(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024137542
(43)【公開日】2024-10-07
(54)【発明の名称】プログラム、端末、及び管理装置
(51)【国際特許分類】
G07F 9/00 20060101AFI20240927BHJP
G07F 11/46 20060101ALI20240927BHJP
A63F 13/25 20140101ALI20240927BHJP
A63F 13/803 20140101ALI20240927BHJP
A63F 13/35 20140101ALI20240927BHJP
A63F 13/50 20140101ALI20240927BHJP
A63F 13/55 20140101ALI20240927BHJP
A63F 13/792 20140101ALI20240927BHJP
A63F 13/90 20140101ALI20240927BHJP
【FI】
G07F9/00 110Z
G07F11/46
A63F13/25
A63F13/803
A63F13/35
A63F13/50
A63F13/55
A63F13/792
A63F13/90
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023049099
(22)【出願日】2023-03-24
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.BLUETOOTH
(71)【出願人】
【識別番号】000135748
【氏名又は名称】株式会社バンダイ
(74)【代理人】
【識別番号】100201341
【弁理士】
【氏名又は名称】畠山 順一
(72)【発明者】
【氏名】近藤 創
(72)【発明者】
【氏名】小林 祐樹
【テーマコード(参考)】
3E044
3E046
【Fターム(参考)】
3E044AA01
3E044BA10
3E044CA10
3E044DB20
3E044DE04
3E044EA20
3E046BA01
3E046BB07
3E046CA15
3E046DA01
(57)【要約】
【課題】ユーザの購買意欲を高めること可能な物品供給の技術を提供する。
【解決手段】物品供給装置からの物品の供給を可能とするプログラムである。プログラムは、コンピュータを、物品供給装置に表示されている識別情報を取得する取得手段、識別情報の取得を条件として、決済方法を提示する提示手段、物品の決済又は物品の供給のいずれかが少なくとも完了したことを条件に、更なる物品の供給を可能とするゲームを実行するゲーム実行手段、として機能させる。
【選択図】
図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
物品供給装置からの物品の供給を可能とするプログラムであって、
コンピュータを、
物品供給装置に表示されている識別情報を取得する取得手段、
前記識別情報の取得を条件として、決済方法を提示する提示手段、
前記物品の決済又は前記物品の供給のいずれかが少なくとも完了したことを条件に、更なる物品の供給を可能とするゲームを実行するゲーム実行手段、
として機能させるプログラム。
【請求項2】
前記決済方法は、電子決済である、
請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記ゲーム実行手段は、前記ゲームのプレイの結果に応じて、更なる物品の供給を可能とするか否かを判断する、
請求項1又は請求項2に記載のプログラム。
【請求項4】
前記ゲーム実行手段は、前記ゲームのプレイの結果が当選又は勝利である場合、更なる物品の供給ための処理を実行する、
請求項3に記載のプログラム。
【請求項5】
前記ゲーム実行手段は、前記物品の決済の完了を条件として、前記物品供給装置の操作部の操作を促すテキスト情報と、前記ゲームをプレイ可能である旨のテキスト情報と、を同時に提示する、
請求項4に記載のプログラム。
【請求項6】
前記ゲーム実行手段は、前記ゲームを実行するか否かを選択可能に制御する、
請求項4に記載のプログラム。
【請求項7】
前記物品供給装置から供給可能な物品は、所定のキャラクター作品が対応付けられ、
前記ゲームは、前記所定のキャラクター作品に関係するゲームである、
請求項4に記載のプログラム。
【請求項8】
物品供給装置に表示されている識別情報を取得する取得手段と、
前記識別情報の取得を条件として、決済方法を提示する提示手段と、
前記物品の決済又は前記物品の供給のいずれかが少なくとも完了したことを条件に、更なる物品の供給を可能とするゲームを実行するゲーム実行手段と、
を備える端末。
【請求項9】
物品供給装置からの物品の供給を可能とするプログラムであって、
コンピュータを、
物品供給装置に表示されている識別情報を、ユーザ端末から取得する取得手段、
前記ユーザ端末に、決済方法を提示する提示手段、
前記物品の決済又は前記物品の供給のいずれかが少なくとも完了したことを条件に、前記識別情報により識別される物品供給装置から物品の供給を可能に制御する物品供給制御手段、
前記物品の決済又は前記物品の供給のいずれかが少なくとも完了したことを条件に、前記ユーザ端末において、更なる物品の供給を可能とするゲームの実行を可能に制御するゲーム実行制御手段、
として機能させるプログラム。
【請求項10】
前記決済方法は、電子決済である、
請求項9に記載のプログラム。
【請求項11】
前記物品供給制御手段は、前記ゲームのプレイの結果に応じて、更なる物品の供給を可能とするか否かを判断する、
請求項9又は請求項10に記載のプログラム。
【請求項12】
前記物品供給制御手段は、前記ゲームのプレイの結果が当選又は勝利である場合、更なる物品の供給ための処理を実行する、
請求項11に記載のプログラム。
【請求項13】
前記物品供給制御手段は、前記識別情報により識別される物品供給装置から供給可能な物品と、前記ゲームのプレイ後に供給する物品と、が異なるように物品の供給を制御する、
請求項12に記載のプログラム。
【請求項14】
前記物品供給制御手段は、前記識別情報により識別される物品供給装置とは異なる物品供給装置から物品の供給を可能に制御する、
請求項13に記載のプログラム。
【請求項15】
前記物品供給制御手段は、前記物品の決済が完了したことを条件に、前記識別情報により識別される物品供給装置の操作部をロックするロック部を解除するように制御する、
請求項13に記載のプログラム。
【請求項16】
前記物品供給制御手段は、前記ゲームのプレイの結果が当選又は勝利であることを条件として、物品を供給する物品供給装置の操作部に対する操作を報知するように制御する、
請求項13に記載のプログラム。
【請求項17】
物品供給装置に表示されている識別情報を、ユーザ端末から取得する取得手段と、
前記ユーザ端末に、決済方法を提示する提示手段と、
前記物品の決済又は前記物品の供給のいずれかが少なくとも完了したことを条件に、前記識別情報により識別される物品供給装置から物品の供給を可能に制御する物品供給制御手段と、
前記物品の決済又は前記物品の供給のいずれかが少なくとも完了したことを条件に、前記ユーザ端末において、更なる物品の供給を可能とするゲームの実行を可能に制御するゲーム実行制御手段と、
を備える管理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プログラム、端末、及び管理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、装置本体内に収納されたカプセルトイの物品を、代価の支払いを条件として、ハンドルなどを操作して取得する物品供給装置がある(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このような物品供給装置において、ユーザの購買意欲を高める物品の供給形態が求められている。
【0005】
そこで、本発明は、ユーザの購買意欲を高めることが可能なプログラム、端末及び管理装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様は、物品供給装置からの物品の供給を可能とするプログラムであって、コンピュータを、物品供給装置に表示されている識別情報を取得する取得手段、識別情報の取得を条件として、決済方法を提示する提示手段、物品の決済又は物品の供給のいずれかが少なくとも完了したことを条件に、更なる物品の供給を可能とするゲームを実行するゲーム実行手段、として機能させるプログラムである。
【0007】
本発明の一態様は、物品供給装置に表示されている識別情報を取得する取得手段と、識別情報の取得を条件として、決済方法を提示する提示手段と、物品の決済又は物品の供給のいずれかが少なくとも完了したことを条件に、更なる物品の供給を可能とするゲームを実行するゲーム実行手段と、を備える端末である。
【0008】
本発明の一態様は、物品供給装置からの物品の供給を可能とするプログラムであって、コンピュータを、物品供給装置に表示されている識別情報を、ユーザ端末から取得する取得手段、ユーザ端末に、決済方法を提示する提示手段、物品の決済又は物品の供給のいずれかが少なくとも完了したことを条件に、識別情報により識別される物品供給装置から物品の供給を可能に制御する物品供給制御手段、物品の決済又は物品の供給のいずれかが少なくとも完了したことを条件に、ユーザ端末において、更なる物品の供給を可能とするゲームの実行を可能に制御するゲーム実行制御手段、として機能させるプログラムである。
【0009】
本発明の一態様は、物品供給装置に表示されている識別情報を、ユーザ端末から取得する取得手段と、ユーザ端末に、決済方法を提示する提示手段と、物品の決済又は物品の供給のいずれかが少なくとも完了したことを条件に、識別情報により識別される物品供給装置から物品の供給を可能に制御する物品供給制御手段と、物品の決済又は物品の供給のいずれかが少なくとも完了したことを条件に、ユーザ端末において、更なる物品の供給を可能とするゲームの実行を可能に制御するゲーム実行制御手段と、を備える管理装置である。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、ユーザの購買意欲を高めることが可能なプログラム、端末及び管理装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】
図1は本実施の形態における物品供給システムの概略図である。
【
図2】
図2は実施の形態における物品供給システムの概略図である。
【
図3】
図3は端末3の一例であるスマートフォンの装置構成例を示す図である。
【
図5】
図5は物品供給装置1の一例の斜視図である。
【
図6】
図6は物品供給装置1の機能ブロック図である。
【
図7】
図7は端末3の機能構成例を示すブロック図である。
【
図8】
図8は管理サーバ4の機能構成例を示すブロック図である。
【
図9】
図9は物品供給装置データベースD1の一例を示す図である。
【
図10】
図10はユーザ情報データベースD2の一例を示す図である。
【
図11】
図11は本実施の形態の物品供給システムのシーケンス図である。
【
図12】
図12はユーザの端末3に表示さる一連の画面を説明するための図である。
【
図13】
図13は第1供給判制御処理のフローチャートである。
【
図14】
図14は物品供給装置1の供給処理のフローチャートである。
【
図16】
図16は、報酬として物品を供給する物品供給装置1の供給例を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
<本発明の実施の形態の概略>
本発明の実施の形態の概略を説明する。
【0013】
本実施の形態は、一回の物品の購入により、二以上の物品を取得できる可能性のある物品供給システムである。
【0014】
図1は本実施の形態における物品供給システムの概略図である。
図1中、1は物品供給装置、2は物品供給装置1が供給する物品であり、3はユーザの端末であり、4は管理サーバである。
【0015】
物品供給装置1は物品2をユーザに供給する装置である。物品供給装置1は、屋内又は屋外に設置され、通常、異なる物品を供給する複数の物品供給装置1が設置される。物品2を供給する物品供給装置1には、物品供給装置を識別する物品供給装置識別情報11が表示されている。この物品供給装置識別情報11は、各物品供給装置1を識別可能なユニークな識別情報を含んでいる。例えば、物品供給装置識別情報11は、物品供給装置1の製造番号等である。物品供給装置識別情報11は、ユーザの利便性を考慮し、端末3により読み取り可能な情報表示体であることが望ましい。例えば、情報表示体は、一次元又は二次元バーコード(QRコード:登録商標)等である。
【0016】
端末3は、情報表示体のリーダ機能や他の装置との通信機能を持つ。端末3は、例えば、パソコン、タブレット型コンピュータ、スマートフォンや、携帯電話機等である。
【0017】
管理サーバ4は、物品供給装置1及びユーザの物品の購入を管理するサーバである。
【0018】
ユーザが物品供給装置1の設置場所に赴く。ユーザが物品2を取得するためには、複数の物品供給装置1が設置されている場所において、物品2を供給可能な物品供給装置1の特定する必要がある。
【0019】
そこで、本実施の形態は、以下の特徴を有する。
【0020】
(1)ユーザが購入したい物品を供給可能な物品供給装置1を特定するための物品供給装置識別情報11を物品供給装置1に表示する。
【0021】
(2)物品供給装置1が設置されている場所において、ユーザの端末3により、物品供給装置1の物品供給装置識別情報11を取得させる。
【0022】
(3)管理サーバ4は、ユーザの端末3から物品供給装置識別情報11を取得し、その物品供給装置識別情報11から特定される物品供給装置1から供給可能な物品2を特定する。供給可能な物品2の内容と、その物品2の決済方法と、端末3に提示する。
【0023】
(4)ユーザは、端末3に表示される供給可能な物品2を確認し、決済方法を選択して物品2の購入の決済を行う。
【0024】
(5)管理サーバ4は、物品2の決済が完了すると、物品供給装置1のロックを解除し、物品供給装置1から物品2を供給可能にする。物品供給装置1における物品供給のロックの解除であるが、物品供給装置識別情報11により特定された物品供給装置1に、供給部のロックを解除するロック解除信号を送信する。そして、ロック解除信号を受信した物品供給装置1の供給部がロックを解除し、ユーザへの物品2の供給を可能な状態にする。管理装置は物品供給装置1と通信可能なネットワーク上にあっても良いし、物品供給装置1自体が備えていても良い。また、物品供給装置1と端末3とがWifi又はBluetooth等で通信可能な場合は、端末3が管理装置から判定及び認証の完了情報を受け取り、端末3が物品供給装置1にロック解除信号を送信するようにしても良い。
【0025】
このようにして、ユーザは、物品供給装置1から物品2を取得することができる。
【0026】
更に、本実施の形態は、ユーザに更なる物品の取得の機会を与える。その機会は、ゲームの実行である。管理サーバ4は、物品2の決済又は物品2の供給のいずれかが少なくとも完了したことを条件に、ユーザの端末3において、更なる物品2の供給を可能とするゲームの実行を可能にする。
【0027】
(6)管理サーバ4は、端末3に、更なる物品の供給を可能とするゲームを実行させる。このゲームは、ユーザが物品供給装置1から取得した物品のキャラクター作品に関係するゲームである。
【0028】
(7)ユーザは、端末3により、ゲームを実行する。端末3は、ゲームの結果を、管理サーバ4に送信する。
【0029】
(8)管理サーバ4は、ゲームの結果を受け、例えば、ゲームの抽選による当選、ゲームの勝利などの条件を満たした場合、物品供給装置1のロックを解除し、物品供給装置1から物品2を供給可能にする。ロックを解除する物品供給装置1であるが、物品供給装置識別情報11により特定された物品供給装置1(ゲーム実行前に物品2を供給した物品供給装置1)であっても良いし、その物品供給装置1と隣接するような他の物品供給装置1であっても良い。このようにして、ユーザは、物品供給装置1から、更に物品2を取得することができる。
【0030】
以下、具体的な実施の形態を説明する。
【0031】
<本発明の実施の形態>
図2は本実施の形態における物品供給システムの概略図である。尚、
図2中、
図1と同様な構成のものには同じ番号を付している。
【0032】
図2に示すように、物品供給装置1と、ユーザの端末2と、管理サーバ4とは、通信網5に接続されており、相互に通信可能である。通信網5は、データ通信が可能な通信路を意味する。すなわち、通信網Nは、接続のための専用線(専用ケーブル)やイーサネット(登録商標)等によるLANの他、電話通信網やケーブル網、インターネット等の通信網を含み、通信方法については有線/無線を問わない。
【0033】
物品供給装置1は、ユーザに物品2を供給する装置である。
【0034】
端末3は、例えば、パソコン、タブレット型コンピュータ、スマートフォンや、携帯電話機等である。
図3は端末3の一例であるスマートフォンの装置構成例を示す図である。
図3に示すように、端末3は、ディスプレイ31と、ディスプレイ31と一体構成されるタッチ操作パネル32と、内蔵されたスピーカ33とカメラ34とを備える。また、端末3には、図示されていない制御基板、内蔵バッテリー、電源ボタン、音量調節ボタン等が設けられている。制御基板には、CPUやGPU、DSP等の各種マイクロプロセッサ、ASIC、VRAMやRAM、ROM等の各種ICメモリ、携帯電話基地局と無線通信するための無線通信モジュール等が搭載されている。また、制御基板には、タッチ操作パネル32のドライバ回路といった、いわゆるI/F回路(インターフェース回路)等が搭載されている。これら制御基板に搭載されている各要素は、それぞれがバス回路等を介して電気的に接続され、データの読み書きや信号の送受信が可能に接続されている。
【0035】
管理サーバ4は、単数又は複数のサーバ装置や記憶装置等を含んで構成されたサーバシステムである。管理サーバ4は、物品購入権の販売、物品購入権による決済、物品を供給する物品供給装置1の特定、物品供給装置1のロック解除等の処理を行う。
【0036】
次に、各装置の構成について説明する。
【0037】
図4は物品供給装置1の一例の正面図、
図5は物品供給装置1の一例の斜視図、
図6は物品供給装置1の機能ブロック図である。
【0038】
物品供給装置1は物品2を供給する装置である。
【0039】
物品2は、例えば分割可能な球状カプセル内に玩具等が納められたものや、玩具とカプセルとが一体となったものを含む。物品2はひとつの種類の物品だけとは限らず、複数の種類の物品が存在しても良い。この場合、複数の種類の物品は、ひとつのシリーズ(種別)に属する物品として、後述する物品供給装置1の物品収容部20に混在して収容される。
【0040】
物品供給装置1の前面には、物品2の内容を表示したディスプレイ13と、物品2の代価として支払われる硬貨の投入口14と、操作部としてのハンドル15と、物品2が供給される取出口16と、硬貨の返却口17とが設けられている。ユーザは、ディスプレイ13を視認することにより、その物品供給装置1が供給可能な物品を知ることができる。
【0041】
物品供給装置1には、物品供給装置1を識別する物品供給装置識別情報11(情報表示体:QRコード)が表示されている。物品供給装置識別情報11は、物品供給装置1を識別するユニークな物品供給装置識別情報(装置ID)と、物品供給装置1が供給可能な物品を特定するための管理サーバ4へのリンク情報であるURL(Uniform Resource Locator)と、を少なくとも含んでいる。尚、物品供給装置識別情報11は、上述した以外にも、他の情報、例えば、物品供給装置1が設置されている場所を識別する位置情報や店名、物品の価格等の情報、物品供給装置1を管理するために必要な管理情報も含んでも良い。また、物品供給装置識別情報11の表示方法であるが、本例では、情報表示体としてのQRコードを物品供給装置1に装着して表示する方法を採用したが、これに限られない。例えば、物品供給装置1が液晶などの表示部を備える場合、その表示部に物品供給装置識別情報11の情報表示体を表示するようにしても良い。更に、物品供給装置識別情報11を表示する位置であるが、例えば、
図5に示すように、返却口17の近傍に返却口17の底面を良く視認できるような位置に表示しても良い。本実施の形態におけるユーザは、物品購入権を取得しているので、硬貨などの金銭を支払うことなく物品2を取得できる。そのような位置に物品供給装置識別情報11を表示しておくことにより、ユーザが誤って投入した硬貨が返却口17に返却された場合、ユーザは返却された硬貨に気づきやすくなるという効果を有する。
【0042】
物品供給装置1は、物品収容20と、物品供給部21と、ロック部22と、操作部23と、制御部24と、通信部25とを備える。
【0043】
物品収容部20は、多数の物品2を収容する。物品の収容は、物品収容部20を手前に引き、物品供給装置1の手前から物品2を投入することで、容易に物品を収容することができるように構成されている。物品収容部20内の下部には、1つの物品2が通り抜けられる大きさの孔を有する回転盤を備える物品供給部21が設置されている。
【0044】
操作部23はハンドル15の操作を物品供給部21の回転盤に伝える。操作部23はロック部22によりロックされており、ロックが解除されることにより、ハンドル15がユーザの操作により回転可能となる。ロックを解除する機構としては、例えばソレノイドロックを用いたロック解除機構を用いる。この場合、ソレノイドロックを用いてハンドル15を回転不能状態(ロック状態)にし、ソレノイドに通電することによってロックを解除してハンドル15を回転可能状態とする。なお、ソレノイドロックを用いたロック解除機構に限定されず、他のロック解除機構を用いてもよい。そして、ロック部22がロック解除状態において、ハンドル15を所定角度回転させることによって回転盤が連動して回転し、回転盤の孔と、物品収容部20の底に設けられた落下口とが対向すると、その落下口から、1つの物品2が、取出口16に連通する通路を通って取出口16に供給される。
【0045】
制御部24は、ロック部22のロックとそのロックの解除とを制御するものである。制御部24によるロック部22のロックの解除は、投入口14に投入された現金による決済や、外部から制御されるロック解除信号により、行われる。また、制御部24は、物品2の取出口16への排出の検知後に、又は、ロックの解除後所定時間経過後に、ロック部22をロックさせる。更に、制御部24は、外部から制御されるロック信号により、ロック部22をロックさせても良い。
【0046】
通信部25は、通信網6を介して、管理装置5と通信可能である。
【0047】
次に、端末3の構成について説明する。
【0048】
図7は端末3の機能構成例を示すブロック図である。
図7に示すように、端末3は、操作入力部301と、撮影部302と、処理部303と、画像表示部304と、音出力部305と、通信部306と、記憶部307とを備える。
【0049】
操作入力部301は、ユーザの各種操作を入力するためのものであり、操作入力に応じた操作入力信号を処理部303に出力する。操作入力部301の機能は、例えば、タッチ操作パッド、ホームボタン、ボタンスイッチや、ジョイスティック、トラックボールといった直接ユーザが指で操作する素子はもちろん、加速度センサや角速度センサ、傾斜センサ、地磁気センサといった、運動や姿勢を検知する素子等によっても実現できる。
図3では、タッチ操作パネル32がこれに該当する。
【0050】
撮影部302は、物品供給装置識別情報11の情報表示体(QRコード)の撮影処理行い、撮影した画像を処理部303に出力する。撮影部302は、レンズと撮像素子とこれらを制御するコントローラとを備える。
図3では、カメラ34がこれに該当する。
【0051】
処理部303は、記憶部307に格納されるプログラムやデータ、操作入力部301からの操作入力信号等に基づいて端末3の動作を統括的に制御する。処理部303の機能は、例えば、CPUやGPU等のマイクロプロセッサ、ASIC、ICメモリ等の電子部品によって実現できる。この処理部303は、主な機能部として、演算部51と、画像生成部52と、音生成部53と、通信制御部54とを備える。
【0052】
演算部51は、画像生成部52と、音生成部53と、通信制御部54とに出力する。演算部51は、識別情報取得部510と、決済方法提示部511と、ゲーム実行部512と、を含む。
【0053】
識別情報取得部510は、撮影部302が撮影した物品供給装置1の情報表示体を読み取り、物品供給装置識別情報11及び物品購入画面へのリンク先情報(例えば、URL)を取得する。識別情報取得部510は、取得した物品供給装置識別情報11と、ユーザを識別するユーザIDとを含んだ物品購入画面のリクエストを管理サーバ4に送信する。
【0054】
決済方法提示部511は、物品2の購入のための決済方法を提示する。決済方法提示部511は、管理サーバ4から、物品供給装置識別情報11により特定される物品供給装置から供給可能な物品の案内、及び決済方法を受信し、画像生成部52を介して、画像表示部304に表示する。決済方法提示部511は、ユーザにより選択された決済方法による決済情報を、管理サーバ4に送信する。
【0055】
ゲーム実行部512は、管理サーバ4からのゲーム実行指示を受け、ゲームを実行する。ゲームの種類は問わないが、例えば、くじのような抽選や、プレイヤの操作によるゲーム等である。また、ゲームに登場するキャラクターは、物品供給装置識別情報11により特定される物品供給装置から供給される物品のキャラクター作品のキャラクターであることが望ましい。物品とゲームとの世界観が一致するからである。ゲーム実行部512は、ゲームの結果を管理サーバ4に送信する。
【0056】
尚、識別情報取得部510と、決済方法提示部511と、ゲーム実行部512と、の機能は、端末3に搭載されているWebブラウザで実現することが可能であり、また、専用のアプリケーションでも実現することができる。
【0057】
画像生成部52は、演算部51の処理結果に基づいて1フレーム時間(例えば1/60秒)で1枚の画像を生成し、生成した画像信号を画像表示部304に出力する。画像生成部52の機能は、例えば、GPUやデジタルシグナルプロセッサ(DSP)等のプロセッサ、ビデオ信号IC、ビデオコーデック等のプログラム、フレームバッファ等の描画フレーム用ICメモリ、テクスチャデータの展開用に使用されるICメモリ等によって実現できる。
【0058】
音生成部53は、演算部51の処理結果に基づいて効果音、各種操作音等の音信号を生成し、音出力部305に出力する。音生成部53の機能は、例えば、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)や音声合成IC等のプロセッサ、音声ファイルを再生可能なオーディオコーデック等によって実現できる。
【0059】
通信制御部54は、管理装置5等とのデータ通信のための通信接続及びデータ処理を行う。
【0060】
画像表示部304は、画像生成部52から入力される画像信号に基づいて画面を表示する。画像表示部304の機能は、例えば、フラットパネルディスプレイ、ブラウン管(CRT)、プロジェクター、ヘッドマウントディスプレイといった表示装置によって実現できる。
図2では、画像表示部304は、ディスプレイ31に該当する。
【0061】
音出力部305は、音生成部53から入力される音信号に基づいて効果音等を音出力するためのものである。
図2では、音出力部203は、スピーカ33に該当する。
【0062】
通信部306は、通信回線Nと接続して通信を実現する。通信部306の機能は、例えば、無線通信機、モデム、TA(ターミナルアダプタ)、有線用の通信ケーブルのジャックや制御回路等によって実現できる。
【0063】
記憶部307には、端末3を動作させ、端末3が備える種々の機能を実現するためのプログラムや、このプログラムの実行中に使用されるデータ等が予め記憶され、或いは処理の都度一時的に記憶される。記憶部307は、例えばRAMやROM、フラッシュメモリ等のICメモリ、ハードディスク等の磁気ディスク、CD-ROMやDVD等の光学ディスク等によって実現できる。具体的には、記憶部307には、システムプログラムと、制御プログラムとが格納される。システムプログラムは、端末3のコンピュータとしての基本機能を実現するためのプログラムである。制御プログラムは、処理部31の演算部51を、識別情報取得部510と、決済方法提示部511と、ゲーム実行部512と、して機能させるためのプログラムである。
【0064】
次に、管理サーバ4について説明する。
【0065】
図8は管理サーバ4の機能構成例を示すブロック図である。管理サーバ4は、記憶部61と、処理部62と、通信部63とを備える。
【0066】
記憶部61は、例えばRAMやROM、フラッシュメモリ等のICメモリ、ハードディスク等の磁気ディスク、CD-ROMやDVD等の光学ディスク等によって実現され、システムプログラムと、機能プログラムとが格納される。システムプログラムは、コンピュータとしての基本機能を実現するためのプログラムである。機能プログラムは、処理部62を、後述する物品供給装置判定部621と、決済部622と、ゲーム実行制御部623と、物品供給制御部624と、して機能させるためのプログラムである。また、後述する各データベースが記憶されている。記憶されている各データベースを説明する。
【0067】
物品供給装置データベースD1は、物品2を供給可能な物品供給装置1の物品供給装置識別情報(ID)と、その物品供給装置1が提供する物品2の種別(商品名)と、その在庫数と、が関連付けられて記憶されている。
図9は物品供給装置データベースD1の一例を示す図である。
図9に示すように、物品供給装置データベースD1は、物品2を供給可能な物品供給装置1の物品供給装置IDと、物品2の種別(商品名)と、その在庫数と、ペアとなる物品供給装置1と、が関連付けられて記憶されている。物品2の種別(商品名)が異なる場合であっても、同一のキャラクター作品に属する商品がある。例えば、
図9の物品供給装置データベースD1における商品Xと商品Yとである。商品Xと商品Yとは、異なる商品であるが、同一のキャラクター作品「XXXシリーズ」の関連する商品であり、商品Xは「XXXシリーズ」の登場キャラクターAを模した物品であり、商品Yは「XXXシリーズ」の登場キャラクターBを模した物品である。また、同一のキャラクター作品に属する商品の物品を供給する物品供給装置1はペアの関係にあり、後述するように、ゲームの報酬として物品を供給する物品供給装置1となる。
【0068】
ユーザ情報データベースD2は、ユーザ識別情報(ユーザID)と、氏名と、が関連付けられて記憶されている。
図10はユーザ情報データベースD2の一例を示す図である。
図10に示すように、ユーザ識別情報(ユーザID)と、氏名と、が関連付けられて記憶されている。
【0069】
処理部62は、記憶部61に格納されるプログラムやデータに基づいて、管理装置5の動作を統括的に制御する。処理部62の機能は、例えば、CPUやGPU等のマイクロプロセッサ、ASIC、ICメモリ等の電子部品によって実現できる。この処理部62は、主な機能部として、物品供給装置判定部621と、決済部622と、ゲーム実行制御部623と、物品供給制御部624と、を備える。
【0070】
物品供給装置判定部621は、端末3からの物品提供のリクエストを受信し、そのリクエストに含まれている物品供給装置IDを取得し、取得した物品供給装置IDが物品供給装置データベースD1に含まれているかを判断する。物品供給装置判定部621は、物品供給装置データベースD1に含まれている場合、その物品供給装置IDの物品供給装置1の供給物品と、その在庫数を確認し、在庫数がある場合、その物品供給装置ID及びユーザIDを決済部622に通知する。一方、物品供給装置判定部621は、物品供給装置データベースD1に含まれていない、又は、物品供給装置データベースD1に含まれていても在庫がない場合は、物品2の供給が不可能であることを案内するエラー画面を端末3に送信する。
【0071】
決済部622は、物品供給装置判定部621から物品供給装置ID及びユーザIDを受信し、物品購入画面を、ユーザの端末3に送信する。決済部622は、物品供給装置データベースD1から、物品供給装置IDの物品供給装置1が供給する物品の商品名及び価格を読み出し、物品の商品名、その価格、及び決算方法を含む物品購入画面を生成し、生成した物品購入画面をユーザの端末3に送信する。また、決済部622は、ユーザの端末3から決済情報を受信し、物品の購入の決済が完了したことを、ゲーム実行制御部623及び物品供給制御部624に通知する。
【0072】
ゲーム実行制御部623は、決済部622から決済完了を受信すると、ユーザの端末3にゲームの実行を指示する。また、ゲーム実行制御部623は、ユーザの端末3からゲーム結果を受信し、そのゲーム結果が当選又は勝利などの結果である場合、物品供給制御部624に、物品供給の指示を通知する。
【0073】
物品供給制御部624は、物品供給装置1のロック解除信号を送信し、物品供給装置1からの物品の供給を可能にする。物品供給装置1へのロック解除信号の宛先は、二つある。ひとつは、端末3からの物品提供のリクエストに含まれている物品供給装置IDにより特定される物品供給装置1である。物品供給装置IDにより特定される物品供給装置1へのロック解除信号の送信は、決済部622からの決済完了の受信後に行われる。他のひとつは、予め定められた物品供給装置1である。この物品供給装置1は、例えば、物品供給装置IDにより特定される物品供給装置1に隣接する物品供給装置1である。例えば、物品供給装置IDにより特定される物品供給装置1の上又は下に設置されている物品供給装置1である。本実施の形態では、物品供給装置データベースD1に記載されたペアの物品供給装置1を、予め定められた物品供給装置とする。例えば、物品供給装置IDにより特定される物品供給装置1が物品供給装置ID“EQ1001”の物品供給装置である場合、予め定められた物品供給装置1は物品供給装置ID“EQ1002”の物品供給装置である。この物品供給装置1へのロック解除信号の送信は、ゲーム実行制御部623からの物品供給指示の受信後に行われる。
【0074】
本実施の形態のシステムの動作を説明する。
【0075】
図11は本実施の形態の物品供給システムのシーケンス図であり、
図12はユーザの端末3に表示さる一連の画面を説明するための図である。尚、動作の説明にあたって、
図9から
図10の各データベースの内容を用いて説明する。
【0076】
ユーザは、物品2を供給可能な物品供給装置1が設置されている場所に赴き、その物品供給装置1-1に表示されている物品供給装置識別情報11の情報表示体を取得する。情報表示体の取得は、ユーザの操作に応じて、端末3の撮影部302の撮影機能を用いて行われる(Step 1)。
図12(a)は端末3の撮影部302による物品供給装置1-1の物品供給装置識別情報11の情報表示体の撮影例を示した図である。ユーザは、物品供給装置1の前に立ち、端末3のディスプレイ31に物品供給装置識別情報11の情報表示体が表示されるように端末3を操作し、情報表示体を撮影する。
【0077】
端末3の識別情報取得部510は、撮影された物品供給装置識別情報11の情報表示体から物品供給装置識別情報11を取得する。本例では、取得された物品供給装置識別情報11は、物品供給装置1の物品供給装置IDを含み、物品購入画面へのリンク先情報(例えば、URL)である(Step 2)。本例では、取得した物品供給装置IDが“EQ1001”とし、リンク先は管理サーバ4が設定されているものとする。そして、リクエストには、ユーザID“10001”が含まれているものとする。
【0078】
端末3の識別情報取得部510は、取得した物品供給装置1-1の物品供給装置IDとリンク先とに基づいて、物品購入画面のリクエスト(ユーザIDを含む)を管理サーバ4に送信する(Step 3)。
【0079】
管理サーバ4は、端末3からのリクエストを受信し、第1供給判制御処理を行う(Step 3)。
図13は第1供給判制御処理のフローチャートである。
【0080】
物品供給装置判定部621は、端末3からリクエストを受信すると(Step 100)、リクエストに含まれている装置IDを取得する(Step 101)。本例では、取得した物品供給装置IDは“EQ1001”である。
【0081】
物品供給装置判定部621は、物品供給装置データベースD1を用いて、物品供給装置IDの判定を行う(Step 102)。物品供給装置IDの判定は、取得した物品供給装置IDが物品供給装置データベースD1に含まれているかの判定である。取得した物品供給装置IDが物品供給装置データベースD1に含まれている場合は(Step 103)、ユーザが取得した物品供給装置IDの物品供給装置1が物品2を供給可能な物品供給装置1であると判断する。一方、取得した装置IDが物品供給装置データベースD1に含まれていない場合は(Step 103)、物品2を供給可能な物品供給装置1ではないと判断し、エラーの案内情報を端末3に送信する(Step 110)。本例では、取得した物品供給装置IDは“EQ1001”であり、物品供給装置データベースD1に含まれているので、ユーザが物品の供給を受けようとしている物品供給装置1は、物品供給装置ID“EQ1001”の物品供給装置1であると判定する。
【0082】
物品供給装置判定部621は、取得した物品供給装置IDの物品供給装置1の物品2の在庫の確認を行う(Step 104)。物品供給装置判定部621は、物品供給装置データベースD1における取得した物品供給装置IDの在庫数が“0”でない場合、取得した物品供給装置IDの物品供給装置1が物品2を供給可能と判断して、ロック解除信号の送信先の物品供給装置1を特定し、物品供給装置ID及びユーザIDを決済部622に通知する。一方、物品供給装置判定部621は、物品供給装置データベースD1における取得した物品供給装置IDの在庫数が“0”である場合、エラーの案内情報を端末3に送信する(Step 110)。
【0083】
決済部622は、物品供給装置判定部621から物品供給装置ID及びユーザIDを受信し、物品購入画面を生成する(Step 105)。決済部622は、取得した物品供給装置IDが供給する種別と価格とを読み出し、その物品名、価格、及びその物品を購入するための決済方法を含んだ物品購入画面を生成する。そして、決済部622は、物品購入画面を、端末3に送信する(Step106)。本例では、物品供給装置ID“EQ1001”の物品供給装置1が供給可能な物品は「商品X」であり、価格は「500円」である。
【0084】
端末3の決済方法提示部511は、物品購入画面を表示する(Step 4)。端末3に表示される物品購入画面の一例が、
図12(b)である。
図12(b)の例では、商品Xと、その価格、3つの決済方法と、が表示されている。
【0085】
ユーザは、提示された決済方法を選択し、決済ボタンを選択すると、決済方法提示部511は決済情報を送信する。決済情報は、ユーザID、価格、決済方法を含む。
【0086】
決済部622は、決済情報を受信すると(Step 107)、決済処理を行う(Step 108)。決済処理は従来から行われているクレジット決済等の電子決済を利用することが可能である。決済が完了すると、決済部622は、決済の完了をゲーム実行制御部623に通知する。また、決済部622は、決済の完了と物品供給装置IDとを、物品供給制御部624に通知する。
【0087】
ゲーム実行制御部623は、ゲームの実行開始の指示を含む物品供給の案内画面を、端末3に送信する(Step 109)。
【0088】
物品供給制御部624は、物品供給装置IDにより特定される物品供給装置1-1に、ロック解除信号を送信する(Step 111)。本例では、物品供給制御部624は、物品供給装置ID“EQ1001”の物品供給装置1に、ロック解除信号を送信する。
【0089】
案内画面を受信したゲーム実行部512は、物品供給の案内画面を表示する。端末3に表示される物品供給の案内画面の一例が、
図12(c)である。
図12(c)の例では、決済が完了したこと、物品供給装置1のハンドル15を操作して物品を受け取ること、1分間でハンドル15がロックされること、が案内されている。また、ゲームの開始を選択するボタンも表示されている。
【0090】
ユーザは、案内情報に従って、物品供給装置1-1を操作する。
【0091】
物品供給装置1-1は、ロック解除信号を受信し、供給処理を行う(Step 5)。そして、物品供給装置1-1は、供給報告を管理サーバ4に送信する。尚、管理サーバ4は、供給報告を受けて在庫数を更新する。
【0092】
ここで、
図14のフローチャートを用いて、物品供給装置1の供給処理(Step 15)について説明する。
【0093】
物品供給装置1の制御部24は、ロック解除信号を受信すると(Step 200)、ロック部22のロックを解除する(Step 201)。
【0094】
物品供給装置1の制御部24は、物品2の供給の判定を行う(Step 202)。まず、制御部24は、操作部23のハンドル15の操作(例えば、1回転)がされたかを判断する(Step 203)。ハンドル15の操作(例えば、1回転)がされると、物品供給部21から、ひとつの物品2が取出口16に供給される(Step 204)。そして、制御部24は、ロック部22をロックする(Step 205)。
【0095】
一方、制御部24は、ハンドル15の操作がない場合(Step 203)、ロック解除から所定時間(例えば、1分間)経過しているかを判断する(Step 207)。制御部24は、ハンドル15の操作がなく(Step203)、ロック解除から所定時間(例えば、1分間)経過している場合(Step 207)、ロック部22をロックする(Step 205)。
【0096】
最後に、制御部24は、正常に物品2が供給された場合には正常に物品2が供給された旨の供給報告を行い、物品2が供給されなかった場合には物品2が供給されなかった旨の供給報告を行う(Step 206)。
【0097】
尚、ロック部22のロック解除からロックまでの制御であるが、上述した例では、制御部24がロック解除から所定時間経過しているかを判断し、所定時間経過した場合に、ロック部22をロック状態にする例を説明した。これは一例であり、例えば、管理サーバ4の物品供給制御部624がロック解除信号の送信から時間の計測を行い、所定時間が経過するまでに、正常に物品2が供給された旨の供給報告を受信しない場合、制御部24が物品供給装置1の制御部24にロック信号を送信するように構成しても良い。この場合、制御部24は、ロック信号を受信すると、ロック部22をロック状態にする。
【0098】
以上で、物品供給装置1の供給処理(Step 5)の説明を終わる。
【0099】
ユーザは、物品供給装置1を操作して物品を取得し、端末3に表示されているゲーム開始ボタンを選択すると、ゲーム実行部512は、ゲームを開始する(Step 6)。端末3に表示されるゲーム画面の一例が、
図12(d)である。
図12(d)の例では、商品Xのキャラクターが登場するゲーム画面の一例である。ゲーム実行部512は、ユーザによるゲームが終了すると、ゲームの結果を、管理サーバ4に報告する。ゲームの結果は、成功(勝利)又は失敗(敗北)である。
【0100】
端末3からゲーム結果の報告を受けた管理サーバ4は、第2供給制御処理(Step 7)を開始する。
図15は第2供給制御処理のフローチャートである。
【0101】
第2供給制御処理において、ゲーム実行制御部623は、ゲーム結果を受信すると(Step 300)、ゲーム結果の判定を行う(Step 301)。
【0102】
ゲームの結果が成功(勝利)である場合(Step 302)、ゲーム実行制御部623は、端末3に物品の供給を案内する報酬案内画面を送信する(Step 303)。一方、ゲームの結果が失敗(敗北)である場合(Step 302)、端末3に物品の供給は行われない旨を案内する不成功案内画面を送信する(Step 305)。また、ゲーム実行制御部623は、ゲームの結果が成功(勝利)である場合、物品供給装置1のロック解除信号の送信を、物品供給制御部624に指示する。
【0103】
指示を受けた物品供給制御部624は、予め定められた物品供給装置1-2に、ロック解除信号を送信する(Step 304)。本例では、予め定められた物品供給装置1は、物品供給装置データベースD1に記載されたペアとなる物品供給装置1である。物品供給装置IDにより特定される物品供給装置1は物品供給装置ID“EQ1001”の物品供給装置1-1であるので、予め定められた物品供給装置1は物品供給装置ID“EQ1002”の物品供給装置1-2である。物品供給制御部624は、物品供給装置ID“EQ1002”の物品供給装置1-2に、ロック解除信号を送信する。この物品供給装置1-2へのロック解除信号の送信は、ゲーム実行制御部623からの物品供給指示の受信後に行われる。
【0104】
端末3のゲーム実行部512は、案内画面を表示する(Step 8)。端末3に表示される案内画面の一例が、
図12(e)である。
図12(e)の例では、ゲームが成功し、商品Yを報酬として受け取れ、商品Yを供給する物品供給装置1-2が前に物品を供給した物品供給装置1-1の下であることを告知している。
【0105】
物品供給制御部624からロック解除信号を受けた物品供給装置1-2は、供給処理を行う(Step 9)。
図16は、報酬として物品を供給する物品供給装置1-2の供給例を示した図である。
図16の例では、上段の物品供給装置1-1が物品供給装置ID“EQ1001”の物品供給装置1であり、下段の物品供給装置1-2が物品供給装置ID“EQ1002”の物品供給装置1である場合を示した図である。物品供給装置ID“EQ1002”の物品供給装置1-2は、ロック解除信号を受信し、ハンドル15の周囲のLEDを点滅させることにより、物品を供給可能な状態であることを示している。このように構成することにより、ユーザは物品の供給可能な物品供給装置1を、容易に識別することができる。
【0106】
ユーザは、案内情報に従って、物品供給装置1を操作し、報酬として物品を取得する。
【0107】
以上で、本実施の形態の動作の説明を終わる。
【0108】
本実施の形態は、物品を取得することにより、ゲームを実行することができ、そのゲームの結果によって報酬として更に物品を得ることができるように構成されている。これにより、ユーザの物品の購入意欲を高めることができる。
【0109】
また、購入した物品と同じキャラクター作品の物品を、報酬として供給するようにすれば、そのキャラクター作品のファンのユーザにとってもメリットが大きい。
【0110】
<本発明の実施の形態の変形例>
上述した実施の形態では、ゲーム実行制御部623は決済の完了後に、ゲームの実行指示を与える例を説明した。しかし、最初の物品供給装置による物品の供給報告が行われて、物品の供給が完了した後に、ゲームの実行指示を与えるようにしても良い。
【0111】
このようにすれば、ユーザは物品を取得した後なので、ゲームに集中することができる。
【0112】
上記の実施の形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されるが、以下には限られない。
【0113】
[付記1]
物品供給装置からの物品の供給を可能とするプログラムであって、
コンピュータを、
物品供給装置に表示されている識別情報を取得する取得手段、
前記識別情報の取得を条件として、決済方法を提示する提示手段、
前記物品の決済又は前記物品の供給のいずれかが少なくとも完了したことを条件に、更なる物品の供給を可能とするゲームを実行するゲーム実行手段、
として機能させるプログラム。
【0114】
[付記2]
前記決済方法は、電子決済である、
付記1に記載のプログラム。
【0115】
[付記3]
前記ゲーム実行手段は、前記ゲームのプレイの結果に応じて、更なる物品の供給を可能とするか否かを判断する、
付記1又は付記2に記載のプログラム。
【0116】
[付記4]
前記ゲーム実行手段は、前記ゲームのプレイの結果が当選又は勝利である場合、更なる物品の供給ための処理を実行する、
付記1から付記3のいずれかに記載のプログラム。
【0117】
[付記5]
前記ゲーム実行手段は、前記物品の決済の完了を条件として、前記物品供給装置の操作部の操作を促すテキスト情報と、前記ゲームをプレイ可能である旨のテキスト情報と、を同時に提示する、
付記1から付記4のいずれかに記載のプログラム。
【0118】
[付記6]
前記ゲーム実行手段は、前記ゲームを実行するか否かを選択可能に制御する、
付記1から付記5のいずれかに記載のプログラム。
【0119】
[付記7]
前記物品供給装置から供給可能な物品は、所定のキャラクター作品が対応付けられ、
前記ゲームは、前記所定のキャラクター作品に関係するゲームである、
付記1から付記6のいずれかに記載のプログラム。
【0120】
[付記8]
物品供給装置に表示されている識別情報を取得する取得手段と、
前記識別情報の取得を条件として、決済方法を提示する提示手段と、
前記物品の決済又は前記物品の供給のいずれかが少なくとも完了したことを条件に、更なる物品の供給を可能とするゲームを実行するゲーム実行手段と、
を備える端末。
【0121】
[付記9]
物品供給装置からの物品の供給を可能とするプログラムであって、
コンピュータを、
物品供給装置に表示されている識別情報を、ユーザ端末から取得する取得手段、
前記ユーザ端末に、決済方法を提示する提示手段、
前記物品の決済又は前記物品の供給のいずれかが少なくとも完了したことを条件に、前記識別情報により識別される物品供給装置から物品の供給を可能に制御する物品供給制御手段、
前記物品の決済又は前記物品の供給のいずれかが少なくとも完了したことを条件に、前記ユーザ端末において、更なる物品の供給を可能とするゲームの実行を可能に制御するゲーム実行制御手段、
として機能させるプログラム。
【0122】
[付記10]
前記決済方法は、電子決済である、
付記9に記載のプログラム。
【0123】
[付記11]
前記物品供給制御手段は、前記ゲームのプレイの結果に応じて、更なる物品の供給を可能とするか否かを判断する、
付記9又は付記10に記載のプログラム。
【0124】
[付記12]
前記物品供給制御手段は、前記ゲームのプレイの結果が当選又は勝利である場合、更なる物品の供給ための処理を実行する、
付記1から付記11のいずれかに記載のプログラム。
【0125】
[付記13]
前記物品供給制御手段は、前記識別情報により識別される物品供給装置から供給可能な物品と、前記ゲームのプレイ後に供給する物品と、が異なるように物品の供給を制御する、
付記1から付記12のいずれかに記載のプログラム。
【0126】
[付記14]
前記物品供給制御手段は、前記識別情報により識別される物品供給装置とは異なる物品供給装置から物品の供給を可能に制御する、
付記1から付記13のいずれかにに記載のプログラム。
【0127】
[付記15]
前記物品供給制御手段は、前記物品の決済が完了したことを条件に、前記識別情報により識別される物品供給装置の操作部をロックするロック部を解除するように制御する、
付記1から付記14のいずれかに記載のプログラム。
【0128】
[付記16]
前記物品供給制御手段は、前記ゲームのプレイの結果が当選又は勝利であることを条件として、物品を供給する物品供給装置の操作部に対する操作を報知するように制御する、
付記1から付記15のいずれかに記載のプログラム。
【0129】
[付記17]
物品供給装置に表示されている識別情報を、ユーザ端末から取得する取得手段と、
前記ユーザ端末に、決済方法を提示する提示手段と、
前記物品の決済又は前記物品の供給のいずれかが少なくとも完了したことを条件に、前記識別情報により識別される物品供給装置から物品の供給を可能に制御する物品供給制御手段と、
前記物品の決済又は前記物品の供給のいずれかが少なくとも完了したことを条件に、前記ユーザ端末において、更なる物品の供給を可能とするゲームの実行を可能に制御するゲーム実行制御手段と、
を備える管理装置。
【0130】
以上、好ましい実施の形態をあげて本発明を説明したが、本発明は必ずしも上記実施の形態に限定されるものではなく、その技術的思想の範囲内において様々に変形し実施することが出来る。
【符号の説明】
【0131】
1 物品供給装置
2 物品
3 端末
4 管理サーバ
5 通信網
【手続補正書】
【提出日】2024-09-21
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0024
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0024】
(5)管理サーバ4は、物品2の決済が完了すると、物品供給装置1のロックを解除し、物品供給装置1から物品2を供給可能にする。物品供給装置1における物品供給のロックの解除であるが、物品供給装置識別情報11により特定された物品供給装置1に、供給部のロックを解除するロック解除信号を送信する。そして、ロック解除信号を受信した物品供給装置1の供給部がロックを解除し、ユーザへの物品2の供給を可能な状態にする。管理装置は物品供給装置1と通信可能なネットワーク上にあっても良いし、物品供給装置1自体が備えていても良い。また、物品供給装置1と端末3とがWifi又はBluetooth(登録商標)等で通信可能な場合は、端末3が管理装置から判定及び認証の完了情報を受け取り、端末3が物品供給装置1にロック解除信号を送信するようにしても良い。
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
物品供給装置からの物品の供給を可能とするプログラムであって、
コンピュータを、
物品供給装置に表示されている識別情報を取得する取得手段、
前記識別情報の取得を条件として、決済方法を提示する提示手段、
前記物品の電子決済による決済が少なくとも完了したことを条件に、更なる物品の供給を可能とするゲームを実行するゲーム実行手段、
として機能させ、
前記ゲーム実行手段は、前記物品の電子決済による決済の完了を条件として、前記物品供給装置の操作部への操作を促すテキスト情報と、前記ゲームをプレイ可能である旨のテキスト情報と、を同時に提示し、前記ゲームのプレイの結果が当選又は勝利である場合、更なる物品の供給のための処理を実行する、
プログラム。
【請求項2】
前記ゲーム実行手段は、前記ゲームを実行するか否かを選択可能に制御する、
請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記物品供給装置から供給可能な物品は、所定のキャラクター作品が対応付けられ、
前記ゲームは、前記所定のキャラクター作品に関係するゲームである、
請求項1に記載のプログラム。
【請求項4】
物品の提供が可能な物品供給装置に表示されている識別情報を取得する取得手段と、
前記識別情報の取得を条件として、決済方法を提示する提示手段と、
前記物品の電子決済による決済が少なくとも完了したことを条件に、更なる物品の供給を可能とするゲームを実行するゲーム実行手段と、
を備え、
前記ゲーム実行手段は、前記物品の電子決済による決済の完了を条件として、前記物品供給装置の操作部への操作を促すテキスト情報と、前記ゲームをプレイ可能である旨のテキスト情報と、を同時に提示し、前記ゲームのプレイの結果が当選又は勝利である場合、更なる物品の供給のための処理を実行する、
端末。
【請求項5】
物品供給装置からの物品の供給を可能とするプログラムであって、
コンピュータを、
物品供給装置に表示されている識別情報を、ユーザ端末から取得する取得手段、
前記ユーザ端末に、決済方法を提示する提示手段、
前記物品の電子決済による決済が少なくとも完了したことを条件に、前記識別情報により識別される物品供給装置から物品の供給を可能に制御する物品供給制御手段、
前記物品の電子決済による決済が少なくとも完了したことを条件に、前記ユーザ端末において、更なる物品の供給を可能とするゲームの実行を可能に制御するゲーム実行制御手段、
として機能させ、
前記ゲーム実行制御手段は、前記物品の電子決済による決済の完了を条件として、前記物品供給装置の操作部への操作を促すテキスト情報と、前記ゲームをプレイ可能である旨のテキスト情報と、を、ユーザ端末に同時に提示させ、
前記物品供給制御手段は、前記ゲームのプレイの結果が当選又は勝利である場合、更なる物品の供給のための処理を実行する、
プログラム。
【請求項6】
前記物品供給制御手段は、前記識別情報により識別される物品供給装置から供給可能な物品と、前記ゲームのプレイ後に供給する物品と、が異なるように物品の供給を制御する、
請求項5に記載のプログラム。
【請求項7】
前記物品供給制御手段は、前記識別情報により識別される物品供給装置とは異なる物品供給装置から物品の供給を可能に制御する、
請求項6に記載のプログラム。
【請求項8】
前記物品供給制御手段は、前記物品の決済が完了したことを条件に、前記識別情報により識別される物品供給装置の操作部をロックするロック部を解除するように制御する、
請求項6に記載のプログラム。
【請求項9】
前記物品供給制御手段は、前記ゲームのプレイの結果が当選又は勝利であることを条件として、物品を供給する物品供給装置の操作部に対する操作を報知するように、物品供給装置を制御する、
請求項6に記載のプログラム。
【請求項10】
物品の提供が可能な物品供給装置に表示されている識別情報を、ユーザ端末から取得する取得手段と、
前記ユーザ端末に、決済方法を提示する提示手段と、
前記物品の電子決済による決済が少なくとも完了したことを条件に、前記識別情報により識別される物品供給装置から物品の供給を可能に制御する物品供給制御手段と、
前記物品の電子決済による決済が少なくとも完了したことを条件に、前記ユーザ端末において、更なる物品の供給を可能とするゲームの実行を可能に制御するゲーム実行制御手段と、
を備え、
前記ゲーム実行制御手段は、前記物品の電子決済による決済の完了を条件として、前記物品供給装置の操作部への操作を促すテキスト情報と、前記ゲームをプレイ可能である旨のテキスト情報と、を、ユーザ端末に同時に提示させ、
前記物品供給制御手段は、前記ゲームのプレイの結果が当選又は勝利である場合、更なる物品の供給のための処理を実行する、
管理装置。