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特開2024-137633空気再生機能を有するアンダーインダクションシステム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024137633
(43)【公開日】2024-10-07
(54)【発明の名称】空気再生機能を有するアンダーインダクションシステム
(51)【国際特許分類】
   F24C 15/20 20060101AFI20240927BHJP
   F24F 7/06 20060101ALI20240927BHJP
   B01D 45/08 20060101ALI20240927BHJP
   B01D 46/00 20220101ALI20240927BHJP
   B03C 3/04 20060101ALI20240927BHJP
【FI】
F24C15/20 E
F24F7/06 101A
F24C15/20 F
B01D45/08
B01D46/00 E
B03C3/04
【審査請求】有
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023179631
(22)【出願日】2023-10-18
(31)【優先権主張番号】10-2023-0036775
(32)【優先日】2023-03-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】520457546
【氏名又は名称】ピースワールド カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】PEACEWORLD.CO.,LTD
【住所又は居所原語表記】76,Hanam-daero,Hanam-si Gyeonggi-do 13026,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100130111
【弁理士】
【氏名又は名称】新保 斉
(72)【発明者】
【氏名】イ、ミョン オク
(72)【発明者】
【氏名】キム、サン ウ
【テーマコード(参考)】
3L058
4D031
4D054
4D058
【Fターム(参考)】
3L058BH09
3L058BK05
4D031AB04
4D031BA07
4D031BA10
4D031BB10
4D031DA01
4D031EA01
4D054AA13
4D054BA02
4D058JA03
4D058JA12
4D058JB03
4D058JB24
4D058KB11
4D058SA02
4D058SA15
4D058TA01
(57)【要約】      (修正有)
【課題】インダクションが設置されるテーブルの内部に空気を再生できる手段を配置して、きれいに浄化された空気を室内空間に排出できるアンダーインダクションシステムを提供すること。
【解決手段】磁場透過用上板110が結合されるテーブル100、上板の下側に固定設置されて上板の上側に位置する専用容器800を加熱させるインダクションユニット200、テーブルに設置されて専用容器で飲食物が加熱される時、発生する気体を吸入するフード部300、一端がフード部と連通し、吸入される気体の移動通路を提供する連結部400、連結部の内部に配置され、気体に含まれる油を濾す油分離部500および連結部の他端と連通し、一側から流入する気体に含まれた異物を分離除去した後、他側に再生気体を排出する空気再生ユニット600を含む。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
磁場透過用上板が結合されるテーブル;
前記上板の下側に固定設置されて前記上板の上側に位置する専用容器を加熱させるインダクションユニット;
前記テーブルに設置され、前記専用容器で飲食物が加熱される時、発生する気体を吸入するフード部;
一端が前記フード部と連通し、吸入される気体の移動通路を提供する連結部;
前記連結部の内部に配置され、気体に含まれる油を濾す油分離部;および、
前記連結部の他端と連通し、一側から流入する気体に含まれた異物を分離、除去した後、他側に再生気体を排出する空気再生ユニット;を含む
ことを特徴とする空気再生機能を有するアンダーインダクションシステム。
【請求項2】
前記油分離部は前記連結部の内部に配置されて前記フード部と連通し、
前記油分離部は上側から下側方向に断面積が徐々に小さくなる
請求項1に記載の空気再生機能を有するアンダーインダクションシステム。
【請求項3】
前記油分離部は、
複数個の傾斜ホールが形成される上側分離部;および、
前記上側分離部の下側に形成され、下流方向の気体をリフレクトさせる方向切換部;を含む
請求項2に記載の空気再生機能を有するアンダーインダクションシステム。
【請求項4】
前記傾斜ホールは地面に対して予め設定される一定の傾斜角を有するように形成される
請求項3に記載の空気再生機能を有するアンダーインダクションシステム。
【請求項5】
前記空気再生ユニットは、
チャンバ部;
前記チャンバ部内の気体を流動させるモータ部;および、
前記チャンバ部の内部に配置され、気体に含まれた油粒子およびホコリを静電気の作用で捕集する電気分離セル部;を含む
請求項1に記載の空気再生機能を有するアンダーインダクションシステム。
【請求項6】
前記電気分離セル部は、
前記電気分離セル部の前面に配置され、金属材質のメッシュ網で形成されて粘度性がある油粒子およびホコリを濾す格子フィルタ部;
前記格子フィルタ部を通じて流入する気体に含まれた油粒子およびホコリが第1極性を有するようにするイオン化部;および、
第2極性を有する複数個の離隔板が配置されて前記第1極性を有する油粒子およびホコリが吸着するようにする吸着フィルタ部;を含む
請求項5に記載の空気再生機能を有するアンダーインダクションシステム。
【請求項7】
前記空気再生ユニットは、
前記チャンバ部の一側面に配置され、複数個の互いに異なるフィルタ層を含む多重フィルタ部;をさらに含む
請求項5に記載の空気再生機能を有するアンダーインダクションシステム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はインダクションシステムに関し、さらに詳細には、飲食物の調理過程で発生する煙を浄化して、室内空間にきれいな状態の空気を排出する空気再生機能を有するアンダーインダクションシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
飲食の調理のための加熱装置として、電子レンジ、ガスレンジ、オーブンなどが使われてきた。しかし、室内空気の汚染問題、室内温度の上昇問題などの理由で最近インダクション(Induction range)の使用が増加している。インダクションは誘導加熱方式を採択した加熱調理器具であって、高いエネルギー効率と安定性の側面で大きな長所を有する。また、インダクションは酸素の消耗がなく、廃ガスの排出がないという長所を有する。インダクションは高周波電流を流すと発生する磁力線がインダクションの上側に置かれた専用容器の底を通過する時、抵抗成分によって生成される渦流電流を利用して専用容器自体のみを加熱させる。
【0003】
インダクションを通じて飲食物を調理すれば、加熱により飲食物から水蒸気、油蒸気、煙などが発生する。特に飲食物が魚や肉などの肉類である場合、煙の発生がさらに激しくなる。そして、このような水蒸気、油蒸気などは周辺に落下されてカスなどを発生させる問題点がある。
【0004】
また、インダクションが設置されると室内空間の空気を外部に排出させるためのダクト施設が設置されている。これは、ホテルなどの高級な室内空間でインダクションの設置を制限する。また、ダクト施設があっても、これに対する管理が疎かな場合、衛生と清潔上の問題点、美観上汚い感じを与えるという問題点がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】大韓民国登録特許第10-1208596号(2012.11.29.登録)インダクションレンジフード(Induction Range Hood)
【特許文献2】大韓民国登録特許第10-1586379号(2016.01.12.登録)インダクション水・油蒸気捕集が可能な排出装置(A steam and vapor exhaust device for induction)
【特許文献3】大韓民国登録実用新案第20-0386369号(2005.05.31.登録)新鮮空気導入型台所用レンジフード(A RANGE HOOD)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の実施例は前記のような問題点を解決するために案出されたもので、インダクションが設置されるテーブルの内部に空気を再生できる手段を配置して、きれいに浄化された空気を室内空間に排出できるアンダーインダクションシステムを提供しようとする。
【0007】
インダクションを通じて飲食物を調理する時、その過程で発生する煙、臭いなどを最小化して快適な室内空間を提供しようとする。特に、魚や肉などの肉類を調理する時、油蒸気に含まれる油を効果的に除去しようとする。また、メンテナンスが容易なアンダーインダクションシステムを提供しようとする。
【0008】
これを通じて、ホテルなどの高級な施設に納品できるアンダーインダクションシステムを提供しようとする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の実施例は前記のような課題を解決するために、磁場透過用上板が結合されるテーブル;前記上板の下側に固定設置されて前記上板の上側に位置する専用容器を加熱させるインダクションユニット;前記テーブルに設置され、前記専用容器で飲食物が加熱される時、発生する気体を吸入するフード部;一端が前記フード部と連通し、吸入される気体の移動通路を提供する連結部;前記連結部の内部に配置され、気体に含まれる油を濾す油分離部;および前記連結部の他端と連通し、一側から流入する気体に含まれた異物を分離、除去した後、他側に再生気体を排出する空気再生ユニット;を含む空気再生機能を有するアンダーインダクションシステムを提供する。
【0010】
前記油分離部は前記連結部の内部に配置されて前記フード部と連通し、前記油分離部は上側から下側方向に断面積が徐々に小さくなることが好ましい。
【0011】
前記油分離部は複数個の傾斜ホールが形成される上側分離部;前記上側分離部の下側に形成され、下流方向の気体をリフレクトさせる方向切換部;を含むことが好ましい。前記傾斜ホールは地面に対して予め設定される一定の傾斜角を有するように形成されることが好ましい。
【0012】
前記空気再生ユニットはチャンバ部;前記チャンバ部内の気体を流動させるモータ部;および前記チャンバ部の内部に配置され、気体に含まれた油粒子およびホコリを静電気の作用で捕集する電気分離セル部;を含むことが好ましい。
【0013】
前記電気分離セル部は前記電気分離セル部の前面に配置され、金属材質のメッシュ網で形成されて粘度性がある油粒子およびホコリを濾す格子フィルタ部;前記格子フィルタ部を通じて流入する気体に含まれた油粒子およびホコリが第1極性を有するようにするイオン化部;および第2極性を有する複数個の離隔板が配置されて前記第1極性を有する油粒子およびホコリが吸着するようにする吸着フィルタ部;を含むことが好ましい。
【0014】
前記空気再生ユニットは前記チャンバ部の一側面に配置され、複数個の互いに異なるフィルタ層を含む多重フィルタ部;をさらに含むことが好ましい。
【発明の効果】
【0015】
以上で詳察したような本発明の課題解決手段によると、次のような事項を含む多様な効果を期待することができる。ただし、本発明は下記のような効果をすべて発揮してこそ成立するものではない。
【0016】
本発明の一実施例に係る空気再生機能を有するアンダーインダクションシステムは、インダクションが設置されるテーブルの内部に空気を再生できる手段を配置して、きれいに浄化された空気を室内空間に排出することができる。
【0017】
インダクションを通じて飲食物を調理する時、その過程で発生する煙、臭いなどを最小化して快適な室内空間を提供することができる。特に、魚や肉などの肉類を調理する時、油蒸気に含まれる油を効果的に除去することができる。また、アンダーインダクションシステムのメンテナンスが容易であり得る。
【0018】
これを通じて、ホテルなどの高級な施設に納品できるアンダーインダクションシステムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本発明の一実施例に係るアンダーインダクションシステムの概略図である。
図2】専用容器で飲食物が加熱される時、発生する気体が図1のアンダーインダクションシステムを通じて再生される過程を示す図面である。
図3】一実施例に係る油分離部によって油が分離される過程を示す図面である。
図4】他の実施例に係る油分離部によって油が分離される過程を示す図面である。
図5図1の空気再生ユニットから分離された電気分離セル部を示す図面である。
図6図5の電気分離セル部を示す図面である。
図7図1のフード部に対する他の実施例を示す図面である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本開示の構成および効果を十分に理解するために、添付した図面を参照して本開示の好ましい実施例を説明する。しかし、本開示は以下で開示される実施例に限定されるものではなく、多様な形態で具現され得、多様な変更を加えることができる。以下、本発明を説明するにおいて関連した公知機能について、この分野の技術者に自明な事項であって本発明の要旨を不要に曖昧にさせ得る恐れがあると判断される場合にはその詳細な説明を省略する。
【0021】
第1、第2等の用語は多様な構成要素の説明に使われ得るが、前記構成要素は前記用語によって限定されてはならない。前記用語は一つの構成要素を他の構成要素から区別する目的でのみ使われ得る。例えば、本開示の権利範囲を逸脱することなく第1構成要素は第2構成要素と命名され得、同様に第2構成要素も第1構成要素と命名され得る。
【0022】
本出願で、「含む」または「有する」等の用語は明細書上に記載された特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品またはこれらを組み合わせたものが存在することを指定しようとするものであって、一つまたはそれ以上の他の特徴や数字、段階、動作、構成要素、部品またはこれらを組み合わせたものなどの存在または付加の可能性を予め排除しない。
【0023】
本出願で使った用語は単に特定の実施例を説明するために使われたもので、本発明を限定しようとする意図ではない。単数の表現は文脈上明白に異なって意味しない限り、複数の表現を含む。本開示の実施例で使われる用語は異なって定義されない限り、該当技術分野で通常の知識を有する者に通常的に知られている意味で解釈され得る。
【0024】
以下、図面を参照して本発明の具体的な実施例を詳細に説明する。図1は本発明の一実施例に係るアンダーインダクションシステムの概略図であり、図2は専用容器800で飲食物が加熱される時、発生する気体が図1のアンダーインダクションシステムを通じて再生される過程を示す図面である。
【0025】
図3は一実施例に係る油分離部500により油が分離される過程を示す図面であり、図4は他の実施例に係る油分離部540により油が分離される過程を示す図面である。図5図1の空気再生ユニット600から分離された電気分離セル部630を示す図面であり、図6図5の電気分離セル部630を示す図面である。図7図1のフード部310に対する他の実施例を示す図面である。
【0026】
図1図7を参照すると、本発明の一実施例に係るアンダーインダクションシステムはテーブル100、インダクションユニット200、フード部300、連結部400、油分離部500、空気再生ユニット600、多重フィルタ部700等を含むことができる。また、このシステムはエネルギー効率性が優秀な専用容器800をさらに含むことができる。
【0027】
テーブル100はフレーム120とフレーム120の上部に結合される上板110等を含むことができる。上板110は地面から一定の高さに位置することになる。この時、上板110はインダクションユニット200が設置される対象であって、一般的な食卓などの上板110を意味し得る。
【0028】
一実施例に係るテーブル100には特に、磁場透過用上板110が結合される。このために、上板110は具体的には、大理石、木、ガラスなどの非磁性体グループから選択されるいずれか一つの材質で形成され得る。また、上板110は上、下面が平坦な平面で形成され、予め設定された範囲内の厚さを有することが好ましい。この時、上板110はその材質によって厚さ範囲が変更され得る。
【0029】
また、上板110の上面には専用容器800の中心位置を表示するステッカーが付着されたり模様などが彫られ得る。この時、専用容器800の中心位置はインダクションユニット200の位置により変更され得る。これは、使用者に、専用容器800を配置しなければならない最適の位置を視覚的に確認できるようにする。
【0030】
インダクションユニット200は磁場を利用して専用容器800自体に熱を誘導させる間接的方式で専用容器800内の飲食物を加熱する。この時、飲食物により煙が発生する可能性がある。特に、魚を焼いたり肉類などの油成分が多い飲食物を調理する時に煙はさらにひどく発生する可能性がある。
【0031】
一実施例に係るインダクションユニット200は上板110の下側に固定設置されて、上板110の上側に位置する専用容器800を加熱させる。この時、インダクションユニット200は内部円形コイル(図示されず)により形成される磁場を上板110の上側に位置する専用容器800に誘導する。
【0032】
円形コイルはインダクションユニット200の制限された内部空間に配置される。一実施例に係る円形コイルは、単位面積当たりターン(turn)数を高めて専用容器800に対する加熱効率を最大化させることが必要である。このために、円形コイルは円形コイルベース部(図示されず)に複数回同心形態で巻き取られ、少なくとも一つ以上のターンを有するように形成され得る。
【0033】
制御部640はインダクションユニット200を制御する制御信号を生成する。制御部640は印刷回路基板に形成される電気配線とその上面に実装される半導体、コンデンサ、抵抗などの回路素子を利用して形成され得る。制御部640は飲食物に応じた予め設定される一連の調理方法(時間、温度などの設定)にしたがってインダクションユニット200を制御することができる。制御部640は例えば、調理が終了すれば、インダクションユニット200の電源をOff状態に切り換えることができる。この時、制御部640はインダクションユニット200が予め設定される時間(例えば、5分)の後、動作が自動で停止するように制御することができる。一方、上板110にはリモコンが設置され得る。制御部640はリモコンによって制御信号を生成することができる。
【0034】
フード部300はテーブル100に設置され、専用容器800で飲食物が加熱される時、発生する気体を吸入する。この時、気体は水蒸気、油蒸気、異物などを含み得る。ここで、異物は油粒子、ホコリなどを含む。
【0035】
一実施例に係るフード部300は、一定の長さの管(tube)を折り曲げて形成される。フード部300は一端が専用容器800の上側に配置され、他端は上板110に結合される。フード部300は専用容器800で発生する気体を吸入して、気体がテーブル100周辺に広がることを最小化する。他の実施例に係るフード部300は、一端が分岐されて少なくとも二個以上の専用容器800の上側に配置され得る。さらに他の実施例に係るフード部300は少なくとも一つ以上の短管(short tube)が結合されて形成され得る。
【0036】
さらに他の実施例に係るフード部310は、一面の上側に吸気ホールが形成され、残りの面がすべて密閉されるプレート形状であり得る。このようなフード部310は昇降手段(図示されず)の駆動により昇降され得る。この時、フード部310の上昇高さは調節され得る。フード部310には吸気ホールを通じて吸入される気体が連結部400または油分離部500に排出されるようにする内部通路が形成されている。
【0037】
連結部400は一端がフード部300と連通し、吸入される気体の移動通路を提供する。一実施例において、連結部400はパイプ形態であり得る。具体的には、連結部400は上端がフード部300と連通し、テーブル100の上板110の下面から鉛直下方に延びる。その結果、フード部300を通じて連結部400に流入する気体は下流(down stream)方向に移動することになる。また、連結部400の他端は空気再生ユニット600と連通され得る。
【0038】
油分離部500は連結部400に配置され、気体に含まれる油を濾す役割をする。これを通じて、気体に含まれる油は一次的に濾され得る。一実施例に係る油分離部500は連結部400の内部または内部の上端に配置されてフード部300と連通することが好ましい。また、油分離部500は上側から下側方向に断面積が徐々に小さくなることが好ましい。すなわち、一実施例に係る油分離部500は全体的に上端が開口されている漏斗状を有する。
【0039】
一方、油分離部500には気体が油分離部500を通過する過程で分離された油が形成され得る。油は油分離部500の内外面にそれぞれ形成され得る。この時、油分離部500の外面に形成される油(または油層)は重力によって油分離部500の外面を伝って流れ落ちて油分離部500の下端には油滴が形成され得る。そして、油滴は重力によって垂直落下することができる。また、油分離部500を通過する気体は連結部400の内周面に油(または油層)を形成させることができる。そして、油は重力によって連結部400の内周面を伝って流れ落ちることができる。
【0040】
具体的には、油分離部500は上側分離部510および方向切換部520を含むことができる。上側分離部510は気体に含まれる油のうち一部を濾す役割をする。このために、上側分離部510には複数個の傾斜ホール511が形成されている。この時、傾斜ホール511は地面に対して予め設定される一定の傾斜角を有するように形成されることが好ましい。
【0041】
油分離部500の上端開口を通じて流入する気体は傾斜ホール511を通じて油分離部500の外側に排出され得る。この時、排出される気体は連結部400の内周面と一定の傾斜角でぶつかり得る。それによって、連結部400の内周面には油(または油層)が徐々に形成される。
【0042】
一方、本発明で傾斜ホール511には突起が形成され得る。突起は傾斜ホール511を通過する気体に含まれる油を一部吸着することができる。
【0043】
方向切換部520は上側分離部510の下側に形成され、下流方向の気体をリフレクトさせる。下流方向の気体が方向切換部520にぶつかりながら衝突すれば、気体の方向は上流方向を含んで多くの方向に切り換えられ得る。この時、方向が切り換えられた気体のうち一部は傾斜ホール511を通じて油分離部500の外側に排出され得る。
【0044】
この過程で、気体に含まれる油は油分離部500の内面、外面および連結部400の内周面に徐々に形成され得る。そして、油は重力によって下方に流れ落ちることになる。この時、方向切換部560は油分離部500の内面に沿って流れ落ちる油を収容することができる。
【0045】
他の実施例に係る油分離部540は連結部400の内部の上端に配置されてフード部300と連通する。具体的には、油分離部540は上側分離部550および方向切換部560を含むことができる。この時、上側分離部550は内部が空いた中空を有する円筒状であって、金属材質のワイヤが製織されて形成される金属網であり得る。一方、気体はワイヤとワイヤの間に形成される通孔を通じて油分離部540の外側に排出され得る。
【0046】
一方、上側分離部550の下側には方向切換部560が形成される。方向切換部560は環状のリング溝を含み、下流方向の気体がリフレクトされるとその方向を切り換えることができる。その結果、方向が切り換えられた気体のうち一部は通孔を通じて油分離部540の外側に排出され得る。
【0047】
この過程で、気体に含まれる油は油分離部540の内面、外面および連結部400の内周面に徐々に形成され得る。そして、油は重力によって下方に流れ落ちることになる。この時、方向切換部560は油分離部540の内面に沿って流れ落ちる油を収容することができる。
【0048】
本発明の一実施例に係る空気再生ユニット600は連結部400の他端と連通し、一側から流入する気体に含まれた異物を分離、除去した後、他側に再生気体を排出する役割をする。
【0049】
具体的には、本発明の一実施例に係る空気再生ユニット600はチャンバ部610、モータ部620、電気分離セル部630、制御部640、油貯蔵部650、多重フィルタ部700等を含むことができる。
【0050】
チャンバ部610は内部に収容空間を提供する。このような収容空間は連結部400を通じて流入した気体が一時的に滞留できる空間を含むことができる。一実施例において、チャンバ部610は例えば、気体が再生される空間、制御部640が配置される空間、モータ部620が配置される空間等が隔壁で互いに分離されるように区画され得る。チャンバ部610はテーブル100の下側に配置され得る。一実施例において、チャンバ部610の一側の上端には流入口が形成され、一側面には排出口が形成され得る。流入口は連結部400の下端と連通する。
【0051】
一方、チャンバ部610の流入口側の一側面は一部が一定の傾斜角を有する傾斜面で形成され得る。これは、油分離部500によって濾された油が落下すれば、傾斜面に沿って後述する油貯蔵部650に移動され得るようにする。一実施例において、チャンバ部610の流入口側の側面は一部が互いに異なる傾斜角を有する複数個の傾斜面で形成され得る。
【0052】
また、チャンバ部610の下部には転がり移動のためのホイールなどの駆動部が形成され得る。これは、使用者にとって、本インダクションシステムの移動を容易にする。
【0053】
一方、モータ部620はチャンバ部610内の気体を流動させる。モータ部620はチャンバ部610の内側に気体が吸入され、チャンバ部610の外側に気体が排出されるように駆動されて、気体の流れを形成する。このためにモータ部620はファン(fan)を含むことができる。ファンが駆動されると、チャンバ部610内の気体はよりスムーズに流動され得る。ここで、モータ部620は電気エネルギーによって駆動される電気モータであり得る。
【0054】
一実施例において、モータ部620は電気分離セル部630の後方に配置され得る。この時、モータ部620は電気分離セル部630を通じて排出される気体が水平方向から鉛直下流方向に切り換えられるようにする。その結果、モータ部620は気体が電気分離セル部630から多重フィルタ部700側に流動されるようにすることができる。また、モータ部620は気体が多重フィルタ部700を通過した後、チャンバ部の外部に排出されるようにすることができる。
【0055】
電気分離セル部630はチャンバ部610の内部に配置され、気体に含まれた油粒子およびホコリを静電気の作用で捕集する。図5を参照すると、一実施例において、電気分離セル部630は格子フィルタ部631、イオン化部632、吸着フィルタ部633等を含むことができる。一実施例において、電気分離セル部630は維持、保守のためにチャンバ部610から脱着可能である。このために、チャンバ部610には開閉可能なドアが形成され得る。
【0056】
一実施例において、電気分離セル部630は内部空間を有する直六面体の形状で形成される。この時、気体は電気分離セル部630の前面を通じて流入し、後面を通じて排出され得る。一実施例において、電気分離セル部630には気体が流入する側にイオン化部632が配置され、気体が流入して流出する方向に沿って吸着フィルタ部633が配置され得る。
【0057】
一実施例において、格子フィルタ部631は電気分離セル部630の前面に配置され得る。格子フィルタ部631は電気分離セル部630の前面および後面にそれぞれ対向配置され得る。格子フィルタ部631は金属材質のメッシュ網で形成されて粘度性がある油粒子およびホコリを濾すことができる。格子フィルタ部631はワイヤで細かく製織されたメッシュ網が重なって形成され得る。この時、メッシュ網の間には濾過材がさらに配置され得る。
【0058】
一方、格子フィルタ部631は物理的な濾過機能を提供することができる。具体的には、気体は格子フィルタ部631を通過しながら、メッシュ網と衝突することになる。この時、粘度性がある油粒子およびホコリなどは気体と分離されてメッシュ網に付着されることになる。気体が持続的に格子フィルタ部631を通過することになると、メッシュ網に付着された油粒子およびホコリなどの体積は増加することになる。つまり、粘度性がある油粒子およびホコリは一定の体積以上になる時、重力によって落下する。これは油貯蔵部650に移動され得る。
【0059】
一実施例において、イオン化部632は格子フィルタ部631を通過して流入する気体に含まれた油粒子およびホコリが第1極性を有するようにする。イオン化部632には金属材質で形成された複数個のワイヤが互いに一定の距離だけ離隔して配置されている。ワイヤは上下方向に配置され得る。この時、ワイヤには高電圧の電流が印加され、ワイヤの周辺に放電現象が発生する。すなわち、ワイヤの周辺には強い電場が形成され得る。一方、格子フィルタ部631を通過した気体が放電された空間を通過すれば、気体のうち油粒子およびホコリは第1極性を有するようになる。この時、第1極性は負(-)極であるか正(+)極であり得る。
【0060】
吸着フィルタ部633は第2極性を有する複数個の離隔板が対向配置されて、第1極性を有する油粒子およびホコリが吸着されるようにする。この時、離隔板は互いに対向配置されて、気体は離隔板の間の空いた空間を通過しながら移動することになる。このような離隔板は第2極性を有しているところ、通過する気体のうち第1極性を有する油粒子およびホコリは電気的な引力によって吸着され得る。ここで、第1極性と第2極性は互いに異なる極性であることが好ましい。
【0061】
一実施例において、離隔板は電気分離セル部630の内部空間を区画する。これは、気体の移動チャネルを複数個で形成して、油粒子およびホコリに対する吸着効率をより向上させることができる。一実施例において、離隔板は電気分離セル部630の内部空間を区画する第1離隔板6331および第1離隔板6331によって区画された空間に配置される第2離隔板6332を含むことができる。この時、第2離隔板6332は複数個が互いに隣り合って離隔配置されることが好ましい。
【0062】
一方、一実施例において、気体が流入する部分すなわち、第1離隔板6331の入口側にはイオン化部632が配置され得る。一実施例において、第1離隔板6331の入口にはイオン化部632のワイヤが上下方向に形成されている。
【0063】
また、一実施例において、第2離隔板6332の中間にはいずれか一側に折り曲げられて突出する突出溝部6335が形成され得る。このような突出溝部6335は上下方向に延長形成され、互いに対向することになる。これは、油粒子およびホコリに対する吸着効率を向上させることができる。また、第2離隔板6332の面積は第1離隔板6331の面積より小さいことが好ましい。
【0064】
吸着フィルタ部633は第1離隔板6331を通じて気体内の油粒子およびホコリをまず一次的に吸着した後、第2離隔板6332を利用して再び2次的に吸着することができるようにする。このために、第2離隔板6332は電気分離セル部630の後面側に偏って配置されている。
【0065】
また、離隔板は負(-)極と正(+)極が連続的に交差して配置され得る。このうち、第2極性を有する離隔板には第1極性を有する油粒子およびホコリが電気的な引力によって吸着される。反面、第1極性を有する離隔板は同一極性を有する油粒子およびホコリを第2極性を有する離隔板に押し出すことができる。
【0066】
一方、多重フィルタ部700はチャンバ部610の一側面に配置され得る。具体的には、多重フィルタ部700はチャンバ部610の排出口に配置されることが好ましい。多重フィルタ部700は複数個の互いに異なるフィルタ層を含むことができる。一実施例に係る多重フィルタ部700は、第1フィルタ710および第2フィルタ720で構成される2重フィルタであり得る。ここで、第1フィルタ710はバッグ(bag)フィルタであり、第2フィルタ720はカーボンフィルタであり得る。一実施例において、バッグフィルタはポケット、袋などの形態で形成されるフィルタであり、ガラス繊維、綿、合成繊維などの材質で形成され得る。一方、カーボンフィルタは無煙炭、有煙炭などの活性炭を利用したフィルタであり、気体中に含まれた悪臭および臭いなどを吸着して除去することができる。
【0067】
一実施例において、モータ部620と多重フィルタ部700の間には地面と水平方向に気体が移動される通路が形成され得る。モータ部610を通過した気体はモータ部610による動力で多重フィルタ部700側に移動される。その過程で気体に残っている油粒子およびホコリは重力によって通路の底面に落下することになる。そして、多重フィルタ部700は通路を通過した気体を最終的にフィルタリングし、チャンバ部の外部に浄化された気体が排出されるようにする。
【0068】
一実施例において、油貯蔵部650は電気分離セル部630の鉛直下側に配置され得る。油貯蔵部650は電気分離セル部630から落下する油粒子およびホコリを貯蔵する。この時、油貯蔵部650の一側面にはバルブが形成され得る。油貯蔵部650に貯蔵された油はバルブによって排出され得る。
【0069】
制御部640はモータ部620、電気分離セル部630等を制御する制御信号を生成することができる。制御部640はモータ部620のファンの回転速度を制御して空気再生ユニット600に流入する気体の吸引力、空気再生ユニット600の内部で移動する気体の流動速度などを調節することができる。また、制御部640は電気分離セル部630に印加される電圧などを調節することができる。また、制御部640は電気分離セル部630の脱着のために前述したドアが開放された場合、安全のために自動で電流の供給を中断することができる。
【0070】
以上では本発明の好ましい実施例を例示的に説明したが、本発明の範囲はこのような特定の実施例にのみ限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された範疇内で適切に変更可能なものである。
【符号の説明】
【0071】
100:テーブル
110:上板
120:フレーム
200:インダクションユニット
300、310:フード部
400:連結部
500、540:油分離部
510、550:上側分離部
511:傾斜ホール
520、560:方向切換部
600:空気再生ユニット
610:チャンバ部
620:モータ部
630:電気分離セル部
631:格子フィルタ部
632:イオン化部
633:吸着フィルタ部
6331:第1離隔板
6332:第2離隔板
640:制御部
650:油貯蔵部
700:多重フィルタ部
710:第1フィルタ
720:第2フィルタ
800:専用容器
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7