(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024137570
(43)【公開日】2024-10-07
(54)【発明の名称】コンサートイアーホーン
(51)【国際特許分類】
G10K 11/28 20060101AFI20240927BHJP
【FI】
G10K11/28 100
【審査請求】未請求
【請求項の数】2
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2023063745
(22)【出願日】2023-03-23
(71)【出願人】
【識別番号】502049000
【氏名又は名称】布垣 昌伸
(72)【発明者】
【氏名】布垣 昌伸
(57)【要約】 (修正有)
【課題】外耳の前面の音響を音波の反射を利用して直接的に中耳道に入り易くするるコンサートイアーホーンを提供する。
【解決手段】コンサートイアーホーンの構成であって、音響反射椀(1)のU字形外耳嵌合部(6)に外耳上端部(2)を嵌め込み、音響反射椀凹表面(4)の屈曲性外縁部(3)を音源方向に押し出して屈曲性吊り下げ線(9)とゴム紐(7)を用いて音響が最大となる位置(角度)に音響反射椀(1)を固定する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
音源から伝播する音響を集音および反射作用を利用して音響反射椀(1)を用いる
コンサートイアーホーンであって、
外耳上端部(2)を頭部から吊り下げた音響反射椀(1)のU字形外耳嵌合部(6)に嵌めこみ音響反射椀の屈曲性外縁部(3)を音源方向に曲げて音源からの音量が最大となる位置に保持することを特徴とするコンサートイアーホーン。
【請求項2】
音響反射椀(1)を頭部から吊り下げない構成のその他は請求項1記載の通りの耳掛け式のコンサートイアーホーン。
【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はコンサートイアーホーンに関するものである。ヘッドホーン或いは集音器に外形が似ているところがある。本発明は外耳よりも大面積で表面が凹面の音響反射腕を外耳の背面に沿って取り付け外耳の外縁部と音響反射腕との音源に対する向きを調整して利用する構成である。
【0002】
従来、ヘッドホーンはマイクロスピーカーや小さな振動体を外耳付近に装備している(例えば特許文献1参照)。本案は音源から外耳に到達した広音域の音響を直接に外耳及び中耳道に導いている。
【0003】
他方、ある集音器は外耳に到達する音の聴取装置である(例えば特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2018-098596
【特許文献2】特開2021-064867
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
これらでは音源からの生の音響は聴くことができない。また音源からの距離がある場所や中央区域からずれた位置にある席では、楽曲の主要な演奏音は聴こえるが相対的に弱い音や各楽器の音色、ハーモニーや定位性が不明確であるなどの短所があった。
【課題を解決するための手段】
【0006】
音源の音波の巨視的進行方向と鼓膜を振動させる音波の道である中耳道の中心軸の方向が凡そ直交しているため、外耳周辺に到達した音波が中耳道に侵入し難い配置関係に問題があることに気づいた。これを解決するために外耳の外側に音響反射椀を配置し音源からの音響が入り易くすることを解決手段とした。
【0007】
外耳より広い面積をもつ音響反射椀を外耳の裏側に沿わせて取り付け、それらを音源方向に対向させて外耳周辺に到達した音波が中耳道に入りやすい方向に向けて屈曲性吊り下げ線を調整する構成とした。
【0008】
ヘッドバンドからの音響反射椀の吊り下げ部および外縁部は屈曲性線材とする。
【0009】
音響反射椀の内側表面は掌で水を掬うときに掌と指を内側に折曲げて形作られる形状に似た凹面とする。微妙な形状変化は屈曲性外縁部を変形させることにより行う。
【0010】
ヘッドバンドから吊り下げている屈曲性吊り下げ線を取り外すと耳掛け式のコンサートイアーホーンとして利用できる。
【発明の効果】
【0011】
両耳の音響反射椀と外耳の外縁部を共に音源の方向に曲げると音量が最大になる位置が出現し音量が驚異的に向上し眼の前に定位性のある豊饒な音響空間が形成される。同時にハーモニーやメロディ、さらには各楽器のデリケートな音色、弱音や低音が明瞭に聴きとれるようになった。
【0012】
両反射椀の方位を調整すれば音源と座席との位置関係に起因する音の左右のアンバランスが改善された。
【0013】
音楽本来のもつ人間的感動を覚醒する効果があった。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【発明を実施するための形態】
【0015】
音響反射椀(1)のU字形外耳嵌合部(6)に外耳上端部(2)を嵌め込み、音響反射椀凹表面(4)の屈曲性外縁部(3)を音源方向に押し出して屈曲性吊り下げ線(9)とゴム紐(7)を用いて音響が最大となる位置に音響反射椀(1)を固定する。
【0016】
頭部から吊っている屈曲性吊り下げ線(9)を用いない場合は耳掛け式として用いる。
【産業上の利用可能性】
【0017】
コンサートや家庭での音曲鑑賞会、その他医療的治療にも利用できる可能性がある。
【符号の説明】
【0018】
1 音響反射椀
2 外耳上端部
3 屈曲性外縁部
4 音響反射椀凹表面
5 外耳全面図
6 U字形外耳嵌合部
7 ゴム紐
8 頭部当たり部
9 屈曲性吊り下げ線