IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ジリリタ株式会社の特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024137319
(43)【公開日】2024-10-07
(54)【発明の名称】バランス調整器具
(51)【国際特許分類】
   A61F 5/01 20060101AFI20240927BHJP
【FI】
A61F5/01 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023048795
(22)【出願日】2023-03-24
(71)【出願人】
【識別番号】518120050
【氏名又は名称】ジリリタ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100110560
【弁理士】
【氏名又は名称】松下 恵三
(74)【代理人】
【識別番号】100182604
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 二美
(72)【発明者】
【氏名】高島 勇夫
【テーマコード(参考)】
4C098
【Fターム(参考)】
4C098AA02
4C098BB10
4C098BB20
(57)【要約】
【課題】発泡ゴムという弾性のある素材で成形され、リング形状または断面がC字形状又は紐形状のシンプルな形状からなるもので、子供から高齢者まで、幅広い世代が、気軽に使用でき、どの大きさの手指にもフィットして体幹を強化することが可能なバランス調整器具を提供すること。
【解決手段】発泡ゴム素材からなるリング形状の本体と、前記本体に形成され且つ手の指又は足の指のいずれか1つが挿通可能な孔部と、を有することを特徴とするバランス調整器具を提供する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
発泡ゴム素材からなるリング形状の本体と、
前記本体に形成され且つ手の指又は足の指のいずれか1つが挿通可能な孔部と、
を有することを特徴とするバランス調整器具。
【請求項2】
発泡ゴム素材からなるスリーブ形状の本体と、
前記本体に形成され且つ手の指又は足の指のいずれか1つが挿通可能な孔部と、
を有することを特徴とするバランス調整器具。
【請求項3】
発泡ゴム素材からなる断面C型スリーブ形状の本体と、
前記本体に形成され且つ手の指又は足の指のいずれか1つが挿通可能な孔部と、
を有することを特徴とするバランス調整器具。
【請求項4】
発泡ゴム素材からなるリング形状又は断面C型スリーブ形状の本体と、
前記本体に形成された孔部と、を有し、
前記本体が耳の孔に挿入可能な挿入部を有することを特徴とするバランス調整器具。
【請求項5】
前記孔部の内寸が、手又は足の小指の外周寸法と略同一であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のバランス調整器具。
【請求項6】
前記孔部の内寸が、手又は足の人差し指の外周寸法と略同一であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のバランス調整器具。
【請求項7】
発泡ゴム素材からなる紐状又は平板形状の本体と、
前記本体の少なくとも一方の端に設けられた連結部と、を有し、
前記本体の長辺方向の長さが手又は足の指の外周寸法よりも長いことを特徴とするバランス調整器具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、手指に装着することで、全身のバランス感覚を正常に矯正する器具である。本発明のバランス調整器具は、手指以外の場所、例えば、足の指、耳の孔、脇の下等に装着しても全身のバランス感覚を整えて、身体機能を向上させることができる。
【背景技術】
【0002】
従来から、手指に、リング状の器具を装着することで、全身の歪みを矯正してバランス感覚を正常に整えたり、身体機能を向上させて、日常動作や機能回復訓練の効果を向上させることができる各種の手指装着器具が提供されてきた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2011-97615号公報
【特許文献2】特開2018-230503号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の小指装着具は、小指と薬指に挟んで装着することによって、尺骨神経系を活性化させて、全身の歪みを解消し、身体パフォーマンスを向上させる器具である。特許文献2のMP関節サポーター及びMP関節サポーター付き手袋並びに靴下及び靴は、手のMP関節部全体を囲むループ部と、親指と人差し指の付け根部に前記ループ部の廻りと交わる2点を連結する連結部を備えたM P関節サポーターが手袋に取り付けられていることをMP関節サポーターであって、装着することにより、日常動作を容易にし、また、健康志向に於ける機能回復運動も効果的に行うことができるものである。
【0005】
しかしながら、従来の手指装着器具は、その形状から、手指のどの部位に装着すべきか等、装着位置が限定されており、使用方法や使い方を学習したうえで使用しなければならない。また、装着位置が限定されている器具は、器具のサイズによっては、装着者の手指にフィットしないこともあり、サイズ計測等の事前準備が必要で、利用開始のハードルが高く、気軽に試せるものではなかった。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のバランス調整器具は、発泡ゴムという伸縮性のある素材で成形され、リング形状または断面がC字形状のシンプルな形状からなるもので、子供から高齢者まで、幅広い世代が、気軽に使用でき、どの大きさの手指にもフィットする器具である。また、装着場所も、手指のほか、足の指に装着するほか、脇に挟む、耳の孔に嵌める等の使用方法でも、身体のバランス機能が向上するので、使用方法が簡単で、誰でも気軽に試すことができるバランス調整器具である。
【0007】
本発明のバランス調整器具は、発泡ゴム素材からなるリング形状の本体と、前記本体に形成され且つ手の指又は足の指のいずれか1つが挿通可能な孔部と、を有することを特徴とする。
【0008】
この発明によれば、本体が発泡ゴムでありリング形状の本体を有するので、本体を、簡単に手の指又は足の指に装着することができ、装着することで、全身のバランスが整えられ、体幹を強化することができる。本発明のバランス調整器具を装着すると、体幹が強化されるので、身体に負荷がかかっても、体の軸がぶれず、安定した姿勢を保持することができる。
【0009】
また、本発明のバランス調整器具は、発泡ゴム素材からなるスリーブ形状の本体と、前記本体に形成され且つ手の指又は足の指のいずれか1つが挿通可能な孔部と、を有することを特徴とする。
【0010】
本発明においては、スリーブ形状の本体の円筒内部を孔部と定義する。この発明によれば、本体が発泡ゴムでありスリーブ形状の本体を有し、スリーブ形状の本体の円筒内部が孔部となっているので、該孔部に手の指を嵌めれば、簡単に手の指又は足の指に装着することができる。本発明のバランス調整器具を手の指に装着することで、全身のバランスが整えられ、体幹を強化することができる。本発明のバランス調整器具を装着すると、体幹が強化されるので、身体に負荷がかかっても、体の軸がぶれず、安定した姿勢を保持することができる。
【0011】
また、本発明のバランス調整器具は、発泡ゴム素材からなる断面C型スリーブ形状の本体と、前記本体に形成され且つ手の指又は足の指のいずれか1つが挿通可能な孔部と、を有することを特徴とする。
【0012】
本発明において、断面C型スリーブ形状の本体の円筒内部を孔部と定義する。本発明のバランス調整器具の本体は、断面C型スリーブ形状であるため、装着する指の太さに拘わらず装着でき、トレーニングの結果、痩せて指が細くなった場合でも買い替えずに使用継続することができ、非常に長く使い続けられるのでコスト負担が少ないバランス調整器具を提供することができる。
【0013】
また、本発明のバランス調整器具は、発泡ゴム素材からなるリング形状又は断面C型スリーブ形状の本体と、前記本体に形成された孔部と、を有し、前記本体が耳の孔に挿入可能であることを特徴とする。
【0014】
この発明によれば、本体を、簡単に耳の孔に装着することができ、装着することで、全身のバランスが整えられ、体幹を強化することができる。本発明のバランス調整器具を装着すると、体幹が強化されるので、身体に負荷がかかっても、体の軸がぶれず、安定した姿勢を保持することができる。
【0015】
また、本発明のバランス調整器具は、前記孔部の内寸が、手又は足の小指の外周寸法と略同一であることを特徴とする。
【0016】
この発明によれば、バランス調整器具を手又は足の小指に装着することで、体幹を強化でき、とくに、前後からの重量負荷に強いバランス調整器具とすることができる。前後に動くトレーニングを行う際に本発明のバランス調整器具を使用することで、トレーニング効果を向上させる効果が期待できる。孔部の内寸は手又は足の小指の外周寸法と略同一であり、孔部に手又は足の小指を挿入可能となっている。なお、本発明では、孔部の内寸が、手又は足の小指の外周寸法と比べて2ミリメートル短いものから2ミリメートル長いものまでを略同一と定義する。
【0017】
また、本発明のバランス調整器具は、前記孔部の内寸が、手又は足の人差し指の外周寸法と略同一であることを特徴とする。
【0018】
この発明によれば、バランス調整器具を手又は足の小指に装着することで、体幹を強化でき、とくに、左右からの重量負荷に強いバランス調整器具とすることができる。左右に動くトレーニングを行う際に本発明のバランス調整器具を使用することで、トレーニング効果を向上させる効果が期待できる。孔部の内寸は手又は足の小指の外周寸法と略同一であり、孔部に手又は足の人差し指を挿入可能となっている。なお、本発明では、孔部の内寸が、手又は足の人差し指の外周寸法と比べて2ミリメートル短いものから2ミリメートル長いものまでを略同一と定義する。
【0019】
また、本発明のバランス調整器具は、発泡ゴム素材からなる紐状又は平板形状の本体と、前記本体の少なくとも一方の端に設けられた連結部と、を有し、前記本体の長辺方向の長さが手又は足の指の外周寸法よりも長いことを特徴とする。
【0020】
この発明によれば、手又は足の指に巻きつけて指に固定するだけで、全身のバランスが整えられ、体幹を強化することができるので、手軽かつ効率的に体幹を強化するトレーニングを行うことが可能となる。また、紐形状または平板形状であるため、装着する指の太さに拘わらず装着でき、非常に長く使い続けられるのでコスト負担が少ないバランス調整器具を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】本発明の実施の形態1のバランス調整器具の平面図である。
図2】本発明の実施の形態1のバランス調整器具の斜視図である。
図3】本発明の実施の形態1のバランス調整器具の使用方法を説明するための参考説明図である。
図4】本発明の実施の形態1のバランス調整器具の使用方法を説明するための参考説明図である。
図5】本発明の実施の形態1のバランス調整器具の使用方法を説明するための参考説明図である。
図6】本発明の実施の形態1のバランス調整器具の使用方法を説明するための参考説明図である。
図7】本発明の実施の形態1のバランス調整器具の使用方法を説明するための参考説明図である。
図8】本発明の実施の形態1のバランス調整器具の使用方法を説明するための参考説明図である。
図9】本発明の実施の形態2のバランス調整器具の平面図である。
図10】本発明の実施の形態2のバランス調整器具の斜視図である。
図11】本発明の実施の形態2のバランス調整器具の使用方法を説明するための参考説明図である。
図12】本発明の実施の形態2のバランス調整器具の使用方法を説明するための参考説明図である。
図13】本発明の実施の形態2のバランス調整器具の使用方法を説明するための参考説明図である。
図14】本発明の実施の形態2のバランス調整器具の使用方法を説明するための参考説明図である。
図15】本発明の実施の形態3のバランス調整器具の平面図である。
図16】本発明の実施の形態3のバランス調整器具の斜視図である。
図17】本発明の実施の形態3のバランス調整器具の使用方法を説明するための参考説明図である。
図18】本発明の実施の形態3のバランス調整器具の使用方法を説明するための参考説明図である。
図19】本発明の実施の形態3のバランス調整器具の使用方法を説明するための参考説明図である。
図20】本発明の実施の形態3のバランス調整器具の使用方法を説明するための参考説明図である。
図21】本発明の変形例のバランス調整器具の使用方法を説明するための参考説明図である
図22】本発明の実施の形態4のバランス調整器具の斜視図である
図23】本発明の実施の形態4のバランス調整器具の使用方法を説明するための参考説明図である。
図24】本発明の実施の形態4のバランス調整器具の使用方法を説明するための参考説明図である
図25】本発明の実施の形態4のバランス調整器具の使用方法を説明するための参考説明図である
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、発明を実施するための最良の形態について、添付図面を参照して説明する。
【0023】
(実施の形態1)
図1から図8を示しながら、実施の形態1のバランス調整器具100について説明する。図1は、本発明の実施の形態1のバランス調整器具100の平面図であって、図2は、斜視図である。図3から図8は、本発明の実施の形態1のバランス調整器具100の使用方法を説明するための参考説明図である。
【0024】
図1に示すように、本発明の実施の形態1のバランス調整器具100は、中央に孔を有するリング形状の本体1からなる。本体1の中央は孔が設けられ孔部2となっている。本発明の実施の形態1のバランス調整器具100は、本体1の中央に設けられた孔部2に指を通して本体1が指の付け根部分に接するまで深く嵌めて使用する。本体1は、直径15ミリメートル以上45ミリメートル以下であって、孔部2の直径は5ミリメートル以上35ミリメートル以下であり、望ましくは、本体1の直径は18ミリメートル以上43ミリメートル以下、孔部2の直径は7ミリメートル以上30ミリメートル以下が良い。なお、孔部2は本発明の実施の形態1のバランス調整器具100では略円形の孔部2となっているが、円形ではない形状の孔部、たとえば、楕円形、四角形、長方形その他任意の形状の孔部としても良い。
【0025】
本体1の素材は発泡ゴム素材からなる。発泡ゴム素材は、ゴムを発泡させてつくった素材であり、連続気泡体からなる連続気泡構造を有し、程よい弾力性を備えると共に、肌触りが良い。発泡ゴム素材は、肌へ接触した際に、接触面に、蒸れや冷感、温感が生じない。発泡ゴム素材は、肌に接した際に、肌ストレスがなく快適さを生ずる素材であるので、バランス調整器具100の素材として最適である。
【0026】
本実施の形態1のバランス調整器具100で用いる発泡ゴムは、耐油性、耐摩耗性、耐老化性のあるニトリルゴム(NBRスポンジ)素材とすることが望ましい。発砲ゴムの硬さは、ショア硬度計A型等のタイプAのデュロメータで測定した硬度が5度以上40度以下が良く、硬度20度以上35度以下のものが最適である。発泡ゴムの硬度を、前述の硬度とすることで、指に嵌めた際に、指と指との間にぴったりと嵌り、程よい締め付け感と安定感が得られるバランス調整器具とすることができる。
【0027】
本実施の形態1のバランス調整器具100は、手の指に嵌めるだけで、全身のバランスが整えられ、体幹を強化することができる器具である。バランス調整器具100を装着すると、体幹が強化されるので、身体に負荷がかかっても、体の軸がぶれず、安定した姿勢を保持することができる。バランス調整器具100を指に装着した状態で手を組んで立ち、組んだ手の上に、重量負荷を与えたとき、バランス調整器具100未装着の場合に比べて、大きな重量負荷に耐えられるようになる。これを利用して、本実施の形態1のバランス調整器具100は、様々な体幹トレーニングを効率的に進めることができる。
【0028】
本実施の形態1のバランス調整器具100の使用方法を説明する。まず、最初に、図3及び図4に示すように、本体1の中央に設けられた孔部2に指を通して、指の付け根部分に至るまで本体1を押して移動させ、指の付け根部分にバランス調整器具100を装着する。バランス調整器具100は、2つ用意して、右手と左手それぞれ同じ指に装着する。バランス調整器具100は、どの指にも装着が可能であるが、装着する指により生ずる効果が異なる。両手の人差し指に装着すると、体の前後からの重量負荷に耐え得るよう体幹が強化される。両手の小指に装着すると、横方向からの重量負荷に耐え得るよう体幹が強化される。両手の中指に装着すると、体の前後左右どこからの重量負荷も耐え得る体幹となりバランスよく体幹を強化できるが、前後からの重量負荷に対しては人差し指装着時より弱く、左右からの重量負荷に対しては小指装着時より弱めの効果となるので、利用者は自分の体幹がどの方向からの負荷をより強化すべきかを考慮しつつ、装着する指を決定する。バランス調整器具100は、小指を挿通可能な大きさの孔部2を備えて小指装着用のバランス調整器具100としても良いし、人差し指を挿通可能な大きさの孔部2を備えて人差し指装着用のバランス調整器具100としても良い。他の任意の指にあわせた孔部2を備えたバランス調整器具100としても良い。親指用のバランス調整器具100とする場合、寸法を大き目にすると良い。
【0029】
バランス調整器具100を指に装着したら、図5及び図6に示すように、両手の指を互いに組む。バランス調整器具100を指に嵌めたうえで両手を組むと、指と指とが、がっちりと吸着するような感触が得られる。そのうえで、図7に示すように、組んだ両手を下方に下げる。図8のように、両足を肩幅程度に開いて立ち、バランス調整器具100を装着した両手指を互いに組んだ状態で下方に下ろす。この状態で、組んだ手指の上から重量負荷をかけると、バランス調整器具100未装着時よりも大きな重量負荷に耐えられるので、体幹が強化されていることを実感できたら、そのまま、筋力トレーニングその他、各種トレーニングを行う。バランス調整器具100を装着した状態で各種トレーニングを行うと、通常より体幹が安定した状態となっているため、筋力トレーニングの効率が飛躍的に向上する。
【0030】
左右に動くトレーニングではバランス調整器具100を小指に装着する、前後に動くトレーニングではバランス調整器具100を人差し指に装着する、前後にも左右にもどちらにも動くトレーニングの際はバランス調整器具100を中指に装着する等、実施するトレーニングにあわせて、バランス調整器具100を装着する指を変更すると、トレーニングの効率を更に向上させることができる。
【0031】
(実施の形態2)
次に、図9から図14を示しながら、実施の形態2のバランス調整器具200について説明する。図9は、本発明の実施の形態2のバランス調整器具200の平面図であって、図10は、斜視図である。図11から図14は、本発明の実施の形態2のバランス調整器具200の使用方法を説明するための参考説明図である。
【0032】
図9に示すように、本発明の実施の形態2のバランス調整器具200は、紐状または平板形状となっている。また、紐状又は平板状の本体1の長手方向の一端には、接着部5が設けられ、本体1の長手方向の他端に接着可能となっている。接着部5は、両面テープ等としても良いし、着脱可能な面ファスナー本体1の両端に設ける構成としても良い。スナップボタンや、両端に切り込みを入れて互いに嵌合可能な仕様としても良い。本発明の実施の形態2のバランス調整器具200は、紐状又は平板形状の本体1からなるため、指の直径に拘わらず、どのような太さの指にも装着可能である。
【0033】
本実施の形態2のバランス調整器具200で用いる発泡ゴムは、耐油性、耐摩耗性、耐老化性のあるニトリルゴム(NBRスポンジ)素材とすることが望ましい。発砲ゴムの硬度は、5度以上40度以下が良く、硬度20度以上35度以下のものが最適である。発泡ゴムの硬度を、前述の硬度とすることで、指に嵌めた際に、指と指との間にぴったりと嵌り、程よい締め付け感と安定感が得られるバランス調整器具300とすることができる。発泡ゴムの硬度は、実施の形態1と同じくショア硬度計A型等のタイプAのデュロメータで測定した硬度を基準とする。
【0034】
本実施の形態2のバランス調整器具200は、手の指に巻きつけて指に固定するだけで、全身のバランスが整えられ、体幹を強化することができる器具である。バランス調整器具200を装着すると、体幹が強化されるので、身体に負荷がかかっても、体の軸がぶれず、安定した姿勢を保持することができる。バランス調整器具200を指に装着した状態で手を組んで立ち、組んだ手の上に、重量負荷を与えたとき、バランス調整器具200未装着の場合に比べて、大きな重量負荷に耐えられるようになる。これを利用して、本実施の形態2のバランス調整器具200は、様々な体幹トレーニングを効率的に進めることができる。また、本実施の形態2のバランス調整器具200は、断面C字形状であるため、装着する指の太さに拘わらず装着でき、トレーニングの結果、痩せて指が細くなった場合でも買い替えずに使用継続することができ、非常に長く使い続けられるのでコスト負担が少ない。
【0035】
本実施の形態2のバランス調整器具200の使用方法を説明する。最初に、図11に示すように、本体1を指の付け根部分に巻き付けて、接着部5を本体1に接着させ、指にバランス調整器具200を固定する。本実施の形態2のバランス調整器具200は、2つ用意して、右手と左手それぞれ同じ指に装着する。バランス調整器具200は、どの指にも装着が可能であるが、装着する指により生ずる効果が異なる。両手の人差し指に装着すると、体の前後からの重量負荷に耐え得るよう体幹が強化される。両手の小指に装着すると、横方向からの重量負荷に耐え得るよう体幹が強化される。両手の中指に装着すると、体の前後左右どこからの重量負荷も耐え得る体幹となりバランスよく体幹を強化できるが、前後からの重量負荷に対しては人差し指装着時より弱く、左右からの重量負荷に対しては小指装着時より弱めの効果となるので、利用者は自分の体幹がどの方向からの負荷をより強化すべきかを考慮しつつ、装着する指を決定する。
【0036】
バランス調整器具200を指に装着したら、図12に示すように、両手の指を互いに組む。バランス調整器具200を指に嵌めたうえで両手を組むと、指と指とが、がっちりと吸着するような感触が得られる。そのうえで、図13に示すように、組んだ両手を下方に下げる。図14のように、両足を肩幅程度に開いて立ち、バランス調整器具200を装着した両手指を互いに組んだ状態で下方に下ろす。この状態で、組んだ手指の上から重量負荷をかけると、バランス調整器具200未装着時よりも大きな重量負荷に耐えられるので、体幹が強化されていることを実感できたら、そのまま、筋力トレーニングその他、各種トレーニングを行う。バランス調整器具200を装着した状態で各種トレーニングを行うと、通常より体幹が安定した状態となっているため、筋力トレーニングの効率が飛躍的に向上する。
【0037】
左右に動くトレーニングではバランス調整器具200を小指に装着する、前後に動くトレーニングではバランス調整器具200を人差し指に装着する、前後にも左右にもどちらにも動くトレーニングの際はバランス調整器具200を中指に装着する等、実施するトレーニングにあわせて、バランス調整器具200を装着する指を変更すると、トレーニングの効率を更に向上させることができる。
【0038】
(実施の形態3)
次に、図15から図20を示しながら、実施の形態3のバランス調整器具300について説明する。図15は、本発明の実施の形態3のバランス調整器具300の平面図であって、図16は、斜視図である。図17から図20は、本発明の実施の形態3のバランス調整器具300の使用方法を説明するための参考説明図である。
【0039】
図15及び図16に示すように、本発明の実施の形態3のバランス調整器具300は、断面C字形状の本体1からなる。本体1のC字部分を指に嵌めて使用する。指に接する内壁部3は、発泡ゴム素材からなるため、肌に接触しても温感や冷感が全くなく、付け心地が自然で快適である。本発明の実施の形態3のバランス調整器具300は、弾性のある素材である発泡ゴムからなる本体1が、断面C字形状となっているので、指の直径に拘わらず、どのような太さの指にも装着可能である。本発明の実施の形態3のバランス調整器具300は、本体1の断面C字形状となっている中に指を通し、本体1が指の付け根部分に装着する。本体1は、直径15ミリメートル以上45ミリメートル以下であって、孔部2の直径は5ミリメートル以上35ミリメートル以下であり、望ましくは、本体1の直径は18ミリメートル以上43ミリメートル以下、孔部2の直径は7ミリメートル以上30ミリメートル以下が良い。
【0040】
本実施の形態3のバランス調整器具300で用いる発泡ゴムは、耐油性、耐摩耗性、耐老化性のあるニトリルゴム(NBRスポンジ)素材とすることが望ましい。発砲ゴムの硬度は、5度以上40度以下が良く、硬度20度以上35度以下のものが最適である。発泡ゴムの硬度を、前述の硬度とすることで、指に嵌めた際に、指と指との間にぴったりと嵌り、程よい締め付け感と安定感が得られるバランス調整器具300とすることができる。発泡ゴムの硬度は、実施の形態1及び2と同じくショア硬度計A型等のタイプAのデュロメータで測定した硬度を基準とする。
【0041】
本実施の形態3のバランス調整器具300は、手の指に嵌めるだけで、全身のバランスが整えられ、体幹を強化することができる器具である。バランス調整器具300を装着すると、体幹が強化されるので、身体に負荷がかかっても、体の軸がぶれず、安定した姿勢を保持することができる。バランス調整器具300を指に装着した状態で手を組んで立ち、組んだ手の上に、重量負荷を与えたとき、バランス調整器具300未装着の場合に比べて、大きな重量負荷に耐えられるようになる。これを利用して、本実施の形態2のバランス調整器具300は、様々な体幹トレーニングを効率的に進めることができる。また、本実施の形態3のバランス調整器具300は、断面C字形状であるため、装着する指の太さに拘わらず装着でき、トレーニングの結果、痩せて指が細くなった場合でも買い替えずに使用継続することができ、非常に長く使い続けられるのでコスト負担が少ない。
【0042】
本実施の形態2のバランス調整器具300の使用方法を説明する。最初に、図17に示すように、断面C字形状となっている本体1のC字部分の中に指を通して、指の付け根部分にバランス調整器具300を装着する。バランス調整器具300は、2つ用意して、右手と左手それぞれ同じ指に装着する。バランス調整器具300は、どの指にも装着が可能であるが、装着する指により生ずる効果が異なる。両手の人差し指に装着すると、体の前後からの重量負荷に耐え得るよう体幹が強化される。両手の小指に装着すると、横方向からの重量負荷に耐え得るよう体幹が強化される。両手の中指に装着すると、体の前後左右どこからの重量負荷も耐え得る体幹となりバランスよく体幹を強化できるが、前後からの重量負荷に対しては人差し指装着時より弱く、左右からの重量負荷に対しては小指装着時より弱めの効果となるので、利用者は自分の体幹がどの方向からの負荷をより強化すべきかを考慮しつつ、装着する指を決定する。
【0043】
バランス調整器具300を指に装着したら、図18に示すように、両手の指を互いに組む。バランス調整器具300を指に嵌めたうえで両手を組むと、指と指とが、がっちりと吸着するような感触が得られる。そのうえで、図19に示すように、組んだ両手を下方に下げる。図20のように、両足を肩幅程度に開いて立ち、バランス調整器具100を装着した両手指を互いに組んだ状態で下方に下ろす。この状態で、組んだ手指の上から重量負荷をかけると、バランス調整器具300未装着時よりも大きな重量負荷に耐えられるので、体幹が強化されていることを実感できたら、そのまま、筋力トレーニングその他、各種トレーニングを行う。バランス調整器具300を装着した状態で各種トレーニングを行うと、通常より体幹が安定した状態となっているため、筋力トレーニングの効率が飛躍的に向上する。
【0044】
左右に動くトレーニングではバランス調整器具300を小指に装着する、前後に動くトレーニングではバランス調整器具300を人差し指に装着する、前後にも左右にもどちらにも動くトレーニングの際はバランス調整器具300を中指に装着する等、実施するトレーニングにあわせて、バランス調整器具300を装着する指を変更すると、トレーニングの効率を更に向上させることができる。
【0045】
(変形例1)
バランス調整器具100、200、300は、手の指に装着するほか、足の指に装着して使用することも可能である。発泡ゴム素材からなるバランス調整器具100、200、300は、どの指に装着しても、体幹が安定するという効果を得ることができる。図21は、バランス調整器具100を足の指に装着した状態を示す参考図である。バランス調整器具100の孔部2を、足の任意の指に通して、指の付け根部分にバランス調整器具100がくるように装着して、体幹トレーニングを行う。バランス調整器具100のほか、バランス調整器具200、300も同様に、足の指に装着して使用可能である。また、足の人差し指のほか、足の薬指、小指に装着しても良い。
【0046】
(実施の形態4)
本発明のバランス調整器具は、手や足の指に装着するほか、耳の孔に入れても、体幹が安定するという不思議な効果がある。図22から図25を示しながら、実施の形態4のバランス調整器具400について説明する。バランス調整器具400は、実施例1で説明したバランス調整器具100を同じ形状であり、中央に孔を有するリング形状である。リング形状の外周部4の中央には孔が設けられている。本発明の実施の形態4のバランス調整器具400は、外周部4を指で支持して、耳の穴の窪みにバランス調整器具400を挿入して装着する。本体1は、直径15ミリメートル以上45ミリメートル以下であって、孔部2の直径は5ミリメートル以上35ミリメートル以下であり、望ましくは、本体1の直径は18ミリメートル以上43ミリメートル以下、孔部2の直径は7ミリメートル以上30ミリメートル以下が良い。
【0047】
バランス調整器具400の素材は発泡ゴム素材からなる。発泡ゴム素材は、ゴムを発泡させてつくった素材であり、連続気泡体からなる連続気泡構造を有し、程よい弾力性を備えると共に、肌触りが良い。発泡ゴム素材は、肌へ接触した際に、接触面に、蒸れや冷感、温感が生じない。発泡ゴム素材は、肌に接した際に、肌ストレスがなく快適さを生ずる素材であるので、バランス調整器具400の素材として最適である。
【0048】
本実施の形態1のバランス調整器具400で用いる発泡ゴムは、耐油性、耐摩耗性、耐老化性のあるニトリルゴム(NBRスポンジ)素材とすることが望ましい。発砲ゴムの硬さは、デュロメータで測定した硬度が5度以上40度以下が良く、硬度20度以上35度以下のものが最適である。発泡ゴムの硬度を、前述の硬度とすることで、指に嵌めた際に、指と指との間にぴったりと嵌り、程よい締め付け感と安定感が得られるバランス調整器具とすることができる。発泡ゴムの硬度は、実施の形態1~3と同じくショア硬度計A型等のタイプAのデュロメータで測定した硬度を基準とする。
【0049】
バランス調整器具400を耳の孔に装着する場合、耳の孔の中に、本体が全て収まらなくても、本体の少なくとも一部が耳の穴の窪みに入るように挿入する。バランス調整器具400を耳の穴に差し込むだけで、不思議な事に、体幹が安定し、装着したまま筋力トレーニングを行うと、トレーニングの効果が高くなる。
【0050】
耳の穴に装着するバランス調整器具は、リング形状のバランス調整器具400のほか、実施例2及び3で示したような断面C型スリーブ形状の本体のものを用いても良い。
【0051】
本発明のバランス調整器具は、手や足の指に装着したり、耳の穴に装着するほか、脇の下に挟んでも、体幹が安定するという不思議な効果がある。実施の形態1~4のバランス調整器具100~400を脇の下に挟んで筋力トレーニングを行うと、体幹が安定してトレーニング効果を高めることができる。バランス調整器具100~400は、どれもコンパクトかつ軽量で携帯しやすく、いつでも気軽に装着できるため、トレーニングを行う際に、常時一緒に用いるようにすれば、体幹トレーニングを効率的に行うことができる。
【符号の説明】
【0052】
100、200、300 バランス調整器具
1 本体
2 孔部
3 内壁部
4 外周部
5 接着部
6 切込部
7 挿入部
H 手
F 足
A 頭
E 耳
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25