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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024137311
(43)【公開日】2024-10-07
(54)【発明の名称】プログラムおよび情報処理システム
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/55 20140101AFI20240927BHJP
   A63F 13/847 20140101ALI20240927BHJP
   A63F 13/42 20140101ALI20240927BHJP
   A63F 13/822 20140101ALI20240927BHJP
【FI】
A63F13/55
A63F13/847
A63F13/42
A63F13/822
【審査請求】有
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023048782
(22)【出願日】2023-03-24
(71)【出願人】
【識別番号】509070463
【氏名又は名称】株式会社コロプラ
(74)【代理人】
【識別番号】100104547
【弁理士】
【氏名又は名称】栗林 三男
(74)【代理人】
【識別番号】100206612
【弁理士】
【氏名又は名称】新田 修博
(74)【代理人】
【識別番号】100209749
【弁理士】
【氏名又は名称】栗林 和輝
(74)【代理人】
【識別番号】100217755
【弁理士】
【氏名又は名称】三浦 淳史
(72)【発明者】
【氏名】岡 龍志
(57)【要約】
【課題】ゲームの興趣性を向上させる。
【解決手段】プログラムは、コンピュータを、所定のルートに沿って移動する特定のオブジェクトを目的地に向けて運ぶゲームにおける、特定のオブジェクトの状態を制御する状態制御手段と、ユーザの操作に基づいて、特定のオブジェクトに攻撃を加える攻撃手段と、として機能させ、状態制御手段は、攻撃に基づいて、特定のオブジェクトの状態を、移動不能状態にし、移動不能状態となった特定のオブジェクトの状態を、ユーザの操作に基づいて、目的地に向けて移動可能な状態にする。
【選択図】図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータを、
所定のルートに沿って移動する特定のオブジェクトを目的地に向けて運ぶゲームにおける、前記特定のオブジェクトの状態を制御する状態制御手段と、
ユーザの操作に基づいて、前記特定のオブジェクトに攻撃を加える攻撃手段と、として機能させ、
前記状態制御手段は、
前記攻撃に基づいて、前記特定のオブジェクトの状態を、移動不能状態にし、
前記移動不能状態となった前記特定のオブジェクトの状態を、前記ユーザの操作に基づいて、前記目的地に向けて移動可能な状態にする
プログラム。
【請求項2】
前記コンピュータをさらに、
前記ユーザが前記攻撃により前記特定のオブジェクトを前記移動不能状態にしたことに基づいて、前記特定のオブジェクトを前記移動不能状態にした前記ユーザにとって有利な効果を発動させる効果付与手段として機能させる
請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記ゲームは、複数のチームの間で勝敗が競われ、
前記状態制御手段は、前記移動不能状態となった前記特定のオブジェクトの状態を、特定のチームに属する前記ユーザの操作に基づいて、前記目的地に向けて移動可能な状態にする際に、前記特定のチームに属する仲間の協力の有無に応じて、移動可能な状態となるまでの時間を変化させる
請求項1に記載のプログラム。
【請求項4】
所定のルートに沿って移動する特定のオブジェクトを目的地に向けて運ぶゲームにおける、前記特定のオブジェクトの状態を制御する状態制御手段と、
ユーザの操作に基づいて、前記特定のオブジェクトに攻撃を加える攻撃手段と、を備え、
前記状態制御手段は、
前記攻撃に基づいて、前記特定のオブジェクトの状態を、移動不能状態にし、
前記移動不能状態となった前記特定のオブジェクトの状態を、前記ユーザの操作に基づいて、前記目的地に向けて移動可能な状態にする
情報処理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プログラムおよび情報処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、チーム同士で対戦するゲームが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2015-154952号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、ゲームにおいては、興趣性を向上させることが求められている。
【0005】
本発明は、前記事情に鑑みてなされたものであり、ゲームの興趣性を向上させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示に示す一実施形態によれば、
コンピュータを、
所定のルートに沿って移動する特定のオブジェクトを目的地に向けて運ぶゲームにおける、前記特定のオブジェクトの状態を制御する状態制御手段と、
ユーザの操作に基づいて、前記特定のオブジェクトに攻撃を加える攻撃手段と、として機能させ、
前記状態制御手段は、
前記攻撃に基づいて、前記特定のオブジェクトの状態を、移動不能状態にし、
前記移動不能状態となった前記特定のオブジェクトの状態を、前記ユーザの操作に基づいて、前記目的地に向けて移動可能な状態にする
プログラムが提供される。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、ゲームの興趣性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】情報処理システムの概略構成を示す図である。
図2】情報処理システムの機能的構成を示すブロック図である。
図3】ゲームのルールを説明するための図である。
図4】対戦中の表示画面の一例を示す図である。
図5】対戦中の表示画面の一例を示す図である。
図6】対戦中の表示画面の一例を示す図である。
図7】タンクの状態の移行について説明するための図である。
図8】タンクの位置を示すアイコンの表示について説明するための図である。
図9】タンクの状態の移行に係る処理の一例を示すフローチャートである。
図10】対戦の終了に係る処理の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。
【0010】
<情報処理システムのハードウェア構成>
図1に示すように、本実施形態の情報処理システム1は、複数の端末装置10と、サーバ20とを備えている。
【0011】
端末装置10とサーバ20とは、ネットワーク2を介して接続される。ネットワーク2は、例えば、インターネット、移動通信システム(例えば、3G、4G、5G、LTE(Long Term Evolution)等)、WiFi(Wireless Fidelity)、ブルートゥース(登録商標)、その他の通信回線、またはこれらの組み合わせ等のいずれによって構成されていてもよい。また、端末装置10とサーバ20との接続は、有線接続であるか無線接続であるかを問わない。
【0012】
サーバ20(換言すると、コンピュータ、情報処理装置)は、例えば、ワークステーションまたはパーソナルコンピュータ等の汎用コンピュータであってもよい。サーバ20は、プロセッサ21と、メモリ22と、ストレージ23と、通信IF(インターフェース)24と、入出力IF25と、を備える。サーバ20が備えるこれらの構成は、通信バスによって互いに接続される。
【0013】
プロセッサ21は、サーバ20全体の動作を制御する。プロセッサ21は、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)およびGPU(Graphics Processing Unit)等を含み得る。プロセッサ21は、ストレージ23からプログラムを読み出し、メモリ22に展開する。プロセッサ21は、展開したプログラムを実行する。
【0014】
メモリ22は、主記憶装置である。メモリ22は、例えば、ROM(Read Only Memory)およびRAM(Random Access Memory)等の記憶装置により構成される。メモリ22は、プロセッサ21がストレージ23から読み出したプログラムおよび各種データを一時的に記憶することにより、プロセッサ21に作業領域を提供する。メモリ22は、プロセッサ21がプログラムに従って動作している間に生成した各種データも一時的に記憶する。
【0015】
なお、本実施形態においてプログラムとは、ゲームを端末装置10により実現するプログラムであってもよい。また、当該プログラムは、当該ゲームを端末装置10とサーバ20との協働により実現するプログラムであってもよい。なお、端末装置10とサーバ20との協働により実現されるゲームは、一例として、端末装置10において起動されたブラウザ上で実行されるゲームであってもよい。また、当該プログラムは、当該ゲームを複数の端末装置10の協働により実現するプログラムであってもよい。また、各種データには、例えば、ユーザ情報およびゲーム情報などのゲームに関するデータ、および端末装置10とサーバ20との間で送受信される指示や通知が含まれる。
【0016】
ストレージ23は、補助記憶装置である。ストレージ23は、例えば、フラッシュメモリまたはHDD(Hard Disk Drive)等の記憶装置により構成される。ストレージ23には、ゲームに関する各種データが格納される。
【0017】
通信IF24は、サーバ20と端末装置10等との間におけるネットワークを介した各種データの送受信を制御する。
【0018】
入出力IF25は、サーバ20がデータの入力を受け付けるためのインターフェースであるとともに、サーバ20がデータを出力するためのインターフェースである。入出力IF25は、例えば、マウス、キーボード等の情報入力機器である入力部と、画像を表示出力する機器である表示部とを含み得る。
【0019】
端末装置10(換言すると、コンピュータ、情報処理装置)は、例えば、スマートフォン、フィーチャーフォン、PDA(Personal Digital Assistant)、タブレット型コンピュータ、パーソナルコンピュータ、ウェアラブル端末、またはゲーム装置等であってもよい。端末装置10は、携帯端末であってもよい。端末装置10は、ユーザがゲームを実行する際に可搬型の端末であってもよい。
【0020】
端末装置10は、プロセッサ11と、メモリ12と、ストレージ13と、通信IF14と、入出力IF15と、入力部17と、表示部18と、を備える。端末装置10が備えるこれらの構成は、通信バスによって互いに接続される。
【0021】
プロセッサ11は、端末装置10全体の動作を制御する。プロセッサ11は、CPU、MPUおよびGPU等を含み得る。プロセッサ11は、ストレージ13からプログラムを読み出し、メモリ12に展開する。プロセッサ11は、展開したプログラムを実行する。
【0022】
メモリ12は、主記憶装置である。メモリ12は、例えば、ROMおよびRAM等の記憶装置により構成される。メモリ12は、プロセッサ11がストレージ13から読み出したプログラムおよび各種データを一時的に記憶することにより、プロセッサ11に作業領域を提供する。メモリ12は、プロセッサ11がプログラムに従って動作している間に生成した各種データも一時的に記憶する。
【0023】
ストレージ13は、補助記憶装置である。ストレージ13は、例えば、フラッシュメモリまたはHDD等の記憶装置により構成される。ストレージ13には、ゲームに関する各種データが格納される。
【0024】
通信IF14は、端末装置10とサーバ20等との間におけるネットワークを介した各種データの送受信を制御する。
【0025】
入出力IF15は、端末装置10がデータの入力を受け付けるためのインターフェースであるとともに、端末装置10がデータを出力するためのインターフェースである。入出力IF15は、例えばUSB(Universal Serial Bus)等を介してデータの入出力を行うこととしてもよい。入出力IF15は、入力部17または表示部18等を含み得る。
【0026】
入力部17は、ユーザによる入力を受け付ける。入力部17は、例えば、タッチパッド等のポインティングデバイスであってもよい。表示部18は、画像を表示する。表示部18は、例えば、液晶ディスプレイまたは有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ等であってもよい。端末装置10は、例えば、入力部17と表示部18とを組み合わせた電子部品であるタッチスクリーン16を備える。
【0027】
入力部17は、ユーザの操作(例えば、タッチ操作、タップ操作、スライド操作、スワイプ操作、フリック操作、ピンチイン操作およびピンチアウト操作等)により入力面に対して入力された位置を検知し、検知した位置を示す情報を入力信号として送信する機能を有する。入力部17としてのタッチパネルは、静電容量方式または抵抗膜方式等を採用することができるが、他の方式であってもよい。
【0028】
なお、入力部17は、例えば、キーボード、各種物理ボタン、各種センサ(例えば、加速度センサまたは角速度センサ等)、操作スティック、カメラ、またはマイク等であってもよい。また、表示部18は、例えば、プロジェクタ等であってもよい。
【0029】
<情報処理システムの機能的構成>
図2は、サーバ20および端末装置10の機能的構成を示すブロック図である。本実施形態におけるサーバ20は、例えば、ゲームを実現するために必要な各種データおよびプログラムを各端末装置10に提供する機能、各端末装置10からゲームに関するデータを収集して管理する機能、ならびに複数の端末装置10間の同期処理を行う機能等を有する。
【0030】
なお、本実施形態において、サーバ20は、ゲームごとに事前に登録されるユーザのアカウントを用い、各ユーザおよび端末装置10を識別する。アカウントの登録方法は特に限定されない。例えば、端末装置10またはパーソナルコンピュータ等の他の装置が、ユーザの操作に基づいて、ユーザのアカウント登録に必要な情報をサーバ20に送信し、サーバ20が、受信した情報に基づいて各ユーザのアカウントを作成および保存することとしてもよい。
【0031】
図2に示すように、サーバ20は、プロセッサ21、メモリ22、ストレージ23、通信IF(インターフェース)24、および入出力IF25等の協働によって、制御部210および記憶部220として機能する。記憶部220は、制御部210が使用する各種データを格納する。各種データとして、例えば、ゲームプログラム、ゲーム情報およびユーザ情報がある。
【0032】
ゲームプログラムは、ゲームを実現するためのプログラムである。ゲーム情報およびユーザ情報は、制御部210がゲームプログラムを実行するときに参照するデータである。
【0033】
なお、記憶部220に格納されるゲームプログラムは、サーバ20側で実行するプログラムに加え、端末装置10に送信して端末装置10側で実行するプログラムを含むこととしてもよい。あるいは、記憶部220が、サーバ20側で実行するプログラムと、端末装置10側で実行するプログラムとを格納することとしてもよい。
【0034】
ゲーム情報は、アカウント間で共通の情報である。ゲーム情報は、例えば、各種仮想空間(換言すると、ゲーム空間)を規定するための情報を含む。仮想空間とは、ユーザが操作可能なキャラクタ(以下、「プレイヤキャラクタ」ともいう。)のオブジェクト等が配置される空間である。また、ゲーム情報は、例えば、仮想空間内に配置される建物や木、石等の背景オブジェクトやノンプレイヤキャラクタ(non player character:NPC)の配置位置や大きさ、色、形状等、アカウント間で共通のオブジェクトに関する各種設定情報を含み得る。また、ゲーム情報は、例えば、ノンプレイヤキャラクタ等の仮想空間内に配置されるオブジェクトの各種パラメータの設定値等を含む。以下においては、仮想空間に配置されるキャラクタのオブジェクトを指して、単に「キャラクタ」ということもある。
【0035】
ユーザ情報は、ゲームのアカウントごとに管理される情報である。ユーザ情報は、例えば、ユーザのキャラクタに関する情報、フレンドやフォロー(具体的には、フォロワーやフォロイー)に関する情報、保有資産に関する情報、およびゲームの進行度を示す情報等を含む。保有資産として、例えば、仮想空間内の通貨(換言すると、ゲーム内通貨)やアイテム等が挙げられる。
【0036】
制御部210は、記憶部220に格納されたゲームプログラムを実行することにより、ゲームに関する各種処理を制御する。制御部210は、例えば、送受信部211およびゲーム進行部212を有する。
【0037】
送受信部211は、各種データを送信または受信する。送受信部211は、例えば、各種データおよびプログラムの送信要求や、マルチプレイ機能に対応するための同期処理の要求、同期処理の対象となるデータ等を、各端末装置10から受信し、ゲーム進行部212に渡す。また、送受信部211は、ゲーム進行部212による制御に従って、同期を取るための指示等を含む各種データやプログラムを、各端末装置10に送信する。
【0038】
本実施形態において、マルチプレイ機能とは、複数のアカウントによるゲーム処理を同期させた状態で進行させる機能である。情報処理システム1のサーバ20および端末装置10は、情報処理システム1にログインしているアカウントが同じゲームに複数参加する場合に、マルチプレイ機能に対応するための各種処理を実行する。
【0039】
ゲーム進行部212は、端末装置10からの要求等に応じ、ゲームプログラムに記述された演算処理を実行することで、端末装置10にゲームを提供する。
【0040】
ゲーム進行部212は、ゲーム情報に含まれる仮想空間を規定するための情報に基づいて、仮想空間を規定する。ゲーム進行部212は、ゲーム情報に含まれるオブジェクトの設定情報に基づいて、仮想空間にオブジェクトを配置する。ゲーム進行部212は、仮想空間に配置したオブジェクトを制御する。具体的には、ゲーム進行部212は、仮想空間内でのオブジェクトの位置、向き、形状、色等を変更したり、オブジェクトに所定の動作を行わせたりする。
【0041】
また、ゲーム進行部212は、各端末装置10から送信されるプレイ情報に基づいて、複数のプレイヤそれぞれのプレイヤキャラクタを仮想空間に配置する。換言すると、ゲーム進行部212は、仮想空間の一例であるゲーム空間を、複数のユーザによって共有可能とする処理を行う。また、ゲーム進行部212は、各端末装置10から送信されるプレイ情報に基づいて、ゲームの進行に係る各種判定処理を行う。換言すると、ゲーム進行部212は、ユーザの入力操作に基づいて、オブジェクトの制御や各種判定処理を行う。プレイ情報は、ユーザの入力操作に応じて出力される。一例として、プレイ情報は、プレイヤキャラクタの操作内容として、プレイヤキャラクタの座標情報を含んでもよく、プレイヤキャラクタのアクションに関する情報を含んでもよく、ユーザによって操作されたボタンを示す情報等を含んでもよい。また、プレイ情報は、プレイヤキャラクタの設定に関する情報を含んでもよい。一例として、キャラクタの座標情報は、ゲーム空間におけるキャラクタの位置を示す情報である。一例として、アクション情報は、キャラクタのアクションに関する情報である。一例として、キャラクタのアクションは、キャラクタの姿勢、アイテムの使用、スキルの使用、攻撃、防御、またはジャンプ等を含み得る。一例として、キャラクタの設定に関する情報は、キャラクタの装備や容姿等に関する情報を含み得る。また、キャラクタの設定は、ユーザが変更し得る。
【0042】
また、ゲーム進行部212は、例えば、マルチプレイ機能に対応するための同期処理の要求や同期処理の対象となるデータを、送受信部211を介して端末装置10から受け取ると、マルチプレイ機能に対応するための同期処理を実行する。また、ゲーム進行部212は、ゲーム情報またはユーザ情報の送信指示を送受信部211に指令する。ゲーム進行部212は、例えば、サーバ20が複数の端末装置10に対して情報を送信するときに、各端末装置10に同時に情報を送信することで、各端末装置10間で進行するゲームの同期を取る。同期処理を実行することで、一つの端末装置10で入力された操作に起因するゲーム内の事象を、他の端末装置10に同時に反映させることが可能となる。
【0043】
本実施形態における端末装置10は、例えば、ユーザの入力操作を受け付ける入力装置としての機能、およびゲームの画像や音声を出力する出力装置としての機能等を有する。
【0044】
端末装置10は、プロセッサ11、メモリ12、ストレージ13、通信IF14、および入出力IF15等の協働によって、制御部110および記憶部120として機能する。記憶部120は、制御部110が使用する各種データを格納する。各種データとして、例えば、ゲームプログラム、ゲーム情報およびユーザ情報がある。ゲームプログラムは、端末装置10側でゲームを実現するためのプログラムである。ゲーム情報およびユーザ情報は、制御部110がゲームプログラムを実行するときに参照するデータである。記憶部120に格納されるゲーム情報およびユーザ情報は、記憶部220に格納されるゲーム情報およびユーザ情報と同様の情報を含み得る。
【0045】
制御部110は、記憶部120に格納されたゲームプログラムを実行することにより、端末装置10において実行されるゲームに関する各種処理を制御する。制御部110は、例えば、操作受付部111、送受信部112、ゲーム進行部113、および表示制御部114を有する。
【0046】
操作受付部111は、入力部17を介してユーザにより入力される操作(以下、「入力操作」ともいう。)を受け付ける。具体的には、操作受付部111は、入力部17に対する入力操作がされた場合に、入力位置の座標および入力操作の種類を検知する。入力操作の種類として、例えば、タッチ操作、タップ操作、スライド操作、スワイプ操作、フリック操作、ピンチイン操作およびピンチアウト操作等の、手指等による各種操作が挙げられる。入力操作は、入力部17(例えば、タッチスクリーン16)に物理的に接触する操作に限らず、非接触による操作も含み得る。なお、タッチスクリーン16への接触を終了するタッチオフ操作等のそれまで行っていた入力操作を終了する操作も、入力操作の一態様ということができる。
【0047】
ここで、操作受付部111は、入出力IF15を介して接続された操作機器を用いてされる入力操作についても、入力部17に対する入力操作と同様に受け付けることができる。
【0048】
送受信部112は、各種データを送信または受信する。送受信部112は、例えば、各種のデータや各種の要求をサーバ20に送信する。一例として、送受信部112がサーバに送信するデータは、プレイ情報、ゲーム情報およびユーザ情報を含み得る。換言すると、送受信部112は、操作受付部111により受け付けられた入力操作に関する情報をサーバ20に送信する。
【0049】
また、送受信部112は、各種データやプログラムや各種の要求をサーバから受信する。一例として、送受信部112がサーバ20から受信するデータは、ゲーム空間に配置する1以上のキャラクタの種類、キャラクタの座標情報、キャラクタのアクション情報、キャラクタの設定に関する情報、およびその他の情報を含み得る。また、一例として、送受信部112がサーバから受信するデータは、マルチプレイ機能に対応するための同期のためのデータを含み得る。同期のためのデータは、例えば、同期対象となるデータおよびそのデータの種類や、同期する時期を特定するためのデータ等を含み得る。
【0050】
ゲーム進行部113は、ゲームの進行に関する各種処理を実行する。ゲーム進行部113は、操作受付部111により検知された入力位置の座標および入力操作の種類等に基づいて、ユーザの指示内容を特定する。ゲーム進行部113は、特定された指示内容等に行われるゲームの進行に関わる各種判定処理の結果等に基づいて、オブジェクトや仮想カメラ等を制御する。ゲーム進行部113は、ゲームの進行状況に応じて、ゲーム情報やユーザ情報を更新、追加または削除する。
【0051】
ゲーム進行部113は、仮想空間のうちユーザに提示する領域を指定するための仮想カメラを規定する。ゲーム進行部113は、仮想空間内での仮想カメラの位置および向きを規定することにより、仮想空間内に仮想カメラを配置する。ゲーム進行部113は、仮想カメラにより規定される視野領域およびこの視野領域に配置されているオブジェクトを描画した画像を生成するように、表示制御部114に指示する。
【0052】
仮想カメラの位置および向きは、仮想空間ごとに適宜決定することができる。例えば、ゲーム進行部113は、特定のオブジェクトの位置や向きを基準とし、特定のオブジェクトが特定の向きで視野領域の中央に位置するように、仮想カメラを配置する。その際、ゲーム進行部113は、特定のオブジェクトに対する方向、距離および角度を用い、仮想カメラの位置や向きを調整する。特定のオブジェクトは、例えば、プレイヤキャラクタやノンプレイヤキャラクタ等の動的なオブジェクトであってもよいし、建物や木、石等の静的なオブジェクトであってもよい。動的なオブジェクトには、各ユーザの操作に基づいてそれぞれ動作するプレイヤキャラクタと、ゲームプログラムに基づいて動作するノンプレイヤキャラクタとが含まれる。
【0053】
表示制御部114は、表示部18にゲームの画像を表示させる。具体的には、表示制御部114は、ゲーム進行部212によるゲームの進行に応じた画像を表示部18に表示させる。表示制御部114は、例えば、仮想空間のうち、ゲーム進行部113が規定する仮想カメラの視野の領域と、その領域に存在するオブジェクトとを描画した画像を生成し、表示部18に表示させる。また、表示制御部114は、表示部18に表示させる画像に対し、例えば、アイコン、ボタン、各種パラメータを示すメニュー等、ゲームの種々の操作に必要なUI(User Interface)に関わるオブジェクトを重畳して描画することができる。
【0054】
なお、端末装置10の制御部110は、サーバ20から送られるオブジェクトのデータや、仮想空間上における各種オブジェクトの位置を示す情報等に基づいて、仮想空間にオブジェクトを配置し、仮想空間の所定領域を表示部18に表示させてもよい。また、サーバ20の制御部210が、仮想空間へのオブジェクトの配置や仮想カメラの制御を行い、表示部18に表示させる画像を生成して端末装置10に送信し、端末装置10の制御部110は、当該画像を表示部18に表示させてもよい。すなわち、ユーザの入力操作に基づくオブジェクトに関する制御や、仮想カメラの制御や、表示部18に表示させる画像の生成等に係る各種処理は、サーバ20で行われてもよく、端末装置10で行われてもよい。
【0055】
なお、図2に示す端末装置10およびサーバ20の機能は一例にすぎない。端末装置10およびサーバ20の各装置は、他の装置が備える機能の少なくとも一部を備えていてもよい。換言すると、本実施形態において端末装置10が備える機能ブロックの一部または全部をサーバ20が備えていてもよく、サーバ20の備える機能ブロックの一部または全部を端末装置10が備えていてもよい。また、端末装置10およびサーバ20等の各装置は、一体の機器により実現されるものでなくてもよく、例えば、ネットワーク等を介して接続される複数の機器によって実現されてもよい。また、情報処理システム1は、例えば、端末装置10またはサーバ20のみによって構成されていてもよい。換言すると、情報処理システム1は、ネットワークを介して接続される複数の機器によって実現されていなくてもよい。
【0056】
<本実施形態に係る処理>
次に、本実施形態に係る処理について説明する。なお、本実施形態では、端末装置10のプロセッサ11またはサーバ20のプロセッサ21が、情報処理システム1に記憶されているゲームプログラムを実行することによって、後述する各処理を行うものとして説明する。ただし、後述する処理であってプロセッサ11が行う処理のうちの少なくとも一部を、プロセッサ11とは別のプロセッサが実行するようにしてもよい。また、後述する処理であってプロセッサ21が行う処理のうちの少なくとも一部を、プロセッサ21とは別のプロセッサが実行するようにしてもよい。換言すると、本実施形態においてゲームプログラムを実行するコンピュータは、端末装置10およびサーバ20のいずれであってもよく、また、複数の装置の組み合わせにより実現されてもよい。
【0057】
以下では、本実施形態に係る構成を、複数のユーザがチームを組んで行うゲームに適用した場合を例に説明する。具体的には、複数のユーザが複数のチームに分かれて対戦するゲーム(例えば、GvG(Guild Versus Guild)ゲームやFPS(First Person Shooter)ゲーム等)に適用した場合を例に説明する。本実施形態のゲームでは、6人のユーザでチームを組んで他のチームと対戦する。なお、本実施形態に係る構成は、GvGゲームやFPSゲーム以外のいずれのゲームに適用されてもよい。また、本実施形態に係る構成は、マルチプレイに対応したゲームに限らず、一人でプレイするゲーム等に適用されてもよい。
【0058】
本実施形態のゲームでは、各ユーザが自分のキャラクタを操作して対戦相手と対戦することができる。ここで、対戦相手は、他のユーザ(換言すると、他のユーザが所属するチーム)となっているが、対戦相手はノンプレイヤキャラクタ等であってもよい。また、本実施形態では、2チームに分かれて対戦するが、3チーム以上のチームに分かれて対戦が行われてもよい。
【0059】
本実施形態のゲームでは、表示部18に表示されるホーム画面(図示せず)に、対戦相手との対戦の開始に係る操作を受け付けるボタン等が表示される。ゲーム進行部212は、当該ボタンに対する入力操作に基づいて、対戦を開始させる。なお、対戦に際し、対戦相手や、チームを組む仲間等は、ユーザが選択可能としてもよく、ゲーム進行部212が複数のユーザの中から自動的に抽出するなどしてもよい。
【0060】
また、ゲーム進行部212は、対戦中において、ユーザによる入力操作に基づいてプレイヤキャラクタを動かす。具体的には、ゲーム進行部212は、ユーザによる入力操作に基づいて、プレイヤキャラクタを仮想空間内で移動させたり、プレイヤキャラクタに対戦相手に対する攻撃に係る動作を行わせたりする。なお、対戦の開始方法やプレイヤキャラクタの基本的な操作方法等(例えば、移動や所定のオブジェクトへの攻撃等に係る処理)については、従来のゲームと同様とすることができる。また、本実施形態のゲームでは、ユーザは、自身のプレイヤキャラクタについての設定、具体的にはプレイヤキャラクタへアイテム(例えば、武器、防具等)を装備させたり、対戦で使用するプレイヤキャラクタの種類を選択したりすることが可能であってもよいが、このようなプレイヤキャラクタについての設定の方法についても、従来のゲームと同様とすることができる。
【0061】
本実施形態のゲームについて、図3図6を参照しながら説明する。図3は、本実施形態のゲームのルールを説明するための図である。図4図6は、対戦中において表示部18に表示される表示画面の一例を示す図である。
【0062】
本実施形態のゲームは、所定のルートに沿って移動する特定のオブジェクト(換言すると、移動体)を、目的地(換言すると、ゴール)に向けて運ぶゲームとなっている。具体的には、本実施形態のゲームは、当該特定のオブジェクトの目的地への到達度合に応じて勝敗が決するゲームとなっている。より具体的には、ユーザは、対戦相手とチーム単位で競い、当該特定のオブジェクトとしてのタンク32(図4参照)を目的地まで運んだチームが勝利となる。また、各チームには、本拠地Hが設定されており(図3参照)、相手チームの本拠地Hが、タンク32を運ぶ目的地となる。また、対戦には、制限時間(換言すると、対戦時間)が設けられており、制限時間内にいずれのチームも目的地までタンク32を運べなかった場合には、より目的地に近い地点までタンク32を運んだチームが勝利となる。また、タンク32は、チーム同士で奪い合う対象となるオブジェクト(換言すると、対象物)となっており、各チームはタンク32を取得して相手チームの本拠地Hまで運ぶことを目指す。なお、本実施形態において、タンク32は、戦車の形状となっているが、他の形状であってもよい。
【0063】
また、本実施形態では、チーム同士で奪い合い特定の場所まで運ぶ対象物としてのタンク32は、1つとなっている。タンク32は、図3に示すように、対戦が行われる仮想空間30(換言すると、フィールド)上において、予め定められたルート(以下、「進行ルートR」ともいう。)に沿って移動する。具体的には、仮想空間30には、タンク32が通る地点を示す座標点Pが複数設定されており、タンク32は、複数の座標点Pを結んだ経路を通るようになっている。図3に示す例においては、25個の座標点Pが設定されている。具体的には、各座標点Pには、例えば、ID(ここでは、「1」~「25」のIDとする。)が設定されており、各座標点PをIDの番号順に直線で結んだ経路が、タンク32の進行ルートRとなっている。ここで、ID「13」の座標点Pは、進行ルートR(換言すると、フィールド)の中央となっている。また、ID「1」の座標点PおよびID「25」の座標点Pは、各チームの本拠地Hに対応する。なお、以下では、ID「1」の座標点Pが、特定のユーザとしての自分のチームの本拠地H1に対応し、ID「25」の座標点Pが、相手チームの本拠地H2に対応するものとして説明する。また、以下では、仮想空間30におけるID「1」~「12」の座標点Pが設定された領域(換言すると、ID「1」~「13」の座標点Pに対応する範囲)を「自陣」、仮想空間30におけるID「14」~「25」の座標点Pが設定された領域(換言すると、ID「13」~「25」の座標点Pに対応する範囲)を「相手陣」と呼ぶ。なお、本実施形態では、対戦が行われるフィールド30が複数種類用意されており、フィールド30毎に進行ルートRは固定的となっている(換言すると、対戦毎に変動しない)が、対戦(換言すると、ゲーム)の開始前や対戦中等における所定のタイミングで(例えば、対戦毎に)進行ルートRが決定されるなどしてもよい。例えば、AI(Artificial Intelligence)等により所定のタイミングで進行ルートRが決定されてもよい。
【0064】
タンク32は、所定の条件を満たすと、ユーザの操作を介さずに自動的に相手チームの本拠地Hに向かって移動する。詳しくは後述するが、本実施形態では、仮想空間30に、タンク32の取得に係るオブジェクトとしての取得用オブジェクト34が配置され、取得用オブジェクト34を取得することにより、タンク32が取得されるようになっている。また、タンク32は、取得したチームを味方するようになっており、取得したチームの目的地(すなわち、ID「1」の座標点またはID「25」の座標点)に向かって自動で進行する。そして、目的地までタンク32を移動させたチームが勝利となる。
【0065】
なお、本実施形態のゲームでは、各ユーザ(換言すると、プレイヤキャラクタ31)は、敵対するチームのユーザに対して攻撃を加えることが可能となっている。また、プレイヤキャラクタ31には、耐久値(換言すると、ヒットポイント)が設定されており、攻撃が加えられ耐久値が所定値に達するとダウンするようになっている。ダウンしたプレイヤキャラクタ31は、所定時間フィールド30から消滅し、動かすことができない状態となる。また、所定時間が経過すると、ダウンしたプレイヤキャラクタ31が再度フィールド30に配置され、動かすことができる状態となる。換言すると、ダウンしたプレイヤキャラクタ31については、所定時間、ユーザによるプレイヤキャラクタ31についての操作が制限される。具体的には、例えば、所定時間の間、フィールド30上でプレイヤキャラクタ31を移動させる操作や、タンク32の取得に係る操作としての後述する取得ボタン44に対する操作等を行うことができないようになる。
【0066】
なお、タンク32はプレイヤキャラクタ31が乗ることができるオブジェクト(換言すると、タンク32上にいるプレイヤキャラクタ31がタンク32とともに自動で移動するオブジェクト)であってもよく、乗ることができないオブジェクトであってもよい。
【0067】
(タンクの挙動)
ゲーム進行部212は、予め定められた進行ルートRに沿ってタンク32を移動させる。また、ゲーム進行部212は、タンク32が外的要因によって予め定められた進行ルートRから外れることがないように制御する。具体的には、例えば、ゲーム進行部212は、プレイヤキャラクタ31やノンプレイヤキャラクタ(例えば、プレイヤキャラクタ31が攻撃可能な所定のモンスター等)等の移動可能なオブジェクトが進行ルートR上に存在する場合に、これらのオブジェクトをどかしながらタンク32を移動させる。なお、一部のオブジェクトは、進行ルートR上に存在している状態で、タンク32が通過する場合に(例えば、タンク32が接触すると)消滅するようになっていてもよい。また、このような消滅するオブジェクトは、プレイヤキャラクタ31の所定のアクション(換言すると、ユーザの操作)に基づいて仮想空間30上に設置されるオブジェクトであってもよい。
【0068】
タンク32は、自チームが取得した状態(以下、「自チーム取得状態」という。)と、相手チームが取得した状態(以下、「相手チーム取得状態」という。)との2つの状態を有する。なお、タンク32は、自チーム取得状態および相手チーム取得状態以外の状態を有していてもよい。
【0069】
ゲーム進行部212は、自チーム取得状態においては、タンク32を相手チームの本拠地H2に向かって移動させる。また、ゲーム進行部212は、相手チーム取得状態においては、タンク32を自チームの本拠地H1に向かって移動させる。自チーム取得状態は、タンク32が自分に味方する状態ともいえる。また、相手チーム取得状態は、タンク32が自分に敵対する状態ともいえる。
【0070】
また、ゲーム進行部212は、特定の条件に基づいて、タンク32の移動速度を変化させる。具体的には、ゲーム進行部212は、基本的には、所定の基準速度でタンク32を移動させる。また、ゲーム進行部212は、進行ルートR上における一度通過した部分の進行中においては、タンク32の移動速度を上昇させる。すなわち、ゲーム進行部212は、進行ルートR上の既に通過した部分については、初めてその部分を通過する場合(換言すると、基準速度)に比べて速い速度でタンク32を移動させる。より具体的には、ゲーム進行部212は、自チーム取得状態と相手チーム取得状態とのいずれの状態で通過した部分であっても、また、再度通過するときの状態が自チーム取得状態と相手チーム取得状態とのいずれの状態であったとしても、再度通過する部分についてはタンク32の移動速度を上昇させる。なお、ゲーム進行部212は、自チーム取得状態と相手チーム取得状態とのうちのいずれか一方の状態で通過した部分について、当該一方の状態で再度通過する場合あるいは他方の状態で再度通過する場合にのみタンク32の移動速度を上昇させるなどしてもよい。
【0071】
また、進行ルートR上には、タンク32の移動を妨げる関門Gが1または複数設けられている。具体的には、各チームについて、1または複数の関門Gが設けられている。本実施形態においては、いずれかの座標点Pが関門Gに設定される。一例として、ここでは、ID「4」の座標点PおよびID「6」の座標点Pが自チームの関門Gに対応し、ID「20」の座標点PおよびID「22」の座標点Pが相手チームの関門Gに対応するものする。
【0072】
自チームの関門Gは、相手チーム取得状態のタンク32の進行(換言すると、自チームの本拠地H1に向けてのタンク32の移動)を妨げる場所として機能する。ゲーム進行部212は、相手チーム取得状態にあり自チームの本拠地H1に向けて移動するタンク32が自チームの関門Gに到達すると、タンク32の移動を妨害する。また、相手チームの関門Gは、自チーム取得状態のタンク32の進行(換言すると、相手チームの本拠地H2に向けてのタンク32の移動)を妨げる場所として機能する。ゲーム進行部212は、自チーム取得状態にあり相手チームの本拠地H2に向けて移動するタンク32が相手チームの関門Gに到達すると、タンク32の移動を妨害する。
【0073】
本実施形態では、ゲーム進行部212は、関門Gにおけるタンク32の移動の妨害として、タンク32の移動を一時的に(換言すると、所定期間(以下、「関門停止期間」ともいう。))停止させる。また、ゲーム進行部212は、タンク32が関門Gに留まり所定期間が経過すると、当該関門Gにおけるタンク32の移動の妨害を終了する。具体的には、ゲーム進行部212は、関門Gを除去(換言すると、破壊)し、当該関門Gのあった地点を、タンク32の移動を妨害する状態から、妨害しない状態に変化させる。すなわち、例えば、相手チームの関門Gに到達すると、相手チームの本拠地H2に向けて移動するタンク32の移動が停止し、その後関門停止期間が経過すると、相手チームの本拠地H2に向けてのタンク32の移動が再開される。また、関門Gが設定された地点は、一度関門Gが除去されると(換言すると、一度通過すると)、再度その地点を通過する際には、タンク32の移動が妨害されないように(換言すると、素通りできるように)なっている。なお、関門Gは、タンク32の移動を停止させることにより移動を妨害するものでなくてもよく、例えば、タンク32の移動速度を低下させること等により移動を妨害するものであってもよい。
【0074】
ゲーム進行部212は、例えば、タンク32が関門Gに留まっている間、関門が除去されるまでの時間(換言すると、関門を突破するまでの時間)に係るパラメータとしての関門パラメータを更新し、関門パラメータが所定値に達すると、関門Gを除去してタンクの移動を再開させてもよい。換言すると、ゲーム進行部212は、関門パラメータにより関門にタンク32が停止する時間の計測をしてもよい。関門パラメータは、例えば、関門到着時において、初期値として、関門が除去される(換言すると、関門を突破する)までに要する時間に相当する値(換言すると、除去されるまでの残り時間を示す値)が設定されており、ゲーム進行部212は、タンク32が関門Gに留まっている間、関門パラメータを減少させ、所定値(例えば、「0」)に達すると、関門停止期間が経過したとして関門Gを除去してもよい。また、関門パラメータは、例えば、関門到着時において、初期値として「0」が設定されており、ゲーム進行部212は、タンク32が関門Gに留まっている間、関門パラメータを増加させ、所定値に達すると、関門停止期間が経過したとして関門Gを除去してもよい。なお、関門パラメータは、例えば、記憶部220に記憶される。
【0075】
なお、本実施形態において、関門Gは敵対するチームのプレイヤキャラクタ31の進行も妨害してもよい。具体的には、一方のチームの関門Gは、除去されるまでの間、当該一方のチームのプレイヤキャラクタ31は通過できるが、他方のチームのプレイヤキャラクタ31が通過できないようになっていてもよい。
【0076】
関門Gに係る表示の一例を、図5に示す。ゲーム進行部212は、関門Gの座標地点に関門Gに係るオブジェクト(以下、「関門オブジェクト36」という。)が配置された表示を表示部18に表示させる。具体的には、表示制御部114は、ゲーム進行部212の指示に基づき、プレイヤキャラクタ31が関門Gの場所にいる場合に、関門オブジェクト36を表示部18に表示させる。関門オブジェクト36は、例えば、柵、門、または壁(いわゆるバリアー等を含む)等の見た目であってもよい。また、ゲーム進行部212は、関門Gにタンク32が留まり所定期間が経過した場合に、当該関門Gに係る関門オブジェクト36が破壊される表示を表示部18に表示させる。具体的には、表示制御部114は、関門Gが除去される際に、ゲーム進行部212の指示に基づき、タンク32が関門オブジェクト36に対して砲撃を行い、関門オブジェクト36を破壊する表示を表示部18に表示させる。
【0077】
また、ゲーム進行部212は、関門Gが除去されるまでの時間(換言すると、関門Gを突破するまでの時間)を示すUIとしての関門ゲージ38を表示部18に表示させる。関門ゲージ38は、関門パラメータに対応する表示ともいえる。換言すると、関門ゲージ38は、例えば、関門パラメータの値に応じて更新されてもよい。また、関門ゲージ38は、例えば、関門オブジェクト36の近傍に表示されてもよい。ここで、「近傍」とは、重ねて表示される場合を含む。なお、関門ゲージ38は、関門が除去されるまでの時間を示す(示唆する場合を含む)ものであればよく、例えば、関門オブジェクト36に向けてのタンク32の砲撃の準備が完了するまでの時間を示すものや、関門オブジェクト36の耐久値を示すもの等であってもよい。また、ゲーム進行部212は、関門ゲージ38に代え、あるいは関門ゲージ38に加え、関門が除去されるまでの時間を示すカウント値等を表示部18に表示させてもよい。
【0078】
ゲーム進行部212は、タンク32が関門に留まっている間、関門ゲージ38を更新する。そして、関門ゲージ38が所定量に達すると、ゲーム進行部212は、関門オブジェクト36が破壊される表示を表示させて関門を除去する。例えば、初期状態においては、関門ゲージ38が満杯(換言すると、100%)の状態となっており、ゲーム進行部212は、タンク32が関門Gに留まっている間、関門ゲージ38を徐々に減少させていき、関門ゲージ38が空の状態(換言すると、0%)になると、関門を除去してもよい。あるいは、初期状態においては、関門ゲージ38が空(換言すると、0%)の状態となっており、ゲーム進行部212は、タンク32が関門Gに留まっている間、関門ゲージ38を徐々に増加させていき、関門ゲージ38が満杯の状態(換言すると、100%)になると、関門を除去してもよい。
【0079】
タンク32には、所定のパラメータとしての耐久値(換言すると、ヒットポイント)が設定されている。耐久値は、タンク32を取得した時点においては特定の値に設定されている。また、一方のチームが取得した状態において、他方のチーム(具体的には、他方のチームのプレイヤキャラクタ31)は、タンク32に対して攻撃を加えることが可能となっている。ゲーム進行部212は、タンク32に対して加えられた攻撃に応じてタンク32の耐久値を減少させる。そして、耐久値が所定値(例えば、「0」)に達すると、ゲーム進行部212は、タンク32の状態をいずれのチームも取得していない状態に変化させる。
【0080】
なお、本実施形態では、一方のチームが取得した状態において、当該一方のチーム(具体的には、当該一方のチームのプレイヤキャラクタ31)は、タンク32に対して攻撃を加えることができないようになっている。すなわち、ゲーム進行部212は、タンク32を取得しているチームのプレイヤキャラクタ31によるタンク32への攻撃を無効化する。
【0081】
また、ゲーム進行部212は、図4に示すように、タンク32の耐久値を示す表示としての耐久ゲージ40を表示部18に表示させる。耐久ゲージ40は、例えば、タンク32の近傍に表示される。ゲーム進行部212は、耐久値の残量に応じて耐久ゲージ40を更新する。
【0082】
ゲーム進行部212は、図7に示すように、タンク32の状態を複数の状態の間で遷移させる。タンクの32の状態には、自チーム取得状態、相手チーム取得状態、および破壊状態が含まれる。また、自チーム取得状態および相手チーム取得状態のそれぞれには、移動状態、関門停止状態、砲撃状態、およびダメージ停止状態が含まれる。換言すると、タンク32の状態には、移動状態、関門停止状態、砲撃状態、およびダメージ停止状態が含まれ、移動状態、関門停止状態、砲撃状態、およびダメージ停止状態には、自チーム取得状態と相手チーム取得状態との2種類が存在する。
【0083】
移動状態は、自チームまたは相手チームのいずれかがタンク32を取得することにより設定される状態となっている。ゲーム進行部212は、いずれかのチームがタンク32を取得すると、タンク32の状態を移動状態に設定する。また、ゲーム進行部212は、移動状態において、タンク32を所定の目的地に向けて自動的に移動させる。具体的には、自チームがタンク32を取得した場合、ゲーム進行部212は、タンク32を自チーム取得状態の移動状態に設定し、進行ルートRに沿って、相手チームの本拠地H2に向けて移動させる。また、相手チームがタンク32を取得した場合、ゲーム進行部212は、タンク32を相手チーム取得状態の移動状態に設定し、進行ルートRに沿って、自チームの本拠地H1に向けて移動させる。
【0084】
関門停止状態は、一方のチームが取得しているタンク32が他方のチームの関門に到着することにより移行する状態となっている。ゲーム進行部212は、移動状態のタンク32が関門に到着すると、タンク32の状態を関門停止状態に設定する。また、ゲーム進行部212は、関門停止状態において、所定の目的地に向けてのタンク32の移動を一時的に停止させる。具体的には、自チーム取得状態の移動状態に設定されたタンク32が、相手チームの関門(換言すると、ID「20」の座標点PまたはID「22」の座標点P)に到着すると、タンク32の状態を自チーム取得状態の関門停止状態に移行させ、タンク32の移動を一時的に停止させる。また、相手チーム取得状態の移動状態に設定されたタンク32が、自チームの関門(換言すると、ID「6」の座標点PまたはID「4」の座標点P)に到着すると、タンク32の状態を相手チーム取得状態の関門停止状態に移行させ、タンク32の移動を一時的に停止させる。また、ゲーム進行部212は、関門停止状態において関門停止期間が経過すると、タンク32の状態を砲撃状態に移行させる。なお、関門の地点においてタンク32(換言すると、取得用オブジェクト34)が取得された場合には、取得された時点で、移動状態を介さずに関門停止状態に設定され得ることとしてもよい。
【0085】
砲撃状態は、一方のチームが取得しているタンク32が他方のチームの関門に所定期間留まることにより移行する状態となっている。砲撃状態においては、ゲーム進行部212は、留まっている関門の関門オブジェクト36に向けてタンク32が砲撃を行い、当該関門オブジェクト36が破壊される表示を表示部18に表示させる。また、ゲーム進行部212は、当該関門を除去する。関門オブジェクト36に向けての砲撃が行われ、関門が除去されると、ゲーム進行部212は、タンク32の状態を移動状態に戻し、所定の目的地に向けての移動を再開させる。
【0086】
また、自チーム取得状態および相手チーム取得状態は、破壊状態となるか対戦が終了するまで解除されず、移動状態と関門停止状態と砲撃状態との間で状態が繰り返し遷移するようになっている。
【0087】
ダメージ停止状態は、一方のチームが取得しているタンク32の耐久値が、他方のチームの攻撃により、取得時の状態から所定量(例えば、50%)減少し第1の所定値に達した場合に移行する状態となっている。ゲーム進行部212は、タンク32の耐久値が第1の所定値に達すると、タンク32の状態をダメージ停止状態に設定する。また、ゲーム進行部212は、ダメージ停止状態において、所定の目的地に向けてのタンク32の移動を一時的に(例えば、数秒間)停止させる。また、関門滞在中において攻撃を受けてダメージ停止状態に移行した場合、ゲーム進行部212は、関門ゲージ38の更新(換言すると、関門パラメータの更新)を停止させる。また、ゲーム進行部212は、ダメージ停止状態において所定期間が経過すると、タンク32の状態をダメージ停止状態移行前の状態(例えば、移動状態または関門停止状態)に戻す。すなわち、移動状態からダメージ停止状態に移行すると、所定期間の経過後に移動状態に復帰し、所定の目的地に向けての移動が再開される。また、関門停止状態からダメージ停止状態に移行すると、所定期間の経過後に関門停止状態に復帰し、関門ゲージ38(換言すると、関門パラメータ)の更新が再開される。なお、このとき、ダメージ停止状態への移行前の続きから関門ゲージ38(換言すると、関門パラメータ)の更新が行われてもよく、最初からやり直されるなどしてもよい。
【0088】
なお、ゲーム進行部212は、取得時の耐久値から所定パーセント耐久値が減少する毎にダメージ停止状態に設定してもよい。換言すると、第1の所定値として複数の値が設定されていてもよい。
【0089】
また、図4に例示されるように、表示部18に表示される耐久ゲージ40について、ダメージ停止状態に移行する点を示す表示(換言すると、第1の所定値を示す表示)を表示させてもよい。具体的には、例えば、耐久ゲージ40における第1の所定値に対応する箇所に仕切り線41等が表示されてもよい。図4には、取得時の耐久値の50%に第1の所定値が設定されている場合の仕切り線41の表示の一例が示されている。
【0090】
破壊状態は、一方のチームが取得しているタンク32の耐久値が、他方のチームの攻撃により、取得時の状態から所定量減少して第2の所定値(例えば、「0」)に達した場合に移行する状態となっている。破壊状態は、タンク32が破壊され、タンク32の移動が不可能となった状態ともいえる。ゲーム進行部212は、タンク32の耐久値が第2の所定値に達すると、タンク32の状態を破壊状態に設定する。また、ゲーム進行部212は、タンク32の状態が破壊状態になると、タンク32の移動を停止させる。すなわち、ゲーム進行部212は、タンク32の耐久値が第2の所定値に達すると、タンク32を移動不能状態にする。また、ゲーム進行部212は、タンク32の状態が破壊状態になると、一方のチームがタンク32を取得していた状態を解除し、タンクの状態をいずれのチームも取得していない状態に変化させる。
【0091】
また、本実施形態においては、破壊状態のタンク32が、タンク32を取得するための取得用オブジェクト34として機能する。すなわち、敵対するチームの攻撃によりタンク32が破壊されることは、仮想空間30(例えば、タンク32が破壊された地点)に取得用オブジェクト34としての破壊状態のタンク32が出現する(配置される)ことともいえる。なお、破壊状態のタンク32は、表示部18における見た目が破壊された状態となっていてもよく、表示部18における見た目上は移動状態や関門停止状態等と差異の無いものであってもよい。また、取得用オブジェクト34は、タンク32の形状でなくてもよい。例えば、取得用オブジェクト34は、宝石あるいはメダル等の形状のオブジェクトであってもよい。このようなタンク32とは全く異なる見た目のオブジェクトであったとしても、取得用オブジェクト34がタンク32に相当するオブジェクトであることに変わりはなく、取得用オブジェクト34は移動不能状態(換言すると破壊状態、さらに換言すると停止状態)のタンク32(換言すると、進行ルートRに沿って移動する移動体)ともいえる。
【0092】
本実施形態においては、取得用オブジェクト34は、タンク32が破壊された地点に配置される。また、いずれかのチームが取得用オブジェクト34を取得すると、ゲーム進行部212は、取得用オブジェクト34が配置されていた地点に、取得用オブジェクト34を取得したチームが取得した状態のタンク32を配置する。なお、いずれかのチームが破壊状態のタンク32を取得し、タンク32がいずれかのチームの取得した状態となることも、仮想空間30(例えば、取得用オブジェクト34が配置されていた地点)に移動可能な状態のタンク32が出現することといえる。すなわち、ゲーム進行部212は、自チームが取得用オブジェクト34を取得すると、自チーム取得状態のタンク32を取得用オブジェクト34が配置されていた地点に配置し、相手チームが取得用オブジェクト34を取得すると、相手チーム取得状態のタンク32を取得用オブジェクト34が配置されていた地点に配置する。
【0093】
なお、取得用オブジェクト34の取得により出現するタンク32は、取得用オブジェクト34の配置されていた地点と異なる地点に出現するようにしてもよい。また、1つのタンク32が破壊された場合に仮想空間30上に配置される取得用オブジェクト34は、1つでなくてもよく、複数であってもよい。すなわち、例えば、1つのタンク32が破壊された場合に、当該タンク32の部品(あるいは宝石等)が、取得用オブジェクト34として複数飛散し、仮想空間30上に散らばった複数の取得用オブジェクト34を取得する(換言すると、集める)ことで、タンク32を取得できるようになっていてもよい。
【0094】
また、ゲーム進行部212は、ユーザが攻撃によりタンク32を移動不能状態にしたことに基づいて、当該ユーザにとって有利な効果を発動させる。当該有利な効果は、例えば、当該ユーザ単体に対して付与される効果であってもよく、当該ユーザのチームに属する1または複数のユーザ(例えば、全員)に対して付与される効果であってもよい。また、当該有利な効果は、例えば、当該ユーザのチームとは異なるチームに属する1または複数のユーザ(例えば、全員)に対して付与される効果であってもよい。換言すると、当該有利な効果は、当該ユーザにとって有利に働くものであれば、当該ユーザ以外のユーザに対して付与される効果であってもよく、チームに対して付与される効果等であってもよい。当該有利な効果は、例えば、当該ユーザのチームのプレイヤキャラクタ31を強化する(換言すると、バフをかける)ものであってもよい。具体的には、ゲーム進行部212は、当該ユーザのチームのプレイヤキャラクタ31の耐久値(換言すると、ヒットポイント)や、所定のアクション(例えば、必殺技等の特殊なスキル等)の発動に必要なパラメータ等の所定のパラメータを、回復させてもよい。換言すると、当該有利な効果は、特殊なスキルの発動に係るものであってもよく、例えば、スキルの発動に必要なパラメータを回復させたり、スキルが発動されてから再度スキルの発動が可能となるまでの時間を短縮したり、あるいはスキルの発動が可能な状態に変化させたりするものであってもよい。また、ゲーム進行部212は、当該ユーザのチームのプレイヤキャラクタ31の攻撃力、防御力、耐久値(換言すると、ヒットポイント)、敵からの攻撃についての回避率、移動速度、回復力(例えば敵から受けたダメージの回復に要する時間、換言すると単位時間あたりの回復量)、敵に対して攻撃が届く距離(換言すると、射程)、所定のアクションの速度(例えば、攻撃速度、または所定のオブジェクトの取得に係る速度等)、所定のアクションに係る待機時間(例えば、所定のアクション(例えば、必殺技等の特殊なスキル)を実行してから当該所定のアクションが再度実行可能となるまでの待機時間、または所定のアクションを行う前もしくは行った後の硬直時間等)、またはプレイヤキャラクタ31がダウンしてから復活するまでの時間等を、当該ユーザに有利となる方向に変化(例えば、増加または減少)させてもよい。なお、所定のオブジェクトの取得に係る速度の上昇とは、例えば、当該ユーザのチームがタンク32を取得する場合における、後述する取得状況パラメータの更新速度が上昇する場合等を含む。また、当該有利な効果は、例えば、当該ユーザのチームとは異なるチームのプレイヤキャラクタ31を弱体化する(換言すると、デバフをかける)ものであってもよい。すなわち、ゲーム進行部212は、例えば、当該ユーザのチームとは異なるチームのプレイヤキャラクタ31に対して、ここで例示したプレイヤキャラクタ31を強化する効果と反対の効果を付与してもよい。また、当該有利な効果の付与される対象は、例えば、タンク32が移動不能状態となる際にタンク32から所定範囲内にいるプレイヤキャラクタ31等であってもよい。
【0095】
(タンクの取得)
次に、タンク32の取得について詳細に説明する。
【0096】
タンク32は、前述のように、取得用オブジェクト34を取得することにより取得が可能となっている。取得用オブジェクト34は、対戦(換言すると、ゲーム)が開始されると、タンク32の進行ルートRの中央(すなわち、ID「13」の座標点P)に配置される。具体的には、ゲーム進行部212は、対戦が開始されてから所定時間(例えば、30秒)が経過すると、進行ルートRの中央に取得用オブジェクト34を配置する。換言すると、本実施形態のゲームでは、対戦が開始されてから所定時間が経過するまでは、仮想空間30(換言すると、フィールド)上に取得用オブジェクト34が存在せず、タンク32の取得が不可能となっている。なお、対戦の開始時から取得用オブジェクト34を仮想空間30上に配置し、開始時からタンク32の取得が可能となるように構成してもよい。
【0097】
取得用オブジェクト34は、プレイヤキャラクタ31が取得用オブジェクト34に近接した状態(換言すると、取得用オブジェクト34から所定範囲にいる状態)において、当該プレイヤキャラクタ31のユーザが所定の入力操作を行うことで、取得することが可能となっている。例えば、図6に示すように、表示制御部114は、表示部18に取得用オブジェクト34の取得に係るボタンとしての取得ボタン44を表示させる。取得ボタン44に対する操作は、プレイヤキャラクタ31が取得用オブジェクト34から所定範囲にいる状態においてのみ受け付けられる。なお、取得ボタン44が、プレイヤキャラクタ31が取得用オブジェクト34に近接したことを条件として表示されるようになっており、これにより、プレイヤキャラクタ31が取得用オブジェクト34から所定範囲にいる状態においてのみ取得ボタン44に対する操作の受け付けがされるようになっていてもよい。ゲーム進行部212は、ユーザの取得ボタン44に対する操作(例えば、タップ操作)に基づいて、取得用オブジェクト34を当該ユーザ(換言すると、当該ユーザのチーム)に付与する(換言すると、取得させる)。
【0098】
具体的には、ゲーム進行部212は、取得ボタン44に対する操作がされてから所定期間(以下、「取得待機期間」ともいう。)が経過すると、取得用オブジェクト34を当該操作を行ったユーザのチームに付与する。ゲーム進行部212は、例えば、取得ボタン44に対する操作がされたことに基づいて、取得までの時間に係るパラメータとしての取得状況パラメータを更新し、取得状況パラメータが所定値に達すると、取得用オブジェクト34を付与する。また、本実施形態では、取得状況パラメータとして、自チームについての取得待機期間に係る取得状況パラメータと、相手チームについての取得待機期間に係る取得状況パラメータと、の2種類が用意されている。取得状況パラメータは、例えば、取得用オブジェクト34が仮想空間30に配置された時点において、初期値に設定されており、ゲーム進行部212は、ユーザが取得ボタン44に対する操作を行うと、当該ユーザのチームについての取得状況パラメータの更新を開始し、取得状況パラメータが所定値に達すると、当該ユーザのチームが取得用オブジェクト34を取得したとし、当該ユーザのチームにタンク32を付与する。具体的には、例えば、取得状況パラメータの初期値を「0」とし、ゲーム進行部212は、取得ボタン44に対する操作に基づいて取得状況パラメータを増加させ、所定値に達すると、タンク32を付与してもよい。あるいは、例えば、取得状況パラメータの初期値を取得までに要する時間に相当する値とし、ゲーム進行部212は、取得ボタン44に対する操作に基づいて取得状況パラメータを減少させ、所定値(例えば、「0」)に達すると、タンク32を付与してもよい。なお、取得状況パラメータは、例えば、記憶部220に記憶される。
【0099】
なお、取得用オブジェクト34の取得とタンク32の取得とは、内部的には分けられていなくてもよい。すなわち、例えば、タンク32を1のチームに付与する処理が、取得用オブジェクト34を付与する処理を兼ねてもよい。
【0100】
タンク32の取得に係る表示の一例を、図6に示す。ゲーム進行部212は、タンク32が破壊されると、タンク32が破壊された地点に取得用オブジェクト34が配置された表示を表示部18に表示させる。また、ゲーム進行部212は、取得用オブジェクト34の取得までの時間(換言すると、タンク32を取得するまでの時間)を示す表示としての取得状況ゲージ46を表示部18に表示させる。取得状況ゲージ46は、取得状況パラメータに対応する表示ともいえる。換言すると、取得状況ゲージ46は、取得状況パラメータの値に応じて更新されてもよい。取得状況ゲージ46は、例えば、取得用オブジェクト34の近傍に表示されてもよい。また、取得状況ゲージ46は、例えば、画面の端(例えば、上部)等の所定領域に表示されてもよい。また、取得状況ゲージ46は、取得用オブジェクト34から離れた地点にプレイヤキャラクタ31がいる場合(換言すると、表示部18に取得用オブジェクト34が映っていない状態)であっても、表示部18に表示されるようになってもよい。なお、取得状況ゲージ46は、取得用オブジェクト34(換言すると、タンク32)が取得されるまでの時間を示す(示唆する場合を含む)ものであればよく、例えば、破壊されたタンク32の修復度を示すものや、プレイヤキャラクタ31が所定のアクション(例えば、破壊されたタンク32を修理するアクション等)を実行可能となるまでの時間を示すもの等であってもよい。また、ゲーム進行部212は、取得状況ゲージ46に代え、あるいは取得状況ゲージ46に加え、取得用オブジェクト34の取得までの時間を示すカウント値等を表示部18に表示させてもよい。
【0101】
また、本実施形態では、ゲーム進行部212は、自チームについての取得状況パラメータに対応する取得状況ゲージ46と、相手チームについての取得状況パラメータに対応する取得状況ゲージ46と、の2つの取得状況ゲージを表示部18に表示させる。そして、ゲーム進行部212は、ユーザが取得ボタン44に対する操作を行ったことに基づいて、当該ユーザのチームに係る取得状況ゲージ46を更新する。そして、取得状況ゲージ46が所定量に達すると、ゲーム進行部212は、所定量に達した取得状況ゲージ46に係るチームが取得用オブジェクト34を取得し、タンク32を取得した様子を表示部18に表示させる。例えば、初期状態においては、取得状況ゲージ46が空(換言すると、0%)の状態となっており、ゲーム進行部212は、ユーザの取得ボタン44に対する操作に基づいて、当該ユーザのチームに係る取得状況ゲージ46を徐々に増加させていき、取得状況ゲージ46が満杯の状態(換言すると、100%)になると、タンク32の状態を当該ユーザのチームが取得した状態に設定してもよい。また、例えば、初期状態においては、取得状況ゲージ46が満杯(換言すると、100%)の状態となっており、ゲーム進行部212は、ユーザの取得ボタン44に対する操作に基づいて、当該ユーザのチームに係る取得状況ゲージ46を徐々に減少させていき、取得状況ゲージ46が空の状態(換言すると、0%)になると、タンク32の状態を当該ユーザのチームが取得した状態に設定してもよい。
【0102】
また、ゲーム進行部212は、ユーザの取得ボタン44に対する操作に基づいて取得用オブジェクト34(換言すると、タンク32)を付与する処理において、当該ユーザが属するチームに属する仲間の協力の有無に応じて、取得に要する時間(換言すると、付与するまでの時間)を変化させる。具体的には、ゲーム進行部212は、協力する仲間の数が多いほど、取得に要する時間が短くなるように制御する。より具体的には、1のチームに属するユーザについて、取得ボタン44に対する操作を行ったユーザの数が多くなるほど、取得状況パラメータの変化速度(換言すると、取得状況ゲージ46の変化速度)を上昇させる。すなわち、本実施形態では、1のチームに属するユーザのうちの1人が当該ユーザの端末装置10において取得ボタン44に対する操作を行い、取得状況パラメータの更新が開始された後(換言すると、更新がされている間)においても、当該チームに属する他のユーザが当該他のユーザの端末装置10において取得ボタン44に対する操作を行うことが可能となっており、取得ボタン44に対する操作を行った人数が多くなるほど、取得までの時間が短くなるようになっている。本実施形態では、1人のユーザで取得用オブジェクト34を取得する場合、約5秒の時間を要し、2人のユーザで取得用オブジェクト34を取得する場合、約3秒の時間を要し、3人のユーザで取得用オブジェクト34を取得する場合、約1秒の時間を要する。
【0103】
また、本実施形態では、一方のチームに属するユーザが当該ユーザの端末装置10において取得ボタン44に対する操作を行い、取得状況パラメータの更新が開始された後においても、他方のチームに属する他のユーザが当該他のユーザの端末装置10において取得ボタン44に対する操作をすることが可能となっている。ゲーム進行部212は、一方のチームに属するユーザの取得ボタン44に対する操作に基づいて、当該一方のチームの取得状況パラメータの更新(換言すると、取得状況ゲージ46の増加あるいは減少)を開始する。また、当該一方のチームの取得状況パラメータの更新中において、他方のチームに属するユーザの取得ボタン44に対する操作が行われると、ゲーム進行部212は、当該一方のチームの取得状況パラメータの更新を続けたまま、当該他方のチームの取得状況パラメータの更新(換言すると、取得状況ゲージ46の増加あるいは減少)を開始する。すなわち、本実施形態においては、一方のチームについての取得待機期間の計測(換言すると、取得状況パラメータの更新)と、他方のチームについての取得待機期間の計測(換言すると、取得状況パラメータの更新)とが同時に行われ得るようになっている。そして、ゲーム進行部212は、先に取得待機期間が経過した(換言すると、取得状況パラメータが所定値に達した)チームに取得用オブジェクト34(換言すると、タンク32)を付与する。
【0104】
なお、ユーザが取得ボタン44に対する操作を行い、取得待機期間の経過を待っている状態においては、当該ユーザのプレイヤキャラクタ31の移動や、対戦相手に対する当該ユーザのプレイヤキャラクタ31からの攻撃等ができないようになっている。すなわち、取得待機期間の経過を待っている状態においては、プレイヤキャラクタ31の行動が制限され、プレイヤキャラクタ31が無防備な状態となる。また、一方のチームに属する第1ユーザが取得ボタン44に対する操作を行い、取得待機期間の経過を待っている状態において、他方のチームに属する第2ユーザは、自身のプレイヤキャラクタ31に、第1ユーザのプレイヤキャラクタ31に対しての攻撃を行わせることが可能となっている。また、第1ユーザのプレイヤキャラクタ31は、当該攻撃に応じて仮想空間30上での位置が変化(換言すると、ノックバック)するようになっている。換言すると、取得待機期間の経過を待っている状態において、第2ユーザは、第1ユーザのプレイヤキャラクタ31の位置を変化させることが可能な操作を行うことができる。また、第1ユーザのプレイヤキャラクタ31の位置が変化し、取得用オブジェクト34から所定距離以上離れると(換言すると、取得用オブジェクト34から所定範囲外に移動すると)、第1のユーザの操作に基づく取得待機期間の計測が停止するようになっている。すなわち、例えば、第1ユーザの属するチームについて、第1ユーザのみが取得ボタン44に対する操作を行っていた場合においては、第1ユーザのプレイヤキャラクタ31が取得用オブジェクト34から所定距離以上離れると、当該チームの取得状況パラメータの更新が停止する。また、例えば、第1ユーザの属するチームについて、第1ユーザを含む複数のユーザが取得ボタン44に対する操作を行っていた場合においては、第1ユーザのプレイヤキャラクタ31が取得用オブジェクト34から所定距離以上離れると、当該チームの取得状況パラメータの更新が、第1ユーザの協力が無くなった分だけ遅くなる。
【0105】
なお、本実施形態では、取得ボタン44に対する操作が行われると、ゲーム進行部212は、取得待機期間の計測を自動で進行する。すなわち、ユーザが取得ボタン44に対する操作(例えば、タップ操作)を行うと、取得ボタン44から手を離した後であっても、取得状況パラメータが自動で更新される。ただし、例えば、取得ボタン44に対する操作が行われている間(例えば、長押ししている間)だけ、取得状況パラメータを更新するようにしてもよい。
【0106】
なお、ゲーム進行部212は、ユーザによる特定の入力操作に基づいて、取得用オブジェクト34の取得に要する時間を短縮してもよい。具体的には、ゲーム進行部212は、ユーザによる取得ボタン44に対する連打操作に応じた速度で取得状況パラメータ(換言すると、取得状況ゲージ46)を更新してもよい。換言すると、ユーザによる連打操作により、取得状況パラメータの変化速度が上昇してもよい。このような構成によれば、タンク32の取得について積極的に関与できている印象をユーザに与えることができ、ゲームの興趣性が向上される。また、複数のチームについての取得状況パラメータの更新が同時で行われ得る構成においては、複数のチーム間で連打をし合い、タンク32を勝ち取るといったゲーム性を付与することができる。
【0107】
また、一方のチームについての取得状況パラメータ(換言すると、取得状況ゲージ46)の更新を他方のチームが妨害できるようになっていてもよい。具体的には、例えば、ゲーム進行部212は、当該他方のチームのユーザによる特定の入力操作に基づいて、取得状況パラメータの更新を停止させたり、更新速度を低下させたり、取得状況パラメータの値を取得までの時間が増大する方向に変化させたりしてもよい。具体的には、例えば、一方のチームに属するユーザが当該ユーザの端末装置10において取得ボタン44に対する操作を行い、取得状況パラメータの更新が開始された後において、他方のチームに属する他のユーザが当該他のユーザの端末装置10において所定のボタンに対する連打操作を行うことで、当該一方のチームについての取得状況パラメータの更新が停止したり、更新速度が低下したり、あるいは取得状況パラメータの値がタンク32の取得までの期間が増大する方向に変化したりするようになっていてもよい。より具体的には、例えば、ゲーム進行部212は、他方のチームが一方のチームよりも連打速度の速い(換言すると、操作回数の多い)場合に、当該一方のチームについての取得状況パラメータの更新を停止させたり、更新速度を低下させたり、取得状況パラメータの値を取得までの期間が増大する方向に変化させたりしてもよい。また、例えば、ゲーム進行部212は、他方のチームが一方のチームよりも取得用オブジェクト34の取得に参加している人数(換言すると、取得ボタン44に対する操作を行ったユーザの数)が多い場合に、当該一方のチームについての取得状況パラメータの更新を停止させたり、更新速度を低下させたり、取得状況パラメータの値を取得までの期間が増大する方向に変化させたりしてもよい。なお、このように、他のチームについての取得状況パラメータの更新に干渉することが可能な構成等において、取得状況パラメータをチーム毎に分けず、1つのパラメータに統一してもよい。例えば、取得状況パラメータの初期値を、下限値と上限値との間の中間値とし、取得状況パラメータが下限値に達すると一方のチームがタンク32を取得し、上限値に達すると他方のチームがタンク32を取得するように構成し、待機パラメータの増減をチーム間で競わせるようにしてもよい。
【0108】
なお、表示部18に表示される取得状況ゲージ46は、1つであってもよい。例えば、取得状況パラメータを複数のチームで1つに統一し、取得状況パラメータの増減をチーム間で競わせる構成等において、ゲーム進行部212は、当該取得状況パラメータに対応する取得状況ゲージ46を表示部18に表示させてもよい。具体的には、例えば、ゲーム進行部212は、初期状態においては、取得状況ゲージ46が均衡状態(換言すると、50%)となっており、一方のチームのユーザの取得ボタン44に対する操作に基づいて、一方側(例えば、0%)に向けてゲージが動き、他方のチームのユーザの取得ボタン44に対する操作に基づいて、他方側(例えば、100%)に向けてゲージが動く取得状況ゲージ46を表示部18に表示させてもよい。このような取得状況ゲージ46は、例えば、連打速度の速い(換言すると、操作回数の多い)チームや、取得に参加している人数が多いチームがタンク32を取得するように(換言すると、前述のように他のチームによるタンク32の取得を妨害できるように)ゲージの増減(例えば、増減方向等)が制御されてもよい。また、例えば、一方のチームに属するユーザが当該ユーザの端末装置10において取得ボタン44に対する操作を行い、当該一方のチームが取得用オブジェクト34の取得を試みている状況において、他方のチームに属する他のユーザが当該他のユーザの端末装置10において取得ボタン44に対する操作をすることができない構成とし(例えば、一旦当該取得を阻止してからでないと取得ボタン44に対する操作をすることができない構成等とし)、当該取得に係る取得状況ゲージ46が表示部18に表示されるようにしてもよい。
【0109】
なお、ゲーム進行部212は、ユーザ(換言すると、当該ユーザのチーム)が取得用オブジェクト34(換言すると、タンク32)を取得したこと(換言すると、移動不能状態となったタンク32の状態を、目的地に向けて移動可能な状態にしたこと)に基づいて、当該ユーザにとって有利な効果を発動させてもよい。ここで発動される有利な効果は、例えば、ユーザがタンク32を移動不能状態にしたことに基づいて発動され得る有利な効果として例示した前述のいずれかの効果としてもよい。また、ここで発動される有利な効果は、例えば、当該ユーザ単体に対して付与される効果であってもよく、当該ユーザのチームに属する1または複数のユーザ(例えば、全員)に対して付与される効果であってもよい。また、当該有利な効果は、例えば、当該ユーザのチームとは異なるチームに属する1または複数のユーザ(例えば、全員)に対して付与される効果であってもよい。換言すると、当該有利な効果は、当該ユーザにとって有利に働くものであれば、当該ユーザ以外のユーザに対して付与される効果であってもよく、チームに対して付与される効果等であってもよい。また、当該有利な効果の付与される対象は、例えば、取得用オブジェクト34を取得した際に、取得用オブジェクトから所定範囲内にいるプレイヤキャラクタ31等であってもよい。
【0110】
(勝敗の判定)
次に、対戦の勝敗の決定について詳細に説明する。前述のように、本実施形態のゲームは、目的地への到達度合に応じて勝敗が決定される。また、対戦には対戦時間(例えば、7分)が設けられており、ゲーム進行部212は、対戦時間の経過に基づいて対戦を終了させる。
【0111】
まず、いずれかのチームが目的地(すなわち、相手チームの本拠地H)までタンク32を移動させた場合、ゲーム進行部212は、対戦時間の残りに関係なく対戦を終了させ、タンク32を目的地まで移動させたチームの勝利と判定する。
【0112】
また、いずれのチームもタンク32を目的地まで移動させることができないまま対戦時間が経過し対戦が終了した場合、ゲーム進行部212は、対戦が終了した時点において対戦スコアが高かったチームの勝利と判定する。対戦スコアは、目的地への到達度合に基づいて決定される。具体的には、対戦スコアは、タンク32の進行ルートRの中央(すなわち、座標点「13」の地点)から、目的地側に向けてタンク32を移動させた度合(換言すると、距離)に応じて決定される。例えば、「対戦スコア=進行度」としてもよい。ここでは、タンク32が中央にいる状態(換言すると、タンク32を進行ルートRの中央よりも目的地側に向けて移動させていない状態)における進行度を「0」とし、目的地に到達した状態における進行度を「100」とし、進行ルートRの中央から目的地に近づくにつれ、進行度が「0」から「100」に近づくものとする。なお、進行度は、対戦中において、最も目的地に近づいた地点を示す。すなわち、対戦スコアは、対戦中において、より目的地に近づいたチームほど高くなる。
【0113】
また、いずれのチームもタンク32を目的地まで移動させることができないまま対戦が終了した場合であって、対戦が終了した時点において対戦スコアが同点の場合には、以下の3段階の条件により、勝敗が判定される。
【0114】
まず、いずれのチームも対戦スコアが「0」の場合には、ゲーム進行部212は、引き分けと判定する。
【0115】
また、対戦スコアが同点であってかつ「0」でない場合、ゲーム進行部212は、関門パラメータ(換言すると、関門ゲージ38)をより進めていた方(具体的には、より関門の突破に近づいた方)の勝利と判定する。
【0116】
また、対戦スコアが同点であってかつ「0」でなく、関門パラメータ(換言すると、関門ゲージ38)の進行度合も等しい場合(いずれのチームも最初の関門に到達していない場合や、同じ数の関門を突破し、次の関門に到達していない場合等を含む)、ゲーム進行部212は、先にその対戦スコアに到達したチームの勝利と判定する。
【0117】
また、本実施形態のゲームでは、ゲーム進行部212は、基本的には対戦時間が経過すると同時に対戦を終了させるが、所定の条件を満たす場合、対戦を終了させずに継続させる。
【0118】
具体的には、ゲーム進行部212は、対戦時間が経過した時点において、負けている側がタンク32を進行させている場合、対戦を継続させて延長戦に突入させる。すなわち、ゲーム進行部212は、対戦時間が経過した時点において、対戦スコアが低い側のチームが、タンク32を取得している場合、対戦を継続させて延長戦に突入させる。そして、延長戦において負けている側(換言すると、タンク32を取得しているチーム)の対戦スコアが、対戦相手の対戦スコアを上回ると、ゲーム進行部212は、対戦を終了させる。
【0119】
また、ゲーム進行部212は、延長戦(換言すると、対戦を継続させている状態)において、タンク32の進行が停止すると、対戦を終了させる。すなわち、延長戦において、負けている側の取得しているタンク32が破壊されて破壊状態になると、ゲーム進行部212は、対戦を終了させる。換言すると、ゲーム進行部212は、負けている側によるタンク32の取得状態が解除されると、対戦を終了させる。
【0120】
なお、延長戦に突入するか否かが、ユーザの使用しているプレイヤキャラクタ31の種類に応じて決定されてもよい。すなわち、例えば、本実施形態のゲームにおいて、各ユーザは、自身が対戦に使用するプレイヤキャラクタ31を複数種類のキャラクタ(例えば、異なる性能を持つ複数種類のキャラクタ)の中から選択できることとした場合に、所定のユーザが特定の種類のキャラクタを使用する場合に延長戦への突入が可能となっていてもよい。具体的には、例えば、複数種類のキャラクタの中に、延長戦への突入を可能とする特性(例えば、パッシブスキル)を有するキャラクタが存在し、ユーザが当該特性を有するキャラクタを使用している場合に、延長戦に突入し得ることとしてもよい。なお、当該特性を有するキャラクタを使用しているユーザについて、所定の条件が満たされる場合(例えば、当該ユーザが負けている側の場合)等に延長戦に突入することとしてもよい。
【0121】
また、延長戦に突入するか否かがランダムに決定されてもよい。すなわち、例えば、ゲーム進行部212は、対戦時間が経過したときに、延長戦に突入させるか否かを決定する抽選を行い、延長戦への突入を決定してもよい。なお、当該抽選は、所定の条件を満たす場合(例えば、負けている側がタンク32を進行させている場合、または所定のユーザが特定の種類のキャラクタを使用している場合等)に実行されることとしてもよい。
【0122】
また、例えば、対戦の開始前に、延長戦の有無に係る設定をユーザが行えるようになっており、当該設定に基づいて延長に突入するか否かが決定されてもよい。すなわち、例えば、延長戦を「無し」に設定しているユーザの参加する対戦においては、延長戦が一切発生しないようになっていてもよい。また、例えば、対戦に参加しているユーザのうちの延長戦を「無し」に設定しているユーザの数や、延長戦を「有り」に設定しているユーザの数等に基づいて延長に突入するか否かが決定されてもよい。
【0123】
また、延長戦において、ゲーム進行部212は、負けている側にとって有利な効果を発動させてもよい。当該有利な効果は、例えば、負けている側のプレイヤキャラクタ31を強化する(換言すると、バフをかける)ものであってもよい。また、当該有利な効果は、例えば、勝っている側のプレイヤキャラクタ31を弱体化する(換言すると、デバフをかける)ものであってもよい。また、当該有利な効果は、例えば、タンク32の挙動を変化させるもの(例えば、進行速度を上昇させる等)であってもよい。また、当該有利な効果は、例えば、関門の通過を容易化(例えば、関門パラメータ(換言すると、関門ゲージ38)の進む速度を上昇させることなどにより、関門が除去されるまでの時間を短縮)するものであってもよい。
【0124】
(ユーザインターフェース)
本実施形態においては、ユーザを補助する各種UIが表示部18に表示される。
【0125】
図4に示すように、ゲーム進行部212は、対戦中において、タンク32の位置を示すUIとしてのアイコン(以下、「タンクアイコン50」という。)を表示部18に表示させる。具体的には、ゲーム進行部212は、自チーム取得状態または相手チーム取得状態のタンク32について、タンク32の位置を示すタンクアイコン50を表示させる。
【0126】
タンクアイコン50は、タンク32が画面に表示されている状態においては、タンク32の近傍に(例えば、タンク32に重ねて)表示される。また、タンクアイコン50は、タンク32が画面に表示されていない状態においても表示され、タンク32の位置(例えば、方向)をユーザに知らせる。具体的には、例えば、図8(a)に示すように、仮想カメラとタンク32との間に障害物52があってタンク32が見えない場合(例えば、建造物や地形等によってタンク32が隠れている場合)、ゲーム進行部212は、タンクアイコン50を、障害物52の手前側(かつタンク32が存在している方向)に表示させ、これによりタンク32の方向をユーザに知らせる。また、例えば、図8(b)に示すように、タンク32が仮想カメラの視野領域の外側(換言すると仮想カメラの向いている方向とは異なる方向、さらに換言すると画面の外側)に位置している場合、タンクアイコン50を、画面の端であってタンク32が存在している方向に対応する側に表示させ、これによりタンク32の方向をユーザに知らせる。
【0127】
また、図6に示すように、ゲーム進行部212は、対戦中において、取得用オブジェクト34の位置を示すUIとしてのアイコン(以下、「取得対象アイコン56」という。)を表示部18に表示させる。
【0128】
取得対象アイコン56は、タンクアイコン50と同様に、取得用オブジェクト34が画面に表示されている状態においては、取得用オブジェクト34の近傍に(例えば、取得用オブジェクト34に重ねて)表示される。また、取得対象アイコン56は、タンクアイコン50と同様に、取得用オブジェクト34が画面に表示されていない状態においても表示され、取得用オブジェクト34の位置(例えば、方向)をユーザに知らせる。
【0129】
また、図4に示すように、ゲーム進行部212は、対戦中において、タンク32の近傍に(例えば、タンク32に重ねて)、達成すべき目標を示すUIとしての目標表示58を表示部18に表示させる。目標表示58は、タンク32に対して行うべき行動を示す(示唆する場合を含む)表示ともいえる。本実施形態では、目標表示58は、文字の表示となっている。具体的には、ゲーム進行部212は、例えば、相手チーム取得状態のタンク32について、「壊せ」という文字の目標表示58を表示させ、目標をユーザに知らせる。目標表示58は、例えば、タンクアイコン50と同様に、タンク32の移動に合わせて画面上で移動する。
【0130】
また、図6に示すように、ゲーム進行部212は、対戦中において、取得用オブジェクト34の近傍に(例えば、取得用オブジェクト34に重ねて)、達成すべき目標を示すUIとしての目標表示60を表示させる。目標表示60は、取得用オブジェクト34に対して行うべき行動を示す(示唆する場合を含む)表示ともいえる。本実施形態では、目標表示60は、文字の表示となっている。具体的には、ゲーム進行部212は、例えば、取得用オブジェクト34について、「修理」という文字の目標表示60を表示させ、目標をユーザに知らせる。なお、本実施形態においては、取得用オブジェクト34としての壊れたタンクを修理することで取得用オブジェクト34(換言すると、タンク32)を取得できるようになっており、取得用オブジェクト34(換言すると、タンク32)の取得とは、取得用オブジェクト34(換言すると、タンク32)の修理を意味する。
【0131】
これらの目標表示58,60は、例えば、タンク32または取得用オブジェクト34が画面に表示されていない状態においては表示されないこととしてもよく、タンクアイコン50や取得対象アイコン56と同様に、タンク32または取得用オブジェクト34が画面に表示されていない状態においても表示されることとしてもよい。
【0132】
また、図4に示すように、ゲーム進行部212は、対戦中において、画面の所定領域(例えば、上部)に、タンク32が現在、進行ルートR上のどこに位置しているかを示すUIとしての到達位置表示66を表示させる。到達位置表示66は、最も左側が自チームの本拠地に対応し、最も右側が相手チームの本拠地に対応し、中心が進行ルートRの中心に対応する直線状の指標66aと、この指標66a上の特定の位置を指すことによりタンク32の現在の位置を示すアイコン66bとを含んでいる。また、本実施形態において、到達位置表示66は、各チームの、対戦中において最も目的地に近づいた地点(すなわち、進行度)を示すUIとしての進行度表示67を兼ねる。また、ゲーム進行部212は、進行度に係る数値を表示するUIとしての進行度カウンタ68を表示部18に表示させる。なお、本実施形態では、進行度カウンタ68には、各チームについて、目的地に到達するまでの残りの進行度(すなわち、「100-進行度」の値)が表示される。また、ゲーム進行部212は、対戦時間の残りを示すUIとしての残り時間表示69を表示部18に表示させる。
【0133】
また、本実施形態では、各種UIについて、自チームと相手チームとで色分けがされている。
【0134】
例えば、タンク32の耐久値を示す表示としての耐久ゲージ40(図4参照)は、自チーム取得状態と相手チーム取得状態とで色が異なっている。具体的には、耐久ゲージ40は、自チーム取得状態においては、耐久値の残量が青色のバーで表示される。また、耐久ゲージ40は、相手チーム取得状態においては、耐久値の残量が赤色のバーで表示される。
【0135】
また、タンク32の位置を示す表示としてのタンクアイコン50(図4参照)は、自チーム取得状態と相手チーム取得状態とで色が異なっている。具体的には、タンクアイコン50は、自チーム取得状態においては、青色で表示される。また、タンクアイコン50は、相手チーム取得状態においては、赤色で表示される。
【0136】
また、取得用オブジェクト34の取得までの時間を示す表示としての取得状況ゲージ46(図6参照)は、自チームに係る取得状況ゲージ46と相手チームに係る取得状況ゲージ46とで色が異なっている。具体的には、自チームに係る取得状況ゲージ46は、青色で表示される。また、相手チームに係る取得状況ゲージ46は、赤色で表示される。
【0137】
また、関門Gが除去されるまでの時間を示す表示としての関門ゲージ38(図5参照)は、自チームの関門Gに係る関門ゲージ48と、相手チームの関門Gに係る関門ゲージ48とで色が異なっている。具体的には、自チームの関門Gに係る関門ゲージ48は、青色で表示される。また、相手チームの関門Gに係る関門ゲージ48は、赤色で表示される。
【0138】
また、関門オブジェクト36(図5参照)は、自チームの関門Gに係る関門オブジェクト36と、相手チームの関門Gに係る関門オブジェクト36とで色が異なっている。具体的には、自チームの関門Gに係る関門オブジェクト36は、青色で表示される。また、相手チームの関門Gに係る関門オブジェクト36は、赤色で表示される。より具体的には、本実施形態では、関門オブジェクト36としての柵の周囲に、チームに応じた色の発光エフェクト(具体的には、青色の光または赤色の光)が付されるようになっている。
【0139】
また、各チームの、対戦中において最も目的地に近づいた地点(すなわち、進行度)を示すUIとしての進行度表示67(図4参照)は、自チームの進行度を示す直線状のゲージと、相手チームの進行度を示す直線状のゲージとを含み、各ゲージで色が異なっている。具体的には、自チームの進行度を示すゲージは、青色で表示される。また、相手チームの進行度を示すゲージは、赤色で表示される。なお、各チームの進行度を示すゲージは、進行度が高くなるほど長くなる。なお、進行度表示67は、関門の進捗を示す円形のゲージ(関門ゲージ38に対応する表示であって、関門ゲージ38の最も進んだ位置を示す表示)を含み、当該円形のゲージも、自チームの関門Gに係るゲージは青色で表示され、相手チームの関門Gに係るゲージは赤色で表示される。
【0140】
また、タンク32が現在、進行ルートR上のどこに位置しているかを示すUIとしての到達位置表示66(図4参照)は、自チーム取得状態と相手チーム取得状態とで、タンク32の位置を示すアイコン66bの色が異なっている。具体的には、自チーム取得状態では、アイコン66bは青色で表示される。また、相手チーム取得状態では、アイコン66bは赤色で表示される。また、自チーム取得状態でも相手チーム取得状態でもない中立の状態(換言すると、取得用オブジェクト34となっている状態)においては、アイコン66bは緑色で表示される(図6参照)。
【0141】
すなわち、本実施形態では、青色は、自チームに対応する色(換言すると、自チームを象徴する色)となっている。また、赤色は、相手チームに対応する色(換言すると、相手チームを象徴する色)となっている。そして、オブジェクトの属性(換言すると、状態)や、オブジェクトまたはゲージに対応するチーム等に応じて、各オブジェクトや各ゲージがチームに対応する色で表示される。また、このようなチーム毎の色分けについて、使用される色が統一されている。したがって、各種ゲージ等がどちらのチームに対応するものなのかが一目でわかる。また、例えば、タンク32や、関門オブジェクト36について、自分が攻撃する対象なのか、あるいは守る対象なのか等が一目でわかる。
【0142】
(スコア)
ゲーム進行部212は、所定の条件に基づいて、ユーザに関する所定のスコアとしてのプレイヤスコアを変動させる。プレイヤスコアは、例えば、対戦の個人成績を示すものであってもよい。また、プレイヤスコアは、例えば、各対戦の成績を示すものであってもよく、複数の対戦(例えば、それまでの全対戦)の総合成績を示すもの等であってもよい。また、プレイヤスコアは、例えば、ユーザのランクの向上に寄与するものであってもよい。具体的には、プレイヤスコアは、例えば、本実施形態のゲームをプレイする全ユーザの中におけるユーザの相対的な位置付け(換言すると、順位)を示すランキング(換言すると、レート)の決定に寄与するものであってもよい。より具体的には、例えば、プレイヤスコアを稼ぐほど、ユーザ間における順位を示すランキングが高くなるようになっていてもよい。また、このようなランキングは、対戦外において、例えばホーム画面等から所定の操作を行うことで表示部18に表示され、ユーザが確認できるようになっていてもよい。また、プレイヤスコアは、習熟度を示すランクの向上に寄与するものであってもよい。換言すると、プレイヤスコアは、従来のゲームにおけるいわゆるレベルの向上に寄与するものであってもよい。具体的には、例えば、プレイヤスコアを稼ぐほど、ユーザに関する所定のレベルが上がりやすくなっていてもよい。なお、ユーザのランクとは、ユーザ自体のランクであってもよく、ユーザの使用するキャラクタのランク等であってもよい。なお、本実施形態において、プレイヤスコアは、対戦の勝敗の判定には影響しないが、対戦の勝敗の判定に影響を及ぼすものであってもよい。換言すると、ゲーム進行部212は、以下に例示する所定の条件に基づいて、ユーザに関する所定のスコアとしての対戦の勝敗の判定に係るスコア(例えば、対戦スコア)を変動させてもよい。
【0143】
ゲーム進行部212は、ユーザが操作する第1のプレイヤキャラクタ31および対戦相手が操作する第2のプレイヤキャラクタ31の少なくともいずれか一方と、特定のオブジェクト(例えば、タンク32または取得用オブジェクト34等)と、の仮想空間30上における位置関係に基づいて、当該ユーザに関するプレイヤスコアを変動させる。なお、以下では、プレイヤスコアは高いほど良いものとする。
【0144】
具体的には、例えば、ゲーム進行部212は、第1のプレイヤキャラクタ31が所定の行動をしたときの、第1のプレイヤキャラクタ31の位置および第2のプレイヤキャラクタ31の位置の少なくともいずれか一方と、特定のオブジェクトの位置と、の距離関係に応じてプレイヤスコアを変動させる。例えば、ゲーム進行部212は、第1のプレイヤキャラクタ31が第2のプレイヤキャラクタを倒した場合において、第2のプレイヤキャラクタ31がタンク32から所定距離以内(換言すると、所定範囲内)に位置している場合には、第1のプレイヤキャラクタ31を操作するユーザのプレイヤスコアを上昇させる。換言すると、ゲーム進行部212は、第1のプレイヤキャラクタ31が第2のプレイヤキャラクタを倒した場合において、第2のプレイヤキャラクタ31がタンク32から所定距離以上離れている場合には、第1のプレイヤキャラクタ31を操作するユーザのプレイヤスコアを上昇させない。また、例えば、ゲーム進行部212は、第1のプレイヤキャラクタ31が第2のプレイヤキャラクタを倒した場合において、第2のプレイヤキャラクタ31が取得用オブジェクト34から所定距離以内(換言すると、所定範囲内)に位置している場合には、第1のプレイヤキャラクタ31を操作するユーザのプレイヤスコアを上昇させる。換言すると、ゲーム進行部212は、第1のプレイヤキャラクタ31が第2のプレイヤキャラクタを倒した場合において、第2のプレイヤキャラクタ31が取得用オブジェクト34から所定距離以上離れている場合には、第1のプレイヤキャラクタ31を操作するユーザのプレイヤスコアを上昇させない。なお、ゲーム進行部212は、第1のプレイヤキャラクタ31が第2のプレイヤキャラクタを倒したときの、第2のプレイヤキャラクタ31の位置が、タンク32あるいは取得用オブジェクト34から近いほど、第1のプレイヤキャラクタ31を操作するユーザのプレイヤスコアの上昇幅を大きくしてもよい。
【0145】
また、例えば、ゲーム進行部212は、第1のプレイヤキャラクタ31がタンク32から所定範囲内にいた時間に応じてプレイヤスコアを変動させる。具体的には、例えば、ゲーム進行部212は、第1のプレイヤキャラクタ31が第1のプレイヤキャラクタ31のチームが取得しているタンク32から所定距離以内に位置した状態で、倒されることなく生存し続け、所定時間が経過した場合に、第1のプレイヤキャラクタ31を操作するユーザのプレイヤスコアを上昇させる。なお、ゲーム進行部212は、第1のプレイヤキャラクタ31がタンク32から所定距離以内に位置した状態で、生存し続けるほどプレイヤスコアがより上昇するようにしてもよい。例えば、ゲーム進行部212は、第1のプレイヤキャラクタ31がタンク32から所定距離以内に位置した状態において、一定時間毎にプレイヤスコアを上昇させてもよい。
【0146】
換言すると、ゲーム進行部212は、スコアの変動に係る条件を、所定のオブジェクト(例えば、タンク32)の属性(例えば自チーム取得状態か相手チーム取得状態か、換言すると所定のオブジェクトが味方か敵か、さらに換言すると所定のオブジェクトが防御対象か攻撃対象か)に応じて変化させてもよい。
【0147】
また、例えば、ゲーム進行部212は、第1のプレイヤキャラクタ31がタンク32に対して攻撃を行い、タンク32を破壊した場合(換言すると、移動不能状態にした場合)、第1のプレイヤキャラクタ31を操作するユーザのプレイヤスコアを上昇させる。
【0148】
また、例えば、ゲーム進行部212は、第1のプレイヤキャラクタ31がタンク32に対して与えたダメージ(換言すると、攻撃により減少させた耐久値の量)に応じて、第1のプレイヤキャラクタ31を操作するユーザのプレイヤスコアを上昇させる。なお、ゲーム進行部212は、第1のプレイヤキャラクタ31がタンク32に与えたダメージが大きくなるほどプレイヤスコアがより上昇するようにしてもよい。
【0149】
また、例えば、ゲーム進行部212は、ユーザが取得ボタン44に対する操作を行い、当該ユーザのチームが取得用オブジェクト34(換言すると、タンク32)を取得した場合に、当該ユーザのプレイヤスコアを上昇させる。なお、ゲーム進行部212は、当該ユーザが取得用オブジェクト34(換言すると、タンク32)の取得に協力した場合も、当該ユーザのプレイヤスコアを上昇させる。
【0150】
なお、特定のオブジェクトと、所定のキャラクタとの仮想空間30上における位置関係に基づいて、ユーザに関するプレイヤスコアを変動させる場合において、当該特定のオブジェクトは、例えば、以下のようなものであってもよい。すなわち、当該特定のオブジェクトは、対戦(換言すると、ゲーム)のルールに関連する以下のようなオブジェクト(以下、「ルール関連オブジェクト」という。)であってもよい。具体的には、例えば、フィールド30に配置されたルール関連オブジェクト(例えば、1または複数のルール関連オブジェクト)を取得したチームが勝ちというルールで対戦が行われることとする。より具体的には、例えば、フィールド30に配置された拠点(例えば、1または複数の拠点)を取得(換言すると、制圧)したチームが勝ち(例えば、取得した拠点の数が多いチームが勝ちの場合等を含む)というルールや、あるいはフィールド30に配置された複数のアイテム(例えば、お宝等)を所定時間内により多く取得した(換言すると、集めた)チームが勝ちというルール等で対戦が行われることとする。このような場合において、ルール関連オブジェクトとしての拠点やアイテム等と所定のキャラクタとの位置関係に基づいてプレイヤスコアが変動してもよい。なお、ルール関連オブジェクトは、仮想空間上で移動するものであってもよく、移動しないものであってもよい。なお、ルール関連オブジェクトには、タンク32や取得用オブジェクト34も含まれる。
【0151】
(タンクの状態の移行に係る処理)
次に図9を参照しながら、情報処理システム1が実行するタンク32の状態の移行に係る処理の一例について説明する。
【0152】
まず、ゲーム進行部212は、対戦が開始され所定時間が経過すると、進行ルートRの中央に取得用オブジェクト34を配置する(ステップS101)。
【0153】
次いで、ゲーム進行部212は、いずれかのチームが取得用オブジェクト34を取得したか否かを判定する(ステップS102)。
【0154】
いずれかのチームが取得用オブジェクト34を取得した場合(ステップS102でYES)、ゲーム進行部212は、取得用オブジェクト34が取得された地点にタンク32を配置する(ステップS103)。このとき、ゲーム進行部212は、タンク32の状態を、取得用オブジェクト34を取得したチームの目的地(換言すると、敵対するチームの本拠地)に向かって移動する移動状態とする。
【0155】
次いで、ゲーム進行部212は、タンク32の耐久値が、タンク32取得時の状態から所定量減少し特定の値(例えば、「0」)に達したか否かを判定する(ステップS104)。
【0156】
タンク32の耐久値が特定の値に達していない場合(ステップS104でNO)、ゲーム進行部212は目的地に向けてのタンク32の移動を続けさせる。
【0157】
一方、タンク32の耐久値が特定の値に達した場合(ステップS104でYES)、ゲーム進行部212は、タンク32の状態を破壊状態とし、タンク32の移動を停止させる(ステップS105)。すなわち、ゲーム進行部212は、タンク32の耐久値が特定の値に達すると、タンク32を移動不能状態にする。また、このときゲーム進行部212は、タンク32に対して攻撃を行ってタンク32を移動不能状態にしたユーザにとって有利な効果を発動させる。具体的には、例えば、ゲーム進行部212は、当該ユーザのプレイヤキャラクタ31について、特殊なスキルの発動に係る効果を発動させる。より具体的には、ゲーム進行部212は、例えば、スキルの発動に必要なパラメータを回復させる効果、スキルが発動されてから再度スキルの発動が可能となるまでの時間を短縮する効果、またはプレイヤキャラクタ31をスキルの発動が可能な状態に変化させる効果等を発動させる。
【0158】
次いで、ゲーム進行部212は、タンク32の耐久値が特定の値に達した時点においてタンク32があった地点に、タンク32に換えて取得用オブジェクト34を配置する(ステップS106)。
【0159】
次いでゲーム進行部212は、いずれかのチームが取得用オブジェクト34を取得したか否かを判定する。すなわち、ゲーム進行部212は、ステップS102の処理に戻り、以降対戦が終了するまでの間、ステップS102~S106の処理を繰り返し行う。
【0160】
(対戦の終了に係る処理)
次に図10を参照しながら、情報処理システム1が実行する対戦の終了に係る処理の一例について説明する。
【0161】
まず、ゲーム進行部212は、対戦中において、予め定められた対戦時間が経過したか否かを判定する(ステップS201)。
【0162】
対戦時間が経過していない場合(ステップS201でNO)、ゲーム進行部212は、対戦を継続させる。
【0163】
一方、対戦時間が経過した場合(ステップS201でYES)、ゲーム進行部212は、現在負けている側のチームがタンク32を取得しているか否かを判定する(ステップS202)。換言すると、ゲーム進行部212は、現在負けている側のチームがタンク32を目的地(換言すると、敵対するチームの本拠地)に向けて進行させているか否かを判定する。
【0164】
負けている側のチームがタンク32を取得していない場合(ステップS202でNO)、ゲーム進行部212は、対戦を終了させる。
【0165】
一方、負けている側のチームがタンク32を取得している場合(ステップS202でYES)、ゲーム進行部212は、対戦を終了させずに継続させ、延長戦に突入させることを決定する(ステップS203)。
【0166】
次いで、延長戦においてゲーム進行部212は、負けている側のチームの対戦スコアが対戦相手の対戦スコアを上回った否かを判定する(ステップS204)。
【0167】
負けている側のチームの対戦スコアが、対戦相手の対戦スコアを上回った場合(ステップS204でYES)、ゲーム進行部212は、対戦を終了させる。
【0168】
また、負けている側のチームの対戦スコアが、対戦相手の対戦スコアを上回っていない場合(ステップS204でNO)、ゲーム進行部212は、タンク32の状態が破壊状態になったか否かを判定する(ステップS205)。換言すると、ゲーム進行部212は、タンク32の耐久値が特定の値(例えば、「0」)になったか否かを判定する。
【0169】
タンク32の状態が破壊状態となっていない場合(ステップS205でNO)、ゲーム進行部212は、対戦(換言すると、延長戦)を継続させる。
【0170】
タンク32の状態が破壊状態になった場合(ステップS205でYES)、ゲーム進行部212は、対戦を終了させる。
【0171】
(変形例)
前述の例では、ゲーム進行部212は、タンク32が関門Gに留まり所定期間(換言すると、関門停止期間)が経過すると、タンク32に関門Gを破壊させて関門Gを除去し、関門Gにおけるタンク32の移動の妨害を終了することとしたが、関門Gの除去は、例えば、以下のようにしてもよい。
【0172】
すなわち、まず、フィールド30には関門Gに対応する制御装置(具体的には、制御装置のオブジェクト)が配置されることとする。具体的には、例えば、フィールド30には、複数の制御装置が配置され、各制御装置は、各関門Gに対応する。すなわち、フィールド30には、自チームの関門Gに対応する制御装置と、相手チームの関門Gに対応する制御装置とが配置される。なお、制御装置は、対応する関門Gと異なる場所(換言すると、対応する関門Gから所定距離以上離れた位置)に配置される。例えば、制御装置は、進行ルートRから所定距離以上離れた場所に配置される。なお、1つの関門Gに対応する制御装置が複数存在してもよい。
【0173】
各ユーザは、自身のプレイヤキャラクタ31が敵対するチームの制御装置に近接した状態(換言すると、制御装置から所定範囲にいる状態)において、所定の入力操作を行うことで、関門を除去(換言すると、開放)することが可能となっている。具体的には、表示制御部114は、前述の取得用オブジェクト34に近接した場合の取得ボタン44の表示と同様に(図6参照)、プレイヤキャラクタ31が敵対するチームの制御装置に近接すると、関門の除去に係るボタンとしての関門開放ボタン(図示せず)を表示させる。関門開放ボタンに対する操作(換言すると、制御装置に対する操作)は、プレイヤキャラクタ31が制御装置から所定範囲にいる状態においてのみ受け付けられる。なお、関門開放ボタンが、プレイヤキャラクタ31が敵対するチームの制御装置に近接したことを条件として表示されるようになっており、これにより、プレイヤキャラクタ31が制御装置から所定範囲にいる状態においてのみ関門開放ボタンに対する操作の受け付けがされるようになっていてもよい。ゲーム進行部212は、ユーザの関門開放ボタンに対する操作(例えば、タップ操作)に基づいて、関門Gを除去する。換言すると、ユーザは、関門開放ボタンに対する操作に基づき制御装置を取得(例えば、ハッキング)することが可能となっており、制御装置を取得すると、対応する関門Gが除去される。
【0174】
本変形例における関門Gの除去に係る処理は、取得用オブジェクト34の取得と同様とすることができる。すなわち、関門Gは、対応する制御装置について関門開放ボタンに対する操作がされ、所定期間が経過すると除去されるようになっていてもよい。また、関門Gの除去までの時間は、取得状況パラメータや取得状況ゲージ46と同様に、所定のパラメータ(以下、「関門開放パラメータ」ともいう。)やゲージ(以下、「関門開放ゲージ」ともいう。)により管理されてもよい。なお、一度関門Gが除去されると、その関門Gがあった地点は、その後対戦が終わるまでの間、タンク32の移動を妨害しないように(換言すると、素通りできるように)なっていてもよい。また、ゲーム進行部212は、ユーザの関門開放ボタンに対する操作に基づいて関門Gを除去する処理において、当該ユーザの属するチームに属する仲間の協力の有無に応じて、関門Gの除去に要する時間を変化させてもよい。また、ユーザが関門開放ボタンに対する操作を行い、所定期間の経過を待っている状態においては、プレイヤキャラクタ31の行動が制限され、プレイヤキャラクタ31が無防備な状態となってもよく、このような無防備なプレイヤキャラクタ31が攻撃を受けることで(例えば、ノックバック等することにより)、当該ユーザの操作に基づく当該所定期間の計測が停止するようになっていてもよい。また、ゲーム進行部212は、ユーザによる特定の入力操作(例えば、連打操作等)に基づいて、制御装置の取得に要する時間を短縮してもよい。また、一方のチームについての関門開放パラメータ(換言すると、関門開放ゲージ)の更新を他方のチームが妨害できるようになっていてもよい。
【0175】
本変形例においては、一方のチームが取得しているタンク32が他方のチームの関門Gに到着すると関門停止状態に移行し、関門停止状態において、滞在中の関門Gが除去されると、タンク32の状態が移動状態となる。なお、本変形例においては、制御装置に対する操作により関門Gが除去されるまで、当該関門Gにおけるタンク32の移動の妨害が終了しないようになっていてもよい。
【0176】
このような構成によれば、プレイヤキャラクタ31の位置を分散させることができる。すなわち、このような構成においては、タンク32を取得しているチームのユーザは、タンク32を進行させるために、タンク32を防衛するだけでなく、タンク32から離れて制御装置に向かい関門Gを除去することが必要となる。したがって、両チームのプレイヤキャラクタ31がタンク32周辺に集まりすぎてしまうことを防止し、フィールドを広く使ったゲームを提供することが可能となる。
【0177】
なお、自チームの関門Gに係る制御装置や、関門開放ゲージは、自チームに対応する色(例えば、青色)で表示されてもよい。また、相手チームの関門Gに係る制御装置や、関門開放ゲージは、相手チームに対応する色(例えば、赤色)で表示されてもよい。
【0178】
なお、関門Gの除去に係る操作としての関門開放ボタンに対する操作(換言すると、制御装置に対する操作)は、対応する関門Gにタンク32が到達していない状態においても可能であってもよく、対応する関門Gにタンク32が到達している状態においてのみ可能であってもよい。換言すると、関門Gの除去に係る操作としての関門開放ボタンに対する操作(換言すると、制御装置に対する操作)は、タンク32の位置に応じて受け付けられる場合と受け付けられない場合とが存在してもよい。
【0179】
また、関門Gの除去に係る操作としての関門開放ボタンに対する操作(換言すると、制御装置に対する操作)は、タンク32を自チームが取得している状態においてのみ可能であってもよく、タンク32を相手チームが取得している状態や、いずれのチームも取得していない状態等においても可能であってもよい。換言すると、関門Gの除去に係る操作としての関門開放ボタンに対する操作(換言すると、制御装置に対する操作)は、タンク32の状態に応じて受け付けられる場合と受け付けられない場合とが存在してもよい。
【0180】
なお、前述のように、1つの関門Gに対して複数の制御装置が設けられていてもよい。この場合に、1つの関門Gに対応する複数の制御装置のうちの1つについて関門Gの除去に係る操作を行えば関門Gを除去できるようになっていてもよく、当該複数の制御装置のうちの複数(例えば、全て)について関門Gの除去に係る操作を行うことで関門Gを除去できるようになっていてもよい。
【0181】
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施できる。本発明はその発明の範囲内において、各構成要素の自由な組み合わせ、任意の構成要素の変形、または任意の構成要素の省略等が可能である。また、本明細書において説明した処理の流れはあくまで一例であり、各処理の順序や構成は異なるものであってもよい。また、フローチャートに示した各種判定処理等の各処理は存在しないものがあってもよい。換言すると、処理の流れや具体的な判定処理等は本明細書に例示したものと異なっていてもよい。
【0182】
<付記>
以上の実施形態で説明した事項は、以下の付記のようにも記載され得る。
【0183】
(付記1-1)
コンピュータを、
所定のルートに沿って移動する特定のオブジェクトを目的地に向けて運ぶゲームにおける、前記特定のオブジェクトの状態を制御する状態制御手段(例えば、ゲーム進行部212)と、
ユーザの操作に基づいて、前記特定のオブジェクトに攻撃を加える攻撃手段(例えば、ゲーム進行部212)と、として機能させ、
前記状態制御手段は、
前記攻撃に基づいて、前記特定のオブジェクトの状態を、移動不能状態にし、
前記移動不能状態となった前記特定のオブジェクトの状態を、前記ユーザの操作に基づいて、前記目的地に向けて移動可能な状態にする
プログラム。
このような構成によれば、特定のオブジェクトを目的地に向けて運ぶゲームについて、特定のオブジェクトに対する攻撃により特定のオブジェクトの進行を阻止するというゲーム性、および進行が阻止された特定のオブジェクトについて目的地に向けて進行を開始させるというゲーム性を付与することができる。従って、この種のゲームの戦略性を高め、ゲームの興趣性を向上させることができる。
【0184】
(付記1-2)
前記コンピュータをさらに、
前記ユーザが前記攻撃により前記特定のオブジェクトを前記移動不能状態にしたことに基づいて、前記特定のオブジェクトを前記移動不能状態にした前記ユーザにとって有利な効果を発動させる効果付与手段(例えば、ゲーム進行部212)として機能させる
付記1-1に記載のプログラム。
このような構成によれば、特定のオブジェクトを移動不能状態にする行動を、特定のオブジェクトの進行を阻止する単なる防衛行為に留めず、戦況を有利に覆すための行為としても機能させることができる。したがって、戦況の変化が起こりやすくなり、ゲームの興趣性が向上される。
【0185】
(付記1-3)
前記ゲームは、複数のチームの間で勝敗が競われ、
前記状態制御手段は、前記移動不能状態となった前記特定のオブジェクトの状態を、特定のチームに属する前記ユーザの操作に基づいて、前記目的地に向けて移動可能な状態にする際に、前記特定のチームに属する仲間の協力の有無に応じて、移動可能な状態となるまでの時間を変化させる
付記1-1に記載のプログラム。
このような構成によれば、特定のオブジェクトを目的地に向けての移動が可能な状態とすることについて、チーム内のメンバーでの協力を促すことができるとともに、当該協力をすべきか他の行動をすることでチームに貢献すべきか考えて行動するという戦略性をゲームに付与することができる。したがって、ゲームの興趣性を向上させることができる。
【0186】
(付記1-4)
所定のルートに沿って移動する特定のオブジェクトを目的地に向けて運ぶゲームにおける、前記特定のオブジェクトの状態を制御する状態制御手段(例えば、ゲーム進行部212)と、
ユーザの操作に基づいて、前記特定のオブジェクトに攻撃を加える攻撃手段(例えば、ゲーム進行部212)と、を備え、
前記状態制御手段は、
前記攻撃に基づいて、前記特定のオブジェクトの状態を、移動不能状態にし、
前記移動不能状態となった前記特定のオブジェクトの状態を、前記ユーザの操作に基づいて、前記目的地に向けて移動可能な状態にする
情報処理システム。
このような構成によれば、付記1-1に記載のプログラムと同様の作用効果を奏することができる。
【0187】
(付記2-1)
コンピュータを、
仮想空間中を移動する特定のオブジェクトを進行させてユーザ同士で対戦を行うゲームにおいて、前記特定のオブジェクトの移動を制御する移動制御手段(例えば、ゲーム進行部212)と、
予め定められた対戦時間の経過に基づいて前記対戦を終了させる対戦進行手段(例えば、ゲーム進行部212)と、
ユーザの操作に基づいて、前記特定のオブジェクトに攻撃を加える攻撃手段(例えば、ゲーム進行部212)と、として機能させ、
前記移動制御手段は、前記攻撃に基づいて前記特定のオブジェクトの進行を停止させ、
前記対戦進行手段は、
前記対戦時間が経過した時点において、負けている側が前記特定のオブジェクトを進行させている場合に、前記対戦を継続させ、
前記対戦を継続させている状態において、前記攻撃に基づいて前記特定のオブジェクトの進行が停止すると前記対戦を終了させる
プログラム。
このような構成によれば、対戦時間が決められたゲームについて、対戦時間の経過後に延長戦への突入を許可することができ、負けている側に対して逆転の機会を付与することができる。また、延長戦の終了条件を、特定のオブジェクトに攻撃を加えて当該特定のオブジェクトの進行を阻止することとすることで、当該特定のオブジェクトをめぐっての攻防を行うという新たなゲーム性が実現される。したがって、ゲームの興趣性を向上させることができる。
【0188】
(付記2-2)
前記特定のオブジェクトには、前記攻撃により変動する所定のパラメータが設定されており、
前記移動制御手段は、前記攻撃により前記所定のパラメータが所定値に達すると前記特定のオブジェクトの進行を停止させる。
付記2-1に記載のプログラム。
このような構成によれば、特定のオブジェクトについて、攻撃により蓄積されたダメージが所定量に達した場合に停止させることなどが可能となる。このようなパラメータを特定のオブジェクト自体に設定することにより、当該パラメータの状態に応じてどのような行動をすべきか考えて行動するという戦略性をゲームに付与することができる。したがって、ゲームの興趣性を向上させることができる。
【0189】
(付記2-3)
仮想空間中を移動する特定のオブジェクトを進行させてユーザ同士で対戦を行うゲームにおいて、前記特定のオブジェクトの移動を制御する移動制御手段(例えば、ゲーム進行部212)と、
予め定められた対戦時間の経過に基づいて前記対戦を終了させる対戦進行手段(例えば、ゲーム進行部212)と、
ユーザの操作に基づいて、前記特定のオブジェクトに攻撃を加える攻撃手段(例えば、ゲーム進行部212)と、を備え、
前記移動制御手段は、前記攻撃に基づいて前記特定のオブジェクトの進行を停止させ、
前記対戦進行手段は、
前記対戦時間が経過した時点において、負けている側が前記特定のオブジェクトを進行させている場合に、前記対戦を継続させ、
前記対戦を継続させている状態において、前記攻撃に基づいて前記特定のオブジェクトの進行が停止すると前記対戦を終了させる
情報処理システム。
このような構成によれば、付記2-1に記載のプログラムと同様の作用効果を奏することができる。
【0190】
(付記3-1)
コンピュータを、
ユーザと対戦相手との間で奪い合う特定のオブジェクトを仮想空間上に配置する配置手段(例えば、ゲーム進行部212)と、
前記ユーザが操作する第1のキャラクタおよび前記対戦相手が操作する第2のキャラクタの少なくともいずれか一方と、前記特定のオブジェクトと、の位置関係に基づいて、前記ユーザに関する所定のスコアを変動させるスコア管理手段(例えば、ゲーム進行部212)と、として機能させる
プログラム。
このような構成によれば、特定のオブジェクトを奪い合うゲームについて、有効な行動をするユーザや難しい行動をするユーザのプレイを、特定のオブジェクトと所定のキャラクタとの位置関係に基づいて評価することができる。したがって、ユーザに自分のプレイが正当に評価されているという感覚を与えることができ、ゲームの興趣性を向上させることができる。
【0191】
(付記3-2)
前記スコア管理手段は、前記第1のキャラクタが所定の行動をしたときの、前記第1のキャラクタの位置および前記第2のキャラクタの位置の少なくともいずれか一方と、前記特定のオブジェクトの位置と、の距離関係に応じて前記所定のスコアを変動させる
付記3-1に記載のプログラム。
このような構成によれば、所定の行動を起こす際の所定のキャラクタと特定のオブジェクトとの距離関係に基づいて、ユーザのプレイを評価することができる。したがって、対戦において難しい位置や有効な位置で所定の行動をとるユーザに自分のプレイが正当に評価されているという感覚を与えることができ、ゲームの興趣性を向上させることができる。
【0192】
(付記3-3)
前記スコア管理手段は、前記第1のキャラクタが前記特定のオブジェクトから所定範囲内にいた時間に応じて前記所定のスコアを変動させる
付記3-1に記載のプログラム。
このような構成によれば、対戦において難しい位置や有効な位置に居続けたユーザを正当に評価することができ、ゲームの興趣性を向上させることができる。
【0193】
(付記3-4)
前記特定のオブジェクトは、前記ユーザと前記対戦相手とのいずれが取得しているかに応じて属性が変化し、
前記スコア管理手段は、前記特定のオブジェクトの属性に応じて前記所定のスコアの変動に係る条件を変化させる
付記3-1から3-3のいずれか1つに記載のプログラム。
このような構成によれば、対戦中において、特定のオブジェクトの属性に応じてスコアの変動に係る条件が変化するので、スコアを上昇させるための行動に変化を与えることができ、ゲームが単調になることを防止できる。したがって、ゲームの興趣性を向上させることができる。
【0194】
(付記3-5)
前記特定のオブジェクトは、前記仮想空間上を予め定められたルートに沿って移動する
付記3-4に記載のプログラム。
このような構成によれば、予め定められたルートに沿って移動する特定のオブジェクトを奪い合うゲームについて、当該特定のオブジェクトと所定のキャラクタとの位置関係に基づいてユーザのプレイを評価するという新たな評価軸をもたらすことができる。したがって、ゲームの興趣性を向上させることができる。
【0195】
(付記3-6)
ユーザと対戦相手との間で奪い合う特定のオブジェクトを仮想空間上に配置する配置手段(例えば、ゲーム進行部212)と、
前記ユーザが操作する第1のキャラクタおよび前記対戦相手が操作する第2のキャラクタの少なくともいずれか一方と、前記特定のオブジェクトと、の位置関係に基づいて、前記ユーザに関する所定のスコアを変動させるスコア管理手段(例えば、ゲーム進行部212)と、を備える
情報処理システム。
このような構成によれば、付記3-1に記載のプログラムと同様の作用効果を奏することができる。
【符号の説明】
【0196】
1 情報処理システム、10 端末装置、11 プロセッサ、12 メモリ、13 ストレージ、17 入力部、18 表示部、20 サーバ、21 プロセッサ、22 メモリ、23 ストレージ、30 仮想空間、31 プレイヤキャラクタ、32 タンク、34 取得用オブジェクト、110 制御部、111 操作受付部、112 送受信部、113 ゲーム進行部、114 表示制御部、120 記憶部、210 制御部、211 送受信部、212 ゲーム進行部、220 記憶部
図1
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図10