(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024137285
(43)【公開日】2024-10-07
(54)【発明の名称】冷蔵庫および冷蔵庫システム
(51)【国際特許分類】
F25D 11/00 20060101AFI20240927BHJP
F25D 23/00 20060101ALI20240927BHJP
【FI】
F25D11/00 101B
F25D23/00 301D
F25D23/00 301L
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023048750
(22)【出願日】2023-03-24
(71)【出願人】
【識別番号】000006013
【氏名又は名称】三菱電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003199
【氏名又は名称】弁理士法人高田・高橋国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】添田 舞子
(72)【発明者】
【氏名】小池 成彦
(72)【発明者】
【氏名】松本 真理子
(72)【発明者】
【氏名】竹内 史朗
【テーマコード(参考)】
3L045
3L345
【Fターム(参考)】
3L045AA02
3L045BA01
3L045CA03
3L045CA04
3L045CA09
3L045DA02
3L045EA01
3L045HA01
3L045LA11
3L045NA07
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3L345HH01
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3L345JJ04
3L345JJ14
3L345JJ17
3L345KK01
3L345KK02
3L345KK03
3L345KK04
(57)【要約】
【課題】ユーザが設定した保管予定期間の最後まで食品の品質を維持する。
【解決手段】冷蔵庫および冷蔵庫システムは、食品を保管する貯蔵室と、貯蔵室内を冷却する冷却手段と、貯蔵室内の温度が設定温度になるように冷却手段を制御する制御装置8と、貯蔵室内に保管された食品の鮮度の情報を取得する庫内カメラ13と、貯蔵室内に保管された食品の保管予定期間の情報をユーザが入力するための操作パネル6と、を備えるものである。制御装置8は、庫内カメラ13によって取得された鮮度の情報と操作パネル6によって入力された保管予定期間の情報とに応じて設定温度を変更する。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
食品を保管する貯蔵室と、
前記貯蔵室内を冷却する冷却手段と、
前記貯蔵室内の温度が設定温度になるように前記冷却手段を制御する制御手段と、
前記貯蔵室内に保管された食品の鮮度の情報を取得する食品鮮度取得手段と、
前記貯蔵室内に保管された食品の保管予定期間の情報をユーザが入力するための入力手段と、
を備え、
前記制御手段は、前記食品鮮度取得手段によって取得された鮮度の情報と前記入力手段によって入力された保管予定期間の情報とに応じて前記設定温度を変更する冷蔵庫。
【請求項2】
前記食品鮮度取得手段は、前記貯蔵室内を撮影するカメラを含むことを特徴とする請求項1に記載の冷蔵庫。
【請求項3】
前記入力手段によって消費電力の制限に関する設定を可能に構成され、
前記制御手段は、前記入力手段によって設定された消費電力の制限に関する設定に応じて前記設定温度を変更することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の冷蔵庫。
【請求項4】
前記入力手段によって設定された消費電力の制限に関する設定と、前記貯蔵室内に保管された食品の品質維持とのどちらを優先するかを選択可能に構成されていることを特徴とする請求項3に記載の冷蔵庫。
【請求項5】
前記入力手段によって保管予定期間の情報が入力された後、当該保管予定期間に対応する消費電力の情報を報知する報知手段を備えたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の冷蔵庫。
【請求項6】
前記入力手段によって保管予定期間の情報が入力された後、当該保管予定期間に対応した規定期間が経過した場合に報知を行う報知手段を備えたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の冷蔵庫。
【請求項7】
食品を保管する貯蔵室と、
前記貯蔵室内を冷却する冷却手段と、
前記貯蔵室内の温度が設定温度になるように前記冷却手段を制御する制御手段と、
前記貯蔵室内に保管された食品の鮮度の情報を取得する食品鮮度取得手段と、
前記貯蔵室内に保管された食品の保管予定期間の情報をユーザが入力するための入力手段と、
を備え、
前記制御手段は、前記食品鮮度取得手段によって取得された鮮度の情報と前記入力手段によって入力された保管予定期間の情報とに応じて前記設定温度を変更する冷蔵庫システム。
【請求項8】
前記入力手段によって消費電力の制限に関する設定を可能に構成され、
前記制御手段は、前記入力手段によって設定された消費電力の制限に関する設定に応じて前記設定温度を変更することを特徴とする請求項7に記載の冷蔵庫システム。
【請求項9】
前記入力手段によって保管予定期間の情報が入力された後、当該保管予定期間に対応する消費電力の情報を報知する報知手段を備えたことを特徴とする請求項7または請求項8に記載の冷蔵庫システム。
【請求項10】
前記入力手段によって保管予定期間の情報が入力された後、当該保管予定期間に対応した規定期間が経過した場合に報知を行う報知手段を備えたことを特徴とする請求項7または請求項8に記載の冷蔵庫システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、冷蔵庫および冷蔵庫システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に、食品の保管予定期間に対応して、貯蔵室の設定温度を変更する冷蔵庫が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の冷蔵庫では、保管中の食品の鮮度を考慮していない。このため、保管予定期間の最後まで食品の品質を維持することができない可能性がある。
【0005】
本開示は、上記のような課題を解決するためのものである。本開示の目的は、ユーザが設定した保管予定期間の最後まで食品の品質を維持することができる冷蔵庫および冷蔵庫システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示に係る冷蔵庫および冷蔵庫システムは、食品を保管する貯蔵室と、前記貯蔵室内を冷却する冷却手段と、前記貯蔵室内の温度が設定温度になるように前記冷却手段を制御する制御手段と、前記貯蔵室内に保管された食品の鮮度の情報を取得する食品鮮度取得手段と、前記貯蔵室内に保管された食品の保管予定期間の情報をユーザが入力するための入力手段と、を備えるものである。前記制御手段は、前記食品鮮度取得手段によって取得された鮮度の情報と前記入力手段によって入力された保管予定期間の情報とに応じて前記設定温度を変更する。
【発明の効果】
【0007】
本開示に係る冷蔵庫および冷蔵庫システムによれば、ユーザが設定した保管予定期間の最後まで食品の品質を維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図2】実施の形態1に係る冷蔵庫の内部構成を示す縦断面図である。
【
図3】実施の形態1に係る冷蔵庫が備える冷凍室の周辺の拡大断面図である。
【
図4】実施の形態1に係る冷蔵庫の制御系統の機能的な構成を示すブロック図である。
【
図5】冷凍室内に保管する食品の一例である赤身魚の鮮度と色との関係を表した図である。
【
図6】冷凍室内に保管する食品の一例である魚を保存したときにおける冷凍室の温度と品質が維持される保存期間との関係を示したものである。
【
図7】冷凍室の設定温度と消費電力量との関係の一例を示す図である。
【
図8】鮮度と保存期間と設定温度と消費電力比率との関係の一例を示す図である。
【
図9】実施の形態1に係る冷蔵庫の制御処理の一例を示すフローチャートである。
【
図10】実施の形態1の変形例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、実施の形態について、添付の図面を参照しながら説明する。各図において、同一または相当する部分には同一の符号を付している。本開示において、重複する説明は、適宜に簡略化または省略する。以下の説明においては便宜上、図示の状態を基準に各構造の位置関係を表現することがある。なお、本開示は、以下に示す実施の形態およびその変形例に限定されることはない。以下の実施の形態およびその変形例で説明する任意の構成要素は、本開示の趣旨を逸脱しない範囲において、自由な組み合わせ、変形または省略が可能である。
【0010】
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係る冷蔵庫1の正面図である。
図2は、実施の形態1に係る冷蔵庫1の内部構成を示す縦断面図である。本開示では、原則として、冷蔵庫1が使用可能な状態に設置されたときを基準として、各方向が定義される。また、
図1および
図2を含む各図面において、冷蔵庫1を構成する各部材の寸法、位置関係および形状等は、実際のものとは必ずしも完全に一致しない場合がある。
【0011】
冷蔵庫1は、断熱箱体90を備えている。断熱箱体90は、外箱、内箱および断熱材を有している。外箱は、例えば、鋼鉄製である。内箱は、例えば、樹脂製である。内箱は外箱の内側に配置される。断熱材は、例えば、発泡ウレタンまたは真空断熱材等である。断熱材は、外箱と内箱との間の空間に充填されている。
【0012】
断熱箱体90の正面は、開口している。断熱箱体90の内部には、貯蔵空間が形成されている。貯蔵空間は、食品等の被貯蔵物が収納される空間である。断熱箱体90の内部に形成された貯蔵空間は、1つまたは複数の仕切り部材によって、食品を収納して保管するための複数の貯蔵室に区画されている。
【0013】
一例として、冷蔵庫1は、
図1および
図2に示すように、複数の貯蔵室として、冷蔵室100、切替室200、製氷室300、野菜室400および冷凍室500を備えている。これらの各貯蔵室は、断熱箱体90の内部において、上下方向に4段構成となって配置されている。
【0014】
冷蔵室100は、断熱箱体90の内部の最上段に配置されている。
図2に示すように、冷蔵室100の内部には、一例として、複数の棚板が設けられている。冷蔵室100の内部は、これらの棚板によって、上下方向に複数の空間に仕切られている。
【0015】
切替室200は、冷蔵室100の下方における左右の一側に配置されている。切替室200内の温度帯は、複数の温度帯のうちのいずれかに選択的に切り替えることが可能である。切替室200内の温度帯として選択可能な複数の温度帯は、例えば、冷凍温度帯、冷蔵温度帯、チルド温度帯、ソフト冷凍温度帯等である。冷凍温度帯は、例えば、-18℃程度の温度帯である。冷蔵温度帯は、例えば、3℃程度の温度帯である。チルド温度帯は、例えば、0℃程度の温度帯である。ソフト冷凍温度帯は、例えば、-7℃程度の温度帯である。
【0016】
製氷室300は、切替室200の側方に隣接して配置される。製氷室300は、切替室200と並列に配置される。すなわち、製氷室300は、冷蔵室100の下方における左右の他側に配置されている。
【0017】
野菜室400は、切替室200および製氷室300の下方に配置されている。野菜室400には、例えば、野菜および容量の大きなペットボトル等が収納される。冷凍室500は、野菜室400の下方に配置されている。冷凍室500は、断熱箱体90の最下段に配置されている。冷凍室500は、例えば、被貯蔵物を比較的長期にわたって冷凍保管する際に用いられる。
【0018】
冷蔵室100の正面部には、当該冷蔵室100を開閉するための冷蔵室扉7が設けられている。冷蔵室扉7は、例えば、両開き式の回転式の扉である。両開き式の冷蔵室扉7は、右扉7aおよび左扉7bにより構成されている。冷蔵室扉7の外側表面には、操作パネル6が設けられている。
図1に示す構成例では、操作パネル6は、左扉7bに設けられている。
【0019】
一例として、切替室200、製氷室300、野菜室400および冷凍室500は、それぞれ、引出し式の扉によって開閉される。これらの引出し式の扉は、各貯蔵室の左右の内壁面に水平に形成されたレールに沿って冷蔵庫1の奥行方向にスライドできるようになっている。冷蔵庫1のユーザは、引出し式の扉を前後にスライドさせることで、切替室200、製氷室300、野菜室400および冷凍室500を開閉することができる。
【0020】
切替室200の内部には、食品等を内部に収納できる切替室収納ケース201が引き出し自在に格納されている。野菜室400の内部には、食品等を内部に収納できる野菜室収納ケース401が引き出し自在に格納されている。同様に、冷凍室500内には、食品等を内部に収納できる冷凍室収納ケース501が引き出し自在に格納されている。
【0021】
切替室収納ケース201は、切替室200を開閉する扉に設けられたフレームによって支持される。切替室収納ケース201は、切替室200を開閉する扉に連動して引き出される。野菜室収納ケース401は、野菜室400を開閉する扉に設けられたフレームによって支持される。野菜室収納ケース401は、野菜室400を開閉する扉に連動して引き出される。同様に、冷凍室収納ケース501は、冷凍室500を開閉する扉に設けられたフレームによって支持される。冷凍室収納ケース501は、冷凍室500を開閉する扉に連動して引き出される。
【0022】
なお、冷蔵庫1に備えられた貯蔵室の数、貯蔵室の配置、貯蔵室を開閉するための扉の構成、貯蔵室内のケースの数および構成等は、以上で説明した例に限定されるものではない。例えば、冷蔵室100を開閉するための扉は、スライド式であってもよい。また、切替室200、製氷室300、野菜室400および冷凍室500を開閉するための扉は、回転式であってもよい。切替室収納ケース201、野菜室収納ケース401および冷凍室収納ケース501、それぞれ、2つ以上設けられてもよい。
【0023】
冷蔵庫1は、各貯蔵室を冷却するための冷却機構として、圧縮機2、冷却器3、送風ファン4および風路5等を備える。圧縮機2および冷却器3は、図示を省略している凝縮器および絞り装置等とにより、冷凍サイクル回路を構成している。圧縮機2は、冷凍サイクル回路内の冷媒を、圧縮して吐出する。凝縮器は、圧縮機2から吐出された冷媒を凝縮させる。絞り装置は、凝縮器から流出した冷媒を膨張させる。冷却器3は、絞り装置で膨張した冷媒によって、各貯蔵室へ供給される空気を冷却する。圧縮機2は、例えば、
図2に示すように、冷蔵庫1の背面側の下部に配置される。
【0024】
風路5は、冷凍サイクル回路によって冷却された空気を各貯蔵室へ供給するためのものである。風路5は、断熱箱体90の内部に形成されている。風路5は、例えば、冷蔵庫1の背面側に配置されている。冷凍サイクル回路を構成している冷却器3は、この風路5内に設置される。また、風路5内には、冷却器3で冷却された空気を各貯蔵室へ送るための送風ファン4も設置されている。
【0025】
送風ファン4が動作すると、冷却器3で冷却された空気、すなわち冷気が、風路5を通って、冷凍室500、切替室200、製氷室300および冷蔵室100へ送られる。これにより、各貯蔵室内が冷却される。また、野菜室400には、冷蔵室100から戻った冷気が図示しない風路を介して導入される。これにより、野菜室400内が冷却される。野菜室400を通過した空気は、冷却器3が設置されている風路5内へと戻される。風路5内へと戻された空気は、再び冷却器3によって冷却され、冷蔵庫1内を循環する。
【0026】
また、風路5からそれぞれの貯蔵室へと通じる中途の箇所には、
図1および
図2においては図示を省略しているダンパが設けられている。各ダンパの開閉状態が変化することで、各貯蔵室へと供給される冷気の量が調節される。各貯蔵室へと供給される冷気の量は、送風ファン4の運転が制御されることによっても調節される。また、各貯蔵室へと供給される空気の温度は、圧縮機2の出力が制御されることで調節される。
【0027】
各貯蔵室には、
図1および
図2においては図示を省略しているサーミスタが設置される。このサーミスタは、各貯蔵室の内部の温度を検知する。前述したダンパ、送風ファン4および圧縮機2は、このサーミスタの検知結果に基いて制御される。ダンパ、送風ファン4および圧縮機2は、各貯蔵室内の温度が予め設定された設定温度になるように制御される。以上のように設けられた圧縮機2と冷却器3とを含む冷凍サイクル回路、送風ファン4、風路5およびダンパは、貯蔵室の内部を冷却する冷却手段の一例を構成している。
【0028】
また、本実施の形態に係る冷蔵庫1は、制御装置8を備える。制御装置8は、例えば、
図2に示すように、冷蔵庫1の背面側の上部に設けられる。制御装置8には、冷蔵庫1の動作を制御するための制御回路等が備えられている。制御装置8の各機能は、この制御回路によって実現される。例えば、制御装置8は、冷却手段の一例である圧縮機2、送風ファン4およびダンパ等を制御する機能を有している。本実施の形態における制御装置8は、冷却手段を制御する制御手段の一例である。
【0029】
図3は、実施の形態1に係る冷蔵庫1が備える冷凍室500の周辺の拡大断面図である。
図3および以下の説明においては、冷凍室500を開閉する扉を、符号を付して冷凍室扉9と称する。
【0030】
冷蔵庫1は、
図3に示すように、扉開閉検知スイッチ10および冷凍室サーミスタ11を備えている。扉開閉検知スイッチ10は、冷凍室扉9の開閉状態を検知するためのものである。扉開閉検知スイッチ10は、冷蔵庫1が備える貯蔵室の扉の開閉を検知する扉開閉検知手段の一例である。冷凍室サーミスタ11は、冷凍室500内の温度を検知する。冷凍室サーミスタ11は、冷蔵庫1が備える貯蔵室の温度を検知する温度検知手段の一例である。
【0031】
また、冷蔵庫1は、
図3に示すように、冷凍室ダンパ12を備えている。制御装置8は、冷凍室サーミスタ11の検知結果に基づいて、圧縮機2、送風ファン4および冷凍室ダンパ12を制御する。これにより,冷凍室500内の温度が調節される。
【0032】
本実施の形態において、冷凍室500の天面には、庫内カメラ13および光源14が設けられている。光源14は、食品が保管される空間である冷凍室収納ケース501内に光を照射する。庫内カメラ13は、冷凍室収納ケース501内に保管された食品を撮影する。庫内カメラ13および光源14は、保管されている食品の鮮度の情報を取得するためのものである。本実施の形態における庫内カメラ13および光源14は、貯蔵室内に保管された食品の鮮度の情報を取得する食品鮮度取得手段の一例を構成している。
【0033】
図4は、実施の形態1に係る冷蔵庫1の制御系統の機能的な構成を示すブロック図である。制御装置8の制御回路には、例えば、プロセッサ8aおよびメモリ8bが備えられている。制御装置8は、メモリ8bに記憶されたプログラムをプロセッサ8aが実行することによって予め設定された処理を実行し、冷蔵庫1を制御する。
【0034】
プロセッサ8aは、CPU(Central Processing Unit)、中央処理装置、処理装置、演算装置、マイクロプロセッサ、マイクロコンピュータあるいはDSPともいう。メモリ8bには、例えば、RAM、ROM、フラッシュメモリー、EPROMおよびEEPROM等の不揮発性または揮発性の半導体メモリ、または磁気ディスク、フレキシブルディスク、光ディスク、コンパクトディスク、ミニディスクおよびDVD等が該当する。
【0035】
なお、制御装置8の制御回路は、例えば、専用のハードウェアとして形成されてもよい。制御装置8の制御回路の一部が専用のハードウェアとして形成され、かつ、当該制御回路にプロセッサ8aおよびメモリ8bが備えられていてもよい。一部が専用のハードウェアとして形成される制御回路には、例えば、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ASIC、FPGA、またはこれらを組み合わせたもの等が該当する。
【0036】
本実施の形態の操作パネル6は、
図4に示すように、操作部6aおよび表示部6bを備えている。操作部6aは、各貯蔵室の設定温度等および冷蔵庫1の動作モードをユーザが設定するための操作スイッチ等によって構成される。表示部6bは、各貯蔵室の温度等、冷蔵庫1に関する各種情報を表示する液晶ディスプレイおよびLEDランプ等によって構成される。操作パネル6は、操作部6aと表示部6bとを兼ねるタッチパネルを備えていてもよい。また、操作パネル6には、音声報知を行うスピーカ等が備えられていてもよい。
【0037】
制御装置8には,操作パネル6の操作部6aからの信号が入力される。操作部6aは、ユーザによる当該操作部6aの操作に応じた信号を、制御装置8へ出力する。また、制御装置8は、操作パネル6の表示部6bに表示信号を出力し、表示部6bの動作を制御する。
【0038】
制御装置8には、冷凍室サーミスタ11を含む各貯蔵室の内部の温度を検知するサーミスタから信号が入力される。制御装置8は、入力された信号に基づいて、各貯蔵室内が設定温度になるように、圧縮機2および送風ファン4等を制御する。本実施の形態において、制御装置8は、冷凍室サーミスタ11から入力された信号に基づいて、冷凍室500内の温度が設定温度に維持されるように、圧縮機2、送風ファン4および冷凍室ダンパ12を制御する。
【0039】
また、制御装置8には、扉開閉検知スイッチ10からの信号も入力される。そして、制御装置8は、庫内カメラ13および光源14の動作を制御する。例えば、制御装置8は、冷凍室扉9が開かれてから再び閉じられたことを扉開閉検知スイッチ10によって検知すると、光源14を点灯させるとともに庫内カメラ13を起動させて撮影を行う。撮影が終了すると、制御装置8は、庫内カメラ13により撮影された画像の成功を取得して画像演算処理を実行し、冷凍室収納ケース501内に保管された食品の鮮度を判定する。
【0040】
次に、以上のように構成された冷蔵庫1の機能および動作の特徴について説明する。本実施の形態の冷蔵庫1は、冷凍室500内に保管された食品の鮮度の情報を取得し、当該食品の鮮度の状態に合わせ、ユーザが設定した保管予定期間の最後まで食品の品質を維持できるように、冷凍室500内の温度制御を行う機能を有することを特徴としている。
【0041】
図5は、冷凍室500内に保管する食品の一例である赤身魚の鮮度と色との関係を表した図である。
図5の例では、L*a*b*色空間において赤色を表す色度a*を用いている。
図5の例では、鮮度が低下するにつれて赤色は退色し、色度a*は小さくなっている。なお、ここでは赤身魚の例を示したが、肉類あるいは野菜類等のその他の食品も、色およびツヤ等の外観の状態から鮮度を推定することができる。庫内カメラ13により撮影された画像の情報を取得して画像演算処理を実行し、画像に含まれる食品の色情報に基づいて鮮度の状態を判定することができる。
【0042】
図6は、冷凍室500内に保管する食品の一例である魚を保存したときにおける冷凍室500の温度と品質が維持される保存期間との関係を示したものである。
図6では、食品の鮮度について実線を標準として、これよりも高鮮度の場合を一点鎖線、低鮮度の場合を破線で示している。
【0043】
魚などの食品を冷凍保管する場合、基準温度である-18℃では、1ヶ月が保存期間の目安となっている。これを基準として更に温度を下げると、品質の劣化速度が下がり、保存期間を長くすることができる。ユーザが設定した保管予定期間に応じて、冷凍室500の設定温度を変更することで、保管予定期間の最後まで食品の品質を維持することを支援することができる。
【0044】
ただし、
図6に示すように、食品の鮮度によって、品質の変化の速度は異なる。鮮度が高いほど、品質の劣化は遅くなり保存期間は長くなる。鮮度が低いほど,品質の劣化は速く、保存期間は短くなる。このように、同じ保存期間を確保するために必要な保存温度は、食品の鮮度によって異なる。
【0045】
そこで、本実施の形態においては、ユーザが設定した保管予定期間だけでなく、食品鮮度取得手段の一例である庫内カメラ13および光源14によって取得された鮮度の情報に応じて、冷凍室500の設定温度を変更する。これにより、ユーザが設定した保管予定期間の最後まで食品の品質を維持することが可能となる。食品の保管予定期間の情報の入力は、例えば、操作パネル6によって行うことができる。操作パネル6は、食品の保管予定期間の情報をユーザが入力するための入力手段の一例を構成している。
【0046】
図6で例示しているような、保存温度と保存期間との関係は、食品の種類によって異なる。そこで、冷蔵庫1は、食品の種類を判定してから、判定結果に応じて食品の鮮度を推定するように構成されていてもよい。これにより、高精度で鮮度の判定ができる。食品の種類の判定は、例えば、庫内カメラ13で撮影された画像を基に行うことができる。本実施の形態のように、食品鮮度取得手段を庫内カメラ13から構成すれば、食品の種類の判定を行うことができる。なお、他の手段を用いて、食品の判定を行ってもよい。例えば、光源14によって照らされた食品からの反射光を利用したり、食品の重量を利用したりして、食品の判定を行ってもよい。また、ユーザが、食品の種類の情報の入力を行ってもよい。
【0047】
また、貯蔵室内に保管された食品の鮮度の情報を取得する食品鮮度取得手段は、庫内カメラ13のようなカメラ以外の手段によるものであってもよい。例えば、食品鮮度取得手段は、紫外光を照射する発光素子と、紫外光を受けた食品から発せられる蛍光を受光する受光素子と、から構成されてもよい。あるいは、庫内カメラ13によって蛍光画像を撮影し、この蛍光画像から食品の鮮度の判定をしてもよい。本開示に係る食品鮮度取得手段は、任意に構成され得る。
【0048】
本実施の形態に係る冷蔵庫1は、冷凍室500内に保管された食品の鮮度の情報および保管予定期間の情報に応じて、当該冷凍室500の設定温度を変更するように構成されている。冷蔵庫1は、例えば、冷凍室500以外の貯蔵室内に保管された食品の鮮度の情報および当該食品の保管予定期間の情報に応じて、当該貯蔵室の設定温度を変更するように構成されていてもよい。また、家庭用冷蔵庫を冷蔵庫1として図示して説明しているが、冷蔵庫1は、業務冷蔵庫あるいは冷凍専用のいわゆる冷凍庫であってもよい。
【0049】
また、
図7は、冷凍室の設定温度と消費電力量との関係の一例を示す図である。本例では、基準温度である-18℃における消費電力量を1として、消費電力量を比率で表している。設定温度を低くすれば保存期間は長くなるものの、消費電力量は増加する。消費電力量と保存期間とは、トレードオフとの関係にあるが、どちらを優先するかはユーザの都合に依存する。そこで、冷蔵庫1は、ユーザが消費電力の制限に関する設定を可能に構成されてもよい。例えば、ユーザは、操作パネル6等の入力手段によって、消費電力の制限に関する設定を行う。また、冷蔵庫1は、消費電力と品質維持とのどちらを優先するかを選択可能に構成されてもよい。
【0050】
図8は、鮮度と保存期間と設定温度と消費電力比率との関係の一例を示す図である。例えば、保管予定期間を60日、消費電力の制限を1.5倍まで、とユーザが設定した場合、食品の鮮度が標準であれば、冷凍室500の設定温度を-25℃に変更する。食品の鮮度が基準よりも高い場合には、冷凍室500の設定温度を-18℃に変更する。食品の鮮度が基準よりも低い場合、保存期間を60日確保するための必要な設定温度は-30℃となるが、消費電力は1.8倍になってしまう。そこで、消費電力が設定された制限を超えるために、設定温度を-25℃に変更した上で、保存期間が30日までであることをユーザに報知してもよい。あるいは、設定温度を-30℃に変更した上で、消費電力が設定された制限を超えることを報知してもよい。消費電力と品質維持とのどちらを優先するかは、例えば、操作パネル6等の入力手段によって選択する。
【0051】
このように、消費電力の制限に関する設定をすることで、エネルギー消費を抑制することができる。また、消費電力と品質維持とのどちらを優先するかを選択可能とすることで、ユーザの価値観に合った使い方が可能となる。
【0052】
例えば、ユーザが保管予定期間の情報を入力した後に、当該保管予定期間に対応する消費電力の情報をユーザに報知してもよい。この報知は、例えば、表示部6b等の任意の報知手段によって実現できる。消費電力の制限を設定する前に予め消費電力の情報を報知することで、ユーザは保存期間と消費電力のどちらを優先するか事前に検討することができる。例えば、消費電力を抑えたい場合には、入力した保管予定期間を変更してもよい。
【0053】
図9は、実施の形態1に係る冷蔵庫1の制御処理の一例を示すフローチャートである。冷蔵庫1の制御装置8は、ユーザが操作パネル6等の入力手段によって入力した保管予定期間Tsの情報を取得し(ステップS101)、設定された消費電力制限Wsの情報を取得する(ステップS102)。そして、制御装置8は、光源14を点灯させて、(ステップS103)、庫内カメラ13を起動して撮影を行わせ(ステップS104)、その後、庫内カメラ13をオフにするとともに(ステップS105)、光源14を消灯する(ステップS106)。
【0054】
制御装置8、庫内カメラ13が撮影した画像の情報を取得して、画像演算処理を行う(ステップS107)。そして、画層演算処理の結果に応じて、保管されている食品の鮮度を判定する(ステップS108)。
【0055】
鮮度が高いと判定された場合、保管予定期間Tsに応じた保存温度θaを算出し(ステップS109)、この保存温度θaに応じた消費電力Waを算出する(ステップS110)。そして、冷凍室500の設定温度θを保存温度θaに変更し(ステップS111)、消費電力WはWaとなる(ステップS112)。ここで、消費電力Wが消費電力制限Ws以下であれば(ステップS121)、設定温度θは保存温度θaで維持される。消費電力Wが消費電力制限Wsよりも大きい場合には、消費電力制限Wsに応じた保存温度θsの算出を行い(ステップS122)、冷凍室500の設定温度θを保存温度θsとする(ステップS123)。そして、鮮度が高い場合における保存温度θsでの保存期間T=Taを算出し(ステップS124)、この算出結果である保存期間Tの報知を行う(ステップS127)。
【0056】
ステップS108における鮮度の判定結果が標準であれば、それに応じた保存温度θbの算出(ステップS113)、消費電力Wbの算出(ステップS114)、設定温度θの保存温度θbへの変更(ステップS115)、消費電力WのWbへの変更(ステップS116)、が行われ、消費電力Wが消費電力制限Ws以下であれば設定温度θは保存温度θbで維持される。消費電力Wが消費電力制限Wsよりも大きい場合には、消費電力制限Wsに応じた保存温度θsの算出を行い(ステップS122)、設定温度θを保存温度θsとして(ステップS123)、鮮度が標準である場合における保存温度θsでの保存期間T=Tbを算出し(ステップS125)、この算出結果である保存期間Tの報知を行う(ステップS127)。同様に、ステップS108において鮮度が低いと判定された場合には、それに応じた保存温度θcの算出(ステップS117)、消費電力Wcの算出(ステップS118)、設定温度θの保存温度θcへの変更(ステップS119)、消費電力WのWcへの変更(ステップS120)、が行われ、消費電力Wが消費電力制限Ws以下であれば設定温度θは保存温度θcで維持される。消費電力Wが消費電力制限Wsよりも大きい場合には、消費電力制限Wsに応じた保存温度θsの算出を行い(ステップS122)、設定温度θを保存温度θsとして(ステップS123)、鮮度が低い場合における保存温度θsでの保存期間T=Tbを算出し(ステップS126)、この算出結果である保存期間Tの報知を行う(ステップS127)。
【0057】
消費電力制限Wsよりも消費電力Wが大きく、ユーザが設定した保管予定期間Tsよりも保存期間Tが短くなる場合、ユーザに保存期間Tを報知して、この保存期間Tを許可するか否かをユーザが選択できるようにしてもよい。許可しない場合には、ユーザが消費電力制限Wsを大きくすることで、保存期間Tを長くすればよい。
【0058】
また、
図10は、実施の形態1の変形例を示すブロック図である。この変形例において、冷蔵庫1は、通信手段の一例である通信装置20を備えている。通信装置20は、電気通信回線30に接続可能に構成されている。通信装置20は、制御装置8と接続されている。
【0059】
図10に示す変形例において、制御装置8は、通信装置20により、電気通信回線30を介して、冷蔵庫1の外部との双方向の通信が可能である。
図10においては、冷蔵庫1の外部にある通信対象の例として、スマートフォンを含む携帯電話、タブレット端末等の携帯情報端末40を示している。
【0060】
冷蔵庫1の構成要素のうち、例えば、制御装置8等の制御手段、操作パネル6等の入力手段および報知手段の機能は単一の機器からではなく、複数の機器が連携することで実現してもよい。例えば、入力手段および報知手段の機能は、冷蔵庫1の外部機器によって実現してもよい。本開示に係る冷蔵庫は、冷蔵庫と当該冷蔵庫に連携する外部機器とによって構成される冷蔵庫システムとしても実現することができる。
【0061】
例えば、ユーザは、携帯情報端末40を入力手段として利用してもよい。ユーザは携帯情報端末40を用いて、保管予定期間の情報の入力および消費電力の制限の設定を行ってもよい。また、携帯情報端末40を報知手段として利用してもよい。保管予定期間に対応する消費電力の情報の報知は、携帯情報端末40によって行ってもよい。
【0062】
電気通信回線30には、電灯線、赤外線、非赤外線、無線、公衆電話回線、加入者専用通信回線、光ケーブル、インターネット、衛星回線等のデジタルまたはアナログの信号の通信回線等が該当する。通信装置20と電気通信回線30との間での通信形式は、有線であっても無線であってもよい。通信装置20は、デジタル又はアナログの信号を送受信できるインターフェースである。有線による通信を行う場合には、通信装置20は、例えば、シリアルインターフェース又はドライバを備える。無線による通信を行う場合には、通信装置20は、例えば、Wi-Fi(登録商標)又はBluetooth(登録商標)等の通信規格に対応した通信モジュールを備える。
【0063】
また、冷蔵庫1は、電気通信回線30を介して、ユーザが購入した食品のトレーサビリティ情報50にアクセス可能となっていてもよい。トレーサビリティ情報50は、ユーザ自身が登録した情報であったり、生産者または販売者などが公開した生産地、製造・収穫日、消費期限、賞味期限等の情報である。トレーサビリティ情報50は、例えば、冷蔵庫1の外部のクラウドサーバ等に保存されている。
【0064】
冷蔵庫1の貯蔵室内に保管された食品の鮮度の情報の取得は、トレーサビリティ情報50を用いることで行われてもよい。本開示に係る食品鮮度取得手段は、トレーサビリティ情報50にアクセス可能な通信装置20等から構成されていてもよい。また、食品鮮度取得手段は、ユーザが操作パネル6あるいは携帯情報端末40を操作して入力した鮮度の情報を取得するように構成されていてもよい。
【0065】
冷凍室500内で食品が保管されている期間が、ユーザが入力した保管予定期間に対応した規定期間に達した場合、操作パネル6あるいは携帯情報端末40等の報知手段によって報知を行ってもよい。この規定期間は、保管予定期間と同じでもよい、保管予定期間よりも所定の期間だけ短い期間として設定されてもよい。保管予定期間の情報が入力された後、当該保管予定期間に対応した規定期間が経過した場合に報知を行うことで、食品の使い忘れを防ぐことができる。また、例えば、上記の規定期間が経過した場合には、報知するほかに、冷凍室500の設定温度を低く変更してもよい。これにより、保存期間を延長することができる。
【0066】
以下、本開示の諸態様を付記としてまとめて記載する。
【0067】
(付記1)
食品を保管する貯蔵室と、
前記貯蔵室内を冷却する冷却手段と、
前記貯蔵室内の温度が設定温度になるように前記冷却手段を制御する制御手段と、
前記貯蔵室内に保管された食品の鮮度の情報を取得する食品鮮度取得手段と、
前記貯蔵室内に保管された食品の保管予定期間の情報をユーザが入力するための入力手段と、
を備え、
前記制御手段は、前記食品鮮度取得手段によって取得された鮮度の情報と前記入力手段によって入力された保管予定期間の情報とに応じて前記設定温度を変更する冷蔵庫。
(付記2)
前記食品鮮度取得手段は、前記貯蔵室内を撮影するカメラを含むことを特徴とする付記1に記載の冷蔵庫。
(付記3)
前記入力手段によって消費電力の制限に関する設定を可能に構成され、
前記制御手段は、前記入力手段によって設定された消費電力の制限に関する設定に応じて前記設定温度を変更することを特徴とする付記1または付記2に記載の冷蔵庫。
(付記4)
前記入力手段によって設定された消費電力の制限に関する設定と、前記貯蔵室内に保管された食品の品質維持とのどちらを優先するかを選択可能に構成されていることを特徴とする付記3に記載の冷蔵庫。
(付記5)
前記入力手段によって保管予定期間の情報が入力された後、当該保管予定期間に対応する消費電力の情報を報知する報知手段を備えたことを特徴とする付記1から付記4の何れか1項に記載の冷蔵庫。
(付記6)
前記入力手段によって保管予定期間の情報が入力された後、当該保管予定期間に対応した規定期間が経過した場合に報知を行う報知手段を備えたことを特徴とする付記1から付記4の何れか1項に記載の冷蔵庫。
(付記7)
食品を保管する貯蔵室と、
前記貯蔵室内を冷却する冷却手段と、
前記貯蔵室内の温度が設定温度になるように前記冷却手段を制御する制御手段と、
前記貯蔵室内に保管された食品の鮮度の情報を取得する食品鮮度取得手段と、
前記貯蔵室内に保管された食品の保管予定期間の情報をユーザが入力するための入力手段と、
を備え、
前記制御手段は、前記食品鮮度取得手段によって取得された鮮度の情報と前記入力手段によって入力された保管予定期間の情報とに応じて前記設定温度を変更する冷蔵庫システム。
(付記8)
前記入力手段によって消費電力の制限に関する設定を可能に構成され、
前記制御手段は、前記入力手段によって設定された消費電力の制限に関する設定に応じて前記設定温度を変更することを特徴とする付記7に記載の冷蔵庫システム。
(付記9)
前記入力手段によって保管予定期間の情報が入力された後、当該保管予定期間に対応する消費電力の情報を報知する報知手段を備えたことを特徴とする付記7または付記8に記載の冷蔵庫システム。
(付記10)
前記入力手段によって保管予定期間の情報が入力された後、当該保管予定期間に対応した規定期間が経過した場合に報知を行う報知手段を備えたことを特徴とする付記7または付記8に記載の冷蔵庫システム。
【符号の説明】
【0068】
1 冷蔵庫、 2 圧縮機、 3 冷却器、 4 送風ファン、 5 風路、 6 操作パネル、 6a 操作部、 6b 表示部、 7 冷蔵室扉、 7a 右扉、 7b 左扉、 8 制御装置、 8a プロセッサ、 8b メモリ、 9 冷凍室扉、 10 扉開閉検知スイッチ、 11 冷凍室サーミスタ、 12 冷凍室ダンパ、 13 庫内カメラ、 14 光源、 20 通信装置、 30 電気通信回線、 40 携帯情報端末、 50 トレーサビリティ情報、 90 断熱箱体、 100 冷蔵室、 200 切替室、 201 切替室収納ケース、 300 製氷室、 400 野菜室、 401 野菜室収納ケース、 500 冷凍室、 501 冷凍室収納ケース