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特開2024-137518商品レコメンドシステム、商品レコメンド方法及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024137518
(43)【公開日】2024-10-07
(54)【発明の名称】商品レコメンドシステム、商品レコメンド方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/0601 20230101AFI20240927BHJP
【FI】
G06Q30/0601 330
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023049065
(22)【出願日】2023-03-24
(71)【出願人】
【識別番号】000001443
【氏名又は名称】カシオ計算機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100095407
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 満
(72)【発明者】
【氏名】小宮山 敬貴
(72)【発明者】
【氏名】高山 喜博
【テーマコード(参考)】
5L030
5L049
【Fターム(参考)】
5L030BB21
5L049BB21
(57)【要約】      (修正有)
【課題】ユーザの興味を持続させることができる商品レコメンドシステム、方法及びプログラムを提供する。
【解決手段】商品レコメンドシステムでは、ユーザが利用するユーザ端末と、商品紹介サイトを提供するサーバとが、インターネットを介して互いに通信可能に接続されている。サーバ200において、関連商品特定部231は、ユーザからメニュー画面(所定画面)の表示が要求された際に、このユーザに関連のある商品(関連商品)を特定する。タグ抽出部232は、商品DB222に記憶されている商品データを検索して、関連商品に付されているタグを抽出する。候補抽出部233は、抽出したタグに基づいて、ユーザに勧める商品の候補群を抽出する。判定部234は、メニュー画面に表示する商品を特定するために、候補抽出部233が抽出した候補群が所定の条件を満たすかどうかを判定する。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
商品毎に、当該商品の特徴を表すタグを含む商品データを記憶する商品記憶部と、
ユーザから所定画面の表示要求又は更新要求があった際に、当該ユーザに関連のある関連商品を特定する関連商品特定部と、
前記商品記憶部に記憶されている商品データを検索して、前記関連商品に付されているタグを抽出するタグ抽出部と、
前記タグ抽出部が抽出した前記タグに基づいて、前記ユーザに勧める商品の候補群を抽出する候補抽出部と、
前記所定画面に表示する商品を特定するために、抽出した前記候補群が所定の条件を満たすかどうかを判定する判定部と、
を備える商品レコメンドシステム。
【請求項2】
抽出した前記候補群が前記所定の条件を満たさないと前記判定部が判定した場合、当該候補群に含まれる商品以外の商品を少なくとも1つおすすめ商品として前記所定画面に表示する、おすすめ商品表示部、
をさらに備える請求項1に記載の商品レコメンドシステム。
【請求項3】
抽出した前記候補群が前記所定の条件を満たすと前記判定部が判定した場合、当該候補群に含まれる商品以外の商品をおすすめ商品として前記所定画面に表示しない、おすすめ商品表示部、
をさらに備える請求項1に記載の商品レコメンドシステム。
【請求項4】
抽出した前記候補群が前記所定の条件を満たすと前記判定部が判定した場合は、当該候補群に含まれる商品をおすすめ商品として前記所定画面に表示し、抽出した前記候補群が前記所定の条件を満たさないと前記判定部が判定した場合は、当該候補群に含まれる商品以外の商品もおすすめ商品として前記所定画面に表示する、おすすめ商品表示部、
をさらに備える請求項1に記載の商品レコメンドシステム。
【請求項5】
抽出した前記候補群が前記所定の条件を満たさないと前記判定部が判定した場合、前記所定の条件を満たすと前記判定部が判定した場合よりも、当該候補群に含まれない商品からより多くの商品をおすすめ商品として前記所定画面に表示する、おすすめ商品表示部、
をさらに備える請求項1に記載の商品レコメンドシステム。
【請求項6】
前記所定の条件は、前記候補群に含まれる商品の数が予め定めた数以上であるという条件である、
請求項1から5の何れか1項に記載の商品レコメンドシステム。
【請求項7】
前記所定の条件は、前記候補群に含まれる商品のうちこれまでおすすめ商品として表示したことがない商品の数が予め定めた数以上であるという条件である、
請求項1から5の何れか1項に記載の商品レコメンドシステム。
【請求項8】
前記候補抽出部は、前記タグ抽出部が抽出したタグを種類ごとに集計して、集計数が予め定めた数以上である頻出タグを特定し、特定した頻出タグが少なくとも1つ付されている各商品を前記候補群として抽出する、
請求項1から5の何れか1項に記載の商品レコメンドシステム。
【請求項9】
前記関連商品特定部は、前記ユーザがお気に入りに設定した商品、前記ユーザが購入又は閲覧したことがある商品の少なくとも何れかを前記関連商品として特定する、
請求項1から5の何れか1項に記載の商品レコメンドシステム。
【請求項10】
ユーザに関連のある関連商品を特定し、
前記関連商品に付されているタグを抽出し、
抽出した前記タグに基づいて、前記ユーザに勧める商品の候補群を抽出し、
所定画面に表示する商品を特定するために、抽出した前記候補群が所定の条件を満たすかどうかを判定する、
商品レコメンド方法。
【請求項11】
コンピュータを、
商品毎に当該商品の特徴を表すタグを含む商品データを記憶する商品記憶部と、
ユーザから所定画面の表示要求又は更新要求があった際に、当該ユーザに関連のある関連商品を特定する関連商品特定部、
前記商品記憶部に商品毎に記憶されている当該商品の特徴を表すタグを含む商品データを検索して、前記関連商品に付されているタグを抽出するタグ抽出部、
前記タグ抽出部が抽出した前記タグに基づいて、前記ユーザに勧める商品の候補群を抽出する候補抽出部、
前記所定画面に表示する商品を特定するために、抽出した前記候補群が所定の条件を満たすかどうかを判定する判定部、
として機能させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、商品レコメンドシステム、商品レコメンド方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
ユーザが、インターネットを介して、ECサイト等から商品を購入したり、商品を閲覧したりした際に、ユーザの嗜好に合うと思われる他の商品を所謂おすすめ商品としてユーザに提示することが行われている。例えば、特許文献1には、ユーザが購入した商品に付されているタグとユーザ属性情報とに基づいておすすめ商品を抽出して端末に表示する商品リコメンドシステムについて記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】国際公開第2020/085086号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の商品リコメンドシステムでは、ユーザが購入した商品に付されているタグに基づいておすすめ商品を抽出するため、ユーザが新たに商品を購入しない限り、表示されるおすすめ商品のラインナップはほとんど変化しない。ユーザは、商品を購入せずにECサイトにアクセスする場合も多いため、このような場合、特許文献1の商品リコメンドシステムでは毎回同じようなおすすめ商品が表示されることとなり、新鮮味に欠け、ユーザの購買意欲を向上させる効果や、ユーザが知らない商品をユーザが知る機会を増大させる効果が期待できない。ひいては、ユーザの興味を持続させる効果が乏しい。
【0005】
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、ユーザの興味を持続させることができる商品レコメンドシステム、商品レコメンド方法、及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明に係るレコメンドシステムは、
商品毎に、当該商品の特徴を表すタグを含む商品データを記憶する商品記憶部と、
ユーザから所定画面の表示要求又は更新要求があった際に、当該ユーザに関連のある関連商品を特定する関連商品特定部と、
前記商品記憶部に記憶されている商品データを検索して、前記関連商品に付されているタグを抽出するタグ抽出部と、
前記タグ抽出部が抽出した前記タグに基づいて、前記ユーザに勧める商品の候補群を抽出する候補抽出部と、
前記所定画面に表示する商品を特定するために、抽出した前記候補群が所定の条件を満たすかどうかを判定する判定部と、
を備える。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、ユーザの興味を持続させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の実施形態に係る商品レコメンドシステムの全体構成を示す図である。
図2】本発明の実施形態に係るユーザ端末の構成を示すブロック図である。
図3】本発明の実施形態に係るサーバの構成を示すブロック図である。
図4】本発明の実施形態に係るユーザDB(データベース)に格納されるユーザデータの構成例を示す図である。
図5】本発明の実施形態に係る商品DBに格納される商品データの構成例を示す図である。
図6】本発明の実施形態に係るメニュー画面表示処理のフローチャートである。
図7】本発明の実施形態に係るメニュー画面の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態に係る商品レコメンドシステム、商品レコメンド方法及びプログラムについて、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付す。
【0010】
以下、本発明の実施形態に係る商品レコメンドシステム1について説明する。商品レコメンドシステム1は、ユーザに特定の商品を紹介するためのシステムである。また、ユーザは、商品レコメンドシステム1を介して、紹介された商品を購入することも可能である。図1に示すように、商品レコメンドシステム1は、ユーザが利用するユーザ端末100と、商品紹介サイトを提供するサーバ200とを備える。ユーザ端末100とサーバ200とは、通信網の一例であるインターネット300を介して、互いに通信可能に接続されている。
【0011】
ユーザ端末100は、ユーザが利用するスマートフォンやタブレット端末等である。ユーザ端末100には、ブラウザ101がインストールされており、ブラウザ101を介して、サーバ200が提供する商品紹介サイトにアクセスすることで、ユーザは、商品の検索、閲覧、購入等をすることができる。ユーザ端末100は、図2に示すように、通信部120と、タッチパネル130と、制御部140と、記憶部150と、を備える。
【0012】
通信部120は、ユーザ端末100がインターネット300を介してサーバ200と通信するためのインターフェースである。
【0013】
タッチパネル130は、各種の情報を画面に表示する機能と、画面上のポインタを操作するポインティングデバイスとしての機能と、を併せ持つ機器である。例えば、タッチパネル130は、おすすめ商品が表示されるメニュー画面を表示する。また、タッチパネル130は、メニュー画面からユーザのタッチ操作を受け付ける。
【0014】
制御部140は、CPU(Central Processing Unit)、OS(Operation System)等のプログラムを記憶するROM(Read Only Memory)、ワークエリアとなるRAM(Random Access Memory)等を備え、ユーザ端末100の全体を制御する。
【0015】
記憶部150は、いわゆる二次記憶装置(補助記憶装置)としての役割を担い、例えば、読み書き可能な不揮発性のフラッシュメモリ、ハードディスクドライブ等である。記憶部150には、制御部140が実行するプログラム及び各種のデータが記憶される。
【0016】
図1に戻り、サーバ200は、商品紹介サイトのウェブサーバであり、ユーザ端末100からの要求に応じて、ユーザ端末100のブラウザ101に各種の画面を表示したり、各種の処理を実行したりする。サーバ200は、図3に示すように、通信部210と、記憶部220と、制御部230と、を備える。
【0017】
通信部210は、インターネット300を介してユーザ端末100と通信するためのインターフェースである。
【0018】
記憶部220は、いわゆる二次記憶装置(補助記憶装置)としての役割を担い、例えば、読み書き可能な不揮発性のフラッシュメモリ、ハードディスクドライブ等である。記憶部220には、制御部230が実行するプログラム及び各種のデータが記憶される。例えば、記憶部220には、ユーザDB221と商品DB222とが記憶される。
【0019】
ユーザDB221は、商品レコメンドシステム1の会員として登録されている各ユーザのユーザデータが格納されるデータベースである。ユーザデータには、図4に示すように、ユーザのユーザID、パスワード、お気に入り商品情報、購入履歴情報、閲覧履歴情報、おすすめ商品表示履歴情報等が含まれる。お気に入り情報は、ユーザが自分のお気に入りとして設定した商品を示す。購入履歴情報は、商品レコメンドシステム1でユーザが購入した商品の購入履歴を示す。閲覧履歴情報は、商品レコメンドシステム1でユーザが閲覧した商品の閲覧履歴を示す。おすすめ商品表示履歴情報は、このユーザにおすすめ商品としてメニュー画面に表示した商品の表示履歴を示す。
【0020】
商品DB222は、商品レコメンドシステム1で扱う各商品の商品データが格納されるデータベースである。商品データには、図5に示すように、商品の商品ID、商品名、その商品が属するカテゴリ、モデル名、価格、商品画像、及び、タグ等が含まれる。タグは、その商品の特徴を示す情報であり、例えば、「赤」、「黒」のような商品の色を示すタグ、「若者向け」、「老人向け」のように商品がターゲットとするユーザを示すタグ、「春」、「夏」のように商品のイメージを表す季節を示すタグ、のように様々なタグが予め準備されている。また、商品DB222には、現在販売されていない商品の商品データも格納されている。商品DB222は、本発明における商品記憶部の一例である。
【0021】
図3に戻り、制御部230は、CPU、OS等のプログラムを記憶するROM、ワークエリアとなるRAM等を備え、サーバ200の全体を制御する。また、制御部230は、本実施形態に係る機能的な構成として、関連商品特定部231と、タグ抽出部232と、候補抽出部233と、判定部234と、おすすめ商品表示部235とを備える。
【0022】
関連商品特定部231は、ユーザ(ユーザ端末100)からのアクセスがあってメニュー画面の表示が要求された際に、このユーザに関連のある商品(関連商品)を特定する。関連商品は、例えば、ユーザがお気に入りに設定した商品や、過去に購入したり閲覧したりしたことがある商品である。
【0023】
タグ抽出部232は、商品DB222に記憶されている商品データを検索して、関連商品に付されているタグを抽出する。
【0024】
候補抽出部233は、抽出したタグに基づいて、ユーザに勧める商品の候補群を抽出する。具体的には、候補抽出部233は、抽出したタグを種類毎に集計して、予め定めた数以上付与されている頻出タグがある場合に、当該頻出タグを付されている各商品を候補群として抽出する。
【0025】
判定部234は、メニュー画面に表示する商品を特定するために、候補抽出部233が抽出した候補群が所定の条件を満たすかどうかを判定する。ここでの所定の条件とは、例えば、候補群に含まれる商品の数が所定数以上であるという条件、若しくは候補群に含まれる商品でこれまでおすすめ商品として表示していない商品の数が所定数以上であるという条件等である。
【0026】
おすすめ商品表示部235は、判定部234の判定結果に基づいておすすめ商品をメニュー画面に表示させる。例えば、判定部234が、候補群が所定の条件を満たすと判定した場合、おすすめ商品表示部235は、当該候補群に含まれる商品をおすすめ商品として表示するメニュー画面をユーザ端末100のブラウザ101に表示させる。一方、判定部234が、所定の条件を満たさないと判定した場合、おすすめ商品表示部235は、当該候補群に含まれる商品以外の商品もおすすめ商品としてメニュー画面に表示させる。
【0027】
続いて、サーバ200の動作について説明する。例えば、ユーザは、ユーザ端末100のタッチパネル130に表示されている商品紹介サイトのショートカットアイコンをタッチするなどして、商品紹介サイトへアクセスするための操作を行う。当該操作に応じて、ユーザ端末100の制御部140は、このユーザのユーザIDとパスワードとを含んだアクセス要求をサーバ200に送信する。ユーザ端末100からアクセス要求を受信すると、サーバ200の制御部230は、図6に示すメニュー画面表示処理を実行する。
【0028】
まず、サーバ200の制御部230は、ユーザの認証を行う(ステップS101)。具体的には、制御部230は、受信したアクセス要求に含まれるユーザIDとパスワードとが含まれるユーザデータがユーザDB221に記憶されていることを確認する。
【0029】
ユーザの認証に失敗した場合(ステップS102;No)、制御部230は、その旨をユーザ端末100に通知して(ステップS103)、メニュー画面表示処理は終了する。
【0030】
一方、ユーザの認証に成功した場合(ステップS102;Yes)、制御部230(関連商品特定部231)は、当該ユーザに関連する商品(関連商品)を特定する(ステップS104)。具体的には、制御部230は、ユーザDB221に格納されている認証に成功したユーザのユーザデータに含まれるお気に入り情報、購入履歴情報、及び閲覧履歴情報に基づいて、ユーザがお気に入りに設定した商品、ユーザが商品レコメンドシステム1から購入又は閲覧した商品を関連商品として特定する。
【0031】
続いて、制御部230(タグ抽出部232)は、商品DB222を参照して、ステップS104で特定した関連商品に付されているタグを種類毎に集計する(ステップS105)。そして、制御部230(タグ抽出部232)は、集計数が閾値以上(例えば3以上)のタグがあるか否かを判別する(ステップS106)。以下の説明では、集計数が閾値以上であるタグを頻出タグとも表記する。
【0032】
頻出タグがある場合(ステップS106;Yes)、制御部230(候補抽出部233)は、商品DB222を検索して、頻出タグが付されている各商品を、おすすめ商品の候補群として抽出する(ステップS107)。ここで、頻出タグが複数ある場合、制御部230は、何れかの頻出タグが1つでも付されている各商品を候補群として抽出する。例えば、頻出タグとして「赤」、「夏」、「若者向け」がある場合、制御部230は、頻出タグ「赤」、「夏」、「若者向け」のうちの少なくとも1つのタグが付されている各商品を候補群として抽出する。なお、頻出タグが付されている商品の中に、ステップS104で特定した関連商品と一致するものがある場合は、候補群から除外するのが望ましい。このような商品は、ユーザに既知であるため、おすすめ商品として表示する必要がないからである。
【0033】
続いて、制御部230(判定部234)は、ステップS107で抽出した候補群に含まれる商品の数が閾値(例えば30)以上であるか否かを判別する(ステップS108)。ここでの閾値は、メニュー画面に表示可能なおすすめ商品の数(以下、商品表示可能数)の数倍程度の数に設定するのが望ましい。
【0034】
候補群を構成する商品の数が閾値以上である場合(ステップS108;Yes)、制御部230(おすすめ商品表示部235)は、候補群の中からランダムに、商品表示可能数(例えば10)の商品をお気に入り商品として選択する(ステップS109)。そして処理はステップS111に移る。
【0035】
一方、ステップS106で頻出タグがなかった場合(ステップS106;No)、若しくは候補群を構成する商品の数が30より少ない場合(ステップS108;No)、制御部230(おすすめ商品表示部235)は、商品DB222に商品データが記憶されている各商品からランダムに、商品表示可能数分の商品をお気に入り商品として選択する(ステップS110)。そして処理はステップS111に移る。
【0036】
ステップS111において制御部230(おすすめ商品表示部235)は、ステップS109又はステップS110で選択した商品をおすすめ商品として表示するメニュー画面の画面データを生成し、ユーザ端末100のブラウザ101の画面に表示させる(ステップS111)。なお、この際に制御部230は、ユーザDB221に登録されているこのユーザに対応するユーザデータのおすすめ商品表示履歴情報を適宜更新する。
【0037】
ここで、図7にステップS111でユーザ端末100のブラウザ101に表示されるメニュー画面の例を示す。このメニュー画面では、複数のカテゴリの中からランダムに選択された2つのカテゴリAとカテゴリBとのそれぞれで、カテゴリに属する商品のなかからステップS109又はステップS110で選択された10個の商品の画像が、おすすめ商品として表示されている。また、このメニュー画面では、各カテゴリの代表的な商品として予め設定されている代表商品も併せてカテゴリ毎に表示されている。なお、このメニュー画面では、カテゴリ毎に2個のおすすめ商品しか表示されていないが、ユーザがメニュー画面を左右にスワイプしてスクロールさせることで、他の8個のおすすめ商品も表示させることができる。また、ユーザは、お気に入り商品の画像部分をクリックすることで、その商品の詳細画面に遷移して商品を購入すること等が可能となる。また、ユーザがメニュー画面を下方向にフリックすることで、メニュー画面表示処理を再実行させて、表示されるおすすめ商品を更新することができる。なお、このようなカテゴリ分けの表示をせずに、全商品の中から選択した商品をメニュー画面に表示してもよい。以上でメニュー画面表示処理は終了する。
【0038】
このように本実施形態によれば、ユーザに関連のある関連商品に付されているタグに基づいて抽出された商品の候補群が、当該候補群に含まれる商品の数が閾値以上である場合は、当該候補群に含まれる商品がおすすめ商品として表示される。当該候補群に含まれる商品の数が閾値以上である場合は、当該候補群の中からランダムに表示する商品を選択した場合に、毎回同じ商品ばかり表示されるという印象をユーザに与えにくい。なおかつ、ユーザの趣向に沿った商品を中心に表示することができるので、ユーザの購買意欲が低下してしまうことを抑制できる。一方、候補群に含まれる商品の数が閾値より少ない場合は、候補群以外の商品もおすすめ商品として表示される。当該候補群に含まれる商品の数が閾値より少ない場合は、当該候補群の中からランダムに表示する商品を選択した場合に、毎回同じ商品ばかり表示されるという印象をユーザに与えてしまうおそれがある。そこで、当該候補群に含まれる商品の数が閾値より少ない場合は、候補群以外の商品もおすすめ商品として表示することで、タグから抽出された商品が少ない場合でも、おすすめ商品として表示させる商品のラインナップを毎回変化させることができ、新鮮味のある表示となり、ユーザの興味をそいでしまうことを避けながら、ユーザが知らない可能性がある商品をユーザに知ってもらう機会を増大することができる。ひいては、当該候補群に含まれる商品の数が多くても少なくても、ユーザの興味を持続させることができる。
【0039】
(変形例)
上記実施形態は、種々の変更が可能である。例えば、上記実施形態では、メニュー画面を最初に表示するときのおすすめ商品の表示方法について説明したが、メニュー画面を更新するときにも、同様の手法でおすすめ商品の表示を更新することが可能である。また、上記実施形態では、商品紹介サイトへのアクセス時に最初に表示されるメニュー画面におすすめ商品を表示させたが、おすすめ商品を表示させる画面はメニュー画面に限定されるものではない。例えば、商品閲覧画面、商品購入画面等の画面にも、同様の表示手法でおすすめ商品を表示してもよい。
【0040】
上記実施形態では、メニュー画面表示処理をサーバ200の制御部230が実行したが、ユーザ端末100の制御部140が当該処理を実行してもよい。この場合、処理の開始時に、ユーザ端末100がサーバ200にアクセスして、ユーザDB221と商品DB222を自身の記憶部150にコピーする必要がある。
【0041】
上記実施形態では、制御部230(関連商品特定部231)は、ユーザDB221に格納されているユーザ端末100のユーザのユーザデータに含まれるお気に入り情報、購入履歴情報、及び閲覧履歴情報に基づいて、ユーザがお気に入りに設定した商品、ユーザが商品レコメンドシステム1から購入又は閲覧した商品を関連商品として特定した。しかし、これは一例に過ぎず、制御部230は、ユーザDB221に格納されている全てのユーザのユーザデータに含まれるお気に入り情報、購入履歴情報及び閲覧履歴情報に基づいて、関連商品を特定してもよい。具体的に、各ユーザがお気に入りに設定した商品のうち、お気に入りに設定したユーザの数が多い順に所定個数(例えば10個)の商品を関連商品として特定してもよい。或いは、各ユーザが商品レコメンドシステム1から購入した商品のうち、購入したユーザの数が多い順に所定個数(例えば10個)の商品を関連商品として特定してもよい。或いは、各ユーザが商品レコメンドシステム1から閲覧した商品のうち、閲覧したユーザの数が多い順に所定個数(例えば10個)の商品を関連商品として特定してもよい。このような構成によれば、ユーザ端末100のユーザのお気に入り情報、購入履歴情報、及び閲覧履歴情報が未だユーザDB221に格納されていない場合(例えばユーザが始めて商品レコメンドシステム1を利用する場合)であっても、関連商品を特定し、おすすめ商品を表示することができる。
【0042】
上記実施形態では、制御部230(おすすめ商品表示部235)は、候補群の中からランダムに、商品表示可能数の商品をお気に入り商品として選択したが、候補群の中から、集計数が多い頻出タグが付された商品を優先的に、商品表示可能数を上限としてお気に入り商品として選択してもよい。このような構成によれば、ユーザの購買意欲を向上させることが可能となる。
【0043】
また、メニュー画面表示処理においてお気に入り商品を抽出する方法は、上記実施形態に記載の方法に限定されるものではない。例えば、メニュー画面表示処理において、抽出した候補群に含まれる商品の数が閾値以上であるという所定の条件を満たさないと判定された場合に、当該候補群に含まれる商品以外の商品を少なくとも1つおすすめ商品としてメニュー画面に表示してもよい。
【0044】
また、例えば、メニュー画面表示処理において、抽出した候補群に含まれる商品の数が閾値以上であるという所定の条件を満たすと判定された場合に、当該候補群に含まれる商品以外の商品をおすすめ商品としてメニュー画面に表示しないようにしてもよい。
【0045】
また、例えば、メニュー画面表示処理において、抽出した候補群に含まれる商品の数が閾値以上であるという所定の条件を満たさないと判定された場合に、当該所定の条件を満たすと判定された場合よりも、当該候補群に含まれない商品からより多くの商品をおすすめ商品としてメニュー画面に表示してもよい。
【0046】
また、上述のサーにおける各機能を実現するためのプログラムを、コンピュータが読み取り可能なCD-ROM(Compact Disc Read Only Memory)、DVD-ROM(Digital Versatile Disc Read Only Memory)などの記録媒体に格納して配布し、このプログラムをコンピュータにインストールすることにより、上述の各機能を実現することができるコンピュータを構成してもよい。そして、各機能をOSとアプリケーションとの分担、またはOSとアプリケーションとの協働により実現する場合には、アプリケーションのみを記録媒体に格納してもよい。
【0047】
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、本発明には、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲とが含まれる。
【符号の説明】
【0048】
1・・・商品レコメンドシステム、100・・・ユーザ端末、200・・・サーバ、300・・・インターネット、101・・・ブラウザ、120・・・通信部、130・・・タッチパネル、140・・・制御部、150・・・記憶部、210・・・通信部、220・・・記憶部、210・・・ユーザDB、220・・・商品DB、230・・・制御部、231・・・関連商品特定部、232・・・タグ抽出部、233・・・候補抽出部、234・・・判定部、235・・・おすすめ商品表示部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7