(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024137819
(43)【公開日】2024-10-07
(54)【発明の名称】集積回路素子
(51)【国際特許分類】
H01L 21/8238 20060101AFI20240927BHJP
H01L 21/82 20060101ALI20240927BHJP
H01L 21/3205 20060101ALI20240927BHJP
【FI】
H01L27/092 F
H01L27/092 E
H01L21/82 L
H01L21/88 J
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024041679
(22)【出願日】2024-03-15
(31)【優先権主張番号】10-2023-0036923
(32)【優先日】2023-03-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】390019839
【氏名又は名称】三星電子株式会社
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】129,Samsung-ro,Yeongtong-gu,Suwon-si,Gyeonggi-do,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】110000051
【氏名又は名称】弁理士法人共生国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】李 斗 鉉
(72)【発明者】
【氏名】申 憲 宗
(72)【発明者】
【氏名】朴 シュン 穎
(72)【発明者】
【氏名】張 在 蘭
【テーマコード(参考)】
5F033
5F048
5F064
【Fターム(参考)】
5F033GG00
5F033GG01
5F033GG02
5F033HH08
5F033HH11
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5F033MM30
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5F064BB05
5F064BB06
5F064BB07
5F064BB09
5F064CC12
5F064DD05
5F064EE26
5F064EE27
5F064EE32
5F064EE33
5F064EE34
(57)【要約】
【課題】高度に集積された集積回路素子内に信頼性ある電力伝達が可能な電力伝送網を有する集積回路素子を提供する。
【解決手段】本発明による集積回路素子は、第1水平方向に延長される複数の素子領域を含む基板と、複数の素子領域上で第1水平方向と交差する第2水平方向に延長される複数のゲート電極と、複数のゲート電極の内の第1水平方向に隣接する1対のゲート電極の間で複数の素子領域の一部上に配置される複数のソース/ドレイン領域と、複数のゲート電極を切断し、第1水平方向に延長される複数のゲートカット領域と、複数のゲートカット領域を充填し、第1水平方向に延長される複数のコンタクトボディー部、及び複数のコンタクトボディー部から第2水平方向に延長され複数のソース/ドレイン領域の内の少なくとも一部と接続される複数のコンタクトフィンガー部を含む複数のコンタクト構造体と、を有する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1水平方向に延長される複数の素子領域を含む基板と、
前記複数の素子領域上で前記第1水平方向と交差する第2水平方向に延長される複数のゲート電極と、
前記複数のゲート電極の内の前記第1水平方向に隣接する1対のゲート電極の間で前記複数の素子領域の一部上に配置される複数のソース/ドレイン領域と、
前記複数のゲート電極を切断し、前記第1水平方向に延長される複数のゲートカット領域と、
前記複数のゲートカット領域を充填し、前記第1水平方向に延長される複数のコンタクトボディー部、及び複数の前記コンタクトボディー部から前記第2水平方向に延長され前記複数のソース/ドレイン領域の内の少なくとも一部と接続される複数のコンタクトフィンガー部を含む複数のコンタクト構造体と、を有することを特徴とする集積回路素子。
【請求項2】
前記複数のゲート電極の側面を覆う複数のゲートスペーサをさらに有し、
前記複数のゲート電極と前記複数のコンタクトボディー部は、前記複数のゲートスペーサを挟み、互いに離隔されることを特徴とする請求項1に記載の集積回路素子。
【請求項3】
上面視において(top-view)、前記複数のゲートスペーサは、対応する前記複数のゲート電極を完全に取り囲むことを特徴とする請求項2に記載の集積回路素子。
【請求項4】
前記複数のコンタクトボディー部は、前記複数のソース/ドレイン領域の上面より高い垂直レベルから前記基板に向かって垂直方向に延長されることを特徴とする請求項1に記載の集積回路素子。
【請求項5】
前記コンタクトボディー部の下面は、前記コンタクトフィンガー部の下面より低い垂直レベルに位置することを特徴とする請求項4に記載の集積回路素子。
【請求項6】
前記複数のコンタクトボディー部は、前記基板内に延長されることを特徴とする請求項4に記載の集積回路素子。
【請求項7】
前記複数のコンタクトボディー部は、前記基板を貫通して前記基板の下面まで延長されることを特徴とする請求項4に記載の集積回路素子。
【請求項8】
複数の下部配線ラインと、
前記複数の下部配線ラインの内の少なくとも1本と接続される複数の下部配線ビアと、
前記複数の下部配線ラインと前記複数の下部配線ビアを取り囲む下部配線間の絶縁層を含み、前記基板の下方に配置される下部配線構造体と、をさらに有し、
前記複数のソース/ドレイン領域の内の少なくとも一部は、前記複数のコンタクト構造体を介して前記複数の下部配線ラインの少なくとも一部及び前記複数の下部配線ビアの少なくとも一部と電気的に接続されることを特徴とする請求項4に記載の集積回路素子。
【請求項9】
前記基板の下面から前記基板内に延長され、前記複数のコンタクトボディー部と、前記複数の下部配線ライン及び前記複数の下部配線ビアの内のいずれか1つとを接続する貫通電極をさらに有することを特徴とする請求項8に記載の集積回路素子。
【請求項10】
複数の上部配線ラインと、
前記複数の上部配線ラインの内の少なくとも1本と接続される複数の上部配線ビアと、
前記複数の上部配線ラインと前記複数の上部配線ビアを取り囲む上部配線間絶縁層を含み、前記複数のゲート電極上に配置される上部配線構造体と、
前記複数のゲート電極の内の少なくとも一部上に配置され、前記複数のゲート電極の内の少なくとも一部と、前記複数の上部配線ラインの少なくとも一部及び前記複数の上部配線ビアの少なくとも一部とを電気的に接続する複数のゲートコンタクトと、をさらに有することを特徴とする請求項8に記載の集積回路素子。
【請求項11】
第1水平方向に延長される複数の素子領域を含む基板と、
前記複数の素子領域上で前記第1水平方向と交差する第2水平方向に延長される複数のゲート電極及び前記複数のゲート電極の側面を覆う複数のゲートスペーサを含む複数のゲート構造体と、
前記複数のゲート構造体の内の前記第1水平方向に隣接する1対のゲート構造体の間で前記複数の素子領域の一部上に配置される複数のソース/ドレイン領域と、
前記複数のゲート電極を切断し、前記第1水平方向に延長される複数の第1ゲートカット領域と、
前記複数の第1ゲートカット領域を充填し、前記第1水平方向に延長される複数のコンタクトボディー部、及び複数の前記コンタクトボディー部から前記第2水平方向に延長され前記複数のソース/ドレイン領域の内の少なくとも一部と接続される複数のコンタクトフィンガー部を含み、前記ゲートスペーサを挟み、前記複数のゲート電極と離隔される複数のコンタクト構造体と、を有することを特徴とする集積回路素子。
【請求項12】
前記複数のコンタクトフィンガー部の内の一部は、前記複数のコンタクトボディー部の第2水平方向に両側面の内の一側面から前記複数のソース/ドレイン領域の内の一部上に延長され、
他の一部は、前記複数のコンタクトボディー部の第2水平方向に両側面の内の他側面から前記複数のソース/ドレイン領域の内の他の一部上に延長されることを特徴とする請求項11に記載の集積回路素子。
【請求項13】
前記複数のゲートスペーサは、前記複数のゲート電極の前記第1水平方向に両側面及び前記第2水平方向に両側面をいずれも覆うことを特徴とする請求項11に記載の集積回路素子。
【請求項14】
前記複数のコンタクトボディー部の上面は、前記複数のコンタクトフィンガー部の上面と同じ垂直レベルに位置し、前記複数のコンタクトボディー部の下面は、前記複数のコンタクトフィンガー部の下面より低い垂直レベルに位置することを特徴とする請求項11に記載の集積回路素子。
【請求項15】
前記基板の下方に配置される下部配線構造体と、
前記複数のゲート電極上に配置される上部配線構造体と、をさらに有し、
前記複数のコンタクト構造体は、前記下部配線構造体と電気的に接続され、前記複数のゲート電極は、前記上部配線構造体と電気的に接続されることを特徴とする請求項11に記載の集積回路素子。
【請求項16】
前記複数のコンタクト構造体は、
前記複数のソース/ドレイン領域の内の一部と接続され、前記複数のソース/ドレイン領域の内の他の少なくとも1つと接続され、前記複数のコンタクト構造体と離隔され、前記第2水平方向に延長されるコンタクトアイランド部と、
前記コンタクトアイランド部上に接続され、前記コンタクトアイランド部と前記上部配線構造体とを電気的に接続するビアコンタクトと、をさらに含むことを特徴とする請求項15に記載の集積回路素子。
【請求項17】
前記複数の第1ゲートカット領域と離隔され、前記複数のゲート電極の内の一部を切断し、前記第1水平方向に延長される少なくとも1つの第2ゲートカット領域と、
前記少なくとも1つの第2ゲートカット領域を満たす分離絶縁層と、をさらに有することを特徴とする請求項11に記載の集積回路素子。
【請求項18】
第1水平方向に延長される複数の素子領域を含む基板と、
前記複数の素子領域上で前記第1水平方向と交差する第2水平方向に延長される複数のゲート電極、前記複数のゲート電極上のゲートキャッピング層、前記複数のゲート電極の側面を覆い、上面視において、前記複数のゲート電極を取り囲む複数のゲートスペーサ、及び前記複数のゲート電極と前記複数のゲートスペーサの間に介在する複数のゲート絶縁膜を含む複数のゲート構造体と、
前記複数のゲート構造体の内の前記第1水平方向に隣接する1対のゲート構造体の間で前記複数の素子領域の一部上に配置される複数のソース/ドレイン領域と、
前記複数のゲート電極を切断し、前記複数の素子領域の内の前記第2水平方向に隣接する1対の素子領域の間に沿って前記第1水平方向に延長される複数の第1ゲートカット領域と、
前記複数の第1ゲートカット領域を充填し、前記第1水平方向に延長され、垂直方向に前記基板内に延長される複数のコンタクトボディー部、及び複数の前記コンタクトボディー部から前記第2水平方向に延長され前記複数のソース/ドレイン領域の内の少なくとも一部と接続される複数のコンタクトフィンガー部を含み、前記ゲートスペーサを挟み、前記複数のゲート電極と離隔される複数のコンタクト構造体と、を有することを特徴とする集積回路素子。
【請求項19】
前記複数のコンタクトボディー部の前記第2水平方向に側面の少なくとも一部を覆う第1分離絶縁層をさらに有することを特徴とする請求項18に記載の集積回路素子。
【請求項20】
前記複数の第1ゲートカット領域と離隔され、前記複数のゲート電極の内の一部を切断し、前記第1水平方向に延長される少なくとも1つの第2ゲートカット領域と、
前記少なくとも1つの第2ゲートカット領域を満たす第2分離絶縁層と、をさらに有することを特徴とする請求項18に記載の集積回路素子。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、集積回路素子に関し、特に、下部配線構造体を備えた集積回路素子に関する。
【背景技術】
【0002】
電子技術の発達につれて集積回路素子のダウンスケーリング(down-scaling)が急速に進められている。
高度に集積された集積回路素子に電力を効率的に伝達するために、電力伝送網を有する集積回路素子が導入されている。
【0003】
そこで、高度に集積された集積回路素子内に信頼性ある電力伝達が可能な電力伝送網を有する集積回路素子の開発が課題となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は上記従来の集積回路素子における課題に鑑みてなされたものであって、本発明の目的は、高度に集積された集積回路素子内に信頼性ある電力伝達が可能な電力伝送網を有する集積回路素子を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するためになされた本発明による集積回路素子は、第1水平方向に延長される複数の素子領域を含む基板と、前記複数の素子領域上で前記第1水平方向と交差する第2水平方向に延長される複数のゲート電極と、前記複数のゲート電極の内の前記第1水平方向に隣接する1対のゲート電極の間で前記複数の素子領域の一部上に配置される複数のソース/ドレイン領域と、前記複数のゲート電極を切断し、前記第1水平方向に延長される複数のゲートカット領域と、前記複数のゲートカット領域を充填し、前記第1水平方向に延長される複数のコンタクトボディー部、及び複数の前記コンタクトボディー部から前記第2水平方向に延長され前記複数のソース/ドレイン領域の内の少なくとも一部と接続される複数のコンタクトフィンガー部を含む複数のコンタクト構造体と、を有することを特徴とする。
【0007】
また、上記目的を達成するためになされた本発明による集積回路素子は、第1水平方向に延長される複数の素子領域を含む基板と、前記複数の素子領域上で前記第1水平方向と交差する第2水平方向に延長される複数のゲート電極及び前記複数のゲート電極の側面を覆う複数のゲートスペーサを含む複数のゲート構造体と、前記複数のゲート構造体の内の前記第1水平方向に隣接する1対のゲート構造体の間で前記複数の素子領域の一部上に配置される複数のソース/ドレイン領域と、前記複数のゲート電極を切断し、前記第1水平方向に延長される複数の第1ゲートカット領域と、前記複数の第1ゲートカット領域を充填し、前記第1水平方向に延長される複数のコンタクトボディー部、及び複数の前記コンタクトボディー部から前記第2水平方向に延長され前記複数のソース/ドレイン領域の内の少なくとも一部と接続される複数のコンタクトフィンガー部を含み、前記ゲートスペーサを挟み、前記複数のゲート電極と離隔される複数のコンタクト構造体と、を有することを特徴とする。
【0008】
また、上記目的を達成するためになされた本発明による集積回路素子は、第1水平方向に延長される複数の素子領域を含む基板と、前記複数の素子領域上で前記第1水平方向と交差する第2水平方向に延長される複数のゲート電極、前記複数のゲート電極上のゲートキャッピング層、前記複数のゲート電極の側面を覆い、上面視において、前記複数のゲート電極を取り囲む複数のゲートスペーサ、及び前記複数のゲート電極と前記複数のゲートスペーサの間に介在する複数のゲート絶縁膜を含む複数のゲート構造体と、前記複数のゲート構造体の内の前記第1水平方向に隣接する1対のゲート構造体の間で前記複数の素子領域の一部上に配置される複数のソース/ドレイン領域と、前記複数のゲート電極を切断し、前記複数の素子領域の内の前記第2水平方向に隣接する1対の素子領域の間に沿って前記第1水平方向に延長される複数の第1ゲートカット領域と、前記複数の第1ゲートカット領域を充填し、前記第1水平方向に延長され、垂直方向に前記基板内に延長される複数のコンタクトボディー部、及び複数の前記コンタクトボディー部から前記第2水平方向に延長され前記複数のソース/ドレイン領域の内の少なくとも一部と接続される複数のコンタクトフィンガー部を含み、前記ゲートスペーサを挟み、前記複数のゲート電極と離隔される複数のコンタクト構造体と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明に係る集積回路素子によれば、ソース/ドレイン領域と接続されるコンタクト構造体が含むコンタクトボディー部とコンタクトフィンガー部とを一体に形成するので、製造工程が単純化されて製造コストを節減することができる。
また、本発明による集積回路素子は、コンタクトボディー部をゲートカット領域に形成し、コンタクトボディー部を形成するための別途の空間を必要とせず、集積回路素子の集積度を向上させ、ソース/ドレイン領域と接続されるコンタクト構造体が含むコンタクトボディー部が下部配線構造体と接続されるので、集積回路素子内に信頼性ある電力伝達が可能であり、設計自由度が増加した電力伝送網を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本発明の実施形態による集積回路素子の概略構成を示す平面配置図である。
【
図2A】本発明の実施形態による集積回路素子の概略構成を示す断面図である。
【
図2B】本発明の実施形態による集積回路素子の概略構成を示す断面図である。
【
図2C】本発明の実施形態による集積回路素子の概略構成を示す断面図である。
【
図2D】本発明の実施形態による集積回路素子の概略構成を示す断面図である。
【
図3A】本発明の実施形態による集積回路素子の製造方法を説明する断面図である。
【
図3B】本発明の実施形態による集積回路素子の製造方法を説明する断面図である。
【
図3C】本発明の実施形態による集積回路素子の製造方法を説明する断面図である。
【
図3D】本発明の実施形態による集積回路素子の製造方法を説明する断面図である。
【
図4A】本発明の実施形態による集積回路素子の製造方法を説明する断面図である。
【
図4B】本発明の実施形態による集積回路素子の製造方法を説明する断面図である。
【
図4C】本発明の実施形態による集積回路素子の製造方法を説明する断面図である。
【
図4D】本発明の実施形態による集積回路素子の製造方法を説明する断面図である。
【
図5A】本発明の実施形態による集積回路素子の製造方法を説明する断面図である。
【
図5B】本発明の実施形態による集積回路素子の製造方法を説明する断面図である。
【
図5C】本発明の実施形態による集積回路素子の製造方法を説明する断面図である。
【
図5D】本発明の実施形態による集積回路素子の製造方法を説明する断面図である。
【
図6A】本発明の実施形態による集積回路素子の製造方法を説明する断面図である。
【
図6B】本発明の実施形態による集積回路素子の製造方法を説明する断面図である。
【
図6C】本発明の実施形態による集積回路素子の製造方法を説明する断面図である。
【
図6D】本発明の実施形態による集積回路素子の製造方法を説明する断面図である。
【
図7A】本発明の実施形態による集積回路素子の製造方法を説明する断面図である。
【
図7B】本発明の実施形態による集積回路素子の製造方法を説明する断面図である。
【
図7C】本発明の実施形態による集積回路素子の製造方法を説明する断面図である。
【
図7D】本発明の実施形態による集積回路素子の製造方法を説明する断面図である。
【
図8A】本発明の実施形態による集積回路素子の製造方法を説明する断面図である。
【
図8B】本発明の実施形態による集積回路素子の製造方法を説明する断面図である。
【
図8C】本発明の実施形態による集積回路素子の製造方法を説明する断面図である。
【
図8D】本発明の実施形態による集積回路素子の製造方法を説明する断面図である。
【
図9A】本発明の実施形態による集積回路素子の製造方法を説明する断面図である。
【
図9B】本発明の実施形態による集積回路素子の製造方法を説明する断面図である。
【
図9C】本発明の実施形態による集積回路素子の製造方法を説明する断面図である。
【
図9D】本発明の実施形態による集積回路素子の製造方法を説明する断面図である。
【
図10A】本発明の実施形態による集積回路素子の製造方法を説明する断面図である。
【
図10B】本発明の実施形態による集積回路素子の製造方法を説明する断面図である。
【
図10C】本発明の実施形態による集積回路素子の製造方法を説明する断面図である。
【
図10D】本発明の実施形態による集積回路素子の製造方法を説明する断面図である。
【
図11A】本発明の実施形態による集積回路素子の製造方法を説明する断面図である。
【
図11B】本発明の実施形態による集積回路素子の製造方法を説明する断面図である。
【
図11C】本発明の実施形態による集積回路素子の製造方法を説明する断面図である。
【
図11D】本発明の実施形態による集積回路素子の製造方法を説明する断面図である。
【
図12A】本発明の実施形態による集積回路素子の製造方法を説明する断面図である。
【
図12B】本発明の実施形態による集積回路素子の製造方法を説明する断面図である。
【
図12C】本発明の実施形態による集積回路素子の製造方法を説明する断面図である。
【
図12D】本発明の実施形態による集積回路素子の製造方法を説明する断面図である。
【
図13A】本発明の他の実施形態による集積回路素子の概略構成を示す断面図である。
【
図13B】本発明の他の実施形態による集積回路素子の概略構成を示す断面図である。
【
図14A】本発明の他の実施形態による集積回路素子の概略構成を示す平面配置図である。
【
図14B】本発明の他の実施形態による集積回路素子の概略構成を示す平面配置図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
次に、本発明に係る集積回路素子を実施するための形態の具体例を図面を参照しながら説明する。
【0012】
図1は、本発明の実施形態による集積回路素子の概略構成を示す平面配置図である。
図1を参照すると、集積回路素子1は、第1水平方向(X方向)に互いに平行に延長される複数の素子領域RX、第1水平方向(X方向)と交差する第2水平方向(Y方向)に互いに平行に延長される複数のゲート電極GLを含む。
【0013】
ゲート電極GLは、複数の素子領域RX上に配置される。
一実施形態において、複数のゲート電極GLは、第1水平方向(X方向)に沿ってほぼ等間隔に形成される。
複数のゲートスペーサSPは、複数のゲート電極GLの側面を覆う。
ゲートスペーサSPは、ゲート電極GLの第2水平方向(Y方向)に両側面を覆い、また第1水平方向(X方向)に両側面を覆う。
上面視において(top-view)、ゲートスペーサSPは、ゲート電極GLを完全に取り囲む。
互いに対応する複数のゲート電極GLと複数のゲートスペーサSPは、複数のゲート構造体GSを構成する。
複数のゲート構造体GSそれぞれは、第2水平方向(Y方向)に延長されるゲート電極GL、及びゲート電極GLの側面を覆うゲートスペーサSPを含む。
【0014】
複数の第1ゲートカット領域CTLは、第1水平方向(X方向)に互いに平行に延長される。
複数の第1ゲートカット領域CTLそれぞれは、第2水平方向(Y方向)に互いに隣接する1対の素子領域RXの間に配置される。
一実施形態において、複数の素子領域RXは、第2水平方向(Y方向)に沿ってほぼ等間隔に形成され、複数の第1ゲートカット領域CTLそれぞれは、複数の素子領域RXの間の内の少なくとも一部に配置されるように形成される。
他の一実施形態において、複数の素子領域RX及び複数の第1ゲートカット領域CTLは、第2水平方向(Y方向)に沿ってほぼ等間隔に形成される。
例えば、第2水平方向(Y方向)に沿ってほぼ等間隔に形成された複数の予備素子領域の内の一部を除去して複数の第1ゲートカット領域CTLを形成し、残りは、複数の素子領域RXとして残留する。
【0015】
複数の第1ゲートカット領域CTLは、第2水平方向(Y方向)に延長される複数のゲート電極GLを切断して第1水平方向(X方向)に延長される。
1つの第1ゲートカット領域CTLは、第1水平方向(X方向)に延長され、第2水平方向(Y方向)に延長される複数のゲート電極GLそれぞれを両分する。
複数のゲート電極GLの内の第2水平方向(Y方向)に延長される1本の直線に沿って配置されるゲート電極GLは、複数の第1ゲートカット領域CTLを挟んで離隔される。
複数の第1ゲートカット領域CTLは、一定領域に配置される複数のゲート電極GLをいずれも切断し、第1水平方向(X方向)に延長される。
例えば、複数の第1ゲートカット領域CTLそれぞれは、第1水平方向(X方向)に延長される複数の素子領域RXそれぞれの上に延長される複数のゲート電極GLをいずれも切断し、第1水平方向(X方向)に延長される。
第1水平方向(X方向)に、複数の第1ゲートカット領域CTLの延長長さは、複数の素子領域RXの延長長さと同一であるか、類似している。
【0016】
少なくとも1つの第2ゲートカット領域CTSは、第1水平方向(X方向)に延長される。
少なくとも1つの第2ゲートカット領域CTSは、第2水平方向(Y方向)に延長される複数のゲート電極GLの内の一部を切断し、第1水平方向(X方向)に延長される。
1つの第2ゲートカット領域CTSは、第1水平方向(X方向)に延長され、第2水平方向(Y方向)に延長される複数のゲート電極GLの内の一部のそれぞれを両分する。
複数のゲート電極GLの内の第2水平方向(Y方向)に延長される1本の直線に沿って配置されるゲート電極GLは、複数の第1ゲートカット領域CTL及び少なくとも1つの第2ゲートカット領域CTSを挟んで離隔される。
【0017】
少なくとも1つの第2ゲートカット領域CTSは、複数の第1ゲートカット領域CTLと離隔される。
少なくとも1つの第2ゲートカット領域CTSは、一定領域に配置される複数のゲート電極GLの内の一部を切断し、第1水平方向(X方向)に延長される。
例えば、少なくとも1つの第2ゲートカット領域CTSは、第1水平方向(X方向)に延長される複数の素子領域RXそれぞれの上に延長される複数のゲート電極GLの内の一部を切断し、第1水平方向(X方向)に延長される。
第1水平方向(X方向)に、少なくとも1つの第2ゲートカット領域CTSの延長長さは、複数の素子領域RX及び複数の第1ゲートカット領域CTLそれぞれの延長長さより短い。
【0018】
複数の第1ゲートカット領域CTLそれぞれには、コンタクトボディー部CABが配置される。
一実施形態において、コンタクトボディー部CABは、複数の第1ゲートカット領域CTLそれぞれをいずれも満たす。
複数の第1ゲートカット領域CTLを満たす複数のコンタクトボディー部CABそれぞれは、第1水平方向(X方向)に延長される。
第1水平方向(X方向)に複数のコンタクトボディー部CABの延長長さは、複数の素子領域RXの延長長さと同一であるか、類似している。
コンタクトフィンガー部CAFは、コンタクトボディー部CABから素子領域RXの一部上に第2水平方向(Y方向)に延長される。
【0019】
例えば、複数のコンタクトフィンガー部CAFは、コンタクトボディー部CABの第2水平方向(Y方向)に両側面の内の一側面から第2水平方向(Y方向)に延長され、コンタクトボディー部CABの第2水平方向(Y方向)に両側面それぞれから第2水平方向(Y方向)に延長される(第2水平方向(Y方向)及び第2水平方向(Y方向)の反対方向それぞれに延長される)。
コンタクトボディー部CAB及びコンタクトフィンガー部CAFは、一体をなすコンタクト構造体CASを構成する。
少なくとも1つの第2ゲートカット領域CTSには、分離絶縁層CTIが配置される。
分離絶縁層CTIは、少なくとも1つの第2ゲートカット領域CTSをいずれも満たす。
【0020】
第1水平方向(X方向)に互いに隣接する1対のゲート電極GLの間に配置される複数の素子領域RXの部分上には、複数のソース/ドレイン領域(
図2A及び
図2Cの160)が配置され、複数のソース/ドレイン領域160それぞれには、コンタクトフィンガー部CAF及びコンタクトアイランド部CAIの内のいずれか1つが接続される。
複数のソース/ドレイン領域160の内の一部それぞれ上には、コンタクトフィンガー部CAFが配置され、他の一部それぞれ上には、コンタクトアイランド部CAIが配置される。
複数のコンタクトアイランド部CAIは、互いに離隔される。
複数のコンタクトアイランド部CAIは、コンタクト構造体CASと離隔される。
コンタクト構造体CAS及びコンタクトアイランド部CAIを共に第1コンタクトCAと称する。
【0021】
一実施形態において、集積回路素子1は、コンタクトアイランド部CAIを含まず、複数のソース/ドレイン領域160それぞれには、コンタクトフィンガー部CAFが接続される。
図1には、複数のゲート構造体GSと複数の第1コンタクトCAが第1水平方向(X方向)に互いに離隔されるものを図に示しているが、これは、複数のゲート構造体GSと複数の第1コンタクトCAの平面配置を例示的に示すものであって、それに限定されない。
一実施形態において、複数のゲート構造体GSと複数の第1コンタクトCAは、第1水平方向(X方向)に互いに隣接し得る。
例えば、上面視において(top-view)、素子領域RX上で複数の第1水平方向(X方向)に互いに隣接する1対のゲート構造体GSの間の空間は、第1コンタクトCAが満たし得る。
【0022】
コンタクトアイランド部CAI上には、ビアコンタクトVAが配置される。
一実施形態において、ビアコンタクトVAは、コンタクトフィンガー部CAF上に配置される。
一実施形態において、ビアコンタクトVAは、コンタクトボディー部CAB及びコンタクトフィンガー部CAFを含むコンタクト構造体CAS上には、配置されない。
複数のソース/ドレイン領域160の内のコンタクトフィンガー部CAFと接続される一部は、コンタクトボディー部CABと電気的に接続され、コンタクトアイランド部CAIと接続される他の一部は、ビアコンタクトVAと電気的に接続される。
ゲート電極GL上には、第2コンタクトCBが配置される。
第1コンタクトCAは、ソース/ドレインコンタクトと称し、第2コンタクトCBは、ゲートコンタクトと称する。
【0023】
図1には、複数のコンタクトアイランド部CAIの内の一部上にビアコンタクトVAが配置され、複数のゲート電極GLの内の一部上に第2コンタクトCBが配置されるものとして図に示しているが、これは、図示の便宜のための一例示に過ぎず、それに限定されない。
一実施形態において、複数のコンタクトアイランド部CAIそれぞれの上には、いずれもビアコンタクトVAが配置され、複数のゲート電極GLそれぞれの上には、いずれも第2コンタクトCBが配置される。
一実施形態において、ビアコンタクトVAは、複数のソース/ドレイン領域160と接続される複数のコンタクトフィンガー部CAF及び複数のコンタクトアイランド部CAIの内の複数のコンタクトアイランド部CAI上にのみ配置され、複数のコンタクトフィンガー部CAF上には、配置されない。
【0024】
図2A~
図2Dを通じて詳細に説明するが、コンタクトフィンガー部CAFは、コンタクトボディー部CABを通じて複数の素子領域RX及び複数のゲート電極GL下に配置される電力伝達のための下部配線構造体(
図2A~
図2Dの「BS-PDN」)と電気的に接続される。
したがって、本発明による集積回路素子1は、複数の素子領域RX及び複数のゲート電極GL上に配置される電力伝達のための上部配線構造体(
図2A~
図2Dの「FS-PDN」)の密集度が減少し、設計自由度が増加して信頼性ある電力伝達が可能である。
【0025】
図2A~
図2Dは、本発明の実施形態による集積回路素子の概略構成を示す断面図である。
具体的には、
図2A、
図2B、
図2C、及び
図2Dは、
図1のA-A’、B-B’、C-C’、及びD-D’線に沿って切断した断面図である。
図1、及び
図2A~
図2Dを共に参照すると、集積回路素子1は、下部配線構造体(BS-PDN)、下部配線構造体(BS-PDN)上に配置され、垂直方向(Z方向)に突出し、第1水平方向(X方向)に互いに平行に延長される複数のフィン型活性領域FAを含む基板110、第1水平方向(X方向)と交差する第2水平方向(Y方向)に互いに平行に延長される複数のゲート電極150、及び複数のゲート電極150上に配置される上部配線構造体(FS-PDN)を含む。
【0026】
一実施形態において、集積回路素子1は、複数のフィン型活性領域FAの上面から離隔された位置で複数のフィン型活性領域FAの上面と対面する複数のナノシート積層構造NSSを含む。
例えば、集積回路素子1は、フィン型活性領域FA及びナノシート積層構造NSSが構成する多重ゲートMOSFETを具備する。
フィン型活性領域FA、及びナノシート積層構造NSSを、共にチャネル領域とも称する。
上記チャネル領域は、第1水平方向(X方向)に延長される。
【0027】
本明細書では、
図2A~
図2Dに示す集積回路素子1、及び
図13A及び
図13Bに示す集積回路素子1aそれぞれが多重ゲートMOSFETを備えると説明しているが、本発明の技術的思想は、それに限定されない。
例えば、
図2A~
図2Dに示す集積回路素子1、及び
図13A及び
図13Bに示す集積回路素子1aそれぞれがフィン型活性領域FA及びナノシート積層構造NSSが構成する多重ゲートMOSFETの代わりに、フィン型活性領域FAが構成する単一ゲートMOSFETを備えることができるということは、当業者に自明である。
図2A~
図2Dに示す集積回路素子1、及び
図13A及び
図13Bに示す集積回路素子1aそれぞれがフィン型活性領域FA及びナノシート積層構造NSSが構成する多重ゲートMOSFETの代わりに、フィン型活性領域FAが構成する単一ゲートMOSFETを備える場合、フィン型活性領域FAをチャネル領域とも称する。
また、
図14Aに示す集積回路素子2及び
図14Bに示す集積回路素子2aもそれぞれ多重ゲートMOSFET又は、単一ゲートMOSFETを備えることができる。
フィン型活性領域FA及びナノシート積層構造NSS、又はフィン型活性領域FAは、
図1に示す素子領域RXに対応しうる。
【0028】
集積回路素子1は、ロジック半導体チップでもある。
例えば、集積回路素子1は、中央処理装置(central processing unit:CPU)チップ、グラフィック処理装置(graphic processing unit:GPU)チップ、又はアプリケーションプロセッサ(application processor:AP)チップでもある。
本明細書において、ロジック半導体チップとは、メモリ半導体チップではなく、論理的な演算を実行する半導体チップを意味する。
例えば、ロジック半導体チップは、ロジックセルを含み得る。
一実施形態において、ロジック半導体チップは、ロジックセルとメモリセルを共に含み得る。
ロジックセルは、トランジスタ、レジスタのような複数の回路素子(circuit elements)を含み、多様に構成される。
【0029】
ロジックセルは、例えば、AND、NAND、OR、NOR、XOR(exclusive OR)、XNOR(exclusive NOR)、INV(inverter)、ADD(adder)、BUF(buffer)、DLY(delay)、FIL(filter)、マルチプレクサ(MXT/MXIT)、 OAI(OR/AND/INVERTER)、AO(AND/OR)、AOI(AND/OR/INVERTER)、Dフリップフロップ、リセットフリップフロップ、マスタースレーブフリップフロップ(master-slaver flip-flop)、ラッチ(latch)などを構成し、ロジックセルは、カウンタ(counter)のような所望する論理的機能を実行する標準セル(standard cells)を構成する。
【0030】
複数のフィン型活性領域FAは、素子分離膜120によって定義される。
素子分離膜120は、複数のフィン型活性領域FA間の空間の少なくとも一部を満たす。
一実施形態において、素子分離膜120は、複数のフィン型活性領域FA間の空間の下側部分を満たし、複数のフィン型活性領域FAは、素子分離膜120の上面から垂直方向(Z方向)に突出する。
素子分離膜120は、例えば、シリコン酸化膜、シリコン窒化膜、シリコン酸窒化膜の内の少なくとも1つを含む物質からなる。
素子分離膜120は、1種の絶縁膜からなる単一層、又は2種の絶縁膜からなる二重層、又は少なくとも3種の絶縁膜の組み合わせからなる多重層からなり得る。
例えば、素子分離膜120は、2種の互いに異なる絶縁膜からなる。
例えば、素子分離膜120は、シリコン酸化膜とシリコン窒化膜からなる。
例えば、素子分離膜120は、シリコン酸化膜、シリコン窒化膜、及びシリコン酸化膜からなる三重層からなる。
【0031】
フィン型活性領域FAは、Si又は、Geのような半導体、又はSiGe、SiC、GaAs、InAs、又は、InPのような化合物半導体を含み得る。
一実施形態において、フィン型活性領域FAは、III-V族物質及びIV族物質の内の少なくとも1つからなる。
III-V族物質は、少なくとも1つのIII族元素と少なくとも1つのV族元素を含む2元、3元、又は4元の化合物である。
一実施形態において、NMOSトランジスタを形成する場合、複数のフィン型活性領域FAは、上記で例示したIII-V族物質の内のいずれか1つからなる。
他の実施形態において、PMOSトランジスタを形成する場合、フィン型活性領域FAは、Geを含んでなる。
【0032】
複数のナノシート積層構造NSSは、フィン型活性領域FAの上面から垂直方向(Z方向)に沿って離隔され、配置される。
複数のナノシート積層構造NSSは、フィン型活性領域FAの上面と平行に延長される複数のナノシート(N1、N2、N3)を含む。
1枚のナノシート積層構造NSSを構成する複数のナノシート(N1、N2、N3)は、フィン型活性領域FAの上面上に1枚ずつ順次に積層される。
本例において、1枚のナノシート積層構造NSSが3枚のナノシート(N1、N2、N3)を含む場合を例示するが、本発明の技術的思想は、例示するところに限定されない。
例えば、複数のナノシート(N1、N2、N3)は、単一物質からなる。
一実施形態において、複数のナノシート(N1、N2、N3)は、フィン型活性領域FAの構成物質と同じ物質からなる。
【0033】
フィン型活性領域FA上には、複数のゲート電極150が第1水平方向(X方向)と交差する第2水平方向(Y方向)に互いに平行に延長される。
複数のゲート電極150は、複数のフィン型活性領域FA及び複数のナノシート積層構造NSSそれぞれと少なくとも一部が垂直方向(Z方向)にオーバーラップされる。
複数のゲート電極150それぞれは、ナノシート積層構造NSSを覆いながら複数のナノシート(N1、N2、N3)の少なくとも一部を取り囲むように形成される。
ゲート電極150は、フィン型活性領域FA及びナノシート積層構造NSSの側面、及びナノシート積層構造NSSの側面を覆うメインゲート部分150Mと、メインゲート部分150Mに接続されてフィン型活性領域FA及び複数のナノシート(N1、N2、N3)との空間、すなわち、複数のナノシート(N1、N2、N3)それぞれの下側に形成される複数のサブゲート部分150Sを含む。
フィン型活性領域FAとゲート電極150との間、ナノシート積層構造NSSとゲート電極150との間、そしてソース/ドレイン領域160とゲート電極150との間には、ゲート絶縁膜145が形成される。
【0034】
ゲート絶縁膜145は、シリコン酸化膜、誘電膜、又はそれらの組み合わせからなる。
誘電膜は、シリコン酸化膜より誘電定数がさらに大きい物質からなる。
例えば、誘電膜は、約10~約25の誘電定数を有する。
誘電膜は、金属酸化物又は金属酸窒化物からなる。
誘電膜は、ハフニウム酸化物(hafnium oxide)、ハフニウム酸窒化物(hafnium oxynitride)、ハフニウムシリコン酸化物(hafnium silicon oxide)、ランタン酸化物(lanthanum oxide)、ランタンアルミニウム酸化物(lanthanum aluminum oxide)、ジルコニウム酸化物(zirconium oxide)、ジルコニウムシリコン酸化物(zirconium silicon oxide)、タンタル酸化物(tantalum oxide)、チタン酸化物(titanium oxide)、バリウムストロンチウムチタン酸化物(barium strontium titanium oxide)、バリウムチタン酸化物(barium titanium oxide)、ストロンチウムチタン酸化物(strontium titanium oxide)、イットリウム酸化物(yttrium oxide)、アルミニウム酸化物(aluminum oxide)、鉛スカンジウムタンタル酸化物(lead scandium tantalum oxide)、及びニオブ酸鉛亜鉛(lead zinc niobate)、及びそれらの組み合わせの内の選択される物質からなるが、誘電膜を構成する物質が上記例示されたところに限定されるものではない。
誘電膜は、ALD(atomic layer deposition)、CVD(chemical vapor deposition)、又はPVD(physical vapor deposition)工程によって形成される。
誘電膜は、約10Å~約40Åの厚さを有するが、それに限定されるものではない。
【0035】
ゲート絶縁膜145は、インターフェース膜(interfacial layer)と誘電膜の積層構造からなる。
インターフェース膜は、誘電率が約9以下である低誘電物質からなる。
例えば、インターフェース膜は、酸化物、窒化物、又は酸窒化物からなる。
例えば、インターフェース膜は、シリコン酸化膜、シリコン酸窒化膜、又はそれらの組み合わせからなる。
一実施形態において、インターフェース膜は、省略され得る。
【0036】
ゲート電極150は、仕事関数調節用の金属含有層と、仕事関数調節用の金属含有層の上部空間を充填するギャップフィル用の金属含有層を含む。
仕事関数金属含有層は、Ti、W、Ru、Nb、Mo、Hf、Ni、Co、Pt、Yb、Tb、Dy、Er、及びPdの内の選択される少なくとも1つの金属を含み得る。
一実施形態において、ゲート電極150は、金属窒化物層、金属層、導電性キャッピング層、及びギャップフィル(gap-fill)金属膜が順次に積層された構造を有する。
金属窒化物層及び金属層は、Ti、Ta、W、Ru、Nb、Mo、又は、Hfの内の選択される少なくとも1つの金属を含み得る。
ギャップフィル金属膜は、W膜又はAl膜からなる。
一実施形態において、ゲート電極150は、それぞれTiAlC/TiN/Wの積層構造、TiN/TaN/TiAlC/TiN/Wの積層構造、又はTiN/TaN/TiN/TiAlC/TiN/Wの積層構造を含み得るが、上記例示するところに限定されるものではない。
【0037】
複数のゲート電極150上には、複数のゲートキャッピング層170が配置される。
複数のゲートキャッピング層170は、対応する複数のゲート電極150を覆う。
ゲートキャッピング層170は、窒化物からなる。
ゲートスペーサ155は、ゲート電極150及びゲートキャッピング層170の側面を覆う。
一実施形態において、ゲートスペーサ155は、ゲート絶縁膜145を挟み、ゲート電極150の側面を覆う。
ゲート電極150は、
図1に示すゲート電極GLでもあり、ゲートスペーサ155は、
図1に示すゲートスペーサSPでもある。
図1には、ゲート電極GLとゲートスペーサSPが直接接するものとして図に示しているが、これは、図示の便宜のためのものであって、
図1に示すゲート電極GLとゲートスペーサSPとの間にも、ゲート絶縁膜145が介在し得る。
【0038】
ゲートキャッピング層170の最上端、及びゲートスペーサ155の最上端は、同じ垂直レベルに位置する。
図2Aには、ゲート電極150の最上端及びゲート絶縁膜145の最上端は、同じ垂直レベルに位置するものとして図に示しているが、それに限定されない。
一実施形態において、ゲート絶縁膜145の最上端は、ゲート電極150の最上端より高い垂直レベルに位置するか、ゲートキャッピング層170の最上端のような垂直レベル又は低い垂直レベルに位置し得る。
ゲートスペーサ155は、ゲート電極150の第2水平方向(Y方向)に両側面、及び第1水平方向(X方向)に両側面を覆う。
上面視において(top-view)、ゲートスペーサ155は、ゲート電極150を完全に取り囲む。
互いに対応する複数のゲート電極150、複数のゲートキャッピング層170、複数のゲート絶縁膜145、及び複数のゲートスペーサ155は、複数のゲート構造体GSを構成する。
ゲートスペーサ155は、シリコン窒化物からなるが、それに限定されるものではない。
ゲートスペーサ155は、単一層からなるか、2層以上の積層構造からなる。
【0039】
ゲート電極150は、代替金属ゲート(replacement metal gate:RMG)工程を使用して形成する。
例えば、フィン型活性領域FA上にダミー絶縁膜及びダミーゲート電極を形成した後、ダミーゲート電極を取り囲むゲートスペーサ130を形成し、ダミー絶縁膜及びダミーゲート電極を除去した後、ゲートスペーサ130によって包囲される空間内にゲート絶縁膜145及びゲート電極150を形成する。
複数のフィン型活性領域FA上には、複数のソース/ドレイン領域160が形成される。
複数のソース/ドレイン領域160は、それぞれ隣接する複数のナノシート(N1、N2、N3)の一端に接続される。
複数のソース/ドレイン領域160それぞれは、第1水平方向(X方向)に互いに隣接する1対のゲート電極GLの間に位置する複数のフィン型活性領域FAそれぞれの一部上に形成される。
【0040】
一実施形態において、NMOSトランジスタを形成する場合のソース/ドレイン領域160とPMOSトランジスタを形成する場合のソース/ドレイン領域160は、異なる物質を含み、それぞれ別途のエピタキシャル成長工程を実行して形成する。
一実施形態において、ソース/ドレイン領域160は、Geを含む。
例えば、ソース/ドレイン領域160は、Siを含む半導体物質とGeを含む半導体物質の多層構造からなる。
他の実施形態において、ソース/ドレイン領域160は、Siを含むがGeを含まない。
例えば、ソース/ドレイン領域160は、Siを含む半導体物質からなるか、Siのような半導体物質とSiCのような化合物半導体物質との多層構造からなる。
一実施形態において、複数のソース/ドレイン領域160は、フィン型活性領域FAの上面から内部に延長される。
一実施形態において、複数のソース/ドレイン領域160は、フィン型活性領域FAの上面から内部に延長されるが、下面までは延長されない。
【0041】
ゲート間絶縁層158は、複数のゲート構造体GS間の空間を充填する。
一実施形態において、ゲート間絶縁層158は、複数のゲート構造体GS間の空間を充填して複数のソース/ドレイン領域160を取り囲む。
ゲート間絶縁層158は、シリコン酸化膜を含む。
一実施形態において、ゲート間絶縁層158は、シリコン窒化物からなる第1層及びシリコン酸化物からなる第2層を含む2層以上の積層構造からなる。
図2A~
図2Dには、ゲート間絶縁層158がコンタクトボディー部CABとソース/ドレイン領域160の間に介在された部分のみを図に示しているが、ゲート間絶縁層158は、コンタクトフィンガー部CAF、コンタクトアイランド部CAI、ゲートキャッピング層170、及び分離キャッピング層172の間にも介在する。
【0042】
第1コンタクト210(CA)は、コンタクト構造体CAS及びコンタクトアイランド部CAIを含む。
一実施形態において、第1コンタクト210(CA)は、コンタクトアイランド部CAIを含まず、コンタクト構造体CASのみを含む。
コンタクト構造体CASは、コンタクトボディー部CAB及びコンタクトフィンガー部CAFを含む。
互いに接続されるコンタクトボディー部CAB及びコンタクトフィンガー部CAFは、一体化される。
ゲート電極150とコンタクト構造体CASは、ゲートスペーサ155を挟み、互いに離隔される。
一実施形態において、第1コンタクト210(CA)は、導電性バリア層及び導電性バリア層を覆う導電性コア層からなる。
導電性バリア層は、Ti、Ta、TiN、TaN、又はそれらの組み合わせからなり、導電性コア層は、Co、W、Cu、又はそれらの組み合わせからなる。
第1コンタクト210(CA)は、ゲートキャッピング層170及びゲート間絶縁層158を貫通する。
【0043】
複数のコンタクトボディー部CABは、複数の第1ゲートカット領域CTLに配置される。
一実施形態において、コンタクトボディー部CABは、複数の第1ゲートカット領域CTLそれぞれをいずれも満たす。
複数のコンタクトボディー部CABそれぞれは、第1水平方向(X方向)に延長され、複数のコンタクトフィンガー部CAFそれぞれは、接続されるコンタクトボディー部CABから第2水平方向(Y方向)に延長される。
複数のコンタクトフィンガー部CAFそれぞれは、ソース/ドレイン領域160の上面と接し、第2水平方向(Y方向)に延長されてコンタクトボディー部CABと接続される。
コンタクトボディー部CABは、ゲート間絶縁層158及びソース/ドレイン領域160上からゲート間絶縁層158を貫通して基板110に向かって延長される。
例えば、コンタクトボディー部CABは、ソース/ドレイン領域160の上面より高い垂直レベルから基板110に向かって垂直方向(Z方向)に延長される。
【0044】
図2Cには、コンタクトボディー部CABがゲート間絶縁層158及び素子分離膜120を貫通して基板110の上面まで延長されるものとして図に示しているが、それに限定されない。
一実施形態において、コンタクトボディー部CABがゲート間絶縁層158及び素子分離膜120を貫通して基板110内に延長される。
複数のコンタクトボディー部CABそれぞれは、第1水平方向(X方向)及び垂直方向(Z方向)それぞれに延長される板状を有する。
複数のコンタクトボディー部CABは、第1水平方向(X方向)に互いに平行に延長される。
複数のコンタクトボディー部CABそれぞれは、第2水平方向(Y方向)に互いに隣接する1対のフィン型活性領域FAの間に配置される。
複数のコンタクトボディー部CABは、第2水平方向(Y方向)に延長される複数のゲート電極150を切断して第1水平方向(X方向)に延長される。
1つのコンタクトボディー部CABは、第1水平方向(X方向)に延長され、第2水平方向(Y方向)に延長される複数のゲート電極150それぞれを両分する。
【0045】
複数のゲート電極150の内の第2水平方向(Y方向)に延長される1本の直線に沿って配置されるゲート電極150は、複数のコンタクトボディー部CABを挟んで離隔される。
ゲート構造体GSとコンタクトボディー部CABとの間には、ゲートスペーサ155が介在し、ゲート構造体GSとコンタクトボディー部CABは、互いに離隔されて電気的に絶縁される。
例えば、ゲート電極150とコンタクトボディー部CABとの間には、ゲート絶縁膜145及びゲートスペーサ155が介在する。
ゲートスペーサ155は、ゲート電極150とコンタクトボディー部CABを電気的に絶縁する。
一実施形態において、コンタクトボディー部CABの側面の内のコンタクトフィンガー部CAFが接続されない部分は、ゲートスペーサ155及びゲート間絶縁層158によって覆われる。
【0046】
コンタクトフィンガー部CAFは、コンタクトボディー部CABからソース/ドレイン領域160上に第2水平方向(Y方向)に延長される。
例えば、複数のコンタクトフィンガー部CAFは、コンタクトボディー部CABの第2水平方向(Y方向)に両側面の内の一側面から第2水平方向(Y方向)に延長され、コンタクトボディー部CABの第2水平方向(Y方向)に両側面それぞれから第2水平方向(Y方向)に延長される(第2水平方向(Y方向)及び第2水平方向(Y方向)の反対方向それぞれに延長)。
コンタクトボディー部CABの上面とコンタクトフィンガー部CAFの上面は、同じ垂直レベルに位置する。
コンタクトボディー部CABの下面は、コンタクトフィンガー部CAFの下面より低いも垂直レベルに位置する。
【0047】
コンタクトフィンガー部CAFの下面ソース/ドレイン領域160の上面と接する。
コンタクトフィンガー部CAFは、コンタクトボディー部CABの上側部分からソース/ドレイン領域160上に延長され、コンタクトフィンガー部CAFと接続される。
一実施形態において、第1水平方向(X方向)にコンタクトフィンガー部CAFの両側面は、ゲートスペーサ155が覆う。
ゲート電極150とコンタクトフィンガー部CAFとの間には、ゲート絶縁膜145及びゲートスペーサ155が介在する。
ゲートスペーサ155は、ゲート電極150とコンタクトフィンガー部CAFとを電気的に絶縁する。
複数のソース/ドレイン領域160それぞれには、コンタクトフィンガー部CAF及びコンタクトアイランド部CAIの内のいずれか1つが接続される。
複数のソース/ドレイン領域160の内の一部のそれぞれの上には、コンタクトフィンガー部CAFが配置され、他の一部のそれぞれの上には、コンタクトアイランド部CAIが配置される。
一実施形態において、ソース/ドレイン領域160とコンタクトフィンガー部CAFとの間、及びソース/ドレイン領域160とコンタクトアイランド部CAIとの間のそれぞれには、金属シリサイド膜が介在する。
【0048】
コンタクトアイランド部CAIは、コンタクト構造体CASと離隔され、第2水平方向(Y方向)に延長される。
コンタクトボディー部CABとコンタクトアイランド部CAIとの間には、分離キャッピング層172が介在する。
分離キャッピング層172は、窒化物からなる。
一実施形態において、ゲートキャッピング層170と分離キャッピング層172は、同一物質からなる。
コンタクトアイランド部CAIは、分離キャッピング層172からソース/ドレイン領域160上に第2水平方向(Y方向)に延長される。
コンタクトボディー部CABの上面とコンタクトアイランド部CAIの上面は、同じ垂直レベルに位置する。
コンタクトボディー部CABの下面コンタクトアイランド部CAIの下面より低い垂直レベルに位置する。
コンタクトアイランド部CAIの下面ソース/ドレイン領域160の上面と接する。
【0049】
一実施形態において、コンタクトフィンガー部CAFの下面とコンタクトアイランド部CAIの下面は、同じ垂直レベルに位置する。
一実施形態において、コンタクトボディー部CAB、コンタクトフィンガー部CAF、コンタクトアイランド部CAI、ゲートキャッピング層170、及び分離キャッピング層172それぞれの上面は、同じ垂直レベルに位置して共面(coplanar)をなす。
ゲート電極150には、第2コンタクトCBが接続される。
第2コンタクトCBは、ゲートキャッピング層170を貫通してゲート電極150に接続される。
第2コンタクトCBは、金属、導電性金属窒化物、又はそれらの組み合わせからなる。
コンタクトボディー部CAB、コンタクトフィンガー部CAF、コンタクトアイランド部CAI、ゲートキャッピング層170、及び分離キャッピング層172上には、上部配線構造体(FS-PDN)が配置され、基板110の下には、下部配線構造体(BS-PDN)が配置される。
【0050】
上部配線構造体(FS-PDN)は、複数の上部配線ライン552、複数の上部配線ライン552の内の少なくとも1本と接続される複数の上部配線ビア554、及び複数の上部配線ライン552と複数の上部配線ビア554を取り囲む上部配線間絶縁層558を含む。
複数の上部配線ビア554の一部は、複数の上部配線ライン552の内の互いに異なる垂直レベルに位置する上部配線ライン552、すなわち、互いに異なる配線レイヤに配置される上部配線ライン552を電気的に接続する。
複数の上部配線ビア554の内の最下端に配置される少なくとも1つの上部配線ビア554は、コンタクトアイランド部CAIと電気的に接続される。
【0051】
図2Cには、複数の上部配線ビア554の内の最下端に配置される少なくとも1つの上部配線ビア554がコンタクトアイランド部CAIと電気的に接続されるビアコンタクトVAとして図に示しているが、それに限定されない。
例えば、コンタクトボディー部CAB、コンタクトフィンガー部CAF、コンタクトアイランド部CAI、ゲートキャッピング層170、及び分離キャッピング層172と上部配線構造体(FS-PDN)の間に絶縁物質を含む構造体が介在する場合、ビアコンタクトVAは、上記構造体の絶縁物質を貫通するように形成され、複数の上部配線ビア554の内の最下端に配置される少なくとも1つの上部配線ビア554がビアコンタクトVAと電気的に接続される。
複数の上部配線ビア554の内の最下端に配置される少なくとも1つの他の上部配線ビア554は、第2コンタクトCBと電気的に接続される。
【0052】
下部配線構造体(BS-PDN)は、複数の下部配線ライン652、複数の下部配線ライン652の内の少なくとも1本と接続される複数の下部配線ビア654、及び複数の下部配線ライン652と複数の下部配線ビア654とを取り囲む下部配線間絶縁層658を含む。
一実施形態において、複数の下部配線ライン652が2層以上の配線レイヤを有する場合、複数の下部配線ビア654の一部は、複数の下部配線ライン652の内の互いに異なる垂直レベルに位置する下部配線ライン652、すなわち、互いに異なる配線レイヤに配置される下部配線ライン652を電気的に接続する。
配線レイヤとは、同じ垂直レベルにおいて平面上に延長される電気的経路を意味する。
一実施形態において、上部配線構造体(FS-PDN)は、下部配線構造体(BS-PDN)よりさらに多くの配線レイヤを有する。
例えば、上部配線構造体(FS-PDN)は、少なくとも3層の配線レイヤを有し、下部配線構造体(BS-PDN)は、少なくとも2層の配線レイヤを有する。
垂直方向(Z方向)の上部配線構造体(FS-PDN)の厚さは、下部配線構造体(BS-PDN)の厚さより大きい値を有する。
【0053】
基板110には、基板110の下面から基板110内に延長される貫通電極TSVが配置される。
貫通電極TSVは、コンタクトボディー部CABと接して接続される。
一実施形態において、貫通電極TSVは、基板110の下面から上面まで延長されてコンタクトボディー部CABと接するが、それに限定されない。
他の実施形態において、貫通電極TSVは、基板110の下面から基板110内に延長されるが、基板110の上面まで延長せず、コンタクトボディー部CABは、基板110内に延長されて貫通電極TSVと接して接続される。
貫通電極TSVは、コンタクトボディー部CABと下部配線ビア654及び下部配線ライン652とを電気的に接続する。
【0054】
複数の下部配線ライン652、複数の下部配線ビア654、複数の上部配線ライン552、及び複数の上部配線ビア554は、例えば、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、又はタングステン(W)のような金属物質を含む。
下部配線間絶縁層658及び上部配線間絶縁層558は、HDP(High Density Plasma)酸化膜、TEOS酸化膜、TOSZ(Tonen SilaZene)、SOG(Spin On Glass)、USG(Undoped Silica Glass)、又は低誘電膜(low-k dielectric layer)のような絶縁物質を含み得る。
【0055】
本発明による集積回路素子1は、第2水平方向(Y方向)に沿って延長される複数のゲート電極150(GL)を切断する複数の第1ゲートカット領域CTLに配置される複数のコンタクトボディー部CABを通じて、複数のソース/ドレイン領域160と下部配線構造体(BS-PDN)の下部配線ビア654及び下部配線ライン652を電気的に接続する。
したがって、下部配線構造体(BS-PDN)と電気的に接続される複数のコンタクトボディー部CABを形成するための別途の空間を必要とせず、集積回路素子1の集積度を向上させ、集積回路素子1内に信頼性ある電力伝達が可能な電力伝送網を形成することができる。
また、本発明による集積回路素子1は、互いに対応する複数のコンタクトボディー部CABと複数のコンタクトフィンガー部CAFとを一体に形成するので、製造工程が単純化され、製造コストを節減することができる。
【0056】
【0057】
図3A~
図3Dを共に参照すると、基板110上に複数の犠牲半導体層106Sと複数のナノシート半導体層を一層ずつ交互に積層する。
複数の犠牲半導体層106S及び複数のナノシート半導体層は、互いに異なる半導体物質からなる。
一実施形態において、複数のナノシート半導体層は、単一物質からなる。
一実施形態において、複数のナノシート半導体層は、基板110の構成物質と同じ物質からなる。
一実施形態において、複数の犠牲半導体層106Sは、SiGeからなり、複数のナノシート半導体層は、Siからなるが、例示するところに限定されるものではない。
複数の犠牲半導体層106Sは、いずれも同じ厚さに形成されるが、本発明の技術的思想がそれに限定されるものではない。
一実施形態において、複数の犠牲半導体層106Sの内の基板110に最も近い犠牲半導体層106Sの厚さは、他の残りの犠牲半導体層106Sの厚さよりさらに厚くなる。
【0058】
基板110は、Si又はGeのような半導体、又は、SiGe、SiC、GaAs、InAs、又は、InPのような化合物半導体を含む。
一実施形態において、基板110は、III-V族物質及びIV族物質の内の少なくとも1つからなる。
III-V族物質は、少なくとも1つのIII族元素と少なくとも1つのV族元素を含む2元、3元、又は4元の化合物である。
一実施形態において、基板110の一部上にNMOSトランジスタを形成する場合、基板110の一部は、上記で例示したIII-V族物質の内のいずれか1つからなる。
他の実施形態において、基板110の一部上にPMOSトランジスタを形成する場合、基板110の一部は、Geを含んでなる。
他の例として、基板110は、SOI(semiconductor on insulator)構造を有する。
基板110は、導電領域、例えば、不純物がドーピングされたウェル(well)、又は不純物がドーピングされた構造物を含む。
【0059】
複数の犠牲半導体層106S及び複数のナノシート半導体層の積層構造、及び基板110の一部をエッチングして基板110に複数のフィン型活性領域FAを形成する。
複数のフィン型活性領域FAは、基板110の主面(main surface)から上側に垂直方向(Z方向)に突出する。
複数のフィン型活性領域FAは、第2水平方向(Y方向)に沿って同じピッチで配列される。
複数のフィン型活性領域FA上には、複数の犠牲半導体層106Sと複数のナノシート(N1、N2、N3)の積層構造NSSを配置する。
複数のナノシート(N1、N2、N3)の積層構造NSSは、複数のナノシート半導体層の一部をエッチングによって除去して形成する。
【0060】
複数のフィン型活性領域FA間の空間の少なくとも一部を満たす素子分離膜120を形成する。
一実施形態において、素子分離膜120は、複数のフィン型活性領域FA間の空間の下側部分を充填するように形成され、複数のフィン型活性領域FAは、素子分離膜120の上面から垂直方向(Z方向)に突出する。
素子分離膜120は、例えば、シリコン酸化膜、シリコン窒化膜、シリコン酸窒化膜の内の少なくとも1つを含む物質からなる。
複数のナノシート(N1、N2、N3)の積層構造NSS及び複数の犠牲半導体層106Sが形成された複数のフィン型活性領域FA上で、複数のフィン型活性領域FAの少なくとも一部と交差して延長される複数のダミー絶縁膜D145、複数のダミーゲート電極D150、及びゲートキャッピング層170の積層構造からなる複数のダミーゲート構造体DGSを形成する。
複数のダミーゲート構造体DGSは、互いに平行に第2水平方向(Y方向)に沿って延長される。
【0061】
複数のフィン型活性領域FAを覆っている複数のナノシート(N1、N2、N3)の積層構造NSS及び複数の犠牲半導体層106Sの露出表面、複数のフィン型活性領域FAの露出表面、及び素子分離膜118の上面をそれぞれ覆うように、ダミー絶縁膜D145、ダミーゲート電極D150、及びゲートキャッピング層170を順次に形成した後、それらをパターニングしてダミー絶縁膜D145、ダミーゲート電極D150、及びゲートキャッピング層170の内の必要な部分のみ残してダミーゲート構造体DGSを形成する。
一実施形態において、ダミー絶縁膜D145は、酸化物からなり、ダミーゲート電極D150は、ポリシリコンからなり、ゲートキャッピング層170は窒化物からなるが、それに限定されるものではない。
【0062】
図4A~
図4Dを共に参照すると、
図1に示す複数の第1ゲートカット領域CTLに対応する部分に配置される複数のダミーゲート構造体DGSの一部を除去して
図3A~
図3Dに示す複数のダミーゲート構造体DGSそれぞれを第2水平方向(Y方向)に沿って複数個に分離した後、分離された複数のダミーゲート構造体DGSを取り囲むように、複数のダミーゲート構造体DGSそれぞれの側面を覆うゲートスペーサ155を形成する。
例えば、ゲートスペーサ155は、シリコン窒化物からなる。
図1に示す複数の第1ゲートカット領域CTLに対応する部分には、分離絶縁層CTIが満たされる。
【0063】
一実施形態において、複数のダミーゲート構造体DGS間の少なくとも一部には、ゲート間絶縁層158が満たされる。
一実施形態において、分離絶縁層CTIとゲート間絶縁層158とが同一であるか、類似した物質からなり、分離絶縁層CTIとゲート間絶縁層158の区分が明確ではない場合、分離絶縁層CTIがゲート間絶縁層158の一部でもあり、ゲート間絶縁層158が分離絶縁層CTIの一部でもある。
一実施形態において、
図1に示す少なくとも1つの第2ゲートカット領域CTSに対応する部分に配置される複数のダミーゲート構造体DGSの一部も共に除去され、少なくとも1つの第2ゲートカット領域CTSに対応する部分にも分離絶縁層CTIが満たされる。
【0064】
図4A~
図4D及び
図5A~
図5Dを共に参照すると、分離絶縁層CTIの一部、複数のナノシート(N1、N2、N3)の積層構造NSSの一部及び複数の犠牲半導体層106Sの一部を除去し、第1水平方向(X方向)に隣接する1対のダミーゲート構造体DGSそれぞれの間に配置される複数のフィン型活性領域FAの部分を露出させる。
一実施形態において、複数のナノシート(N1、N2、N3)の積層構造NSSの一部及び複数の犠牲半導体層106Sの一部を除去する過程において、複数のフィン型活性領域FAの上側一部が共に除去される。
以後、複数のナノシート(N1、N2、N3)の露出した両側面及びフィン型活性領域FAの露出表面から半導体物質をエピタキシャル成長させて複数のソース/ドレイン領域160を形成する。
【0065】
一実施形態において、複数のソース/ドレイン領域160の一部と他の一部は、異なる物質を含み、互いに異なる物質を含む複数のソース/ドレイン領域160の一部と他の一部は、それぞれ別途のエピタキシャル成長工程を実行して形成する。
例えば、複数のソース/ドレイン領域160の一部は、Geを含む。
一実施形態において、複数のソース/ドレイン領域160の一部は、Siを含む半導体物質とGeを含む半導体物質の多層構造からなる。
例えば、複数のソース/ドレイン領域160の他の一部は、Siを含むが、Geは含まない。
一実施形態において、複数のソース/ドレイン領域160の他の一部は、Siを含む半導体物質、及びSiのような半導体物質又はSiCのような化合物半導体物質の多層構造からなる。
複数のソース/ドレイン領域160を形成した後、複数のソース/ドレイン領域160を覆って分離絶縁層CTIの一部が除去された部分を満たす絶縁物質層を形成する。
絶縁物質層は、分離絶縁層CTIと同じ物質からなる。
絶縁物質層と残留する分離絶縁層CTIを共に分離絶縁層CTIとして取り扱う。
【0066】
図5A~
図5D、及び
図6A~
図6Dを共に参照すると、複数のダミーゲート電極D150及び複数のダミー絶縁膜D145を除去し、フィン型活性領域FA上に残っている複数の犠牲半導体層106Sを除去して複数の除去空間を形成した後、複数の除去空間に露出される表面上にゲート絶縁膜145を形成し、ゲート絶縁膜145上で複数の除去空間を充填する複数のゲート電極150を形成する。
複数のゲート電極150は、互いに平行に第2水平方向(Y方向)に沿って延長される。
ゲート電極150は、
図1に示すゲート電極GLでもある。
【0067】
ゲート絶縁膜145は、インターフェース膜(interfacial layer)と誘電膜の積層構造からなる。
一実施形態において、インターフェース膜は、誘電率が約9以下である低誘電物質層、例えば、シリコン酸化物、シリコン酸窒化物、又はそれらの組み合わせからなる。
一実施形態において、インターフェース膜は省略され得る。
誘電膜は、シリコン酸化物より誘電定数がさらに大きい物質からなる。
ゲート電極150は、仕事関数調節用の金属含有層と、仕事関数調節用の金属含有層上で除去空間を充填するギャップフィル用の金属含有層を含む。
【0068】
一実施形態において、ゲート電極150は、金属窒化物層、金属層、導電性キャッピング層、及びギャップフィル(gap-fill)金属膜が順次に積層された構造を有する。
金属窒化物層及び金属層は、Ti、Ta、W、Ru、Nb、Mo、又は、Hfの内の選択される少なくとも1つの金属を含み得る。
ギャップフィル金属膜は、W膜又はAl膜からなる。
ゲート電極150は、複数のナノシート(N1、N2、N3)を含むナノシート積層構造NSSの上面を覆うメインゲート部分150Mと、メインゲート部分150Mに接続され、複数のナノシート(N1、N2、N3)それぞれ及びフィン型活性領域FA間の空間に形成される複数のサブゲート部分150Sを含む。
一実施形態において、複数のサブゲート部分150Sそれぞれの両端上には、ゲート絶縁膜145を挟んで複数の絶縁スペーサ(図示せず)が配置される。
【0069】
図7A~
図7Dを共に参照すると、分離絶縁層CTIの一部を除去した後、除去された空間を充填する分離キャッピング層172を形成する。
分離キャッピング層172は、
図2Cに示すコンタクトボディー部CABとコンタクトアイランド部CAIとの間に配置される。
図7A~
図7D、及び
図8A~
図8Dを共に参照すると、分離絶縁層CTIの少なくとも一部を除去して分離空間CRSを形成する。
例えば、分離空間CRSは、
図1に示す複数の第1コンタクトCAに対応する部分に配置される分離絶縁層CTIの部分を除去して形成する。
一実施形態において、
図1に示す少なくとも1つの第2ゲートカット領域CTSを満たす分離絶縁層CTIは除去されずに残留される。
【0070】
図8A~
図8D、及び
図9A~
図9Dを共に参照すると、分離空間CRSを満たす第1コンタクト210(CA)を形成する。
第1コンタクト210(CA)は、コンタクト構造体CAS及びコンタクトアイランド部CAIを含む。
一実施形態において、第1コンタクト210(CA)は、コンタクトアイランド部CAIを含まず、コンタクト構造体CASのみを含む。
コンタクト構造体CASは、コンタクトボディー部CAB及びコンタクトフィンガー部CAFを含む。
互いに接続されるコンタクトボディー部CAB及びコンタクトフィンガー部CAFは、一体をなすように形成される。
一実施形態において、第1コンタクト210(CA)は、導電性バリア層及び導電性バリア層を覆う導電性コア層からなる。
【0071】
図10A~
図10Dを共に参照すると、ゲートキャッピング層170を貫通してゲート電極150と接続される第2コンタクトCBを形成する。
第2コンタクトCBは、垂直方向(Z方向)に上側から下側に延長されつつ、水平幅が減少するテーパ状(tapered)の形状を有するように形成する。
第2コンタクトCBは、金属、導電性金属窒化物、又はそれらの組み合わせからなる。
【0072】
図11A~
図11Dを共に参照すると、コンタクトボディー部CAB、コンタクトフィンガー部CAF、コンタクトアイランド部CAI、ゲートキャッピング層170、及び分離キャッピング層172上に上部配線構造体(FS-PDN)を形成する。
上部配線構造体(FS-PDN)は、複数の上部配線ライン552、複数の上部配線ライン552の内の少なくとも1本と接続される複数の上部配線ビア554、及び複数の上部配線ライン552と複数の上部配線ビア554とを取り囲む上部配線間絶縁層558を含むように形成する。
複数の上部配線ビア554の一部は、複数の上部配線ライン552の内の互いに異なる垂直レベルに位置する上部配線ライン552、すなわち互いに異なる配線レイヤに配置される上部配線ライン552と電気的に接続される。
複数の上部配線ビア554それぞれは、垂直方向(Z方向)に上側から下側に延長されつつ水平幅が減少するテーパ状を有するように形成する。
【0073】
複数の上部配線ビア554の内の最下端に配置される少なくとも1つの上部配線ビア554は、コンタクトアイランド部CAIと電気的に接続される。
図11Cには、複数の上部配線ビア554の内の最下端に配置される少なくとも1つの上部配線ビア554がコンタクトアイランド部CAIと電気的に接続されるビアコンタクトVAとして図に示しているが、それに限定されない。
例えば、コンタクトボディー部CAB、コンタクトフィンガー部CAF、コンタクトアイランド部CAI、ゲートキャッピング層170、及び分離キャッピング層172と上部配線構造体(FS-PDN)との間に絶縁物質を含む構造体が介在する場合、ビアコンタクトVAは、構造体の絶縁物質を貫通するように形成し、複数の上部配線ビア554の内の最下端に配置される少なくとも1つの上部配線ビア554がビアコンタクトVAと電気的に接続される。
複数の上部配線ビア554の内の最下端に配置される少なくとも1つの他の上部配線ビア554は、第2コンタクトCBと電気的に接続される。
【0074】
図12A~
図12Dを共に参照すると、基板110の下面から基板110内に延長される貫通電極TSVを形成する。
貫通電極TSVは、コンタクトボディー部CABと接して接続されるように形成する。
一実施形態において、貫通電極TSVは、基板110の下面から上面まで延長されコンタクトボディー部CABと接するように形成するが、それに限定されない。
他の実施形態において、コンタクトボディー部CABが基板110内に延長されるように形成される場合、貫通電極TSVは、基板110の下面から基板110内に延長されるが、基板110の上面まで延長されず、コンタクトボディー部CABの下面と接して接続されるように形成する。
貫通電極TSVは、垂直方向(Z方向)に下側から上側に延長されつつ、水平幅が減少するテーパ状を有するように形成する。
【0075】
以後、
図2A~
図2Dに示す下部配線構造体(BS-PDN)を基板110の下に形成し、集積回路素子1が形成される。
下部配線構造体(BS-PDN)は、複数の下部配線ライン652、複数の下部配線ライン652の内の少なくとも1本と接続される複数の下部配線ビア654、及び複数の下部配線ライン652と複数の下部配線ビア654とを取り囲む下部配線間絶縁層658を含むように形成する。
複数の下部配線ビア654それぞれは、垂直方向(Z方向)に下側から上側に延長されつつ、水平幅が減少するテーパ状を有するように形成する。
一実施形態において、複数の下部配線ライン652が2層以上の配線レイヤを有する場合、複数の下部配線ビア654の一部は、複数の下部配線ライン652の内の互いに異なる垂直レベルに位置する下部配線ライン652、すなわち、互いに異なる配線レイヤに配置される下部配線ライン652と電気的に接続される。
下部配線ビア654及び下部配線ライン652は、貫通電極TSVを通じてコンタクトボディー部CABと電気的に接続される。
【0076】
図1~
図12Dを共に参照すると、本発明による集積回路素子1は、互いに対応する複数のコンタクトボディー部CABと複数のコンタクトフィンガー部CAFとを一体に形成するので、製造工程が単純化されて製造コストを節減し得る。
また、本発明による集積回路素子1は、下部配線構造体(BS-PDN)と電気的に接続される複数のコンタクトボディー部CABを形成するための別途の空間を必要とせず、集積回路素子1の集積度を向上させ、集積回路素子1内に信頼性ある電力伝達が可能な電力伝送網を形成し得る。
【0077】
図13A及び
図13Bは、本発明の他の実施形態による集積回路素子の概略構成を示す断面図である。
具体的には、
図13A及び
図13Bは、
図1のB-B’線及びC-C’線に対応する部分に沿って切断した断面図である。
図13A及び
図13Bを共に参照すると、
図2A~
図2Dに示す集積回路素子1が含む第1コンタクト210(CA)の代わりに、集積回路素子1aは、第1コンタクト210a(CA)を含む。
第1コンタクト210a(CA)のコンタクトボディー部CABは、ゲート間絶縁層158及び基板110を貫通し、基板110の下面まで延長される。
集積回路素子1aは、
図2A~
図2Dに示す集積回路素子1が含む貫通電極TSVを含まない。
第1コンタクト210a(CA)のコンタクトボディー部CABは、下部配線構造体(BS-PDN)の下部配線ビア654と接して接続される。
【0078】
図14A及び
図14Bそれぞれは、本発明の他の実施形態による集積回路素子の概略構成を示す平面配置図である。
図14Aを参照すると、集積回路素子2は、第1水平方向(X方向)に互いに平行に延長される複数の素子領域RX、第1水平方向(X方向)と交差する第2水平方向(Y方向)に互いに平行に延長される複数のゲート電極GLを含む。
複数のゲートスペーサSPは、複数のゲート電極GLの側面を覆う。
上面視において(top-view)、ゲートスペーサSPは、ゲート電極GLを完全に取り囲む。
互いに対応する複数のゲート電極GLと複数のゲートスペーサSPは、複数のゲート構造体GSを構成する。
【0079】
複数の第1ゲートカット領域CTLは、第1水平方向(X方向)に互いに平行に延長される。
複数の第1ゲートカット領域CTLそれぞれは、第2水平方向(Y方向)に互いに隣接する1対の素子領域RXの間に配置される。
複数の第1ゲートカット領域CTLは、第2水平方向(Y方向)に延長される複数のゲート電極GLを切断して第1水平方向(X方向)に延長される。
1つの第1ゲートカット領域CTLは、第1水平方向(X方向)に延長され、第2水平方向(Y方向)に延長される複数のゲート電極GLそれぞれを両分する。
複数のゲート電極GLの内の第2水平方向(Y方向)に延長される1つの直線に沿って配置されるゲート電極GLは、複数の第1ゲートカット領域CTLを挟んで離隔される。
【0080】
少なくとも1つの第2ゲートカット領域CTSは、第1水平方向(X方向)に延長される。
少なくとも1つの第2ゲートカット領域CTSは、第2水平方向(Y方向)に延長される複数のゲート電極GLの内の一部を切断し、第1水平方向(X方向)に延長される。
1つの第2ゲートカット領域CTSは、第1水平方向(X方向)に延長され、第2水平方向(Y方向)に延長される複数のゲート電極GLの一部それぞれを両分する。
複数のゲート電極GLの内の第2水平方向(Y方向)に延長される1つの直線に沿って配置されるゲート電極GLは、複数の第1ゲートカット領域CTL及び少なくとも1つの第2ゲートカット領域CTSを挟んで離隔される。
少なくとも1つの第2ゲートカット領域CTSは、複数の第1ゲートカット領域CTLと離隔される。
【0081】
複数の第1ゲートカット領域CTLそれぞれには、コンタクトボディー部CAB及び分離絶縁層CTIが配置される。
一実施形態において、コンタクトボディー部CAB及び分離絶縁層CTIは、複数の第1ゲートカット領域CTLそれぞれをいずれも満たす。
ゲート電極GLとコンタクトボディー部CABとの間には、ゲートスペーサSP及び分離絶縁層CTIが介在する。
複数の第1ゲートカット領域CTLを満たす複数のコンタクトボディー部CABそれぞれは、第1水平方向(X方向)に延長される。
分離絶縁層CTIは、複数のコンタクトボディー部CABそれぞれの第2水平方向(Y方向)に両側面を覆う。
【0082】
コンタクトフィンガー部CAFは、コンタクトボディー部CABから素子領域RXの一部上に第2水平方向(Y方向)に延長される。
例えば、複数のコンタクトフィンガー部CAFは、コンタクトボディー部CABの第2水平方向(Y方向)に両側面の内の一側面から第2水方向(Y方向)に延長され、コンタクトボディー部CABの第2水平方向(Y方向)に両側面それぞれから第2水平方向(Y方向)に延長される(第2水平方向(Y方向)及び第2水平方向(Y方向)の反対方向それぞれに延長される)。
コンタクトボディー部CAB及びコンタクトフィンガー部CAFは、一体をなすコンタクト構造体CASを構成する。
少なくとも1つの第2ゲートカット領域CTSには、分離絶縁層CTIが配置される。
分離絶縁層CTIは、少なくとも1つの第2ゲートカット領域CTSをいずれも満たす。
複数の第1ゲートカット領域CTLそれぞれに配置される分離絶縁層CTIは、第1分離絶縁層と称し、少なくとも1つの第2ゲートカット領域CTSを満たす分離絶縁層CTIは、第2分離絶縁層とも称する。
【0083】
第1水平方向(X方向)に互いに隣接する1対のゲート電極GLの間に配置される複数の素子領域RXの部分上には、複数のソース/ドレイン領域(
図2A及び
図2Cの160)が配置され、複数のソース/ドレイン領域160それぞれには、コンタクトフィンガー部CAF及びコンタクトアイランド部CAIの内のいずれか1つが接続される。
複数のソース/ドレイン領域160の内の一部それぞれ上には、コンタクトフィンガー部CAFが配置され、他の一部それぞれ上には、コンタクトアイランド部CAIが配置される。
複数のコンタクトアイランド部CAIは、互いに離隔される。
複数のコンタクトアイランド部CAIは、コンタクト構造体CASと離隔される。
コンタクト構造体CAS及びコンタクトアイランド部CAIを共に第1コンタクトCAと称する。
【0084】
コンタクトアイランド部CAI上には、ビアコンタクトVAが配置され、コンタクトボディー部CAB及びコンタクトフィンガー部CAFを含むコンタクト構造体CAS上には、ビアコンタクトVAが配置されない。
複数のソース/ドレイン領域160の内のコンタクトフィンガー部CAFと接続される一部は、コンタクトボディー部CABと電気的に接続され、コンタクトアイランド部CAIと接続される他の一部は、ビアコンタクトVAと電気的に接続される。
ゲート電極GL上には、第2コンタクトCBが配置される。
【0085】
図14Bを参照すると、集積回路素子2aは、第1水平方向(X方向)に互いに平行に延長される複数の素子領域RX、第1水平方向(X方向)と交差する第2水平方向(Y方向)に互いに平行に延長される複数のゲート電極GLを含む。
複数のゲートスペーサSPは、複数のゲート電極GLの側面を覆う。
上面視において(top-view)、ゲートスペーサSPは、ゲート電極GLを完全に取り囲む。
互いに対応する複数のゲート電極GLと複数のゲートスペーサSPは、複数のゲート構造体GSを構成する。
【0086】
複数の第1ゲートカット領域CTLは、第1水平方向(X方向)に互いに平行に延長される。
複数の第1ゲートカット領域CTLそれぞれは、第2水平方向(Y方向)に互いに隣接する1対の素子領域RX間に配置される。
複数の第1ゲートカット領域CTLは、第2水平方向(Y方向)に延長される複数のゲート電極GLを切断し、第1水平方向(X方向)に延長される。
1つの第1ゲートカット領域CTLは、第1水平方向(X方向)に延長され、第2水平方向(Y方向)に延長される複数のゲート電極GLそれぞれを両分する。
複数のゲート電極GLの内の第2水平方向(Y方向)に延長される1つの直線に沿って配置されるゲート電極GLは、複数の第1ゲートカット領域CTLを挟んで離隔される。
【0087】
少なくとも1つの第2ゲートカット領域CTSは、第1水平方向(X方向)に延長される。
少なくとも1つの第2ゲートカット領域CTSは、第2水平方向(Y方向)に延長される複数のゲート電極GLの内の一部を切断し、第1水平方向(X方向)に延長される。
1つの第2ゲートカット領域CTSは、第1水平方向(X方向)に延長され、第2水平方向(Y方向)に延長される複数のゲート電極GLの一部それぞれを両分する。
複数のゲート電極GLの内の第2水平方向(Y方向)に延長される1本の直線に沿って配置されるゲート電極GLは、複数の第1ゲートカット領域CTL及び少なくとも1つの第2ゲートカット領域CTSを挟んで離隔される。
少なくとも1つの第2ゲートカット領域CTSは、複数の第1ゲートカット領域CTLと離隔される。
【0088】
複数の第1ゲートカット領域CTLそれぞれには、コンタクトボディー部CABが配置される。
一実施形態において、コンタクトボディー部CABは、複数の第1ゲートカット領域CTLそれぞれをいずれも満たす。
複数の第1ゲートカット領域CTLを満たす複数のコンタクトボディー部CABそれぞれは、第1水平方向(X方向)に延長される。
ゲート電極GLとコンタクトボディー部CABとの間には、ゲートスペーサSPが介在する。
分離絶縁層CTIは、複数のコンタクトボディー部CABそれぞれの第2水平方向(Y方向)に両側面の一部を覆う。
分離絶縁層CTIは、隣接する1対のゲート構造体GSの間に配置され、複数のコンタクトボディー部CABそれぞれの第2水平方向(Y方向)に両側面の一部を覆う。
【0089】
コンタクトフィンガー部CAFは、コンタクトボディー部CABから素子領域RXの一部上に第2水平方向(Y方向)に延長される。
例えば、複数のコンタクトフィンガー部CAFは、コンタクトボディー部CABの第2水平方向(Y方向)に両側面のうち一側面から第2水平方向(Y方向)に延長され、コンタクトボディー部CABの第2水平方向(Y方向)に両側面それぞれから第2水平方向(Y方向)に延長される(第2水平方向(Y方向)及び第2水平方向(Y方向)の反対方向それぞれに延長される)。
コンタクトボディー部CAB及びコンタクトフィンガー部CAFは、一体をなすコンタクト構造体CASを構成する。
少なくとも1つの第2ゲートカット領域CTSには、分離絶縁層CTIが配置される。
分離絶縁層CTIは、少なくとも1つの第2ゲートカット領域CTSをいずれも満たす。
複数のコンタクトボディー部CABそれぞれの第2水平方向(Y方向)に両側面の一部を覆う分離絶縁層CTIは、第1分離絶縁層と称し、少なくとも1つの第2ゲートカット領域CTSを満たす分離絶縁層CTIは、第2分離絶縁層とも称する。
【0090】
第1水平方向(X方向)に互いに隣接する1対のゲート電極GLの間に配置される複数の素子領域RXの部分上には、複数のソース/ドレイン領域(
図2A及び
図2Cの160)が配置され、複数のソース/ドレイン領域160それぞれには、コンタクトフィンガー部CAF及びコンタクトアイランド部CAIの内のいずれか1つが接続される。
複数のソース/ドレイン領域160の内の一部それぞれ上には、コンタクトフィンガー部CAFが配置され、他の一部それぞれ上には、コンタクトアイランド部CAIが配置される。
複数のコンタクトアイランド部CAIは、互いに離隔される。
複数のコンタクトアイランド部CAIは、コンタクト構造体CASと離隔される。
コンタクト構造体CAS及びコンタクトアイランド部CAIを共に第1コンタクトCAとも称する。
コンタクトアイランド部CAI上には、ビアコンタクトVAが配置され、コンタクトボディー部CAB及びコンタクトフィンガー部CAFを含むコンタクト構造体CAS上には、ビアコンタクトVAが配置されない。
複数のソース/ドレイン領域160の内のコンタクトフィンガー部CAFと接続される一部は、コンタクトボディー部CABと電気的に接続され、コンタクトアイランド部CAIと接続される他の一部は、ビアコンタクトVAと電気的に接続される。
ゲート電極GL上には、第2コンタクトCBが配置される。
【0091】
尚、本発明は、上述の実施形態に限られるものではない。本発明の技術的範囲から逸脱しない範囲内で多様に変更実施することが可能である。
【符号の説明】
【0092】
1、1a、2、2a、1d 集積回路素子
110 基板
120 素子分離膜
145 ゲート絶縁膜
150、GL ゲート電極
150M メインゲート部分
150S サブゲート部分
155、SP ゲートスペーサ
158 ゲート間絶縁層
160 ソース/ドレイン領域
170 ゲートキャッピング層
172 分離キャッピング層
552 上部配線ライン
554 上部配線ビア
558 上部配線間絶縁層
652 下部配線ライン
654 下部配線ビア
658 下部配線間絶縁層
BS-PDN 下部配線構造体
CA、210、210a 第1コンタクト
CAB コンタクトボディー部
CAF コンタクトフィンガー部
CAI コンタクトアイランド部
CAS コンタクト構造体
CB 第2コンタクト
CTI 分離絶縁層
CTL 第1ゲートカット領域
CTS 第2ゲートカット領域
FA フィン型活性領域
FS-PDN 上部配線構造体
GS ゲート構造体
N1、N2、N3 ナノシート
NSS ナノシート積層構造
RX 素子領域
TSV 貫通電極
VA ビアコンタクト