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特開2024-137783温度依存型スイッチを組み立てる方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024137783
(43)【公開日】2024-10-07
(54)【発明の名称】温度依存型スイッチを組み立てる方法
(51)【国際特許分類】
   H01H 11/00 20060101AFI20240927BHJP
   H01H 37/52 20060101ALI20240927BHJP
   H01H 37/54 20060101ALI20240927BHJP
【FI】
H01H11/00 U
H01H37/52 A
H01H37/54 D
【審査請求】有
【請求項の数】15
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024036747
(22)【出願日】2024-03-11
(31)【優先権主張番号】10 2023 107 381.8
(32)【優先日】2023-03-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(71)【出願人】
【識別番号】523245171
【氏名又は名称】ホフセス, マルセル ペー.
(74)【代理人】
【識別番号】110000556
【氏名又は名称】弁理士法人有古特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ホフセス, マルセル ペー.
【テーマコード(参考)】
5G023
5G041
【Fターム(参考)】
5G023CA17
5G023CA21
5G023CA50
5G041AA14
5G041DA14
5G041DB01
5G041DC04
(57)【要約】      (修正有)
【課題】スイッチの内側に配置された温度依存型スイッチング機構を損傷させない。
【解決手段】本発明は、温度依存型スイッチを組立てる方法であって、(i)内部に第1の電極及び第2の電極と温度依存型スイッチング機構が配置されたスイッチハウジングを配備する工程であって、該スイッチング機構は、応答温度未満が想定されて、スイッチング機構が第1の電極及び第2の電極との間に導電性接続が確立される閉塞状態と、応答温度以上が想定されて、スイッチング機構が導電性接続を切断する開放状態との間で、温度に依存して切り替わるように構成された工程と、(ii)スイッチング機構を応答温度以上の温度に加熱して、スイッチング機構を開放状態にする工程と、(iii)スイッチング機構が開放状態にある間に、第1の外部端子を、第1の電極または第1の電極に電気的に接続された部分に、熱を加えて材料ロック接合することにより取り付ける工程とを備える。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
温度依存型スイッチ(10)を組み立てる方法であって、
(i) 内部に第1の電極及び第2の電極(50,52)と温度依存型スイッチング機構(14)が配置されたスイッチハウジング(12)を配備する工程であって、該スイッチング機構(14)は、応答温度未満が想定されて、スイッチング機構(14)が第1の電極及び第2の電極(50,52)との間に導電性接続が確立される閉塞状態と、応答温度以上が想定されて、スイッチング機構(14)が導電性接続を切断する開放状態との間で、温度に依存して切り替わるように構成された工程と、
(ii) スイッチング機構(14)を応答温度以上の温度に加熱して、スイッチング機構(14)を開放状態にする工程と、
(iii)前記スイッチング機構(14)が開放状態にある間に、第1の外部端子(74)を、前記第1の電極(50)または前記第1の電極(50)に電気的に接続された部分に、熱を加えて材料ロック接合することにより取り付ける工程とを備える、方法。
【請求項2】
第1の外部端子(74)を材料で接合して接続することによって取り付けることは、はんだ付け工程または溶接工程を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記スイッチハウジング(12)及びその内部に配置された前記スイッチング機構(14)を外部熱源によって加熱することによって、前記スイッチング機構(14)が、前記応答温度以上の温度に加熱される、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記スイッチング機構(14)が加熱される温度が100℃より高い、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記スイッチハウジング(12)及びその内部に配置された前記スイッチング機構(14)が自動化された方法で、加熱部(70)を通って、前記スイッチング機構(14)が、応答温度以上の温度に加熱される、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
第1の外部端子(74)の材料ロック接合による取り付けは、加熱部(70)を通過した後、自動化された方法で実行される、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
更に、
(iv) 熱を印加した材料ロック接合により、第2の外部端子(66)を第2の電極(52)に、又は第2の電極(52)に電気的に接続された部分に、付着する工程を備える、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
工程(iv)は、工程(ii)の前に実行される、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記スイッチハウジング(12)は、下部(16)と、前記下部(16)を閉じて、前記下部(16)から電気的に絶縁されたカバー部(18)とを有し、前記カバー部(18)は、少なくとも一部が導電性材料からなり、前記第1の電極(50)は、前記カバー部(18)上に配置される、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記第1の電極(50)は、スイッチハウジング(12)の内部からカバー部(18)を通って外側に延びる接触部(48)を備える、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
工程(i)-(iii)が複数の温度依存型スイッチ(10)に対して繰り返され、工程(i)-(iii)が実行される間に、複数の温度依存型スイッチ(10)のスイッチハウジング(12)が共通のコンベヤベルト(56)に固定される、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記コンベヤベルト(56)が、複数の受け部(58)を備え、各受け部に前記複数の温度依存型スイッチ(10)のスイッチハウジング(12)の1つが固定され、前記複数の受け部(58)の各々が接続片(62)を備え、該接続片は夫々のスイッチハウジング(12)の第2の電極(52)に電気的に接続され、且つ接続片に前記第2の外部端子(66)が熱の付与による材料ロック接合によって取り付けられた、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記温度依存型スイッチング機構(14)が、バイメタル部分(30)を備える、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記温度依存型スイッチング機構(14)が、バイメタル部分(30)と相互作用するばね部分(32)を備える、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記バイメタル部分(30)は、温度依存型のバイメタルのスナップ動作ディスクであり、前記ばね部分(32)は、温度に依存しないスナップ動作ばねディスクである、請求項14に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、温度依存型スイッチを組み立てる方法に関する。
【背景技術】
【0002】
多数の温度依存型スイッチが、一般的に既に知られている。例示的な温度依存型スイッチは、ドイツ特許公開公報10 2019 110 448号に開示されている。
【0003】
このような温度依存型スイッチは、デバイスの温度を監視するために公知の方法で主に使用される。この目的のために、スイッチは、保護されるべきデバイスと、例えばその外面の1つを介して熱的に接触させられ、その結果、保護されるべきデバイスの温度はスイッチ内部に配置されたスイッチング機構の温度に影響を与える。
【0004】
スイッチは、典型的には、接続ケーブルを介して保護されるデバイスの供給回路に電気的に直列に接続され、その結果、保護すべきデバイスの供給電流がスイッチング機構の応答温度以下でスイッチに流れる。
【0005】
このような温度依存型スイッチは、温度依存型スイッチング機構を備え、該温度依存型スイッチング機構はスイッチハウジング内に配置され、その温度に応じて、スイッチの2つの電極間の導電性接続を開閉する。より正確には、温度依存型スイッチング機構は、温度に依存するような方法で、閉塞状態と開放状態を切り替えるように構成され、閉塞状態ではスイッチング機構は応答温度以下が想定され、スイッチング機構は2つの電極間の導電性接続を確立し、開放状態ではスイッチング機構は応答温度を超えると想定され、スイッチング機構は導電性接続を遮断する。
【0006】
「電極」という用語は、この点において最も一般的な方法で解釈されるべきである。これは、スイッチを保護すべき電気的デバイスに接続する役割を果たす電気的接点であり、またはスイッチのそのような外部端子と電気的に導通する電気的接点である。これらの電極は、スイッチハウジングの外部から内部に導かれて、スイッチハウジングに固定されるか、またはスイッチハウジング自体の一部によって形成される。
【0007】
上記の温度依存型スイッチング機能を可能にするために、スイッチハウジングの内側に配置された温度依存型スイッチング機構は、通常、応答温度に達するとその低温状態からその高温状態に急激に変形するバイメタル部分を備え、それによってスイッチハウジングに対して移動可能な要素上に配置された可動の接触部を固定の接触部から、持ち上げて外す。固定の接触部は、2つの電極のうちの1つに接続され、一方、可動の接触部は、バイメタル部分と、またはバイメタル部分に割り当てられたばね部分との何れかと相互作用する。
【0008】
また、温度依存型スイッチング機構の可動の要素が接触ブリッジとして構成され、これがバイメタル部分によって担持され、2つの電極間の電気的接続を直接確立する構造も知られている。このような方法で構成されたスイッチング機構を有する温度依存型スイッチが、例えば、ドイツ特許公開公報197 08 436号に開示されている。
【0009】
上述の2つの構成タイプにおいて、バイメタル部分は、好ましくは、バイメタルディスクとして構成され、低温状態において、好ましくは、スイッチング機構内で力を受けずに存在する。ばね部分は、スナップ動作ばねディスクとして構成されていることが好ましいが、バイメタル部分と機械的に結合されている。ばね部分は、スイッチハウジング内にクランプされ、材料結合によってスイッチハウジングに接続されるか、またはスイッチハウジング内に挿入される。
【0010】
しかしながら、原理的には、ばね部分、特に、このような温度依存型スイッチのより費用対効果の高い変形例の場合には、完全に省くことも可能である。このような場合、ばね部分の機能はバイメタル部分によって引き継がれる。このタイプの例示的な温度依存型スイッチは、ドイツ実用新案公報20 2009 012 616号に開示されている。
【0011】
温度依存型スイッチング機構の構成形式にかかわらず、そのような温度依存型スイッチは、典型的には、電気供給ラインまたは2つの電極に固定された接続部分を介して保護されるデバイスに電気的に接続される。原則として、可撓性の接続ストランド、剛性の接続ラグ又は接続ケーブルは、材料接続で直接電極に接続される。ストランド、端子ラグ又はケーブルは、多くの場合、先行技術から公知のスイッチにはんだ付け又は溶接される。
【0012】
しかしながら、供給ラインまたは接続部分のはんだ付け又は溶接は、多くの点で問題があることが証明されている。
【0013】
一般的に使用されるはんだ付け工程は自動化が難しく、特に鉛を含むはんだと使用される追加のはんだ付けフラックスのため環境に優しいものではない。加えて、冷えたはんだ接合部が発生することもあり、これは絶対に避けなければならない。
【0014】
したがって、供給ラインまたは接続部分の改良された材料ロック接続は、原理的には溶接接続を介して実現することができるが、これらもまた種々の欠点を有する。特に、一般的な溶接工程は環境を汚染し、また時間とコストがかかる。更に、このような溶接工程では、スイッチがかなり加熱され、溶接によって温度依存型スイッチング機構のスイッチング動作が誘発される可能性があり、これは一般的には望ましくない。
【0015】
出願人が実施した試験では、端子ラグ又はストラッドワイヤをスイッチハウジングにはんだ付け又は溶接したところ、その工程で発生する熱によって、温度依存型スイッチング機構が相互に作用するスイッチハウジング内部の固定した接触部が、該接触部に割り当てられた電極から剥離することもあることが示された。
【0016】
また、熱発生により、温度依存型スイッチング機構の固定した接触部及び可動の接触部は、望ましくないことに一緒に融合するか、少なくともその幾何学的形状が変化したりして、予め組み立てられたスイッチがもはや切り替わらないか、少なくとも確実に切り替わらないこともある。
【0017】
さらに、熱の発生は、バイメタル部分及び/又はばね部分が影響を受けることにつながり、その結果、望ましくないことに、スイッチング機構の必要な切り替え特性が変化する。
【0018】
最悪の場合では、これがすべてスイッチの全機能の故障につながる可能性がある。
【0019】
スイッチハウジング内部で発生する熱は、スイッチハウジングが金属製で、供給ケーブル又は接続部分がスイッチハウジングに直接溶接又ははんだ付けされている場合、特に顕著である。金属の非常に良好な熱伝導特性のため、これは、特にスイッチハウジング内部の強い熱発生をもたらす。これは通常、スイッチング機構がハウジング内に既に取り付けられた後、又はハウジングが閉じられた後、即ち、スイッチ自体が半完成要素として既に存在してから、供給ライン又は接続部分がハウジングにのみ取り付けられるので、なおさら重要である。このように、スイッチ内部で発生する熱が上記のような損傷をもたらすかどうかは限られた範囲で、あるいは少なくとも大変な努力を払ってしかチェックできない。
【0020】
これを防止するために、供給ライン又は接続部分は、即ち、温度依存型スイッチング機構が設置される前に、しばしばスイッチハウジングに前もって固定される。しかし、これには様々な欠点もある。一方では、スイッチング機構がスイッチハウジング内に設置された場合、供給ライン/接続部品が「邪魔になる」ので、それは、組み立て中のスイッチの取り扱いをより困難にする。さらに、封止されたスイッチハウジングを達成するためには、最初にスイッチング機構をスイッチハウジングに挿入し、スイッチハウジングを封止し、次に供給ラインを取り付けるか、または接続部分をスイッチハウジングに接続することが容易である。
【0021】
このような供給ラインの取り付けや、温度依存型スイッチング機構の設置後のスイッチハウジングへの接続部分を可能にし、かつ、スイッチハウジングにおける上記のような望ましくない熱発生の問題を回避するために、冒頭に述べたドイツ特許公開公報10 2019 110 448号は、超音波溶接によってスイッチハウジングに供給ライン又は接続部分を取り付けることを提案する。従来の溶接法と比較して、超音波溶接は著しく少ない熱しか発生しない。このようにして、上述した問題の大部分を防ぐことができることが示されている。しかしながら、超音波溶接工程の使用は、非常に特殊な溶接工具が必要とされるので、比較的高価である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0022】
そこで、本発明の目的は、上述した課題を克服した、温度依存型スイッチを組み立てるための改良された方法を提供することである。特に本発明の方法は、外部端子をスイッチに安全かつ持続的に取り付け、それによってスイッチの内側に配置された温度依存型スイッチング機構を損傷することがないことを可能にすることを意図している。
【課題を解決するための手段】
【0023】
本発明によれば、以下の工程からなる温度依存型スイッチの製造/組立方法により、この課題を解決する。
(i) 内部に第1の電極及び第2の電極と温度依存型スイッチング機構が配置されたスイッチハウジングを配備する工程であって、該スイッチング機構は、応答温度未満が想定されて、スイッチング機構が第1の電極及び第2の電極との間に導電性接続が確立される閉塞状態と、応答温度以上が想定されて、スイッチング機構が導電性接続を切断する開放状態との間で、温度に依存して切り替わるように構成される工程と、
(ii) スイッチング機構を応答温度以上の温度に加熱して、スイッチング機構を開放状態にする工程と、
(iii) 前記スイッチング機構が開放状態にある間に、第1の外部端子を、前記第1の電極または前記第1の電極に電気的に接続された部分に、熱を加えて材料ロック接合することにより取り付ける工程。
【0024】
このように、本発明に係る方法では、スイッチング機構を最初にスイッチハウジング内に設置し、次に熱を加える(例えば、はんだ付け又は溶接によって)材料ロック接合によって、半完成品として予め製造されたスイッチに第1の外部端子を取り付けることのみが提案される。
【0025】
しかしながら、本出願人は、それによって発生する熱のためにスイッチハウジングの内部に配置されたスイッチング機構に生じ得る上述の有害な影響は、第1の外部端子が取り付けられる前に、スイッチング機構をスイッチング機構の応答温度以上の温度にすべく追加的に加熱することによって、意外にも低減され得るか、あるいは完全に回避され得ることを認識した。
【0026】
このスイッチング機構の加熱は、前もってスイッチング機構を意図的に開放状態にすることにつながる。これは、2つの電極間の導電性接続を遮断するだけでなく、スイッチング機構によって生じる2つの電極間の熱伝導性の接続も遮断する。その結果、第1の外部端子を材料ロック接合によって取り付けたときに発生する熱は、温度依存型スイッチング機構のデバイスに損傷効果をもはや及ぼさない、何故ならスイッチング機構は、閉塞状態とは異なり、開放状態にあって、その構成要素が互いに押圧されていないからである。
【0027】
従って、第1の外部端子が取り付けられる前に、通常スイッチング機構に設けられる可動の接触部は、既に固定の接触部から持ち上げられ、これに対して、可動の接触部はスイッチング機構の閉塞状態で静止している。そのため、固定の接触部と可動の接触部の間の直接の熱伝導は排除される。従って、第1の外部端子を第1の電極に取り付ける際に発生する熱により、スイッチング機構の可動の接触部が固定の接触部や第1の電極と融着または溶着することも不可能である。
【0028】
さらに、スイッチング機構の壊れやすいデバイス(例えば、バイメタル部分及びばね部分)は、通常、第1の外部端子の接合点から更に離れているか、またはスイッチング機構の開放状態にて、スイッチング機構の閉塞状態よりも第1の電極からさらに離れている。したがって、スイッチング機構の壊れやすいデバイスは、本発明によるスイッチング機構の事前の加熱によって材料ロック接合中に発生する熱から効果的に保護され、その間、スイッチング機構は開放状態にされる。
【0029】
さらに、本発明に係る方法は、第1の外部端子の取り付け時に熱の発生によって生じうる、スイッチング機構の望ましくないスイッチング動作も効果的に防止するという利点を有する。これは、スイッチング機構が、この時点で既に開放状態にあり、かつまた、第1の外部端子の取り付け時に更なる熱入力によって、この開放状態に留まるからである。
【0030】
このように、上述の課題は完全に解決されている。
【0031】
また、熱を加えることによる材料ロック接合による第1の外部端子の取り付けは、はんだ付け工程又は溶接工程を含むことを特徴とする。
【0032】
スイッチング機構は、この工程の間、すでにその開放状態にあり、それによって、上述のように、スイッチハウジングの内部に導入される熱は、もはやスイッチング機構に何ら損傷を与える影響を与えないので、従来のはんだ付け及び溶接工程は、本発明によれば、低コストで挿入することができる。これらの材料ロック接合工程を自動化することができ、更なるコストでの優位性に繋がる。
【0033】
更なる改良例では、スイッチング機構は、スイッチハウジング及びスイッチハウジング内部に配置されたスイッチング機構を外部熱源によって加熱することによって、応答温度以上の温度に加熱される。
【0034】
したがって、スイッチハウジングの内部に配置されたスイッチング機構は、外部から間接的に加熱される。この外部からの加熱は、スイッチング機構の規則的なスイッチング動作につながり、スイッチング機構自体に何ら損傷を生じさせない。外部熱源による加熱は、比較的低いエネルギー消費で、費用対効果が高く、自動化された方法が可能である。
【0035】
方法の工程(ii)において、スイッチング機構が過熱される温度は、100℃よりも高いのが好ましい。スイッチング機構は、方法の工程(ii)で150℃より高い温度に加熱されるのが特に好ましい。
【0036】
これにより、方法の工程(iii)を実行する前に、温度依存型スイッチング機構が間違いなく開放状態になることが保証される。
【0037】
更なる改良例において、スイッチハウジング及びその内部に配置されたスイッチング機構を加熱部を介して自動化された態様で通過させることにより、スイッチング機構を応答温度以上の温度に加熱することが好ましい。
【0038】
このような加熱部は、例えば、スイッチハウジングが自動的に通過する加熱トンネルとして構成される。このようにして、スイッチハウジングは連続的に、したがって無害に、加熱されることができる。このような加熱部は、自動化された生産ラインや組立ラインにも無理なく組み込むことができる。
【0039】
また、第1の外部端子の熱印加による材料ロック接合による取付けは、加熱部を通過した後に自動的に行うことが好ましい。
【0040】
更なる改良例において、本発明による方法は、(iv)熱印加による材料ロック接合により、第2の外部端子を第2の電極に、または第2の電極に電気的に接続された部分に、取り付ける工程をさらに含む。
【0041】
この更なる工程(iv)は、工程(ii)の前、すなわち、外部からの加熱によってスイッチング機構がその開放状態になる前に行うことができる。このことは、特に、第2の外部端子の材料ロック接合の際に発生する熱が、スイッチハウジング内部に配置されたスイッチング機構にあまり大きな損傷効果を及ぼさない場合に可能である。
このことは、特に、第2の外部端子がスイッチング機構から離れたスイッチ上の箇所に取り付けられている場合、及び/又はスイッチング機構と直接熱的に接触していない場合に当て嵌まる。
【0042】
しかしながら、この種の改良例は、2つの電極がスイッチハウジングの反対側に配置されるスイッチにとっては特に有利である。この場合、スイッチング機構の壊れやすい部品は、開放状態よりも閉塞状態で第2の電極からの距離が大きく、一方、開放状態では、閉塞状態よりも第1の電極からの距離が大きいことが多い。
【0043】
スイッチング機構が閉塞状態にある間に、第2の外部端子が第2の電極又は第2の電極に接続されている要素に取り付けられており、且つスイッチング機構がその開放状態にされた後に、第1の外部端子が第1の電極又は第1の電極に接続されている要素に取り付けられれば、スイッチング機構の壊れやすい部品は、両接合工程中に夫々の接合点からできるだけ離れている。このように、2つの接合工程中に発生する熱は、スイッチング機構の壊れやすい部品にできるだけ悪影響を及ぼさない。
【0044】
しかし、スイッチの構造や、その内部にあるスイッチング機構の構造によっては、両方の接合工程、すなわち、両方の外部端子の取り付けが、工程(ii)の後、すなわち、スイッチング機構が既に開放状態にある時点で行われることも有利である。
【0045】
更なる改良例において、スイッチハウジングは、下部と、該下部を閉塞し、該下部と電気的に絶縁されたカバー部とを有し、カバー部は、少なくとも一部が導電性材料からなり、第1の電極は、カバー部に配置される。
【0046】
この改良例において、スイッチハウジングのカバー部は金属製であることが好ましい。従って、方法の工程(ii)の間に接合工程中に発生する熱は特に高く、本発明に係る方法は特に有利な効果を有する。
【0047】
下部は、導電性材料、例えば金属で構成することもできる。スイッチハウジングの内側とは反対を向いているカバー部の外側と、スイッチハウジングの内側を向いている下部の外側とを、スイッチの外部端子の接点接続として用いることができる。したがって、カバー部及び下部は、それ自体、スイッチの接続電極を形成することができる。
【0048】
第1の電極は、スイッチハウジングの内側からカバー部を通って外側に延びる接触部を備えることができる。従って、この接触部は、内側に第1の電極を形成し、外側に第1の外部端子用の接触面を含む、ピアシング接触又はシュートスルー接触のタイプとすることができる。このような場合、方法の工程(ii)の間に接合点と第1の電極との間に生じる熱伝導は特に高く、この場合、本発明によれば既にスイッチング機構が予め開放状態になっていれば特に有利である。
【0049】
更なる改良例において、工程(i)-(iii)を構成する方法は、複数の温度依存型スイッチに対して繰り返され、工程(i)-(iii)が実行される間に、複数の温度依存型スイッチのスイッチハウジングが共通のコンベヤベルトに固定される。
【0050】
これにより、スイッチの自動組み立てが可能になる。
【0051】
好ましくは、コンベヤベルトは、複数の受け部を備え、これらの受け部の夫々に、複数の温度依存型スイッチのスイッチハウジングの1つが固定されており、複数の受け部の夫々は、夫々のスイッチハウジングの第2の電極に電気的に接続され、かつ、熱を加えることによる材料ロック接合によって第2の外部端子が取り付けられた接続片を備える。
【0052】
この接続片は、第2の外部端子を取り付ける非常に簡単な方法を可能にする。したがって、好ましくはリング形状である、コンベヤベルト上に設けられた受け部は、スイッチを輸送するためだけでなく、第2の外部端子を個々のスイッチに取り付けるための接合工程を簡単にするためにも使用される。
【0053】
更なる改良例において、温度依存型スイッチング機構はバイメタル部分を含む。
【0054】
本発明の文脈では、バイメタル部分は、熱膨張係数の異なる2つ、3つ又は4つの分離不能に接続された部品からなる多層で、活性のシート状のデバイスと理解される。金属または金属アロイの個々の層の接続は、物質的または積極的にロックされ、例えば圧延によって達成される。
【0055】
このようなバイメタル部分は、その低温状態における第1の幾何学的構造と、その高温状態における第2の幾何学的構造を備え、両構造の間で、温度に応じてヒステリシス的に切り替わる。応答温度を超えて、または、そのリセット温度未満に温度が変化すると、そのようなバイメタル部分は、他の構造に跳ねるように変化する。
【0056】
更なる改良例において、温度依存型スイッチング機構は、バイメタル部分と相互作用するばね部分を備える。
【0057】
バイメタル部分は、温度依存型のバイメタルのスナップ動作ディスクであるのが好ましい。ばね部分は、温度に依存しないスナップ動作ばねディスクであることが好ましい。
【0058】
本発明の更なる特徴及び利点は、添付の図面及び以下の説明から明らかである。
【0059】
なお、上記の特徴及び後述する特徴は、本発明の範囲を離れることなく、各場合で示される組合せのみならず、他の組合せにおいても、単独でも使用することができるものと理解されたい。
【図面の簡単な説明】
【0060】
本発明の一実施形態が添付の図面内で示され、以下の記載においてより詳細に説明される。
図1】本発明に従った方法を用いて組み立てられた温度依存型スイッチの概略的な断面図であり、スイッチは低温状態である。
図2図1に示すスイッチの概略的な断面図であり、スイッチは高温状態である。
図3】幾つかの温度依存型スイッチを備えたコンベヤ又は組立ベルトであり、実施形態に従って。本発明に従った方法を概略的に示す。
図4図3に示すコンベヤベルトの概略的な平面図であり、温度依存型スイッチがその中に挿入されている。
図5】本発明に従った方法の工程を示す簡略化されたフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0061】
図1及び図2は、本発明による方法で組み立てることができる例示的な温度依存型スイッチを示す。このスイッチは、全体として符号10で表される。
【0062】
図1にスイッチ10の低温状態を示す。図2にスイッチ10の高温状態を示す。
【0063】
図1及び図2に示すスイッチ10は、本発明による方法で組み立てることができる様々な可能な温度依存型スイッチの1つの例にすぎないことが理解される。しかしながら、本発明に係る製造方法又は組立方法は、原則として、図1及び図2に示されるスイッチ10とは異なる構成を有する他の様々な温度依存型スイッチにも使用することができる。しかしながら、図1及び図2に示されるスイッチ10は、このような温度依存型スイッチの基本的な構造及び機能を説明するために、可能な温度依存型スイッチの例として以下で説明される。
【0064】
スイッチ10はスイッチハウジング12を備え、その内部には温度依存型スイッチング機構14が配置されている。スイッチハウジング12は、ポット状の下部16とカバー部18とを含み、このカバー部は、下部16の折り曲げられた、またはフランジを付けられた上縁20によって下部16に保持されている。
【0065】
図1及び図2に示すスイッチ10の例では、下部16及びカバー部18の両方が、導電性材料、好ましくは金属で作られている。下部16とカバー部18との間には絶縁箔22が配置されている。絶縁箔22は、カバー部18からの下部16の電気的絶縁を提供する。同様に、絶縁箔22は、外側から液体または汚染物がスイッチハウジング12の内部に入るのを防止する機械的シールを提供する。
【0066】
この例では下部16及びカバー部18は夫々導電性材料からなるので、保護すべき電気的デバイスへの熱接触は、それらの外面を介して行うことができる。外面はまた、スイッチ10の電気的な外部端子としても機能する。例えば、カバー部18の外面24上のスイッチ10に第1の電気的な外部端子を取り付け、下部16の外面26に第2の電気的な外部端子を取り付けることができる。
【0067】
図1及び図2に示すスイッチ10の例では、カバー部18の外側にさらに絶縁層28が配置されている。
【0068】
スイッチング機構14は、下部16とカバー部18との間でクランプされる。スイッチング機構14は、バイメタル部分30と、ばね部分32と、可動の接触部34とを備える。
【0069】
バイメタル部分30は、その内部に中央開口を備えた温度依存型のバイメタルのスナップ動作ディスクを備え、バイメタルのスナップ動作ディスクは、可動の接触部34上を滑る。
【0070】
ばね部分32は、温度に依存しないスナップ動作ばねディスクを備え、このばねディスクは、また、その内部に中心開口を備えた可動の接触部34の上に、しかし、反対側の底面から嵌め込まれる。このようにして、2つのスナップ動作ディスク30、32は、両側から可動の接触部34上に嵌め込まれる。
【0071】
図1に示すスイッチ10の低温状態では、スナップ動作ばねディスク32は、可動の接触部34の円周環状カラー38に下からその内縁領域36を押し付けることによって、可動の接触部34を下から支持する。ここで、スナップ動作ばねディスク32は、下部16の内側ベース44上の外側の周方向縁部42で支持されている。
【0072】
スイッチ10のこの状態では、バイメタルのスナップ動作ディスク30の内側縁部領域40は、可動の接触部34のこのカラー38上に、反対側の上側から自由に載置されるのが好ましい。バイメタルのスナップ動作ディスク30の外周縁46は、ハウジング12の内部に自由に垂れ下がっている。このタイプのスイッチ10では、このようにバイメタルのスナップ動作ディスク30は、低温状態でスイッチハウジング12内にしっかりとクランプされることなく、ほとんど力を加えることなく収納される。
【0073】
図1に示すスイッチ10の低温状態では、温度依存型スイッチング機構14は、可動の接触部34をカバー部18上に配置された固定の接触部48に押し付けることによって、スイッチ10の2つの電極50、52間に導電性接続を確立する。スイッチ10の低温状態において可動の接触部34が固定の接触部48に押し付けられる接触圧力は、スナップ動作ばねディスク32によってスイッチ10内にもたらされる。
【0074】
スイッチハウジング12の部分は、ここでは電極50、52として機能し、その間で温度依存型スイッチング機構14は、スイッチ10の低温状態において導電性接続を確立する。より正確には、本明細書に示されているスイッチ10では、固定の接触部48は、第1の電極50として機能し、スイッチハウジング12の下部16、又は下部16の内側底部44は、第2の電極52として機能する。
【0075】
図1に示されたスイッチ10の低温状態から開始して、保護されるべきデバイスの温度、したがって、スイッチ10及びスイッチ内に配置されたバイメタルのスナップ動作ディスク30の温度が、バイメタルのスナップ動作ディスク30の応答温度に対応するスイッチング機構14の応答温度にまで上昇、又はこの応答温度を超えて上昇する場合、バイメタルのスナップ動作ディスク30は、図1に示される凸状の低温構成から、図2に示される凹状の高温構成にスナップ(snap)する。
このスナップ動作の間、バイメタルのスナップ動作ディスク30は、その外周縁46がカバー部18の底側54に支持される。その中心又はその内側の縁部領域40では、バイメタルのスナップ動作ディスク30が可動の接触部34を下方に押し、可動の接触部34を固定の接触部48から持ち上げる。その結果、スナップ動作ばねディスク32は、その中心部で同時に下方に曲がり、その結果、スナップ動作ばねディスク32は、図1に示されるその第1の幾何学的構成から、図2に示されるその第2の幾何学的構成に跳ねるように動く(snap over)。スイッチング機構14を介して以前に確立されたスイッチ10の2つの電極50、52間の導電性接続は、したがって、遮断される。
【0076】
このように温度依存型スイッチング機構14は、温度依存型の方法で、2つの電極50、52間の導電性接続を確立し、切断するように構成される。バイメタルのスナップ動作ディスク30の応答温度未満では、スイッチング機構14は、図1に示されるその低温状態にあり、2つの電極50、52間の導電性接続を確立する。バイメタルのスナップ動作ディスク30の応答温度を超えるとすぐに、バイメタルのスナップ動作ディスク30は、スイッチング機構14を図2に示される高温状態になる。この状態では、2つの電極50、52間の導電性接続が遮断される。
【0077】
図5は、本発明による、このような温度依存型スイッチ10の製造/組立のための工程を、簡略化されたフローチャートの形式で概略的に示す。第1の工程S101では、スイッチハウジング12がその内部に配置されたスイッチング機構14とともに配備される。この第1の工程S101は、図1及び図2に示すスイッチ10の組み立て状態を生成するために、スイッチング機構14をスイッチハウジング12内に挿入し、スイッチハウジング12を閉塞する工程を含む。
【0078】
続いて、工程S102において、スイッチング機構14をバイメタルのスナップ動作ディスク30の応答温度を超える温度に意図的に加熱し、スイッチング機構14を図2に示す開放状態にする。このスイッチング機構14の開放状態では、工程S103において第1の外部端子がスイッチ10の第1の電極50に固定される。
【0079】
図3は、自動組立の例を用いたこの組立工程の手順を模式的に示しており、複数のこのような温度依存型スイッチ10が、可動のコンベヤベルト56上に次々に取り付けられている。スイッチハウジング12をその内部に配置したスイッチング機構14とともに配備する第1の方法の工程S101は、図3には明示的に示されていないが、これは従来の自動式または手動式の方法で実現できるからである。図3は特に、方法の工程S102及びS103の間の組立工程を可視化している。
【0080】
図3に概略的に示す組立工程において、スイッチ10がスリップしたり紛失したりするのを防止するために、夫々のスイッチハウジング12を備えた個々のスイッチ10がコンベヤベルト56に個々に固定される。スイッチ10は、材料ロック方式でコンベヤベルト56に固定されているのが好ましい。この目的のために、コンベヤベルト56は、特に図4に見られるように、複数の受け部58を備え、コンベヤベルト56は、上方からの平面図で示されており、スイッチ10が挿入されていない。
【0081】
受け部58は、スイッチ10が上方から挿入される環状の受け部である。受け部58は、スイッチハウジング12の下部16の直径に適合されるのが特に好ましい。図1及び図2に示すように、各スイッチ10の下部16は、底側に凹んだ周方向の肩部60を備え、この肩部の中に環状の受け部58が嵌合され、好ましくはこれにはんだ付け又は溶接される。
【0082】
加えて、受け部58の各々は、以下に詳しく説明するように、夫々のスイッチ10の第2の外部端子を取り付けるのに本質的に役に立つ接続片62を備える。
【0083】
組立工程の間、コンベヤベルト56は、矢印64の方向に移動し、それにより、コンベヤベルト56に固定されたスイッチ10は、以下に説明する個々の組立工程を通過する。
【0084】
第1に、ケーブルラグとして設けられた第2の外部端子66と、接続ラグ、接続ケーブルまたはストランドワイヤが、導電するようにスイッチ10の第2の電極52に接続される。このために、第2の外部端子66は、接続片62に溶接又ははんだ付けされ、これが下部16又は第2の電極52に固定されている。これは、第1の溶接ガン68によって図3に模式的に示される。
【0085】
スイッチ10の低温状態では第2の外部端子66が取り付けられる。これは、スイッチング機構14の可動の接触部34と、第2の外部端子66が取り付けられている溶接点との間に、可能な限り最大の距離が維持されるという利点を有する。可動の接触部34が固定の接触部48と融着する危険性は、それによって発生する熱によって、最小限に抑えられる。
【0086】
次に、スイッチ10は、外部からの加熱によって高温状態にされ、このとき、夫々のスイッチング機構14は、図2に示される開放状態になる。これは、この場合では、スイッチ10を加熱トンネルまたは加熱部70に通すことによって行われる。この加熱部70上には、1つ以上の外部熱源72が設けられており、この熱源は、加熱ワイヤによって図3に概略的に図示されている。しかし、熱源72は任意のタイプの熱源、例えば温風熱源、赤外線熱源、誘導熱源などであってもよいことが理解されよう。
【0087】
熱部70内のスイッチは、熱源72によって、スイッチング機構の応答温度を超える温度に連続的に加熱されるのが好ましい。典型的には、この目的のためには、100℃より高い温度までの加熱で十分であり、例えば、150℃から270℃の範囲の温度までの加熱である。
【0088】
加熱部70を通過した後、全てのスイッチ10のスイッチング機構14は、それに応じて、それらの開放状態または高温状態にある。スイッチ10のスイッチング機構14はこの開放状態にあるが、図3の右手縁部に示されるように、ケーブルラグ、接続ストランド、通常のケーブルまたは接続ラグとしても提供される第1の外部端子74は、第1の電極50として機能する固定の接触部48の上面に溶接またははんだ付けされる。この工程は、第2の溶接ガン76によって図3に模式的に示されてい
【0089】
特に図2に見られるように、スイッチング機構14の可動の接触部34は、開放状態において、固定の接触部48から最大距離を有する。さらに、2つの接触部34、48の間には、直接な機械的または熱的接触がない。これにより、第1の外部端子74が取り付けられる際に発生する熱により2つの接触部34,48が互いに融着するおそれが最小限に抑えられる。このようにして、スイッチング機構14の壊れやすい構成要素30、32、34は、スイッチハウジング12内部の極めて高い熱発生によって起こり得る損傷から、可能な限り最善の方法で保護される。
【0090】
本発明による方法は、したがって、温度依存型スイッチの自動組立/製造を可能にし、それは、外部端子74、66の安定で持続可能な取り付けを可能にし、同時に、スイッチ内に設けられた温度依存型スイッチング機構14を、可能な限り最良の方法で保護する。
【0091】
既に述べたように、本発明による組立て方法は、図1及び図2に概略的に示すような温度依存型スイッチ10に適しているだけでなく、同様の/同等のスイッチング特性を有する種々の他の温度依存型スイッチにも適している。
図1
図2
図3
図4
図5
【外国語明細書】