15)。
【0079】
図14は、画面変更確認画面が表示された後の商品登録画面DA3の一例を示す図である。こうして、設定ファイル(画面設定データ)の設定操作が完了した後に、元の画面(待機画面)に戻すために「店員呼出」ボタンDA31が操作されるものとする。なお、予め設定された一定時間が経過した場合に、元の画面(待機画面)に戻るようにしても良い。
【0080】
プロセッサ61は、商品登録画面DA3の「店員呼出」ボタンDA31に対するタッチ操作が検出されると(ACT16、NO→ACT17、NO→ACT32、NO→ACT22、YES)、店員呼出確認画面をタッチパネル67に表示させる(ACT23)。図15は、店員呼出確認画面DA6の一例を示す図である。
【0081】
店員呼出確認画面DA6の「いいえ」ボタンDA63に対するタッチ操作を検出すると(ACT24、NO)、プロセッサ61は、図14に示す商品登録画面DA3の表示状態に戻る(ACT15)。一方、店員呼出確認画面の「はい」ボタンD62に対するタッチ操作を検出すると(ACT24、YES)、プロセッサ61は、店員呼出中画面をタッチパネル67に表示させる(ACT25)。図16は、店員呼出中画面DA7の一例を示す図である。
【0082】
店員呼出中画面DA7の「呼出を中断する」ボタンDA71に対するタッチ操作を検出すると(ACT26、YES)、プロセッサ61は、店員コードの入力待ち状態となる。例えば、店員毎に割り当てられている店員バーコードをスキャナ69により読み取らせることで、店員コードが入力される(ACT27)。プロセッサ61は、スキャナ69によって読み取られた店員コードが正当なコードであることが確認されると、管理用のメニュー画面DA8をタッチパネル67に表示させる(ACT28)。図17は、管理用のメニュー画面DA8の一例を示す図である。
【0083】
管理用のメニュー画面DA8には、例えば「現金処理」「メンテナンス」「POS業務」のボタンが設けられており、ボタンに操作があった場合に(ACT29、NO)、プロセッサ61は、ボタンに対応する各種の管理用処理(そのほかの処理)を実行する(ACT30)。
【0084】
ここでは、元の画面(待機画面)に戻すために「店員呼出」ボタンDA31が操作されているため、管理用のメニュー画面DA8の「元の画面へもどる」ボタンDA81に対してタッチ操作される。プロセッサ61は、「元の画面へもどる」ボタンDA81が操作されると(ACT29、YES)、図9に示す待機画面DA0を表示する状態に戻る(ACT11)。
【0085】
このようにして、会計処理装置12では、商品登録画面DA3に設けられた画面変更ボタンDA32に対する操作によって、設定ファイル631の画面設定データに対して、会計画面(支払い方法選択画面)における「もどる」ボタンの「表示あり/表示なし」(第1会計画面/第2会計画面)の設定(画面設定の変更)を簡単に実行することができる。
【0086】
次に、会計システム10をセミセルフ方式により運用する場合の登録機11及び会計処理装置12の動作について説明する。
【0087】
例えば、店舗が混雑しており、フルセルフ方式による動作時に会計処理装置12による会計待ちをする客22が発生している場合などには、会計システム10をセミセルフ方式によって動作させて、店員21の操作によって登録機11に対して購買商品の登録を実行し、会計処理装置12会計機(ハイブリッドPOS装置)として運用して、客22の操作によって会計処理を実行させる。図18図24は、登録機11のタッチパネル38における表示画面の一例を示す図である。図25図31は、会計処理装置12のタッチパネル67における表示画面の一例を示す図である。
【0088】
待機状態にある登録機11のプロセッサ31は、タッチパネル38に登録画面を表示させる(図7、ACT71)。図18は、登録機11における登録画面DB1の一例を示す図である。図18では、すでにいくつかの購買商品の登録がされている状態を示す。
【0089】
登録画面DB1は、明細領域と合計領域とを配置した画面である。明細領域は、一連の番号順に、購買商品の商品名、個数、単価及び金額をリスト形式で表示するための領域である。なお、明細領域に表示される項目は、商品名、個数、単価及び金額に限定されるものではない。他の項目が追加されてもよいし、いずれかの項目、例えば金額が省略されてもよい。合計領域は、明細領域に表示された個数の合計(点)と金額の合計(円)とをそれぞれ表示するための領域である。なお、合計領域に表示される項目は、個数の合計と金額の合計とに限定されるものではない。他の項目が追加されてもよいし、いずれかの項目、例えば個数の合計が省略されてもよい。
【0090】
登録画面を表示させたプロセッサ31は、商品登録を待ち受ける。多くの商品には、その商品の識別情報である商品コードを表すバーコードが付されている。そこで店員21は、客22から購買商品の会計の申し出を受けると、スキャナ37を操作してその購買商品に付されたバーコードを読み取る。スキャナ37でバーコードが読み取られることによって、購買商品の商品コードが登録機11に入力される(商品登録)。一方、生鮮食品などの一部の商品にはバーコードが付されていないことがある。購買商品にバーコードが付されていない場合、店員21は、登録画面の一部に表示されるバーコード無商品のソフトキー群の中から、購買商品に対応したソフトキー、いわゆる商品キーを操作する。商品キーが操作されると、その商品キーに対応した購買商品の商品コードが登録機11に入力される。このように、購買商品の商品コードが登録機11に入力されると、プロセッサ31は、商品登録有りと判断する。
【0091】
商品登録有りと判断した場合(ACT72、YES)、プロセッサ31は、商品販売データ処理を実行する(ACT73)。具体的にはプロセッサ31は、商品ファイルを検索して、スキャナ37又はタッチパネル38を介して入力された商品コードで識別される商品の商品名、単価等の商品データを取得する。そしてプロセッサ31は、商品コード、商品名、単価、販売点数、販売金額等の項目を含む商品販売データを、トランザクションメモリに保存する。トランザクションメモリは、メインメモリ32における揮発性メモリ領域の一部である。
【0092】
商品販売データ処理を終えたプロセッサ31は、次の購買商品についての商品登録があるか、小計出力が指示されるかを待ち受ける。小計出力は、小計キーが操作されることによって指示される。小計キーは、キーボード36に配置されているハードキーであってもよいし、登録画面上に配置されるソフトキーであってもよい。
【0093】
店員21は、他の商品登録がある場合(ACT74、YES)、その購買商品についても上述したような登録操作を行う。プロセッサ31は、商品販売データ処理を実行する(ACT73)。そして、全ての購買商品の登録操作を終えると、店員21は、小計キーを操作する。
【0094】
小計キーの操作により小計出力が指示された場合には(ACT75、YES)、プロセッサ31は、商品販売データ処理によって取得された商品販売データをもとに、タッチパネル38に購買商品についての支払い画面DB2を表示させる。図19は、支払い画面DB2の一例を示す図である。支払い画面DB2には、商品販売データ処理によってトランザクションメモリに保存された商品販売データの販売金額を合算した小計金額と購買商品の点数が表示される。また、支払い画面DB2には、登録機11において会計処理を実行することを指示する「支払い方法選択」ボタンDB21と、会計処理装置12において客22の操作により会計処理を実行させるための「会計機転送」ボタンDB22が設けられている。
【0095】
支払い画面DB2において、「支払い方法選択」ボタンDB21あるいは「会計機転送」ボタンDB22とは異なる操作がされた場合には(ACT77、NO→図8B、ACT90、NO)、プロセッサ31は、それぞれのボタンに対応するその他の処理を実行する(ACT95)。
【0096】
次に、登録機11において会計処理を実行する場合について説明する。
【0097】
プロセッサ31は、「支払い方法選択」ボタンDB21に対する操作により、登録機11における会計処理が指示されると(ACT77、NO→図8B、ACT90、YES)、タッチパネル38の画面に支払い方法選択画面を表示させる(ACT91)。支払い方法選択画面には、例えば、現金キー、クレジットキー、電子マネーキー及びコード決済キーの各ソフトキーが表示されている。代金を現金で支払う客は、現金キーを操作し、自動釣銭機に現金を投入する。代金をクレジットカードで支払う客は、クレジットキーを操作し、クレジットカードのデータをカードリーダ41で読み取らせる。代金を電子マネーで支払う客は、電子マネーキーを操作し、電子マネーカードのデータをカードリーダで読み取らせる。代金をコード決済で支払う客は、コード決済キーを操作し、スマートフォンに表示させた決済用のコードをスキャナ37で読み取らせる。
【0098】
支払い方法選択画面を表示させたプロセッサ31は、例えば、現金キー、クレジットキー、電子マネーキー及びコード決済キーのいずれかの支払方法が選択されるのを待ち受ける。いずれかのキーを選択する操作がされると(ACT92、YES)、プロセッサ31は、会計処理を実行する(ACT93)。例えば現金キーが操作された場合には、プロセッサ31は、自動釣銭機42に投入された現金に基づいて現金会計処理を実行する。例えばクレジットキーが操作された場合には、プロセッサ31は、カードリーダ41で読み取ったクレジットカードのデータに基づいてクレジット会計処理を実行する。例えば電子マネーキーが操作された場合には、カードリーダ41で読み取った電子マネーカードのデータに基づいて電子マネー会計処理を実行する。例えばコード決済キーが操作された場合には、スキャナ37で読み取った決済用コードに基づいてコード会計処理を実行する。これらの会計処理は、いずれも周知の処理であるので、ここでの詳細な説明は省略する。
【0099】
会計処理を終えると、プロセッサ31は、プリンタ40を制御してレシートを発行する(ACT94)。そしてレシート発行後、プロセッサ31は、レシート発行の処理を終えると、待機状態となる。したがって、タッチパネル38の画面は待機画面となるので、次の客が取引の決済を開始することができる。
【0100】
次に、登録機11から取引情報を送信して、会計処理装置12において会計処理を実行する場合について説明する。
【0101】
登録機11のプロセッサ31は、ACT76において表示した支払い画面DB2の「会計機転送」ボタンDB22に対する操作により、会計処理装置12における会計処理が指示されると(ACT77、YES)、会計処理のための取引に係る情報(取引情報)を作成する(ACT78)。例えばプロセッサ31は、トランザクションメモリに保存された購買商品の商品販売データと、取引番号、取引日時、登録機ID等の取引識別データとを記述した取引情報ファイルを作成する。なお、取引に係る情報は、上述した取引情報ファイルに限定されるものではない。要は、取引に係る情報は、会計処理装置12において商品の取引を決済可能な情報であればよい。
【0102】
取引情報ファイルを作成したプロセッサ31は、状態テーブル321を参照して、取引に係る情報の送信先となる会計処理装置12を決定する。具体的にはプロセッサ31は、状態テーブル321からステータスの値が“0”の会計機IDを選択する。このとき、2以上の会計機IDを選択した場合には、プロセッサ31は、予め定められたルールに従っていずれか1つの会計機IDを選択する。例えば、最後に選択されてからの経過時間が最も長い会計機IDを選択する。プロセッサ31は、選択した会計機IDの会計処理装置12を取引に係る情報の送信先として決定する。図19に示す支払い画面DB2では、「会計機01」が送信先とする会計処理装置12として決定されたことが表示されている。
【0103】
取引に係る情報の送信先を決定したプロセッサ31は、取引に係る情報(取引情報ファイル)を、送信先の会計処理装置12に送信するように通信インターフェース35を制御する。この制御により、取引情報ファイルがネットワーク14を介して送信され(ACT80)、送信先の会計処理装置12で受信される。
【0104】
会計処理装置12は、待機状態にある場合、前述した図9に示すように、タッチパネル67に待機画面DA0を表示させている(図5、ACT11)。ここで、登録機11から取引情報ファイルが受信された場合(ACT12、NO→ACT33、YES)、会計処理装置12のプロセッサ61は、設定ファイル631の画面設定データを参照して、会計画面(後述する支払い方法選択画面)における「もどる」ボタンの「表示あり/表示なし」の画面設定を判別する(図6、ACT41)。
【0105】
例えば、プロセッサ61は、画面設定データをもとに「もどる」ボタンの「表示なし」を判別すると(ACT42、YES)、「もどる」ボタンを含まない支払い選択画面(第2会計画面)をタッチパネル67に表示させる。図25は、「もどる」ボタンを含まない支払い選択画面DA10の一例を示す図である。支払い選択画面DA10には、会計処理に使用可能なカード種類を、例えばカード会社のロゴにより一覧表示するカード一覧DA101、支払い方法選択キーDA102、「店員呼出」ボタンDA103が設けられている。図25に示す支払い方法選択キーDA102では、例えば「現金」「クレジット」「電子マネー」からいずれかを支払い方法として選択して会計処理をすることができる。ここで、会計処理装置12のプロセッサ61は、支払い選択画面DA10に対する操作待ち状態となる。
【0106】
一方、登録機11のプロセッサ31は、取引情報ファイル会計処理装置12に送信した後、タッチパネル38に取引情報ファイルの送信完了画面DB3を表示させる(ACT81)。図20は、送信完了画面DB3の一例を示す図である。送信完了画面DB3では、取引情報ファイルの送信先情報DB31として、送信先とする会計処理装置12の会計機ID「会計機01」を示す数字「1」が表示されている。また、送信完了画面DB3には、確定[確認]キーDB32と「データ呼び戻し」キーDB33が設けられている。
【0107】
送信完了画面DB3の表示を確認した店員21は、レジ番号Nの会計処理装置12で会計を行うように客22に指示するとともに、確定[確認]キーDB32を操作する。プロセッサ31は、確定[確認]キーDB32の操作を検出すると(ACT82、YES)、客22の購買商品に対する処理を終了し、待機状態に戻る。すなわち、プロセッサ31は、タッチパネル38に登録画面を表示させる。したがって店員は、次の客から購買商品の会計の申し出を受けると、その購買商品の登録操作を始めることができる。
【0108】
一方、プロセッサ31は、送信完了画面DB3の「データ呼び戻し」キーDB33の操作を検出すると(ACT82、NO)、タッチパネル38にデータ呼び戻しの対象とする会計処理装置12(会計機)を選択するための会計機選択画面DB4を表示させる(図8A、ACT84)。図21は、会計機選択画面DB4の一例を示す図である。会計機選択画面DB4では、登録機11から取引情報ファイルの送信先となる会計処理装置12(会計機)が一覧表示DB41されている。図21に示す会計機選択画面DB4の一覧表示DB41では、例えば2台の「会計機10」「会計機11」が表示されている。
【0109】
ここで、一覧表示DB41からいずれかの会計機(会計処理装置12)を選択する操作があると、プロセッサ31は、呼び出し確認ガイダンスDB42を表示させる。図22は、会計機選択画面DB4に呼び出し確認ガイダンスDB42が表示された画面の一例を示す図である。
【0110】
図22に示す呼び出し確認ガイダンスDB42では、一覧表示DB41から「会計機10」が選択されたことにより、「会計機10の取引を呼戻します」のメッセージと共に、「実行」キーBD43と「キャンセル」キーDB44が表示される。ここで、「キャンセル」キーDB44を選択する操作がされた場合(ACT85、NO)、プロセッサ31は、データ呼び戻しを中止して、図20に示す送信完了画面DB3の表示状態に戻す(ACT81)。
【0111】
一方、「実行」キーBD43を選択する操作がされた場合(ACT85、YES)、プロセッサ31は、データ呼び戻しの対象とする会計処理装置12(会計機)が確定されたものとして取引呼び戻し処理を開始する(ACT86)。取引呼び戻し処理では、例えば呼び戻し対象として選択された会計処理装置12(ここでは「会計機10」)に対して取引呼び戻しを通知して、先に送付した取引情報ファイルに対する会計処理を中止させると共に、取引情報ファイルを無効にさせる。
【0112】
支払い選択画面DA10に対する操作待ち状態にある会計処理装置12は、支払い選択画面DA10に対する操作前に、登録機11から取引呼び戻しの通知を受信すると(ACT44、YES)、データ呼び戻し中画面DA10を表示させて、客22による支払い選択画面DA10に対する操作ができないようにする。図26は、データ呼び戻し中画面DA10の一例を示す図である。データ呼び戻し中画面DA10では、例えば「データ呼び戻し中です。しばらまくお待ちください」のメッセージDA103を表示している。
【0113】
一方、登録機11のプロセッサ31は、タッチパネル38に取引呼び戻し処理の処理中画面DB45を表示させる(ACT87)。プロセッサ31は、取引情報ファイルの送信前の登録画面DB5に戻して取引呼び戻し処理を終了すると(ACT88、YES)、処理完了画面DB51を表示させる(ACT89)。図24は、処理完了画面DB51の一例を示す図である。処理完了画面DB51では、例えば「未精算取引を呼び戻しました」のメッセージが表示される。
【0114】
一方、会計処理装置12は、登録機11の取引呼び戻し処理が終了され(ACT63、YES)、処理終了が登録機11から通知されると、データ呼び戻し中画面DA10から待機画面DA0を表示する状態に戻る(ACT11)。
【0115】
プロセッサ31は、処理完了画面DB51の「閉じる」キーDB52が操作されると、処理完了画面DB51の表示を終了して、登録画面DB5に戻して、前述と同様にして、購買商品の登録待ち状態となる(図7、ACT72)。こうして、データ呼び戻しをすることで、登録機11では、商品登録を再開して、商品を追加登録することができる。
【0116】
会計処理装置12のプロセッサ61は、登録機11から取引呼び戻しの通知がなく(ACT44、NO)、図25に示す支払い選択画面DA10に対する支払い方法(「現金」「クレジット」「電子マネー」)を指定するための操作を検出すると(ACT46、YES)、指定された支払い方法により取引情報ファイルが示す購買商品についての会計処理を実行する(ACT47)。プロセッサ61は、会計処理が完了すると(ACT48、YES)、待機画面DA0を表示する状態に戻る(ACT11)。
【0117】
また、前述した説明では、ACT41において、画面設定データをもとに「もどる」ボタンの「表示なし」が判別された場合を例にして説明しているが、プロセッサ61は、画面設定データをもとに「もどる」ボタンの「表示あり」を判別すると(ACT42、NO)、「もどる」ボタンを含む支払い選択画面(第1会計画面)をタッチパネル67に表示させる。図27は、「もどる」ボタンを含む支払い選択画面DA11の一例を示す図である。支払い選択画面DA11には、会計処理に使用可能なカード種類を、例えばカード会社のロゴにより一覧表示するカード一覧DA111、支払い方法選択キーDA112、「店員呼出」ボタンDA113、「もどる」ボタンDA114が設けられている。
【0118】
なお、「もどる」ボタンDA114を含む支払い選択画面DA11(第1会計画面)を表示した場合においても、取引呼び戻しの通知を登録機11から受信した場合には、前述と同様にして(ACT44~46)、取引呼び戻しの処理を実行するものとして、詳細な説明を省略する。
【0119】
会計処理装置12のプロセッサ61は、支払い選択画面DA11の「店員呼出」ボタンDA113に対するタッチ操作が検出されると(ACT50、NO→ACT51、YES)、店員呼出確認画面をタッチパネル67に表示させる(ACT52)。図28は、店員呼出確認画面DA12の一例を示す図である。
【0120】
店員呼出確認画面DA12の「いいえ」ボタンDA123に対するタッチ操作を検出すると(ACT53、NO)、プロセッサ61は、図27に示す商品登録画面DA11の表示状態に戻る(ACT49)。一方、店員呼出確認画面の「はい」ボタンD122に対するタッチ操作を検出すると(ACT24、YES)、プロセッサ61は、店員呼出中画面DA12をタッチパネル67に表示させる(ACT54)。図29は、店員呼出中画面DA12一例を示す図である。
【0121】
店員呼出中画面DA12の「呼出を中断する」ボタンDA125に対するタッチ操作を検出すると(ACT55、YES)、プロセッサ61は、店員コードの入力待ち状態となる。例えば、店員毎に割り当てられている店員バーコードをスキャナ69により読み取らせることで、店員コードが入力される(ACT56)。プロセッサ61は、スキャナ69によって読み取られた店員コードが正当なコードであることが確認されると、管理用のメニュー画面DA8をタッチパネル67に表示させる(ACT57)。図30は、管理用のメニュー画面DA8の一例を示す図である。
【0122】
管理用のメニュー画面DA8には、例えば「現金処理」「メンテナンス」「POS業務」のボタンが設けられており、ボタンに操作があった場合に(ACT58、NO)、プロセッサ61は、ボタンに対応する各種の管理用処理(そのほかの処理)を実行する(ACT59)。
【0123】
ここでは、元の画面として商品登録画面に戻すために「店員呼出」ボタンDA113が操作されているため、管理用のメニュー画面DA8の「元の画面へもどる」ボタンDA81に対してタッチ操作される。プロセッサ61は、「元の画面へもどる」ボタンDA81が操作されると(ACT29、YES)、図31に示す商品登録画面DA3を表示する状態に戻る(ACT15)。ここでは、登録機11から取引情報ファイルを受信しているため、プロセッサ61は、取引情報ファイルが示す購買商品の情報を商品登録画面DA3に表示させる。商品登録画面DA3には、「店員呼出」ボタンDA31、「画面変更」ボタン32、購買商品の情報があるため「会計」ボタンD33が設けられている。
【0124】
「会計」ボタンD33を選択する操作を検出すると(ACT16、NO→ACT17、NO→ACT32、YES)、プロセッサ61は、前述と同様にして、会計画面(支払い方法選択画面)における「もどる」ボタンの「表示あり/表示なし」の画面設定を、画面設定データをもとに判別し(図6、ACT41)、図27に示す「もどる」ボタンを含む支払い選択画面DA11(第1会計画面)、あるいは図25に示す「もどる」ボタンを含まない支払い選択画面DA10(第2会計画面)をタッチパネル67に表示させる(ACT43、ACT49)。
【0125】
会計処理装置12のプロセッサ61は、図25に示す支払い選択画面DA10に対する支払い方法を指定するための操作を検出すると(ACT46、YES)、指定された支払い方法により取引情報ファイルが示す購買商品についての会計処理を実行する(ACT47)。プロセッサ61は、会計処理が完了すると(ACT48、YES)、待機画面DA0を表示する状態に戻る(ACT11)。
【0126】
同様にして、会計処理装置12のプロセッサ61は、図27に示す支払い選択画面DA11に対する支払い方法を指定するための操作を検出すると(ACT60、YES)、指定された支払い方法により取引情報ファイルが示す購買商品についての会計処理を実行する(ACT61)。プロセッサ61は、会計処理が完了すると(ACT62、YES)、待機画面DA0を表示する状態に戻る(ACT11)。
【0127】
なお、商品登録画面DA3において「画面変更」ボタン32の操作が検出された場合(ACT16、NO→ACT17、YES)、プロセッサ61は、前述と同様にして、設定ファイル631に設定された画面設定データを変更する処理を実行する(ACT18~ACT21)。
【0128】
このようにして、本実施形態における会計処理装置12は、待機画面を表示している状態において、登録機11から取引情報ファイル(商品の取引に係る情報)を受信した場合には、セミセルフ方式の会計機としての動作を開始することができる。すなわち、会計処理装置12に対して、セミセルフ方式あるいはフルセルフ方式に応じた動作の切り替え等の等をすることなく、簡単に動作を切り替えることができる。
【0129】
次に、会計システム10をフルセルフ方式により運用する場合の会計処理装置12の動作について説明する。
【0130】
例えば、店舗が混雑していない場合(会計処理装置12による会計待ちをする客22が少ない場合)には、会計システム10をフルセルフ方式によって動作させて、客22の操作によって会計処理装置12において購買商品の登録と購買商品の代金支払い(会計処理)を実行させる。図32図34は、会計処理装置12のタッチパネル67における表示画面の一例を示す図である。
【0131】
待機状態にある会計処理装置12のプロセッサ61は、タッチパネル67に待機画面DA0を表示させる(図5、ACT11)。図32は、会計処理装置12における待機画面DA0の一例を示す図である。待機画面DA0には、例えば客22に対して、タッチパネル67に対する操作を促すメッセージ「いらっしゃいませ/画面をタッチしてください」が表示されている。
【0132】
プロセッサ61は、タッチパネル67においてタッチ操作が検出されると(ACT12、YES)、商品登録開始画面DA1をタッチパネル67に表示させる(ACT13)。図33は、会計処理装置12における商品登録開始画面の一例を示す図である。商品登録開始画面DA1には、例えば、購買商品の登録前に客22に有料レジ袋/マイバッグ/袋不要を選択させるためのボタンと、「店員呼出」ボタンDA11が設けられている。
【0133】
プロセッサ61は、有料レジ袋/マイバッグ/袋不要を選択させるためのボタンに対するタッチ操作が検出されると(ACT14、YES)、商品登録画面DA3をタッチパネル67に表示させる(ACT15)。図34は、会計処理装置12における商品登録画面DA3の一例を示す図である。商品登録画面DA3には、「店員呼出」ボタンDA31、画面変更ボタンDA32、「会計」ボタンDA33が設けられている。商品登録画面DA3の詳細については前述と同じであるので省略する。
【0134】
商品登録画面DA3を表示させたプロセッサ61は、商品登録を待ち受ける。客22は、スキャナ69を操作して、購買商品に付されたバーコードを読み取る。スキャナ69でバーコードが読み取られることによって、購買商品の商品コードが会計処理装置12に入力される(商品登録)。一方、生鮮食品などの一部の商品にはバーコードが付されていないことがある。購買商品にバーコードが付されていない場合、客22は、登録画面の一部に表示されるバーコード無商品のソフトキー群の中から、購買商品に対応したソフトキー、いわゆる商品キーを操作する。商品キーが操作されると、その商品キーに対応した購買商品の商品コードが会計処理装置12に入力される。このように、購買商品の商品コードが会計処理装置12に入力されると、プロセッサ61は、商品登録有りと判断する。
【0135】
商品登録有りと判断した場合(ACT16、YES)、プロセッサ61は、商品販売データ処理を実行する(ACT31)。具体的にはプロセッサ61は、商品ファイルを検索して、スキャナ69又はタッチパネル67を介して入力された商品コードで識別される商品の商品名、単価等の商品データを取得する。そしてプロセッサ61は、商品コード、商品名、単価、販売点数、販売金額等の項目を含む商品販売データを、トランザクションメモリに保存する。トランザクションメモリは、メインメモリ62における揮発性メモリ領域の一部である。
【0136】
商品販売データ処理を終えたプロセッサ61は、次の購買商品についての商品登録があるか、「会計」ボタンD33が操作されるかを待ち受ける。
【0137】
客22は、他の商品登録がある場合、その購買商品についても上述したような登録操作を行う(ACT16、YES)。プロセッサ61は、商品販売データ処理を実行する(ACT31)。そして、全ての購買商品の登録操作を終えると、客22は、「会計」ボタンD33を操作する。
【0138】
なお、商品登録画面DA3では、画面変更ボタンDA32に対する操作によって設定ファイル631に設定された画面設定データが示す画面設定を変更(切り替える)ことができる。商品登録画面DA3において、画面変更ボタンDA32に対するタッチ操作が検出された場合(ACT16、NO→ACT17、YES)、プロセッサ61は、設定ファイル631に設定された画面設定データを参照し、「もどる」ボタンの「表示あり/表示なし」(第1会計画面/第2会計画面)の何れが設定されているか判別する(ACT18)。
【0139】
例えば、画面設定データが「もどる」ボタンの「表示あり」(第1会計画面)の画面設定を示すことが判別された場合、プロセッサ61は、図12に示すような、画面変更確認画面を表示させる。図12に示す画面変更確認画面DA4では、現在の状態を示す「[もどる]表示あり」のメッセージが表示されている。ここで、画面変更確認画面の「はい」ボタンDA42に対するタッチ操作を検出すると、プロセッサ61は、画面設定データが示す設定内容を、「もどる」ボタンの「表示なし」(第2会計画面)に変更する(ACT21)。なお、画面変更確認画面の「いいえ」ボタンDA43に対するタッチ操作を検出すると、プロセッサ61は、画面設定データの変更をせずに、商品登録画面DA3の表示状態に戻る(ACT15)。
【0140】
一方、ACT18において、画面設定データが「もどる」ボタンの「表示なし」(第2会計画面)の画面設定を示すことが判別された場合、プロセッサ61は、図13に示すような、画面変更確認画面を表示させる。図13に示す画面変更確認画面DA5では、現在の状態を示す「[もどる]表示なし」のメッセージが表示されている。ここで、画面変更確認画面の「はい」ボタンDA52に対するタッチ操作を検出すると、プロセッサ61は、画面設定データが示す設定内容を、「もどる」ボタンの「表示あり」(第1会計画面)に変更する(ACT21)。なお、画面変更確認画面の「いいえ」ボタンDA53に対するタッチ操作を検出すると、プロセッサ61は、画面設定データの変更をせずに、商品登録画面DA3の表示状態に戻る(ACT15)。
【0141】
なお、画面変更ボタンDA32に対するタッチ操作に応じて画面設定を変更する処理をした後、商品登録画面DA3の表示状態に戻る際には、画面変更ボタンDA32に対する操作がされた時と同じ購買商品が登録された状態で表示させる(切り替えても商品登録画面は変化しない)。
【0142】
また、図34に示す商品登録画面DA3の「会計」ボタンD33の操作により会計処理が指示された場合には(ACT32、YES)、プロセッサ61は、前述と同様にして、設定ファイル631の画面設定データに基づいて(図6、ACT41)、図27に示す「もどる」ボタンを含む支払い選択画面DA11(第1会計画面)、あるいは図25に示す「もどる」ボタンを含まない支払い選択画面DA10(第2会計画面)をタッチパネル67に表示させる(ACT43、ACT49)。
【0143】
図25に示す「もどる」ボタンを含まない支払い選択画面DA10(第2会計画面)をタッチパネル67が表示された状態において(ACT43)、客22は、購買商品を追加するために商品登録画面DA3に戻りたい場合には、支払い選択画面DA10の「店員呼出」ボタンDA103を操作する。プロセッサ61は、支払い選択画面DA10の「店員呼出」ボタンDA103に対するタッチ操作が検出されると(ACT44、NO→ACT46、NO)、図28のように、店員呼出確認画面DA12をタッチパネル67に表示させる(ACT52)。以下、前述したように(ACT52~ACT59)の処理を実行する。
【0144】
ACT57において表示された管理用のメニュー画面DA8の「元の画面へもどる」ボタンDA81に対してタッチ操作されると(ACT58、YES)、プロセッサ61は、図34に示す「会計」ボタンD33の操作がされる前の商品登録画面DA3を表示する状態に戻る(ACT15)。これにより、客22は、商品登録画面DA3において購買商品を追加することができる。
【0145】
同様にして、図27に示す「もどる」ボタンを含む支払い選択画面DA11(第1会計画面)をタッチパネル67が表示された状態において(ACT49)、客22は、購買商品を追加するために商品登録画面DA3に戻りたい場合には、支払い選択画面DA10の「店員呼出」ボタンDA113あるいは「もどる」ボタンDA114を操作する。「店員呼出」ボタンDA113が操作された場合については、前述と同様に実行されるものとして説明を省略する(ACT51~ACT59)。
【0146】
支払い選択画面DA11の「もどる」ボタンDA114の操作を検出した場合(ACT50、YES)、プロセッサ61は、図34に示す「会計」ボタンD33の操作がされる前の商品登録画面DA3を表示する状態に戻る(ACT15)。これにより、客22は、商品登録画面DA3において購買商品を追加することができる。
【0147】
このようにして、会計処理装置12では、商品登録画面DA3に設けられた画面変更ボタンDA32に対する操作によって、設定ファイル631の画面設定データに対して、会計画面(支払い方法選択画面)における「もどる」ボタンの「表示あり/表示なし」(第1会計画面/第2会計画面)の設定(画面設定の変更)を簡単に実行することができる。従って、セミセルフ方式あるいはフルセルフ方式に応じた状態に、会計画面(支払い方法選択画面)を簡単に変更することができる。
【0148】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【0149】
また、前述した実施の形態において記載した処理は、コンピュータに実行させることのできるプログラムとして、例えば磁気ディスク(フレキシブルディスク、ハードディスク等)、光ディスク(CD-ROM、DVD等)、半導体メモリなどの記録媒体に書き込んで各種装置に提供することができる。また、通信媒体により伝送して各種装置に提供することも可能である。コンピュータは、記録媒体に記録されたプログラムを読み込み、または通信媒体を介してプログラムを受信し、このプログラムによって動作が制御されることにより、上述した処理を実行する。
【符号の説明】
【0150】
10…会計システム、11…登録機、12…会計処理装置、13…サーバ、14…ネットワーク、21…店員、22…客。
図1
図2
図3
図4
図5
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