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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024137462
(43)【公開日】2024-10-07
(54)【発明の名称】サービス管理装置及び印刷システム
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/12 20060101AFI20240927BHJP
   G06Q 50/10 20120101ALI20240927BHJP
【FI】
G06F3/12 373
G06F3/12 339
G06F3/12 303
G06F3/12 324
G06F3/12 385
G06F3/12 329
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023048996
(22)【出願日】2023-03-24
(71)【出願人】
【識別番号】000005267
【氏名又は名称】ブラザー工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003096
【氏名又は名称】弁理士法人第一テクニカル国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】神谷 信行
【テーマコード(参考)】
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5L049CC11
5L050CC11
(57)【要約】
【課題】前の印刷サービスで使用していた残りの印刷枚数を有効に活用できるようにすることで、ユーザが安心して印刷サービスを切り替えることができるようにする。
【解決手段】第1サーバ100A及び第2サーバ100Bは、印刷サービスの切り替えを行うステップS20,S50及びステップS220,S240と、切り替え前の印刷サービスの提供後に残存した印刷可能枚数等を切り替え後の印刷サービスの提供時に引継ぐステップS100,S65及びステップS300,S255と、引継ぎ可能な印刷可能枚数等のうち少なくとも一部を、印刷可能枚数等の引継ぎ以外のサービスコンテンツに変換して提供するステップS70,S260と、を実行する。
【選択図】図13
【特許請求の範囲】
【請求項1】
サービス提供サーバと印刷装置とを備えた印刷システムについてサービスを管理するサービス管理装置であって、
前記印刷システムは、
シート上に画像を印刷するときの上限となる第1許容印刷量を、ユーザの購入要求に基づき購入される購入印刷権限が保証する第1保証印刷量に応じて増加可能な第1サービスと、シート上に画像を印刷するときの上限となる第2許容印刷量を、ユーザの定額負担契約に基づき所定期間付与される定額印刷権限が保証する第2保証印刷量に応じて設定可能な第2サービスと、を選択的に提供可能に構成されており、
前記サービス管理装置は、
前記第1サービスの提供から前記第2サービスの提供への第2サービス化切り替え、若しくは、前記第2サービスの提供から前記第1サービスの提供への第1サービス化切り替え、を行うサービス切り替え処理と、
前記第2サービス化切り替えの実行時において前記第1サービスの提供後に残存した印刷指標量を前記第2サービスの提供時に引継ぐか、若しくは、前記第1サービス化切り替えの実行時において前記第2サービスの提供後に残存した前記印刷指標量を前記第1サービスの提供時に引継ぐ、引継ぎ処理と、
前記引継ぎ処理において引継ぎ可能な前記印刷指標量のうち少なくとも一部を、前記印刷指標量の引継ぎ以外のサービスコンテンツに変換して提供する、サービス提供処理と、
を実行するよう構成されている、サービス管理装置。
【請求項2】
前記サービスコンテンツは、
前記第1サービスの提供及び前記第2サービスの提供のいずれが実行されるかに係わらず提供可能な共通サービスコンテンツを含む、請求項1記載のサービス管理装置。
【請求項3】
前記共通サービスコンテンツは、
前記印刷装置に対するユーザサポート関連サービス、前記印刷装置のメンテナンス関連サービス、及び、前記印刷装置の消耗品の配送関連サービス、のうち少なくとも1つを含む、請求項2記載のサービス管理装置。
【請求項4】
前記サービスコンテンツは、
前記第1サービスの提供と前記第2サービスの提供のうち、前記第1サービスの提供時にのみ提供可能な第1サービスコンテンツ、若しくは、前記第2サービスの提供時にのみ提供可能な第2サービスコンテンツ、を含む、請求項1記載のサービス管理装置。
【請求項5】
前記第1サービスコンテンツ及び前記第2サービスコンテンツは、
前記第1サービスの提供時と前記第2サービスの提供時のうち対応する一方においてのみ適用可能な、追加サービスコンテンツ若しくは割引サービスコンテンツを含む、請求項4記載のサービス管理装置。
【請求項6】
前記印刷システムは、
前記サービス提供サーバ及び前記印刷装置に接続される表示装置をさらに備え、
前記サービス管理装置は、さらに、
前記第1サービス化切り替え又は前記第2サービス化切り替えの実行時に、前記引継ぎ処理において引継ぎ可能な前記印刷指標量を表す第1表示信号を前記表示装置に向けて出力する第1表示信号出力処理
を実行する、請求項1乃至請求項5のいずれか1項記載のサービス管理装置。
【請求項7】
前記サービスコンテンツへの変換に必要な前記印刷指標量の必要量が定められており、
前記サービス管理装置は、さらに、
前記サービスコンテンツの識別情報と前記必要量を表す第2表示信号を前記表示装置に向けて出力する第2表示信号出力処理
を実行する、請求項6記載のサービス管理装置。
【請求項8】
前記第2表示信号出力処理で出力される前記第2表示信号で表される前記サービスコンテンツの識別情報は、対応する前記必要量が前記印刷指標量以下のものである、
請求項7記載のサービス管理装置。
【請求項9】
前記サービスコンテンツへの変換に必要な前記印刷指標量の必要量が定められており、
前記サービス管理装置は、
前記第1表示信号出力処理で表示する前記印刷指標量を、前記サービスコンテンツの前記必要量だけ減算する減算処理、
を実行する、請求項6記載のサービス管理装置。
【請求項10】
前記サービス管理装置は、
前記サービスコンテンツが複数存在する場合に、少なくとも1つの前記サービスコンテンツの選択を受け付ける選択受付処理を実行し、
前記減算処理では、第1表示信号出力処理で表示する前記印刷指標量を、前記選択受付処理で受け付けた前記サービスコンテンツの前記必要量だけ減算する、
請求項9記載のサービス管理装置。
【請求項11】
前記サービス提供サーバは、前記サービス管理装置を備える、請求項1記載のサービス管理装置。
【請求項12】
前記印刷システムは、
前記サービス提供サーバ及び前記印刷装置に接続される端末装置をさらに備え、
前記端末装置は、
当該端末装置を前記サービス管理装置として動作させるアプリケーションプログラムを備える、請求項1記載のサービス管理装置。
【請求項13】
シート上に画像を印刷可能な印刷装置と、
前記印刷装置に対し通信可能な通信I/F、及び、前記印刷装置を管理し、印刷するときの上限となる第1許容印刷量を、ユーザの購入要求に基づき購入される購入印刷権限が保証する第1保証印刷量に応じて増加可能な第1サービスと、シート上に画像を印刷するときの上限となる第2許容印刷量を、ユーザの定額負担契約に基づき所定期間付与される定額印刷権限が保証する第2保証印刷量に応じて設定可能な第2サービスと、を選択的に実行可能に構成された、制御部、を備えたサービス提供サーバと、
を有する印刷システムであって、
前記第1サービスの提供から前記第2サービスの提供への第2サービス化切り替え、若しくは、前記第2サービスの提供から前記第1サービスの提供への第1サービス化切り替え、を行うサービス切り替え部と、
前記第2サービス化切り替えの実行時において前記第1サービスの提供後に残存した印刷指標量を前記第2サービスの提供時に引継ぐか、若しくは、前記第1サービス化切り替えの実行時において前記第2サービスの提供後に残存した前記印刷指標量を前記第1サービスの提供時に引継ぐ、引継ぎ部と、
前記引継ぎ部により引継ぎ可能な前記印刷指標量のうち少なくとも一部を、前記印刷指標量の引継ぎ以外のサービスコンテンツに変換して提供する、サービス提供部と、
を有する、印刷システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、サービス提供サーバと印刷装置とを備えた印刷システムについてサービスを管理するサービス管理装置及び印刷システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、印刷装置を使用するユーザが、サービス提供者に対して印刷内容に応じた課金料金を支払う印刷サービスが知られている。例えば特許文献1には、ユーザが選択した料金プランに基づいて、プリンタにおける消耗品であるインクを配送する配送サービスを提供する技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2021-082178号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記従来技術の配送サービスは、一定期間における配送サービスの利用に対して配送サービスの利用者が利用料金を支払う方式のサービスであり、いわゆるサブスクリプション方式の印刷サービスである。このサブスクリプション方式の印刷サービスでは、ユーザは当該一定期間において所定の印刷量に達するまでは無償で印刷を行うことができる。一方、ユーザが有償で印刷権限を購入し、その購入した印刷権限が保証する印刷量を上限として印刷を行えるようにした、いわゆるプリペイド方式の印刷サービスも知られている。
【0005】
ユーザの印刷環境の多様化に応じて、上記のサブスクリプション方式及びプリペイド方式を含む複数の印刷サービス間において、ユーザが利用する印刷サービスを切り替えるニーズが生じると思われる。しかしながら、各印刷サービスは独立して提供されており、印刷サービスを切り替えるためには利用中の印刷サービスを終了し、新たな印刷サービスに加入することとなる。この場合、前の印刷サービスの残りの印刷枚数が無駄となってしまうため、ユーザは安心して印刷サービスを切り替えることができなかった。
【0006】
本発明の目的は、前の印刷サービスで使用していた残りの印刷枚数を有効に活用できるようにすることで、ユーザが安心して印刷サービスを切り替えることができるサービス管理装置及び印刷システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本願発明は、サービス提供サーバと印刷装置とを備えた印刷システムについてサービスを管理するサービス管理装置であって、前記印刷システムは、シート上に画像を印刷するときの上限となる第1許容印刷量を、ユーザの購入要求に基づき購入される購入印刷権限が保証する第1保証印刷量に応じて増加可能な第1サービスと、シート上に画像を印刷するときの上限となる第2許容印刷量を、ユーザの定額負担契約に基づき所定期間付与される定額印刷権限が保証する第2保証印刷量に応じて設定可能な第2サービスと、を選択的に提供可能に構成されており、前記サービス管理装置は、前記第1サービスの提供から前記第2サービスの提供への第2サービス化切り替え、若しくは、前記第2サービスの提供から前記第1サービスの提供への第1サービス化切り替え、を行うサービス切り替え処理と、前記第2サービス化切り替えの実行時において前記第1サービスの提供後に残存した印刷指標量を前記第2サービスの提供時に引継ぐか、若しくは、前記第1サービス化切り替えの実行時において前記第2サービスの提供後に残存した前記印刷指標量を前記第1サービスの提供時に引継ぐ、引継ぎ処理と、前記引継ぎ処理において引継ぎ可能な前記印刷指標量のうち少なくとも一部を、前記印刷指標量の引継ぎ以外のサービスコンテンツに変換して提供する、サービス提供処理と、を実行するよう構成されている。
【0008】
本願発明では、サービス管理装置は、サービス切り替え処理と、引継ぎ処理と、サービス提供処理と、を実行する。サービス切り替え処理では、第1サービスの提供から第2サービスの提供への第2サービス化切り替え、若しくは、第2サービスの提供から第1サービスの提供への第1サービス化切り替え、が行われる。引継ぎ処理では、第2サービス化切り替えの実行時において第1サービスの提供後に残存した印刷指標量が、第2サービスの提供時に引継がれる。引継ぎ処理では、第1サービス化切り替えの実行時において第2サービスの提供後に残存した印刷指標量が、第1サービスの提供時に引継がれる。サービス提供処理では、引継ぎ処理において引継ぎ可能な印刷指標量のうち少なくとも一部が、印刷指標量の引継ぎ以外のサービスコンテンツに変換して提供される。
本願発明によれば、前の印刷サービスで使用していた残りの印刷枚数を次の印刷サービスの印刷枚数として引継いだり、残りの印刷枚数の少なくとも一部をサービスコンテンツに変換して利用することができる。本願発明によれば、前の印刷サービスで使用していた残りの印刷枚数を有効に活用できるので、ユーザが安心して印刷サービスを切り替えることができる。
【0009】
また、上記目的を達成するために、本願発明は、シート上に画像を印刷可能な印刷装置と、前記印刷装置に対し通信可能な通信I/F、及び、前記印刷装置を管理し、印刷するときの上限となる第1許容印刷量を、ユーザの購入要求に基づき購入される購入印刷権限が保証する第1保証印刷量に応じて増加可能な第1サービスと、シート上に画像を印刷するときの上限となる第2許容印刷量を、ユーザの定額負担契約に基づき所定期間付与される定額印刷権限が保証する第2保証印刷量に応じて設定可能な第2サービスと、を選択的に実行可能に構成された、制御部、を備えたサービス提供サーバと、を有する印刷システムであって、前記第1サービスの提供から前記第2サービスの提供への第2サービス化切り替え、若しくは、前記第2サービスの提供から前記第1サービスの提供への第1サービス化切り替え、を行うサービス切り替え部と、前記第2サービス化切り替えの実行時において前記第1サービスの提供後に残存した印刷指標量を前記第2サービスの提供時に引継ぐか、若しくは、前記第1サービス化切り替えの実行時において前記第2サービスの提供後に残存した前記印刷指標量を前記第1サービスの提供時に引継ぐ、引継ぎ部と、前記引継ぎ部により引継ぎ可能な前記印刷指標量のうち少なくとも一部を、前記印刷指標量の引継ぎ以外のサービスコンテンツに変換して提供する、サービス提供部と、を有する。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、前の印刷サービスで使用していた残りの印刷枚数を有効に活用できるようにすることで、ユーザが安心して印刷サービスを切り替えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】実施形態に係る印刷システムのシステム構成の一例を表すブロック図である。
図2】プリンタの構成の一例を表すブロック図である。
図3】端末装置の構成の一例を表すブロック図である。
図4】印刷システムにより提供されるオンデマンド印刷サービスとサブスクリプション印刷サービスの概要の一例を表す説明図である。
図5】オンデマンド印刷サービスの提供を受ける際に端末装置のタッチパネルに表示される印刷サービス画面の一例を表す図である。
図6】サブスクリプション印刷サービスの提供を受ける際に端末装置のタッチパネルに表示される印刷サービス画面の一例を表す図である。
図7】オンデマンド印刷サービスからサブスクリプション印刷サービスへ切り替える際の印刷サービス画面の切り替えの一例を表す図である。
図8】オンデマンド印刷サービスからサブスクリプション印刷サービスに切り替える際に端末装置のタッチパネルに表示される、ユーザがサービスコンテンツを選択するためのサービスコンテンツ選択画面の一例を表す図である。
図9】サービスコンテンツへの変換が行われた場合の、オンデマンド印刷サービスからサブスクリプション印刷サービスへ切り替える際の印刷サービス画面の切り替えの一例を表す図である。
図10】サブスクリプション印刷サービスからオンデマンド印刷サービスへ切り替える際の印刷サービス画面の切り替えの一例を表す図である。
図11】サブスクリプション印刷サービスからオンデマンド印刷サービスに切り替える際に端末装置のタッチパネルに表示される、ユーザがサービスコンテンツを選択するためのサービスコンテンツ選択画面の一例を表す図である。
図12】サービスコンテンツへの変換が行われた場合の、サブスクリプション印刷サービスからオンデマンド印刷サービスへ切り替える際の印刷サービス画面の切り替えの一例を表す図である。
図13】オンデマンド印刷サービスからサブスクリプション印刷サービスに切り替える場合に、端末装置のCPU、プリンタのプロセッサ、第1サーバのプロセッサ、第2サーバのプロセッサが実行する制御手順の一例を表すシーケンスチャートである。
図14】オンデマンド印刷サービスからサブスクリプション印刷サービスに切り替える場合のサービスコンテンツ選択処理の詳細内容の一例を表すフローチャートである。
図15】サブスクリプション印刷サービスからオンデマンド印刷サービスに切り替える場合に、端末装置のCPU、プリンタのプロセッサ、第1サーバのプロセッサ、第2サーバのプロセッサが実行する制御手順の一例を表すシーケンスチャートである。
図16】サブスクリプション印刷サービスからオンデマンド印刷サービスに切り替える場合のサービスコンテンツ変換処理の詳細内容の一例を表すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明の実施形態を図面を参照しつつ説明する。
【0013】
<印刷システムの概要>
図1に、実施形態に係る印刷システム1の構成の一例を示す。印刷システム1は、印刷枚数に対する課金方式が異なる複数の印刷サービスを選択的に提供可能に構成されている。本実施形態では、印刷システム1が例えばオンデマンド印刷サービスとサブスクリプション印刷サービスを提供する場合について説明する。図1において、印刷システム1は、第1サーバ100Aと、第2サーバ100Bと、プリンタ200と、端末装置300と、を有している。これら第1サーバ100A、第2サーバ100B、プリンタ200、及び端末装置300は、ネットワークNTに接続されており、互いに通信可能である。ネットワークNTは、例えばインターネットや携帯電話通信回線等を含む。なお、第1サーバ100A及び第2サーバ100Bは、サービス提供サーバ、サービス管理装置、サービス切り替え部、引継ぎ部、及びサービス提供部の一例であり、プリンタ200は印刷装置の一例であり、端末装置300は表示装置の一例である。
【0014】
<第1サーバ>
第1サーバ100Aは、オンデマンド印刷サービスの提供を実行する。図1に示すように、第1サーバ100Aは、プロセッサ110Aと、記憶装置115Aと、通信インタフェース190Aと、を有している。これらプロセッサ110A、記憶装置115A、及び通信インタフェース190Aは、バス105Aを介して互いにデータ送受信可能に接続されている。
【0015】
記憶装置115Aは、揮発性記憶装置120Aと、不揮発性記憶装置130Aと、を備えている。揮発性記憶装置120Aは、例えば、DRAMであり、処理対象となる各種のプログラムやデータを記憶する。不揮発性記憶装置130Aは、例えば、ハードディスクドライブ、あるいはソリッドステートドライブであり、プログラム記憶領域131Aと、データ記憶領域132Aと、を有している。
【0016】
プログラム記憶領域131Aには各種プログラムが格納されている。各種プログラムには、後述の図13図15及び図16のシーケンスチャート及びフローチャート等に基づく処理プログラムが含まれる。データ記憶領域132Aには、オンデマンド印刷サービスの提供に必要なデータ、例えば、管理対象であるプリンタ200ごとに印刷可能枚数等が記憶されている。
【0017】
プロセッサ110Aは、データ処理を行う装置、例えばCPUであり、プログラム記憶領域131Aに格納された各種プログラムを実行する。プロセッサ110Aは、ネットワークNTに接続された第2サーバ100B、プリンタ200、及び端末装置300に対するデータ通信を含む各種の処理を行う。プロセッサ110Aと上記プログラム記憶領域131Aに記憶されたプログラムとが、制御部の一例である。
【0018】
通信インタフェース190Aは、他の装置と通信するための例えば有線LANインタフェース又は無線インタフェースであり、ネットワークNTに接続されている。通信インタフェース190Aが通信I/Fの一例である。
【0019】
<第2サーバ>
第2サーバ100Bは、サブスクリプション印刷サービスの提供を実行する。図1に示すように、第2サーバ100Bは、プロセッサ110Bと、記憶装置115Bと、通信インタフェース190Bと、を有している。これらプロセッサ110B、記憶装置115B、及び通信インタフェース190Bは、バス105Bを介して互いにデータ送受信可能に接続されている。
【0020】
記憶装置115Bは、揮発性記憶装置120Bと、不揮発性記憶装置130Bと、を備えている。揮発性記憶装置120Bは、例えば、DRAMであり、処理対象となる各種のプログラムやデータを記憶する。不揮発性記憶装置130Bは、例えば、ハードディスクドライブ、あるいはソリッドステートドライブであり、プログラム記憶領域131Bと、データ記憶領域132Bと、を有している。
【0021】
プログラム記憶領域131Bには各種プログラムが格納されている。各種プログラムには、後述の図13図15のシーケンスチャート及びフローチャート等に基づく処理プログラムが含まれる。データ記憶領域132Bには、サブスクリプション印刷サービスの提供に必要なデータ、例えば、管理対象であるプリンタ200ごとに印刷枚数や繰り越し枚数等が記憶されている。
【0022】
プロセッサ110Bは、データ処理を行う装置、例えばCPUであり、プログラム記憶領域131Bに格納された各種プログラムを実行する。プロセッサ110Bは、ネットワークNTに接続された第1サーバ100A、プリンタ200、及び端末装置300に対するデータ通信を含む各種の処理を行う。プロセッサ110Bと上記プログラム記憶領域131Bに記憶されたプログラムとが、制御部の一例である。
【0023】
通信インタフェース190Bは、他の装置と通信するための例えば有線LANインタフェース又は無線インタフェースであり、ネットワークNTに接続されている。通信インタフェース190Bが通信I/Fの一例である。
【0024】
なお、上記記憶装置115A,115Bは上述した装置要素での構成に限られない。例えば、RAM、ROM、EEPROM、HDD、第1サーバ100A又は第2サーバ100Bに着脱されるUSBメモリ等の可搬記録媒体、プロセッサ110A,110Bが備えるバッファ等、或いはそれらの組み合わせによって構成されてもよい。
また、記憶装置115A,115Bは、コンピュータが読み取り可能なストレージ媒体であってもよい。コンピュータが読み取り可能なストレージ媒体とは、non-transitoryな媒体である。non-transitoryな媒体には、上記の例の他に、CD-ROM、DVD-ROM等の記録媒体も含まれる。また、non-transitoryな媒体は、tangibleな媒体でもある。後述するプリンタ200の記憶装置215についても同様である。
【0025】
<プリンタ>
プリンタ200は、例えば上記オンデマンド印刷サービス又はサブスクリプション印刷サービスの提供を受けるユーザによって保有されている。図2に示すように、プリンタ200は、プロセッサ210と、記憶装置215と、表示部240と、操作部250と、通信インタフェース270と、印刷部290と、を有している。これらプロセッサ210、記憶装置215、表示部240、操作部250、通信インタフェース270、及び印刷部290は、バス205を介して互いにデータ送受信可能に接続されている。
【0026】
記憶装置215は、揮発性記憶装置220と、不揮発性記憶装置230と、を備えている。揮発性記憶装置220は、例えば、DRAMであり、印刷対象の画像データを記憶する画像データ記憶領域222を備えている。不揮発性記憶装置230は、例えばNVRAM、フラッシュメモリ等であり、プログラム記憶領域231と、データ記憶領域232と、を備えている。プログラム記憶領域231には各種プログラムが格納されている。各種プログラムには、後述の図13及び図15のシーケンスチャート等に基づく処理プログラムや、印刷処理プログラムなどのファームウェア等が含まれる。データ記憶領域232には、上記オンデマンド印刷サービス又はサブスクリプション印刷サービスの提供を受けるための各種データ、例えば印刷枚数や印刷可能枚数等が記憶されている。
【0027】
プロセッサ210は、データ処理を行う装置であり、例えば、CPUである。プロセッサ210は、プログラム記憶領域231に格納された各種プログラムを実行する。
【0028】
表示部240は、例えば、液晶ディスプレイであり、種々の情報を表示可能である。操作部250は、ユーザによる操作を受け付ける装置である。ユーザは、操作部250を操作することによって、種々の指示をプリンタ200に入力可能である。通信インタフェース270は、他の装置と通信するための有線または無線のネットワークインタフェースであり、ネットワークNTに接続されている。
【0029】
印刷部290は、図示しない搬送機構により搬送されるシートに画像を印刷する。印刷部290は、端末装置300から送信された印刷ジョブ、若しくは、操作部250での操作に基づき自ら生成した印刷ジョブに基づいて、シートに画像を印刷する。
【0030】
<端末装置>
図3に、端末装置300の構成の一例を示す。端末装置300は、例えばユーザの所有するスマートフォン等の携帯端末であり、無線通信を介してネットワークNTに接続される。図3に示すように、端末装置300は、CPU310と、メモリ320と、無線通信を介してネットワークNTに接続するための通信制御部330と、タッチパネル340と、大容量記憶装置350と、を有している。
【0031】
大容量記憶装置350は、例えばフラッシュメモリであり、プログラム記憶領域351と、データ記憶領域352と、を備えている。プログラム記憶領域351には各種プログラムが例えばファームウェアとして格納されている。各種プログラムには、後述の図13及び図15のシーケンスチャート等に基づく処理プログラム等が含まれる。CPU310は、プログラム記憶領域351に格納された各種プログラムを実行する。CPU310は、通信制御部330を介し、ネットワークNTに接続された第1サーバ100A、第2サーバ100B、及びプリンタ200に対するデータ通信を含む種々の処理を実行する。
【0032】
端末装置300はまた、液晶ディスプレイとタッチパッドを一体的に組み合わせたタッチパネル340で各種の情報の表示と、ユーザによる各種の操作を受け付ける。ユーザは、タッチパネル340を操作することによって、種々の指示を端末装置300に入力可能である。
【0033】
なお、端末装置300として、携帯端末に代えて、例えばタブレットコンピュータやノート型PC、デスクトップ型PC等の他の情報端末を用いてもよい。
【0034】
<オンデマンド印刷サービスとサブスクリプション印刷サービス>
図4に、印刷システム1により提供されるオンデマンド印刷サービスとサブスクリプション印刷サービスの概要を示す。第1サーバ100Aは、オンデマンド印刷サービスの提供を実行する。オンデマンド印刷サービスは、シート上に画像を印刷するときの上限となる印刷可能枚数を、ユーザの購入要求に基づき購入されるオンデマンド印刷権限が保証するチャージ枚数に応じて増加可能な印刷サービスである。なお、オンデマンド印刷サービスが第1サービスの一例であり、オンデマンド印刷サービスにおける印刷可能枚数が第1許容印刷量の一例であり、オンデマンド印刷権限が購入印刷権限の一例であり、チャージ枚数が第1保証印刷量の一例である。
【0035】
オンデマンド印刷サービスでは、ユーザは印刷を行うために、課金を負担することによりチャージ枚数を購入する。すなわちユーザは、いわゆるプリペイド方式で金銭的な負担を行ってチャージ枚数の購入を行う。ユーザが端末装置300に対してチャージ枚数の購入を要求する操作を行うと、第1サーバ100Aにプリンタ200の識別情報とチャージ枚数の購入要求が送信される。第1サーバ100Aのプロセッサ110Aは、購入要求を受け付けると、チャージ枚数の決済処理を行うととともに、ユーザにより新たに購入されたチャージ枚数の値を、指定されたプリンタ200に対する印刷可能枚数に加算する。印刷可能枚数は、第1サーバ100Aの不揮発性記憶装置130Aのデータ記憶領域132Aにプリンタごとに記憶されている。加算された印刷可能枚数は、第1サーバ100Aからプリンタ200に送信されて、プリンタ200の不揮発性記憶装置230のデータ記憶領域232に記憶された印刷可能枚数も更新される。
【0036】
プリンタ200のプロセッサ210は、印刷ジョブをユーザの端末装置300から受信すると印刷を実行する。なお、印刷ジョブは端末装置300からの受信に限られず、ユーザの操作に基づきプリンタ200の操作部250を介して受け付けてもよい。プリンタ200のプロセッサ210は、印刷を実行した枚数だけ、不揮発性記憶装置230のデータ記憶領域232に記憶された印刷可能枚数を減算する。減算された印刷可能枚数は、プリンタ200から第1サーバ100Aに送信されて、データ記憶領域132Aにプリンタごとに記憶された印刷可能枚数も更新される。プリンタ200のプロセッサ210は、印刷ジョブを受信した場合には印刷可能枚数を消費して印刷を実行する。
【0037】
第2サーバ100Bは、サブスクリプション印刷サービスの提供を実行する。サブスクリプション印刷サービスは、シート上に画像を印刷するときの上限となる印刷可能枚数を、ユーザの定額負担契約に基づき所定期間付与されるサブスクリプション印刷権限が保証する契約プラン枚数に応じて設定可能な印刷サービスである。なお、サブスクリプション印刷サービスが第2サービスの一例であり、サブスクリプション印刷サービスにおける印刷可能枚数が第2許容印刷量の一例であり、サブスクリプション印刷権限が定額印刷権限の一例であり、契約プラン枚数が第2保証印刷量の一例である。
【0038】
サブスクリプション印刷サービスでは、ユーザは印刷を行うために、所定期間における印刷サービスの利用に対して課金を負担する。所定期間に印刷可能な上限枚数を定めた契約プランが複数種類用意されており、ユーザはいずれかの契約プランを選択して契約する。所定期間内にユーザが印刷を実行した枚数である印刷枚数が契約プラン枚数の範囲内であれば、追加料金なしで印刷できる。所定期間における印刷枚数が契約プラン枚数を超えた場合には、ユーザに対して超えた枚数分だけ追加料金が課金される。プリンタ200のプロセッサ210は、印刷を実行した枚数だけ、不揮発性記憶装置230のデータ記憶領域232に記憶された印刷枚数を加算する。加算された印刷枚数は、プリンタ200から第2サーバ100Bに送信されて、不揮発性記憶装置130Bのデータ記憶領域132Bにプリンタごとに記憶された印刷枚数も更新される。1つの所定期間における印刷枚数が契約プラン枚数に達しなかった場合には、後続する次の所定期間において、契約プラン枚数から印刷枚数を差し引いた残余枚数が、有効期限付きの繰り越し枚数としてデータ記憶領域132Bにプリンタごとに記憶される。
【0039】
印刷システム1では、ユーザはニーズに応じて、オンデマンド印刷サービスとサブスクリプション印刷サービスの間で印刷サービスを切り替えることができる。その際、ユーザは印刷サービスを切り替えた場合に、前の印刷サービスで使用していた残りの印刷枚数を次の印刷サービスに引き継いだり、残りの印刷枚数の少なくとも一部を所定のサービスコンテンツに変換して利用することができる。以下、その詳細について説明する。
【0040】
<各印刷サービスにおける表示画面、印刷サービス切り替え時の表示画面の切り替え>
図5図6に、オンデマンド印刷サービス又はサブスクリプション印刷サービスの提供を受ける際に、端末装置300のタッチパネル340に表示される印刷サービス画面の一例を示す。
【0041】
まず、図5を用いてオンデマンド印刷サービスの提供を受ける際の印刷サービス画面について説明する。ユーザが端末装置300においてオンデマンド印刷サービスの提供を受けるためのアプリケーションプログラムを起動すると、図5(a)に示す印刷サービス画面340Aが表示される。印刷サービス画面340Aには、ユーザが使用可能なプリンタ200のプリンタID「Printer01」と、当該プリンタ200の印刷可能枚数が表示されている。また印刷サービス画面340Aには、チャージ枚数を購入するための「チャージ」ボタンが表示されている。
【0042】
プリンタ200の印刷可能枚数は、数値341と略円環形状の円形ゲージ342により表示される。オンデマンド印刷サービスにおける印刷サービス画面340Aでは、印刷量の進展が数値341の減少と共に円形ゲージ342の長さが減少することにより表される。
【0043】
図5(a)では、例えばユーザが500枚のチャージ枚数を購入することにより印刷可能枚数が500枚となっており、当該500枚で円形ゲージ342の長さが最大、すなわち満タンの状態となっている。なお、円形ゲージ342の長さが最大となるのは500枚でなくてもよく、チャージされたときの印刷可能枚数に応じて切り替えるようにしてもよい。この状態から、印刷が実行されると印刷可能枚数の数値341が減少すると共に、円形ゲージ342の長さが反時計回りに減少する。
【0044】
図5(b)では、例えば250枚の印刷が実行されて印刷可能枚数が250枚に減少しており、円形ゲージ342の長さが略半分に減少している。図5(c)では、例えば500枚の印刷が実行されて印刷可能枚数が0枚に減少しており、円形ゲージ342の長さが0、すなわち空の状態となっている。印刷可能枚数が0枚に到達すると、プリンタ200での印刷の実行が不可能となる。この場合、ユーザが「チャージ」ボタンを操作して適宜の枚数のチャージ枚数を購入することで印刷可能枚数が増大し、印刷が実行可能となる。
【0045】
なお、図5に示す例では、印刷量の進展を、数値341の減少と共に円形ゲージ342の長さが減少することにより表される印刷可能枚数として表示したが、これに限られない。例えば後述の図6と同様に、印刷量の進展を、数値341の増大と共に円形ゲージ342の長さが増大することにより表される印刷枚数として表示してもよい。
【0046】
次に、図6を用いてサブスクリプション印刷サービスの提供を受ける際の印刷サービス画面について説明する。ユーザが端末装置300においてサブスクリプション印刷サービスの提供を受けるためのアプリケーションプログラムを起動すると、図6(a)に示す印刷サービス画面340Bが表示される。印刷サービス画面340Bには、ユーザが使用可能なプリンタ200のプリンタID「Printer01」と、当該プリンタ200の印刷枚数が表示されている。また印刷サービス画面340Bには、契約プランの内容と繰り越し枚数が表示されている。
【0047】
プリンタ200の印刷枚数は、数値343と略円環形状の円形ゲージ344により表示される。サブスクリプション印刷サービスにおける印刷サービス画面340Bでは、印刷量の進展が数値343の増大と共に円形ゲージ344の長さが増大することにより表される。
【0048】
図6(a)では、例えばユーザが月に500枚の契約プランを契約しており、前月からの繰り越し枚数が例えば50枚となっている。また、当月の印刷枚数が0枚であり、円形ゲージ344の長さが0、すなわち空の状態となっている。この状態から、印刷が実行されると印刷枚数の数値343が増大すると共に、円形ゲージ344の長さが時計回りに増大する。円形ゲージ344は契約プランの枚数である500枚と繰り越し枚数50枚を合わせた550枚で最大となる長さで表示される。ここで、繰り越し枚数には期限があるため、契約プランの枚数500枚より先に期限の近い繰り越し枚数の50枚について印刷が実行される。
【0049】
図6(b)では、例えば250枚の印刷が実行されて印刷枚数が250枚に増大しており、円形ゲージ344の長さが増大している。図6(c)では、例えば500枚の印刷が実行されて印刷枚数が550枚に増大しており、円形ゲージ344の長さが最大、すなわち満タンの状態となっている。
【0050】
なお、この例では、繰り越し枚数が50枚であるため、契約プラン枚数に繰り越し枚数を加算した550枚まで、ユーザは追加料金なしで印刷することができる。また、サブスクリプション印刷サービスでは、契約プラン枚数に繰り越し枚数を加算した枚数、上記の例では550枚を超えても印刷することができる。この場合、550枚を超えた超過枚数分の追加料金がユーザに課金される。
【0051】
また、図6に示す例では、印刷量の進展を、数値343の増大と共に円形ゲージ344の長さが増大することにより表される印刷枚数として表示したが、これに限られない。例えば前述の図5と同様に、印刷量の進展を、数値343の減少と共に円形ゲージ344の長さが減少することにより表される印刷可能枚数として表示してもよい。
【0052】
次に、図7図9に、オンデマンド印刷サービスからサブスクリプション印刷サービスに切り替える際に端末装置300のタッチパネル340に表示される印刷サービス画面の切り替え及びサービスコンテンツ選択画面等の一例を示す。オンデマンド印刷サービスの提供からサブスクリプション印刷サービスの提供への切り替えが第2サービス化切り替えの一例である。
【0053】
まず、図7を用いて、サービスコンテンツへの変換がされない場合の印刷サービス画面の切り替えについて説明する。図7(a)は前述の図5(b)に対応するオンデマンド印刷サービスにおける印刷サービス画面340Aであり、例えば250枚の印刷が実行されて印刷可能枚数の数値341が250枚に減少し、円形ゲージ342の長さが反時計回りに略半分まで減少している。この状態で、印刷サービスがオンデマンド印刷サービスからサブスクリプション印刷サービスに切り替えられると、オンデマンド印刷サービスにおける残りの印刷可能枚数である250枚が、サブスクリプション印刷サービスにおける繰り越し枚数として引き継がれる。図7(a)に示す印刷サービス画面340Aは、図7(b)に示すサブスクリプション印刷サービスにおける印刷サービス画面340Bに切り替えられる。印刷サービス画面340Bでは、例えばユーザが月に500枚の契約プランを契約しており、引き継がれた250枚が繰り越し枚数として設定されたことが表示されている。また印刷サービス画面340Bでは、当月の印刷枚数が0枚であり、円形ゲージ344の長さが0、すなわち空の状態として表示されている。この状態から、印刷が実行されると印刷枚数の数値343が増大すると共に、円形ゲージ344の長さが時計回りに増大する。
【0054】
上記の例では引き継がれた250枚の全部が繰り越し枚数として設定されるが、当該繰り越し枚数に有効期限が設定される場合、ユーザが有効期限の間に繰り越し枚数を使い切れないことも考えられる。そこで本実施形態では、ユーザは引き継ぎ可能な250枚のうちの少なくとも一部を所定のサービスコンテンツに変換することができる。言い換えると、ユーザは引き継ぎ可能な250枚のうちの少なくとも一部を利用して所定のサービスコンテンツを取得することができる。
【0055】
図8に、オンデマンド印刷サービスからサブスクリプション印刷サービスに切り替える際に端末装置300のタッチパネル340に表示される、ユーザが所望するサービスコンテンツを選択するためのサービスコンテンツ選択画面の一例を示す。図8(a)はサービスコンテンツ選択画面340C1であり、例えば端末装置300から第2サーバ100Bにサブスクリプション印刷サービスの入会要求を送信した場合に表示される。図8(a)に示すように、サービスコンテンツ選択画面340C1には、オンデマンド印刷サービスからサブスクリプション印刷サービスに引継ぎ可能な印刷可能枚数を表す情報表示部345と、「進む」ボタン346と、「スキップ」ボタン347と、が表示されている。
【0056】
図8(a)に示す状態において「進む」ボタン346が操作されると、図8(b)に示す共通サービスコンテンツ選択画面340C2に遷移する。一方、「スキップ」ボタン347が操作されると、サービスコンテンツを所望しないとみなされ、図8(b)及び図8(c)の画面を介さずに図8(d)に示す引継ぎ承認画面340C4に遷移する。この場合には、引継ぎ承認画面340C4における印刷可能枚数及び繰り越し枚数は250枚として表示される。
【0057】
図8(b)は、ユーザが共通サービスコンテンツを選択するための共通サービスコンテンツ選択画面340C2である。共通サービスコンテンツは、オンデマンド印刷サービスの提供及びサブスクリプション印刷サービスの提供のいずれが実行されるかに係わらず提供可能な共通のサービスコンテンツである。共通サービスコンテンツは、例えばプリンタ200に対するユーザサポート関連サービス、プリンタ200のメンテナンス関連サービス、及び、プリンタ200の消耗品の配送関連サービス、のうちの少なくとも1つを含む。或いはこれらに限らず、或いはこれらに代えて、例えば印刷用画像の提供、スマートスピーカを用いた音声サービスの印刷への利用、消耗品パーツの提供、プリンタ200のオプション品の購入割引、新しいプリンタ200の購入割引等のサービスを含めてもよい。共通サービスコンテンツ選択画面340C2には、例えば「スピード配送」ボタン348と、「安心サポート」ボタン349と、「進む」ボタン346と、「戻る」ボタン370と、が表示されている。「スピード配送」ボタン348には、共通サービスコンテンツの名称である「スピード配送」と必要枚数が表示されている。「安心サポート」ボタン349には、共通サービスコンテンツの名称である「安心サポート」と必要枚数が表示されている。必要枚数は、各共通サービスコンテンツに対して設定された、各共通サービスコンテンツへの変換に必要な印刷可能枚数の必要量である。「スピード配送」は、ユーザに対して例えばインク等のプリンタ200の消耗品を発送するタイミングを通常よりも早くするサービスであり、印刷可能枚数を例えば200枚消費して提供を受けることができる。「安心サポート」は、ユーザに対して所定期間のサポートを保証するサービスであり、印刷可能枚数を例えば100枚消費して提供を受けることができる。「スピード配送」ボタン348及び「安心サポート」ボタン349に表示される共通サービスコンテンツの名称はサービスコンテンツの識別情報の一例である。
【0058】
共通サービスコンテンツ選択画面340C2では、予め用意された複数の共通サービスコンテンツのうち、必要枚数がユーザが利用可能な印刷可能枚数以下となる共通サービスコンテンツが抽出されて表示される。例えば図8(b)では、ユーザが利用可能な印刷可能枚数が250枚であるため、必要枚数が250枚以下である「スピード配送」ボタン348及び「安心サポート」ボタン349が表示されている。必要枚数が250枚より多い共通サービスコンテンツについては表示されない。なお、共通サービスコンテンツ選択画面340C2に表示される共通サービスコンテンツは1つでもよい。
【0059】
図8(b)に示すように、例えば「安心サポート」ボタン349が選択されて「進む」ボタン346が操作されると、図8(c)に示すサブスクリプションサービスコンテンツ選択画面340C3に遷移する。一方、「戻る」ボタン370が操作されると、図8(a)に示すサービスコンテンツ選択画面340C1に戻る。選択された「安心サポート」ボタン349は例えば表示色が変更される等により表示態様が変更される。なお、利用可能な印刷可能枚数が多い場合には複数のボタンを選択することが可能である。また、いずれのボタンも選択せずに次の画面に進むことも可能である。
【0060】
図8(c)は、ユーザがサブスクリプションサービスコンテンツを選択するためのサブスクリプションサービスコンテンツ選択画面340C3である。サブスクリプションサービスコンテンツは、サブスクリプション印刷サービスの提供時にのみ提供可能なサービスコンテンツである。サブスクリプションサービスコンテンツは、サブスクリプション印刷サービスの提供時にのみ適用可能な追加サービスコンテンツ若しくは割引サービスコンテンツを含む。なお、サブスクリプションサービスコンテンツは第2サービスコンテンツの一例である。サブスクリプションサービスコンテンツ選択画面340C3には、例えば「サブスク割引」ボタン371と、「サブスクトライアル」ボタン372と、「進む」ボタン346と、「戻る」ボタン370と、が表示されている。「サブスク割引」ボタン371には、サブスクリプションサービスコンテンツの名称である「サブスク割引」と必要枚数が表示されている。「サブスクトライアル」ボタン372には、サブスクリプションサービスコンテンツの名称である「サブスクトライアル」と必要枚数が表示されている。「サブスク割引」は、ユーザが契約した契約プラン枚数のうち所定枚数分を所定回数だけ割り引くサービスであり、印刷可能枚数を例えば100枚消費して提供を受けることができる。「サブスクトライアル」は、お試しとして所定枚数の契約プランを所定期間だけ無料で契約できるサービスであり、印刷可能枚数を例えば100枚消費して提供を受けることができる。「サブスク割引」ボタン371及び「サブスクトライアル」ボタン372に表示されるサブスクリプションサービスコンテンツの名称はサービスコンテンツの識別情報の一例である。
【0061】
なお、上記共通サービスコンテンツ選択画面340C2と同様に、サブスクリプションサービスコンテンツ選択画面340C3においても、必要枚数がユーザが利用可能な印刷可能枚数以下となるサブスクリプションサービスコンテンツが抽出されて表示される。例えば図8(c)では、ユーザが利用可能な印刷可能枚数が150枚であるため、必要枚数が150枚以下である「サブスク割引」ボタン371及び「サブスクトライアル」ボタン372が表示されている。必要枚数が150枚より多いサブスクリプションサービスコンテンツについては表示されない。なお、サブスクリプションサービスコンテンツ選択画面340C3に表示されるサブスクリプションサービスコンテンツは1つでもよい。
【0062】
また、共通サービスコンテンツ選択画面340C2及びサブスクリプションサービスコンテンツ選択画面340C3には、ユーザが利用可能な印刷可能枚数が枚数表示部353に表示される。サブスクリプションサービスコンテンツ選択画面340C3の枚数表示部353では、ユーザが利用可能な印刷可能枚数が、共通サービスコンテンツ選択画面340C2において選択された共通サービスコンテンツの必要枚数分だけ減算されて表示される。図8(c)に示す例では、ユーザが利用可能な印刷可能枚数である250枚から図8(b)において選択された「安心サポート」分の100枚が減算されて150枚となっている。
【0063】
図8(c)に示すように、例えば「サブスク割引」ボタン371が選択されて「進む」ボタン346が操作されると、図8(d)に示す引継ぎ承認画面340C4に遷移する。一方、「戻る」ボタン370が操作されると、図8(b)に示す共通サービスコンテンツ選択画面340C2に戻る。選択された「サブスク割引」ボタン371は例えば表示色が変更される等により表示態様が変更される。なお、利用可能な印刷可能枚数が多い場合には複数のボタンを選択することが可能である。また、いずれのボタンも選択せずに次の画面に進むことも可能である。
【0064】
図8(d)は、ユーザが印刷可能枚数の引継ぎを承認するための引継ぎ承認画面340C4である。引継ぎ承認画面340C4には、サービスコンテンツが選択された結果残った印刷可能枚数を繰り越し枚数として引き継ぐことを表すメッセージ354と、残りの印刷可能枚数及び繰り越し枚数の値を表示する枚数表示部355と、が表示されている。また引継ぎ承認画面340C4には、「進む」ボタン346と、「戻る」ボタン370と、が表示されている。引継ぎ承認画面340C4において「進む」ボタン346が操作されると、変換されるサービスコンテンツと引き継がれる残りの印刷可能枚数が決定される。一方、「戻る」ボタン370が操作されると、図8(c)に示すサブスクリプションサービスコンテンツ選択画面340C3に戻る。
【0065】
引継ぎ承認画面340C4の枚数表示部355では、サブスクリプションサービスコンテンツ選択画面340C3の枚数表示部353に表示された印刷可能枚数が、選択されたサブスクリプションサービスコンテンツの必要枚数分だけさらに減算されて表示される。図8(d)に示す例では、ユーザが利用可能な印刷可能枚数である250枚から図8(b)において選択された「安心サポート」分の100枚及び図8(c)において選択された「サブスク割引」分の100枚が減算されて50枚となっている。
【0066】
図9に、以上のようにしてサービスコンテンツへの変換が行われた場合の印刷サービス画面の切り替えの一例を示す。図9(a)は前述の図7(a)に対応している。この状態で、印刷サービスがオンデマンド印刷サービスからサブスクリプション印刷サービスに切り替えられ、例えば図8に示したようにサービスコンテンツの選択が行われたとする。その場合、オンデマンド印刷サービスにおける残りの印刷可能枚数である250枚のうち、200枚がサービスコンテンツへの変換に利用され、残りの50枚がサブスクリプション印刷サービスにおける繰り越し枚数として引き継がれる。図9(a)に示す印刷サービス画面340Aは、図9(b)に示すサブスクリプション印刷サービスにおける印刷サービス画面340Bに切り替えられる。印刷サービス画面340Bでは、印刷可能枚数のうち100枚が「安心サポート」への変換に利用され、100枚が「サブスク割引」への変換に利用され、残りの50枚が繰り越し枚数として引き継がれたことが表示されている。また印刷サービス画面340Bでは、例えばユーザが月に500枚の契約プランを契約しており、当月の印刷枚数が0枚であり、円形ゲージ344の長さが0、すなわち空の状態として表示されている。この状態から、印刷が実行されると印刷枚数の数値343が増大すると共に、円形ゲージ344の長さが時計回りに増大する。
【0067】
次に、図10図12に、サブスクリプション印刷サービスからオンデマンド印刷サービスに切り替える際に端末装置300のタッチパネル340に表示される印刷サービス画面の切り替え及びサービスコンテンツ選択画面等の一例を示す。サブスクリプション印刷サービスの提供からオンデマンド印刷サービスの提供への切り替えが第1サービス化切り替えの一例である。
【0068】
まず、図10を用いて、サービスコンテンツへの変換がされない場合の印刷サービス画面の切り替えについて説明する。図10(a)は前述の図6(b)に対応するサブスクリプション印刷サービスにおける印刷サービス画面340Bであり、例えばユーザが月に500枚の契約プランを契約しており、前月からの繰り越し枚数が例えば50枚となっている。印刷サービス画面340Bでは、例えば250枚の印刷が実行されて印刷枚数が250枚に増大しており、円形ゲージ344の長さが時計回りに増大している。この状態で、サブスクリプション印刷サービスからオンデマンド印刷サービスに切り替えられると、サブスクリプション印刷サービスにおける契約プラン500枚と繰り越し枚数50枚を合わせた550枚から印刷が実行された250枚を差し引いた300枚が、オンデマンド印刷サービスにおける印刷可能枚数として引き継がれる。図10(a)に示す印刷サービス画面340Bは、図10(b)に示すオンデマンド印刷サービスにおける印刷サービス画面340Aに切り替えられる。印刷サービス画面340Aでは、引き継がれた300枚が印刷可能枚数として設定されたことが表示されている。この状態から、印刷が実行されると印刷可能枚数の数値341が減少すると共に、円形ゲージ342の長さが反時計回りに減少する。
【0069】
上記の例では引き継がれた300枚の全部が印刷可能枚数として設定されるが、ユーザは引き継ぎ可能な300枚のうちの少なくとも一部を所定のサービスコンテンツに変換して利用することができる。
【0070】
図11に、サブスクリプション印刷サービスからオンデマンド印刷サービスに切り替える際に端末装置300のタッチパネル340に表示される、ユーザが所望するサービスコンテンツを選択するためのサービスコンテンツ選択画面の一例を示す。図11(a)はサービスコンテンツ選択画面340D1であり、例えば端末装置300から第1サーバ100Aにオンデマンド印刷サービスの入会要求を送信した場合に表示される。図11(a)に示すように、サービスコンテンツ選択画面340D1には、サブスクリプション印刷サービスからオンデマンド印刷サービスに引継ぎ可能な残余枚数及び繰り越し枚数を表す情報表示部356と、「進む」ボタン357と、「スキップ」ボタン358と、が表示されている。以下では適宜、利用可能な残余枚数及び繰り越し枚数を「利用可能枚数」と称する。
【0071】
図11(a)に示す状態において「進む」ボタン357が操作されると、図11(b)に示す共通サービスコンテンツ選択画面340D2に遷移する。一方、「スキップ」ボタン358が操作されると、サービスコンテンツを所望しないとみなされ、図11(b)の画面を介さずに図11(d)に示す引継ぎ承認画面340D4に遷移する。この場合には、引継ぎ承認画面340D4における利用可能枚数及び印刷可能枚数は300枚として表示される。
【0072】
図11(b)は、ユーザが共通サービスコンテンツを選択するための共通サービスコンテンツ選択画面340D2である。共通サービスコンテンツ選択画面340D2には、例えば「スピード配送」ボタン348と、「安心サポート」ボタン349と、「進む」ボタン357と、「戻る」ボタン359と、が表示されている。「スピード配送」と「安心サポート」のサービス内容は前述の図8と同様である。
【0073】
なお、前述の共通サービスコンテンツ選択画面340C2と同様に、共通サービスコンテンツ選択画面340D2においても、必要枚数がユーザの利用可能枚数以下となる共通サービスコンテンツが抽出されて表示される。例えば図11(b)では、ユーザの利用可能枚数が300枚であるため、必要枚数が300枚以下である「スピード配送」ボタン348及び「安心サポート」ボタン349が表示されている。必要枚数が300枚より多い共通サービスコンテンツについては表示されない。なお、共通サービスコンテンツ選択画面340D2に表示される共通サービスコンテンツは1つでもよい。
【0074】
図11(b)に示すように、例えば「スピード配送」ボタン348が選択されて「進む」ボタン357が操作されると、図11(c)に示すオンデマンドサービスコンテンツ選択画面340D3に遷移する。一方、「戻る」ボタン359が操作されると、図11(a)に示すサービスコンテンツ選択画面340D1に戻る。選択された「スピード配送」ボタン348は例えば表示色が変更される等により表示態様が変更される。なお、利用可能な印刷可能枚数が多い場合には複数のボタンを選択することが可能である。また、いずれのボタンも選択せずに次の画面に進むことも可能である。
【0075】
図11(c)は、ユーザがオンデマンドサービスコンテンツを選択するためのオンデマンドサービスコンテンツ選択画面340D3である。オンデマンドサービスコンテンツは、オンデマンド印刷サービスの提供時にのみ提供可能なサービスコンテンツである。オンデマンドサービスコンテンツは、オンデマンド印刷サービスの提供時にのみ適用可能な追加サービスコンテンツ若しくは割引サービスコンテンツを含む。なお、オンデマンドサービスコンテンツは第1サービスコンテンツの一例である。オンデマンドサービスコンテンツ選択画面340D3には、例えば「オートチャージ」ボタン362が表示されている。「オートチャージ」ボタン362には、オンデマンドサービスコンテンツの名称である「オートチャージ」と必要枚数が表示されている。「オートチャージ」は、所定量のチャージ枚数が自動的に購入されるサービスであり、利用可能枚数を例えば50枚消費することで、例えば印刷可能枚数が10枚を下回ると自動的に50枚分のチャージ枚数を購入するような設定が1年間有効となる。これにより、ユーザは印刷可能枚数が足りなくなった際に都度チャージ操作を行わなくてもよい。「オートチャージ」ボタン362に表示されるオンデマンドサービスコンテンツの名称はサービスコンテンツの識別情報の一例である。
【0076】
なお、上記共通サービスコンテンツ選択画面340D2と同様に、オンデマンドサービスコンテンツ選択画面340D3においても、必要枚数がユーザの利用可能枚数以下となるオンデマンドサービスコンテンツが抽出されて表示される。例えば図11(c)では、ユーザの利用可能枚数が100枚であるため、必要枚数が100枚以下である「オートチャージ」ボタン362が表示されている。必要枚数が100枚より多いオンデマンドサービスコンテンツについては表示されない。なお、オンデマンドサービスコンテンツ選択画面340D3に表示されるオンデマンドサービスコンテンツは複数でもよい。
【0077】
また、共通サービスコンテンツ選択画面340D2及びオンデマンドサービスコンテンツ選択画面340D3には、ユーザの利用可能枚数が枚数表示部363に表示される。オンデマンドサービスコンテンツ選択画面340D3の枚数表示部363では、ユーザの利用可能枚数が、共通サービスコンテンツ選択画面340D2において選択された共通サービスコンテンツの必要枚数分だけ減算されて表示される。図11(c)に示す例では、ユーザの利用可能枚数である300枚から図11(b)において選択された「スピード配送」分の200枚が減算されて100枚となっている。
【0078】
図11(c)に示すように、例えば「オートチャージ」ボタン362が選択されて「進む」ボタン357が操作されると、図11(d)に示す引継ぎ承認画面340D4に遷移する。一方、「戻る」ボタン359が操作されると、図11(b)に示す共通サービスコンテンツ選択画面340D2に戻る。選択された「オートチャージ」ボタン362は例えば表示色が変更される等により表示態様が変更される。なお、利用可能枚数が多い場合には複数のボタンを選択することが可能である。また、いずれのボタンも選択せずに次の画面に進むことも可能である。
【0079】
図11(d)は、ユーザが利用可能枚数の引継ぎを承認するための引継ぎ承認画面340D4である。引継ぎ承認画面340D4には、サービスコンテンツが選択された結果残った利用可能枚数を印刷可能枚数として引き継ぐことを表すメッセージ360と、残りの利用可能枚数及び印刷可能枚数の値を表示する枚数表示部361と、が表示されている。また引継ぎ承認画面340D4には、「進む」ボタン357と、「戻る」ボタン359と、が表示されている。引継ぎ承認画面340D3において「進む」ボタン357が操作されると、変換されるサービスコンテンツと引き継がれる残りの利用可能枚数が決定される。一方、「戻る」ボタン359が操作されると、図11(c)に示すオンデマンドサービスコンテンツ選択画面340D3に戻る。
【0080】
引継ぎ承認画面340D4の枚数表示部361では、利用可能枚数がオンデマンドサービスコンテンツ選択画面340D3で選択されたオンデマンドサービスコンテンツの必要枚数分だけ減算されて表示される。図11(d)に示す例では、ユーザの利用可能枚数である100枚から図11(c)において選択された「オートチャージ」分の50枚が減算されて50枚となっている。
【0081】
図12に、以上のようにしてサービスコンテンツへの変換が行われた場合の印刷サービス画面の切り替えの一例を示す。図12(a)は前述の図10(a)に対応している。この状態で、印刷サービスがサブスクリプション印刷サービスからオンデマンド印刷サービスに切り替えられ、例えば図11に示したようにサービスコンテンツの選択が行われたとする。その場合、サブスクリプション印刷サービスにおける利用可能枚数である300枚のうち、200枚がスピード配送への変換に利用され、50枚がオートチャージへの変換に利用され、残りの50枚がオンデマンド印刷サービスにおける印刷可能枚数として引き継がれる。図12(a)に示す印刷サービス画面340Bは、図12(b)に示すオンデマンド印刷サービスにおける印刷サービス画面340Aに切り替えられる。印刷サービス画面340Aでは、利用可能枚数のうち200枚が「スピード配送」への変換に利用され、50枚がオートチャージへの変換に利用され、残りの50枚が印刷可能枚数として引き継がれたことが表示されている。この状態から、印刷が実行されると印刷可能枚数の数値341が減少すると共に、円形ゲージ342の長さが反時計回りに減少する。
【0082】
<印刷サービスの切り替え時の制御手順>
図13図16に、印刷サービスの切り替え時に、端末装置300のCPU310、第1サーバ100Aのプロセッサ110A、第2サーバ100Bのプロセッサ110B、プリンタ200のプロセッサ210が実行する制御手順の一例を示す。
【0083】
まず、図13及び図14を用いて、オンデマンド印刷サービスの提供からサブスクリプション印刷サービスの提供へとサービス提供の移行が行われる場合について説明する。
【0084】
図13のステップS3では、第1サーバ100Aのプロセッサ110Aは、オンデマンド印刷サービスにおける印刷サービス画面340Aの表示信号を端末装置300に送信する。
【0085】
ステップS5では、端末装置300のCPU310は、第1サーバ100Aから送信された表示信号に基づき、印刷サービス画面340Aをタッチパネル340に表示させる。
【0086】
なお、図示は省略するが、上記ステップS5と次のステップS10の間に、オンデマンド印刷サービスにおける印刷ジョブの送信や、チャージ枚数の購入指示の送信等が行われてもよい。
【0087】
ステップS10では、端末装置300のCPU310は、ユーザによりタッチパネル340を介してオンデマンド印刷サービスからサブスクリプション印刷サービスへの印刷サービスの切り替え操作がなされたか否かを判定する。印刷サービスの切り替え操作は、例えばオンデマンド印刷サービスに対する退会操作やサブスクリプション印刷サービスに対する入会操作等である。CPU310は、切り替え操作がなされていない場合には(ステップS10:No)、本ステップS10を繰り返し、切り替え操作がなされた場合には(ステップS10:Yes)、次のステップS15に移行する。
【0088】
ステップS15では、端末装置300のCPU310は、オンデマンド印刷サービスに対する退会要求を第1サーバ100Aに送信する。当該退会要求には、ユーザが使用するプリンタ200の識別情報等が含まれる。
【0089】
ステップS20では、第1サーバ100Aのプロセッサ110Aは、端末装置300から送信された退会要求に基づき、オンデマンド印刷サービスの退会処理を実行する。プロセッサ110Aは、上記識別情報に対応するプリンタ200をオンデマンド印刷サービスの提供対象から削除する。
【0090】
ステップS25では、プリンタ200のプロセッサ210は、第1サーバ100Aからの要求に基づき、不揮発性記憶装置230のデータ記憶領域232に記憶された最新の印刷可能枚数を第1サーバ100Aに送信する。
【0091】
ステップS30では、第1サーバ100Aのプロセッサ110Aは、プリンタ200から送信された最新の印刷可能枚数を取得する。
【0092】
ステップS35では、第1サーバ100Aのプロセッサ110Aは、上記ステップS30で取得した印刷可能枚数を端末装置300に送信する。
【0093】
ステップS40では、端末装置300のCPU310は、第1サーバ100Aから送信された印刷可能枚数を取得する。
【0094】
ステップS45では、端末装置300のCPU310は、印刷可能枚数の引継ぎの要求と、サブスクリプション印刷サービスに対する入会要求と、を第2サーバ100Bに送信する。引継ぎの要求には印刷可能枚数等が含まれ、入会要求にはユーザが使用するプリンタ200の識別情報等が含まれる。
【0095】
ステップS50では、第2サーバ100Bのプロセッサ110Bは、端末装置300から送信された引継ぎの要求及び入会要求を受信する。プロセッサ110Bは、入会要求に基づき、サブスクリプション印刷サービスの入会処理を実行する。プロセッサ110Bは、上記識別情報に対応するプリンタ200をサブスクリプション印刷サービスの提供対象として登録する。上記ステップS20及び当該ステップS50がサービス切り替え処理の一例である。
【0096】
ステップS100では、第2サーバ100Bのプロセッサ110Bは、ユーザの操作に基づいて引継ぎ可能な印刷可能枚数のうち少なくとも一部をサービスコンテンツへの変換に充当するサービスコンテンツ変換処理を実行する。サービスコンテンツ変換処理では、第2サーバ100Bのプロセッサ110Bは、端末装置300に対してサービスコンテンツ選択画面等の表示信号の送信や、端末装置300から送信された操作信号の受信等を実行する。サービスコンテンツ変換処理の詳細については後述の図14を用いて説明する。
【0097】
ステップS55では、端末装置300のCPU310は、第2サーバ100Bから送信されたサービスコンテンツ選択画面340C1等の表示信号に基づき、サービスコンテンツ選択画面340C1等をタッチパネル340に表示させる。
【0098】
ステップS60では、端末装置300のCPU310は、タッチパネル340に表示したサービスコンテンツ選択画面340C1等におけるユーザの操作に基づき、操作信号を第2サーバ100Bに送信する。
【0099】
ステップS65では、第2サーバ100Bのプロセッサ110Bは、上記ステップS100により決定された残りの印刷可能枚数を繰り越し枚数に設定する。上記ステップS100及び当該ステップS65により、プロセッサ110Bは、オンデマンド印刷サービスの提供後に残存した印刷可能枚数をサブスクリプション印刷サービスの提供時に引継ぐ。ステップS100,S65が引継ぎ処理の一例である。
【0100】
ステップS70では、第2サーバ100Bのプロセッサ110Bは、上記ステップS100により変換されたサービスコンテンツを実行し、ユーザに提供する。すなわちプロセッサ110Bは、上記ステップS100,S65において引継ぎ可能な印刷可能枚数のうち少なくとも一部をサービスコンテンツに変換して提供する。当該ステップS70がサービス提供処理の一例である。
【0101】
ステップS75では、第2サーバ100Bのプロセッサ110Bは、引継ぎを行った印刷可能枚数をリセットするためのリセット要求をプリンタ200に送信する。
【0102】
ステップS80では、プリンタ200のプロセッサ210は、第2サーバ100Bから送信されたリセット要求に基づき、不揮発性記憶装置230のデータ記憶領域232に記憶された印刷可能枚数を引継ぎ枚数分だけ減算してリセットする。
【0103】
ステップS85では、第2サーバ100Bのプロセッサ110Bは、サブスクリプション印刷サービスにおける印刷サービス画面340Bの表示信号を端末装置300に送信する。当該表示信号には、上記ステップS65で設定した繰り越し枚数や上記ステップS70で実行したサービスコンテンツの内容等が含まれる。
【0104】
ステップS90では、端末装置300のCPU310は、第2サーバ100Bから送信された表示信号に基づき、サブスクリプション印刷サービスにおける印刷サービス画面340Bをタッチパネル340に表示させる。以上により、本シーケンスチャートを終了する。
【0105】
図14に、上記ステップS100のサービスコンテンツ変換処理の詳細内容の一例を示す。図14のステップS110では、第2サーバ100Bのプロセッサ110Bは、上記ステップS50で取得した残りの印刷可能枚数を含むサービスコンテンツ選択画面の表示信号を端末装置300に送信する。すなわちプロセッサ110Bは、引継ぎ可能な印刷可能枚数を表す表示信号を端末装置300に向けて出力する。これにより、端末装置300のタッチパネル340にはサービスコンテンツ選択画面340C1が表示される。当該ステップS110が第1表示信号出力処理の一例であり、当該ステップS110で送信する表示信号が第1表示信号の一例である。
【0106】
ステップS120では、第2サーバ100Bのプロセッサ110Bは、端末装置300から受信した操作信号に基づき、サービスコンテンツ選択画面340C1においてスキップ操作がなされたか否かを判定する。プロセッサ110Bは、サービスコンテンツ選択画面340C1において「スキップ」ボタン347が操作された場合にはスキップ操作がなされたと判定し(ステップS120:Yes)、後述のステップS170に移行する。一方、プロセッサ110Bは、サービスコンテンツ選択画面340C1において「進む」ボタン346が操作された場合にはスキップ操作がなされていないと判定し(ステップS120:No)、次のステップS130に移行する。
【0107】
ステップS130では、第2サーバ100Bのプロセッサ110Bは、変換必要枚数が利用可能な印刷可能枚数以下となる共通サービスコンテンツを表す共通サービスコンテンツ選択画面の表示信号を端末装置300に送信する。すなわちプロセッサ110Bは、共通サービスコンテンツの名称と必要枚数を表す表示信号を端末装置300に向けて出力する。これにより、端末装置300のタッチパネル340には共通サービスコンテンツ選択画面340C2が表示される。当該ステップS130が第2表示信号出力処理の一例であり、当該ステップS130で送信する表示信号が第2表示信号の一例である。
【0108】
ステップS140では、第2サーバ100Bのプロセッサ110Bは、端末装置300から受信した操作信号に基づき、共通サービスコンテンツ選択画面340C2において共通サービスコンテンツの選択操作がなされたか否かを判定する。プロセッサ110Bは、共通サービスコンテンツ選択画面340C2において「戻る」ボタン350が操作されると(ステップS140:No)、ステップS110に戻る。一方、プロセッサ110Bは、「進む」ボタン346が操作された場合には選択操作がなされたと判定し(ステップS140:Yes)、共通サービスコンテンツの選択を確定し、次のステップS150に移行する。なお、当該ステップS140でYes判定となる場合が選択受付処理の一例である。
【0109】
ステップS150では、第2サーバ100Bのプロセッサ110Bは、利用可能な印刷可能枚数から上記ステップS140で選択を受け付けた共通サービスコンテンツ分の必要枚数を減算する。プロセッサ110Bは、当該減算した印刷可能枚数を含み、変換必要枚数が上記減算した印刷可能枚数以下となるサブスクリプションサービスコンテンツを表すサブスクリプションサービスコンテンツ選択画面の表示信号を端末装置300に送信する。すなわちプロセッサ110Bは、サブスクリプションサービスコンテンツの名称と必要枚数を表す表示信号を端末装置300に向けて出力する。これにより、端末装置300のタッチパネル340にはサブスクリプションサービスコンテンツ選択画面340C3が表示される。当該ステップS150も第2表示信号出力処理の一例であり、当該ステップS150で送信する表示信号も第2表示信号の一例である。また、当該ステップS150が減算処理の一例である。
【0110】
ステップS160では、第2サーバ100Bのプロセッサ110Bは、端末装置300から受信した操作信号に基づき、サブスクリプションサービスコンテンツ選択画面340C3においてサブスクリプションサービスコンテンツの選択操作がなされたか否かを判定する。プロセッサ110Bは、サブスクリプションサービスコンテンツ選択画面340C3において「戻る」ボタン350が操作されると(ステップS160:No)、ステップS130に戻る。一方、プロセッサ110Bは、「進む」ボタン346が操作された場合には選択操作がなされたと判定し(ステップS160:Yes)、サブスクリプションサービスコンテンツの選択を確定し、次のステップS170に移行する。なお、当該ステップS160でYes判定となる場合も選択受付処理の一例である。
【0111】
ステップS170では、第2サーバ100Bのプロセッサ110Bは、利用可能な印刷可能枚数から上記ステップS160で選択を受け付けた共通サービスコンテンツ分の必要枚数をさらに減算する。プロセッサ110Bは、当該減算した印刷可能枚数を含み、ユーザが印刷可能枚数の引継ぎを承認するための引継ぎ承認画面の表示信号を端末装置300に送信する。これにより、端末装置300のタッチパネル340には引継ぎ承認画面340C4が表示される。当該ステップS170も減算処理の一例である。
【0112】
ステップS180では、第2サーバ100Bのプロセッサ110Bは、端末装置300から受信した操作信号に基づき、引継ぎ承認画面340C4において引継ぎ承認操作がなされたか否かを判定する。プロセッサ110Bは、引継ぎ承認画面340C4において「戻る」ボタン350が操作されると(ステップS180:No)、ステップS150に戻る。一方、プロセッサ110Bは、「進む」ボタン346が操作された場合には引継ぎ承認操作がなされたと判定し(ステップS180:Yes)、次のステップS190に移行する。
【0113】
ステップS190では、第2サーバ100Bのプロセッサ110Bは、ユーザが選択したサービスコンテンツと残りの印刷可能枚数を決定する。以上により、本サブルーチンを終了する。
【0114】
次に、図15及び図16を用いて、サブスクリプション印刷サービスの提供からオンデマンド印刷サービスの提供へとサービス提供の移行が行われる場合について説明する。
【0115】
図15のステップS203では、第2サーバ100Bのプロセッサ110Bは、サブスクリプション印刷サービスにおける印刷サービス画面340Bの表示信号を端末装置300に送信する。
【0116】
ステップS205では、端末装置300のCPU310は、第2サーバ100Bから送信された表示信号に基づき、印刷サービス画面340Bをタッチパネル340に表示させる。
【0117】
なお、図示は省略するが、上記ステップS205と次のステップS210の間に、サブスクリプション印刷サービスにおける印刷ジョブの送信等が行われてもよい。
【0118】
ステップS210では、端末装置300のCPU310は、ユーザによりタッチパネル340を介してサブスクリプション印刷サービスからオンデマンド印刷サービスへの印刷サービスの切り替え操作がなされたか否かを判定する。印刷サービスの切り替え操作は、例えばサブスクリプション印刷サービスに対する退会操作やオンデマンド印刷サービスに対する入会操作等である。CPU310は、切り替え操作がなされていない場合には(ステップS210:No)、本ステップS210を繰り返し、切り替え操作がなされた場合には(ステップS210:Yes)、次のステップS215に移行する。
【0119】
ステップS215では、端末装置300のCPU310は、サブスクリプション印刷サービスに対する退会要求を第2サーバ100Bに送信する。当該退会要求には、ユーザが使用するプリンタ200の識別情報等が含まれる。
【0120】
ステップS220では、第2サーバ100Bのプロセッサ110Bは、端末装置300から送信された退会要求に基づき、サブスクリプション印刷サービスの退会処理を実行する。プロセッサ110Bは、上記識別情報に対応するプリンタ200をサブスクリプション印刷サービスの提供対象から削除する。
【0121】
ステップS225では、第2サーバ100Bのプロセッサ110Bは、残余枚数と、不揮発性記憶装置130Bのデータ記憶領域132Bに記憶された繰り越し枚数と、を端末装置300に送信する。なお、プロセッサ110Bは、繰り越し枚数が0枚である場合は残余枚数を送信する。
【0122】
ステップS230では、端末装置300のCPU310は、第2サーバ100Bから送信された残余枚数と繰り越し枚数を取得する。
【0123】
ステップS235では、端末装置300のCPU310は、残余枚数と繰り越し枚数の引継ぎの要求と、オンデマンド印刷サービスに対する入会要求と、を第1サーバ100Aに送信する。引継ぎの要求には残余枚数と繰り越し枚数等が含まれ、入会要求にはユーザが使用するプリンタ200の識別情報等が含まれる。
【0124】
ステップS240では、第1サーバ100Aのプロセッサ110Aは、端末装置300から送信された引継ぎの要求及び入会要求を受信する。プロセッサ110Aは、入会要求に基づき、オンデマンド印刷サービスの入会処理を実行する。プロセッサ110Aは、上記識別情報に対応するプリンタ200をオンデマンド印刷サービスの提供対象として登録する。上記ステップS220及び当該ステップS240もサービス切り替え処理の一例である。
【0125】
ステップS300では、第1サーバ100Aのプロセッサ110Aは、ユーザの操作に基づいて引継ぎ可能な残余枚数及び繰り越し枚数のうち少なくとも一部をサービスコンテンツへの変換に充当するサービスコンテンツ変換処理を実行する。サービスコンテンツ変換処理では、第1サーバ100Aのプロセッサ110Aは、端末装置300に対してサービスコンテンツ選択画面等の表示信号の送信や、端末装置300から送信された操作信号の受信等を実行する。サービスコンテンツ変換処理の詳細については後述の図16を用いて説明する。
【0126】
ステップS245では、端末装置300のCPU310は、第1サーバ100Aから送信されたサービスコンテンツ選択画面340D1等の表示信号に基づき、サービスコンテンツ選択画面340D1等をタッチパネル340に表示させる。
【0127】
ステップS250では、端末装置300のCPU310は、タッチパネル340に表示したサービスコンテンツ選択画面340D1等におけるユーザの操作に基づき、操作信号を第1サーバ100Aに送信する。
【0128】
ステップS255では、第1サーバ100Aのプロセッサ110Aは、上記ステップS300により決定された残りの残余枚数及び繰り越し枚数を印刷可能枚数に設定する。上記ステップS300及び当該ステップS255により、プロセッサ110Aは、サブスクリプション印刷サービスの提供後に残存した残余枚数及び繰り越し枚数をオンデマンド印刷サービスの提供時に引継ぐ。ステップS300,S255が引継ぎ処理の一例である。
【0129】
ステップS260では、第1サーバ100Aのプロセッサ110Aは、上記ステップS300により変換が決定されたサービスコンテンツを実行し、ユーザに提供する。すなわちプロセッサ110Aは、上記ステップS300,S255において引継ぎ可能な残余枚数及び繰り越し枚数のうち少なくとも一部をサービスコンテンツに変換して提供する。当該ステップS260がサービス提供処理の一例である。
【0130】
ステップS265では、第1サーバ100Aのプロセッサ110Aは、引継ぎを行った印刷可能枚数を書き込むための書き込み指示をプリンタ200に送信する。
【0131】
ステップS270では、プリンタ200のプロセッサ210は、第1サーバ100Aから送信された書き込み指示に基づき、不揮発性記憶装置230のデータ記憶領域232に引継いだ印刷可能枚数を記憶させる。
【0132】
ステップS275では、第1サーバ100Aのプロセッサ110Aは、オンデマンド印刷サービスにおける印刷サービス画面340Aの表示信号を端末装置300に送信する。当該表示信号には、上記ステップS255で設定した印刷可能枚数や上記ステップS260で実行したサービスコンテンツの内容等が含まれる。
【0133】
ステップS280では、端末装置300のCPU310は、第1サーバ100Aから送信された表示信号に基づき、オンデマンド印刷サービスにおける印刷サービス画面340Aをタッチパネル340に表示させる。以上により、本シーケンスチャートを終了する。
【0134】
図16に、上記ステップS300のサービスコンテンツ変換処理の詳細内容の一例を示す。図16のステップS310では、第1サーバ100Aのプロセッサ110Aは、残余枚数と繰り越し枚数を含むサービスコンテンツ選択画面の表示信号を端末装置300に送信する。すなわちプロセッサ110Aは、引継ぎ可能な残余枚数及び繰り越し枚数を表す表示信号を端末装置300に向けて出力する。これにより、端末装置300のタッチパネル340にはサービスコンテンツ選択画面340D1が表示される。当該ステップS310が第1表示信号出力処理の一例であり、当該ステップS310で送信する表示信号が第1表示信号の一例である。
【0135】
ステップS320では、第1サーバ100Aのプロセッサ110Aは、端末装置300から受信した操作信号に基づき、サービスコンテンツ選択画面340D1においてスキップ操作がなされたか否かを判定する。プロセッサ110Aは、サービスコンテンツ選択画面340D1において「スキップ」ボタン358が操作された場合にはスキップ操作がなされたと判定し(ステップS320:Yes)、後述のステップS370に移行する。一方、プロセッサ110Aは、サービスコンテンツ選択画面340D1において「進む」ボタン357が操作された場合にはスキップ操作がなされていないと判定し(ステップS320:No)、次のステップS330に移行する。
【0136】
ステップS330では、第1サーバ100Aのプロセッサ110Aは、変換必要枚数が利用可能枚数以下となる共通サービスコンテンツを表す共通サービスコンテンツ選択画面の表示信号を端末装置300に送信する。すなわちプロセッサ110Aは、共通サービスコンテンツの名称と必要枚数を表す表示信号を端末装置300に向けて出力する。これにより、端末装置300のタッチパネル340には共通サービスコンテンツ選択画面340D2が表示される。当該ステップS330が第2表示信号出力処理の一例であり、当該ステップS330で送信する表示信号が第2表示信号の一例である。
【0137】
ステップS340では、第1サーバ100Aのプロセッサ110Aは、端末装置300から受信した操作信号に基づき、共通サービスコンテンツ選択画面340D2において共通サービスコンテンツの選択操作がなされたか否かを判定する。プロセッサ110Aは、共通サービスコンテンツ選択画面340D2において「戻る」ボタン359が操作されると(ステップS340:No)、ステップS310に戻る。一方、プロセッサ110Aは、「進む」ボタン357が操作された場合には選択操作がなされたと判定し(ステップS340:Yes)、共通サービスコンテンツの選択を確定し、次のステップS350に移行する。なお、当該ステップS340でYes判定となる場合が選択受付処理の一例である。
【0138】
ステップS350では、第1サーバ100Aのプロセッサ110Aは、利用可能枚数から上記ステップS340で選択を受け付けた共通サービスコンテンツ分の必要枚数を減算する。プロセッサ110Aは、当該減算した利用可能枚数を含み、変換必要枚数が上記減算した利用可能枚数以下となるオンデマンドサービスコンテンツを表すオンデマンドサービスコンテンツ選択画面の表示信号を端末装置300に送信する。すなわちプロセッサ110Aは、オンデマンドサービスコンテンツの名称と必要枚数を表す表示信号を端末装置300に向けて出力する。これにより、端末装置300のタッチパネル340にはオンデマンドサービスコンテンツ選択画面340D3が表示される。当該ステップS350も第2表示信号出力処理の一例であり、当該ステップS350で送信する表示信号も第2表示信号の一例である。また、当該ステップS350が減算処理の一例である。
【0139】
ステップS360では、第1サーバ100Aのプロセッサ110Aは、端末装置300から受信した操作信号に基づき、オンデマンドサービスコンテンツ選択画面340D3においてオンデマンドサービスコンテンツの選択操作がなされたか否かを判定する。プロセッサ110Aは、オンデマンドサービスコンテンツ選択画面340D3において「戻る」ボタン359が操作されると(ステップS360:No)、ステップS330に戻る。一方、プロセッサ110Aは、「進む」ボタン357が操作された場合には選択操作がなされたと判定し(ステップS360:Yes)、オンデマンドサービスコンテンツの選択を確定し、次のステップS370に移行する。なお、当該ステップS360でYes判定となる場合も選択受付処理の一例である。
【0140】
ステップS370では、第1サーバ100Aのプロセッサ110Aは、利用可能枚数から上記ステップS360で選択を受け付けたオンデマンドサービスコンテンツ分の必要枚数を減算する。プロセッサ110Aは、当該減算した利用可能枚数を含み、ユーザが利用可能枚数の引継ぎを承認するための引継ぎ承認画面の表示信号を端末装置300に送信する。これにより、端末装置300のタッチパネル340には引継ぎ承認画面340D4が表示される。当該ステップS370も減算処理の一例である。
【0141】
ステップS380では、第1サーバ100Aのプロセッサ110Aは、端末装置300から受信した操作信号に基づき、引継ぎ承認画面340D4において引継ぎ承認操作がなされたか否かを判定する。プロセッサ110Aは、引継ぎ承認画面340D4において「戻る」ボタン359が操作されると(ステップS380:No)、ステップS350に戻る。一方、プロセッサ110Aは、「進む」ボタン357が操作された場合には引継ぎ承認操作がなされたと判定し(ステップS380:Yes)、次のステップS390に移行する。
【0142】
ステップS390では、第1サーバ100Aのプロセッサ110Aは、ユーザが選択したサービスコンテンツと残りの利用可能枚数を決定する。以上により、本サブルーチンを終了する。
【0143】
<実施形態の効果>
本実施形態では、第1サーバ100A及び第2サーバ100Bは、ステップS20,S50及びステップS220,S240と、ステップS100,S65及びステップS300,S255と、ステップS70,S260と、を実行する。ステップS20,S50では、オンデマンド印刷サービスの提供からサブスクリプション印刷サービスの提供への切り替えが行われる。ステップS220,S240では、サブスクリプション印刷サービスの提供からオンデマンド印刷サービスの提供への切り替えが行われる。ステップS100,S65では、オンデマンド印刷サービスの提供後に残存した印刷可能枚数が、サブスクリプション印刷サービスの提供時に引継がれる。ステップS300,S255では、サブスクリプション印刷サービスの提供後に残存した残余枚数及び繰り越し枚数が、オンデマンド印刷サービスの提供時に引継がれる。ステップS70では、ステップS100,S65において引継ぎ可能な印刷可能枚数のうち少なくとも一部がサービスコンテンツに変換して提供される。ステップS260では、ステップS300,S255において引継ぎ可能な残余枚数及び繰り越し枚数のうち少なくとも一部がサービスコンテンツに変換して提供される。
【0144】
本実施形態によれば、前の印刷サービスで使用していた残りの印刷枚数を、ユーザのニーズに応じて、次の印刷サービスの印刷枚数として引継いだり、残りの印刷枚数の少なくとも一部をサービスコンテンツに変換して利用することができる。本実施形態によれば、前の印刷サービスで使用していた残りの印刷枚数をユーザのニーズに応じた態様で有効に活用できる。前の印刷サービスにおける残りの印刷枚数が無駄となってしまうことを防止できるので、ユーザは安心して印刷サービスを切り替えることができる。
【0145】
また、本実施形態では特に、サービスコンテンツは、オンデマンド印刷サービスの提供及びサブスクリプション印刷サービスの提供のいずれが実行されるかに係わらず提供可能な共通サービスコンテンツを含む。本実施形態によれば、ユーザは前の印刷サービスで使用していた残りの印刷枚数を利用して、オンデマンド印刷サービス又はサブスクリプション印刷サービスのいずれに切り替えられたかに係わらず、汎用的なサービスコンテンツの提供を受けることができる。
【0146】
また、本実施形態では特に、共通サービスコンテンツは、プリンタ200に対するユーザサポート関連サービス、プリンタ200のメンテナンス関連サービス、及び、プリンタ200の消耗品の配送関連サービス、のうち少なくとも1つを含む。本実施形態によれば、ユーザは前の印刷サービスで使用していた残りの印刷枚数を利用して、オンデマンド印刷サービス及びサブスクリプション印刷サービスのいずれでも利用できる、ユーザサポート関連サービス、メンテナンス関連サービス、消耗品の配送関連サービスの提供を受けることができる。
【0147】
また、本実施形態では特に、サービスコンテンツは、オンデマンド印刷サービスの提供時にのみ提供可能なオンデマンドサービスコンテンツ、又は、サブスクリプション印刷サービスの提供時にのみ提供可能なサブスクリプションサービスコンテンツを含む。本実施形態によれば、ユーザは前の印刷サービスで使用していた残りの印刷枚数を利用して、切り替え後のオンデマンド印刷サービス若しくはサブスクリプション印刷サービスの提供時にのみ提供可能なサービスコンテンツの提供を受けることができる。
【0148】
また、本実施形態では特に、オンデマンドサービスコンテンツは、オンデマンド印刷サービスの提供時にのみ適用可能な、追加サービスコンテンツ若しくは割引サービスコンテンツを含む。また、サブスクリプションサービスコンテンツは、サブスクリプション印刷サービスの提供時にのみ適用可能な、追加サービスコンテンツ若しくは割引サービスコンテンツを含む。本実施形態によれば、ユーザは前の印刷サービスで使用していた残りの印刷枚数を利用して、切り替え後のオンデマンド印刷サービス若しくはサブスクリプション印刷サービスにのみ適用される追加サービスコンテンツ若しくは割引サービスコンテンツの提供を受けることができる。
【0149】
また、本実施形態では特に、第1サーバ100A及び第2サーバ100Bは、引継ぎ可能な印刷可能枚数を表すサービスコンテンツ選択画面340C1の表示信号を端末装置300に向けて出力するステップS110を実行する。また、第1サーバ100A及び第2サーバ100Bは、引継ぎ可能な利用可能枚数を表すサービスコンテンツ選択画面340D1の表示信号を端末装置300に向けて出力するステップS310を実行する。本実施形態によれば、ユーザは印刷サービスの切り替え時に前の印刷サービスで使用していた残りの印刷可能枚数等を把握することができるので、ユーザの利便性を向上できる。
【0150】
また、本実施形態では特に、サービスコンテンツへの変換に必要な印刷可能枚数等の必要枚数が定められている。第1サーバ100A及び第2サーバ100Bは、サービスコンテンツの名称と必要枚数を表す表示信号を端末装置300に向けて出力するステップS130,S150,S330,S350を実行する。本実施形態によれば、ユーザがサービスコンテンツを選択する際にサービスコンテンツの名称と必要枚数を表示することができるので、ユーザの利便性を向上できる。
【0151】
また、本実施形態では特に、ステップS130,S150,S330,S350で出力される表示信号で表されるサービスコンテンツの名称は、対応する必要枚数が利用可能な印刷可能枚数等のものである。本実施形態によれば、ユーザが保有する残りの印刷可能枚数等で変換可能なサービスコンテンツのみを表示することができるので、ユーザの利便性を向上できる。
【0152】
また、本実施形態では特に、第1サーバ100A及び第2サーバ100Bは、ステップS110,S310で表示する印刷可能枚数等をサービスコンテンツの必要枚数だけ減算するステップS150,S170,S350,S370を実行する。本実施形態によれば、ユーザが保有する残りの印刷可能枚数等がサービスコンテンツへの変換に必要な必要枚数だけ自動的に減算されて表示されるので、ユーザの利便性を向上できる。
【0153】
また、本実施形態では特に、第1サーバ100A及び第2サーバ100Bは、サービスコンテンツが複数存在する場合に、少なくとも1つのサービスコンテンツの選択を受け付けるステップS140,S160,S340,S360を実行する。ステップS150,S170,S350,S370では、表示されている印刷可能枚数等を、ステップS140,S160,S340,S360で受け付けたサービスコンテンツの必要枚数だけ減算する。本実施形態によれば、サービスコンテンツを選択した際に、ユーザが保有する残りの印刷枚数が選択したサービスコンテンツの必要枚数だけ自動的に減算されて表示されるので、ユーザの利便性を向上できる。
【0154】
また、本実施形態では特に、第1サーバ100A及び第2サーバ100Bが、ステップS20,S50及びステップS220,S240と、ステップS100,S65及びステップS300,S255と、ステップS70,S260と、を実行する。本実施形態によれば、印刷サービスの切り替え時に、前の印刷サービスで使用していた残りの印刷枚数を、次の印刷サービスの印刷枚数として引継いだりサービスコンテンツに変換する処理を、第1サーバ100A及び第2サーバ100Bが主体的に実行する印刷システムを実現できる。
【0155】
<変形例>
なお、本発明は、上記実施形態に限られるものではなく、その趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で種々の変形が可能である。
【0156】
例えば、以上の実施形態で説明した第1サーバ100A及び第2サーバ100Bによる処理の一部又は全部を、例えばプリンタ200が実行するようにしてもよい。例えばプリンタ200のプロセッサ210が、図13及び図15に示したステップS20,S50及びステップS220,S240、ステップS100,S65及びステップS300,S255、ステップS70,S260等を実行してもよい。この場合、プリンタ200がサービス管理装置、サービス切り替え部、引継ぎ部、及びサービス提供部の一例である。
【0157】
また例えば、以上の実施形態で説明した第1サーバ100A及び第2サーバ100Bによる処理の一部又は全部を、例えば端末装置300が実行するようにしてもよい。例えば端末装置300のCPU310が、図13及び図15に示したステップS20,S50及びステップS220,S240、ステップS100,S65及びステップS300,S255、ステップS70,S260等を実行してもよい。この場合、端末装置300がサービス管理装置、サービス切り替え部、引継ぎ部、及びサービス提供部の一例である。
【0158】
また例えば、以上の実施形態で説明した第1サーバ100A及び第2サーバ100Bによる処理の全部を、1つのサーバで行っても良い。この場合、当該1つのサーバは、サービス管理装置、サービス切り替え部、引継ぎ部、及びサービス提供部の一例である。
【0159】
また、図13図16に示すシーケンスチャート及びフローチャートは本発明を上記シーケンスやフローに示す手順に限定するものではなく、発明の趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で手順の追加・削除又は順番の変更等をしてもよい。
【0160】
また、以上既に述べた以外にも、上記実施形態や各変形例による手法を適宜組み合わせて利用しても良い。
【0161】
その他、一々例示はしないが、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲内において、種々の変更が加えられて実施されるものである。
【符号の説明】
【0162】
1 印刷システム
100A 第1サーバ(サービス提供サーバの一例)
110A プロセッサ
190A 通信インタフェース(通信I/Fの一例)
100B 第2サーバ(サービス提供サーバの一例)
110B プロセッサ
190B 通信インタフェース(通信I/Fの一例)
200 プリンタ(印刷装置の一例)
300 端末装置(表示装置の一例)
図1
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