(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024137314
(43)【公開日】2024-10-07
(54)【発明の名称】埋込形換気扇
(51)【国際特許分類】
F24F 7/08 20060101AFI20240927BHJP
F21S 2/00 20160101ALI20240927BHJP
F21V 33/00 20060101ALI20240927BHJP
【FI】
F24F7/08 101G
F21S2/00 480
F21V33/00 330
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023048786
(22)【出願日】2023-03-24
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100106116
【弁理士】
【氏名又は名称】鎌田 健司
(74)【代理人】
【識別番号】100151378
【弁理士】
【氏名又は名称】宮村 憲浩
(74)【代理人】
【識別番号】100157484
【弁理士】
【氏名又は名称】廣田 智之
(72)【発明者】
【氏名】宇野 裕紀
(72)【発明者】
【氏名】兼松 大輔
(72)【発明者】
【氏名】坪内 雅史
(72)【発明者】
【氏名】飯尾 耕次
(72)【発明者】
【氏名】戸田 勇介
【テーマコード(参考)】
3K014
3K244
【Fターム(参考)】
3K014AA01
3K244AA09
3K244CA02
(57)【要約】
【課題】化粧パネルを精度よく取り付けることができる埋込形換気扇を提供する。
【解決手段】埋込形換気扇1は、筐体2と、化粧パネル4と、内蓋8と、給気送風機7と、を備え、化粧パネル4は、フロント面61aと、リア面61bと、給気スリット開口4aと、残領域73と、光透過部76と、を有し、内蓋8は、筐体2と化粧パネル4との間に設けられ、内蓋8は、発光部70を有する表示部11と、第1被嵌合部71と、を有し、リア面61bは、第1嵌合部74を有し、光透過部76は、発光部70から発せられる光を透過させる部分であり、第1嵌合部74と第1被嵌合部71とが嵌合することにより、発光部70を光透過部76の真上に配置する。
【選択図】
図11
【特許請求の範囲】
【請求項1】
筐体と、化粧パネルと、内蓋と、給気送風機と、を備えた埋込形換気扇であって、
前記筐体は、側面と、上面と、下面と、を有し、
前記化粧パネルは前記下面に設けられ、フロント面と、リア面と、給気スリット開口と、残領域と、光透過部と、を有し、
前記内蓋は、前記下面において、前記筐体と前記化粧パネルとの間に設けられ、
前記内蓋は、発光部を有する表示部と、第1被嵌合部と、を有し、
前記給気送風機により部屋の外から前記部屋の中へ空気が送風される給気風路が形成され、
前記フロント面は、前記リア面と反対側にある面であり、
前記給気スリット開口は前記給気風路に接続され、
前記残領域は、前記化粧パネルにおいて前記給気スリット開口以外の領域であり、
前記リア面は、前記残領域において、第1嵌合部を有し、
前記光透過部は、前記発光部から発せられる光を透過させる部分であり、
前記第1嵌合部と前記第1被嵌合部とが嵌合することにより、前記発光部が前記光透過部の真上に位置することを特徴とする埋込形換気扇。
【請求項2】
前記内蓋は第2被嵌合部を有し、
前記リア面は、前記残領域において、第2嵌合部を有し、
前記第2嵌合部と前記第2被嵌合部とが嵌合することにより、前記発光部が前記光透過部の真上に位置することを特徴とする請求項1に記載の埋込形換気扇。
【請求項3】
前記第1被嵌合部は前記発光部の周囲に形成され、
前記第1嵌合部は前記光透過部の周囲に形成されることを特徴とする請求項1に記載の埋込形換気扇。
【請求項4】
前記光透過部は孔であることを特徴とする請求項1に記載の埋込形換気扇。
【請求項5】
前記光透過部は、周囲の前記残領域よりも薄い薄肉形状であることを特徴とする請求項1に記載の埋込形換気扇。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、埋込形換気扇に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の埋込形換気扇においては、筐体の下面に化粧パネル(意匠ルーバー)を備えた構成が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このような従来の埋込形換気扇においては、化粧パネルを筐体へ取り付ける手法としてバネを所定の固定部へ挿入する構成があるが、バネ固定のみでは、化粧パネルの正確な位置合わせが難しいという課題を有していた。
【0005】
そこで本発明は、上記従来の課題を解決するものであり、化粧パネルを精度よく取り付けることができる埋込形換気扇を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
そして、この目的を達成するために、本発明の一態様に係る埋込形換気扇は、筐体と、化粧パネルと、内蓋と、給気送風機と、を備え、筐体は、側面と、上面と、下面と、を有し、化粧パネルは下面に設けられ、フロント面と、リア面と、給気スリット開口と、残領域と、光透過部と、を有し、内蓋は、下面において、筐体と化粧パネルとの間に設けられ、内蓋は、発光部を有する表示部と、第1被嵌合部と、を有し、給気送風機により部屋の外から部屋の中へ空気が送風される給気風路が形成され、フロント面は、リア面と反対側にある面であり、給気スリット開口は給気風路に接続され、残領域は、化粧パネルにおいて給気スリット開口以外の領域であり、リア面は、残領域において、第1嵌合部を有し、光透過部は、発光部から発せられる光を透過させる部分であり、第1嵌合部と第1被嵌合部とが嵌合することにより、発光部が光透過部の真上に位置することを特徴としたものであり、これにより所期の目的を達成するものである。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、化粧パネルを精度よく取り付けることができる埋込形換気扇を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図8】給気送風機または排気送風機を示す断面斜視図
【
図10】第1嵌合部および第1被嵌合部の1例を示す拡大斜視図
【
図11】第1嵌合部および第1被嵌合部の他の1例を示す拡大斜視図
【
図12】化粧パネルの光透過部の1例を示す断面斜視図
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施例について図面を参照しながら説明する。
【0010】
(実施の形態1)
まず、埋込形換気扇1の基本構成を説明する。
【0011】
図1、
図2、
図3に示すように、埋込形換気扇1は、筐体2と、アダプターセット3と、給気送風機7と、を有する。
【0012】
筐体2は、後述する第1側面2a、第2側面2b、第3側面2c、アダプター設置面2d、下面2e、上面2f、を有する。
【0013】
アダプターセット3は、給気アダプター3a、排気アダプター3b、排気シャッター3c、アダプター支持部3d、を含む。アダプターセット3は、アダプター設置面2dに設けられる。
【0014】
給気送風機7は、後述する給気ケーシング7a、給気羽根車7b、給気モータ支持板7c、給気モータ7d、給気回転軸7e、を含む。
【0015】
化粧パネル4は、筐体2の下面2eに設けられる。化粧パネル4は、給気スリット開口4a、給気スリット4b、排気スリット開口4c、排気スリット4d、を有する。化粧パネル4は、部屋の空間に面するフロント面61aを有する。
【0016】
排気スリット開口4cは、第1排気スリット開口4c1、第2排気スリット開口4c2、第3排気スリット開口4c3、を含む。
【0017】
金具5は、筐体2を建物天井または建物壁面に埋め込み式に設けるための部品である。
【0018】
金具ガイド6は、筐体2からの金具5の脱落を防止するための部品である。金具ガイド6は、第1側面2aおよびアダプター設置面2dにネジなどの固定方法を用いて固定されている。
【0019】
金具5および金具ガイド6は、例えば、互いに略水平かつ略同軸に、筐体2に取り付けられている。ここで、略水平とは、水平方向から±10°以内に傾いた角度も含むものとする。また、略同軸とは、同一軸から±10°以内に傾いた角度も含むものとする。
【0020】
ネジ穴19は、筐体2と、建物天井または建物壁面に設けられた梁とを、ネジで接続するための穴である。
【0021】
筐体2の下面2eには、内蓋用開口8bが設けられている。内蓋用開口8bの一部または全部を覆うように内蓋8が設けられる。
【0022】
接続部材9bは、内蓋8の給気吹出口9の近傍における風路を形成する部材である。接続部材9bは、給気送風機7と給気吹出口9とを接続する。
【0023】
内蓋8は、給気吹出口9と排気吸込口28とを有する。給気吹出口9は、例えば、内側
給気吹出部68によって囲まれた空間により形成される。
【0024】
埋込形換気扇1の動作を制御する制御基板10は、例えば内蓋8に設けられる。
【0025】
埋込形換気扇1の状態を表示する表示部11は、例えば内蓋8に設けられる。
【0026】
内蓋8は、第1バネ係合部26と第2バネ係合部27とを有する。
【0027】
図4に示すように、埋込形換気扇1は、排気送風機12を有する。排気送風機12は、後述する排気ケーシング12a、排気羽根車12b、排気モータ支持板12c、排気モータ12d、排気回転軸12e、を含む。
【0028】
給気側断熱板17は、第1側面2aと給気モータ支持板7cとの間に設けられる。給気側断熱板17は、給気風路21と筐体2との間の熱を断熱する板である。給気側断熱板17は、例えば断熱性能に優れた発泡スチロール製である。給気側断熱板17の厚さは好ましくは5mm以上であり、さらに好ましくは10mm以上である。
【0029】
排気側断熱板18は、第2側面2bと排気モータ支持板12cとの間に設けられる。排気側断熱板18は、排気風路22と筐体2との間の熱を断熱する板である。排気側断熱板18が無いと、排気風路22の熱が筐体2を介して部屋に伝わるおそれがある。排気側断熱板18は、例えば断熱性能に優れた発泡スチロール製である。排気側断熱板18の厚さは好ましくは5mm以上であり、さらに好ましくは10mm以上である。
【0030】
給気送風機7により部屋の外から部屋の中へ空気が送風される給気風路21が形成される。
【0031】
排気送風機12により部屋の中から部屋の外へ空気が送風される排気風路22が形成される。
【0032】
熱交換素子15は、給気風路21と排気風路22とが交差する位置に設けられる。熱交換素子15は、例えば、給気送風機7とアダプターセット3との間に配置される。熱交換素子15は、例えば、排気吸込口28の直上あるいは真上に設けられる。熱交換素子15は、例えば、排気送風機12と第3側面2cとの間に設けられる。
【0033】
空気は、給気風路21において、給気アダプター3a、給気フィルター13、熱交換素子15、給気送風機7、給気吹出口9、給気スリット開口4a、を順に通過する。
【0034】
空気は、排気風路22において、排気スリット開口4c、排気吸込口28、排気フィルター14、熱交換素子15、排気送風機12、排気アダプター3b、を順に通過する。
【0035】
図5に示すように、筐体2の下面2eと対向する面が上面2fとなっている。
【0036】
電源コードを収納する電源接続箱16は、例えば第1側面2aに設けられる。電源接続箱16は、例えば筐体2の内側において、制御基板10の近傍にあってもよい。
【0037】
図6に示すように、埋込形換気扇1の筐体2は、下面2eに設けられる化粧パネル4を下にする向きで、部屋の壁面などに埋め込まれる。壁面とは主に天井を指すが、天井以外の部屋の側壁も含む。この場合、下面2eが下向きになるとは限らない。設置時において、化粧パネル4は壁面から露出する状態となる。
【0038】
図7に示すように、給気ダンパー51は、給気アダプター3aの近傍に設けられる。
【0039】
図8に示すように、給気送風機7と排気送風機12は同様の構成であってもよい。給気羽根車7bは給気ケーシング7aの中に設けられる。給気モータ7dは、給気回転軸7eを介して給気羽根車7bと接続される。給気モータ支持板7cは給気モータ7dを支持する。給気モータ支持板7cは第1側面2aに対向する。
【0040】
給気回転軸7eの軸方向が略水平方向になった状態で、給気送風機7は筐体2の内部に配置される。ここで、略水平とは、水平方向から±10°以内に傾いた角度も含むものとする。
【0041】
排気羽根車12bは排気ケーシング12aの中に設けられる。排気モータ12dは、排気回転軸12eを介して排気羽根車12bと接続される。排気モータ支持板12cは排気モータ12dを支持する。排気モータ支持板12cは第2側面2bに対向する。
【0042】
排気回転軸12eの軸方向が略水平方向になった状態で、排気送風機12は筐体2の内部に配置される。
【0043】
図9に示すように、化粧パネル4は第1バネ24と第2バネ25とを有する。第1バネ24は第1バネ係合部26と係合する。第2バネ25は第2バネ係合部27と係合する。
【0044】
化粧パネル4は、外枠47、補強部48、端部49、を含む。外枠47はリア面61bにおける化粧パネル4の外枠部分である。補強部48は外枠47を補強する。端部49は外枠47よりも更に外側にある端の部分である。
【0045】
リア面61bは、筐体2の内側に向かって突出する外側給気吹出部69を有していてもよい。外側給気吹出部69は、
図3の内側給気吹出部68と接続される。接続時、外側給気吹出部69は、内側給気吹出部68よりも外側になる。これにより、給気風路21を流れる空気が給気風路21の外に漏れることを抑制できる。
【0046】
次に、本実施形態の特徴的な構成を説明する。
【0047】
図3に示すように、内蓋8は、発光部70を有する表示部11と、第1被嵌合部71とを有する。
【0048】
内蓋8は、第2被嵌合部72を有していても良い。第1被嵌合部71および/または第2被嵌合部72は例えば凹形状である。
【0049】
表示部11は、埋込形換気扇1の状態を発光部70により表示する。例えば、表示部11は、給気フィルター13の交換時期を表示したり、給気ダンパー51の故障などを表示したりする。
【0050】
図9に示すように、化粧パネル4は、リア面61b、残領域73、光透過部76を有する。
【0051】
リア面61bは内蓋8に対向する面である。リア面61bはフロント面61aと反対側にある面である。
【0052】
残領域73は、化粧パネル4において、給気スリット開口4a以外の領域であり、かつ排気スリット開口4c以外の領域である。
【0053】
光透過部76は発光部70から発せられる光を透過させる部分である。例えば、光透過部76は化粧パネル4を貫通する孔である。
【0054】
リア面61bは残領域73において第1嵌合部74を有する。リア面61bは残領域73において第2嵌合部75を有していてもよい。
【0055】
第1嵌合部74は例えば筐体2の内側に向かって突出する凸形状である。第1嵌合部74が第1被嵌合部71と嵌合することにより、化粧パネル4を精度よく内蓋8に取り付けることができる。この結果、発光部70が光透過部76の真上に位置することができる。
【0056】
内蓋8が第2被嵌合部72を有する場合は、第2嵌合部75は第2被嵌合部72と嵌合する。この場合、化粧パネル4をさらに精度よく内蓋8に取り付けることができる。
【0057】
仮に、第1被嵌合部71、第2被嵌合部72、第1嵌合部74、および第2嵌合部75を設けない場合では、第1バネ24と第1バネ係合部26とを係合させ、第2バネ25と第2バネ係合部27とを係合させることのみで化粧パネル4を内蓋8へ取り付けることになる。
【0058】
このように、化粧パネル4をバネの係合のみで内蓋8へ取り付ける場合、取り付け後の化粧パネル4の位置のばらつきが大きくなってしまう。この結果、化粧パネル4と内蓋8の位置合わせを精度よく行うことは難しくなる。
【0059】
発光部70が光透過部76の真上からずれてしまった場合、発光部70から発せられた光の一部または全てが化粧パネル4によって遮られてしまう。この結果、ユーザーが表示部11の状態を視認できなくなる恐れがある。
【0060】
一方、本実施形態の埋込形換気扇1では、第1嵌合部74が第1被嵌合部71と嵌合することにより、化粧パネル4を精度よく内蓋8に取り付けることができるのである。
【0061】
例えば、
図10に示すように、矢印の方向に向かって化粧パネル4を内蓋8に近づけることにより、第1嵌合部74が第1被嵌合部71と嵌合する。これにより、化粧パネル4と内蓋8の位置を正確に合わせることができる。これにより、発光部70が光透過部76の真上に位置するようにできる。このため、発光部70から発せられる光が設計通りに室内側へ届く。このように、化粧パネル4を透過した光による表示をより確実に行うことができるため、ユーザーが表示部11の状態を十分に視認することができるのである。
【0062】
また、嵌合構造は2つ以上設ける構成としてもよい。つまり、内蓋8に第2被嵌合部72を追加し、残領域73に第2嵌合部75を追加した構成としてもよい。これにより、鉛直方向(
図10の矢印方向)を軸として化粧パネル4が回転してしまうことにより生じる位置ずれを抑制することができる。特に、この構成とする場合、第1被嵌合部71と第2被嵌合部72との間の距離、および第1嵌合部74と第2嵌合部75との間の距離を大きくすることにより、位置合わせの精度を高めることができる。
【0063】
また、
図11に示すように、第1被嵌合部71は発光部70の周囲に形成するようにし、第1嵌合部74は光透過部76の周囲に形成する構成としてもよい。この構成により、発光部70と光透過部76の位置合わせを直接行うことができる。このため、位置合わせの効果を最も高めることができる。
【0064】
また、第1嵌合部74および/または第2嵌合部75は、筐体の内側に向かって突出す
る凸形状とし、対応する第1被嵌合部71および/または第2被嵌合部72は凹形状としたが、これに限らない。例えば、第1嵌合部74および/または第2嵌合部75を凹形状にし、第1被嵌合部71および/または第2被嵌合部72を凸形状にしても、両者(嵌合部と被嵌合部)は嵌合できる。
【0065】
図11は、その構成の1例である。表示部11の近傍において発光部70の周囲に凸形状の第1被嵌合部71が設けられる。そして、化粧パネル4に第1被嵌合部71に対応する凹形状の第1嵌合部74が設けられる。このような構成にしたとしても、嵌合することができるため、位置合わせの精度を高めることができる。
【0066】
また、光透過部76は100%光を透過させる孔であっても良いが、それ以外であっても良い。
【0067】
例えば、
図12に示す通り、光透過部76として孔は形成せずに、周囲の残領域73よりも薄い薄肉部76a(薄肉形状)にすることにより、発光部70からの光を透過させることができる。
【0068】
この場合、光透過部76の透過率は100%とはならないが、ユーザーが視認できる程度に光を透過させることが可能となる。
【0069】
なお、光透過部76を薄肉形状にした場合は、
図1において化粧パネル4のフロント面61a上は必ずしも光透過部76を視認できるとは限らない。発光部70が発光することにより初めて光透過部76および/または発光部70をユーザーが視認することができるようになる構成もあり得る。
【0070】
また、光透過部76を孔とした場合は、
図1において化粧パネル4のフロント面61a上において光透過部76(孔)を視認できる。
【0071】
また、第2被嵌合部72を第1被嵌合部71と同様の形状とし、第2嵌合部75を第1嵌合部74と同様の形状とすることができる。このようにすることにより、第1嵌合部74が第1被嵌合部71と嵌合するのと同様に、第2嵌合部75は第2被嵌合部72と嵌合することができる。
【0072】
また、本実施の形態では、排気送風機12を配置したが、少なくとも給気送風機7がどこかに配置されていればよく、必ずしも排気送風機12が設けられていなくてもよい。
【0073】
さらに、本実施の形態の埋込形換気扇1は、排気送風機12や熱交換素子15は必須の構成要素ではなく、第1嵌合部74と第1被嵌合部71が嵌合する形状であれば、筐体2の中に排気風路を形成しない構成であってもよい。
【0074】
また、内蓋8は、筐体2とは別部材にして、筐体2の下面2eに設けるものとしたが、他の構成であっても良い。例えば、内蓋8は筐体2と一体化して下面2eに設けても良い。
【0075】
また、化粧パネル4において開口部分以外の領域全体を残領域73(remaining area)と考えることができる。すなわち、残領域73は、化粧パネル4において排気スリット開口4c以外の領域であり、且つ、給気スリット開口4a以外の領域である。このように、残領域73は、開口部分(排気スリット開口4cおよび給気スリット開口4a)以外の化粧パネル4の領域全体を指す。
【0076】
以下、本実施形態について、補足する。
【0077】
本発明の一態様に係る埋込形換気扇1は、筐体2と、化粧パネル4と、内蓋8と、給気送風機7と、を備え、筐体2は、側面(第1側面2a、第2側面2b、第3側面2c、アダプター設置面2d)と、上面2fと、下面2eと、を有し、化粧パネル4は下面2eに設けられ、フロント面61aと、リア面61bと、給気スリット開口4aと、残領域73と、光透過部76と、を有し、内蓋8は、下面2eにおいて、筐体2と化粧パネル4との間に設けられ、内蓋8は、発光部70を有する表示部11と、第1被嵌合部71と、を有し、給気送風機7により部屋の外から部屋の中へ空気が送風される給気風路21が形成され、フロント面61aは、リア面61bと反対側にある面であり、給気スリット開口4aは給気風路21に接続され、残領域73は、化粧パネル4において給気スリット開口4a以外の領域であり、リア面61bは、残領域73において、第1嵌合部74を有し、光透過部76は、発光部70から発せられる光を透過させる部分であり、第1嵌合部74と第1被嵌合部71とが嵌合することにより、発光部70が光透過部76の真上に位置する、という構成を有する。
【0078】
この構成によれば、嵌合により化粧パネル4と内蓋8との位置合わせをより正確にできる。このため、発光部70を光透過部76の真上に正確に配置することができる。
【0079】
また、内蓋8は第2被嵌合部72を有し、リア面61bは、残領域73において、第2嵌合部75を有し、第2嵌合部75と第2被嵌合部72とが嵌合することにより、発光部70が光透過部76の真上に位置する、という構成にしてもよい。
【0080】
この構成によれば、2か所の嵌合により化粧パネル4の鉛直軸(
図10の矢印方向と平行な軸)周りの回転を抑制できる。このため、発光部70を光透過部76の真上に配置する効果をさらに高めることができる。
【0081】
また、第1被嵌合部71は発光部70の周囲に形成され、第1嵌合部74は光透過部76の周囲に形成される、という構成にしてもよい。
【0082】
この構成によれば、発光部70と光透過部76との位置合わせを直接的に行うこととなる。このため、さらに正確に発光部70を光透過部76の真上に配置することができる。
【0083】
また、光透過部76は孔である、という構成にしてもよい。
【0084】
この構成によれば、発光部70が点灯した際に室内側に光が直接的に届くこととなる。このため、ユーザーが発光部70の光を視認しやすくできる。
【0085】
また、光透過部76は、周囲の残領域よりも薄い薄肉形状である、という構成にしてもよい。
【0086】
この構成によれば、発光部70が点灯していない場合に、フロント面61a上において光透過部76が見えにくい状態となる。このため、化粧パネル4のデザイン性をより優れたものとすることができる。
【0087】
以上、本発明に係る埋込形換気扇について、実施の形態に基づいて説明したが、本発明は、実施の形態に限定されるものではない。本発明の趣旨を逸脱しない限り、当業者が思いつく各種変形を本実施の形態に施したものや、異なる実施の形態における構成要素を組み合わせて構築される形態も、本発明の範囲内に含まれる。
【産業上の利用可能性】
【0088】
本発明に係る埋込形換気扇は、天井などの壁面に埋め込まれる埋込形換気扇または熱交換形換気装置等として有用である。
【符号の説明】
【0089】
1 埋込形換気扇
2 筐体
2a 第1側面
2b 第2側面
2c 第3側面
2d アダプター設置面
2e 下面
2f 上面
3 アダプターセット
3a 給気アダプター
3b 排気アダプター
3c 排気シャッター
3d アダプター支持部
4 化粧パネル
4a 給気スリット開口
4b 給気スリット
4c 排気スリット開口
4c1 第1排気スリット開口
4c2 第2排気スリット開口
4c3 第3排気スリット開口
4d 排気スリット
5 金具
6 金具ガイド
7 給気送風機
7a 給気ケーシング
7b 給気羽根車
7c 給気モータ支持板
7d 給気モータ
7e 給気回転軸
8 内蓋
8b 内蓋用開口
9 給気吹出口
9b 接続部材
10 制御基板
11 表示部
12 排気送風機
12a 排気ケーシング
12b 排気羽根車
12c 排気モータ支持板
12d 排気モータ
12e 排気回転軸
13 給気フィルター
14 排気フィルター
15 熱交換素子
16 電源接続箱
17 給気側断熱板
18 排気側断熱板
19 ネジ穴
21 給気風路
22 排気風路
24 第1バネ
25 第2バネ
26 第1バネ係合部
27 第2バネ係合部
28 排気吸込口
47 外枠
48 補強部
49 端部
51 給気ダンパー
61a フロント面
61b リア面
68 内側給気吹出部
69 外側給気吹出部
70 発光部
71 第1被嵌合部
72 第2被嵌合部
73 残領域
74 第1嵌合部
75 第2嵌合部
76 光透過部
76a 薄肉部