(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024137374
(43)【公開日】2024-10-07
(54)【発明の名称】社会保険用情報処理装置、社会保険用情報処理方法、および社会保険用情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/1057 20230101AFI20240927BHJP
【FI】
G06Q10/1057
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023048871
(22)【出願日】2023-03-24
(71)【出願人】
【識別番号】398040527
【氏名又は名称】株式会社オービック
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 博毅
【テーマコード(参考)】
5L010
5L049
【Fターム(参考)】
5L010AA11
5L049AA11
(57)【要約】
【課題】標準報酬月額および等級を、月額変更届用、算定基礎届用に自動的に取得することができる社会保険用情報処理装置、社会保険用情報処理方法、および社会保険用情報処理プログラムを提供する。
【解決手段】本実施形態の社会保険用情報処理装置は、制御部を備える社会保険用情報処理装置であって、社員勤怠データと、社員支給データと、社員社会保険データと、社会保険料額マスタと、にアクセス可能であり、前記制御部は、対象月の翌月に休業時間がなく、かつ対象月から遡って3ケ月の期間内に休業時間がある場合に、休業時間がある月に除外フラグを設定する除外フラグ設定部と、前記除外フラグを参照しながら、対象月から遡って3ケ月の期間内の休業により変動した報酬月額を算出して、平均報酬月額を求め、前記社会保険料額マスタより標準報酬月額および等級を取得する標準報酬月額算出部と、を備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
制御部を備える社会保険用情報処理装置であって、
社員の月次毎の休業時間を含む社員勤怠データと、
社員の月次毎の固定的賃金、報酬月額、休業手当および休業手当控除額を含む社員支給データと、
社員の月次毎の標準報酬月額および等級を含む社員社会保険データと、
標準報酬以上、標準報酬以下、標準報酬月額および等級を含む社会保険料額マスタと、
にアクセス可能であり、
前記制御部は、
対象月の翌月に休業時間がなく、かつ対象月から遡って3ケ月の期間内に休業時間がある場合に、休業時間がある月に除外フラグを設定する除外フラグ設定部と、
前記除外フラグ設定部が設定した除外フラグを参照しながら、対象月から遡って3ケ月の期間内の休業により変動した報酬月額を算出して、平均報酬月額を求め、前記社会保険料額マスタより標準報酬月額および等級を取得する標準報酬月額算出部と、
を備えることを特徴とする社会保険用情報処理装置。
【請求項2】
前記標準報酬月額算出部は、対象月の3ケ月前と2ケ月前で固定的賃金の変動があり、2ケ月前から対象月の間で前記除外フラグの月がない場合に、月額変更届用に標準報酬月額および等級を取得する、
ことを特徴とする請求項1に記載の社会保険用情報処理装置。
【請求項3】
前記標準報酬月額算出部は、対象月の3ケ月前と2ケ月前で固定的賃金の変動がなく、対象月が6月の場合に、対象月から遡って3ケ月の期間内の除外フラグ設定月以外の月の報酬月額を算出して、平均報酬月額を求め、算定基礎届用に標準報酬月額および等級を取得する、
ことを特徴とする請求項1に記載の社会保険用情報処理装置。
【請求項4】
前記標準報酬月額算出部は、対象月の3ケ月前と2ケ月前で固定的賃金の変動があり、2ケ月前から対象月の間で前記除外フラグの月があり、対象月が6月の場合に、対象月から遡って3ケ月の期間内の除外フラグ設定月以外の月の報酬月額を算出して、平均報酬月額を求め、算定基礎届用に標準報酬月額および等級を取得する、
ことを特徴とする請求項1に記載の社会保険用情報処理装置。
【請求項5】
前記標準報酬月額算出部は、対象月の3ケ月前と2ケ月前で固定的賃金の変動がなく、対象月が6月以外の場合、月額変更届用および算定基礎届用の標準報酬月額および等級を取得しない、
ことを特徴とする請求項1に記載の社会保険用情報処理装置。
【請求項6】
前記標準報酬月額算出部は、対象月の3ケ月前と2ケ月前で固定的賃金の変動があり、2ケ月前から対象月の間で前記除外フラグの月があり、対象月が6月以外の場合、月額変更届用および算定基礎届用の標準報酬月額および等級を取得しない、
ことを特徴とする請求項1に記載の社会保険用情報処理装置。
【請求項7】
制御部を備える社会保険用情報処理装置に実行させる社会保険用情報処理方法であって、
前記社会保険用情報処理装置は、
社員の月次毎の休業時間を含む社員勤怠データと、
社員の月次毎の固定的賃金、報酬月額、休業手当および休業手当控除額を含む社員支給データと、
社員の月次毎の標準報酬月額および等級を含む社員社会保険データと、
標準報酬以上、標準報酬以下、標準報酬月額および等級を含む社会保険料額マスタと、
にアクセス可能であり、
前記制御部で実行させる、
対象月の翌月に休業時間がなく、かつ対象月から遡って3ケ月の期間内に休業時間がある場合に、休業時間がある月に除外フラグを設定する除外フラグ設定ステップと、
前記除外フラグ設定ステップで設定した除外フラグを参照しながら、対象月から遡って3ケ月の期間内の休業により変動した報酬月額を算出して、平均報酬月額を求め、前記社会保険料額マスタより標準報酬月額および等級を取得する標準報酬月額算出ステップと、
を含むことを特徴とする社会保険用情報処理方法。
【請求項8】
制御部を備える社会保険用情報処理装置に実行させるための社会保険用情報処理プログラムであって、
前記社会保険用情報処理装置は、
社員の月次毎の休業時間を含む社員勤怠データと、
社員の月次毎の固定的賃金、報酬月額、休業手当および休業手当控除額を含む社員支給データと、
社員の月次毎の標準報酬月額および等級を含む社員社会保険データと、
標準報酬以上、標準報酬以下、標準報酬月額および等級を含む社会保険料額マスタと、
にアクセス可能であり、
前記制御部で実行させるための、
対象月の翌月に休業時間がなく、かつ対象月から遡って3ケ月の期間内に休業時間がある場合に、休業時間がある月に除外フラグを設定する除外フラグ設定ステップと、
前記除外フラグ設定ステップで設定した除外フラグを参照しながら、対象月から遡って3ケ月の期間内の休業により変動した報酬月額を算出して、平均報酬月額を求め、前記社会保険料額マスタより標準報酬月額および等級を取得する標準報酬月額算出ステップと、
を含むことを特徴とする社会保険用情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、社会保険用情報処理装置、社会保険用情報処理方法、および社会保険用情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
人材派遣業界では一時帰休による休業が多いため、休業により休業手当が支払われた場合、月額変更届(月変)・算定基礎届(算定)の計算対象から休業手当が支払われた月を除外する必要がある。
【0003】
算定は、年1回、6月のみ行うものであり、一時帰休に伴う休業手当が支払われた場合、通常休業手当を含めた報酬月額に基づき標準報酬月額を算定するが、翌月一日、すなわち7月1日の時点で一時帰休の状態が解消している場合、休業手当が支払われた月を除外して標準報酬月額が算出される。
【0004】
月変は、一時帰休による休業手当が3ケ月支給済で、4ケ月目も支給される場合、休業手当も含めた報酬月額に基づき標準報酬月額が算出される。
【0005】
従来、月変・算定の際、上記の条件を担当者が判断して、月変・算定を行う必要があり、非常に高度の社会保険知識が必要で作業に時間を要するものであった。
【0006】
特許文献1には、所定の記憶領域を備えたサーバを有し、該サーバ上でネットワークを介したデータの通信を行なうことにより、公的保険に関する事務手続を実現する公的保険事務サービス提供システムであって、前記公的保険の非加入者と前記公的保険事務サービスの提供主との間で、該非加入者を前記提供主の従業者として雇用する雇用契約を締結する雇用契約締結手段と、前記公的保険の非加入者と前記公的保険事務サービスの提供主との間で、該提供主が前記非加入者に所定のサービスを提供する有償コンサルト契約を締結するコンサルト契約締結手段と、前記雇用契約に基づいて提供された労務に対して前記非加入者に報酬を支払い、該非加入者に支払われる報酬額に基づいて公的保険料の算定基準となる基準報酬額を特定する基準報酬額特定手段と、基準報酬額特定手段により特定された基準報酬額の情報および前記非加入者に関する所定の情報を、公的保険の手続き窓口となる行政機関に提供する情報提供手段とを備えた公的保険事務サービス提供システムが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
特許文献1のシステムは、月変・算定等の作業を外部委託するものであり、委託コストが必要となる。
【0009】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであって、標準報酬月額および等級を、月額変更届用、算定基礎届用に自動的に取得することができる社会保険用情報処理装置、社会保険用情報処理方法、および社会保険用情報処理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る社会保険用情報処理装置は、制御部を備える社会保険用情報処理装置であって、社員の月次毎の休業時間を含む社員勤怠データと、社員の月次毎の固定的賃金、報酬月額、休業手当および休業手当控除額を含む社員支給データと、社員の月次毎の標準報酬月額および等級を含む社員社会保険データと、標準報酬以上、標準報酬以下、標準報酬月額および等級を含む社会保険料額マスタと、にアクセス可能であり、前記制御部は、対象月の翌月に休業時間がなく、かつ対象月から遡って3ケ月の期間内に休業時間がある場合に、休業時間がある月に除外フラグを設定する除外フラグ設定部と、前記除外フラグ設定部が設定した除外フラグを参照しながら、対象月から遡って3ケ月の期間内の休業により変動した報酬月額を算出して、平均報酬月額を求め、前記社会保険料額マスタより標準報酬月額および等級を取得する標準報酬月額算出部と、を備えることを特徴とする。
【0011】
また、本発明に係る社会保険用情報処理装置は、前記標準報酬月額算出部は、対象月の3ケ月前と2ケ月前で固定的賃金の変動があり、2ケ月前から対象月の間で前記除外フラグの月がない場合に、月額変更届用に標準報酬月額および等級を取得する、ことを特徴とする。
【0012】
また、本発明に係る社会保険用情報処理装置は、前記標準報酬月額算出部は、対象月の3ケ月前と2ケ月前で固定的賃金の変動がなく、対象月が6月の場合に、対象月から遡って3ケ月の期間内の除外フラグ設定月以外の月の報酬月額を算出して、平均報酬月額を求め、算定基礎届用に標準報酬月額および等級を取得する、ことを特徴とする。
【0013】
また、本発明に係る社会保険用情報処理装置は、前記標準報酬月額算出部は、対象月の3ケ月前と2ケ月前で固定的賃金の変動があり、2ケ月前から対象月の間で前記除外フラグの月があり、対象月が6月の場合に、対象月から遡って3ケ月の期間内の除外フラグ設定月以外の月の報酬月額を算出して、平均報酬月額を求め、算定基礎届用に標準報酬月額および等級を取得する、ことを特徴とする。
【0014】
また、本発明に係る社会保険用情報処理装置は、前記標準報酬月額算出部は、対象月の3ケ月前と2ケ月前で固定的賃金の変動がなく、対象月が6月以外の場合、月額変更届用および算定基礎届用の標準報酬月額および等級を取得しない、ことを特徴とする。
【0015】
また、本発明に係る社会保険用情報処理装置は、前記標準報酬月額算出部は、対象月の3ケ月前と2ケ月前で固定的賃金の変動があり、2ケ月前から対象月の間で前記除外フラグの月があり、対象月が6月以外の場合、月額変更届用および算定基礎届用の標準報酬月額および等級を取得しない、ことを特徴とする。
【0016】
また、本発明に係る社会保険用情報処理方法は、制御部を備える社会保険用情報処理装置に実行させる社会保険用情報処理方法であって、前記社会保険用情報処理装置は、社員の月次毎の休業時間を含む社員勤怠データと、社員の月次毎の固定的賃金、報酬月額、休業手当および休業手当控除額を含む社員支給データと、社員の月次毎の標準報酬月額および等級を含む社員社会保険データと、標準報酬以上、標準報酬以下、標準報酬月額および等級を含む社会保険料額マスタと、にアクセス可能であり、前記制御部で実行させる、対象月の翌月に休業時間がなく、かつ対象月から遡って3ケ月の期間内に休業時間がある場合に、休業時間がある月に除外フラグを設定する除外フラグ設定ステップと、前記除外フラグ設定ステップで設定した除外フラグを参照しながら、対象月から遡って3ケ月の期間内の休業により変動した報酬月額を算出して、平均報酬月額を求め、前記社会保険料額マスタより標準報酬月額および等級を取得する標準報酬月額算出ステップと、を含むことを特徴とする。
【0017】
また、本発明に係る社会保険用情報処理プログラムは、制御部を備える社会保険用情報処理装置に実行させるための社会保険用情報処理プログラムであって、前記社会保険用情報処理装置は、社員の月次毎の休業時間を含む社員勤怠データと、社員の月次毎の固定的賃金、報酬月額、休業手当および休業手当控除額を含む社員支給データと、社員の月次毎の標準報酬月額および等級を含む社員社会保険データと、標準報酬以上、標準報酬以下、標準報酬月額および等級を含む算出する社会保険料額マスタと、にアクセス可能であり、前記制御部で実行させるための、対象月の翌月に休業時間がなく、かつ対象月から遡って3ケ月の期間内に休業時間がある場合に、休業時間がある月に除外フラグを設定する除外フラグ設定ステップと、前記除外フラグ設定ステップで設定した除外フラグを参照しながら、対象月から遡って3ケ月の期間内の休業により変動した報酬月額を算出して、平均報酬月額を求め、前記社会保険料額マスタより標準報酬月額および等級を取得する標準報酬月額算出ステップと、を含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、月変・算定の際に除外フラグを参照しながら、標準報酬月額および等級を自動的に取得することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】
図1は、本実施の形態に係る社会保険用情報処理装置の構成の一例を示す図である。
【
図2】
図2は、本実施の形態に係る社会保険用情報処理装置のフローを示す図である。
【
図3】
図3は、社員勤怠データの一例を示す図である。
【
図4】
図4は、社員支給データの一例を示す図である。
【
図5】
図5は、社員社会保険データの一例を示す図である。
【
図6】
図6は、社会保険登録画面での処理の一例を示す図である。
【
図7】
図7は、社会保険料額マスタの一例を示す図である。
【
図8】
図8は、社会保険登録画面での処理の一例を示す図である。
【
図9】
図9は、社員社会保険処理データの一例を示す図である。
【
図12】
図12は、社員社会保険データの一例を示す図である。
【
図13】
図13は、社会保険登録画面での処理の一例を示す図である。
【
図14】
図14は、社会保険登録画面での処理の一例を示す図である。
【
図15】
図15は、社員社会保険処理データの一例を示す図である。
【
図16】
図16は、社会保険登録画面での処理の一例を示す図である。
【
図17】
図17は、社会保険登録画面での処理の一例を示す図である。
【
図18】
図18は、社員社会保険処理データの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下に、本発明に係る社会保険用情報処理装置、社会保険用情報処理方法、および社会保険用情報処理プログラムの実施形態を、図面に基づいて詳細に説明する。なお、本実施形態により本発明が限定されるものではない。
【0021】
[1.構成]
本実施形態に係る社会保険用情報処理装置の構成の一例について、
図1等を参照して説明する。
図1は、本実施の形態に係る社会保険用情報処理装置100の構成の一例を示す図である。
【0022】
社会保険用情報処理装置100は、市販のデスクトップ型パーソナルコンピュータを基に構築したものである。なお、社会保険用情報処理装置100は、デスクトップ型パーソナルコンピュータのような据置型情報処理装置を基に構築したものに限らず、市販のノート型パーソナルコンピュータ、PDA(Personal Digital Assistants)、スマートフォンまたはタブレット型パーソナルコンピュータなどの携帯型情報処理装置を基に構築したものであってもよい。
【0023】
社会保険用情報処理装置100は、制御部102と通信インターフェース部104と記憶部106と入出力インターフェース部108と、を備えている。社会保険用情報処理装置100が備えている各部は、任意の通信路を介して通信可能に接続されている。
【0024】
通信インターフェース部104は、ルータ等の通信装置および専用線等の有線または無線の通信回線を介して、社会保険用情報処理装置100をネットワーク300に通信可能に接続する。通信インターフェース部104は、他の装置と通信回線を介してデータを通信する機能を有する。ここで、ネットワーク300は、社会保険用情報処理装置100とサーバ装置200とを相互に通信可能に接続する機能を有し、例えばインターネットやLAN(Local Area Network)等である。なお、記憶部106に格納されるデータは、例えばサーバ装置200に格納されてもよい。
【0025】
入出力インターフェース部108には、入力装置400および出力装置500が接続されている。出力装置500には、モニタ(家庭用テレビを含む)の他、スピーカやプリンタを用いることができる。入力装置400には、キーボード、マウス、及びマイクの他、マウスと協働してポインティングデバイス機能を実現するモニタを用いることができる。なお、以下では、出力装置500をモニタ500とし、入力装置400をキーボード400またはマウス400として記載する場合がある。
【0026】
記憶部106には、各種のデータベース、テーブルおよびファイルなどが格納される。記憶部106には、OS(Operating System)と協働してCPU(Central Processing Unit)に命令を与えて各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録される。記憶部106として、例えば、RAM(Random Access Memory)・ROM(Read Only Memory)等のメモリ装置、ハードディスクのような固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および光ディスク等を用いることができる。
【0027】
記憶部106は、例えば、社員勤怠データ106aと、社員支給データ106bと、社員社会保険データ106cと、社会保険料額マスタ106dと、社員社会保険処理データ106e等が格納されている。
【0028】
社員勤怠データ106aは、社員の休業時間を集計したデータである。社員勤怠データ106aには、
図3に一例を示すように、対象年月、社員番号、休業時間を含む情報が格納されている。
【0029】
社員支給データ106bは、社員に支給した賃金に関するデータである。社員支給データ106bには、
図4に一例を示すように、対象年月、社員番号、固定的賃金、報酬月額、休業手当、休業手当控除を含む賃金の支給情報が格納されている。
【0030】
社員社会保険データ106cには、
図5に一例を示すように、対象年月、社員番号、標準報酬月額、等級等の社会保険用の情報が格納されている。
【0031】
社会保険料額マスタ106dには、
図7に一例を示すように、標準報酬以上、標準報酬、標準報酬月額および等級を含むテーブルが格納されている。
【0032】
社員社会保険処理データ106eは、月変・算定の提出用のデータである。社員社会保険処理データ106eには、
図9に一例を示すように、社員番号、月変・算定の対象となる月毎の除外フラグの有無、固定的賃金および報酬月額、従前の標準報酬月額および等級、月変・算定の場合は改定された標準報酬月額および等級、届出区分等の情報が格納されている。
【0033】
制御部102は、社会保険用情報処理装置100を統括的に制御するCPU等である。制御部102は、OS等の制御プログラム・各種の処理手順等を規定したプログラム・所要データなどを格納するための内部メモリを有し、格納されているこれらのプログラムに基づいて種々の情報処理を実行する。
【0034】
制御部102は、機能概念的に、除外フラグ設定部102a、標準報酬月額算出部102b、社員社会保険処理データ作成部102cなどを備える。
【0035】
除外フラグ設定部102aは、対象月の翌月に休業時間がなく、かつ対象月から遡って3ケ月の期間内に休業時間がある場合に、休業時間がある月に除外フラグを設定する。
【0036】
標準報酬月額算出部102bは、除外フラグ設定部102aが設定した除外フラグを参照しながら、対象月から遡って3ケ月の期間内の休業により変動した報酬月額を算出して、平均報酬月額を求め、社会保険料額マスタ106dより標準報酬月額および等級を取得する。また、標準報酬月額算出部102bは、対象月の3ケ月前と2ケ月前との間の固定的賃金の変動、除外フラグの有無、処理月により月変、算定、または対象外の判断を行う。
【0037】
社員社会保険データ作成部102cは、標準報酬月額算出部102bにより取得された標準報酬月額および等級、ならびに届出区分を含む社員社会保険処理データ106eを作成する。
【0038】
[2.処理]
ここでは、社会保険用情報処理装置100で実行される処理の具体例について、
図2~
図18を参照して説明する。
【0039】
図2は、本実施の形態に係る社会保険用情報処理装置100のフローを示す図である。社会保険用情報処理装置100では、まず、
図2の左側の社会保険登録の更新処理を行う。社会保険登録の更新処理では、除外フラグ設定部102aは、対象月の翌月の休業時間が0か、0より大きいかを判断し、0より大きい場合、対象月から遡って3ケ月の期間内に休業時間がある場合に、休業時間がある月に除外フラグを設定する。
【0040】
続いて、
図2の右側の社会保険計算の更新処理を行う。社会保険計算の更新処理では、まず、標準報酬月額算出部102bが対象月の3ケ月前と2ケ月前で固定的賃金の変動が有るかないかを判断する。対象月の3ケ月前と2ケ月前で固定的賃金の変動が有り、かつ
2ケ月前から対象月の間で前記除外フラグの月がない場合に、月額変更届用に標準報酬月額および等級を取得する。
【0041】
また、標準報酬月額算出部102bは、対象月の3ケ月前と2ケ月前で固定的賃金の変動がなく、対象月が6月の場合に、対象月から遡って3ケ月の期間内の除外フラグ設定月以外の月の報酬月額を算出して、平均報酬月額を求め、算定基礎届用に標準報酬月額および等級を取得する。
【0042】
また、標準報酬月額算出部102bは、対象月の3ケ月前と2ケ月前で固定的賃金の変動があり、2ケ月前から対象月の間で前記除外フラグの月があり、対象月が6月の場合に、対象月から遡って3ケ月の期間内の除外フラグ設定月以外の月の報酬月額を算出して、平均報酬月額を求め、算定基礎届用に標準報酬月額および等級を取得する。
【0043】
また、標準報酬月額算出部102bは、対象月の3ケ月前と2ケ月前で固定的賃金の変動がなく、対象月が6月以外の場合、月額変更届用および算定基礎届用の標準報酬月額および等級を取得しない。
【0044】
以下、社会保険用情報処理装置100において、月額変更届用に標準報酬月額を取得する場合、算定基礎届用に標準報酬月額を取得する場合、月額変更届および算定基礎届の対象外の場合に分けて処理を説明する。
【0045】
まず、月額変更届用に標準報酬月額を取得する場合について説明する。
図3は、社員勤怠データの一例を示す図であり、
図4は、社員支給データの一例を示す図であり、
図5は、社員社会保険データの一例を示す図であり、
図6は、社会保険登録画面での処理の一例を示す図である。
【0046】
図6の社会保険登録画面MA-1でオペレータが社員番号、対象月を入力すると、従前の標準報酬月額および等級、除外フロー設定部102aによる除外フラグの設定の結果、標準報酬月額算出部102bによる固定的賃金および報酬月額の算出の結果が出力される。
【0047】
本ケースは、対象月は2022年n月であり、2022年n月に月変として標準報酬月額を取得する場合である。除外フロー設定部102aは、対象月n月の翌月(n+1月)の休業時間を
図3の社員勤怠データ106a-1から取得する。
図3では対象月n月の翌月(n+1月)の休業時間は10時間であるため、除外フラグ設定部102aは、除外フラグについてシステム設定を行わない(
図6参照)。
【0048】
標準報酬月額算出部102bは、対象月の3ケ月前と2ケ月前での固定的賃金の変動の有無を判断する。固定的賃金は休業がない場合、
図4の社員支給データ106b-1中の固定的賃金となるが、休業がある場合、固定的賃金に休業手当と休業控除手当を加算した額となる。
図4では、対象月の3ケ月前である2022年n-3月の固定的賃金は150000円であり、対象月の2ケ月前である2022年n-2月の固定的賃金は149200円(150000円+1200円-2000円)であるから、固定的賃金の変動が有る。
【0049】
続いて、標準報酬月額算出部102bは、2ケ月前から対象月の間で除外フラグが設定されているか否かを判断する。本ケースでは、対象月n月の翌月(n+1月)の休業時間が10時間であり、除外フロー設定部102aは除外フラグを設定していない。したがって、標準報酬月額算出部102bは、2ケ月前から対象月の間の報酬月額に基づき標準報酬月額および等級を取得する。
【0050】
標準報酬月額算出部102bは、対象月から遡って3ケ月の期間内の休業により変動した報酬月額を算出して、平均報酬月額を求める。報酬月額も固定的賃金と同様に、休業がない場合、
図4の社員支給データ106b-1中の報酬月額となるが、休業がある場合、報酬月額に休業手当と休業控除手当を加算した額となる。対象月の2022年n月から2022年n-2月の報酬月額は、119200円(120000円+1200円-2000円)であり、平均報酬月額も119200円となる。標準報酬月額算出部102bは、
図7の社会保険料額マスタ106dより標準報酬月額および等級を取得する。社会保険料額マスタ106dでは、報酬月額119200円は上から8番目の114000円以上121999円以下に該当し、標準報酬月額は1118000円、等級は8となる。また、本ケースは、
図2のフローでは、対象月の3ケ月前と2ケ月前で固定的賃金の変動があり、2ケ月前から対象月の間で除外フラグの月がない場合に該当するため、月額変更届用の標準報酬月額の算出となる。
【0051】
図8は、社会保険登録画面MA’-1での処理の一例を示す図である。
図6の社会保険登録画面MA-1で入力が完了すると、社会保険登録画面MA’-1では、標準報酬月額算出部102bが取得した標準報酬月額、等級が出力されるとともに、届出区分も月変として出力される。
【0052】
図9は、社員社会保険処理データ106e-1の一例を示す図である。社員社会保険データ作成部102cは、社会保険登録画面MA’-1で出力された標準報酬月額および等級、ならびに届出区分を含む社員社会保険処理データ106e-1を作成する。
【0053】
次に、算定基礎届用に標準報酬月額を取得する場合について説明する。
図10は、社員勤怠データの一例を示す図であり、
図11は、社員支給データの一例を示す図であり、
図12は、社員社会保険データの一例を示す図であり、
図13は、社会保険登録画面での処理の一例を示す図である。
【0054】
算定を行うケースは、(1)対象月の3ケ月前と2ケ月前で固定的賃金の変動がなく、対象月が6月の場合と、(2)対象月の3ケ月前と2ケ月前で固定的賃金の変動があり、2ケ月前から対象月の間で除外フラグの月があり、対象月が6月の場合があるが、後者の場合を例として説明する。
【0055】
図13の社会保険登録画面MA-2でオペレータが社員番号、対象月を入力すると、従前の標準報酬月額および等級、除外フロー設定部102aによる除外フラグの設定の結果、標準報酬月額算出部102bによる固定的賃金および報酬月額の算出の結果が出力される。
【0056】
本ケースは、対象月は2022年n月が6月であり、算定として標準報酬月額を取得する場合である。除外フロー設定部102aは、対象月n月の翌月(n+1月)の休業時間を
図10の社員勤怠データ106a-2から取得する。
図10では対象月n月の翌月(n+1月)の休業時間は0時間であるため、除外フラグ設定部102aは、除外フラグについて設定を行う。除外フラグは休業時間がある場合に設定される。
図10では、休業時間がある2022年n-2月と2022年n月に除外フラグが設定される(
図13参照)。
【0057】
標準報酬月額算出部102bは、対象月の3ケ月前と2ケ月前での固定的賃金の変動の有無を判断する。固定的賃金は休業がない場合、
図11の社員支給データ106b-2中の固定的賃金となるが、休業がある場合、固定的賃金に休業手当と休業控除手当を加算した額となる。
図11では、対象月の3ケ月前である2022年n-3月の固定的賃金は150000円であり、対象月の2ケ月前である2022年n-2月の固定的賃金は149200円(150000円+1200円-2000円)であるから、固定的賃金の変動が有る。
【0058】
続いて、標準報酬月額算出部102bは、2ケ月前から対象月の間で除外フラグが設定されているか否かを判断する。本ケースでは、2022年n-2月と2022年n月に除外フラグが設定されている。したがって、標準報酬月額算出部102bは、2022年n-1月のみの報酬月額に基づき標準報酬月額および等級を取得する。
【0059】
標準報酬月額算出部102bは、対象月から遡って3ケ月の期間内の休業により変動した報酬月額を算出して、平均報酬月額を求める。報酬月額も固定的賃金と同様に、休業がない場合、
図11の社員支給データ106b中の報酬月額となるが、休業がある場合、報酬月額に休業手当と休業控除手当を加算した額となる。除外フラグが設定されていない2022年n-1月の報酬月額は、120000円であり、平均報酬月額も120000円となる。標準報酬月額算出部102bは、
図7の社会保険料額マスタ106dより標準報酬月額および等級を取得する。社会保険料額マスタ106dでは、報酬月額120000円は上から8番目の114000円以上121999円以下に該当し、標準報酬月額は1118000円、等級は8となる。また、本ケースは、
図2のフローでは、対象月の3ケ月前と2ケ月前で固定的賃金の変動があり、2ケ月前から対象月の間で除外フラグの月があり、処理月が6月の場合に該当するため、算定基礎届用の標準報酬月額の算出となる。
【0060】
図14は、社会保険登録画面MA’-2での処理の一例を示す図である。
図13の社会保険登録画面MA-2で入力が完了すると、社会保険登録画面MA’-2では、標準報酬月額算出部102bが取得した標準報酬月額、等級が出力されるとともに、届出区分も算定として出力される。
【0061】
図15は、社員社会保険処理データ106e-2の一例を示す図である。社員社会保険データ作成部102cは、社会保険登録画面MA’-2で出力された標準報酬月額および等級、ならびに届出区分を含む社員社会保険処理データ106e-2を作成する。
【0062】
続いて、月変および算定の対象外となるケースについて説明する。
図16は、社会保険登録画面での処理の一例を示す図である。対象外となるケースは、(1)対象月の3ケ月前と2ケ月前で固定的賃金の変動がなく、対象月が6月以外の場合と、(2)対象月の3ケ月前と2ケ月前で固定的賃金の変動があり、2ケ月前から対象月の間で除外フラグの月があり、対象月が6月以外の場合があるが、後者の場合を例として説明する。なお、以下のケースでは、上記で説明した算定となるケースの社員勤怠データ106a-2(
図10)、社員支給データ106b-2(
図11)、社員社会保険データ106c-2(
図12)を使用し、対象月2022年n月が6月以外の場合について説明する。
【0063】
図16の社会保険登録画面MA-3でオペレータが社員番号、対象月を入力すると、従前の標準報酬月額および等級、除外フロー設定部102aによる除外フラグの設定の結果、標準報酬月額算出部102bによる固定的賃金および報酬月額の算出の結果が出力される。
【0064】
本ケースは、対象月は2022年n月(6月以外)であり、月変および算定の対象とならない場合である。除外フロー設定部102aは、対象月n月の翌月(n+1月)の休業時間を
図10の社員勤怠データ106a-2から取得する。
図10では対象月n月の翌月(n+1月)の休業時間は0時間であるため、除外フラグ設定部102aは、除外フラグについて設定を行う。除外フラグは休業時間がある場合に設定される。
図10では、休業時間がある2022年n-2月と2022年n月に除外フラグが設定される(
図13参照)。
【0065】
標準報酬月額算出部102bは、対象月の3ケ月前と2ケ月前での固定的賃金の変動の有無を判断する。固定的賃金は休業がない場合、
図11の社員支給データ106b-2中の固定的賃金となるが、休業がある場合、固定的賃金に休業手当と休業控除手当を加算した額となる。
図11では、対象月の3ケ月前である2022年n-3月の固定的賃金は150000円であり、対象月の2ケ月前である2022年n-2月の固定的賃金は149200円(150000円+1200円-2000円)であるから、固定的賃金の変動が有る。
【0066】
続いて、標準報酬月額算出部102bは、2ケ月前から対象月の間で除外フラグが設定されているか否かを判断する。本ケースでは、2022年n-2月と2022年n月に除外フラグが設定されている。したがって、標準報酬月額算出部102bは、2022年n-1月のみの報酬月額に基づき標準報酬月額および等級を取得する。
【0067】
標準報酬月額算出部102bは、対象月から遡って3ケ月の期間内の休業により変動した報酬月額を算出して、平均報酬月額を求める。報酬月額も固定的賃金と同様に、休業がない場合、
図11の社員支給データ106b中の報酬月額となるが、休業がある場合、報酬月額に休業手当と休業控除手当を加算した額となる。除外フラグが設定されていない2022年n-1月の報酬月額は、120000円であり、平均報酬月額も120000円となる。標準報酬月額算出部102bは、
図7の社会保険料額マスタ106dより標準報酬月額および等級を取得する。社会保険料額マスタ106dでは、報酬月額120000円は上から8番目の114000円以上121999円以下に該当し、標準報酬月額は1118000円、等級は8となる。また、本ケースは、
図2のフローでは、対象月の3ケ月前と2ケ月前で固定的賃金の変動があり、2ケ月前から対象月の間で除外フラグの月があり、処理月が6月以外の場合に該当するため、対象外となる。
【0068】
図17は、社会保険登録画面MA’-3での処理の一例を示す図である。
図16の社会保険登録画面MA-3で入力が完了すると、社会保険登録画面MA’-3では、標準報酬月額算出部102bが取得した標準報酬月額、等級が出力されるとともに、届出区分も対象外として出力される。
【0069】
図18は、社員社会保険処理データ106e-3の一例を示す図である。社員社会保険データ作成部102cは、社会保険登録画面MA’-3で出力された標準報酬月額および等級、ならびに届出区分を含む社員社会保険処理データ106e-3を作成する。
【0070】
本実施の形態にかかる社会保険用情報処理装置100は、対象月の翌月に休業時間がなく、対象月から遡って3ケ月の期間内に休業時間がある場合に、休業時間がある月に除外フラグを設定することにより、月変・算定の際に除外フラグを参照しながら、標準報酬月額および等級を自動的に取得することができ、作業に係る労力を大幅に軽減することが可能となる。
【0071】
[3.国連が主導する持続可能な開発目標(SDGs)への貢献]
本実施形態により、業務効率化や企業の適切な経営判断を推進することに寄与することができるので、SDGsの目標8及び9に貢献することが可能となる。
【0072】
また、本実施形態により、廃棄ロス削減や、ペーパレス・電子化を推進することに寄与することができるので、SDGsの目標12、13及び15に貢献することが可能となる。
【0073】
また、本実施形態により、統制、ガバナンス強化に寄与することができるので、SDGsの目標16に貢献することが可能となる。
【0074】
[4.他の実施形態]
本発明は、上述した実施形態以外にも、特許請求の範囲に記載した技術的思想の範囲内において種々の異なる実施形態にて実施されてよいものである。
【0075】
例えば、実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。
【0076】
また、本明細書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各処理の登録データや検索条件等のパラメータを含む情報、画面例、データベース構成については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
【0077】
また、社会保険用情報処理装置100に関して、図示の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。
【0078】
例えば、社会保険用情報処理装置100が備える処理機能、特に制御部にて行われる各処理機能については、その全部または任意の一部を、CPUおよび当該CPUにて解釈実行されるプログラムにて実現してもよく、また、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現してもよい。尚、プログラムは、本実施形態で説明した処理を情報処理装置に実行させるためのプログラム化された命令を含む一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されており、必要に応じて社会保険用情報処理装置100に機械的に読み取られる。すなわち、ROMまたはHDD(Hard Disk Drive)などの記憶部などには、OSと協働してCPUに命令を与え、各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録されている。このコンピュータプログラムは、RAMにロードされることによって実行され、CPUと協働して制御部を構成する。
【0079】
また、このコンピュータプログラムは、社会保険用情報処理装置100に対して任意のネットワークを介して接続されたアプリケーションプログラムサーバに記憶されていてもよく、必要に応じてその全部または一部をダウンロードすることも可能である。
【0080】
また、本実施形態で説明した処理を実行するためのプログラムを、一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納してもよく、また、プログラム製品として構成することもできる。ここで、この「記録媒体」とは、メモリーカード、USB(Universal Serial Bus)メモリ、SD(Secure Digital)カード、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(登録商標)(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)、CD-ROM(Compact Disk Read Only Memory)、MO(Magneto-Optical disk)、DVD(Digital Versatile Disk)、および、Blu-ray(登録商標) Disc等の任意の「可搬用の物理媒体」を含むものとする。
【0081】
また、「プログラム」とは、任意の言語または記述方法にて記述されたデータ処理方法であり、ソースコードまたはバイナリコード等の形式を問わない。なお、「プログラム」は必ずしも単一的に構成されるものに限られず、複数のモジュールやライブラリとして分散構成されるものや、OSに代表される別個のプログラムと協働してその機能を達成するものをも含む。なお、実施形態に示した各装置において記録媒体を読み取るための具体的な構成および読み取り手順ならびに読み取り後のインストール手順等については、周知の構成や手順を用いることができる。
【0082】
記憶部に格納される各種のデータベース等は、RAM、ROM等のメモリ装置、ハードディスク等の固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および、光ディスク等のストレージ手段であり、各種処理やウェブサイト提供に用いる各種のプログラム、テーブル、データベース、および、ウェブページ用ファイル等を格納する。
【0083】
また、社会保険用情報処理装置100は、既知のパーソナルコンピュータまたはワークステーション等の情報処理装置として構成してもよく、また、任意の周辺装置が接続された当該情報処理装置として構成してもよい。また、社会保険用情報処理装置100は、当該装置に本実施形態で説明した処理を実現させるソフトウェア(プログラムまたはデータ等を含む)を実装することにより実現してもよい。
【0084】
更に、装置の分散・統合の具体的形態は図示するものに限られず、その全部または一部を、各種の付加等に応じてまたは機能負荷に応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。すなわち、上述した実施形態を任意に組み合わせて実施してもよく、実施形態を選択的に実施してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0085】
本発明は、例えば人材派遣業等、一時帰休により社員の休業が多い業界で利用できる。
【符号の説明】
【0086】
100 社会保険用情報処理装置
102 制御部
102a 除外フラグ部
102b 標準報酬月額算出部
102c 社員社会保険処理データ作成部
104 通信インターフェース部
106 記憶部
106a 社員勤怠データ
106b 社員支給データ
106c 社員社会保険データ
106d 社会保険料額マスタ
106e 社員社会保険処理データ
108 入出力インターフェース部
200 サーバ
300 ネットワーク
400 入力装置
500 出力装置