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特開2024-137545情報処理システム、サーバ、情報処理方法及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024137545
(43)【公開日】2024-10-07
(54)【発明の名称】情報処理システム、サーバ、情報処理方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G16H 80/00 20180101AFI20240927BHJP
【FI】
G16H80/00
【審査請求】有
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023049103
(22)【出願日】2023-03-24
(71)【出願人】
【識別番号】596079138
【氏名又は名称】東日本メディコム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100127384
【弁理士】
【氏名又は名称】坊野 康博
(74)【代理人】
【識別番号】100152054
【弁理士】
【氏名又は名称】仲野 孝雅
(72)【発明者】
【氏名】松本 卓也
(72)【発明者】
【氏名】野本 禎
【テーマコード(参考)】
5L099
【Fターム(参考)】
5L099AA01
(57)【要約】
【課題】仮想空間を利用した技術において、情報の信頼性をより高め、より多様な機能を提供する。
【解決手段】情報処理システム1は、ユーザ端末10と、施設用コンピュータ20と、サーバ30と、サービス提供者用端末40と、を含む。サーバ30は、複合プラットフォーム実行部353と、ユーザ認証処理部352と、ユーザ利用管理部354と、を備える。複合プラットフォーム実行部353は、実世界に存在する人及び施設と、仮想空間におけるユーザ及び施設の情報とが固有の対応関係を有する複合プラットフォームを構築する。ユーザ認証処理部352は、2要素以上の本人認証方法によってユーザ認証を行う。ユーザ認証処理部352は、ユーザ認証が行われたユーザの複合プラットフォームへのアクセスを管理する。ユーザ利用管理部354は、ユーザによる複合プラットフォームの利用を管理する。
【選択図】図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
実世界に存在する人及び施設と、仮想空間におけるユーザ及び施設の情報とが固有の対応関係を有する複合プラットフォームを構築する複合プラットフォーム構築手段と、
2要素以上の本人認証方法によってユーザ認証を行うユーザ認証手段と、
前記ユーザ認証が行われたユーザの前記複合プラットフォームへのアクセスを管理するアクセス管理手段と、
前記ユーザによる前記複合プラットフォームの利用を管理するユーザ利用管理手段と、
を備えることを特徴とする情報処理システム。
【請求項2】
本人の申請情報に基づく第1の本人認証処理と、前記本人の申請情報以外に基づく第2の本人証処理とによってユーザ登録を行うユーザ登録手段をさらに備え、
前記ユーザ認証手段は、前記ユーザ登録手段で登録されたユーザのユーザ認証を行うことを特徴とする請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記ユーザ認証手段は、前記複合プラットフォームにおいてサービスを提供するサービス提供者として、当該サービスに関する公的な認証情報によってさらに前記ユーザを認証し、当該ユーザについて、サービス提供者として前記複合プラットフォームへのアクセスを許可することを特徴とする請求項1または2に記載の情報処理システム。
【請求項4】
前記ユーザ本人を表す当事者ユーザと、当該当事者ユーザと所定の関係を有するユーザである関係者ユーザと、を前記複合プラットフォームにおける関係として登録するユーザ関係管理手段をさらに備えることを特徴とする請求項1または2に記載の情報処理システム。
【請求項5】
前記複合プラットフォーム構築手段は、前記複合プラットフォームにおいて前記ユーザを代理する存在であるアバターを形成し、前記複合プラットフォーム内での当該アバターの行動として、前記複合プラットフォームにおけるサービスを利用可能とすることを特徴とする請求項1または2に記載の情報処理システム。
【請求項6】
前記アバターには、実世界における前記ユーザに関する情報が付帯し、前記複合プラットフォームにおいてコミュニケーションを行う他のユーザの前記アバターに、前記ユーザ本人の前記アバターに付帯している情報を選択して提供可能であることを特徴とする請求項5に記載の情報処理システム。
【請求項7】
実世界に存在する人及び施設と、仮想空間におけるユーザ及び施設の情報とが固有の対応関係を有する複合プラットフォーム構築手段と、
2要素以上の本人認証方法によってユーザ認証を行うユーザ認証手段と、
前記ユーザ認証が行われたユーザの前記複合プラットフォームへのアクセスを管理するアクセス管理手段と、
前記ユーザによる前記複合プラットフォームの利用を管理するユーザ利用管理手段と、
を備えることを特徴とするサーバ。
【請求項8】
情報処理システムが実行する情報処理方法であって、
実世界に存在する人及び施設と、仮想空間におけるユーザ及び施設の情報とが固有の対応関係を有する複合プラットフォーム構築ステップと、
2要素以上の本人認証方法によってユーザ認証を行うユーザ認証ステップと、
前記ユーザ認証が行われたユーザの前記複合プラットフォームへのアクセスを管理するアクセス管理ステップと、
前記ユーザによる前記複合プラットフォームの利用を管理する複合プラットフォーム利用管理ステップと、
を含むことを特徴とする情報処理方法。
【請求項9】
コンピュータに、
実世界に存在する人及び施設と、仮想空間におけるユーザ及び施設の情報とが固有の対応関係を有する複合プラットフォーム構築機能と、
2要素以上の本人認証方法によってユーザ認証を行うユーザ認証機能と、
前記ユーザ認証が行われたユーザの前記複合プラットフォームへのアクセスを管理するアクセス管理機能と、
前記ユーザによる前記複合プラットフォームの利用を管理する複合プラットフォーム利用管理機能と、
を実現させることを特徴とするプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理システム、サーバ、情報処理方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、仮想空間を利用して、実世界における種々の取引を行う技術が提案されている。
例えば、仮想空間に設置された店舗において、ユーザが商品の画像を参照し、気に入った商品をオンラインで購入するといったシステムが実現されている。
なお、仮想空間を利用して商品を購入する等の機能を実現した技術は、例えば、特許文献1に記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2020-177609号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、実世界で行われている取引の中には、仮想空間において実現することが困難なものが存在する。
例えば、本人確認を厳密に行う必要がある取引や、本人の身体や現物を確認する必要がある取引等は、一般的な商品を販売する場合と同様に仮想空間での取引を実現することは困難である。
特に、患者に発行された処方箋に基づく薬剤の調剤業務等では、患者本人であることの確認、処方される薬剤の調剤、監査、患者への服薬指導等、仮想空間での処理のみでは薬剤の受け渡し(薬剤の交付)に必要な手順を適切に行うことが容易ではなく、仮想空間における取引を実現することが困難なものとなっている。
また、患者本人の確認に加え、仮想空間においてサービスを提供する提供者(医師あるいは薬剤師等)についても、仮想空間における取引においては、実世界における取引よりも成りすまし等の不正を行うことが容易になるため、このような事情も仮想空間における取引を妨げる要因となっている。
即ち、従来の仮想空間を利用した技術においては、仮想空間における情報の信頼性が充分に高いものでないことから、仮想空間を利用して提供可能な機能が制約されたものとなっていた。
【0005】
本発明の課題は、仮想空間を利用した技術において、情報の信頼性をより高め、より多様な機能を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため、本発明の一態様の情報処理システムは、
実世界に存在する人及び施設と、仮想空間におけるユーザ及び施設の情報とが固有の対応関係を有する複合プラットフォームを構築する複合プラットフォーム構築手段と、
2要素以上の本人認証方法によってユーザ認証を行うユーザ認証手段と、
前記ユーザ認証が行われたユーザの前記複合プラットフォームへのアクセスを管理するアクセス管理手段と、
前記ユーザによる前記複合プラットフォームの利用を管理するユーザ利用管理手段と、
を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、仮想空間を利用した技術において、情報の信頼性をより高め、より多様な機能を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の一実施形態に係る情報処理システム1のシステム構成を示す図である。
図2】ユーザ自らが複合プラットフォーム上に構築した仮想的な街の一例を示す模式図である。
図3】各装置を構成する情報処理装置800のハードウェア構成を示す図である。
図4】ユーザ端末10の機能的構成を示すブロック図である。
図5】施設用コンピュータ20の機能的構成を示すブロック図である。
図6】サーバ30の機能的構成を示すブロック図である。
図7】サービス提供者用端末40の機能的構成を示すブロック図である。
図8】第1実施形態におけるアバターに備えられた情報の利用及び管理に関する機能を示す模式図である。
図9】アバターの機能性を利用して患者であるユーザがオンラインで医師からの説明を受ける様子(患者であるユーザが複合プラットフォームにおいて病院を訪れた様子)を示す模式図である。
図10】アバターの機能性を利用して患者であるユーザがオンラインで医師からの説明を受ける様子(患者であるユーザのCT画像をアバターの身体部位に重畳して表示した様子)を示す模式図である。
図11】アバターの機能性を利用して患者であるユーザがオンラインで医師からの説明を受ける様子(CT画像が拡大して表示された状態)を示す模式図である。
図12】情報処理システム1が実行するユーザ識別登録処理の流れを示すフローチャートである。
図13】情報処理システム1が実行する複合プラットフォーム構築処理の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
【0010】
本実施形態に係る情報処理システムは、実世界に存在する人及び施設(店舗、各種機関、サービス提供場所等の実体的にアクセス可能な対象)と、仮想空間におけるユーザ及び施設の情報とが1対1に対応付けられ(即ち、固有の対応関係を有し)、仮想空間と実世界とが明確に関連づけられたプラットフォーム(以下、「複合プラットフォーム」と称する。)を構築し、複合プラットフォームにおけるユーザの行動及び実世界におけるユーザの行動を包括的に支援等することを可能としている。
より具体的には、本実施形態に係る情報処理システムにおいて、複合プラットフォームを利用するユーザはアバターとして複合プラットフォーム内を行動することができ、アバターには、当該ユーザの各種情報(本人認証のための情報、本人の既往歴等の医療情報、サービス提供者である場合にはサービスに関する資格情報、その他、本人の個人的な情報)が関連付けられている。
そして、ユーザが他のユーザのアバターとコミュニケーションを取る場合、互いのアバターに関連付けられている情報を必要に応じて選別して授受することが可能となっている。
【0011】
また、複合プラットフォームにおいて関連付けられている人及び施設が実世界及び仮想空間で行った行動(商品・サービスの購入、情報の授受、日常的な活動履歴等)は、実世界及び仮想空間のいずれにおいても統一した情報として管理することが可能となっている。
このように、複合プラットフォームにおけるユーザは、実世界に存在する人等と関連付けられ、高度に認証された状態であるため、複合プラットフォームを介して提供される情報及びコミュニケーションの相手に対する信頼性がより高いものとなる。
そのため、複合プラットフォームを利用するユーザに対し、医師や薬剤師等の専門家から、医学的または薬学的な支援情報を提供すること等が可能となり、従来の仮想空間において提供可能な機能に対する制約を超えて、多様な機能を提供することが可能となる。
即ち、本実施形態に係る情報処理システムによれば、仮想空間を利用した技術において、情報の信頼性をより高め、より多様な機能を提供することが可能となる。
以下、具体的な構成について説明する。
【0012】
[情報処理システム1のシステム構成]
図1は、本発明の一実施形態に係る情報処理システム1のシステム構成を示す図である。
図1に示すように、情報処理システム1は、ユーザ端末10と、施設用コンピュータ20と、サーバ30と、サービス提供者用端末40とを含んで構成され、ユーザ端末10、施設用コンピュータ20、サーバ30及びサービス提供者用端末40はネットワーク50を介して互いに通信可能に構成される。なお、本実施形態に係る情報処理システム1においては、複数のユーザ端末10、施設用コンピュータ20及びサービス提供者用端末40が含まれるが、図1においては、説明の便宜のため、ユーザ端末10、施設用コンピュータ20及びサービス提供者用端末40をそれぞれ1つのみ示している。また、サーバ30は、1つのサーバコンピュータによって構成したり、複数のサーバコンピュータによって構成されるサーバシステムにおいて、仮想的なサーバとして構成したりすることが可能である。
【0013】
ユーザ端末10は、複合プラットフォームを利用する一般のユーザによって使用される端末装置であり、例えば、スマートフォン、携帯電話機、タブレット端末あるいはPC(Personal Computer)等の情報処理装置によって構成される。ユーザ端末10は、サーバ30によって構築される仮想空間と実世界とが明確に関連づけられたプラットフォーム(複合プラットフォーム)にアクセスするためのユーザ登録を行ったユーザによって使用される。
本実施形態において、ユーザが複合プラットフォームにアクセス(ログイン)する場合、2要素認証による本人確認を経るものとする。例えば、ユーザに対して発行されたID及びパスワードの入力に加え、生体認証またはユーザのみが利用可能なトークン生成デバイスで生成したトークンの入力等、2要素の認証情報を使用した本人認証が行われる。ただし、2要素の認証に限らず、3要素以上の認証情報を使用した本人認証を行うことも可能である。
【0014】
また、ID及びパスワード等のアカウント情報を発行する際に、ユーザ本人であることが証明される形態で、アカウント情報を受け渡すことを条件としてもよい。
例えば、ユーザ端末10のユーザである患者は、調剤薬局の実店舗(実世界に存在する調剤薬局の店舗)において、本人確認及び使用するユーザ端末10の登録を行うことが可能であり、これにより、ユーザ端末10からのアクセスは、当該患者本人によるアクセスであることが担保される。
このように、アカウント情報の発行時に、高度な本人認証が行われることにより、複合プラットフォームを利用するユーザは、実世界における人と対応していることが保証される。
また、本人認証を2つ以上の方法で行うことも可能であり、例えば、所定のデータベースに登録された生体情報によって、本人認証を行う方法等を追加することとしてもよい。
【0015】
なお、ユーザの登録を行う際に、実店舗での本人確認を行うことに代えて、または、実店舗での本人確認に加えて、公的なシステムによって、当該ユーザの認証を行うこととしてもよい。例えば、ユーザ登録を希望する個人に対し、マイナンバー(個人番号)及び身分証明書(運転免許証あるいは健康保険証等)の提示を求めると共に、マイナンバーによる本人の識別情報と、身分証明書による本人の識別情報とを公的なシステム(地方公共団体情報システム機構、自治体、その他、公的な法人等が管理・運営するシステム)に登録された情報と照合して、本人確認を行うこととしてもよい。また、ユーザ本人が所有していることが別途保証されている端末(クレジットカード会社あるいは銀行のアカウントと紐付けられたスマートフォン、携帯電話等)にワンタイムパスワード等の認証用情報を送信し、この認証用情報を入力して本人認証することで、本人であることの真正性をさらに高めることとしてもよい。
【0016】
また、ユーザ端末10を使用するユーザ本人(以下、適宜「当事者ユーザ」と称する。)が上述のように認証されていることを前提に、そのユーザ本人と特定の関係を有する他のユーザ(以下、適宜「関係者ユーザ」と称する。)が、当事者ユーザのユーザ端末10を使用することを許可する機能を複合プラットフォームに備えることができる。例えば、当事者ユーザが患者であり、家族、ヘルパー、管理栄養士あるいは看護師等のユーザが当事者ユーザの関係者ユーザとなることが許可される。なお、家族、ヘルパー、管理栄養士あるいは看護師等の関係者ユーザも、一般のユーザまたはサービス提供者として複合プラットフォームに登録されているものとする。即ち、実世界における患者を中心とした医療あるいは介護体制と同様に、複合プラットフォームにおいて、当事者ユーザを中心に、関係者ユーザが医療あるいは介護に関する情報を授受したり、仮想空間内の行動において協力したりすることが可能である。
【0017】
当事者ユーザに対して関係者ユーザを登録する場合、薬局、病院あるいは公的機関等の実世界の所定施設または複合プラットフォーム上の所定施設(仮想空間上の所定施設)において、関係性が確認された上で登録が行われる。即ち、当事者ユーザに対して関係者ユーザを登録するためには、薬局、病院あるいは公的機関等の実世界の所定施設または複合プラットフォーム上の所定施設(仮想空間上の所定施設)が確認済みであることを示す情報(以下、適宜「確認済み情報」と称する。)を併せてサーバ30に登録することが必要となる。そのため、当事者ユーザに対し、正当な関係性を有する関係者ユーザのみに対し、当事者ユーザのユーザ端末10を使用する権限を与えることができる。なお、関係者ユーザが当事者ユーザのユーザ端末10を使用する権限を、食品や医薬品の決済あるいは医療機関への連絡等、一部の行動に制限することとしてもよい。例えば、管理栄養士が関係者ユーザとなった場合、飲食物の購入や配食の発注のみについて、当事者ユーザのユーザ端末10を使用する権限が与えられるように設定することが可能である。関係者ユーザにどのような権限を与えるかについては、当事者ユーザ本人または当事者ユーザの家族、かかりつけ医あるいはかかりつけ薬剤師等、当事者ユーザと所定の関係を有する他のユーザによって設定可能であるものとする。
【0018】
施設用コンピュータ20は、PCあるいはサーバコンピュータによって構成され、各施設における業務を遂行するための種々の機能を備えることができる。
例えば、薬局に設置される施設用コンピュータ20は、患者に発行された処方箋の内容及び患者に提供された薬剤の履歴を管理する薬歴管理機能、施設用コンピュータ20が設置される調剤薬局における予約管理機能、あるいは、診療報酬を算出する診療報酬明細書(レセプト)作成機能等を備えることができる。また、病院に設置される施設用コンピュータ20は、電子カルテを管理する電子カルテ管理機能、患者の検査値やCT(Computed Tomography)画像等、検査結果のデータを管理する検査結果データベース機能等を備えることができる。
【0019】
施設用コンピュータ20を複合プラットフォームにアクセス可能とする場合、例えば、その施設が実在することを公的に証明する情報(例えば、法人番号、納税者番号等の公的に割り当てられた識別情報等)と、その施設に付与されたアカウント情報(ID及びパスワード)とを入力し、さらに、後述するサービス提供者としての認証を経たサービス提供者の認証情報を入力することが求められる。このとき、サービス提供者の認証情報を入力する適格性が与えられるユーザは、施設用コンピュータ20に関連付けられた施設に属するユーザ等、限定されたユーザに限られている。即ち、複合プラットフォームにおいて、仮想空間上に設置されている施設は、実世界における施設と対応付けられていると共に、複合プラットフォームにおいて施設がユーザとコミュニケーションを行う際には、コミュニケーションを行っている施設内のユーザ(サービス提供者)が明らかな状態となっている。
【0020】
なお、例えば、施設用コンピュータ20が薬局に設置される場合、施設用コンピュータ20は、患者の処方箋のデータの入力を受け付けて、受け付けた処方箋のデータを蓄積して管理することができる。このとき、施設用コンピュータ20は、実店舗を訪問した患者本人が持参する形態、または、当該実店舗に対応する仮想店舗(仮想空間に設置された調剤薬局)に対してユーザ端末10から送信する形態で提出された処方箋を受け付けることができる。さらに、複合プラットフォームにおいて、ユーザのアバターが仮想店舗に処方箋のデータを受け渡す形態で提出された処方箋を受け付けるも可能である。この結果、施設用コンピュータ20が受け付けた処方箋のデータは、患者本人が提出した真正な処方箋であることが担保される。
【0021】
サーバ30は、1または複数のサーバコンピュータによって構成され、仮想空間と実世界とが明確に関連づけられた複合プラットフォームを構築する。
本実施形態において、複合プラットフォームに設置される店舗等の仮想空間上の施設(以下、適宜「仮想施設」と称する。)は、実世界に存在する店舗等の施設(以下、適宜「実施設」と称する。)と対応付けられている。また、複合プラットフォームのユーザは、上述したように、例えば、実世界に存在する店舗等の実施設において、本人確認及び使用するユーザ端末10の登録を行うことにより、複合プラットフォームへのアクセスが許可されている。したがって、複合プラットフォームを介して店舗等の実施設または仮想施設にアクセスするユーザは、本人であることが担保された状態となっている。
【0022】
サーバ30は、複合プラットフォームを構築するために必要な各種データを管理すると共に、一般のユーザ、サービス提供者としてのユーザ、あるいは、当事者ユーザに対する関係者ユーザの登録のための処理、ユーザのログインに関する処理、複合プラットフォームが提供する各種アプリケーション(商品あるいはサービスの取引や情報の提供等)のための処理を実行する。一般のユーザあるいはサービス提供者としてのユーザを登録するために、サーバ30は各種システム(公的なシステム、銀行あるいはクレジットカード会社等の本人確認が行われる機関のシステム)にアクセスしたり、ユーザの登録を受け付けた実施設または仮想施設等の施設用コンピュータ20に適宜アクセスしたりすることができる。
【0023】
また、サーバ30は、実施設のデータ及び実在する施設と対応付けられている仮想施設のデータが格納されたデータベースを備え、実施設のデータは、地図データと関連づけられている。したがって、ユーザ端末10のユーザが、サーバ30にアクセスして地図を表示すると、表示される地図の広さに応じて、表示された地図内に位置している実施設がアイコン(または画像)として、地図上に表示される。地図上に表示された実施設に関する情報は、所定の操作(例えば、ユーザのアバターが施設の前に立つ等)によって、ユーザに提示される。
【0024】
ただし、実施設の中には、本実施形態に係る複合プラットフォームのシステムに参加していない施設が存在し、これら参加していない施設(以下、「不参加施設」と称する。)は、実施設のデータが地図と関連付けられてデータベースに格納されているものの、仮想施設のデータはデータベースに格納されていない。そのため、不参加施設の実施設のデータ(アイコンまたは画像)が地図上に表示される場合、不参加施設であることが識別して表示される。
本実施形態において、ユーザ端末10のユーザは、サーバ30によって表示された地図(実世界の地図)に含まれる各種実施設を選択し、ユーザ自身のオリジナルの複合プラットフォーム上の地図(ユーザが作成する仮想的な街)に配置することが可能となっている。
【0025】
図2は、ユーザ自らが複合プラットフォーム上に構築した仮想的な街の一例を示す模式図である。
図2に示すように、本実施形態において構築される複合プラットフォーム上の仮想的な街では、仮想空間における患者の自宅を中心に、ユーザが店舗等の施設を任意の位置に配置することが可能となっている。
例えば、図2に示す例では、実世界において、ユーザの自宅付近に薬局D1、医院C1、かかりつけ薬剤師P1等が存在し、職場付近に薬局D3、病院H1、専門医E1等が存在している。自宅付近あるいは職場付近は、ユーザが日常的に所在する地域であり、実施設等への物理的なアクセスが容易な領域である。また、図2に示す例では、実世界において、出張・旅行先(国内/海外)付近に薬局D100、地域総合病院H100等が存在し、ユーザの両親宅付近に薬局D5、医院C8、両親のケアを行うケアワーカーW1等が存在している。ただし、薬局D5は不参加施設であるため網掛け表示され、選択できない状態となっている。出張・旅行先付近あるいは両親宅付近は、ユーザが日常的には所在しない地域であり、遠隔地であることから実店舗等へのアクセスが困難な領域である。また、出張・旅行先付近に所在する店舗等の施設は、患者が関わりを持つ頻度・可能性が高くない一方、ユーザの両親宅付近に所在する店舗等の施設は、ユーザの両親が所在する地域であることから、ユーザが関わりを持つ頻度・可能性が高いものである。
【0026】
一方、図2に示す例では、複合プラットフォーム上の仮想空間において、これら実世界の店舗等の地理的な所在地とは関係なく、仮想的な自宅の周辺に、患者が関わりを持つ頻度・可能性が高い店舗等が配置されている。
例えば、図2に示す例において、複合プラットフォームの自宅周辺には、薬局D1、医院C1、かかりつけ薬剤師P1、薬局D3及びケアワーカーW1等が配置されている。これらは、ユーザが日常的に関わりを持つ頻度・可能性が高い店舗等である。また、複合プラットフォームの自宅周辺と区分された1つの領域において、病院H1及び専門医E1等が配置されている。これらは、過去に行った手術あるいは特定疾患の検査等のために、ユーザが定期的に(半年に1度等)関わりを持つ施設である。また、複合プラットフォームの自宅周辺と区分された他の領域において、医院C8及び薬局D9等が配置されている。これらは、両親の介護等のために、必要が生じた場合にユーザが関わりを持つ施設である。ただし、図2に示す例では、ユーザは両親宅付近に所在する薬局D5の選択を希望するものの、薬局D5は不参加施設であることから、実世界において薬局D5の次に両親宅から距離が近い薬局D9を選択している。
なお、複合プラットフォームにおける店舗等の配置は、患者の必要に応じて、適宜変更することが可能となっている。
【0027】
図1に戻り、サービス提供者用端末40は、タブレット端末あるいはノートPCによって構成され、複合プラットフォームにおける認証を経たサービス提供者が、ユーザ端末10を使用するユーザとコミュニケーションを取る場合に使用される。
サービス提供者としてのユーザは、複合プラットフォームにおける一般のユーザとしての登録に加え、サービス提供者としての適正な資格を証明する情報(以下、「資格情報」と称する。)によって認証されている。例えば、医師であれば、HPKI(Healthcare Public Key Infrastructure)による確認結果を表す資格情報や、各種資格者団体における登録情報との照合結果を表す確認情報等を資格情報として用いることができる。
【0028】
[ハードウェア構成]
次に、情報処理システム1における各装置のハードウェア構成を説明する。
情報処理システム1において、各装置はPC、サーバコンピュータあるいはタブレット端末等の情報処理装置によって構成され、その基本的構成は同様である。
【0029】
図3は、各装置を構成する情報処理装置800のハードウェア構成を示す図である。
図3に示すように、各装置を構成する情報処理装置800は、CPU(Central Processing Unit)811と、ROM(Read Only Memory)812と、RAM(Random Access Memory)813と、バス814と、入力部815と、出力部816と、記憶部817と、通信部818と、ドライブ819と、撮像部820と、を備えている。
【0030】
CPU811は、ROM812に記録されているプログラム、または、記憶部817からRAM813にロードされたプログラムに従って各種の処理を実行する。
RAM813には、CPU811が各種の処理を実行する上において必要なデータ等も適宜記憶される。
【0031】
CPU811、ROM812及びRAM813は、バス814を介して相互に接続されている。バス814には、入力部815、出力部816、記憶部817、通信部818、ドライブ819及び撮像部820が接続されている。
【0032】
入力部815は、各種ボタンやマイク等で構成され、指示操作に応じて各種情報を入力する。
出力部816は、ディスプレイやスピーカ等で構成され、画像や音声を出力する。
記憶部817は、ハードディスクあるいはDRAM(Dynamic Random Access Memory)等で構成され、各サーバで管理される各種データを記憶する。
通信部818は、ネットワーク50を介して他の装置との間で行う通信を制御する。
【0033】
ドライブ819には、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、あるいは半導体メモリ等よりなる、リムーバブルメディア831が適宜装着される。ドライブ819によってリムーバブルメディア831から読み出されたプログラムは、必要に応じて記憶部817にインストールされる。
撮像部820は、レンズ及び撮像素子等を備えた撮像装置によって構成され、被写体のデジタル画像を撮像する。
なお、情報処理装置800が施設用コンピュータ20あるいはサーバ30として構成される場合には、撮像部820を省略した構成とすることも可能である。また、情報処理装置800がタブレット端末として構成される場合には、入力部815をタッチセンサによって構成し、出力部816のディスプレイに重ねて配置することにより、タッチパネルを備える構成とすることも可能である。
【0034】
[機能的構成]
次に、情報処理システム1における各装置の機能的構成について説明する。
【0035】
[ユーザ端末10の機能的構成]
図4は、ユーザ端末10の機能的構成を示すブロック図である。
図4に示すように、ユーザ端末10のCPU811においては、ユーザインターフェース表示制御部(UI表示制御部)151と、ログイン要求部152と、複合プラットフォーム利用管理部153と、が機能する。また、ユーザ端末10の記憶部817には、ユーザ情報記憶部171が形成される。
【0036】
ユーザ情報記憶部171には、当該ユーザ端末10の使用者であるユーザが複合プラットフォームにログインするための情報(ユーザ名等のアカウント情報、ユーザ端末10の識別情報あるいはユーザ登録時に使用した公的なシステムにおける認証情報等)が記憶される。ユーザ端末10の識別情報として、例えば、MAC(Media Access Control address)アドレスあるいは電話番号等を用いることができる。また、ユーザ情報記憶部171には、当該ユーザ端末10のユーザが当事者ユーザである場合の関係者ユーザに関する情報が記憶される。例えば、当事者ユーザに対して関係者ユーザとして登録されているユーザに関する情報(ユーザ名、関係者ユーザを一意に特定可能な識別情報(ユーザに一意に割り当てられる登録番号等)、当事者ユーザとの関係を表す情報及び当該関係者ユーザに許可された権限の内容)が記憶される。関係者ユーザが当事者ユーザのユーザ端末10を使用する場合、ユーザ情報記憶部171に記憶(登録)されている関係者ユーザであるか否かが確認され、ユーザ情報記憶部171に記憶されている関係者ユーザである場合にのみ、当該ユーザ端末10を使用して複合プラットフォームにログインすることができる。なお、関係者ユーザの認証は、ユーザ端末10を使用する際に行われると共に、複合プラットフォームにログインする際に、サーバ30においても行われる。
【0037】
UI表示制御部151は、ユーザ端末10においてユーザが各種処理を実行するために生成するユーザインターフェース画面(UI画面)を表示するための情報や、サーバ30から受信したUI画面を表示するための情報(UI情報)に基づいて、ユーザ端末10が有する機能の利用や複合プラットフォームの利用のための画面表示を制御する。
ログイン要求部152は、UI画面において複合プラットフォームへのログインを要求する操作が行われた場合に、ユーザ情報記憶部171から複合プラットフォームにログインするための情報(以下、「ログイン情報」と称する。)を読み出し、ログインの要求(以下、「ログイン要求」と称する。)のための情報と共に、サーバ30に送信する。ログイン情報には、一般のユーザとしてログインに必要な情報(ユーザ端末10の識別情報及びユーザに関する情報(ユーザ名及びパスワード等))、関係者ユーザとしてログインに必要な情報、または、サービス提供者としてログインに必要な情報が含まれる。なお、本実施形態において、ログイン情報のうち、パスワード等の秘密性を有する情報については、ユーザ情報記憶部171に記憶されないものとし、ログイン要求を行うUI画面において、ユーザによる入力を求めるものとする。ただし、暗号化等のセキュリティを施した上でパスワードをユーザ情報記憶部171に記憶しておき、ログイン情報として送信する際に、復号化して送信することとしてもよい。
【0038】
複合プラットフォーム利用管理部153は、ユーザ端末10のユーザが複合プラットフォームを利用する際の各種処理を行う。例えば、複合プラットフォーム利用管理部153は、複合プラットフォームの利用について規定された規約に従う形態でデータの送受信を行ったり、当該ユーザ端末10を使用して複合プラットフォームを利用可能なユーザの認証(端末における認証)を行ったり、複合プラットフォームを利用する上でユーザに課せられている制限(許可された行動の種類の制限等)を管理したり、複合プラットフォームにおいてユーザに提供される各種アプリケーションの利用に関する情報(各アプリケーションから提供される情報等)を管理したりする。
【0039】
[施設用コンピュータ20の機能的構成]
図5は、施設用コンピュータ20の機能的構成を示すブロック図である。
施設用コンピュータ20に備えられる機能は、施設用コンピュータ20がいずれの施設に設置されるかに応じて種々異なるものとされる。
ここでは、施設用コンピュータ20が調剤薬局に設置される場合を例に挙げて説明する。
【0040】
図5に示すように、施設用コンピュータ20のCPU811においては、レセプト管理部251と、薬歴管理部252と、データベース管理部(DB管理部)253と、が機能する。また、施設用コンピュータ20の記憶部817には、患者属性データベース(患者属性DB)271と、処方箋データベース(処方箋DB)272と、薬歴データベース(薬歴DB)273と、問診結果データベース(問診結果DB)274と、ヒアリング内容データベース(ヒアリング内容DB)275と、薬剤データベース(薬剤DB)276と、が形成される。
【0041】
患者属性DB271には、患者(ユーザ)の住所、氏名、年齢、性別及び患者個人の特徴を表す各種情報といった患者属性のデータが記憶されている。この患者属性は、実店舗または複合プラットフォームにおいて、薬剤師(サービス提供者としてのユーザ)が患者との対話において取得した情報や、患者がアンケート等に回答して提供した情報等によって構成され、例えば、患者の趣味、仕事内容、家族構成、好きな食べ物等も含まれる。
処方箋DB272には、患者に対して発行された処方箋のデータが各患者を識別する情報及び処方箋の受付日と対応付けて記憶されている。施設用コンピュータ20は、実店舗を訪問した患者本人が持参する形態、または、当該実店舗に対応する仮想店舗(仮想空間に設置された調剤薬局)に対してユーザ端末10から送信する形態で提出された処方箋を受け付けることができる。この結果、施設用コンピュータ20が受け付けた処方箋のデータは、患者本人が提出した真正な処方箋であることが担保される。
薬歴DB273には、患者に対して処方された薬剤の履歴(薬歴)のデータが各患者を識別する情報と対応付けて記憶されている。また、薬歴には、薬剤師が患者に対して行った服薬指導の履歴(指導歴)のデータが併せて記憶される。
【0042】
問診結果DB274には、実店舗または複合プラットフォームにおいて、患者に対して行われた問診の結果が、各患者を識別する情報及び問診日時と対応付けて記憶されている。問診の結果には、薬剤師が患者にヒアリングを行って入力したヒアリング結果や、対面した患者から薬剤師が受けた印象を入力したインプレッションが含まれている。
ヒアリング内容DB275には、「薬の飲み忘れはありますか?」あるいは「服薬後に体調の変化はありますか?」等、患者に対するヒアリング内容(聞き取り項目)の一覧のデータが記憶されている。
薬剤DB276には、薬局において取り扱われる各種薬剤に関するデータが記憶されている。この薬剤に関するデータには、薬剤の名称(一般名)、薬剤コード等に加え、服薬指導文や添付文書の内容が含まれている。
【0043】
レセプト管理部251は、患者のレセプトに必要な情報(患者属性、処方箋の内容及び保険診療点数等)を取得し、レセプトの発行処理を行う。
薬歴管理部252は、患者に対して処方された薬剤の履歴(薬歴)を管理する。例えば、薬歴管理部252は、患者に対して新たに処方が行われた場合、今回処方された薬剤の履歴(今回の薬歴)のデータを薬歴DB273に記憶したり、ユーザ端末10から患者の薬歴のデータの送信依頼を受信した場合、依頼された薬歴のデータを薬歴DB273から取得し、ユーザ端末10に送信したりする。
【0044】
DB管理部253は、実店舗または複合プラットフォームにおいて更新されたデータを施設用コンピュータ20が一元的に管理するための管理を行う。例えば、DB管理部253は、実店舗を患者(ユーザ)が訪れることによって行われた調剤等の各種処理結果をそれぞれのデータベースに反映させると共に、複合プラットフォームにおける仮想店舗を患者のアバターが訪れることによって行われた調剤等の各種処理結果をそれぞれのデータベースに反映させる。これにより、本実施形態における複合プラットフォームでは、実店舗を訪れた場合でも仮想店舗を訪れた場合でも、患者(ユーザ)に関する情報を統一して管理することができ、複合プラットフォームにおいて実世界と同様のサービスを提供することが可能となる。
【0045】
[サーバ30の機能的構成]
図6は、サーバ30の機能的構成を示すブロック図である。
図6に示すように、サーバ30のCPU811においては、ユーザ識別登録部351と、ユーザ認証処理部352と、複合プラットフォーム実行部353と、ユーザ利用管理部354と、が機能する。また、サーバ30の記憶部817には、ユーザ識別登録データベース(ユーザ識別登録DB)371と、複合プラットフォームデータベース(複合プラットフォームDB)372と、ユーザ利用情報データベース(ユーザ利用情報DB)373と、履歴データベース(履歴DB)374と、が形成される。
【0046】
ユーザ識別登録DB371には、ユーザ(一般のユーザ)の氏名、住所、電話番号、電子メールアドレス、ユーザ端末10の識別情報、ユーザを登録した際に確認された本人確認情報(マイナンバー(個人番号)及び身分証明書(運転免許証あるいは健康保険証等)の情報)が記憶される。また、ユーザ識別登録DB371には、ユーザの本人確認情報を公的なシステムにおいて照合した場合に、その確認結果を記憶することもできる。
【0047】
また、ユーザがサービス提供者として登録される場合、ユーザ識別登録DB371には、サービス提供者として認証された際の資格情報(HPKIによる確認結果あるいは各種資格者団体における登録情報との照合結果等)が併せて記憶される。なお、サービス提供者としての認証情報に有効期間が設定されている場合、ユーザ識別登録DB371に記憶された資格情報は、ログイン毎に有効期間内であるか否かが確認される。また、サービス提供者としての認証情報は、廃業や資格喪失等によって更新され得るため、サービス提供者としてのユーザがログインする毎に、ユーザ識別登録DB371に記憶された資格情報は、資格情報として適正であるか否かが確認される。
【0048】
さらに、ユーザ識別登録DB371には、ユーザが当事者ユーザである場合の関係者ユーザに関する情報(例えば、ユーザ名、関係者ユーザを一意に特定可能な識別情報(ユーザに一意に割り当てられる登録番号等)、当事者ユーザとの関係を表す情報及び当該関係者ユーザに許可された権限の内容)が記憶される。
なお、本実施形態において、ユーザは複合プラットフォーム内で行動する場合、アバターを生成してアバターを行動させることができ、ユーザ識別登録DB371には、このアバターのデータも記憶することができる。
【0049】
複合プラットフォームDB372には、サーバ30が複合プラットフォームを構築するための各種情報が記憶される。例えば、複合プラットフォームDB372には、複合プラットフォームに参加している施設及び参加していない施設のリスト、実世界の地図情報、複合プラットフォームにおける仮想空間の地図情報、仮想施設のオブジェクトデータ、あるいは、複合プラットフォームが連携するシステムとの接続(通信)のための情報等が記憶される。
【0050】
ユーザ利用情報DB373には、ユーザ識別登録DB371に記憶されたユーザ(登録されたユーザ)が複合プラットフォームを利用して行った各種行動に関する情報が記憶されている。例えば、ユーザ利用情報DB373には、ユーザが複合プラットフォームにおいて行った注文や、仮想施設を訪問した結果として生じた情報(調剤薬局の仮想店舗で行われた服薬指導の内容や、処方箋や健康保険証等の提出事実等)が逐次記憶される。また、ユーザ利用情報DB373には、ユーザが実世界で行った行動に関する情報(移動、実店舗の訪問、エクササイズ、身体の検査結果等)が逐次記憶される。ユーザが実世界で行った行動については、実世界においてユーザの行動を把握可能な手段(位置情報の測定装置、実店舗へのログイン、生体情報を測定するセンサ、エクササイズを行った機械のログ、身体の検査結果のデータベース等)が存在する場合に、これらの手段から取得される。
【0051】
履歴DB374には、ユーザ識別登録DB371に記憶されたユーザ(登録されたユーザ)が複合プラットフォームにログインして行った行動が時系列に記憶される。例えば、履歴DB374には、ユーザのログイン時間、複合プラットフォームでの訪問先、接触した他のユーザ(一般のユーザ、サービス提供者としてのユーザ、関係者ユーザ等)のユーザ情報、商品の購入履歴等、が日時と対応付けて記憶される。
【0052】
ユーザ識別登録部351は、施設用コンピュータ20あるいはサービス提供者用端末40を介して、新規にユーザの登録が要求された場合に、新規にユーザ登録を行うユーザに関する情報を取得する。このとき、ユーザ識別登録部351は、電子データとして提供されたユーザに関する情報を読み込んだり、施設用コンピュータ20あるいはサービス提供者用端末40において手動で入力された情報を受け付けたりすることにより、ユーザに関する情報を取得することができる。また、ユーザ識別登録部351は、新規にユーザ登録を行うユーザが使用するユーザ端末10の識別情報も併せて取得する。
【0053】
また、ユーザ識別登録部351は、新規に登録を行うユーザの本人確認のための情報(マイナンバー(個人番号)及び身分証明書(運転免許証あるいは健康保険証等)の情報等)を取得する。そして、ユーザ識別登録部351は、ユーザの本人確認のための情報をユーザ本人を認証可能な情報(公的なシステムで管理されている情報等)と照合し、ユーザの本人確認のための情報が適正である場合、当該ユーザを一般ユーザとして登録する。また、ユーザ識別登録部351は、新規に登録を行うユーザがサービス提供者として登録を要求されている場合、サービス提供者として登録を要求するユーザに関して申請された内容に基づいて、所定のシステム(HPKI)あるいは組織(各種資格者団体等)にアクセスし、サービス提供者としての適正な資格を証明する資格情報を取得する。そして、ユーザ識別登録部351は、サービス提供者として登録を要求するユーザの資格情報が適正である場合、一意に特定されたユーザとして、新規に登録を行ったユーザに関する情報(ユーザの氏名、住所、電話番号、電子メールアドレス、ユーザを登録した際に確認された本人確認情報(マイナンバー(個人番号)及び身分証明書の情報等))をユーザ識別登録DB371に登録する。本実施形態において、ユーザ識別登録部351は、実世界に存在する人を固有に識別して複合プラットフォームに登録する。そのため、同一の人物は、複合プラットフォームにおいて複数のアカウントを保有することはできず、既にユーザとして登録されている人物が複合プラットフォームにユーザ登録しようとした場合、ユーザ識別登録部351によって2回目以降のユーザ登録の要求は拒絶される。
【0054】
ユーザ認証処理部352は、ユーザ端末10から複合プラットフォームへのログイン(一般のユーザとしてのログイン)が要求された場合、ユーザ識別登録DB371に記憶されているユーザの認証に関する情報(ユーザアカウントの情報)と、ログインを要求するユーザ端末10の識別情報及びユーザに関する情報(ユーザ名及びパスワード等)とが一致するか否かを判定する。ユーザ認証処理部352は、ユーザ識別登録DB371に記憶されているユーザの認証に関する情報(ユーザアカウントの情報)と、ログインを要求するユーザ端末10の識別情報及びユーザに関する情報(ユーザ名及びパスワード等)とが一致する場合、ログインを要求するユーザを正当なユーザであるものとして認証し、複合プラットフォームへのログインを許可する。また、本実施形態において、ユーザ認証処理部352は、上述したように、ユーザが複合プラットフォームにアクセス(ログイン)する場合、2要素認証による本人確認を経て認証を行うことができる。例えば、ユーザに対して発行されたID及びパスワードの入力に加え、生体認証またはユーザのみが利用可能なトークン生成デバイスで生成したトークンの入力等、2要素の認証情報を使用した本人認証を行うことができる。
【0055】
なお、ユーザ認証処理部352は、ログインを要求するユーザ端末10から関係者ユーザとしてのログインが要求されている場合、ユーザ識別登録DB371に記憶されている当事者ユーザの関係者ユーザに関する情報を参照し、ログインを要求するユーザが当該ユーザ端末10の使用者(当事者ユーザ)の関係者ユーザとして登録されている場合、ログインを要求するユーザを関係者ユーザとしてログインさせる。
【0056】
また、ユーザ認証処理部352は、ログインを要求するユーザ端末10からサービス提供者としてのログインが要求されている場合、一般のユーザのログインで実行される認証に加え、サービス提供者として認証された際の資格情報(HPKIによる確認結果あるいは各種資格者団体における登録情報との照合結果等)と、ログインを要求するユーザ端末10から送信された資格情報とが一致するか否かを判定する。サービス提供者として認証された際の資格情報(HPKIによる確認結果あるいは各種資格者団体における登録情報との照合結果等)と、ログインを要求するユーザ端末10から送信された資格情報とが一致する場合、ユーザ認証処理部352は、その資格情報が現在も有効であるか否かを資格情報の認証先に確認し、その視覚情報が現在も有効である場合に、ログインを要求するユーザをサービス提供者としてログインさせる。
【0057】
また、ユーザ認証処理部352は、認証が行われたユーザの複合プラットフォームへのアクセスを管理する。例えば、ユーザ認証処理部352は、ユーザが一般のユーザとしてログインしているか、関係者ユーザとしてログインしているか、あるいは、サービス提供者としてログインしているかを管理すると共に、これらユーザの種類及び当該ユーザ個人毎に付与された権限に応じて、複合プラットフォームにおけるユーザの行動を管理する。
【0058】
複合プラットフォーム実行部353は、複合プラットフォームDB372に記憶された各種情報に基づいて、複合プラットフォームを構築する。例えば、複合プラットフォーム実行部353は、複合プラットフォームにおける仮想空間を形成し、この仮想空間内に仮想施設のオブジェクトデータを形成したり、ユーザのアバターを形成したりする。また、複合プラットフォーム実行部353は、複合プラットフォームにおいてユーザが求める行動をアバターに実行させたり、複合プラットフォームにおいて、ユーザが他のユーザ(アバター)とのコミュニケーションを行う処理を実行したりする。
【0059】
ユーザ利用管理部354は、ユーザが複合プラットフォームを利用して行った各種行動に関する情報を取得し、ユーザ利用情報DB373に記憶する。また、ユーザ利用管理部354は、複合プラットフォームを利用する上でユーザに課せられている制限(許可された行動の種類の制限等)を管理し、ユーザが制限されている行動を実行しようとした場合に、その行動を拒絶する。即ち、ユーザ利用管理部354は、ユーザによる複合プラットフォームの利用を管理する。例えば、ユーザ利用管理部354は、ユーザが複合プラットフォームにおいて行った注文や、仮想施設を訪問した結果として生じた情報(調剤薬局の仮想店舗で行われた服薬指導の内容や、処方箋や健康保険証等の提出事実等)を取得し、ユーザ利用情報DB373に逐次記憶する。また、ユーザ利用管理部354は、ユーザが実世界で行った行動に関する情報(移動、実店舗の訪問、エクササイズ、身体の検査結果等)を取得し、ユーザ利用情報DB373に逐次記憶する。ユーザ多実世界で行った行動については、実世界においてユーザの行動を把握可能な手段(位置情報の測定装置、実店舗へのログイン、生体情報を測定するセンサ、エクササイズを行った機械のログ、身体の検査結果のデータベース等)が存在する場合に、これらの手段から通信を介して、または、記憶媒体等を介して電子データの提供を受けることで取得される。このように、実世界と複合プラットフォーム内で行った行動の結果がユーザ利用管理部354によって取得され、その情報がユーザ利用情報DB373に逐次記憶されるため、本実施形態における複合プラットフォームによれば、複合プラットフォームにおいて関連付けられている人及び施設が、実世界及び仮想空間の境界を意識することなく、より利便性の高い手段で行動を行うことが可能となる。
【0060】
[サービス提供者用端末40の機能的構成]
図7は、サービス提供者用端末40の機能的構成を示すブロック図である。
図7に示すように、サービス提供者用端末40のCPU811においては、ユーザインターフェース表示制御部(UI表示制御部)451と、ログイン要求部452と、複合プラットフォーム利用管理部453と、が機能する。また、サービス提供者用端末40の記憶部817には、ユーザ情報記憶部471が形成される。
ユーザ情報記憶部471には、当該サービス提供者用端末40の使用者であるサービス提供者としてのユーザが複合プラットフォームにログインするための情報(ユーザ名等のアカウント情報、サービス提供者用端末40の識別情報あるいはユーザ登録時に使用した公的なシステムにおける認証情報等)が記憶される。また、ユーザ情報記憶部471には、当該サービス提供者用端末40の使用者がサービス提供者として認証された際の認証情報が記憶される。なお、本実施形態における複合プラットフォームにおいては、サービス提供者としての認証情報に有効期間が設定されている場合、ログイン毎に有効期間内であるか否かが確認される。また、サービス提供者としての認証情報は、廃業や資格喪失等によって更新され得るため、サービス提供者としてのユーザがログインする毎に、当該ユーザの資格情報が適正であるか否かが確認される。
【0061】
UI表示制御部451は、サービス提供者用端末40においてユーザが各種処理を実行するために生成するユーザインターフェース画面(UI画面)を表示するための情報や、サーバ30から受信したUI画面を表示するための情報(UI情報)に基づいて、サービス提供者用端末40が有する機能の利用や複合プラットフォームの利用のための画面表示を制御する。
【0062】
ログイン要求部452は、UI画面において複合プラットフォームへのログインを要求する操作が行われた場合に、ユーザ情報記憶部471から複合プラットフォームにログインするための情報(ログイン情報)を読み出し、ログインを要求する情報(ログイン要求)と共に、サーバ30に送信する。なお、本実施形態において、ログイン情報のうち、パスワード等の秘密性を有する情報については、ユーザ情報記憶部471に記憶されないものとし、ログイン要求を行うUI画面において、ユーザによる入力を求めるものとする。ただし、暗号化等のセキュリティを施した上でパスワードをユーザ情報記憶部471に記憶しておき、ログイン情報として送信する際に、復号化して送信することとしてもよい。
【0063】
複合プラットフォーム利用管理部453は、サービス提供者用端末40のユーザが複合プラットフォームを利用する際の各種処理を行う。例えば、複合プラットフォーム利用管理部453は、複合プラットフォームの利用について規定された規約に従う形態でデータの送受信を行ったり、当該サービス提供者用端末40を使用して複合プラットフォームを利用可能なユーザの認証(端末における認証)を行ったり、複合プラットフォームを利用する上でユーザに課せられている制限(許可された行動の種類の制限等)を管理したり、複合プラットフォームにおいてユーザに提供される各種アプリケーションの利用に関する情報(各アプリケーションから提供される情報等)を管理したりする。
【0064】
[複合プラットフォームにおける情報利用・管理機能]
本実施形態における複合プラットフォームでは、ユーザのアバターが実世界と同等または実世界以上の利便性を提供する形態で、情報の利用及び管理を行うことができる。
図8は、本実施形態におけるアバターに備えられた情報の利用及び管理に関する機能を示す模式図である。
図8に示すように、複合プラットフォーム上に形成されるアバターは、アバターとして具現化される情報は実在するユーザ本人の情報と一致するという性質(一致性)、アバターがユーザ本人の情報を持ち運ぶという性質(可搬性)、アバターが情報処理機能を備えるという性質(機能性)、及び、アバターがユーザ本人の意思を代弁するという性質(代弁性)等の特徴を備えている。
【0065】
アバターが一致性を備えていることにより、複合プラットフォーム上で行われたコミュニケーションは、実世界で行われたコミュニケーションと同等の意味を有することとなる。また、実世界で行われるコミュニケーションに比べ、複合プラットフォームにコミュニケーションの履歴が残されることから、情報の再確認等を容易に行うことができる。
また、アバターが可搬性を備えていることにより、複合プラットフォーム上でユーザが行動する場合には、当該ユーザが保有する情報を全て所持した状態で行動することができる。そのため、ユーザが他のユーザのアバターから情報の提示を求められた場合に、直ちに必要な情報を提示することができる。例えば、患者としてのユーザのアバターが医師のアバターから検査値のデータを求められた場合に、実世界の診断では、患者から医師に検査値のデータを直ちに提供することは容易ではない一方、複合プラットフォームにおいては、患者のアバターが情報を所持した状態となっているため、医師が求める検査値のデータを直ちに提供することができる。また、そのため、患者のアバターが提供した検査値のデータを医学的観点からの判断した結果や、検査値のデータとして無効である(基準を超えた古い検査値である等)こと等を医師から患者のアバターに直ちに伝えることができる。なお、本実施形態において、アバターがマイナンバーカードの情報(個人番号等)を所持することが可能であり、この場合、マイナンバーカードに一体化された情報をアバターが所持した状態とすることができる。例えば、マイナンバーカードが健康保険証として利用可能となっている場合には、アバターがマイナンバーカードの情報を所持することで、健康保険証を適宜利用することが可能となる。
【0066】
また、アバターが機能性を備えていることにより、アバターが所持している情報やアバターを介して提示される情報を適宜情報処理して参照することができる。そのため、ユーザが複合プラットフォームにおいて情報を選択したり、加工したり、あるいは、多様な形式のデータを閲覧したりすること等が可能となる。例えば、患者としてのユーザのアバターが医師の診断を受ける場合に、内科の診断を受ける場合には、所持している検査値のデータのうち、内科で要求される検査値のデータの組み合わせを直ちに抽出して提供したり、外科の診断を受ける場合には、所持している検査値のデータのうち、外科で要求される検査値のデータの組み合わせを直ちに抽出して提供したりすることができる。また、事前に必要な情報が判明している場合には、予め必要な情報を抽出してパッケージとしておくことも可能となる。さらに、アバターが機能性を備えていることにより、アバターが複合プラットフォーム内で取得したデータをその形式を問わずに、ユーザ本人は閲覧することができる。例えば、患者としてのユーザのアバターが医師からユーザ自身の身体を撮像した3次元のCT(Computed Tomography)画像の提示を受けたり、CT画像データを受領したりした場合に、そのCT画像を直ちに再生し、必要な部分(例えば、肺疾患が疑われる肺の画像や動脈瘤が存在する血管内部等)を参照することが可能となる。
【0067】
図9~11は、アバターの機能性を利用して患者であるユーザがオンラインで医師からの説明を受ける様子を示す模式図であり、図9は患者であるユーザが複合プラットフォームにおいて病院を訪れた様子を示す図、図10は患者であるユーザのCT画像をアバターの身体部位に重畳して表示した様子を示す図、図11はCT画像が拡大して表示された状態を示す図である。
図9に示すように、医師が患者であるユーザに診断結果等を説明する場合、患者であるユーザの氏名(図9中の「A山B男」)及び医師の氏名(図9中の「X川Y朗」)が明示された状態で、1対1の対話が行われる。ただし、家族等の関係者ユーザのアバターが説明に同席することとしてもよい。
そして、図10に示すように、患者であるユーザのアバターにおいて、診断結果等を説明する身体の対象部位に、説明されるCT画像が重畳して表示され、身体のいずれの部位における疾患であるかが患者であるユーザにわかり易く示される。
この後、図11に示すように、CT画像が拡大して表示され、対象部位のCT画像を回転、切断、透過、着色する等の視覚的効果を提示しながら、医師のアバターが患者であるユーザのアバターに病状を説明する。
一般に、患者であるユーザはCT画像を表示するアプリケーションを保有していないことから、CT画像のデータを受領したとしても、それを表示することができないところ、本実施形態における複合プラットフォームでは、医師(病院)または複合プラットフォーム側がCT画像を表示するアプリケーションを保有することで、ユーザのアバターを介したコミュニケーションにおいて、CT画像を表示する機能を提供することができる。
なお、ここでは、患者であるユーザの肺のCT画像を表示する例について説明したが、複合プラットフォームにおいて表示可能な画像の種類は特に限定されず、動脈瘤、腫瘍、脳の萎縮等、身体の各種部位の画像を表示することができると共に、CT画像に限らず、MRI(Magnetic Resonance Imaging)画像あるいはX線画像等の各種技術で取得された画像を表示することができる。
【0068】
また、アバターが代弁性を備えていることにより、アバターが代理しているユーザ本人の意思を確認できない場合であっても、アバターとのコミュニケーションを行うことができれば、本人の意思を一定の確度で確認することができる。例えば、アバターが代理するユーザが常時行っている業務について、ユーザ本人が不在である場合であっても、アバターがユーザ本人の判断結果に相当する情報を所持していれば、アバターがユーザ本人を代弁する形で意思を表示することができる。また、ユーザが怪我や病気等で意思表示できない状況に陥り、ユーザ本人の意思が確認できない場合に、ユーザ本人がアバターに自らの意思を表す情報を所持させておくことで、アバターがユーザ本人を代弁する形で意思(例えば、臓器提供の意思等)を表示することができる。
【0069】
[動作]
次に、情報処理システム1の動作を説明する。
【0070】
[ユーザ識別登録処理]
図12は、情報処理システム1が実行するユーザ識別登録処理の流れを示すフローチャートである。
ユーザ識別登録処理は、施設用コンピュータ20あるいはサービス提供者用端末40を介して、新規にユーザの登録を要求する操作が行われることに対応して開始される。
ステップS1において、サーバ30のユーザ識別登録部351は、新規にユーザ登録を行うユーザに関する情報(ユーザ情報)を取得する。具体的には、ユーザ識別登録部351は、電子データとして提供されたユーザに関する情報を読み込んだり、施設用コンピュータ20あるいはサービス提供者用端末40において手動で入力された情報を受け付けたりすることにより、ユーザに関する情報を取得する。このとき、新規にユーザ登録を行うユーザが使用するユーザ端末10の識別情報も併せて取得される。
【0071】
ステップS2において、ユーザ識別登録部351は、新規に登録を行うユーザの本人確認のための情報(身分証明情報)を取得する。例えば、ユーザ識別登録部351は、マイナンバー(個人番号)及び身分証明書(運転免許証あるいは健康保険証等)の電子データを取得する。
ステップS3において、ユーザ識別登録部351は、ユーザの本人確認のための情報(身分証明情報)をユーザの本人を認証可能な情報と照合する。例えば、ユーザ識別登録部351は、マイナンバーによる本人の識別情報と、身分証明書による本人の識別情報とを公的なシステム(地方公共団体情報システム機構、自治体、その他、公的な法人等が管理・運営するシステム)に登録された情報と照合して、本人確認を行う。
【0072】
ステップS4において、ユーザ識別登録部351は、ユーザの本人確認のための情報(身分証明情報)は適正であるか否かの判定を行う。
ユーザの本人確認のための情報が適正ではない場合、ステップS4においてNOと判定されて、処理はステップS5に移行する。
一方、ユーザの本人確認のための情報が適正である場合、ステップS4においてYESと判定されて、処理はステップS6に移行する。
ステップS5において、ユーザ識別登録部351は、ユーザの本人確認のための情報(身分証明情報)が適正でない旨を通知(送信)し、ユーザ識別登録処理は終了する。
【0073】
ステップS6において、ユーザ識別登録部351は、当該ユーザはサービス提供者として登録が要求されているか否かの判定を行う。
当該ユーザがサービス提供者として登録を要求されていない場合、ステップS6においてNOと判定されて、処理はステップS10に移行する。
一方、当該ユーザがサービス提供者として登録を要求されている場合、ステップS6においてYESと判定されて、処理はステップS7に移行する。
【0074】
ステップS7において、ユーザ識別登録部351は、サービス提供者として登録を要求するユーザに関して申請された内容に基づいて、所定のシステム(HPKI)あるいは組織(各種資格者団体等)にアクセスし、サービス提供者としての適正な資格を証明する資格情報を取得する。
ステップS8において、ユーザ識別登録部351は、サービス提供者として登録を要求するユーザの資格情報は適正であるか否かの判定を行う。
サービス提供者として登録を要求するユーザの資格情報が適正ではない場合、ステップS8においてNOと判定されて、処理はステップS9に移行する。
一方、サービス提供者として登録を要求するユーザの資格情報が適正である場合、ステップS8においてYESと判定されて、処理はステップS10に移行する。
【0075】
ステップS9において、ユーザ識別登録部351は、サービス提供者として登録を要求するユーザの資格情報が適正でない旨を通知(送信)する。
ステップS9の後、処理はステップS6に移行する。
ステップS10において、ユーザ識別登録部351は、一意に特定されたユーザとして、新規に登録を行ったユーザに関する情報(ユーザの氏名、住所、電話番号、電子メールアドレス、ユーザを登録した際に確認された本人確認情報(マイナンバー(個人番号)及び身分証明書の情報等))をユーザ識別登録DB371に登録する。なお、本実施形態においては、既にユーザとして登録されている人物が複合プラットフォームにユーザ登録しようとした場合、ユーザ識別登録部351によって2回目以降のユーザ登録の要求は拒絶される。
ステップS11において、ユーザ識別登録部351は、新規に登録を行ったユーザに対して、複合プラットフォームにログインするためのユーザアカウントを発行する。
ステップS11の後、ユーザ識別登録処理は終了する。
【0076】
[複合プラットフォーム構築処理]
図13は、情報処理システム1が実行する複合プラットフォーム構築処理の流れを示すフローチャートである。
複合プラットフォーム構築処理は、サーバ30において複合プラットフォーム構築処理の実行が指示されることに対応して開始される。
ステップS21において、サーバ30の複合プラットフォーム実行部353は、複合プラットフォームDB372に記憶された各種情報に基づいて、複合プラットフォームの仮想空間を構築する。
【0077】
ステップS22において、ユーザ認証処理部352は、ユーザからのログイン要求があるか否かの判定を行う。
ユーザからのログイン要求がない場合、ステップS22においてNOと判定されて、ステップS22の処理が繰り返される。
一方、ユーザからのログイン要求がある場合、ステップS21においてYESと判定されて、処理はステップS23に移行する。
ステップS23において、ユーザ認証処理部352は、ログインを要求するユーザ端末10の識別情報及びユーザに関する情報(ユーザ名及びパスワード等を含むユーザ認証情報)を、ユーザ識別登録DB371に記憶されているユーザの認証に関する情報(ユーザアカウントの情報)と照合する。
【0078】
ステップS24において、ユーザ認証処理部352は、ログインを要求するユーザ端末10の識別情報及びユーザに関する情報(ユーザ名及びパスワード等を含むユーザ認証情報)と、ユーザ識別登録DB371に記憶されているユーザの認証に関する情報(ユーザアカウントの情報)とが一致するか否か(ユーザを認証可能であるか否か)の判定を行う。
ユーザを認証可能でない場合、ステップS24においてNOと判定されて、処理はステップS25に移行する。
一方、ユーザを認証可能である場合、ステップS24においてYESと判定されて、処理はステップS26に移行する。
【0079】
ステップS25において、ユーザ認証処理部352は、ユーザを認証できない旨を通知(送信)する。
ステップS25の後、処理はステップS22に移行する。
ステップS26において、複合プラットフォーム実行部353は、認証されたユーザのアバターを複合プラットフォーム内に形成する。
ステップS27において、ユーザ認証処理部352は、認証されたユーザはサービス提供者であるか否かの判定を行う。
認証されたユーザがサービス提供者でない場合、ステップS27においてNOと判定されて、処理はステップS33に移行する。
一方、サービス提供者である場合、ステップS27においてYESと判定されて、処理はステップS28に移行する。
【0080】
ステップS28において、ユーザ認証処理部352は、ログイン要求において送信された情報から、認証されたユーザのサービス提供者としての資格情報を取得する。
ステップS29において、ユーザ認証処理部352は、ユーザの資格情報は適正であるか否かの判定を行う。即ち、ユーザ認証処理部352は、サービス提供者として認証された際の資格情報(HPKIによる確認結果あるいは各種資格者団体における登録情報との照合結果等)と、ログインを要求するユーザ端末10から送信された資格情報とが一致するか否かを判定する。
ユーザの資格情報が適正でない場合、ステップS29においてNOと判定されて、処理はステップS31に移行する。
一方、ユーザの資格情報が適正である場合、ステップS29においてYESと判定されて、処理はステップS30に移行する。
【0081】
ステップS30において、複合プラットフォーム実行部353は、ユーザのアバターにサービス提供者としての資格情報を付加する。
ステップS30の後、処理はステップS32に移行する。
ステップS31において、ユーザ認証処理部352は、ユーザの資格情報が適正でない旨を通知(送信)する。この場合、ログインを要求したユーザは、一般のユーザとしてのログインが許可される。
ステップS32において、複合プラットフォーム実行部353は、サービス提供者としてのユーザのアバターを複合プラットフォーム内に形成する。
【0082】
ステップS33において、複合プラットフォーム実行部353は、ユーザがアバターを操作することにより、他のアバターまたは施設とのコミュニケーションが行われたか否かの判定を行う。
他のアバターまたは施設とのコミュニケーションが行われていない場合、ステップS33においてNOと判定されて、処理はステップS35に移行する。
一方、他のアバターまたは施設とのコミュニケーションが行われている場合、ステップS33においてYESと判定されて、処理はステップS34に移行する。
【0083】
ステップS34において、複合プラットフォーム実行部353は、コミュニケーションの種類に応じたアプリケーションを提供する。
ステップS35において、複合プラットフォーム実行部353は、ユーザが複合プラットフォームからログアウトするための操作を行ったか否かの判定を行う。
ユーザが複合プラットフォームからログアウトするための操作を行っていない場合、ステップS35においてNOと判定されて、処理はステップS33に移行する。
一方、ユーザが複合プラットフォームからログアウトするための操作を行った場合、ステップS35においてYESと判定されて、処理はステップS36に移行する。
ステップS36において、ユーザ認証処理部352は、当該ユーザのログアウト処理を実行する。
ステップS36の後、複合プラットフォーム構築処理が繰り返される。
【0084】
以上のように、本実施形態に係る情報処理システム1では、サーバ30によって、実世界に存在する人及び施設(店舗、各種機関、サービス提供場所等の実体的にアクセス可能な対象)と、仮想空間におけるユーザ及び施設の情報とが1対1に対応付けられ、仮想空間と実世界とが明確に関連づけられた複合プラットフォームが構築される。そして、ユーザが複合プラットフォーム内で行った行動及びユーザが実世界で行った行動が、複合プラットフォームに集約され、実世界及び仮想空間のいずれにおいても統一した情報として管理される。
また、複合プラットフォームを利用するユーザは、当該ユーザが使用するものとして登録されたユーザ端末10を介して、アバターとして複合プラットフォーム内を行動することができ、アバターには、当該ユーザの各種情報(本人認証のための情報、本人の既往歴等の医療情報、サービス提供者である場合にはサービスに関する資格情報、その他、本人の個人的な情報)が関連付けられている。
そのため、複合プラットフォームにおけるユーザは、実世界に存在する人等と関連付けられ、高度に認証された状態であるため、複合プラットフォームを介して提供される情報及びコミュニケーションの相手に対する信頼性がより高いものとなる。
したがって、複合プラットフォームを利用するユーザに対し、医師や薬剤師等の専門家から、医学的または薬学的な支援情報を提供すること等が可能となり、従来の仮想空間において提供可能な機能に対する制約を超えて、多様な機能を提供することが可能となる。
即ち、本実施形態に係る情報処理システムによれば、仮想空間を利用した技術において、情報の信頼性をより高め、より多様な機能を提供することが可能となる。
[変形例1]
上述の実施形態において、本人であることの真正性をより確実なものとするために、例えば、ユーザ本人の申請に基づく情報を根拠とした第1の本人認証と、第1の本人認証によって特定されるユーザ本人を客観的に確認可能な第2の本人認証との少なくとも2つの本人認証を行うことが可能である。第1の本人認証としては、マイナンバー(個人番号)及び身分証明書(運転免許証あるいは健康保険証等)等の本人確認資料を、信用が担保された人(実世界に存在する調剤薬局の店舗に勤務する薬剤師等)が確認する方法を用いることができる。また、第2の本人認証としては、公的なシステムや他の本人認証システム等の第三者機関にアクセスし、第三者機関で本人認証される方法を用いることができる。
例えば、ユーザ識別登録部351がユーザを登録する際に、ユーザ登録を希望する個人に対し、第1の本人認証として、マイナンバー(個人番号)及び身分証明書(運転免許証あるいは健康保険証等)の提示を求めると共に、第2の本人認証として、マイナンバーによる本人の識別情報と、身分証明書による本人の識別情報とを公的なシステム(地方公共団体情報システム機構、自治体、その他、公的な法人等が管理・運営するシステム)に登録された情報と照合することとしてもよい。また、第2の本人認証として、ユーザ本人が所有していることが別途保証されている端末(クレジットカード会社あるいは銀行のアカウントと紐付けられたスマートフォン、携帯電話等)にワンタイムパスワード等の認証用情報を送信し、この認証用情報を入力して本人認証することとしてもよい。
【0085】
以上のように、本実施形態に係る情報処理システム1は、ユーザ端末10と、施設用コンピュータ20と、サーバ30と、サービス提供者用端末40と、を含む。サーバ30は、複合プラットフォーム実行部353と、ユーザ認証処理部352と、ユーザ利用管理部354と、を備える。
複合プラットフォーム実行部353は、実世界に存在する人及び施設と、仮想空間におけるユーザ及び施設の情報とが固有の対応関係を有する複合プラットフォームを構築する。
ユーザ認証処理部352は、2要素以上の本人認証方法によってユーザ認証を行う。
ユーザ認証処理部352は、ユーザ認証が行われたユーザの複合プラットフォームへのアクセスを管理する。
ユーザ利用管理部354は、ユーザによる複合プラットフォームの利用を管理する。
これにより、実世界に存在する人及び施設(店舗、各種機関、サービス提供場所等の実体的にアクセス可能な対象)と、仮想空間におけるユーザ及び施設の情報とが1対1に対応付けられ、仮想空間と実世界とが明確に関連づけられた複合プラットフォームが構築される。また、複合プラットフォームを利用する各ユーザは高度に本人認証されていると共に、各ユーザの複合プラットフォームへのアクセス及び複合プラットフォームにおける利用(行動)が管理される。
したがって、仮想空間を利用した技術において、情報の信頼性をより高め、より多様な機能を提供することが可能となる。
【0086】
また、サーバ30は、ユーザ識別登録部351を含む。
ユーザ識別登録部351は、本人の申請情報に基づく第1の本人認証処理と、本人の申請情報以外に基づく第2の本人証処理とによってユーザ登録を行う。
ユーザ認証処理部352は、ユーザ識別登録部351で登録されたユーザのユーザ認証を行う。
これにより、複合プラットフォームを利用するユーザにおいて、本人であることの真正性をより確実なものとすることができる。
【0087】
ユーザ認証処理部352は、複合プラットフォームにおいてサービスを提供するサービス提供者として、当該サービスに関する公的な認証情報によってさらにユーザを認証し、当該ユーザについて、サービス提供者として複合プラットフォームへのアクセスを許可する。
これにより、複合プラットフォームにおいてサービスを提供するユーザの信頼性を高めることができる。
【0088】
ユーザ識別登録部351は、ユーザ本人を表す当事者ユーザと、当該当事者ユーザと所定の関係を有するユーザである関係者ユーザと、を複合プラットフォームにおける関係として登録する。
これにより、複合プラットフォームにおいて、当事者ユーザを中心に、関係者ユーザが医療あるいは介護等に関する情報を授受したり、仮想空間内の行動において協力したりすることが可能となる。
【0089】
複合プラットフォーム実行部353は、複合プラットフォームにおいてユーザを代理する存在であるアバターを形成し、複合プラットフォーム内での当該アバターの行動として、複合プラットフォームにおけるサービスを利用可能とする。
これにより、複合プラットフォームにおいて、実世界に存在する人と固有の対応関係を有するアバターによって、他のユーザ(アバター)とコミュニケーションを取ったり、サービスの提供を受けたりすることができるため、仮想空間を利用した技術において、実世界におけるコミュニケーションやサービスの提供と同等の信頼性を実現することができる。
【0090】
アバターには、実世界におけるユーザに関する情報が付帯し、複合プラットフォームにおいてコミュニケーションを行う他のユーザのアバターに、ユーザ本人のアバターに付帯している情報を選択して提供可能である。
これにより、情報の提供が必要となったタイミングで、ユーザに関する情報を適宜選択して提供することができるため、実世界において情報を提供するよりも、高い利便性を実現することができる。
【0091】
なお、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
例えば、上述の実施形態において、実世界に存在する人及び施設(店舗、各種機関、サービス提供場所等の実体的にアクセス可能な対象)と、仮想空間におけるユーザ及び施設の情報とを1対1に対応させる方法の例について説明したが、これら以外の方法を用いることも可能である。即ち、実世界に存在する人及び施設と、仮想空間におけるユーザ及び施設の情報とが固有の関係を有することが担保されれば、各種識別方法あるいは認証方法等を用いることも可能である。
【0092】
また、上述の実施形態における施設用コンピュータ20あるいはサーバ30は、オンプレミスサーバあるいはクラウドサーバによって構成することができる。
また、本発明に係る情報処理システム1は、上述の実施形態における各装置によって構成することの他、上述の実施形態における複数の装置の機能を1つの装置にまとめて実装したり、あるいは、1つの装置の機能を複数の装置に分散して実装したりすることが可能である。
【0093】
上述した一連の処理は、ハードウェアにより実行させることもできるし、ソフトウェアにより実行させることもできる。
換言すると、上述の実施形態における機能的構成は例示に過ぎず、特に限定されない。即ち、上述した一連の処理を全体として実行できる機能が情報処理システム1を構成するいずれかのコンピュータに備えられていれば足り、この機能を実現するためにどのような機能ブロックを用いるのかは特に示した例に限定されない。
また、1つの機能ブロックは、ハードウェア単体で構成してもよいし、ソフトウェア単体で構成してもよいし、それらの組み合わせで構成してもよい。
【0094】
また、上述した一連の処理を実行するためのプログラムを含む記録媒体は、ユーザにプログラムを提供するために装置本体とは別に配布されるリムーバブルメディアにより構成されるだけでなく、装置本体に予め組み込まれた状態でユーザに提供される記録媒体等で構成される。
【0095】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前述した実施形態に限るものではない。また、本実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本実施形態に記載されたものに限定されるものではない。
【符号の説明】
【0096】
1 情報処理システム、10 ユーザ端末、20 施設用コンピュータ、30 サーバ、40 サービス提供者用端末、50 ネットワーク、151,451 ユーザインターフェース表示制御部(UI表示制御部)、152 ログイン要求部、153 複合プラットフォーム利用管理部、171 ユーザ情報記憶部、251 レセプト管理部、252 薬歴管理部、253 データベース管理部(DB管理部)、271 患者属性データベース(患者属性DB)、272 処方箋データベース(処方箋DB)、273 薬歴データベース(薬歴DB)、274 問診結果データベース(問診結果DB)、275 ヒアリング内容データベース(ヒアリング内容DB)、276 薬剤データベース(薬剤DB)、351 ユーザ識別登録部、352 ユーザ認証処理部、353 複合プラットフォーム実行部、354 ユーザ利用管理部、371 ユーザ識別登録データベース(ユーザ識別登録DB)、372 複合プラットフォームデータベース(複合プラットフォームDB)、373 ユーザ利用情報データベース(ユーザ利用情報DB)、374 履歴データベース(履歴DB)、452 ログイン要求部、453 複合プラットフォーム利用管理部、471 ユーザ情報記憶部、800 情報処理装置、811 CPU、812 ROM、813 RAM、814 バス、815 入力部、816 出力部、817 記憶部、818 通信部、819 ドライブ、820 撮像部、831 リムーバブルメディア
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
【手続補正書】
【提出日】2023-12-18
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
実世界に存在する人及び施設と、仮想空間におけるユーザ及び施設の情報とが1対1に対応した固有の対応関係を有する複合プラットフォームを構築する複合プラットフォーム構築手段と、
2要素以上の本人認証方法によってユーザ認証を行うユーザ認証手段と、
前記ユーザ認証が行われたユーザの前記複合プラットフォームへのアクセスを管理するアクセス管理手段と、
前記ユーザによる前記複合プラットフォームの利用を管理するユーザ利用管理手段と、
を備え
前記ユーザ利用管理手段は、前記ユーザが実世界で行った行動に関する第1の行動情報と、前記ユーザが前記複合プラットフォームで行った行動に関する第2の行動情報とを取得し、前記第1の行動情報と前記第2の行動情報とを統一して管理し、
前記複合プラットフォーム構築手段は、構築する前記複合プラットフォームに前記第1の行動情報と前記第2の行動情報とを反映させることを特徴とする情報処理システム。
【請求項2】
本人の申請情報に基づく第1の本人認証処理と、前記本人の申請情報以外に基づく第2の本人証処理とによってユーザ登録を行うユーザ登録手段をさらに備え、
前記ユーザ認証手段は、前記ユーザ登録手段で登録されたユーザのユーザ認証を行うことを特徴とする請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記ユーザ認証手段は、前記複合プラットフォームにおいてサービスを提供するサービス提供者として、当該サービスに関する公的な認証情報によってさらに前記ユーザを認証し、当該ユーザについて、サービス提供者として前記複合プラットフォームへのアクセスを許可することを特徴とする請求項1または2に記載の情報処理システム。
【請求項4】
前記ユーザ本人を表す当事者ユーザと、当該当事者ユーザと所定の関係を有するユーザである関係者ユーザと、を前記複合プラットフォームにおける関係として登録するユーザ関係管理手段をさらに備えることを特徴とする請求項1または2に記載の情報処理システム。
【請求項5】
前記複合プラットフォーム構築手段は、前記複合プラットフォームにおいて前記ユーザを代理する存在であるアバターを形成し、前記複合プラットフォーム内での当該アバターの行動として、前記複合プラットフォームにおけるサービスを利用可能とすることを特徴とする請求項1または2に記載の情報処理システム。
【請求項6】
前記アバターには、実世界における前記ユーザに関する情報が付帯し、前記複合プラットフォームにおいてコミュニケーションを行う他のユーザの前記アバターに、前記ユーザ本人の前記アバターに付帯している情報を選択して提供可能であることを特徴とする請求項5に記載の情報処理システム。
【請求項7】
実世界に存在する人及び施設と、仮想空間におけるユーザ及び施設の情報とが1対1に対応した固有の対応関係を有する複合プラットフォーム構築手段と、
2要素以上の本人認証方法によってユーザ認証を行うユーザ認証手段と、
前記ユーザ認証が行われたユーザの前記複合プラットフォームへのアクセスを管理するアクセス管理手段と、
前記ユーザによる前記複合プラットフォームの利用を管理するユーザ利用管理手段と、
を備え
前記ユーザ利用管理手段は、前記ユーザが実世界で行った行動に関する第1の行動情報と、前記ユーザが前記複合プラットフォームで行った行動に関する第2の行動情報とを取得し、前記第1の行動情報と前記第2の行動情報とを統一して管理し、
前記複合プラットフォーム構築手段は、構築する前記複合プラットフォームに前記第1の行動情報と前記第2の行動情報とを反映させることを特徴とするサーバ。
【請求項8】
情報処理システムが実行する情報処理方法であって、
実世界に存在する人及び施設と、仮想空間におけるユーザ及び施設の情報とが1対1に対応した固有の対応関係を有する複合プラットフォーム構築ステップと、
2要素以上の本人認証方法によってユーザ認証を行うユーザ認証ステップと、
前記ユーザ認証が行われたユーザの前記複合プラットフォームへのアクセスを管理するアクセス管理ステップと、
前記ユーザによる前記複合プラットフォームの利用を管理するユーザ利用管理ステップと、
を含み、
前記ユーザ利用管理ステップでは、前記ユーザが実世界で行った行動に関する第1の行動情報と、前記ユーザが前記複合プラットフォームで行った行動に関する第2の行動情報とを取得し、前記第1の行動情報と前記第2の行動情報とを統一して管理し、
前記複合プラットフォーム構築ステップでは、構築する前記複合プラットフォームに前記第1の行動情報と前記第2の行動情報とを反映させることを特徴とする情報処理方法。
【請求項9】
コンピュータに、
実世界に存在する人及び施設と、仮想空間におけるユーザ及び施設の情報とが1対1に対応した固有の対応関係を有する複合プラットフォーム構築機能と、
2要素以上の本人認証方法によってユーザ認証を行うユーザ認証機能と、
前記ユーザ認証が行われたユーザの前記複合プラットフォームへのアクセスを管理するアクセス管理機能と、
前記ユーザによる前記複合プラットフォームの利用を管理するユーザ利用管理機能と、
を実現させ
前記ユーザ利用管理機能は、前記ユーザが実世界で行った行動に関する第1の行動情報と、前記ユーザが前記複合プラットフォームで行った行動に関する第2の行動情報とを取得し、前記第1の行動情報と前記第2の行動情報とを統一して管理し、
前記複合プラットフォーム構築機能は、構築する前記複合プラットフォームに前記第1の行動情報と前記第2の行動情報とを反映させることを特徴とするプログラム。
【手続補正書】
【提出日】2024-04-22
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
実世界に存在する人と、仮想空間におけるユーザとが1対1に対応し、実世界に存在する施設と、仮想空間における施設とが1対1に対応した固有の対応関係を有する複合プラットフォームを構築する複合プラットフォーム構築手段と、
2要素以上の本人認証方法によって、前記実世界に存在する人及び前記実世界に存在する施設を一意に識別したユーザ認証を行うユーザ認証手段と、
前記ユーザ認証が行われたユーザの前記複合プラットフォームへのアクセスを管理するアクセス管理手段と、
前記ユーザによる前記複合プラットフォームの利用を管理するユーザ利用管理手段と、
を備え、
前記複合プラットフォームは、当該複合プラットフォームにアクセスしている前記ユーザそれぞれについて、当該ユーザが対応する前記実世界に存在する人または前記実世界に存在する施設を他の前記ユーザが認識可能に構築され、
前記ユーザ利用管理手段は、前記ユーザが実世界で行った行動に関する第1の行動情報と、前記ユーザが前記複合プラットフォームで行った行動に関する第2の行動情報とを取得し、前記第1の行動情報と前記第2の行動情報とを当該ユーザに関する情報として統一して管理し、
前記複合プラットフォーム構築手段は、構築する前記複合プラットフォームに前記第1の行動情報と前記第2の行動情報とを反映させることを特徴とする情報処理システム。
【請求項2】
本人の申請情報に基づく第1の本人認証処理と、前記本人の申請情報以外に基づく第2の本人認証処理とによってユーザ登録を行うユーザ登録手段をさらに備え、
前記ユーザ認証手段は、前記ユーザ登録手段で登録されたユーザのユーザ認証を行うことを特徴とする請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記ユーザ認証手段は、前記複合プラットフォームにおいてサービスを提供するサービス提供者として、当該サービスに関する公的な認証情報によってさらに前記ユーザを認証し、当該ユーザについて、サービス提供者として前記複合プラットフォームへのアクセスを許可することを特徴とする請求項1または2に記載の情報処理システム。
【請求項4】
前記ユーザ本人を表す当事者ユーザと、当該当事者ユーザと所定の関係を有するユーザである関係者ユーザと、を前記複合プラットフォームにおける関係として登録するユーザ関係管理手段をさらに備えることを特徴とする請求項1または2に記載の情報処理システム。
【請求項5】
前記複合プラットフォーム構築手段は、前記複合プラットフォームにおいて前記ユーザを代理する存在であるアバターを形成し、前記複合プラットフォーム内での当該アバターの行動として、前記複合プラットフォームにおけるサービスを利用可能とすることを特徴とする請求項1または2に記載の情報処理システム。
【請求項6】
前記アバターには、実世界における前記ユーザに関する情報が付帯し、前記複合プラットフォームにおいてコミュニケーションを行う他のユーザの前記アバターに、前記ユーザ本人の前記アバターに付帯している情報を選択して提供可能であることを特徴とする請求項5に記載の情報処理システム。
【請求項7】
実世界に存在する人と、仮想空間におけるユーザとが1対1に対応し、実世界に存在する施設と、仮想空間における施設とが1対1に対応した固有の対応関係を有する複合プラットフォームを構築する複合プラットフォーム構築手段と、
2要素以上の本人認証方法によって、前記実世界に存在する人及び前記実世界に存在する施設を一意に識別したユーザ認証を行うユーザ認証手段と、
前記ユーザ認証が行われたユーザの前記複合プラットフォームへのアクセスを管理するアクセス管理手段と、
前記ユーザによる前記複合プラットフォームの利用を管理するユーザ利用管理手段と、
を備え、
前記複合プラットフォームは、当該複合プラットフォームにアクセスしている前記ユーザそれぞれについて、当該ユーザが対応する前記実世界に存在する人または前記実世界に存在する施設を他の前記ユーザが認識可能に構築され、
前記ユーザ利用管理手段は、前記ユーザが実世界で行った行動に関する第1の行動情報と、前記ユーザが前記複合プラットフォームで行った行動に関する第2の行動情報とを取得し、前記第1の行動情報と前記第2の行動情報とを当該ユーザに関する情報として統一して管理し、
前記複合プラットフォーム構築手段は、構築する前記複合プラットフォームに前記第1の行動情報と前記第2の行動情報とを反映させることを特徴とするサーバ。
【請求項8】
情報処理システムが実行する情報処理方法であって、
実世界に存在する人と、仮想空間におけるユーザとが1対1に対応し、実世界に存在する施設と、仮想空間における施設とが1対1に対応した固有の対応関係を有する複合プラットフォームを構築する複合プラットフォーム構築ステップと、
2要素以上の本人認証方法によって、前記実世界に存在する人及び前記実世界に存在する施設を一意に識別したユーザ認証を行うユーザ認証ステップと、
前記ユーザ認証が行われたユーザの前記複合プラットフォームへのアクセスを管理するアクセス管理ステップと、
前記ユーザによる前記複合プラットフォームの利用を管理するユーザ利用管理ステップと、
を含み、
前記複合プラットフォームは、当該複合プラットフォームにアクセスしている前記ユーザそれぞれについて、当該ユーザが対応する前記実世界に存在する人または前記実世界に存在する施設を他の前記ユーザが認識可能に構築され、
前記ユーザ利用管理ステップでは、前記ユーザが実世界で行った行動に関する第1の行動情報と、前記ユーザが前記複合プラットフォームで行った行動に関する第2の行動情報とを取得し、前記第1の行動情報と前記第2の行動情報とを当該ユーザに関する情報として統一して管理し、
前記複合プラットフォーム構築ステップでは、構築する前記複合プラットフォームに前記第1の行動情報と前記第2の行動情報とを反映させることを特徴とする情報処理方法。
【請求項9】
コンピュータに、
実世界に存在する人と、仮想空間におけるユーザとが1対1に対応し、実世界に存在する施設と、仮想空間における施設とが1対1に対応した固有の対応関係を有する複合プラットフォームを構築する複合プラットフォーム構築機能と、
2要素以上の本人認証方法によって、前記実世界に存在する人及び前記実世界に存在する施設を一意に識別したユーザ認証を行うユーザ認証機能と、
前記ユーザ認証が行われたユーザの前記複合プラットフォームへのアクセスを管理するアクセス管理機能と、
前記ユーザによる前記複合プラットフォームの利用を管理するユーザ利用管理機能と、
を実現させ、
前記複合プラットフォームは、当該複合プラットフォームにアクセスしている前記ユーザそれぞれについて、当該ユーザが対応する前記実世界に存在する人または前記実世界に存在する施設を他の前記ユーザが認識可能に構築され、
前記ユーザ利用管理機能は、前記ユーザが実世界で行った行動に関する第1の行動情報と、前記ユーザが前記複合プラットフォームで行った行動に関する第2の行動情報とを取得し、前記第1の行動情報と前記第2の行動情報とを当該ユーザに関する情報として統一して管理し、
前記複合プラットフォーム構築機能は、構築する前記複合プラットフォームに前記第1の行動情報と前記第2の行動情報とを反映させることを特徴とするプログラム。
【手続補正書】
【提出日】2024-08-19
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
実世界に存在する人と、仮想空間におけるユーザとが1対1に対応し、実世界に存在する施設と、仮想空間における施設とが1対1に対応した固有の対応関係を有する複合プラットフォームを構築する複合プラットフォーム構築手段と、
2要素以上の本人認証方法によって前記実世界に存在する人を一意に識別したユーザ認証を行うと共に、前記実世界に存在する施設を一意に識別し、当該施設に属するユーザについて、サービスの提供を行うユーザとしてのユーザ認証を行うユーザ認証手段と、
前記ユーザ認証が行われたユーザの前記複合プラットフォームへのアクセスを管理するアクセス管理手段と、
前記ユーザによる前記複合プラットフォームの利用を管理するユーザ利用管理手段と、
を備え、
前記複合プラットフォームは、当該複合プラットフォームにアクセスしている前記ユーザそれぞれについて、当該ユーザが対応する前記実世界に存在する人を他の前記ユーザが認識可能に構築されると共に、前記複合プラットフォームに設置された前記施設が対応する前記実世界に存在する施設を前記複合プラットフォームにアクセスしている前記ユーザそれぞれが認識可能に構築され、
前記ユーザ利用管理手段は、前記ユーザが実世界で行った行動に関する第1の行動情報と、前記ユーザが前記複合プラットフォームで行った行動に関する第2の行動情報とを取得し、前記第1の行動情報と前記第2の行動情報とを当該ユーザに関する情報として統一して管理し、
前記複合プラットフォーム構築手段は、構築する前記複合プラットフォームに前記第1の行動情報と前記第2の行動情報とを反映させることを特徴とする情報処理システム。
【請求項2】
本人の申請情報に基づく第1の本人認証処理と、前記本人の申請情報以外に基づく第2の本人認証処理とによってユーザ登録を行うユーザ登録手段をさらに備え、
前記ユーザ認証手段は、前記ユーザ登録手段で登録されたユーザのユーザ認証を行うことを特徴とする請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記ユーザ認証手段は、前記複合プラットフォームにおいてサービスを提供するサービス提供者として、当該サービスに関する公的な認証情報によってさらに前記ユーザを認証し、当該ユーザについて、サービス提供者として前記複合プラットフォームへのアクセスを許可することを特徴とする請求項1または2に記載の情報処理システム。
【請求項4】
前記ユーザ本人を表す当事者ユーザと、当該当事者ユーザと所定の関係を有するユーザである関係者ユーザと、を前記複合プラットフォームにおける関係として登録するユーザ関係管理手段をさらに備えることを特徴とする請求項1または2に記載の情報処理システム。
【請求項5】
前記複合プラットフォーム構築手段は、前記複合プラットフォームにおいて前記ユーザを代理する存在であるアバターを形成し、前記複合プラットフォーム内での当該アバターの行動として、前記複合プラットフォームにおけるサービスを利用可能とすることを特徴とする請求項1または2に記載の情報処理システム。
【請求項6】
前記アバターには、実世界における前記ユーザに関する情報が付帯し、前記複合プラットフォームにおいてコミュニケーションを行う他のユーザの前記アバターに、前記ユーザ本人の前記アバターに付帯している情報を選択して提供可能であることを特徴とする請求項5に記載の情報処理システム。
【請求項7】
実世界に存在する人と、仮想空間におけるユーザとが1対1に対応し、実世界に存在する施設と、仮想空間における施設とが1対1に対応した固有の対応関係を有する複合プラットフォームを構築する複合プラットフォーム構築手段と、
2要素以上の本人認証方法によって前記実世界に存在する人を一意に識別したユーザ認証を行うと共に、前記実世界に存在する施設を一意に識別し、当該施設に属するユーザについて、サービスの提供を行うユーザとしてのユーザ認証を行うユーザ認証手段と、
前記ユーザ認証が行われたユーザの前記複合プラットフォームへのアクセスを管理するアクセス管理手段と、
前記ユーザによる前記複合プラットフォームの利用を管理するユーザ利用管理手段と、
を備え、
前記複合プラットフォームは、当該複合プラットフォームにアクセスしている前記ユーザそれぞれについて、当該ユーザが対応する前記実世界に存在する人を他の前記ユーザが認識可能に構築されると共に、前記複合プラットフォームに設置された前記施設が対応する前記実世界に存在する施設を前記複合プラットフォームにアクセスしている前記ユーザそれぞれが認識可能に構築され、
前記ユーザ利用管理手段は、前記ユーザが実世界で行った行動に関する第1の行動情報と、前記ユーザが前記複合プラットフォームで行った行動に関する第2の行動情報とを取得し、前記第1の行動情報と前記第2の行動情報とを当該ユーザに関する情報として統一して管理し、
前記複合プラットフォーム構築手段は、構築する前記複合プラットフォームに前記第1の行動情報と前記第2の行動情報とを反映させることを特徴とするサーバ。
【請求項8】
情報処理システムが実行する情報処理方法であって、
実世界に存在する人と、仮想空間におけるユーザとが1対1に対応し、実世界に存在する施設と、仮想空間における施設とが1対1に対応した固有の対応関係を有する複合プラットフォームを構築する複合プラットフォーム構築ステップと、
2要素以上の本人認証方法によって前記実世界に存在する人を一意に識別したユーザ認証を行うと共に、前記実世界に存在する施設を一意に識別し、当該施設に属するユーザについて、サービスの提供を行うユーザとしてのユーザ認証を行うユーザ認証ステップと、
前記ユーザ認証が行われたユーザの前記複合プラットフォームへのアクセスを管理するアクセス管理ステップと、
前記ユーザによる前記複合プラットフォームの利用を管理するユーザ利用管理ステップと、
を含み、
前記複合プラットフォームは、当該複合プラットフォームにアクセスしている前記ユーザそれぞれについて、当該ユーザが対応する前記実世界に存在する人を他の前記ユーザが認識可能に構築されると共に、前記複合プラットフォームに設置された前記施設が対応する前記実世界に存在する施設を前記複合プラットフォームにアクセスしている前記ユーザそれぞれが認識可能に構築され、
前記ユーザ利用管理ステップでは、前記ユーザが実世界で行った行動に関する第1の行動情報と、前記ユーザが前記複合プラットフォームで行った行動に関する第2の行動情報とを取得し、前記第1の行動情報と前記第2の行動情報とを当該ユーザに関する情報として統一して管理し、
前記複合プラットフォーム構築ステップでは、構築する前記複合プラットフォームに前記第1の行動情報と前記第2の行動情報とを反映させることを特徴とする情報処理方法。
【請求項9】
コンピュータに、
実世界に存在する人と、仮想空間におけるユーザとが1対1に対応し、実世界に存在する施設と、仮想空間における施設とが1対1に対応した固有の対応関係を有する複合プラットフォームを構築する複合プラットフォーム構築機能と、
2要素以上の本人認証方法によって前記実世界に存在する人を一意に識別したユーザ認証を行うと共に、前記実世界に存在する施設を一意に識別し、当該施設に属するユーザについて、サービスの提供を行うユーザとしてのユーザ認証を行うユーザ認証機能と、
前記ユーザ認証が行われたユーザの前記複合プラットフォームへのアクセスを管理するアクセス管理機能と、
前記ユーザによる前記複合プラットフォームの利用を管理するユーザ利用管理機能と、
を実現させ、
前記複合プラットフォームは、当該複合プラットフォームにアクセスしている前記ユーザそれぞれについて、当該ユーザが対応する前記実世界に存在する人を他の前記ユーザが認識可能に構築されると共に、前記複合プラットフォームに設置された前記施設が対応する前記実世界に存在する施設を前記複合プラットフォームにアクセスしている前記ユーザそれぞれが認識可能に構築され、
前記ユーザ利用管理機能は、前記ユーザが実世界で行った行動に関する第1の行動情報と、前記ユーザが前記複合プラットフォームで行った行動に関する第2の行動情報とを取得し、前記第1の行動情報と前記第2の行動情報とを当該ユーザに関する情報として統一して管理し、
前記複合プラットフォーム構築機能は、構築する前記複合プラットフォームに前記第1の行動情報と前記第2の行動情報とを反映させることを特徴とするプログラム。