(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024137364
(43)【公開日】2024-10-07
(54)【発明の名称】収納装置
(51)【国際特許分類】
A47B 81/00 20060101AFI20240927BHJP
A47B 55/00 20060101ALI20240927BHJP
A47B 61/00 20060101ALI20240927BHJP
【FI】
A47B81/00 F
A47B55/00
A47B61/00 503H
A47B61/00 503F
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023048859
(22)【出願日】2023-03-24
(71)【出願人】
【識別番号】504163612
【氏名又は名称】株式会社LIXIL
(74)【代理人】
【識別番号】100105924
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 賢樹
(72)【発明者】
【氏名】鹿釜 稔
【テーマコード(参考)】
3B067
【Fターム(参考)】
3B067AA00
3B067AA05
(57)【要約】
【課題】物品がより綺麗に見えるように撮影できる撮影環境を提供する収納装置を提供する。
【解決手段】収納装置1は、支持部が取り付けられる扉と、扉が開いた状態において支持部に支持される物品を撮影するためのカメラを保持可能な保持部と、を備える。扉は、第1扉20であり、保持部は、第1扉20とともに開口部を開閉する第2扉30である。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
支持部が取り付けられる扉と、
前記扉が開いた状態において前記支持部に支持される物品を撮影するためのカメラを保持可能な保持部と、
を備える収納装置。
【請求項2】
前記扉は、第1扉であり、
前記保持部は、前記第1扉とともに開口部を開閉する第2扉である、
請求項1に記載の収納装置。
【請求項3】
前記支持部は、前記第1扉および前記第2扉が開いている状態において前記第1扉の前記第2扉と対向する面に取り付けられ、
前記第2扉は、前記第1扉および前記第2扉が開いている状態において前記第1扉の前記面と対向するようにカメラを保持可能である、
請求項2に記載の収納装置。
【請求項4】
前記第1扉および前記第2扉は開き戸であり、
前記第1扉の前記面は、前記第1扉の裏面であり、
前記第2扉は、前記第2扉の裏面側にカメラを保持可能である、
請求項3に記載の収納装置。
【請求項5】
前記扉の前記支持部が取り付けられる面に設けられるディスプレイをさらに備える請求項1に記載の収納装置。
【請求項6】
前記扉の前記支持部が取り付けられる面に画像を投影するためのプロジェクタをさらに備える請求項1に記載の収納装置。
【請求項7】
支持部は、折り畳みおよび取り外しの少なくとも一方が可能な、物品を支持可能な支持板である、
請求項1に記載の収納装置。
【請求項8】
前記支持板の支持面に設けられるディスプレイをさらに備える、
請求項7に記載の収納装置。
【請求項9】
物品を支持可能な支持部が取り付けられる扉と、
前記扉の前記支持部が取り付けられる面に設けられるディスプレイと、
を備える収納装置。
【請求項10】
折り畳みおよび取り外しの少なくとも一方が可能な、物品を支持可能な支持板が取り付けられる扉と、
前記支持板の支持面に設けられるディスプレイと、
を備える収納装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、収納装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、衣類、バッグ類、その他の様々な身の回り品などを収納するための収納装置として、様々な構成が提案されている。例えば、特許文献1には、一方の扉に取り付けられたカメラで撮影した被写体を、他方の扉に取り付けられた表示装置に表示させる機能を備える収納装置が開示されている。この収納装置によれば、後ろ姿を確認することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、種々の物品、例えば衣類、バッグ類、靴類、その他の身の回り品などを、例えばオークションに出品したり、また例えば管理したりするために、より綺麗に見えるように撮影したいという要求がある。
【0005】
このような課題に鑑み、本開示の目的の1つは、物品がより綺麗に見えるように撮影できる撮影環境を提供する収納装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示のある態様の収納装置は、支持部が取り付けられる扉と、扉が開いた状態において支持部に支持される物品を撮影するためのカメラを保持可能な保持部と、を備える。
【0007】
本開示の別の態様の収納装置は、支持部が取り付けられる扉と、扉の支持部が取り付けられる面に設けられるディスプレイと、を備える。
【0008】
本開示のさらに別の態様の収納装置は、折り畳みおよび取り外しの少なくとも一方が可能な、物品を支持可能な支持板が取り付けられる扉と、支持板の支持面に設けられるディスプレイと、を備える。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、好適な実施の形態について図面を参照しながら説明する。各図面に示される同一または同等の構成要素、部材、処理には、同一の符号を付するものとし、適宜重複した説明は省略する。また、実施の形態は、発明を限定するものではなく例示であって、実施の形態に記述されるすべての特徴やその組み合わせは、必ずしも発明の本質的なものであるとは限らない。
【0011】
(実施の形態)
図1を参照する。収納装置1は、本実施の形態では、建物の壁部に設けられるビルトイン型の収納装置である。収納装置1は、前面が開口する収納空間10を画定する天井面11、床面12、左壁面13、右壁面14および奥壁面15と、収納空間10の前面開口部を開閉する第1扉20および第2扉30と、を備える。
【0012】
収納空間10には、衣類、バッグ類、その他の身の回り品などの種々の物品が収納される。収納装置1は、収納空間10内に、図示しないハンガーポールや棚板を備えてもよい。
【0013】
扉20,30は、本実施の形態では、開き戸である。
図1では、第1扉20が90°開いた状態を示している。また、
図1では、第2扉30が180°開いた状態を実線で示し、90°開いた状態を破線で示している。
図2では、第1扉20および第2扉30がいずれも90°開いた状態を示している。
【0014】
収納装置1は、第1支持部40および第2支持部42をさらに備える。第1支持部40および第2支持部42は、第1扉20の裏面20aに設けられる。第1扉20の裏面20aは、第1扉20を閉じたときに収納空間10を向く面である。
【0015】
第1支持部40は、ハンガーを掛けられるハンガーフックである。第1支持部40は、その限りでないが、第1扉20の上下方向における中央よりも上側に取り付けられる。第1支持部40の取り付け位置は、上下方向および左右方向の少なくともいずれかに調整可能であってもよい。例えば、第1支持部40が係合部を有し、第1扉20が複数の被係合部であって、それぞれが、第1支持部40の係合部が着脱可能に係合する複数の被係合部を裏面20aに有することで、第1支持部40の取り付け位置が調整可能であってもよい。例えば、第1支持部40の係合部が掛止フックで、第1扉20被係合部が掛止穴であってもよい。また例えば、第1支持部40の係合部および第1扉20の被係合部が互いに吸着する磁石であってもよい。
【0016】
第2支持部42は、靴を支持(載置)するための支持板(載置板)である。なお、第2支持部42には、靴以外の物品が載せられてもよい。第2支持部42は、その限りでないが、第1扉20の上下方向における中央よりも下側に取り付けられる。第2支持部42は、折り畳み可能に第1扉20の裏面に取り付けられる。
図2では、第2支持部42が展開された状態を実線で示し、第2支持部42が畳まれた状態を破線で示している。
【0017】
第2支持部42は、好ましくは展開状態では支持(載置)面42aが斜め上を向く。第2支持部42の展開状態において第1扉20の裏面20aと第2支持部42の支持面42aとがなす角度αは調整可能であってもよい。角度αは、例えば、0°~45°の範囲で調整可能であってもよい。第2支持部42は、畳まれた状態では支持面42aが第1扉20の裏面20aと平行になる。
【0018】
第2支持部42は、折り畳み可能に代えて、あるいは折り畳み可能に加えて、取り外し可能であってもよい。つまり、第2支持部42は、好ましくは支持面42aが斜め上を向いた状態に第1扉20の裏面20aに取り付けられたり、第1扉20から取り外されたりできてもよい。
【0019】
なお、収納装置1は、第1支持部40のみを備えてもよいし、第2支持部42のみを備えてもよい。
【0020】
第2扉30は、カメラ8を保持可能である。すなわち、本実施の形態の第2扉30は、カメラ8を保持可能な保持部を構成する。第2扉30は特に、第1扉20および第2扉30が開いている状態において第1扉20の裏面20aと対向するようにカメラ8を保持可能である。詳しくは第2扉30は、第2扉30の裏面30aにカメラ8を保持可能である。第2扉30の裏面30aは、第2扉30を閉じたときに収納空間10を向く面である。カメラ8は、この例では専用のカメラであるが、スマートフォンやタブレット端末であってもよい。
【0021】
本実施の形態では、収納装置1は取付部材50をさらに備え、第2扉30は取付部材50を介してカメラ8を保持する。なお、第2扉30は、カメラ8を直接保持可能であってもよい。取付部材50の取り付け位置は、上下方向および左右方向の少なくともいずれかに、調整可能であってもよい。取付部材50は、第1支持部40と同様にして、取り付け位置が調整可能であってもよい。
【0022】
取付部材50は、カメラ8を保持可能である。
図1、2では、便宜上、取付部材50を直方体形状に簡略化して描いているが、取付部材50は、カメラ8の向きを調整可能であってもよい。この場合、取付部材50は、公知の技術を用いて、カメラ8を保持可能、かつ、カメラ8の向きを調整可能に構成されればよい。これにより、ハンガーに掛けた衣類が画角の中心にくるように調整したり、第2支持部42に支持される靴が画角の中心にくるように調整したりすることが可能となる。例えば、カメラ8が専用のカメラである場合、カメラ8とユーザのスマートフォンを例えば無線で接続し、カメラ8の画角をスマートフォンで確認することで、カメラ8の向きを調整してもよい。
【0023】
なお、
図1、2では、支持部40,42が取り付けられる第1扉20が左扉であり、カメラ8を保持可能な第2扉30が右扉であるが、第1扉20が右扉で第2扉30が左扉であってもよい。
【0024】
以上が収納装置1の基本構成である。
【0025】
収納装置1を用いて物品を撮影する場合、まずユーザは、第1扉20および第2扉30を90°開く。ユーザは、例えば、撮影したい衣類をハンガーに掛け、それを第1支持部40に掛ける。ユーザは、衣類とともに靴も撮影する場合は、靴を展開状態の第2支持部42に載せる。これらの物品は、普段は収納装置1に収納されていないものであってもよい。ユーザは、例えば無線で接続されたリモートコントロール装置を操作して、カメラ8により物品を撮影する。撮影した物品の画像は、当該物品をオークションに出品する際の画像として用いてもよいし、当該物品の管理に用いてもよいし、その他の用途に用いてもよい。
【0026】
続いて、本実施の形態が奏する効果について説明する。
【0027】
一般に、建物、特に住居内に、ハンガーに掛けられた衣類などの物品をカメラの正面を向くように掛けられる場所は意外に少なく、仮にあったとしても背景に余計なものが写り込む場合が多い。これに対し、本実施の形態によれば、収納装置1は、第1扉20の裏面20aに取り付けられる第1支持部40を備え、第2扉30の裏面30aにはカメラ8が保持される。これにより、ハンガーに掛けられた衣類などの物品をカメラ8の正面を向くように掛けられ、かつ、第1扉20の裏面20aが背景の画像を撮影できる。また、カメラを手持ちして撮影する場合、画像が傾く、すなわち右上がりまたは左上がりになりうる。これに対し、本実施の形態によれば、第2扉30によりカメラ8を保持できるため、画像の傾きを抑止できる。つまり、本実施の形態によれば、衣類などの物品がより綺麗に見えるように撮影できる。
【0028】
本実施の形態によれば、収納装置1は、第1扉20裏面20aに取り付けられる第2支持部42を備える。第2支持部42は、好ましくは展開状態において支持面42aが斜め上を向き、支持面42aには靴を載せられる。これにより、靴がより綺麗に見えるように撮影できる。
【0029】
以上、本発明について、実施の形態をもとに説明した。この実施の形態は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組み合わせにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。以下、変形例について説明する。
【0030】
(変形例1)
図3を参照する。本変形例では、収納装置1は、第1扉20の裏面20aに設けられる少なくとも1つの第1照明装置60と、第2支持部42の支持面42aに設けられる少なくとも1つの第2照明装置62と、をさらに備える。第1照明装置60の構成、数、配置は特に限定されない。同様に、第2照明装置62の構成、数、配置は特に限定されない。なお、収納装置1は、第1照明装置60のみ備えてもよいし、第2照明装置62のみ備えてもよい。
【0031】
さらなる変形例として、収納装置1は、第1照明装置60および第2照明装置62に加えて、あるいは第1照明装置60および第2照明装置62の少なくとも一方に代えて、第2扉30の裏面30aに設けられる第3照明装置(不図示)を備えてもよい。第3照明装置は、第1扉20および第2扉30がいずれも90°開いた状態において、第1扉20の裏面20aおよび第2支持部42の支持面42aの少なくとも一方を照らすように構成される。
【0032】
本変形例によれば、照明装置に物品が照らされ、より綺麗に見えるように物品を撮影できる。
【0033】
(変形例2)
図4を参照する。本変形例では、収納装置1は、第1扉20の裏面20aに設けられる第1ディスプレイ70と、第2支持部42の支持面に設けられる第2ディスプレイ72と、をさらに備える。ディスプレイ70,72は、薄型ディスプレイである。ディスプレイ70,72は、例えば、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイである。
【0034】
ディスプレイ70,72には、支持部40,42に支持される物品を撮影する際の背景を表示させる。例えば、ディスプレイ70,72には、撮影する物品が映える背景を表示させてもよい。
【0035】
なお、収納装置1は、第1ディスプレイ70のみを備えてもよいし、第2ディスプレイ72のみを備えてもよい。
【0036】
本変形例によれば、所望の背景で物品を撮影できる。
【0037】
(変形例3)
図5を参照する。本変形例では、収納装置1は、第1扉20の裏面20aまたは第2支持部42の支持面42aに画像を投影するためのプロジェクタ74を備える。プロジェクタ74は、例えば第2扉30の裏面30aに取り付けられる。プロジェクタ74は、例えば、物品を撮影する際の背景を表示させる。例えば、第2支持部42に支持される靴を撮影する際に背景の一部として写り込む第1扉20の裏面20aに所望の画像を投影してもよい。
【0038】
(変形例4)
図6を参照する。本変形例では、収納装置1は、実施の形態の第2支持部42の代わりに、第1扉20の裏面20aに第3支持部44を備える。第3支持部44は、種々の物品を支持(載置)可能な支持板である。第3支持部44には、撮影対象の種々の物品、例えば、衣類、特に折り畳まれた衣類、バッグ類などが載せられる。第3支持部44は、実施の形態の第2支持部42よりも大きく、詳しくは支持面44aが第2支持部42の支持面42aよりも広く、形成される。第3支持部44は、その限りでないが、第1扉20の上下方向における中央よりも下側に取り付けられる。
【0039】
第3支持部44は、折り畳み可能に第1扉20の裏面20aに取り付けられる。
図6では、第3支持部44が展開された状態を実線で示し、第3支持部44が畳まれた状態を破線で示している。
【0040】
第3支持部44は、好ましくは展開状態では支持(載置)面44aが斜め上を向く。第3支持部44の展開状態において第1扉20の裏面20aと第3支持部44の支持面44aとがなす角度は調整可能であってもよい。当該角度は、例えば、0°~45°の範囲で調整可能であってもよい。第3支持部44は、畳まれた状態では支持面44aが第1扉20の裏面20aと平行になる。
【0041】
第3支持部44は、折り畳み可能に代えて、あるいは折り畳み可能に加えて、取り外し可能であってもよい。つまり、第3支持部44は、好ましくは支持面44aが斜め上を向いた状態に第1扉20の裏面20aに取り付けられたり、第1扉20から取り外されたりできてもよい。第3支持部44が取り外し可能である場合、収納装置1は、第1扉20の裏面20aに取り外し可能な第2支持部42をさらに備えてもよい。
【0042】
収納装置1は、第3支持部44の支持面44aに設けられる少なくとも1つの照明装置をさらに備えてもよい。収納装置1は、第3支持部44の支持面44aに設けられるディスプレイを備えてもよい。収納装置1は、第1扉20の裏面20aまたは第3支持部44の支持面44aに画像を投影するためのプロジェクタを備えてもよい。
【0043】
本変形例によれば、実施の形態および上述の変形例と同様の作用効果を奏することができる。
【0044】
(変形例5)実施の形態および上述の変形例では、第1扉20および第2扉30がいずれも開き戸である場合について説明したが、その限りではない。例えば、第1扉20および第2扉30はいずれも折れ戸であってもよい。
【0045】
図7を参照する。扉20,30は、本変形例では、折れ戸である。第1支持部40は、第1扉20および第2扉30が開いている状態において第2扉30と対向する第1扉20の面(表面)20bに取り付けられる。第1支持部40は、取り外し可能であってもよい。第1支持部40の取り付け位置は、上下方向および左右方向の少なくともいずれかに、調整可能であってもよい。
【0046】
第2支持部42は、第1扉20の面20bに取り付けられる。第2支持部42は、取り外し可能であってもよい。
【0047】
第2扉30は、第1扉20および第2扉30が開いている状態において第1扉20の面20bと対向するようにカメラ8を保持可能である。詳しくは第2扉30は、第1扉20および第2扉30が開いている状態において第1扉20と対向する第2扉30の面(表面)30bにカメラ8を保持可能である。
【0048】
収納装置1は、第1扉20の面20bに設けられる少なくとも1つの照明装置を備えてもよい。収納装置1は、第1扉20の面20bに設けられるディスプレイを備えてもよい。
【0049】
本変形例によれば、実施の形態と同様の作用効果を奏することができる。
【0050】
(変形例6)実施の形態および上述の変形例とは異なり、第1扉20と第2扉30の間に、1つまたは複数の第3扉を備えてもよい。第3扉は、開き戸であっても折れ戸であってもよい。
【0051】
(変形例7)実施の形態および上述の変形例では、第2扉30が保持部を構成する場合について説明したが、収納装置1は扉とは別の保持部を備えてもよい。例えば保持部は、内壁面に固定され、展開状態において一部分が収納空間10から突出してカメラ8を保持可能であり、折り畳まれた状態において全体が収納空間10に収納される部材であってもよい。この場合、収納装置1が備える扉は1つだけ、すなわち第1扉20だけであってもよい。
【0052】
(変形例8)実施の形態および上述の変形例とは異なり、収納装置1は保持部を備えなくてもよい。この場合、ユーザがカメラ8を手持ちして物品を撮影する。収納装置1は、第1扉20の裏面20aに設けられる第1ディスプレイ70、および、第2支持部42の支持面に設けられる第2ディスプレイ72の少なくとも一方を備える。収納装置1が第2支持部42に代えて、あるいは第2支持部42に加えて、第3支持部44を備える場合、収納装置1は第3支持部44の支持面44aに設けられるディスプレイを備えてもよい。収納装置1は、ディスプレイを備える代わりに、プロジェクタ74を備えてもよい。本変形例によれば、所望の背景で物品を撮影できる。
【0053】
(変形例9)実施の形態および上述の変形例では、収納装置がビルトイン型の収納装置である場合について説明したが、その限りでなく、収納装置1は置き型の、典型的には建物内において配置を変更可能な収納装置であってもよい。
【0054】
以上の実施の形態および変形例は例示である。これらを抽象化した技術的思想は、実施の形態および変形例の内容に限定的に解釈されるべきではない。実施の形態および変形例の内容は、構成要素の変更、追加、削除等の多くの設計変更が可能である。上述の実施の形態では、このような設計変更が可能な内容に関して、「実施の形態」との表記を付して強調している。しかしながら、そのような表記のない内容でも設計変更が当然に許容される。
【符号の説明】
【0055】
1 収納装置、 8 カメラ、 20 第1扉、 20a 裏面、 30 第2扉、 30a 裏面、 40 第1支持部、 42 第2支持部、 42a 支持面、 44 第3支持部、 44a 支持面、 70,72 ディスプレイ、 74 プロジェクタ。