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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024137662
(43)【公開日】2024-10-07
(54)【発明の名称】間仕切構造
(51)【国際特許分類】
   E04B 2/72 20060101AFI20240927BHJP
【FI】
E04B2/72 H
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023202053
(22)【出願日】2023-11-29
(31)【優先権主張番号】P 2023048852
(32)【優先日】2023-03-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
【新規性喪失の例外の表示】新規性喪失の例外適用申請有り
(71)【出願人】
【識別番号】000139780
【氏名又は名称】株式会社イトーキ
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】弁理士法人 HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】川井 達樹
(72)【発明者】
【氏名】芝 良平
(72)【発明者】
【氏名】河村 匡人
(72)【発明者】
【氏名】山本 龍
(57)【要約】
【課題】パネルに対して、桟部材を任意の箇所に取り付けることができる間仕切構造を提供する。
【解決手段】間仕切構造(1A)は、パネル部材(2)と、パネル部材(2)を保持する枠部材(4)と、パネル部材(2)の表面上に延設される桟部材(6)と、を備え、桟部材(6)は、枠部材(4)またはパネル部材(2)に取り付け可能な固定具(210)を有している。
【選択図】図13
【特許請求の範囲】
【請求項1】
室内空間を仕切るように配置される面状のパネル部材と、
前記パネル部材の周縁部に沿って配置されて当該パネル部材を保持する枠部材と、
前記枠部材における前記パネル部材を挟んで対向する箇所の間に渡設され、前記パネル部材の表面上に延設される桟部材と、を備え、
前記桟部材は、前記枠部材または前記パネル部材に取り付け可能な固定具を有していることを特徴とする、間仕切構造。
【請求項2】
前記パネル部材の前記周縁部は、縦方向における端面である第1縦端面と、前記第1縦端面と対向する縦方向の端面である第2縦端面と、横方向における端面である第1横端面と、前記第1横端面と対向する横方向の端面である第2横端面とを含み、
前記枠部材は、前記第1縦端面に沿って配置される第1縦枠と、前記第2縦端面に沿って配置される第2縦枠と、前記第1横端面に沿って配置される第1横枠と、前記第2横端面に沿って配置される第2横枠とを含み、
前記桟部材は、前記第1縦枠と前記第2縦枠の高さ方向中途部間または前記第1横枠と前記第2横枠の幅方向中途部間を繋ぐよう、前記パネル部材の表面上に延設されていることを特徴とする、請求項1に記載の間仕切構造。
【請求項3】
前記固定具は、前記パネル部材の表面に貼り付けられる貼付部を含むことを特徴とする、請求項2に記載の間仕切構造。
【請求項4】
前記第1縦枠および前記第2縦枠または前記第1横枠および前記第2横枠には、前記桟部材を位置決めする位置決め部が設けられていることを特徴とする、請求項3に記載の間仕切構造。
【請求項5】
前記位置決め部は、
前記桟部材の両端部のうちの一方の端部に設けられた第1穴部に挿入可能なダボピンと、
前記両端部のうちの他方の端部に設けられた第2穴部に挿入可能なダボピンと、を含むことを特徴とする、請求項4に記載の間仕切構造。
【請求項6】
前記桟部材の前記両端部のうちの前記一方の端部には、前記貼付部が設けられている側から、前記第1穴部まで切り欠かれた第1切り欠き部であって、前記第1穴部に挿入可能な前記ダボピンを係合させた状態で、前記貼付部が設けられている側から前記第1穴部まで移動させることができる第1切り欠き部が設けられており、
前記桟部材の前記両端部のうちの前記他方の端部には、前記貼付部が設けられている側から、前記第2穴部まで切り欠かれた第2切り欠き部であって、前記第2穴部に挿入可能な前記ダボピンを係合させた状態で、前記貼付部が設けられている側から前記第2穴部まで移動させることができる第2切り欠き部が設けられていることを特徴とする、請求項5に記載の間仕切構造。
【請求項7】
前記固定具は、前記桟部材の両端部のそれぞれ端部に取り付けられた掛止部であって、前記枠部材における前記パネル部材を挟んで対向する箇所にそれぞれ設けられた被掛止部に掛止する掛止部を含むことを特徴とする、請求項1または2に記載の間仕切構造。
【請求項8】
前記桟部材は、前記パネル部材の表面に向いて開口した開口部を含む、長手方向に沿った溝状の中空部分が設けられており、
前記掛止部は、前記溝状の中空部分に嵌合する構成となっている、
ことを特徴とする、請求項7に記載の間仕切構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、室内空間に配置して空間を間仕切りする間仕切構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来技術には、天井に取り付けられた天横フレームと、床面に敷設された地横フレームとの間にガラス板を設置したガラスパネル装置が開示されており、一態様として、上下方向に複数分割したガラス板を保持した態様がある。当該態様においては、ガラス板の上下縁を、パッキンおよび凹溝部を介して保持する横桟部材を、縦支柱間に渡設している(特許文献1等)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2013-028920号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1の構成では、縦支柱の規定の高さに横桟部材が設置されるため、自由度が少ない。また、天横フレームと、地横フレームとの間においてガラス板が分割されているため、分割されていないガラス板を設置する態様に比べ、ガラスパネルの面強度が劣る。また、横桟部材は、ガラス板の上下縁を保持するための構成が必須であるため、部品点数が多い。
【0005】
本発明は、パネルに対して、桟部材を任意の箇所に取り付けることができる間仕切構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る間仕切構造は、室内空間を仕切るように配置される面状のパネル部材と、前記パネル部材の周縁部に沿って配置されて当該パネル部材を保持する枠部材と、前記枠部材における前記パネル部材を挟んで対向する箇所の間に渡設され、前記パネル部材の表面上に延設される桟部材と、を備え、前記桟部材は、前記枠部材または前記パネル部材に取り付け可能な固定具を有している。なお、本明細書でいう「間仕切構造」は、床や天井に固定設置される間仕切壁だけでなく、引戸やドアなどの建具や、床に固定されておらず天井に吊下げられており使用者によって移動させることも可能である移動間仕切や、床に設置するローパーティション、自立式の衝立やホワイトボードなども含まれる。
【発明の効果】
【0007】
本発明の一態様によれば、パネルに対して、桟部材を任意の箇所に取り付けることができる間仕切構造を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本実施形態の間仕切構造を具備する間仕切機構100を、室内に設置している例を示す外観図である。
図2図1に示す間仕切機構100の外観斜視図である。
図3図1および図2に示す間仕切機構100の一部を、間仕切りされた空間の内側から見た図である。
図4図2に示す下枠を切断線A-A´において切断した状態を示す矢視断面図であり、左側の図の破線囲みの部分の拡大図を右側に示す。
図5図4に示す第1、2パネル保持部材の変形例を示す。
図6図2に示す上枠を切断線B-B´において切断した状態を示す矢視断面図であり、左側の図の破線囲みの部分の拡大図を右側に示す。
図7図2に示す縦枠を切断線C-C´において切断した状態を示す矢視断面図であり、左側の図の破線囲みの部分の拡大図を右側に示
図8図3の切断線D-D´における矢視断面図であり、引戸タイプの間仕切構造の上枠を中心とする部分の断面を示し、左側の図の破線囲みの部分の拡大図を右側に示す。
図9図8に示す引戸タイプの間仕切構造の上枠について、カバー枠が本体枠から外れている様子を示した断面図である。
図10図3の切断線E-E´における矢視断面図であり、引戸タイプの間仕切構造の下枠を中心として部分の断面を示し、左側の図の破線囲みの部分の拡大図を右側に示す。
図11図3の切断線F-F´における縦枠の矢視断面図である。
図12図3の引戸タイプの間仕切構造における切断線G-G´の矢視断面図である。
図13図2に示す横桟を切断線H-H´において切断した状態を示す矢視断面図である。
図14図2に示す横桟を外した状態の縦枠とパネル部材との外観図である。
図15図2に示す横桟の外観斜視図である。
図16図13に示す破線囲みの部分の拡大図を示している。
図17】本発明の他の実施形態における間仕切機構の部分外観図である。
図18】本発明の他の実施形態における間仕切機構の部分外観図であり、横桟と、縦枠と、パネル部材との外観図である。
図19図18の切断線I-I´において切断した状態を示す矢視断面図である。
図20図19の切断線J-J´において切断した状態を示す矢視断面図である。
図21図18の掛止部の下面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の一実施形態における間仕切構造について、図1から図16を用いて説明する。図1は、本実施形態の間仕切構造を具備する間仕切機構100を、室内に設置している例を示す外観図である。図2は、図1に示す間仕切機構100の外観斜視図である。図3は、図1および図2に示す間仕切機構100の一部を、間仕切りされた空間の内側から見た図である。
【0010】
図1に示す間仕切機構100は、室内に設置されることによって、室内空間を間仕切ることができる。ここで、図1に示す間仕切機構100は、天井120から吊り下げられた垂下壁101を含む壁部111とともに、室内を間仕切りしているが、この限りではなく、間仕切機構100のみによって間仕切りしてもよい。なお、本実施形態では、地レールを介して床に下枠が固定される態様の間仕切構造を説明するが、本発明はこれに限らず、床に固定されておらず天井に吊下げられており使用者によって移動させることも可能である移動間仕切や、床に設置するローパーティション、自立式の衝立やホワイトボードなどにも本発明を適用することができるほか、引戸やドアなどの建具にも本発明を適用することができることを理解されたい。
【0011】
以下の説明においては、室内床面130をXY平面とし、XY平面に対して鉛直方向に沿った軸をZ軸とするXYZ系の三次元座標を規定して、このXYZ系の三次元座標を用いて各構成要素を説明する。Z軸は、床面130から天井120に向かう方向を正方向とする。なお、XYZ系の三次元座標は、各図にも付記している。
【0012】
間仕切機構100は、図2に示すように、XZ平面に沿った面を有する間仕切構造1A~1Fが、X軸方向に複数枚(6枚)並設されて具備されているとともに、YZ平面に沿った面を有する間仕切構造1G(図2)が具備されている。これら間仕切構造1A~1Gのうち、位置固定タイプの間仕切構造が、間仕切構造1B~1E、1Gであり、スライド扉としての引戸タイプの間仕切構造が、間仕切構造1A、1Fである。引戸タイプの間仕切構造1A、1Fについては、X軸に沿って進退して開閉する。図3には、引戸タイプの間仕切構造1Aが開いた様子を示している。なお、間仕切機構100は、これらのタイプに限らず、また、各タイプの枚数も例示している枚数に限らない。
【0013】
<1>共通する構成
位置固定タイプ、引戸タイプの何れのタイプの間仕切構造1A~1Gについても、図2に示すように、床面130(XY平面)側からZ軸正方向に立設するパネル部材2(パネル)と、パネル部材2の外周辺を保持する枠部材4とを含む。また、各パネル部材2の中ほどの高さには、横桟6が配されている。ここで、各パネル部材2は、横桟6によってZ軸の長さが分断されているのではなく床面側から天井側に向かって一枚板のパネルである。
【0014】
パネル部材2には、一例としてガラス板を用いることができるが、これに限らず、プラスチック製のパネルなど間仕切り用に用いることができる構成を適宜用いることができる。
【0015】
枠部材4および横桟6は何れも、骨格の枠体の表面に、化粧材を貼り付けた構成である。枠体は外から見て角柱構造を有しており、詳細な構造は後述するが、枠体を構成する材料としては周知の間仕切り用の建材料を用いることができる。一例としては、アルミ製の枠体を用いることができる。化粧材としては、一例として木質調の化粧材を用いる。木質調の化粧材を貼り付けた枠部材4および横桟6は、外観的には木材であるかのような印象を与えることができる。一具体例としては、突板を用いる。突板は、天然木材のシートを表面として、裏面に、接着シート等を介してアルミシートが積層してなる。例えば、例えば天然木材の厚さ0.2mmのシートと、厚さ0.2mmのアルミシートとの間に、厚さ0.05~0.1mmの接着シートを貼り合わせた突板を用いることができる。このように比較的薄いシートでありながら、表層が天然木材であるため、突板を枠体に貼り付けた枠部材4および横桟6は、外観的には木材からなる枠部材であるかのような印象を与えることができ、木(樹)の質感、香り、風合いによって人に安らぎを与えることができる。
【0016】
枠部材4は、このような木質調の外観に対して、内部の枠体はアルミ等の建材から構成しているため、不燃性、耐火性を呈することができる。ビルなどの建築物には、建築基準法に従って様々な規定があり、ビル等の内装には、一定の基準を超えて可燃性材料を使用することができない。従って、内装の一部としての間仕切構造についても、その規定が適用され、枠部材4および横桟6を木材そのものから作製することは困難である。そこで、本実施形態のように、不燃性、耐火性を有する内部構成を有した枠体の表面に、木目調の化粧材(突板)を貼り付けて覆うことによって、木の外観を与えつつも、不燃性、耐火性を満たす枠部材4および横桟6を実現する。
【0017】
なお、突板に限らず、木質調の画が表面に印刷された化粧シート等であってもよい。また、木質調にも限らず、1つの枠体の複数の表面に渡って延設でき、当該枠体に対して接着剤等を用いて貼り付けることができるシート状の構成の化粧材であれば、特に限定はない。
【0018】
一方、このように化粧材を延設させて枠体に貼付する態様の場合、化粧材のシート剛性によって、化粧材の端部から剥がれを生じる場合がある。特に突板の場合は剛性があり、枠体の角に沿って曲げて貼付しても、復元力によって、貼付した端から剥がれを生じ易い。この剥がれを想定して、枠体の中に十分な長さの化粧材を抱き込ませることが考え得るが、化粧材には有機溶剤の接着剤や塗料などを使用していることが多いため、耐火性を考慮すれば、化粧材の使用量を少なく抑える必要がある。そのため、枠体の表面のみに化粧材を使用することが望ましい。
【0019】
以上の内容を考慮して、本実施形態の間仕切構造1A~1Gは、枠体の表面に貼付された化粧材を、枠体における、パネル部材2の表面に配置されるパネル保持部材に対向する面に延設させている。換言すれば、化粧材は、枠部材4におけるパネル保持部材に対向する表面から折れ曲がって、枠部材4におけるパネル保持部材に対向しない表面まで延設させている。この構成は、図1および図2に示す何れのタイプの間仕切構造1A~1Gにも適用可能である。以下では、この構成を適用させた間仕切構造を、タイプ毎に説明する。
【0020】
<2>位置固定タイプの間仕切構造
図2に示すように、位置固定タイプの間仕切構造1B~1E、1Gは、床面130に設けられる地レール3と、天井側(図1の垂下壁101の下端)に設けられる天レール5とを備える。地レール3および天レール5はそれぞれ、間仕切構造1B~1Eに共通で一連に構成されているX軸方向のレールと、間仕切構造1GのY軸方向のレールとを含む。X軸方向のレールと、Y軸方向のレールとは、連結されている。
【0021】
位置固定タイプの間仕切構造1B~1E、1Gは、パネル部材2として、XZ平面に沿って表裏面を有する、Z軸正方向に沿って配列した4枚の第1~4パネル部材2b~2e(何れにも共通した構成を説明する場合にはパネル部材2と称する)を含む。また、枠部材4としては、地レール3に沿って敷設された下枠41と、天レール5に沿って敷設された上枠42と、下枠41と上枠42との間に配される縦枠43とを含む。
【0022】
下枠41および上枠42については、各パネル部材2b~2eに対応して個々に配設されており、地レール3および天レール5のような一連のものとは異なる。各下枠41と各上枠42とには、パネル部材2を保持するパネル凹溝が形成されている。
【0023】
縦枠43は、隣り合う2枚のパネル部材2に共通して、それらの間に一本が配されている構成となっている。第1パネル部材2bと第2パネル部材2cとの間に配される縦枠43には、X軸負方向を向いた面に第1パネル部材2bを保持するパネル凹溝が形成され、X軸正方向を向いた面に第2パネル部材2cを保持するパネル凹溝が形成されている。また、第2パネル部材2cと第3パネル部材2dとの間に配される縦枠43には、X軸負方向を向いた面に第2パネル部材2cを保持するパネル凹溝が形成され、X軸正方向を向いた面に第3パネル部材2dを保持するパネル凹溝が形成されている。また、第3パネル部材2dと第4パネル部材2eとの間に配される縦枠43は、X軸負方向を向いた面に第3パネル部材2dを保持するパネル凹溝が形成され、X軸正方向を向いた面に第4パネル部材2eを保持するパネル凹溝が形成されている。ここで、第2パネル部材2cと第3パネル部材2dとの間の縦枠43のY軸正方向を向いた面には、更に、YZ平面に沿って表裏面を有する第5パネル部材2gを保持するパネル凹溝が設けられている。
【0024】
このようにパネル部材の配置に応じたパネル凹溝が設けられた縦枠を配置することによって、複数のパネル部材を用いて室内空間を自由に間仕切ることができる。なお、位置固定タイプの間仕切構造は、1枚のみのパネル部材2を含むものであってもよい。
【0025】
以上のような下枠41、上枠42および縦枠43のいずれにおいても、先述したように化粧材が延設されている。以下、下枠41、上枠42および縦枠43それぞれについて説明する。
【0026】
[下枠41]
図4は、図2に示す下枠41を切断線A-A´において切断した状態を示す矢視断面図であり、左側の図の破線囲みの部分の拡大図を右側に示している。下枠41は、地レール3にアジャスタ30を介して固定されている。下枠41は、枠体410と、枠体410の表面に沿って延設された化粧材411とを含む。
【0027】
枠体410は、中空形状に構成されており、Z軸正側の側面に、Z軸負方向に窪んだパネル凹溝41aが設けられている。枠体410は、Y軸に沿って2つの分割枠体410a、410bに分かれており、両者が組み合わされてなる。
【0028】
組み合わされた時にY軸負方向寄りに位置する分割枠体410aは、Z軸正方向を向いた上面7aと、上面7aに繋がっていて上面7aから折れ曲がった位置にあるY軸負方向を向いた側面8aと、側面8aに繋がっていて側面8aから折れ曲がった位置にある下面9aと、上面7aにおける側面8aとは反対側において繋がっていてパネル凹溝41aの内面を構成する図4右側に図示する内面10aとを、表面として含む。
【0029】
組み合わされた時にY軸正方向寄りに位置する分割枠体410bは、Z軸正方向を向いた上面7bと、上面7bに繋がっていて上面7bから折れ曲がった位置にあるY軸正方向を向いた側面8bと、側面8bに繋がっていて側面8bから折れ曲がった位置にある下面9bと、上面7bにおける側面8bとは反対側において繋がっていてパネル凹溝41aの内面を構成する図4右側に図示する内面10bとを、表面として含む。
【0030】
内面10aおよび内面10bを含むパネル凹溝41aには、パネル部材2の表面に配置されるパネル保持部材44が配設されている。
【0031】
パネル保持部材44は、複数備えられており、具体的には、図4右側の拡大図に示すように、分割枠体410aの断面L字型の内面10aに沿って断面L字型である第1パネル保持部材44aと、分割枠体410bの内面10bに沿った第2パネル保持部材44bとを有する。第1パネル保持部材44aは、パネル部材2の表側の表面21(第1面)に当接するものである。より具体的には、第1パネル保持部材44aは、分割枠体410aの断面L字型の内面10aと、パネル部材2の表側の表面21(第1面)および下方に向いた表面23とによって挟持されている。第1パネル保持部材44aにおけるパネル部材2の表面21(第1面)側の面には、第1パネル保持部材44aに一体成型(二色成型)された軟質材料よりなる緩衝部444が設けられている。第2パネル保持部材44bは、パネル部材2の裏側の表面22(第2面)に当接するものである。より具体的には、第2パネル保持部材44bは、分割枠体410bの内面10bと、パネル部材2の裏側の表面22(第2面)とよって挟持されている第1パネル保持部材44aおよび第2パネル保持部材44bは共に、X軸方向に沿って延設されている。
【0032】
化粧材411は、分割枠体410aの上述の各表面に渡って延設されており、当該表面に貼り付けられている。また、化粧材411は、分割枠体410bの上述の各表面に渡って延設されており、当該表面に貼り付けられている。
【0033】
分割枠体410aの上述の各表面に渡って延設されている化粧材411の延設方向の一方の化粧材端部411sは、断面L字型の内面10aにおける上面7aに隣接している隣接領域10saに貼り付けられている。この隣接領域10saは、パネル凹溝41aの開口側の端部に位置し、パネル部材2に対向する表面に含まれる。また、この隣接領域10saは、第1パネル保持部材44aの上端部分が係合する窪み部10s(被係合部)の内面を構成する。第1パネル保持部材44aの上端部分は、この窪み部10sに係合して、第1パネル保持部材44aの上面(端部)をZ軸正方向に露出している。なお、分割枠体410aの上述の各表面に渡って延設されている化粧材411の他方の化粧材端部411tは、下面9aに貼り付けられている。
【0034】
分割枠体410bの上述の各表面に渡って延設されている化粧材411の一方の化粧材端部411sは、内面10bにおける上面7bに隣接している隣接領域10sbに貼り付けられている。この隣接領域10sbは、パネル凹溝41aの開口側の端部に位置し、パネル部材2に対向する表面に含まれる。また、この隣接領域10sbは、第2パネル保持部材44bの上端部分が係合する窪み部10s(被係合部)の内面を構成する。第2パネル保持部材44bの上端部分は、この窪み部10sに係合して、第2パネル保持部材44bの上面(端部)をZ軸正方向に露出している。なお、分割枠体410bの上述の各表面に渡って延設されている化粧材411の他方の化粧材端部411tは、下面9bに貼り付けられている。
【0035】
このように一方の化粧材端部411sが貼り付けられた分割枠体410a、410bの内面10a、10b(隣接領域10sa、10sb)は、第1、2パネル保持部材44a、44bを、パネル部材2との間で挟持する配置となっている。第1、2パネル保持部材44a、44bは、弾性変形する材料から構成されており、パネル凹溝41aにパネル部材2が嵌まることによって、パネル凹溝41aの内面10a、10bに対して第1、2パネル保持部材44a、44bが押し付けられる構成となっている。この押し付けにより、一方の化粧材端部411sは、隣接領域10sa、10sbに押し付けられるため、一方の化粧材端部411sが隣接領域10sa、10sbから剥がれることがなく、化粧材411を貼り付けた下枠41は、その外観を損なうことがない。
【0036】
下枠41を床に対する設置手順の一例としては、化粧材411が貼り付けられた状態の分割枠体410aと分割枠体410bとをこの順で地レール3にアジャスタ30を介して取り付ける。その後、断面L字型の第1パネル保持部材44aをパネル凹溝41aに設置する。続いて、パネル部材2を立設して、第2パネル保持部材44bを、パネル部材2と、分割枠体410bの内面10b(隣接領域10sbを含む)との間の隙間に圧入する。第1、2パネル保持部材44a、44bは弾性変形して枠体(分割枠体410aと分割枠体410b)からパネル部材2までの厚さが可変であることから、パネル部材2の立設作業で仮にセンタリングが多少ずれた場合であっても、良好に第2パネル保持部材44bをパネル部材2と分割枠体410bとの間で挟持させることができる。
【0037】
ここで、分割枠体410a、410bの内面10a、10bと、第1、2パネル保持部材44a、44bとには、パネル保持部材の脱離防止用に互いに係合する係合部と被係合部とが設けられていてもよい。先述の窪み部10sは、その一例である。これ以外に、図4右側の拡大図に示すように内面10a、10bにパネル凹溝41aの内側に向かって突出した凸部10uを有している。これに対して、第1、2パネル保持部材44a、44bには、凸部10uが係合する被係合部45が設けられている。
【0038】
なお、下枠41の長手方向の両端部(具体的には下枠41のX軸正方向を向いた端部およびX軸負方向を向いた端部)においては、化粧材411の端辺が、枠体410の端と一致していてよい。化粧材411として突板を用いている場合、表層が天然木材をシート状に削り出してなる層であるため、折り曲げに強い向きが予め決まっている。そこで、上述のように折れ曲がってなる外側面を有する枠体に突板を沿わせて延設する場合には、延設方向と折り曲げに強い方向とを合わせる。換言すれば、突板の折り曲げに弱い方向の端部では、折り曲げることができないため、当該端部を枠体の端に一致させる設計とする。また、折り曲げに強い向きには剛性も或る程度ある。そのため、枠体の外周側面に沿って突板を折り曲げて沿わせて延設した際、その起点となる端部および終点となる端部(化粧材端部11s)は貼付対象領域から剥がれやすい。そのため、化粧材端部を枠体の内側に入れ込み、且つ剥がれる恐れを無くしている。これにより、枠体の外周側面の折れ曲がっている部分にも突板を沿わせ、継ぎ目を外観上無くし、まるで天然木材の角材であるかのような印象の枠部材を実現する。
【0039】
図5には、図4に示す第1、2パネル保持部材44a、44bの変形例を示す。図5に示す第1、2パネル保持部材44a´、44b´は、図4に示す第1、2パネル保持部材44a、44bと、隣接領域10sa、10sbに対向する部分の断面形状が異なる。図5に示す第1、2パネル保持部材44a´、44b´は、隣接領域10sa、10sbに対向する部分において空隙部440が設けられている。
【0040】
[上枠42]
図6は、図2に示す上枠42を切断線B-B´において切断した状態を示す矢視断面図であり、左側の図の破線囲みの部分の拡大図を右側に示している。上枠42は、天レール5にアジャスタ30を介して固定されている。上枠42は、中空形状に構成された枠体410にパネル凹溝41aが設けられている。また、枠体410の表面に沿って化粧材411が延設されている。枠体410は、Y軸に沿って2つの分割枠体410a、410bに分かれており、両者が組み合わされてなる。これら2つの分割枠体410a、410bの表面に貼り付けられた化粧材411の構成については、下枠41において説明したものと同等であるため、詳細な説明は省略するが、上枠42の下面には、パネル部材2の上端部が嵌合するパネル凹溝41aが下方に開口を向けて、上方に窪んで設けられている。枠体410(分割枠体410a、410b)における、パネル凹溝41aを構成する内面10aおよび内面10bは、換言すれば、上枠42の枠体410におけるパネル部材2の表面に対向する表面に構成される。
【0041】
分割枠体410aの表面に渡って延設されている化粧材411は、当該表面に対して貼り付けられている。化粧材411の一方の化粧材端部411sは、断面L字型の内面10aにおける下面9aに隣接している隣接領域10saに貼り付けられている。この隣接領域10saは、パネル凹溝41aの開口側の端部に位置し、パネル部材2に対向する表面に含まれる。また、この隣接領域10saは、第1パネル保持部材44aの下端部分が嵌合する窪み部10s(被係合部)の内面を構成する。第1パネル保持部材44aの下端部分は、この窪み部10sに嵌合して、第1パネル保持部材44aの下面(端部)を露出している。なお、分割枠体410aの表面に渡って延設されている化粧材411の他方の化粧材端部411tは、上面7aに貼り付けられている。
【0042】
分割枠体410bの上述の各表面に渡って延設されている化粧材411の一方の化粧材端部411sは、内面10bにおける下面9bに隣接している隣接領域10sbに貼り付けられている。この隣接領域10sbは、パネル凹溝41aの開口側の端部に位置し、パネル部材2に対向する表面に含まれる。また、この隣接領域10sbは、第2パネル保持部材44bの下端部分が嵌合する窪み部10s(被係合部)の内面を構成する。第2パネル保持部材44bの下端部分は、この窪み部10sに嵌合して、第2パネル保持部材44bの下面(端部)を露出している。なお、分割枠体410bの上述の各表面に渡って延設されている化粧材411の他方の化粧材端部411tは、上面7bに貼り付けられている。
【0043】
下枠41と同様に、上枠42についても、上述のように一方の化粧材端部411sが貼り付けられた分割枠体410a、410bの内面10a、10bは、第1、2パネル保持部材44a、44bを、パネル部材2との間で挟持する配置となっている。第1、2パネル保持部材44a、44bは、弾性変形する材料から構成されていることから、パネル凹溝41aにパネル部材2が嵌合することによって、パネル凹溝41aの内面10a、10bに対して第1、2パネル保持部材44a、44bが押し付けられる。この押し付けにより、一方の化粧材端部411sは、内面10a、10b(隣接領域10sa、10sb)に押し付けられる。そのため、一方の化粧材端部411sが隣接領域10sa、10sbから剥がれることがなく、外観を損なわない。
【0044】
上枠42を天井側に設置する手順の一例としては、化粧材411が貼り付けられた状態の分割枠体410aと分割枠体410bとをこの順で天レール5にアジャスタ30を介して取り付け、断面L字型の第1パネル保持部材44aを設置する。そして、パネル部材2をパネル凹溝41aに挿入させた後に、第2パネル保持部材44bを、パネル部材2と、分割枠体410bの内面10b(隣接領域10sbを含む)との間の隙間に圧入する。第1、2パネル保持部材44a、44bは弾性変形することから、パネル部材2の立設作業で仮にセンタリングが多少ずれた場合であっても、良好に第2パネル保持部材44bをパネル部材2と分割枠体410bとの間で挟持させることができる。
【0045】
上枠42も、下枠41と同様に、分割枠体410a、410bの内面10a、10bと、第1、2パネル保持部材44a、44bとに、パネル保持部材の脱離防止用に互いに係合する係合部と被係合部とが設けられている。先述の窪み部10sは、その一例である。これ以外に、図6に示すように、分割枠体410a、410bの内面10a、10bには一部分がパネル凹溝41aの内側に向かって突出した凸部10uを有している。これに対して、第1、2パネル保持部材44a、44bには、凸部10uが係合する被係合部45が設けられている。
【0046】
[縦枠43]
図7は、図2に示す縦枠43を切断線C-C´において切断した状態を示す矢視断面図であり、左側の図の破線囲みの部分の拡大図を右側に示している。縦枠43は、先述のようにパネル部材2を保持する枚数によってパネル凹溝の数および配設位置が異なる。図7では、図2に示す2枚のパネル部材2(第1パネル部材2b、第2パネル部材2c)を保持する縦枠43を例に挙げて説明する。
【0047】
図7に示す断面図は、縦枠43の中間の高さ位置における構成であるが、縦枠43の下端部は、後述するように地レール3にアジャスタ30を介して接続されており、上端部は、天レール5にアジャスタ30を介して接続されている。また、後述するように、上枠42および下枠41は、それぞれの端部が、縦枠43に設けられた切欠きに嵌る構成となっている。
【0048】
縦枠43も、上枠42および下枠41と同様に、枠体410と、枠体410の表面に貼り付けられた化粧材411とを含む。
【0049】
図7に示す縦枠43の側面には、パネル部材2(第1パネル部材2b)の側端部が嵌合するパネル凹溝41aが設けられており、当該側面の反対側の側面にも、別のパネル部材2(第2パネル部材2c)の側端部が嵌合するパネル凹溝41aが設けられている。各パネル凹溝41aをそれぞれ構成する内面10aは、縦枠43の枠体410における、パネル部材2の表面に対向する表面に構成される。
【0050】
ここで枠体410は、図7に示すようにY軸に沿って並ぶ2つの枠部(第1枠部410aおよび第2枠部410b)に区分することができ、第1枠部410aと第2枠部410bとは、2つのパネル凹溝41aにおいて内面10a同士を対向させている。このように区分した場合、縦枠43を被覆している化粧材411は、第1枠部410aの表面に渡って貼り付けられた化粧材411aと、第2枠部410bの表面に渡って貼り付けられた化粧材411bとの二枚構成となっている。
【0051】
各化粧材411a、411bは、一方の化粧材端部411sが一方側のパネル凹溝41aを構成する内面10aに貼り付けられており、当該内面10aから折れ曲がってX軸負方向を向いた面に沿って延設され、更に折れ曲がってY軸正方向を向いた面に延設され、更に折れ曲がってX軸正方向を向いた面に延設されて、更に折れ曲がった部分である他方の化粧材端部411sが、反対側に設けられた他方のパネル凹溝41aを構成する内面10aに貼り付けられている。第1枠部410aにおける、一方の化粧材端部411sが貼り付けられている領域10saは、一方側のパネル凹溝41aの開口側の端部に位置し、第1パネル部材2bの第1面21に対向する表面に含まれる。また、第1枠部410aにおける、他方の化粧材端部411sが貼り付けられている領域は、他方のパネル凹溝41aの開口側の端部に位置し、第2パネル部材2cの第1面21に対向する表面に含まれる。
【0052】
第1パネル部材2bの第1面21に対向する、一方の化粧材端部411sが貼り付けられている領域10saは、第1パネル部材2bの第1面21との間で第1パネル保持部材44cを挟持する。また、第2パネル部材2cの第1面21に対向する、他方の化粧材端部411sが貼り付けられている領域は、第2パネル部材2cの第1面21との間で、第1パネル保持部材44cを挟持する。これら一方および他方の化粧材端部411sは、先述した上枠42および下枠41の一方の化粧材端部411sと同様に、第1パネル保持部材44cによって領域10saに押さえ付けられている。このため、これら一方および他方の化粧材端部411sが領域10saから剥がれることを抑えることができる。
【0053】
また、第1パネル部材2bの第2面22に対向する、一方の化粧材端部411sが貼り付けられている領域10saは、第1パネル部材2bの第2面22との間で第1パネル保持部材44cを挟持する。また、第2パネル部材2cの第2面22に対向する、他方の化粧材端部411sが貼り付けられている領域は、第2パネル部材2cの第2面22との間で、第1パネル保持部材44cを挟持する。これら一方および他方の化粧材端部411sについても、第1パネル保持部材44cによって領域10saに押さえ付けられているため、領域10saから剥がれることを抑えることができる。
【0054】
なお、縦枠43の各パネル凹溝に圧入されている第1パネル保持部材44c、および内面10aにも、上述したパネル保持部材の脱離防止用に互いに係合する係合部と被係合部とが設けられていてよい。
【0055】
なお、位置固定タイプの間仕切構造は、パネル部材2の枚数が1枚であってもよい。この場合、縦枠43には、パネル凹溝が1つのみ設けられる。そして、この1つのパネル凹溝の開口側の一方の端部に隣接している領域(図7の隣接領域10saと同様)に一方の化粧材端部が貼り付けられた化粧材は、そこを起点として枠体の外周側面に渡って延設されて、当該パネル凹溝の開口側の他方の端部に隣接している領域(図7の隣接領域10sbと同様)において、他方の化粧材端部が貼り付けられている。この場合も、化粧材端部は、パネル保持部材によって、上述と同様に貼り付け対象領域に押さえ付けられており、当該領域から剥がれることを抑えることができる。
【0056】
なお、先述した3枚のパネル部材2b、2c、2gをそれぞれパネルパネル凹溝に嵌める縦枠については、縦枠の隣接する側面に設けられたパネル凹溝とパネル凹溝との間に1枚の化粧材が延設される三枚構成となっていてよい。そして、そのパネル凹溝においてそれぞれの化粧材端部がパネル保持部材によって貼り付け対象領域に押し付けられた構成となっていればよい。
【0057】
<3>引戸タイプの間仕切構造
図1および図2に示す引戸タイプの間仕切構造1A、1Fは、周知のスライド機構を具備することができる。一例としては、図3に示す引戸タイプの間仕切構造1Aは、上枠42と引戸用の天レール5’との間にスライド機構部55が設けられており、枠部材によって保持されたパネル部材2(図3ではパネル部材2a)が、スライド可能に吊り下げられた態様とすることができる。引戸用の天レール5’は、先述の天レール5とY軸方向に並設されている。
【0058】
[上枠42]
図8は、図3の切断線D-D´における矢視断面図であり、引戸タイプの間仕切構造1Aの上枠42を中心とする部分の断面を示し、左側の図の破線囲みの部分の拡大図を右側に示している。上枠42は、枠体410と、枠体410の表面に延設されて貼り付けられた化粧材411とを含む。また、枠体410は、本体枠410aと、本体枠410aに対してY軸正方向を向いた側面に配置されたカバー枠410bとを有する。
【0059】
本体枠410aの下面側には、パネル部材2aを嵌めるパネル凹溝41aが、下方に開口して設けられている。本体枠410aの上面7a側には、内方に向かって窪むように形成された凹部420が設けられている。凹部420には、スライド機構部55の吊下げ金具550の下端部550aが収容されている。吊下げ金具550の下端部550aは、凹部420の底側において本体枠410aに連結固定されている。凹部420は、本体枠410aの上面側において、上枠42の延設方向(X軸方向)に沿って延設されている。
【0060】
カバー枠410bは、本体枠410aに対して着脱可能に配設されている。カバー枠410bの壁面410cは、凹部420の少なくとも一部を構成している。図9は、カバー枠410bが本体枠410aから外れている様子を示した断面図である。カバー枠410bが着脱可能に構成されていることにより、本体枠410aに対して吊下げ金具550の下端部550aを固定する施工時に、図9のようにカバー枠410bを外した状態で、吊下げ金具550を本体枠410aに対して側方から、具体的にはY軸に沿った方向から差し入れることができ、固定作業を簡易に実現することができる。
【0061】
カバー枠410bは、本体枠410aにおけるY軸正方向を向いた側に、覆うように配されており、カバー枠410bの下端部は、上枠42の下面9bの一部を構成している。カバー枠410bは、上枠42の下面9bを構成している部分において、本体枠410aに対してネジ99によって固定されている。
【0062】
化粧材411は、本体枠410aの上面7a、Y軸負方向を向いた側面8a、下面9aに沿って延設されており、下面9aから更にパネル凹溝41aの内面10aを構成する領域10saに折れ曲がって延設されている。この領域10saは、パネル部材2aの表面21(第1面)に対向している表面を構成している。また、この領域10saは、パネル部材2aの表面21(第1面)との間で、第1パネル保持部材44aを挟持している。このため、領域10saに貼り付けられた化粧材の化粧材端部411sは、第1パネル保持部材44aによって領域10saに押し付けられた構成となり、剥がれの発生を抑えることができる。
【0063】
カバー枠410bの外面にも化粧材411が貼り付けられている。具体的には、化粧材411は、上面7b、側面8b、下面9bに沿って延設されており、下面9bから更にパネル凹溝41aの内面10aを構成する領域10saに折れ曲がって延設されている。この領域10saに延設されている化粧材411の化粧材端部411sは、カバー枠410bの縁からその内壁面に至るように巻き込むように配されている。カバー枠410bの縁を含むパネル凹溝41aの内面10aは、パネル部材2aの第1面21と反対側の第2面22に対向する面である。また、この内面10aと、第2面22との間には、第2パネル保持部材44bが挟持されている。このため、カバー枠410bの縁(領域10sa)に配された化粧材端部411sは、第2パネル保持部材44bによって領域10saに押し付けられた構成となり、剥がれの発生を抑えることができる。
【0064】
なお、パネル凹溝41aに圧入されている第1パネル保持部材44aおよび第2パネル保持部材44bと、パネル凹溝41aの内面10aとにも、上述した脱離防止用に互いに係合する係合部と被係合部とが設けられていてよい。
【0065】
[下枠41]
図10は、図3の切断線E-E´における矢視断面図であり、引戸タイプの間仕切構造1Aの下枠41を中心として部分の断面を示し、左側の図の破線囲みの部分の拡大図を右側に示している。下枠41は、枠体410と、枠体410の表面に貼り付けられている化粧材411とを備える。
【0066】
枠体410は、中空形状に構成されており、上面7aに、パネル部材2aを嵌めるパネル凹溝41aが設けられており、下面9aに、床面130に配設されたスライド支持部33を収容するZ軸正方向に窪んだ収容部421が設けられている。枠体410の表面に貼り付けられている化粧材411は、二枚構成となっており、一枚目が、上面7aにおけるY軸負側の領域と、Y軸負方向を向いた側面8aと、当該側面8aに隣接する下面9aに渡って延設されている。二枚目が、上面7aにおけるY軸正側の領域と、Y軸正方向を向いた側面8aと、当該側面8aに隣接する下面9aに渡って延設されている。各化粧材411のパネル凹溝41a側の端である化粧材端部411sは、上面7aから折れ曲がって、パネル凹溝41aの各内面10aに構成される領域10saに貼り付けられている。
【0067】
各内面10aに構成される領域10saのうちの一方の領域10saは、パネル部材2aの表面21(第1面)に対向している表面を構成している。この一方の領域10saは、パネル部材2aの表面21(第1面)との間で、第1パネル保持部材44aを挟持している。このため、一方の領域10saに貼り付けられた化粧材の化粧材端部411sは、第1パネル保持部材44aによって領域10saに押し付けられた構成となり、剥がれの発生を抑えることができる。
【0068】
また、他方の領域10saは、パネル部材2aの表面22(第1面)に対向している表面を構成している。他方の領域10saは、パネル部材2aの表面22(第2面)との間で、第2パネル保持部材44bを挟持している。このため、他方の領域10saに貼り付けられた化粧材の化粧材端部411sは、第2パネル保持部材44bによって領域10saに押し付けられた構成となり、剥がれの発生を抑えることができる。
【0069】
なお、パネル凹溝41aに圧入されている第1パネル保持部材44aおよび第2パネル保持部材44bと、パネル凹溝41aの内面10aとにも、上述した脱離防止用に互いに係合する係合部と被係合部とが設けられていてよい。
【0070】
[縦枠43]
図11は、縦枠43の図3の切断線F-F´における矢視断面図である。位置固定タイプの間仕切構造の縦枠43(図7)と主要な構成は同一であり、図11に示すように、縦枠43は、枠体410と、枠体410の表面に延設され貼り付けられた化粧材411とを備える。枠体410には、四方を向いた外周側面のうちのX軸正方向を向いた第1側面8aiに、パネル凹溝41aが設けられている。
【0071】
図11においてパネル凹溝41aの内面10a同士には、枠体410における四方を向いた外周側面8aに沿って折れ曲がりながら延設された化粧材の両端部(化粧材端部411s)が貼り付けられている。より具体的には、これら化粧材端部411sは、パネル凹溝41aの各内面10aに構成される領域10saに貼り付けられている。各領域10saは、パネル凹溝41aの開口側に位置し、隣接する第1側面8aiから折れ曲がって延びた領域である。両方の領域10saのうちの一方の領域10saは、パネル部材2aの表面21(第1面)に対向している表面を構成している。また、この領域10saは、パネル部材2aの表面21(第1面)との間で、第1パネル保持部材44aを挟持している。このため、一方の領域10saに貼り付けられた化粧材端部411sは、第1パネル保持部材44aによって領域10saに押し付けられた構成となり、剥がれの発生を抑えることができる。
【0072】
また、他方の領域10saは、パネル部材2aの表面22(第2面)に対向している表面を構成している。また、この領域10saは、パネル部材2aの表面22(第2面)との間で、第2パネル保持部材44bを挟持している。このため、他方の領域10saに貼り付けられた化粧材端部411sは、第2パネル保持部材44bによって領域saに押し付けられた構成となり、剥がれの発生を抑えることができる。
【0073】
[縦枠と上枠および下枠との接続]
図12は、図3の引戸タイプの間仕切構造1Aにおける切断線G-G´の矢視断面図である。図12は、引戸タイプの間仕切構造1Aにおける縦枠43と下枠41との接続部分の断面である。
【0074】
縦枠43(第1枠体)の下端には、切欠き40が形成されており、この切欠き40に、下枠41(第2枠体)が差し込まれている。具体的には、図12に示す切欠き40は、X軸負方向を向いて開口して、X軸正方向に窪んだ構造を有している。この構造の切欠き40に対して、下枠41のX軸正側の端部が差し込まれている。切欠き40の径方向の大きさは、下枠41の外周の大きさよりも僅かに大きく構成されている。これにおり、下枠41は、縦枠43の切欠き40に圧入された構成となる。切欠き40に差し込まれた下枠41は、縦枠43に対してネジ留めによって連結固定されている。
【0075】
縦枠43には、先述のように表面に化粧材が貼り付けられている。この化粧材411は、切欠き40における下枠41に対向する面40aにも延設されている。化粧材411における、下枠41に対向する面40aに貼り付けられた化粧材端部411sは、下枠41の側面8a(XZ平面に沿った面)によって面40aに押し付けられた構成となる。これにより、面40aに貼り付けられた化粧材端部411sの剥がれの発生を抑えることができる。
【0076】
下枠41の側面8a(XZ平面)にも、別の化粧材411が貼り付けられていることから、この化粧材411についても、縦枠43における下枠41に対向する面40aから押圧を受け、下枠41の側面8aからの剥がれの発生を抑えることができる。
【0077】
なお、上述では縦枠43と下枠41との接続部分を説明したが、縦枠43と上枠42(図3)との接続部分も同様である。また、上述では、縦枠43の切欠き40に下枠41を差し入れる構成であったが、下枠に切欠きを設け、当該切欠きに縦枠を差し入れる態様であってもよい。
【0078】
また、図12の例は引戸タイプの間仕切構造1Aを用いて説明したが、位置固定タイプ間仕切構造1Aの縦枠と上枠および下枠との接続も同様の構成を採用できる。
【0079】
<4>横桟
図2に示す横桟6は、各タイプの間仕切構造1A~1Gに設けられている。なお、図2等に示す例では、横桟6は各間仕切構造1A~1Gに対して1箇所に設けられているが、複数箇所に設けられていてもよい。また、本実施形態では、水平方向に延設される桟を例示するが、鉛直方向(Z軸方向)に延設される桟(縦桟)であってもよく、水平あるいは鉛直方向に対して傾斜角度を有して斜め方向に桟部材が延びた態様であってもよく、延設方向は問わない。要するに、パネル部材2の外周縁を保持する枠部材とは異なり、パネル部材2の表面において枠部材と外観が同等の桟用の構造体であれば、以下に説明する横桟6に具備される構成を適用できる。
【0080】
横桟6は、先述のようにパネル部材2を構造的に分断する構成ではない。横桟6は、パネル部材2の表裏面のそれぞれの面に貼り付けて固定される。要するに、パネル部材2は、下枠41に保持されている端から、上枠42に保持されている端までが一連の一枚物のパネルである。
【0081】
横桟6は、上述した枠部材4と同様に、骨格となる枠部材の表面に、化粧材を貼り付けた構成である。以下、図13から図16を用いて説明する。図13は、図2に示す横桟6を切断線H-H´において切断した状態を示す矢視断面図である。図14は、図2に示す横桟6を外した状態の縦枠43とパネル部材2との外観図である。図15は、横桟6の外観斜視図である。図16は、図13に示す破線囲みの部分の拡大図を示している。
【0082】
図13に示すように、横桟6は、パネル部材2の第1面21と第2面22とにそれぞれ配されている。それぞれの横桟6は共通の構成であるため、以下では、パネル部材2の第1面21側に配されている横桟6を用いて説明する。
【0083】
横桟6は、中空構造を有する桟部材610の表面に、化粧材411が延設されている。なお、後述するように、化粧材411の端部を、桟部材610における当該端部を貼り付ける対象領域に対して押し付けて剥がれないようにする。この構成については、先述の枠部材の各枠における構成と同様である。以下、これについて説明する。
【0084】
桟部材610は、パネル部材2の第1面21に対向する対向面11aと、上面7aと、対向面11aの反対側の面8aと、下面9aとを有する。対向面11aは、貼付部210(固定具)を有し、貼付部210が第1面21に対して貼り付けられることにより、横桟6が第1面21に固定され。貼付部210は、一例として、両面テープを用いることができる。
【0085】
横桟6をパネル部材2から取り外している状態を示す図14のように、横桟6は、パネル部材2の縦方向(Z軸方向)における端面である第1縦端面2ziに沿って配置される第1縦枠43iと、第2縦端面2ziiに沿って配置される第2縦枠43iiとにおける、高さ方向中途部間を繋ぐように、パネル部材2の第1面21上に延設されている。また、第1縦枠43iおよび第2縦枠43iiには、横桟6を位置決めする位置決め部66a、66bが設けられている。なお、先述のように、本実施形態では、横桟6であるため、縦枠に位置決め部が設けられている態様となっているが、縦桟の場合であってもよく、その場合には上枠と下枠の対向面同士に位置決め部が設けられている。また、本実施形態では、第1縦枠43iにおいて上端から下端までの間に存する第1位置と、第2縦枠43iiにおいて上端から下端までの間に存する第2位置とが、同一水平面内に位置しているが、これらの位置は同一水平面内に限らず、この場合には斜め方向に桟部材が延びた態様となる。また、斜め方向に桟部材を延設する態様の別例としては、一対の縦枠のうちの一方の縦枠(例えば図14の第1縦枠43i)と、下枠41または上枠42との間に延設する態様であってもよく、この場合には、位置決め部もそれに合わせた位置に設けられている。
【0086】
位置決め部66a、66bは、一例として、第1縦枠43iおよび第2縦枠43iiのうちの一方の縦枠から他方の縦枠に向かって凸となったダボピンである。図15に示すように、横桟6には、第1縦枠43i(図14)に対向する第1対向面6iに、第1縦枠43iの位置決め部66a(ダボピン)を保持可能な第1穴部6aと、第2縦枠43iiに対向する第2対向面6iiに、第2縦枠43iiの位置決め部66b(ダボピン)を保持可能な第2穴部6bとが設けられている。なお、横桟6の桟部材610は、押出成形されたものであるため、第1対向面6iの側から第2対向面6iiの側に向かって、要するに桟部材610の長手方向に、第1穴部6aと第2穴部6b等の各構成部材は連続して形成されている。
【0087】
より具体的には、横桟6の第1対向面6iには、貼付部210が設けられている側から、第1穴部6aまで切り欠かれた第1切り欠き部6cであって、第1縦枠43iの位置決め部66a(ダボピン)を係合させた状態で、貼付部210が設けられている側から第1穴部6aまで移動させることができる第1切り欠き部6cが設けられている。同様に、横桟6の第2対向面6iiにも、貼付部210が設けられている側から、第2穴部6bまで切り欠かれた第2切り欠き部6cであって、第2縦枠43iiの位置決め部66b(ダボピン)を係合させた状態で、貼付部210が設けられている側から第2穴部6bまで移動させることができる第2切り欠き部6cが設けられている。
【0088】
ここで、図15に示すように、第1切り欠き部6cの開口側の端部6co(パネル部材2の第1面21に面する側の開口部分)は、第1切り欠き部6cの中央側よりも、Z軸に沿った開口幅が狭くなっている。このように端部6coの開口が絞られた形状となっていることにより、パネル部材2に貼り付けられた貼付部210が何らかの理由でパネル部材2から剥がれ、位置決め部66a(ダボピン)が第1切り欠き部6cから開口側に向かって移動しても、端部6coにおいて引っ掛かる。これにより、横桟6が落下することを防止することができる。なお、第2切り欠き部6cについても同様の構成を具備する。
【0089】
また、図13および図15に示すように、第1切り欠き部6cのZ軸に沿った幅が、第1穴部6aのZ軸に沿った幅よりも広く構成されている。第1穴部6aのZ軸に沿った幅は、位置決め部66a(ダボピン)のZ軸に沿った幅と略同じ構成となっており、上下方向(Z軸)に広い部分(第1切り欠き部6c)から段差があって第1穴部6aに入った位置決め部66a(ダボピン)は遊びなく収まるようになっている。換言すれば、第1切り欠き部6cにあって未だ固定されていない状態の位置決め部66a(ダボピン)は上下方向に遊びがある。このように、未固定状態ではあえてガタつかせることで未固定状態であることをわかりやすくしている。また、第1切り欠き部6cと第1穴部6aとの境界部分に構成されている段差部は、アールを取っており、押し込むときに位置決め部66a(ダボピン)を誘いやすいようにしている。なお、当該段差部は傾斜形状としてもよい。なお、第2切り欠き部6cの側についても同様の構成を具備する。
【0090】
また、図13に示すように、位置決め部66a(ダボピン)を第1穴部6aに固定した状態で、位置決め部66a(ダボピン)が第1穴部6aに底付きしないように設定している。これは、パネル部材2のセンターの位置が±1mmくらいの範囲でバラつくことを想定し、パネル部材2が位置ズレしても位置決め部66a(ダボピン)が第1穴部6aに確実に固定される設計である。なお、第2穴部6bの側についても同様である。
【0091】
横桟6は、図13に示すように、上面7aと対向面11aとの境界部分に、第3パネル保持部材44dを保持する保持部17を備える。保持部17には、保持する第3パネル保持部材44dが離脱しないように係合構造を有している。
【0092】
第3パネル保持部材44dは、保持部17に係合する係合部47aと、パネル部材2の第1面21に接触する接触部47bとを含む。係合部47aは接触部47bよりも硬い材質の材料から構成され、保持部17との係合を確実にする。一方、比較的柔らかい接触部47bは、パネル部材2の第1面21に対して傷を付けない構成となっている。ここで、第3パネル保持部材44dの見付幅は、他のパネル保持部材の見付幅と揃えることが外観上好ましい。接触部47bが図13に示すように二枚の積層構成となっているのは、第3パネル保持部材44dの見付幅を調整するためである。例えば、本実施形態の引戸タイプの間仕切構造1Aに桟を設ける場合、引戸タイプの枠部材に具備されたパネル保持部材は、位置固定タイプに比べて見付幅が薄い(位置固定タイプに対して約半分の設定である)為、枠部材と桟が近接する部分においてパネル保持部材の見付幅が異なっていると外観上好ましくない。そこで、引戸タイプの枠部材に具備されたパネル保持部材と見付幅を合わせるために、接触部47bを一枚分切り離し可能に構成する。このようにすることで、共通パーツで容易に見付幅を調整することを可能にする。なお、接触部47bは二枚の積層構造に限らず、三枚以上として調整可能な幅を広げてもよい。
【0093】
ここで、化粧材411は、桟部材610の上述の各表面に渡って折り曲げられて延設されている。化粧材411の延設方向の化粧材端部411sは、上面7aに隣接している隣接領域10saに貼り付けられている。隣接領域10saは、桟部材610における、パネル部材2に対向する表面に含まれる。また、この隣接領域10saは、第1面21からは離間している。離間している部分には、第3パネル保持部材44dが露出している。換言すれば、第3パネル保持部材44dは、隣接領域10saと、第1面21とによって挟持された配置となっている。第3パネル保持部材44dは、弾性変形する材料から構成されており、貼付部210を第1面21に貼り付けて配置することによって、隣接領域10saに対して第3パネル保持部材44dが押し付けられる構成となっている。この押し付けにより、化粧材端部411sは、隣接領域10saに押し付けられるため、化粧材端部411sが隣接領域10saから剥がれることがなく、化粧材411を貼り付けた横桟6は、その外観を損なうことがない。
【0094】
横桟6の設置手順としては、
(1)横桟6を除く間仕切構造(つまり、下枠41、上枠42、縦枠43(第1縦枠および第2縦枠)およびパネル部材2)を室内空間に配置する第1の工程;
(2)第1の工程の後で、図14に示した位置決め部66a、66bを縦枠43(第1縦枠および第2縦枠)に取り付ける第2の工程;
(3)第3パネル保持部材44dが保持部17に保持されている状態の横桟6を、パネル部材2の第1面21に近づけ、位置決め部66a、66bを、第1、2切り欠き部6cに係合させて更に第1穴部6aまで移動させて、貼付部210を第1面21に対して貼り付ける第3の工程;
を含む。このように横桟6は簡易に取り付けることができる。
【0095】
ここで、横桟6に保持された第3パネル保持部材44dと貼付部210とは、貼付部210が第3パネル保持部材44dよりも第1面21に向かって突出した構成となっている。そのため、第3の工程においては、横桟6に第1面21に近づけることにより、貼付部210が第3パネル保持部材44dよりも第1面21に当接する。このため、第1面21に対して横桟6を確実に貼付することができる。
【0096】
なお、第3の工程の代わりに、第3パネル保持部材44dが保持部17に保持されていない状態の横桟6を、パネル部材2の第1面21に近づけ、貼付部210を第1面21に対して貼り付けた後に、第3パネル保持部材44dを保持部17に圧入してもよい。
【0097】
〔本実施形態の作用効果〕
[1]本実施形態における間仕切構造は、室内空間を仕切るように配置される面状のパネル部材と、前記パネル部材の周縁部に沿って配置されて当該パネル部材を保持する枠部材と、前記枠部材における前記パネル部材を挟んで対向する箇所の間に渡設され、前記パネル部材の表面上に延設される桟部材と、を備え、前記桟部材は、前記パネル部材の表面に貼り付けられる貼付部を有している。
【0098】
前記[1]の態様によれば、桟部材は、貼付部をパネル部材の表面に貼り付けて固定する。そのため、パネルに対して、桟部材を任意の箇所に取り付けることができる。また、パネル部材が桟部材によって分断された構成ではないため、分断される態様に比べてパネルの面強度が高い。また、パネル部材が分断されたものに比べ、施工工数も少なくて済み、施工時間短縮または施工コスト削減に寄与できる。また、パネル部材を分断する桟の態様に比べて、分断箇所におけるパネル部材を支持する構成が不要であるため、少ない部品点数によって桟を実現することができる。
【0099】
[2]本実施形態における間仕切構造は、前記[1]の態様において、前記パネル部材の前記周縁部は、縦方向における端面である第1縦端面と、前記第1縦端面と対向する縦方向の端面である第2縦端面と、横方向における端面である第1横端面と、前記第1横端面と対向する横方向の端面である第2横端面とを含み、前記枠部材は、前記第1縦端面に沿って配置される第1縦枠と、前記第2縦端面に沿って配置される第2縦枠と、前記第1横端面に沿って配置される第1横枠と、前記第2横端面に沿って配置される第2横枠とを含み、前記桟部材は、前記第1縦枠と前記第2縦枠の高さ方向中途部間または前記第1横枠と前記第2横枠の幅方向中途部間を繋ぐよう、前記パネル部材の表面上に延設されている構成としてもよい。
【0100】
前記[2]の態様によれば、パネル部材の表面上に、横方向に桟部材を配置することができる。
【0101】
[3]本実施形態における間仕切構造は、前記[2]の態様において、前記第1縦枠および前記第2縦枠または前記第1横枠および前記第2横枠には、前記桟部材を位置決めする位置決め部が設けられている構成としてもよい。
【0102】
前記[3]の態様によれば、桟部材の位置ずれを防ぐことができる。
【0103】
[4]本実施形態における間仕切構造は、前記[3]の態様において、前記位置決め部は、前記桟部材の両端部のうちの一方の端部に設けられた第1穴部に挿入可能なダボピンと、前記両端部のうちの他方の端部に設けられた第2穴部に挿入可能なダボピンと、を含む構成であってもよい。
【0104】
前記[4]の態様によれば、ダボピンに桟部材を取り付けることができる。
【0105】
[5]本実施形態における間仕切構造は、前記[4]の態様において、前記桟部材の前記両端部のうちの前記一方の端部には、前記貼付部が設けられている側から、前記第1穴部まで切り欠かれた第1切り欠き部であって、前記第1穴部に挿入可能な前記ダボピンを係合させた状態で、前記貼付部が設けられている側から前記第1穴部まで移動させることができる第1切り欠き部が設けられており、前記桟部材の前記両端部のうちの前記他方の端部には、前記貼付部が設けられている側から、前記第2穴部まで切り欠かれた第2切り欠き部であって、前記第2穴部に挿入可能な前記ダボピンを係合させた状態で、前記貼付部が設けられている側から前記第2穴部まで移動させることができる第2切り欠き部が設けられている構成であってもよい。
【0106】
前記[5]の態様によれば、パネル部材に対して桟部材を簡易に取り付けることができる。
【0107】
〔実施形態2〕
本発明の他の実施形態について、以下に説明する。なお、説明の便宜上、上記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を繰り返さない。
【0108】
図17は、本実施形態における間仕切機構100の部分外観図である。図17は、実施形態1において示した図2の位置固定タイプの間仕切構造1C、1D、1Gが繋がった部分の別形態である。
【0109】
上述の実施形態1では、各間仕切構造がパネル部材2を一重のみで配した態様である。これに対して、本実施形態の各間仕切構造は、パネル部材2が二重に配されている点で相違する。なお、図17では、位置固定タイプの間仕切構造1C、1D、1Gのみを代表して示しているが、他の間仕切構造についても同様であってよいが、一部の間仕切構造がパネル部材を一重で配していてもよい。
【0110】
本実施形態のように二重に配したパネル部材2を具備する態様では、各間仕切構造の各上枠および各下枠に、X軸に平行に延設された2本のパネル凹溝41aが設けられており、それぞれにパネル部材2を嵌める。また、一対の縦枠(図17にはそのうちの片側の縦枠のみが図示されている)には、Z軸に平行に延設された2本のパネル凹溝41aが設けられており、それぞれにパネル部材2を嵌める。
【0111】
平行に延設された2本のパネル凹溝41aとパネル凹溝41aとの間の面48には、先述した化粧材411が配されてもよいし、先述した化粧材とは異なる態様の表面仕上げが施されていてもよい。先述した化粧材411が面48に配される態様であれば、二重に配置されるパネル部材2と、それらの間の面48との間にそれぞれ挟持されるパネル保持部材44によって、面48から折れ曲がって設けられているパネル凹溝41aの内面を構成する領域に貼り付けられた化粧材411の化粧材端部を当該領域に押し付けて剥がれを防ぐことができる。
【0112】
〔実施形態3〕
本発明の他の実施形態について、以下に説明する。なお、説明の便宜上、上記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を繰り返さない。
【0113】
本実施形態は、間仕切構造への横桟の固定態様が、実施形態1の横桟6のそれと異なる点において相違している。具体的には、本実施形態の横桟(桟部材)は、一対の縦枠43の間において、縦枠43に対して取り付け可能な固定具を用いて、縦枠43に対して後付けする点において相違する。より具体的には、本実施形態の横桟(桟部材)は、固定具に、掛止部(固定具)を含み、掛止部を、縦枠43に設けた被係止部に係止する。これにより、横桟(桟部材)は縦枠43に対して固定される。以下、本実施形態について更に説明する。
【0114】
図18は、実施形態1の図14に対応する図であり、本実施形態の横桟6Aが、パネル部材2を挟んで両側に位置する縦枠43iと縦枠43iiとの間に渡設され、パネル部材2の表面上に延設されている様子を示す外観図である。本実施形態の横桟6Aは、実施形態1の横桟6と同様に、パネル部材2の表裏面のそれぞれの面に沿って延設された態様であり、パネル部材2を構造的に分断する構成ではない。横桟6Aは、長手方向(図18ではX軸方向)に沿って設けられた中空部分を有する桟部材610Aの表面に、化粧材が延設されている。
【0115】
図19は、図18に示す切断線I-I´における矢視断面図である。図19では、説明の便宜上、横桟6Aが配置されている領域のみを示しており、化粧材の図示を省略している。図19の例では、パネル部材2を挟んで両側に、桟部材610Aがそれぞれ設けられている。なお、以下では、片側の桟部材610Aについてのみ説明するが、もう片方の桟部材610Aも同一構成である。
【0116】
桟部材610Aは、図19に示すように、パネル部材2に対向する側に、開口部602を有する。開口部602は、横桟6Aの延設方向に沿って延設されている。すなわち、桟部材610Aは、パネル部材2に向かって開口した、長手方向に沿った溝状の中空部分611Aを有する角材のような構成となっている。開口部602については後述する。
【0117】
桟部材610Aにおける溝状の中空部分611Aには、桟部材610Aの両端部のそれぞれにも開口している。この桟部材610Aの両端部の開口部分に、掛止部605(固定具)が嵌合できる構成となっている。掛止部605は、縦枠43iおよび縦枠43iiのそれぞれにおける、パネル部材2を挟んで対向する箇所に設けられた被掛止部430に掛止可能である。なお、図19では、パネル部材2の表側(Y軸負側)に配置された横桟6Aには掛止部605を示しているが、パネル部材2の裏側(Y軸負側)に配置された横桟6Aには掛止部605の図示を省略して、被掛止部430の位置および形が分かりやすいようにしている。
【0118】
被掛止部430は、貫通孔である第1被掛止部430aと、貫通孔である第2被掛止部430bとを含む。第1被掛止部430aは、第2被掛止部430bよりもZ軸正方向側に位置する。
【0119】
図20は、図19に示す切断線J-J´における矢視断面図である。図20に示すように、横桟6Aの一方の端部である第1の端部6iの溝状の中空部分611Aに嵌合した掛止部605は、第1掛止部607を有する。第1掛止部607は、図20ではX軸負方向に延びた部分と、折れ曲がってZ軸正方向に延びた部分とを有する、略L字型の構造となっている。第1掛止部607は、縦枠43iにおける第1掛止部607に対応する箇所に設けられた第1被掛止部430aに外側から縦枠43iの内部に向かって挿入される構成となっており、図20に示すように略L字型の構造によって縦枠43iの内面に当接して固定される。
【0120】
また、掛止部605は、第2掛止部609を有する。第2掛止部609は、第1掛止部607よりもZ軸負方向側に位置する。図21は、掛止部605を、第2掛止部609側から見た図である。図20および図21に示すように、第2掛止部609は、X軸負方向に向かった突出した構造を有しており、第2掛止部609におけるX軸負方向側において対向する位置に設けられた第2被掛止部430b(図20)に挿入される。
【0121】
掛止部605は、図19に示すように、YZ断面において略C型であり、中空構造である。
【0122】
図20に示すように、掛止部605におけるZ軸負方向側に向いた外面、つまり第2掛止部609を先端に有する外面には、窪み606が設けられている。この窪み606は、桟部材610AのZ軸負方向側に向いた外面に設けられたネジ穴612に対向する位置に設けられており、図19および図20に示すように、桟部材610Aが、所定位置に配置された状態において、ネジ穴612にネジ留めされるネジの先端が嵌るように構成されている。このネジ留めにより、桟部材610Aに対して掛止部605が確実に固定される。なお、図19は、説明の便宜上、ネジ604が未だ浮いている状態である。
【0123】
なお、図20に示すように、桟部材610Aの開口部602のZ軸方向に沿った開口幅602Wzは、掛止部605における略C型の部分のZ軸方向に沿った幅605Wzより僅かに大きい構成となっている。このため、桟部材610Aを図18に示すように縦枠43iと縦枠43iiとの間に渡設する場合には、先ず、掛止部605のみを、縦枠43iと縦枠43iiのそれぞれの被掛止部430に掛止し、次に、掛止部605に対して、パネル部材2に向かって桟部材610Aを近づけ、桟部材610Aの開口部602に、掛止部605を嵌合させる。最後に、先述のネジ留めをする。
【0124】
ここで、化粧材は、桟部材610Aのネジ穴612を覆うように設けられているが、ネジ穴612に対応する部分において切れ込みが設けられているか、ネジ穴612に沿って折り込まれている。そのため、ネジ穴612にネジを入れることにより、ネジ穴612およびその近傍の化粧材は、ネジによってネジ穴612に押し付けられる。これにより、化粧材がネジ穴612から剥がれない。
【0125】
桟部材610Aは、左右対称および上下対称な構造となっているが、ネジ穴612を用いたネジ留めは、上下のうちの一方側の面のみでよい。ネジが視認されると、デザイン性を損なう場合があるため、例えば、横桟6A(桟部材610A)が腰高よりも低い位置に設置される場合には、床に向いた側つまりZ軸負方向に向いた面に、ネジ穴が配されるように桟部材610Aを設置してネジ留めすることにより、視認されにくく、スタイリッシュな外観を提供することができる。一方で、間仕切構造空間を利用する人の目線よりも高い位置、例えば床から1500mm高あるいはそれ以上の高さに横桟6A(桟部材610A)を設置する場合には、天井に向いた側つまりZ軸正方向に向いた面に、ネジ穴が配されるように桟部材610Aを設置してネジ留めすることにより、視認されにくく、スタイリッシュな外観を提供することができる。
【0126】
桟部材610Aの開口部602を挟んでZ軸方向両側には、実施形態1と同様に、第3パネル保持部材44dを保持する保持部17を備える。
【0127】
本実施形態の横枠6A(桟部材610A)の構成によれば、横枠6A(桟部材610A)を後付けすることが可能である。また、パネル部材が桟部材によって分断された構成ではないため、分断される態様に比べてパネルの面強度が高い。そのため、パネルに対して、また、パネル部材が分断されたものに比べ、施工工数も少なくて済み、施工時間短縮または施工コスト削減に寄与できる。また、パネル部材を分断する桟の態様に比べて、分断箇所におけるパネル部材を支持する構成が不要であるため、少ない部品点数によって桟を実現することができる。
【0128】
なお、本実施形態では横桟について例示したが、縦桟であっても同様に構成することが可能である。
【0129】
また、本実施形態では、既に被掛止部が決まった位置に設けられている態様であるが、本発明はこれに限定されない。例えば、横枠6A(桟部材610A)を任意の箇所に取り付ける態様とする場合には、桟部材610Aが有する掛止部605に対応する位置に被係止部を設けることも可能である。
【0130】
〔付記事項1〕
本発明の態様1に係る間仕切構造は、室内空間を仕切るように配置される面状のパネル部材と、前記パネル部材の周縁部に沿って配置されて当該パネル部材を保持する枠部材と、前記枠部材における前記パネル部材を挟んで対向する箇所の間に渡設され、前記パネル部材の表面上に延設される桟部材と、を備え、前記桟部材は、前記枠部材または前記パネル部材に取り付け可能な固定具を有している。
【0131】
前記態様1によれば、桟部材は、固定具を介して枠部材または前記パネル部材に対して後付けが可能である。また、後付けが可能であることから、桟部材を任意の箇所に取り付けることができる。また、パネル部材が桟部材によって分断された構成ではないため、分断される態様に比べてパネルの面強度が高い。そのため、パネルに対して、また、パネル部材が分断されたものに比べ、施工工数も少なくて済み、施工時間短縮または施工コスト削減に寄与できる。また、パネル部材を分断する桟の態様に比べて、分断箇所におけるパネル部材を支持する構成が不要であるため、少ない部品点数によって桟を実現することができる。
【0132】
本発明の態様2に係る間仕切構造は、前記態様1において、前記パネル部材の前記周縁部は、縦方向における端面である第1縦端面と、前記第1縦端面と対向する縦方向の端面である第2縦端面と、横方向における端面である第1横端面と、前記第1横端面と対向する横方向の端面である第2横端面とを含み、前記枠部材は、前記第1縦端面に沿って配置される第1縦枠と、前記第2縦端面に沿って配置される第2縦枠と、前記第1横端面に沿って配置される第1横枠と、前記第2横端面に沿って配置される第2横枠とを含み、前記桟部材は、前記第1縦枠と前記第2縦枠の高さ方向中途部間または前記第1横枠と前記第2横枠の幅方向中途部間を繋ぐよう、前記パネル部材の表面上に延設されている構成としてもよい。
【0133】
前記態様2によれば、パネル部材の表面上に、横方向に桟部材を配置することができる。
【0134】
本発明の態様3に係る間仕切構造は、前記態様2において、前記固定具が、前記パネル部材の表面に貼り付けられる貼付部を含む構成であってもよい。
【0135】
前記態様3によれば、前記貼付部をパネル部材の表面に貼り付けることによって、桟部材を後付けで固定することができる。
【0136】
本発明の態様4に係る間仕切構造は、前記態様2または3において、前記第1縦枠および前記第2縦枠または前記第1横枠および前記第2横枠には、前記桟部材を位置決めする位置決め部が設けられている構成としてもよい。
【0137】
前記態様4によれば、桟部材の位置ずれを防ぐことができる。
【0138】
本発明の態様5に係る間仕切構造は、前記態様4において、前記位置決め部は、前記桟部材の両端部のうちの一方の端部に設けられた第1穴部に挿入可能なダボピンと、前記両端部のうちの他方の端部に設けられた第2穴部に挿入可能なダボピンと、を含む構成であってもよい。
【0139】
前記態様5によれば、ダボピンに桟部材を取り付けることができる。
【0140】
本発明の態様6に係る間仕切構造は、前記態様5において、前記桟部材の前記両端部のうちの前記一方の端部には、前記貼付部が設けられている側から、前記第1穴部まで切り欠かれた第1切り欠き部であって、前記第1穴部に挿入可能な前記ダボピンを係合させた状態で、前記貼付部が設けられている側から前記第1穴部まで移動させることができる第1切り欠き部が設けられており、前記桟部材の前記両端部のうちの前記他方の端部には、前記貼付部が設けられている側から、前記第2穴部まで切り欠かれた第2切り欠き部であって、前記第2穴部に挿入可能な前記ダボピンを係合させた状態で、前記貼付部が設けられている側から前記第2穴部まで移動させることができる第2切り欠き部が設けられている構成であってもよい。
【0141】
前記態様6によれば、パネル部材に対して桟部材を簡易に取り付けることができる。
【0142】
本発明の態様7に係る間仕切構造は、前記態様1または2において、前記固定具が、前記桟部材の両端部のそれぞれ端部に取り付けられ、前記枠部材における前記パネル部材を挟んで対向する箇所にそれぞれ設けられた被掛止部に掛止する掛止部を含む構成であってもよい。
【0143】
前記態様7によれば、被掛止部に対する掛止部の係止により、桟部材を後付けで固定することができる。
【0144】
本発明の態様8に係る間仕切構造は、前記態様7において、前記桟部材は、前記パネル部材の表面に向いて開口した開口部を含む、長手方向に沿った溝状の中空部分が設けられており、前記掛止部は、前記溝状の中空部分に嵌合する構成となっていてもよい。
【0145】
前記態様8によれば、桟部材を掛止部に簡易に取り付けることができる。
【0146】
〔付記事項2〕
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0147】
1A、1B、1C、1D、1E、1F、1G:間仕切構造
2、2a、2b、2c、2d、2e、2f、2g:パネル部材
2zi:第1縦端面 3:地レール 4:枠部材 5:天レール
5’:引戸用の天レール 6、6A:横桟(桟部材)
6c:第1切り欠き部、第2切り欠き部 6i:第1対向面(一方の端部)
6ii:第2対向面(他方の端部) 10a、10b:内面
10sa、10sb:隣接領域 10u:凸部 41:下枠
41a:パネル凹溝 42:上枠 43:縦枠
43i:第1縦枠 43ii:第2縦枠
44:パネル保持部材 45:被係合部
47a:係合部 47b:接触部
66a:位置決め部(ダボピン) 100:間仕切機構
210:貼付部(固定具) 411、411a、411b:化粧材
411s、411t:化粧材端部 430:被掛止部
430a:第1被掛止部 430b:第2被掛止部
605:掛止部(固定具) 607:第1掛止部
609:第2掛止部
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