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特開2024-137803温度依存型スイッチ用のケーシング及び封止されたスイッチングデバイス
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024137803
(43)【公開日】2024-10-07
(54)【発明の名称】温度依存型スイッチ用のケーシング及び封止されたスイッチングデバイス
(51)【国際特許分類】
   H01H 37/04 20060101AFI20240927BHJP
   G01K 1/14 20210101ALI20240927BHJP
   G01K 5/68 20060101ALI20240927BHJP
   H01H 37/52 20060101ALI20240927BHJP
   H01H 9/04 20060101ALI20240927BHJP
【FI】
H01H37/04 B
G01K1/14 Z
G01K5/68
H01H37/52 A
H01H9/04 F
【審査請求】有
【請求項の数】15
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024039873
(22)【出願日】2024-03-14
(31)【優先権主張番号】10 2023 107 382.6
(32)【優先日】2023-03-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(71)【出願人】
【識別番号】523245171
【氏名又は名称】ホフセス, マルセル ペー.
(74)【代理人】
【識別番号】110000556
【氏名又は名称】弁理士法人有古特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ホフセス, マルセル ペー.
【テーマコード(参考)】
5G041
5G052
【Fターム(参考)】
5G041AA11
5G041CD13
5G041DA14
5G052AA05
5G052BB10
5G052HB07
(57)【要約】      (修正有)
【課題】気密に封止された方法で、温度依存型スイッチを受け入れるケーシングを提供する。
【解決手段】ケーシング(100)は、金属製の第1のケーシング部分(52)と、第1のケーシング部分(52)に対して気密な封止で電気的に絶縁された接続により固定される金属製の第2のケーシング部分(54)と、第1のケーシング部分(52)と第2のケーシング部分(54)との間に配置されて電気的に絶縁された材料からなる第3のケーシング部分(56)とを備え、第1のケーシング部分(52)と第2のケーシング部分(54)は共に、温度依存型スイッチ(10)のための受け部を形成し、スイッチ(10)は、受け部に挿入されるとその第1の外部端子によって第1のケーシング部分(52)に電気的に接続され、その第2の外部端子によって第2のケーシング部分(54)に電気的に接続される。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
温度依存型スイッチ(10)を気密に封止するように、受け入れるためのケーシング(100)であって、前記温度依存型スイッチ(10)は、第1の外部端子(24)と第2の外部端子(26)との間で導電性接続を確立する閉塞状態と、導電性接続を遮断する開放状態との間を温度に依存するように、切り替えるように構成され、ケーシング(100)は、
金属で作られた第1のケーシング部分(52)と、
前記第1のケーシング部分(52)に対して気密な封止で電気的に絶縁された接続により固定される金属製の第2のケーシング部分(54)と、
前記第1のケーシング部分(52)と前記第2のケーシング部分(54)との間に配置され、電気的に絶縁された材料からなる第3のケーシング部分(56)とを備え、
前記第1のケーシング部分(52)と前記第2のケーシング部分(54)は共に、温度依存型スイッチ(10)のための受け部(62)を形成し、該温度依存型スイッチ(10)は、この受け部に挿入されるとその第1の外部端子(24)によって第1のケーシング部分(52)に電気的に接続され、その第2の外部端子(26)によって第2のケーシング部分(54)に電気的に接続されることを特徴とする、ケーシング(100)。
【請求項2】
前記第1のケーシング部分(52)と前記第2のケーシング部分(54)との間を気密な封止で電気的に絶縁された部分が、ガラス金属シール(60)からなる、請求項1に記載のケーシング。
【請求項3】
ガラス金属シール(60)は、前記第1のケーシング部分(52)、前記第2のケーシング部分(54)及び前記第3のケーシング部分(56)と融合されたガラスを含む、請求項2に記載のケーシング。
【請求項4】
前記第1のケーシング部分(52)が、第2のケーシング部分(54)及び/又は第3のケーシング部分(56)を少なくとも部分的に取り囲む、請求項1に記載のケーシング。
【請求項5】
前記第1のケーシング部分(52)がポット状である、請求項1に記載のケーシング。
【請求項6】
前記第1のケーシング部分(52)は、内側に前記受け部(62)の一部を形成する窪み(68)を備え、該窪み(68)は前記スイッチ(10)が前記受け部(62)に挿入される際に、前記スイッチ(10)の前記第1の外部端子(24)に電気的に接続される、請求項1に記載のケーシング。
【請求項7】
前記第2のケーシング部分(52)及び/又は第3のケーシング部分(56)が環状である、請求項1に記載のケーシング。
【請求項8】
前記第3のケーシング部分(56)は、セラミックスからなる、請求項1に記載のケーシング。
【請求項9】
前記第2のケーシング部分(54)の内径は、第3のケーシング部分(56)の内径に等しい、請求項1に記載のケーシング。
【請求項10】
請求項1乃至9の何れかに記載のケーシング(100)と温度依存型スイッチ(10)とを備えた封止されたスイッチングデバイスであって、
前記温度依存型スイッチ(10)は、温度に依存するような方法で、閉塞状態と開放状態を切り替えるように構成され、閉塞状態では温度依存型スイッチ(10)は第1の外部端子(24)と第2の外部端子(28)間の導電性接続を確立し、開放状態では温度依存型スイッチ(10)は導電性接続を遮断し、温度依存型スイッチ(10)はケーシング(100)の受け部(62)内に配置された、封止されたスイッチングデバイス。
【請求項11】
前記温度依存型スイッチ(10)が温度依存型スイッチング機構(14)及びスイッチハウジング(12)を含み、スイッチング機構(14)はスイッチハウジング(12)内に配置されており、第1の外部端子(24)及び第2の外部端子(26)がスイッチハウジング(12)に配置されている、請求項10に記載の封止されたスイッチングデバイス。
【請求項12】
前記スイッチハウジング(12)は、導電性材料からなる下部(16)と、前記下部(16)を閉塞して前記下部(16)と電気的に絶縁される導電性材料からなるカバー部(18)とからなり、前記第1の外部端子(24)が前記カバー部(18)上に配置され、前記第2の外部端子(26)が前記下部(16)上に配置される、請求項11に記載の封止されたスイッチングデバイス。
【請求項13】
前記スイッチハウジング(12)は、材料ロック方式で前記第2のケーシング部分(54)に接続される、請求項11に記載の封止されたスイッチングデバイス。
【請求項14】
前記ケーシング(100)は、更に金属製の第4のケーシング部分(74)を備え、該第4のケーシング部分(74)は、前記第2のケーシング部分(54)を少なくとも一側部上で閉じ、前記第2のケーシング部分(54)に材料ロック方式で固定される、請求項10に記載の封止されたスイッチングデバイス。
【請求項15】
前記スイッチハウジング(12)は、ばね要素(78)により受け部(62)内にクランプされる、請求項11に記載の封止されたスイッチングデバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、温度依存型スイッチを気密に封止するケーシングに関する。本発明は、さらに、このケーシングと、該ケーシング内に配置された温度依存型スイッチとを備える封止されたスイッチングデバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
例示的な温度依存型スイッチは、ドイツ特許公開公報37 33 693号に開示されている。これはまた、気密に封止された方法で温度依存型スイッチを受け入れるためのケーシングを開示する。
【0003】
このような温度依存型スイッチは、デバイスの温度を監視するために主に公知の方法で使用される。この目的から、保護されるべきデバイスと直接的又は間接的に熱的に接触させ、その結果、保護されるべきデバイスの温度が、スイッチ内部に配置されたスイッチング機構の温度に影響を与える。
【0004】
スイッチは、典型的には、接続ケーブルを介して保護されるべきデバイスの供給回路に電気的に直列に接続され、その結果、保護されるべきデバイスの供給電流は、スイッチング機構の応答温度未満でスイッチを通って流れる。
【0005】
このような温度依存型スイッチは、温度依存型スイッチング機構を備え、該スイッチング機構はスイッチハウジングに封入され、その温度に応じて、スイッチの2つの外部端子間の導電性接続を開放し又は閉塞する、より正確には、温度依存型スイッチング機構は、温度に依存するような方法で、閉塞状態と開放状態を切り替えるように構成され、閉塞状態ではスイッチング機構は応答温度以下が想定され、スイッチング機構は2つの外部端子間の導電性接続を確立し、開放状態ではスイッチング機構は応答温度を超えると想定され、スイッチング機構は導電性接続を遮断する。
【0006】
上記の温度依存型スイッチング機能を可能にするために、スイッチハウジングの内側に配置された温度依存型スイッチング機構は、バイメタル部分を備え、該バイメタル部分は通常、応答温度に達するとその低温状態からその高温状態に急激に変形し、それによってスイッチハウジングに対して移動可能なデバイス上に配置された可動の接触部を固定の接触部から持ち上げて外す。固定の接触部は、通常、スイッチハウジング内部の固定位置に配置され、スイッチの2つの外部端子のうちの1つに電気的に接続され、一方、可動の接触部は、バイメタル部分またはバイメタル部分に関連するバネ部分の何れかを介して相互作用する。
【0007】
特定の用途では、このようなスイッチには特殊な封止を施す必要があり、通常、スイッチの従来のスイッチハウジングに加えて提供する必要がある。これは、例えば、そのような温度依存型スイッチが腐食性または爆発性環境で適用される場合に必要である。温度依存型スイッチが、スイッチが比較的高い外部圧力にさらされる環境に挿入される場合も同様である。
【0008】
上述の用途では、安全上の理由から、温度依存型スイッチが気密に封止されているか、気密に封入されていることが要求される場合がある。
【0009】
先に述べたドイツ特許公開公報37 33 693号に開示されたスイッチでは、これは、スイッチを更なる金属ハウジングに挿入することにより解決される。更なる金属ハウジングには、別体のカバーが設けられ、これも金属製であり、スイッチが挿入された後に金属ハウジングに溶接される。このカバーにはガラス製の耐圧ガラスフィードスルーが設けられており、スイッチの接続ケーブルは内部から外部へ配線されている。金属ハウジングが気密に封止される前であって、スイッチが挿入された後、金属ハウジングは、不活性ガス、望ましくはヘリウムまたは窒素で洗い流され、必要であればこのガスで充填される。通常、接続ケーブルはレーザ溶接されており、耐圧ガラスのフィードスルーは金属ハウジングと融着される。
【0010】
このように、気密に封入された温度依存型スイッチは、極端に耐圧性があり、かつ、腐食性のある、潜在的に爆発性のある環境で使用することができるように構成され得る。
【0011】
しかしながら、ドイツ特許公開公報37 33 693号に開示されている封入された温度依存型スイッチの製造方法には、種々の不利点がある。第1に、その中で記載されている気密に封入されたスイッチの製造は、高いレベルの手作業を必要とする。さらに、スイッチハウジングの内側に配置された温度依存型スイッチ機構は、金属ハウジングを閉じたり、又はガラス製の圧力ガラスフィードスルーを取り付ける際に損傷を受ける可能性がある。このようなガラス溶融は、その製造中に極端に高い温度をもたらす。しかし、スイッチ内部に挿入される一般的な温度依存型スイッチング機構は、通常、挿入されるバイメタル部分に損傷を与えることなく、最大200℃から500℃の温度に曝され得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
したがって、本発明の目的は、気密に封止された方法で、温度依存型スイッチを受け入れるための改良されたケーシングを提供することである。このケーシングは、製造ができるだけ単純であり、自動化された取り扱いを可能にし、そのスイッチング機構と共にスイッチを封入するために臨界(高い)温度に曝されることを必要としないのが好ましい。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明によれば、この目的は、次の構成要素を含む請求項1に記載のケーシングにより解決される。
金属で作られた第1のケーシング部分と、
第1のケーシング部分に対して気密な封止で電気的に絶縁された接続により固定される金属製の第2のケーシング部分と、
第1のケーシング部分と第2のケーシング部分との間に配置された電気的に絶縁された材料からなる第3のケーシング部分とを備え、
第1のケーシング部分と第2のケーシング部分は共に、温度依存型スイッチのための受け部を形成し、該温度依存型スイッチは、この受け部に挿入されるとその第1の外部端子によって第1のケーシング部分に電気的に接続され、その第2の外部端子によって第2のケーシング部分に電気的に接続される。
【0014】
このように、本発明に係るケーシングは、金属製の第1のケーシング部分と、金属製の第2のケーシング部分と、電気的に絶縁性の材料からなる第3のケーシング部分との少なくとも3つの部分で構成され、第3のケーシング部分は第1のケーシング部分と第2のケーシング部分との間に配置され、これら2つのケーシング部分の電気的絶縁性を確保する。3つのケーシング部分が一緒になって、温度依存型スイッチ用の受け部を形成し、温度依存型スイッチはこの受け部内に挿入されることができる。
【0015】
本発明によるケーシングの1つの利点は、その3つのケーシング部分を有するケーシングを、事前に、すなわちスイッチがケーシングに挿入される前に、半完成品として事前に製造することができることである。このことは、スイッチが最終的な作業工程において事前に製造された受け部に挿入され、その中に気密に封止されなければならないだけであるので、最終的な完成が非常に単純化される。この最終的な作業工程には、溶接、溶融またははんだ付けによる接続の生成を含めることができ、これは容易に自動化することができる。
【0016】
特に、第1のケーシング部分と第2のケーシング部分との間を気密に封止、材料ロック、電気的に絶縁する接続を予め、すなわちスイッチが挿入される前に行うことができると有利である。したがって、このために典型的に必要とされ、非常に高い温度を発生させる溶融工程は、その後にのみケーシングに挿入されるので、スイッチ自体に影響を及ぼさない。したがって、スイッチのスイッチング機構は損傷を受けない。これは、例えば、加熱ガラス製の圧力ガラスフィードスルーは、スイッチが金属製ハウジングに挿入された後でなければ製造できないという、ドイツ特許公開公報37 33 693号との大きな違いである。
【0017】
本発明によるケーシングの更なる利点は、スイッチのケーシング内への挿入にもかかわらず、スイッチの電気的接続が、非常に簡単、好ましくは自動化され、安価であることである。スイッチが前記ケーシングに挿入されると、前記スイッチの前記第1の外部端子と前記ケーシングの前記第1のケーシング部分との接触および前記スイッチの前記第2の外部端子と前記ケーシングの前記第2のケーシング部分との接触は、対応する電気的接触システムによって自動的に行われることが好ましい。ケーシングの2つのケーシング部分の間に対応する電気的接触をさせることによって、例えば、保護されるべきデバイスの供給回路と電気的に直列に接続するために、ケーシングに挿入した後でも、非常に簡単な方法でスイッチを電気的に接続することができる。
【0018】
改良例において、前記第1のケーシング部分と前記第2のケーシング部分との間を電気的に絶縁的に接続する気密に封止する材料ロック部は、ガラス金属シールで構成される。
【0019】
このようなガラス金属シールは、一方では2つのケーシング部分間の電気的な絶縁接続を可能にし、他方ではこれらの2つのケーシング部分間の気密に封止する接続を可能にする。
【0020】
このようなガラス金属シールにより、DIN EN(ドイツ国家規格)60079-15の要件を満たす気密に封止する接続が可能になる。これによれば、気密に封止された接続又は気密に封止されたデバイスは、開けることができないように構成され、かつ、外部の大気の挿入が防止されるように融合することによって効果的に封止される接続/デバイスを意味すると理解される。好ましくは、このような気密に封止された接続により、第1のケーシング部分と第2のケーシング部分との間の真空である気密な接続が可能になる。
【0021】
本明細書における「気密」又は「気密に封止」という用語は、内側から外側へ、及び外側から内側への物質の交換を防止する気密接続又は気密封止を意味する。典型的には、このような気密な閉塞は、ヘリウム漏れ検出器によって決定される1e-7mbar・l/s未満の漏れ率を有する。DIN EN60079-15に従ったこのような気密に封止されたデバイス/接続を実現することは、一般に金属と金属、またはガラスと金属を融合することによってのみ可能である。
【0022】
従って、好適な改良例において、ガラス金属シールは、第1のケーシング部分と第2のケーシング部分とに融合されたガラスからなる。この融合接合は、例えば、環状の外形に沿って延びる融合接合であることが望ましい。これは、気密に封止された空間をケーシングの内部に作り出すことができることを意味する。
【0023】
改良例において、ガラス金属シールは、第1のケーシング部分、第2のケーシング部分及び第3のケーシング部分に接続された/融合されたガラスからなる。
【0024】
これは、第1のケーシング部分と第2のケーシング部分との間のガラス金属シールも同時にケーシングの第3のケーシング部分を固定するという利点を有する。これはつまり、ケースの3つのケーシング部分全てが、ガラス金属シールによって、事前に、すなわちスイッチが受け部に挿入される前に、互いに固定できることを意味する。
【0025】
ガラス金属シールは、特にレーザ溶接されるのが好ましい。これは、気密な封止に関して上述の要件を恒久的に満たすような、永続的に安定した接続を作り出すことを意味する。
【0026】
さらなる改良例として、第1のケーシング部分は、第2のケーシング部分及び/又は第3のケーシング部分を少なくとも部分的に取り囲む。特に好ましくは、第1のケーシング部分は、第2のケーシング部分と第3のケーシング部分の両方を少なくとも部分的に囲む。
【0027】
第1のケーシング部分は、いわばケーシングの最も外側の殻を形成する。第1のケーシング部分は金属製であるので、ケーシング内に挿入されるスイッチの第1のケーシング部分、ひいてはスイッチの第1の外部端子との電気的接続をさらに簡素化することができる。
【0028】
好適な改良例において、第1のケーシング部分は、実質的にポット状である。
【0029】
したがって、第1のケーシング部分は、ケーシングの2つの他のケーシング部分を収容するのに特に適している。第2のケーシング部分及び第3のケーシング部分は、したがって、保護された態様で第1のケーシング部分に好適な方法で配置され得る。
【0030】
さらなる改良例では、第1のケーシング部分は、受け部の一部を内側に形成する窪みを備え、スイッチが受け部に挿入されると、スイッチの第1の外部端子に電気的に接続される。
【0031】
この第1のケーシング部分の窪みにより、スイッチの第1の外部端子と第1のケーシング部分との電気的接触を簡素化することができる。この窪みの内側は、第1の外部端子の機械的支持体としての役割を果たすことが好ましい。この窪みの内側とスイッチの第1の外側接続部との間の機械的及び電気的接触を改善するために、はんだ貯蔵部を内側に設けることができ、これにより、はんだピン又は加熱スタンプをこの窪みに挿入することによって、スイッチの第1の外側接続部と窪みの内側、すなわち受け部の第1のケーシング部分とのはんだ付けが、スイッチが受け部に挿入された後に行われることができる。
【0032】
更なる改良例では、第2のケーシング部分及び/又は第3のケーシング部分は環状である。
【0033】
これにより、本発明に係るケーシングの省スペースの配置を提供することができる。ここでの意味での「環状」は、必ずしも円形を意味するわけではなく、円形、角形、またはプリズム状の閉じた外形であってもよい。
【0034】
第1のケーシング部分及び第2のケーシング部分は夫々金属からなるのが好ましいが、第3のケーシング部分はセラミックからなるのが好ましい。セラミックは理想的な電気的絶縁体であり、また機械的に高強度の材料であるため、その結果、受け部の機械的安定性も向上させることができる。
【0035】
更なる改良例では、第2のケーシング部分は、第3のケーシング部分によって担持されるのが好ましい。この改良例によれば、第3のケーシング部分は第1のケーシング部分に挿入され、第2のケーシング部分は第3のケーシング部分の上に載置される。この種の配置により、ケーシングの簡単かつ迅速な組み立て方法が可能になり、それ以上の作業を行わなくても自動的に行うことができる。
【0036】
更なる改良例において、前記第3のケーシング部分の外径は、前記第2のケーシング部分の外径よりも大きい。このように第3のハウジング部分は、第2のハウジング部分を第1のハウジング部分から電気的にシールドすることができる。第3のケーシング部分の外縁は、第1のケーシング部分の内壁に対して載置することができる。これにより、第3のケーシング部分の自動中心化が実現される。
【0037】
更なる改良例において、前記第2のケーシング部分の内径は、前記第3のケーシング部分の内径と等しい。
【0038】
これは、第2のケーシング部分及び第3のケーシング部分が共に、スイッチを挿入することができる受け部の共通の内壁又は整列した内壁を形成するという利点を有する。これは、スイッチが受け部に非常に簡単に挿入できることを意味し、それによってスイッチが自動的に中心化され、又は方向付けられる。
【0039】
既に述べたように、本発明は、ケーシング自体だけでなく、ケーシング内に挿入され又は配置された温度依存型スイッチを有するケーシングに関する。その中に挿入されるスイッチを含むケーシングは、本明細書では、「封止されたスイッチングデバイス」と示される。
【0040】
好ましい改良例において、前記温度依存型スイッチは、温度依存型スイッチング機構と、前記スイッチング機構が配置されたスイッチハウジングとを有し、前記第1の外部端子および前記第2の外部端子は、前記スイッチハウジング上に配置される。
【0041】
前記スイッチハウジングは、導電性材料からなる下部と、前記下部を閉塞して前記下部と電気的に絶縁された導電性材料からなるカバー部とからなり、前記第1の外部端子が前記カバー部に配置され、前記第2の外部端子が前記下部に配置されていることが好ましい。
【0042】
したがって、スイッチは、通電性のハウジングを備えたスイッチであることが好ましい。スイッチハウジングの2つの部分は、絶縁箔または他の絶縁体によって互いに電気的に絶縁されていることが好ましい。ケーシングのケーシング部分は、スイッチのスイッチハウジングを完全に囲むことによって、気密な封止を確実にすることが好ましい。これにより、第1のケーシング部分がカバー部に接触し、第2のケーシング部分がスイッチハウジングの下部に電気的に接続される。
【0043】
第1の改良例では、前記スイッチハウジングは、好ましくは、前記スイッチハウジングの下部が、前記第2のケーシング部分に材料ロック方式で接続される。
【0044】
この材料ロック接続はまた、気密に封止される接続として実施されることが好ましく、該接続は金属融合を含み、例えば溶接または半田付けによって製造される。しかし、この材料ロック接続は、スイッチハウジング上で直接行われるため、スイッチをケーシングに挿入した後でのみ行うことができる。したがって、スイッチハウジング内部に配置されたスイッチング機構の破損を防止するためには、これによってできるだけ少ない熱が発生することを確保することが重要である。
【0045】
代替的な改良例では、ケーシングは、金属製の第4のケーシング部分をさらに備えることができ、このケーシング部分は、少なくとも1つの側面で第2のケーシング部分を閉じ、材料ロック方式で第2のケーシング部分に固定される。
【0046】
この材料ロック接続部はまた、上記の意味で気密に封止された接続部として構成されることが好ましい。上記のスイッチハウジングと第2のケーシング部分との直接の材料ロック接続に比べて、この改良例はスイッチハウジング自体に直接材料ロックがなされていない利点がある。このことは、さらに、スイッチハウジングの内側に配置されたスイッチング機構に特に優しい影響を与える。
【0047】
更なる改良例において、スイッチハウジングは、ばね要素によってケーシングの受け部内にクランプされる。
【0048】
ばね要素は外側からスイッチハウジングに直接作用し、それによって、スイッチハウジングとケーシングとの間の接触圧力を改善することができるのが好ましい。これにより、スイッチが確実に電気的に接触し、受け部内で機械的に固定される。
【0049】
なお、上記の特徴及び後述する特徴は、本発明の範囲を離れることなく、各場合で示される組合せのみならず、他の組合せにおいても、単独でも使用することができるものと理解されたい。
【図面の簡単な説明】
【0050】
本発明の実施形態は、図面に例示されており、以下の説明においてより詳細に説明される。
図1】本発明によるケーシング内に取り付けることができる例示的な温度依存型スイッチの概略断面図であり、スイッチはその低温状態にある。
図2図1に示すスイッチの概略断面図であり、スイッチはその高温状態にある。
図3】本発明に係るケーシングの第1の実施形態の概略断面図であり、スイッチが挿入されていない。
図4図3のケーシングの概略断面図であり、スイッチが挿入されている。
図5】本発明に係るケーシングの第2の実施形態の概略断面図であり、該ケーシングの中にスイッチが挿入されている。
【発明を実施するための形態】
【0051】
図1及び図2は、本発明に従って、ケーシング内に挿入することができ、ケーシングによって気密に封止することができる、例示的な温度依存型スイッチを示す。このスイッチは、全体として符号10で表される。
【0052】
図1にスイッチ10の低温状態を示す。図2にスイッチ10の高温状態を示す。
【0053】
図1及び図2に示されたスイッチ10は、本発明によればケーシング内に挿入することができ、このデバイスによって気体が漏れないように気密に封止することができる、様々な可能な温度依存型スイッチの一例にすぎないことが理解されたい。特に図3図5から分かるように、本発明のケーシングは、原則として、異なる構成のスイッチを受け入れるのにも適している。しかしながら、図1及び図2に示されるスイッチ10は、このような温度依存型スイッチの基本的な構造及び機能を説明するために、可能な温度依存型スイッチの例として以下で説明される。
【0054】
スイッチ10はスイッチハウジング12を備え、その内部には温度依存型スイッチング機構14が配置されている。スイッチハウジング12は、ポット状の下部16とカバー部18とを含み、このカバー部は、下部16の折り曲げられた、またはフランジを付けられた上縁20によって下部16に保持されている。
【0055】
図1及び図2に示すスイッチ10の例では、下部16及びカバー部18の両方が、導電性材料、好ましくは金属で作られている。下部16とカバー部18との間には絶縁箔22が配置されている。絶縁箔22は、カバー部18から下部16の電気的な絶縁を提供する。同様に、絶縁箔22は、外側から液体または汚染物がスイッチハウジング12の内部に入るのを防止するメカニカルシールを提供する。
【0056】
この例では下部16及びカバー部18は夫々導電性材料からなるので、それらの外面を介して保護されるデバイスへの熱接触を確立することができる。外面はまた、スイッチ10の電気的な外部端子としても機能する。例えば、カバー部18の外面24は第1の電気的な外部端子として機能し、下部16の外面26はスイッチ10の第2の電気的な外部端子として機能することができる。
【0057】
図1図2に示すスイッチ10の例では、カバー部18の外側にさらに絶縁層28が配置されている。
【0058】
スイッチング機構14は、バイメタル部分30と、ばね部分32と、可動の接触部34とを備える。バイメタル部分30は、その内部に中央開口を備えた温度依存型のバイメタルのスナップ動作ディスクを備え、バイメタルのスナップ動作ディスクは、可動の接触部34上を滑る。
【0059】
ばね部分32は、温度に依存しないスナップ動作ばねディスクを備え、このばねディスクは、また、その内部に中心開口を備えた可動の接触部34の上に、しかし、反対側の底面から嵌め込まれる。従って、2つのスナップ動作ディスク30、32は、両側から可動の接触部34上に嵌め込まれる。
【0060】
図1に示すスイッチ10の低温状態では、スナップ動作ばねディスク32は、可動の接触部34の円周環状カラー38に下からその内縁領域36を押し付けることによって、可動の接触部34を下から支持する。ここで、スナップ動作ばねディスク32は、下部16の内側ベース44上の内側の周方向縁部42で支持されている。
【0061】
スイッチ10のこの状態では、バイメタルのスナップ動作ディスク30の内側縁部領域40は、可動の接触部34のこのカラー38上に、反対側の上側から自由に載置されるのが好ましい。バイメタルのスナップ動作ディスク30の外周縁46は、ハウジング12の内部に自由に垂れ下がっている。このタイプのスイッチ10では、このようにバイメタルのスナップ動作ディスク30は、低温状態でスイッチハウジング12内にしっかりとクランプされることなく、ほとんど力を加えることなく収納される。
【0062】
図1に示すスイッチ10の低温状態では、温度依存型スイッチング機構14は、可動の接触部34をカバー部18上に配置された固定の接触部48に押し付けることによって、スイッチ10の2つの外部端子24、26の間に導電性接続を確立する。スイッチ10の低温状態において可動の接触部34が固定の接触部48に押し付けられる接触圧力は、スナップ動作ばねディスク32によってスイッチ10内にもたらされる。
【0063】
したがって、スイッチハウジング12の2つの部分16、18は、スイッチング機構14が切り替わる間の電極として作用する。同時にスイッチハウジング12のこれらの部分16、18の2つの外面は、スイッチ10の外部端子24、26として働く。
【0064】
図1に示されたスイッチ10の低温状態から開始して、保護されるべきデバイスの温度、したがって、スイッチ10及びスイッチ内に配置されたバイメタルのスナップ動作ディスク30の温度が、バイメタルのスナップ動作ディスク30の応答温度に対応するスイッチング機構14の応答温度にまで上昇、又はこの応答温度を超えて上昇する場合、バイメタルのスナップ動作ディスク30は、図1に示される凸状の低温構成から、図2に示される凹状の高温構成にスナップ(snap)する。
このスナップ動作の間、バイメタルのスナップ動作ディスク30は、その外周縁46がカバー部18の底側54に支持される。その中心又はその内側の縁部領域40では、バイメタルのスナップ動作ディスク30が可動の接触部34を下方に押し、可動の接触部34を固定の接触部48から持ち上げる。その結果、スナップ動作ばねディスク32は、その中心部で同時に下方に曲がり、その結果、スナップ動作ばねディスク32は、図1に示されるその第1の幾何学的構成から、図2に示されるその第2の幾何学的構成に跳ねるように動く(snap over)。スイッチング機構14を介して以前に確立されたスイッチ10の2つの電極50、52間の導電性接続は、したがって、遮断される。
【0065】
このように、スイッチ10の温度依存型スイッチング機構14は、2つの外部端子24、26間の導電性接続を温度に依存するような方法で確立し、切断するように構成される。バイメタルのスナップ動作ディスク30の応答温度未満では、スイッチング機構14は、図1に示されるその低温状態にあり、この状態では、2つの外部端子24、26間の導電性接続を確立する。バイメタルのスナップ動作ディスク30の応答温度を超えるとすぐに、バイメタルのスナップ動作ディスク30はスイッチング機構14を図2に示す高温状態に移動させ、この状態では、2つの外部端子24、26間の導電性接続が遮断される。バイメタルのスナップ動作ディスク30がその応答温度未満に、続いて冷却されると、スイッチング機構14が図1に示す低温状態に戻り、再びスイッチ10が閉じられる。
【0066】
図3は、本発明によるケーシングの第1の実施形態を、スイッチが挿入されていない概略断面図で示す。ケーシングは、全体として符号100で示される。
【0067】
ケーシング100は、スイッチ10を受け入れる役割を果たし、スイッチ10のスイッチハウジング12を追加的に囲む一種の外側ハウジングとして作用する。その中に挿入されたスイッチ10を含むケーシング100は、本明細書では「封止スイッチングデバイス」と表記される。ケーシング100は、金属製の実質的にポット形状の第1のケーシング部分52を備える。この第1のケーシング部分52内には第2のケーシング部分54と第3のケーシング部分56が配置される。2つのケーシング部分54、56は、本質的に環状の形状である。それゆえ、2つのケーシング部分54、56は、円周方向に閉鎖された外形を形成する。2つのケーシング部分54、56は夫々、一種のプロファイルリングとして設けられている。
【0068】
また、第2のケーシング部分54も金属製である。一方、第3のケーシング部分56は、電気的に絶縁性の材料からなる。好ましくは、第3のケーシング部分56は、セラミックで構成される。
【0069】
第3のケーシング部分56は、第1のケーシング部分52と第2のケーシング部分54とを電気的に絶縁する役割を果たす。2つのケーシング部分52、54は、鋼製であるのが好ましい。
【0070】
プロファイルリングとして提供される第2のケーシング部分54は、同じくプロファイルリングとして提供される第3のケーシング部分56上に配置され、第3のケーシング部分56によって担持される。第3のケーシング部分56は、第1のケーシング部分52の内側ベース58に載置される。第3のケーシング部分56の外径は、第1のケーシング部分52の内径にほぼ対応するので、第3のケーシング部分56は、第1のケーシング部分52に精密に嵌合して挿入されることが好ましい。
【0071】
2つの金属製のケーシング部分52、54は、気密に封止された材料ロックである電気的絶縁接続部60を介して互いに恒久的に接続されている。この気密に封止された、材料ロック接続部60は、ガラスからなる融合接合として提供される。接続部60は、DIN EN60079-15に規定された気密の要件を満たす気密に封止されたガラス金属シールである。
【0072】
2つのケーシング部分52、54間の気密に封止された接続部60は、好ましくはレーザ溶接によって生成される。気密に封止された接続部60は、閉じた環状外形に沿って延びており、従って、全周に沿って2つのケーシング部分52、54の間の空間を気密に封止している。同時に、第3のケーシング部分56もこのガラス接続部60によって2つの金属製のケーシング部分52、54に接続される。したがって、ケーシング100の3つのケーシング部分52、54、56は、分離不能に接続されたユニットを形成する。
【0073】
ケーシング100の内側では、3つのケーシング部分が一緒になって、その中に挿入される温度依存型スイッチ10のための受け部62として好適な一種の空洞を形成する。
【0074】
ここで示した実施形態において、第2のケーシング部分54の内径は第3のケーシング部分56の内径に相当する。これにより、スイッチ10を受け部62に挿入しやすくなる。ケーシング部分54、56の2つの内径は、好ましくは、スイッチ10の下部16の外径よりわずかに大きい。
【0075】
図4は、如何にしてスイッチ10をケーシング100の受け部62に挿入することができるかを概略的に示す。本実施形態では、スイッチ10は、受け部62に「逆向き」に挿入される。これは、スイッチ10の下部16が上方を指し、スイッチ10のカバー部18が下方を指し、受け部62の底部に対向することを意味する。
【0076】
受け部62に挿入された状態では、カバー部18の外側により形成されたスイッチ10の第1の外部端子24が、符号64が付された接触点において第1のケーシング部分52に接触する。符号66が付された第2の接触点において、下部16の外側により形成されたスイッチ10の第2の外部端子26は、第2のケーシング部分54に周方向に接触する。機械的な安定化のために、スイッチ10は、また、下部16の曲がった上縁20が第3のケーシング部分56上に置かれるが、これは必ずしも必要ではない。スイッチ10の2つの外部端子24、26が、夫々、2つの金属製のケーシング部分54、56のうちの1つに電気的に導電接続されていることのみが重要である。このようにして、ケーシング100の2つのケーシング部分52、54は、スイッチ10の外部電気端子として用いることができる。
【0077】
第1のケーシング部分52は、その基部の中央に窪み68を備え、その内側には第1の接触点64が設けられ、その第1の接触点上にスイッチ10がその第1の外部端子24またはそのカバー部18とともに載置される。電気的接触を改善するために、はんだ付け材料が、この接触点64に配置されて、例えば、窪み68に挿入されたヒートスタンプにより、外部の熱によって活性化され、スイッチ10の挿入後に、第1のケーシング部分52をカバー部18またはスイッチ10の第1の外部端子24に恒久的に接続することができる。
【0078】
第2の融合接合は、第2の接触点66に設けられ、これはスイッチ10の第2の外部端子26又は下部16とケーシング100の第2のケーシング部分54との間を気密に封止する接続に役立つ。また、この第2の融合接合70は、閉じた環状外形に沿って、すなわち、スイッチ10の全周に沿って、又は第2のケーシング部分54の全内周に沿って作られる。従って、スイッチハウジング12の内側に配置された温度依存型スイッチング機構14は、本発明によるケーシング100の助けを借りて気密に封止される。
【0079】
更なる封止及び機械的安定化のために、ケーシング100内に固定されたスイッチ10は、さらに、樹脂フード72でカバーすることができる。
【0080】
図5はケーシング100の第2の実施形態を示す。これにより、ケーシング100の3つのケーシング部分52、54、56が、以前と同様に構成される(図3及び図4参照)。ただし、ここではスイッチ10の挿入状態で、第2のケーシング部分54が、もはやスイッチ10の下部16または第2の外部端子26に直接接続されていない。
【0081】
図5に示す第2の実施形態では、ケーシング100は、第2のケーシング部分54を閉じる方法として機能する第4のケーシング部分74を含む。第4のケーシング部分74も金属製である。第4のケーシング部分74は、その上側の一方の側で第2のケーシング部分54を閉じ、材料結合によって第2のケーシング部分54に接続される。この目的のために、好ましくは周方向の溶接接続として構成されている融合接合部76が設けられている。このように、スイッチ用の受け部62として機能するケーシング100の内側も、本実施形態では気密に封止される。
【0082】
さらに、図5に示す第2の実施形態によれば、ケーシング100は、スイッチ10を受け部62内にクランプするのに役立つばね要素78を備える。一方では、このばね要素78は、スイッチ10の第2の外側接続部26と、第2のケーシング部分及び第4のケーシング部分54,74との間の電気的接触を確保し、また、スイッチ10の第1の外部端子24が第1のケーシング部分52に押し付けられる接触圧力を発生させる。
【0083】
現在示されているケーシング100の両方の実施形態は、したがって、スイッチ10の気密な封止または封入を確実にし、それによって、スイッチハウジング12の内部に配置されたスイッチング機構14は、外部に向かって気密に封止される。個々のケーシング部分52、54、56、74の間のインターフェースは、各々、金属同士の溶融接合部として、又はガラスと金属との接合部として提供される気密に封止された溶融接合部によって標準的に実現される。ケーシング100内の気密な封止にもかかわらず、スイッチ10は依然として簡単な方法で電気的に接続することができる。
【0084】
ケーシング100のモジュール式の構成故に、ケーシングは様々な構成の温度依存型スイッチを気密に封入するのに適している。図1及び図2に概略的に示すスイッチ10は、本発明によるケーシング100で気密に封止することができる一例にすぎない。
図1
図2
図3
図4
図5
【外国語明細書】