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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024137352
(43)【公開日】2024-10-07
(54)【発明の名称】紫外線照射装置
(51)【国際特許分類】
   A61L 2/10 20060101AFI20240927BHJP
【FI】
A61L2/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023048845
(22)【出願日】2023-03-24
(71)【出願人】
【識別番号】000005049
【氏名又は名称】シャープ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】弁理士法人 HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】山本 誠
(72)【発明者】
【氏名】林田 進一
【テーマコード(参考)】
4C058
【Fターム(参考)】
4C058AA01
4C058BB06
4C058DD14
4C058DD16
4C058EE01
4C058KK02
4C058KK23
(57)【要約】
【課題】誤報知、故障に対する高い信頼性が確保でき、より安全な紫外線照射装置を実現する。
【解決手段】紫外線照射装置(100)は、収容空間(105)に収容された対象物に向けて、紫外線を照射する紫外線発光ダイオード(110)と、紫外線発光ダイオード(110)に電流を供給するための電流供給部(20)と、収容空間(105)における紫外線の状態を、報知する報知発光ダイオード(160)と、を備え、紫外線発光ダイオード(110)と、報知発光ダイオード(160)とが、直列に接続された回路(10)が、電流供給部(20)に接続されている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
紫外線を照射する対象物を収容する収容空間を形成する収容体と、
前記収容空間に収容された前記対象物に向けて、紫外線を照射する紫外線発光ダイオードと、
前記紫外線発光ダイオードに電流を供給するための電流供給部と、
前記収容空間における前記紫外線の状態を、前記収容体外の使用者に報知する報知発光ダイオードと、を備え、
前記紫外線発光ダイオードと、前記報知発光ダイオードとが、直列に接続された第1回路が、前記電流供給部に接続されている、紫外線照射装置。
【請求項2】
前記報知発光ダイオードには、抵抗が並列に接続されている、請求項1に記載の紫外線照射装置。
【請求項3】
蓋部と、本体部と、前記蓋部及び前記本体部により前記収容空間を閉鎖したときに、前記蓋部及び前記本体部を施錠時通電タイプの電磁ロックを用いて施錠する電磁ロック装置と、をさらに備え、
前記第1回路において、前記電磁ロック装置が、前記紫外線発光ダイオードと前記報知発光ダイオードとにさらに直列に接続されている、請求項1に記載の紫外線照射装置。
【請求項4】
前記報知発光ダイオードは、赤色発光ダイオード及び緑色発光ダイオードを含む、請求項1に記載の紫外線照射装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、紫外線を用いた紫外線照射装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、紫外線を照射することにより除菌を行う技術が知られている。例えば、特許文献1には、被殺菌対象物が被殺菌対象物収容部に収容されたことを検出することで、電気タイマが起動し、被殺菌対象物に紫外線が照射される紫外線殺菌装置が開示されている。特許文献1に記載されている紫外線殺菌装置では、電源及び電気タイマがONであり、被殺菌対象物が被殺菌対象物収容部に収容されたことが検出されている場合にパイロットランプが点灯することで、紫外線の照射状態が報知される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平9-608号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載されている紫外線殺菌装置では、紫外線光源とパイロットランプへの給電制御が独立して行われており、紫外線光源とパイロットランプへの給電は、個別の制御装置に依存している。そのため、例えば、パイロットランプの給電を制御する制御装置に異常がある場合、紫外線が照射されているにも関わらずパイロットランプが点灯しない事態が生じ、使用者に紫外線照射が報知されなくなる。
【0005】
本発明の一態様は、誤報知、故障に対する高い信頼性が確保でき、より安全な紫外線照射装置を実現することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る紫外線照射装置は、紫外線を照射する対象物を収容する収容空間を形成する収容体と、前記収容空間に収容された前記対象物に向けて、紫外線を照射する紫外線発光ダイオードと、前記紫外線発光ダイオードに電流を供給するための電流供給部と、前記収容空間における前記紫外線の状態を、前記収容体外の使用者に報知する報知発光ダイオードと、を備え、前記紫外線発光ダイオードと、前記報知発光ダイオードとが、直列に接続された第1回路が、前記電流供給部に接続されている。
【発明の効果】
【0007】
本発明の一態様によれば、誤報知、故障に対する高い信頼性が確保でき、より安全な紫外線照射装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の実施形態1に係る紫外線照射装置の構成例を示すブロック図である。
図2】上記紫外線照射装置の斜視図である。
図3】上記紫外線照射装置の上蓋部をあけた状態を示す斜視図である。
図4】駆動電流と、赤色発光ダイオード及び緑色発光ダイオードによる加色混合発光色との関係を示す図である。
図5】上記紫外線照射装置の上蓋部の内側の平面図である。
図6】上記紫外線照射装置の底部の内側の平面図である。
図7】上記紫外線照射装置の本体部の斜視図である。
図8】上記紫外線照射装置における発光ダイオードの配置位置を示す斜視図である。
図9図8のA-A断面の一部を拡大した断面拡大図である。
図10】上記紫外線照射装置のトレイの斜視図である。
図11】本発明の実施形態2に係る紫外線照射装置の構成例を示すブロック図である。
図12】電磁ロック装置の構成例を説明する模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
〔実施形態1〕
以下、本発明の一実施形態について詳細に説明する。ただし、以下の説明は本発明に係る紫外線照射装置100の一例であり、本発明の技術的範囲は図示例に限定されるものではない。
【0010】
〔紫外線照射装置の概略〕
図1は、本発明の実施形態1に係る紫外線照射装置100の構成例を示すブロック図である。図1に示すように、紫外線照射装置100は、紫外線を照射する紫外線発光ダイオード110と、紫外線発光ダイオード110の紫外線の照射状態を報知する報知発光ダイオード160とが直列に接続された回路10(第1回路)が、紫外線発光ダイオード110及び報知発光ダイオード160とに電流を供給する電流供給部20に接続されている。
【0011】
そのため、報知発光ダイオード160への電流の供給を、報知発光ダイオード160用の制御装置を使用せずとも電流供給部20により直接行うことができる。これにより、紫外線照射装置100は、制御装置の故障等に影響されずに、紫外線の照射と同時に報知発光ダイオード160の点灯を行うことができるため、誤報知、故障に対する高い信頼性が確保できる。
【0012】
〔紫外線照射装置の構成〕
図2は、紫外線照射装置100の斜視図である。図3は、紫外線照射装置100の上蓋部101(蓋部)をあけた状態を示す斜視図である。なお、説明を簡単にするために、以下において、図2の本体部102に対して、上蓋部101側を上方向とし、底部103側を下方向として説明する。
【0013】
図2に示すように、紫外線照射装置100は、略直方体であり、内部に除菌対象物(対象物)を収容し、除菌対象物に紫外線を照射して、当該紫外線により除菌対象物に付着した細菌、ウイルス等を不活化する。また、図1から図3に示すように、紫外線照射装置100は、電流供給部20と、制御部30と、表示部40と、操作部50と、上蓋部101と、本体部102と、紫外線発光ダイオード110と、報知発光ダイオード160と、スイッチST1と、を備えている。
【0014】
(紫外線発光ダイオード)
紫外線発光ダイオード110は、除菌対象物を収容するための収容空間105(図3参照)と収容空間105に収容された除菌対象物に向けて、略均一に紫外線を照射する。紫外線発光ダイオード110から照射される紫外線は、波長範囲が約100nm以上280nm以下であり、いわゆるUVC(Ultra Violet-C)である。紫外線発光ダイオード110のピーク波長が265nmである場合、不活化作用の効果が最大となる。
【0015】
紫外線照射装置100は、複数の紫外線発光ダイオード110を有しており、複数の紫外線発光ダイオード110は直列に接続されている。紫外線照射装置100における紫外線発光ダイオード110の配置について、詳しくは後述する。
【0016】
(報知発光ダイオード)
報知発光ダイオード160は、収容空間105における紫外線の照射状態を、収容体120外の使用者に視覚的に報知する。報知発光ダイオード160は、赤色発光ダイオード161及び緑色発光ダイオード162を含む。なお、報知発光ダイオード160は複数でなくてよく、単体でもよい。
【0017】
赤色発光ダイオード161及び緑色発光ダイオード162の点灯光は乳白拡散パネル経由で、混色状態となり使用者に認識される。一般的に緑色発光ダイオード162は、赤色発光ダイオード161より視感度を考慮した発光効率がよい。本実施形態では、緑色発光ダイオード162の発光効率を赤色発光ダイオード161の6倍とし、通常の混色状態では報知発光ダイオード160が緑色表示となるように設定されている。
【0018】
報知発光ダイオード160には、抵抗170が並列に接続されている。紫外線発光ダイオード110による紫外線の照射に必要な電流に対して、報知発光ダイオード160の点灯に必要な電流は低い。そのため、報知発光ダイオード160に抵抗170を並列に接続することで、紫外線発光ダイオード110と報知発光ダイオード160とが直列に接続されていても、報知発光ダイオード160に供給される電流を低く抑えることができる。これにより、報知発光ダイオード160のグレアを抑えることができる。
【0019】
より詳しくは、赤色発光ダイオード161には抵抗171が並列に接続され、緑色発光ダイオード162には抵抗172が並列に接続されている。そのため、抵抗171及び抵抗172の抵抗値を任意に設定することにより、電流供給部20から回路10に供給される駆動電流の大きさによって、赤色発光ダイオード161及び緑色発光ダイオード162に流れる電流の比率が変わり、報知する光の色を異ならせることできる。これにより、例えば、紫外線の強度を異なる色で報知することができる。
【0020】
図4は駆動電流と、赤色発光ダイオード161及び緑色発光ダイオード162による加色混合発光色との関係を示す図である。本実施形態では、報知発光ダイオード160の発光をグレア感のない適切な明るさに調整するために、赤色発光ダイオード161及び緑色発光ダイオード162の発光効率を考慮し、抵抗が以下のように接続されている。本実施形態では、正常時の駆動電流、すなわち、一般的な除菌をするために必要な紫外線を照射するために回路10に流す電流を160mAとし、赤色発光ダイオード161には68Ωの抵抗171が、緑色発光ダイオード162には23Ωの抵抗172が、それぞれ並列に接続されている。
【0021】
耐紫外線性能が劣る除菌対象物に除菌する場合、制御部30は回路10に供給する電流を下げる。例えば、回路10に供給する電流が約23%低下すると、回路10には約130mAの電流が供給され、抵抗171及び抵抗172により、赤色発光ダイオード161には約91mAの電流が流れ、緑色発光ダイオード162には約15mAの電流が流れる。この場合、赤色発光ダイオード161と緑色発光ダイオード162との加色混合発光色は黄色となる。
【0022】
また、回路10が故障し回路10に供給する電流が約31%低下すると、回路10には約110mAの電流が供給され、抵抗171及び抵抗172により、赤色発光ダイオード161には約71mAの電流が流れ、緑色発光ダイオード162には約1mAの電流が流れる。この場合、赤色発光ダイオード161と緑色発光ダイオード162との加色混合発光色は赤色となり、意図せずに殺菌力が低下していることを、注意を促す赤色で使用者に報知することができる。
【0023】
このように、紫外線の照射の強度により報知発光ダイオード160の色を調整する制御装置を別途設けなくとも、回路10に流れる電流の量により、使用者に報知する報知発光ダイオード160の色を紫外線の照射の強度により変化させることができる。
【0024】
なお、本実施形態では、図4に示すように、正常時及び回路10に供給する電流が約6%低下した場合には緑、回路10に供給する電流が約25%低下した場合にはオレンジ等、回路10に供給する電流の低下度合い、すなわち、紫外線の照射の強度に応じて、使用者に報知する色が変化する。
【0025】
(電流供給部)
電流供給部20には、紫外線発光ダイオード110と、報知発光ダイオード160とが、直列に接続された回路10(第1回路)が接続されている。電流供給部20は、回路10に電流を供給する。言い換えると、電流供給部20は、紫外線発光ダイオード110及び報知発光ダイオード160に電流を供給する。電流供給部20は、制御部30からの制御に基づき、回路10に電流を供給する。
【0026】
回路10における紫外線発光ダイオード110と報知発光ダイオード160との間にはスイッチST1が設けられている。
【0027】
(スイッチ)
スイッチST1は、収容空間105が閉鎖されるとONになり、収容空間105が開放されるとOFFになるスイッチである。例えば、スイッチST1は、上蓋部101の閉時のみ導通するインターロック機構であるマグネットスイッチであってもよい。その場合、図3に示すように、本体部102の上端部102aに、上方に向かって凸となるように設けられた凸部70が、上蓋部101の下端部101aに設けられたスイッチST1を押しこむことで、スイッチST1がONとなる構造であってもよい。
【0028】
スイッチST1により、収容空間105が開放されている状態(紫外線照射装置100の上蓋部101が開いている状態)では、回路10も解放され、紫外線発光ダイオード110及び報知発光ダイオード160に電流は供給されない。一方、収容空間105が閉鎖されると(紫外線照射装置100の上蓋部101が閉められている状態)、回路10が閉回路となり、紫外線発光ダイオード110及び報知発光ダイオード160に電流が供給される。
【0029】
(制御部)
制御部30は、紫外線照射装置100の各部を統括して制御するものであり、例えばCPU(Central Processing Unit)であってもよい。制御部30は、紫外線照射装置100が備える各機能の処理を実行するように制御する。制御部30は、記憶部(図示無)が格納する、各種コンピュータプログラム、各種処理において利用されるデータ等からデータを読みとり制御を行ってもよい。
【0030】
制御部30は、電流供給部20を制御して紫外線発光ダイオード110に電流を供給する。制御部30は、例えば、操作部50により入力された照射時間に基づき、該照射時間、紫外線発光ダイオード110が紫外線を除菌対象物に照射できるように、紫外線発光ダイオード110に電流を供給するよう電流供給部20を制御する。
【0031】
また、制御部30は、表示部40の表示を制御する。表示部40は、例えば、ディスプレイであり、制御部30は、操作部50で入力された照射時間等が表示されるように表示部40を制御する。
【0032】
(紫外線照射装置の動作の一例)
使用者が上蓋部101を閉めるとスイッチST1がONとなる。その状態で、操作部50において使用者により照射時間が入力され、照射開始操作がされると、紫外線発光ダイオード110に電流が供給され、除菌対象物に紫外線の照射が行われる。紫外線発光ダイオード110の紫外線の照射は、上蓋部101が閉まり、スイッチST1がONとなることにより回路10が閉回路となったときのみ実行される。そのため、上蓋部101が閉まらないと紫外線が照射されないので、誤照射に対する安全性が向上する。
【0033】
また、紫外線発光ダイオード110に電流が供給されると、紫外線発光ダイオード110に直列に接続された報知発光ダイオード160にも電流が供給されるため、報知発光ダイオード160が点灯し、使用者に紫外線が照射されていることが報知される。
【0034】
紫外線照射装置100では、操作部50で入力された照射時間が経過すると紫外線発光ダイオード110への電流の供給が停止され、紫外線発光ダイオード110の紫外線の照射が停止する。紫外線発光ダイオード110への電流の供給が停止されると紫外線発光ダイオード110に直列に接続された報知発光ダイオード160への電流の供給も停止されるため、報知発光ダイオード160が消灯する。その結果、紫外線発光ダイオード110の消灯と同時に報知発光ダイオード160も消灯する。
【0035】
このように、紫外線が照射されると確実に報知発光ダイオード160が点灯するため、紫外線の照射を確実に使用者に報知することができる。
【0036】
(上蓋部)
図2に示すように、上蓋部101は、略四角形であり、上蓋部101を閉じた状態で外部から視認できる位置に表示部40と、操作部50と、報知発光ダイオード160と、が設置されている。
【0037】
図3に示すように、上蓋部101は、本体部102と、例えば、ヒンジ(図示せず)により回動可能に支持されている。これにより、上蓋部101は、本体部102との接続部分であるヒンジを中心に回動することで、紫外線照射装置100を開放状態にし、または閉鎖状態にする蓋として機能している。なお、上蓋部101は、蓋として機能させればよいため、上述のように回動自在に設けられている必要はなく、本体部102から完全に切り離すことができるように、本体部102に対して上蓋部101が着脱可能に形成されていてもよい。
【0038】
図5は、紫外線照射装置100の上蓋部101の内側の平面図である。図5に示すように、上蓋部101は、上蓋反射部121と、上蓋枠体131と、を備えている。上蓋反射部121は、後述する収容体120の一部であり、上蓋部101において内側に配置されている。上蓋枠体131は上蓋部101において上蓋反射部121の外側を覆う。上蓋枠体131と、後述する底枠体133及び側面枠体134とは樹脂で形成されている。
【0039】
(本体部)
図2に示すように、本体部102は、底部103と、側面部104と、を備えている。底部103と側面部104とは一体で形成されている。底部103は、最も低い位置で上蓋部101及び側面部104を支えている。
【0040】
図6は、紫外線照射装置100の底部103の内側の平面図である。図6に示すように、底部103は、底反射部123と、底枠体133と、を備えている。底部103は、上蓋部101と略同一の四角形であり、上蓋部101の各辺と対応する辺とが略平行になるように配置されている。底反射部123は、後述する収容体120の一部であり、底部103において内側に配置されている。底枠体133は底部103において底反射部123の外側を覆う。
【0041】
図7は、紫外線照射装置100の本体部102の斜視図である。側面部104は、紫外線照射装置100の側面を形成する。図7に示すように、側面部104は、側面反射部124と、側面枠体134と、を備えている。側面反射部124は、後述する収容体120の一部であり、側面部104において内側に配置されている。側面枠体134は側面部104において側面反射部124の外側を覆う。
【0042】
〔収容体〕
図8の8001は、紫外線照射装置100における紫外線発光ダイオード110の配置位置を示す斜視図である。図8の8001では、紫外線発光ダイオード110の配置位置の確認を容易にするため、収容体120と、上蓋枠体131と、底枠体133と、側面枠体134と、を透明にして描写している。図8の8002は、収容体120の外形斜視図であり、図8の8003は、収容体120を透明にして収容体120の内部を描写している。
【0043】
図8に示すように、収容体120は、紫外線を照射する除菌対象物(対象物)を収容するための収容空間105を形成する。収容空間105は、本体部102に対して上蓋部101を閉じて収容体120が閉鎖されることで形成される。収容体120は、除菌対象物を収容するための収容空間105を囲むように設けられている。収容体120は、紫外線発光ダイオード110から照射される紫外線を収容空間105及び収容空間105に収容された除菌対象物に反射する。収容体120は、上蓋反射部121と、底反射部123と、側面反射部124と、傾斜反射部125と、を備え、その内側に収容空間105を形成している。
【0044】
上蓋反射部121と底反射部123とは、略同一の四角形であり、底反射部123の各辺は、対応する上蓋反射部121の各辺と略平行になるように配置されている。側面反射部124は、底反射部123から上蓋反射部121まで延伸する面を有しており、収容体120は、略直方体となる。これに伴い、収容空間105も略直方体となる。
【0045】
紫外線発光ダイオード110の配光特性を有効に活用するには、収容空間105が略直方体または略立方体であることが望ましい。前記以外の形状となると、収容空間105が略直方体または略立方体である場合と比較して、収容空間105内の照度の均一性が劣る。
【0046】
傾斜反射部125は、収容体120の略直方体の八角の各角部の内側に配置されている。傾斜反射部125は、収容体120の上蓋反射部121または底反射部123、及び側面反射部124に対して傾斜している。傾斜反射部125と、収容体120の略直方体の八角の各角部を形成する三面と、の成す角は鈍角となる。
【0047】
収容体120は、表面が紫外線反射率の高いアルミニウムで覆われている。そのため、最小限の紫外線発光ダイオード110により、収容空間105及び収容空間105に収容された除菌対象物に、紫外線を均一かつ、障害物等による光線の吸収を最小限に抑えて照射することができる。
【0048】
〔収容体における発光ダイオードの配置〕
各傾斜反射部125には、1つの紫外線発光ダイオード110が設けられ、紫外線発光ダイオード110の光軸は、収容空間105の略中心を通る。そのため、収容空間105における紫外線の照度の均一性が向上する。
【0049】
図9は、図8のA-A断面において、収容体120の略直方体の八角のうち、収容体120の下部に位置する一角を拡大した断面拡大図である。図9に示すように、傾斜反射部125は板状に形成されるとともに、開口部126を有している。紫外線発光ダイオード110は、開口部126に配置されている。開口部126は、傾斜反射部125の厚さ方向において、外側から収容空間105に向かって広がるように傾斜している。
【0050】
紫外線発光ダイオード110は、アルミ基板111(基板)上に配置されている。紫外線発光ダイオード110は、アルミ基板111上に配置された入力電流端子112を介して供給される電流により駆動され、紫外線を収容空間105等に照射する。入力電流端子112には、電流供給部20により電流が供給される。
【0051】
紫外線発光ダイオード110は、前述したように、収容体120の略直方体の八角に位置する各傾斜反射部125上に1つずつ配置されている。つまり、紫外線照射装置100は、八つの紫外線発光ダイオード110を備えている。これにより、収容体120の各角部から収容空間105に紫外線を照射することができるため、最小限の紫外線発光ダイオード110で収容空間105を均一に照射することができる。
【0052】
なお、紫外線発光ダイオード110の設置数は上記に限定されず、除菌の効果を保つことができるのであれば、例えば、略直方体の八角に位置する各傾斜反射部125のうち、上部及び下部に3ずつ、計6つの紫外線発光ダイオード110が設置されていてもよい。
【0053】
また、アルミ基板111は、収容体120の収容空間105側の内面とは反対側の外面125aと接する。そのため、外面125aでアルミ基板111と傾斜反射部125とが接するため、紫外線発光ダイオード110で発生した熱Hがアルミ基板111及び傾斜反射部125を通じて収容体120へ伝導し、放熱することができる。つまり、紫外線発光ダイオード110から照射される紫外線を収容空間105に反射し、当該紫外線を収容空間105に閉じ込める収容体120が、紫外線発光ダイオード110のヒートシンクとして機能する。その結果、新たに紫外線発光ダイオード110のヒートシンクを設けることなく、紫外線発光ダイオード110の熱を効果的に放熱することができる。
【0054】
また、紫外線発光ダイオード110のアルミ基板111は、外面125aに接しており、紫外線発光ダイオード110は、傾斜反射部125の開口部126から紫外線を収容空間105に照射する。そのため、紫外線発光ダイオード110及びアルミ基板111が収容空間105内に配置されないので、広い収容空間105を確保できる。
【0055】
〔トレイ〕
図10は、紫外線照射装置100のトレイ150の斜視図である。トレイ150は、収容空間105内に除菌対象物を所定の位置に維持する。側面反射部124には、収容空間105に向かって凸となる支持部140が、底部103から同じ距離となる位置に複数設けられている(図7参照)。トレイ150は、支持部140上に静置でき、自由に取り外しできる。
【0056】
トレイ150は、並列に配置された複数の棒状体151により形成されている。また、トレイ150の中心部は周辺部に比べて、棒状体151の間隔が狭くなっている。これにより、小さい除菌対象物を除菌する場合は、より紫外線が均一に照射されるトレイ150の中心部に除菌対象物を配置することを使用者に促し、かつトレイ150の外周部における光線の光路を阻害することなく、効果的に除菌対象物を除菌することができる。
【0057】
トレイ150の表面は、アルミニウムで覆われている。収容空間105を形成する収容体120だけでなく、収容空間105に配置されるトレイ150の表面もアルミニウムで覆うことで、収容空間105内の紫外線に対して反射率が高くなる。その結果、収容空間105内の紫外線の照度の均一性が向上する。
【0058】
トレイ150の形状は、除菌対象物との接触面積が少なく、トレイ150の中心部の棒状体151の間隔が、トレイ150の周辺部の棒状体151の間隔に比べて狭くなっていればよく、前記に限定されない。
【0059】
(効果)
紫外線の照射領域である収容空間105を安全に外部から隔離する手段である各種のインターロック機構は、常に故障、故意の無効化の可能性がある。そのため、人体に有害な波長の紫外線の誤照射を防止するために、安全性設計の複階層化として紫外線の照射状態を視認できる構成とすることは有効である。
【0060】
紫外線の照射状態を視認する方法としては、紫外線の波長の吸収特性を持つ材料の透過光の利用、または、蛍光材料の利用による方法が知られている。しかしながら、このような方法では、紫外線を可視化する構成と照射される紫外線とを近接させて配置する必要があるため、構造的に制約がある。また、使用者が視認するためには収容体120の透過性が必要となるため、収容体120が非金属材料となり、紫外線による収容体120の劣化が早期に進む可能性がある。その場合、紫外線照射装置100の外部に紫外線が漏洩する危険性がある。
【0061】
また、紫外線発光ダイオード110及び報知発光ダイオード160への給電制御がそれぞれ独立して行われる場合、各給電制御の制御装置に異常があると、紫外線が照射されているにも関わらず報知発光ダイオード160が点灯しない事態が生じる可能性がある。
【0062】
それに対して、紫外線照射装置100では、報知発光ダイオード160と紫外線発光ダイオード110とが、光学的でなく電気的に接続されているので報知発光ダイオード160の配置場所の制約がない。
【0063】
また、紫外線照射装置100では、紫外線発光ダイオード110と報知発光ダイオード160とが直列に接続された回路10に対して、電流供給部20から電流が供給される。そのため、報知発光ダイオード160は、紫外線発光ダイオード110の実際の出力強度に比例した明るさとなり、制御装置を介さずに紫外線の照射の強度を視覚的に使用者に報知することができる。
【0064】
さらに、紫外線照射装置100では、回路10において紫外線発光ダイオード110及び報知発光ダイオード160に、スイッチST1がさらに直列に接続されている。そのため、例えば、電流供給部20の誤動作等で紫外線が未照射の場合だけでなく、スイッチST1の故障により紫外線が未照射の場合も、必ず報知発光ダイオード160が不点灯となる。これにより、紫外線照射と確実に同期した報知を実現できる。
【0065】
このように、報知発光ダイオード160の点灯は、報知発光ダイオード160用の制御装置を使用せずに行われる。そのため、誤報知・故障に対する高い信頼性が確保できるので、使用者への紫外線誤照射を防止できるより安全な殺菌装置が実現できる。
【0066】
〔実施形態2〕
本発明の他の実施形態について、以下に説明する。なお、説明の便宜上、上記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を繰り返さない。
【0067】
図11は、本発明の実施形態2に係る紫外線照射装置100Aの構成例を示すブロック図である。紫外線照射装置100Aは紫外線照射装置100と比較して、電磁ロック装置80をさらに備えている点が異なり、その他の構成は同じである。
【0068】
電磁ロック装置80は、回路10において、紫外線発光ダイオード110と、報知発光ダイオード160と、スイッチST1と、にさらに直列に接続されている。これにより、例えば、制御部30が誤動作して誤って紫外線の照射が行われても、電磁ロック装置80は制御部30から独立して作動し、紫外線の照射と同時に上蓋部101と本体部102とを固定する。これにより、使用者は上蓋部101を開けることができなくなるため、紫外線の誤照射を確実に防ぐことができる。
【0069】
なお、紫外線照射装置100・100Aにおいて、応答遅延、危険な惰性運転期間がない紫外線発光ダイオード110を使用することで、上蓋部101の開閉に対する複雑な遅延制御を不要とすることができる。
【0070】
(電磁ロック装置)
電磁ロック装置80は、上蓋部101及び本体部102により収容空間105を閉鎖したときに、上蓋部101及び本体部102を施錠時通電タイプの電磁ロックを用いて施錠する。電磁ロック装置80は、上蓋部101が閉じており、かつ、通電している状態で上蓋部101と本体部102とを固定(施錠)し、通電していない状態で上蓋部101と本体部102との固定を解除する。
【0071】
図12は、電磁ロック装置80の構成例を説明する模式図である。図12の1201は、電磁ロック装置80が施錠している状態を示し、図12の1202は、電磁ロック装置80の電磁ロックが解錠している状態を示す。電磁ロック装置80が施錠することで、上蓋部101と本体部102とが固定される。なお、図12では上蓋部101を開く方向D1が紙面左右方向に示されている。
【0072】
本実施の形態の電磁ロック装置80は、図12に示すように、施錠時通電タイプのソレノイドロックからなっている。したがって、電磁ロック装置80は通電されると施錠状態になる。一方、電磁ロック装置80は、非通電状態となると解錠状態となる。
【0073】
電磁ロック装置80は、上蓋部101を開く方向D1に進退移動するロッド81を備えている。ロッド81においてカム201側とは反対側の端部の外周部にはバネ82が設けられている。カム201は、回転することで、上蓋部101に設置されているアクチュエータ202を固定または該固定を解除する部材である。アクチュエータ202が方向D1に移動することで上蓋部101が開く。
【0074】
図12の1201に示すように、電磁ロック装置80に通電されるとバネ82がソレノイド83の磁力により縮み、ロッド81をカム201に向かって押し出す。これにより、ロッド81がカム201の切欠き201a等に挿入される。カム201の切欠き201aに、ロッド81が挿入されることでカム201は固定され、アクチュエータ202も固定されるので、上蓋部101は閉じたままで固定される。電磁ロック装置80が施錠している状態は、カム201の切欠き201aにロッド81が挿入された状態を示す。
【0075】
一方、図12の1202に示すように、電磁ロック装置80は非通電状態となると、ソレノイド83による磁力F1がなくなるため、バネ82が伸びた状態となり、ロッド81はカム201側とは反対側に移動する。電磁ロック装置80が解錠している状態は、カム201からロッド81完全に離れた状態をいう。この場合、カム201が回転できるため、アクチュエータ202が方向D1に移動でき、上蓋部101を開けることが可能となる。
【0076】
(紫外線照射装置の動作の一例)
使用者が上蓋部101を閉めるとスイッチST1が閉じられる。その状態で、操作部50により照射開始操作がされると、紫外線の照射が始まると同時に電磁ロック装置80のソレノイド83も励磁され、電磁ロック装置80が作動して上蓋部101が本体部102に固定される。これにより、紫外線の照射中には故意に使用者が上蓋部101を開けることができなくなるため、誤照射を確実に防止することができる。
【0077】
操作部50のより設定された照射時間が経過すると、タイマ機能により紫外線発光ダイオード110への電流の供給が停止される。そのため、紫外線の照射が停止すると同時に報知発光ダイオード160の消灯し、さらに電磁ロック装置80のソレノイド83も非励磁となり自動的に上蓋部101と本体部102との固定が解除される。このように、使用者は、紫外線の照射が行われていない場合のみ上蓋部101を開けることができる。
【0078】
また、制御部30が誤動作し、誤って紫外線の照射が行われても、電磁ロック装置80は制御部30から独立して作動するので、電磁ロック装置80が作動して上蓋部101が本体部102に固定されるため、使用者は上蓋部101を開けることができない。このように、紫外線照射装置100によれば、制御部30が故障した場合であっても、紫外線の誤照射を防ぐことができる。
【0079】
(効果)
紫外線の誤照射の確実な防止のために、一般的なドア開閉検知スイッチに加えて電磁ロック装置80を設けても、例えば、紫外線発光ダイオード110の電流回路、電磁ロック装置80が独立して各制御装置で管理されている場合、制御装置の故障、誤動作により安全性設計の実現には限界があった。
【0080】
また、電磁ロック装置80を、一般的なドア開閉検知スイッチとの連携のみで制御する場合、接点溶着などの「スイッチの接点溶着」により、安全の信頼性が乏しい。さらに、電磁ロック装置80の制御において制御パルスを利用する方法は、紫外線の照射エネルギーを制御パルスによる電磁ロック装置80の動作に影響を与えない程度に制限しなければならず、ハイパワーを必要とする紫外線発光ダイオード110による紫外線の照射を行う紫外線照射装置100Aには採用できない。
【0081】
また、除菌を紫外線殺菌灯またはオゾン発生装置等で行う場合、例えば、紫外線殺菌灯は交流駆動の安定器で駆動され、オゾン発生装置は高電圧で駆動されるために、電磁ロック装置80の励磁用のソレノイド83と電気的に直列に接続するのは不適であった。
【0082】
本実施形態の紫外線照射装置100Aでは、紫外線発光ダイオード110と電磁ロック装置80の励磁用のソレノイド83とを電気的に直列に接続する。これにより、制御部30が誤動作して意図せず紫外線が照射されても、電磁ロック装置80は制御部30とは独立して作動し、紫外線発光ダイオード110により紫外線が照射されると上蓋部101と本体部102とが固定される。そのため、紫外線の照射中に上蓋部101を開けることができないため、誤って使用者に紫外線が照射されることを防ぐことができる。
【0083】
このように、紫外線照射装置100Aでは、紫外線発光ダイオード110と安全装置駆動回路とが制御装置を介することなく、電気的に直接接続されているので紫外線の照射と安全装置動作の確実な同期が実現する。このため、誤報知・故障に対する高い信頼性が確保できるので、より安全な殺菌装置が実現できる。
【0084】
〔まとめ〕
本発明の態様1に係る紫外線照射装置(100・100A)は、紫外線を照射する対象物(除菌対象物)を収容する収容空間(105)を形成する収容体(120)と、収容空間(105)に収容された対象物に向けて、紫外線を照射する紫外線発光ダイオード(110)と、紫外線発光ダイオード(110)に電流を供給するための電流供給部(120)と、収容空間(105)における紫外線の状態を、収容体(120)外の使用者に報知する報知発光ダイオード(160)と、を備え、紫外線発光ダイオード(110)と、報知発光ダイオード(160)とが、直列に接続された第1回路(回路10)が、電流供給部(120)に接続されている。
【0085】
上記構成によれば、紫外線照射装置では、電源供給部が、紫外線発光ダイオードと、報知発光ダイオードとが、直列に接続された第1回路に接続されている。そのため、報知発光ダイオードへの電流の供給は、制御装置を使用せずに第1回路により直接行われる。これにより、制御装置の故障等に影響されずに、紫外線の照射と同時に報知発光ダイオードの点灯を行うことができるので、誤報知、故障に対する高い信頼性が確保でき、より安全な紫外線照射装置を実現することができる。
【0086】
本発明の態様2に係る紫外線照射装置(100・100A)では、上記態様1において、報知発光ダイオード(160)には、抵抗(170)が並列に接続されていてもよい。
【0087】
紫外線発光ダイオードによる紫外線の照射に必要な電流に対して、報知発光ダイオードの点灯に必要な電流は低い。そのため、上記構成によれば、紫外線発光ダイオードと報知発光ダイオードとが直列に接続されていても、報知発光ダイオードに供給される電流を低く抑えることができる。これにより、報知発光ダイオードのグレアを抑えることができる。
【0088】
本発明の態様3に係る紫外線照射装置(100A)は、上記態様1または2において、蓋部(上蓋部101)と、本体部(102)と、蓋部(上蓋部101)および本体部(102)により収容空間(105)を閉鎖したときに、蓋部(上蓋部101)および本体部(102)を施錠時通電タイプの電磁ロックを用いて施錠する電磁ロック装置(80)と、をさらに備え、第1回路(回路10)において、電磁ロック装置(80)が、紫外線発光ダイオード(110)と報知発光ダイオード(160)とにさらに直列に接続されていてもよい。
【0089】
上記構成によれば、収容空間を閉鎖する蓋部と本体部とを通電時に固定する電磁ロック装置が、紫外線発光ダイオードと、報知発光ダイオードとに直列に接続されている。そのため、例えば、制御部が誤動作して誤って紫外線の照射が行われても、電磁ロック装置は制御部から独立して作動し、紫外線の照射と同時に蓋部と本体部とを固定する。これにより、使用者は紫外線の照射中に蓋部を開けることができないので、紫外線の誤照射を確実に防ぐことができる。
【0090】
本発明の態様4に係る紫外線照射装置(100・100A)は、上記態様1から3のいずれかにおいて、報知発光ダイオード(160)は、赤色発光ダイオード(161)及び緑色発光ダイオード(162)を含んでいてもよい。
【0091】
上記構成によれば、赤色発光ダイオード及び緑色発光ダイオードに流れる電流値により報知する光の色を異ならせることができる。そのため、例えば、紫外線の強度を異なる色で報知することができる。
【0092】
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。さらに、各実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を組み合わせることにより、新しい技術的特徴を形成することができる。
【符号の説明】
【0093】
10 回路(第1回路)
20 電流供給部
80 電磁ロック装置
100、100A 紫外線照射装置
101 上蓋部(蓋部)
102 本体部
105 収容空間
110 紫外線発光ダイオード
120 収容体
160 報知発光ダイオード
161 赤色発光ダイオード
162 緑色発光ダイオード
170、171、172 抵抗
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12