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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024137567
(43)【公開日】2024-10-07
(54)【発明の名称】エアシャワー装置
(51)【国際特許分類】
   F24F 7/06 20060101AFI20240927BHJP
   F24F 8/22 20210101ALI20240927BHJP
【FI】
F24F7/06 C
F24F8/22
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2023063742
(22)【出願日】2023-03-22
(71)【出願人】
【識別番号】511116432
【氏名又は名称】株式会社バンブーケミカル研究所
(71)【出願人】
【識別番号】523127534
【氏名又は名称】金田 善夫
(72)【発明者】
【氏名】鶴羽 正幸
(72)【発明者】
【氏名】金田 善夫
【テーマコード(参考)】
3L058
【Fターム(参考)】
3L058BF04
3L058BF06
3L058BF07
(57)【要約】      (修正有)
【課題】建物等の入り口付近に設置され、入室前に人体に付着したウィルスや細菌類を除去できる安全で簡便な開放型エアシャワー装置を提供する。
【解決手段】開放型のエアシャワー装置として、本体部1と、シャワー室2と、扉のない入口および出口と、整流板7と、陽圧チャンバー部8と、グレーチング9と、陰圧チャンバー部10と、処理室13と、高性能エアフィルタ14と、送風機15と、第1の紫外線光源18と、制御部22とを備え、天井に設置された整流板から下方に向かって風速1~7m/sのダウンフローを吐出するよう制御され、かつ側方からのジェットエア吹き出し手段がない。層流もしくは層流に近いクリーンなダウンフローは周囲にダストをまき散らすことなく静電気により人体の周囲に纏わりついているウィルスや細菌類を含むエアロゾルをクリーンエアと置換し、剥がしたエアロゾルをグレーチングから回収し高性能エアフィルタで捕集する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体部と、前記本体部の内部にあってエア吹き出し口が取り付けられたシャワー室と、前記シャワー室に人が出入りする出入口と、前記シャワー室に吹き出すエアをろ過する高性能エアフィルタと、エアを送る送風機と、前記送風機を制御する制御部とから構成され、前記出入口が扉のない開放型のエアシャワー装置において、前記本体部の天井部に設けられた陽圧チャンバー部と、前記エア吹き出し口が天井部の前記陽圧チャンバー部の下部にあって真下の方向に層流を形成する整流板であって、前記整流板から下方に吹き出されるエアの風速が1m/s~7m/sの範囲であり、かつ側方からのジェットエア吹き出し手段がないことを特徴とするエアシャワー装置。
【請求項2】
前記高性能エアフィルタの吸気側の面に向かって紫外線を照射する1個以上の第1の紫外線光源が取り付けられた処理室を設けたことを特徴とする請求項1に記載のエアシャワー装置。
【請求項3】
前記処理室内で前記高性能エアフィルタの吸気面に向けて設置される前記第1の紫外線光源が波長の短い深紫外線を発するLEDであることを特徴とする請求項2に記載のエアシャワー装置。
【請求項4】
前記シャワー室内の人体に対して静電気を除去する除電器を設置することを特徴とする請求項1に記載のエアシャワー装置。
【請求項5】
前記シャワー室内に膝から上の人体の前面に向けて照射する1個以上の波長200~230nm深紫外線光源を設置することを特徴とする請求項1に記載のエアシャワー装置。
【請求項6】
前記シャワー室内に手指の裏表面を照射する2個以上の波長200~230nm深紫外線光源を設置し、かつ指の先端が触れる面にアースプレートを設けたことを特徴とする請求項1に記載のエアシャワー装置。
【請求項7】
前記シャワー室内に靴付近と床面を照射するように波長200~230nm深紫外線光源を追加設置することを特徴とする請求項5に記載のエアシャワー装置。
【請求項8】
前記高性能エアフィルタと前記整流板の間のエア流通経路に1個以上の第2の紫外線光源を設置し、エア流通経路内のエアに紫外線を照射することを特徴とする請求項1に記載のエアシャワー装置。
【請求項9】
前記シャワー室の床がグレーチングであり、前記グレーチングの下部に陰圧チャンバー部を設け、前記陰圧チャンバー部内のエアを前記高性能エアフィルタに供給する、前記シャワー室内のエアを循環させることを特徴とする請求項1に記載のエアシャワー装置。
【請求項10】
前記高性能エアフィルタへのエアの供給は屋外の外気を取り入れるとともに、前記シャワー室の床がグレーチングであり、前記グレーチングの下部に陰圧チャンバー部を設け、前記陰圧チャンバー内のエアを第2の高性能エアフィルタを介して第2の送風機により屋外に排気することを特徴とする請求項1に記載のエアシャワー装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、人体や物体などの除塵対象に付着するウィルスや細菌類を含むダストを、エアを吹き付けて除去するエアシャワー装置、さらには開放空間でエアを吹き付ける開放型のエアシャワー装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、エアシャワー装置は密閉空間内で横方向からジェットエアを数十秒間吹き付け、衣服に付着しているダストを吹き飛ばし、その後密閉空間内に舞ったダストをダウンフローで回収する(例えば、特許文献1参照)。一方、密閉型ではない開口部を有する開放型のエアシャワー装置ではひとつの側面壁に取り付けられた複数のノズルからジェットエアを噴出し、反対側の側面壁に設けられた吸引口でそのままダストを回収する(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開昭61-59131号公報
【特許文献2】特開2020-200975号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら特許文献1のような一般的なエアシャワー装置は半導体工場などのクリーンルーム入室前に設けられ、クリーンルームへのダストの持ち込みを防ぐ目的であって工場の限られた人を対象としている。そのため不特定多数の一般の人を対象に店舗やビルに入室する前に新型コロナウィルスをはじめとする感染症を引き起こす恐れのあるウィルスや細菌類を除去する目的で使用するには適さない。すなわち建物に入るたびに互いにインターロックされた二つのドアを開け閉めする密閉空間への入退室動作が煩雑であるばかりでなく、ドアの取手に手が触れることを避けようとすると出入口を自動ドアにせざるを得ず非常に高価なものとなる。またエアシャワー室へは一人ずつまたは少人数単位での出入りとなるため単位時間あたりの建物の入り口の通過人数は限定されてしまう上、ドアの開閉は高頻度となり、ドア補修などのメンテナンス費用もかさむ。さらには一般の人の中には閉所恐怖症の方がおられることも想定される。以上のことから上記除菌を目的とする用途に密閉型のエアシャワー装置は不適である。
【0005】
上記問題は出入口に扉がない開放型のエアシャワー装置であれば解決されるが扉のない開放型ではジェットエアで吹き飛ばされたダストが周囲に四散するという問題が生じる。特許文献2ではこの問題を解決するためジェットエアを囲繞するシース(鞘)エア流を流す方法が提案されている。
しかしながら、穏やかなシースエア流で、ジェットエアで吹き飛ばされた飛翔速度の高いダストを完全に閉じ込めることは不可能である。さらには幼児や老人などの身体的弱者を含む一般の人に対して20m/sという台風並みの風速のジェットエアを数十秒間も吹き付けるのは好ましくない。
【0006】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものである。すなわち店舗、ビル、ホールなどの建物の入り口や狭小閉鎖空間の乗り物の搭乗口前に設置され、人体に付着した新型コロナウィルスなどのウィルスその他の細菌類をエアシャワーにより除去し、建物内や乗り物内へのウィルスや細菌類の持ち込みを低減せしめ、その結果感染症発生リスクを減少することのできる、安全でかつ一般の人が簡便に安心して使用できるエアシャワー装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するための本発明の請求項1に記載のエアシャワー装置は、本体部と、前記本体部の内部にあってエア吹き出し口が取り付けられたシャワー室と、前記シャワー室に人が出入りする出入口と、前記シャワー室に吹き出すエアをろ過する高性能エアフィルタと、エアを送る送風機と、前記送風機を制御する制御部とから構成され、前記出入口が扉のない開放型のエアシャワー装置であって、前記本体部の天井部に設けられた陽圧チャンバー部と、前記エア吹き出し口が天井部の前記陽圧チャンバー部の下部にあって真下の方向に層流を形成する整流板であって、前記整流板から下方に吹き出されるエアの風速が1m/s~7m/sの範囲であり、かつ側方からのジェットエア吹き出し手段がないことを特徴とする。
【0008】
請求項2に記載のエアシャワー装置は、請求項1に記載の構成において、前記高性能エアフィルタの吸気側の面に向かって紫外線を照射する1個以上の第1の紫外線光源が取り付けられた処理室を設けたことを特徴とする。
【0009】
請求項3に記載のエアシャワー装置は、請求項2に記載の構成において、前記処理室内で前記高性能エアフィルタの吸気面に向けて設置される前記第1の紫外線光源が波長の短い深紫外線を発するLEDであることを特徴とする。
【0010】
請求項4に記載のエアシャワー装置は、請求項1に記載の構成において、前記シャワー室内の人体に対して静電気を除去する除電器を設置することを特徴とする。
【0011】
請求項5に記載のエアシャワー装置は、請求項1に記載の構成において、前記シャワー室内に膝から上の人体の前面に向けて照射する1個以上の波長200~230nm深紫外線光源を設置することを特徴とする。
【0012】
請求項6に記載のエアシャワー装置は、請求項1に記載の構成において、前記シャワー室内に手指の裏表面を照射する2個以上の波長200~230nm深紫外線光源を設置し、かつ指の先端が触れる面にアースプレートを設けたことを特徴とする。
【0013】
請求項7に記載のエアシャワー装置は、請求項5に記載の構成において、前記シャワー室内に靴付近と床面を照射するように波長200~230nm深紫外線光源を追加設置することを特徴とする。
【0014】
請求項8に記載のエアシャワー装置は、請求項1に記載の構成において、前記高性能エアフィルタと前記整流板の間のエア流通経路に1個以上の第2の紫外線光源を設置し、エア流通経路内のエアに紫外線を照射することを特徴とする。
【0015】
請求項9に記載のエアシャワー装置は、請求項1に記載の構成において、前記シャワー室の床がグレーチングであり、前記グレーチングの下部に陰圧チャンバー部を設け、前記陰圧チャンバー部内のエアを前記高性能エアフィルタに供給し前記シャワー室内のエアを循環させることを特徴とする。
【0016】
請求項10に記載のエアシャワー装置は、請求項1に記載の構成において、前記高性能エアフィルタへのエアの供給は屋外の外気を取り入れるとともに、前記エアシャワー室の床がグレーチングであり、前記グレーチングの下部に陰圧チャンバー部を設け、前記陰圧チャンバー内のエアを第2の高性能エアフィルタを介して第2の送風発生器により屋外に排気することを特徴とする。
【0017】
本発明者らは、建物などの閉鎖空間に入る際に人体が外から持ち込むウィルスや細菌類を抑制するために人体にエアを吹き付けるウィルス、細菌除去用エアシャワーにおいて、風速20m/sのジェットエアは必要なく風速1~7m/sの層流で十分であることを見出した。
【0018】
新型コロナウィルスなどによる感染症の感染経路はエアロゾル感染、飛沫感染、接触感染の三つである。このうち建物に入る際にエアシャワーで人体に付着しているウィルスや細菌類を除去できればエアロゾル感染と接触感染による建物内での感染リスクを低減することができる。
【0019】
しかしながらクリーンルーム用エアシャワー装置で衣服に付着しているダスト除去を目的に使用される風速20m前後のジェットエアでは2μm以下の微粒子には効果がない。実際、あるエアシャワーメーカーのクリーン服での実験では、30μm以下のダストはジェットエアではほとんど取れず、100μm以上の繊維くずは60~80%の除去率、20~30μmの繊維くずは50%以下の除去率という結果が得られている。さらに別のあるメーカーの実験では、ジェットエアにより衣服に付着した塵埃を「吹き飛ばす」という効果は小さく、「叩く」という動作によって効果的に塵埃が衣服から離脱する、との報告がされている。ちなみに「叩く」という動作はクリーン服の場合ポンピング発塵を起こすため推奨されず、また今回のウィルスや細菌類の除去目的からは手にウィルスや細菌類が再付着することになり望ましくない。
上記知見から0.1μm程度の大きさの新型コロナウィルスをはじめとするウィルスや細菌類はジェットエアでは取れないと結論づけされる。また、ウィルスや細菌類がジェットエアで衣服から離脱するというエビデンスも存在しない。
【0020】
しかし、半導体工場などの高度クリーンルームには必ずエアシャワー室がある。これは髪の毛や糸くずなどの目に見えるダストを除去する主目的以外に人が纏っているいわゆる「ダストの雲」の除去、エアロック効果、および教育効果があるからである。
人は動くことで常に帯電し続けている。人が持つこの静電気でウィルスや細菌類を含むダストを常に引き付け、衣服に付着はしないが雲のように身に纏っている。これを「ダストの雲」と呼ぶことにする。一般のエアシャワー室ではこの「ダストの雲」をジェットエアで衣服に付着した大きいダストとともに吹き飛ばす。その後舞ったダストをダウンフローで回収する。このように大きいダストだけでなく人が纏った「ダストの雲」を引き剥がしクリーンルームへの持ち込みを防ぐことでクリーンルーム内のクリーン度が低下することを防止している。元々衣服に付着している数μm以下の微粒子は風速20m/sのジェットエアでも取れないので、そのままクリーンルームに入室しても触れなければ問題はない。何かの拍子で衣服から剥がれ落ち、空中に浮遊したダストはクリーンルーム内の風速0.2m/s~0.3m/sのダウンフローにより取り除かれる。
【0021】
本エアシャワー装置の目的は髪の毛や糸くずなどの大きいダストの除去ではなく微小なウィルスや細菌類の除去であるのでジェットエアの必要はなく、「ダストの雲」除去にはダウンフローだけで充分である。層流に近いダウンフローであれば開放型エアシャワー装置でジェットエアを使うことによる吹き飛ばしたウィルスや細菌類を含むダストが周囲に四散するという問題もなく、ダウンフローの風速はそよ風程度であり人にもやさしい。またエアシャワー装置の層流ダウンフローはエアカーテンの役割も果たし、出入口にドアがなくても建物内部の温度変化を防ぐ。
一方、衣服に付着したウィルスや細菌類はエアシャワーでは除去できないが、衣服に付着したウィルスや細菌類は触れなければ剥がれることはなく、建物内におけるエアロゾル感染の増大にはつながらない。
【0022】
本発明の請求項1に記載のエアシャワー装置のダウンフローの風速は1m/s以上、7m/s以下が望ましい。ウィルスや細菌類を含む「ダストの雲」を除去し、クリーンエアに置換するには少なくとも人が歩く速さより早い風速が必要である。通常のクリーンルームやクリーンベンチで使用される0.2~0.3m/s程度のダウンフロー風速では「ダストの雲」を十分に除去できない。また整流板構造に依存するが、層流もしくは層流に近いエアの流れを維持できるのはおよそ7m/sまでであり、またこれ以上の風速だと強すぎて人はつらく感じる。
【0023】
なお、高性能エアフィルタで上記ダウンフローに使用するエアをろ過、ウィルスや細菌類の含有率の極めて少ないクリーンなエアを生成し人体に吹き付けることによってウィルスや細菌類の除去率を向上させる。
ここで高性能エアフィルタとは一般にHEPA(High Efficiency Particulate Air Filter)、ULPA(Ultra Low Penetration Air Filter)と呼ばれているものである。HEPAは粒径が0.3μmの粒子に対して99.97%以上の粒子捕集率を有している。例えば新型コロナウィルスの場合、大きさは0.1μm程度と言われているので仕様上は十分な捕集率が得られないことになるが、ウィルス自体は0.1μmでも空気中では水分とウィルスを含むエアロゾルの状態で漂うため実際にはHEPAでも十分に捕集が可能である。前記「ダストの雲」中のウィルスはまさにエアロゾルの状態である。実際に東京大学医科学研究所の研究ではHEPAによる1回の新型コロナウィルスろ過率は85.38%で、密閉空間であれば7回循環を繰り返すことで99.97%以上の除去率に達するという結果が得られている。
【0024】
請求項2に記載のエアシャワー装置は、請求項1の構成に加えて紫外線光源を有し上記高性能エアフィルタの吸気側の面に紫外線を照射することで、フィルタ面に捕集されたウィルスを不活性化、除菌することができる。HEPAやULPAなどの高性能エアフィルタでは、ウィルスや細菌類を補修できてもウィルスの不活性化や除菌はできない。高性能エアフィルタに付着したウィルスや細菌類は数日間生存すると考えられるので、その間にトラブル等で送風機の運転停止があるとせっかく捕集したウィルスや細菌類が逆流して周囲に飛散する恐れがある。捕集したウィルスや細菌を紫外線ですぐに不活性化、除菌することでそのリスクを防ぐ。また、これにより安全にフィルタの交換ができる。
【0025】
請求項3に記載のエアシャワー装置は上記紫外線光源を、水銀を含まない深紫外線を発するLEDとすることで環境対策をすると同時にメンテナンスフリーを実現する。なお使用する深紫外線LEDの波長は250nm~280nmが望ましい。紫外線は波長253.7nmで最大の殺菌作用を発揮する。
【0026】
請求項4に記載のエアシャワー装置は、請求項1の構成に加えて除電器を有し、前記シャワー室内の人体の静電気を除去する。前述のようにウィルスや細菌類を含む「ダストの雲」は静電気により人体に纏わりついている。したがってイオナイザーなどの除電器で人体を除電することで「ダストの雲」を剥がれやすくすることができる。これによりダウンフローの風速を下げることが可能となり、より人にやさしいエアシャワー装置となる。
【0027】
請求項5に記載のエアシャワー装置は、請求項1に記載の構成に加えて前記シャワー室内に1個以上の波長200~230nm深紫外線光源を有し膝から上の人体の前面に向けて深紫外線を照射することで手が触れる確率の高い衣服の部位に付着しているウィルスの不活性化と除菌を行う。
波長200nm~230nmの深紫外線はウィルス不活性化・除菌効果があり、かつ人体に無害であることが実証されている。請求項1に記載のエアシャワー装置により人体が纏っている「ダストの雲」は除去できるが、衣服に付着したウィルスや細菌類は取り除くことができない。ジェットエアでも剥がれないそれらは手で触れなければ問題ないというものの自分の衣服に手を触れないでおくことは難しい。エアシャワーで「ダストの雲」を除去している間に上記波長200nm~230nmの深紫外線を衣服に照射することで手が触れる可能性の高い衣服の部位に付着しているウィルスの不活性化と除菌を行うことでエアロゾル感染リスクと接触感染リスクの両方を同時に低減することができる。
【0028】
一方、波長200~230nm深紫外線はエアシャワーが無くても衣服表面と同時に「ダストの雲」に含まれているウィルスの不活性化と除菌が可能である。しかし「ダストの雲」を除菌するためには頭上を含め身体の周囲すべてにわたって深紫外線をむらなく照射する必要があり、そのためには高価な波長200~230nm深紫外線光源が多数必要となる。さらに側面にも光源が設置されるためドアが必要となり開放空間の手軽さが喪失する。仮にドアを無くすと照射のムラをなくすため中で人が回転せざるを得ない上、除菌に必要な積算光量を得ようとすると照射時間が長くなってしまう。建物の入口で入室に時間がかかると建物に入れる時間当たりの人数が減り、特に店舗の場合は問題となる。処理時間を短くするには光源と人体の間の距離を短くすればよいがその分照射範囲が狭くなり、より多数の光源が必要となる。加えて人体の前後と頭上に光源が迫ってくる狭小空間となり体を回転させることが困難になる。
接触感染を引き起こす人の手が触れる衣服の部位は主に膝から上の人体の前面である。膝から下と背中に触れることはほとんどない。よって膝から上の人体の前面だけを照射しても接触感染リスクは人体の全面照射時と比べてほとんど変わらず、高価な200nm~230nm深紫外線光源の使用数を全周同時照射の場合と比べて数分の1に低減でき、かつドアのない開放空間で処理が可能である。また、光源は前面のみに配置されるので人体と光源の間の距離を縮めてもシャワー室はそこそこの空間が確保でき左右は開放されているのでさほど圧迫感は感じない。「ダストの雲」は別途エアシャワーで除去するので、この組み合わせが最も効果的である。
【0029】
請求項6に記載のエアシャワー装置は請求項1に記載のエアシャワー装置において、200nm~230nm深紫外線光源を手指の裏表面を照射するように配置され、かつ手指の先端が触れる面にアースプレートを設置する。感染症対策の基本は手洗いであり、手洗いができない場合はアルコール消毒を行う。請求項1に記載のエアシャワー装置は人が纏うウィルスや細菌類を含む「ダストの雲」を除去するだけなのでシャワー室にアルコール消毒装置を設置するのが原則である。しかし、アルコールアレルギーの人やアルコールによる手荒れを嫌う人は一定数おり、アルコール消毒装置の代わりに人体に無害な200nm~230nmの深紫外線で手指の消毒を行う。
【0030】
合わせて手指の深紫外線による消毒時、手指の先端がアースプレートに接触することで人体の除電を行う。前述のように「ダストの雲」を人体に引き付けている力の正体は静電気なのでアースにより人体の除電をすることでダウンフローの風速を下げることができる。さらに請求項4に記載の前記除電器と併用すればダウンフローの風速は0.2~0.3m/sまで下げることができる。なお、アースプレートに毎回違う人が接触することになるが、このアースプレートの接触面は常に前記200nm~230nm深紫外線光源により深紫外線が照射、除菌されているので安全である。さらにこのアースプレートの表面を鏡面とすることで深紫外線を反射し手指の前面をくまなく照射、消毒できる。
【0031】
請求項7に記載のエアシャワー装置は請求項5に記載のエアシャワー装置において、さらに200nm~230nm深紫外線光源を靴および床を照射するように配置する。店舗などによっては靴を脱ぐ場合があり、そのとき手が靴に触れることになる。よってそのようなケースでは膝より下にも200nm~230nm深紫外線を照射する。合わせてこの200nm~230nm深紫外線光源は人がいないときにも作動させ、不特定多数の人の靴底が触れる床を常に殺菌消毒しておく。
【0032】
請求項8に記載のエアシャワー装置は、請求項1の構成において、前記高性能エアフィルタと前記整流板の間のエア流通経路に紫外線光源を設置し、エア流通経路内のエアに紫外線を照射してウィルス不活性化と除菌を行う。HEPAによる新型コロナウィルス捕集率は前述のように1回ろ過では85.38%である。残り14.62%の菌に紫外線を照射、除菌することで人体に吹き付けるエアをよりクリーンにし感染リスクを下げることができる。
【0033】
請求項9に記載のエアシャワー装置は、請求項1の構成において、シャワー室の床をグレーチングとし天井からのダウンフローを吸引し、前記高性能エアフィルタに供給するダクトを設けることでシャワー室内のエアを循環させる。ダウンフローは層流または層流に近い流れのため扉はなくても外にエアが漏れる量は極めて少ない。人がシャワー室にいない時にも常時エアを循環させることで前述のように高性能エアフィルタがHEPAの場合で新型コロナ捕集率は7回循環時で99・97%以上に達する。
【0034】
請求項10に記載のエアシャワー装置は、請求項1の構成において、シャワー室の床をグレーチングとし天井からのダウンフローを吸引し、第2の高性能エアフィルタを介して建物の外に放出する。一方、ダウンフロー用のエアは建物の外から新鮮エアを取り入れ前記高性能エアフィルタに供給する。エア取り入れ口は地面より2m以上高いことが望ましい。およそ感染症対策で室内の換気が有効とされるのは、室内に漂うウィルスや細菌類のエアロゾルを排出し、新鮮な外気を取り入れることで部屋内のウィルスや細菌類のエアロゾル濃度を下げ、エアロゾル感染リスクを低減させるからである。仮に外気のウィルスや細菌類のエアロゾル濃度はエアシャワー装置のダウンフローで剥がれた「ダストの雲」のエアロゾル濃度の10分の1とすると高性能エアフィルタの1回のろ過での残存エアロゾル量は除去された「ダストの雲」に比べて
0.1×(1―0.8538)=0.01462
すなわち「ダストの雲」が完全に新鮮な外気に置換されたとするとウィルス・細菌除去率は98.538%となる。
地上2m以上の高さの新鮮エアではエアロゾル濃度はさらに小さいと考えられ、新鮮な外気をダウンフローに使用する効果は高い。すなわち請求項9に記載のエア循環型では「ダストの雲」吸引後、ダウンフローは数回のろ過を繰り返すことでクリーン度が上がっていくが、本非循環型の場合、常に高クリーン度のエアが吹き付けられるためエアシャワー時間が短くてすむという利点を有する。
一方、第2の高性能エアフィルタで除菌された後、建物外に排出された「ダストの雲」内の残存ウィルス、細菌類は広大な空間に放出されることで一気にエアロゾル濃度が下がるので問題はない。ただし、放出口は前述のエア取り入れ口から離れている必要がある。
【発明の効果】
【0035】
本発明によれば、扉のない開放空間でジェットエアを用いずに穏やかなダウンフローのみで人体に纏わりついているウィルスや細菌類を含むエアロゾルを取り除くことができ、入室後のエアロゾル感染による感染症発症リスクを安全にかつ簡便に低減できるという効果が得られる。
さらに波長200nm~230nmの深紫外線を膝より上の人体の前面に向けて照射する機能を付加すれば人の手が触れる可能性の高い部位の衣服に付着しているウィルスの不活性化、除菌ができ、接触感染による感染症発症リスクを合わせて低コストで低減できるという大きな効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0036】
図1】本発明の第一の実施形態によるエアシャワー装置の側面断面図
図2】本発明の第一の実施形態によるエアシャワー装置の平面断面図
図3】本発明の第二の実施形態によるエアシャワー装置の側面断面図
図4】本発明の第二の実施形態によるエアシャワー装置の平面断面図
図5】本発明の第三の実施形態によるエアシャワー装置の側面断面図
図6】本発明の第三の実施形態によるエアシャワー装置の平面断面図
【発明を実施するための形態】
【0037】
以下、本発明の実施形態を図面にもとづいて説明する。尚、以下の全ての図面においては、理解を容易にする為、各構成要素の寸法や比率などは適宜異ならせて図示している。
【第一の実施形態】
【0038】
以下、本発明の第一の実施形態によるエアシャワー装置を図1図2を用いて説明する。本実施形態は循環系のエアシャワー装置で、人体に向かって照射する波長200nm~230nm深紫外線光源を有しない形式である。
【0039】
エアシャワー装置の本体部1は略コの字型の断面形状をしており内部に人一人が入れる大きさのシャワー室2がある。シャワー室2の背面には全面に背面カバー3があるが、ふたつある側面にある側面カバー4には扉がなく、扉に相当する大きさの穴があり、それぞれシャワー室2への入口5と出口6となる。シャワー室2の天井には整流板7があり、整流板7の上部に陽圧チャンバー部8が形成される。シャワー室2の床はグレーチング9が張られておりグレーチング9の下部に陰圧チャンバー部10が形成される。
陰圧チャンバー部10は第1のダクト11、プレフィルタ12、処理室13、高性能エアフィルタ14、送風機15、第2のダクト16を経て陽圧チャンバー部8に繋がり、シャワー室2をはさんでエアの循環系を構成している。
整流板7から下方に吹き出すダウンフローをできるだけ層流に保つため側面カバー2には垂れ壁部17を設けている。さらに処理室13には高性能エアフィルタ14の吸気面に向かって紫外線を照射するように1個以上の第1の紫外線光源18が、第2のダクト16内には1個以上の第2の紫外線光源19が第2のダクト16内を通過するエアに紫外線を照射するよう設置されている。また、シャワー室2の天井付近には1個以上の除電器20が設置される。シャワー室2の前面部分には手指の消毒を行うアルコール消毒装置21が設置される。本体部1の適当な位置に制御部22が設置される。
なお、図1においてHは除塵対象となる人、Dは人に纏わりつく「ダストの雲」を模式的に表している。
【0040】
以上のように構成されたエアシャワー装置において、制御部22によって送風機15が起動すると送風機15の吐出口からエアが第2のダクト16を通じて陽圧チャンバー部8に送られ、陽圧チャンバー部8は陽圧を保ったまま整流板7により層流もしくは層流に近い流れのダウンフローとして下方のシャワー室2に吹き出す。ダウンフローは1~7m/sの間の適切な風速になるように制御される。一方送風機15の吸入口からエアが吸い込まれることにより処理室13、第1のダクト11、陰圧チャンバー部10の順に陰圧になっていく。よって整流板7からシャワー室2に吹き出されたエアはほとんど外部に漏れることなくグレーチング9の空隙を通して陰圧チャンバー部10に吸引される。
陰圧チャンバー部10に吸引されたエアはプレフィルタ12で大きなダストを取り除いたあと高性能エアフィルタ14でウィルスや細菌類を含む微粒子を捕集し、クリーンなエアとして再び陽圧チャンバー部8に戻される。この循環を繰り返すことでダウンフローのクリーン度は上がっていくので、人がいないときにもエアを流し続けることが望ましい。
【0041】
人Hがシャワー室2に入ると、上記クリーンなダウンフローで人に纏わりついている「ダストの雲」Dを剥がし上記クリーンエアで置換する。剥がされた「ダストの雲」Dはそのまま高性能エアフィルタ14に送り込まれて「ダストの雲」Dに含まれるウィルスや細菌類を捕集する。高性能エアフィルタ14で捕集されたウィルスや細菌類は第1の紫外線光源18で除菌される。高性能エアフィルタ14で除菌されたエアは第2のダクト16を通過中に第2の紫外線光源19により紫外線を照射され、残存ウィルスや細菌類が除菌され、さらにクリーンなエアになる。
【0042】
またシャワー室2の天井部分に設置された除電器20で人体の除電を行うことで「ダストの雲」Dを剥がれやすくする。その結果、エアシャワー時間を短縮またはダウンフローの風速を落とすことができる。
また、ダウンフローでの除塵中にアルコール消毒装置21で手指のアルコール消毒をすることで、エアロゾル感染だけでなく接触感染のリスクも低コストで同時に低減できる。
【0043】
以上のように本実施例によれば、入室前に扉のない開放空間でジェットエアを用いずに穏やかなダウンフローのみで人体に纏わりついているウィルスや細菌類を含むエアロゾルを取り除くことができ、室内でのエアロゾル感染による感染症発症リスクを安全にかつ簡便に低減できるという効果が得られる。
【第二の実施形態】
【0044】
以下、本発明の第二の実施形態によるエアシャワー装置を図3図4を用いて説明する。 本実施形態は循環系のエアシャワー装置で、人体に向かって照射する波長200nm~230nm深紫外線光源を有する形式である。
【0045】
第二の実施例において、第一の実施例と同じ構成部位については同じ番号を付与し説明を省略する。
第一の実施例の構成に加えてシャワー室2の人Hが立つ前面の壁に上から順に第1の波長200~230nm深紫外線光源23、第2の波長200~230nm深紫外線光源24、第3の波長200~230nm深紫外線光源25、第4の波長200~230nm深紫外線光源26が設置される。第1の波長200~230nm深紫外線光源23は主に人Hの顔部分、第2の波長200~230nm深紫外線光源24は主に上半身の胸部分、第3の波長200~230nm深紫外線光源25は主に腹部、第4の波長200~230nm深紫外線光源26は主に膝から上の脚部に深紫外線を照射する。
第5の波長200~230nm深紫外線光源27は同じく前面の壁の下部にやや下向きに靴と床のグレーチング9に向かって深紫外線を照射するように設置される。第6の波長200~230nm深紫外線光源28は陰圧チャンバー部10の内部に上方のグレーチング9と靴底に向かって深紫外線を照射するように設置される。シャワー室2の前面の壁の肘の高さ付近に手指を差し入れることのできる空隙を有し、空隙の上部に第7の波長200~230nm深紫外線光源29、空隙の下部に第8の波長200~230nm深紫外線光源30、空隙の奥にアースプレート31を配置する。
さらにシャワー室2の前面の壁には人感センサ32が設置される。
【0046】
以上のように構成されたエアシャワー装置において、第一の実施例と同じ動作を行うと同時に、人感センサ32が人Hの入室を感知すると、23~30のすべての波長200~230nm深紫外線光源が紫外線照射を開始する。人Hは入室と同時に上記前面の壁空隙に、指の先端がアースプレート31に接するまで手指を差し入れる。一定時間経過後、すべての波長200~230nm深紫外線光源が紫外線照射を停止し、人Hはシャワー室2から退出する。
【0047】
以上のように本実施例によれば、第一の実施例のエアロゾル感染抑制効果に加えて、波長200nm~230nmの深紫外線を人体前面に向けて重点照射する機能を付加することにより人の手が触れる可能性の高い衣服部分に付着しているウィルスの不活性化、除菌ができ、接触感染による感染症発症リスクも合わせて低コストで低減できるという大きな効果が得られる。
【0048】
なお、シャワー室2の人Hが立つ前面の壁に設置される23~26の第1~第4の波長200nm~230nm深紫外線光源は4か所である必要はなく、4か所より少なくても多くてもよい。要は深紫外線光源の照射範囲に合わせて、膝から上の体の前面が照射できるように配置すればよい。
また、各位置の波長200nm~230nm深紫外線光源は各1個でなく、それぞれ複数個あってもよい。要は照射範囲に合わせて適宜設置すればよい。
また、人感センサ32は顔の位置あたりに設置し、体温検査機能と体温表示ならびにエアシャワー終了表示のモニタ機能を兼ねても良い。
【第三の実施形態】
【0049】
以下、本発明の第三の実施形態によるエアシャワー装置を図5図6を用いて説明する。 本実施形態は非循環系のエアシャワー装置で、人体に向かって照射する波長200nm~230nm深紫外線光源を有しない形式である。
【0050】
第三の実施例において、第一の実施例と同じ構成部位については同じ番号を付与し説明を省略する。第一の実施例と異なる構成は下記の通りである。
処理室13は第1のダクト11ではなく、吸気ダクト33に接続され、吸気ダクト33のもう一方の端は外気に開放されている。一方、陰圧チャンバー部10は第2のプレフィルタ34、第2の処理室35、第2の高性能エアフィルタ36を介して第2の送風機37の吸気口に接続されている。第2の送風機37の排気口は排気ダクト38に接続され、排気ダクト38のもう一方の端は外気に開放されている。なお、第2の処理室35には第2の高性能エアフィルタ36の吸気面に向かって紫外線を照射するように1個以上の第3の紫外線光源39が配置されている。
【0051】
以上のように構成されたエアシャワー装置において、第一の実施例と基本的に同じ動作を行うが、シャワー室2に噴出されるエアは循環エアではなく、外気を取り入れ、ろ過したものを使うことと、陰圧チャンバー部10に吸引されたダストを含むエアは第2の高性能エアフィルタ36を介して外気に放出される点が異なる。なお、吸気ダクト33の吸気口と排気ダクト38の排気口の位置は離れている。
【0052】
以上のように本実施例によれば、第一の実施例のエアロゾル感染抑制効果において、ダウンフローに循環エアでなく新鮮な外気を取り入れることにより人に吹き付けるエアが常にウィルス、細菌類の含有率が小さいクリーンエアとなり、よりクリーンなエアで「ダストの雲」Dの置換を行うことができ、より一層エアロゾル感染抑制効果が高まるという効果が得られる。
【産業上の利用可能性】
【0053】
本発明の目的は、店舗、ビル、ホールなどの建物の入り口や狭小閉鎖空間の乗り物の搭乗口前に設置され、人体に付着した新型コロナウィルスなどのウィルスその他の細菌をエアシャワーにより除去し、建物内や乗り物内へのウィルスや細菌類の持ち込みを低減せしめ、その結果感染症発生リスクを減少することのできる、安全でかつ一般の人が簡便に安心して使用できるエアシャワー装置を提供することである。またエアシャワー時間および波長200~230nm深紫外線照射時間を長くとることによりウィルス不活性化・除菌効果がさらに高まり、病院や保健機関、介護施設等、入室時により無菌に近い高い水準を要求される場合にも利用できる。
【符号の説明】
【0054】
1 本体部
2 シャワー室
5 入口
6 出口
7 整流板
8 陽圧チャンバー部
9 グレーチング
10 陰圧チャンバー部
13 処理室
14 高性能エアフィルタ
15 送風機
18 第1の紫外線光源
19 第2の紫外線光源
20 除電器
22 制御部
23~30 波長200~230nm深紫外線光源
31 アースプレート
36 第2の高性能エアフィルタ
37 第2の送風機
図1
図2
図3
図4
図5
図6