IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ シャープディスプレイテクノロジー株式会社の特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024137405
(43)【公開日】2024-10-07
(54)【発明の名称】液晶表示パネル
(51)【国際特許分類】
   G02F 1/1335 20060101AFI20240927BHJP
   G02F 1/1368 20060101ALI20240927BHJP
【FI】
G02F1/1335 500
G02F1/1368
【審査請求】未請求
【請求項の数】21
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023048916
(22)【出願日】2023-03-24
(71)【出願人】
【識別番号】520487808
【氏名又は名称】シャープディスプレイテクノロジー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003926
【氏名又は名称】弁理士法人イノベンティア
(72)【発明者】
【氏名】大橋 範之
【テーマコード(参考)】
2H192
2H291
【Fターム(参考)】
2H192AA24
2H192EA23
2H192EA25
2H192EA32
2H192EA34
2H192EA43
2H192GA31
2H291FA15Y
2H291FA16Y
2H291FB02
2H291FB14
2H291FB23
2H291FD26
2H291FD27
2H291LA13
2H291MA02
(57)【要約】
【課題】歩留まりよく、ヘッドマウントディスプレイ用にいることができる液晶表示パネルを提供する。
【解決手段】液晶表示パネルは、アクティブマトリクス基板10と、カラーフィルタ基板20と、液晶層30とを備える。カラーフィルタ基板20は、液晶層に面し、表示領域および表示領域の外側に位置する非表示領域を含む第2主面を有する第2基板22と、第2基板の表示領域に配置された複数の金属ブラックマトリクス50と、非表示領域に配置された第1樹脂ブラックマトリクスとを備える。複数の金属ブラックマトリクス50は、少なくとも第1方向に伸びる部分を含み、かつ、平面視において、複数のソースバスラインSLとそれぞれ重なっており、複数の金属ブラックマトリクスは互いに独立している。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
アクティブマトリクス基板と、前記アクティブマトリクス基板と対向するように配置されたカラーフィルタ基板と、前記アクティブマトリクス基板と前記カラーフィルタ基板との間に位置する液晶層と、
を備えた液晶表示パネルであって、
前記アクティブマトリクス基板は、
前記液晶層に面し、表示領域および前記表示領域を囲み前記表示領域の外側に位置する非表示領域を含む第1主面を有する第1基板と、
前記第1基板の前記表示領域に位置し、第1方向に伸びる複数のソースバスラインと、
前記第1基板の前記表示領域に位置し、前記複数のソースバスラインと交差し、第2方向に伸びる複数のゲートバスラインと、
前記第1方向および前記第2方向の2次元に配列され、前記複数のゲートバスラインのうちの隣接する一対のゲートバスライン、および、前記複数のソースバスラインのうちの隣接する一対のソースバスラインにそれぞれ囲まれた複数の画素と、
を備え、
前記カラーフィルタ基板は、
前記液晶層に面し、表示領域および前記表示領域を囲み前記表示領域の外側に位置する非表示領域を含む第2主面を有する第2基板と、
前記第2基板の前記表示領域に配置された複数の金属ブラックマトリクスと、
前記第2基板の前記非表示領域に配置された第1樹脂ブラックマトリクスと、
を備え、
前記複数の金属ブラックマトリクスは、少なくとも前記第1方向に伸びる部分を含み、かつ、平面視において、前記複数のソースバスラインとそれぞれ重なっており、
前記複数の金属ブラックマトリクスは互いに独立している、液晶表示パネル。
【請求項2】
各金属ブラックマトリクスは、矩形形状を有する、請求項1に記載の液晶表示パネル。
【請求項3】
各金属ブラックマトリクスは、前記第1方向に配列された2以上の画素にまたがって前記第1方向に伸びている、請求項2に記載の液晶表示パネル。
【請求項4】
前記複数の金属ブラックマトリクスは、前記第1方向および前記第2方向に2次元に配置され、
前記第1方向において、各金属ブラックマトリクスの長さは、前記画素の長さ以下である、請求項2に記載の液晶表示パネル。
【請求項5】
前記複数の金属ブラックマトリクスは、前記第1方向および前記第2方向に2次元に配置され、
各金属ブラックマトリクスは、平面視において、前記第1方向に伸び、前記ソースバスラインと重なっている第1部分と、前記第2方向に伸びる第2部分とを含み、前記第1部分の一端と前記第2部分の一端とが互いに接続されている、請求項1に記載の液晶表示パネル。
【請求項6】
前記複数の金属ブラックマトリクスは、前記第1方向および前記第2方向に2次元に配置され、かつ、前記第2方向に配列された複数の画素において一つ置きに位置し、
各金属ブラックマトリクスは、それぞれ前記第1方向に伸びる一対の第1部分と、前記第2方向に伸びる第2部分とを含み、
前記一対の第1部分は、平面視において、各画素を挟む一対のソースバスラインと重なっており、
前記第1方向において、各第1部分の長さは、前記画素の長さ以下であり、
前記第2部分の両端は、前記一対の第1部分の一端にそれぞれ接続されている、請求項1に記載の液晶表示パネル。
【請求項7】
前記複数の金属ブラックマトリクスは、前記第1方向および前記第2方向に2次元に配置され、かつ、前記第2方向に配列された複数の画素において一つ置きに位置し、
各金属ブラックマトリクスは、それぞれ前記第1方向に伸びる一対の第1部分と、第3方向に伸びる第3部分とを含み、
前記一対の第1部分のそれぞれは、平面視において、各画素を挟む一対のソースバスラインと重なっており、かつ、前記第1方向に隣接する2つの画素にまたがって伸びており、
前記第3部分は平面視において前記隣接する2つの画素の間に位置するゲートバスラインと重なっており、
前記第3部分の両端は、前記一対の第1部分の両端にそれぞれ接続されている、請求項1に記載の液晶表示パネル。
【請求項8】
前記複数の金属ブラックマトリクスは、前記第1方向および前記第2方向に2次元に配置され、かつ、前記第2方向に配列された複数の画素において一つ置きに位置し、
各金属ブラックマトリクスは、それぞれ前記第1方向に伸びる一対の第1部分と、それぞれ第2方向に伸びる一対の第2部分とを含み、
前記一対の第1部分は、平面視において、各画素を挟む一対のソースバスラインと重なっており、
前記第1方向において、前記一対の第1部分の長さは、それぞれ前記画素の長さ以下であり、
前記一対の第2部分の両端が、前記一対の第1部分の両端にそれぞれ接続されている、請求項1に記載の液晶表示パネル。
【請求項9】
前記複数の金属ブラックマトリクスは、前記第1方向および前記第2方向に2次元に配置され、かつ、前記第2方向に配列された複数の画素において一つ置きに位置し、
各金属ブラックマトリクスは、それぞれ前記第1方向に伸びる一対の第1部分と、それぞれ第2方向に伸びる一対の第2部分と、第2方向に伸び、平面視において一対の第2部分の間に位置する第3部分とを含み、
前記一対の第1部分は、平面視において、各画素を挟む一対のソースバスラインと重なっており、
前記一対の第1部分のそれぞれは、平面視において、各画素を挟む一対のソースバスラインと重なっており、かつ、前記第1方向に隣接する2つの画素にまたがって伸びており、
前記一対の第2部分の両端が、前記一対の第1部分の両端とそれぞれ接続され、
前記第3部分は、前記第1方向に隣接する2つの画素の間に位置するゲートバスラインと重なっており、
前記第3部分の両端が、前記一対の第1部分にそれぞれ接続されている、請求項1に記載の液晶表示パネル。
【請求項10】
前記複数の金属ブラックマトリクスは、前記第1方向および前記第2方向に2次元に配置され、
前記第2方向において隣接する金属ブラックマトリクスは、1つの画素を隔てて位置しており、
各金属ブラックマトリクスは、それぞれ前記第1方向に伸びる3つの第1部分と、それぞれ第2方向に伸びる一対の第2部分と、第2方向に伸び、平面視において一対の第2部分の間に位置する第3部分とを含み、
前記3つの第1部分は、平面視において、前記第2方向に隣接する2つの画素を挟む2つのソースバスラインおよび前記隣接する2つの画素の間に位置する1つのソースバスラインと重なっており、かつ、前記第1方向に隣接する2つの画素にまたがって伸びており、
前記一対の第2部分が、前記3つの第1部分の両端にそれぞれ接続され、
前記第3部分は、前記第1方向に隣接する2つの画素の間に位置するゲートバスラインと重なっており、
前記第3部分の両端が、前記一対の第1部分にそれぞれ接続されている、請求項1に記載の液晶表示パネル。
【請求項11】
前記複数の金属ブラックマトリクスは、前記第1方向および前記第2方向に2次元に配置され、
前記第2方向において隣接する金属ブラックマトリクスは、1つの画素を隔てて位置しており、
各金属ブラックマトリクスは、それぞれ前記第1方向に伸びる4つの第1部分と、それぞれ第2方向に伸びる一対の第2部分とを含み、
前記4つの第1部分は、平面視において、前記第2方向に隣接する3つの画素を挟む2つのソースバスラインおよび前記隣接する3つの画素の間に位置する2つのソースバスラインと重なっており、
前記第1方向において、前記4つの第1部分の長さは、それぞれ前記画素の長さ以下であり、
前記一対の第2部分が、前記4つの第1部分の両端にそれぞれ接続されている、請求項1に記載の液晶表示パネル。
【請求項12】
前記複数の金属ブラックマトリクスは、前記第1方向および前記第2方向に2次元に配置され、
前記第2方向において隣接する金属ブラックマトリクスは、1つの画素を隔てて位置しており、
各金属ブラックマトリクスは、それぞれ前記第1方向に伸びる5つの第1部分と、それぞれ第2方向に伸びる一対の第2部分とを含み、
前記5つの第1部分は、平面視において、前記第2方向に隣接する4つの画素を挟む2つのソースバスラインおよび前記隣接する4つの画素の間に位置する3つのソースバスラインと重なっており、
前記第1方向において、前記5つの第1部分の長さは、それぞれ前記画素の長さ以下であり、
前記一対の第2部分が、前記5つの第1部分の両端にそれぞれ接続されている、請求項1に記載の液晶表示パネル。
【請求項13】
各ゲートバスラインの前記第1方向の幅は、前記第1方向に隣接する2つの金属ブラックマトリクスの間の距離よりも大きい請求項1から12のいずれか1つに記載の液晶表示パネル。
【請求項14】
各ソースバスラインの第2方向の幅は、前記各金属ブラックマトリクスの第2方向の幅よりも大きい請求項1から12のいずれか1つに記載の液晶表示パネル。
【請求項15】
各ゲートバスラインの第1方向の幅は、前記第1方向に隣接する2つの金属ブラックマトリクスの間の距離よりも大きく、
各ソースバスラインの前記第2方向の幅は、前記各金属ブラックマトリクスの前記第2方向の幅よりも大きい請求項1から12のいずれか1つに記載の液晶表示パネル。
【請求項16】
前記アクティブマトリクス基板は、前記第1基板の前記第1主面に位置しており、前記複数のソースバスラインと、前記複数のゲートバスラインの交差領域に位置する複数の遮光部をさらに備え、
各画素は、前記一対のゲートバスラインの一方、および、前記一対のソースバスラインの一方に接続されたTFTを含み、
平面視において、各遮光部は、前記TFTの少なくともチャネル領域と重なっており、
前記各遮光部の前記第1方向における幅は、前記第1方向に隣接する2つの金属ブラックマトリクスの間の距離よりも大きい請求項1から12のいずれか1つに記載の液晶表示パネル。
【請求項17】
前記カラーフィルタ基板は、前記第2基板の前記第2主面上であって、前記第1方向に配列された複数の金属ブラックマトリクスの間にそれぞれ位置する複数の第2樹脂ブラックマトリクスをさらに備え、
各第2樹脂マトリクスの前記第1方向における幅は、前記第1方向に隣接する2つの金属ブラックマトリクスの間の距離よりも大きく、
各第1樹脂マトリクスの前記第2方向における幅は、前記各金属ブラックマトリクスの前記第2方向における幅よりも大きい、請求項1から12のいずれか1つに記載の液晶表示パネル。
【請求項18】
前記カラーフィルタ基板は、前記複数の第2樹脂ブラックマトリクス上にそれぞれ配置された複数のスペーサをさらに含む、請求項17に記載の液晶表示パネル。
【請求項19】
前記第1樹脂ブラックマトリクスは、平面視において、前記複数の金属ブラックマトリクスのうち、前記第2方向において、最も外側に位置する一対の金属ブラックマトリクスの少なくとも一部とそれぞれ重なっている、請求項1から12のいずれか1つに記載の液晶表示パネル。
【請求項20】
前記第1樹脂ブラックマトリクスは、平面視において、前記複数の金属ブラックマトリクスのうち、最も非表示領域に近接した金属ブラックマトリクスと重なっていない、請求項1から12のいずれか1つに記載の液晶表示パネル。
【請求項21】
前記カラーフィルタ基板は、
前記第2基板の前記非表示領域に配置されたと、複数のダミー金属ブラックマトリクスと、
をさらに含み、
前記第1樹脂ブラックマトリクスは、前記複数のダミー金属ブラックマトリクスを覆っている、請求項1から12のいずれか1つに記載の液晶表示パネル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、液晶表示パネルに関する。
【背景技術】
【0002】
液晶表示パネルは種々の用途に使用されており、用途に応じた仕様の液晶表示パネルが開発されている。例えば、特許文献1は、レンズと表示素子とを備えたヘッドマウントディスプレイを開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】国際公開2020/026586号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ヘッドマウントディスプレイに用いられる液晶表示パネルには、高精細かつ高開口率であることが求められる場合がある。本開示は、歩留まりよく、ヘッドマウントディスプレイに用いることができる液晶表示パネルを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の一実施形態に係る液晶表示パネルは、アクティブマトリクス基板と、前記アクティブマトリクス基板と対向するように配置されたカラーフィルタ基板と、前記アクティブマトリクス基板と前記カラーフィルタ基板との間に位置する液晶層と、を備え、前記アクティブマトリクス基板は、前記液晶層に面し、表示領域および前記表示領域を囲み前記表示領域の外側に位置する非表示領域を含む第1主面を有する第1基板と、前記第1基板の前記表示領域に位置し、第1方向に伸びる複数のソースバスラインと、前記第1基板の前記表示領域に位置し、前記複数のソースバスラインと交差し、第2方向に伸びる複数のゲートバスラインと、前記第1方向および前記第2方向の2次元に配列され、前記複数のゲートバスラインのうちの隣接する一対のゲートバスライン、および、前記複数のソースバスラインのうちの隣接する一対のソースバスラインにそれぞれ囲まれた複数の画素と、を備え、前記カラーフィルタ基板は、前記液晶層に面し、表示領域および前記表示領域を囲み前記表示領域の外側に位置する非表示領域を含む第2主面を有する第2基板と、前記第2基板の前記表示領域に配置された複数の金属ブラックマトリクスと、前記第2基板の前記非表示領域に配置された第1樹脂ブラックマトリクスと、を備え、前記複数の金属ブラックマトリクスは、少なくとも前記第1方向に伸びる部分を含み、かつ、平面視において、前記複数のソースバスラインとそれぞれ重なっており、前記複数の金属ブラックマトリクスは互いに独立している。
【発明の効果】
【0006】
本開示の一実施形態によれば、歩留まりよく、ヘッドマウントディスプレイに用いることができる液晶表示パネルを製造することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1図1は、第1実施形態による液晶表示パネルの一構成例を示す模式的な断面図である。
図2図2は、アクティブマトリクス基板の回路構成例を示す模式図である。
図3図3は、第1実施形態による液晶表示パネルの他の構成例を示す模式的な断面図である。
図4図4は、第1実施形態の金属ブラックマトリクスおよび第1樹脂ブラックマトリクスの平面図である。
図5図5は、従来の金属ブラックマトリクスおよび第1樹脂ブラックマトリクスの平面図である。
図6図6は、第2実施形態の金属ブラックマトリクスおよび第1樹脂ブラックマトリクスの平面図である。
図7図7は、第2実施形態の金属ブラックマトリクスおよび第1樹脂ブラックマトリクスの他の構成を示す平面図である。
図8図8は、第3実施形態の金属ブラックマトリクスおよび第1樹脂ブラックマトリクスの平面図である。
図9図9は、第3実施形態の金属ブラックマトリクスおよび第1樹脂ブラックマトリクスの他の構成を示す平面図である。
図10図10は、第4実施形態の金属ブラックマトリクスおよび第1樹脂ブラックマトリクスの平面図である。
図11図11は、第5実施形態の金属ブラックマトリクスおよび第1樹脂ブラックマトリクスの平面図である。
図12図12は、第6実施形態の金属ブラックマトリクスおよび第1樹脂ブラックマトリクスの平面図である。
図13図13は、第7実施形態の金属ブラックマトリクスおよび第1樹脂ブラックマトリクスの平面図である。
図14図14は、第8実施形態の金属ブラックマトリクスおよび第1樹脂ブラックマトリクスの平面図である。
図15図15は、第9実施形態の金属ブラックマトリクスおよび第1樹脂ブラックマトリクスの平面図である。
図16図16は、第10実施形態の金属ブラックマトリクスおよび第1樹脂ブラックマトリクスの平面図である。
図17図17は、第11実施形態の液晶表示パネルにおける金属ブラックマトリクスおよびゲートバスラインの平面図である。
図18図18は、第12実施形態の液晶表示パネルにおける金属ブラックマトリクスおよびソースバスラインの平面図である。
図19図19は、第13実施形態の液晶表示パネルにおける金属ブラックマトリクス、ゲートバスラインおよびソースバスラインの平面図である。
図20図20は第14実施形態の液晶表示パネルにおける複数の金属ブラックマトリクスおよび複数の遮光部の平面図である。
図21図21は、第14実施形態の液晶表示パネルにおける、アクティブマトリクス基板の主要な構成要素の平面図である。
図22図22は第15実施形態の液晶表示パネルにおける複数の金属ブラックマトリクスおよび複数の第2樹脂ブラックマトリクスの平面図である。
図23図23は、第15実施形態の液晶表示パネルにおける、カラーフィルタ基板の主要な構成要素の平面図である。
図24図24は、第16実施形態の金属ブラックマトリクス、ダミー金属ブラックマトリクスおよび第1樹脂ブラックマトリクスの平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
ヘッドマウントディスプレイに用いられる液晶表示パネルには、高精細かつ高開口率であることが求められている。このような特徴を満たすためには、液晶表示パネルの構造もより微細かつ高い精度で形成される必要がある。例えば、画素のピッチは10μm以下であることが求められる。また、画素の開口率を高めるため、配線やブラックマトリクスの幅は3μm以下であることが求められる。
【0009】
ブラックマトリクスは、一般に黒色樹脂または金属によって形成される。黒色樹脂でブラックマトリクスを形成する場合、十分な遮光性を確保するためには、ブラックマトリクスは厚い方が好ましい。しかし、ブラックマトリクスの幅が狭くなると、幅に対する膜厚の比が大きくなり、高い精度で微細なブラックマトリクスを形成することが難しくなる。
【0010】
一方、金属膜でブラックマトリクスを形成する場合、例えばクロム膜は高い遮光性を有しているため、線幅が狭くなっても高い精度でブラックマトリクスを形成し得る。ただし、金属ブラックマトリクスは、樹脂ブラックマトリクスに比べてコストがかかる。
【0011】
このため、表示領域に配置するブラックマトリクスを金属で形成し、微細なパターン形成を要しない非表示領域には樹脂によるブラックマトリクスを形成することが考えられる。本願発明者がこのような2層構造のブラックマトリクスを備えた液晶パネルを作製したところ、非表示領域に形成した樹脂ブラックマトリクスにピンホールが生じたり、樹脂ブラックマトリクスが正常に形成できなくなるなど、樹脂ブラックマトリクスに欠陥が生じる場合があることが分かった。
【0012】
2層構造のブラックマトリクスは、カラーフィルタ基板に形成される。一般的にはガラス基板にまず、金属ブラックマトリクスが形成され、その後、樹脂ブラックマトリクス、カラーフィルタ、配向膜等が順に形成され、カラーフィルタ基板が作製される。本願発明者が樹脂ブラックマトリクスの欠陥の原因を詳細に検討したところ、金属ブラックマトリクスを形成後のプロセス中に、ガラス基板の搬送などにより静電気が発生して、金属ブラックマトリクスに蓄積され、蓄積した静電気によって、樹脂マトリクスに静電破壊が生じたり、樹脂マトリクスの形成が正常に行えなくなることが分かった。樹脂ブラックマトリクスが黒鉛を含むため、静電破壊のパスを形成しやすいこと、ブラックマトリクスを2層構造とすることによって、積層数が増え、単位面積あたりの帯電量が増大することも影響していると考えられる。本願発明者はこのような課題に鑑み、新規な液晶表示パネルを想到した。
【0013】
以下本開示の実施形態を図面に基づいて説明する。本開示は、以下の実施形態に限定されず、本開示の構成を充足する範囲内で、適宜設計変更を行うことが可能である。また、以下の説明において、同一部分または同様な機能を有する部分には同一の符号を異なる図面間で共通して用い、その繰り返しの説明は省略する場合がある。また、実施形態および変形例に記載された各構成は、本開示の要旨を逸脱しない範囲において適宜組み合わされてもよいし、変更されてもよい。説明を分かりやすくするために、以下で参照する図面においては、構成が簡略化または模式化して示されていたり、一部の構成部材が省略されていたりする場合がある。また、各図に示された構成部材間の寸法比は、必ずしも実際の寸法比を示すものではない。
【0014】
(第1実施形態)
図1は、本実施形態の液晶表示パネル101の模式的な断面構造の一例を示す。液晶表示パネル101は、アクティブマトリクス基板10と、カラーフィルタ基板20と、液晶層30とを備える。図2は、アクティブマトリクス基板10の回路構成を示す模式図である。
【0015】
カラーフィルタ基板20は、対向基板とも呼ばれ、アクティブマトリクス基板10と対向するように間隙を挟んで配置される。液晶層30は、アクティブマトリクス基板10とカラーフィルタ基板20との間に位置している。液晶表示パネル101は、厚さ方向に連続して区画された表示領域DRと、表示領域DRの外側に位置し、表示領域DRを囲む非表示領域NRとを含んでいる。
【0016】
アクティブマトリクス基板10は、第1基板11と、複数のソースバスラインSLと、複数のゲートバスラインGLと、画素PXとを含む。また、アクティブマトリクス基板10は、周辺回路層12と、平坦化層14と、絶縁層15と、共通電極16と、配向膜17とをさらに含む。ゲートバスラインGLは図1には示されていない。
【0017】
第1基板11は、ガラスなどの透光性材料によって構成されており、液晶層30に面する第1主面11aを有する。上述したように、第1主面11aは表示領域DRおよび非表示領域NRを含む。複数のソースバスラインSL、複数のゲートバスラインGLおよび画素PXは、第1主面11aの表示領域DR内に配置されている。
【0018】
複数のソースバスラインSLは、y軸方向(第1方向)に伸びており、x軸方向に配列されている。複数のゲートバスラインGLは、y軸方向と直交するx軸方向(第2方向)に伸びており、y軸方向に配列されている。平面視において、複数のソースバスラインSLと複数のゲートバスラインGLとは互いに交差している。
【0019】
複数の画素PXは、x軸方向およびy軸方向の2次元に配置されており、複数のゲートバスラインGLのうちの隣接する一対のゲートバスラインGL、および、複数のソースバスラインSLのうちの隣接する一対のソースバスラインSLにそれぞれ囲まれている。
【0020】
図2に示すように、各画素PXは、スイッチング素子であるTFTと、画素電極PEとを含む。画素PXは、一対のソースバスラインSLの一方および一対のゲートバスラインGLの一方と接続されている。具体的には、TFTのゲート電極がゲートバスラインと接続され、ソース電極がソースバスラインと接続されている。TFTのドレイン電極は画素電極PEに接続されている。
【0021】
各画素のTFTおよびゲートバスラインGLは、図1に示すように、第1主面11aの表示領域DRに配置された画素回路層13に配置されている。また、第1主面11aの非表示領域NRには、ゲートドライバ、ソースドライバなどの周辺回路層12が配置される。
【0022】
ソースバスラインSLが画素回路層13上に配置され、平坦化層14がソースバスラインSLを覆うよう周辺回路層12上および画素回路層13上に配置される。
【0023】
画素電極PEは、平坦化層14上に配置され、絶縁層15が、画素電極PEを覆って平坦化層14上に配置されている。
【0024】
共通電極16は、絶縁層15上に配置されている。さらに、配向膜17が、共通電極16を覆って、絶縁層15上に配置されている。
【0025】
カラーフィルタ基板20は、第2基板22と、複数の金属ブラックマトリクス50と、第1樹脂ブラックマトリクス60とを含む。また、カラーフィルタ基板20は、複数のカラーフィルタ23と、平坦化層24と、配向膜25と、複数のフォトスペーサ26とを含む。
【0026】
第2基板22は、ガラスなどの透光性材料によって構成されており、液晶層30に面する第2主面22bを有する。アクティブマトリクス基板10と同様、第2主面22bは表示領域DRおよび非表示領域NRを含む。
【0027】
複数の金属ブラックマトリクス50は第2主面22bの表示領域DRに配置されている。また、第1樹脂ブラックマトリクス60は、第2主面22bの非表示領域NRに配置されている。金属ブラックマトリクス50は、クロム、チタンなどの金属膜によって構成されている。第1樹脂ブラックマトリクス60は、黒鉛などの黒色顔料が分散された樹脂によって構成されている。複数の金属ブラックマトリクス50および第1樹脂ブラックマトリクス60の構造については以下において詳述する。
【0028】
カラーフィルタ23は、複数の金属ブラックマトリクス50の間であって、アクティブマトリクス基板10の各画素PXに対応して配置されている。
【0029】
カラーフィルタ23は例えば、画素によって異なる色を有している。例えば、x軸方向には、赤色のカラーフィルタ23R、緑色のカラーフィルタ23G、青色のカラーフィルタ23Bが、この順で繰り返して配置される。一方、y軸方向には同じ色のカラーフィルタ23が配置されている。
【0030】
平坦化層24は、カラーフィルタ23、複数の金属ブラックマトリクス50および第1樹脂ブラックマトリクス60を覆って第2基板22上に配置されている。複数のフォトスペーサ26が平坦化層24上に配置され、配向膜25が平坦化層24上に配置されている。カラーフィルタ基板20は、第2主面22bと反対側の第1主面22aに透明電極21を備えていてもよい。透明電極21はカラーフィルタ基板20が帯電するのを抑制するために設けられる。
【0031】
アクティブマトリクス基板10と、カラーフィルタ基板20とはそれぞれの配向膜17および配向膜25が面するように所定の間隙で保持され、間隙に液晶層30が配置される。アクティブマトリクス基板10と、カラーフィルタ基板20との間であって、液晶層30の周囲にシール40が配置され、液晶層30を封止している。
【0032】
フォトスペーサ26は、液晶層30を保持する空間を維持するために設けられている。しかし、フォトスペーサ26が、アクティブマトリクス基板10の配向膜17と強く接して配向膜17にダメージを与えると、液晶層30中の液晶分子の配向に影響を与える場合がある。このような場合には、図3に示すように、アクティブマトリクス基板10の共通電極16上であって、平面視において、フォトスペーサ26と重なる領域にバンプ18を設けてもよい。バンプ18には配向膜17は形成されない。
【0033】
次に金属ブラックマトリクス50および第1樹脂ブラックマトリクス60の構造を説明する。図4は、金属ブラックマトリクス50および第1樹脂ブラックマトリクス60の平面図である。
【0034】
複数の金属ブラックマトリクス50は、それぞれ、y軸方向に伸びる部分を含んでいる。また、複数の金属ブラックマトリクス50は、平面視において、複数のソースバスラインSLとそれぞれ重なっている。本実施形態では、各金属ブラックマトリクス50は、y軸方向に配列された2以上の画素PXにまたがってy軸方向に伸び、矩形形状を有している。より具体的には、各金属ブラックマトリクス50は、表示領域DRのy軸方向の幅全体に渡って伸びる1つのストリップ形状を有している。各金属ブラックマトリクス50の両端は、非表示領域NRに達している。複数の金属ブラックマトリクス50は互いに独立しており、繋がっていない、つまり、複数の金属ブラックマトリクス50は互いに電気的に接続されていない。
【0035】
第1樹脂ブラックマトリクス60は、平面視において、複数の金属ブラックマトリクス50のうち、x軸方向において、最も外側に位置し、非表示領域NRに隣接した一対の金属ブラックマトリクス50の少なくとも一部をそれぞれ覆い、重なっている。また、本実施形態では、第1樹脂ブラックマトリクス60は、各金属ブラックマトリクスは50の両端を覆い、重なっている。
【0036】
第1樹脂ブラックマトリクス60と重なっている金属ブラックマトリクス50のx軸方向の幅は、他の金属ブラックマトリクス50のx軸方向の幅よりも大きいことが好ましい。例えば、第1樹脂ブラックマトリクス60と重なっている金属ブラックマトリクス50のx軸方向の幅は、他の金属ブラックマトリクス50のx軸方向の幅の2倍以上であることが好ましい。これにより、第1樹脂ブラックマトリクス60と金属ブラックマトリクス50との位置合わせ誤差が生じても、第1樹脂ブラックマトリクス60と金属ブラックマトリクス50との間に隙間が形成され、光漏れが生じるのを抑止することができる。
【0037】
本実施形態によれば、複数の金属ブラックマトリクス50は互いに独立している。このため、カラーフィルタ基板20を作製する際に、静電気が発生しても、静電気は各金属ブラックマトリクス50内で蓄積されるにとどまる。よって、各金属ブラックマトリクスに蓄積される電荷量が少なくなり、静電破壊の可能性を抑制できる。また、金属ブラックマトリクス50が第1樹脂ブラックマトリクスと接触している場合でも、多くの電荷が一カ所に集まり、金属ブラックマトリクス50から、接触している第1樹脂ブラックマトリクス60へ、蓄積した多量の静電気が放電され、静電破壊が生じるのが抑制される。
【0038】
図5は従来の金属ブラックマトリクス150の構造を示す。従来の金属ブラックマトリクス150は、表示領域DRに形成された複数のストライプ状部分の両端が互いに接続された構造を備えている。このため、金属ブラックマトリクス150は、全体として電気的に接続された1つの導電体である。このような構造を備えていると、各部で帯電した電荷は、金属ブラックマトリクス150内で自由に移動し、最も電圧が高く放電しやすい領域に集中する。つまり、集電作用が生じる。その結果、第1樹脂ブラックマトリクス60に静電破壊が生じやすくなる。
【0039】
(第2実施形態)
図6は本実施形態の液晶表示パネルの複数の金属ブラックマトリクス50および第1樹脂ブラックマトリクス60の平面図である。第2実施形以降の実施形態では、主として第1実施形態と異なる点を詳細に説明する。
【0040】
本実施形態では、複数の金属ブラックマトリクス50は、x軸方向およびy軸方向の2次元に配置されている。複数の金属ブラックマトリクス50は互いに独立している。各金属ブラックマトリクス50は、y軸方向に伸びる矩形形状を有しており、平面視において、ソースバスラインSLと重なっている。また、各金属ブラックマトリクス50のy軸方向の長さは、画素PXの長さ以下である。
【0041】
第1樹脂ブラックマトリクス60は、平面視において、複数の金属ブラックマトリクス50のうち、x軸方向において、最も外側に位置し、非表示領域NRに隣接した一対の金属ブラックマトリクス50の少なくとも一部をそれぞれ覆い、重なっている。第1樹脂ブラックマトリクス60は、x軸方向において、最も外側に位置する金属ブラックマトリクス50全体を覆い、内縁60eが最も外側に位置する金属ブラックマトリクス50よりも表示領域の中心側に位置していることが好ましい。内縁60eは、最も外側に位置する金属ブラックマトリクス50の内縁よりも数μm程度内側まで覆っていることがより好ましい。これにより、金属ブラックマトリクス50および第1樹脂ブラックマトリクス60によって形成されるブラックマトリクスの内縁に凹凸が形成されなくなる。よって、画面とその周囲の額縁との境界が、ジャギーになることが避けられる。
【0042】
本実施形態によれば、金属ブラックマトリクス50のy軸方向の長さが画素PXの長さ以下である。つまり、金属ブラックマトリクス50はy軸方向において画素ごとに分離している。このため、各金属ブラックマトリクス50の面積は、第1実施形態の金属ブラックマトリクス50の面積よりも小さくなっている。このため、各金属ブラックマトリクス50に蓄積される静電気も少なくなり、第1樹脂ブラックマトリクス60の静電破壊が抑制される。
【0043】
図7に示すように、複数の金属ブラックマトリクス50は、x軸方向において、最も外側に位置する一対の金属ブラックマトリクス50の全体が、表示領域DR内に位置するように配置してもよい。言い換えると、第1樹脂ブラックマトリクス60は、平面視において、複数の金属ブラックマトリクス50のうち、x軸方向において、最も非表示領域NRに近接した金属ブラックマトリクス50と重なっていなくてもよい。このような構成によっても、金属ブラックマトリクス50および第1樹脂ブラックマトリクス60によって形成されるブラックマトリクスの内縁に凹凸が形成されなくなる。
【0044】
(第3実施形態)
図8は本実施形態の液晶表示パネルの複数の金属ブラックマトリクス50および第1樹脂ブラックマトリクス60の平面図である。
【0045】
複数の金属ブラックマトリクス50は、x軸方向およびy軸方向の2次元に配置されている。複数の金属ブラックマトリクス50は互いに独立している。各金属ブラックマトリクス50は、L字形状を有している。具体的には、各金属ブラックマトリクス50は、平面視において、y軸方向に伸び、ソースバスラインSLと重なっている第1部分51と、x軸方向に伸びる第2部分52とを含む。第1部分51の一端と第2部分52の一端とは互いに接続されている。
【0046】
第1部分51のy軸方向の長さは、画素PXのy軸方向の長さ以下であり、第2部分52のx軸方向の長さは、画素PXのx方向の長さ以下である。第1部分51のx軸方向の幅は、第2部分52のy軸方向の幅と同じであってもよいし、異なっていてもよい。
【0047】
第1樹脂ブラックマトリクス60は、平面視において、複数の金属ブラックマトリクス50のうち、x軸方向において、最も外側に位置し、非表示領域NRに隣接した一対の金属ブラックマトリクス50の少なくとも一部をそれぞれ覆い、重なっている。本実施形態では、第1樹脂ブラックマトリクス60は、表示領域DRの最も外側に位置する金属ブラックマトリクス50の第1部分51全体を覆っている。
【0048】
本実施形態によれば、第1および2実施形態と同様、複数の金属ブラックマトリクス50が独立しているため、各金属ブラックマトリクス50に蓄積される静電気も少なくなり、第1樹脂ブラックマトリクス60の静電破壊が抑制される。
【0049】
第2実施形態と同様、図9に示すように、複数の金属ブラックマトリクス50は、x軸方向において、最も外側に位置する一対の金属ブラックマトリクス50の全体が、表示領域DR内に位置するように配置してもよい。言い換えると、第1樹脂ブラックマトリクス60は、平面視において、複数の金属ブラックマトリクス50のうち、x軸方向において、最も非表示領域NRに近接した金属ブラックマトリクス50と重なっていなくてもよい。このような構成によっても、金属ブラックマトリクス50および第1樹脂ブラックマトリクス60によって形成されるブラックマトリクスの内縁に凹凸が形成されなくなる。
【0050】
(第4実施形態)
図10は本実施形態の液晶表示パネルの複数の金属ブラックマトリクス50および第1樹脂ブラックマトリクス60の平面図である。
【0051】
複数の金属ブラックマトリクス50は、x軸方向およびy軸方向の2次元に配置されている。また、複数の金属ブラックマトリクス50は、x軸方向に配列された複数の画素PXにおいて一つ置きに位置し、複数の金属ブラックマトリクス50は互いに独立している。
【0052】
各金属ブラックマトリクス50は、底が角ばったU字形状を有している。具体的には、各金属ブラックマトリクス50は、それぞれy軸方向に伸びる一対の第1部分と、x軸方向に伸びる第2部分52とを含む。一対の第1部分51は、平面視において、画素PXを挟む一対のソースバスラインSLと重なっている。また、第1部分51のy軸方向の長さは、画素PXのy軸方向の長さ以下である。第2部分52のx軸方向の長さは、画素PXのx方向の長さ以下であり、第2部分52の両端は、一対の第1部分51の一端にそれぞれ接続されている。第1部分51のx軸方向の幅は、第2部分52のy軸方向の幅と同じであってもよいし、異なっていてもよい。
【0053】
第1樹脂ブラックマトリクス60は、平面視において、複数の金属ブラックマトリクス50のうち、x軸方向において、最も外側に位置し、非表示領域NRに隣接した一対の金属ブラックマトリクス50の少なくとも一部をそれぞれ覆い、重なっている。本実施形態では、第1樹脂ブラックマトリクス60は、表示領域DRの最も外側に位置する金属ブラックマトリクス50の非表示領域NRに近接する第1部分51全体を覆っている。
【0054】
本実施形態によれば、第1および2実施形態と同様、複数の金属ブラックマトリクス50が独立しているため、各金属ブラックマトリクス50に蓄積される静電気も少なくなり、第1樹脂ブラックマトリクス60の静電破壊が抑制される。
【0055】
(第5実施形態)
図11は本実施形態の液晶表示パネルの複数の金属ブラックマトリクス50および第1樹脂ブラックマトリクス60の平面図である。
【0056】
複数の金属ブラックマトリクス50は、x軸方向およびy軸方向の2次元に配置されている。また、複数の金属ブラックマトリクス50は、x軸方向に配列された複数の画素PXにおいて一つ置きに位置し、複数の金属ブラックマトリクス50は互いに独立している。
【0057】
各金属ブラックマトリクス50は、H字形状を有している。具体的には、各金属ブラックマトリクス50は、それぞれy軸方向に伸びる一対の第1部分と、x軸方向に伸びる第3部分53とを含む。一対の第1部分51は、平面視において、画素PXを挟む一対のソースバスラインSLと重なっている。また、各第1部分51は、y軸方向に隣接した2つの画素にまたがって伸びており、第1部分51のy軸方向の長さは、画素PXのy軸方向の長さの2倍以下である。
【0058】
第3部分53は、平面視においてゲートバスラインGLと重なっており、第2部分52のx軸方向の長さは、画素PXのx方向の長さ以下である。第3部分53の両端は、一対の第1部分51の中央付近にそれぞれ接続されている。第1部分51のx軸方向の幅は、第3部分53のy軸方向の幅と同じであってもよいし、異なっていてもよい。
【0059】
第1樹脂ブラックマトリクス60は、平面視において、複数の金属ブラックマトリクス50のうち、x軸方向において、最も外側に位置し、非表示領域NRに隣接した一対の金属ブラックマトリクス50の少なくとも一部をそれぞれ覆い、重なっている。本実施形態では、第1樹脂ブラックマトリクス60は、表示領域DRの最も外側に位置する金属ブラックマトリクス50の非表示領域NRに近接する第1部分51全体を覆っている。
【0060】
本実施形態によれば、第1および2実施形態と同様、複数の金属ブラックマトリクス50が独立しているため、各金属ブラックマトリクス50に蓄積される静電気も少なくなり、第1樹脂ブラックマトリクス60の静電破壊が抑制される。
【0061】
(第6実施形態)
図12は本実施形態の液晶表示パネルの複数の金属ブラックマトリクス50および第1樹脂ブラックマトリクス60の平面図である。
【0062】
複数の金属ブラックマトリクス50は、x軸方向およびy軸方向の2次元に配置されている。また、複数の金属ブラックマトリクス50は、x軸方向に配列された複数の画素PXにおいて一つ置きに位置し、複数の金属ブラックマトリクス50は互いに独立している。
【0063】
各金属ブラックマトリクス50は、中空四角(hollow square)形状を有している。具体的には、各金属ブラックマトリクス50は、それぞれy軸方向に伸びる一対の第1部分と、x軸方向に伸びる一対の第2部分52とを含む。
【0064】
一対の第1部分51は、平面視において、画素PXを挟む一対のソースバスラインSLと重なっている。また、各第1部分51のy軸方向の長さは、画素PXのy軸方向の長さ以下である。
【0065】
一対の第2部分52の両端は、一対の第1部分51の両端にそれぞれ接続されている。具体的には、一方の第2部分52の両端が、一対の第1部分51の一端にそれぞれ接続され、他方の第2部分52の両端が、一対の第1部分51の他端にそれぞれ接続されている。
【0066】
第1樹脂ブラックマトリクス60は、平面視において、複数の金属ブラックマトリクス50のうち、x軸方向において、最も外側に位置し、非表示領域NRに隣接した一対の金属ブラックマトリクス50の少なくとも一部をそれぞれ覆い、重なっている。本実施形態では、第1樹脂ブラックマトリクス60は、表示領域DRの最も外側に位置する金属ブラックマトリクス50の非表示領域NRに近接する第1部分51全体を覆っている。
【0067】
本実施形態によれば、第1および2実施形態と同様、複数の金属ブラックマトリクス50が独立しているため、各金属ブラックマトリクス50に蓄積される静電気も少なくなり、第1樹脂ブラックマトリクス60の静電破壊が抑制される。
【0068】
(第7実施形態)
図13は本実施形態の液晶表示パネルの複数の金属ブラックマトリクス50および第1樹脂ブラックマトリクス60の平面図である。
【0069】
複数の金属ブラックマトリクス50は、x軸方向およびy軸方向の2次元に配置されている。また、複数の金属ブラックマトリクス50は、x軸方向に配列された複数の画素PXにおいて一つ置きに位置し、複数の金属ブラックマトリクス50は互いに独立している。
【0070】
各金属ブラックマトリクス50は、中空四角がy軸方向において2つ繋がった形状を有している。具体的には、各金属ブラックマトリクス50は、それぞれy軸方向に伸びる一対の第1部分と、x軸方向に伸びる一対の第2部分52と、x軸方向に伸び、平面視において一対の第2部分52の間に位置する第3部分53とを含む。
【0071】
一対の第1部分51は、平面視において、画素PXを挟む一対のソースバスラインSLと重なっている。また、各第1部分51は、y軸方向に隣接した2つの画素にまたがって伸びており、第1部分51のy軸方向の長さは、画素PXのy軸方向の長さの2倍以下である。
【0072】
一対の第2部分52の両端は、一対の第1部分51の両端にそれぞれ接続されている。具体的には、一方の第2部分52の両端が、一対の第1部分51の一端にそれぞれ接続され、他方の第2部分52の両端が、一対の第1部分51の他端にそれぞれ接続されている。
【0073】
第3部分53は、x軸方向に隣接する2つの画素PXの間に位置するゲートバスラインGLと重なっている。第3部分53の両端は、一対の第1部分51の中央近傍にそれぞれ接続されている。
【0074】
第1樹脂ブラックマトリクス60は、平面視において、複数の金属ブラックマトリクス50のうち、x軸方向において、最も外側に位置し、非表示領域NRに隣接した一対の金属ブラックマトリクス50の少なくとも一部をそれぞれ覆い、重なっている。本実施形態では、第1樹脂ブラックマトリクス60は、表示領域DRの最も外側に位置する金属ブラックマトリクス50の非表示領域NRに近接する第1部分51全体を覆っている。
【0075】
本実施形態によれば、第1および2実施形態と同様、複数の金属ブラックマトリクス50が独立しているため、各金属ブラックマトリクス50に蓄積される静電気も少なくなり、第1樹脂ブラックマトリクス60の静電破壊が抑制される。
【0076】
(第8実施形態)
図14は本実施形態の液晶表示パネルの複数の金属ブラックマトリクス50および第1樹脂ブラックマトリクス60の平面図である。
【0077】
複数の金属ブラックマトリクス50は、x軸方向およびy軸方向の2次元に配置されている。また、x軸方向において隣接する2つの金属ブラックマトリクス50は、1つの画素PXを隔てて位置している。複数の金属ブラックマトリクス50は互いに独立している。
【0078】
各金属ブラックマトリクス50は、中空四角が、x軸方向およびy軸方向にそれぞれ2つずつ配列され、繋がった形状を有している。具体的には、各金属ブラックマトリクス50は、それぞれy軸方向に伸びる3つの第1部分と、x軸方向に伸びる一対の第2部分52と、x軸方向に伸び、平面視において一対の第2部分52の間に位置する第3部分53とを含む。
【0079】
3つの第1部分51は、平面視において、x軸方向に隣接する2つの画素PXを挟む2つのソースバスラインSLおよび2つの画素PXの間に位置する1つのソースバスラインSLと重なっている。また、各第1部分51は、y軸方向に隣接した2つの画素にまたがって伸びており、第1部分51のy軸方向の長さは、画素PXのy軸方向の長さの2倍以下である。
【0080】
一対の第2部分52の両端は、3つの第1部分51の両端にそれぞれ接続されている。具体的には、一方の第2部分52の両端が、3つの第1部分51の一端にそれぞれ接続され、他方の第2部分52の両端が、3つの第1部分51の他端にそれぞれ接続されている。
【0081】
第3部分53は、x軸方向に隣接する2つの画素PXの間に位置するゲートバスラインGLと重なっている。第3部分53の両端は、一対の第1部分51の中央近傍にそれぞれ接続されている。
【0082】
第1樹脂ブラックマトリクス60は、平面視において、複数の金属ブラックマトリクス50のうち、x軸方向において、最も外側に位置し、非表示領域NRに隣接した一対の金属ブラックマトリクス50の少なくとも一部をそれぞれ覆い、重なっている。本実施形態では、第1樹脂ブラックマトリクス60は、表示領域DRの最も外側に位置する金属ブラックマトリクス50の非表示領域NRに近接する第1部分51全体を覆っている。
【0083】
本実施形態によれば、第1および2実施形態と同様、複数の金属ブラックマトリクス50が独立しているため、各金属ブラックマトリクス50に蓄積される静電気も少なくなり、第1樹脂ブラックマトリクス60の静電破壊が抑制される。
【0084】
(第9実施形態)
図15は本実施形態の液晶表示パネルの複数の金属ブラックマトリクス50および第1樹脂ブラックマトリクス60の平面図である。
【0085】
複数の金属ブラックマトリクス50は、x軸方向およびy軸方向の2次元に配置されている。x軸方向において隣接する2つの金属ブラックマトリクス50は、1つの画素PXを隔てて位置している。複数の金属ブラックマトリクス50は互いに独立している。
【0086】
各金属ブラックマトリクス50は、中空四角が3つx軸方向に連なった形状を有している。具体的には、各金属ブラックマトリクス50は、それぞれy軸方向に伸びる4つの第1部分51と、x軸方向に伸びる一対の第2部分52とを含む。
【0087】
4つの第1部分51は、平面視において、x軸方向に隣接する3つの画素PXを挟む2つのソースバスラインSLおよび隣接する3つの画素PXの間に位置する2つのソースバスラインSLと重なっている。また、各第1部分51のy軸方向の長さは、画素PXのy軸方向の長さ以下である。
【0088】
一対の第2部分52の両端は、4つの第1部分51の両端にそれぞれ接続されている。具体的には、一方の第2部分52の両端が、4つの第1部分51の一端にそれぞれ接続され、他方の第2部分52の両端が4つの第1部分51の他端にそれぞれ接続されている。
【0089】
第1樹脂ブラックマトリクス60は、平面視において、複数の金属ブラックマトリクス50のうち、x軸方向において、最も外側に位置し、非表示領域NRに隣接した一対の金属ブラックマトリクス50の少なくとも一部をそれぞれ覆い、重なっている。本実施形態では、第1樹脂ブラックマトリクス60は、表示領域DRの最も外側に位置する金属ブラックマトリクス50の非表示領域NRに近接する第1部分51全体を覆っている。
【0090】
本実施形態によれば、第1および2実施形態と同様、複数の金属ブラックマトリクス50が独立しているため、各金属ブラックマトリクス50に蓄積される静電気も少なくなり、第1樹脂ブラックマトリクス60の静電破壊が抑制される。
【0091】
(第10実施形態)
図16は、本実施形態の液晶表示パネルの複数の金属ブラックマトリクス50および第1樹脂ブラックマトリクス60の平面図である。
【0092】
複数の金属ブラックマトリクス50は、x軸方向およびy軸方向の2次元に配置されている。x軸方向において隣接する2つの金属ブラックマトリクス50は、1つの画素PXを隔てて位置している。複数の金属ブラックマトリクス50は互いに独立している。
【0093】
各金属ブラックマトリクス50は、中空四角が4つx軸方向に連なった形状を有している。具体的には、各金属ブラックマトリクス50は、それぞれy軸方向に伸びる5つの第1部分51と、x軸方向に伸びる一対の第2部分52とを含む。
【0094】
5つの第1部分51は、平面視において、x軸方向に隣接する4つの画素PXを挟む2つのソースバスラインSLおよび隣接する4つの画素PXの間に位置する3つのソースバスラインSLと重なっている。また、各第1部分51のy軸方向の長さは、画素PXのy軸方向の長さ以下である。
【0095】
一対の第2部分52の両端は、5つの第1部分51の両端にそれぞれ接続されている。具体的には、一方の第2部分52の両端が、4つの第1部分51の一端にそれぞれ接続され、他方の第2部分52の両端が5つの第1部分51の他端にそれぞれ接続されている。
【0096】
第1樹脂ブラックマトリクス60は、平面視において、複数の金属ブラックマトリクス50のうち、x軸方向において、最も外側に位置し、非表示領域NRに隣接した一対の金属ブラックマトリクス50の少なくとも一部をそれぞれ覆い、重なっている。本実施形態では、第1樹脂ブラックマトリクス60は、表示領域DRの最も外側に位置する金属ブラックマトリクス50の非表示領域NRに近接する第1部分51全体を覆っている。
【0097】
本実施形態によれば、第1および2実施形態と同様、複数の金属ブラックマトリクス50が独立しているため、各金属ブラックマトリクス50に蓄積される静電気も少なくなり、第1樹脂ブラックマトリクス60の静電破壊が抑制される。
【0098】
(第11実施形態)
図17は、本実施形態の液晶表示パネルの複数の金属ブラックマトリクス50およゲートバスラインGLの平面図である。
【0099】
本実施形態の液晶表示パネルは、ゲートバスラインGLが複数の金属ブラックマトリクス50との間で所定の位置関係を満たしている点で第6実施形態の液晶表示パネルと異なる。
【0100】
各金属ブラックマトリクス50は中空四角形状を有しており、第6実施形態で説明したように、x軸方向およびy軸方向に2次元に配置されている。
【0101】
各ゲートバスラインGLのy軸方向の幅Wgは、y軸方向に隣接する2つの金属ブラックマトリクス50の間の距離Lよりも大きい。つまり、Wg>Lの関係を満たしている。
【0102】
この関係を満たしていることによって、y軸方向に隣接する金属ブラックマトリクス50の間は、ゲートバスラインGLで遮光することできる。よって、本実施形態によれば、光漏れを抑制し、黒レベルが高められた高コントラストの画像を表示することが可能な液晶表示パネルが実現する。
【0103】
(第12実施形態)
図18は、本実施形態の液晶表示パネルの複数の金属ブラックマトリクス50およびソースバスラインSLの平面図である。
【0104】
本実施形態の液晶表示パネルは、ソースバスラインSLが複数の金属ブラックマトリクス50との間で所定の位置関係を満たしている点で第2実施形態の液晶表示パネルと異なる。
【0105】
各金属ブラックマトリクス50は矩形形状を有しており、第2実施形態で説明したように、x軸方向およびy軸方向に2次元に配置されている。
【0106】
各ソースバスラインSLのx軸方向の幅Wsは、金属ブラックマトリクス50のx軸方向の幅間の距離Wbよりも大きい。つまり、Ws>Wbの関係を満たしている。
【0107】
この関係を満たしていることによって、y軸方向に隣接する金属ブラックマトリクス50の間は、ゲートバスラインGLで遮光することできる。よって、本実施形態によれば、光漏れを抑制し、黒レベルが高められた高コントラストの画像を表示することが可能な液晶表示パネルが実現する。
【0108】
(第13実施形態)
図19は、本実施形態の液晶表示パネルの複数の金属ブラックマトリクス50、ゲートバスラインGLおよびソースバスラインSLの平面図である。
【0109】
本実施形態の液晶表示パネルは、第12の実施形態の液晶表示パネルにおいて、さらに、第11の実施形態の特徴を備えている。
【0110】
具体的には、各ゲートバスラインGLのy軸方向の幅Wgは、y軸方向に隣接する2つの金属ブラックマトリクス50の間の距離Lよりも大きい。つまり、Wg>Lの関係を満たしている。また、各ソースバスラインSLのx軸方向の幅Wsは、金属ブラックマトリクス50のx軸方向の幅間の距離Wbよりも大きい。つまり、Ws>Wbの関係を満たしている。
【0111】
これらの関係を満たしていることによって、より確実に光漏れを抑制し、黒レベルが高められた高コントラストの画像を表示することが可能な液晶表示パネルが実現する。
【0112】
(第14実施形態)
図20は、本実施形態の液晶表示パネルの複数の金属ブラックマトリクス50および遮光部19の平面図である。また、図21は、本実施形態の液晶表示パネルのアクティブマトリクス基板10の平面図であって、主要な構成要素を示している。
【0113】
本実施形態の液晶表示パネルにおいて、アクティブマトリクス基板10は、複数の遮光部19をさらに備えている。複数の遮光部19は、複数のソースバスラインSLと、複数のゲートバスラインGLの交差領域にそれぞれ位置している。遮光部19は、例えば、クロム、チタンなどの金属膜によって構成されている。
【0114】
遮光部19は、TFTよりも第1基板11側に位置しており、平面視において、少なくともTFTのチャネル領域CRをと重なっている。各遮光部19は平面視において、矩形形状を有しており、各遮光部19のy軸方向における幅Wsyは、y軸方向において隣接する2つの金属ブラックマトリクス50の間の距離Lよりも大きい。また、好ましくは、遮光部19のx軸方向における幅Wsxは、金属ブラックマトリクス50のx軸方向における幅Wbよりも大きい。
【0115】
アクティブマトリクス基板10が遮光部19を備えていることによって、y方向に隣接した金属ブラックマトリクス50間における光漏れを効果的に抑制することができる。また、光漏れを抑制するためにゲートバスラインGLおよびソースバスラインSLの幅を大きくしなくてもよいため、高い画素開口率を維持することができる。
【0116】
(第16実施形態)
図22は、本実施形態の液晶表示パネルの複数の金属ブラックマトリクス50および第1樹脂ブラックマトリクス60の平面図である。また、図23は、本実施形態の液晶表示パネルのカラーフィルタ基板20の断面図であって、主要な構成要素を示している。
【0117】
本実施形態の液晶表示パネルにおいて、カラーフィルタ基板20は、第2主面22b上に配置された複数の第2樹脂ブラックマトリクス27をさらに備えている。複数の第2樹脂ブラックマトリクス27は、y軸方向に配列された複数の金属ブラックマトリクス50の間にそれぞれ位置している。各第2樹脂ブラックマトリクス27は、平面視において例えば、矩形形状を有している。好ましくは、第2樹脂ブラックマトリクス27は、y軸方向において、両端が金属ブラックマトリクス50の端部を覆っている。
【0118】
図23に示すように、複数のフォトスペーサ26は、複数の第2樹脂ブラックマトリクス27の上にそれぞれ配置されていてもよい。
【0119】
各第2樹脂ブラックマトリクス27のy軸方向における幅Wbyは、y軸方向において隣接する2つの金属ブラックマトリクス50の間の距離Lよりも大きい。また、好ましくは、第2樹脂ブラックマトリクス27のx軸方向における幅Wbxは、金属ブラックマトリクス50のx軸方向における幅Wbよりも大きい。
【0120】
カラーフィルタ基板20が第2樹脂ブラックマトリクス27を備えていることによって、y方向に隣接した金属ブラックマトリクス50間における光漏れを効果的に抑制することができる。また、光漏れを抑制するためにゲートバスラインGLおよびソースバスラインSLの幅を大きくしなくてもよいため、高い画素開口率を維持することができる。
【0121】
(第17実施形態)
図24は、本実施形態の液晶表示パネルの複数の金属ブラックマトリクス50および第1樹脂ブラックマトリクス60の平面図である。
【0122】
本実施形態の液晶表示パネルのカラーフィルタ基板20は、複数のダミー金属ブラックマトリクス55をさらに含んでいる点で第2実施形態の液晶表示パネルと異なる。複数のダミー金属ブラックマトリクス55は、例えば、金属ブラックマトリクス50と同じ形状を有しており、軸方向およびy軸方向に金属ブラックマトリクス50と同じピッチで非表示領域NRに配置されている。複数のダミー金属ブラックマトリクス55は互いに独立しており、接続されていない。ダミー金属ブラックマトリクス55は、例えば、金属ブラックマトリクス50と同じ金属膜によって構成され、同じ工程によって形成される。
【0123】
第1樹脂ブラックマトリクス60は、複数のダミー金属ブラックマトリクス55を覆って非表示領域NRに配置されている。第1樹脂ブラックマトリクス60は、非表示領域NRにおいて主として遮光機能を奏する。一方、複数のダミー金属ブラックマトリクス55は、導電性を利用して静電気を分散させて蓄積する。
【0124】
本実施形態の液晶表示パネルによれば、ダミー金属ブラックマトリクス55が非表示領域NRに配置されていることによって、カラーフィルタ基板20の搬送等、製造工程中に発生した静電気の電荷が、カラーフィルタ基板20の表示領域DRおよび非表示領域NRに分散して蓄積される。また、複数のダミー金属ブラックマトリクス55および複数の金属ブラックマトリクス50は互いに独立しているため、分散して蓄積した電荷が、一か所に集まることがない。このため、電荷が一か所に集中し、放電するのが抑制される。
【0125】
(他の形態)
本開示の液晶表示パネルは上記実施形態に限られず、種々の改変が可能である。まず、液晶表示装置の駆動方法は上記実施形態に限られず、種々の駆動方法の液晶表示パネルに本開示の影響表示パネルを適用することが可能である。
また、第1~第17実施形態は、適宜組み合わせて実施をすることが可能である。例えば第11~第17実施形態は、第1~第10実施形態と好適に組み合わせることができる。
また、図7に示す形態は、第4~第10実施形態に示す構造と組み合わせてもよい。
【0126】
本開示の液晶表示パネルは以下のようにも説明できる。
【0127】
第1の構成に係る液晶表示パネルは、
アクティブマトリクス基板と、アクティブマトリクス基板と対向するように配置されたカラーフィルタ基板と、アクティブマトリクス基板とカラーフィルタ基板との間に位置する液晶層と、
を備えた液晶表示パネルであって、
アクティブマトリクス基板は、
液晶層に面し、表示領域および表示領域を囲み表示領域の外側に位置する非表示領域を含む第1主面を有する第1基板と、
第1基板の表示領域に位置し、第1方向に伸びる複数のソースバスラインと、
第1基板の表示領域に位置し、複数のソースバスラインと交差し、第2方向に伸びる複数のゲートバスラインと、
第1方向および第2方向の2次元に配列され、複数のゲートバスラインのうちの隣接する一対のゲートバスライン、および、複数のソースバスラインのうちの隣接する一対のソースバスラインにそれぞれ囲まれた複数の画素と、
を備え、
カラーフィルタ基板は、
液晶層に面し、表示領域および表示領域を囲み表示領域の外側に位置する非表示領域を含む第2主面を有する第2基板と、
第2基板の表示領域に配置された複数の金属ブラックマトリクスと、
第2基板の非表示領域に配置された第1樹脂ブラックマトリクスと、
を備え、
複数の金属ブラックマトリクスは、少なくとも第1方向に伸びる部分を含み、かつ、平面視において、複数のソースバスラインとそれぞれ重なっており、
複数の金属ブラックマトリクスは互いに独立している。
【0128】
第1の構成によれば、複数の金属ブラックマトリクスがは互いに独立していため、カラーフィルタ基板の製造途中に発生する静電気によってが発生しても、静電気は各金属ブラックマトリクス内で蓄積されるにとどまる。よって、多くの電荷が一か所に集中することが抑制され、静電破壊が生じる可能性が抑制される。仮に、第1樹脂ブラックマトリクスと金属ブラックマトリクスが接触していても、蓄積される電荷量が少なくなるため、第1樹脂ブラックマトリクスに静電破壊が生じるのが抑制される。
【0129】
第2の構成に係る液晶表示パネルは、第1の構成において、各金属ブラックマトリクスは、矩形形状を有していてもよい。
【0130】
第3の構成に係る液晶表示パネルは、第1の構成において、各金属ブラックマトリクスは、第1方向に配列された2以上の画素にまたがって第1方向に伸びていてもよい。
【0131】
第4の構成に係る液晶表示パネルは、第2の構成において、複数の金属ブラックマトリクスは、第1方向および第2方向に2次元に配置され、第1方向において、各金属ブラックマトリクスの長さは、画素の長さ以下であってもよい。
【0132】
第5の構成に係る液晶表示パネルは、第1の構成において、複数の金属ブラックマトリクスは、第1方向および第2方向に2次元に配置され、各金属ブラックマトリクスは、平面視において、第1方向に伸び、ソースバスラインと重なっている第1部分と、第2方向に伸びる第2部分とを含み、第1部分の一端と第2部分の一端とが互いに接続されていてもよい。
【0133】
第6の構成に係る液晶表示パネルは、第1の構成において、
複数の金属ブラックマトリクスは、第1方向および第2方向に2次元に配置され、かつ、第2方向に配列された複数の画素において一つ置きに位置し、
各金属ブラックマトリクスは、それぞれ第1方向に伸びる一対の第1部分と、第2方向に伸びる第2部分とを含み、
一対の第1部分は、平面視において、各画素を挟む一対のソースバスラインと重なっており、
第1方向において、各第1部分の長さは、画素の長さ以下であり、
第2部分の両端は、一対の第1部分の一端にそれぞれ接続されていてもよい。
【0134】
第7の構成に係る液晶表示パネルは、第1の構成において、
複数の金属ブラックマトリクスは、第1方向および第2方向に2次元に配置され、かつ、第2方向に配列された複数の画素において一つ置きに位置し、
各金属ブラックマトリクスは、それぞれ第1方向に伸びる一対の第1部分と、第3方向に伸びる第3部分とを含み、
一対の第1部分のそれぞれは、平面視において、各画素を挟む一対のソースバスラインと重なっており、かつ、第1方向に隣接する2つの画素にまたがって伸びており、
第3部分は平面視において隣接する2つの画素の間に位置するゲートバスラインと重なっており、
第3部分の両端は、一対の第1部分の両端にそれぞれ接続されていてもよい。
【0135】
第8の構成に係る液晶表示パネルは、第1の構成において、
複数の金属ブラックマトリクスは、第1方向および第2方向に2次元に配置され、かつ、第2方向に配列された複数の画素において一つ置きに位置し、
各金属ブラックマトリクスは、それぞれ第1方向に伸びる一対の第1部分と、それぞれ第2方向に伸びる一対の第2部分とを含み、
一対の第1部分は、平面視において、各画素を挟む一対のソースバスラインと重なっており、
第1方向において、一対の第1部分の長さは、それぞれ画素の長さ以下であり、
一対の第2部分の両端が、一対の第1部分の両端にそれぞれ接続されていてもよい。
【0136】
第9の構成に係る液晶表示パネルは、第1の構成において、
複数の金属ブラックマトリクスは、第1方向および第2方向に2次元に配置され、かつ、第2方向に配列された複数の画素において一つ置きに位置し、
各金属ブラックマトリクスは、それぞれ第1方向に伸びる一対の第1部分と、それぞれ第2方向に伸びる一対の第2部分と、第2方向に伸び、平面視において一対の第2部分の間に位置する第3部分とを含み、
一対の第1部分は、平面視において、各画素を挟む一対のソースバスラインと重なっており、
一対の第1部分のそれぞれは、平面視において、各画素を挟む一対のソースバスラインと重なっており、かつ、第1方向に隣接する2つの画素にまたがって伸びており、
一対の第2部分の両端が、一対の第1部分の両端とそれぞれ接続され、
第3部分は、第1方向に隣接する2つの画素の間に位置するゲートバスラインと重なっており、
第3部分の両端が、一対の第1部分にそれぞれ接続されていてもよい。
【0137】
第10の構成に係る液晶表示パネルは、第1の構成において、
複数の金属ブラックマトリクスは、第1方向および第2方向に2次元に配置され、
第2方向において隣接する金属ブラックマトリクスは、1つの画素を隔てて位置しており、
各金属ブラックマトリクスは、それぞれ第1方向に伸びる3つの第1部分と、それぞれ第2方向に伸びる一対の第2部分と、第2方向に伸び、平面視において一対の第2部分の間に位置する第3部分とを含み、
3つの第1部分は、平面視において、第2方向に隣接する2つの画素を挟む2つのソースバスラインおよび隣接する2つの画素の間に位置する1つのソースバスラインと重なっており、かつ、第1方向に隣接する2つの画素にまたがって伸びており、
一対の第2部分が、3つの第1部分の両端にそれぞれ接続され、
第3部分は、第1方向に隣接する2つの画素の間に位置するゲートバスラインと重なっており、
第3部分の両端が、一対の第1部分にそれぞれ接続されていてもよい。
【0138】
第11の構成に係る液晶表示パネルは、第1の構成において、
複数の金属ブラックマトリクスは、第1方向および第2方向に2次元に配置され、
第2方向において隣接する金属ブラックマトリクスは、1つの画素を隔てて位置しており、
各金属ブラックマトリクスは、それぞれ第1方向に伸びる4つの第1部分と、それぞれ第2方向に伸びる一対の第2部分とを含み、
4つの第1部分は、平面視において、第2方向に隣接する3つの画素を挟む2つのソースバスラインおよび隣接する3つの画素の間に位置する2つのソースバスラインと重なっており、
第1方向において、4つの第1部分の長さは、それぞれ画素の長さ以下であり、
一対の第2部分が、4つの第1部分の両端にそれぞれ接続されていてもよい。
【0139】
第12の構成に係る液晶表示パネルは、第1の構成において、
複数の金属ブラックマトリクスは、第1方向および第2方向に2次元に配置され、
第2方向において隣接する金属ブラックマトリクスは、1つの画素を隔てて位置しており、
各金属ブラックマトリクスは、それぞれ第1方向に伸びる5つの第1部分と、それぞれ第2方向に伸びる一対の第2部分とを含み、
5つの第1部分は、平面視において、第2方向に隣接する4つの画素を挟む2つのソースバスラインおよび隣接する4つの画素の間に位置する3つのソースバスラインと重なっており、
第1方向において、5つの第1部分の長さは、それぞれ画素の長さ以下であり、
一対の第2部分が、5つの第1部分の両端にそれぞれ接続されていてもよい、
第13の構成に係る液晶表示パネルは、第1から第12の構成のいずれか1つにおいて、各ゲートバスラインの第1方向の幅は、第1方向に隣接する2つの金属ブラックマトリクスの間の距離よりも大きくてもよい。
【0140】
第14の構成に係る液晶表示パネルは、第1から第12の構成のいずれか1つにおいて各ソースバスラインの第2方向の幅は、各金属ブラックマトリクスの第2方向の幅よりも大きくてもよい。
【0141】
第15の構成に係る液晶表示パネルは、第1から第12の構成のいずれか1つにおいて、各ゲートバスラインの第1方向の幅は、第1方向に隣接する2つの金属ブラックマトリクスの間の距離よりも大きく、各ソースバスラインの第2方向の幅は、各金属ブラックマトリクスの第2方向の幅よりも大きくてもよい。
【0142】
第16の構成に係る液晶表示パネルは、第1から第12の構成のいずれか1つにおいて、
アクティブマトリクス基板は、第1基板の第1主面に位置しており、複数のソースバスラインと、複数のゲートバスラインの交差領域に位置する複数の遮光部をさらに備え、
各画素は、一対のゲートバスラインの一方、および、一対のソースバスラインの一方に接続されたTFTを含み、
平面視において、各遮光部は、TFTの少なくともチャネル領域と重なっており、
各遮光部の第1方向における幅は、第1方向に隣接する2つの金属ブラックマトリクスの間の距離よりも大きくてもよい。
【0143】
第17の構成に係る液晶表示パネルは、第1から第12の構成のいずれか1つにおいて、
カラーフィルタ基板は、第2基板の第2主面上であって、第1方向に配列された複数の金属ブラックマトリクスの間にそれぞれ位置する複数の第2樹脂ブラックマトリクスをさらに備え、
各第2樹脂マトリクスの第1方向における幅は、第1方向に隣接する2つの金属ブラックマトリクスの間の距離よりも大きく、
各第1樹脂マトリクスの第2方向における幅は、各金属ブラックマトリクスの第2方向における幅よりも大きくてもよい。
【0144】
第18の構成に係る液晶表示パネルは、第172の構成において、
カラーフィルタ基板は、複数の第2樹脂ブラックマトリクス上にそれぞれ配置された複数のスペーサをさらに含んでいてもよい。
【0145】
第19の構成に係る液晶表示パネルは、第1から第12の構成のいずれか1つにおいて、第1樹脂ブラックマトリクスは、平面視において、複数の金属ブラックマトリクスのうち、第2方向において、最も外側に位置する一対の金属ブラックマトリクスの少なくとも一部とそれぞれ重なっていてもよい。
【0146】
第20の構成に係る液晶表示パネルは、第1から第12の構成のいずれか1つにおいて、第1樹脂ブラックマトリクスは、平面視において、複数の金属ブラックマトリクスのうち、最も非表示領域に近接した金属ブラックマトリクスと重なっていなくてもよい。
【0147】
第21の構成に係る液晶表示パネルは、第1から第12の構成のいずれか1つにおいて、
カラーフィルタ基板は、
第2基板の非表示領域に配置されたと、複数のダミー金属ブラックマトリクスと、
をさらに含み、
第1樹脂ブラックマトリクスは、複数のダミー金属ブラックマトリクスを覆っていてもよい。
【符号の説明】
【0148】
10…アクティブマトリクス基板、11…第1基板、11a,22a…第1主面、12…周辺回路層、13…画素回路層、14,24…平坦化層、15…絶縁層、16…共通電極、17,25…配向膜、18…バンプ、19…遮光部、20…カラーフィルタ基板、21…透明電極、22…第2基板、22b…第2主面、23,23G,23R,23B…カラーフィルタ、26…フォトスペーサ、27…第2樹脂ブラックマトリクス、30…液晶層
40…シール、50…金属ブラックマトリクス、51…第1部分、52…第2部分、53…第3部分、55…ダミー金属ブラックマトリクス、60…第1樹脂ブラックマトリクス
60e…内縁、101…液晶表示パネル、150…金属ブラックマトリクス
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24